JP4717631B2 - ウエハ洗浄装置およびウエハの洗浄方法 - Google Patents

ウエハ洗浄装置およびウエハの洗浄方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体素子の製造工程において、薬液等によるウェット処理後のシリコン基板(シリコンウエハ)の表面に付着している薬液やパーティクル等の汚染物質を、超純水等を用いて洗浄除去するための装置と方法に関するものである。
半導体素子の製造工程では、シリコン基板(シリコンウエハ)を、様々な薬液や、薬液を超純水に溶解させた水溶液に浸漬して処理する工程が行われる。処理の目的は、エッチングによるパターン形成であったり、表面改質であったり、ウエハの表面に付着したパーティクルや微量金属元素等の汚染物質の除去であったりと様々である。なお、本発明では、シリコン基板(シリコンウエハ)を単に「ウエハ」とも呼称する。
薬液に浸漬する処理を行った直後のウエハの表面には、処理に使用した薬液だけでなく、処理によってウエハ表面から溶解して離脱した物質(ウエハの一部、またはウエハの表面に形成された膜の一部が溶解した物等)または、ウエハ表面に異物として付着していたパーティクル等が付着している。これらは、処理後には、ウエハの表面から完全に除去されなければならない物質である。このような、ウエハ表面から除去されなければならない物質を、以後、単に「汚染物質」とも呼称する。
汚染物質の存在のため、薬液処理後のウエハはそのまま次の工程へと進めることができず、ウエハ表面を超純水等の極めて高純度の液体によって洗い流し、汚染物質をウエハ表面から除去しなければならない。これがリンスと呼ばれる工程であり、ウエハを薬液に浸漬する以上、リンス工程は不可欠である。
ここでは、ウエハを水溶性の薬液または薬液を超純水に溶解させた水溶液に浸漬して処理を行った後に、超純水を用いてリンスを行う場合について説明する。
まず、従来のウエハのリンス方法について説明する。図1は、オーバーフローリンス(Over Flow Rinse)と呼ばれるリンス方法を模式的に示している(以後、オーバーフローリンスを、「OFR」と略称する。)。
図1の洗浄槽3は、上部が開口している容器であって、リンスの対象となるウエハ1全体がすっぽりと収まるだけの大きさの内部を有する。洗浄槽3の下部には、給水管4が接続されていて、ポンプ等を用いて送水することで、洗浄槽3の内部に連続的に超純水を供給することができる。リンスの対象となるウエハ1を専用の保持具2に収め、そのまま洗浄槽3の内部に固定設置する(工程1)。保持具2には複数枚のウエハ1がその面方向を鉛直方向に揃えて収納されている。
ついで、給水管4から、洗浄槽3の内部に連続的に超純水5を供給する。洗浄槽3内に超純水5がたまり、徐々に水位が上昇していく(工程2)。
やがてウエハ1の全体が超純水5に完全に漬かり、さらには洗浄槽3が超純水5で完全に満たされ、超純水5が洗浄槽3の上部の開口部から外側にあふれ出る(工程3)。
このまま、給水管4から超純水5を供給し続けると、洗浄槽3の内部には、下から上に向かって超純水5の流れができる。ウエハ1の表面に付着している汚染物質は、超純水5の中へ遊離して希釈され、超純水5の下から上への流れによって運ばれ、超純水5とともに洗浄槽3の外部へと排出される。このようなOFRを一定時間行うことにより、ウエハ1の表面に付着している汚染物質の量を一定基準以下とすることができ、その時点でリンス工程が完了となる。
OFRは極めて簡単な構成で確実にウエハのリンスが行える方法である。しかし、先の説明から明らかなように、OFRは洗浄槽3の内部の超純水5に含まれる汚染物質の濃度が一定基準を下回るまで、延々と清浄な超純水5を供給して、汚染物質を希釈し続ける方法である。このため、リンスが完了するまでには膨大な量の超純水が必要であり、超純水の使用量という観点からは、効率のいい方法とは言えない。すなわち、単価の高い超純水を大量に使用するOFRは、製造コストをアップさせるリンス方法と言うことができる。
このため、超純水の使用量を削減し、超純水の使用に起因するコストの発生を抑制するため、ウエハのリンス方法を、OFRから、より少ない超純水の使用量でリンスが可能な効率のよい方法へ置き換えるための検討が行われてきた。
その過程で考案されたのが、次に説明するクイックダンプリンス(Quick Dump Rinse)、または急速排水リンスと呼ばれる方法である。以後、クイックダンプリンスを「QDR」と略称する。
QDRは、ウエハを超純水に浸漬させている槽の中から、重力と同じ下向きに一気に超純水を排水することで、ウエハ表面に渦の少ない下向きの均一で乱れの少ない流れを発生させ、その作用により極めて洗浄効率の高いリンスを行う方法である。なお、洗浄効率とは使用される超純水量に対する汚染物質の除去効率を意味する。
以下、模式図2を用いて、QDRについて説明する。図2の洗浄槽3は、上部が開口している容器であって、リンスの対象となるウエハ1全体がすっぽりと収まるだけの大きさの内部空間を有する。洗浄槽3の下部には、給水管4が接続されていて、ポンプ等を用いて送水することで、洗浄槽3の内部に連続的に超純水5を供給することができる。また、洗浄槽3の底部には、排水管6が接続されており、その途中には、開閉可能な排水バルブ7が設置されている。排水バルブ7を閉じたまま給水管4から超純水5を供給すれば、洗浄槽3の内部を超純水5で満たすことができる。また、洗浄槽3の内部が超純水5で満たされた状態で排水バルブ7を開けば、洗浄槽3の内部の超純水5を、排水管6を経由して外部に、しかも急速に排水させることが可能である。
まず、リンスの対象となるウエハ1を専用の保持具2に収め、そのまま洗浄槽3の内部に設置する(工程1)。
ついで、給水管4から洗浄槽3の内部に連続的に超純水5を供給する。洗浄槽3内に超純水5がたまり、徐々に水位が上昇していく。洗浄槽3の上部開口部のさらに上方には、シャワー8が設置されており、シャワー8から噴射された超純水が、洗浄槽3内に設置されたウエハ1に注がれ、ウエハ1の表面が乾燥するのを防止する(工程2)。
洗浄槽3の内部が超純水5で満たされた後も、一定時間、給水管4から洗浄槽3の内部に超純水5を供給し、洗浄槽3の上部開口部からあふれ出させる(オーバーフロー)。こうすることで、ウエハ1から超純水5内に遊離した汚染物質のうち、特に水面近傍に分布する汚染物質が超純水5とともに洗浄槽3の外部に排出されるため、その後の急速排水工程において、水面がウエハ1の面を通過する際に、ウエハ1の表面に再付着する汚染物質の量を減少させることができる(工程3)。
一定時間のオーバーフローを終えたら、給水管4からの超純水5の供給を停止し、シャワー8からの超純水の噴射も停止する(工程4)。
この状態で排水バルブ7を全開にすると、洗浄槽3の内部の超純水5が、排水管6を経て一気に外に排出される。この時、ウエハ1の表面には、下向きの均一な乱れの少ない流れが発生し、ウエハ1の表面近傍の高濃度の汚染物質を極めて効率よく削ぎ落とし、超純水5とともに洗浄槽3の外部へと排出していく(工程5)。
洗浄槽3の内部の超純水5がすべて排出され、洗浄槽3の内部は空となる(工程6)。以後、工程1〜6をリンスが完了するまで繰り返し行う。
QDRは、急速排水の各回における汚染物質の除去能力が高く、また、急速排水の各回において槽内の超純水を完全に排水するため、極めて洗浄効率の高いリンスを行うことができる。このため、QDRは、OFRと比べた場合に、超純水の使用量を大幅に削減することが可能である。
しかしながら、QDRの急速排水の各回において、排水中に超純水の水面がウエハ面を通過する際に、ウエハ表面から超純水中に遊離した汚染物質がウエハに再付着することは不可避であり、充分なリンスを完了するまでには、給排水を何度も(数回〜十数回)繰り返さなければならないという問題があった。
また、このような汚染物質の再付着をできるだけ少なくする目的で、急速排水の直前に、一定時間のオーバーフローを行って、ウエハ表面から超純水内に遊離した汚染物質のうち、特に水面近傍に分布する汚染物質を、超純水とともに槽から排出してやることが効果的であるが、このオーバーフローのために、大量の超純水が使用されている。このように、QDRは広く活用されている優れたリンスの方法ではあるが、それでも洗浄効率に限界があった。
本発明は、超純水等の洗浄液の使用量のより大きな削減を可能とする新規な技術を提供することを目的としている。本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになるであろう。
本発明の一態様によれば、
内部に洗浄液を収容するための洗浄槽と、
ウエハを収容するための保持具と、
当該洗浄槽に収容された洗浄液中において、ウエハを収容した当該保持具を当該ウエハ面の方向を鉛直方向に維持しつつ一定速度で上下方向に移動させるためのウエハ移動機構と
を含んでなるウエハ洗浄装置が提供される。本発明態様により、超純水等の洗浄液の使用量を抑制した新規なウエハ洗浄装置が提供される。
前記上下方向への移動距離を1000mm以上とし得ること、前記上下方向への移動の内、少なくとも上方向への移動の速度を100mm/秒以上にし得ること、前記洗浄槽に、当該洗浄槽を上下2つの区画に分割するための開閉可能なシャッターが設置されていること、前記シャッターが開いている状態では、前記ウエハ移動機構が、前記上下2つの区画にまたがって、前記ウエハを収容した保持具を上下方向に移動可能であること、前記上下2つの区画が、それぞれ独立に、洗浄液の給水口、排水口、給気口および排気口を有すること、前記上下2つの区画が、それぞれ独立に、前記保持具を前記洗浄槽内に設置しまたは前記洗浄槽内から取り出すための開閉可能な口部を有すること、および、前記給気口には清浄なガスが供給され、前記口部は、清浄なガスで満たされた外部空間に連通していることが好ましい。
本発明の他の一態様によれば、ウエハ面方向を鉛直方向に維持しつつ、洗浄液中で当該ウエハを鉛直上方に移動させることを含む、ウエハの洗浄方法が提供される。本発明態様により、超純水等の洗浄液の使用量を抑制した新規なウエハ洗浄方法が提供される。
前記移動の距離が1000mm以上であること、前記移動の速度が100mm/秒以上であること、前記移動の間は、前記洗浄液を積極的に移動させないこと、前記移動後、前記洗浄液の下部部分をその他の洗浄液部分から分離除去すること、前記分離除去の間、前記洗浄液を上下2つの区画に分離すること、上記のウエハ洗浄装置を使用すること、および、上記のウエハ洗浄装置を複数使用し、一つのウエハ洗浄装置を使用して、ウエハを洗浄したのち、他の一つのウエハ洗浄装置を使用して、ウエハをさらに洗浄すること、が好ましい。
本発明により、超純水等の洗浄液の使用量を抑制した新規なウエハ洗浄技術が提供される。
以下に、本発明の実施の形態を図、実施例等を使用して説明する。なお、これらの図、実施例等および説明は本発明を例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではない。本発明の趣旨に合致する限り他の実施の形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。図中、同一の符号は同一の要素を表す。
本発明では、従来のQDRの急速排水工程における、超純水の水面がウエハ面を通過する際に汚染物質の再付着が発生するという問題点を解決するため、洗浄液中の汚染物質の濃度が極めて低い状態で、洗浄液の水面がウエハ面を通過するようにする。
なお、リンスには超純水を使用することが一般的であるが、その他の液状物質を使用することも可能である。本発明の諸態様は、リンスに使用する液状物質の種類の如何によらず適用することが可能であるため、本発明ではリンスに使用する液状物質を一般的に洗浄液と呼称する。
本発明の一態様であるウエハの洗浄方法によれば、ウエハ面方向を鉛直方向に維持しつつ、洗浄液中でウエハを鉛直上方に移動させることが含まれる。その後、当該洗浄液の下部部分をその他の洗浄液部分から分離除去することが好ましい。
このような動作は、洗浄液を含む容器中で行うことができる。容器の形状には特に制限はなく円柱状、立方体状、直方体状等の形状を採用できる。
