JP4733052B2 - リアルタイム通信のための無線ローカルエリアネットワークにおけるハイブリッド省電力送出方法 - Google Patents

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Description

本発明は一般に、無線ローカルエリアネットワークに関し、より詳しくは、時間に敏感な通信活動に関わりながら移動局における電力消費を減らすための省電力方法に関する。
広帯域無線アクセスを提供する無線LAN(WLAN)システムは、最近人気がすばらしく上昇している。このシステムの主要なアプリケーションは、例えば、Eメールおよびウェブ閲覧などのデータアプリケーションを実行する携帯装置および移動装置へのネットワーク接続性を提供することにあるが、電話サービスおよびストリーミングビデオなどの等時性サービスをサポートすることへの関心が極めて高まっている。
IEEE802.11仕様によって述べられたようなWLAN接続を通じての音声およびその他の、時間に敏感なサービスを考える場合に、無線システム設計者に立ちはだかる主要な問題の一つは、手持ち型装置の電力消費である。例えば、ディジタルコードレス装置またはセルラ装置と比べて拮抗する話し時間と待ち時間を実現するために、音声呼び出しの間の電力節約が必要となる。いくつかの団体が、集中制御コンテンションフリー・チャンネル・アクセス・スキームに頼るシステムのための送信電力制御と物理層速度適応による電力効率動作を提案している。しかしながら、そのようなアプローチは実行するのに複雑であることがあり、複雑さを正当化するのに必要な省電力を提供することができない。
802.11標準は停止期間中の手持ち型装置における電力管理を実行するために使用することができる方法を規定している。詳しくは、三つの別個の構成要素、即ち、立ち上がり手順、スリープ手順、および省電力ポール(PSポール)手順が省電力をサポートするために提供されている。移動クライアント音声局(移動局)は、これらの構成要素を種々の方法で組み合わせてさまざまなアプリケーションのための電力管理をサポートすることができる。
立ち上がり手順:一般に移動局が立ち上がるための二つの理由がある。即ち、保留データを送信するためと、アクセスポイントとして知られている、移動局にサービスを提供する固定局から一時保存データを取り出すためとである。データを送信するための立ち上がりは、移動局によって駆動される単純動作である。立ち上がりとデータ受信のための決定もまた、そのアクセスポイントによって送信された周期性ビーコンフレームの中のその保留データビットを監視した後、移動局によってなされる。移動局は、スリープモードからアクティブモードに移ることを決定すると、アクティブに設定された省電力(PS)ビットを有するアップリンクフレームを送信することによってアクセスポイントに知らせる。そのような送信の後で、移動局はアクティブのままであるので、アクセスポイントはすべての一時保存されたダウンリンクフレームを後で送信することができる。
スリープ手順:立ち上がり手順と同様に、アクティブモードにある移動局は、スリープモードに移るために、スリープに設定されたPSビットによって、成功した移動局開始フレーム交換シーケンスを終了する必要がある。このフレーム交換シーケンスの後で、アクセスポイントはこの移動局へのすべてのダウンリンクフレームを一時保存する。
PSポール手順:省電力移動局は、一時保存されたダウンリンクフレームをアクセスポイントが送信するのを待つ代わりに、PSポールフレームを使用することによってそのアクセスポイントからの即時送出を求めることができる。このPSポールを受信すると同時に、アクセスポイントは、一つの一時保存されたダウンリンクフレームをすぐに送る(即時データ応答)か、単に肯定応答メッセージと応答を送り、後でデータフレームを送る(遅延データ応答)ことができる。即時データ応答の場合には、移動局はこのフレーム交換を終了後にスリープ状態に留まることができる。なぜなら、アクセスポイントが移動局からのPSポールを受信した後に、一時保存されたダウンリンクフレームだけを送ることができるならば、移動局がアクティブ状態に移る必要はないためである。一方、遅延データ応答の場合には、移動局はアクセスポイントからのダウンリンクフレームを受信するまでアクティブ状態に移らなければならない。
簡単な企業WLANシステムの構成を図1に示す。図1は一般的な企業WLANシステムのブロックシステム概観図である。それは、アクセスポイント102と、データ局104および音声局106などの移動局とからなるインフラストラクチャアクセスネットワーク101を含んでいる。移動局はWLAN無線リンク108を介してアクセスポイントに接続されている。アクセスポイントは、スイッチ114を通じて、それぞれ音声ゲートウェイ110とデータゲートウェイ112を含む分配網に配線されている。音声局はボイスオーバーIP(VoIP)アプリケーションを実行する。このアプリケーションは、音声呼び出しの他端を示す音声ゲートウェイとのピアーツーピア接続を確立し、音声データを音声ネットワーク116に送る。データ局は、アクセスネットワークを介してデータゲートウェイとつながることができ、例えば、広域ネットワーク118につながることができる。音声品質についてのデータトラフィックの影響が考慮されるべきである。音声局とデータ局の両方が、優先順位の決められたコンテンションベースサービス品質機構を採用するものと想定されている。
VoIPトラフィック特性は、ボイスオーバーWLANアプリケーションを一意的に、省電力動作に適したものにする。詳しくは、VoIPアプリケーションは音声フレームを周期的に発生させ、フレームとフレームの間の到着間時間は、アプリケーションのために選択された音声符号器によって決まる。音声フレームをIPパケットの中にカプセル化するプロセスは、一般にパケット分割と呼ばれ、それはしばしば20ミリ秒毎に一度発生すると仮定される。一般的なVoIP変換は、ハンドセットから音声ゲートウェイへのアップリンクフローと、それとは逆方向のダウンリンクフローを含む、VoIPフレームの双方向一定ビット速度フローを伴う。
局は一般に、その音声アプリケーションのフレーム到着速度要求、遅延要求、および帯域幅要求を予め知っているので、リソースを予約し、アクセスポイントに合わせてその音声フローのための電力管理をセットアップすることができる。移動局は省電力モード無しで済まし、アクティブモードに留まり、常にダウンリンク音声送信を準備することができる。この場合、アクセスポイントは、ダウンリンク音声フレームが到着したときにそれを送信することができる。しかしながら、省電力が望まれるならば、移動局は、前に述べた省電力構成要素を採用して、立ち上がり、そのアクセスポイントとVoIPフレームを交換し、スリープに戻ることができる。
図1に示すアクセスネットワークなどの共用メディアネットワークにおいては、ベストエフォート送出だけを必要とするトラフィック、例えば、ネットワークにおいて利用可能な帯域幅の量に適合することができ、最小スループットまたは遅延を依頼または要求しないアプリケーションによって発生されたトラフィックよりもVoIPトラフィックを優先することが重要である。優先順位を決めることによって、システムは遅延に敏感なトラフィックによって経験される遅延を最小にすることができる。強化分散チャンネルアクセス(EDCA)と名づけられた優先アクセスを提供するコンテンションベース・チャンネルアクセス・スキームがIEEE802.11eの草案の中で述べられており、VoIPアプリケーションに適している。それは、802.11の中で定義された搬送波検知多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)機構に基づいている。送るべき音声フレームを有する局は、送信の前にまず活動用チャンネルを検出しなければならない。少なくとも、アービトレーションフレーム間スペース(AIFS)と呼ばれる指定期間中、チャンネルが空いていたならば、移動局はすぐにその送信を始めることができる。そうでなければ、移動局はバックオフし、AIFS期間にゼロとコンテンションウィンドウ(CW)期間値の間の一様分布値を足した値に等しいランダム時間量の間、チャンネルが空くのを待つ。CWは更に、最小コンテンションウィンドウ(CWmin)と最大コンテンションウィンドウ(CWmax)によって制限される。EDCAは、コンテンションパラメータ、即ち、AIFS、CWmin、およびCWmaxを調節することによって優先アクセス制御を行う。異なるアクセスカテゴリに対して異なる値のAIFS、CWmin、およびCWmaxを選択することによって、媒体にアクセスするための優先順位を調節し、区別することができる。一般に、小さい値のAIFS、CWmin、およびCWmaxは、高いアクセス優先順位を生じる。
移動局が省電力機構と共にダウンリンク音声フレームの到着間時間などの情報を使って、二つの連続した音声フレームの間で自身をスリープ状態に置くことが可能である。現在、種々の論文とWLAN関連仕様書の中に述べられた省電力手順がある。
第1の従来技術の電力管理機構はパケットヘッダの中のビットを使用する。このビットは、移動局の電力状態の変化をアクセスポイントに伝えるための電力管理(PM)ビットと呼ばれる。最初に、移動局は、アップリンク音声フレームの中でPMビットをアクティブに設定することによって、送信すべきアップリンクデータフレームを有すると同時に、スリープモードからアクティブモードに移って、その電力状態の変化を知らせる。アップリンクボコーダとダウンリンクボコーダは同じ音声フレーム期間を共有しているので、アクセスポイントにおいて一時保存された一つの対応ダウンリンクフレームがあることを知ると、移動局はダウンリンク送信のためにアクティブモードに留まる。アップリンク送信を受信した後、アクセスポイントは一時保存したダウンリンクフレームを移動局に送る。アクセスポイントは、最後のダウンリンクフレームの中で「モアデータ」ビットをFALSEに設定してダウンリンク送信の終了を伝える。最後に、移動局は、スリープモードに移るために、スリープに設定されたPMビットによって、成功した移動局開始フレーム交換シーケンスを終了する必要がある。(例えば、アップリンクフレーム、または、送信すべきアップリンクフレームがなければヌルフレームが、スリープに設定されたPMビットを有する)。以下の文脈においては、PMビットベース機構はこの技術におけるLGCY6と呼ばれる。
第2の電力管理機構はPMポールフレームを使ってダウンリンクフレームを求める。アクセスポイントがダウンリンク送信を行うのをいつまでも待つ代わりに、PMポールベース機構はPMポールフレームを使って、アクセスポイントから一時保存されたダウンリンクフレームを取り出す。最初に、移動局は、送信すべきアップリンクデータフレームを有すると同時に、アクティブモードに移る。移動局はそれからアップリンク送信を行う。PMビットベース機構と同様に、アクセスポイントはモアデータ領域を設定して一時保存されたダウンリンク送信の存在を示す。モアデータビットがTRUEならば、移動局は、一時保存されたダウンリンクフレームを取り出すためにPMポールフレームを送り続ける。PMビットベース機構とは異なり、移動局は、アクセスポイントが即時データフレームによってPMポールに対して応答するまで、スリープ状態に留まることができる。以下の文脈においては、PMポール機構はこの技術におけるLGCY5と呼ばれる。
現在のWLAN省電力機構を使って電力効率のよいVoIP動作をサポートするには二つの問題がある。一つは、PMビットベース機構は、例えば、802.11標準が現在、移動局がスリープモードに移る一つの方法、即ち、スリープに設定されたPMビットによってフレーム交換シーケンスを開始することによる方法だけを提供しているために、多少効率が悪いことである。その結果、追加の移動局開始フレーム交換が、移動局が電力状態遷移を伝えるために双方向音声伝達毎に必要とされる。音声フレームのペイロードは小さい(例えば、20msフレーミングと8Kbpsボコーダを有する音声アプリケーションに対して20バイト)ので、追加のフレーム交換によって招くオーバーヘッドは、移動局とアクセスポイントの間のトラフィックの3分の1にもなることがある。この著しいオーバーヘッドは、電力消費と、PMポールベース機構のシステム容量の両方について無駄を生じる。
移動局は一時保存されたダウンリンクフレームの優先順位を知らないので、PMポールフレームは、音声トラフィックモードではなくデータトラフィックモードであるベストエフォートアクセス試行として送られる。この結果、ダウンリンク音声送信は基本的に、より高い音声優先順位の代わりにベストエフォート優先順位を使用する。ベストエフォート優先順位を使用したデータトラフィックと音声トラフィックの両方によってシステムに負荷がかけられ、移動局がデータトラフィックと同じ優先順位で送信される省電力ポールフレームを使ってダウンリンク音声トラフィックを取り込む場合、システムは輻輳したベストエフォート送出システムに伴う遅延から音声トラフィックを守ることができなくなる。従来の省電力方法はまた、ダウンリンクのためのそれぞれの一時保存フレームを取り込むためにアップリンクフレームまたはポールフレームを要求するか、任意のアップリンクフレームに対するアクセスポイントからの即時応答を要求することができる。特定のサービス品質を提供する一つの方法は、任意の移動局に対して規則正しい間隔で定期サービス期間を使用することである。この定期省電力送出モードは、自動省電力送出(APSD)と呼ばれる。移動局は規則的な間隔で立ち上がり、チャンネルに耳を傾ける。アクセスポイントはサービス期間と同期して予定時間にデータを送信する。従って、移動局は、定期サービス間隔の間の期間中、WLANサブシステムをスリープ状態にすることができる。しかしながら、この方法は、移動局がスケジュールから逸脱できないのでWLANチャンネルの柔軟性を制限する。
