JP4721133B2 - 放射方向に安定化されたカテーテルを備えているステント搬送システム - Google Patents

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Description

本発明は医療装置に関するもので、特に、観血を最小限に抑えた外科手術処置手順を実施する装置に関連しているが、これに限定される訳ではない。
医療手術を実施する場合、外科手術そのものが患者に外傷を与えることを極力少なくすることが、最も重要である。このため、医療科学はずっと、患者を治療するとともに処置手順そのものから酷い結果が生じるリスクを低減する新規な方法および改良された方法を開発してきた。近年、キーホール外科手術や、管腔内治療または経管治療といったような技術、すなわち、外傷性の切開外科手術の必要を回避する技術が世界中の多くの現場で広く実践されるようになってきている。患者への利点として、目に見える傷跡が減る、外科手術中の外傷が最小限になる、感染の危険が減る、回復期間が短くなる、といったことが挙げられる。これに呼応して、多種の変化を続ける諸症状を良好に治療するのに必要な諸機能を観血を最小限に抑えて実施することができる新規な外科手術器具、改良型の外科手術器具の要請がずっと存在している。その結果、個々の器具が、広がり続ける機能範囲を組み合わせること、より小さい寸法であること、装置の精度と操作性を向上させることを、常に一層迫られるようになっている。
経管外科手術または管腔内外科手術の特定分野では、体内管腔に挿入したり、体内管腔に沿って案内されるべき装置の直径を減じて、それより大型の装置にとって接近不能である血管のような狭い導管で外科手術処置手順を実施できるようにする方に向かうのが、1つの趨勢である。同時に、装置が高レベルの精度を達成できることが必要となるとともに、人体内で多数の血管を相互に連結することにより定めるような曲がりくねった通路を通して案内されなければならない場合は特に、外科医が容易に方向を変えたり制御したりできることが確実であることが必要となる。
共通の処置手順として、天然の血管が欠陥をもつようになったり、遮断されたり、損傷を受けるに至った部位で管腔内移植やステント配備、または、弁構造の置換を実施することによる、冠動脈疾患や冠動脈欠損の治療が挙げられる。このような処置手順では、医療装置は圧縮形状または径を減じた形状で搬送用カテーテルの上や内部に装填される。次に、カテーテルは切開部を通して血管に挿入され、通例は大腿動脈に挿入されてから、多数の血管を相互連結する通路を通って治療を必要とする部位に案内される。次いで、医療装置は拡張し、または、該装置が留まっている治療部位の通路内で拡張させられる。そこで、搬送用カテーテルは通路を通して後退させられて、同じ切開部を通して取り出される。
欧州特許 EP-A-0 836 447号(特許文献1)は、近位端および遠位端を有し、ワイヤコイルから作成された内側コアと、内側コイルの周囲でその遠位端付近に同心配置されたステントと、内側コイルの周囲でステントの近位端から遠位端まで延びて同心配置された鞘部材と、ステントを被覆している外側鞘部材と、外側鞘部材を後退させる手段とから構成されているステント搬送システムを開示している。搬送システムが正しい位置まで挿入および案内されると、外側鞘部材は、その内部に保有していたステントを解放しながら後退させられる。カテーテルの挿入中は、ワイヤコイルが可撓性を発揮し、多数の血管を相互連結することにより定められる、曲がりくねった通路を通してカテーテルを前進させることができる。外側鞘部材の後退中は、ワイヤコイルが軸線方向の圧縮に対して十分な剛性と耐性を供与し、外側鞘部材が後退できるようにする。
欧州特許 EP-A-1 181 906号(特許文献2)は、ワイヤコイルを有し、また、コイルを覆って適合して曲げ動作や圧縮時の折れ曲がりに耐えるのを助ける被覆材を更に有している、上記と同じようなステント搬送カテーテルを開示している。
欧州特許 EP-A-0 836 447号 欧州特許 EP-A-1 181 906号
管腔内外科手術処置手順に関連して、カテーテルが体内管腔を通して前進させられる時にカテーテルの位置を視覚化し、装置の配備前、配備中、配備後に装置が適切な位置にあることを確実にする必要がある。前進させられたカテーテルの遠位端の位置を視覚化するために、波動する視覚化用の液体が体内管腔に注入され、放射線透視やX線透視のような視覚化手段を利用してカテーテル遠位端が見られるようにしている。視覚化用の液体を輸送するために、先行技術の装置はカテーテル内に別の管腔を設けてカテーテルの近位端から遠位端へ視覚化用の液体を輸送するか、搬送カテーテルに中を前進させている、そのガイドカテーテルを通して視覚化用の液体を注入するか、いずれかである。後者のシステムでは、カテーテルには、医療用装置が保持されている遠位端を除いて幅が狭くなっているシャフトが設けられており、十分な量の視覚化用の液体がシャフトの周囲でガイドカテーテル管腔内を流動することができるようにするとともに、液体が遠位端に達するまでは流動の制限がなされることはない。カテーテル設計の最大の関心事は依然として、カテーテルの直径を増大させずに、また、搬送カテーテルを通る流れを制限せずに、搬送カテーテルの近位端から遠位端まで十分な量の視覚化用の流体をどのように供給するかということである。
