JP4733853B2

JP4733853B2 - Acrylic soft resin desk mat

Info

Publication number: JP4733853B2
Application number: JP2001124054A
Authority: JP
Inventors: 謙一鶴橋; 昭夫稲葉; 正雄佐々木
Original assignee: Okamoto Industries Inc
Current assignee: Okamoto Industries Inc
Priority date: 2001-04-23
Filing date: 2001-04-23
Publication date: 2011-07-27
Anticipated expiration: 2021-04-23
Also published as: JP2002315644A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクリル系軟質樹脂を素材に用いたデスクマットに関する。
【０００２】
【従来技術】
デスクマットは、従来ポリ塩化ビニル系樹脂に可塑剤、安定剤などを配合した樹脂組成物で作られている。このポリ塩化ビニル系樹脂製のマットは、透明性、柔軟性、熱安定性が良いなど優れた性質を有するが、使用中に可塑剤がマット表面にブリードアウトして、例えばデスクマットにおいては、机とデスクマットの間に挾んだ複写紙の印字インクがデスクマット表面に付着するなどという好ましくない現象を起こす欠点がある。そのため、近年、ポリ塩化ビニル系樹脂以外の樹脂を素材にしたデスクマットが検討されており、エチレンと（メタ）アクリル酸アルキルエステルとの共重合体などエチレン系重合体樹脂、更にはアクリル系軟質樹脂を素材に用いたデスクマットが提案されている。
【０００３】
ところで、デスクマットは机の上に載置して使用するものであるから、その上に文房具などの物品を置いたり、或いは手を触れる機会が多いが、アクリル系軟質樹脂を素材に用いたデスクマットは、表面が傷付きやすく、また手垢で膨潤しやすい難点があり、また複写紙の印字インクで汚れやすい難点があることを知り、本出願人は、先にかかる難点を解消すべく、アクリル系軟質樹脂製デスクマットの少なくとも片面に硬化型樹脂層を設けるなどしたデスクマットを提案した（特願２０００−１３０４１３、特願２０００−１３０４３３、特願２０００−１４７６４３）。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、アクリル系軟質樹脂製デスクマットの使用性について更に究明した結果、このデスクマットの上に紙をおいて筆記したときに形成される筆記跡の復元性が悪い難点があることを知った。すなわち、従来の軟質ポリ塩化ビニル樹脂製デスクマットの場合は、筆記後に数分〜数時間と時間はかかるが、ゆっくり復元し筆記跡は残らない。しかしアクリル系軟質樹脂製デスクマットは、筆記跡復元性が残る難点がある。本発明は、筆記跡復元性がよいアクリル系軟質樹脂製デスクマットを提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は、アクリル系軟質多層構造樹脂層を少なくとも一層有するデスクマットであって、最上層がアクリル系軟質多層構造樹脂に対し分子量４００以上の可塑剤を５〜１５重量％含有するアクリル系軟質多層構造樹脂層であることを特徴とするデスクマットである。また、本発明は、上記のデスクマットにおいて、最下層がアクリル系軟質樹脂に対し０．１〜３．０重量％の脂肪酸アミド及び／又は金属石鹸を含有するアクリル系軟質樹脂層であるものが好ましい。また、上記のデスクマットにおいて、その少なくとも片面の表面に硬化型樹脂層を設けるのが好ましい。なお、当然のことであるが、上記の硬化型樹脂層は、上記の最上層又は最下層に含まれなく、最上層又は最下層の表面に設けるものである。
【０００６】
【発明の実施の形態】
本発明で用いるアクリル系軟質多層構造樹脂（以下、アクリル系軟質樹脂と称す）は、常温で軟質ポリ塩化ビニルの如く柔軟性を示す樹脂である。このアクリル系軟質樹脂は、多層構造重合体、すなわち２種以上のアクリル系重合体がコア−シェル型の多層構造を形成している重合体である。これらのアクリル系軟質樹脂は、常温で良好な柔軟性を示し、屈曲耐久性を有し、透明性、耐候性に優れている。
【０００７】
アクリル系軟質樹脂の一例を示す。炭素数１〜１２のアルキル基を持つ少なくとも一種のアクリル酸アルキルエステル３０〜９９．９重量％、炭素数１〜８のアルキル基を持つ少なくとも一種のメタクリル酸アルキルエステル０〜７０重量％、共重合可能な不飽和単量体０〜３０重量％、多官能架橋性単量体及び／又は多官能性グラフト単量体０．１〜１０重量％からなる単量体混合物を重合してなるＴｇが３０℃以下である少なくとも１層の重合体層［Ａ］１０〜９０重量部と、炭素数１〜１２のアルキル基を持つ少なくとも一種のアクリル酸アルキルエステル３０〜９９重量％、炭素数１〜８のアルキル基を持つ少なくとも一種のメタクリル酸アルキルエステル１〜７０重量％、共重合可能な不飽和単量体０〜３０重量％からなる単量体混合物を重合してなるＴｇが−２０〜５０℃である少なくとも１層の重合体層［Ｂ］９０〜１０重量部との組合せからなる多層構造重合体であり、且つ最外層が重合体層［Ｂ］であるアクリル系軟質多層構造樹脂である。
【０００８】
アクリル系軟質樹脂の他の例を示す。炭素数１〜８のアルキル基を持つアクリル酸アルキルエステル６０〜９９．５重量％、共重合可能ビニル基を１個有する単官能性単量体０〜３９．５重量％、及びビニル基又はビニリデン基を少なくとも２個有する多官能性単量体０．５〜５重量％を重合して得られるゴム層３０〜８０重量部と、メタアクリル酸メチル４０〜１００重量％、炭素数１〜８のアルキル基を持つアクリル酸アルキルエステル０〜６０重量％、及び共重合可能なビニル基又はビニリデン基を有する単量体０〜２０重量％を重合して得られる硬質樹脂層２０〜７０重量部とから構成され、且つ最外層が硬質樹脂層であるアクリル系軟質多層構造樹脂である。
