JP4674000B2 - Highly precise transferable polycarbonate resin optical molding material and optical disk substrate formed therefrom - Google Patents

Highly precise transferable polycarbonate resin optical molding material and optical disk substrate formed therefrom Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形性を改善した芳香族ポリカーボネート樹脂光学用成形材料に関する。さらに詳しくは、芳香族ポリカーボネート樹脂光学用成形材料を成形してなる光記録媒体、とりわけ高密度光記録媒体の製造において、スタンパー形状に対する精密転写性に優れ、ハイサイクル成形で使用される高温成形において、極めて熱安定性に優れたポリカーボネート樹脂光学用成形材料を提供することにある。さらに本発明は高精密転写性ポリカーボネート樹脂光学用成形材料、それより成形された光ディスク基板および光学記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリカーボネート樹脂は、透明性、耐熱性、機械的特性、寸法安定性等が優れていることから、エンジニアリングプラスチックとして多くの分野に広く使用されている。特にビスフェノールAを二価フェノール成分として得られたポリカーボネート樹脂は、透明性に優れることから光学材料、なかでも光ディスク基板の材料として好適に使用されている。しかし、近年、光ディスクは、高記録密度、薄肉化が急激に進行しており、高記録密度化の手法としては、グルーブもしくはピットの間隔、すなわちトラックピッチを狭めてトラック方向の記録密度を高めるものである。具体的にはコンパクトディスク(CD)からデジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)への高記録密度化にあってはトラックピッチを1.6μmから0.74μmへと狭めることによりトラック方向の記録密度を約2倍に高めている。一方、その成形においても高速サイクル化されていることもあいまって、高記録密度化された光ディスクでは従来のポリカーボネート樹脂はその成形性、なかでも転写精度について必ずしも充分満足すべきものではなかった。
【0003】
そこで、転写精度を向上させるため、成形機のシリンダー温度を380℃程度、金型温度を120℃程度まで高くする必要があった。
しかしながら、成形温度を高くし、かつ成形サイクルを高速化すると金型から取り出す際、離型不良が生じ、ピットやグルーブの形状の変形が生じ、転写精度が低下するという問題が発生する。
【0004】
また、高流動性を付与するためにポリカーボネート樹脂中に低分子量体を多く含有させる方法(特開平9−208684号公報、特開平11−1551号公報など)、あるいは特定の長鎖アルキルフェノールを末端停止剤として使用する方法(特開平11−269260号公報など)が提案されている。しかし、この低分子量体の含有量を増加する方法、あるいは、長鎖アルキルフェノールによる末端基の改変方法は、一般に熱安定性の低下が大きく、したがって、成形時に熱分解を促進する結果、ディスク基板の機械的強度が著しく低下して、金型からの突出し力により基板の割れを生じたり、また光ディスク基板の取り扱い時にも基板の破損が起こることになる。
【0005】
そこで本発明者らは、従来の2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノールA]を二価フェノール成分として得られた芳香族ポリカーボネート樹脂(以下、“PC−A”と略称することがある)と比較して、下記式[I]
【0006】
【化2】

Figure 0004674000
【0007】
(但し、式中R1〜R4は、それぞれ独立して水素原子または炭素原子数1〜4の炭化水素基を示す)
で表される化合物(以下、“ビスフェノールM”と略称することがある)を二価フェノール成分として得られた芳香族ポリカーボネート樹脂(以下、“PC−M”と略称することがある)は、非常に流動性が高いことを利用して、ディスク成形の過程で発生する表面層に高流動性を付与してスタンパー形状に対する高精密転写を実現することを試みた。
【0008】
ビスフェノールMの利用については、ビスフェノールAとビスフェノールMとを二価フェノール成分として得られた共重合ポリカーボネート樹脂が提案されている(特許第2552121号明細書参照)。この共重合ポリカーボネート樹脂は、樹脂自体により流動性を制御することにならざるを得ないためか、適当な流動性を付与するためには非常に多くの割合のビスフェノールMを共重合することが必要であり、その結果ガラス転移温度の低下が著しくなり光学用成形材料としては全く不適当なものとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、光記録媒体、とりわけ高密度光記録媒体の成形において、スタンパー形状に対する高精密転写性に好適であり、またハイサイクル成形で使用される高温成形に対しても、極めて熱安定性に優れたポリカーボネート樹脂光学用成形材料を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成せんと鋭意研究を重ねた結果、熱安定性を損なう事なく流動性を向上させるために、ビスフェノールMを二価フェノール成分として得られた芳香族ポリカーボネート樹脂(PC−M)を利用することが有効であることを見出した。
【0010】
すなわち、従来から光ディスク基板として一般的に使用されているビスフェノールAを二価フェノール成分として得られた芳香族ポリカーボネート樹脂(PC−A)に、前記PC−Mを特定割合配合して得られた混合樹脂組成物であって、高級脂肪酸エステルおよび特定のリン化合物を組合わせて配合した混合樹脂組成物は、スタンパー形状に対する精密転写性に優れ、且つハイサイクル成形で使用される高温成形において極めて熱安定性に優れたポリカーボネート樹脂光学用成形材料が得られることを見出した。本発明はこの知見に基づき完成したものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、ビスフェノールAを二価フェノール成分として得られた芳香族ポリカーボネート樹脂(PC−A)60〜99重量%と下記式[I]
【0012】
【化3】
Figure 0004674000
【0013】
(R1〜R4は、それぞれ独立して水素原子または炭素原子数1〜4の炭化水素基を示す。R1〜R4は、好ましくは水素原子またはメチル基、特に好ましくは水素原子である。)
を二価フェノール成分として得られた芳香族ポリカーボネート樹脂(PC−M)1〜40重量%とを含有してなるポリカーボネート樹脂100重量部に、(A)炭素数10〜22の一価脂肪酸と脂肪族多価アルコールとから誘導される部分および/または全エステル(a成分)0.01〜0.1重量部、(B)リン酸エステル(b成分)0.001〜0.05重量部および(C)亜リン酸エステル(c成分)0.001〜0.01重量部を配合してなる高精密転写性ポリカーボネート樹脂光学用成形材料が提供される。
【0014】
本発明における「高精密転写性」とは、透明熱可塑性樹脂成形材料を用いて射出成形により光ディスク基板を製造した場合に、スタンパーに刻印された微細な凹凸形状を通常の成形条件で忠実に転写することができる性質のことである。
【0015】
本発明におけるPC−AとPC−Mとの混合樹脂組成物において、全樹脂組成物中のPC−Aは60〜99重量%、好ましくは70〜98重量%の範囲であり、さらに好ましくは75〜97重量%である。一方、PC−Mは1〜40重量%であり、好ましくは2〜30重量%、さらに好ましくは3〜25重量%の範囲である。かかる樹脂組成物よりなる光学用成形材料を提供することによって、ディスク成形に際して、高記録密度ディスクに対応する、より精密な転写性が、ディスク強度を損ねることなく、達成可能となる。
【0016】
本発明で使用する(a)成分は、例えばミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸、硫化魚油の脂肪酸等の炭素数10〜22の一価脂肪酸と例えばエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール等の脂肪族多価アルコールとから誘導される、部分および/または全エステルの単独または混合物である。そのエステル化率は、多価アルコールを完全にエステル化した時のエステル化率を100%とすると、10〜80%、好ましくは20〜60%の範囲であることができる。この(A)成分の使用量は混合樹脂組成物100重量部に対して0.01〜0.1重量部の範囲である。0.01重量部より少ないと、溶融成形時の離型性が悪くなって成形品に曇りや離型歪に基づく光学的歪を生じるようになり、0.1重量部より多いと溶融成形時に熱分解により成形品に銀条を生じさせたり、基板やスタンパーに汚れを発生させるようになる。
【0017】
(b)成分はリン酸エステルであり、例えば、トリブチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジイソプロピルホスフェート等が挙げられる。特にトリメチルホスフェートが好ましい。その使用量は混合樹脂組成物100重量部に対して0.001〜0.05重量部である。0.001重量部より少ないと、得られる成形品が着色するようになり、0.05重量部より多くすると、溶融成形時に成形品に銀条を生じさせたり、耐沸水性を低下させるようになる。
【0018】
(c)成分は亜リン酸エステルであり、例えばビス[2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル]エチルフォスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、ジステアリル−ペンタエリスリトールジホスファイト、ジフェニル−ペンタエリスリチル−ジホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト等があげられる。特にトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトが好ましい。(c)成分である亜リン酸エステルはポリカーボネート樹脂の高温での熱安定性を向上させると共に、(a)成分との相互作用によって成形品の色相を改善する効果を奏する。その使用量は混合樹脂組成物100重量部に対して0.001〜0.01重量部である。0.001重量部より少ないと、充分な熱安定性向上効果や色相改善効果を発現し難く、0.01重量部より多くすると、耐沸水性を低下させたり銀条を生じさせるようになる。
【0019】
本発明の光学用成形材料の調製は任意の混合法によって実施でき、混合の順序も任意でよい。特に押出機による溶融混合法が最も好ましい方法である。さらに、本発明の成形材料には必要に応じて例えば紫外線吸収剤、着色剤等の添加剤を配合することができる。
【0020】
次に本発明におけるポリカーボネート樹脂およびその製法について説明する。本発明の混合樹脂組成物を構成するPC−AおよびPC−Mは、いずれも対応する二価フェノール成分とカーボネート前駆体とを例えば溶液重合法または溶融重合法等によって反応させることによって製造することができる。本発明において、PC−AおよびPC−Mは、それぞれ二価フェノール成分としてビスフェノールAおよびビスフェノールMの他に他の二価フェノールを目的および特性を損なわない割合で、例えば10モル%以下、好ましくは5モル%以下の割合で共重合させてもよい。
【0021】
