JP4698174B2 - 鋼管内面劣化検知方法およびその装置 - Google Patents

鋼管内面劣化検知方法およびその装置 Download PDF

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Description

本発明は、送配電線用パイプ鉄塔、水力・火力あるいは原子力発電所のボイラ配管や水力発電所の送水管および地中埋設鋼管等のような中空体状の鉄/ニッケル/コバルトあるいはこれらの強磁性体元素を含む合金からなる鉄製材料(以下、鋼管という)の腐食や亀裂等による劣化の程度を検知(判定)する鋼管内面劣化検知方法または装置に関するものである。
電力線鉄塔・発電所などのボイラ配管・建物の構造材・パイプ材料・地下埋設管等に使用されている鋼管は、その材料・使用期間・設置されている環境状態等の影響にもよるが、その内部では腐食や亀裂等が生じて劣化しているものがある。鋼管の外面の状況は目視でも判断されるので点検は可能ではあるが、内面の状況に関してはその点検は容易ではない。従来から鋼管の内部に小型の点検装置や検知ファイバ装置等を挿入して点検する案もあるが、作業が大変で時間がかかるうえにコストが高くつくので、広範囲で多数個所の点検には不向きである。また、鋼管の設置場所や配置構造、鋼管の内部構造やサイズ等によっては、内部に点検装置を挿入することができない場合もある。なお、鋼管は中空体であって、その断面は丸形が基本であるが、他にも四角形や三角形など種々のものがある。
このような現状であるので、鋼管の内部点検にあたっては、簡易的に鋼管を叩いて内部状況を判断する打撃による手法が、従来から一般的に行なわれていた。しかし、この方法では熟練した点検者の経験と勘に頼っているところが多く見られ、個人差があるうえに裏付けのある定量的なデータ等を取得することができず、鋼管を管理する面では正確な寿命や良否の判断がつきにくかった。
特開平11−44674号公報
このような従来の技術の事情に鑑み、本出願人は特願平9-215670(特開平11-44674号公報参照)を先に特許出願して、鋼管等の内部劣化を検知する技術の革新を試みた。この出願は、鋼管を囲んで配置設定された2つの励磁コイルの中間位置の透過磁束密度を測定し、その変化から劣化部位を特定して劣化検出する方法であり、鋼管等を外側から容易に内部を点検できる装置として実用性が高く優れたものである。この出願によれば、鋼管内部にある亀裂・穴明き・陥没等のような局部的または狭い範囲の劣化個所においては、高精度な劣化検出が可能となっている。
しかしながら、この出願では、鋼管測定部材の健全部と劣化部との相対比較を比較的狭い範囲で行なって劣化検出を行なう方法であるため、腐食や侵食などのように劣化が部材内面の広範囲に及んでいる場合や、あまり局部的変化がなく一様に同じ状態で劣化している場合においては、この出願の方法では精密な劣化検出が難しいことがあった。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、強磁性体材料からなる鋼管内部に生じた腐食や侵食などによる劣化を正確に検出または判定することを第一とし、部材内面の広範囲に及ぶ劣化部位、局部的変化がなく一様または面状に劣化しているもの、亀裂や陥没がほとんどない軽微な腐食劣化などにおいても、高精度で定量的に劣化検出(判定)ができる方法と装置を提供し、以て設備の維持管理を安全容易ならしめることを目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明の鋼管内面劣化検知方法およびその装置は、次のような手段を用いた。なお、付した符号は図面のそれに一致する。
(1)鉄、ニッケル、コバルトなどの強磁性体合金あるいはこれらの強磁性体元素を含む合金からなる鋼管に配設した励磁手段に励磁電流を流して磁気飽和の状態として透磁率を略均一化した状態において、前記鋼管に透過磁束を発生させ、前記鋼管に巻回して配設した検出手段により所定位置における誘導電圧を検出し、
