JP4675409B2 - 出力装置及び通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、受信したデータを蓄積し、蓄積したデータに基づく出力を行う出力装置、及び該出力装置を用いた通信システムに関し、特にVoIP、ストリーム配信等のリアルタイム系の通信に好適な出力装置及び通信システムに関する。
現在、IP網などの通信網を介して装置間で音声及び映像のデータの送受信を行うVoIP(Voice over Internet Protocol)、VoPN(Voice over Packet Network) 、ストリーム配信等のリアルタイム系のアプリケーションの利用が増えてきている。そしてその一例であるIP電話が急速に普及してきている。IP電話では、パケット化した音声データを、IP網を介して送受信することにより、パケットの送信側の装置及び受信側の装置間の通話を実現している。ところがIP網を介しての通信では、送信側の装置から受信側の装置までのパケットの伝送に要する到着遅延時間がパケット毎に異なるという揺らぎについての問題がある。到着遅延時間の揺らぎは、リアルタイム性及び連続性を要求されるIP電話にとっては大きな課題となる。
このような課題を解決すべくIP電話では、パケットの受信側の装置において、揺らぎ吸収バッファと呼ばれるバッファを設け、受信したパケットを音声として出力する前に、一度揺らぎ吸収バッファに蓄積して到着遅延時間の揺らぎを吸収することにより、安定した音声の出力を実現している。揺らぎ吸収バッファには、蓄積したパケットの出力を開始する基準となる初期蓄積量及び蓄積したパケットの破棄の基準となる上限蓄積量が設定されており、パケットの受信側の装置は、受信を開始後、パケットの蓄積を開始し、パケットの蓄積量が初期蓄積量に到達した時点から蓄積したパケットに基づく音声の再生を開始し、パケットの蓄積量が上限蓄積量を超える場合に、受信したパケットを破棄する。
このように揺らぎ吸収バッファを使用して音声を再生する場合、パケットを蓄積する蓄積容量が大きい程、到着遅延時間の揺らぎを吸収する能力が大きくなるが、その一方でパケット到着から出力までの遅延が大きくなるという問題が発生する。この問題を解決するため、パケットの到着時間間隔を計測して到着の遅延時間を求め、求めた到着の遅延時間の揺らぎに基づいて揺らぎ吸収バッファの蓄積容量を決定する方法が、特許文献1として開示されている。
またIP電話の技術をトランシーバの様に利用することで、音声データを含むパケットを同報的に複数の装置へ送信するPoC(Push-to-Talk over Cellular)サービスが注目を集めている。PoCサービスの特徴としては、音声データを送信する送信権を複数台の装置の中の一の装置が取得し、送信権を取得した一の装置が他の複数の装置へ同報的に音声データを送信する半二重通信であり、3台以上の同時通信が可能であるということが挙げられる。
特開2003−87317号公報
しかしながら全二重通信である特許文献1に開示された技術を、半二重通信であり、送信権を有する装置が煩雑に交代するPoCサービスに適用した場合には、様々な問題が生じる。
具体的には、送信権が移動した直後、受信側の装置の揺らぎ吸収バッファが空となるため、受信側の装置では、送信権が移動後に受信する音声データの蓄積量が初期蓄積量に到達するまで、音声データに基づく音声の再生を開始しないことになり、音声の再生遅延が発生するという問題が生じる。送信権が煩雑に移動するPoCサービスでは、この再生遅延は、無視することができない問題となる可能性がある。
そして受信側の装置は、送信権が移動して揺らぎ吸収バッファが空となった状態で、音声データを含むパケットを受信する。ところが送信権が移動した直後においては、音声データを含むパケットの受信がバースト的に発生することが多いため、受信側の装置では、揺らぎ吸収バッファの蓄積量が上限蓄積量を超え、受信した音声データを大量に破棄するという状況が生じ、このため音質が劣化するという問題が生じる。送信権が煩雑に移動するPoCサービスでは、この音質の劣化は無視することができない問題となる可能性がある。
さらに送信元の装置から送信された音声データが、受信側の装置に到達するまでの通信経路は、送信元の装置毎に異なるため、遅延の状況も送信元の装置毎に異なる。従って例えば特許文献1に開示されている様な受信を開始後、バッファの管理に要するパラメータを最適化する方法では、送信権が移動する都度、パラメータの最適化をし直す必要があるので、最適化が完了するまでの間、音質が劣化するという問題が生じる。3以上の装置での通信を実現し、送信権が煩雑に移動するPoCサービスでは、この音質の劣化は無視することができない問題となる可能性がある。
本願は、受信を開始するデータの送信元の装置を検出し、検出した送信元の装置に予め対応付けて記録されている各種パラメータを読み取り、読み取ったパラメータに基づいて設定を行うことにより、パラメータの最適化のし直しに対応し、音質の劣化を防止することが可能な出力装置等の提供を目的とする。
本願に係る出力装置は、蓄積に関する基準となる基準量が設定されている蓄積手段を有し、自装置と通信可能な複数の装置の中で送信権が付与された一の装置から他の装置へ同報的に送信されるデータを受信し、受信したデータを前記蓄積手段に蓄積し、蓄積したデータに基づく出力を行う出力装置において、データの送信元となる装置を識別する識別情報に対応付けて、基準量を記録する手段と、受信を開始するデータの送信元の装置を検出する手段と、検出した装置を識別する識別情報に対応付けて記録されている基準量を読み取る手段と、読み取った基準量に基づいて設定を行う手段とを備え、前記基準量は、データの出力を開始する基準となる初期蓄積量及び蓄積したデータの破棄の基準となる上限蓄積量であり、前記蓄積手段に蓄積中に、前記初期蓄積量及び上限蓄積量を適正化し、送信権が開放されたと判定した場合に、送信権を開放した装置を識別する識別情報に対応付けて、適正化した初期蓄積量及び上限蓄積量を記録するようにしてあることを特徴とする。
