JP4685051B2 - ボールミル装置におけるミルポット - Google Patents
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Description
このミルポット10は、被処理物や鋼球が収容される本体部11と、この本体部11内を密封し外部から遮断する蓋部12とを備えている。このため、ミルポット10の本体部11内に、汚染された土壌やアスベスト、PCB等の有害物質を含有する被処理物を入れて、蓋部12によって被処理物をミルポット10内に封入し、ミルポット10を自転公転させれば、ミルポット10内で被処理物と鋼球とを衝突させることができる。すると、被処理物は微粉に粉砕され、被処理物およびこの被処理物に含まれる有害物質を分子レベルで破壊でき無害化することができる。
このため、被処理物の処理作業中に本体部11と蓋部12との固定が外れないように両者は強く固定しなければならず、従来のミルポット10では両者の固定には締結ボルト13が使用されている。
第2発明のボールミル装置におけるミルポットは、第1発明において、前記複数のクランプ機構における各解放手段は、一系統の油圧回路によって駆動されることを特徴とする。
第3発明のボールミル装置におけるミルポットは、第1発明において、前記付勢手段が、バネ機構であることを特徴とする。
第2発明によれば、複数のクランプ機構を同時に作動させることができるので、複数のクランプ機構を有していても、蓋部の開閉に要する作業時間を短縮することができる。
第3発明によれば、バネ機構によって常時付勢力を発生させているから、蓋部を本体部に安定した状態で固定することができる。しかも、解放手段の作動を停止すれば、瞬時に一対の固定部材によって鍔を挟んで固定することができるので、蓋部の開閉に要する作業時間を短縮することができる。
図1はミルポット10の概略断面図である。図2はミルポット10のクランプ機構20の概略説明図であり、(A)は拡大平面図であり、(B)は拡大断面図である。図3はミルポット10の概略平面図であり、(A)は蓋部12の鍔12aがクランプ機構20から外れている状態であり、(B)は蓋部12の鍔12aがクランプ機構20に固定されている状態の説明図である。
この本体部11の下端および蓋部12の上端にはそれぞれ軸部11b,12bが設けられている。両軸部11b,12bは、その中心軸がそれぞれ本体部11および蓋部12の中心軸と同軸となるように形成されている。
ここで、ミルポット10は、蓋部12を本体部11に取り付けると、両者の中心軸が同軸となるように形成されている。よって、蓋部12を本体部11に取り付ければ、両軸部11b,12bの中心軸はミルポット10の中心軸と同軸になるのである。
図2に示すように、クランプ機構20は、上下一対の固定部材22,23を有する固定部21を備えている。
前記鍔支持面22fは、本体部11の上面11s(図1参照)と面一となるように形成されており、蓋部12を固定する際には、蓋部12の鍔12aが配置される面である。
内側面22wは、本体部11の中心軸に対して前記鍔支持面22fよりも外方に位置している。この内側面22wは、本体部11の中心軸からの距離が前記蓋部12の鍔12a外端縁から蓋部12の中心軸までの距離(以下、鍔先端径という)よりも僅かに長くなるように形成されている。
上端面22sは、前記鍔支持面22fと互いに平行な平坦面であって、鍔支持面22fよりも上方に位置している。この上端面22sは、本体部11の軸方向における前記鍔支持面22fとの距離(以下、単に上端面22sの高さという)は、前記蓋部12の鍔12aの厚さよりも短くなるように形成されている。
なお、上方固定部材23と付勢手段24を取り付けるときに、ボルト25は、その中心軸が上端面22sと垂直、つまり、本体部11の中心軸と平行となるように配設される。
バネケース24aは、ボルト25に対してその軸方向に沿って移動可能手段に取り付けられた部材であり、その下面から凹んだ空間24hが形成されている。この空間24hにはバネ部材24bが配置されている。このバネ部材24bは、その自由長が空間24hの深さより長いものであり、空間24hの内部上面と上方固定部材23の狭持部材23aの上面との間に縮められた状態で取り付けられている。
したがって、ボルト25によって付勢手段24を上方固定部材23とともに下方固定部材22に取り付ければ、バネ部材24bによって、バネケース24aをボルト25の頭部に常時に付勢しておくことができ、上方固定部材23も下方固定部材22に向かって常時に付勢しておくことができる。
この狭持部材23aは、その下面23sが上端面22sに接した状態において、その上面と付勢手段24のバネケース24aの下面との間に僅かに隙間ができるように形成されている。この狭持部材23aの上面と下面とは、互いに平行な平坦面に形成されている。そして、狭持部材23aの下面23sは、ボルト25によって下方固定部材22に固定された状態において、上端面22sと平行、言い換えれば、鍔支持面22fと平行となるように形成されている。
