JP4710010B2 - 細胞及び免疫誘導剤 - Google Patents
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Description
[I]癌特異的な遺伝子変異を有するタンパク質(例えば、ベータ−カテニン(非特許文献4))
[II]癌や精巣に発現するいわゆる癌精巣抗原(例えば、HOM-MEL-40(非特許文献5)、NY-ESO-1(非特許文献6))
[III]メラノサイトに特異的に発現する分化抗原(例えば、チロシナーゼ(非特許文献7))
Carter, P. Nat Rev Cancer, 1: 118-129, 2001. Rammensee, H. G. et. al., Immunol Rev, 188: 164-176, 2002. Finn, O. J. Nat Rev Immunol, 3: 630-641, 2003. Robbins, P. F. et. al., J Exp Med, 183: 1185-1192, 1996. Tureci, O. et. al., Cancer Res, 56: 4766-4772, 1996. Chen, Y. T. et. al., Proc Natl Acad Sci U S A, 94: 1914-1918, 1997. Brichard, V. et. al., J Exp Med, 178: 489-495, 1993. Rosenberg, S. A. et. al., Nat Med, 10: 909-915, 2004.
(1)正常血管内皮細胞をII型炭酸脱水酵素の発現が亢進する条件下で培養して得られる細胞。
(2)正常血管内皮細胞がヒト臍帯静脈内皮細胞である前記(1)記載の細胞。
(3)正常血管内皮細胞をpH3.0〜7.2及び酸素濃度0.01〜15%の条件下で培養する前記(1)又は(2)記載の細胞。
(4)正常血管内皮細胞を三次元培養する前記(1)〜(3)のいずれかに記載の細胞。
(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の細胞又はその溶解産物を有効成分として含有する免疫誘導剤。
(6)II型炭酸脱水酵素を有効成分として含有する免疫誘導剤。
1.方法
(1)患者
10名の悪性黒色腫患者に対する樹状細胞療法が、2000年から2002年にかけて東京大学医科学研究所先端診療部において施行された。治療の詳細なプロトコール及び結果は、Nagayama, H.等の文献(Nagayama, H. et. al., Melanoma Res, 13: 521-530, 2003.)に公表されているが、以下に簡潔に記載する。
悪性黒色腫の細胞株5株(CRL1579,G361,HMV−I,HMV−II,SK−MEL−28)は、東北大学医用細胞資源センター(宮城県)より供与された。HeLa細胞は理化学研究所(つくば市)より、ヒト臍帯静脈内皮細胞株(hUVEC)はクロネティクス(アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴ)より購入した。培養液として、HMV−I、HMV−II及びHeLa細胞にはDMEM(インビトロゲン,カリフォルニア州カールスバッド)を、CRL1579とG361細胞にはRPMI−1640(インビトロゲン)を、SK−MEL−28にはイーグルMEM(インビトロゲン)を用いた。特に記載しない場合、10%牛胎児血清(テルモトレース,オーストラリア・メルボルン)を添加した。
ラビット由来抗ヒトII型炭酸脱水酵素抗体は、ケミコン・インターナショナル(カリフォルニア州テメクラ)より購入した。
