JP4683745B2 - 大型浮体構造物の海上自給設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は大型浮体構造物の海上自給設備に関し、洋上に消波海域を作って大型の浮体構造物を係留することができ、これを飛行場や港湾施設などとして利用す場合に必要な電力などのエネルギや水などを自給できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
近時、洋上に大型の浮体構造物を設置し、飛行場、港湾施設またはレジャー施設などに利用することが考えられている。
【0003】
従来検討されている大型の浮体構造物は、陸上に近く、比較的水深の浅い海域に設置するように想定しており、大型の浮体構造物自体の係留もこれまでのドルフィン方式やチェーンアンカー方式の係留方法で十分安定した状態で設置でき、浮体構造物上で必要な電力などのエネルギや水なども陸上から供給することを前提とするものであった。
【0004】
このような大型の浮体構造物に対し、陸上から離れた洋上に設置することで、例えば騒音問題を解消して24時間使用可能な飛行場や港湾施設などに利用すること等が考えられている。
【0005】
このような大型の浮体構造物を洋上に設置する場合には、陸上に近い海域の場合と異なり、波浪による影響を極力排除し安定した状態に設置する必要があるとともに、浮体構造物上で必要な電力などのエネルギや水なども十分確保する必要があり、ディーゼル発電設備を設置して電力を確保するとともに、造水器で水を製造するのに加え、給水タンカーで輸送することが考えられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、洋上での波浪の影響を極力排除するため、浮き消波堤を設置して外洋からの波浪のエネルギを減衰させた消波海域を作り、この消波海域に浮体構造物を設置することが考えられるが、海底に立設した係留柱にゴムフェンダ等を介して係留するドルフィン方式では、水深の大きな海域に適用することができないという問題がある。
【0007】
また、海底に固定したアンカとチェーンを用いて係留するチェーンアンカ方式では、水深の大きな海域でも適用できるものの浮き消波堤と浮体構造物それぞれのチェーンが互いに干渉しないように間隔をあけなければならず、有効な消波海域に浮体構造物を設置することができないという問題があるとともに、浮体構造物の全周に多数のチェーンを配置しなければならず、浮体構造物に船舶が接近したり、接岸する場合などの障害となるという問題がある。
【0008】
さらに、浮体構造物への電力などのエネルギや水の供給は、ディーゼル発電設備で確保しようとすると、膨大な燃料を貯蔵しなければならないという問題があり、水を造水器で得るためにも相当量のエネルギの供給の必要があるとともに、天候により給水タンカーが近付けない場合を考慮した余分な水の貯蔵も必要になるという問題もある。
【0009】
また、これまでの浮体構造物で太陽光発電や波力発電を組み合わせて電力を供給することも提案されているが、非常用の電力を確保する程度のもので自給の可能性についてまで検討されたものでなく、日変化や季節変化の問題も考慮されていないのが現状である。
【0010】
この発明は上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたもので、水深の大きな海域にも安定して係留することができるとともに、必要な電力などのエネルギや水を自給することができる大型浮体構造物の海上自給設備を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためこの発明の請求項1記載の大型浮体構造物の海上自給設備は、海上に設置される大型浮体構造物で、必要な電力などのエネルギと水などを自給する設備であって、大型浮体構造物の設置は、浮き消波堤が係留索を介して海底に係留されて浮遊設置されると共に、この浮き消波堤に前記大型浮体構造物が連結索を介して連結されて前記浮き消波堤による消波域に設置され、前記浮き消波堤の前記大型浮体構造物側の係留索には中間シンカが介設されており、この係留索の前記中間シンカ介設位置より海底側が前記大型浮体構造物に結合され、前記係留索が前記連結索を兼ねて構成される一方、前記必要な電力を自給する設備を、これら浮き消波堤および大型浮体構造物で利用可能な自然エネルギを用いる発電設備を搭載して構成したことを特徴とするものである。
【0012】