ここで、他の二価フェノールの代表的な例としては、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノール−A)、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(3−イソプロピル−4−ヒドロキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−フェニル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、1,1’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−オルト−ジイソプロピルベンゼン、1,1’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタ−ジイソプロピルベンゼン(ビスフェノール−M)、1,1’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−パラ−ジイソプロピルベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルおよび4,4’−ジヒドロキシジフェニルエステル等が挙げられる。
【0022】
カーボネート前駆体としてはカルボニルハライド、カーボネートエステルまたはハロホルメート等が使用され、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネートまたは二価フェノールのジハロホルメート等が挙げられるが、ホスゲンまたはジフェニルカーボネートが好ましい。
上記二価フェノールとカーボネート前駆体とを例えば溶液重合法または溶融重合法によって反応させてポリカーボネート樹脂を製造するに当っては、必要に応じて触媒、末端停止剤、二価フェノールの酸化防止剤等を使用してもよい。
【0023】
溶液重合法による反応は、通常二価フェノールとホスゲンとの反応であり、酸結合剤および有機溶媒の存在下に反応させる。酸結合剤としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物またはピリジン等のアミン化合物が用いられる。有機溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられる。また、反応促進のために例えばトリエチルアミン、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド等の第三級アミン、第四級アンモニウム化合物、第四級ホスホニウム化合物等の触媒を用いることもできる。その際、反応温度は通常0〜40℃、反応時間は10分〜5時間程度、反応中のpHは9以上に保つのが好ましい。
【0024】
また、かかる重合反応において、通常末端停止剤が使用される。かかる末端停止剤として単官能フェノール類を使用することができる。単官能フェノール類は末端停止剤として分子量調節のために一般的に使用され、また得られたポリカーボネート樹脂は、末端が単官能フェノール類に基づく基によって封鎖されているので、そうでないものと比べて熱安定性に優れている。かかる単官能フェノール類としては、一般にはフェノールまたは低級アルキル置換フェノールであって、下記一般式(1)で表される単官能フェノール類を示すことができる。
【0025】
【化4】
Figure 0004674000
【0026】
[式中、Aは水素原子または炭素数1〜9の直鎖または分岐のアルキル基あるいはフェニル置換アルキル基であり、rは1〜5、好ましくは1〜3の整数である。]
上記単官能フェノール類の具体例としては、例えばフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−クミルフェノールおよびイソオクチルフェノールが挙げられる。
【0027】
また、他の単官能フェノール類としては、長鎖のアルキル基あるいは脂肪族ポリエステル基を置換基として有するフェノール類または安息香酸クロライド類、もしくは長鎖のアルキルカルボン酸クロライド類を使用することができ、これらを用いてポリカーボネート重合体の末端を封鎖すると、これらは末端停止剤または分子量調節剤として機能するのみならず、樹脂の溶融流動性が改良され、成形加工が容易になるばかりでなく、基板としての物性、特に樹脂の吸水率を低くする効果があり、また基板の複屈折率が低減される効果もあり、好ましく使用される。なかでも、下記一般式(2)および(3)で表される長鎖のアルキル基を置換基として有するフェノール類が好ましく使用される。
【0028】
【化5】
Figure 0004674000
【0029】
【化6】
Figure 0004674000
【0030】
[式中、Xは−R−CO−O−または−R−O−CO−である、ここでRは単結合または炭素数1〜10、好ましくは1〜5の二価の脂肪族炭化水素基を示し、nは10〜50の整数を示す。]
前記式(2)の置換フェノール類としてはnが10〜30、特に10〜26のものが好ましく、その具体例としては例えばデシルフェノール、ドデシルフェノール、テトラデシルフェノール、ヘキサデシルフェノール、オクタデシルフェノール、エイコシルフェノール、ドコシルフェノールおよびトリアコンチルフェノール等を挙げることができる。
【0031】
また、前記式(3)の置換フェノール類としてはXが−R−CO−O−であり、Rが単結合である化合物が適当であり、nが10〜30、特に10〜26のものが好適であって、その具体例としては例えばヒドロキシ安息香酸デシル、ヒドロキシ安息香酸ドデシル、ヒドロキシ安息香酸テトラデシル、ヒドロキシ安息香酸ヘキサデシル、ヒドロキシ安息香酸エイコシル、ヒドロキシ安息香酸ドコシルおよびヒドロキシ安息香酸トリアコンチルが挙げられる。
これらの末端停止剤は、得られたポリカーボネート樹脂の全末端に対して少くとも5モル%、好ましくは少くとも10モル%末端に導入されることが望ましく、また、末端停止剤は単独でまたは2種以上混合して使用してもよい。
【0032】
溶融重合法による反応は、通常二価フェノールとカーボネートエステルとのエステル交換反応であり、不活性ガスの存在下に二価フェノールとカーボネートエステルとを加熱しながら混合して、生成するアルコールまたはフェノールを留出させる方法により行われる。反応温度は生成するアルコールまたはフェノールの沸点等により異なるが、通常120〜350℃の範囲である。反応後期には反応系を10〜0.1Torr(1.3〜0.13×103Pa)程度に減圧して生成するアルコールまたはフェノールの留出を容易にさせる。反応時間は通常1〜4時間程度である。
【0033】
カーボネートエステルとしては、置換されていてもよい炭素数6〜10のアリール基、アラルキル基あるいは炭素数1〜4のアルキル基などのエステルが挙げられる。具体的にはジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m―クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネートなどが挙げられ、なかでもジフェニルカーボネートが好ましい。
【0034】
また、重合速度を高めるために重合触媒を用いることができ、かかる重合触媒としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、二価フェノールのナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属化合物;水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属化合物;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の含窒素塩基性化合物;アルカリ金属やアルカリ土類金属のアルコキシド類;アルカリ金属やアルカリ土類金属の有機酸塩類;その他に亜鉛化合物類、ホウ素化合物類、アルミニウム化合物類、珪素化合物類、ゲルマニウム化合物類、有機スズ化合物類、鉛化合物類、オスミウム化合物類、アンチモン化合物類、マンガン化合物類、チタン化合物類、ジルコニウム化合物類などの通常エステル化反応、エステル交換反応に使用される触媒を用いることができる。触媒は単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせ使用してもよい。これらの重合触媒の使用量は、原料の二価フェノール1モルに対し、好ましくは1×10-8〜1×10-3当量、より好ましくは1×10-7〜5×10-4当量の範囲で選ばれる。
【0035】
また、かかる重合反応において、フェノール性の末端基を減少するために、重縮反応の後期あるいは終了後に、例えばビス(クロロフェニル)カーボネート、ビス(ブロモフェニル)カーボネート、ビス(ニトロフェニル)カーボネート、ビス(フェニルフェニル)カーボネート、クロロフェニルフェニルカーボネート、ブロモフェニルフェニルカーボネート、ニトロフェニルフェニルカーボネート、フェニルフェニルカーボネート、メトキシカルボニルフェニルフェニルカーボネートおよびエトキシカルボニルフェニルフェニルカーボネート等の化合物を加えることが好ましい。なかでも2−クロロフェニルフェニルカーボネート、2−メトキシカルボニルフェニルフェニルカーボネートおよび2−エトキシカルボニルフェニルフェニルカーボネートが好ましく、特に2−メトキシカルボニルフェニルフェニルカーボネートが好ましく使用される。
【0036】
本発明では、芳香族ポリカーボネート樹脂光学用成形材料としての混合樹脂組成物の粘度平均分子量に関しては、特に規定しないが、過剰に低い分子量では、成形後の基板としての強度に問題が生じ、また逆に過剰に高いと成形時の溶融流動性が悪く、基板に好ましくない光学歪みが増大する。このことを考え合わせると粘度平均分子量は12,000〜20,000の範囲に制御されることが好ましく、13,000〜18,000が特に好ましい。かかる粘度平均分子量を有するポリカーボネート樹脂光学用成形材料は、光学用材料として十分な強度が得られ、また、成形時の溶融流動性も良好であり成形歪みが発生せず好ましい。また、上述のポリカーボネート樹脂光学用成形材料としての好ましい粘度平均分子量の範囲内に制御され、かつ熱安定性を維持するために、各々のポリカーボネート樹脂成分の好ましい粘度平均分子量の範囲が存在する。すなわちPC−Aにおいては、粘度平均分子量が12,000〜20,000の範囲に制御されることが好ましく、13,000〜18,000が特に好ましい。一方、PC−Mにおいては、5,000〜25,000の範囲であることが好ましく、10,000〜20,000がさらに好ましく、13,000〜18,000が特に好ましい。
【0037】
本発明の混合樹脂組成物は、PC−AおよびPC−Mの前記割合より構成されるが、さらに特性を損なわない範囲で少割合の他の樹脂が混合されていてもよい。
上記の2種類のポリカーボネート樹脂を混合する方法としては、各樹脂を塩化メチレンなどのポリカーボネート樹脂の良溶媒へ溶解させた溶液を作成し、これらをあらかじめ混合した後に造粒、ペレット化してかかる樹脂組成物を得る方法が、均一性の保持の観点から特に望ましい方法としてあげられるが特に限定されるものではない。
【0038】
原料ポリカーボネート樹脂は、従来公知の常法(溶液重合法、溶融重合法など)により製造した後、溶液状態において濾過処理を行ない未反応成分等の不純物や異物を除去することが好ましい。さらに射出成形に供するためのペレット状ポリカーボネート樹脂を得る押出工程(ペレット化工程)では溶融状態の時に濾過精度10μmの焼結金属フィルターを通すなどして異物を除去することが好ましい。必要により、例えばリン系等の酸化防止剤などの添加剤を加えることも好ましい。いずれにしても射出成形前の原料樹脂は異物、不純物、溶媒などの含有量を極力低くしておくことが必要である。