本願では、例えば複数の装置の中で送信権を有する一の装置が、他の装置へ同報的にデータを送信するPoCサービスの受信側の装置に適用され、送信元の装置からデータを受信した時に適正化された上限蓄積量及び初期蓄積量等の基準量を、データの送信元の装置と対応付けて記録しておき、当該送信元の装置からの受信を再開した場合に、記録している基準量を設定することにより、適正化された状態の基準量が初期値として用いられるので、受信を再開後、基準量の最適化を行う前であっても、適正な基準量により蓄積量が管理されるので、基準量が不適正なことによる音質の劣化を防止することが可能である。
本願に係る通信システムは、前述の出力装置を複数備え、該複数の出力装置の中で送信権を有する一の出力装置が、他の出力装置へ同報的にデータを送信する送信権を有することを特徴とする。
本願では、受信した音データに基づき音を再生するPoCサービスに用いられるトランシーバ機能を備えた受信側のIP電話用端末装置等の装置に適用することにより、通信品質を向上させることが可能である。
また本願では、データの送信元となる装置を識別する識別情報に対応付けて、以前の通信で適正化された上限蓄積量、初期蓄積量等の基準量を記録しておき、送信権が移動後、受信を開始するデータの送信元の装置を検出し、検出した装置を識別する識別情報に対応付けて記録されている基準量を読み取り設定する。
この構成により、本願では、以前に通信を行った送信元の装置からの受信を再開した場合に、記録している基準量を設定することにより、適正化された状態の基準量が初期値として用いられるので、受信を再開後、基準量の最適化を行う前であっても、適正な基準量により蓄積量が管理されるので、基準量が不適正なことによる音声の劣化を防止することが可能である等、優れた効果を奏する。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における通信システムの構成例を示す概念図である。図1中1,1,…は、PoCサービスにて用いられるトランシーバ機能を備えたIP電話用端末装置等の通信用コンピュータを用いた本発明の出力装置であり、一の出力装置1は、VoIP網等の通信網100に接続し、PoCサーバコンピュータ等の中継装置2に中継されて他の出力装置1,1,…とパケット通信を行う。PoCサービスによる通信は、中継装置2の管理により、グループ化された複数の出力装置1,1,…にて行われる半二重通信であり、送信権を取得した一の出力装置1が、入力された音を出力させるための音データを含むパケットを生成し、生成したパケットを、中継装置2を介して、他の出力装置1,1,…へ同報的に送信する。そして音データを含むパケットを受信した出力装置1は、受信したパケットに含まれる音データに基づいて音を出力する。なお送信権は、一の出力装置1が保持し続けるのではなく、送信権の要求を行った他の出力装置1へ移動する。音データを含むパケットは、VoIP通信に用いられる通信規約であるRTP(Real-time Transport Protocol)等の規定に基づいている。
図2は、本発明の実施の形態1における通信システムが備える各種装置の構成例を示すブロック図である。出力装置1は、装置全体を制御する制御手段10、プログラム及びデータ等の各種情報を記録する揮発性及び不揮発性のメモリにて形成される記録手段11、音の入力を受け付けるマイク等の音入力手段12、音を出力するスピーカ等の音出力手段13、各種押釦等の操作手段14、通信網100に接続する通信手段15、通信用バッファとして用いられる蓄積手段16、蓄積手段16の蓄積に関する制御を行う蓄積管理手段17等の各種回路を備えている。
そして出力装置1では、制御手段10の制御により、音入力手段12からアナログデータとして入力を受け付けた音をデジタルデータに変換し、デジタルデータである音データを所定のデータ長に分割し、パケットとして通信手段15から送信する。また出力装置1では、制御手段10の制御により、通信手段15から音データを含むパケットを受信し、受信したパケットに含まれる音データを蓄積手段16に蓄積し、蓄積した音データを音出力手段13へ出力する。音出力手段13は、音声チップにて構成され、バッファメモリ131を備えており、受け付けた音データをバッファメモリ131に蓄積し、蓄積した音データをアナログデータに変換し、アナログデータに変換した音データを音として、出力間隔として設定されている所定の時間間隔で出力する。出力装置1が備える操作手段14としては、例えば数字キー、記号キー、各種機能キー等の各種押釦が有り、機能キーの一つとして、送信権を要求するPoC専用キーを備えている。
中継装置2は、制御手段20、記録手段21、通信手段22等の各種回路を備え、PoCサービスに基づく通話を行うグループ化された出力装置1,1,…、及び当該グループ内で送信権を取得した出力装置1を管理しており、一の出力装置1からの送信権の要求に対して、送信権を取得させる処理を行い、また一の出力装置1からの送信権の開放要求に対して、送信権を開放させる処理を行う。
図3は、本発明の実施の形態1における出力装置1が備える蓄積手段16の構成例を示す機能ブロック図である。蓄積手段16は、受信したパケットに含まれる音データを蓄積するデータ用メモリ161と、データ用メモリ161に蓄積される音データの管理に用いられる管理用メモリ162とを備えている。
管理用メモリ162には、データ用メモリ161に蓄積されている音データの中で、その位置まで音出力手段13への出力が完了していることを示す出力アドレスを示す出力アドレス情報、その位置まで音データが蓄積されていることを示す蓄積アドレスを示す蓄積アドレス情報、その位置まで音データを蓄積することが可能であることを示す上限値アドレスを示す上限値アドレス情報が蓄積されている。