先行技術の装置を利用した場合、医療用装置を保有している鞘部材を後退させている最中の搬送カテーテルの可撓性と圧縮力に対する搬送カテーテルの耐性との間で折り合いをつけることになる。このような難点を軽減する1つの方法は、医療用装置の長さに対する鞘部材の長さを短くすることで、医療用装置の配備中に鞘部材の後退に抵抗する摩擦力を低減することであった。カテーテルが正しく設置されてしまった後では、カテーテル内部の引張りワイヤを利用して鞘部材を制御下で後退させることができる。先行技術の装置では、外側鞘部材は編組で網目状にするか、或いは、ワイヤ補強材を設けて、鞘部材が長さ方向に伸張することがないようにしているため、作動手段が動作状態になった場合に鞘部材が後退しても、長軸線方向には伸びないようになっている。この結果、鞘部材は厚みを増す。よって、医療用装置を後退させたり、不適切に配備したり、または、配備しそこなっている間に、内側コイルの圧縮抵抗を喪失せずに、また、鞘部材が伸張することなく、可撓性や制御性に富む、全体の直径が減じられたシステムを提供するという別な課題が生じる。
本発明の一観点によれば、システムの長さ分だけ延びて、遠位端と近位端を設けた内側管材と、内側管材の少なくとも一部の周囲に配備され、遠位端、近位端、遠位領域、中間領域、および、近位領域を有しているワイヤコイルと、遠位端および近位端を有し、ワイヤコイルの少なくとも一部の周囲に配備された外側管材とから構成されている、体内に挿入するための遠位端と体外に留まる近位端とを設けた経皮経管システムが提供されるが、このシステムは、中間領域を閉コイル構造にするとともに遠位領域および近位領域のうちの少なくとも一方に開コイル構造を設けたワイヤコイルと、開コイル構造を通して放射方向拡張部を有しているシステムの近位端から遠位端まで延びている液体用の流路とを特徴としている。
本発明の別な観点によれば、遠位端および近位端を設けた管部材と、近位端および遠位端を有しているとともに、内側管材の少なくとも一部の周囲に配備された鞘部材とから構成されたシステムであって、鞘部材の近位端に端部関連の引張り応力を付与することにより、鞘部材を管材に関して近位方向に後退させることでシステムの遠位端で作動段階を実施することができるようにした、医療装置用のシステムが提供され、このシステムは、作動段階中に付与された引張り応力から生じる、これに付随する鞘部材の放射方向収縮に管部材が抵抗することを特徴としている。
医療用外科手術装置の多様な実施形態によれば、以下の特徴のどの1つであれ、特定の幾つかであれ、また、全てであれ、個別的に、或いは、組み合わせて、いずれか可能な構成に従って提供することができる。
内側管材は、遠位端と近位端を設けて、金属または重合体材料のような好適な素材から作成することができる。内側管材はその中に管腔を定めていてもよいが、この管腔はガイドワイヤの挿入と後退に適した管腔であればよい。内側管材はかなりの可撓性を有し、人体内の胆管の樹枝状分岐、動静脈系のような曲がりくねったチャネルを通り抜けることができるうえに、圧縮に対してある程度の耐性を供与する。
ワイヤコイルは、補強コイルであるのが好ましいが、生体適合性材料から作成され、ニッケル−チタン合金やステンレス鋼のような金属から作成されるのが好ましい。コイルは内側管材の周囲に配置され、その管材の捻転性の放射方向圧縮補強に備えている。ワイヤコイルの近位領域と遠位領域の少なくとも一方、好ましくはその両方が開コイル構造であり、ワイヤコイルの中間領域は閉コイル構造である。ワイヤコイルは可撓性に富んでいるとともに、多数血管を相互連結することにより定められる上述の曲がりくねった通路を通り抜けることができる。ワイヤコイルは弾性的に展伸可能で圧縮性があるが、医療用外科手術装置を作動させるのに必要な定常手術手順の最中は、そのような部材が普通に遭遇するような付帯的圧縮力下では、実質的に圧縮しないままである。
外側管材は内側管材の少なくとも一部の周囲に配置される。外側管材はワイヤコイルを圧縮させる収縮管層であるのが好ましい。外側管材どのような好適な材料でできていてもよく、低摩擦ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から作成されているのが好ましい。外側管材は可撓性があって、曲がりくねった体内管腔を通り抜けることができる。外側管材はワイヤコイルに対する安定性を増しているため、ワイヤコイルに対する圧縮力も増大させており、曲がりくねった通路を通して装置を前進させている間、コイルの捩れを防止している。
内側管材および外側管材と組み合わせたワイヤコイルは、内側管材から外側管材までの間の、ワイヤコイルの互いに隣接する巻線によって定められる螺旋状の経路に沿って液体の流路を定めることができる。液体の流路はコイルと外側管材の間、または、コイルと内側管材の間に螺旋状の経路または環状の経路を交互に設けることができ、これに該当する場合として、例えば、コイル構造がコイルの内側からコイルの外側まで、または、コイルの外側からコイルの内側まで、閉コイル構造の互いに隣接し合う巻線の間を液体が実質的に通過することができないような場合を挙げることができる。