ウエハ面方向を鉛直方向に維持しつつ、洗浄液中でウエハを鉛直上方に移動させることにより、相対的に水が上から下に向け移動し、これによってウエハが洗浄される。水が移動する代わりにウエハが移動するため、汚染物質の濃度のより高い水は下の方に残され、上の方の水ほど汚染されていない状態を作りやすくなり、ウエハの洗浄効率が向上する。しかも、汚染物質の濃度のより高い水が下の方に残されているため、その後、洗浄液の下部部分をその他の洗浄液部分から分離除去することで、洗浄液から汚染物質を効率よく除去することが可能となる。なお、相対的に生じる水の流れを乱さないように上記ウエハの移動は一定速度で行うことが好ましい。
このような洗浄を行った後は、この洗浄液に必要に応じて新しい洗浄液を補給し、洗浄済みのウエハを繰り返し洗浄することも可能であるが、複数の容器を併設し、未洗浄のウエハが新しい洗浄液を補給した第一の容器での洗浄に供され、第一の容器での洗浄の完了したウエハが、その前のウエハの洗浄後に新しい洗浄液を補給した第二の容器での洗浄に供され、第二の容器での洗浄の完了したウエハが、その前のウエハの洗浄後に新しい洗浄液を補給した第三の容器での洗浄に供されると言うように多段階の洗浄システムとして洗浄を行うことも可能であり、より効率的である場合が多い。
なお、ウエハ面方向を鉛直方向に維持することおよび鉛直方向に移動させることは、水による洗浄を効率的に行うためである。ウエハの洗浄においては、高い洗浄効率を得るためには、ウエハ表面に渦の少ない均一で乱れの少ない流れを発生させることが知られており、本発明の場合には、ウエハの移動速度、ウエハを収容する容器の形状、ウエハの相互間隔と共にウエハ面方向を鉛直方向に維持することおよび鉛直方向に移動させることが、高い洗浄効率を得るための重要要件となる。ウエハ面方向および鉛直方向への移動がどの程度の鉛直性を有するべきかは実情に応じて任意に選択できる。通常は目視で鉛直と感じられる程度でよい。ウエハの移動速度およびウエハの相互間隔については後述する。
上記において、洗浄液は静止したままでよい。すなわち、積極的には移動させないことがよい。具体的には、洗浄液中でのウエハの鉛直上方への移動の間は、洗浄液中に新しい洗浄液を注入しなくてよい。撹拌や洗浄液の循環も不要である。このように静止させることにより、洗浄液の下部部分をその他の洗浄液部分から分離除去することが容易になる。
洗浄液の下部部分をその他の洗浄液部分から分離除去する場合には、どのような方法を採用してもよい。最も簡単な方法は、単にそのまま、容器の下の方から排水する方法が考えられる。ただし、この場合には、ある程度の上下の洗浄液の混合が起こり得るので、洗浄液の下部部分を除去する間、洗浄液を上下2つの区画に分離することが好ましい。このようにすることにより、洗浄液の下部部分の除去中に洗浄液の残りの部分が汚染される機会が減少する。下部部分とは下の方の部分という意味でどこを下部部分と考えるかは任意に定めることができる。したがって、どのあたりで上下2つの区画に分離するかは、適宜選択することができる。
洗浄液中でのウエハの鉛直上方への移動の距離が1000mm以上であることが、洗浄効果が優れており、好ましい。また、洗浄液中でのウエハの鉛直上方への移動の速度が100mm/秒以上であることが、ウエハ表面に残留する汚染物質を除去しやすく、好ましい。この両者を充足できる条件がより好ましい。移動速度の上限については特に制限はないが、あまり速度が大きいとかえって洗浄効率が低下するので、実験等により適宜上限を見極めることも有用である。
本発明に係るウエハ洗浄方法の一具体例を以下に説明する。まず、鉛直方向に縦長の容器を用意し、その内部を超純水で満たし、その中で鉛直上向きにウエハを移動させ、ウエハの表面に強制的に速度が大きく(100mm/秒以上が好ましい)、かつ乱れの少ない流れを発生させる。ウエハは超純水中を上昇しながら、通常のQDRよりも高速の乱れの少ない流れの作用によって、表面の汚染物質を効率よく取り除かれていく。上方向への移動距離は1000mm以上あることが好ましい。洗浄液自体は静止状態でよい。
ウエハが容器の最上端部の汚染物質の濃度が極めて小さい領域に到達したら、従来のQDRと同様に容器の内部の超純水を一定量だけ急速排水し、その後ウエハを容器から取り出す。排水の際に、超純水の水面がウエハ面を通過するが、その領域の超純水中の汚染物質の濃度は極めて低いので、汚染物質の再付着はほとんど起こらない。従って、ウエハを清浄な状態のまま超純水中から取り出すことができる。
ウエハが通過した後の槽内の超純水は、下部ほど汚染物質の濃度が高く、上部ほど濃度は低い。従って洗浄液の下部部分をその他の洗浄液部分から分離除去することで、その他の洗浄液部分を無駄なく再利用できる。具体的には、ウエハを取り出す際に排水した分の洗浄液と下部部分から除去した分を補給することにより、次のウエハ洗浄に供する。次のウエハ洗浄は、前に洗浄したウエハを再洗浄する目的で行ってもよいが、未洗浄または前の洗浄を行っていないウエハの洗浄のための行うやり方(すなわち、複数の容器を順次使用して多段洗浄を実施)の方が一般的に効率が高い。
上記のウエハの洗浄方法を実行するためのウエハ洗浄装置については特に制限はなく、上記方法を実行できる装置から任意に選択することができる。
一方、本発明の他の態様であるウエハ洗浄装置には、内部に洗浄液を収容するための洗浄槽と、ウエハを収容するための保持具と、当該洗浄槽に収容された洗浄液中において、ウエハを収容した保持具をウエハ面の方向を鉛直方向に維持しつつ一定速度で上下方向に移動させるためのウエハ移動機構とが含まれる。この装置および以下に述べる種々の好ましい形態は、上記ウエハの洗浄方法に好ましく使用することができる。
「ウエハ面の方向を鉛直方向に維持する」ことおよび「一定速度で上下方向に移動させる」ことの重要性とそれについての説明は、本発明の方法態様において説明したのと同様である。
上記の内部に洗浄液を収容するための洗浄槽は、ウエハの洗浄方法の説明で述べた容器に対応する。その形状も上記容器について説明したように任意に定めることができる。