通信手段15が受信したパケットに含まれる音データは、蓄積アドレス情報にて示される位置から蓄積され、蓄積した音データ分に応じて蓄積アドレス情報が更新される。ただし音データを蓄積すると、蓄積アドレス情報により示される位置が、上限値アドレス情報により示される位置を超える場合、データ用メモリ161では、上限値アドレス情報により示される位置まで音データを蓄積し、超過分の音データを破棄する。
音出力手段13への出力が完了した場合、出力アドレス情報は、出力が行われた位置を示すアドレスに更新され、出力アドレス情報の更新に応じて上限値アドレス情報も更新される。即ちデータ用メモリ161において、出力アドレス情報が示す位置から上限値アドレス情報が示す位置までの範囲は一定であり、この範囲のアドレスに基づき蓄積される音データの量が音データの蓄積量の上限となる。なお出力アドレス情報が示す位置から上限値アドレス情報までの範囲は、蓄積管理手段17にて管理される上限蓄積量に基づいて決定される。
なお上限値アドレス情報が示す位置がデータ用メモリ161の終端を超える場合、上限値アドレス情報が示す位置は、データ用メモリ161の先頭のアドレスになる。蓄積アドレス情報及び出力アドレス情報も同様である。即ちデータ用メモリ161は、仮想的なリング構造をとる。
図4は、本発明の実施の形態1における出力装置1が備える蓄積管理手段17の構成例を示す機能ブロック図である。蓄積管理手段17は、出力アドレス情報及び蓄積アドレス情報に基づいて蓄積手段16に蓄積している音データの蓄積量を検出する蓄積量検出部171、蓄積量検出部171にて検出された蓄積量を取得し、取得した蓄積量に基づき蓄積手段16の蓄積に関する動作を制御する動作制御部172、及び蓄積量検出部171が音データの蓄積状況を検査する時間間隔を管理する検査間隔管理部173等のハードウェア及びソフトウェアにて構成されるモジュールを備えている。
蓄積量検出部171は、管理に要するパラメータとして、蓄積手段16に蓄積される音データの蓄積量の最低値を示す最低蓄積量、後述する定常遅延を検出する基準となる定常遅延基準量等の各種データを記録している。そして蓄積量検出部171は、検出した音データの蓄積量を動作制御部172へ出力するとともに、検出した蓄積量を、記録している最低蓄積量と比較し、検出した蓄積量が最低蓄積量未満の場合、最低蓄積量が示す値を更新する。
また蓄積量検出部171は、パケット化された音データの受信を検出した場合に、受信したことを示す信号を検査間隔管理部173へ出力し、検査間隔管理部173から定常遅延を検出する時期に到達したことを示す信号を受け付ける。
動作制御部172は、制御に要するパラメータとして、蓄積手段16に蓄積した音データの出力を開始する基準を示す初期蓄積量、蓄積手段16に蓄積する音データの上限値を示す上限蓄積量等の基準量を含む各種データを記録している。
さらに動作制御部172は、蓄積手段16に蓄積されている音データの蓄積量が上限蓄積量に到達した場合に、音データの破棄を制限するか否かを示す破棄制限フラグ及び破棄制限タイマを管理する。出力装置1は、破棄制限フラグが「0」の場合で、音データの蓄積量が上限蓄積量に到達したとき、音データを破棄し、破棄制限フラグが「1」の場合で、音データの蓄積量が上限蓄積量に到達したとき、音データの破棄を制限する。音データの破棄の制限とは、ここでは上限蓄積量に基づく音データの破棄の禁止を示す。また破棄制限タイマは、音データの破棄の制限に関する時間を計時し、計時した時間に基づいて破棄を制限する状態を継続する。
検査間隔管理部173は、検査間隔の管理に要するパラメータとして、受信したパケットの数を計数する受信カウンタ、検査間隔の設定値等の各種データを記録している。そして検査間隔管理部173は、蓄積量検出部171から、パケット化された音データを受信したことを示す信号を受け付けた場合に、受信カウンタの値に「1」を加算する。さらに検査間隔管理部173は、受信カウンタの値が設定されている検査間隔を示す値に到達した場合に、蓄積量検出部171へ定常遅延を検出する時期に到達したことを示す信号を出力し、受信カウンタの値を「0」にする初期化処理を行う。
出力装置1では、通信を開始し、通信手段15が受信したパケットに含まれる音データを蓄積手段16に蓄積する。そして出力装置1では、蓄積管理手段17が備える蓄積量検出部171にて蓄積された蓄積量を検出し、蓄積量検出部171から動作制御部172へ検出した蓄積量を示す情報を出力する。動作制御部172では、蓄積量検出部171から受け付けた情報により、蓄積量が初期蓄積量に達したと判定した場合、蓄積手段16に蓄積した音データの出力を開始させる。また動作制御部172は、上限蓄積量に基づき蓄積手段16が備えるデータ用メモリ161の上限値アドレス情報を設定する。
次に蓄積管理手段17が管理する蓄積手段16の蓄積量と定常遅延との関係について説明する。図5は、本発明の実施の形態1における出力装置1の音データの蓄積量の経時変化の例を示すグラフである。図5では、横軸に時間をとり、縦軸に蓄積量をとって、その関係を示している。図5に示す様に、蓄積手段16の音データの蓄積量は、常に変動しており、その内容は、通信状況の揺らぎに基づき変動する揺らぎ遅延による蓄積量と、定常的に蓄積されている定常遅延による蓄積量とに区分することができる。
従って蓄積手段16には、定常遅延分と揺らぎ遅延分とを蓄積するだけの容量が必要となる。ここで揺らぎ遅延分の蓄積容量を減少させると、揺らぎ遅延が大きくなった場合、蓄積手段16に蓄積された出力すべき音データが無くなり、出力が途切れるので、適切な蓄積容量を確保することが求められる。しかしながら定常遅延分は、固定的な出力遅れの原因となるので、削減することが望ましい。
そこで出力装置1では、検査間隔管理部173が管理している検査間隔に基づく検査時期において、定常遅延の量を検査し、定常遅延が発生している場合には、蓄積手段16に蓄積された音データの一部を破棄することで、出力遅れを抑制している。