鞘部材と外側管材の間に放射状の空隙がほとんど無い、または、全くといっていいほど無い点で有利な、外側管材の周囲に配置された外側鞘部材を設けるようにしてもよい。この外側鞘部材は好適な重合体材料から作成されており、ハイトレル(商標HYTREL)のもとでデュ・ポンが販売しているもののような熱可塑性エラストマーから作成されているのが好ましい。鞘部材と外側管材の間には最小限の空隙しかないのが好ましいが、両者の間に潤滑素材の層を設けるようにしてもよく、この層は外側管材の外面上のシリコーン皮膜材であってもよい。外側管材の外径が応力が加えられていない鞘部材の内径よりも大きくなるように選択される場合は、鞘部材は周方向に予め応力賦課された状態にあるようにすることもできる。
内側管材と、ワイヤコイルと、外側管材と、鞘部材とを備えた医療用外科手術装置では、内側管材と鞘部材はワイヤコイルおよび外側管材の近位端からそれらの遠位端より遠位の点まで延びるのが好ましい。医療用外科手術装置の端部には先端部が設けられていてもよい。この先端部は鞘部材の遠位端の非外傷性の先細りの拡張端として形成されてもよいし、または、この先端部が、任意で、内側管材に装着される別個の部材として、内側管材の遠位端に設けられてもよい。このように取り付けられた先端部は、ペレタン(ダウ・ケミカルの登録商標PELLETHANE)のようなポリウレタンなどの好適な柔軟素材から作成することができる。先端部は、ダイマックス(DYMAX Corporation)が販売している粘着剤などの好適な粘着材で内側管材に固着されればよい。
好ましい実施形態では、ワイヤコイルは外側管材より約10 mm だけ近位位置に延びており、また、外側管材より約10 mm だけ遠位位置に延びており、ワイヤコイルの近位領域と遠位領域は、外側管材を超えて延びているコイル長さの部分から外側鞘部材の丁度内側のコイルの長さの部分までの範囲である(すなわち、両部分から構成されている)が、中間領域は上記の残余の、ワイヤコイルの全長のうち、閉コイルの主要部であり、外側管材の管腔内に位置している。
医療用外科手術装置の遠位端付近には、内側管材の周囲でワイヤコイルの遠位端に隣接して配置されたプッシャ部材を設けることができる。プッシャ部材は、例えば、ダイマックス社の接着剤を利用した接着処理により、ワイヤコイルの遠位端に付着させることができる。取り付けは、粘着剤を使わずに達成されるのが好ましい。これを実施する1つの方法は、コイルの端部領域をプッシャの近位方向に張出している環状部材の上に放射方向外向きに重ならせて、プッシャ部材の近位方向に面しているショルダー部に当接させることである。
プッシャ部材はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)から作成されているのが有利である。プッシャ部材は、比較的長くて円筒状の近位部と、それより短くて直径は広くなっている遠位ショルダー部とから構成されており、遠位ショルダー部の両ショルダー面は近位方向と遠位方向を向いている。プッシャ部材は、ステントまたはステント移植片のような環状医療装置の近位端面を遠位方向を向いたショルダー面上で受け入れ、その時に、医療装置の近位端がプッシャ部材に当接した状態になるようにするのに好適である。
医療用外科手術装置の遠位端には、または、その付近には、医療装置を設けることができる。医療装置は自己拡張型ステントであってもよい。医療装置は、ワイヤコイルの遠位端および外側管材の遠位端より遠位方向に延びる内側管材の遠位領域の周囲に配置することができる。医療装置は医療用外科手術装置の遠位端の先端部より近位で、かつ、ワイヤコイルの遠位端のプッシャ部材より遠位で収納される。医療装置は、医療装置の少なくとも一部を覆って、また好ましくは、その全長を覆って延びる鞘部材によって、適所に保持される。自己拡張型ステントまたはステント移植片である医療装置は、第1の圧縮状態で鞘部材内に保持されて、内側管材、ワイヤコイル、および、外側管材に対して近位の方向に鞘部材を後退させることによって解放することができるが、この時、医療装置はワイヤコイルおよびプッシャ部材の内部の端部関連の圧縮応力によって近位方向に移動しないようにされている。解放時には、医療装置は第2の非圧縮状態まで拡張することができ、または、拡張させられる。
鞘部材の遠位端には放射線不透過性マーカーが設けられ、また、ワイヤコイルの遠位端にも放射線不透過性マーカーが設けられて、鞘部材上の放射線不透過性マーカーがワイヤコイルの遠位端の放射線不透過性マーカーと整合する位置まで移動することにより、医療装置の解放が示されるようになっているが、このように指示は、放射線透視またはX線透視のような視覚化手段を利用して視認することができる。放射線不透過性マーカーは、医療用外科手術装置の挿入中と前進中は、血管またはその他の体内管腔の内部に医療装置を正確に設置したことを示すのにも役立つ。