この浮体構造物の海上自給設備によれば、海上に設置される大型浮体構造物での必要な電力などのエネルギと水などを自給する設備のうち、大型浮体構造物の設置は、浮き消波堤が係留索を介して海底に係留されて浮遊設置されると共に、この浮き消波堤に前記大型浮体構造物が連結索を介して連結されて前記浮き消波堤による消波域に設置され、前記浮き消波堤の前記大型浮体構造物側の係留索には中間シンカが介設されており、この係留索の前記中間シンカ介設位置より海底側が前記大型浮体構造物に結合され、前記係留索が前記連結索を兼ねて構成される一方、必要な電力を自給する設備を、これら浮き消波堤および大型浮体構造物で利用可能な自然エネルギを用いる発電設備を搭載して構成するようにしており、浮き消波堤を海底に係留設置し大型浮体構造物を浮き消波堤に連結して設置するため、係留索が不要となり大型浮体構造物を消波海域に設置することができ、水深の大きい沖合への設置も可能で船舶の接近や接岸もできるようになるとともに、海上で利用できる自然エネルギを用いる発電設備をこれら浮き消波堤および大型浮体構造物に搭載することで電力の自給を行うようにしている。
【0013】
また、この発明の請求項2記載の大型浮体構造物の海上自給設備は、請求項1記載の構成に加え、前記自然エネルギを利用する発電設備として太陽光発電設備を設けるとともに、これに加えて前記自然エネルギを利用する発電設備としての風力発電設備、波力発電設備、海洋温度差発電設備を少なくとも1つ以上設ける一方、余剰電力を蓄電する蓄電設備を設けたことを特徴とするものである。
【0014】
この大型浮体構造物の海上自給設備によれば、自然エネルギを利用する発電設備として太陽光発電設備を設けるとともに、これに加えて自然エネルギを利用する発電設備としての風力発電設備、波力発電設備、海洋温度差発電設備を少なくとも1つ以上設ける一方、余剰電力を蓄電する蓄電設備を設けるようにしており、発電設備として太陽光発電設備を設け、これに加えて風力発電設備、波力発電設備および海洋温度差発電設備を1つ以上組み合わせることで、電力を自給できるようにし、余剰電力を蓄電設備で蓄電して日変動や季節変動などを平滑化して電力の安定した自給ができるようにしている。
【0015】
さらに、この発明の請求項3記載の大型浮体構造物の海上自給設備は、請求項1または2記載の構成に加え、前記自然エネルギを利用する発電設備に加え、前記大型浮体構造物で発生する廃棄物を燃料とする廃棄物発電設備を設けたことを特徴とするものである。
【0016】
この大型浮体構造物の海上自給設備によれば、自然エネルギを利用する発電設備に加え、大型浮体構造物で発生する廃棄物を燃料とする廃棄物発電設備を設けるようにしており、廃棄物の処理と同時に電力を得ることができ、一層安定して電力の自給ができるようになる。
【0017】
また、この発明の請求項4記載の大型浮体構造物の海上自給設備は、請求項1〜3のいずれかに記載の構成に加え、前記自然エネルギを利用する発電設備に加え、化石燃料を利用する補助発電設備を設けたことを特徴とするものである。
【0018】
この大型浮体構造物の海上自給設備によれば、自然エネルギを利用する発電設備に加え、化石燃料を利用する補助発電設備を設けるようにしており、自然エネルギによる日変動や季節変動の対応能力を高めることができるようにしている。
【0019】
さらに、この発明の請求項5記載の大型浮体構造物の海上自給設備は、請求項1〜4のいずれかに記載の構成に加え、前記発電設備での排熱と海水とを利用して熱エネルギの回収および供給を行うヒートポンプ設備を設けたことを特徴とするものである。
【0020】
この大型浮体構造物の海上自給設備によれば、発電設備での排熱と海水とを利用して熱エネルギの回収および供給を行うヒートポンプ設備を設けるようにしており、発電設備の排熱や海水の冷熱等をヒートポンプ設備で利用することでエネルギの利用効率を高めて一層効率的に自給できるようにしている。
【0021】
また、この発明の請求項6記載の大型浮体構造物の海上自給設備は、請求項1〜5のいずれかに記載の構成に加え、前記自然エネルギを利用する発電設備の太陽光発電パネルを前記大型構造浮体構造物の甲板上を利用しない部分に最大限設置する一方、太陽熱を受ける甲板裏側に前記ヒートポンプ設備の熱源とする集熱設備を設けたことを特徴とするものである。
【0022】
この大型浮体構造物の海上自給設備によれば、太陽光発電パネルを大型構造浮体構造物の甲板上を利用しない部分に最大限設置する一方、太陽熱を受ける甲板裏側にヒートポンプ設備の熱源とする集熱設備を設けるようにしており、太陽エネルギを有効に利用し、電力の自給と熱エネルギの供給を効率的に行うようにしている。
【0023】