それ故、従来技術のこれらの欠点を考慮すれば、アクティブ音声セッションを有する移動局に、過剰なオーバーヘッドなしに効率的に省電力モードに出入すると共に、低優先順位トラフィックがある場合にサービス品質を維持するのを可能にする、WLANシステムにおける信頼性の高い電力管理プロトコルに対する必要性が存在する。
本発明は、定期トランザクションと不定期トランザクションの更なる柔軟な使用を可能にすることによって、従来技術の定期動作方法に関する問題を解決する。移動局は最初に、例えば、リアルタイム音声呼び出しまたはビデオストリームなどの、高優先順位アクセスカテゴリフローに関連して使用されるべき定期ストリームを確立する。従って、移動局は低電力モードに入り、定期サービス期間が始まるのを待つ。定期サービス期間は、規則正しい間隔で発生し、所定持続時間を有する。ときとして、アクセスポイントは、すべての一時保存データを送出することが可能になる前に、サービス期間を終了しなければならないことがある。定期サービス期間の終わりに、移動局は、アクセスポイントが移動局のための一時保存されたデータを依然として有しているというアクセスポイントからの通知を受信することができ、アクセスポイントに一時保存されているデータの形式またはアクセスカテゴリを示すことができる。定期サービス期間の終わりに、移動局は、そのWLAN構成要素を低電力モードに置くことができる。移動局はそれから、もし条件が許せば、残りのデータを取り出すための次の定期サービス期間の前に、不定期サービス期間を開始することができる。例えば、不定期サービス期間の開始を決定する前に、移動局は、十分な電力蓄えがあるか否かを知るため、または、アクセスポイントに残っているデータが早急な処置を必要とするアクセスカテゴリのものであることを、アクセスポイントによって提供された情報に基づいて決定することができるかどうかを知るために、そのバッテリ状態をチェックすることができる。移動局はまた、不定期トランザクションを使って、低優先順位データフローを提供することができる。
本明細書は、新規と見なされる本発明の特徴を規定する特許請求の範囲で終わっているが、本発明は、図面と共に以下の説明を考慮することにより一層理解されると思われる。図面において、同様の参照数字が繰り返されている。
図2に、本発明に従う、WLANシステムにおいて使用される移動局の概略ブロック図200を示す。移動局は、ディジタル形式とアナログ形式の間の信号変換を含む音声信号処理のための音声プロセッサ202を備えている。音声プロセッサはWLANサブシステム204に動作可能に接続されている。WLANサブシステムは、データバッファと、アンテナ206を介する無線高周波リンクを通じて情報を送受信するための無線ハードウェアを含んでいる。音声プロセッサは、WLANサブシステムから受け取ったディジタル音声・オーディオデータをアナログ形式に変換し、それをスピーカ208などの変換器を通じて音に変換する。音声プロセッサはまた、マイクロホン210からのアナログ音声・オーディオ信号を受け取り、それをディジタル信号に変換し、ディジタル信号はWLANサブシステムに送られる。音声プロセッサはまた、例えば、この技術において知られているようなベクトル和励振線形予測符号化技術を用いて、音声エンコーディングおよびデコーディングを行うのが好ましい。音声エンコーディングの使用により音声データの圧縮が可能である。音声処理に加えて、移動局は、例えばEメールなどの規則性データアプリケーションを含むことができるボックス212として抽象化された他のメディアプロセッサを有することができる。これらの他のデータプロセッサもまた、例えばバス214を介してWLANサブシステムに動作可能に接続されている。データがWLANサブシステムに到着すると、それはWLANバッファ216に一時保存され、その後、IPネットワークを通じての伝送のためにパケットに分割される。WLANサブシステムにデータを送る各プロセッサは、データ形式を示し、フレーム内のデータ形式を示す送信用データの形式を整える。すべてのデータプロセッサとWLANサブシステムは制御器218によって制御される。制御器はWLANサブシステムの省電力動作を決定し、必要に応じてそれを低電力状態に設定し、データを送信または受信するときにそれをパワーアップする。
図3に、本発明に従う、WLANシステムにおいて使用されるアクセスポイントの概略ブロック図300を示す。WLANトランシーバ302は、アンテナ304を介してアクセスポイントの近くの移動局との通信に必要な無線周波数動作を行う。アクセスポイントは、ゲートウェイ・ネットワーク・インターフェース306を介して、一般的には、例えば同軸ケーブルなどのハードライン316を介して、ネットワークに接続されている。アクセスポイントにおいて受信された移動局からのデータは、適当なネットワークエンティティへのルーティングのためにすぐにゲートウェイに転送される。アクセスポイントで受信されたネットワークからの移動局行きデータは、少なくとも三つの分類のうちの一つに従って処理することができる。一つは、移動局はアクティブモードにあり、その場合にはデータは、それを送信することができるまで単に一時保存される。そのような場合、その目的は必要以上に長く移動局への送信を遅らせないことであり、この分類の移動局へのデータは、一般的に優先順位に基づく待ち行列の規律を用いて送信される。移動局省電力状態の第2のカテゴリは、非予約または従来の省電力モードにある移動局である。この第2の分類に対しては、バッファマネージャ308は、ゲートウェイ306からのデータをバス318を介して受け取ると同時に、それを非予約データバッファ310に一時保存する。非予約データは予約トラフィックストリームに属さないデータである。特定の移動局に対して非予約データが一時保存されているその移動局が、アクセスポイントに、非予約データ省電力ポールフレームか、移動局をアクティブ状態に移すフレームのいずれかを送信した場合、アクセスポイントは非予約データバッファからポーリング局に非予約データを送信することによって応答する。送出の方法は移動局によって制御することができ、非予約データは、単に特定のポーリングまたはトリガーフレームに対応して送出するか、規則正しく予定され同意された時間間隔で送出することができる。第3の省電力分類においては、アクセスポイントは、本発明に従う本ハイブリッド省電力モードを用いて移動局行きの予約データであるデータを受信することができる。予約データは予約トラフィックストリームに属するデータである。この予約フローデータに対し、バッファマネージャ308は、予約バッファ312などのバッファにデータを一時保存する。予約バッファは、そのバッファが、リアルタイム音声呼び出しのように、予約トラフィックストリームに属するデータを一時保存するためのものであることを意味する。予約データのほとんどは、規則正しい間隔で発生する定期サービス期間において送信されるようになっている。
