JP4671911B2 - マルチキャストmplsにおけるlspの経路集約方法及びルータ及びlsp経路集約プログラム - Google Patents

マルチキャストmplsにおけるlspの経路集約方法及びルータ及びlsp経路集約プログラム Download PDF

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Description

本発明は、マルチキャストMPLS(Multi Protocol Label Switching)におけるLSP(Label Switched Path)の経路集約方法及びルータ及びLSP経路集約プログラムに係り、特に、マルチキャストMPLSにおけるLSPの経路集約方法及びルータ及びLSP経路集約プログラムに係り、特に、マルチキャストMPLSネットワークにおけるポイントツーマルチキャストポイント(P2MP)LSPの経路集約方法に関する技術において、迂回対象のLSPが保護対象となるLSP上のルータと合流した場合に、当該ルータにて保護対象LSPの経路を元の保護対象LSPの経路と統合して集約し、当該ルータ配下のルータにおいて保持すべきLSP状態数の削減を可能とし、ルータにおけるLSPの状態管理の負荷軽減を図るためのマルチキャストMPLSにおけるLSPの経路集約方法及びルータ及びLSP経路集約プログラムに関する。
従来のMPLSにおけるLSPの迂回経路設定方式の一つとして、one-to-oneバックアップ技術がある。one-to-oneバックアップ技術とは、保護対象とするLSP(以下、Protected LSPと記す)が通過する各LSR(Label Switching Router)において、当該LSRの下流のリンクあるいはルータ故障による障害を回復するために、Protected LSP毎に迂回経路(Detour LSP)を当該Protected LSPのEgressルータまで計算し、RSVP-TE(Resource Reservation Signaling Protocol for Traffic Engineering)を拡張したPath Messageを用いて設定するという技術である(例えば、非特許文献1参照)。
なお、各LSPが計算主体となってDetour LSPを計算し、このProtected LSP上でのDetour LSPの計算と設定を担うルータは、PLR(Pointe of Local Repair)と呼ばれる。また、PLRから計算され、設定されたDetour LSPが当該Protected LSPのEgressルータに到達する前に、Protected LSP上のルータと合流した場合、当該ルータは、MP(マージポイント)と呼ばれ、MPにてDetour LSPの宛先ルータと元のProtected LSPの宛先ルータが同一である場合には、MPにてDetour LSPとProtected LSPが統合され経路が集約される機能がある。
一方、複数のEgressルータに対して一つのLSPを設定することができ、同一のデータを複数のEgressルータに対して同報する際に、ネットワーク帯域が効率的に利用できるなど、規模拡張性に優れるマルチキャストMPLS技術もある(例えば、非特許文献2参照)。当該技術で用いられるP2MP LSPに対するone-to-oneバックアップ方式としての迂回経路算出方式の検討も行われている(例えば、非特許文献3参照)。
P. Pan, G. Swallow, A. Atlas: "Fast Reroute Extensions to RSVP-TE for LSP Tunnels", RFC4090. R. Aggarwal, D. Papadimitriou, S. Yasukawa: "Extensions to RSVP-TE for Point to Multipoint TE LSPs", draft-ietf-mpls-rsvp-te-p2mp-03.txt. 高橋、高木、清水、安川、"Point to multipoint LSPにおける高速迂回経路計算方式に関する一検討", 2005年電子情報通信学会ソサイエティ大会 2005年9月 B-6-12
図9は、従来の2つの課題を説明するための図である。同図(A)は、元のネットワーク構成図を示し、同図(B)は、既存技術による迂回経路設定図(PLRからみた迂回対象ノードは削除している)を示す。
上記のP2MP LSPに対する迂回経路算出方式では、PLRにおける迂回経路算出方式についてのみ言及されており、特に、MP候補を定めて、当該MP候補を経由してDetour LSPの経路算出を行うという点が特徴である。このため、MP候補配下の経路においては、Protected LSPとDetour LSPが重複し、当該経路上のルータにおいて、保持すべきLSP状態数が増大してしまう、という第1の問題点がある。
また、上記技術において算出された迂回経路がMP候補と交わる前に元のProtected LSP上のルータと交わった場合でも、MP候補まで迂回用のLSPを設定する動作を継続し、仮に迂回経路に切り替わった場合には、合流した点とMP間の帯域を上り下りで二重に使用してしまい、非効率な帯域使用状態になってしまうといった第2の問題点がある。