前記鋼管と同一または同等の鋼管から、鋼管断面積と誘導電圧との関係データを含む基準情報を取得してそれを保有(保持)し、
検出された前記誘導電圧と前記基準情報とを比較することにより前記鋼管の断面積を取得して、前記鋼管内面の劣化の程度を検知(判定)する鋼管内面劣化検知(判定)方法とした。
(2)(1)の鋼管内面劣化検知方法において、
前記誘導電圧と前記基準情報とは、鋼管材料の磁束密度が飽和する飽和領域で検出または取得される。
(3)鋼管10に励磁電流を流して透過磁束を発生させる励磁コイル12と、
鋼管10に巻回して配設されて所定位置における誘導電圧を検出する検出コイル14と、
前記鋼管10と同一または同等の鋼管から、鋼管断面積と誘導電圧との関係データを含む基準情報を取得してそれを保有する手段と、
検出された前記誘導電圧と前記基準情報とを比較することにより前記鋼管10の断面積を取得して、前記鋼管10の内面の劣化の程度を検知(判定)する手段と、を備える鋼管内面劣化検知(判定)装置とした。
(4)(3)の鋼管内面劣化検知装置において、
前記励磁コイル12は、前記鋼管10の表面に巻回配置されて磁気回路を形成するよう構成される。
(5)(3)の鋼管内面劣化検知装置において、
前記励磁コイル12は、鋼管10の外部に配置されて鋼管10に磁気回路を形成するよう構成される。
本発明によれば、上述したような構成により、次のような優れた効果を発揮する。なお、次に示す効果の記載は、上記の手段(1)〜(5)に対応している。
(1)検出されたこの誘導電圧と予め保有している基準情報とを対比または比較することにより鋼管の内面劣化を検知する鋼管内面劣化検知方法としたので、局部的な亀裂や凹凸などだけではなく、腐食・侵食などのような広範囲に及ぶ劣化が定量的に検知(判定)できるようになった。
(2)この誘導電圧とこの基準情報とは、鋼管材料の磁束密度が飽和する飽和領域で検出または取得されることで、正確な相関関係を有するデータが得られる。
(3)検出されたこの誘導電圧と予め保有している基準情報とを対比または比較することにより、鋼管の断面積を判断して鋼管の内面劣化を検知(判定)できる実用的な鋼管内面劣化検知装置が得られたので、現場で多いに活用して、容易に鋼管の劣化を判定することができる。
(4)この鋼管内面劣化検知装置は、励磁コイルは鋼管表面に直に巻回配置されて磁気回路を形成するよう構成されるので、装置の構造は安定していて励磁コイルからの磁束の漏れも少なく、極めて正確な鋼管内面劣化検知が可能となる。
(5)この鋼管内面劣化検知装置は、励磁コイルは鋼管外部に配置されて鋼管に磁気回路を形成するよう構成されているので、励磁コイルを直に鋼管表面に巻き付けたりする手間がかからず、作業性よく簡単で便利に効率良い装置を用いて、優れた鋼管内面劣化検知が可能となる。また、(5)における直巻きタイプの装置とこの磁気回路タイプの装置の2種類を、必要に応じてそれぞれ使い分けて使用することができる。
まず始めに、本発明による鋼管内面劣化検知方法および装置についての理論的検討を行なったので、それを説明する。
鋼管に巻き付けた励磁コイルに交流電流を流すと、励磁電流Iは、
I=Isin(2πft+ψ) ……… (1)
ここで、I:最大電流値、f:周波数、t:時間、ψ:初期位相角、
となり、電流により鋼管内部に磁界が生じる。
ここで、磁界の強さHと電流Iとの関係 H∝Iにより、
そのときの鋼管内部の磁束密度Bは
B=(μH+J)sin(2πft+ψ) ……… (2)
ただし、磁界密度Jは、J=μ−1)H、となり
ここでは、μ:真空中透磁率、μ:比透磁率、である。
よって、磁束数φは、S:鋼管断面積とすれば、φ=BSの関係により
φ=S(μH+J)sin(2πft+ψ) ……… (3) となる。