ここでは二つの別々の物理的なバッファとして示されているが、別々の物理的なバッファを必ずしも必要とすることなく、種々の一時保存技術を用いて予約データと非予約データを別々に保持することができることは当業者にとって明らかである。また、アクセスポイントが集合応答によってポーリングフレームに応答すると仮定するならば、非予約データバッファと予約バッファを集合バッファ309として扱うことができる。本発明の一実施態様においては、アクセスポイントが不定期サービス期間において移動局によってポーリングされる場合、アクセスポイントはすべての集合一時保存データを移動局に送信することによって、集合バッファを空にする。他の省電力方法においては、アクセスポイントは一般的に、多すぎる予約データがアクセスポイントにおいて一時保存されるのを防ぐように、エージングポリシーを実施する。しかしながら、本ハイブリッド方法を使用すると、アクセスポイントは、他の方法におけるように予約データを廃棄するよりもむしろ、残りの予約データを取り出すための移動局開始不定期トランザクションに頼ることができる。
バッファマネージャ308、ゲートウェイ306、およびトランシーバ302の動作を監視するのは、制御器314である。制御器はまた、リソース管理を行い、リソースを制御するので、予約トラフィックストリームに対して必要に応じてサービス品質を確保することができる。制御器はメモリ315に動作可能に接続されており、それを使って、呼の状態、移動局省電力状態、および他のパラメータを追跡する。
図4に、本発明に従って、音声品質通信をサポートすると共に、定期トランザクションと不定期トランザクションの両方を使用するための、WLANシステムにおける移動局とアクセスポイントの間のトラフィックフローの概観を表すフロー図400を示す。移動局とアクセスポイントは、規則正しい間隔402で定期トランザクションに関わる。定期サービス期間の開始に先立って、移動局は、WLANサブシステムを起動することによって低電力モードを脱する。スケジュールは、アクセスポイントと移動局によって予め決定され、同意される。アクセスポイントは一般的に、移動局が立ち上がっていてデータを受信するという仮定のもとに、送信すべきデータがあるならば、移動局へのデータの送信を開始する。アクセスポイントは、定期サービス期間の始めに別の移動局とのトランザクションを終えることができるので、移動局は、単にそのデータがWLANチャンネルに現れるのを待つだけであるということが考えられる。定期サービス期間の終わりに、アクセスポイントは、定期サービス期間において送出できなかった、移動局のためにアクセスポイントに一時保存しているデータを、アクセスポイントが依然として持っているか否かを示すフレームを送信する。そのような指示は、フレームのパケットヘッダの制御領域の中で容易に与えられる。制御領域は、アクセスカテゴリと、アクセスカテゴリのそれぞれに対するデータがあるか否かとを記述するビットマップを含むことができる。従って、制御領域によって移動局は、アクセスポイントに残っているデータの優先順位を決定することができる。アクセスポイントに残っているデータの存在に対応して、移動局は、条件が許すならば、不定期サービス期間404を開始することができる。それから、不定期トランザクションを使って、ルーティングのために、アクセスポイントにデータを送信するのみならず、残りのデータを取り出すことができる。アクセスポイントは、移動局が定期サービス期間中に開始することができる不定期サービス期間の数を、制限することができる。
図5に、定期サービス期間の間において移動局によって開始される不定期サービス期間において、WLANシステムにおける移動局とアクセスポイントの間のトラフィックフローの概観を表すフロー図500を示す。このトラフィックフローは予約データを含み、このことは、移動局とアクセスポイントが予約トラフィックストリームのための優先順位とメディア時間を交渉して望ましい通信品質を確保することを意味し、メディア時間は、アクセスポイントがトラフィックストリームまたはアクセスカテゴリに割り当てる交渉されたサービス間隔当たりの時間量を示す。音声トラフィックならば、それはリアルタイムに生じるので、通信のための予約トラフィックストリームを確立することが望ましい。図4及び図5に示すフローを実施するシステムは、本書における教えに従って設計された制御ソフトウェアと共に、図1〜図3に示すのと同じ構成とシステム構成要素を使用するシステムによって実行することができる。
移動局送信はボトムフローライン502に現れており、アクセスポイント送信はトップフローライン504に現れている。上記のように、ここで示すトランザクションに先立って、移動局とアクセスポイントは予約トラフィックストリームを確立しており、このことは、アクセスポイントがトラフィックストリームの音声品質を維持するために一定のリソースを予約していることを意味する。即ち、アクセスポイントは、フローのリアルタイム効果が維持されるようにタイムリーにフローを処理することができる。過剰な数の優先度の高いユーザによってシステムがサービス要求品質を満足することが困難になるWLAN音声システムにおける過負荷シナリオを防ぐために、受入れ制御が、リアルタイム音声ビデオストリーミングなどの一定のサービスに対して要求されなければならない。例えば、インフラストラクチャベース音声WLANシステムにおいては、移動局(例えば、音声ユーザ)は、既知のトラフィック仕様を用いて音声のための双方向トラフィックフローをセットアップしなければならず、アクセスポイントは移動局にフローの受け入れを肯定応答しなければならない。フローを受け入れることは、データフローが固有のトラフィックストリーム識別子を有する予約トラフィックストリームであることを意味する。予約トラフィックストリームは優先分類を有し、最小チャンネルアクセス時間量が割り当てられる。接続セットアップ期間において、トラフィック仕様予約を使って暗黙的に移動局によって定期省電力機構を確立することができる。予約トラフィックストリームのためのデータを含むフレームの中に、固有のトラフィックストリーム識別子(TSID)が含まれる。移動局は、非省電力動作、従来の省電力動作、定期省電力動作だけ、または本ハイブリッド省電力動作を選択することができる。トラフィックフローがアクセスポイントによって受け入れられた後、移動局はWLANサブシステムを低電力状態にする。