ウエハを収容するための保持具の形状については特に制限はないが、上記のようにウエハ表面に渦の少ない下向きの均一で乱れの少ない流れを発生させるためには、保持具がその上下に水を通しやすい構造を有することが必要である。たとえばウエハを保持できる程度の目の粗い格子面を用いることが考えられる。
保持具のウエハはウエハ面の方向を鉛直方向に維持することが重要であることはすでに説明した。ウエハは、たとえば2,30枚といったように複数枚を一つの保持具に収容することになるが、ウエハの相互の間隔が広すぎると、洗浄のスループットが低下する一方、狭すぎると、洗浄効率が低下するので、実験等により相互の間隔を適宜定めることが好ましい。
ウエハを収容した保持具をウエハ面の方向を鉛直方向に維持しつつ一定速度で上下方向に移動させるためのウエハ移動機構により、洗浄液を静止させたまま、ウエハを動かし、ウエハ表面に渦の少ない均一で乱れの少ない流れを発生させることにより効率的に洗浄を行うことができる。ウエハを収容した保持具を下から上に向けて移動させることにより、上記ウエハの洗浄方法の形態を実現できる。ウエハ移動機構としては、特に制限はなく、系を汚染させることがなく、上記のごとくウエハを移動できるものであればどのような形状および作動メカニズムのものでもよい。たとえばピストンによる移動を例示できる。この場合、ピストンは洗浄層の下から伸縮するタイプでも上から伸縮するタイプでも構わない。
本洗浄槽には、洗浄槽を上下2つの区画に分割するための開閉可能なシャッターが設置されていることが好ましい。このようになっていれば、上記方法に発明態様で述べた「下部部分」に該当する、他の部分に比べて汚染物質をより多く含んだ洗浄液部分(いいかえれば、移動開始部分を含む部分;保持具を下から上に向けて移動させ洗浄する場合には下の方の洗浄液部分)を他の洗浄液部分から容易に分離除去することが可能となる。シャッターとしては、特に制限はなく、系を汚染させることがなければ、どのような形状および作動メカニズムのものでもよい。
ウエハ移動機構については、前記シャッターが開いている状態では、前記ウエハ移動機構が、前記上下2つの区画にまたがって、前記ウエハを収容した保持具を上下方向に移動可能であることが重要である。このようになっていれば、他の部分に比べて汚染物質をより多く含んだ洗浄液部分を超えてウエハを移動させることが可能となる。
上記上下2つの区画については、それぞれ独立に、給水および排水可能であることが好ましい。このようになっていれば、他の部分に比べて汚染物質をより多く含んだ洗浄液部分とその他の部分とを独立に洗浄できるため、それぞれの区画の汚染の程度に応じて、自由に洗浄頻度や洗浄の仕方を選択することができる。
具体的には、上下2つの区画が、それぞれ独立に、洗浄液の給水口と排水口とを有することが好ましい。洗浄液の給水口と排水口とは一つで兼用することも可能であるが、一般的には別々に設けることが好ましい。この場合、排水口の位置についてはそれぞれの区画の最下部に設けることが好ましいが、給水口の取り付け位置については自由度がより高く任意に選択することが可能である場合が多い。たとえば、洗浄槽の下部に行くほど汚染度が高く、上部に行くほど汚染度が低い状態を理想とする場合には、各区画の最上部に給水口を設けることが好ましい。一方、水面上から給水することにより洗浄液の流れの乱れを避けたい場合には、下の方に給水口を設ける方が有利である。給水口や排水溝は各区画に複数個ずつ設けられていてもよい。
上記上下2つの区画については、さらに、それぞれ独立に、給気口と排気口が設けられることも好ましい。給気口と排気口とは兼用になっていてもよい。給気口と排気口との位置は、それぞれの区画にできるだけ多くの洗浄液を収容できるように、それぞれの区画の最上部に設けることが好ましい。排気口は、各区画に加えられた洗浄液が溢流するようになっていてもよい。その場合は排気口の外側に洗浄液と排気との分離装置を設けておいた方がよい。特に、下の区画については、シャッターを開ける前に、区画内ができるだけ完全に洗浄液で満たされていることが好ましく、そのためには、排水口をできるだけ上に設け、さらに必要であれば、供給した洗浄液を幾分か排水口から溢流させることが好ましい。
なお、本明細書において、最上部や最下部と言う場合は、厳密に数学的な意味での最上部や最下部を指すのではなく、実際に洗浄槽を造る場合に実行可能であり、実用上、本発明を実施する上で差し支えない程度に上の方または下の方にあることを意味する。どの程度最上部や最下部とすべきかは実際にウエハ洗浄装置を作製し、その効果を評価することで容易に定めることができる。
本ウエハ洗浄装置の上下2つの区画には、それぞれ独立に、保持具を洗浄槽内に設置しまたは洗浄槽内から取り出すための開閉可能な口部を有することが好ましい。このことにより、本ウエハ洗浄装置の下の区画から保持具を洗浄槽内に設置し、本ウエハ洗浄装置内において、洗浄液中、保持具を上方に移動させた後、本ウエハ洗浄装置の上の区画から容易に取り出すことができる。
上記給気口に清浄なガスが供給され、上記口部が清浄なガスで満たされた外部空間に連通していることが重要である。給気口に清浄なガスを供給することにより、洗浄槽内にウエハを汚染するガスが侵入することを防止できる。また、口部が清浄なガスで満たされた外部空間に連通していることにより、清浄なガスで包まれた空間にウエハを取り出し、汚染されることなく、次の工程に移ることができる。なお、清浄なガスとしては特に制限はなく、ウエハに要求されるクリーン度に応じて適宜選択することができる。たとえば、洗浄槽の全体をクリーンルーム中に置き、給気口には高度フィルターを通した空気や窒素ガスを供給することが考えられる。
本ウエハ洗浄装置では、ウエハを収容した保持具が洗浄槽に収容された洗浄液中を上下方向に移動できる距離が1000mm以上あることが好ましい。また、少なくとも上方向への移動の速度については100mm/秒以上にし得ることが好ましい。この理由についてはすでに述べた。
本発明に係るウエハ洗浄装置を使用して本発明に係るウエハ洗浄方法を実施する一例をさらに説明する。
