【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は優れた熱湯堅牢度を有する水溶性ピリドントリスアゾ系黄色染料に関する。
【0002】
【従来の技術】
ピリドンアゾ系染料は、その高い吸光係数と鮮明さゆえに、分散染料、反応染料をはじめとして広い染料種属で利用されている。しかしながら、ピリドンアゾ系染料は、ピラゾロンアゾ系染料と比較すると一般的に熱湯堅牢度が劣るという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は熱湯堅牢度の改良されたピリドンアゾ系染料を提供せんとするものである。
【0004】
【課題を解決する為の手段】
この課題は、遊離酸の形で次の一般式(1)で示されるピリドントリスアゾ系染料によって達成される。
【0005】
【化2】
【0006】
(式中、Rは水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を、Xは水素原子、アミノカルボニル基、スルホメチル基またはスルホ基を、Yは水素原子、炭素数1〜2のアルキル基、トリフルオロメチル基、塩素原子またはニトロ基を表す。また、mは0〜2の整数を意味する。ただし、染料中には少なくとも1個以上のスルホ基またはスルホメチル基を有する。)
【0007】
一般式(1)で示されるピリドントリスアゾ系染料は、例えば下記の方法で製造することができる。即ち、一般式(2)で示されるm−フェニレンジアミンスルホン酸誘導体2.0モルと式(3)の塩化シアヌル1.1モルとを縮合反応させ、遊離酸の形で一般式(4)で示されるジアミノ化合物を得る。
更に、このジアミノ化合物と一般式(2)のm−フェニレンジアミンスルホン酸誘導体1.0モルとを縮合反応させることにより、遊離酸の形で一般式(5)で示されるトリアミノ化合物を得ることができる。このトリアミノ化合物のジアゾニウム塩1.0モルと一般式(6)で示されるピリドン系化合物3.0モルとをカップリング反応させて、遊離酸の形で一般式(1)で示されるピリドントリスアゾ系染料を得ることができる。
【0008】
【化3】
【0009】
【化4】
【0010】
【化5】
【0011】
【化6】
【0012】
〔式中、Y、mは前記一般式(1)と同じ意味を表す。前記式(2)及び(4)についても、Y、mは前記一般式(1)と同じ意味を表す。〕
【0013】
【化7】
【0014】
〔式中、R、Xは前記一般式(1)と同じ意味を表す。〕
【0015】
一般式(1)で示されるピリドントリスアゾ系染料のジアゾ成分の原料の一般式(2)で示されるm−フェニレンジアミンスルホン酸誘導体には、以下のもの用いられる。
m−フェニレンジアミン−4−スルホン酸、m−フェニレンジアミン−5−スルホン酸、2,4−ジアミノトルエン−5−スルホン酸、2,6−ジアミノトルエン−4−スルホン酸、m−フェニレンジアミン−4,6−ジスルホン酸等。
【0016】
一般式(1)で示されるピリドントリスアゾ系染料のカップラー成分に用いられる前記一般式(6)で示されるピリドン系化合物としては、以下のものが挙げられる。
1−メチル−3−アミノカルボニル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−エチル−3−アミノカルボニル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−プロピル−3−アミノカルボニル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−イソプロピル−3−アミノカルボニル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−ブチル−3−アミノカルボニル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−イソブチル−3−アミノカルボニル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−ペンチル−3−アミノカルボニル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−イソペンチル−3−アミノカルボニル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−ヘキシル−3−アミノカルボニル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−イソヘキシル−3−アミノカルボニル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−メチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−エチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−プロピル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−イソプロピル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−ブチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−イソブチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−ペンチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−イソペンチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−ヘキシル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−イソヘキシル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−メチル−3−スルホメチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−エチル−3−スルホメチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−プロピル−3−スルホメチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−イソプロピル−3−スルホメチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−ブチル−3−スルホメチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−イソブチル−3−スルホメチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−ペンチル−3−スルホメチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−イソペンチル−3−スルホメチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−ヘキシル−3−スルホメチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−イソヘキシル−3−スルホメチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−メチル−3−スルホ−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−エチル−3−スルホ−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−プロピル−3−スルホ−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−イソプロピル−3−スルホ−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−ブチル−3−スルホ−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−イソブチル−3−スルホ−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−ペンチル−3−スルホ−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−イソペンチル−3−スルホ−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−ヘキシル−3−スルホ−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−イソヘキシル−3−スルホ−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン等。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の前記一般式(1)で示される染料において、カップラー成分として用いられるピリドン系化合物は、以下の方法で製造することができる。即ち、例えば(7)式の化合物を96%−硫酸中で50〜55℃で15〜30時間反応して一般式(8)の化合物を得るか、78%−硫酸中で95〜100℃で20時間反応して一般式(9)の化合物を得る。さらには一般式(9)のピリドン系化合物を亜硫酸水素ナトリウムとホルマリンとの混合液で処理して一般式(10)の化合物を得るか、または2%−発煙硫酸中で20〜25℃で8〜15時間反応することによって一般式(11)の化合物を得ることができる。
【0018】
【化8】
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】
【0021】
【化11】
【0022】
【化12】
【0023】
〔式中、Rは前記一般式(1)と同じ意味を表す。前記式(7)、(8)、(9)、(10)についても、Rは前記一般式(1)と同じ意味を表す。〕
【0024】
遊離酸の形で一般式(1)で示される水溶性ピリドントリスアゾ染料は、遊離酸又はその塩の形で存在し、衣料用染料等として利用することができる。例えば、その塩としては、アルカリ金属塩、アンモニウム塩または有機アミン塩等がある。
次に具体的に実施例により本発明を説明する。
【0025】
【実施例】
実施例1
水240mlに(12)式で示されるトリアミノ化合物42.3g(0.06モル)を溶解し、氷90g、35%塩酸41mlを加える。ここに0〜5℃で40(W/V)%−NaNO2水溶液31.5mlを30分で加えた後、1時間撹拌してジアゾ化した。過剰の亜硝酸をスルファミン酸で分解した。この液に(13)式で示されるカップラー成分の1−エチル−3−アミノカルボニル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン 35.3g(0.18モル)を加え、20℃で1時間反応後、析出した結晶を濾過した。
ケーキを50℃の水1200mlにほぐし、20(W/V)%−NaOH 40mlでpH6として溶解後清澄濾過した。
濾液は、50℃で塩化ナトリウム150gを徐々に加えて塩析した。析出した染料を濾過し、10%−塩化ナトリウム水溶液300mlで洗浄し、100℃で乾燥し、103.7gの黄色染料を得た。乾燥した染料103.7gをDMF3460mlに加え、80℃で溶解後、濾過して塩化ナトリウムを除去した。濾液を濃縮し、アセトン2760mlを加えて結晶化し、結晶を濾過した。この結晶をさらにアセトン2070mlを加えて1時間還流後、濾過し、100℃で乾燥し、遊離酸に形で次の(14)式で示される染料63gを得た。本品の極大吸収波長は423nmであった。本品を分取用薄層クロマトグラフィーで精製し、マススペクトルで構造を確認した。
【0026】
【化13】
【0027】
【化14】
【0028】
【化15】
【0029】
実施例1で用いたカップラー成分は、次のようにして合成した。
1−エチル−3−シアノ−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン89.0g(0.50モル)を96%硫酸380g中に撹拌下20℃以下で、30分間要して加えた。次いで50〜55℃に昇温し、同温度で17時間反応した。冷却し、氷水1300g中に排出した。この液を5〜10℃で5時間撹拌し、濾過した。得られたケーキを水750mlに加えてほぐし濾過した。ケーキを冷水100mlで洗浄し、100℃で乾燥した。乾燥した結晶をエタノールから再結晶し、融点157℃の白色結晶72.5gを得た。このものの他の物性値を以下に示す。