【0039】
上記ポリカーボネート樹脂光学用成形材料より光ディスク基板を製造する場合には射出成形機(射出圧縮成形機を含む)を用いる。この射出成形機としては一般的に使用されているものでよいが、炭化物の発生を抑制しディスク基板の信頼性を高める観点からシリンダーやスクリューと樹脂との付着性が低く、かつ耐食性、耐摩耗性を示す材料を使用してなるものを用いるのが好ましい。射出成形の条件としてはシリンダー温度300〜400℃、金型温度50〜140℃が好ましく、これらにより光学的に優れた光ディスク基板を得ることができる。成形工程での環境は、本発明の目的から考えて、可能な限りクリーンであることが好ましい。また、成形に供する材料を十分乾燥して水分を除去することや、溶融樹脂の分解を招くような滞留を起こさないように配慮することも重要となる。
【0040】
このように成形された光ディスク基板は、コンパクトディスク(以下、CDと称することがある)、CD−R、MO、MD−MO等や、さらにはデジタルバーサタイルディスク(以下 DVDと称する)、DVD−ROM、DVD−video、DVD−R、DVD−RAM等で代表される高密度光ディスク用基板として、使用される。
【0041】
本発明のポリカーボネート樹脂光学用成形材料は、高精密転写性に優れているので、グルーブ列もしくはビット列の間隔が0.1μm〜0.8μm、好ましくは0.1〜0.5μm、さらに好ましくは0.1〜0.35μmである光ディスク基板を成形によって容易に得ることが可能となる。またグルーブもしくはビットの光学的深さが、記録再生に使用されるレーザ光の波長λと基板の屈折率nに対してλ/8n〜λ/2n、好ましくはλ/6n〜λ/2n、さらに好ましくはλ/4n〜λ/2nの範囲にある光ディスク基板を得ることができる。かくして記録密度が10Gbit/inch2以上である高密度光学ディスク記録媒体の基材を容易に提供することができる。
【0042】
【実施例】
以下、実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明は何らこれに限定されるものではない。実施例中「部」は重量部である。なお評価は下記の方法に従った。
(1)粘度平均分子量
すべてのポリマー種について、塩化メチレン100mLにポリカーボネート樹脂0.7gを溶解した20℃溶液を用いて求めた比粘度(ηsp)を次式に挿入して求めた。
ηsp/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10-40.83
c=0.7
【0043】
(2)耐熱性;50mm×50mm×2mmの平板を射出成形機[日本製鋼所(株)製V17/65型]によりシリンダー温度380℃、成形サイクル45秒で成形中に成形を一旦停止し10分間滞留させた後、成形を再開し、滞留前後の平板のL値、a値、b値を日本電色製色差計Z‐10001DPにより測定し、下記式
【0044】
【数1】
Figure 0004674000
【0045】
[式中L1、a1、b1は滞留前のL値、a値、b値であり、L2、a2、b2は滞留後のL値、a値、b値である。]により色差(ΔE)を求めた。ΔEが大きい程色が悪くなり、耐熱性に劣ることを示す。
(3)白色欠点;ペレットを用いてディスク用成形機[住友重機(株)製DISK3M III]により光ディスク用基板(直径120mm、厚さ1.2mm)をシリンダー温度380℃、金型温度75℃で成形し、その基板25枚を温度80℃、湿度85%の条件下で168時間放置した後、光学顕微鏡を用いて基板中の微小加水分解物(球状白色欠点)数を数えた時の平均値。
(4)外観;上記光ディスク用基板を目視で観察し、欠点(離型不良による汚れやシルバー等)の有無を判定した。
【0046】
(5)転写性
射出成形機(名機製作所 M35B−D−DM)とキャビティ厚0.6mmt直径120mmの金型および深さ145nm、間隔0.5μm、幅0.2μmの溝が刻まれたスタンパーを用いて、シリンダー設定温度360℃、金型温度125℃、充填時間0.2秒、冷却時間15秒、型締力35トンでディスク基板を成形した。次に原子間力顕微鏡(セイコー電子工業 SPI3700)にてr=55mmにおけるディスク基板の溝部の深さを測定し、溝形状の再現率(=100×ディスクの溝深さ/スタンパーの溝深さ(%))を求めた。また成形した基板を1000枚目視観察し、割れの有無を確認した。
(6)光線透過率
射出成形機(名機製作所 M35B−D−DM)とキャビティ厚0.6mmt直径120mmの金型および平坦な表面を持つ鏡面スタンパーを用いて、シリンダー設定温度360℃、金型温度125℃、充填時間0.2秒、冷却時間15秒、型締力35トンで溝なしのディスク基板を成形した。このディスク基板について、日立製作所(株)製分光光度計U−3400を用いて、波長650nmにおける光線透過率を測定した。
【0047】
製造例
(A) 2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを二価フェノール成分として得られる芳香族ポリカーボネート樹脂(ポリマーA)の製造;
温度計、撹拌機および還流冷却器付き反応器にイオン交換水636.3部、48%水酸化ナトリウム水溶液116.6部を仕込み、これに2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン166.8部およびハイドロサルファイト0.35部を溶解した後、塩化メチレン524.9部を加え、撹拌下15〜25℃でホスゲン82.1部を40分要して吹込んだ。ホスゲン吹き込み終了後、48%水酸化ナトリウム水溶液24.9部およびp−tert−ブチルフェノール6.76部を加え、撹拌を始め、乳化後トリエチルアミン0.17部を加え、さらに28〜33℃で1時間撹拌して反応を終了した。反応終了後生成物を塩化メチレンで希釈して水洗した後塩酸酸性にして水洗し、水相の導電率がイオン交換水と殆ど同じになるまで水洗を繰り返して、粘度平均分子量15,200であるポリカーボネート樹脂の塩化メチレン溶液を得た。
(B) 下記化学式
【0048】
【化7】
Figure 0004674000
【0049】
で表される化合物を二価フェノール成分として得られる芳香族ポリカーボネート樹脂(ポリマーB)の製造;
温度計、撹拌機および還流冷却器付き反応器にイオン交換水1590.0部、48%水酸化ナトリウム水溶液102.1部を仕込み、これに下記化学式
【0050】
【化8】
Figure 0004674000
【0051】
で表される化合物203.9部およびハイドロサルファイト0.42部を溶解した後、塩化メチレン876.5部を加え、撹拌下15〜25℃でホスゲン70.0部を40分要して吹込んだ。ホスゲン吹き込み終了後、48%水酸化ナトリウム水溶液58.3部およびp−tert−ブチルフェノール3.85部を加え、撹拌を始め、乳化後トリエチルアミン0.15部を加え、さらに28〜33℃で1時間撹拌して反応を終了した。反応終了後生成物を塩化メチレンで希釈して水洗した後塩酸酸性にして水洗し、水相の導電率がイオン交換水と殆ど同じになるまで水洗を繰り返して、粘度平均分子量15,300であるポリカーボネートの塩化メチレン溶液を得た。
【0052】
尚、実施例、比較例に用いている脂肪酸エステル、リン酸エステル、亜リン酸エステルは下記の通りである。
脂肪酸エステル:ステアリン酸モノグリセライド(理研ビタミン製 リケマール S-100A)
亜リン酸エステル:トリス(2,4−di−tert−ブチルフェニル)ホスファイト (旭電化製 アデカスタブ2112)
リン酸エステル:リン酸トリメチル(第八化学工業製 TMP)
【0053】
[実施例1]
製造例(A)で製造したポリマーAの塩化メチレン溶液と(B)で製造したポリマーBの塩化メチレン溶液とを溶液中のポリマー重量比(ポリマーA:ポリマーB)が80:20となるようにそれぞれ攪拌機付容器に投入した後、攪拌して混合した。混合後、目開き0.3μmのフィルターを通過させた後、軸受け部に異物取出口を有する隔離室を設けたニーダー中の温水にポリカーボネート樹脂溶液を滴下し、塩化メチレンを留去しながらポリカーボネート樹脂をフレーク化した。次にこの含液ポリカーボネート樹脂を粉砕、乾燥してパウダーを得た。このパウダー100重量部に、脂肪酸エステル 0.045重量部、リン酸エステル0.005重量部、亜リン酸エステル 0.003重量部を添加混合した。次に、かかるパウダーをベント式二軸押出機[神戸製鋼(株)製KTX−46]によりシリンダー温度240〜270℃の温度範囲で押出機によりスレッドを押出し、カッターでペレット化し、成形評価した。
この時の粘度平均分子量ならびに成形評価結果について、表1に掲載した。
【0054】
[実施例2]
製造例(A)で製造したポリマーAの塩化メチレン溶液と(B)で製造したポリマーBの塩化メチレン溶液とを溶液中のポリマー重量比(ポリマーA:ポリマーB)が90:10となるようにそれぞれ攪拌機付容器に投入した以外は、実施例1と同様に行なった。この時の粘度平均分子量ならびに成形評価結果について、表1に掲載した。
【0055】
[実施例3]
製造例(A)で製造したポリマーAの塩化メチレン溶液と(B)で製造したポリマーBの塩化メチレン溶液とを溶液中のポリマー重量比(ポリマーA:ポリマーB)が70:30となるようにそれぞれ攪拌機付容器に投入した以外は、実施例1と同様に行なった。この時の粘度平均分子量ならびに成形評価結果について、表1に掲載した。
【0056】
[実施例4]
脂肪酸エステル添加量を0.025重量部に変更した以外は、実施例1と同様に行なった。この時の粘度平均分子量ならびに成形評価結果について、表1に掲載した。
【0057】
[実施例5]
リン酸エステル添加量を0.01重量部に変更した以外は、実施例1と同様に行なった。この時の粘度平均分子量ならびに成形評価結果について、表1に掲載した。
【0058】
[実施例6]
亜リン酸エステル添加量を0.007重量部に変更した以外は、実施例1と同様に行なった。この時の粘度平均分子量ならびに成形評価結果につ
いて、表1に掲載した。
【0059】
[比較例1](モノマー−A/モノマーB共重合)
温度計、撹拌機および還流冷却器付き反応器にイオン交換水1454.5部、48%水酸化ナトリウム水溶液216.6部を仕込み、これに2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン198.1部、下記化学式
【0060】
【化9】
Figure 0004674000
【0061】
で表される化合物48.9部およびハイドロサルファイト0.52部を溶解した後、塩化メチレン901.5部を加え、撹拌下15〜25℃でホスゲン130.0部を40分要して吹込んだ。ホスゲン吹き込み終了後、48%水酸化ナトリウム水溶液129.9部およびp−tert−ブチルフェノール9.1部を加え、撹拌を始め、乳化後トリエチルアミン0.35部を加え、さらに28〜33℃で1時間撹拌して反応を終了した。反応終了後生成物を塩化メチレンで希釈して水洗した後塩酸酸性にして水洗し、水相の導電率がイオン交換水と殆ど同じになるまで水洗を繰り返して、この共重合体ポリカーボネート樹脂の塩化メチレン溶液を得た。この溶液を目開き0.3μmのフィルターを通過させた後、軸受け部に異物取出口を有する隔離室を設けたニーダー中の温水にポリカーボネート樹脂溶液を滴下し、塩化メチレンを留去しながらポリカーボネート樹脂をフレーク化した。次にこの含液ポリカーボネート樹脂を粉砕、乾燥してパウダーを得た。このパウダー100重量部に、脂肪酸エステル 0.045重量部、リン酸エステル 0.005重量部、亜リン酸エステル 0.003重量部を添加混合した。次に、かかるパウダーをベント式二軸押出機[神戸製鋼(株)製KTX−46]によりシリンダー温度240〜270℃の温度範囲で押出機によりスレッドを押出し、カッターでペレット化し、成形評価した。
