JP4690523B2

JP4690523B2 - racket

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Publication number: JP4690523B2
Application number: JP2000176039A
Authority: JP
Inventors: 武史芦野; 邦夫丹羽; 宏幸竹内; 十美男熊本
Original assignee: Ｓｒｉスポーツ株式会社
Priority date: 2000-06-12
Filing date: 2000-06-12
Publication date: 2011-06-01
Anticipated expiration: 2020-06-12
Also published as: JP2001346912A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テニス用等のラケットに関し、詳しくは、中空部を有するフレーム本体のグリップ部後端側に外嵌固定するエンドキャップに、グリップ部の後端開口を閉鎖する蓋部材を取り外し可能に取り付けたものにおいて、該蓋部材の振動や音鳴りに起因する不快感の解消と、衝撃振動の緩和低減を図るものである。
【０００２】
【従来の技術】
ラケットフレームを繊維強化樹脂製パイプからなるフレーム本体で形成したラケットでは、製造過程で生じるバリのうち脱落したバリ屑や、ガット孔の穿設時に生じる破片（カス）は、グリップ部後端開口を閉鎖するエンドキャップを取り付ける前に、該グリップ部後端開口から排出している。
しかしながら、ラケットを使い初めてからも、打球時に発生する衝撃で残存するバリが脱落してバリ屑となり、また、完全に除去されずにカスが残っている場合もあり、これらが、プレー時にフレームの中空部内を動き回って音鳴りを起こし、プレーに不快感を与え、プレーを妨げる問題がある。
【０００３】
従来のラケットでは、グリップ部の後端側に外嵌固定されるエンドキャップに、グリップ部の後端開口を閉鎖する蓋部が一体成形されている。そのため、フレーム本体の中空部に発生してプレー中に移動する上記バリ屑やカスを除去することが出来なかった。
【０００４】
この問題に対して、従来、特開平５−２６９２２３号において、エンドキャップのグリップ部後端開口に当たる位置に、別体の蓋を取り外し自在に取り付けたものが提案されており、蓋を取り外して音鳴りの原因となるバリ屑やかすを中空部から取り出せるようにしている。
【０００５】
また、特開平８−５２２４１号は、エンドキャップに蓋を取り外し可能とせずに一体的に設け、その代わりに、グリップ部後端開口に当たる位置の中空側に粘着部分を設け、バリ屑やカスを粘着させて、中空部内で動き回ることはなく、不快な音の発生を防ぐラケットが提案されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した蓋を取り外し可能としたエンドキャップは、蓋がエンドキャップの筒に対して十分に固定されず、打球時（インパクト時）に蓋が振動してプレーヤーに不快感を与えるという問題が生じる。
即ち、エンドキャップの筒と蓋とを係止片で係止する構造としているため、エンドキャップの筒および蓋は柔軟性が必要であり、６ナイロン、１２ナイロンを用いて射出成形されている。この成形時に成形収縮が生じ、かつ、温度、吸水により収縮膨張も発生し、寸法精度よく成形していても、エンドキャップの筒と蓋との間に僅かな隙間が生じる。
【０００７】
また、従来はグリップ部の発泡成形時にエンドキャップが一体成形されていたためエンドキャップをグリップ部に固定する必要はなかったが、グリップ部を含むフレーム本体を繊維強化樹脂で成形する場合には、エンドキャップを別体として設け、エンドキャップの筒をピンにてフレーム本体に固定する必要がある。このエンドキャップの筒をピン等で固定した時に、筒が変形することもあり、その場合にも、エンドキャップの筒と蓋との間に隙間が生じる場合もある。これらの要因により、エンドキャップの筒と蓋との間に隙間が生じると、打球時の振動で蓋も振動し、不快な音鳴りが起こる。
【０００８】
一方、後者のエンドキャップの中空部開口に当たる面に粘着性材を設けた場合、粘着材が経時変化して粘着性が劣化したり、エンドキャップに発生する振動により、粘着したバリ屑やカスがエンドキャップから脱落し、再度、打球時に、フレーム本体の中空部内を動きまわり不快音を発生する恐れがある。
【０００９】
さらに、中空部を有するフレーム本体を用いたテニス等のラケットは、軽量で振り易くはあるが、軽量であるがために衝撃振動がプレーヤーに伝わり易くてプレーヤーへのダメージが大きいので、衝撃振動を少しでも緩和低減することが望まれる。
【００１０】
本発明は、上記した問題に鑑みてなされたもので、ラケットフレームのグリップ部に外嵌固定されるエンドキャップの筒に蓋を取り外し可能に嵌合したラケットにおいて、蓋の振動を抑制して振動時発生する不快音を無くし、かつ、衝撃振動の緩和低減を図ることができるラケットを提供することを課題としている。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、中空部を有するフレーム本体のグリップ部後端側に、グリップ部に外嵌固定する筒部材と該筒部材に取り外し可能に嵌着されてグリップ部後端開口を閉鎖する蓋部材とからなるエンドキャップを備えてなるラケットにおいて、