【0030】
マススペクトル:m/z 197〔M+H〕+
元素分析:C9H12N2O3
計算値(%) C 55.09 H 6.16 N 14.28
実測値(%) C 55.05 H 6.13 N 14.27
【0031】
実施例1で用いたジアゾ成分のトリアミノ化合物は次のようにして合成した。
氷水1100ml中に塩化シアヌル41.4g(0.22モル)をアセトン220mlに溶かしたものを加える。
さらに水1000mlと氷200gから成る氷水中にm−フェニレンジアミン−4−スルホン酸76.7g(0.4モル)をほぐし、20(W/V)%−NaOH74mlで中和溶解したものを0〜5℃を保ちながら2時間で滴下した後、1時間撹拌した。次いで、重曹75.5gで中和してpH6.0とし40℃に昇温後、1時間攪拌した。反応混合物を塩化ナトリウム800gで塩析した後、希塩酸でpH5.0に調製し、5℃まで冷却後、析出結晶を濾過した。ケーキは、30%−塩化ナトリウム水溶液200mlで洗浄し、白色結晶のジアミノ化合物を得た。
水1000ml中にジアミノ化合物のケーキを加えて40℃に昇温し、溶解させた。更に、希水酸化ナトリウム水溶液でpH6.0とし65℃に昇温した。
これに、m−フェニレンジアミンスルホン酸38.3g(0.2モル)を水300mlにほぐし、20(W/V)%−水酸化ナトリウム水溶液37mlで中和溶解したものを1時間かけて滴下し、還流下で1時間反応後、80℃まで放冷した。
重曹16.6gでpH6.0に調製し、更に50℃まで冷却し、反応混合物を液量の30%の塩化ナトリウムで塩析した後、希塩酸でpH5.0に調製し、5℃まで冷却後、析出結晶を濾過した。ケーキは、30%−塩化ナトリウム水溶液200mlで洗浄し、淡灰白色結晶のトリアミノ化合物を得た。ケーキは、100℃で乾燥した。135.9g。純度59.7%(トリナトリウム塩として)。純度は、下記に示す方法により測定した。
トリアミノ化合物の定量:
トリアミノ化合物2gを精秤し、水に溶解し100mlとした。KBr 2g、35%塩酸20ml、氷を加え0℃とする。1N−NaNO2水溶液6mlを入れ30分撹拌後、過剰の亜硝酸を0.1N−スルファニル酸で滴定する事により純度を測定した。
【0032】
実施例2〜6
実施例1と同様にして、ピリドントリスアゾ系染料を合成した。表1に水溶液中での極大吸収波長を示す。
【0033】
【表1】
【0034】
実施例7
実施例1で用いたカップラー成分1−エチル−3−アミノカルボニル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドンの替わりに、1−エチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン27.5g(0.18モル)を用いると、遊離酸の形で次の(15)式で表される染料46.1gを得た。本品の水溶液中での極大吸収波長は418nmであった。
【0035】
【化16】
【0036】
実施例7で用いたカップラー成分は次のようにして合成した。
1−エチル−3−シアノ−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン89.0g(0.5モル)を78%硫酸500gに加え、95〜100℃で20時間反応した。反応混合物を氷水2000g中に排出し、48%−水酸化ナトリウム水溶液600gでpH2に調整し、析出した結晶を濾過した。得られたケーキを水1500mlにほぐし濾過した。さらにこの操作を2回行った後、ケーキを100℃で乾燥した。これをエタノールから再結晶し、融点133℃の淡褐色結晶33.5gを得た。このものの他の物性値を以下に示す。
【0037】
マススペクトル:m/z 154〔M+H〕+
元素分析:C8H11NO2
計算値(%) C 62.73 H 7.24 N 9.14
実測値(%) C 62.69 H 7.21 N 9.10
【0038】
実施例8
実施例1で用いたカップラー成分1−エチル−3−アミノカルボニル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドンの替わりに、1−エチル−3−スルホメチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドンを用いると、遊離酸の形で次の(16)式で表される染料50gを得た。本品の水溶液中での極大吸収波長は421nmであった。
【0039】
【化17】
【0040】
実施例8で用いたカップラー成分は次のようにして合成した。
1−エチル−4−メチル−6−ヒドロキシ−2−ピリドン27.5g(0.18モル)を水270mlに懸濁させ、48%−水酸化ナトリウム水溶液15.1gで中和溶解した。ここに亜硫酸水素ナトリウム−ホルマリン水溶液(58.5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液32gを水36mlに溶解したものを、37%ホルマリン溶液22gと混合したもの)を15分で滴下した。次いで55℃で30分反応した後、35%−塩酸で酸性とし、5℃まで冷却し、前記の実施例8の反応に用いた。
【0041】
実施例1で合成した染料と下記式(17)のピリドンモノアゾ染料及び下記式(18)のピリドンジスアゾ染料を用いて、各濃度で6ナイロンを染色した被染物の耐光(濃度0.1,0.5,1.0%owf)及び熱湯(濃度0.5,1.0%owf)堅牢度試験の結果を以下に示す。
【0042】
【化18】
【0043】
【化19】
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】
本発明のピリドントリスアゾ系染料は、優れた耐光性と特に優れた湿潤堅牢度を合わせ持つ酸性黄色染料として有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a water-soluble pyridone trisazo yellow dye having excellent hot water fastness.
[0002]
[Prior art]