【０００９】
更に、アクリル系軟質樹脂の他の例を示す。（Ａ）メチルメタクリレート８０〜９８．９９重量％、炭素数１〜８のアルキル基を持つアクリル酸アルキルエステル１〜２０重量％、多官能性グラフト剤０．０１〜１重量％及び多官能性架橋剤０〜０．５重量％からなる単量体混合物を重合してなる最内層の硬質重合体層５〜３０重量部；（Ｂ）炭素数１〜８のアルキル基を持つアクリル酸アルキルエステル７０〜９９．５重量％、メチルメタクリレート０〜３０重量％、多官能性グラフト剤０．５〜５重量％及び多官能性架橋剤０〜５重量％からなる単量体混合物を重合してなる中間層の硬質重合体層２０〜４５重量部；（Ｃ）メチルメタクリレート９０〜９９重量％及び炭素数１〜８のアルキル基を持つアクリル酸アルキルエステル１０〜１重量％からなる単量体混合物を重合してなる最外層の硬質重合体層５０〜７５重量部からなり、平均粒度が０．０１〜０．３μｍのアクリル系軟質多層構造樹脂である。
【００１０】
本発明では、上記のアクリル系軟質樹脂を素材とするデスクマットについて、分子量４００以上の可塑剤を含有させることによって、筆記跡復元性を改善するものである。このように、配合する可塑剤の分子量を大きくすることが筆記跡復元性の向上に影響するという現象は、従来の軟質ポリ塩化ビニル製デスクマットには見られない現象である。本発明のアクリル系軟質樹脂製デスクマットに配合する可塑剤は分子量４００以上、好ましくは５００以上、特に好ましくは１０００以上のものである。具体的には、トリメリット酸トリオクチル（分子量５４６）やポリエステル系可塑剤である。ポリエステル系可塑剤は、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸等の二塩基酸と１，２−プロピレングリコール等のグリコールとを縮合させて得られるポリエステルで、この際炭素数８〜１０の脂肪酸や高級アルコールを末端封鎖剤に用いたものである。例えば、アジピン酸系ポリエステル類（旭電化工業社製のＰＮ−１５０（分子量１０００）、ＰＮ−３１０（分子量２０００））などが挙げられる。可塑剤の配合量はアクリル系軟質樹脂に対し５〜１５重量％が好ましい。５重量％未満では筆記跡復元性の向上効果が不十分であり、１５重量％を越えると表面傷付き性が劣るようになるので好ましくない。
【００１１】
また、アクリル系軟質樹脂自体は一応耐汚染性に優れているが、近年複写機の高速化にともないトナーの低融点化傾向があり、そのためアクリル系軟質樹脂製デスクマットと机との間に複写紙を挟んだ場合に、デスクマットが複写紙の印字インクで汚れることがある。この様な汚れを、アクリル系軟質樹脂に脂肪族アミド及び／又は金属石鹸を配合することによって防ぐことができる。脂肪族アミドとしてはメチレンビスステアリルアミド、エチレンビスステアリルアミド、エチレンビスオレイルアミド、ステアリルアミド、オレイルアミドなどが用いられる。また、金属石鹸としてはステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸カルシウムなどが用いられる。脂肪族アミド及び／又は金属石鹸の配合量はアクリル系軟質樹脂に対し０．１〜３．０重量％、好ましくは０．５〜２．０重量％である。
【００１２】
しかし、アクリル系軟質樹脂に脂肪族アミド及び／又は金属石鹸を配合した場合は、上記の利点はあるものの、配合された脂肪族アミドや金属石鹸が成形加工時に酸化によって黄変し、アクリル系軟質樹脂シートを変色させ、その透明性を低下させる恐れがある。この透明性の低下を防ぐには、脂肪族アミド及び／又は金属石鹸と酸化防止剤を併用するのが好ましい。酸化防止剤は機能別に分類するとラジカル捕捉剤と過酸化物分解剤とに分けられるが、本発明においてはこれら両者を併用するのが好ましい。
【００１３】
上記のラジカル捕捉剤としてはペンタエリスリチル−テトラキス［３−（３，５−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシフェニル）プロピオネート］、２，６−ジ−ブチル−４−メチルフェノール、ｎ−オクタデシル−３−（３，５−ジ−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシフェニル）プロピオネート、テトラキス−［メチレン−３−（３’，５’−ジ−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシフェニル）プロピオネート］メタン、２，２−メチレンビス（４−メチル−６−ｔ−ブチルフェノール）などのフェノール系酸化防止剤が挙げられる。また、過酸化物分解剤としては、ジラウリル−３，３’−チオジプロピオネート、ジステアリル−３，３’−チオジプロピオネートなどのチオエーテル系酸化防止剤、トリスノニルフェニルホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス（２，４−ジ−ｔ−ブチルフェニル）ホスファイトなどのリン系酸化防止剤が挙げられる。酸化防止剤の配合量はアクリル系軟質樹脂に対し０．１〜２．０重量％、好ましくは０．３〜１．０重量％である。また、アクリル系軟質樹脂には、必要に応じて、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、ブロッキング防止剤、抗菌剤、防カビ剤などが配合されていてもよい。
【００１４】
