JP4749916B2 - 生体情報利用電気錠システム - Google Patents

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本発明は、生体情報を利用して個人認証を行い、住宅等のドアの開錠を行う生体情報利用電気錠システムに関する。
近年、住宅等への不正侵入、盗難等の犯罪が増加している。このような犯罪には、施錠されていない窓からの侵入のような、わずかな注意によって防ぐことができるものもあるが、ピッキング等、施錠したドアをこじ開けての侵入のような、通常の注意だけでは十分に防げないものも多い。
こうした犯罪に対応するため、ドアの錠をより頑強なものに変更したり、電子錠に変更して個人認証を行ってから開錠したりするということも行われている。個人認証を行って電子錠を開錠する方法としては、識別コードを記録した磁気カードを使用する方法、パスワードを入力する方法が広く用いられてきた。
しかしながら、磁気カードは、紛失した場合、取得者によって不正使用されるおそれがあると共に、複製が容易なため、一時的に窃取して複製して不正使用する等のことが容易に行われる。また、パスワードによる本人認証は、充分に長くて複雑なパスワードを設定すれば不正を防ぐことができるが、パスワードを複雑にすると本人が覚えることができない、又は忘れてしまうという問題が発生する。このため、一般にパスワードは短くて、かつ自分の誕生日など何らかの意味のある、覚えやすい文字、数字等が設定されることが多い。そのため、不正に侵入しようとする者によって知られてしまう可能性が高い。
上記のような従来の電子錠の欠点を補うため、生体情報による認証を行い、本人であると認証された場合に開錠するという方法が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。特許文献1には、主として指紋によって本人を認証する電子錠が、特許文献2には、指紋に加え識別番号入力によって本人を認証する電子錠が開示されている。また、特許文献3には、生体情報を記録したICカードを鍵として使用する技術が開示されている。
生体情報を用いた本人認証は、不正侵入の防止に極めて大きな効果を奏するものと考えられる。しかしながら、生体情報であっても、指紋等の一部のものについては、偽造指等の偽造のおそれが指摘されている。そのため、高い不正侵入防止効果を奏するには、認証に使用する生体情報として、光彩、静脈パターン等、特別な機器を使用しなければ採取することができないものを使用することが望ましい。
このため、指静脈パターンを用いて本人認証を行う技術が、既に実用化され使用されている。例えば、特許文献4には、凹型の溝に指を置き、赤外線を照射させて静脈の血管パターンを撮像し、これによって認証を行う個人認証装置が開示されている。
特開2004−76277号公報 特開2004−76278号公報 特開2004−132073号公報 特許3558025号公報
ここで、指静脈パターンを用いて行う生体認証では、他の生体認証と同様、予め本人の指静脈パターンが撮像、登録され、認証時に撮像された指静脈パターンと登録されたものとが比較されて類似度が算出され、類似度が一定値(以下、「閾値」という。)以上等の所定の条件を満たすとき、本人と認定される。
しかしながら、指静脈パターンを用いて行う従来の生体認証では、成長等に伴って静脈パターンが変わり、ある時点からは本人と認証されない場合があるという問題を有していた。このような変化によって認証を失敗する場合でも、システム管理者に比較的容易に連絡が取れる状況では、システム管理者に助けを求めて問題を解決することができる。しかしながら、自宅のドア等を開錠するための生体認証では、認証が失敗してしまうと、自宅に入ることができないという重大な問題が発生することになる。
機械式の通常の錠であれば、いわゆる鍵屋を呼んで開錠してもらうことも可能であるが、電気錠の場合、不正開錠を困難にできる分だけ通常の方法では開錠が困難となる。特に一人暮らしの場合、又は他の家族が旅行中などの場合には、生死にかかわる問題となってしまう場合も有る。
以上の現状に鑑み、本発明の目的は、指静脈パターンの経時変化を利用者に知覚させることが可能な生体情報利用電気錠システムを提供する。
上記の課題を解決すべく、本発明は以下の構成を提供する。
請求項1に係る発明は、個人の生体情報を採取し、対応する個人の予め登録された生体情報と比較して個人認証を行い、入り口に設けられた電気錠の開錠を行う電気錠システムであって、前記予め登録された生体情報と直近に採取された前記生体情報との類似度が、予め設定された閾値以下になったときに警告を行い、前記予め登録された生体情報を前記入り口の内側から更新できることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の生体情報利用電気錠システムにおいて、前記警告が音声でなされることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1記載の生体情報利用電気錠システムにおいて、前記警告を行う時間帯が設定可能になっていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、予め登録された生体情報と直近に採取された生体情報との類似度が、予め設定された閾値以下になったときに警告を行い、予め登録された生体情報を入り口の内側から更新できるため、高い防犯性を確保できると共に、指静脈パターンの経時変化を利用者に知覚させることができる。
請求項2に係る発明によれば、上記請求項1の効果に加えて、警告が音声でなされるため、警告を明確に知覚することが可能な生体情報利用電気錠システムを実現することができる。
請求項3に係る発明によれば、上記請求項1の効果に加えて、警告を行う時間帯が設定可能になっているため、深夜等の不適切な時間帯になることを回避することが可能な生体情報利用電気錠システムを実現することができる。
以下、実施例を示した図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明による生体情報利用電気錠システムの一実施例を示す模式図である。本発明による生体情報利用電気錠システムは、一戸建ての住宅、マンションの各戸、オフィス等の入口や重要な場所の扉等に取り付け可能であり、以下、マンションの入口ドアに取り付ける場合を例にとり説明する。