さらに、この発明の請求項7記載の大型浮体構造物の海上自給設備は、請求項1〜6のいずれかに記載の構成に加え、前記水の自給設備として、雨水の採取設備および雨水タンクを設けるとともに、排水を再使用可能に浄化する排水浄化設備を設けたことを特徴とするものである。
【0024】
この大型浮体構造物の海上自給設備によれば、水の自給設備として、雨水の採取設備および雨水タンクを設けるとともに、排水を再使用可能に浄化する排水浄化設備を設けるようにしており、雨水を採取して雨水タンクに貯蔵して利用するとともに、排水の浄化を合わせて行うことで、水の自給を効率的に行うことができるようにしている。
【0025】
また、この発明の請求項8記載の大型浮体構造物の海上自給設備は、請求項1〜7のいずれかに記載の構成に加え、前記水の自給設備として、海水淡水化設備を設けたことを特徴とするものである。
【0026】
この大型浮体構造物の海上自給設備によれば、水の自給設備として、海水淡水化設備を設けるようにしており、降雨量の変動などへの対応能力を高めて水の自給ができるようにしている。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面に基づき詳細に説明する。
まず、この発明の大型浮体構造物の海上自給設備のうち大型浮体構造物について図1に示す概略平面図およびそのA部を拡大した図2により説明する。
【0028】
この大型浮体構造物10は、その外洋側に隣接して複数の浮き消波堤20が配設され、この浮き消波堤20をチェーンなどの係留索30と海底に固定したアンカ40とで係留設置し、この浮き消波堤20にチェーンなどの連結索50を介して連結することで設置されており、大型浮体構造物10の海底への係留索の必要を無くし、浮き消波堤20に隣接させ、消波海域内に大型浮体構造物10を位置させるようにしている。
【0029】
この浮き消波堤20は、フロートを備えて水面に浮遊状態で設置され、波を反射させるとともに、内部に設けた遊水室で位相差を生じさせたり摩擦などを利用して消波するもので、平面形状が細長い矩形状に形成され、その長辺を大型浮体構造物10の外辺11と平行となるように配置し、係留索30およびその端部の海底に固定されたアンカ40によって水深100m程度の海域に係留設置する。
【0030】
この浮き消波堤20を係留設置するチェーンなどの係留索30は、浮き消波堤20の長辺の消波海域側に連結される内側係留索31と外洋側に連結される外側係留索32とで構成され、それぞれが所定間隔で複数条配設してある。
【0031】
そして、大型浮体構造物10と海底に係留設置された浮き消波堤20とを連結するチェーンなどの連結索50は、内側係留索31の中間部に介設された中間シンカ31Aを介して行うようにしてあり、この中間シンカ31Aの重量を選定することで、浮き消波堤20から大型浮体構造物10が離れるように移動する場合に内側係留索31の張力を調整するとともに、連結索50の張力を調整する。
【0032】
このような大型浮体構造物10では、大型浮体構造物10は浮き消波堤20から離れる方向の移動は連結索50によって規制され、近づく方向の移動は内側係留索31によって規制される範囲内で相対変位が許容されて係留される。
【0033】
このようにして大型浮体構造物10を係留設置することで、海底に係留柱を立設する必要がないため水深が大きい海域にも設置することができるとともに、大型浮体構造物10を海底に直接係留する係留索が不要であるため、係留索が船舶の接近や接岸の障害となることがなく、浮き消波堤20の内側係留索31と大型浮体構造物10の係留索の干渉の虞もなく、浮き消波堤20に大型浮体構造物10を隣接させてその消波海域に設置することができる。
【0034】
なお、浮き消波堤20を海底に係留設置し、これと大型浮体構造物10とを連結する場合に、図3に参考例を示すように、内側係留索31に中間シンカを介設すること無く、連結索50に中間シンカ51を介設して連結したり、図4に参考例を示すように、連結索50を省略して内側係留索31に介設した中間シンカ31Aのアンカ側を直接大型浮体構造物10に連結するなど他の連結構造は参考例である。
【0035】
次に、このような沖合に係留設置される大型浮体構造物10に搭載して必要な電力などのエネルギと水などを自給するため自給設備について説明する。
【0036】
この大型浮体構造物10での自給設備としては、海上で利用できる自然エネルギを主として用いる発電設備と、雨水を利用する水の自給設備と、大型浮体構造物10上で発生する排熱や海水の冷熱を利用した熱エネルギの供給設備などが設置される。
【0037】