そして、検出コイルに発生する誘導電圧eは、検出コイル巻き数をNとすると、式 e=−N(dφ/dt) により 時間tで微分して
e=−2πfNS(μH+J)cos(2πft+ψ) ……… (4)
となり、これを実効値で表すと
e=√2πfNS(μH+J) ……… (5)
が得られる。
図3は、本発明による鋼管内部劣化検出装置の基本的構成の要部を示す図である。円筒状で中空体の鋼管10の外表面には、巻回されて配設された励磁コイル12と検出コイル14が備えられている。励磁コイル12から発生した透過磁束は磁束13で示され、検出コイル14で誘導電圧eが検出される。また、鋼管10の断面11は鋼管断面積Sを有する。このような基本構成を備えた装置において、(5)式を参照する。鋼管の材料となる鉄のような強磁性体の場合は、磁化の強さJは一定の値をとらないため、誘導電圧eと鋼管断面積Sとの相関関係を把握するのは、一般的には困難であると考えられる。しかし、磁界の強さHを大きくすると磁化の強さJは飽和して一定の値をとるようになるため、その飽和領域においては、誘導電圧eと鋼管断面積Sとの間に、傾きが√2πfNH+J)である一定の相関関係が成り立つのは、式(5)から明らかである。
図4(1)は、磁界の強さHと誘導電圧eの関係を示すグラフ図であり、磁界の強さHは、ある点(飽和点)を過ぎると磁束密度が飽和する飽和領域に入る。そこからさらにHが大きくなると、誘導電圧eとの間に傾きが一定の相関関係が成り立ってくるが、その様子をグラフに示す。
図4(2)は、飽和領域における鋼管断面積Sと誘導電圧eの関係を示すグラフ図であり、誘導電圧eと鋼管断面積Sとの間に傾きが√2πfNH+J)である式(5)による一定の相関関係が成り立つ様子を示す。
このように、飽和領域においては、誘導電圧eと鋼管断面積Sと間には式(5)による一定の相関関係が成り立つので、磁束密度が飽和する飽和領域においては、検出コイルの誘導電圧を測定検出することにより、鋼管断面積が把握できるようになる。
そして、劣化する前の健全な鋼管の鋼管断面積のデータを基準情報(基準値)として取得し保有しておけば、測定検出した劣化鋼管における鋼管断面積データとその基準情報とを対比または比較することによって、劣化鋼管における鋼管肉厚値(断面積の減耗量)が定量的に得られ、劣化の判断ができるようになる。
基準情報(基準値)を取得するための健全な鋼管(基準となる鋼管)としては、劣化判定される鋼管と同一の(同じ)鋼管か、同等(均等)とみなせる鋼管が用いられる。すなわち、劣化判定される鋼管と材質/形状/内径/外形などの仕様(スペック)が全く同じである鋼管があればそれを用いるし、全く同じ鋼管がないときには、劣化判定される鋼管と同等または均等と当業者がみなせるものを用いることができる。
鋼管部材等に用いられる強磁性体材料は、磁束密度に影響を及ぼす透磁率が局所的に異なり、これに伴い磁束の大きさも異なってくる。そこで、強い磁化(すなわち励磁電流)を与えて磁気飽和の状態として、透磁率を均一化してしまうのがよい。このような飽和状態において誘導電圧を測定検出した情報データ等は、基準情報(基準値のことであり、ここでは基準誘導電圧値をいう)として取得して保管される。そして、これら基準値のデータ類は、本発明における「基準情報」となり、劣化鋼管のデータと対比または比較されることで、鋼管の断面積や肉厚値に減耗(減少)があったことが定量的に取得され、劣化判断に活用される。
具体的な劣化の判定においては、基準となる鋼管の断面積に比べての、劣化判定される鋼管の断面積の減耗量の大きさが算定されて、それに応じて劣化の程度が判定される。例えば、今回測定された鋼管の劣化の度合として「かなり大(相当に劣化が進んでいる、取替えを要す)/大(今後かなり注意を要す)/やや大(今後注意を要す)/中程度/小ない/わずかにあり/なし」などのように判定される。