内側管材、ワイヤコイル、外側管材、または、鞘部材のいずれの近位端にも直接的または間接的に接続された作動手段を、医療用外科手術装置の近位端に設けることができる。作動手段は内側管材、ワイヤコイル、および、外側管材を適所に保持することが可能で、また、内側管材、ワイヤコイル、および、外側管材に対して近位方向に鞘部材を後退させることが可能である。作動手段は、接着、溶着などのような手段を利用して、個々の部材に直接的に接続することができる。内側管材とワイヤコイルは作動手段の一部に接着することができるが、その位置は、作動手段の鞘部材に接着された部分より近位である。既存の重合体次第では、粘着剤はダイマックス社製の接着剤であってもよい。
作動手段は、内側管材、ワイヤコイル、および、外側管材と連絡しているルーアー接続部を有していてもよいが、ルーアー接続は内側管材の内部管腔への接近路を設けている。
鞘部材は第2のルーアー接続に連結されて、内側管材、外側管材、および、ワイヤコイルの互いに隣接し合う巻線の間で液体の流路へ接近できるようにしている。
作動手段は、ツォイボルスト(Tuohy Borst)バルブを更に備えており、医療用外科手術装置の近位端から液体が漏れるのを防止することができる。作動手段はスイベルナットを更に備えており、挿入中に外側管材に対して鞘部材を定位置にロックすることができる。
作動手段は安全クリップを備えていて、配備中に鞘部材が偶発的に後退するのを防止することができる。
2個の管部材の間にワイヤコイルを備えており、ワイヤコイルが近位領域と遠位領域では開コイル構造を呈し、遠位領域と近位領域との間の中間領域では閉コイル構造を呈するような医療用外科手術装置においては、近位領域においてコイルの巻線と巻線との間の空隙に液体を導入して通してから、圧力差により、コイルの互いに隣接する巻線と巻線の間に定めらているとともに外側管材と内側管材とによりそれぞれに外と内とで境界を限られた液体の流路に沿って液体を流動させることができるという現象が引き起こされる。このように、中間領域の閉コイル構造を呈している位置でさえ、コイルの巻線と巻線の間の螺旋状経路に沿って液体を前進させることができる。外側管材はコイルの外側円筒面上に緊密に載置されているが、内側管材はコイルの管腔円筒面上にそれほど緊密には載置されていない場合、液体は内側管材とコイルの巻線との間の環状の空隙内を流動することができる。コイルの遠位端における開コイル構造によって、液体の体積が増大した流れが遠位端で放射方向外向きに出て行けるようにして、全体的な流量を増加させている。このようにして、このようにして、洗浄用の流体であれ視覚化用の液体であれ、流体を輸送するのに必要な別個の管腔は必要がないため、装置の全体径を減じる結果となっている。主要支持部材がワイヤコイルであるため、装置は曲がりくねった通路を通って前進させられるように高度に可撓性を保ち、それでいて、外側鞘部材の後退に付随する圧縮力に対して抵抗する。よって、装置は、所要レベルの制御性を維持しているとともに搬送されるべき医療装置の正確な配備を確保しながらも、狭くなっていく血管を通って前進させられる。
一実施形態では、外側カテーテル鞘部材は管部材の周囲に配置され、鞘部材は管部材の遠位端の実質的に全長に沿って延びることで、圧縮された医療装置を包囲するが、この時、医療装置の近位端は管部材の遠位端に当接し、医療装置は圧縮時には、その直径が管部材に等しいか、それより短い。この実施形態では、別個の遠位鞘部材が必要となる。挿入途中の医療装置の近位端は内側管材の遠位端に当接し、医療装置と内側管材の両方が外側鞘部材によって被覆されるので、遠位端の鞘部材を近位方向に後退させるのに、医療用外科手術装置の内部に別々の作動部材を設ける必要がなくなり、その理由は、鞘部材の後退は医療用外科手術装置の近位端で行われるからであり、この結果、搬送装置の直径は低減される。更に、このようにして、医療用外科手術装置の直径は、医療装置が位置している遠位端では増大せずに、医療用外科手術装置の全長に沿って一定のままである。
これに代わる例として、搬送システムのシャフトに必要とされる直径よりも大きい、低減することのできない直径を有する医療装置を搬送するために、シャフトは、医療装置が収納されている位置にあたるシステムの遠位端よりも実質的に直径が短くてもよい。重合体の鞘部材は医療用外科手術装置の実質的に全長にわたって延びており、管部材の周囲に緊密に配置され、鞘部材が近位端の作動手段によって後退させられている途中では、外側鞘部材に引張り力が付与され、端部関連の引張り力が増大するにつれて、通常は、外側鞘部材は放射方向内向きに収縮する傾向を有する。本発明の好ましい実施形態では、この傾向は、外側鞘部材の内側に近接して配置された管部材がこの放射方向内向きの運動に抵抗するせいで抑制される。このため、薄い鞘部材状に形成された2次元応力マトリクスは変動させられた結果、鞘部材の振る舞いは効果的であるが、弾性は劣るようになる。これは、引張り力が付与されても鞘部材は伸張せず、その内部に保有されている医療装置の正確な配備が行えることを意味する。更に、外側鞘部材の素材は、鞘部材が撓む前の端部関係の増大した引張り応力に耐えることができることが観察されている。この効果を利用することで、鞘部材は、補強用ワイヤや編組構造を備えていなくても作成され、また、壁厚さが狭くなっていても作成され、その結果、外径を小さくすることができる。これにより、設計者は医療用外科手術装置の全直径を低減することができるようになる。