この大型浮体構造物10では、陸上とは独立して電力を自給できるようにするため、化石燃料を必要とせず、大型浮体構造物10が係留される海上で利用できる自然エネルギを主として用いて発電できる発電設備が用いられ、例えば太陽光発電設備を設けるとともに、これに加えて風力発電、波力発電、海洋温度差発電などを行う設備を少なくとも1つ以上組み合わせて搭載するようにしており、こうすることで、日照、風速、波高、波周期、海水温度の日変化や季節変化にかかわらず必要な発電量を確保できるようにしている。
【0038】
また、このような大型浮体構造物を海上での経済活動の拠点として使用することで、種々の廃棄物が発生する一方、これを処理する必要があることから、廃棄物を燃料とする廃棄物発電も行うようにする。
【0039】
そこで、大型浮体構造物10上にそれぞれの発電設備を設置した場合に得ることができる発電量について検討する。
【0040】
なお、ここでは、一例として長さが約4000m、幅が約1000m、高さが約7mの大型浮体構造物を浮き消波堤を介して連結して相模湾に設置し、これに船舶を接岸して海上貨物用の港湾施設として利用するとともに、海上貨物用の飛行場として利用する場合について検討する。
【0041】
1) 太陽光発電の場合
太陽光発電では、太陽電池の設置面積が発電量に大きく影響することから、太陽光が当たる部分で港湾施設や飛行場としての利用に問題のない部分に最大限設置するようにし、例えば図5に示す大型浮体構造物10の斜線部分に太陽電池を設置することにした。
【0042】
この太陽電池設置部分は、大型浮体構造物の全体から、滑走路や滑走路の両側部分の着陸帯、飛行機の通行部分、ローカライザなどの計器の設置に必要な場所、港湾施設や他の施設の設置に必要な場所など他の目的で使用する場所を除く一方、空港ターミナル等の屋根部分は設置場所として利用するようにし、全体の約1/3の面積の1345000m2 を確保した。
【0043】
一方、太陽電池パネルを設置する場合、その傾斜角度によって発電量が変化するとともに、多数設置する場合には太陽電池の影の影響が及ばないように間隔をあける必要があることからこれらについて検討したところ、図6および表1に示すように、太陽電池パネルを30度程度傾けたときの季節変動が小さく、年間での総発電量も最も大きく、設置間隔は、表2に示す傾斜角と設置間隔の関係から30度傾けた場合には、太陽電池パネルの長さを1としたとき、1.23必要である。
【0044】
なお、発電量は単位面積当りの日射量、光電変換効率、パワーコンディション効率、その他の影響および季節影響の積として求めた。
【0045】
ここでは、光電変換効率:17%、パワーコンディション効率:90%、その他の影響:92%、季節影響:1,2,12月を90%,3,4,5,9,10,11月を85%,6,7,8月を80%とした。
【0046】
また、設置間隔は、北緯35度付近に設置した場合に、冬至の9:00〜15:00で後ろ側の太陽電池が影に入らないために必要な範囲である。
【0047】
このような検討結果から傾斜角を30度とし、太陽電池設置面積(1345000m2 )の60%の領域を太陽電池が占めるものとして発電量を求めたものが表3である。なお、日射量としては大島のデータを用いた。
【0048】
この太陽光発電設備によれば、月平均の発電量が10800MWhとなることが分かる。
【0049】
また、この太陽光発電設備では、光電変換効率を現状の17%と仮定して発電量を求めたが、西暦2010年あたりのNEDOの目標値が30%であることから、今後さらなる発電量の増大が期待できる。
【0050】
【表 1】
【表 2】
【表 3】
【0051】
2) 風力発電の場合
風力発電を沿岸から離れた海域に設置した大型浮体構造物上で行うことで、陸上などに設置する場合に比べ、次のような利点がある。
【0052】
風速が強勢であること:沿岸から離れた海域では20%程度の風速増がみられることが多々あり、発電出力を増加できる。
【0053】
乱流速度が小さいこと:風速15m/s時の乱流速度は陸上の0.15に対して海上は0.08であり、発電機の寿命の増大を図ることができる。
【0054】
風の鉛直方向の変化率が小さいこと:風車のタワーの高さを陸上より低くできる。
【0055】
安定した風が吹くこと:風速の時間変動が少なく、設備の利用率を高めることができる。
【0056】
一方、大型浮体構造物上に風力発電設備を設置する場合、風車のロータの直径(D)により設置できる台数が定まり、複数台設置する場合には風向が卓越している場合、風車の相互作用を完全に避けるためには縦方向(滑走路平行方向)に10D、横方向(滑走路直角方向)に3Dの間隔をあける必要がある。
【0057】