WLANシステムが低電力状態に置かれた後、移動局はサービス間隔タイマーを維持してフローのリアルタイム動作を維持するのが好ましい。しかしながら、定期サービス期間の後でアクセスポイントにデータが残っているならば、移動局は不定期サービス期間を開始することを選択することができる。サービス間隔の最初に、時刻506に、移動局はWLANサブシステムをアクティブにする。その後、期間507の間、移動局はWLANチャンネルの取り合いを開始する。移動局はポーリングフレーム508を送信することによって交換を開始する。ポーリングフレームは音声フレームとすることができ、それは、好ましい実施態様においては、固有のトラフィックストリーム識別子と、移動局のユーザが現在話し中ならば音声データフレームとを含み、現在送信すべき音声データがなければポーリングフレームはヌルフレームとなる。ポーリングフレームは予約トラフィックストリームを特定する。ポーリングフレームはまた、アクセスポイントに予約データと非予約データの両方を受信できるように集合応答方法を使用してほしいという要望を示すための伝達信号を含むことができる。あるいは、集合応答はデフォルトの応答モードとすることができる。
好ましい実施態様においては、アクセスポイントは、ポーリングフレームを受信した後、IEEE802.11仕様に従って、定期イベントである短いフレーム間空白期間512内に、肯定応答510を送信する。ポーリングフレームの受信に対応して、アクセスポイントは、アクセスポイントが移動局に対する集合一時保存データを持っているならば、移動局に少なくとも一つの応答フレーム516を送信する。集合バッファの中に非予約データと予約データの両方があるならば、少なくとも第2応答フレーム518が送信される。アクセスポイントは、集合バッファが空になるまで、あるいは、アクセスポイントが他の定期タスクを実行しなければならなくなるまで、応答フレームを送信し続ける。各応答フレームは、アクセスポイントから来るデータが更にあるか否か、または、現応答フレームがサービス期間の間の最後の応答フレームであるか否かを示すための、MORE_DATAビットなどのアップリンクサービス期間終了(EUSP)ビットを含む。アクセスポイントは、現在他の移動局に対して多くの予約トラフィックストリームを提供しており、非予約データを送出することが予約トラフィックの送出を妨げることがあるならば、集合バッファの非予約データを完全に空にしないこともありうることが考えられる。
ポーリングフレームの受信と応答フレームの送信の間の期間は、アクセスポイントが別の移動局に対する別のフローの処理を終了しなければならないときに変化することがありうる。好ましい実施態様においては、一般的に、肯定応答と応答フレームとの間に折り返しフレーム間空白期間514がある。できるだけ早く、アクセスポイントはWLANチャンネルを取得し、応答フレームを送信する。しかしながら、応答フレームは予め定められたスケジュールを考慮して送信されることはない。即ち、移動局は中間期間中、応答ウィンドウを受信するために、WLANサブシステムをアクティブのままにする。もちろん、移動局が応答フレームを長く待ちすぎるか、あまりに長くアクティブのままであるのを防ぐために、妥当な最大期間が守られるであろう。最大期間が生じた場合には、移動局は、サービス期間中再びアクセスポイントをポーリングするなどの適当な動作を行って、省電力バッファの状態をチェックし、送信されるために待っているすべてのフレームを取り出すことができる。応答フレームは、それが予約データを含んでいる場合は、予約トラフィックストリームを特定する。アクセスポイントは、予約トラフィックストリームに関する予約バッファの中のデータを持っているならば、バッファからのデータフレームを送信する。集合バッファの中にデータがなければ、アクセスポイントはヌルフレームを送信する。あるいは、集合バッファが空であれば、肯定応答510はそのことを示すことができる。応答フレームの中には、現サービス期間の終わりを示すようになっているEUSPビットなどの伝達情報があり、現サービス期間の終わりは、もはや送信すべきデータがないか、アクセスポイントが他の定期タスクを実行しなければならないために生じうる。好ましい実施態様においては、MORE_DATAビットをEUSPビットとして使用することができる。MORE_DATAビットが応答フレームの中でクリアされるならば、それは集合バッファの中の移動局に対するすべての一時保存されたフレームの成功送信による不定期サービス期間の終わりか、時間考慮によるサービス期間の終わりを示す。アクセスポイントが応答フレームの中でヌルフレームを送信するならば、アクセスポイントはまた、MORE_DATAビットを使って、もはやデータがないことを示すと共に、現サービス期間が終了したことを伝えることができる。予約バッファに唯一つのデータフレームが一時保存されているならば、そのデータフレームを送信し、更に、集合バッファが空ならば、もはやデータがないことを示すようにMORE_DATAビットを設定し、そうでなければ、集合バッファの中の非予約データも移動局に送信することができる。応答フレームの受信に対応して、好ましい実施態様においては、移動局は短いフレーム間空白期間518内に肯定応答520を送信する。応答フレームが現サービス期間の終わりを示したならば、移動局は、時刻522において応答フレームを受信した後、WLANサブシステムを低電力状態に置く。
図6に、本発明による、WLANの移動局における省電力動作を行うハイブリッド方法を表すフローチャート600を示す。この方法の始め(602)に、移動局とアクセスポイントは、データを予約トラフィックストリームと交換するために、予約トラフィックストリームを交渉し、それによってスケジュールを確立しており、移動局は定期サービス期間の初めまでそのWLANサブシステムを低電力モードにしている。定期サービス期間が始まったとき、移動局はWLANサブシステムの起動を開始(604)して定期トランザクションを始める(606)。定期サービス期間の間に、アクセスポイントは予約データを移動局へ送信し、固有のトラフィックストリーム識別子によってトラフィックストリームを特定する。定期サービス期間の終わりに、アクセスポイントは移動局へ送信すべきデータがまだ残っているかも知れず、移動局へ送信する最後のフレームの中でそのことを示す。アクセスポイントは、アクセスポイントに一時保存している情報のアクセスカテゴリを記述するアクセスカテゴリ一時保存情報毎に詳しく示すことができる。IEEE802.11には、現在、音声カテゴリ、ビデオカテゴリ、およびベストエフォートカテゴリを含む、記述される四つのアクセスカテゴリがある。