次に、本発明にかかる鋼管内面劣化検知方法およびその装置に関して、原理の確認や基準情報取得等のための各種試験や検討等を実施したので、その結果について説明する。
試験用の鋼管には、劣化のない健全な基本標準鋼管を用いており、試験条件等は、次に示すとおりである。
1)鋼管:管の外形φ=48.6mm、肉厚t=1.0、3.0、5.0mmの3種類。
2)励磁コイル:コイル太さφ2.0mm、コイル巻き数100ターン
3)検出コイル:コイル太さφ2.0mm、コイル巻き数10ターン
4)周波数:50Hz
5)励磁コイルと検出コイルのコイル間距離:5mm
図5は、励磁電流I(A)と等価比透磁率μとの関係を示し、鋼管肉厚別にt=1.0、3.0、5.0mmの3種類について求めたものである。これで見ると、鋼管肉厚tが薄いほど等価比透磁率μは全体的に高くなっていて、励磁電流(A)が小さい領域では鋼管肉厚によって等価比透磁率μに差があるものの、励磁電流(A)が大きい領域になるにつれ、等価比透磁率μは徐々に飽和して一定になっていくことが分かる。
図6は励磁電流I(A)と誘導電圧(V)との関係を示す。ここでは、3種類の鋼管を用いて(鋼管の外形はφ=48.6mm、肉厚t=1.0、3.0、5.0mm)試験を実施し、厚さの異なる鋼管における励磁電流I(A)と誘導電圧(V)との関係についての実験値を得た。また、実験値とは別に、(1)式を基にその計算値を求めた。
得られたデータより、それらの比較を試みると、図6のような関係が得られたが、ここに示すように実験値と計算値とはほぼ一致する結果となった。
また、図5および図6により、誘導電圧e(V)は鋼管断面積Sに依存していることが明らかに示されている。
図7および図8は、飽和領域における鋼管断面積と誘導電圧との関係を求めた図である。
図7においては、試験用の鋼管には、劣化のない健全な基本標準鋼管を用いており、試験条件等は、次に示すとおりである。
1)鋼管:管の外形φ=10.0mm、肉厚t=0.5、0.7、1.0mmの3種類。
2)励磁コイル:コイル線径φ1.0mm、コイル巻き数100ターン
3)検出コイル:コイル線径φ1.0mm、コイル巻き数10ターン
4)周波数:50Hz
5)励磁コイルと検出コイルのコイル間距離:5mm
図7(1)は励磁電流I(A)と誘導電圧(V)との関係を示す飽和特性グラフで、図7(2)は、図7(1)を基にして飽和領域(7A)における鋼管断面積と誘導電圧の相関関係を直線グラフに示した図である。この図のグラフから基準情報を取得しておき、劣化鋼管から検出された誘導電圧をこの基準情報と比較するから劣化した鋼管の断面積が得られることになり、ついては、肉厚値(減耗量)が定量的に取得されることにもなり、劣化の判断がなされる。
図8は、図7とは別の実験例であるが、試験用の鋼管には図7と同様に劣化のない健全な基本標準鋼管を用いており、試験条件等は、次に示すとおりである。
1)鋼管:管の外形φ=48.6mm、肉厚t=1.0、3.0、5.0mmの3種類。
2)励磁コイル:コイル線径φ2.0mm、コイル巻き数100ターン
3)検出コイル:コイル線径φ2.0mm、コイル巻き数10ターン
4)周波数:50Hz
5)励磁コイルと検出コイルのコイル間距離:5mm
図8(1)は励磁電流I(A)と誘導電圧(V)との関係を示す飽和特性グラフで、図8(2)は、図8(1)を基にして飽和領域7Aにおける鋼管断面積と誘導電圧の相関関係をグラフに示した図である。図7と同様に、この図のグラフからも基準情報が取得され、劣化の判断において活用される。
図9は、試験結果から得られた基準情報の一例を示す。これは、劣化のない健全な基本標準鋼管を用いて、磁束密度飽和領域における鋼管断面積と基準誘導電圧の一定の相関関係を求めたものである。図9では、同一材質で外径が異なる3サイズの鋼管における鋼管断面積S(mm)と基準誘導電圧V(mV)について、求められた特性相関関係を示しており、これらが基準情報となる。ここで用いられた鋼管の種類は、鋼管Aは外径φの比較的大きめの鋼管、鋼管Bは外径φが一般的な大きさの鋼管、鋼管Cは外径φの比較的小さめの鋼管、の3種類であった。