凍結腫瘍切片は、プロテナーゼ阻害剤カクテル(コンプリートミニ:ロシュダイアグノティクス,ドイツ・マンハイム)及び5mM ヨードアセトアミドを添加したリン酸緩衝液中でポリトロンホモジェナイザーにより粉砕し、2000Gで10分間遠心した。ペレットを溶解緩衝液(20mM トリス−塩酸(pH8),140mM 塩化ナトリウム,2% トライトンX−100,1% デオキシコール酸ナトリウム,5mM ヨードアセトアミド,プロテナーゼ阻害剤カクテル)中、4℃で2時間インキュベートした。その後、4℃、18000Gで遠心し、上清を回収し、−80℃で保存した。
通常のSDS−PAGE(ドデシル硫酸ナトリウム加ポリアクリルアミドゲル電気泳動法)は、レムリ法(Laemmli, U. K. Nature, 227: 680-685., 1970.)に準拠した。タンパク質の電気泳動後、ゲルをニトロセルロース膜(プロトラン:シュライヒャーアンドシュエル,ドイツ・ダッセル)に転写し、ブロッキング液(5% スキムミルク添加TBS−T液(20mM トリス−塩酸(pH7.6),137mM 塩化ナトリウム,0.05% ツイーン20)中、室温で2時間インキュベートした。患者血清抗体を検出する時は、血清をブロッキング液で希釈し、室温で2時間反応させた。TBS−T液で洗浄後、2次抗体としてペルオキシダーゼ結合抗ヒトIgG Fc抗体(シグマ)を反応させた。陽性反応はECL化学発光システム(アマシャム,イギリス・バッキンガムシャー)で検出した。
ウェスタンブロット法による陽性スポットに一致する、クマシー染色ゲルのスポットを切り出し、次の処理をおこなった。50mM 炭酸水素アンモニウム添加50%メタノール溶液で脱色後、10mM ジチオスレイトール及び0.1M 炭酸水素アンモニウムの混合溶液で還元し、40mM ヨードアセトアミド及び0.1mM 炭酸水素アンモニウムの混合溶液でアルキル化した。その後、50nM トリプシンを用いて37℃で14時間ゲル内消化を行い、4700プロテオミクスアナライザー(アプライドバイオシステムズ,カリフォルニア州フォスターシティ)を使用し、マトリックス支援イオン化−タンデム飛行時間型質量分析(MALDI−タンデムTOF/MS)を行った。ペプチドの質量データからマスコットサーチシステム(マトリックスサイエンス,イギリス・ロンドン)を使用し、タンパク質を同定した。
抗CA−II抗体による組織切片の染色は次のように行った。ホルマリン固定パラフィン包埋切片を脱パラフィン後、10mM クエン酸緩衝液(pH7.0)中、95℃で30分間加熱し、抗原を賦活した。洗浄後、内因性ペルオキシダーゼを消去するために過酸化水素水で処理し、ブロッキング試薬(K5006,ダコ・ジャパン,京都府)で処理した。次に、4000倍に希釈した一次抗体を室温で45分間作用させた。その後、ダコ・エンビジョンシステム(エンビジョン・プラス;ペルオキシダーゼ標識:ダコ・ジャパン)を用いて染色した。
ヒト臍帯静脈内皮細胞(hUVEC)は、通常の方法に従い、2%牛胎児血清添加内皮増殖培地(クロネティクス)を用いて、37℃、5%二酸化炭素含有大気中で培養した。イン・ビトロ血管新生モデルの作製のために、6ウェル培養プレートのウェル底にマトリゲル基底膜基質(日本ベクトン・ディッキンソン,東京都)を重層し、その上に、hUVEC(1ウェルあたり2×105個)を播種し、18時間、種々の条件で培養した。培養後の細胞は、セルリカバリーソリューション(日本ベクトン・ディッキンソン)を用いて回収した。
総RNAを腫瘍又は培養細胞株より、トリゾール試薬(インビトロジェン,東京都)を用いて抽出した。総RNAより、第1鎖相補的DNA(cDNA)を逆転写酵素(iScript cDNA Syntheses Kit:バイオラッド,カリフォルニア州ヘルクルス)を用い作製した。次に、これを鋳型としてリアルタイムPCRをQuantiTect SYBER Green PCR Kit (キアゲン,東京都)及びPCR装置(iCycler:バイオラッド)を用いて行った。反応は、94℃で30秒、56℃で30秒、72℃で30秒の1サイクルを45サイクル行った。1μgの総RNAを用い、20μL溶液で逆転写反応を行い、そのうちの1μLをPCRに使用した。ヒトCA−II遺伝子を増幅するプライマーとしては、caatggtcatgctttcaacg(配列番号1)及びtccatcaagtgaaccccagt(配列番号2)を使用し、ヒトグリセロアルデヒド3リン酸(GAPDH)遺伝子を増幅するプライマーとしては、gctcatttcctggtatgacaac(配列番号3)及びttcctcttgtgctcttgctg(配列番号4)を使用した。