次に本発明の実施の形態1における出力装置1の処理について説明する。図6及び図7は、本発明の実施の形態1における出力装置1の蓄積処理を示すフローチャートである。出力装置1は、制御手段10の制御により、中継装置2を介して送信されるパケット化されたデータの受信を待ち(S101)、パケット化されたデータを通信手段15にて受信し(S102)、受信したデータが、音データであるか否かを判定する(S103)。ステップS103の判定により、受信したデータが、送信権を取得した他の出力装置1から中継装置2を介して送信されるパケット化された音データであると判定した場合(S103:YES)、出力装置1は、制御手段10の制御により、蓄積管理手段17により蓄積手段16に記録している音データの蓄積量が、上限蓄積量に到達しているか否かを判定する(S104)。
ステップS104において、蓄積手段16に記録している音データの蓄積量が、上限蓄積量に到達していないと判定した場合(S104:NO)、出力装置1は、制御手段10の制御により、受信したパケットに含まれる音データを蓄積手段16に蓄積し(S105)、受信カウンタに「1」を加算して(S106)、受信カウンタの値を設定されている検査間隔と比較することにより、検査間隔に基づく検査時期に到達しているか否かを判定し(S107)、検査時期に到達していないと判定したとき(S107:NO)、ステップS101に戻り、次のパケットを受信すべく以降の処理を繰り返す。ステップS107の判定は、受信カウンタの値を、設定されている検査間隔を示す値と比較することにより行われる。
ステップS104において、蓄積手段16に記録している音データの蓄積量が、上限蓄積量に到達していると判定した場合(S104:YES)、出力装置1は、制御手段10の制御により、設定されている上限蓄積量に基づく破棄が制限されているか否かを判定する(S108)。ステップS108における判定は、破棄制限フラグを参照することにより行われる。具体的には、破棄制限フラグが「0」である場合、上限蓄積量に基づく破棄が制限されていないと判定し、受信したパケットに含まれる音データを破棄すると判断する。また破棄制限フラグが、「1」である場合、上限蓄積量に基づく破棄が制限されていると判定し、破棄は禁止されているので、受信したパケットに含まれる音データを蓄積手段16に蓄積すると判断する。
ステップS108において、設定されている上限蓄積量に基づく破棄が制限されていると判定した場合(S108:YES)、出力装置1は、制御手段10の制御により、ステップS105へ進み、受信したパケットに含まれる音データを蓄積手段16に蓄積すべく以降の処理を実行する。
ステップS108において、設定されている上限蓄積量に基づく破棄が制限されていないと判定した場合(S108:NO)、出力装置1は、制御手段10の制御により、受信したパケット化された音データを破棄し(S109)、ステップS106へ進み、以降の処理を実行する。
ステップS107において、検査時期に到達していると判定した場合(S107:YES)、出力装置1は、制御手段10の制御により、蓄積手段16に蓄積される音データの蓄積状況の検査として、前回検査を行ってから今までの検査期間中において、蓄積手段16に蓄積された音データの蓄積量が、定常遅延基準量未満となったか否かを判定する(S110)。ステップS110の判定は、蓄積量検出部171が備える蓄積量検出部171にて管理される最低蓄積量を定常遅延基準量と比較することにより行われる。
ステップS110において、音データの蓄積量が、定常遅延基準量未満になっていると判定した場合(S110:YES)、問題になる程度の定常遅延は発生していないと判断し、出力装置1は、制御手段10の制御により、受信カウンタを初期化し(S111)、ステップS101に戻り、次のパケットを受信すべく以降の処理を繰り返す。なお受信カウンタを初期化した場合、検査期間における蓄積量の最低値を示す最低蓄積値も初期化する。
ステップS110において、音データの蓄積量が、定常遅延基準量未満になっていないと判定した場合(S110:NO)、定常遅延が発生していると判断し、出力装置1は、制御手段10の制御により、蓄積手段16に蓄積されている音データの一部を破棄し(S112)、設定されている初期蓄積量及び上限蓄積量を定常遅延に応じて低くなるように変更し(S113)、ステップS111へ進み、以降の処理を実行する。このように蓄積手段16に蓄積された音データの蓄積量が所定の基準未満とならない場合、定常遅延が発生していると判断し、定常遅延の発生を抑制すべく初期蓄積量及び上限蓄積量の設定を低く変更する適正化処理を実行する。
ステップS103において、受信したデータが、音データではないと判定した場合(S103:NO)、出力装置1は、制御手段10の制御により、受信したデータが、中継装置2から送信された送信権が開放されたことを通知する送信権開放通知データであるか否かを判定する(S114)。
ステップS114において、受信したデータが送信権開放通知データであると判定した場合(S114:YES)、出力装置1は、制御手段10の制御により、破棄制限フラグを「1」とし(S115)、ステップS101に戻り、次のパケットを受信すべく以降の処理を繰り返す。ステップS115の処理により、送信権を取得していた他の出力装置1が、取得している送信権を開放した場合、後述する破棄制限時間等の条件を満足するまで、受信した音データの破棄を制限する。
ステップS114において、受信したデータが送信権開放通知データではないと判定した場合(S114:NO)、出力装置1は、制御手段10の制御により、受信したデータが、中継装置1から送信された送信権が取得されたことを通知する送信権取得通知データであるか否かを判定する(S116)。
ステップS116において、受信したデータが送信権取得通知データであると判定した場合(S116:YES)、出力装置1は、制御手段10の制御により、破棄制限タイマによる計時を開始し(S117)、ステップS101に戻り、次のパケットを受信すべく以降の処理を繰り返す。
ステップS116において、受信したデータが送信権取得通知データではないと判定した場合(S116:NO)、出力装置1は、制御手段10の制御により、受信したデータに応じた所定の処理を実行し(S118)、ステップS101に戻り、次のパケットを受信すべく以降の処理を繰り返す。