図9に示すデータはあくまでも一例ではあるが、このようなデータを基準情報として、劣化鋼管の所定位置での誘導電圧を測定すれば、その位置における鋼管断面積を求めることができる。すなわち、これらの基準情報をあらかじめ取得または保有しておけば、これらと測定データとを比較することで鋼管断面積のデータが得られ、ひいては鋼管の劣化の判定ができるものである。
図10は、本発明による方法および装置を用いて、実際に劣化鋼管を測定したデータを示す。劣化鋼管は、基本標準鋼管として外径φ=76.3mmで肉厚t=2.8の鋼管が劣化したものを用いた。図10は、劣化鋼管の管端から順に誘導電圧を測定して、誘導電圧と管端からの距離とをグラフデータとしてまとめて示したものである。基準情報として、肉厚t=2.8のときの誘導電圧を基準値として用いれば、この基準値と実際に測定した劣化鋼管の誘導電圧と比較することで劣化の判定をする。図10でみると、誘導電圧の大きな低下がある位置においては断面積(肉厚)の減少があり、基準情報(基準値)と対比することで減耗量の定量化ができる。
さてここで、図1を参照して装置の構造の一例について説明する。測定対象となる鋼管10には、励磁コイル12と検出コイル14が巻回されて配設されている。検出コイル14は鋼管10を中心軸方向に移動しながら、多数の所定位置で誘導電圧を検出する。ロータリーエンコーダ16では、検出コイル14の軸方向の移動距離を検出する。
発信機18から出力される正弦波交流電圧が増幅器20で電力増幅されて、直列接続されている励磁コイル12に印加され、透過磁束密度の磁束が励磁される。その透過磁束密度は検出コイル14で検出され、その検出された電圧が、増幅器22で電圧増幅されてA/D変換器24に与えられる。また、このとき、検出された電圧をオシログラフ(図示せず)にも与えて、目視で電圧の変化を確認できるように構成してもよい。そして、ロータリーエンコーダ16の検出信号は、カウンタ28に与えられ、移動距離に応じた信号が出力されて、A/D変換器24に与えられる。
A/D変換器24は、検出コイル14による検出電圧とロータリーエンコーダ16による移動距離に応じた信号が出力をそれぞれデジタルデータに変換する。そして、これらのデジタルデータが中央演算装置30に与えられて検出電圧と移動距離との対応データとして記憶装置32に記憶される。
この記憶装置32に記憶されたデータが、演算処理部34に読み込まれ、キー操作部36の操作による処理命令および判定用データベース38からの判定用データに基づいて適宜処理され、鋼管の劣化の判断がなされ、その結果が表示部40で表示画面等に表示され、またこれらの処理データが記憶部42に記憶保存される。
本発明における基準情報は、判定用データベース38で予め保有されており、測定で検出された誘導電圧で得られたデータ類は、演算処理部34においてこの基準情報と比較検討されて、劣化の検知・判定がなされる。
そして、図1の装置では、励磁コイル12・検出コイル14およびロータリーエンコーダ16により励磁検出部44が構成されており、発信機18・増幅器20・増幅器22・A/D変換器24・カウンタ28・中央演算装置30および記憶装置32により計測部46が構成されており、さらに、演算処理部34・キー操作部36・判定用データベース38・表示部40および記憶部42に本体部48が構成されている。
この励磁検出部44・計測部46・本体部48のうち、励磁検出部44と計測部46とは、鋼管の劣化検出する個所に直接配置されるので、検査検出作業をする鋼管鉄塔上や地下の埋設鋼管位置などの検出個所に、持ち運ばれて直に設定される。また、本体部48は検出個所からは離れた場所に設置してもよいので、検査員らが監視や管理等がしやすい地上の安定した場所に設置されるのがよい。