アクリル系軟質樹脂は所定の添加剤を配合し、カレンダー成形、押出成形などによってシートに成形する。Ｔダイを備えた押出成形機による場合は、所定のデスクマットの厚さのシートに成形してもよいが、カレンダー成形機による場合は、薄いシートを成形し、このシートの複数枚を積層して複数層からなる所定の厚さのデスクマットにするのが好ましい。このシートの積層は所定枚数のシートを重ね、ラミネート機を用いて加圧、加熱することによって行なうことができる。シート表面には必要に応じて絞加工を施してもよい。適宜の形状、大きさに切断してデスクマット形状に加工する。デスクマットの厚さは通常０．５〜３ｍｍである。また、上記のアクリル系軟質樹脂シートを、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系重合体シートなど他の合成樹脂シートと組み合わせてデスクマットを作ってもよい。
【００１５】
デスクマットはその使用目的、使用態様からして表面が傷付きやすい。ところが、アクリル系軟質樹脂シートは、表面傷付き性に劣る。そのため、本発明のデスクマットにおいては、表面に傷付き防止のため、硬化型樹脂層を設けるのが好ましい。すなわち、例えば、所定の厚さに成形したアクリル系軟質樹脂シートの所望の面に硬化型樹脂の溶剤溶液、或は水分散液を塗布し、これを硬化させて硬化型樹脂層を形成させる。硬化型樹脂としてはポリイソシアネートとポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール又はアクリルポリオールとを反応させて得られるポリウレタン系の樹脂、ビスフェノールＡ型エポキシなどと脂肪族又は芳香族アミンエポキシなどからなるエポキシ系の樹脂が好ましく使用される。これらの硬化型樹脂は、一液型でも、二液型でもよい。紫外線硬化型樹脂が特に好ましく使用される。紫外線硬化型樹脂塗料を所望の面に塗布し、その後紫外線照射して該樹脂を硬化させて紫外線硬化型樹脂層を形成させる。紫外線硬化型樹脂としては、フタル酸／１，６−ヘキサンジオール／アクリル酸などのエステルアクリレート、トリレンジイソシアネート／βＨＰＡ／ポリエステル又はポリエーテルなどのウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリロイル基を有するラジカル重合系樹脂が好ましく用いられる。この硬化型樹脂層は、デスクマット表面の硬度を高め、表面を傷付きにくくする。
【００１６】
また、上記の硬化型樹脂層に樹脂微粒子を配合することによって、マット表面の光反射性を調整し、反射をやわらげることができる。微粒子はナイロン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂などの樹脂やシリカの微粒子で、粒径は５〜４０μｍが好ましい。また、この微粒子を配合した傷付き防止層をマット表面に塗布するとき、微粒子の一部が硬化型樹脂層の表面に突出するようにし、マット曲げ時の表面の割れや傷付き易さを改善してもよい。この硬化型樹脂層の形成は上記シート状の段階で行なっても、マット状に切断してから行なってもよい。
【００１７】
本発明のデスクマットの層構成の態様は種々あり適宜に選択できるが、その好ましいデスクマットの態様の例は、基材となるアクリル系軟質樹脂層が複数層で構成され、少なくともその最下層がアクリル系軟質樹脂に対し脂肪酸アミド及び／又は金属石鹸０．１〜３．０重量％、酸化防止剤０．１〜５．０重量％を配合したアクリル系軟質樹脂層であり、最上層は分子量４００以上の可塑剤５〜１５重量％を配合したアクリル系軟質樹脂層であり、且つ最上層の表面に硬化型樹脂層を設けてなるデスクマットである。アクリル系軟質樹脂製デスクマットと机との間に複写紙を挟んだ場合に、デスクマットが複写紙の印字インクで汚れることがあるが、机と接する最下層のアクリル系軟質樹脂層のみに脂肪酸アミド及び／又は金属石鹸を配合しておくことによって、アクリル系軟質樹脂シート全体としてのすなわちデスクマットの透明性を損なうことなく、汚れを防ぐことができる。そして最上層のアクリル系軟質樹脂層に分子量４００以上の可塑剤を配合しておくことによって、筆記跡復元性を向上させることができ、更に、最上層の表面に硬化型樹脂層を設けることによって、デスクマットの傷付き性や手垢汚れによる膨潤を防ぐことができる。
【００１８】
また、基材となるアクリル系軟質樹脂層を複数層で構成する場合には、前述したように、予め薄いアクリル系軟質樹脂シートをカレンダー成形し、その複数枚をラミネート機で積層する方法をとる。この薄いアクリル系軟質樹脂シートをカレンダー成形してロール状に巻き取り、このロールからシートを巻き出すとき、アクリル系軟質樹脂の種類や配合によっては、ブロッキングを起しシート同士の剥離が難しくなることがある。少量の脂肪酸アミド及び／又は金属石鹸、特に脂肪酸アミドを配合することによって、合い紙を使用しなくても、上記のブロッキングを解消することができる。すなわち、机と接する最下層のアクリル系軟質樹脂シートのみならず他の層にも少量の脂肪酸アミド及び／又は金属石鹸を配合してもよく、これによってカレンダー成形における巻き取り後、巻き出す時のシート同士の剥離を容易にすることができる。このときの配合量は、アクリル系軟質樹脂に対し０．０５〜０．４重量％が好ましい。０．０５重量％以下では剥離が容易に行なえず、０．４重量％以上では透明性に悪影響がある。この配合の際、上記した如き酸化防止剤を併用するのが好ましい。
【００１９】
【実施例】
次に実施例、比較例を示し、本発明を更に詳しく説明する。
実施例１〜５、比較例１〜３
表１に示す成分のアクリル系軟質樹脂組成物をＴダイから押出し成形して厚さ１．５ｍｍのシートを作成した。表１において、アクリル系軟質樹脂（ＳＡ−１０００−ＦＯ）は株式会社クラレ製のアクリル系軟質樹脂、可塑剤ＰＮ−３１０は旭電化工業社製のアジピン酸系ポリエステル可塑剤（分子量２０００）、可塑剤ＰＮ−１５０は旭電化工業社製のアジピン酸系ポリエステル可塑剤（分子量１０００）である。なお、可塑剤のトリメチット酸トリオクチルの分子量は５４６であり、フタル酸ジ２−エチルヘキシルの分子量は３９０、アジピン酸ジ２−エチルヘキシルの分子量は３７０である。