そこで、現在、実用に供されている風力発電装置のうち、ロータ直径の異なる6種類(TYPE1 〜6)について、設置可能台数と発電量を求め、これを表4および図7に示した。
【0058】
ここでの発電量の算出には、平均風速として洋上であることを考慮して大島のデータより10%大きい値を用いた。
【0059】
また、発電量の算出は、発電機の出力特性線図と風車高さにおける風速出現率分布を用いて次に示す数式1により求めた。
【0060】
ただし、風速出現率はRayleigh分布であるとして次に示す数式2で表すことができる。
【0061】
【数 1】
【数 2】
【0062】
このような検討結果からTYPE 5の風力発電装置を用いる場合に発電量が最も多いことが分かる。そして、このロータ直径が64mで定格出力が1250kWのものを5台設置した場合の風力発電設備による単位時間当りの発電量を各月毎に求め、これを表5に示した。
【0063】
この風力発電設備によれば、年積算の発電量が25200MWhで、月平均の発電量が2100MWhとなる。
【0064】
【表 4】
【表 5】
【0065】
3) 波力発電の場合
波力発電設備は、大型浮体構造物の港湾施設がある側面を除く浮体の周囲と浮き消波堤に空気圧縮式の波力発電装置を設置するようにし、ここでは全長4000mに設置するようにした。
【0066】
そして、発電量の算出には、波浪データとして波浮港の有義波高、有義波周期を用い、波向きは一定であると仮定した。さらに、発電量は、JAMSTECのマイティーホエール(幅30m)の実績値に基づき、これを幅4000mに換算して算出した。
【0067】
このようにして求めた波力発電による月別推定発電量を表6に示した。
この波力発電設備によれば、年積算の発電量が56000MWhで、月平均の発電量が約4670MWhとなる。
【0068】
【表 6】
【0069】
4) 廃棄物発電の場合
このような大型浮体構造物を海上での経済活動の拠点として使用することで、種々の廃棄物が発生する一方、これを処理する必要があることから、廃棄物を燃料とする廃棄物発電を行う。
【0070】
ここでは、廃棄物の排出量については、関西空港の実績から推定することとし、大型浮体構造物を貨物専用空港とすることから廃棄物は関西空港の1/2と仮定し、年間を通して40t/日の排出量があるとした。
なお、関西空港の廃棄物の排出量は実績で、次の表7に示す通りである。
【0071】
【表 7】
【0072】
この廃棄物を用いる廃棄物発電による発電量を求めるため、廃棄物の平均発熱量を2000kcal/kgとし、全てを発電に利用する。また、設備利用率を70%、発電効率を30%とした。
【0073】
このような仮定のもとに1日当りの発電量を求めると、1.6MWとなる。◎また、この廃棄物発電の月別発電量を求めると、表8に示すように求めることができ、年積算の発電量が14000MWhで、月平均の発電量が約1170MWhとなる。
【0074】
【表 8】
【0075】
以上のような大型浮体構造物で利用できる可能性の高い1)太陽光発電、2)風力発電、3)波力発電、4)廃棄物発電の4つによる発電量を月別に纏めたものが、表9および図8であり、毎時の発電量を示したものが表10および図9である。
【0076】
【表 9】
【表10】
【0077】
これらから、太陽光発電を行う太陽光発電設備を大型浮体構造物に最大限設置し、これに加えて風力発電、波力発電、廃棄物発電を行う発電設備を1つ以上設置する場合について、関西空港での電力需要量と同等の電力需要があるとして電力自給について検討した。
【0078】
その結果、8000MWhの蓄電設備を設置することができれば、年平均の時間積算シミュレーションで電力の自給が可能であることが分かった。
【0079】
なお、図10は、大型浮体構造物での電力の自給の検討結果であり、(A)は1月の需要量を、(B)は1月の発電量を、(C)は1月の電力需給の時間積算シミュレーション結果を示すグラフである。
【0080】
そこで、蓄電設備として8000MWAhのものを設置することの可能性について検討したところ、最も重量の重い鉛蓄電池とした場合、その総重量が200000tとなり、これによって大型浮体構造物は平均きっ水が0.05m沈むことになるが、何等問題はないことが分かった。
【0081】
次に、このような洋上に設置する大型浮体構造物で利用できる自然エネルギとして海水の温度差があり、これを利用して海水温度差発電を行うことができる。
この海水温度差発電を行う場合、温度差が15℃以上あれば経済的に成り立つとされており、大型浮体構造物を設置する海域の水深は100m程度であることから太陽熱温水(温水)等と表層水(冷水)とを組み合わせる。
【0082】