この時の粘度平均分子量ならびに成形評価結果について、表1に掲載した。
【0062】
[比較例2]
製造例(A)で製造したポリマーAの塩化メチレン溶液について、目開き0.3μmのフィルターを通過させた後、軸受け部に異物取出口を有する隔離室を設けたニーダー中の温水にポリカーボネート樹脂溶液を滴下し、塩化メチレンを留去しながらポリカーボネート樹脂をフレーク化した。次にこの含液ポリカーボネート樹脂を粉砕、乾燥してパウダーを得た。このパウダー100重量部に、脂肪酸エステル 0.045重量部、リン酸エステル 0.005重量部、亜リン酸エステル 0.003重量部を添加混合した。次に、かかるパウダーをベント式二軸押出機[神戸製鋼(株)製KTX−46]によりシリンダー温度240〜270℃の温度範囲で押出機によりスレッドを押出し、カッターでペレット化し、成形評価した。
この時の粘度平均分子量ならびに成形評価結果について、表1に掲載した。
【0063】
[比較例3]
製造例(A)で製造したポリマーAの塩化メチレン溶液と(B)で製造したポリマーBの塩化メチレン溶液とを溶液中のポリマー重量比(ポリマーA:ポリマーB)が50:50となるようにそれぞれ攪拌機付容器に投入した以外は、実施例1と同様におこなった。しかし、ガラス転移温度が低いため、ディスク成形する事ができなかった。
【0064】
[比較例4]
脂肪酸エステル添加量を0.001重量部に変更した以外は、実施例1と同様に行なった。この時の粘度平均分子量ならびに成形評価結果について、表1に掲載した。
[比較例5]
リン酸エステル添加量を0重量部に変更した以外は、実施例1と同様に行なった。この時の粘度平均分子量ならびに成形評価結果について、表1に掲載した。
[比較例6]
亜リン酸エステル添加量を0.02重量部に変更した以外は、実施例1と同様に行なった。この時の粘度平均分子量ならびに成形評価結果につい
て、表1に掲載した。
【0065】
【表1】
Figure 0004674000
【0066】
【表2】
Figure 0004674000
【0067】
【発明の効果】
本発明の高精密転写性ポリカーボネート樹脂光学用成形材料は、ポリカーボネート樹脂を成形してなる光記録媒体、とりわけ高密度記録媒体の製造に関して、スタンパー形状に対する精密転写性に好適であり、ハイサイクル成形で使用される高温成形に対して、極めて熱安定性に優れた高精密転写性ポリカーボネート樹脂光学用成形材料として好適に用いられる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an aromatic polycarbonate resin optical molding material having improved moldability. More specifically, in the production of optical recording media obtained by molding an aromatic polycarbonate resin optical molding material, especially in the production of high-density optical recording media, it has excellent precision transferability for stamper shapes, and in high temperature molding used in high cycle molding. An object of the present invention is to provide a polycarbonate resin optical molding material having extremely excellent thermal stability. Furthermore, the present invention relates to a high-precision transferable polycarbonate resin optical molding material, an optical disk substrate molded therefrom, and an optical recording medium.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, polycarbonate resins are widely used in many fields as engineering plastics because of their excellent transparency, heat resistance, mechanical properties, dimensional stability, and the like. In particular, a polycarbonate resin obtained by using bisphenol A as a dihydric phenol component is suitably used as an optical material, particularly an optical disk substrate material, because of its excellent transparency. However, in recent years, optical disks have been rapidly increasing in recording density and thinning. As a technique for increasing the recording density, the groove or pit interval, that is, the track pitch is narrowed to increase the recording density in the track direction. It is. Specifically, to increase the recording density from a compact disc (CD) to a digital versatile disc (DVD), the recording density in the track direction is reduced by narrowing the track pitch from 1.6 μm to 0.74 μm. It is doubled. On the other hand, due to the high-speed cycle in the molding, the conventional polycarbonate resin is not always satisfactory in terms of the moldability, especially the transfer accuracy, in the optical disk with high recording density.
[0003]
Therefore, in order to improve the transfer accuracy, it was necessary to raise the cylinder temperature of the molding machine to about 380 ° C. and the mold temperature to about 120 ° C.
However, when the molding temperature is increased and the molding cycle is increased, there is a problem that when the mold is taken out from the mold, a mold release failure occurs, the shape of the pit or groove is deformed, and the transfer accuracy is lowered.
[0004]
Further, in order to impart high fluidity, a method of containing a large amount of low molecular weight in the polycarbonate resin (JP-A-9-208684, JP-A-11-1551, etc.) or a specific long-chain alkylphenol is terminated. A method of using it as an agent (JP-A-11-269260, etc.) has been proposed. However, the method of increasing the content of this low molecular weight substance or the method of modifying the end group with a long-chain alkylphenol generally has a large decrease in thermal stability. Therefore, as a result of promoting thermal decomposition during molding, The mechanical strength is remarkably lowered, and the substrate is cracked by the protruding force from the mold, or the substrate is damaged when the optical disk substrate is handled.
[0005]
Therefore, the present inventors have abbreviated the conventional 2,2-bis- (4-hydroxyphenyl) propane [bisphenol A] as an aromatic polycarbonate resin (hereinafter “PC-A”) obtained as a dihydric phenol component. Compared to the following formula [I]
[0006]
[Chemical formula 2]
Figure 0004674000
[0007]
(However, R in the formula1~ RFourEach independently represents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 4 carbon atoms)
An aromatic polycarbonate resin (hereinafter sometimes abbreviated as “PC-M”) obtained by using a compound represented by the formula (hereinafter sometimes abbreviated as “bisphenol M”) as a dihydric phenol component, In order to achieve high precision transfer to the stamper shape, high surface fluidity was imparted to the surface layer generated in the disk molding process.