本例の基本構成は、模式図3に示すように、鉛直方向に縦長の洗浄槽3からなっており、上部の本洗浄部9と下部の予備洗浄部10の2つに別れている。本洗浄部9と予備洗浄部10との境界には、開閉可能なシャッター13が設けられている。シャッター13を開いた時には、本洗浄部9と予備洗浄部10とはつながって、切れ目のない一体の槽となる。シャッター13を閉じた時には、本洗浄部9と予備洗浄部10とはシャッター13によって完全に隔てられる。予備洗浄部10のさらに下には、排水管6が接続されていて、途中には排水バルブ7が設けられている。排水バルブ7を開いた時には、排水バルブ7よりも上方にある超純水は排水管6を経由してすべて排水することができる。また、排水バルブ7を閉じた時には、排水バルブ7よりも上方に超純水をためることができる。本洗浄部9、予備洗浄部10は、それぞれの最上部に、洗浄槽給水管11、予備洗浄槽給水管12を備えていて、それぞれ互いに独立して槽内に超純水を供給することが可能となっている。一方、本洗浄部9と予備洗浄部10とを縦断するように、ウエハ移動機構14が設置されている。このウエハ移動機構14は、ウエハを収めた保持具を保持することができる。シャッター13が開いている時には、ウエハ移動機構14を動作させることにより、本洗浄部9の最上部と予備洗浄部10の間で、ウエハを収めた保持具を上下に運動させることができる。
次に模式図4と3とを用いて、本例の装置を用いたウエハのリンスの方法を説明する。なお、図4には図3に示す要素のいくつかは省略されている。
まず、シャッター13を閉じ、上部の本洗浄部9には超純水5が満たされ、下部の予備洗浄部10は空になっている状態で、ウエハ1を収めた保持具2を予備洗浄部10内のウエハ移動機構14(図4には示されていない)に設置する(工程1)。
次に、予備洗浄槽給水管12(図4には示されていない)から超純水5を予備洗浄部10内に供給し、予備洗浄部10の内部を超純水5によって満たす(工程2)。次に、本洗浄部9と予備洗浄部10を隔てているシャッター13を開く(工程3)。
ウエハ移動機構14を動作させて、本洗浄部9と予備洗浄部10とが一体となった洗浄槽3内において、ウエハ1を収めた保持具2を鉛直上方に移動させる(工程4、工程5)。ウエハ1を収めた保持具2は、本洗浄部9の最上端部に到達する(工程6)。
この状態で、排水バルブ7を開き、排水管6から超純水5を一定量急速排水する。その結果、ウエハ1を収めた保持具2は超純水5中からガス中に姿を現す(工程7)。一定量の排水が終わったら、排水バルブ7を閉じ、ウエハ1を収めた保持具2を、保持具取り出し口(図示せず)を経由して洗浄槽3から取り出すとともに、シャッター13を再び閉じる(工程8)。
洗浄槽給水管11(図4には示されていない)から超純水5を給水し、排水によって本洗浄部9内から失われた分の超純水5を補給し、再び本洗浄部9の内部を超純水5によって満たす。
一方、排水バルブ7を開き、予備洗浄部10内の超純水5をすべて排水し、予備洗浄部10の内部を空にする。予備洗浄部10の排水が完了したら、排水バルブ7を閉じる(工程9)。以上の操作により、本発明は再び(工程1)の状態に戻り、次のウエハのリンスに備えることができる。
本洗浄装置は、上述したように、一つの洗浄槽を使用して繰り返し洗浄する用途に使用することができる。また、複数の洗浄槽を使用して、多段洗浄を行う目的で使用することも可能である。すなわち、同一のウエハについて、同一の洗浄装置を使用して、必要な洗浄レベルになるまで、繰り返し洗浄を行うことも可能であるが、複数の洗浄槽を併設し、第一の洗浄槽による洗浄の完了したウエハは第二の洗浄槽による洗浄に供され、第二の洗浄槽による洗浄の完了したウエハは第三の洗浄槽による洗浄に供されると言うように多段階の洗浄システムとして洗浄を行うことも可能であり、より効率的である場合が多い。洗浄の程度は、ウエハ上に残存する特定の汚染物質の分析や洗浄装置内の洗浄液の分析により容易に追跡でき、所望のレベルになった時を洗浄の終点と定めることができる。
なお、本洗浄部9と予備洗浄部10とからの排水に際しては、それぞれに設けられた給気口(図示せず)から清浄なガスが送り込まれ、本洗浄部9と予備洗浄部10への給水に際しては、それぞれに設けられた排気口から排気が行われる。取り出したウエハを汚染させないための洗浄槽自体はクリーンルーム内に置かれている。
次に本発明の実施例について、図3,5〜7を用いて詳述する。模式図5は、本発明の一実施例であるウエハ洗浄装置の外観を示している。本装置は、鉛直方向に縦長の筐体15に全体が収められている。
筐体15の内部には洗浄槽3があり、筐体15の上部に位置する上部ハッチ16および中央部に位置する下部ハッチ17が、閉じられた場合には洗浄槽3の内壁面の一部を構成するように設けられている。これらのハッチを開けることにより、外部から洗浄槽3内部へのアクセスが可能となる。なお、洗浄したウエハあるいは洗浄前のウエハを汚染しないため、この外部は、清浄な空気で満たされていることが重要である。
洗浄槽3は、図3に示すように、開閉可能なシャッター13により、本洗浄槽部9と予備洗浄部10との上下2つの区画に分割することが可能な構造になっている。従って、下部ハッチ17の扉の筐体内側に向いた面は、予備洗浄部10の壁面の一部を構成することになる。下部ハッチ17を開けば、予備洗浄部10の内部に待機させたウエハ移動機構14に、ウエハ1を収めた保持具2をセットすることができる。
一方、上部ハッチ16は、図3における本洗浄部9の最上端部またはその近傍に設けられていて、上部ハッチ16の扉の筐体内側を向いた面は、本洗浄部9の壁面の一部を構成している。上部ハッチ16を開けば、本洗浄部9内を上昇してきた保持具2をウエハ移動機構14から外して取り出すことができる。
筐体15には操作パネル20が設置され、ウエハ洗浄装置の操作を操作パネル20への入力によって行う。
下部ハッチ17の下側部分には、ウエハ1を収めた保持具2を洗浄槽3内で上下させるためのウエハ移動機構14を駆動させるための機構や、洗浄槽3内に超純水やガスを注入・排出するための機構等の、機械設備が収められている。