図1のかかる構成において、鋼管10に励磁電流を流して透過磁束を発生する励磁手段(ここでは励磁コイル12)と、この鋼管10に巻回配設され所定位置での誘導電圧を検出する検出手段(ここでは検出コイル14)とにおいて、誘導電圧を検出する。得られた誘導電圧のデータは、測定位置(ここでは、管端からの距離)がロータリーエンコーダ18などにより判明しているので、図10に示したように、誘導電圧と鋼管位置の関係データが得られる。
このデータと、劣化判定される鋼管と同一または同等(均等)とみなせる鋼管から予め取得されてそれを保有している基準情報とを、対比または比較することにより鋼管の内面劣化を検知または判定できるようになる。
ここでの、予め保有(保持)している基準情報とは、鋼管の材料・種類・管径などから見て、劣化判定される鋼管と同一の(同じ)鋼管からか、同等(均等)とみなせる鋼管から取得された各種のデータを含んでおり、とりわけ「誘導電圧と鋼管断面積」の関係データは肝要である。
図7(2)、図8(2)、図9に示す基準情報は「誘導電圧と鋼管断面積」の関係データであり、これは鋼管材料の磁束密度が飽和する飽和領域で検出または取得されたデータから得られた基準情報である。これらの基準情報は、検知の対象となる鋼管の種類や材料等を予め調査しておいて、前もって実験室的に求めておくことができるし、それを判定用データベース38に記憶保存しておく。そして、演算処理部34では、これらの基準情報を基にして、得られたデータ類との対比または比較することによって、鋼管の内面劣化の程度の判定や検知を行なう。
次に、図2を参照して、本発明による検知装置の別の例について、その構造を説明する。図1と基本的な構成は同じではあるが、励磁検出部44における励磁コイル12の磁束の発生の仕方が異なっている。
図1においては、励磁コイル12は、鋼管表面で巻回配置されて磁気回路を形成していたが、実用上は、励磁コイル12を直に鋼管表面で巻き付けするわけにはいかないので、励磁コイル12を半割りの収納ケースに入れて、ケース毎鋼管の外面を取り巻くように設定している。しかし近年のように、鋼管が大型化してくると、コイル巻き数も増加し、数百ターン以上のコイルケースに収納して鋼管を巻きつけることは、大変面倒なことになる。
そこで、測定する鋼管の外部に配置したままで磁気回路を形成するという視点で本発明を構築してみた。図2に示すように、コイル保持体12Aは励磁コイル12が巻き付けられており、ここから両側に延長する鋼管取付部12aを介して、励磁コイル12はその中心軸が測定する鋼管10と略水平になるよう位置設定がなされていている。しかし、このような構成を用いると、鋼管が大型になるにつれて、測定する鋼管を飽和させるためには多くの磁束を検出コイルまで送り届けなくてはならない。
そこで、磁気回路を構成する鉄鋼材料からなるコイル保持体12Aの中心基体12bは、測定する鋼管の断面積よりも大きく設定することが望ましいし、また、コイル保持体12Aと延長する鋼管取付部12aは、鋼管10と電気的に接触させた状態に保持することが望ましい。
図11は本発明による鋼管内面劣化検知装置のイメージ図である。
図11(1)は図1に示した直巻きタイプの装置であり、励磁部12Cは励磁コイル12等の励磁手段を内設し、検出部14Cは検出コイル14等の検出手段を内設する。励磁部12Cと検出部14Cとは、非磁性体材料からなる連結部14bを介して一体的に連結されて構成がなされる。この装置は全体が略円筒形をなしており、装置が鋼管10の長手方向に容易に移動できるように、内径R2は鋼管10の外径R1に合わせて形成されている。