図8は、本発明の実施の形態1における出力装置1の破棄制限時間計時処理を示すフローチャートである。図6及び図7を用いて説明した蓄積処理のステップS117にて破棄制限タイマによる計時を開始した場合、破棄制限時間計時処理を実行する。出力装置1は、制御手段10の制御により、破棄制限タイマにより計時している時間が、予め設定されている所定の破棄制限時間に到達しているか否かを判定し(S201)、破棄制限時間に到達していると判定した場合(S201:YES)、破棄制限フラグを「0」とし(S202)、破棄制限時間計時処理を終了する。ステップS202において、破棄制限フラグを「0」とすることにより、破棄の制限が解除される。
ステップS201において、破棄制限タイマにより計時している時間が、破棄制限時間に到達していないと判定した場合(S201:NO)、所定時間待機後、ステップS201に戻り、以降の処理を繰り返す。
上述した蓄積処理及び破棄制限時間計時処理に示す様に、本発明の出力装置1では、送信権を取得した出力装置1から送信される音データの受信を開始する場合に、上限蓄積量に基づく破棄を制限し、所定の破棄制限時間経過後、破棄の制限を解除する。なお破棄の制限を解除する条件としては、破棄制限時間経過だけでなく、必要に応じて適宜設定することが可能である。例えば、定常遅延を検出した場合に、具体的には、蓄積処理のステップS112において、定常遅延に基づく音データの破棄を行った後、破棄制限フラグを「0」とし、破棄の制限を解除する様にしても良い。また蓄積手段16に蓄積される音データの蓄積量を監視し、蓄積量が、上限蓄積量を超過した後、蓄積された音データが出力されて上限蓄積値以下となった場合に、破棄制限フラグを「0」とし、破棄の制限を解除する様にしても良い。
図9は、本発明の実施の形態1における出力装置1の出力処理を示すフローチャートである。出力装置1では、送信権を取得した他の出力装置1から送信される音データの受信を開始後又は音データに基づく音の再生を停止してから、蓄積手段16に蓄積した音データの蓄積量が初期蓄積量に到達後、出力処理を開始する。出力装置1は、制御手段10の制御により、出力間隔として設定されている所定の時間間隔で、蓄積手段16に未出力の音データが蓄積されているか否かを判定し(S301)、蓄積されていると判定した場合(S301:YES)、蓄積されている音データを、蓄積された順に音出力手段13へ出力し、音データに基づく音を音出力手段13により再生(出力)する(S302)。そしてステップS301へ戻り、以降の処理を繰り返す。
ステップS301において、蓄積手段16に未出力の音データが蓄積されていない未蓄積状態が発生していると判定した場合(S301:NO)、出力装置1は、制御手段10の制御により、音データに基づく音の再生(出力)を停止し(S303)、出力処理を終了する。なお再生を停止してから、蓄積手段16に蓄積した音データの蓄積量が初期蓄積量に再度到達した場合、ステップS301からの処理を再開する。
次に本発明の実施の形態1における出力装置1の蓄積量の経時変化の例を説明する。図10は、本発明の実施の形態1における出力装置1が備える蓄積手段16の蓄積量の経時変化の例を示すグラフである。図10(a)は、本発明の実施の形態1による破棄制限を適用した例を示しており、図10(b)は、参考として示した本発明の破棄制限を適用しない例である。図10では、横軸に時間をとり、縦軸に蓄積量をとって、その関係を示している。また縦軸に示したS11は、上限蓄積量を示している。なお図10は、第1の出力装置1が音データの送信を行った後、第2の出力装置1に送信権が移動した状態を示しており、図10に示す蓄積量の経時変化は、第1の出力装置1及び第2の出力装置1と異なる受信側の出力装置1の蓄積量の経時変化を示している。
図10(a)に示す時刻T11において、それまで送信権を取得していた第1の出力装置1が、送信権を開放し、受信側の出力装置1では、破棄制限フラグを「1」とする。そして時刻T12において、第2の出力装置1が、送信権を取得し、受信側の出力装置1では、破棄制限タイマによる計時を開始する。時刻T12から第2の出力装置1による音データの送信が開始され、バースト的な音データの受信が発生し、蓄積量は急激に増加する。そして時刻T13において、受信側の出力装置1の蓄積量が、上限蓄積量に到達し、その後、上限蓄積量を超えているが、破棄が制限されているため、上限蓄積量に基づく破棄は行われない。さらに時刻T14において、破棄制限時間が経過し、破棄の制限が解除された後、時刻T15において、受信側の出力装置1の蓄積量が、上限蓄積量に到達している。時刻T15では、破棄の制限が解除されているため、上限蓄積量に基づく破棄が行われるので、上限蓄積量を超えての蓄積は行われない。
本発明の破棄制限の適用を行わない場合で、図10(a)と同様のバースト的な音データの受信が発生した状況を示す図10(b)では、時刻T12までは図10(a)と同様の状況である。ただし時刻T13にて破棄を制限していないため、上限蓄積量に基づく破棄が行われる。
図10(a)及び図10(b)を比較すると明らかな様に、本発明では、送信権が移動後のバースト的な音データの受信に対しても、受信した音データの破棄が行われないため、上限蓄積量及び初期蓄積量等の基準量の最適化前の音質の劣化を防止することが可能である。
前記実施の形態1に示した各種条件等は、あくまでも一例であり、システム構成、目的等に応じて適宜設定することが可能である。例えば前記実施の形態1では、受信したパケットの数に基づいて、蓄積状況の検査を行う形態を示したが、本発明はこれに限らず、時間に基づいて検査を行う様にしてもよい。
また前記実施の形態1は、破棄の制限として、破棄を禁止する形態を示したが、本発明はこれに限らず、破棄の制限として、受信した音データの間引き、例えば受信したパケットを全て破棄するのではなく一つおきに破棄する等、様々な形態に展開することが可能である。
実施の形態2.