2因子の相関の検定には、フィッシャーの正確確率検定を用い、有意水準をp<0.05とした。対応のない2群間の有意差の検定には、マンホイットニーのU検定を用い、有意水準をp<0.05とした。
(1)患者血清に抗体を惹起した29kDと47kDの腫瘍タンパク質
「1.方法」で述べたように、樹状細胞療法に反応して広範な腫瘍壊死を認めた患者9の治療前後に採取した血清、及び同患者の腫瘍タンパク質溶解液の反応をウェスタンブロット法で検討した結果、治療前血清には反応せず治療後血清に反応する29kDのタンパク質、及び治療前後の両血清に反応する47kDのタンパク質を認めた(図1)。なお、二次抗体としては、ペロキシダーゼ結合抗ヒトIgG Fc抗体を用いた。そこで、これらのタンパク質の単離、同定を開始した。まず、これらを含有するヒト細胞株、血液等をスクリーニングしたところ、29kDタンパク質は赤血球の細胞質、47kDタンパク質はHeLa細胞等に顕著な発現を認めたため、両タンパク質をそれぞれの溶解液から以下に述べるように単離した。
29kDタンパク質は、赤血球の細胞質より以下のように単離した。「1.方法」で述べたように、赤血球を低浸透圧液により溶血させ、細胞膜成分を遠心により除去した後、10〜50kD分画を採取、濃縮し、二次元電気泳動法で展開した。これにより大量のヘモグロビン4量体(68kD)を除去し、タンパク質変性下の電気泳動におけるヘモグロビンのコンタミネーションを防いだ。引き続いてウェスタンブロット法により、患者9の治療後血清と反応する3つのスポットを検出したため(図2A)、それぞれをゲルから切り出し、MALDI−タンデムTOF/MSで解析した。その結果、3つのスポットは同じタンパク質で、II型炭酸脱水酵素(CA−II)であった。スポット1の質量分析の結果を表1に示した(総MOWSEスコア=561)。3つのスポットにおけるpI値の相違の原因は不明であった。さらに、精製CA−IIタンパク質に対する血清の反応をウェスタンブロットで確認した。図2Bに示すように、1μgのCA−IIに対して、400倍希釈の患者血清が反応した。なお、図2Bは、1μgの精製CA−IIと、各希釈倍率の血清との反応を示し、400倍希釈までを陽性とした。
47kDタンパク質については、HeLa細胞の溶解液を用いて同様に二次元電気泳動及びウェスタンブロットを行った結果、2つのスポットを認めた(図3A)、それぞれをMALDI−タンデムTOF/MSで解析した結果、同じタンパク質で、アルファ−エノラーゼであった。スポット1の質量分析の結果を表2に示した(総MOWSEスコア=831,P*:Propionamide(C),O**:Oxidation(M))。2つのスポットにおけるpI値の相違の原因は不明であった。さらに、精製したアルファ−エノラーゼに対する血清の反応をウェスタンブロットで確認した。なお、血清は、ベータ−又はガンマ−エノラーゼには反応しなかった(図3B)。なお、図3Bは、図示した容量の各タンパク質と、100倍希釈血清との反応を示す。