上記エンドキャップの蓋部材の内面全面に両面粘着テープからなる粘着性材を取り付け、上記蓋部材を内嵌する筒部材の開口の周縁から突出する係止片を設けると共に、該係止片と係止する被係止片を上記蓋部材に設け、上記係止片と被係止片との隙間に上記粘着性材を押し込んで充填して上記筒部材に蓋部材を取り付け、
上記両面粘着テープからなる粘着性材は、不織布またはフィルムの両面に粘着剤が塗布され、引き剥がし粘着力が１５ｇ／ｃｍ²以上５０ｇ／ｃｍ²以下、厚みが０．０５ｍｍ以上０．８０ｍｍ以下であり、
面外１次振動減衰率が０．３７〜１．２３、面外２次振動減衰率が０．３８〜８．５１であることを特徴とするラケットを提供している。
【００１２】
本発明のラケットでは、グリップ部に後端に固定されるエンドキャップの筒部材に対して取り外し可能に嵌着している蓋部材の内面に粘着材を取り付け、該粘着材を筒部材に接着させている。このように、粘着材で蓋部材を筒部材に接着していることにより、打球時（インパクト時）に蓋部材が単独で振動し難くなり、蓋部材の振動に起因する不快感を解消することができる。蓋部材は筒部材との係合を解くと、粘着性材で筒部材に接着させているだけであるため、取り外し及び再接着も簡単に行うことができる。
【００１３】
本発明におけるエンドキャップの蓋部材の内面に取り付けられる粘着性材は、不織布またはポリエステルフィルム等の基材の両面に粘着剤を塗布した両面粘着テープが用いられる。該粘着性材は、蓋部材を取り外す時に筒部材から容易に剥がれる程度のものとしており、粘着性材の引き剥がし粘着力は１５ｇ／ｃｍ²以上５０ｇ／ｃｍ²以下である。１５ｇ／ｃｍ²未満では粘着力が弱くてグリップ部の後端面へ蓋部材を接着させ難くなり、５０ｇ／ｃｍ²を越えると粘着力が強くて蓋部材が筒部材から取り外しにくくなるからである。
【００１４】
引き剥がし粘着力はＪＩＳＺ０２３７に準拠して測定される値とする。具体的には、温度２３±２℃，湿度６５±１５％ＲＨの環境下、試験片の大きさ：２０ｍｍ×１５０ｍｍ、試験機：引っ張り試験機（テンシロン）、被着体：ステンレス、圧着：２ｋｇローラ，５ｍｍ／秒１往復、測定：圧着２０分以上放置後引張速度３００ｍｍ／分で１８０°方向引き剥がし、という条件で測定することができる。
【００１５】
粘着性材の厚みは、０．０５ｍｍ以上とし、好ましくは、０．１０ｍｍ以上であり、０．８０ｍｍ以下である。粘着性材の厚みが０．０５ｍｍ未満の場合は、十分な粘着力をもたせられず筒部材へ蓋部材を接着させ難くなる。粘着性材の厚みが０．８０ｍｍを越える場合は、筒部材に対して蓋部材を着脱しにくくなる。
【００１６】
上記粘着性材を蓋部材の内面全体に取り付けて、フレーム本体の中空部に面して大きな面積で位置させ、フレーム本体の中空部内に発生する屑片を粘着捕捉させる構成としている。該構成とすると、フレーム本体の中空部内で脱落したバリやかすの屑片が動き回っている間に中空部に露出している粘着性材表面に付着され屑片が捕捉される。捕捉された屑片は、動かなくなるので、直ぐに、取り出さずとも音鳴りを引き起こしたりしない。なお、粘着性材の厚みが０．０５ｍｍ未満だと屑片に対する捕獲力が弱いので、この点からも粘着性材の厚みは０．０５ｍｍ以上としている。また、適時、蓋部材をエンドキャップから取り外して、捕捉された屑片を除去すると、前記従来例のような粘着性材での経年劣化により、捕捉している屑片が離脱し、再度、フレームの中空部で動くことを防止できる。
【００１７】
また、本発明のラケットでは、エンドキャップの蓋部材の裏（中空部に面する位置）に質量付加用の鉛等の重り（集中的な重量）を取り付けていることが好ましい。質量付加用の重りは粘着性材を介して蓋部材に取り付けると、粘着性材が粘弾性体として機能するために好ましい。なお、ピン等を用いて固定してもよい。
【００１８】
上記蓋部材の裏に取り付けられた重りが振動することにより衝撃振動のエネルギーが消費されてダンパー機能が発揮される。この重りは、バランスを手元にする（小さくする）という軽量化的な効果も奏する。つまり、重りの付加により衝撃振動がよく吸収される振り易いラケットとなる。
【００１９】
質量付加用の重りは３ｇ以上８ｇ以下のものが好ましい。３ｇ未満の軽い重りでは、十分なダンパー機能が発揮されない。８ｇを越える重い重りでは、トップライトとなり過ぎて（トップが軽くなり過ぎて）、慣性モーメントが小さくて球が飛び難くなる。
【００２０】
なお、重りは蓋部材の外面（表）に付けることも考えられるが、重りがスイングの時に邪魔になったり、重りが目立って見た目が悪くなるので、蓋部材の表に重りを付けることは出来ない。また、重りを付加する代わりに蓋部材自体を重くすることも考えられる。しかし、蓋部材自体を重くしても、蓋部材が振動しにくい構成であると、衝撃振動エネルギーの消費量は余り増えず、弱いダンパー機能しかないので、蓋部材自体を重くしても効果が乏しい。さらに、エンドキャップ全体を重くすることも考えられる。しかし、エンドキャップ全体を重くすることは、集中的な重量付加でなく分散的な重量付加となるので、やはり弱いダンパー機能しかなく、エンドキャップ全体を重くすることも効果が乏しい。
【００２１】
エンドキャップの筒部材や蓋部材の材料は、熱可塑性や熱硬化性の各種合成樹脂或いは各種エラストマー等の高分子材料を用いて射出成形することにより作製することができる。具体的な高分子材料としては、６ナイロンや１２ナイロン、或いはポリスチレンブロックとビニル−ポリイソプレンブロックとを有するトリブロック共重合体単体（例えばクラレ社製のハイブラー）、或いはこれにポリプロピレンや無機充填材を配合した混合物などが挙げられる。