一方、油通路23pを通して狭持部材23aの空間23h内に作動油を供給すれば、その作動油の圧力によって、狭持部材23aとピストン部材23bとを離間させる力が発生する。ピストン部材23bはその下方への移動が下方固定部材22の上端面22sによって規制されているので、作動油の圧力によって狭持部材23aを上方に移動させる力が発生する。すると、狭持部材23aの下面23sと付勢手段24のバネケース24aの下面との間に僅かに隙間があるので、狭持部材23aを上方に移動させる力が前記付勢手段24のバネ部材24bによる付勢力よりも大きければ、この付勢力に対抗して、狭持部材23aを、鍔支持面22fと平行に保ったまま上方に移動させることができるのである。
そして、狭持部材23aの空間23h内より作動油を排出して空間23h内の圧力を低下させれば、再び、狭持部材23aを、その下面23sが下方固定部材22の上端面22sに接した状態に配置することができる。
つまり、上方固定部材23は、その狭持部材23aの空間23h内に対する作動油の供給排出を制御すれば、狭持部材23aを下方固定部材22に対して接近離間させることができるのである。
したがって、上述したように狭持部材23aを下方固定部材22に対して接近離間させれば、狭持部材23aにおける内方端部の下面23sを、鍔支持面22fに対して接近離間させることができる。
上述した狭持部材23aにおける内方端部の下面23sと、下方固定部材22の鍔支持面22fとの間に形成される空間が、上述した蓋部12の鍔12aが配置されるクランプ機構20の隙間である。
なお、バルブによって油通路23pを外部から遮断しておけば、作動油を油通路23pに供給し続ける必要がない。
そして、狭持部材23aの空間23h内から作動油を排出すると、付勢手段24のバネ部材24bによって狭持部材23aが下方に付勢されるので、狭持部材23aは下方に移動する。
ここで、上端面22sの高さは、蓋部12の鍔12aの厚さよりも短いから、狭持部材23aの下面23sは、上端面22sと接触する前に鍔12aの上面に接触する。すると、蓋部12の鍔12aを狭持部材23aの下面23sと鍔支持面22fとの間に挟むことができるから、蓋部12の鍔12aを狭持部材23aと鍔支持面22fとの間に挟んで固定することができる。
しかも、作動油を排出すれば、付勢手段24のバネ部材24bの付勢力によって、瞬時に狭持部材23aの下面23sと鍔支持面22fとによって鍔12aを挟んで固定することができるから、蓋部12を本体部11に固定解放する時間を短縮でき、被処理物の入れ替えに要する作業時間も短縮することができる。
10 ミルポット
11 本体部
12 蓋部
12a 鍔
20 クランプ機構
21 固定部
22 下方固定部材
23 上方固定部材
24 付勢手段
30 配管
Claims (3)
- ボールミル装置に使用されるミルポットであって、
該ミルポットは、その本体部と蓋部とを有し、両者を固定するための固定機構を備えており、該固定機構が、
前記蓋部の外周縁に設けられた複数の鍔と、
前記本体部の上部外周縁に設けられ、前記蓋部の複数の鍔を該本体部に固定する複数のクランプ機構とからなり、
各クランプ機構は、
前記本体部に対する前記蓋部の鍔の固定解放を、油圧機構により制御するものであり、
各クランプ機構は、
一対の固定部材を有し、該一対の固定部材間に前記蓋部の鍔が配置される固定部と、
前記一対の固定部材を互いに接近する方向に付勢する付勢力を常時発生させる付勢手段と、
該付勢手段の付勢力に対抗し、前記一対の固定部材を離間させる解放手段とからなり、
該解放手段が油圧駆動されるものである
ことを特徴とするボールミル装置におけるミルポット。 - 前記複数のクランプ機構における各解放手段は、一系統の油圧回路によって駆動される
ことを特徴とする請求項1記載のボールミル装置におけるミルポット。 - 前記付勢手段が、バネ機構である
ことを特徴とする請求項1記載のボールミル装置におけるミルポット。
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JP2007076016A JP4685051B2 (ja) | 2007-03-23 | 2007-03-23 | ボールミル装置におけるミルポット |
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- 2007-03-23 JP JP2007076016A patent/JP4685051B2/ja not_active Expired - Fee Related
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