上述の装置において、PTFEの内側管材とHYTRELの外側鞘部材は、両者の間に例えばシリコーンのような潤滑な素材が配置された状態で、2種の層の間に非常に小さい摩擦係数を生じる結果となることが分かっている。実際、これら2種の素材はほとんど互いに反発しあうかのように振る舞い、このことは、医療装置を配備するために鞘部材を後退させる際に役立つ。
医療用外科手術装置の製造と組立てを容易にしたせいで、上記以外の利点も提供される。これは、選択された素材を簡単に製造することができるせいであるし、また、かかる装置を構築するのに必要な部品の数が少ないせいでもある。これは当然のことながら、製造時間と製造経費を低減する。
本発明は、自己拡張ステントのような医療移植片を外側管材の遠位端から解放するのに必要となって端部関係の引張り力が外側管材に加わっている時には、内側管材が外側管材を支持することを特徴としていることが分かる。この支持は、内側管材が無い場合と比較して、移植片を解放している最中の外側管材の径の収縮が小さくなることで証明される。従って、特定の同軸搬送装置が本件開示の教示内容を利用しているか否かを看破する1つの方法は、内側管材を備えている場合と備えていない場合の両方について、径収縮の大きさを詳しく調べることである。内側管材が存在していることで径収縮の量が低減しなくなったならば、これは、本件で教示されている支持を内側管材が外側管材に供与していないことを暗示するものである。更に、外側鞘部材の応力/伸びのグラフの形は、外側鞘部材が内側管材のアセンブリから支持を得ているか否かによって、相当に異なってくる。
本発明の好ましい実施形態を、ここで具体例を挙げて、添付を図面を参照しながら説明してゆく。
図1は近位端および遠位端を有するシステムを例示している。近位端では、作動手段150、152、250、252が鞘部材202の管腔内で細長い管部材100に接続されている。潤滑な皮膜132が管部材の実質的に全長に付与されており、この皮膜が管部材と鞘部材の間の環状領域を埋めている。作動手段は、管部材100に接続されているとともに1対のフィンガーループ152を設けた第1の接続部150と、フィンガーループ252の形状を呈している第2の手把握手段を設けた、鞘部材202に取り付けられた第2の接続手段250とから構成されている。システムはその中を通る中央穿孔104を有しており、これは、ガイドワイヤの挿入と後退に好適である。管部材100はポリマー材からなる1本の管材であってもよいし、複合構造を有していてもよい。管部材の外面はPTFEから作成されている。鞘部材は熱可塑性エラストマーHYTRELから作成されている。潤滑な皮膜はシリコーンの薄い皮膜である。
動作に際して、接続手段150、250が互いに間隔を離された状態で作動手段は開位置に保持されたまま、システムの遠位端が体内管腔に挿入され、同管腔に沿って前進させられる。遠位端が治療部位に達すると、アクチュエータ250を近位方向に後退させることによって装置が作動されるが、装置は接続手段150、250を互いに隣接させた状態で作動手段を閉位置に移動させる。作動手段を閉じることで、鞘部材202が管部材100に対して近位方向に後退させられる。
上述の鞘部材の後退によって作動する一連のメカニズムのうちのどれをシステムの遠位端に設けてもよいと考えられるが、このシステムは、カテーテルとして使用してステントまたはこれに類似する管腔内医療用外科手術装置を搬送するためのものという企図が真先に思い浮かぶ。
鞘部材は管部材の実質的に全長にわたって延びているため、鞘部材と遠位の装置や内側管材との間の摩擦や管部材内部の抵抗圧縮力のせいで、後退途中の鞘部材の内部に引張り力が存在する。管部材と鞘部材の間の空隙は、引張り応力を加えられた鞘部材の放射方向内向きの収縮を低減するのに十分なだけ狭いため、鞘部材の長さが伸びるのを防止するのに役立つ。更に、関与する素材の賢い選択によって鞘部材と管部材の間の摩擦力は小さく保たれるが、これは、管部材の圧縮力が管部材を変形させたり、遠位先端部を近位方向に変位させるのを防止するのに役立ち、かかる変形や変位は管腔内装置の搬送システムには特に望ましくない。
図2は医療用外科手術装置の一部を形成している部材の縦断面図である。この部材は可撓性の内側管材102を備えており、この管部材は重合体材料から作成されている。内側管材の遠位端には、ペレタンから作成された先端部106が存在する。内側管材と遠位先端部にはそれぞれの中を通って延びる軸線方向の穿孔104が設けられており、これがガイドワイヤ管腔を形成している。ワイヤコイル110が、内側管材の近位端から遠位端付近の一点まで、内側管材の周囲に配置されている。ワイヤコイルは内側管材の周囲に巻かれており、遠位領域114、近位領域112、および、その両者の間の中間領域を有している。図示のように、ワイヤコイルは遠位領域と近位領域においては開コイル構造を呈しており、中間領域全体と、コイルの極近位端と極遠位端のそれぞれの短い区域では閉コイル構造を呈している。ワイヤコイルはステンレス鋼から作成されて、必要な可撓性と圧縮耐性を供与する。