実施の形態2は、実施の形態1において、送信権が移動直後の音の出力の遅延を防止する形態である。実施の形態2における通信システム及び各種装置の構成については、実施の形態1と同様であるので、実施の形態1を参照するものとし、その説明を省略する。なお実施の形態2における出力装置1の蓄積管理手段17には、予め予備データが記録されている。予備データは、音データの代替データとして用いられるデータであり、音を発しない無音データ、又は待機中であることを示す所定の音を出力させる音データである。
本発明の実施の形態2における出力装置1の処理について説明する。本発明の実施の形態2における出力装置1の蓄積処理及び破棄制限時間計時処理は、実施の形態1と同様であるので、実施の形態1を参照するものとし、その説明を省略する。図11は、本発明の実施の形態2における出力装置1の出力処理を示すフローチャートである。出力装置1では、新たに送信権を取得した他の出力装置1から送信される音データの受信を開始する際に、蓄積手段16に未出力の音データが蓄積されているか否かを判定し(S401)、蓄積されていると判定した場合(S401:YES)、蓄積されている音データを、蓄積された順に音出力手段13へ出力し、音データに基づく音を音出力手段13により再生(出力)する(S402)。そしてステップS401へ戻り、以降の処理を繰り返す。
ステップS401において、蓄積手段16に未出力の音データが蓄積されていないと判定した場合(S401:NO)、蓄積管理手段17に予め記録されている予備データを蓄積手段16に蓄積させる(S403)。ステップS403にて蓄積した予備データは、音出力手段13へ出力され、ステップS402へ進み、音出力手段13により、予備データに基づく音が音出力手段13から出力される(S402)。なお予備データが無音データである場合、ステップS402における出力は、予備データに基づく所定時間の間、無音状態になることを示す。
また蓄積手段16から音出力手段13へ出力した音データ又は予備データは、即座に出力されるのではなく、一度バッファメモリ131に蓄積され、バッファメモリ131の蓄積量が、バッファメモリ131に対して設定されている初期蓄積量に到達した後、音又は無音として出力される場合がある。従って出力開始時の遅延を防止するためには、バッファメモリ131の蓄積量を制御することが必要となる。実施の形態2として説明した処理の例では、蓄積手段16に未出力の音データが蓄積されていない場合、バッファメモリ131にも音データが蓄積されておらず、蓄積手段16に未出力の音データが蓄積されている場合、バッファメモリ131にも音データが蓄積されているという前提の上で、蓄積手段16の蓄積量を制御することにより、バッファメモリ131の蓄積量を制御する形態を例示している。従って本発明の実施の形態2は、予備データをバッファメモリ131に蓄積させる形態に展開することも可能である。
次に本発明の実施の形態2における出力装置1の蓄積量の経時変化の例を説明する。図12は、本発明の実施の形態2における出力装置1が備える蓄積手段16の蓄積量の経時変化の例を示すグラフである。図12は、横軸に時間をとり、縦軸に蓄積量をとって、その関係を示している。なお図12は、第1の出力装置1が音データの送信を行った後、第2の出力装置1に送信権が移動した状態を示しており、図12に示す蓄積量の経時変化は、第1の出力装置1及び第2の出力装置1と異なる受信側の出力装置1の蓄積量の経時変化を示している。
図12に示す時刻T21において、それまで送信権を取得していた第1の出力装置1が、送信権を開放したため、受信側の出力装置1は、蓄積している音データを全て出力し、蓄積手段16に未出力の音データが蓄積されていない状態となる。しかしながら出力すべきデータとして予備データが蓄積手段16に蓄積されるため、蓄積手段16に出力すべきデータが蓄積されていない状態となることはない。また蓄積手段16に蓄積された予備データは、音出力手段13へ出力され、音出力手段13が備えるバッファメモリ131に蓄積されるため、音出力手段13が備えるバッファメモリ131が空になることもない。
そして時刻T22において、第2の出力装置1が、送信権を取得して音データの送信を開始し、受信側の出力装置1は、第2の出力装置1から送信される音データを受信し、蓄積手段16に蓄積する。蓄積手段16は空になることがないため、初期蓄積量までの到達を待つことなく、即座に音出力手段13への音データの出力を開始する。また音出力手段13では、受け付けた音データをバッファメモリ131に蓄積し、バッファメモリ131に対して設定されている初期蓄積量までの到達を待つことなく、即座に音データに基づく音の再生を行う。この様に第2の出力装置1から送信される音データを蓄積手段16に蓄積する段階において、蓄積手段16には既に予備データが蓄積されているため、予備データを蓄積していない場合と比べて、初期蓄積量に到達して音出力手段13へ出力するまでの時間が0になる。またバッファメモリ131にも予備データが蓄積されているため、音の再生までの時間が0になる。従って本発明の実施の形態2に示した出力装置1は、出力開始時の遅延の発生を防止することが可能である。
前記実施の形態2に示した各種条件等は、あくまでも一例であり、システム構成、目的等に応じて適宜設定することが可能である。
実施の形態3.
実施の形態3は、実施の形態1において、特にグループ化された出力装置の数が多い場合、送信権が煩雑に移動する場合等の状況において通信品質の劣化を防止する形態である。実施の形態3における通信システム及び各種装置の構成については、実施の形態1と同様であるので、実施の形態1を参照するものとし、その説明を省略する。なお実施の形態3における出力装置1の蓄積管理手段17には、他の出力装置1,1,…を識別する電話番号等の識別情報に対応付けて、上限蓄積量、初期蓄積量等の基準量が記録される。
本発明の実施の形態3における出力装置1の処理について説明する。図13は、本発明の実施の形態3における出力装置1の蓄積処理の一部を示すフローチャートである。実施の形態3の蓄積処理において、データの受信を待つ状態から、実施の形態1におけるステップS103にて受信したデータが音データであると判定し、蓄積手段16への蓄積又は破棄、並びに初期蓄積量及び上限蓄積量の適正化を行うまでの処理は、図6及び図7を用いて説明した本発明の実施の形態1におけるステップS101〜S113の処理と同様であるので、実施の形態1を参照するものとし、その説明を省略する。
ステップS103において、受信したデータが、音データではないと判定した場合(S103:NO)、出力装置1は、制御手段10の制御により、受信したデータが、中継装置2から送信された送信権が開放されたことを通知する送信権開放通知データであるか否かを判定する(S501)。