樹状細胞療法を受けた10名の悪性黒色腫患者及び6名の甲状腺癌患者において、治療前後の血清抗CA−II抗体をウェスタンブロットで検討した。100倍希釈の血清では、悪性黒色腫患者10名中6名が陽性であったが、甲状腺癌患者6名はすべて陰性であった。6名の陽性者について200倍希釈血清で検討した結果を含め、図4に示した。なお、図4中、「N」は正常血清、「1」は治療前血清、「2」は治療後血清を示す。10名の悪性黒色腫患者について樹状細胞療法の効果及び治療前後の血清抗CA−II抗体価を表3に要約した。なお、表3中、+は100倍血清希釈陽性、++は200倍血清希釈陽性、+++は400倍血清希釈陽性を示す。患者9において治療による顕著な抗体反応(治療前陰性より治療後400倍陽性)を認めたほか、患者6及び8で抗体反応(治療前100倍陽性より治療後200倍陽性)を認めた。患者1、3、7においては治療前に抗体陽性であったが治療による抗体価の上昇反応は認めなかった。10名の患者のうち、治療により腫瘍の増大が4ヶ月停止した患者6と、腫瘍の広範な壊死による消失、縮小をみた患者8及び9の3名を治療効果群、残りの7名は治療無効群として抗体誘導反応の有無との相関をフィッシャーの正確確率解析で検討した結果、治療効果及び抗体誘導反応は有意に相関した(p<0.05)。
同様に患者血清の抗アルファ−エノラーゼ抗体を検討したところ、悪性黒色腫患者10名中7名で陽性(患者1、3、5、6、8、9、10)、甲状腺癌患者6名のうち4名で陽性であったが、どの患者も治療による抗体価の上昇反応は明らかでなかった。すなわち、抗CA−II抗体に認められたような樹状細胞療法の治療効果及び抗体誘導反応の関連は認めなかった。よって、本研究では以下CA−IIについて検討をすすめた。
患者腫瘍におけるCA−IIの発現及び局在を検討するため、腫瘍切片の免疫組織染色をおこなった。既報(Spicer, S. S. et. al., J Histochem Cytochem, 30: 864-873, 1982.)の通り、腎臓においてCA−IIは尿細管上皮の細胞質に陽性であった(図5B)。患者9の腎臓転移腫瘍において、CA−IIは腫瘍血管内皮細胞膜に陽性であった(図5D)。特筆すべきは、正常腎臓組織の糸球体内皮や血管内皮はCA−II陰性であった(図5B矢印)。ただし、患者8の腫瘍切片においては腫瘍血管内皮細胞のCA−IIは陰性であった。CA−IIの腫瘍血管内皮細胞における発現が、悪性黒色腫以外の癌組織にも認められるかどうかを検討した結果、検討した範囲ですべてではないが、食道癌(図6A)、腎細胞癌(図6B)、肺癌(図6C,D)でも認められた。すなわち、CA−IIは正常組織の血管内皮には発現せず、悪性黒色腫を含む種々の腫瘍組織の血管内皮細胞に発現を認めた。
免疫組織化学でCA−IIの発現が患者9の腫瘍で腫瘍細胞には認められず血管内皮にのみ認められた結果を得たため、さらにmRNAの発現により検討をかさねた。すなわち患者腫瘍、悪性黒色腫細胞株におけるCA−II mRNAの発現を定量的RT−PCR法で検討した結果、患者9の腫瘍は、患者8の腫瘍やどの悪性黒色腫の細胞株よりも発現が高かった(図7)。これは、患者9の腫瘍内の腫瘍細胞以外の細胞でCA−IIが発現している可能性を示し、免疫組織化学の結果と矛盾しないと考えられた。なお、図7中、CA−II mRNAの発現は、グリセロアルデヒド3リン酸(GAPDH)mRNAに対する比で評価した。
次に、ヒト臍帯静脈内皮細胞(hUVEC)をプラスティック培養プレートに培養(二次元;図8A)、又はマトリゲル上に培養(三次元;図8B)し、CA−IIの発現を定量的RT−PCRで検討した。通常条件(培地のpH:7.4,酸素濃度:20%)で18時間の培養したとき、二次元培養に比し三次元培養においてCA−IIの発現は有意に亢進した。腫瘍環境における血管新生をモデル化する目的で、三次元培養において培養条件を酸性培地(pH6.8)又は低酸素(2%酸素)に変更した。その結果、酸性培地かつ低酸素条件にした場合、hUVECのCA−IIの発現は通常条件に比し有意に亢進した(図9)。なお、図9中、CA−IIの発現は、各培養条件においてhUVECのRNAを抽出し、定量的RT−PCRを行い、グリセロアルデヒド3リン酸(GAPDH)mRNAに対する比で評価した。また、図9中、「2D」は二次元培養、「3D」は三次元培養、「N」は通常培養条件、「Acid」は酸性(pH6.8)培地、「Hypo」は低酸素(2%酸素)条件、*はp<0.05を示す。