このため、図11に示すように、海洋温度差発電設備60として大型浮体構造物10の太陽光発電の太陽電池パネルを設置しない甲板12部分の内側に温水生成用水道管61を設置し、得られる温水を大型浮体構造物10の内部空間に設置したヒートポンプ設備62を構成する蒸発器63に送って作動媒体を蒸発させ、発生した蒸気でタービン64を回して発電機65を駆動して発電する。そして、タービン64を回した作動媒体は凝縮器66に送られ、海水ポンプ67で供給される海水で冷却して凝縮され、作動媒体ポンプ(圧縮機)68で再び蒸発器63に送ることで循環される。
【0083】
このようにして大型浮体構造物で得られる太陽熱を利用して海水温度差発電を行うことで一層電力供給量を増大でき、電力の自給が容易となる。
【0084】
なお、温熱源として太陽熱による温水を利用するようにしたが、大型浮体構造物に設置した発電設備からの排熱を利用することもでき、熱エネルギの回収と有効利用を図ることができる。
【0085】
また、太陽熱や他の設備からの排熱と海水との温度差を利用してヒートポンプ設備を用い、発電を行うほか、蓄熱、温水や冷水の供給、暖房や冷房などの空調等を行うようにして熱エネルギの有効利用と化石燃料を出来るだけ使用しない熱エネルギの供給を行うようにする。
【0086】
この場合にヒートポンプ設備としては、圧縮式のヒートポンプのほか、図12に示す吸収式のヒートポンプ設備70を用いることもできる。
【0087】
この吸収式のヒートポンプ設備70では、蒸発器71に熱源水72が供給されて冷水が得られ、吸収器73および凝縮器74に供給水75が供給されて2段の加熱が行われて温水が得られる。そして、再生器76では加熱器77に供給される他の設備からの排熱や蒸気等78を加熱源として冷媒を蒸発させ、濃縮した吸収液が作られ、吸収器73では蒸発した冷媒が吸収液に吸収され、このときの吸収熱で供給水75の1段目の加熱が行われる。凝縮器74では再生器76で発生した冷媒蒸気が供給水に熱を放出して2段目の加熱を行って冷媒液となり蒸発器71に送られる。
【0088】
このような吸収式のヒートポンプ設備70によれば電力消費を抑えて排熱などの回収ができる。
【0089】
さらに、大型浮体構造物に補助発電装置として化石燃料を用いるコジェネレーション発電設備やディーゼル発電設備等を設置し、非常用の電力を確保するようにするとともに、これらの廃熱もヒートポンプ設備の熱源として利用するようにしても良い。
【0090】
このようなヒートポンプ設備により温水や冷水を供給することができるとともに、これらの温水や冷水を利用して暖房や冷房など空調を行うこともできる。
【0091】
次に、水の自給について説明する。
【0092】
この大型浮体構造物10での水の自給は、雨水を利用し、これを上水および中水などとして利用する。
【0093】
このため、大型浮体構造物10の甲板11上に雨水の採取設備を設けるとともに、空間内部に雨水を溜める雨水タンクを設置する。
【0094】
また、節水のため、排水浄化設備を設けてあり、排水を浄化処理して中水として利用する。
【0095】
そこで、雨水を利用して水を自給する場合に必要な雨水タンクの容量について検討する。
【0096】
雨水の採取設備として大型浮体構造物の甲板の総面積の1/2の降水を貯留することとし、水の需要量は関西空港の実績から日平均で上水を3400m3 、中水を1400m3 と同一として時間および季節の変動がないものとした。
【0097】
そして、1)雨水で上水および中水の全てを賄う場合と、2)上水のみ雨水で賄い中水は処理水で賄う2つの場合について検討した。
【0098】
なお、降水量は日射平均年(降水平均年と仮定)について、算出するとともに、降水量データは館山のものを使用した。
【0099】
また、タンクの容量は年間を通して、タンク内の水がなくならず、一番少ないときでもある程度の貯留があるように決定した。
【0100】
その結果、1)の場合には、タンク容量は400000m3 となり、水貯蔵量の変化は図13に示すようになる。また、2)の場合には、タンク容量は250000m3 となり、水貯蔵量の変化は図14に示すようになる。
【0101】
この結果からこれら2つのいずれの場合も水の自給ができることが分かる。
【0102】
このような容量の雨水タンクの大型浮体構造物への設置の可能性について検討したところ、深さを2mとすると、1)の場合には長さ1000m、幅200mとなり、2)の場合には長さ1000m、幅125mとなり、十分に設置することができる。
【0103】
このように降水を利用することで大型浮体構造物での水を自給することができる。
【0104】