ステップS501において、受信したデータが送信権開放通知であると判定した場合(S501:YES)、出力装置1は、制御手段10の制御により、送信権を開放した他の出力装置1を識別する識別情報に対応付けて、その時点で設定されている初期蓄積量及び上限蓄積量を蓄積管理手段17に記録し(S502)、実施の形態1にて説明したステップS101へ戻り、次のパケットを受信すべく以降の処理を繰り返す。なおここでは実施の形態1のステップS115として説明した破棄制限フラグを「1」とする処理を省略しているが、実施の形態3においても実施の形態1の効果を得ようとする場合、初期蓄積量及び上限蓄積量を記録した後、ステップS115の処理を実行することは言うまでもない。
ステップS501において、受信したデータが送信権開放通知ではないと判定した場合(S501:NO)、出力装置1は、制御手段10の制御により、受信したデータが、中継装置1から送信された送信権が取得されたことを通知する送信権取得通知データであるか否かを判定する(S503)。
ステップS503において、受信したデータが送信権取得通知データであると判定した場合(S503:YES)、出力装置1は、制御手段10の制御により、新たに送信権を取得した他の出力装置1の識別情報を検出し(S504)、検出した識別情報に対応する初期蓄積量及び上限蓄積量が蓄積管理手段17に記録されているか否かを判定する(S505)。
ステップS505において、検出した識別情報に対応する初期蓄積量及び上限蓄積量が蓄積管理手段17に記録されていると判定した場合(S505:YES)、出力装置1は、制御手段10の制御により、検出した識別情報に対応付けて蓄積管理手段17に記録されている初期蓄積量及び上限蓄積量を読み取り(S506)、読み取った初期蓄積量及び上限蓄積量に基づいて、初期蓄積量及び上限蓄積量の設定を行う(S507)。そして出力装置1は、実施の形態1にて説明したステップS101へ戻り、次のパケットを受信すべく以降の処理を繰り返す。なおここでは実施の形態1のステップS117として説明した破棄制限タイマによる計時を開始する処理を省略しているが、実施の形態3においても実施の形態1の効果を得ようとする場合、読み取った初期蓄積量及び上限蓄積量に基づく設定を行った後、ステップS117の処理を実行することは言うまでもない。
ステップS503において、受信したデータが送信権取得通知データではないと判定した場合(S503:NO)、出力装置1は、制御手段10の制御により、受信したデータに応じた所定の処理を実行し(S508)、実施の形態1にて説明したステップS101に戻り、次のパケットを受信すべく以降の処理を繰り返す。
ステップS505において、検出した識別情報に対応する初期蓄積量及び上限蓄積量が蓄積管理手段17に記録されていないと判定した場合(S505:NO)、出力装置1は、制御手段10の制御により、予め初期設定値として用意されているデフォルトの初期蓄積量及び上限蓄積量の設定を行う(S509)。そして出力装置1は、実施の形態1にて説明したステップS101へ戻り、次のパケットを受信すべく以降の処理を繰り返す。
本発明の実施の形態3における出力装置1の破棄制限時間計時処理及び出力処理は、実施の形態1と同様であるので、実施の形態1を参照するものとし、その説明を省略する。
次に本発明の実施の形態3における出力装置1の蓄積量の経時変化の例を説明する。図14は、本発明の実施の形態3における出力装置1が備える蓄積手段16の蓄積量の経時変化の例を示すグラフである。図14は、横軸に時間をとり、縦軸に蓄積量をとって、その関係を示している。なお図14は、第1の出力装置1が音データの送信を行った後、第2の出力装置1に送信権が移動し、その後、再度、第1の出力装置1に送信権が移動した状態を示しており、図14に示す蓄積量の経時変化は、第1の出力装置1及び第2の出力装置1と異なる受信側の出力装置1の蓄積量の経時変化を示している。
時刻T31〜時刻T32の時間は、第1の出力装置1から送信される音データを蓄積手段16に蓄積しており、蓄積中、初期蓄積量及び上限蓄積量が適正化され、時刻T32の時点で送信権が開放され、その時の初期蓄積量及び上限蓄積量が第1の出力装置1に対応付けて記録される。そして時刻T33から、第2の出力装置1から送信される音データの蓄積を開始するが、第2の出力装置1に関する初期蓄積量及び上限蓄積量は、記録されている初期蓄積量及び上限蓄積量を読み取った値が設定されるため、適正化が行われずとも、音データの破棄及び定常遅延は発生していない。そして時刻T34の時点で送信権が開放され、その時の初期蓄積量及び上限蓄積量が第2の出力装置1に対応付けて記録される。そして時刻T35から、第1の出力装置1から送信される音データの蓄積を開始するが、第1の出力装置1に関する初期蓄積量及び上限蓄積量は、時刻T32の時点で記録した初期蓄積量及び上限蓄積量が読み取られ、設定される。
この様に本発明の実施の形態3では、以前に通信を行った出力装置1からの受信を再開する場合に、記録している初期蓄積量及び上限蓄積量を設定することにより、適正化された状態の初期蓄積量及び上限蓄積量が初期値として用いられるので、受信を再開後、初期蓄積量及び上限蓄積量の最適化を行う前であっても、適正な初期蓄積量及び上限蓄積量により蓄積量が管理されるので、音声の劣化を防止することが可能である。
前記実施の形態3に示した各種条件等は、あくまでも一例であり、システム構成、目的等に応じて適宜設定することが可能である。例えば前記実施の形態3では、初期蓄積量及び上限蓄積量を基準量として記録し、設定する形態を示したが、本発明はこれに限らず、初期蓄積量及び上限蓄積量以外の基準量を記録し、設定する形態であっても良い。
さらに前記実施の形態3では、読み取った初期蓄積量及び上限蓄積量をそのまま設定値とする形態を示したが、本発明はこれに限らず、破棄を防止すべく、読み取った上限蓄積量に、所定値を増加させた上で設定する等、様々な形態に展開することが可能である。
前記実施の形態1乃至3では、トランシーバ機能を備えたIP電話用端末装置を出力装置として用いる形態を示したが、本発明はこれに限らず、中継装置として用いられるPoCサーバコンピュータを出力装置として用いることも可能である。実施の形態1乃至実施の形態3に係る出力装置は、受信した音データに基づく出力として、パケットに含まれる音データに基づく音を再生したのに対し、中継装置として用いられるPoCサーバコンピュータを出力装置とした場合、受信した音データに基づく出力として、一の装置から受信した音データを含むパケットを他の装置へ送信することになる。
前記実施の形態1乃至3では、音データを蓄積し、出力する形態を示したが、本発明はこれに限らず、画像データ等の音データ以外の様々なストリーミング用データに適用することが可能である。
以上の実施の形態1乃至3を含む実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)蓄積したデータの破棄の基準となる上限蓄積量が設定されている蓄積手段に、受信したデータを蓄積し、蓄積したデータに基づく出力を行う出力方法において、受信を開始する場合に、設定されている上限蓄積量に基づく破棄を制限することを特徴とする出力方法。