筐体15には、ウエハ洗浄装置内に超純水を供給する給水管4が接続されていて、装置内部で分岐して、本洗浄部9および予備洗浄部10に超純水を供給する。また、洗浄槽3から排出される超純水を筐体15の外部へと排出するための排水管6も接続されている。本発明では洗浄槽3からの急速排水を行うため、単位時間当たりの充分な排水量を確保できるよう、排水管6は特に太いパイプにして、大きな流量に対応できるようにすることが好ましい。
また、洗浄槽3への超純水の給排水を円滑に行うため、洗浄槽3内部にガスを供給し、または排出できるようにする必要がある。このガスは、ウエハを汚染させないように清浄なガスを使用する必要がある。筐体15には、ガス供給管18とガス排出管19が接続されていて、それぞれ内部で分岐して、本洗浄部9および予備洗浄部10へのガスの出し入れが行えるようにする。ガス供給管18とガス排出管19とは、入り口で一つに纏められていてもよい。すなわち、給気口と排気口とは、本洗浄部9と予備洗浄部10とのそれぞれにおいて、独立に設けられていてもよく、一つの口で兼用されていてもよい。この他、装置に電力を供給する電源ケーブル21も接続される。
以下、本ウエハ洗浄装置の内部を透視した模式図6を用いて、装置内部の主要な構成要素の配置について説明する。先にも説明した通り、本装置の上部には縦長の本洗浄部9が、またそのすぐ下には予備洗浄部10が設けられている。
本洗浄部9と予備洗浄部10の間には、水平方向に平板状の扉が運動して開閉できるようになっているシャッター13が設けられている。シャッター13が閉じている時は、本洗浄部9と予備洗浄部10とは完全に隔てられて、超純水やガスの行き来はできない。シャッター13が開いた時は、本洗浄部9と予備洗浄部10は合体して、一つの縦長の大きな洗浄槽3となり、超純水やガスのみならず、ウエハ移動機構14の動作によってウエハ1を収めた保持具2までもが行き来できるようになる。
シャッター13の開閉は、装置内のシャッター開閉機構22の動作によって行われる。シャッター開閉機構22は、動力源であるモーターの回転運動を、機械的な機構によってシャッター13の往復運動に変換する仕組みを有する。しかしながら、シャッター13の開閉が自在に行えれば、その構成はどのようなものでもよく、たとえば、ガスの圧力によって伸縮するピストンとシリンダーの運動を動力として、シャッター13を開閉させるようなものでもよい。
予備洗浄部10の下部には、洗浄槽3に収容された洗浄液中において、ウエハを収容した保持具を一定速度で上下方向に移動させるためのウエハ移動機構14がある。このウエハ移動機構14の動作によって、ウエハ1を収めた保持具2を、予備洗浄部10から出発し、本洗浄部9の中を上昇してその最上端部へと達するよう、超純水の中で鉛直上向きに一定速度で運動させることができる。ウエハ移動機構14を動作させる際には、必ず、シャッター13が開いていなければならない。
ウエハ移動機構14としては、必要充分な長さの伸縮ストロークを備えた、1以上の複数のピストン24と1以上の複数のシリンダー25とを組み合わせ、その先端にウエハ1を収めた保持具2を搭載・固定できるようにした水平な台座23を設けた構造を例示できる。ピストン24は、シリンダー25に沿って滑らかに自由に上下する。ピストン24とシリンダー25の組の本数は、台座23を常に安定して水平な向きに保持できるのであれば、2本でも、3本でも、4本でもよい。台座23を支持できるのであれば、1本であっても構わない。
ピストン24の運動は、ウエハ移動機構14の一部として、たとえば次のような構造を設けることにより実現することができる。空気等のガス26を、コンプレッサー31によって一定の圧力に達するまで圧縮して、これをガスタンク32の中に貯蔵し、所定のタイミングでガス導入バルブ33を開いて、ガスタンク32内の圧縮されたガス26を各シリンダー25の内部に送り込むことによりピストン24を押し上げ、これによって、台座23を上方に運動させることができる。
ピストン24は、上部ハッチ16を開いて取り出せる位置にまで保持具2を押し上げたところで、その上昇運動が止まるよう、ストロークの長さを設定しておく。上昇運動が止まる際に激しい衝撃が保持具2に加わらないよう、ピストン24がシリンダー25から伸び切る直前に、シリンダー25の中に設置したスプリング等の作用によって、ピストン24の上昇運動が穏やかに収束するようにすることが好ましい。
台座23を元の位置に戻すには、ガスリークバルブ34を開いて、シリンダー25内に送り込んだガス26を排出して、ピストン24を元の位置まで下げる。
台座23の上側の面には、専用の保持具2を簡単に着脱でき、台座23が上昇する間も確実に保持具2を固定できるようなロック機構を設ける。また、保持具2と台座23とは、超純水中を上昇していく間、これらが運動することによって超純水中に生じる渦ができるだけ小さくなるような、流体力学的な設計を施した形状とすることが重要である。保持具2は、上下が、格子により開口しており、水中で鉛直上方に向かって運動をさせた時に、保持具2内を相対的に上から下へと流れていく水の流れがウエハ1の表面でできるだけ渦のない乱れの少ない流れを作るような構造とすることが好ましい。また、台座23は、水中で上下に運動する際の抵抗が小さくなるよう、たとえば格子状の構造とし、台座23の面内を水が滑らかに流れていくようにする。
次に、本装置の洗浄槽3付近の拡大図である模式図7を用いて、本洗浄部9(シャッター13の上側)と予備洗浄部10(シャッター13の下側)の給排水について説明する。
空もしくは途中の水位まで超純水がたまっている状態の本洗浄部9に超純水を給水するには、シャッター13を閉じた状態で、洗浄槽給水管11から超純水を給水する。図7では洗浄槽給水管11が本洗浄部9の最上部にある。
この時、本洗浄部9中に存在しているガスは、水位の上昇に合わせて、洗浄槽ガス排出管36から洗浄槽3の外部に排出される。洗浄槽ガス排出管36は、本洗浄部9の内部を上部まで超純水で満たすことができるように、本洗浄部9の最上部に接続することが好ましい。