図1(a)は、生体情報利用電気錠システムを入口ドアに設けた構成を説明するための斜視図である。ドア1には錠(室外部分)2が取り付けられており、錠(室外部分)2にはドアノブ4が取り付けられると共に、認証用開口部5が穿たれている。また、ドア1の近傍にはドアホン3が取り付けられている。ここで、ドアノブ4は、人間がドア1を開け閉めするために使用するものであり、図示していないが、ドア1の室内側にも設置されている。以下、図面中のドアノブ4の記載を省略する。また、ドア1には、図示しない電気錠が設けられ施錠可能になっており、電気錠は、室外から開錠する場合、後述する生体情報の認証を行ない、室内から開錠する場合、自由に開錠することができるものとして説明する。
図1(b)及び図1(c)は、それぞれドア1の室外側、室内側から見たときの生体情報利用電気錠システムの構成を説明するための模式図である。また、図1(d)は、図1(b)及び図1(c)に示すA−A´線についての模式的な断面図である。図1(c)に示すように、生体情報利用電気錠システムの室内側にはドア1に錠(室内部分)6及び表示装置7が設けられている。
認証用開口部5は、図1(d)に示すように、ドア1、錠(室外部分)2、及び錠(室内部分)6を貫通するように穿たれている。認証用開口部5には、生体情報の認証を行うための、外部扉板8、内部扉板9及び撮像領域10が設けられている。なお、撮像領域10は、認証用開口部5内の指静脈パターンの撮像が行われる領域を包括的に示すものとする。
図2は、図1に示す認証用開口部5内の構成を説明するための概念的な図である。図2(a)は、指が挿入されていないときの認証用開口部5内の概略の構成を示す拡大図である。認証用開口部5には、さらに、扉板係止具11、弾性体12、撮像部13、及び赤外線ランプ14が設けられる。
扉板係止具11は、認証用開口部5内の室内外の入口付近に設置される。弾性体12は、両端で外部扉板8及び内部扉板9と接し、外部扉板8及び内部扉板9を扉板係止具11に押し付けるように力を加えるようになっている。このため、通常の状態では、外部扉板8及び内部扉板9は、扉板係止具11に接した状態になっている。図2(a)は、この通常の状態を示している。
赤外線ランプ14は赤外線を指に照射するための光源であり、照射された赤外線の一部は指の内部で反射又は散乱され、撮像部13に到達する。静脈に照射された赤外線は一部が血液成分に吸収されるため、撮像部13には静脈パターンが暗い部分として写ることになる。指静脈パターンの撮像原理及び指静脈パターンの照合アルゴリズム等については、周知・慣用技術であるため、更なる説明は省略する。
図2(b)は、図2(a)に示す認証用開口部5に、室外側から指が挿入された状態を示す図である。図2(b)に示すように、外部扉板8が指で押されると、弾性体12に室外側から軸方向の力が加わって短くなり、外部扉板8が認証用開口部5内に押し込まれる。そして、弾性体12が縮みうる最短の長さになった状態で、外部扉板8の移動が止まる。この状態で指が認証用開口部5の外に引き抜かれると、弾性体12が元の状態に復元しようとするため、外部扉板8は、外側に押され扉板係止具11に押し付けられた状態で静止する。すなわち、図2(a)に示す状態に戻る。
図2(c)は、図2(a)に示す認証用開口部5に、室内側から指が挿入された状態を示す図である。図2(c)に示すように、内部扉板9が指で押されると、弾性体12に室内側から軸方向の力が加わって短くなり、内部扉板9が認証用開口部5内に押し込まれる。そして、弾性体12が縮みうる最短の長さになった状態で、内部扉板9の移動が止まる。この状態で指が認証用開口部5の外に引き抜かれると、弾性体12が元の状態に復元しようとするため、内部扉板9は、外側に押され扉板係止具11に押し付けられた状態で静止する。すなわち、図2(a)に示す状態に戻る。
上記で説明したように、弾性体12は、指が挿入されていない通常の状態、及び指が挿入された状態において、外部扉板8及び内部扉板9が適切な場所に位置するように調節されている。したがって、弾性体12は、図2に示す形状に限定されず、バネ、ゴム、その他の部材を用いて構成されるのでもよい。
通常の状態での外部扉板8及び内部扉板9の近傍には、図2(a)、図2(b)、及び図2(c)に示すように、1組の撮像部13及び赤外線ランプ14がそれぞれ設置されている。この構成によって、以下に示すように指静脈パターンの撮像が行われる。ここで、赤外線ランプ14は、図2(a)に示す通常の状態では点灯していないが、指が挿入され外部扉板8又は内部扉板9が指に押されて移動したときに点灯し、指が認証用開口部5の外に引き抜かれ、再び通常の状態(図2(a))に戻るまで赤外線を照射し続ける。指が認証用開口部5に挿入され奥に入って行くと、指は入り口側の撮像部13上を徐々に通過し、撮像部13は指を先端側から部分的に撮像し続ける。そして、外部扉板8又は内部扉板9は扉板係止具11に当たり停止し、その後、撮像部13は指の撮像を終了する。そして、撮像して得られた画像をつなぎ合わせることによって、指全体の静脈パターン像が復元される。撮像して得られた画像をつなぎ合わせる方法は周知であるため、その説明を省略する。ここで、認証には、指の第一関節から第二間接までの間の静脈パターンが使用されることが多く、撮像をこの部分に限定するのでもよい。
なお、撮像部13及び赤外線ランプ14の個数、配置等については、上記の構成に限定される必要はない。例えば、撮像部13と赤外線ランプ14とをセットで認証用開口部5の軸方向に沿って一定間隔で複数設置し、外部扉板8又は内部扉板9が扉板係止具11に当たり停止した状態(図2(b)又は図2(c)の状態)で、指の所定の部分を撮像するように構成するのでもよい。このように構成することによって、撮像画像をつなぎ合わせる必要がなくなるため、つなぎ合わせに伴う歪等を防止することができる。一方、撮像部13と赤外線ランプ14とを1組ずつ配置する上記の構成(図2)では、部品点数が少ないため、構成を簡易にできると共に、故障の発生を低減できる。