筆記復元性を試験するため、上記で得た各シートの上に紙を置き、その紙にボールペンで特に筆圧を強くして文字を筆記した。紙を取り除いて、各シート上に生じた筆記跡を目視して調べた。その結果を併せて表１に示す。◎は筆記跡が全く残らない、○は筆記跡が殆ど残らない、△は筆記跡がわかる（なお、実施例２の△は筆記跡が僅かに傷ついたことを表す）、×は筆記跡がはっきり分かる、を表す。
【００２０】
【表１】

【００２１】
実施例６
（ｉ）アクリル系軟質樹脂（株式会社クラレ製のＳＡ−１０００−ＦＯ）７０重量％とアクリル系軟質樹脂（株式会社クラレ製のＧＲＦ）３０重量％とからなるアクリル系軟質樹脂混合物１００重量部に、可塑剤ＰＮ−３１０（旭電化工業社製のアジピン酸系ポリエステル可塑剤：分子量２０００）を１０重量部配合し、混練しカレンダー成形して厚さ０．３０ｍｍのシートを作成した。
（ii）アクリル系軟質樹脂（株式会社クラレ製のＳＡ−１０００−ＦＯ）８５重量％とアクリル系軟質樹脂（株式会社クラレ製のＧＲＦ）１５重量％からなるアクリル系軟質樹脂混合物をカレンダー成形して厚さ０．３５ｍｍのシートを作成した。
（iii）アクリル系軟質樹脂（株式会社クラレ製のＳＡ−１０００−ＦＯ）９０重量％とアクリル系軟質樹脂（株式会社クラレ製のＧＲＦ）１０重量％とからなるアクリル系軟質樹脂混合物１００重量部に、メチレンビスステアリルアミド０．５重量部、ステアリン酸亜鉛１．２重量部、ペンタエリスリチル−テトラキス［３−（３，５−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシフェニル）プロピオネート］０．２重量部、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト０．６重量部の配合物をカレンダー成形して厚さ０．２０ｍｍのシートを作成した。
【００２２】
上記（iii）のシートを最下層にし、その上に（ii）のシートを３枚を重ね、更にその上に（ｉ）のシートを最上層として重ねて、ラミネート機で熱ラミネートして一体化し基材のアクリル系軟質樹脂シートを得た。このアクリル系軟質樹脂シートをデスクマットの形状に切断し、次いで最上層の表面にウレタンアクリレート系紫外線硬化型樹脂塗料を塗布し、その後紫外線照射して塗料を硬化させて膜厚８μｍの紫外線硬化型樹脂層を形成させて、本発明のデスクマットを得た。このデスクマットは、紫外線硬化型樹脂層を形成させていない面が机の面に接するようにして用いる。
【００２３】
比較例４
上記実施例６の（ii）のシートを４枚重ね、その上に、実施例６の（ｉ）から可塑剤を除いたもののシートを最上層として重ねて、ラミネート機で熱ラミネートして一体化し基材のアクリル系軟質樹脂シートを得た。このアクリル系軟質樹脂シートをデスクマットの形状に切断し、比較例４のデスクマットを得た。
【００２４】
実施例６及び実施例４の各デスクマットの上側表面に付いて、耐傷付き性、手垢膨潤性及び筆記跡復元性を調べた。また、各デスクマットの下側面について複写紙との接触による汚染状態を目視で調べた。その結果は次のとおりであった。
耐傷付き性
実施例６のデスクマットと比較例４のデスクマットのそれぞれの表面を、学振摩耗試験機で金巾３号を用い荷重５００ｇで１００回擦った。このときの表面状態を目視で観察した。比較例４のデスクマットの表面はやや傷が付いたが、実施例６のデスクマットの表面は傷が付いていなかった。
手垢膨潤性
実施例６のデスクマットと比較例４のデスクマットのそれぞれの表面に、人工手垢（オレイン酸４０．６％、トリオレイン２２．４％、コレステロールオレエート１７．５％、流動パラフィン３．６％、スクワレン３．６％、コレステロール２．３％、ゼラチン１０．０％）を滴下し、滴下部分の３０℃×３０日後、及び６０℃×１週間後の経時的変形（膨潤、波打ち現象）を観察した。比較例４のデスクマットの表面はいずれの場合も膨潤、変形がみられたが、実施例６のデスクマットの表面はいずれの場合も膨潤、変形はみられなかった。
【００２５】
筆記跡復元性
実施例６のデスクマットと比較例４のデスクマットのそれぞれのマットの上に紙を置き、その紙にボールペンで特に筆圧を強くして文字を筆記した。紙を取り除いて、各マット上に生じた筆記跡を目視して調べた。その結果、比較例４は筆記跡がはっきり分かったが、実施例６は筆記跡は全く分からなかった。
複写紙汚染性
実施例６のデスクマットと比較例４のデスクマットの各デスクマットの紫外線硬化型樹脂層を形成させた面と反対面に複写した紙を重ね、荷重１００ｇ／ｃｍ²、６０℃×２４時間放置し、各デスクマットの面の汚染状態を目視で調べた。実施例５のデスクマットは全く汚染されなかった。比較例４のデスクマットはやや汚染された。
【００２６】
【発明の効果】
本発明のデスクマットは、アクリル系軟質樹脂シートを基材とするので、柔らかく、扱いやすく、感触がよく、透明性がよい。そして分子量４００以上の可塑剤を含有させたので筆記跡復元性がよい。また、更に脂肪酸アミド及び／又は金属石鹸を配合することによって、複写機による複写紙の印字インキによる汚れを防ぐことができる。そして、アクリル系軟質樹脂シートを多層にし、机と接する面の層（最下層）を脂肪酸アミド及び／又は金属石鹸を配合したアクリル系軟質樹脂シートで構成すると透明性を低下させることなく上記汚れを防ぐことができる。また、脂肪酸アミド及び／又は金属石鹸を配合するとき酸化防止剤を併用すると、脂肪酸アミド及び／又は金属石鹸の配合による透明性低下を防ぐことができる。更に、そのデスクマットの少なくとも一方の面に硬化型樹脂層を設けたので、耐傷付き性、手垢による膨潤性が改善され利用性に優れている。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a desk mat using an acrylic soft resin as a material.