【００２２】
エンドキャップの筒部材や蓋部材は、或る程度の軟らかさはあった方が好ましいが、或る程度の硬さ（剛性）は必要である。すなわち、エンドキャップの筒部材や蓋部材は、硬度（ショアーＤ）が４０以上８０以下であることが好ましく、５０以上７０以下であることがより好ましい。硬度が低すぎると、蓋部材が外れ易くなる傾向があり、逆に硬度が高すぎると、蓋部材の着脱が困難となる傾向がある。
【００２３】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第１実施形態を図面を参照しながら説明する。
図１に示すように、第１実施形態のテニスラケット１のフレーム本体２は、繊維強化樹脂製の中空部９を有するパイプからなり、ガットが張袈されるフェイス面（打球面）Ｓを囲むフェイス部３、スロート部４、シャフト部５、グリップ部６を備え、ヨーク７をフレーム本体２に固定している。フレーム本体２はグリップ部６の後端面６ａで開口し、該グリップ部６の後端側にはエンドキャップ１０を取り付けている。
【００２４】
上記エンドキャップ１０は、図２及び図３に示すように、グリップ部６の後端外周面に外挿される八角柱状の合成樹脂製の筒部材１１と、グリップ部６の後端面６ａをカバー（閉鎖）する八角形状の合成樹脂製の蓋部材１２を備え、蓋部材１２が筒部材１１に取り外し可能に嵌着する構成としている。
上記筒部材１１と蓋部材１２とは、熱可塑性あるいは熱硬化性のエラストマーを射出成形したもので、その硬度（ショアーＤ）を４０以上８０以下としている。
【００２５】
上記筒部材１１は、その一端面に、蓋部材１２を内嵌する開口１１ａを設けていると共に、他端にグリップ部６を挿入する開口１１ｂを設けた中空ピースである。開口１１ａの周縁には、相対する位置に一対の係止片１１ｃ，１１ｃを設けている他、蓋部材取外用の小切り欠き１１ｄも設けている。
【００２６】
筒部材１１の寸法は、本実施形態では、高さ２０ｍｍ前後，縦３５ｍｍ前後，横４０ｍｍ前後、厚みは、開口１１ａの側が最も厚くて開口１１ｂの方へいくに従って徐々に薄くなり、開口１１ａの側で３ｍｍ前後、開口１１ｂの側で０．５ｍｍ前後としている。
【００２７】
一方、蓋部材１２は全体が筒部材１１の開口１１ａに丁度嵌まる平板ピースからなり、周縁には筒部材１１の各係止片１１ｃ，１１ｃと対応する位置に一対の係止片１２ａ，１２ａを設けている。本実施形態では、蓋部材１２の寸法は、縦２５ｍｍ前後、横３０ｍｍ前後、厚み１ｍｍ前後としている。
【００２８】
上記蓋部材１２には、図４に示すように、中空部９の開口９ａに面する内面（裏面）に、両面粘着テープからなる粘着性材１３を略全面的に張り付けている。この粘着性材１３は、その引き剥がし粘着力が１５ｇ／ｃｍ² 以上５０ｇ／ｃｍ² 以下のものを用い、厚みを０．０５ｍｍ以上０．８ｍｍ以下としている。
【００２９】
かつ、粘着性材１３の中央に鉛製の重り１４を張り付けて固着している。該重り１４は３ｇ〜８ｇの範囲としている。
【００３０】
エンドキャップ１０をグリップ部６に嵌着する場合、図５（Ａ）に示すように、筒部材１１をグリップ部６の後端外周面に開口１１ｂから挿入し、ピン１５等により固定する。その後、図５（Ｂ）に示すように、蓋部材１２を筒部材１１をグリップ部６の後端外周面に開口１１ａに押し込んで嵌める。その際、図５（Ｃ）に示すように、蓋部材１２と筒部材１１との係合部に隙間が生じていると粘着性材１３を押し込まれて介在され、かつ、蓋部材１２と筒部材１１の係合部位の表面（内面側）も粘着性材１３で被覆している。このように粘着性材１３により、蓋部材１２と筒部材１１とをガタつきが生じることなく一体化させている。
【００３１】
上記構成とすると、粘着性材１３によりエンドキャップ１０の筒部材１１と蓋部材１２とが一体化して、蓋部材１２は筒部材１１とは別個に単独で振動し難くなり、音鳴りが起こらなくなる。さらに、重り１４が粘着性材１３で蓋部材１２に取り付けらているため、重り１４も衝撃振動を緩和軽減させる上で威力を発揮する。
【００３２】
さらに、中空部９に残存して、打球時に中空部９内を動くバリ屑やカスからなる屑片は、粘着性材１３に当たると接着されて動かなくなり、不快音の発生を無くすことができる。この屑片が接着された蓋部材１２は適時、筒部材１１から取り外して、接着された屑片を剥がしている。
【００３３】
即ち、蓋部材１２を筒部材１１から外す場合は、小切り欠き１１ｄに細いロッド等を差し込んで蓋部材１２を手前に倒せば、係止片１１ｃと係止片１２ａの係合が容易に解けて、蓋部材１２を筒部材１１から簡単に外すことができる。
【００３４】
図１乃至図５に示す実施形態では、重り１４を取り付けているが、重り１４は必ずしも取り付ける必要はない。
【００３５】
上記第１実施形態のテニスラケット１の性能等を評価するため、下記の実施例を作成するとともに、かつ比較例も作成した。
【００３６】
（参考例１）
参考例１は、下記の手順で作成した。
６６ナイロン製チューブに直径１４ｍｍのマンドレルを通し、ナイロンチューブの上からエポキシ樹脂含浸カーボン繊維プリプレグを積層して積層体を得た。この積層体と、ヨーク部材をラケットフレームキャビティを備えた金型に配置し、ヨークとの連結部にはＣＦプリプレグを巻き付けて補強した。この状態で型締めをして１５０℃で４０分間加熱して成形体を得た。なお、ヨーク部は、エポキシ樹脂含浸カーボン繊維プリプレグをポリスチレン樹脂に巻き付けて同時に成形しフレーム本体２を得た。
【００３７】