予備洗浄部10を満水にしてからシャッター13を開き、最下部の排水バルブ7を開き、排水管6から洗浄槽3外に排出することで、満水の状態の本洗浄部9から超純水を排出することができる。それと同時に、洗浄槽ガス供給管35から、清浄なガスを、水位の下降に合わせて洗浄槽3内に供給する。洗浄槽ガス供給管35も本洗浄部9の最上部に接続することが好ましい。洗浄槽ガス排出管36と共用されていてもよい。
特に急速排水を行う際には、ガスの供給が水位の下降に追いつかないと、円滑な排水の妨げとなるので注意する。そのまま最後まで排水すれば本洗浄部9の内部を空にでき、また、途中で排水バルブ7を閉じることで、所定の水位とすることができる。なお、シャッター13のすぐ上の位置に洗浄槽排水管42を設ければ、シャッター13が閉じた状態でも、本洗浄部9のみからの排水が可能となる。この場合も、排水管6から排水する場合と同様に、水位の下降に合わせて洗浄槽ガス供給管35からガスを供給する必要がある。
シャッター13が閉じた状態での予備洗浄部10に対する超純水の給排水の操作には上記と同様の方法を採用することができる。すなわち、給水の際は、予備洗浄槽ガス排出管38からガスを排出しながら、予備洗浄槽給水管12から超純水を給水する。また、排水の際は、予備洗浄槽ガス供給管37から清浄なガスを供給しながら、排水バルブ7を開いて排水管6から排水することができる。なお、図7では予備洗浄槽給水管12が予備洗浄部10の最上部にあるが、それより下にあっても構わない。
本装置には、制御用のコンピューターを搭載して、台座23の上昇・下降と、本洗浄部9および予備洗浄部10の給排水の操作を自動で行うことができる。たとえば、制御システムが台座23の位置を把握できるよう、両洗浄槽3の内側の壁面に、半導体レーザー39と受光素子40の組を一定間隔で設置する。また、特に重要な位置には特別にこれらを設置し、信号を制御システムに送り、制御システムが台座23の位置を把握できるようにする。同様に、制御システムが本洗浄部9および予備洗浄部10内の水位を把握できるよう、静電容量検出タイプの水位センサー41を、両洗浄槽3の内側の壁面に一定間隔で、または特に重要な位置には特別に設置することができる。
本装置を用いた一連の洗浄(リンス)の工程の流れの一例を以下に説明する。
リンス作業は、シャッター13が閉じられ、本洗浄部9が満水、予備洗浄部10が空の状態から開始する。
(工程1)表面に汚染物質が付着しているウエハ1を専用の保持具2に収める。
(工程2)下部ハッチ17を開いて、台座23の上に保持具2を設置、固定する。下部ハッチ17を閉じる。
(工程3)排水バルブ7を閉じた状態で、予備洗浄槽ガス排出管38から内部のガスを排出しながら、予備洗浄槽給水管12から超純水5を予備洗浄部10内に供給し、予備洗浄部10を満水にする。
(工程4)シャッター13を開く。
(工程5)ガス導入バルブ33を開き、ガスタンク32内のガスをシリンダー25内に導入し、ピストン24および台座23を一定速度で鉛直上方に押し上げる。ウエハ1は保持具2ごと超純水5の中を鉛直上方に運動する。
(工程6)保持具2が上部ハッチ16に対応する位置まで上昇した時点で、ウエハ1の上昇運動が終了する。
(工程7)排水バルブ7を開き、排水管6から急速排水を実行する。同時に洗浄槽ガス供給管35から水位が下降した分の清浄なガスを本洗浄部9内部に供給する。
(工程8)ウエハ1が超純水5中から本洗浄部9の最上部のガス中に現れるようになるまで本洗浄部9内の水位が下がったら排水バルブ7を閉め、排水を終了する。ウエハ1は超純水5中からガス中に完全に露出しても、部分的に露出してもよく、任意的に選択できる。
(工程9)上部ハッチ16を開き、保持具2のロックを解除して、台座23からウエハ1を収めた保持具2を取り外す。上部ハッチ16を閉じる。
(工程10)ガスリークバルブ34を開いてシリンダー25内のガスを排出し、ピストン24および台座23を下降させ、元の予備洗浄部10内の位置に戻す。
(工程11)シャッター13を閉じる。
(工程12)洗浄槽ガス排出管36からガスを排出しながら、洗浄槽給水管11から超純水5を本洗浄部9内に供給し、本洗浄部9を満水に戻す。
(工程13)予備洗浄槽ガス供給管37からガスを予備洗浄部10内に供給しながら、排水バルブ7を開いて排水管6から超純水5を排水し、予備洗浄部10の内部を空にする。
(工程14)排水バルブ7を閉じる。
以上で最初の工程の前の状態に戻り、次のウエハのリンスに着手できる態勢となる。
上記ウエハ洗浄装置を用いて、薬品の付着したウエハに対してリンスを行った場合と、従来のQDRを用いてリンスを行った場合とについて、リンスが完了するまでに必要な超純水の量を比較する実験を行った。具体的には、直径8インチのシリコンウエハを濃硫酸に浸漬し、付着した濃硫酸を超純水によりリンスして除去する実験を行った。
本ウエハ洗浄装置でのリンスは、本ウエハ洗浄槽を複数台並べて設置し、第一段の洗浄槽を通過したウエハを、順次、第二段、第三段の洗浄槽へと連続して通過させる多段のリンスを行った。一方、従来のQDRでは、1つの洗浄槽を用いて繰り返し給排水を行った。また、双方とも、同一条件のウエハのリンスを連続して30ロット行った。
リンスの完了の判定は、ウエハ表面に接触させた超純水の比抵抗が18.0MΩ・cmを上回ったことをもって完了と判定した。
実験の過程で、本装置を用いて行うリンスの様々な条件について検討を行った結果、本装置による1回の処理において、超純水中でのウエハの移動距離が1000mmを上回った場合に洗浄効果が優れていることが判明した。また、超純水中でのウエハの移動速度が毎秒100mmを上回った場合に、ウエハ表面に残留する汚染物質を除去しやすいことも示された。たとえば、本装置による1回の処理において、超純水中でのウエハの移動距離が500mm、超純水中でのウエハの移動速度が毎秒50mmの場合に超純水の比抵抗が18.0MΩ・cmを上回るまでの洗浄液量を1とした場合には、超純水中でのウエハの移動距離が1000mm、超純水中でのウエハの移動速度が毎秒50mmの場合に超純水の比抵抗が18.0MΩ・cmを上回るまでの洗浄液量は0.9、超純水中でのウエハの移動距離が1000mm、超純水中でのウエハの移動速度が毎秒100mmの場合に超純水の比抵抗が18.0MΩ・cmを上回るまでの洗浄液量は0.7であった。
