JP4721122B2 - 換気機能付拝石 - Google Patents

Description

本考案は墓所の納骨室内の換気を図る為の換気構造に関するものである。

墓所は墓碑、その下部に大地とつながる納骨室及び周囲を区画する外柵で構成され納骨室は骨を納める部屋であり、大地と接している為、内部に湿気が大変こもり、結露を生じ骨壷内に水が溜まったり、内部がいつもぬるぬるしている問題がある。

いままでも換気に対して、すぐれた物が多いがほとんど全部が新設や全面改装でしか対応ができなかった。
この様に大がかりの物が多い為、今すぐ現在の墓の納骨室を改良したくてもなかなかできなかった。
実用新案登録第３１２０５０７号

本考案は従来技術に於ける新設や全面改装の時しか改善できないことや、未対応の墓の場合大がかりで全部やりなおさないと、既存のシステムでは改善できない点が、一番おおきな問題である。

この課題を解決するため、納骨室の上部を閉じる拝石内にその幅方向に延びる換気路を形成し拝石の両側部に開口する側部開口部を構成し、更に換気穴の両端部を除いて下面に開口する。下面開口部を構成し加えて両側の側部開口穴に換気を許容しつつ、雨水及び異物の浸入を防止する異物浸入防止具を装着してなる墓の拝石換気構造を発明した。
また少なくとも換気路の一つに線香受を設けた墓の拝石換気構造を発明した。

既存の技術では新設のみでしか、改善できない点が一番多くの問題であり、今ある墓ではなかなか簡単には換気システムは出来ないが、この拝石換気システムでは新規・既存どちらでも短時間で簡単に改善でき、内部の結露と異物や雨水の侵入を防止し、納骨室の良好な換気を確保することが出来る。
また拝石の少なくとも側部開口部の一つから換気路に線香受を入れて、換気路内あるいは下面開口部付近で線香を燃やした場合には他の換気路を通じて側部開口部から線香の煙が出てくる。納骨室内に線香の煙が充満して納骨室内を線香の煙によって香りと防虫殺菌の効果が期待できる。また充満した煙が側部換気部から換気作用（湿気）と一緒に出てきて参拝者にも線香の効果がある。
線香受けは側部換気部から取り外しができ、点火した線香を入れる時も燃えかすをとる時も容易にできて掃除も簡単である。また煙による防虫効果もある。

以下の本考案を実施するための形態を図面で参照しながら、実施例に基づいて説明します。
この実施例の墓の拝石換気構造は図1に示す様に基本的に納骨室１の上部を閉じる芝台２と拝石３からなる。
簡単に手で動かせる事ができる拝石3に換気路をつける構造で、納骨室内１の湿気を換気することができる。

実施例では御影石を用いて構成している。

この実施例の墓の拝石換気構造は図1が示す様に納骨室の上部を拝石３と芝台２で構成されており、唯一手で動かすことができる部材である拝石３に側部開口部４’を備えたものである。更に納骨室に面する拝石３の下面側に下面開口部５を設ける。そして側部開口部４’と下面開口部５を換気路４で連通させる。
それにより納骨室内の湿気が下面開口部５から換気路４を通じて側部開口部４’より排出できる。反対に新鮮な外気も納骨室内に流入させることもできる。

従ってこの実施例の墓の換気構造は極めて簡単な構造で、しかも簡単な作業で墓の拝石換気構造の作成を完了させ、納骨室の良好な換気と雨水・異物浸入を確保することができる。
それ故内部の結露を防止し、骨壷等の良好な保管状態を確保し、雨水や異物の浸入も防ぐことができる。

図5により別の実施例を説明する。
拝石の側面左右に、側面下部を一部削って拝石を持ちやすく指が引っかかる様に加工し、尚換気穴を見えにくく、換気穴を隠す事も出来る。

図6により異物浸入の防止金具を説明する。
拝石の側部開口部４’に、ステンレス製の防虫用・防ゴミ用を装着することにより、異物の侵入を防止できる。また拝石下面開口部５全体にも金網を装着すれば、二重に効果がでる。

図７により線香受を説明する。
火をつけた線香をステンレスネット棒上面をカットした部分（上面カット部１１）に載置し、側部開口部より挿入して、下面開口部に線香が届くまで押し込む。下面開口部から納骨室全体へと線香の煙と香りが充満して納骨室内のお骨及び納骨室内の空気を除菌する。さらに煙が充満して下面開口部より換気路を通じて側部開口部より湿った空気とともに煙と香りが排出される。それにより参拝者にも納骨室内から流れ出てくる線香の煙と香りが伝わる。さらには煙による納骨室内の防虫効果もある。
線香受９はステンレス網のパイプで出来ており、ステンレス網パイプの片側の端部にはストッパーとなる丸型の取手１０を付け、他端部は棒状のステンレス網のパイプ上面をカットして、線香を載置できるような構造とする。ステンレス網パイプの外径は換気路内径よりも少し小さめにする。またステンレス網パイプの全長は側部開口部入口から下面開口部にステンレス網パイプ上面をカットした部分が届くように設定されている。それによりステンレス網パイプ上面をカットした部分に載置されている線香が下面開口部に露出されるため納骨室内に線香の煙が充満しやすくなる。

納骨室の横断面図 納骨室の前側上部の断面図 拝石の平面図 拝石の底面図 拝石の側面図 換気穴の異物浸入の金具 線香受 全体説明図

符号の説明

１ 納骨室
２ 芝台
３ 拝石
4 換気路
4’ 側部開口部
5 下面開口部
6 納骨室の壁面
７ 石碑
８ 換気口金具
9 線香受（ステンレス網パイプ）
１０ 取手
１１ 上面カット部

Claims (1)

1. 納骨室の上部を閉じる拝石内に、その幅方向に延びる換気路を形成し、該換気路の両端に各々該拝石の両側部に開口する側部開口部を構成し、更に換気路の両端部を除いて下面に開口する下面開口部を構成し、加えて両側の側部開口部に換気を許容しつつ、雨水及び異物の浸入を防止する異物浸入防止具を装着してなる墓の拝石換気構造において、少なくとも前記換気路の一つに線香受けを設けたことを特徴とする墓の拝石換気構造。

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