定期サービス期間の間に、移動局はアクセスポイントへデータを送信することもできる。定期トランザクションの終了後、移動局はWLANサブシステムを低電力状態におくことができる(608)。移動局はそれから、例えば、アクセスポイントによって供給された詳細アクセスカテゴリ一時保存情報によるなどして、不定期トランザクションが適切かどうかを判定する(610)。移動局は、移動局の現バッテリ状態、アクセスポイントにあるデータの形式などといった種々のパラメータに重み付けを行うことができる。移動局は不定期トランザクションが適切であると決定したならば、WLANサブシステムを低電力モードからアクティブモードにし(612)、図4および図5に示された方法に従って不定期トランザクションを開始する(614)。不定期トランザクションが終了すると、移動局は再びWLANサブシステムを低電力モードに置く(616)。移動局は次の定期サービス期間を待って(618)、このプロセスを繰り返す。さらにまた、移動局は、例えば、低バッテリ電力またはアクセスポイントにおけるデータが低優先順位のものであるために、不定期トランザクションが適切でないことと判定したならば、不定期トランザクションを飛ばし、次の定期トランザクションを待つ(618)。
図7に、本発明に従う不定期トランザクション中における移動局フレーム交換プロセスのフローチャートを示す。初め700に、移動局は、音声プロセッサまたは他のリアルタイムメディアプロセッサからの予約トラフィックストリームに対する現在保留中のデータがあるか否かを確かめる。もしなければ、移動局は待機し、同時にポーリングウィンドウタイマーがポーリングウィンドウの時間を計測する。移動局はまた、この時間の間WLANチャンネルを取り合う。チャンネルを取得すると、移動局はポーリングフレームを送信する(702)。ポーリングフレームは、データが保留中であったか、データがウィンドウタイマーの未決状態の間に到着するならばデータを含むが、さもなければ、ポーリングフレームはヌルフレームとなる。ポーリングフレームは予約トラフィックストリームを特定する。予約トラフィックストリームはそのTSIDによって特定されるのが好ましく、トラフィックストリーム識別子の存在は、移動局が不定期省電力モードを使用していることをアクセスポイントに示す。本発明の一実施態様においては、アクセスポイントからの集合応答はデフォルトモードであるが、集合応答モードを選択することもでき、集合応答を受信したいという要望をポーリングフレームの中で示すこともできる。
好ましいモードにおいては、アクセスポイントは肯定応答を送信し、この肯定応答は移動局によって受信される(703)。肯定応答を受信しなければ(704)、移動局は待機することによってバックオフすることができ、その後、ポーリングフレームを再送信することができる。ポーリングフレームを送信した後、好ましいモードにおいては、肯定応答を受信した後、移動局はアクセスポイントが応答するのを待つ。応答はスケジュール設定されていないので、待機の時間は変りやすいが、移動局は、待機するための予め選択された最大期間を有し、その後で、応答すべきアクセスポイントの失敗を想定するエラー手順に着手することができる。しかしながら、正常動作ならば、アクセスポイントは移動局によって受信される応答フレームの集合を送信する(706)。集合バッファからのデータを送信する場合、ポーリングフレームの中で移動局によって使用されたTSIDによって特定されるトラフィックストリームに属するデータを、集合応答の中で、非予約データの前に、最初に送信することができる。繰り返して言うが、好ましいモードにおいては、移動局はアクセスポイントに成功送出を保証するために肯定応答を送信する。応答フレームを受信すると、移動局はEUSPビットをチェックしてUPSDサービス期間が終了したか否かを確かめる。好ましい実施態様においては、いつ更なるデータがアクセスポイントから来るかを伝えるためにMORE_DATAビットを使用することができ(708)、それが設定された場合、それは、少なくとも一つの更なる応答フレームが受信されるまでサービス期間が続いていることを示す。後続フレームが来ることをMORE_DATAビットが示しているならば、移動局はアクティブのままであって、それが第1応答フレームに対してしたのと同じようにそれらを受信する。後続応答フレームは、移動局によっても使用されている異なる予約トラフィックストリームに対するデータか、現在の予約トラフィックストリームに対するデータを含むことができることが考えられる。もはやデータがアクセスポイントから来ないことを示す応答フレームを受信すると、プロセスは終了し(710)、移動局はWLANサブシステムを低電力モードに置く。
図8に、本発明に従う、アクセスポイントにおいてデータを一時保存する方法のフローチャート800を示す。この方法の初め(802)に、アクセスポイントは移動局への呼を確立するための予約トラフィックストリームを受け入れている。移動局に対して指定されたデータパケットがネットワークからアクセスポイントに到着する。データパケットが到着すると、アクセスポイントは、データパケットが現在省電力モードにある移動局に向けられたものか否かを確かめる(804)。到着パケットが向けられた移動局が現在省電力モードになければ、アクセスポイントはパケットを移動局に送信する(806)。移動局が現在省電力モードにあれば、アクセスポイントは、移動局が従来の省電力モードを使用しているか本不定期省電力送出モードを使用しているかを判定しなければならない(808)。移動局が従来の省電力モードを使用しているならば、アクセスポイントは非予約バッファ(810)内にパケットを一時保存し、例えば、アクセスポイントが送信する周期性ビーコンフレームの中で、そのバッファの状態を移動局に伝達する。パケットが省電力モードを使用している移動局に対する受け入れフローと関係しているならば、パケットは予約バッファに保存される(812)。