一方、１２ナイロンを用いて筒部材１１と蓋部材１２を別々に成形し、蓋部材１２の裏に厚み０．０３ｍｍの両面粘着テープからなる粘着性材１３を略全面的に張り付けた。なお重り１４は取り付けなかった。
上記フレーム本体２のグリップ部６の後端側に筒部材１１を嵌め込み、さらに筒部材１１に蓋部材１２を取り付けるとともに、筒部材１１をピン１５でフレーム本体２に固定することによりテニスラケット１を完成した。
【００３８】
（実施例２）
実施例２では、両面粘着テープからなる粘着性材１３の厚みを０．０５ｍｍとした他は、実施例１と同様である。
【００３９】
（実施例３）
実施例３では、両面粘着テープからなる粘着性材１３の厚みを０．１５ｍｍとした他は、実施例１と同様である。
【００４０】
（実施例４）
実施例４では、両面粘着テープからなる粘着性材１３の厚みを０．１５ｍｍとするとともに重り１４として１ｇの鉛を蓋部材１２の裏に粘着性材を介して取り付けた他は、実施例１と同様である。
【００４１】
（実施例５）
実施例５では、両面粘着テープからなる粘着性材１３の厚みを０．１５ｍｍとするとともに重り１４として２ｇの鉛を蓋部材１２の裏に粘着性材１３を介して取り付けた他は、実施例１と同様である。
【００４２】
（実施例６）
実施例６では、両面粘着テープからなる粘着性材１３の厚みを０．１５ｍｍとするとともに重り１４として３ｇの鉛を蓋部材１２の裏に粘着性材１３を介して取り付けた他は、実施例１と同様である。
【００４３】
（実施例７）
実施例７では、両面粘着テープからなる粘着性材１３の厚みを０．１５ｍｍとするとともに重り１４として５ｇの鉛を蓋部材１２の裏に粘着性材１３を介して取り付けた他は、実施例１と同様である。
【００４４】
（実施例８）
実施例８では、両面粘着テープからなる粘着性材１３の厚みを０．１５ｍｍとするとともに重り１４として８ｇの鉛を蓋部材１２の裏に粘着性材１３を介して取り付けた他は、実施例１と同様である。
【００４５】
（実施例９）
実施例９では、両面粘着テープからなる粘着性材１３の厚みを０．１５ｍｍとするとともに重り１４として１３ｇの鉛を蓋部材１２の裏に粘着性材１３で取り付けた他は、実施例１と同様である。
【００４６】
（実施例１０）
実施例１０では、両面粘着テープからなる粘着性材１３の厚みを０．５０ｍｍとするとともに重り１４として５ｇの鉛を蓋部材１２の裏に粘着性材１３を介して取り付けた他は、実施例１と同様である。
【００４７】
（実施例１１）
実施例１１では、両面粘着テープからなる粘着性材１３の厚みを０．８０ｍｍとするとともに重り１４として５ｇの鉛を蓋部材１２の裏に粘着性材を介して取り付けた他は、実施例１と同様である。
【００４８】
（実施例１２）
実施例１２では、両面粘着テープからなる粘着性材１３の厚みを０．１５ｍｍとするとともに重り１４として５ｇの鉛を蓋部材１２の裏にピンで取り付けた他は、実施例１と同様である。
【００４９】
（比較例１）
比較例１では、両面粘着テープからなる粘着性材１３と重り１４を用いなかった他は、実施例１と同様である。
【００５０】
（評価試験）
上記実施例、参考例及び比較例について、以下に述べる方法に従って各種の評価試験を行った。
【００５１】
（実打による評価試験方法）
中・上級プレーヤー３０人による実打データに基づき、手に伝わる衝撃・振動と不快感を５点法で評価した。高得点ほど衝撃・振動および不快感が少ない。すなわち、５は衝撃・振動および不快感が非常に少ない、４は少ない、３は普通、２はやや大きい、１はかなり大きいを示す。評価は、３０人の平均をとった。
【００５２】
（面外１次振動減衰率の測定）
図６（Ａ）に示すようにテニスラケット１の上端を紐５１で吊り下げ、フェイス部３とスロート部４との一方の連続点に加速度ピックアップ５３をフレーム面Ｓに垂直に固定した。この状態で、図７に示すように、フェイス部とスロート部との他方の連続点をインパクトハンマー５５で加振した。インパクトハンマー５５に取り付けられたフォースピックアップ計で計測した入力振動（Ｆ）と加速度ピックアップ計５３で計測した応答振動（α）をアンプ５６Ａ，５６Ｂを介して、周波数解析装置５７（ヒューレットパッカード製ダイナミックシグナルアナライザーＨＰ３５６２Ａ）に入力して解析した。減衰比（ζ）は、下式より求め、面外１次振動減衰率とした。測定は、各実施例および比較例毎に、５個のテニスラケット１について測定して、その平均値を求めた。
【００５３】
ζ＝（１／２）×（Δω／ωｎ）
Ｔｏ＝Ｔｎ／√２
【００５４】
（面外２次振動減衰率の測定）
図６（Ｂ）に示すようにテニスラケット１の上端を紐５１で吊り下げ、スロート部４とシャフト部５との一方の連続点に加速度ピックアップ５３をフレーム面に垂直に固定した。この状態で、加速度ピックアップ５３の裏側のフレーム位置をインパクトハンマー５５で加振した。そして、面外１次振動減衰率と同等の方法で減衰率を算出し、面外２次振動減衰率とした。測定は、各実施例および比較例毎に、５個のテニスラケット１について測定し、その平均値を求めた。
【００５５】
（フレーム慣性モーメント）
図８に示すように、スイング周期Ｔｓを測定し、下記式からスイング方向の慣性モーメントＩｓ〔ｇ／ｃｍ² 〕を算出した。
Ｉｓ＝Ｍ×ｇ×ｈ（Ｔｓ／２／π）²
なお、ここで回転の中心はプレーヤーの握り手に対してラケットが回転しようとする点を意味する。Ｍはラケットの重量、ｇは重力、ｈは回転中心から重心までの距離である。
【００５６】
上記実施例、参考例および比較例の各測定結果を下記の表１，表２に示す。
【００５７】
【表１】