[0008]
Regarding the use of bisphenol M, a copolymerized polycarbonate resin obtained by using bisphenol A and bisphenol M as a dihydric phenol component has been proposed (see Japanese Patent No. 2552121). This copolycarbonate resin must be controlled by the resin itself, or it must be copolymerized with a very large proportion of bisphenol M in order to provide appropriate fluidity. As a result, the glass transition temperature is remarkably lowered, which makes it unsuitable as an optical molding material.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
The object of the present invention is suitable for high-precision transfer properties for stamper shapes in the molding of optical recording media, particularly high-density optical recording media, and extremely heat-stable even for high-temperature molding used in high cycle molding. An object of the present invention is to provide a polycarbonate resin optical molding material having excellent properties.
As a result of intensive research aimed at achieving the above object, the present inventors have obtained an aromatic polycarbonate resin obtained by using bisphenol M as a dihydric phenol component in order to improve fluidity without impairing thermal stability ( It has been found effective to use PC-M).
[0010]
That is, a mixture obtained by blending the PC-M in a specific ratio with an aromatic polycarbonate resin (PC-A) obtained by using bisphenol A, which has been conventionally used as an optical disk substrate, as a dihydric phenol component. A mixed resin composition containing a combination of a higher fatty acid ester and a specific phosphorus compound, which is a resin composition, has excellent precision transferability to stamper shapes and is extremely heat stable in high temperature molding used in high cycle molding It has been found that a polycarbonate resin optical molding material having excellent properties can be obtained. The present invention has been completed based on this finding.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, 60 to 99% by weight of aromatic polycarbonate resin (PC-A) obtained by using bisphenol A as a dihydric phenol component and the following formula [I]
[0012]
[Chemical 3]
Figure 0004674000
[0013]
(R1~ RFourEach independently represents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 4 carbon atoms. R1~ RFourIs preferably a hydrogen atom or a methyl group, particularly preferably a hydrogen atom. )
100 parts by weight of a polycarbonate resin containing 1 to 40% by weight of an aromatic polycarbonate resin (PC-M) obtained as a dihydric phenol component, (A) a monovalent fatty acid and a fat having 10 to 22 carbon atoms Part and / or total ester (component a) from 0.01 to 0.1 parts by weight, (B) phosphate ester (component b) from 0.001 to 0.05 parts by weight and C) A highly precise transferable polycarbonate resin optical molding material comprising 0.001 to 0.01 parts by weight of a phosphite ester (component c) is provided.
[0014]
In the present invention, “high precision transferability” means that, when an optical disk substrate is manufactured by injection molding using a transparent thermoplastic resin molding material, a fine uneven shape stamped on a stamper is faithfully transferred under normal molding conditions. It is a property that can be done.
[0015]
In the mixed resin composition of PC-A and PC-M in the present invention, PC-A in the total resin composition is in the range of 60 to 99% by weight, preferably 70 to 98% by weight, more preferably 75. ~ 97 wt%. On the other hand, PC-M is 1 to 40% by weight, preferably 2 to 30% by weight, and more preferably 3 to 25% by weight. By providing an optical molding material comprising such a resin composition, a more precise transferability corresponding to a high recording density disc can be achieved without damaging the disc strength during disc molding.
[0016]
The component (a) used in the present invention includes, for example, monovalent fatty acids having 10 to 22 carbon atoms such as fatty acids of myristic acid, palmitic acid, stearic acid, oleic acid, behenic acid and sulfurized fish oil, and ethylene glycol, glycerin, penta Single or mixture of partial and / or total esters derived from aliphatic polyhydric alcohols such as erythritol. The esterification rate can be in the range of 10 to 80%, preferably 20 to 60%, assuming that the esterification rate when the polyhydric alcohol is completely esterified is 100%. The amount of component (A) used is in the range of 0.01 to 0.1 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the mixed resin composition. If the amount is less than 0.01 parts by weight, the releasability at the time of melt molding deteriorates and optical distortion based on fogging or mold release distortion is generated in the molded product. Thermal decomposition causes silver strips to be formed on the molded product, and stains are generated on the substrate and stamper.
[0017]
Component (b) is a phosphate ester, and examples thereof include tributyl phosphate, triethyl phosphate, trimethyl phosphate, triphenyl phosphate, diphenyl monoorthoxenyl phosphate, dibutyl phosphate, dioctyl phosphate, diisopropyl phosphate, and the like. Trimethyl phosphate is particularly preferable. The amount used is 0.001 to 0.05 parts by weight per 100 parts by weight of the mixed resin composition. When the amount is less than 0.001 part by weight, the resulting molded product is colored. When the amount is more than 0.05 part by weight, a silver strip is formed in the molded product during melt molding, or the boiling water resistance is lowered. Become.
[0018]
The component (c) is a phosphite, such as bis [2,4-di-tert-butyl-6-methylphenyl] ethyl phosphite, bis (2,4-di-tert-butylphenyl) pentaerythritol diester. Examples thereof include phosphite, distearyl-pentaerythritol diphosphite, diphenyl-pentaerythrityl-diphosphite, and tris (2,4-di-tert-butylphenyl) phosphite. Tris (2,4-di-tert-butylphenyl) phosphite is particularly preferable. The phosphite ester as the component (c) improves the thermal stability of the polycarbonate resin at a high temperature and has the effect of improving the hue of the molded product by interaction with the component (a). The amount used is 0.001 to 0.01 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the mixed resin composition. When the amount is less than 0.001 part by weight, it is difficult to exhibit a sufficient effect of improving heat stability and hue, and when the amount is more than 0.01 part by weight, the boiling water resistance is lowered and silver stripes are generated.
[0019]
The optical molding material of the present invention can be prepared by any mixing method, and the order of mixing may be arbitrary. In particular, the melt mixing method using an extruder is the most preferable method. Furthermore, additives such as an ultraviolet absorber and a colorant can be blended in the molding material of the present invention as necessary.
[0020]
Next, the polycarbonate resin and the production method thereof in the present invention will be described. PC-A and PC-M constituting the mixed resin composition of the present invention are both produced by reacting a corresponding dihydric phenol component and a carbonate precursor by, for example, a solution polymerization method or a melt polymerization method. Can do. In the present invention, PC-A and PC-M are other dihydric phenols in addition to bisphenol A and bisphenol M as dihydric phenol components, respectively, in a proportion that does not impair the purpose and characteristics, for example, 10 mol% or less, preferably You may make it copolymerize in the ratio of 5 mol% or less.
[0021]
Here, as typical examples of other dihydric phenols, hydroquinone, resorcinol, 4,4′-dihydroxydiphenyl, bis (4-hydroxyphenyl) methane, bis {(4-hydroxy-3,5-dimethyl) Phenyl} methane, 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) ethane, 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) -1-phenylethane, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane (bisphenol-A) ), 2,2-bis {(4-hydroxy-3-methyl) phenyl} propane, 2,2-bis {(4-hydroxy-3,5-dimethyl) phenyl} propane, 2,2-bis {(3 , 5-Dibromo-4-hydroxy) phenyl} propane, 2,2-bis {(3-isopropyl-4-hydroxy) phenyl} propane, 2,2-bis {(4- Droxy-3-phenyl) phenyl} propane, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) butane, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) -3-methylbutane, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) -3,3-dimethylbutane, 2,4-bis (4-hydroxyphenyl) -2-methylbutane, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) pentane, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) -4 -Methylpentane, 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) cyclohexane, 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) -4-isopropylcyclohexane, 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) -3,3, 5-trimethylcyclohexane, 9,9-bis (4-hydroxyphenyl) fluorene, 9,9-bis {(4-hydroxy-3-methyl) phenyl } Fluorene, 1,1′-bis- (4-hydroxyphenyl) -ortho-diisopropylbenzene, 1,1′-bis- (4-hydroxyphenyl) -meta-diisopropylbenzene (bisphenol-M), 1,1 ′ -Bis- (4-hydroxyphenyl) -para-diisopropylbenzene, 1,3-bis (4-hydroxyphenyl) -5,7-dimethyladamantane, 4,4'-dihydroxydiphenylsulfone, 4,4'-dihydroxydiphenyl Examples thereof include sulfoxide, 4,4′-dihydroxydiphenyl sulfide, 4,4′-dihydroxydiphenyl ketone, 4,4′-dihydroxydiphenyl ether, and 4,4′-dihydroxydiphenyl ester.
[0022]
As the carbonate precursor, carbonyl halide, carbonate ester, haloformate or the like is used, and specific examples include phosgene, diphenyl carbonate, dihaloformate of dihydric phenol, etc., and phosgene or diphenyl carbonate is preferable.
In producing a polycarbonate resin by reacting the dihydric phenol with a carbonate precursor by, for example, a solution polymerization method or a melt polymerization method, a catalyst, a terminal terminator, a dihydric phenol antioxidant, etc., as necessary. May be used.