Pyridone azo dyes are used in a wide variety of dye classes including disperse dyes and reactive dyes because of their high extinction coefficient and vividness. However, pyridone azo dyes generally have a drawback of poor hot water fastness compared to pyrazolone azo dyes.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention is intended to provide a pyridone azo dye having improved hot water fastness.
[0004]
[Means for solving the problems]
This object is achieved by a pyridone trisazo dye represented by the following general formula (1) in the form of a free acid.
[0005]
[Chemical 2]
[0006]
(Wherein R represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, X represents a hydrogen atom, aminocarbonyl group, sulfomethyl group or sulfo group, Y represents a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 2 carbon atoms, Represents a fluoromethyl group, a chlorine atom or a nitro group, and m represents an integer of 0 to 2, provided that the dye has at least one sulfo group or sulfomethyl group.)
[0007]
The pyridone trisazo dye represented by the general formula (1) can be produced, for example, by the following method. That is, 2.0 mol of the m-phenylenediamine sulfonic acid derivative represented by the general formula (2) and 1.1 mol of cyanuric chloride of the formula (3) are subjected to a condensation reaction, and in the general formula (4) in the form of a free acid. The diamino compound shown is obtained.
Furthermore, a triamino compound represented by the general formula (5) in the form of a free acid can be obtained by subjecting this diamino compound to a condensation reaction with 1.0 mol of the m-phenylenediamine sulfonic acid derivative of the general formula (2). it can. A pyridone trisazo represented by the general formula (1) in the form of a free acid is prepared by a coupling reaction between 1.0 mol of the diazonium salt of the triamino compound and 3.0 mol of the pyridone compound represented by the general formula (6). System dyes can be obtained.
[0008]
[Chemical 3]
[0009]
[Formula 4]
[0010]
[Chemical formula 5]
[0011]
[Chemical 6]
[0012]
[In formula, Y and m represent the same meaning as the said General formula (1). In the formulas (2) and (4), Y and m have the same meaning as in the general formula (1). ]
[0013]
[Chemical 7]
[0014]
[Wherein, R and X represent the same meaning as in the general formula (1). ]
[0015]
The following are used for the m-phenylenediamine sulfonic acid derivative represented by the general formula (2) of the raw material of the diazo component of the pyridone trisazo dye represented by the general formula (1).
m-phenylenediamine-4-sulfonic acid, m-phenylenediamine-5-sulfonic acid, 2,4-diaminotoluene-5-sulfonic acid, 2,6-diaminotoluene-4-sulfonic acid, m-phenylenediamine-4 , 6-disulfonic acid and the like.