ワイヤコイルの遠位端にはプッシャ部材118が置かれている。プッシャ部材は、より幅広の、近位のフランジ状部分120と、より幅の狭い、遠位のショルダー部分122から構成されており、後者はその周囲に放射方向にワイヤコイル110の極遠位端を巻き取る。プッシャ部材はPEEKから作成され、ダイマックス接着剤を利用してワイヤコイルに取り付けられるか、または、コイルの遠位端が接着剤を必要としないほど円筒部材122の周囲に緊密に取り付けられるか、いずれかである。プッシャ部材118と遠位先端部106との間には、体内管腔に挿入するための医療装置を受け入れるのに好適な領域が形成されている。特に、この、医療装置の受け入れ領域は自己拡張型ステントを保持することができるが、その時のステントの遠位端は先端部106に当接しており、ステントの近位端はプッシャ部材のショルダー122の周囲に配置されているとともにフランジ部分120に当接している。よって、この領域は「ステント床(ステントベッド)」と呼んでもよい。
ワイヤコイル110の中間領域の周囲には外側管材124が配置されている。この管部材はPTFEから作成された収縮管であり、コイルの巻線の周囲に緊密に張付いている。外側管材はワイヤコイルを所望の形状に拘束するように作用するとともに、体内管腔のような曲がりくねった通路を通して部材を前進させている最中にコイルが捩れるのを防止する。外側管材は、コイルの周囲に緊密に張付いているので、コイルの互いに隣接する巻線が互いに重なるのを防止している。このようにして、ワイヤコイル構造は部材内に発生する圧縮力に対する良好な抵抗を示す。部材を体内管腔に挿入する前に、内側管材と、外側管材と、ワイヤコイルの互いに隣接する巻線の間に定められた液体の流路に洗浄用の液体を通すことができる。外科手術処置の間、視覚化用の液体が、部材の近位端から遠位端まで、この同じ液体用流路に沿って輸送されてもよい。コイルと内側管材102の間の間隙は、ワイヤコイルの中間領域の主要な液体用流路となる。
図3は自己拡張型ステントを搬送するための医療用外科手術装置を例示している。この装置は、細長い管状の中間領域を挟んで、近位端と遠位端を設けている。この装置は、内側カテーテル100と外側鞘部材200から構成されている。
内側カテーテルは重合体材料から作成された内側管材102を備えており、この管材はその中を通る、ガイドワイヤ管腔として使用されるのに好適な管腔104が設けられている。内側管材の遠位端には、ペレタンから作成された先端部106が存在し、ダイマックス接着剤を用いて内側管材の遠位端に接着されている。内側管材の周囲には、内側管材の近位領域の位置に、剛性のステンレス鋼プッシュロッド108が配置されている。ステンレス鋼ワイヤコイル110はプッシュロッドの遠位端と当接しているとともに、内側管材の実質的に残余の長手部分の周囲に配置されるが、ペレタン先端部より近位の内側管材のわずかな遠位領域は例外とする。ワイヤコイルの近位領域112と遠位領域114は開コイル構造を呈しており、その中間領域116は閉コイル構造を呈している。PEEKから作成されたプッシャ部材118がワイヤコイルの遠位端に当接しているとともに、内側管材の周囲に配置されており、プッシャ部材には近位のフランジ状部分120と遠位のショルダー部分122が設けられている。プッシャ部材は、図2を参照しながら先に説明したように、ワイヤコイルに接合されている(図3には例示されていない)。
ワイヤコイルはその近位端でプッシュロッドの遠位端に接合されており、その態様は、上記と類似する態様であるか、または、ステント搬送システムを設計する技能のある当業者が選択する上記以外の何らかの方法のいずれかである。ワイヤコイルを圧縮するとともに、曲がりくねった通路を通って前進している間にコイルが捩れるのを防止するPTFE製の収縮管が、ワイヤコイルの中間領域の周囲に配置されている。これはワイヤコイルの圧縮耐性を増大させるのに役立つが、その方法は、ワイヤコイルの可撓性を実質的に減じることなく、コイルの互いに隣接する巻線が重なり合うのを防止することである。内側カテーテル100の近位端には、近位の作動手段の第1部分150に接続されたルーアー接続部126とスイベルナット128が設けられている。ルーアー接続部126はガイドワイヤ管腔104への接近路を設けている。
外側の管状部材は、内側の管状部材の近位端付近からその遠位端まで延びるとともにペレタン先端部に当接している鞘部材202を備えている。鞘部材は、内側カテーテル100のPTFE収縮管124の周囲に緊密に配置され、この両者の間には実質的に空隙が全く残っておらず、存在する空隙には潤滑な素材132が充填されており、その素材は、PTFE収縮管の外面のシリコーン皮膜である。鞘部材は内側カテーテルの上を近位方向に滑動することができ、熱可塑性のエラストマー、HYTRELから作成されている。
鞘部材の遠位端で、内面には、放射線透視のような視覚化手段を利用して外科手術装置を体内管腔に挿入する間、かかる装置の遠位端の位置を判定するための放射線不透過性マーカーバンド204が設けられている。プッシャ120は、ステント床の近位端に置かれた別な放射線不透過性マーカーバンドとして機能する。鞘部材が後退させられると、鞘部材202の遠位端の放射性不透過性マーカーバンド204がワイヤコイル110の遠位端の放射線不透過性マーカーバンド130と整合することにより、完全に後退させられてしまったことが観察される。