図11(2)は図2に示した磁気回路タイプの装置であり、励磁部12Cは励磁コイル12等の励磁手段を内設し、検出部14Cは検出コイル14等の検出手段を内設する。励磁部12Cは、両端側から延長する鋼管取付部12aを介して、その中心軸が測定する鋼管10と略水平になるよう位置設定がされて鋼管10に取付けされる。検出部14Cは非磁性体材料からなる連結部14aにより、鋼管取付部12aに位置固定されている。装置は鋼管10とで相互移動ができるように構成されており、鋼管取付部12aの内径R3は、鋼管10の外径R1に合わせて形成されている。
そして、鉄塔・電柱上や地下洞道などの危険で不安定な場所での作業を鑑みると、次のような改善が成されるよい。
<軽量化> 磁気回路タイプにおいては、コイル保持体12Aの材料に普通の鉄鋼材料を用いると重くなってしまうので、透磁率のなるべく高い材料にして、体積が小さくとも、多くの磁束を通すようにするとよい。これにより装置の軽量化がなされて、持ち運びが楽で便利になり作業性も向上する。
<鋼管への取付けアタッチメント> (1)直巻きタイプと(2)磁気回路タイプの2種類いずれにおいても、予め円環筒状体に設定してある励磁部12Cまたは鋼管取付け部12aを鋼管端部10aから挿入して所定位置に設定することは、現場での作業としては不可能に近い。
よって、円環筒状体となっている検出部14C、励磁部12C、鋼管取付部12aは、半割のビス留め方式などにして、取付け易いものとするのがよく、鋼管10の端部10aから通さずとも、横方向から鋼管にセットできる構造のものとするのがよい。こうした管を把持または握持する構造については、従来からある技術を適宜採用すればよいので、ここでは詳述しない。
<鋼管端部の測定の確立> 図11(1)を参照したとき、検出部12C(励磁コイル)が鋼管10の端部10aに近づくと、磁界がプレート等の影響により磁界の乱れが起こり、肉厚値の把握ができなくなることがある。そのためには、励磁コイルの端部に高透磁率物質を取り付けて磁気遮蔽部12pを設けるとよい。高透磁率物質としては、パーマロイなどの材料が適当である。
<励磁コイルの兼用化> 図11(1)を参照したとき、使用されている鋼管鉄塔等の外径サイズR1に合うように、円環筒状の励磁磁コイルの内径R2を各サイズ製作するとすれば、多種類の励磁コイルが必要となる。鋼管鉄塔等の外径サイズR1と励磁コイルの内径R2とに、あまり大きなギャップが生じるような場合だと、磁束コイルから発生する磁束が大気中に漏れてしまい、効率が悪くなる心配がある。
ところが、発明者らの実験によれば、電圧に低下が起きたとしても電圧は一様に低下していることがわかった。よって、励磁コイルの内径R2と測定する鋼管の外径R1とにギャップが各種あったとしても、一つの励磁コイルでの検出測定が可能となる。
本発明によれば、鋼管内部に生じた腐食や侵食などによる劣化を正確に検出し、部材内面の広範囲に及ぶ劣化部位、局部的変化がなく一様または面状に劣化している鋼管や、亀裂や陥没がほとんどない軽微な腐食劣化などがある鋼管においても、高精度で定量的に劣化検出ができ、測定する現場への適応性にも優れる鋼管劣化検知方法と装置を提供できたので、例えば、電力エネルギー分野においては、鉄塔・電柱・送水管・ボイラ配管・地下洞道などに使われている鋼管の劣化判定にそのまま適用することができるし、また、劣化する可能性がある鋼管が使われている他の産業分野においても、その利用可能性は極めて大きい。
本発明による鋼管内部劣化検出装置の基本的構成の一例を示す図である。 本発明による鋼管内部劣化検出装置の基本的構成の別の例を示す図である。 本発明による鋼管内部劣化検出方法および装置の基本的構成の主要部を説明するための図である。 (1)は、磁界の強さHと誘導電圧eの関係を示すグラフ図であり、(2)は、飽和領域における鋼管断面積Sと誘導電圧eの関係を示すグラフ図である。 鋼管肉厚別に求めた励磁電流I(A)と等価比透磁率μとの関係を示す比較グラフ図である。 鋼管肉厚別に求めた励磁電流I(A)と誘導電圧(V)との関係を示す実験値と計算値との比較クラフ図である。 (1)は励磁電流I(A)と誘導電圧(V)との関係を示す飽和特性グラフで、(2)は、図7(1)を基にして飽和領域(7A)における鋼管断面積と誘導電圧の相関関係を直線グラフに示した図である。 (1)は励磁電流I(A)と誘導電圧(V)との関係を示す飽和特性グラフで、(2)は、(1)を基にして飽和領域7Aにおける鋼管断面積と誘導電圧の相関関係をグラフに示した図である。 試験結果から得られた基準情報を示し、劣化のない健全な基本標準鋼管を用いて、磁束密度飽和領域における鋼管断面積と基準誘導電圧の一定の関係を求めた図の一例である。 本発明による方法および装置を用いて、実際に劣化鋼管を測定したデータを示す。劣化鋼管は、基本標準鋼管として外径φ=76.3mmで肉厚t=2.8の鋼管が劣化したものである。 本発明による鋼管内面劣化検知装置のイメージ図であり、(1)は直巻きタイプの装置、また(2)は磁気回路タイプの装置を示す。
符号の説明
10 鋼管
10a 鋼管端部
12 励磁コイル
12A コイル保持体
12a 鋼管取付部
12C 励磁部
14 検出コイル、
14C 検出部
30 中央演算装置
34 演算処理部
38 判定用データベース

Claims (5)

  1. 強磁性体合金あるいは強磁性体元素を含む合金からなる鋼管に配設した励磁手段に交流励磁電流を流すことにより磁場の変化に対し、誘導電圧の変化の割合を一定にできる磁気飽和の状態とし、透磁率を一定と見なせる前記透磁率を略均一化した状態において、前記鋼管に透過磁束を発生させ、前記鋼管に巻回して配設した検出手段により所定位置において検出した誘導電圧と前記鋼管の断面積とを比例関係とし、
    前記鋼管と同一または同等の鋼管から、同様に、鋼管断面積と誘導電圧との関係を基に得られた基準誘導電圧値のデータを含む基準情報を取得してそれを保有し、
    検出された前記誘導電圧と前記基準情報とを比較することにより前記鋼管の断面積を取得して、前記鋼管内面の劣化を検知し、劣化の度合いを判定する、
    ことを特徴とする鋼管内面劣化検知方法。
  2. 請求項1記載の鋼管内面劣化検知方法において、
    前記誘導電圧と前記基準情報とは、鋼管材料の磁束密度が飽和する飽和領域で検出または取得される、ことを特徴とする鋼管内面劣化検知方法。
  3. 鋼管に交流励磁電流を流すことにより磁場の変化に対し、誘導電圧の変化の割合を一定にできる磁気飽和の状態とし、透磁率を一定と見なせる前記透磁率を略均一化した状態において、透過磁束を発生させる励磁コイルと、
    前記鋼管に巻回して配設されて所定位置における誘導電圧を検出する検出コイルと、を備え、
    前記検出コイルにより前記鋼管の所定位置において検出した誘導電圧と前記鋼管の断面積とを比例関係とし、
    さらに、前記鋼管と同一または同等の鋼管から、鋼管断面積と誘導電圧との関係を基に得られた基準誘導電圧値のデータを含む基準情報を取得してそれを保有する手段と、
    検出された前記誘導電圧と前記基準情報とを比較することにより前記鋼管の断面積を取得して、前記鋼管の内面の劣化を検知し劣化の度合いを判定する手段と、
    を備え、
    検出された前記誘導電圧と前記基準情報とを比較することにより前記鋼管の断面積を取得して、前記鋼管内面の劣化を検知し、劣化の度合いを判定する、ことを特徴とする鋼管内面劣化検知装置。
  4. 請求項3記載の鋼管内面劣化検知装置において、
    前記励磁コイルは、前記鋼管表面に巻回配置されて磁気回路を形成するよう構成される、ことを特徴とする鋼管内面劣化検知装置。
  5. 請求項3記載の鋼管内面劣化検知装置において、
    前記励磁コイルは、鋼管外部に配置されて鋼管に磁気回路を形成するよう構成される、ことを特徴とする鋼管内面劣化検知装置。
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