また、認証用開口部5の軸方向中央付近に、撮像部13と赤外線ランプ14とを1組だけ設置し、指が室外側又は室内側のいずれの方向から挿入された場合にも同じ撮像部を使用して撮像するようにするのでもよい。ただし、この場合、指の第一関節から第二間接までの間の指静脈パターンを撮像できるようにするためには、認証用開口部5の軸方向の長さを、指の先端から第二間接までの長さの2倍以上にする必要がある。そのため、指の先端から第一間接までの間の指静脈パターンを撮像して認証に利用するように構成することが好ましい。撮像部13と赤外線ランプ14とを1組にすることよって、全体の構成をさらに簡易にすることができる。ここで、指の先端から第一間接までの間の指静脈パターンを高精度に取得するように構成することによって、認証の信頼性を向上することができる。
なお、図2(a)、図2(b)、及び図2(c)に示す構成では赤外線ランプ14が手前側に記載されているが、赤外線ランプ14は必要に応じて、複数個所定の場所に配置されるのでもよい。
図3は、本発明の他の一実施例に係る認証用開口部の説明図である。図3は、外部扉板8又は内部扉板9から指が位置する方向について見たときの認証用開口部近傍の構成を示す。図3に示すように、扉板係止具11’を認証用開口部の上部に設けず、下部に設けるのでもよい。
扉板係止具を認証用開口部の上部に設けた構成は、認証用開口部内への指の挿入の際に扉板係止具が障害とならず好ましい。通常、指を認証用開口部の下部の面に接するように挿入するからである。
一方、下部に設置する構成では、扉板係止具を、図3に示すように指が丁度収まる程度の凹みを有する形状にすることによって、指位置を固定することができ、撮像位置のぶれを防止することができる。
また、上部と下部の両方に設置する構成では、外部扉板8及び内部扉板9を、より高い位置精度で停止させることができる。
図4は、本発明の一実施例に係る認証用開口部の上方の構成を示す図である。図4では、理解の容易さの観点から、外部扉板8及び内部扉板9以外の他の構成部材等の記載は省略されている。外部扉板8と内部扉板9との上部には、それぞれ外部扉板端子15、内部扉板端子16が取り付けられ、外部扉板端子15及び内部扉板端子16は、それぞれ認証用開口部5を取り巻く壁に設けられたスリットを通して、ドア1内部の空間に突き出している。外部扉板端子15と内部扉板端子16とは所定の抵抗値を有する導電体であり、それぞれ、位置検出部の一部をなす導電線17aと、移動可能に接している。ここで、位置検出部は、位置検出回路17bと、上記の導電線17aとを備える。外部扉板端子15、内部扉板端子16、及び導電線17aは、位置分解能を確保できる程度の抵抗値を有し、導電線17aは、外部扉板端子15及び内部扉板端子16の位置に応じて位置検出回路17b側から見た抵抗値が変化する、例えば単位長さ当たりの抵抗値が一様な金属棒からなる。
その結果、認証用開口部5に挿入された指によって外部扉板8と内部扉板9のいずれか一方が押されて移動したとき、対応する外部扉板端子15又は内部扉板端子16が導電線17aに沿って移動し、移動した位置に応じて位置検出回路17b側から見た抵抗値が変化する。すなわち、図2(a)に示した通常の状態の抵抗値を基準抵抗値とすると、外部扉板8が移動中の状態では、位置検出回路17b側から見た抵抗値が徐々に基準抵抗値より下がっていき、図2(b)に示した状態で最小になる。逆に、内部扉板9が移動中の状態では、位置検出回路17b側から見た抵抗値が徐々に基準抵抗値より上がっていき、図2(c)に示した状態で最大になる。
したがって、位置検出回路17b側から見た抵抗値を測定することによって、外部扉板8及び内部扉板9の位置を検出することができ、検出した位置に応じて、認証用開口部5内の指の先端からの長さを検出できる。すなわち、撮像部13の撮像対象部分の指の先端からの位置を知ることができるのである。
なお、施錠及び開錠を行う機構(以下、施錠機構という。)については図1に示していないが、施錠機構は、ドア1の内部に組み込まれている。そのため、錠(室外部分)2に穴を開ける等によって破壊しない限り、施錠機構を操作することはできず、不正にドア1を開けることはできない。
上記では、錠がドア1の室外側に突き出している部分2を有する構成について説明した。図5は、室外側に錠の突き出し部分がない一実施例を示す模式図である。図5(a)及び図5(b)は、それぞれドア1の室外側、室内側から見たときの生体情報利用電気錠システムの構成を説明するための模式図であり、図5(c)は、図5(a)及び図5(b)に示すA−A´線についての模式的な断面図である。図5に示す構成では、ドア1の室外側には錠(室外部分)及びノブが設けられず、認証用開口部5が見えるようになっている。
この構成における、指静脈パターンを撮像して施錠及び開錠を行う動作に関しては、図1に示した構成について説明した動作と同様である。ただし、図5に示す構成では、ドア1の室外側に、図1に示す錠(室外部分)2が設けられていないため、電気錠の機構部等を破壊から保護しやすくなるため、不正進入の防止効果を向上させることができる。
図6は、室外側に錠の突き出し部分がない他の一実施例を示す模式図である。図6(a)及び図6(b)は、それぞれドア1の室外側、室内側から見たときの生体情報利用電気錠システムの構成を説明するための模式図であり、図6(c)は、図6(a)及び図6(b)に示すA−A´線についての模式的な断面図である。図6に示す構成では、ドア1の室外側には図1に示す錠(室外部分)2が設けられず、認証用開口部5が見える点では、図5に示すものと同様であるが、以下に説明するように異なる。
図6に示す構における、指静脈パターンを撮像して施錠及び開錠を行う動作に関しては、図1に示した構成について説明した動作と同様である。また、図6に示す構成は、図5に示す構成と同様にドア1の室外側に、図1に示す錠(室外部分)2が設けられていないため、不正進入の防止効果を向上させることができる。ただし、図5に示す構成と比較して、錠(室内部分)6の室内方向への突き出しを短くすることができる。
ここで、本発明による生体情報利用電気錠システムを構成する電気錠は、ドア1の内部に設けられ、後述する生体認証制御処理部からの施錠又は開錠の指示に応じて動作するようになっている。電気錠としては、モータを用いてデッドボルトを施錠及び開錠方向に移動させる構成、その他の構成のもの等を用いることができる。