本研究では、二次元電気泳動法及びウェスタンブロット法によるタンパク質の単離と、MALDI−タンデムTOF/MS法による解析により、腫瘍関連抗原としてII型炭酸脱水酵素(CA−II)及びアルファ−エノラーゼ(α−ENO)を同定した。このような血清反応及び質量分析によるタンパク質同定法で、これまで腎癌(Kellner, R. et. al., Proteomics, 2: 1743-1751., 2002. ; Lichtenfels, R. et. al, Biochim Biophys Acta, 1646: 21-31., 2003.14, 15)、神経芽細胞腫(Prasannan, L. et. al., Clin Cancer Res, 6: 3949-3956., 2000.)及び肺癌(Brichory, F. et. al., Cancer Res, 61: 7908-7912., 2001.)において腫瘍関連抗原が単離されており、このような方法は血清学的プロテオーム解析:SERPA(Klade, C. S. et. al, Proteomics, 1: 890-898., 2001.)、PROTEOMEX(Lichtenfels, R. et. al., Proteomics, 2: 561-570., 2002.)、SPEAR(Unwin, R. D. et. al., Proteomics, 3: 45-55., 2003.)等と呼ばれている。一方、患者血清と反応する腫瘍関連抗原を同定する方法に、大腸菌に発現したライブラリータンパク質及び血清を反応させて、陽性遺伝子をクローニングするSEREX法があり汎用されている(Li, G., Miles, A. et. al., Cancer Immunol Immunother, 53: 139-143, 2004.)。この研究では、予備実験のウェスタンブロットで患者血清に反応する患者腫瘍タンパク質を検出したため、それらを同定するためにプロテオミックな手法を用いた。
培養細胞よりTrizol(Invitrogen社)法でmRNAを抽出し、iScript cDNA Synthesis Kit(Bio−Rad社)で逆転写反応を行なった。アンギオポイエチン−1、アンギオポイエチン−2、bFGF、HGF、TGF−β、TNF−α、IL−1β、CXCL12、PDGF−A、PDGF−BのmRNAをQuantiTect SYBR Green PCR kit(Qiagen社)とiCycler(Bio−Rad社)を用いてReal−time PCRし、定量した。PCR反応は、94℃で30秒、56℃で30秒、72℃で30秒を45サイクル行なった。プライマーの塩基配列を表4に示す。0.4μgのtotal RNAを20μlの溶液中で逆転写し、そのうち1mlをReal−time PCRに用いた。サイトカインmRNAのコピー数はGAPDH mRNAコピー数との比で標準化して表示した。hPDMC(PL26、PL54c、PL232c)での血管新生促進性サイトカインmRNAの発現を腫瘍細胞(HeLa細胞、PC3、HMV−1)での発現と比較した。
Claims (5)
- 正常血管内皮細胞をpH3〜7.2及び酸素濃度0.01〜15%の条件下で三次元培養して得られる、II型炭酸脱水酵素の発現が亢進した血管内皮細胞。
- 正常血管内皮細胞がヒト臍帯静脈内皮細胞である請求項1記載の細胞。
- 請求項1又は2に記載の細胞を、腫瘍環境を模したイン・ビトロ血管新生モデル細胞として用い、当該細胞に対して被検物質を投与することによりII型炭酸脱水酵素の発現量の変化を観察する工程を含む、腫瘍血管新生抑制剤のスクリーニング方法。
- 正常血管内皮細胞をpH3〜7.2及び/又は酸素濃度0.01〜15%の条件下で三次元培養することを特徴とする、血管内皮細胞におけるII型炭酸脱水酵素の発現亢進方法。
- 正常血管内皮細胞がヒト臍帯静脈内皮細胞である請求項3記載の方法。
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