このような検討結果も踏まえて、連続30ロットのリンスを行った結果、本装置を用いてリンスを行った場合には、従来のQDRによりリンスした場合の約16%まで超純水の使用量を削減できることが明らかになった。
なお、上記に開示した内容から、下記の付記に示した発明が導き出せる。
(付記1)
内部に洗浄液を収容するための洗浄槽と、
ウエハを収容するための保持具と、
当該洗浄槽に収容された洗浄液中において、ウエハを収容した当該保持具を当該ウエハ面の方向を鉛直方向に維持しつつ一定速度で上下方向に移動させるためのウエハ移動機構と
を含んでなるウエハ洗浄装置。
(付記2)
前記上下方向への移動距離を1000mm以上とし得る、付記1に記載のウエハ洗浄装置。
(付記3)
前記上下方向への移動の内、少なくとも上方向への移動の速度を100mm/秒以上にし得る、付記1または2に記載のウエハ洗浄装置。
(付記4)
前記洗浄槽に、当該洗浄槽を上下2つの区画に分割するための開閉可能なシャッターが設置されている、付記1〜3のいずれかに記載のウエハ洗浄装置。
(付記5)
前記シャッターが開いている状態では、前記ウエハ移動機構が、前記上下2つの区画にまたがって、前記ウエハを収容した保持具を上下方向に移動可能である、付記4に記載のウエハ洗浄装置。
(付記6)
前記上下2つの区画が、それぞれ独立に、洗浄液の給水口、排水口、給気口および排気口を有する、付記4または5に記載のウエハ洗浄装置。
(付記7)
前記上下2つの区画が、それぞれ独立に、前記保持具を前記洗浄槽内に設置しまたは前記洗浄槽内から取り出すための開閉可能な口部を有する、付記4〜7のいずれかに記載のウエハ洗浄装置。
(付記8)
前記給気口には清浄なガスが供給され、前記口部は、清浄なガスで満たされた外部空間に連通している、付記6または7に記載のウエハ洗浄装置。
(付記9)
ウエハ面方向を鉛直方向に維持しつつ、洗浄液中で当該ウエハを鉛直上方に移動させることを含む、ウエハの洗浄方法。
(付記10)
前記移動の距離が1000mm以上である、付記9に記載のウエハ洗浄装置。
(付記11)
前記移動の速度が100mm/秒以上である、付記9または10に記載のウエハ洗浄装置。
(付記12)
前記移動の間は、前記洗浄液を積極的に移動させないことを含む、付記9〜11のいずれかに記載のウエハの洗浄方法。
(付記13)
前記移動後、前記洗浄液の下部部分をその他の洗浄液部分から分離除去する
ことを含む、付記9〜12のいずれかに記載のウエハの洗浄方法。
(付記14)
前記分離除去の間、前記洗浄液を上下2つの区画に分離することを含む、付記13に記載のウエハの洗浄方法。
(付記15)
付記1〜8のいずれかに記載のウエハ洗浄装置を使用する、付記9〜14のいずれかに記載のウエハの洗浄方法。
(付記16)
付記1〜8のいずれかに記載のウエハ洗浄装置を複数使用し、一つのウエハ洗浄装置を使用して、ウエハを洗浄したのち、他の一つのウエハ洗浄装置を使用して、ウエハをさらに洗浄することを含む、付記9〜14のいずれかに記載のウエハの洗浄方法。
OFRを説明する模式図である。 QDRを説明する模式図である。 本発明の一例の基本構成を示す模式図である。 本発明のウエハのリンスの方法の一例を説明するための模式図である。 本発明に係るウエハ洗浄装置の一例を示す模式図である。 本発明に係るウエハ洗浄装置の一例の内部構造を透視した模式図である。 本装置の洗浄槽の一例の拡大図(模式図)である。
符号の説明
1 ウエハ 2 保持具
3 洗浄槽 4 給水管
5 超純水 6 排水管
7 排水バルブ 8 シャワー
9 本洗浄部 10 予備洗浄部
11 洗浄槽給水管 12 予備洗浄槽給水管
13 シャッター 14 ウエハ移動機構
15 筐体 16 上部ハッチ
17 下部ハッチ 18 ガス供給管
19 ガス排出管 20 操作パネル
21 電源ケーブル 22 シャッター開閉機構
23 台座 24 ピストン
25 シリンダー 26 ガス
31 コンプレッサー 32 ガスタンク
33 ガス導入バルブ 34 ガスリークバルブ
35 洗浄槽ガス供給管 36 洗浄槽ガス排出管
37 予備洗浄槽ガス供給管 38 予備洗浄槽ガス排出管
39 半導体レーザー 40 受光素子
41 水位センサー 42 洗浄槽排水管

Claims (5)

  1. ウエハ面方向を鉛直方向に維持しつつ、洗浄槽に収容した洗浄液中において、当該ウエハを鉛直上方に移動させ、洗浄液最上部の液面直下の位置において当該ウエハを静止させた後、少なくとも当該ウエハの全体が洗浄液の外部に現れる位置まで洗浄液を急速排水することによって、当該ウエハを洗浄液の外部に取り出すことを含むことを特徴とする、ウエハの洗浄方法。
  2. 内部に洗浄液を収容するための洗浄槽と、当該洗浄槽の最下部から洗浄液を排水するための排水機構と、当該洗浄槽の最上部から洗浄水を注水するための注水機構と、ウエハを収容するための保持具と、当該洗浄槽に収容された洗浄液中において、ウエハを収容した当該保持具を当該ウエハ面の方向を鉛直方向に維持しつつ一定速度で上下方向に移動させるためのウエハ移動機構とを含んでなるウエハ洗浄装置を使用することを特徴とする、請求項1に記載のウエハの洗浄方法。
  3. 前記ウエハの鉛直上方への移動の間、前記洗浄液を積極的に移動させないことを特徴とする、請求項1または2に記載のウエハの洗浄方法。
  4. 前記急速排水の後、当該洗浄液の最下部部分を、その他の洗浄液部分から分離除去することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のウエハの洗浄方法。
  5. 前記洗浄液の分離除去の間、当該洗浄液を上下2つの区画に分離することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のウエハの洗浄方法。
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