図7は、本発明による生体情報利用電気錠システムの電気的構成の一実施例を示すブロック図である。生体認証制御処理部30は、CPU18、メモリ19、記録装置20、撮像制御装置21、指位置検出装置22、施錠・開錠制御装置23、音声出力制御装置25、表示制御装置26、入力制御装置27を備えている。図7に示す構成では、各構成部18〜23、25〜17が内部バスを介して相互に通信可能に接続されているが、必ずしも内部バスを用いた構成に限定するものではない。
CPU18は、記録装置20に記憶されたソフトウェア(以下、認証ソフトという。)を読み出して所定の制御処理、情報処理を行うようになっている。具体的には、CPU18は、撮像制御装置21等の動作の制御、判断処理、その他の処理を行う。
記憶装置20は、認証ソフト70、認証ソフト70が参照し更新する生体情報登録ファイル80、環境設定ファイル90等を記憶する。生体情報登録ファイル80には、開錠して入室する居住者の指静脈パターン等が記録されている。環境設定ファイル90には、生体情報利用電気錠システムの動作環境等が記録されている。なお、記憶装置20は、さらに、生体情報利用電気錠システムの動作に必要な他のソフトウェア及びファイルが記憶される。
メモリ19は、認証ソフト70の実行に必要な情報を一時的に記憶する等の目的で使用される。なお、CPU18、メモリ19、及び記憶装置20としては、汎用のパーソナルコンピュータを使用してもよい。
撮像制御装置21は、撮像部13及び赤外線ランプ14を制御して指静脈パターンを撮像するようになっている。具体的には、撮像制御装置21は、CPU18からの指示に応じて、赤外線ランプ14を点灯又は消灯させ、撮像部13を制御して一定間隔で指静脈パターンを撮像させ、得られた画像(以下、撮像結果画像という。)をCPU18に送信する。CPU18は、認証ソフト70の指令に従って、撮像制御装置21から受信した撮像結果画像をつなぎ合わせ、認証に必要な部分の指静脈パターンの画像を生成する。
指位置検出装置22は、位置検出回路17b側から見た抵抗値が位置検出回路17から入力され、この抵抗値と基準抵抗値とを比較し、指が挿入されたか否かについての判断と、挿入されたと判断したときの室外又は室内のいずれの方向から挿入されたか等の判断と挿入された距離の算出等の処理を行う。これらの判断処理及び算出処理は、随時行われ、CPU18からの要求に応じて判断結果と必要に応じて算出結果である指位置情報が返送される。CPU18は、撮像制御装置21から撮像結果画像を受信したとき、直後に指位置検出装置22に指位置情報を返却するように要求し、これによって撮像結果画像が得られた指の先端から位置を知ることができるのである。
なお、撮像結果画像が撮像された時刻と指位置検出装置22から指位置情報をCPU18が受け取る時刻との差が問題になる場合は、例えば撮像制御装置21内に計時機構を持ち、撮像結果画像と共に撮像時刻をCPU18にするのでもよい。ただし、撮像結果画像が撮像された時刻と指位置情報をCPU18が受け取る時刻との差は、認証の際の指の速度を予め所定の範囲に設定しておけば、動作上問題とならない。
位置検出部17は、導電線17aに外部扉板端子15及び内部扉板端子16が接触し、位置検出回路17b側から見た抵抗値をCPU18に送信するようになっている。
施錠・開錠制御装置23は、CPU18からの要求に応じて、施錠・開錠機構24を制御して不図示のデッドロック等を移動させて施錠又は開錠すると共に、CPU18からの要求に応じて、施錠状態か否かについての情報を返送する。また、ドア1の開閉状態についての情報が必要な場合は、例えばドア1の側面と対向するドア枠部分に赤外線センサーを設けることによって、この情報を容易に得ることができる。ここで、施錠・開錠制御装置23及び施錠・開錠機構24は、ドア1の内部に収納される。
音声出力制御装置25は、CPU18からの要求に応じて、ドアホン3に所定の音声を出力し、又は室内に設置されたブザー29を鳴動させる。音声出力制御装置25は、また、CPU18からの要求により、現状の設定音量等についての情報を返送し、又は音量の設定を変更する。ドアホン3及びブザー29は、家庭用のドアホンシステム等で周知であるため、更なる説明を省略する。なお、ドアホン3は、記憶装置70に予め記憶された音声を、CPU18からの要求に応じて再生するようになっているのでもよい。
表示制御装置26は、CPU18からの要求に応じて、表示装置7に画面を表示するようになっている。表示制御装置26は、また、CPU18からの要求により、表示装置7が表示中の画面等についての情報を返送し、又は画面の色合い等の設定を変更する。なお、表示装置7は、記憶装置70に予め記憶された画面をCPU18からの要求に応じて表示するようになっているのでもよい。
入力制御装置27は、タッチパネル28を制御する。タッチパネル28は、表示装置7の表面に装着され、指でタッチされた場合に、タッチされた部分の位置情報等を入力制御装置27に送信するようになっている。入力制御装置27は、タッチパネル28から送信された位置情報等をCPU18に送信する。また、CPU18からの要求に応じて、タッチパネル28の現在の動作状況等を送信する。
図8は、本発明による生体情報利用電気錠システムにおいて用いられる生体情報登録ファイルのデータ構造を示す図である。生体情報登録ファイル80には、図8に示すように、登録名801、生体情報802、閾値803、警告値804、ブザー要否805、設定変更可否806、登録可否807、変更可否808、再登録可否809、及び削除可否810を1組とする情報が、必要な組数だけ登録されている。
登録名801は、登録されている生体情報802等が誰のものであるか、又は誰のどの指のものであるかを記憶するための情報であり、例えば「むすめ1 左 人差し指」等の情報が記憶される。なお、「左」「人差し指」等の部位を特定する情報を登録名801とは別に記憶しておき、例えば後述する認証処理で照合に失敗したときに、どの指を認証の対象とするかをドアホン3から音声で指示するのでもよい。
生体情報802には、登録名801に対応する指静脈パターン情報が記憶される。