[0023]
The reaction by the solution polymerization method is usually a reaction between a dihydric phenol and phosgene, and is reacted in the presence of an acid binder and an organic solvent. As the acid binder, for example, an alkali metal hydroxide such as sodium hydroxide or potassium hydroxide or an amine compound such as pyridine is used. As the organic solvent, for example, halogenated hydrocarbons such as methylene chloride and chlorobenzene are used. In order to accelerate the reaction, a catalyst such as a tertiary amine such as triethylamine, tetra-n-butylammonium bromide or tetra-n-butylphosphonium bromide, a quaternary ammonium compound or a quaternary phosphonium compound may be used. it can. At that time, the reaction temperature is usually 0 to 40 ° C., the reaction time is preferably about 10 minutes to 5 hours, and the pH during the reaction is preferably maintained at 9 or more.
[0024]
In such a polymerization reaction, a terminal stopper is usually used. Monofunctional phenols can be used as such end terminators. Monofunctional phenols are commonly used as end terminators for molecular weight control, and the resulting polycarbonate resins are compared to those that do not because the ends are blocked by groups based on monofunctional phenols. Excellent thermal stability. Such monofunctional phenols are generally phenols or lower alkyl-substituted phenols, and can be monofunctional phenols represented by the following general formula (1).
[0025]
[Formula 4]
Figure 0004674000
[0026]
[Wherein, A is a hydrogen atom, a linear or branched alkyl group having 1 to 9 carbon atoms or a phenyl-substituted alkyl group, and r is an integer of 1 to 5, preferably 1 to 3. ]
Specific examples of the monofunctional phenols include phenol, p-tert-butylphenol, p-cumylphenol and isooctylphenol.
[0027]
Further, as other monofunctional phenols, phenols or benzoic acid chlorides having a long chain alkyl group or an aliphatic polyester group as a substituent, or long chain alkyl carboxylic acid chlorides can be used, When these are used to block the ends of the polycarbonate polymer, they not only function as end terminators or molecular weight regulators, but also improve the melt fluidity of the resin and facilitate the molding process, It has the effect of lowering the physical properties of the resin, especially the water absorption rate of the resin, and also has the effect of reducing the birefringence of the substrate, which is preferably used. Of these, phenols having a long-chain alkyl group represented by the following general formulas (2) and (3) as a substituent are preferably used.
[0028]
[Chemical formula 5]
Figure 0004674000
[0029]
[Chemical 6]
Figure 0004674000
[0030]
[Wherein X is —R—CO—O— or —R—O—CO—, wherein R is a single bond or a divalent aliphatic hydrocarbon having 1 to 10 carbon atoms, preferably 1 to 5 carbon atoms. Represents a group, and n represents an integer of 10 to 50. ]
The substituted phenols represented by the formula (2) preferably have n of 10 to 30, particularly 10 to 26. Specific examples thereof include decylphenol, dodecylphenol, tetradecylphenol, hexadecylphenol, octadecylphenol, eico. Examples include silphenol, docosylphenol, and triacontylphenol.
[0031]
Further, as the substituted phenols of the above formula (3), those in which X is —R—CO—O— and R is a single bond are suitable, and those in which n is 10 to 30, particularly 10 to 26 are suitable. Specific examples thereof include decyl hydroxybenzoate, dodecyl hydroxybenzoate, tetradecyl hydroxybenzoate, hexadecyl hydroxybenzoate, eicosyl hydroxybenzoate, docosyl hydroxybenzoate and triacontyl hydroxybenzoate.
These end terminators are desirably introduced at least at 5 mol%, preferably at least 10 mol%, based on the total end of the resulting polycarbonate resin. You may mix and use seeds or more.
[0032]
The reaction by the melt polymerization method is usually a transesterification reaction between a dihydric phenol and a carbonate ester. In the presence of an inert gas, the dihydric phenol and the carbonate ester are mixed with heating, and the resulting alcohol or phenol is mixed. It is carried out by a distilling method. The reaction temperature varies depending on the boiling point of the alcohol or phenol produced, but is usually in the range of 120 to 350 ° C. In the latter stage of the reaction, the reaction system is 10 to 0.1 Torr (1.3 to 0.13 × 10ThreeThe distillation of the alcohol or phenol produced by reducing the pressure to about Pa) is facilitated. The reaction time is usually about 1 to 4 hours.
[0033]
Examples of the carbonate ester include esters such as an optionally substituted aryl group having 6 to 10 carbon atoms, an aralkyl group, or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms. Specific examples include diphenyl carbonate, ditolyl carbonate, bis (chlorophenyl) carbonate, m-cresyl carbonate, dinaphthyl carbonate, bis (diphenyl) carbonate, dimethyl carbonate, diethyl carbonate, and dibutyl carbonate. Is preferred.
[0034]
In order to increase the polymerization rate, a polymerization catalyst can be used. Examples of the polymerization catalyst include alkali metal compounds such as sodium hydroxide, potassium hydroxide, sodium salt of dihydric phenol, potassium salt; calcium hydroxide, Alkaline earth metal compounds such as barium hydroxide and magnesium hydroxide; nitrogen-containing basic compounds such as tetramethylammonium hydroxide, tetraethylammonium hydroxide, trimethylamine and triethylamine; alkoxides of alkali metals and alkaline earth metals; alkali metals And organic acid salts of alkaline earth metals; other zinc compounds, boron compounds, aluminum compounds, silicon compounds, germanium compounds, organotin compounds, lead compounds, osmium compounds, antimony compounds, manganese Conversion Things, titanium compounds, usually the esterification reaction, such as zirconium compounds, there can be used a catalyst used in the transesterification reaction. A catalyst may be used independently and may be used in combination of 2 or more types. The amount of these polymerization catalysts used is preferably 1 × 10 with respect to 1 mol of dihydric phenol as a raw material.-8~ 1x10-3Equivalent weight, more preferably 1 × 10-7~ 5x10-FourIt is selected in the range of equivalents.
[0035]
In the polymerization reaction, in order to reduce phenolic end groups, for example, bis (chlorophenyl) carbonate, bis (bromophenyl) carbonate, bis (nitrophenyl) carbonate, bis ( It is preferable to add compounds such as (phenylphenyl) carbonate, chlorophenylphenyl carbonate, bromophenylphenyl carbonate, nitrophenylphenyl carbonate, phenylphenyl carbonate, methoxycarbonylphenylphenyl carbonate and ethoxycarbonylphenylphenyl carbonate. Of these, 2-chlorophenyl phenyl carbonate, 2-methoxycarbonylphenyl phenyl carbonate and 2-ethoxycarbonylphenyl phenyl carbonate are preferable, and 2-methoxycarbonylphenyl phenyl carbonate is particularly preferably used.
[0036]
In the present invention, the viscosity average molecular weight of the mixed resin composition as an aromatic polycarbonate resin optical molding material is not particularly specified. However, an excessively low molecular weight causes a problem in strength as a substrate after molding, and vice versa. On the other hand, if it is excessively high, the melt fluidity at the time of molding is poor, and the optical distortion unfavorable for the substrate increases. Considering this, the viscosity average molecular weight is preferably controlled in the range of 12,000 to 20,000, particularly preferably 13,000 to 18,000. A polycarbonate resin optical molding material having such a viscosity-average molecular weight is preferable because it has sufficient strength as an optical material, has good melt fluidity during molding, and does not cause molding distortion. Moreover, in order to control within the range of the preferable viscosity average molecular weight as the above-mentioned polycarbonate resin optical molding material and maintain thermal stability, there exists a range of preferable viscosity average molecular weight of each polycarbonate resin component. That is, in PC-A, the viscosity average molecular weight is preferably controlled in the range of 12,000 to 20,000, particularly preferably 13,000 to 18,000. On the other hand, in PC-M, it is preferably in the range of 5,000 to 25,000, more preferably 10,000 to 20,000, and particularly preferably 13,000 to 18,000.
[0037]
Although the mixed resin composition of this invention is comprised from the said ratio of PC-A and PC-M, the other resin of a small ratio may be mixed in the range which does not impair a characteristic further.
As a method of mixing the above two types of polycarbonate resins, a resin solution in which each resin is dissolved in a good solvent of a polycarbonate resin such as methylene chloride is prepared, and these are mixed in advance and then granulated and pelletized. Although the method of obtaining a thing is mention | raise | lifted as a method especially desirable from a viewpoint of maintenance of uniformity, it is not specifically limited.
[0038]
The raw material polycarbonate resin is preferably produced by a conventionally known conventional method (solution polymerization method, melt polymerization method, etc.) and then subjected to filtration in a solution state to remove impurities and foreign matters such as unreacted components. Furthermore, in the extrusion process (pelletizing process) for obtaining a pellet-like polycarbonate resin for use in injection molding, it is preferable to remove foreign matters by passing it through a sintered metal filter having a filtration accuracy of 10 μm in the molten state. If necessary, it is also preferable to add additives such as phosphorus-based antioxidants. In any case, it is necessary for the raw material resin before injection molding to keep the content of foreign matters, impurities, solvents, etc. as low as possible.