[0002]
[Prior art]
The desk mat is conventionally made of a resin composition in which a plasticizer, a stabilizer and the like are blended with a polyvinyl chloride resin. This mat made of polyvinyl chloride resin has excellent properties such as transparency, flexibility and good heat stability, but the plasticizer bleeds out to the mat surface during use, for example, in a desk mat, There is a disadvantage that an undesirable phenomenon occurs such that the printing ink of the copy paper stagnated between the desk and the desk mat adheres to the surface of the desk mat. Therefore, in recent years, desk mats made of resins other than polyvinyl chloride resins have been studied. Ethylene polymer resins such as copolymers of ethylene and (meth) acrylic acid alkyl esters, and acrylic soft resins. Desk mats using resin as a material have been proposed.
[0003]
By the way, because desk mats are placed on a desk and used, there are many opportunities to place articles such as stationery or touch them, but desks that use acrylic soft resin as the material. Since the mat has the drawbacks that the surface is easily scratched and easily swells due to dirt, and that the mat has the disadvantage that it is likely to become dirty with the printing ink on the copy paper, the applicant of the present invention has solved acrylic Have proposed a desk mat in which a curable resin layer is provided on at least one surface of a system soft resin desk mat (Japanese Patent Application 2000-130413, Japanese Patent Application 2000-130433, and Japanese Patent Application 2000-147463).
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
As a result of further investigation on the usability of the acrylic soft resin desk mat, the present inventor has found that there is a problem that the restoring ability of the written mark formed when writing on the desk mat is poor. Knew. That is, in the case of a conventional desk mat made of soft polyvinyl chloride resin, it takes several minutes to several hours after writing, but it is slowly restored and no writing marks remain. However, the acrylic soft resin desk mat has a drawback that the writing mark restorability remains. An object of the present invention is to provide a desk mat made of an acrylic soft resin having a good handwriting recovery property.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is an acrylic soft multilayered structure resin layer a desk mat having at least one layer, the acrylic soft multilayer top layer contains 5 to 15 wt% of the molecular weight of 400 or more plasticizers to acrylic soft multilayer resin Ru desk mat der, which is a structural resin layer. Also, the present invention according to the above-mentioned desk mat, what lowermost layer is an acrylic soft resin layer containing 0.1 to 3.0 wt% of a fatty acid amide and / or metallic soap to acrylic soft resin It is not preferred. Also, in the above desk mat, that it provided at least curing resin layer on one side of the surface preferred. As a matter of course, the curable resin layer is not included in the uppermost layer or the lowermost layer but is provided on the surface of the uppermost layer or the lowermost layer.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The acrylic soft multilayer structure resin used in the present invention (hereinafter referred to as an acrylic soft resin) is a resin exhibiting flexibility like soft polyvinyl chloride at room temperature. The acrylic soft resin, the multilayer structure polymer, i.e. two or more acrylic-based polymer core - is a polymer which forms a shell type multilayer structure. These acrylic soft resins exhibit good flexibility at room temperature, have bending durability, and are excellent in transparency and weather resistance.
[0007]
An example of an acrylic soft resin is shown. 30 to 99.9% by weight of at least one alkyl acrylate ester having 1 to 12 carbon atoms, 0 to 70% by weight of at least one methacrylic acid alkyl ester having 1 to 8 carbon atoms, copolymerization Tg formed by polymerizing a monomer mixture consisting of 0 to 30% by weight of a possible unsaturated monomer, 0.1 to 10% by weight of a polyfunctional crosslinkable monomer and / or a polyfunctional graft monomer. 10 to 90 parts by weight of at least one polymer layer [A] having a temperature of 30 ° C. or less, 30 to 99% by weight of an alkyl acrylate ester having an alkyl group having 1 to 12 carbon atoms, and 1 to 8 carbon atoms The Tg formed by polymerizing a monomer mixture comprising 1 to 70% by weight of at least one alkyl methacrylate having an alkyl group and 0 to 30% by weight of a copolymerizable unsaturated monomer is -20. An acrylic soft multilayer resin having a multilayer structure polymer composed of a combination of 90 to 10 parts by weight of at least one polymer layer [B] at 50 ° C., and the outermost layer being a polymer layer [B]. is there.
[0008]
Another example of the acrylic soft resin is shown. 60 to 99.5% by weight of acrylic acid alkyl ester having 1 to 8 carbon atoms, 0 to 39.5% by weight of monofunctional monomer having one copolymerizable vinyl group, and vinyl group or vinylidene 30 to 80 parts by weight of a rubber layer obtained by polymerizing 0.5 to 5% by weight of a polyfunctional monomer having at least two groups, 40 to 100% by weight of methyl methacrylate, and 1 to 8 carbon atoms From 20 to 70 parts by weight of a hard resin layer obtained by polymerizing 0 to 60% by weight of an alkyl acrylate ester having an alkyl group and 0 to 20% by weight of a monomer having a copolymerizable vinyl group or vinylidene group It is an acrylic soft multilayer structure resin that is configured and whose outermost layer is a hard resin layer.