[0016]
Examples of the pyridone compound represented by the general formula (6) used in the coupler component of the pyridone trisazo dye represented by the general formula (1) include the following.
1-methyl-3-aminocarbonyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-ethyl-3-aminocarbonyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-propyl-3-aminocarbonyl -4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-isopropyl-3-aminocarbonyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-butyl-3-aminocarbonyl-4-methyl-6-hydroxy 2-pyridone, 1-isobutyl-3-aminocarbonyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-pentyl-3-aminocarbonyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-isopentyl -3-aminocarbonyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-hexyl-3-aminocarbonyl-4 Methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-isohexyl-3-aminocarbonyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-methyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-ethyl -4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-propyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-isopropyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-butyl-4 -Methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-isobutyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-pentyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-isopentyl-4-methyl -6-hydroxy-2-pyridone, 1-hexyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-isohexyl-4-methyl-6-hy Loxy-2-pyridone, 1-methyl-3-sulfomethyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-ethyl-3-sulfomethyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-propyl- 3-sulfomethyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-isopropyl-3-sulfomethyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-butyl-3-sulfomethyl-4-methyl-6 Hydroxy-2-pyridone, 1-isobutyl-3-sulfomethyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-pentyl-3-sulfomethyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-isopentyl- 3-sulfomethyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-hexyl-3-sulfomethyl-4-methyl-6- Hydroxy-2-pyridone, 1-isohexyl-3-sulfomethyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-methyl-3-sulfo-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-ethyl- 3-sulfo-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-propyl-3-sulfo-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-isopropyl-3-sulfo-4-methyl-6- Hydroxy-2-pyridone, 1-butyl-3-sulfo-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-isobutyl-3-sulfo-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-pentyl- 3-sulfo-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-isopentyl-3-sulfo-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-hexyl- - sulfo-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone, 1-isohexyl-3-sulfonyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone and the like.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the dye represented by the general formula (1) of the present invention, a pyridone compound used as a coupler component can be produced by the following method. That is, for example, the compound of the formula (7) is reacted in 96% sulfuric acid at 50 to 55 ° C. for 15 to 30 hours to obtain the compound of the general formula (8), or in 78% sulfuric acid at 95 to 100 ° C. Reaction for 20 hours gives a compound of general formula (9). Further, the pyridone compound of the general formula (9) is treated with a mixed solution of sodium bisulfite and formalin to obtain the compound of the general formula (10), or 8% in 2% -fuming sulfuric acid at 20 to 25 ° C. The compound of the general formula (11) can be obtained by reacting for ˜15 hours.
[0018]
[Chemical 8]
[0019]
[Chemical 9]
[0020]
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[0021]
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[0022]
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[0023]
[Wherein, R represents the same meaning as in the general formula (1). In the formulas (7), (8), (9), and (10), R represents the same meaning as in the general formula (1). ]
[0024]
The water-soluble pyridone trisazo dye represented by the general formula (1) in the form of a free acid exists in the form of a free acid or a salt thereof and can be used as a dye for clothing. For example, the salt includes an alkali metal salt, an ammonium salt, an organic amine salt, or the like.
Next, the present invention will be described specifically by way of examples.
[0025]
【Example】
Example 1
In 240 ml of water, 42.3 g (0.06 mol) of the triamino compound represented by the formula (12) is dissolved, and 90 g of ice and 41 ml of 35% hydrochloric acid are added. To this, 31.5 ml of 40 (W / V)%-NaNO 2 aqueous solution was added at 0 to 5 ° C. over 30 minutes, and then stirred for 1 hour to diazotize. Excess nitrous acid was decomposed with sulfamic acid. To this solution, 35.3 g (0.18 mol) of 1-ethyl-3-aminocarbonyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone as a coupler component represented by the formula (13) was added, and the mixture was heated at 20 ° C. for 1 hour. After the reaction, the precipitated crystals were filtered.