[0039]
When manufacturing an optical disk substrate from the polycarbonate resin optical molding material, an injection molding machine (including an injection compression molding machine) is used. This injection molding machine may be generally used, but from the viewpoint of suppressing the generation of carbides and improving the reliability of the disk substrate, the adhesion between the cylinder and screw and the resin is low, and the corrosion resistance and wear resistance are also low. It is preferable to use a material made of a material exhibiting properties. As conditions for injection molding, a cylinder temperature of 300 to 400 ° C. and a mold temperature of 50 to 140 ° C. are preferable, and an optically excellent optical disk substrate can be obtained. The environment in the molding process is preferably as clean as possible in view of the object of the present invention. It is also important to take into consideration that the material used for molding is sufficiently dried to remove moisture, and that no retention that causes decomposition of the molten resin occurs.
[0040]
The optical disk substrate thus formed includes compact disks (hereinafter sometimes referred to as CDs), CD-Rs, MOs, MD-MOs, and the like, as well as digital versatile disks (hereinafter referred to as DVDs), DVD-ROMs. It is used as a substrate for high-density optical disks represented by DVD-video, DVD-R, DVD-RAM and the like.
[0041]
Since the polycarbonate resin optical molding material of the present invention is excellent in high-precision transferability, the interval between groove rows or bit rows is 0.1 μm to 0.8 μm, preferably 0.1 to 0.5 μm, more preferably 0. An optical disk substrate having a thickness of 0.1 to 0.35 μm can be easily obtained by molding. The optical depth of the groove or bit is λ / 8n to λ / 2n, preferably λ / 6n to λ / 2n, preferably λ / 6n to λ / 2n with respect to the wavelength λ of the laser beam used for recording and reproduction and the refractive index n of the substrate. An optical disk substrate preferably in the range of λ / 4n to λ / 2n can be obtained. Thus, the recording density is 10 Gbit / inch.2The base material of the above-described high-density optical disk recording medium can be easily provided.
[0042]
【Example】
Hereinafter, although an example is given and explained in detail, the present invention is not limited to this at all. In the examples, “parts” is parts by weight. Evaluation was according to the following method.
(1) Viscosity average molecular weight
For all polymer species, the specific viscosity (η) determined using a 20 ° C. solution in which 0.7 g of polycarbonate resin was dissolved in 100 mL of methylene chloride.sp) Was inserted into the following equation.
ηsp/C=[η]+0.45×[η]2c (where [η] is the intrinsic viscosity)
[Η] = 1.23 × 10-FourM0.83
c = 0.7
[0043]
(2) Heat resistance: A 50 mm × 50 mm × 2 mm flat plate was temporarily stopped during molding at a cylinder temperature of 380 ° C. and a molding cycle of 45 seconds with an injection molding machine [Nippon Steel Works V17 / 65 type]. After retaining for a minute, molding was resumed, and the L value, a value, and b value of the flat plate before and after the retention were measured with a color difference meter Z-10001DP manufactured by Nippon Denshoku.
[0044]
[Expression 1]
Figure 0004674000
[0045]
[Where L1, A1, B1Are the L value, a value, and b value before dwell.2, A2, B2Are the L value, a value, and b value after residence. ] To determine the color difference (ΔE). The larger ΔE, the worse the color and the lower the heat resistance.
(3) White defect: An optical disk substrate (diameter: 120 mm, thickness: 1.2 mm) is formed at a cylinder temperature of 380 ° C. and a mold temperature of 75 ° C. using a pellet molding machine [DISK3M III manufactured by Sumitomo Heavy Industries, Ltd.] using pellets. After molding, the 25 substrates were allowed to stand for 168 hours at a temperature of 80 ° C. and a humidity of 85%, and then the average value when the number of microhydrolysates (spherical white defects) in the substrate was counted using an optical microscope. .
(4) Appearance: The optical disk substrate was visually observed to determine the presence or absence of defects (dirt due to defective release, silver, etc.).
[0046]
(5) Transferability
Cylinder using an injection molding machine (Meiki Seisakusho M35B-D-DM), a mold with a cavity thickness of 0.6 mm, a diameter of 120 mm, and a stamper with a groove of depth 145 nm, spacing 0.5 μm, width 0.2 μm. A disk substrate was molded at a set temperature of 360 ° C., a mold temperature of 125 ° C., a filling time of 0.2 seconds, a cooling time of 15 seconds, and a clamping force of 35 tons. Next, the depth of the groove of the disk substrate at r = 55 mm was measured with an atomic force microscope (Seiko Electronics Industries SPI3700), and the groove shape reproduction ratio (= 100 × the groove depth of the disk / the groove depth of the stamper ( %)). In addition, 1000 molded substrates were visually observed to check for cracks.
(6) Light transmittance
An injection molding machine (Miki Seisakusho M35B-D-DM), a mold with a cavity thickness of 0.6 mm, a diameter of 120 mm, and a mirror surface stamper with a flat surface, a cylinder set temperature of 360 ° C., a mold temperature of 125 ° C., and a filling time A disk substrate without grooves was formed with a 0.2 second cooling time of 15 seconds and a clamping force of 35 tons. About this disk substrate, the light transmittance in wavelength 650nm was measured using Hitachi Ltd. spectrophotometer U-3400.
[0047]
Production example
(A) Production of an aromatic polycarbonate resin (polymer A) obtained using 2,2-bis- (4-hydroxyphenyl) propane as a dihydric phenol component;
A reactor equipped with a thermometer, a stirrer and a reflux condenser was charged with 636.3 parts of ion-exchanged water and 116.6 parts of a 48% aqueous sodium hydroxide solution, and was charged with 166. 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane. After 8 parts and 0.35 part of hydrosulfite were dissolved, 524.9 parts of methylene chloride was added, and 82.1 parts of phosgene was blown in at 40 ° C. for 15 minutes at 15-25 ° C. with stirring. After completion of the phosgene blowing, 24.9 parts of a 48% aqueous sodium hydroxide solution and 6.76 parts of p-tert-butylphenol were added and stirring was started. The reaction was terminated by stirring. After completion of the reaction, the product is diluted with methylene chloride, washed with water, acidified with hydrochloric acid, washed with water, and repeatedly washed with water until the conductivity of the aqueous phase is almost the same as that of ion-exchanged water, and the viscosity average molecular weight is 15,200. A methylene chloride solution of polycarbonate resin was obtained.
(B) The following chemical formula
[0048]
[Chemical 7]
Figure 0004674000
[0049]
Production of an aromatic polycarbonate resin (polymer B) obtained as a dihydric phenol component as a compound represented by:
A reactor equipped with a thermometer, a stirrer and a reflux condenser was charged with 1590.0 parts of ion-exchanged water and 102.1 parts of a 48% aqueous sodium hydroxide solution.
[0050]
[Chemical 8]
Figure 0004674000
[0051]
After dissolving 203.9 parts of the compound and 0.42 part of hydrosulfite, 876.5 parts of methylene chloride was added, and 70.0 parts of phosgene was added for 40 minutes at 15-25 ° C. with stirring. It was crowded. After completion of the phosgene blowing, 58.3 parts of a 48% aqueous sodium hydroxide solution and 3.85 parts of p-tert-butylphenol were added, and stirring was started. The reaction was terminated by stirring. After completion of the reaction, the product is diluted with methylene chloride, washed with water, acidified with hydrochloric acid, washed with water, and repeatedly washed with water until the conductivity of the aqueous phase becomes almost the same as that of ion-exchanged water, and the viscosity average molecular weight is 15,300. A methylene chloride solution of polycarbonate was obtained.
[0052]
In addition, the fatty acid ester, phosphate ester, and phosphite ester used in Examples and Comparative Examples are as follows.
Fatty acid ester: Stearic acid monoglyceride (Riken Vitamin Rikemar S-100A)
Phosphite ester: Tris (2,4-di-tert-butylphenyl) phosphite (Adeka Stub 2112 manufactured by Asahi Denka)
Phosphate ester: Trimethyl phosphate (manufactured by 8th Chemical Industry TMP)
[0053]
[Example 1]
The weight ratio of polymer in the solution (polymer A: polymer B) of the methylene chloride solution of polymer A produced in Production Example (A) to the methylene chloride solution of polymer B produced in (B) is 80:20. Each was put into a container with a stirrer and then stirred and mixed. After mixing, after passing through a filter having a mesh size of 0.3 μm, the polycarbonate resin solution is dropped into warm water in a kneader provided with an isolation chamber having a foreign matter outlet at the bearing, and the methylene chloride is distilled off while the methylene chloride is distilled off. Flakes. Next, this liquid-containing polycarbonate resin was pulverized and dried to obtain a powder. To 100 parts by weight of this powder, 0.045 parts by weight of a fatty acid ester, 0.005 parts by weight of a phosphate ester, and 0.003 part by weight of a phosphite ester were added and mixed. Next, such powder was extruded with a bent twin screw extruder [Kobe Steel Co., Ltd. KTX-46] at a cylinder temperature range of 240 to 270 ° C. with an extruder, pelletized with a cutter, and evaluated for molding.
The viscosity average molecular weight and molding evaluation results at this time are listed in Table 1.
[0054]
[Example 2]
The weight ratio of polymer in the solution (polymer A: polymer B) of the methylene chloride solution of polymer A produced in Production Example (A) and the methylene chloride solution of polymer B produced in (B) is 90:10. The same procedure as in Example 1 was conducted except that each was put into a container with a stirrer. The viscosity average molecular weight and molding evaluation results at this time are listed in Table 1.