【００５８】
【表２】

【００５９】
参考例１、実施例２〜１２と比較例１の実打、振動測定の結果を比べると、全て実施例が勝っており、本発明の場合、両面粘着テープ１３の介在により、エンドキャップの蓋部材１２の振動や音鳴りに起因する不快感の解消ならびに衝撃振動の緩和低減改善の効果があることが分かる。また、比較例１に対する参考例１の実打、振動測定の結果の優位性と、比較例１に対する実施例２，３の実打、振動測定の結果の優位性とを比べると、不快感の解消ならびに衝撃振動の緩和低減を十分に実現しようとすると、両面粘着テープからなる粘着性材１３は厚み０．０５ｍｍ以上のものが好ましいことが認められた。
【００６０】
そして、実施例３と実施例４〜９の実打、振動測定、フレーム慣性モーメントの結果を比べると、重り１４を付加することが衝撃振動の緩和低減およびバランスの手元化に有効であることが分かる。ただ、実施例８と実施例９のフレーム慣性モーメントの結果を比べると、重り１４が８ｇを越えるとフレーム慣性モーメントが小さくなり過ぎて、球が飛び難くなることが認められた。
【００６１】
さらに、実施例１１と実施例１２の実打と振動測定の結果を比較すると、重り１４はピンよりも両面粘着テープからなる粘着性材１３で取り付ける方が、衝撃振動の緩和低減に有効であることが分かる。加えて、実施例１０と実施例１１の実打と振動測定の結果を比較すると、両面粘着テープからなる粘着性材１３の厚みは０．５ｍｍを越えて厚くする必要がないことも認められた。
【００６２】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係るテニス用等のラケットによれば、フレーム本体のグリップ部の後端側に取り付けられるエンドキャップを、フレーム本体に固定される筒部材と、該筒部材に取り外し可能に蓋部材を取り付けたものにおいて、蓋部材が内面に粘着性材を取り付けていることにより、該粘着性材を介して筒部材と蓋部材とが接着され、粘着性材によりエンドキャップの筒部材と蓋部材の間の隙間が閉じられて、打球時に蓋部材が単独で振動し難くなる。
よって、蓋部材の振動に起因する不快音の発生を無くすことができる。
【００６３】
また、蓋部材の内面に取り付けた粘着性材により、フレーム本体内に残留する屑片を接着して、屑片がフレーム本体の中空部内で移動して不快音が発生するのを防止できる。また、屑片が接着した蓋部材は、フレーム本体に固定される筒部材に対して蓋部材を取り外し可能としているため、適時、蓋部材を筒部材から取り外して、蓋部材の粘着性材に接着した屑片を除去した後、蓋部材を筒部材に取り付けることができる。
【００６４】
さらに、蓋部材の内面に重りを取り付けると、重りにより発揮されるダイナミックダンパー機能により打球時の衝撃振動を緩和軽減させることができる。其の際、粘着性材を介して重りを取り付けると、粘着性材が粘弾性体の機能を発揮し、質量付加体となる重りと共にダイナミックダンパーの機能をより有効に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】第１実施形態のテニスラケットの概略構成を示す平面図である。
【図２】第１実施形態におけるエンドキャップの外観斜視図である。
【図３】第１実施形態におけるエンドキャップの分解斜視図である。
【図４】第１実施形態のエンドキャップの蓋体の裏の平面図である。
【図５】（Ａ），（Ｂ）はエンドキャップの嵌着過程を説明する断面図，（Ｃ）は（Ｂ）の一部拡大図である。
【図６】（Ａ），（Ｂ）は振動減衰率の測定状況を示す概略図である。
【図７】振動減衰率の測定システムを示すブロック図である。
【図８】フレーム慣性モーメントの測定状況を示す概略図である。
【符号の説明】
１テニスラケット
２フレーム本体
６グリップ部
６ａ後端面
９中空部
１０エンドキャップ
１１筒部材
１２蓋部材
１１ｃ係止片
１２ａ係止片
１３両面粘着テープからなる粘着性材
１４重り[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a racket for tennis or the like, and more specifically, a lid member that closes the rear end opening of the grip portion can be removed from an end cap that is fitted and fixed to the rear end side of the grip portion of the frame body having a hollow portion. In the attached one, it is intended to eliminate the discomfort caused by the vibration and sound of the lid member and reduce the impact vibration.
[0002]
[Prior art]
In the racket formed of a frame body made of fiber-reinforced resin pipes, the racket frame is a burr that has fallen out of the burr produced during the manufacturing process, and the debris (cass) that is generated when drilling a gut hole, Before attaching the closing end cap, the grip portion is discharged from the rear end opening.
However, even after using the racket for the first time, the remaining burrs fall off due to the impact generated at the time of hitting and become burrs, and there are cases where debris remains without being completely removed. There is a problem of moving around in the hollow part and causing a noise, making the play uncomfortable and preventing the play.
[0003]
In the conventional racket, a lid portion that closes the rear end opening of the grip portion is integrally formed with an end cap that is fitted and fixed to the rear end side of the grip portion. For this reason, it was not possible to remove the above-described burr scraps and debris generated in the hollow portion of the frame body and moving during play.
[0004]
In order to solve this problem, Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-269223 has proposed that a separate lid is detachably attached at a position corresponding to the rear end opening of the grip portion of the end cap. The burr debris and debris that cause the noise can be taken out from the hollow part.
[0005]
Japanese Patent Laid-Open No. 8-52241 provides an end cap that is integrally provided without removing the lid, and instead, an adhesive portion is provided on the hollow side at a position corresponding to the rear end opening of the grip portion to remove burrs and debris. There has been proposed a racket that adheres and does not move around in the hollow portion and prevents the generation of unpleasant sounds.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, the above-described end cap that allows the lid to be removed has a problem that the lid is not sufficiently fixed to the cylinder of the end cap, and the lid vibrates at the time of hitting (at the time of impact) and gives the player an unpleasant feeling. Arise.
In other words, since the end cap cylinder and the lid are locked by the locking pieces, the end cap cylinder and the lid need to be flexible and are injection-molded using 6 nylon or 12 nylon. Molding shrinkage occurs at the time of molding, and shrinkage and expansion also occur due to temperature and water absorption. Even if molding is performed with high dimensional accuracy, a slight gap is generated between the end cap cylinder and the lid.
[0007]
Conventionally, the end cap was integrally formed during foam molding of the grip part, so it was not necessary to fix the end cap to the grip part. However, if the frame body including the grip part is molded with fiber reinforced resin, It is necessary to provide a cap as a separate body and fix the end cap tube to the frame body with a pin. When the end cap cylinder is fixed with a pin or the like, the cylinder may be deformed. In this case, a gap may be formed between the end cap cylinder and the lid. If a gap is generated between the end cap cylinder and the lid due to these factors, the lid also vibrates due to the vibration at the time of hitting the ball, resulting in an unpleasant sound.
[0008]
On the other hand, when an adhesive material is provided on the surface of the latter end cap that corresponds to the opening of the hollow part, the adhesive material deteriorates with time and the adhesive property deteriorates. When falling off the end cap and hitting the ball again, there is a risk of moving around in the hollow part of the frame body and generating unpleasant noise.
[0009]
Furthermore, tennis rackets using a frame body with a hollow part are lightweight and easy to swing, but because they are lightweight, impact vibrations are easily transmitted to the player and damage to the players is great. It is desirable to reduce or reduce even a little.
[0010]
The present invention has been made in view of the above-described problems. In a racket in which a lid is detachably fitted to a cylinder of an end cap that is externally fitted and fixed to a grip portion of a racket frame, vibration of the lid is suppressed. It is an object of the present invention to provide a racket that can eliminate unpleasant noises that occur at the time, and can reduce and reduce impact vibration.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the present invention is directed to a grip body rear end side of a frame body having a hollow portion, a tubular member that is externally fitted and fixed to the grip portion, and a detachable fit to the tubular member, and the grip portion rear end. In a racket comprising an end cap consisting of a lid member that closes the opening,
An adhesive material made of double-sided adhesive tape is attached to the entire inner surface of the lid member of the end cap, and a locking piece protruding from the peripheral edge of the opening of the cylindrical member that fits the lid member is provided. The lid member is provided with a latching piece to be stopped, and the adhesive member is pushed into the gap between the latching piece and the latching piece to fill it, and the lid member is attached to the cylindrical member.
Adhesive material made of double-sided adhesive tape, adhesive on both sides of the nonwoven fabric or film is applied, peel adhesion is 15 g / cm ² or more 50 g / cm ² or less, a thickness of 0.05mm or more 0.80mm below Yes ,
The racket is characterized in that the out-of-plane primary vibration attenuation rate is 0.37 to 1.23 and the out-of-plane secondary vibration attenuation rate is 0.38 to 8.51 .
[0012]