閾値803は、指静脈パターンの照合処理において使用される。例えば、類似度が閾値803以上のとき(又は閾値803を超えているとき)、照合が得られたとの判断がなされる。
警告値804は、同様に指静脈パターンの照合処理において使用される。例えば、類似度が警告値804以下のとき(又は警告値804未満のとき)、認証対象者に警告が発せられる。ここで、閾値803と警告値804とは、閾値803が警告値804より小さくなるように設定され、類似度が閾値803以上であるが警告値804以下である場合に、上記の警告がなされるようになっている。この場合は、指静脈パターンが登録時から変化していると判断され、このまま放置することによって、類似度が閾値803未満となり、認証できなくなるおそれあるため、警告は、これを回避するようになっている。
なお、単に類似度が警告値804以下を条件として警告するのではなく、生体情報登録ファイル80に、例えば最近の20回分の認証時の類似度等の本人の認証履歴を記憶しておき、類似度の変化を曲線で近似し、この曲線の変化が減少傾向であって且つ類似度が警告値804以下である場合に、警告を発するようにしてもよい。警告は、ドアホン3を介して音声メッセージでなされる。
ブザー要否805は、警告を発する場合にブザー29を鳴動させるか否かを指定する情報であり、CPU18によって参照される情報である。具体的には、CPU18は、ブザー要否805が「要」になっている場合にブザー29を鳴動させ、ブザー要否805が「否」になっている場合には認証に失敗した場合でも、ブザー29を鳴動させないようにブザー29を制御する。小さな子供等の操作に慣れない家族のいる家庭では、ブザー要否805を「要」に設定しておくことによって、子供等に対して警告が発された場合に中に居る親が気づくようにすることができ、好ましい。一方、大人等の生体情報を更新できる家族だけの家庭の場合には、わざわざブザー29を鳴動させる必要はないため、ブザー要否805を「否」に設定しておけばよい。
設定変更可否806、登録可否807、変更可否808、再登録可否809、及び削除可否810は、いずれも認証対象者のシステム操作資格を設定するための情報である。具体的には、小さな子供等の操作に適しない者が自由に生体情報を登録したり削除したりできるようにすると、誤って情報が削除される等の事故につながる場合があるため、操作資格を有する者だけが、生体情報の登録、削除等の所定の操作を行うことができるように、これらの情報806〜810は設定されるのでもよい。
設定変更可否806は、環境設定ファイル90の内容の変更可否(「可」又は「否」)を設定するための情報である。また、登録可否807は後述する登録処理の実施可否(「可」又は「否」)を、変更可否808は変更処理の実施可否(「可」又は「否」)を、再登録可否809は再登録処理の実施可否(「可」又は「否」)を、削除可否810は削除処理の実施可否(「可」又は「否」)を設定するための情報である。
なお、設定変更可否806、登録可否807、変更可否808、再登録可否809、及び削除可否810のそれぞれについては、生体情報登録ファイル80に登録された者全員が「否」となる設定が禁止され、誰も「否」とされた操作ができなくなってしまうことを避けるようになっている。
図9は、本発明による生体情報利用電気錠システムにおいて用いられる環境設定ファイルのデータ構造を示す図である。環境設定ファイル90には、通知要否901、通知要時間帯902が記憶されている。通知要否901にはブザー29を介した通知の要否が設定され、通知要時間帯902にはこの通知を要する時間帯が設定される。
通知要否901が「要」の場合、認証に失敗したときにブザー29が鳴動し、「否」の場合は、鳴動しない。また、通知要否901を「要」とした場合、ブザー29を鳴動させる時間帯を通知要時間帯902に設定できるようになっている。なお、図9には、通知要時間帯902が1つの構成例について説明したが、複数の時間帯を設定できるように通知要時間帯を複数設けるのでもよいし、また、例えば曜日や日付毎に異なる時間帯を設定できるようにするのでもよい。
小さな子供等の操作に不慣れな家族がいる家庭では、ブザー要否805を「要」に設定しておくことによって、子供が認証に失敗した場合に、中にいる親がそのことに気づくことが可能となるため、好ましい。一方、ブザー要否805を「否」に設定しておくことによって、いたずら等でブザー29が鳴動することを避けることが可能となるため、好ましい。
なお、ブザー要否805を「要」とした場合、ブザー29を鳴動させる時間帯を設定できるようにするのでもよい。このように構成することによって、深夜等にいたずらでブザー29が鳴らされることなどを防ぐことができる。
さらに、認証に失敗した場合、通知要否901が「要」であり、且つ通知要時間帯902に設定された時間内のとき、予め契約しておいたセキュリティサービス会社等の所定の連絡先に連絡が送られるようになっているのでもよい。このように構成することによって、不正侵入が試みられたときに、認証に失敗したという事実を上記の連絡先に通報されるようにできるだけでなく、万が一認証できなくなった場合に、開錠してもらうことが可能になる。
以下、指静脈パターンの登録等に関する生体認証制御処理部30の動作についてについて説明する。図10は、本発明による生体情報利用電気錠システムにおける生体情報登録及び認証について説明するためのフローチャートである。以下、図11〜図17に示す表示画面例を用いて説明する。
生体認証制御処理部30が起動されると、CPU18は表示装置7に初期画面を表示する(S101)。図11は、表示装置7に表示される初期画面の一例を示す図である。次に、CPU18は、外部扉板8又は内部扉板9が操作(すなわち指が挿入され、移動)されるのを待ち続ける(S102)。
次に、外部扉板8又は内部扉板9が操作された場合、CPU18は、操作されたのが、外部扉板8、内部扉板9のどちらであるかを判定し、外部扉板8である場合には、認証処理を行い、内部扉板9である場合には、登録処理等を行う(S103)。これは、室外から入室する場合は開錠に認証を必要とするが、室内から外に出る場合には自由にドア1を開けられる必要があるので、認証を行う必要はないことによるものである。また、室内側から内部扉板9が操作された場合は、操作者は開錠しようとするものではないため、ステップS103で生体情報の登録処理等を行う。