[0009]
Furthermore, other examples of acrylic soft resins are shown. (A) 80-98.99% by weight of methyl methacrylate, 1-20% by weight of an acrylic acid alkyl ester having an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms, 0.01-1% by weight of a multifunctional grafting agent, and multifunctional crosslinking 5-30 parts by weight of an innermost hard polymer layer obtained by polymerizing a monomer mixture comprising 0 to 0.5% by weight of an agent; (B) an alkyl acrylate 70 having an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms Intermediate obtained by polymerizing a monomer mixture consisting of ˜99.5 wt%, methyl methacrylate 0-30 wt%, polyfunctional grafting agent 0.5-5 wt% and polyfunctional cross-linking agent 0-5 wt% 20 to 45 parts by weight of a hard polymer layer; (C) a monomer mixture consisting of 90 to 99% by weight of methyl methacrylate and 10 to 1% by weight of an alkyl acrylate ester having an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms. Do it Consists outermost hard polymer layer 50 to 75 parts by weight, average particle size is an acrylic soft multilayer resin 0.01 to 0.3 [mu] m.
[0010]
In the present invention, the writing trace recoverability is improved by adding a plasticizer having a molecular weight of 400 or more to the desk mat made of the above acrylic soft resin. As described above, the phenomenon that increasing the molecular weight of the plasticizer to be blended affects the improvement of handwriting recovery is a phenomenon that cannot be seen in conventional soft polyvinyl chloride desk mats. The plasticizer blended in the acrylic soft resin desk mat of the present invention has a molecular weight of 400 or more, preferably 500 or more, particularly preferably 1000 or more. Specifically, they are trioctyl trimellitic acid (molecular weight 546) and polyester plasticizer. The polyester plasticizer is a polyester obtained by condensing a dibasic acid such as adipic acid, sebacic acid, or phthalic acid and a glycol such as 1,2-propylene glycol. Alcohol is used as a terminal blocking agent. Examples thereof include adipic acid polyesters (PN-150 (molecular weight 1000), PN-310 (molecular weight 2000) manufactured by Asahi Denka Kogyo Co., Ltd.). The blending amount of the plasticizer is preferably 5 to 15% by weight with respect to the acrylic soft resin. If it is less than 5% by weight, the effect of improving the handwriting recovery property is insufficient, and if it exceeds 15% by weight, the surface scratch resistance becomes inferior.
[0011]
In addition, the acrylic soft resin itself has excellent anti-contamination properties, but in recent years, there has been a tendency to lower the melting point of the toner as the copying machine speeds up. Therefore, copying between an acrylic soft resin desk mat and a desk is possible. When the paper is sandwiched, the desk mat may be stained with the printing ink of the copy paper. Such contamination can be prevented by blending an aliphatic amide and / or a metal soap with an acrylic soft resin. As the aliphatic amide, methylenebisstearylamide, ethylenebisstearylamide, ethylenebisoleylamide, stearylamide, oleylamide, or the like is used. As the metal soap, zinc stearate, zinc oleate, lithium stearate, calcium stearate and the like are used. The blending amount of the aliphatic amide and / or metal soap is 0.1 to 3.0% by weight, preferably 0.5 to 2.0% by weight, based on the acrylic soft resin.
[0012]
However, when an aliphatic amide and / or metal soap is blended with an acrylic soft resin, the above-mentioned advantages are obtained, but the blended aliphatic amide or metal soap turns yellow due to oxidation during molding, resulting in an acrylic soft There is a risk of discoloring the resin sheet and reducing its transparency. In order to prevent this decrease in transparency, it is preferable to use an aliphatic amide and / or metal soap in combination with an antioxidant. Antioxidants are classified into radical scavengers and peroxide decomposers when classified according to function. In the present invention, it is preferable to use both of them together.
[0013]
Examples of the radical scavenger include pentaerythrityl-tetrakis [3- (3,5-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate], 2,6-di-butyl-4-methylphenol, and n-octadecyl-3. -(3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate, tetrakis- [methylene-3- (3 ', 5'-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate] methane, 2, Examples thereof include phenolic antioxidants such as 2-methylenebis (4-methyl-6-tert-butylphenol). Further, as the peroxide decomposer, thioether antioxidants such as dilauryl-3,3′-thiodipropionate and distearyl-3,3′-thiodipropionate, trisnonylphenyl phosphite, distearyl Phosphorus antioxidants such as pentaerythritol diphosphite and tris (2,4-di-t-butylphenyl) phosphite can be mentioned. The compounding quantity of antioxidant is 0.1 to 2.0 weight% with respect to acrylic soft resin, Preferably it is 0.3 to 1.0 weight%. In addition, the acrylic soft resin may be blended with an ultraviolet absorber, an antistatic agent, a pigment, an antiblocking agent, an antibacterial agent, an antifungal agent, and the like as necessary.
[0014]
The acrylic soft resin is blended with predetermined additives and formed into a sheet by calendar molding, extrusion molding or the like. In the case of using an extrusion molding machine equipped with a T-die, it may be formed into a sheet having a predetermined desk mat thickness, but in the case of using a calendar molding machine, a thin sheet is formed and a plurality of sheets are laminated. Thus, a desk mat having a predetermined thickness composed of a plurality of layers is preferable. The sheets can be stacked by stacking a predetermined number of sheets, and applying pressure and heating using a laminating machine. The sheet surface may be drawn if necessary. Cut into an appropriate shape and size and process into a desk mat shape. The thickness of the desk mat is usually 0.5 to 3 mm. The acrylic soft resin sheet may be combined with another synthetic resin sheet such as an olefin polymer sheet such as an ethylene-methyl methacrylate copolymer or an ethylene-vinyl acetate copolymer to form a desk mat. .