In the racket of the present invention, an adhesive material is attached to the inner surface of the lid member that is detachably fitted to the cylindrical member of the end cap fixed to the grip portion at the rear end, and the adhesive material is adhered to the cylindrical member. ing. Thus, by bonding the lid member to the cylinder member with the adhesive material, it becomes difficult for the lid member to vibrate alone at the time of hitting (at the time of impact), and the discomfort caused by the vibration of the lid member is eliminated. Can do. When the lid member is disengaged from the cylindrical member, the lid member is simply adhered to the cylindrical member with an adhesive material, and therefore can be easily removed and re-adhered.
[0013]
The adhesive material attached to the inner surface of the lid member of the end cap in the present invention is a double-sided adhesive tape in which an adhesive is applied to both surfaces of a substrate such as a nonwoven fabric or a polyester film. The sticky material is assumed enough to easily peel off from the tubular member when removing the lid member, peel adhesion of the adhesive material is a ² hereinafter 15 g / cm ² or more 50 g / cm. This is because if it is less than 15 g / cm ² , the adhesive force is weak and it is difficult to adhere the lid member to the rear end surface of the grip part, and if it exceeds 50 g / cm ² , the adhesive force is so strong that it is difficult to remove the lid member from the cylindrical member.
[0014]
The peel adhesive strength is a value measured according to JISZ0237. Specifically, in an environment of a temperature of 23 ± 2 ° C. and a humidity of 65 ± 15% RH, the size of the test piece: 20 mm × 150 mm, tester: tensile tester (Tensilon), adherend: stainless steel, pressure bonding: 2 kg Roller, 1 reciprocation at 5 mm / second, measurement: It can be measured under the condition of 180 ° direction peeling at a tensile speed of 300 mm / min after leaving for 20 minutes or more after pressure bonding.
[0015]
The thickness of the adhesive material, and 0.05mm or more, preferably not less than 0.10 mm, Ru der below 0.80 mm. When the thickness of the adhesive material is less than 0.05 mm, sufficient adhesive force cannot be provided and it is difficult to adhere the lid member to the cylindrical member . When the thickness of the viscous adhesion material exceeds 0.80mm becomes difficult to attach and detach the cover member relative to the tubular member.
[0016]
The pressure-sensitive adhesive material is attached to the entire inner surface of the lid member, and is positioned with a large area facing the hollow portion of the frame main body, so that scraps generated in the hollow portion of the frame main body are adhered and captured. With this configuration, while the burrs and debris pieces that have fallen in the hollow portion of the frame main body are moving around, the pieces are attached to the surface of the adhesive material exposed in the hollow portion and captured. Since the trapped debris will not move, it will not cause an audible noise without being immediately removed. In addition, when the thickness of the adhesive material is less than 0.05 mm, the trapping force with respect to the scrap pieces is weak. Therefore, the thickness of the adhesive material is set to 0.05 mm or more from this point . Also, when the lid member is removed from the end cap and the captured debris is removed in a timely manner, the captured debris is detached due to aging deterioration with the adhesive material as in the conventional example, and the frame is again removed. It is possible to prevent movement in the hollow portion of the.
[0017]
Moreover, in the racket of this invention, it is preferable to attach weights (intensive weight), such as lead for mass addition, to the back (position which faces a hollow part) of the cover member of an end cap. When the weight for mass addition is attached to the lid member via an adhesive material, the adhesive material functions as a viscoelastic body. In addition, you may fix using a pin etc.
[0018]
When the weight attached to the back of the lid member vibrates, the energy of impact vibration is consumed and the damper function is exhibited. This weight also has the effect of reducing the weight by making the balance close (smaller). That is, it becomes a racket that is easy to swing because the impact vibration is well absorbed by the addition of the weight.
[0019]
The weight for mass addition is preferably 3 g or more and 8 g or less. With a light weight of less than 3 g, a sufficient damper function cannot be exhibited. With a heavy weight exceeding 8 g, it becomes too top light (the top becomes too light), and the moment of inertia is small, making it difficult for the ball to fly.
[0020]
Although it is possible to attach the weight to the outer surface (front) of the lid member, it is not possible to attach the weight to the front surface of the lid member because the weight is obstructive when swinging or the weight becomes noticeable and looks bad. Absent. It is also conceivable to make the lid member itself heavy instead of adding a weight. However, even if the lid member itself is heavy, if the lid member is hard to vibrate, the consumption amount of impact vibration energy does not increase so much, and there is only a weak damper function. poor. Furthermore, it is conceivable to make the entire end cap heavy. However, increasing the weight of the entire end cap is not a intensive weight addition but a distributed weight addition, so that there is still only a weak damper function, and increasing the weight of the entire end cap is also ineffective.
[0021]
The material of the end cap cylindrical member and the lid member can be produced by injection molding using a polymer material such as various thermoplastic or thermosetting synthetic resins or various elastomers. Specific examples of the polymer material include 6 nylon and 12 nylon, a triblock copolymer having a polystyrene block and a vinyl-polyisoprene block (for example, Hibler manufactured by Kuraray Co., Ltd.), or polypropylene or an inorganic filler. And the like.
[0022]
It is preferable that the end cap tube member and the cover member have a certain degree of softness, but a certain degree of hardness (rigidity) is necessary. That is, the hardness (Shore D) of the cylindrical member and the lid member of the end cap is preferably 40 or more and 80 or less, and more preferably 50 or more and 70 or less. If the hardness is too low, the lid member tends to come off easily. Conversely, if the hardness is too high, the lid member tends to be difficult to attach and detach.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a first embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
As shown in FIG. 1, the frame main body 2 of the tennis racket 1 of the first embodiment is made of a pipe having a hollow portion 9 made of fiber reinforced resin, and surrounds a face surface (ball striking surface) S on which a gut is stretched. A face portion 3, a throat portion 4, a shaft portion 5, and a grip portion 6 are provided, and a yoke 7 is fixed to the frame body 2. The frame body 2 opens at the rear end surface 6 a of the grip portion 6, and an end cap 10 is attached to the rear end side of the grip portion 6.
[0024]
As shown in FIGS. 2 and 3, the end cap 10 covers an octagonal columnar synthetic resin cylindrical member 11 inserted on the outer peripheral surface of the rear end of the grip portion 6 and a rear end surface 6a of the grip portion 6 ( The cover member 12 is made of an octagonal synthetic resin to be closed), and the cover member 12 is detachably fitted to the cylindrical member 11.
The cylindrical member 11 and the lid member 12 are formed by injection molding a thermoplastic or thermosetting elastomer, and have a hardness (Shore D) of 40 to 80.
[0025]
The cylindrical member 11 is a hollow piece provided with an opening 11a into which the lid member 12 is fitted on one end surface thereof and an opening 11b into which the grip portion 6 is inserted at the other end. On the periphery of the opening 11a, a pair of locking