外部扉板8が操作された場合、CPU18は、撮像装置13から撮像結果画像を受け取り、これをつなぎ合わせて認証に必要な部分の指静脈パターンの画像を作成し、生体情報登録ファイル80に記録された全ての生体情報802と照合(すなわち類似度の計算)を行い、類似度が最も高い生体情報802を選択する(S104)。万が一、類似度が最も高いとされた生体情報802が複数存在する場合は、これらの複数の生体情報802を選択する。
次に、選択した各生体情報802の閾値803とステップS104で得られた類似度とを比較し、類似度が閾値803以上となるものがない場合、認証処理を終了する(S105)。この場合、ドアホン3から「認証に失敗しました」等の音声メッセージを流して通知するようにするのでもよい。また、外部扉板8の内部に振動子を組み込んでおき、外部扉板端子15を経由させて電力を供給し、振動子を振動させて通知するのでもよい。このように構成することによって、目の不自由な人、耳の不自由な人等でも、認証に失敗したことを知ることが可能となる。なお、このような振動子を設ける構成は、内部扉板9及び内部扉板端子16を介するようにしても同様に実現することができる。
また、各生体情報802に識別番号を付与して生体情報802と対応付けて記録しておき、ドア1の外側に例えば小型の数字キーボードを設置し、これを使用して識別番号を入力させることによって、照合対象の生体情報802を選択するようにするのでもよい。このように構成することによって、違う人の生体情報802と照合することを回避することができる。
ステップS105で、選択した各生体情報802の閾値803とステップS104で得られた類似度とを比較し、類似度が閾値803以上のものがあった場合、CPU18は、施錠・開錠制御装置23に開錠するように指示する(S106)。
次に、CPU18は選択した各生体情報802のうち、類似度が閾値803以上でかつ警告値804以下のものが存在する場合(S107)、ドアホン3から「照合が困難になっています」等の音声メッセージを流し、同時に表示装置7に、図17に示すような警告画面を表示する(S108)。
次に、CPU18は、開錠して一定時間(例えば30秒)が経過した時点から一定時間間隔(例えば10秒)で継続的に、施錠・開錠制御装置23に、ドア1が閉じた状態であるか否かについて問い合わせ、通知を受ける(S109)。CPU18は、ステップ109で受けた通知に基づいて、開錠してから一定時間(例えば30秒)が経過し、かつドア1が閉じた状態にあると判断した場合、施錠・開錠制御装置23に施錠するように指示し、認証処理を終了する(S110)。なお、開錠してから長時間(例えば1分間)経過してもドア1が閉じた旨の通知を受けない場合、CPU18は、ドアホン3から「ドアを閉じてください」等の音声メッセージを流して注意を促す。
以下、外部扉板8及び内部扉板9のいずれも操作されていない場合の処理について説明する。CPU18は、表示装置7に表示中の画面が警告画面であるか否かを判定し(S120)、警告画面でない場合(すなわち初期画面の場合)は、ステップS102の処理に戻る。警告画面を表示中の場合には、CPU18は、「いいえ」がタッチされたかどうか判定し(S121)、タッチされていない場合には、ステップS102の処理に戻る。また、タッチされた場合には、CPU18は、表示装置7に、再び初期画面を表示する(S101)。
次に、内部扉板9が操作された場合の処理について説明する。内部扉板9が操作された場合、CPU18は、表示装置7に表示している画面が、初期画面であるか、又は警告画面であるかを判定する(S122)。初期画面が表示されていた場合には、登録、変更、削除、再登録等の処理(以下、登録更新処理という。)を行い(S123)、警告画面が表示されていた場合には、再登録処理を行う(S124)。
まず、ステップS123で行う登録更新処理について、画面例を参照して説明する。まず、CPU18は、既に内部扉板9が操作されているため、撮像装置13から撮像結果画像を受け取り、これをつなぎ合わせて認証に必要な部分の指静脈パターンの画像を生成する。次に、生体情報登録ファイル80に記録された全ての登録名801を抽出し、例えば図12に示すように表示する。
操作者が表示装置7の画面の該当する箇所(例えば「ぱぱ」と表示された部分)を指でタッチしたとき、CPU18は、タッチされた登録名801が選択されたものと判断して、対応する生体情報802と照合(すなわち類似度の計算)を行う。
得られた類似度が閾値803未満である場合、CPU18は、図示していないが、表示装置7に所定時間(例えば10秒間)エラーメッセージを表示して登録更新処理を終了し、表示装置7に再び初期画面を表示する。類似度が閾値803以上の場合、CPU18は、表示装置7に例えば図13に示す処理選択画面を表示する。ここで、処理選択画面に表示される処理は、対応する、設定変更可否806、登録可否807、変更可否808、再登録可否809、又は削除可否810が「可」に設定されている処理のみである。実行が許されていない処理を表示することは、弊害が多いからである。
操作者が表示装置7の画面の該当する箇所(例えば「新しく登録する」と表示された部分)を指でタッチしたとき、CPU18はタッチされた部分に表示されている処理を行う。
操作者が「新しく登録する」をタッチした場合、CPU18は、表示装置7に例えば図14に示す画面を表示する。そして、操作者が、画面上に表示された50音のソフトウェアキーボードを操作して、登録名を入力し、「次へ」のボタンを指でタッチしたとき、CPU18は例えば図15に示す画面を表示する。
操作者は、画面上に表示された「警告レベル」、「警告ブザー要否」、「設定変更可否」、「登録可否」、「変更可否」、「再登録可否」、「削除可否」の各項目について、所望の値を指でタッチすることによって選択することができる。ここで、警告レベル以外の上記の各項目についての選択すべき値については、生体情報登録ファイル80の設定内容と同様であるため、説明を省略する。