(付記2)蓄積したデータの出力を開始する基準となる初期蓄積量が設定されている蓄積手段に、受信したデータを蓄積し、蓄積したデータに基づく出力を行う出力方法において、受信を開始する場合に、予め記録している予備データを蓄積手段に蓄積させることを特徴とする出力方法。
(付記3)蓄積に関する基準となる基準量が設定されている蓄積手段に、受信したデータを蓄積し、蓄積したデータに基づく出力を行う出力方法において、受信を開始するデータの送信元の装置を検出し、検出した送信元の装置に予め対応付けて記録されている基準量を読み取り、読み取った基準量に基づいて設定を行うことを特徴とする出力方法。
(付記4)蓄積したデータの破棄の基準となる上限蓄積量が設定されている蓄積手段を有し、受信したデータを前記蓄積手段に蓄積し、蓄積したデータに基づく出力を行う出力装置において、受信を開始する場合に、設定されている上限蓄積量に基づく破棄を制限する手段を備えることを特徴とする出力装置。
(付記5)受信を開始してから所定時間経過後、破棄の制限を解除する手段を更に備えることを特徴とする付記4に記載の出力装置。
(付記6)蓄積したデータの出力を開始する基準となる初期蓄積量が設定されている蓄積手段を有し、受信したデータを前記蓄積手段に蓄積し、蓄積したデータに基づく出力を行う出力装置において、受信を開始する場合に、予め記録している予備データを蓄積手段に蓄積させる手段を備えることを特徴とする出力装置。
(付記7)出力すべきデータが蓄積手段に蓄積されているか否かを判定する手段を更に備え、前記予備データを蓄積手段に蓄積させる手段は、蓄積手段に出力すべきデータが蓄積されていないと判定した場合に、予備データを蓄積手段に蓄積させる様に構成してあることを特徴とする付記6に記載の出力装置。
(付記8)前記データは、音データであり、前記データに基づく出力とは、音データに基づく音の出力であり、前記予備データは、無音データ又は所定の音を出力させるデータであることを特徴とする付記6又は付記7に記載の出力装置。
(付記9)蓄積に関する基準となる基準量が設定されている蓄積手段を有し、受信したデータを前記蓄積手段に蓄積し、蓄積したデータに基づく出力を行う出力装置において、データの送信元となる装置を識別する識別情報に対応付けて、基準量を記録する手段と、受信を開始するデータの送信元の装置を検出する手段と、検出した装置を識別する識別情報に対応付けて記録されている基準量を読み取る手段と、読み取った基準量に基づいて設定を行う手段とを備えることを特徴とする出力装置。
(付記10)前記基準量は、蓄積したデータの破棄の基準となる上限蓄積量及び蓄積したデータの出力を開始する基準となる初期蓄積量であることを特徴とする付記9に記載の出力装置。
(付記11)送信権を取得した一の装置が他の装置へ同報的にデータを送信する複数の装置と通信する手段を更に備えることを特徴とする付記4乃至付記10のいずれかに記載の出力装置。
(付記12)付記4乃至付記11のいずれかに記載の複数の出力装置を備え、該複数の出力装置の中で送信権を有する一の出力装置が、他の出力装置へ同報的にデータを送信する送信権を有し、前記受信の開始は、送信権の開放であることを特徴とする通信システム。
(付記13)前記データは、音データであり、該出力装置の出力は、音データに基づく音の再生であることを特徴とする付記12に記載の通信システム。
本発明の実施の形態1における通信システムの構成例を示す概念図である。 本発明の実施の形態1における通信システムが備える各種装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1における出力装置が備える蓄積手段の構成例を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態1における出力装置が備える蓄積管理手段の構成例を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態1における出力装置の音データの蓄積量の経時変化の例を示すグラフである。 本発明の実施の形態1における出力装置の蓄積処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1における出力装置の蓄積処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1における出力装置の破棄制限時間計時処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1における出力装置の出力処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1における出力装置が備える蓄積手段の蓄積量の経時変化の例を示すグラフである。 本発明の実施の形態2における出力装置の出力処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2における出力装置が備える蓄積手段の蓄積量の経時変化の例を示すグラフである。 本発明の実施の形態3における出力装置の蓄積処理の一部を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3における出力装置が備える蓄積手段の蓄積量の経時変化の例を示すグラフである。
符号の説明
1 出力装置
16 蓄積手段
161 データ用メモリ
162 管理用メモリ
17 蓄積管理手段
171 蓄積量検出部
172 動作制御部
173 検査間隔管理部
2 中継装置
100 通信網

Claims (2)

  1. 蓄積に関する基準となる基準量が設定されている蓄積手段を有し、自装置と通信可能な複数の装置の中で送信権が付与された一の装置から他の装置へ同報的に送信されるデータを受信し、受信したデータを前記蓄積手段に蓄積し、蓄積したデータに基づく出力を行う出力装置において、
    データの送信元となる装置を識別する識別情報に対応付けて、基準量を記録する手段と、
    受信を開始するデータの送信元の装置を検出する手段と、
    検出した装置を識別する識別情報に対応付けて記録されている基準量を読み取る手段と、
    読み取った基準量に基づいて設定を行う手段と
    を備え
    前記基準量は、データの出力を開始する基準となる初期蓄積量及び蓄積したデータの破棄の基準となる上限蓄積量であり、
    前記蓄積手段に蓄積中に、前記初期蓄積量及び上限蓄積量を適正化し、
    送信権が開放されたと判定した場合に、送信権を開放した装置を識別する識別情報に対応付けて、適正化した初期蓄積量及び上限蓄積量を記録するようにしてあることを特徴とする出力装置。
  2. 請求項1に記載の複数の出力装置を備え、
    該複数の出力装置の中で送信権を有する一の出力装置が、他の出力装置へ同報的にデータを送信する送信権を有することを特徴とする通信システム。
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