それ故、本発明は、移動局によって無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)における省電力動作を行う方法であって、繰り返しサービス期間スケジュールが移動局とアクセスポイントの間でセットアップされる方法を提供する。定期サービス期間は周期的な間隔で発生し、予約トラフィックストリームを維持するためのものである。予約トラフィックストリームは、予約トラフィックストリーム識別子によって特定され、移動局は、初めは低電力モードにあるそのWLANサブシステムを有している。本方法は、移動局のWLANサブシステムを起動し、定期サービス期間を開始することによって始まる。定期サービス期間の終わりに、移動局は、アクセスポイントがアクセスポイントのバッファの中に移動局のための更なるデータを有しているという指示を、アクセスポイントから受信する。定期サービス期間の最終フレームを受信した後、移動局は、WLANサブシステムを低電力モードに置く。移動局は、それが適切であると決定したならば、不定期サービス期間を開始し始めて、移動局のためにアクセスポイントに一時保存されている残りのデータを取り出す。不定期サービス期間は、WLANサブシステムを起動し、ポーリングフレームをアクセスポイントに送信することによって始まる。ポーリングフレームは、予約トラフィックストリーム識別子を含んでいる。応答においては、移動局は、アクセスポイントから少なくとも一つの応答フレームを受信する。不定期サービス期間の最後に、移動局は、WLANサブシステムを低電力モードに置く。一つの実施態様においては、応答フレームの受信は、予約データと非予約データの両方が受信される集合応答フレームの受信を含む。集合モードはデフォルトモードであってもよく、集合ビットセットを有するポーリングフレームを送信することによって、それを誘発することができる。
本発明はまた、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)における移動局によってアクセスポイントからデータを取り出す方法を規定する。この方法においては、予約データは、予約トラフィックストリームに対応すると共に、予約トラフィックストリーム識別子によって特定される。この方法は、定期サービス期間において、移動局とアクセスポイントの間で定期トランザクションを実行する。移動局は、低電力WLANモードからアクティブWLANモードに移って、定期トランザクションを開始し、定期トランザクションの完了と同時に、アクティブWLANモードから低電力WLANモードへ移る。定期トランザクションが完了した後、移動局は、不定期サービス期間において、移動局とアクセスポイントの間で、不定期トランザクションの実行を開始する。移動局は、低電力WLANモードからアクティブWLANモードに移って、不定期トランザクションを開始し、不定期トランザクションの完了と同時に、アクティブWLANモードから低電力WLANモードに移る。アクセスポイントが移動局のためのデータを依然として持っていることを、アクセスポイントが定期サービス期間の終わりにおいて示すのに対応して、不定期トランザクションを実行することができるか、あるいは、移動局がアクセスポイントに送信すべきデータを有することができることが考えられる。アクセスポイントは、アクセスポイントに一時保存されているデータが依然としてあることを、定期トランザクションの終わりに示す場合、データのアクセスカテゴリ、および、データが予約トラフィックストリームの一部であるか否かといったようなデータの形式を示すことができる。予約トラフィックストリームの一部であるデータは、生の音声呼び出しの一部であることができる。移動局は、例えば、バッテリ電力状態、信号品質レベル、アクセスポイントに一時保存されているデータの優先順位などといった種々のパラメータをチェックすることによって、不定期サービス期間を開始すべきか否かを決定することができる。
本発明の好ましい実施態様を説明したが、本発明はそのように限定されないことは明らかである。数多くの修正、変更、変形、代用物、および同等物が、特許請求の範囲によって規定されるような本発明の趣旨と範囲から逸脱することなしに、当業者の心に思い浮かぶであろう。
従来技術のWLANトランザクション方法と本発明に従うWLANトランザクション方法の両方をサポートすることができる一般的な企業WLANシステムのブロックシステム概観図。 本発明に従う、WLANシステムにおいて使用される移動局の概略ブロック図。 本発明に従う、WLANシステムにおいて使用されるアクセスポイントの概略ブロック図。 本発明に従う、定期トランザクションおよび不定期トランザクションの両方を使用し且つ音声品質通信をサポートするためのWLANシステムにおける移動局とアクセスポイントの間のトラフィックフローの概観を表すフロー図。 本発明に従う、不定期トランザクション中における音声品質通信をサポートするためのWLANシステムにおける移動局とアクセスポイントの間のトラフィックフローの概観を表すフロー図。 本発明に従う、省電力動作のハイブリッド法を使用するためにWLANの移動局によって使用される手順を表すフローチャート。 本発明に従う、不定期サービス期間における移動局フレーム交換プロセスのフローチャート。 本発明に従う、アクセスポイントにおいてデータを一時保存する方法のフローチャート。

Claims (10)

  1. アクセスポイント(300)と複数の移動局(200)とを有する無線ローカルエリアネットワークにおける、複数の前記移動局(200)のうちの1つである特定移動局(200)の省電力動作方法であって、それぞれ前記移動局(200)は、前記アクセスポイント(300)にデータを送受信するWLANサブシステム(204)を有し、
    前記アクセスポイント(300)は、前記移動局(200)それぞれに送信するために前記アクセスポイント(300)が予め有する予約データを格納するバッファ(309)を備え、
    前記アクセスポイント(300)は、それぞれ前記移動局(200)ごとに、前記予約データが属するトラフィックストリームである予約トラフィックストリームと;規則正しい間隔(406)を空けて繰り返す定期サービス期間(402)と;前記間隔(406)のうちの一部である不定期サービス期間(404)とを決定し、
    前記省電力動作方法は、前記特定移動局(200)によって、
    低電力モードに設定されている前記特定移動局(200)の前記WLANサブシステムとしての特定WLANサブシステム(204)を、アクティブモードに設定する定期アクティブ設定ステップ(604)と;
    前記特定移動局(200)自身の前記定期サービス期間(402)である特定定期サービス期間(402)を開始する定期開始ステップ(606)と;
    前記特定定期サービス期間(402)中に、前記アクセスポイント(300)から、前記予約データを有するデータ予約フレームを受信する予約データ受信ステップ(606)であって、前記予約データのうちの、前記アクセスポイント(300)が前記特定定期サービス期間中(402)に前記特定移動局(200)に送信できなかった部分を、未送信予約データと定義することと;
    前記特定定期サービス期間(402)の終わりに、前記未送信予約データを前記バッファ(309)が有することと、前記特定移動局(200)の前記不定期サービス期間(404)である特定不定期サービス期間(404)とを示す表示フレームを、前記アクセスポイント(300)から受信する定期受信ステップと;
    前記定期受信ステップの後に、前記特定WLANサブシステム(204)を前記低電力モードに設定する定期低電力設定ステップ(608)と;