[0055]
[Example 3]
Polymer methylene chloride solution of polymer A produced in Production Example (A) and methylene chloride solution of polymer B produced in (B) were adjusted so that the polymer weight ratio (polymer A: polymer B) in the solution was 70:30. The same procedure as in Example 1 was conducted except that each was put into a container with a stirrer. The viscosity average molecular weight and molding evaluation results at this time are listed in Table 1.
[0056]
[Example 4]
The same procedure as in Example 1 was performed except that the fatty acid ester addition amount was changed to 0.025 parts by weight. The viscosity average molecular weight and molding evaluation results at this time are listed in Table 1.
[0057]
[Example 5]
The same operation as in Example 1 was conducted except that the addition amount of phosphate ester was changed to 0.01 parts by weight. The viscosity average molecular weight and molding evaluation results at this time are listed in Table 1.
[0058]
[Example 6]
The same operation as in Example 1 was conducted except that the addition amount of phosphite was changed to 0.007 parts by weight. The viscosity average molecular weight and molding evaluation results
And listed in Table 1.
[0059]
[Comparative Example 1] (Monomer-A / Monomer B Copolymerization)
A reactor equipped with a thermometer, a stirrer and a reflux condenser was charged with 1454.5 parts of ion-exchanged water and 216.6 parts of 48% aqueous sodium hydroxide solution, and 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane 198. 1 part, following chemical formula
[0060]
[Chemical 9]
Figure 0004674000
[0061]
After dissolving 48.9 parts of the compound represented by the formula and 0.52 part of hydrosulfite, 901.5 parts of methylene chloride was added, and 130.0 parts of phosgene was added at a temperature of 15 to 25 ° C. with stirring for 40 minutes. It was crowded. After completion of the phosgene blowing, 129.9 parts of 48% aqueous sodium hydroxide and 9.1 parts of p-tert-butylphenol were added, stirring was started, 0.35 part of triethylamine was added after emulsification, and further at 28 to 33 ° C. for 1 hour The reaction was terminated by stirring. After completion of the reaction, the product is diluted with methylene chloride, washed with water, acidified with hydrochloric acid, washed with water, and repeatedly washed with water until the conductivity of the aqueous phase is almost the same as that of ion-exchanged water. A methylene solution was obtained. After passing this solution through a filter having an aperture of 0.3 μm, the polycarbonate resin solution is dropped into warm water in a kneader provided with an isolation chamber having a foreign matter outlet at the bearing, and the methylene chloride is distilled off while the polycarbonate resin is distilled off. Flakes. Next, this liquid-containing polycarbonate resin was pulverized and dried to obtain a powder. To 100 parts by weight of the powder, 0.045 parts by weight of a fatty acid ester, 0.005 parts by weight of a phosphate ester, and 0.003 parts by weight of a phosphite ester were added and mixed. Next, such powder was extruded with a bent twin screw extruder [Kobe Steel Co., Ltd. KTX-46] at a cylinder temperature range of 240 to 270 ° C. with an extruder, pelletized with a cutter, and evaluated for molding.
The viscosity average molecular weight and molding evaluation results at this time are listed in Table 1.
[0062]
[Comparative Example 2]
About the methylene chloride solution of polymer A produced in Production Example (A), after passing through a filter having a mesh size of 0.3 μm, the polycarbonate resin solution is added to warm water in a kneader provided with an isolation chamber having a foreign matter outlet at the bearing portion. The polycarbonate resin was flaked while distilling off methylene chloride. Next, this liquid-containing polycarbonate resin was pulverized and dried to obtain a powder. To 100 parts by weight of the powder, 0.045 parts by weight of a fatty acid ester, 0.005 parts by weight of a phosphate ester, and 0.003 parts by weight of a phosphite ester were added and mixed. Next, such powder was extruded with a bent twin screw extruder [Kobe Steel Co., Ltd. KTX-46] at a cylinder temperature range of 240 to 270 ° C. with an extruder, pelletized with a cutter, and evaluated for molding.
The viscosity average molecular weight and molding evaluation results at this time are listed in Table 1.
[0063]
[Comparative Example 3]
The weight ratio of polymer (polymer A: polymer B) in the solution of the methylene chloride solution of polymer A produced in Production Example (A) and the methylene chloride solution of polymer B produced in (B) is 50:50. The same procedure as in Example 1 was conducted except that each was put into a container with a stirrer. However, since the glass transition temperature was low, the disk could not be formed.
[0064]
[Comparative Example 4]
The same operation as in Example 1 was conducted except that the fatty acid ester addition amount was changed to 0.001 part by weight. The viscosity average molecular weight and molding evaluation results at this time are listed in Table 1.
[Comparative Example 5]
The same procedure as in Example 1 was conducted except that the phosphate ester addition amount was changed to 0 part by weight. The viscosity average molecular weight and molding evaluation results at this time are listed in Table 1.
[Comparative Example 6]
The same procedure as in Example 1 was conducted except that the addition amount of phosphite was changed to 0.02 parts by weight. About the viscosity average molecular weight and molding evaluation results at this time
These are listed in Table 1.
[0065]
[Table 1]
Figure 0004674000
[0066]
[Table 2]
Figure 0004674000
[0067]
【The invention's effect】
The highly precise transferable polycarbonate resin optical molding material of the present invention is suitable for precision transferability with respect to a stamper shape in the production of an optical recording medium formed by molding a polycarbonate resin, particularly a high density recording medium. It is suitably used as a high precision transferable polycarbonate resin optical molding material that is extremely excellent in thermal stability with respect to the high temperature molding used.

Claims (7)

2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを二価フェノール成分として得られた芳香族ポリカーボネート樹脂(PC−A)60〜99重量%と下記式[I]
Figure 0004674000
(但し、式中R1〜R4は、それぞれ独立して水素原子または炭素原子数1〜4の炭化水素基を示す)
で表される化合物を二価フェノール成分として得られた芳香族ポリカーボネート樹脂(PC−M)1〜40重量%とを含有してなる混合樹脂組成物であるポリカーボネート樹脂100重量部に、(A)炭素数10〜22の一価脂肪酸と脂肪族多価アルコールとから誘導される部分および/または全エステル0.01〜0.1重量部、(B)リン酸エステル0.001〜0.05重量部および(C)亜リン酸エステル0.001〜0.01重量部を配合してなる高精密転写性ポリカーボネート樹脂光学用成形材料。
Aromatic polycarbonate resin (PC-A) 60-99% by weight obtained by using 2,2-bis- (4-hydroxyphenyl) propane as a dihydric phenol component and the following formula [I]
Figure 0004674000
(However, in the formula, R 1 to R 4 each independently represent a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 4 carbon atoms)
100 parts by weight of a polycarbonate resin, which is a mixed resin composition containing 1 to 40% by weight of an aromatic polycarbonate resin (PC-M) obtained by using the compound represented by Part and / or total ester derived from monohydric fatty acid having 10 to 22 carbon atoms and aliphatic polyhydric alcohol, 0.01 to 0.1 part by weight, (B) phosphate ester 0.001 to 0.05 part by weight Part and (C) 0.001 to 0.01 parts by weight of a phosphite ester, a highly precise transferable polycarbonate resin optical molding material.
前記芳香族ポリカーボネート樹脂(PC−A)はその粘度平均分子量が12,000〜20,000の範囲である請求項1記載の高精密転写性ポリカーボネート樹脂光学用成形材料。The high-precision transferable polycarbonate resin optical molding material according to claim 1, wherein the aromatic polycarbonate resin (PC-A) has a viscosity average molecular weight in the range of 12,000 to 20,000. 前記芳香族ポリカーボネート樹脂(PC−M)はその粘度平均分子量が、5,000〜25,000の範囲である請求項1又は2記載の高精密転写性ポリカーボネート樹脂光学用成形材料。The high-precision transferable polycarbonate resin optical molding material according to claim 1 or 2, wherein the aromatic polycarbonate resin (PC-M) has a viscosity average molecular weight in the range of 5,000 to 25,000. 請求項1〜3記載のいずれかのポリカーボネート樹脂光学用成形材料により成形された光ディスク基板。An optical disk substrate molded from the polycarbonate resin optical molding material according to claim 1. 請求項1〜3記載のいずれかのポリカーボネート樹脂光学用成形材料により成形された、グルーブ列もしくはピット列の間隔が0.1μm〜0.8μmである光ディスク基板。An optical disk substrate formed by the polycarbonate resin optical molding material according to any one of claims 1 to 3 and having a groove row or pit row interval of 0.1 µm to 0.8 µm. グルーブもしくはピットの光学的深さが、記録再生に使われるレーザー光の波長λと基板の屈折率nに対してλ/8n〜λ/2nの範囲である請求項5記載の光ディスク基板。6. The optical disk substrate according to claim 5, wherein the optical depth of the groove or pit is in the range of [lambda] / 8n to [lambda] / 2n with respect to the wavelength [lambda] of the laser beam used for recording and reproduction and the refractive index n of the substrate. 請求項4〜6記載のいずれかの光ディスク基板を用いた光学記録媒体。An optical recording medium using the optical disk substrate according to claim 4.
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