[0015]
The surface of the desk mat is likely to be damaged depending on the purpose and mode of use. However, the acrylic soft resin sheet is inferior in surface scratch resistance. Therefore, in the desk mat of the present invention, it is preferable to provide a curable resin layer on the surface to prevent scratches. That is, for example, a curable resin solvent solution or an aqueous dispersion is applied to a desired surface of an acrylic soft resin sheet molded to a predetermined thickness, and cured to form a curable resin layer. Examples of curable resins include polyurethane resins obtained by reacting polyisocyanates with polyester polyols, polyether polyols, or acrylic polyols, and epoxy resins made of bisphenol A type epoxy and aliphatic or aromatic amine epoxies. Preferably used. These curable resins may be one-pack type or two-pack type. An ultraviolet curable resin is particularly preferably used. An ultraviolet curable resin coating is applied to a desired surface, and then the ultraviolet ray is irradiated to cure the resin to form an ultraviolet curable resin layer. UV curable resin has ester acrylate such as phthalic acid / 1,6-hexanediol / acrylic acid, urethane acrylate such as tolylene diisocyanate / βHPA / polyester or polyether, epoxy acrylate, acryloyl group such as melamine acrylate A radical polymerization resin is preferably used. This curable resin layer increases the hardness of the desk mat surface and makes the surface less likely to be damaged.
[0016]
Further, by blending resin fine particles with the curable resin layer, the light reflectivity of the mat surface can be adjusted and the reflection can be softened. The fine particles are fine particles of resin such as nylon resin, acrylic resin, urethane resin, benzoguanamine resin or silica, and the particle size is preferably 5 to 40 μm. In addition, when applying an anti-scratch layer containing these fine particles to the surface of the mat, a part of the fine particles protrudes to the surface of the curable resin layer, improving the ease of surface cracking and scratching when the mat is bent. May be. The curable resin layer may be formed at the sheet-like stage or after being cut into a mat.
[0017]
There are various aspects of the layer structure of the desk mat of the present invention, and can be selected as appropriate. An example of the preferred aspect of the desk mat is that the acrylic soft resin layer as a base material is composed of a plurality of layers, and at least the lowermost layer is the lowermost layer. An acrylic soft resin layer containing 0.1 to 3.0% by weight of a fatty acid amide and / or metal soap and 0.1 to 5.0% by weight of an antioxidant based on an acrylic soft resin, and the uppermost layer has a molecular weight It is an acrylic soft resin layer containing 5 to 15% by weight of 400 or more plasticizers, and a desk mat provided with a curable resin layer on the surface of the uppermost layer. When copying paper is sandwiched between an acrylic soft resin desk mat and a desk, the desk mat may become soiled with the printing ink of the copying paper, but fatty acids are added only to the lowermost acrylic soft resin layer in contact with the desk. By blending amide and / or metal soap, stains can be prevented without impairing the transparency of the entire acrylic soft resin sheet, that is, the transparency of the desk mat. And by adding a plasticizer having a molecular weight of 400 or more to the uppermost acrylic soft resin layer, it is possible to improve the handwriting recovery property, and further by providing a curable resin layer on the uppermost surface. In addition, it can prevent the desk mat from being scratched and swelled by dirt.
[0018]
Further, when the acrylic soft resin layer as a base material is composed of a plurality of layers, as described above, a thin acrylic soft resin sheet is calendered in advance and the plurality of sheets are laminated by a laminator. . When this thin acrylic soft resin sheet is calendered and wound into a roll, and the sheet is unwound from this roll, depending on the type and composition of the acrylic soft resin, blocking may cause separation of the sheets from each other There is. By blending a small amount of a fatty acid amide and / or a metal soap, especially a fatty acid amide, the above blocking can be eliminated without using a slip paper. That is, not only the lowermost acrylic soft resin sheet in contact with the desk but also other layers may contain a small amount of fatty acid amide and / or metal soap. Peeling between sheets can be facilitated. The blending amount at this time is preferably 0.05 to 0.4% by weight with respect to the acrylic soft resin. If it is 0.05% by weight or less, peeling cannot be easily performed, and if it is 0.4% by weight or more, the transparency is adversely affected. In this blending, it is preferable to use an antioxidant as described above in combination.
[0019]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail with reference to Examples and Comparative Examples.
Examples 1-5, Comparative Examples 1-3
The acrylic soft resin composition having the components shown in Table 1 was extruded from a T-die to prepare a sheet having a thickness of 1.5 mm. In Table 1, an acrylic soft resin (SA-1000-FO) is an acrylic soft resin manufactured by Kuraray Co., Ltd., and a plasticizer PN-310 is an adipic acid polyester plasticizer (molecular weight 2000) manufactured by Asahi Denka Kogyo Co., Ltd. Agent PN-150 is an adipic acid-based polyester plasticizer (molecular weight 1000) manufactured by Asahi Denka Kogyo Co., Ltd. The molecular weight of the plasticizer, trioctyl trimethylate, is 546, the molecular weight of di-2-ethylhexyl phthalate is 390, and the molecular weight of di-2-ethylhexyl adipate is 370.
In order to test the writing restorability, paper was placed on each of the sheets obtained above, and letters were written on the paper with a particularly high pressure with a ballpoint pen. The paper was removed and the written marks produced on each sheet were examined visually. The results are also shown in Table 1. ◎ indicates no written mark at all, ○ indicates almost no written mark, △ indicates a written mark (note that △ in Example 2 indicates that the written mark is slightly damaged), and x indicates a written mark. It is clearly understood.
[0020]
[Table 1]

[0021]
Example 6
(I) 100 parts by weight of an acrylic soft resin mixture composed of 70% by weight of an acrylic soft resin (SA-1000-FO manufactured by Kuraray Co., Ltd.) and 30% by weight of an acrylic soft resin (GRF manufactured by Kuraray Co., Ltd.) 10 parts by weight of a plasticizer PN-310 (Adipic acid polyester plasticizer manufactured by Asahi Denka Kogyo Co., Ltd .: molecular weight 2000) was blended, kneaded and calendered to prepare a sheet having a thickness of 0.30 mm.