    前記低電力設定ステップ(608)の後で、前記特定不定期サービス期間(404)を
    開始すべく、前記特定WLANサブシステム(204)をアクティブモードに設定する不定期アクティブ設定ステップ(612)と;
    前記予約トラフィックストリームを特定するための予約トラフィックストリーム識別子を有するポーリングフレームを、前記アクセスポイント(300)に送信する送信ステップ(702)であって、前記アクセスポイント(300)は、前記予約トラフィックストリーム識別子を用いることによって前記予約トラフィックストリームを特定することと;
    前記送信ステップ(702)の後に、前記予約トラフィックストリームを通じて前記アクセスポイント(300)から前記未送信予約データを有する応答フレームを受信する不定期受信ステップ(706)と;
    前記不定期受信ステップ(706)の後に、前記特定WLANサブシステム(204)を前記低電力モードに設定する不定期低電力設定ステップ(616)と
    を有することを特徴とする、省電力動作方法。
  2. 前記予約トラフィックストリームに属さないデータを、非予約データと定義し、
    前記非予約データのうちの前記特定定期サービス期間(402)では未送信のデータを、未送信非予約データと定義すると、
    前記応答フレームは、前記未送信予約データと、前記未送信非予約データとを有する集合応答フレームである、
    請求項1記載の省電力動作方法。
  3. 前記応答フレームが前記集合応答フレームである場合を、集合モードと定義すると、
    前記ポーリングフレームは更に、前記集合モードを示す集合ビットセットを有する、
    請求項2記載の省電力動作方法。
  4. 前記省電力動作方法は更に、
    前記送信ステップ(702)の後に、前記特定移動局(200)が前記アクセスポイント(300)から肯定応答フレームを受信するステップ(703)
    を有する、
    請求項1記載の省電力動作方法。
  5. 前記省電力動作方法は更に、
    前記不定期受信ステップ(706)の後に、前記特定移動局(200)が前記アクセスポイント(300)に肯定応答フレームを送信するステップ
    を有する、
    請求項1記載の省電力動作方法。
  6. 現在の前記集合応答フレームが、前記特定定期サービス期間(402)中に前記アクセスポイント(300)から来る最後の前記集合応答フレームであるか否か示すビットを、MORE_DATAビットと定義すると、
    現在の前記集合応答フレームは、前記MORE_DATAビットを有し、
    前記省電力動作方法は更に、
    現在の前記集合応答フレームが最後の前記集合応答フレームではないことを前記MORE_DATAビットが示す場合、前記特定移動局(200)が前記アクセスポイント(300)から現在の前記集合応答フレームを受信した後に、前記特定移動局(200)が後続の前記集合応答フレームを受信するステップ(708)
    を有する、
    請求項2記載の省電力動作方法。
  7. 前記ポーリングフレームは、ヌルフレームである、
    請求項1記載の省電力動作方法。
  8. 前記省電力動作方法は更に、
    前記無線ローカルエリアネットワークが有するチャンネルを、前記不定期アクティブ設定ステップ(612)の後に、前記特定移動局(200)が他の前記移動局(200)との取合いによって取得するチャネル取得ステップと
    を有する、
    請求項1記載の省電力動作方法。
  9. 前記取合いは、搬送波検知によって行われる、
    請求項8記載の省電力動作方法。
  10. アクセスポイント(300)と複数の移動局(200)とを有する無線ローカルアリアネットワークにおいて、複数の前記移動局(200)のうちの1つである特定移動局(200)が、アクセスポイント(300)からデータを取出すデータ取出方法であって、
    前記アクセスポイント(300)は、前記移動局(200)それぞれに送信するために、前記アクセスポイント(300)が予め有する予約データを格納するためのバッファ(309)を備え、
    前記アクセスポイント(300)は、それぞれ前記移動局(200)ごとに、前記予約データが属するトラフィックストリームである予約トラフィックストリームと;規則正しい間隔(406)を空けて繰り返す定期サービス期間(402)と;前記間隔(406)のうちの一部である不定期サービス期間(404)とを決定し、
    前記データ取出方法は、
    前記特定移動局(200)自身の前記定期サービス期間(402)である特定定期サービス期間(402)中に、前記特定移動局(200)と前記アクセスポイント(300)との間で前記データを送受信する処理である定期トランザクションを実行する定期トランザクション実行ステップであって、前記定期トランザクション実行ステップは、前記特定移動局(200)が、低電力WLANモードからアクティブWLANモードに移ることによって前記定期トランザクションを開始するステップ(606)と、前記特定移動局(200)が、前記定期トランザクションの完了と同時に前記アクティブWLANモードから前記低電力WLANモードに移るステップ(608)とを有することと;
    前記特定移動局(200)自身の前記不定期サービス期間(404)である特定不定期サービス期間(404)中に、前記特定移動局(200)と前記アクセスポイント(300)との間で前記データを送受信する処理である不定期トランザクションを実行する不定期トランザクション実行ステップであって、前記不定期トランザクション実行ステップは、前記特定移動局(200)が、前記低電力WLANモードから前記アクティブWLANモードに移ることによって前記不定期トランザクションを開始するステップ(614)と、前記特定移動局(200)が、前記不定期トランザクションの完了と同時に前記アクティブWLANモードから前記低電力WLANモードに移るステップ(616)とを有することと
    を備え、
    前記予約データのうちの、前記アクセスポイント(300)が前記特定定期サービス期間中(402)に前記特定移動局(200)に送信できなかった部分を、未送信予約データと定義すると、
    前記不定期トランザクション実行ステップは、前記未送信予約データを前記バッファ(309)が有することと、前記特定不定期サービス期間(404)とを示すフレームを、前記特定移動局(200)が、前記特定定期サービス期間(402)の終わりに前記アクセスポイント(300)から受信することに応じて、実行されることを特徴とする、データ取出方法。
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