外側管材の近位端には、近位の作動手段の第2部分250が設けられており、外側管材はその他にも、内側コイル部材100に対して外側鞘部材200を定位置にロックするスイベルナット206を有して、医療用外科手術装置を挿入している最中に鞘部材が後退するという望ましくない事態を防止している。第2のルーアー接続部208が作動手段の第2部分250に連結されて、内側管材102、外側管材124、そして、ワイヤコイル110の互いに隣接する巻線の間に定められた液体用流路134への接近路を設けている。第2のルーアー接続部を経由してから内側管材と外側管材の間でコイルの巻線同士の間に設けられた空隙に入る、近位端のワイヤコイルの開コイル構造へ液体を流入させることにより、流路への接近が達成される。ツォイボルストバルブ210が更に設けられて、鞘部材から近位方向に液体が漏れるのを防止している。鞘部材の近位領域の周囲には、剛性の管状支持部材212が配置されている。
自己拡張型ステント300は、ペレタン先端部106とPEEKプッシャ部材118との間のステント床の遠位領域の装置の内部に保有されている。自己拡張型ステント300の近位端はフランジ部分120に当接している。これにより、鞘部材202を後退させている最中は、内側管材102に対して近位方向にステントが移動するのを防止している。鞘部材は自己拡張型ステントの全長にわたって配置され、放射方向に圧縮された第1の状態にステントを維持する。鞘部材が後退させられると、ステントは拡張を開始し、鞘部材とプッシャ部材からの力によって正しい配備位置に保持される。医療用外科手術装置の動作をここで説明してゆく。
体内管腔に挿入する前に、装置内の空気は全て、第2のルーアー208を介して液体用流路132を通り、更に、第1のルーアー126を介して中央管腔104を通って装置の近位端から遠位端に洗浄用液体を通過させることにより除去される。スイベルナット206は、内側コイル部材100に対して外側鞘部材200を定位置にロックするように締められる。次いで、医療用外科手術装置の先端部106が体内管腔に挿入される。先端部は内側管腔104を通って延びている、先に挿入されたガイドワイヤに沿った経路を追従する。装置は、この遠位端が治療部位に達するまで前進させられる。
体内管腔の内部における医療用外科手術装置の位置と向きは、医療法外科手術装置の内部管腔134を通して体内管腔に注入された液体造影剤の波動を監視するように放射線透視を利用して、視覚化することができる。次に、放射線不透過性マーカー204、120を利用して、治療区域を横断してステントを正しく設置することができる。
ステントが正確に設置されてしまうと、スイベルナット206が弛められ、作動手段250の第2部分を近位方向に作動手段150の第1部分に向けて移動させることにより、鞘部材202を後退させることができる。鞘部材が後退させられると、自己拡張型ステント300が解放され、拡張することにより体内管腔の内壁に適合するとともに内壁同士を互いから離して保持する。放射線不透過性マーカーバンド204、120が整合するのが観察されると、ステントは完全に配備されており、医療用外科手術装置を後退させることができ、ペレタン先端部は拡張したステントの内側管腔を通して近位方向に戻ることができる。
例示の実施形態は添付の特許請求の範囲の各請求項の範囲に入る具体例である。本発明は、自己拡張型ステント用の搬送システムを超える範囲の多数の移植片搬送システムに適用することができる。本発明は、ガイドワイヤ管腔が全く存在しないシステムに適用できるのと同様に、ワイヤ上を伝うシステムと迅速交換システムの両方に適用することができる。当業者が読めば、上記説明から有用な教示を引き出すことで、自己の専門知識を効果的に発揮できるのは明らかである。
本発明の第1の実施形態によるステント搬送システムの長軸線方向直径幅の縦断面図である。 本発明の第2の実施形態によるステント搬送システムカテーテルの長軸線方向直径幅の縦断面図である。 医療用外科手術装置の1つのあり得る実施形態の長軸線方向直径幅の縦断面図である。

Claims (23)

  1. 医療装置用のカテーテルであって、
    遠位端と近位端を設けた内側カテーテル(100)と、
    遠位端と近位端を有して内側カテーテルの少なくとも一部の周囲に配備された重合体素材の鞘部材(202)とを備え、鞘部材の近位端に端部関係の引張り応力を付与することにより鞘部材は内側カテーテルに対して近位方向に後退させることができるため、システムの遠位端で作動段階を実施することができるようなカテーテルにおいて、該カテーテルは、
    鞘部材が内側カテーテルの周囲に緊密に配置されており、
    作動段階中に付与された引張り応力から生じる、これに付随する鞘部材の放射方向内向きの収縮に内側カテーテルが抵抗することを特徴としているカテーテル。
  2. 前記内側カテーテルの外面に潤滑な皮膜(132)を設けたことを特徴とする、請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記鞘部材と前記内側カテーテルの間の環状領域に液体潤滑剤(132)が充填されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のカテーテル。