The cake was loosened in 1200 ml of water at 50 ° C., dissolved in 40 ml of 20 (W / V)%-NaOH to pH 6, and then clarified and filtered.
The filtrate was salted out by gradually adding 150 g of sodium chloride at 50 ° C. The precipitated dye was filtered, washed with 300 ml of 10% -sodium chloride aqueous solution, and dried at 100 ° C. to obtain 103.7 g of a yellow dye. 103.7 g of the dried dye was added to 3460 ml of DMF, dissolved at 80 ° C., and filtered to remove sodium chloride. The filtrate was concentrated, crystallized by adding 2760 ml of acetone, and the crystals were filtered. 2070 ml of acetone was further added to the crystals, and the mixture was refluxed for 1 hour, filtered and dried at 100 ° C. to obtain 63 g of a dye represented by the following formula (14) in the form of a free acid. The maximum absorption wavelength of this product was 423 nm. This product was purified by preparative thin layer chromatography, and the structure was confirmed by mass spectrum.
[0026]
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[0027]
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[0028]
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[0029]
The coupler component used in Example 1 was synthesized as follows.
89.0 g (0.50 mol) of 1-ethyl-3-cyano-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone was added to 380 g of 96% sulfuric acid at 20 ° C. or lower with stirring for 30 minutes. Next, the temperature was raised to 50 to 55 ° C., and the reaction was carried out at the same temperature for 17 hours. It was cooled and discharged into 1300 g of ice water. The solution was stirred at 5-10 ° C. for 5 hours and filtered. The obtained cake was added to 750 ml of water and loosened and filtered. The cake was washed with 100 ml of cold water and dried at 100 ° C. The dried crystals were recrystallized from ethanol to obtain 72.5 g of white crystals having a melting point of 157 ° C. Other physical property values of this product are shown below.
[0030]
Mass spectrum: m / z 197 [M + H] +
Elemental analysis: C9H12N2O3
Calculated Value (%) C 55.09 H 6.16 N 14.28
Found (%) C 55.05 H 6.13 N 14.27
[0031]
The diamino component triamino compound used in Example 1 was synthesized as follows.
A solution prepared by dissolving 41.4 g (0.22 mol) of cyanuric chloride in 220 ml of acetone in 1100 ml of ice water is added.
Further, 76.7 g (0.4 mol) of m-phenylenediamine-4-sulfonic acid was loosened in ice water consisting of 1000 ml of water and 200 g of ice, and neutralized and dissolved with 74 ml of 20 (W / V)%-NaOH. The solution was added dropwise over 2 hours while maintaining 5 ° C., and then stirred for 1 hour. Next, the mixture was neutralized with 75.5 g of sodium bicarbonate to adjust the pH to 6.0, heated to 40 ° C., and stirred for 1 hour. The reaction mixture was salted out with 800 g of sodium chloride, adjusted to pH 5.0 with dilute hydrochloric acid, cooled to 5 ° C., and the precipitated crystals were filtered. The cake was washed with 200 ml of 30% -sodium chloride aqueous solution to obtain a white crystalline diamino compound.
A cake of diamino compound was added to 1000 ml of water, and the mixture was heated to 40 ° C. and dissolved. Further, the pH was adjusted to 6.0 with dilute sodium hydroxide aqueous solution and the temperature was raised to 65 ° C.
To this, 38.3 g (0.2 mol) of m-phenylenediamine sulfonic acid was dissolved in 300 ml of water and neutralized and dissolved in 37 ml of 20 (W / V)%-sodium hydroxide aqueous solution. After reaction for 1 hour under reflux, the mixture was allowed to cool to 80 ° C.