また、海水淡水化設備を設け、上水の需要に耐えられないときにのみ運転して対応できるようにすることで、一層自給の信頼性を高めることができる。
【0105】
【発明の効果】
以上、実施の形態とともに具体的に説明したようにこの発明の請求項1記載の浮体構造物の海上自給設備によれば、海上に設置される大型浮体構造物での必要な電力などのエネルギと水などを自給する設備のうち、大型浮体構造物の設置は、浮き消波堤が係留索を介して海底に係留されて浮遊設置されると共に、この浮き消波堤に前記大型浮体構造物が連結索を介して連結されて前記浮き消波堤による消波域に設置され、前記浮き消波堤の前記大型浮体構造物側の係留索には中間シンカが介設されており、この係留索の前記中間シンカ介設位置より海底側が前記大型浮体構造物に結合され、前記係留索が前記連結索を兼ねて構成される一方、必要な電力を自給する設備を、これら浮き消波堤および大型浮体構造物で利用可能な自然エネルギを用いる発電設備を搭載して構成するようにしたので、浮き消波堤を海底に係留設置し大型浮体構造物を浮き消波堤に連結して設置するため、係留索が不要となり大型浮体構造物を消波海域に設置することができ、水深の大きい沖合への設置も可能で船舶の接近や接岸もできるとともに、海上で利用できる自然エネルギを用いる発電設備をこれら浮き消波堤および大型浮体構造物に搭載することで電力の自給を行うことができる。
【0106】
また、この発明の請求項2記載の大型浮体構造物の海上自給設備によれば、自然エネルギを利用する発電設備として太陽光発電設備を設けるとともに、これに加えて自然エネルギを利用する発電設備としての風力発電設備、波力発電設備、海洋温度差発電設備を少なくとも1つ以上設ける一方、余剰電力を蓄電する蓄電設備を設けるようにしたので、発電設備として太陽光発電設備を設け、これに加えて風力発電設備、波力発電設備および海洋温度差発電設備を1つ以上組み合わせることで、電力を自給することができ、余剰電力を蓄電設備で蓄電して日変動や季節変動などを平滑化して電力の安定した自給を行うことができる。
【0107】
さらに、この発明の請求項3記載の大型浮体構造物の海上自給設備によれば、自然エネルギを利用する発電設備に加え、大型浮体構造物で発生する廃棄物を燃料とする廃棄物発電設備を設けるようにしたので、廃棄物の処理と同時に電力を得ることができ、一層安定して電力の自給を行うことができる。
【0108】
また、この発明の請求項4記載の大型浮体構造物の海上自給設備によれば、自然エネルギを利用する発電設備に加え、化石燃料を利用する補助発電設備を設けるようにしたので、自然エネルギによる日変動や季節変動の対応能力を高めることができる。
【0109】
さらに、この発明の請求項5記載の大型浮体構造物の海上自給設備によれば、発電設備での排熱と海水とを利用して熱エネルギの回収および供給を行うヒートポンプ設備を設けるようにしたので、発電設備の排熱や海水の冷熱等をヒートポンプ設備で利用することでエネルギの利用効率を高めて一層効率的に自給することができる。
【0110】
また、この発明の請求項6記載の大型浮体構造物の海上自給設備によれば、太陽光発電パネルを大型構造浮体構造物の甲板上を利用しない部分に最大限設置する一方、太陽熱を受ける甲板裏側にヒートポンプ設備の熱源とする集熱設備を設けるようにしたので、太陽エネルギを有効に利用し、電力の自給と熱エネルギの供給を効率的に行うことができる。
【0111】
さらに、この発明の請求項7記載の大型浮体構造物の海上自給設備によれば、水の自給設備として、雨水の採取設備および雨水タンクを設けるとともに、排水を再使用可能に浄化する排水浄化設備を設けるようにしたので、雨水を採取して雨水タンクに貯蔵して利用するとともに、排水の浄化を合わせて行うことで、水の自給を効率的に行うことができる。
【0112】
また、この発明の請求項8記載の大型浮体構造物の海上自給設備によれば、水の自給設備として、海水淡水化設備を設けるようにしたので、降雨量の変動などへの対応能力を高めて水の自給を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の大型浮体構造物の海上自給設備の一実施の形態にかかる概略平面面図である。
【図2】 この発明の大型浮体構造物の海上自給設備の一実施の形態にかかる図1中のA部拡大図および図2(A)のB−B断面図である。
【図3】 この発明の大型浮体構造物の海上自給設備の参考例にかかる概略説明図である。
【図4】 この発明の大型浮体構造物の海上自給設備の他の参考例にかかる概略説明図である。
【図5】 この発明の大型浮体構造物の海上自給設備の一実施の形態にかかる太陽電池パネルの設置面積を示す概略平面面図である。