警告レベルは生体情報登録ファイル80の警告値804と対応しているが、ユーザは直接、類似度についての警告値を適切に設定できない。そのため、警告レベルを、「きつめ」、「ゆるめ」、及び「中間」の3段階に分けて選択させるようにする。具体的には、「きつめ」が選択された場合は、警告値804に比較的高めの値を設定し、「ゆるめ」が選択された場合には、警告値804に比較的低めの値を設定し、「中間」が選択された場合には、警告値804に中間的な値を設定する。例えば、小さな子供については「ゆるめ」を設定することによって、指の置き方が少しずれたような場合にも、認証することが可能になり、頻繁に警告が発せられることを防止することができる。
設定値については、予め所定の値が設定されるようにするのでも、環境設定ファイル90に各選択に対応した設定値を設けて、操作資格を有する者が変更できるようにするのでもよい。ただし、いずれの場合にも、閾値803が警告値804未満という条件を満足するように設定する必要がある。なお、上記では3段階としたが、2段階でも5段階でもよい。
さて、操作者が図15に示す各項目を選択し、「次へ」のボタンをタッチしたとき、図9には示していないが、CPU18は、表示装置7に、新たに登録する人の指を認証用開口部5に挿入するように要求するメッセージを表示する。画面の操作者自身又は操作者以外の者が指を認証用開口部5に挿入したとき、CPU18は指静脈パターンの撮像結果画像を取得する。そして、一連の操作において入力された各設定値を生体情報登録ファイル80に対応させて記録する。具体的には、登録名を登録名801に、取得した指静脈パターンの撮像結果画像を生体情報802に、所定の値を閾値803に、選択された警告レベルに応じた値を警告値804に、選択された警告ブザー要否、設定変更可否、登録可否、変更可否、再登録可否、及び削除可否の値をそれぞれ対応するブザー要否805、設定変更可否806、登録可否807、変更可否808、再登録可否809、及び削除可否810に記録する。
上記の記録が終了したとき、CPU18は、登録処理を終了し、表示装置7に初期画面を表示する。なお、図15に示す画面おいて、操作者が「前へ」のボタンをタッチしたとき、CPU18は、表示装置7に再び図14に示す画面を表示する。
図13に示す画面において、操作者が「変更する」をタッチしたとき、CPU18は、表示装置7に例えば図16に示す画面を表示する。ここで、操作者が表示装置7の画面の該当する箇所(例えば「ぱぱ」と表示された部分)を指でタッチしたとき、CPU18はタッチされた登録名801が選択されたものと判断して、以下に示すように、対応する登録名801等の変更処理を行う。
まず、CPU18は、表示装置7に例えば図14に示す画面を表示する。ただし、画面のタイトルは「名前を変更してください」等とし、登録名として、既に登録されている登録名801を表示する。操作者が、画面上に表示された50音のソフトウェアキーボードを操作して、登録名を変更し、「次へ」のボタンを指でタッチしたとき、CPU18は例えば図15に示す画面を表示する。ただし、画面のタイトルは「設定値を変更してください」等とし、各項目の設定値として、警告値804等に設定されている値が選択されているように(例えば設定されている値の色を変更する等)表示する。なお、警告値804については、設定値を「きつめ」、「ゆるめ」、及び「中間」の3段階に分けて表示すればよい。
なお、上記で説明したように、設定変更可否806、登録可否807、変更可否808、再登録可否809、及び削除可否810のそれぞれについて、全ての登録名801に「否」が設定されると、誰も対応する処理を実行できなくなるため、このような変更の設定指示に対しては、表示装置7にエラーメッセージを表示するようにする。
さて、操作者が登録処理と同様にして、図15の各項目を選択し、「次へ」のボタンをタッチしたとき、CPU18は、同様に、一連の操作において入力された登録名を登録名801に、選択された警告レベルから生成した値を警告値804に、選択された警告ブザー要否、設定変更可否、登録可否、変更可否、再登録可否、及び削除可否の値を、それぞれ、ブザー要否805、設定変更可否806、登録可否807、変更可否808、再登録可否809、及び削除可否810に記録(変更)する。記録が終了したとき、CPU18は、登録処理を終了し、表示装置7に初期画面を表示する。
操作者が、「登録しなおす」をタッチした場合、CPU18は、表示装置7に例えば図16に示す画面を表示する。ただし、画面のタイトルを「再登録対象を選んでください」等とする。そして、操作者が、表示装置7の画面の該当する箇所(例えば「ぱぱ」と表示された部分)を指でタッチしたとき、CPU18はタッチされた登録名801が選択されたものと判断して、以下に説明するように、対応する生体情報802及び閾値803の再登録処理を行う。
まず、CPU18は、図示していないが、表示装置7に、再登録する人の指を認証用開口部5に挿入するように要求するメッセージを表示する。再登録対象者が指を認証用開口部5に挿入したとき、CPU18は指静脈パターンの撮像結果画像を取得する。そして、取得した指静脈パターンの撮像結果画像を生体情報802に、所定の値を閾値803に記録(変更)する。記録が終了したとき、CPU18は、再登録処理を終了し、表示装置7に初期画面を表示する。
操作者が、「消す」をタッチした場合、CPU18は、表示装置7に例えば図16に示す画面を表示する。ただし、画面のタイトルを「削除対象を選んでください」等とする。そして、操作者が、表示装置7の画面の該当する箇所(例えば「ぱぱ」と表示された部分)を指でタッチしたとき、CPU18はタッチされた登録名801が選択されたものと判断して、生体情報登録ファイル80から該当する登録名801の情報を削除する。
ただし、この削除によって、設定変更可否806、登録可否807、変更可否808、再登録可否809、及び削除可否810のそれぞれについて「可」となっている人が存在しなくなる場合には、削除を行わず、表示装置7にエラーメッセージを表示する。削除が終了したとき、CPU18は、再登録処理を終了し、表示装置7に初期画面を表示する。
操作者が、「設定を変更する」をタッチした場合、CPU18は、図示していないが、表示装置7に環境設定ファイル90の各項目名と設定内容を表示し、操作者がこれに対する変更入力できるようにする。変更入力が終了し、操作者がその旨を指示したとき、CPU18は変更された値を、環境設定ファイル90の各項目に設定する。設定が終了したとき、CPU18は、設定変更処理を終了し、表示装置7に初期画面を表示する。