  4. 前記鞘部材が熱可塑性エラストマー素材から作成されていることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のカテーテル。
  5. 前記内側カテーテルが、
    管腔、遠位端、近位端、遠位領域(114)、中間領域、近位領域(112)からなるワイヤコイル(110)と、
    ワイヤコイルの少なくとも一部の周囲に配置されて、遠位端と近位端を設けた外側管材(124)とを備えることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のカテーテル。
  6. 前記内側カテーテルは、ワイヤコイルの管腔内に放射方向に内側管材(102)が設けられていることを特徴とする、請求項5に記載のカテーテル。
  7. 前記内側管材の遠位端が前記ワイヤコイルの遠位端より遠位の点まで延びていることを特徴とする、請求項6に記載のカテーテル。
  8. 前記内側管材は、中を通してガイドワイヤを挿入したり後退させたりするための内側管腔(104)を定めていることを特徴とする、請求項6または請求項7に記載のカテーテル。
  9. 前記ワイヤコイルは、その中間領域では閉コイル構造を呈しており、その遠位領域と近位領域の少なくとも一方では開コイル構造を呈していることを特徴とする、請求項5から請求項8のいずれか1項に記載のカテーテル。
  10. 前記ワイヤコイルはその遠位領域と近位領域の両方で開コイル構造を呈していることを特徴とする、請求項9に記載のカテーテル。
  11. 前記ワイヤコイルはシステムの近位端から遠位端までの間に液体用流路を定めており、該流路には開コイル構造の中を通して放射方向拡張部が設けられて、コイルの近位端から遠位端まで液体を輸送するようにしたことを特徴とする、請求項5から請求項10のいずれか1項に記載のカテーテル。
  12. 前記液体用流路は、前記内側管材によって内側の境界が限られ、前記外側管材によって外側の境界が限られ、前記ワイヤコイルの近位端から遠位端まで液体を輸送するようにした環状流路であることを特徴とする、請求項6から請求項10のいずれか1項に記載のカテーテル。
  13. 前記外側管材は前記ワイヤコイルを圧縮させる収縮管材であることを特徴とする、請求項5から請求項12のいずれか1項に記載のカテーテル。
  14. 前記外側管材はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から作成されていることを特徴とする、請求項13に記載のカテーテル。
  15. 前記内側管材はその遠位端の周囲に医療装置を受け入れるための環状領域が定められており、前記遠位領域は前記ワイヤコイルの遠位端より遠位に位置しているとともに、内側管材の遠位端より近位に位置していることを特徴とする、請求項6から請求項14のいずれか1項に記載のカテーテル。
  16. システムの遠位端に非外傷性の先細り状先端部(106)を設けていることを特徴とする、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載のカテーテル。
  17. 前記先端部は前記鞘部材の一部として形成されていることを特徴とする、請求項16に記載のカテーテル。
  18. 前記先端部は前記内側カテーテルに取り付けられていることを特徴とする、請求項16に記載のカテーテル。
  19. 前記先端部はポリウレタンから作成されていることを特徴とする、請求項18に記載のカテーテル。
  20. 遠位端と近位端を設けた医療装置を搬送するための装置であって、
    請求項5から請求項15のいずれか1項に記載のカテーテルと、
    内側管材と鞘部材に接続されて、内側カテーテルに対して近位方向に鞘部材を後退させる作動手段(150、250)と、
    を備えることを特徴とする、医療装置を搬送するための装置。
  21. 前記医療装置を搬送するための装置は医療装置(300)を搬送して体内管腔に配備し、医療装置は前記鞘部材と前記内側カテーテルの間で適所に維持され、医療装置は内側カテーテルに対して近位方向に鞘部材を後退させることによって解放することができることを特徴とする、請求項20に記載の医療装置を搬送するための装置。
  22. 前記医療装置は前記鞘部材の管腔内で前記ワイヤコイルの遠位端より遠位の位置で保持され、
    医療装置はその少なくとも一部の周囲に配備された前記鞘部材によって放射方向に圧縮された第1の状態に維持され、
    鞘部材を後退させている最中は、医療装置は鞘部材と一緒に近位方向に移動するのをワイヤコイルによって防止されており、
    鞘部材が内側カテーテルに対して近位方向に後退させられると、医療装置は解放されて、放射方向に圧縮状態が弛んだ状態に拡張するようにしたことを特徴とする、請求項21に記載の医療装置を搬送するための装置。
  23. 前記医療装置は自己拡張型のステントであることを特徴とする、請求項21または請求項22に記載の医療装置を搬送するための装置。
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