pieces

11c and 11c are provided at opposite positions, and a small notch 11d for removing the lid member is also provided.
[0026]
In this embodiment, the cylindrical member 11 has a height of about 20 mm, a length of about 35 mm, and a width of about 40 mm. The thickness of the cylindrical member 11 is the thickest on the side of the opening 11a and gradually decreases toward the opening 11b. It is about 3 mm on the side and about 0.5 mm on the opening 11b side.
[0027]
On the other hand, the entire lid member 12 is a flat plate piece that fits exactly into the opening 11a of the cylindrical member 11, and a pair of locking

pieces

12a, 12a are arranged at positions corresponding to the locking

pieces

11c, 11c of the cylindrical member 11 on the periphery. Is provided. In this embodiment, the dimensions of the lid member 12 are about 25 mm in length, about 30 mm in width, and about 1 mm in thickness.
[0028]
As shown in FIG. 4, an adhesive material 13 made of a double-sided adhesive tape is attached to the lid member 12 on the inner surface (rear surface) facing the opening 9 a of the hollow portion 9 almost entirely. This adhesive material 13 has a peel adhesive strength of 15 g / cm ² or more and 50 g / cm ² or less, and has a thickness of 0.05 mm or more and 0.8 mm or less.
[0029]
In addition, a lead weight 14 is pasted and fixed to the center of the adhesive material 13. The weight 14 is in the range of 3 to 8 g.
[0030]
When the end cap 10 is fitted to the grip portion 6, as shown in FIG. 5A, the cylindrical member 11 is inserted into the outer peripheral surface of the rear end of the grip portion 6 from the opening 11b and fixed with a pin 15 or the like. Thereafter, as shown in FIG. 5B, the lid member 12 is fitted by pushing the cylindrical member 11 into the opening 11 a on the outer peripheral surface of the rear end of the grip portion 6. At this time, as shown in FIG. 5C, when a gap is generated in the engaging portion between the lid member 12 and the cylindrical member 11, the adhesive material 13 is pushed in and interposed, and the lid member 12 and the cylindrical member are interposed. The surface (inner surface side) of the engaging portion of the member 11 is also covered with the adhesive material 13. In this way, the adhesive member 13 integrates the lid member 12 and the cylindrical member 11 without any backlash.
[0031]
With the above configuration, the cylindrical member 11 and the lid member 12 of the end cap 10 are integrated by the adhesive material 13, and the lid member 12 is difficult to vibrate separately from the cylindrical member 11, and no noise is generated. . Furthermore, since the weight 14 is attached to the lid member 12 with the adhesive material 13, the weight 14 also exerts power in mitigating and reducing the impact vibration.
[0032]
Furthermore, the waste pieces made of burrs and debris remaining in the hollow portion 9 and moving in the hollow portion 9 at the time of hitting the ball are adhered and stopped when hitting the adhesive material 13, thereby eliminating the generation of unpleasant noise. The lid member 12 to which the scrap pieces are bonded is removed from the cylindrical member 11 at an appropriate time, and the bonded scrap pieces are peeled off.
[0033]
That is, when the lid member 12 is removed from the cylindrical member 11, the engagement between the locking piece 11c and the locking piece 12a can be easily released by inserting a thin rod or the like into the small notch 11d and tilting the lid member 12 forward. Thus, the lid member 12 can be easily removed from the cylindrical member 11.
[0034]
Although the weight 14 is attached in the embodiment shown in FIGS. 1 to 5, the weight 14 is not necessarily attached.
[0035]
In order to evaluate the performance and the like of the tennis racket 1 of the first embodiment, the following examples were created and comparative examples were also created.
[0036]
( Reference Example 1)
Reference Example 1 was created by the following procedure.
A mandrel having a diameter of 14 mm was passed through a 66 nylon tube, and an epoxy resin-impregnated carbon fiber prepreg was laminated on the nylon tube to obtain a laminate. The laminate and the yoke member were placed in a mold having a racket frame cavity, and a CF prepreg was wound around the connecting portion with the yoke for reinforcement. In this state, the mold was clamped and heated at 150 ° C. for 40 minutes to obtain a molded body. The yoke part was obtained by simultaneously forming an epoxy resin-impregnated carbon fiber prepreg around a polystyrene resin and molding it.
[0037]
On the other hand, the cylindrical member 11 and the lid member 12 were separately molded using 12 nylon, and the adhesive material 13 made of a double-sided adhesive tape having a thickness of 0.03 mm was pasted almost entirely on the back of the lid member 12. The weight 14 was not attached.
The tennis racket 1 is attached by fitting the tubular member 11 to the rear end side of the grip portion 6 of the frame body 2, attaching the lid member 12 to the tubular member 11, and fixing the tubular member 11 to the frame body 2 with the pins 15. completed.
[0038]
(Example 2)
Example 2 is the same as Example 1 except that the thickness of the adhesive material 13 made of a double-sided adhesive tape is 0.05 mm.
[0039]
(Example 3)
Example 3 is the same as Example 1 except that the thickness of the adhesive material 13 made of a double-sided adhesive tape is 0.15 mm.
[0040]
Example 4
In Example 4, the thickness of the adhesive material 13 made of double-sided adhesive tape was set to 0.15 mm, and 1 g of lead was attached as the weight 14 to the back of the lid member 12 via the adhesive material. It is the same.
[0041]
(Example 5)
In Example 5, the thickness of the adhesive material 13 made of double-sided adhesive tape was set to 0.15 mm, and 2 g of lead was attached as the weight 14 to the back of the lid member 12 via the adhesive material 13. Same as 1.
[0042]
(Example 6)
In Example 6, the thickness of the adhesive material 13 made of double-sided adhesive tape was set to 0.15 mm, and 3 g of lead was attached as the weight 14 to the back of the lid member 12 via the adhesive material 13. Same as 1.
[0043]
(Example 7)
In Example 7, the thickness of the adhesive material 13 made of double-sided adhesive tape was 0.15 mm, and 5 g of lead was attached as the weight 14 to the back of the lid member 12 via the adhesive material 13. Same as 1.
[0044]
(Example 8)
In Example 8, the thickness of the adhesive material 13 made of double-sided adhesive tape was set to 0.15 mm, and 8 g of lead was attached as the weight 14 to the back of the lid member 12 via the adhesive material 13. Same as 1.
[0045]
Example 9
In Example 9, the thickness of the adhesive material 13 made of double-sided adhesive tape was set to 0.15 mm, and 13 g of lead was attached as the weight 14 to the back of the lid member 12 with the adhesive material 13. It is the same.
[0046]
(Example 10)
In Example 10, the thickness of the adhesive material 13 made of double-sided adhesive tape was 0.50 mm, and 5 g of lead was attached as the weight 14 to the back of the lid member 12 via the adhesive material 13. Same as 1.
[0047]
(Example 11)
In Example 11, the thickness of the adhesive material 13 made of double-sided adhesive tape was 0.80 mm, and 5 g of lead was attached as the weight 14 to the back of the lid member 12 via the adhesive material. It is the same.
[0048]
(Example 12)
Example 12 is the same as Example 1 except that the thickness of the adhesive material 13 made of double-sided adhesive tape is 0.15 mm and 5 g of lead is attached to the back of the lid member 12 with a pin as the weight 14. .
[0049]
(Comparative Example 1)
Comparative Example 1 is the same as Example 1 except that the adhesive material 13 made of double-sided adhesive tape and the weight 14 were not used.
[0050]
(Evaluation test)
About the said Example , reference example, and a comparative example, various evaluation tests were done according to the method described below.
[0051]
(Evaluation test method by actual hitting)
Based on the hit data by 30 middle and advanced players, the impact, vibration and discomfort transmitted to the hand were evaluated by the 5-point method. The higher the score, the less impact, vibration and discomfort. That is, 5 indicates very little shock / vibration and discomfort, 4 is small, 3 is normal, 2 is slightly large, and 1 is very large. Evaluation took the average of 30 people.
[0052]
(Measurement of out-of-plane primary vibration damping rate)
As shown in FIG. 6A, the upper end of the tennis racket 1 is suspended by a string 51, and the acceleration pickup 53 is fixed perpendicularly to the frame surface S at one continuous point of the face portion 3 and the throat portion 4. In this state, as shown in FIG. 7, the other continuous point of the face portion and the throat portion was vibrated with an impact hammer 55. The input vibration (F) measured by the force pickup meter attached to the impact hammer 55 and the response vibration (α) measured by the acceleration pick-up meter 53 are passed through the