(Ii) Acrylic soft resin mixture comprising 85% by weight of acrylic soft resin (SA-1000-FO manufactured by Kuraray Co., Ltd.) and 15% by weight of acrylic soft resin (GRF manufactured by Kuraray Co., Ltd.) was calendered. A sheet having a thickness of 0.35 mm was prepared.
(Iii) 100 parts by weight of an acrylic soft resin mixture comprising 90% by weight of an acrylic soft resin (SA-1000-FO manufactured by Kuraray Co., Ltd.) and 10% by weight of an acrylic soft resin (GRF manufactured by Kuraray Co., Ltd.) , 0.5 parts by weight of methylenebisstearylamide, 1.2 parts by weight of zinc stearate, 0.2 parts by weight of pentaerythrityl-tetrakis [3- (3,5-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate], A compound having 0.6 parts by weight of distearyl pentaerythritol diphosphite was calendered to prepare a sheet having a thickness of 0.20 mm.
[0022]
The above sheet (iii) is the bottom layer, and three sheets (ii) are stacked on top of it, and the sheet (i) is further stacked on top of each other, and are laminated by heat laminating with a laminator. A base acrylic soft resin sheet was obtained. This acrylic soft resin sheet is cut into a desk mat shape, and then a urethane acrylate UV curable resin coating is applied to the surface of the uppermost layer. A resin layer was formed to obtain a desk mat of the present invention. This desk mat is used such that the surface on which the ultraviolet curable resin layer is not formed is in contact with the surface of the desk.
[0023]
Comparative Example 4
Four sheets of (ii) of Example 6 above are stacked, on which the sheet obtained by removing the plasticizer from (i) of Example 6 is stacked as the uppermost layer and integrated by heat laminating with a laminating machine. A base acrylic soft resin sheet was obtained. This acrylic soft resin sheet was cut into the shape of a desk mat to obtain a desk mat of Comparative Example 4.
[0024]
On the upper surface of each of the desk mats of Example 6 and Example 4, the scratch resistance, the swelling of hand stains, and the restored handwriting were examined. In addition, the lower surface of each desk mat was visually examined for contamination due to contact with copy paper. The results were as follows.
Scratch resistance The surfaces of the desk mat of Example 6 and the desk mat of Comparative Example 4 were rubbed 100 times with a load of 500 g using a gold width No. 3 with a Gakushin abrasion tester. The surface state at this time was visually observed. The surface of the desk mat of Comparative Example 4 was slightly scratched, but the surface of the desk mat of Example 6 was not scratched.
Swelling of hand stains On the surfaces of the desk mat of Example 6 and the desk mat of Comparative Example 4, artificial hand stains (oleic acid 40.6%, triolein 22.4%, cholesterol oleate 17.5%, liquid paraffin 3 .6%, squalene 3.6%, cholesterol 2.3%, gelatin 10.0%), and the time-lapse deformation (swelling, undulation) after 30 ° C. × 30 days and 60 ° C. × 1 week after the dripping portion. Phenomenon). The surface of the desk mat of Comparative Example 4 was swollen and deformed in any case, but the surface of the desk mat of Example 6 was not swollen and deformed in any case.
[0025]
Written Mark Restorability A paper was placed on each of the desk mat of Example 6 and the desk mat of Comparative Example 4, and characters were written on the paper with a particularly strong writing pressure with a ballpoint pen. The paper was removed and the written marks generated on each mat were visually examined. As a result, in Comparative Example 4, the written trace was clearly understood, but in Example 6, the written trace was not known at all.
Copy paper contamination The duplicated paper is placed on the opposite side of the desk mat of Example 6 and the desk mat of Comparative Example 4 on which the ultraviolet curable resin layer is formed, and the load is 100 g / cm ² and 60 ° C. The sample was left for 24 hours, and the contamination state of each desk mat surface was visually examined. The desk mat of Example 5 was not contaminated at all. The desk mat of Comparative Example 4 was slightly contaminated.
[0026]
【The invention's effect】
Since the desk mat of the present invention is based on an acrylic soft resin sheet, it is soft, easy to handle, feels good, and has good transparency. And since a plasticizer having a molecular weight of 400 or more is contained, the handwriting trace restoring property is good. Further, by blending a fatty acid amide and / or a metal soap, it is possible to prevent the copy paper from being stained with the printing ink by the copying machine. And if the acrylic soft resin sheet is made into a multilayer, and the layer (lowermost layer) on the surface in contact with the desk is composed of an acrylic soft resin sheet blended with fatty acid amide and / or metal soap, the above-mentioned stains can be obtained without reducing transparency. Can be prevented. Further, when an antioxidant is used in combination with the fatty acid amide and / or metal soap, it is possible to prevent a decrease in transparency due to the mixing of the fatty acid amide and / or metal soap. Further, since the curable resin layer is provided on at least one surface of the desk mat, the scratch resistance and swelling due to hand dirt are improved, and the usability is excellent.

Claims

A desk mat having at least one layer of an acrylic soft multilayer resin layer, an acrylic soft multilayer resin layer uppermost layer containing 5 to 15 wt% of the molecular weight of 400 or more plasticizers to acrylic soft multilayer resin A desk mat characterized by being.

Bottom layer, desk mat of claim 1 wherein the acrylic soft multilayer resin layer containing a fatty acid amide 0.1 to 3.0% by weight of the acrylic soft multilayer resin and / or a metal soap.

The desk mat according to claim 1 or 2, wherein a curable resin layer is provided on at least one surface of the desk mat.