次に、ステップS124で行う再登録処理について、画面例を参照して説明する。この場合、表示装置7には、例えば図17に示す警告画面が表示されており、かつ、操作者が室内側から認証用開口部5に指を挿入しているため、CPU18は、撮像装置13から撮像結果画像を受け取り、これをつなぎ合わせて認証に必要な部分の指静脈パターンの画像を作成する。そして、生体情報登録ファイル80に記録された全ての登録名801を抽出し、例えば図12に示すように表示する。操作者が、表示装置7の画面の該当する箇所(例えば「ぱぱ」と表示された部分)を指でタッチしたとき、CPU18はタッチされた登録名801が選択されたものと判断して、対応する生体情報802と照合(すなわち類似度の計算)を行う。
計算で得られた類似度が閾値803未満である場合、CPU18は、図示していないが、表示装置7に所定時間(例えば10秒間)エラーメッセージを表示して再登録処理(S124)を終了し、表示装置7に、再び警告画面を表示する。計算した類似度が閾値803以上の場合、CPU18は、表示装置7に例えば図16に示す画面を表示する。ただし、画面のタイトルを「再登録対象を選んでください」等とする。
そして、操作者が、表示装置7の画面の該当する箇所(例えば「ぱぱ」と表示された部分)を指でタッチしたとき、CPU18はタッチされた登録名801が選択されたものと判断して、以下に示すように、対応する生体情報802及び閾値803の再登録処理を行う。まず、CPU18は、図示していないが、表示装置7に、再登録する人の指を認証用開口部5に挿入するように要求するメッセージを表示する。再登録対象者が指を認証用開口部5に挿入したとき、CPU18は指静脈パターンの撮像結果画像を取得する。そして、取得した指静脈パターンの撮像結果画像を生体情報802に、所定の値を閾値803に記録(変更)する。記録が終了したとき、CPU18は、再登録処理を終了し、表示装置7に初期画面を表示する。
以下、本発明による生体認証制御処理部30をネットワーク接続する構成例について説明する。図18は、本発明による生体認証制御処理部をネットワーク接続する構成例を示す概念図である。各生体認証制御処理部30は、ネットワーク31を経由して、錠管理サーバ32と相互に通信可能に接続されている。ここで錠管理サーバ32は、例えば、セキュリティ保証会社のサーバである。
このように構成することによって、いずれかの生体認証制御処理部30において認証に失敗した場合、錠管理サーバ32に通知されるようにすることができる。そして、通知を受けた錠管理サーバ32は、図示していないが保安員等にメッセージを送り知らせることができる。このように構成することによって、例えば、保安員等は、携帯電話等を利用して認証に失敗した人の身元を確認した上で、錠管理サーバ32を操作して、ネットワーク31経由で、各生体認証制御処理部30に開錠指示を送り、これによって開錠する等の対応ができるようになると共に、ユーザの負担を削減できる。
本発明による生体情報利用電気錠システムの一実施例を示す模式図である。 図1に示す認証用開口部5内の構成を説明するための概念的な図である。 本発明の他の一実施例に係る認証用開口部の説明図である。 本発明の一実施例に係る認証用開口部の上方の構成を示す図である。 室外側に錠の突き出し部分がない一実施例を示す模式図である。 室外側に錠の突き出し部分がない他の一実施例を示す模式図である。 本発明による生体情報利用電気錠システムの電気的構成の一実施例を示すブロック図である。 本発明による生体情報利用電気錠システムにおいて用いられる生体情報登録ファイルのデータ構造を示す図である。 本発明による生体情報利用電気錠システムにおいて用いられる環境設定ファイルのデータ構造を示す図である。 本発明による生体情報利用電気錠システムにおける生体情報登録及び認証について説明するためのフローチャートである。 表示装置7に表示される初期画面の一例を示す図である。 登録名を表示する画面の一例を示す図である。 操作内容を表示する画面の一例を示す図である。 ソフトウェアキーボードを有する入力画面の一例を示す図である。 設定値の入力画面の一例を示す図である。 認証対象者を表示する画面の一例を示す図である。 警告画面の一例を示す図である。 本発明による生体認証制御処理部をネットワーク接続する構成例を示す概念図である。
符号の説明
1 ドア
2 錠(室外部分)
3 ドアホン
4 ドアノブ
5、5、5 認証用開口部
6、6、6 錠(室内部分)
7 表示装置
8、8 外部扉板
9、9 内部扉板
10、10 撮像部
11、11’ 扉板係止具
12 弾性体
13 撮像装置
14 赤外線ランプ
15 外部扉板端子
16 内部扉板端子
17 位置検出部
17a 導電線
17b 位置検出回路
18 CPU
19 メモリ
20 記録装置
21 撮像制御装置
22 指位置検出装置
23 施錠・開錠制御装置
24 施錠・開錠機構
25 音声出力制御装置
26 表示制御装置
27 入力制御装置
28 タッチパネル
29 ブザー
30 生体認証制御処理部
31 ネットワーク
32 錠管理サーバ
70 認証ソフト
80 生体情報登録ファイル
90 環境設定ファイル
801〜810 生体情報登録ファイル内の設定値
901、902 環境設定ファイル内の設定値

Claims (3)

  1. 個人の生体情報を採取し、対応する個人の予め登録された生体情報と比較して個人認証を行い、入り口に設けられた電気錠の開錠を行う電気錠システムであって、
    前記予め登録された生体情報と直近に採取された前記生体情報との類似度が、予め設定された閾値以下になったときに警告を行い、前記予め登録された生体情報を前記入り口の内側から更新できることを特徴とする記載の生体情報利用電気錠システム。
  2. 前記警告が音声でなされることを特徴とする請求項1に記載の生体情報利用電気錠システム。
  3. 前記警告を行う時間帯が設定可能になっていることを特徴とする請求項1に記載の生体情報利用電気錠システム。
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