amplifiers

56A and 56B, and the frequency analyzer 57 (dynamic signal made by Hewlett-Packard). Analysis was performed by inputting to analyzer HP3562A). The damping ratio (ζ) was obtained from the following formula and was defined as an out-of-plane primary vibration damping rate. The measurement was performed for five tennis rackets 1 for each example and comparative example, and the average value was obtained.
[0053]
ζ = (1/2) × (Δω / ωn)
To = Tn / √2
[0054]
(Measurement of out-of-plane secondary vibration attenuation rate)
As shown in FIG. 6B, the upper end of the tennis racket 1 is suspended by a string 51, and the acceleration pickup 53 is fixed to one continuous point of the throat portion 4 and the shaft portion 5 perpendicularly to the frame surface. In this state, the frame position on the back side of the acceleration pickup 53 was vibrated with an impact hammer 55. Then, the attenuation rate was calculated by a method equivalent to the out-of-plane primary vibration attenuation rate, and the out-of-plane secondary vibration attenuation rate was obtained. The measurement was performed on five tennis rackets 1 for each example and comparative example, and the average value was obtained.
[0055]
(Frame inertia moment)
As shown in FIG. 8, the swing period Ts was measured, and the inertia moment Is [g / cm ² ] in the swing direction was calculated from the following equation.
Is = M × g × h (Ts / 2 / π) ²
Here, the center of rotation means that the racket is about to rotate with respect to the player's hand grip. M is the weight of the racket, g is gravity, and h is the distance from the center of rotation to the center of gravity.
[0056]
The measurement results of the above Examples , Reference Examples and Comparative Examples are shown in Tables 1 and 2 below.
[0057]
[Table 1]

[0058]
[Table 2]

[0059]
Comparing the results of actual hitting and vibration measurement of Reference Example 1 and Examples 2 to 12 and Comparative Example 1, all the examples are superior. In the case of the present invention, the end cap lid is interposed by the double-sided adhesive tape 13. It can be seen that there is an effect of relieving discomfort caused by vibration and noise of the member 12 and improving mitigation and reduction of impact vibration. Further, comparing the superiority of the results of actual hitting and vibration measurement of Reference Example 1 with respect to Comparative Example 1 with the superiority of the results of actual hitting and vibration measurement of Examples 2 and 3 with respect to Comparative Example 1 is uncomfortable. In order to sufficiently solve the problem and reduce the impact vibration, it was confirmed that the adhesive material 13 made of double-sided adhesive tape preferably has a thickness of 0.05 mm or more.
[0060]
Then, comparing the results of actual hitting, vibration measurement, and frame inertia moments of Example 3 and Examples 4 to 9, it can be seen that the addition of the weight 14 is effective in reducing the impact vibration and reducing the balance. I understand. However, comparing the results of the frame inertia moments of Example 8 and Example 9, it was found that when the weight 14 exceeds 8 g, the frame inertia moment becomes too small and the ball is difficult to fly.
[0061]
Further, when comparing the results of actual hitting and vibration measurement of Example 11 and Example 12, it is more effective to reduce the impact vibration when the weight 14 is attached with the adhesive material 13 made of double-sided adhesive tape than the pin. I understand that. In addition, comparing the results of actual hitting and vibration measurement of Example 10 and Example 11, it was also recognized that the thickness of the adhesive material 13 made of double-sided adhesive tape does not need to exceed 0.5 mm. .
[0062]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, according to the racket for tennis or the like according to the present invention, the end cap attached to the rear end side of the grip portion of the frame main body, the cylinder member fixed to the frame main body, and the cylinder When the lid member is detachably attached to the member, the cylindrical member and the lid member are bonded to each other through the adhesive material by attaching the adhesive material to the inner surface of the lid member. The gap between the cap cylindrical member and the lid member is closed, and the lid member is difficult to vibrate alone when the ball is hit.
Therefore, the generation of unpleasant noise due to the vibration of the lid member can be eliminated.
[0063]
In addition, the sticky material attached to the inner surface of the lid member can adhere the scrap pieces remaining in the frame body and prevent the scrap pieces from moving in the hollow portion of the frame body and generating unpleasant noise. In addition, since the lid member to which the scrap pieces are bonded is removable from the cylindrical member fixed to the frame body, the lid member is removed from the cylindrical member and bonded to the adhesive material of the lid member at appropriate times. After removing the scrap pieces, the lid member can be attached to the cylindrical member.
[0064]
Furthermore, when a weight is attached to the inner surface of the lid member, the impact vibration at the time of hitting can be reduced and reduced by the dynamic damper function exhibited by the weight. At that time, if the weight is attached via the adhesive material, the adhesive material exhibits the function of the viscoelastic body, and the function of the dynamic damper can be more effectively exhibited together with the weight as the mass addition body.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view showing a schematic configuration of a tennis racket according to a first embodiment.
FIG. 2 is an external perspective view of an end cap in the first embodiment.
FIG. 3 is an exploded perspective view of an end cap according to the first embodiment.
FIG. 4 is a plan view of the back of the lid of the end cap according to the first embodiment.
FIGS. 5A and 5B are cross-sectional views for explaining an end cap fitting process, and FIG. 5C is a partially enlarged view of FIG. 5B.
FIGS. 6A and 6B are schematic diagrams showing measurement states of vibration damping rates. FIGS.
FIG. 7 is a block diagram showing a vibration damping factor measurement system.
FIG. 8 is a schematic view showing a measurement situation of a frame moment of inertia.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Tennis racket 2 Frame main body 6 Grip part 6a Rear end surface 9 Hollow part 10 End cap 11 Cylindrical member 12 Lid member

11c Locking piece

12a Locking piece 13 Adhesive material 14 made of double-sided adhesive tape Weight

Claims

An end cap comprising a cylindrical member that is fitted and fixed to the grip portion on the grip portion rear end side of the frame body having a hollow portion, and a lid member that is detachably fitted to the cylindrical member and closes the grip portion rear end opening. In the racket comprising
An adhesive material made of double-sided adhesive tape is attached to the entire inner surface of the lid member of the end cap, and a locking piece protruding from the peripheral edge of the opening of the cylindrical member that fits the lid member is provided. The lid member is provided with a latching piece to be stopped, and the adhesive member is pushed into the gap between the latching piece and the latching piece to fill it, and the lid member is attached to the cylindrical member.
Adhesive material made of double-sided adhesive tape, adhesive on both sides of the nonwoven fabric or film is applied, peel adhesion is 15 g / cm ² or more 50 g / cm ² or less, a thickness of 0.05mm or more 0.80mm below Yes ,
A racket having an out-of-plane primary vibration attenuation rate of 0.37 to 1.23 and an out-of-plane secondary vibration attenuation rate of 0.38 to 8.51 .

The cylindrical member and the lid member are made of a resin having a Shore D hardness of 40 or more and 80 or less,
The racket according to claim 1, wherein the cylindrical member is fixed to the grip portion with a pin.

The racket of Claim 1 or Claim 2 in which the weight for mass addition is attached to the adhesive material of the inner surface of the said cover member.

The racket according to claim 3, wherein the weight for adding mass is 3 g or more and 8 g or less.