Adjust to pH 6.0 with 16.6 g of sodium bicarbonate, cool to 50 ° C, salt out the reaction mixture with 30% sodium chloride, adjust to pH 5.0 with dilute hydrochloric acid, and cool to 5 ° C. The precipitated crystals were filtered. The cake was washed with 200 ml of 30% -sodium chloride aqueous solution to obtain a triamino compound as pale grayish white crystals. The cake was dried at 100 ° C. 135.9g. Purity 59.7% (as trisodium salt). Purity was measured by the method shown below.
Quantification of triamino compounds:
2 g of triamino compound was precisely weighed and dissolved in water to make 100 ml. Add 2 g of KBr, 20 ml of 35% hydrochloric acid and ice to 0 ° C. After adding 6 ml of 1N-NaNO 2 aqueous solution and stirring for 30 minutes, the purity was measured by titrating excess nitrous acid with 0.1N-sulfanilic acid.
[0032]
Examples 2-6
In the same manner as in Example 1, a pyridone trisazo dye was synthesized. Table 1 shows the maximum absorption wavelength in an aqueous solution.
[0033]
[Table 1]
[0034]
Example 7
Instead of the coupler component 1-ethyl-3-aminocarbonyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone used in Example 1, 27.5 g of 1-ethyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone When (0.18 mol) was used, 46.1 g of a dye represented by the following formula (15) was obtained in the form of a free acid. The maximum absorption wavelength of this product in an aqueous solution was 418 nm.
[0035]
Embedded image
[0036]
The coupler component used in Example 7 was synthesized as follows.
89.0 g (0.5 mol) of 1-ethyl-3-cyano-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone was added to 500 g of 78% sulfuric acid and reacted at 95-100 ° C. for 20 hours. The reaction mixture was discharged into 2000 g of ice water, adjusted to pH 2 with 600 g of 48% -aqueous sodium hydroxide solution, and the precipitated crystals were filtered. The obtained cake was loosened in 1500 ml of water and filtered. Furthermore, after performing this operation twice, the cake was dried at 100 degreeC. This was recrystallized from ethanol to obtain 33.5 g of light brown crystals having a melting point of 133 ° C. Other physical property values of this product are shown below.
[0037]
Mass spectrum: m / z 154 [M + H] +
Elemental analysis: C8H11NO2
Calculated Value (%) C 62.73 H 7.24 N 9.14
Found (%) C 62.69 H 7.21 N 9.10
[0038]
Example 8
Instead of the coupler component 1-ethyl-3-aminocarbonyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone used in Example 1, 1-ethyl-3-sulfomethyl-4-methyl-6-hydroxy-2- When pyridone was used, 50 g of a dye represented by the following formula (16) was obtained in the form of a free acid. The maximum absorption wavelength of this product in an aqueous solution was 421 nm.
[0039]
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[0040]
The coupler component used in Example 8 was synthesized as follows.
27.5 g (0.18 mol) of 1-ethyl-4-methyl-6-hydroxy-2-pyridone was suspended in 270 ml of water and neutralized and dissolved with 15.1 g of 48% -aqueous sodium hydroxide solution. A sodium hydrogen sulfite-formalin aqueous solution (a solution obtained by dissolving 32 g of a 58.5% sodium hydrogen sulfite aqueous solution in 36 ml of water mixed with 22 g of a 37% formalin solution) was added dropwise thereto in 15 minutes. Next, after reacting at 55 ° C. for 30 minutes, it was acidified with 35% hydrochloric acid, cooled to 5 ° C., and used for the reaction of Example 8 described above.
[0041]
Using the dye synthesized in Example 1, the pyridone monoazo dye of the following formula (17) and the pyridone disazo dye of the following formula (18), the light resistance (concentration of 0.1, 0) dyed 6 nylon at each concentration .5, 1.0% owf) and hot water (concentration 0.5, 1.0% owf) fastness test results are shown below.
[0042]
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[0043]
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[0044]
[Table 2]
[0045]
【The invention's effect】
The pyridone trisazo dye of the present invention is useful as an acidic yellow dye having excellent light resistance and particularly excellent wet fastness.