【図6】 この発明の大型浮体構造物の海上自給設備の一実施の形態にかかる太陽光発電による発電量の角度の影響の説明図である。
【図7】 この発明の大型浮体構造物の海上自給設備の一実施の形態にかかる風力発電のタイプ別の発電量の説明図である。
【図8】 この発明の大型浮体構造物の海上自給設備の一実施の形態にかかる自然エネルギによる各発電設備の月別発電量の説明図である。
【図9】 この発明の大型浮体構造物の海上自給設備の一実施の形態にかかる自然エネルギによる各発電設備の毎時発電量の説明図である。
【図10】 この発明の大型浮体構造物の海上自給設備の一実施の形態にかかる自然エネルギによる発電設備を用いた電力自給の検討の説明図である。
【図11】 この発明の大型浮体構造物の海上自給設備の一実施の形態にかかる太陽熱を利用した海水温度差発電設備の概略説明図である。
【図12】 この発明の大型浮体構造物の海上自給設備の一実施の形態にかかる吸収式ヒートポンプ設備の概略説明図である。
【図13】 この発明の大型浮体構造物の海上自給設備の一実施の形態にかかる水の自給設備で上水および中水を雨水で賄う場合の水の貯蔵量の変化の説明図である。
【図14】 この発明の大型浮体構造物の海上自給設備の一実施の形態にかかる水の自給設備で上水を雨水で賄う場合の水の貯蔵量の変化の説明図である。
【符号の説明】
10 大型浮体構造物
11 甲板
20 浮き消波堤
30 係留索
31 内側係留索
31A 中間シンカ
32 外側係留索
40 アンカ
50 連結索
51 中間シンカ
60 海洋温度差発電設備
61 温水生成用水道管
62 ヒートポンプ設備
70 ヒートポンプ設備
Claims (8)
- 海上に設置される大型浮体構造物で、必要な電力などのエネルギと水などを自給する設備であって、
大型浮体構造物の設置は、浮き消波堤が係留索を介して海底に係留されて浮遊設置されると共に、この浮き消波堤に前記大型浮体構造物が連結索を介して連結されて前記浮き消波堤による消波域に設置され、前記浮き消波堤の前記大型浮体構造物側の係留索には中間シンカが介設されており、この係留索の前記中間シンカ介設位置より海底側が前記大型浮体構造物に結合され、前記係留索が前記連結索を兼ねて構成される一方、
前記必要な電力を自給する設備を、これら浮き消波堤および大型浮体構造物で利用可能な自然エネルギを用いる発電設備を搭載して構成したことを特徴とする大型浮体構造物の海上自給設備。 - 前記自然エネルギを利用する発電設備として太陽光発電設備を設けるとともに、これに加えて前記自然エネルギを利用する発電設備としての風力発電設備、波力発電設備、海洋温度差発電設備を少なくとも1つ以上設ける一方、余剰電力を蓄電する蓄電設備を設けたことを特徴とする請求項1記載の大型浮体構造物の海上自給設備。
- 前記自然エネルギを利用する発電設備に加え、前記大型浮体構造物で発生する廃棄物を燃料とする廃棄物発電設備を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の大型浮体構造物の海上自給設備。
- 前記自然エネルギを利用する発電設備に加え、化石燃料を利用する補助発電設備を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の大型浮体構造物の海上自給設備。
- 前記発電設備での排熱と海水とを利用して熱エネルギの回収および供給を行うヒートポンプ設備を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の大型浮体構造物の海上自給設備。
- 前記自然エネルギを利用する発電設備の太陽光発電パネルを前記大型構造浮体構造物の甲板上を利用しない部分に最大限設置する一方、太陽熱を受ける甲板裏側に前記ヒートポンプ設備の熱源とする集熱設備を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の大型浮体構造物の海上自給設備。
- 前記水の自給設備として、雨水の採取設備および雨水タンクを設けるとともに、排水を再使用可能に浄化する排水浄化設備を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の大型浮体構造物の海上自給設備。
- 前記水の自給設備として、海水淡水化設備を設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の大型浮体構造物の海上自給設備。
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