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、P2MP LSPに対する迂回経路設定において、合流ルータ配下のLSP状態保持数を削減することが可能となると共に、合流ルータとMP候補間の無駄な帯域使用を回避することも可能なマルチキャストMPLSにおけるLSPの経路集約方法及びルータ及びLSP経路集約プログラムを提供することを目的とする。
図1は、本発明の原理を説明するための図である。
本発明(請求項1)は、マルチキャストMPLSにおけるLSPの経路を集約する際に、ある保護対象となるポイントツーマルチキャストポイント(P2MP)LSP上のルータ、あるいは、リンクに障害が発生した場合に、当該障害から回避し、通信の継続性を担保するために設定される迂回用のDetour P2MP LSPが、保護対象のP2MP LSP上の何れかのルータと合流した場合の合流ルータにおける経路集約方法であって、
合流ルータが、
迂回用のDetour P2MP LSPの設定用のメッセージを受信すると、該メッセージに含まれる1つもしくは複数の宛先ルータ情報と、当該合流ルータの記憶手段から取得した当該合流ルータ配下の保護対象のP2MP LSPの1つもしくは複数の宛先ルータ情報が全て一致するかを判定するルータ情報判定ステップ(ステップ1)と、
ルータ情報判定ステップ(ステップ1)の判定において、全て一致した場合に、宛先ルータ情報の当該ルータを迂回用のDetour P2MP LSPと元の保護対象のP2MP LSPとのマージポイント(MP)とし(ステップ2)、該MPとなった合流ルータにて該迂回用のDetour P2MP LSPを終端し(ステップ3)、該MPとなった合流ルータの下流の該迂回用のDetour P2MP LSPの経路と元の保護対象のP2MP LSPの経路を統合し(ステップ4)、経路集約を行う経路集約ステップと、を行う。
また、本発明(請求項2)は、ルータ情報判定ステップ(ステップ1)において、
合流ルータは、
迂回用のDetour P2MP LSPを設定するために基点となるルータから送信され、ネットワーク内を転送されてきた迂回経路設定情報が、当該合流ルータ上の記憶手段に格納されている保護対象のP2MP LSPに対する迂回経路設定情報であることを検出するステップと、
迂回経路設定情報に含まれる宛先ルータ情報を抽出するステップと、
記憶手段に保持されている保護対象のP2MP LSPの宛先ルータ情報を参照して、抽出された宛先ルータ情報を比較するステップと、を行い、
経路集約ステップにおいて、
保護対象のP2MP LSPの宛先ルータ情報と迂回経路設定情報に含まれる宛先ルータ情報とが一致した場合には、当該合流ルータを迂回用のDetour P2MP LSPと元の保護対象のP2MP LSPとのMPにすると共に、該MPとなった合流ルータにて迂回用のDetour P2MP LSPを終端するステップと、
MPとなった合流ルータの下流の迂回用のDetour P2MP LSPと元の保護対象のP2MP LSPの経路を統合し集約するステップと、
保護対象のP2MP LSPの宛先ルータ情報と、迂回経路設定情報に含まれる宛先情報とが一致しない場合には、該迂回経路設定情報を、次の転送すべきルータに対して転送処理を行うステップと、を行う。
また、本発明(請求項3)は、MPとなった合流ルータにおいて、
迂回用のDetour P2MP LSPを終端し、当該ルータ配下の迂回用のDetour P2MP LSPと元の保護対象のP2MP LSPの経路を統合し集約が完了した場合に、
迂回用のDetour P2MP LSPの送信元となっているルータに対して設定が完了した旨の情報を送信する。
図2は、本発明の原理構成図である。
本発明(請求項4)は、マルチキャストMPLSにおけるLSPの経路を集約する際に、ある保護対象となるP2MP LSP上のルータ、あるいは、リンクに障害が発生した場合に、当該障害から回避し、通信の継続性を担保するために設定される迂回用のDetour P2MP LSPが、保護対象のP2MP LSP上の何れかのルータと合流した場合の合流ルータであって、
迂回経路設定情報の受信、転送、終端、及び迂回経路設定完了メッセージ送信を行う迂回経路設定メッセージ処理手段110と、
保護対象のP2MP LSPの宛先ルータ情報を保持する記憶手段220を有し、該保護対象のP2MP LSPの宛先ルータ情報を保持すると共に、当該合流ルータの下流の迂回用のDetour P2MP LSPと元の保護対象のP2MP LSPの経路を統合し集約するMPLSパス管理手段210と、
MPLSパス管理手段210から保護対象のP2MP LSPの宛先ルータ情報を取得し、迂回経路メッセージ処理手段で抽出された宛先ルータ情報とを比較し、比較結果に基づいて迂回経路設定メッセージ処理手段に指示する宛先ルータ判定手段120と、
を有し、
宛先ルータ判定手段120は、
MPLSパス管理手段210から取得した保護対象のP2MP LSPの宛先ルータ情報と迂回経路メッセージ処理手段110で受信した迂回経路設定情報から抽出された宛先ルータ情報が同一であると判定した場合は、該迂回経路メッセージ処理手段110に対して、当該迂回経路設定情報の終端及び迂回経路設定完了情報の送信を指示すると共に、MPLSパス管理手段210に対して、当該迂回経路のDetour P2MP LSPと保護対象のP2MP LSPの経路統合を指示する手段と、
同一でないと判断した場合は、迂回経路メッセージ処理手段110に迂回経路設定情報の転送を指示する手段を含み、
迂回経路設定メッセージ処理手段110は、
受信した迂回経路設定情報が当該合流ルータ上の記憶手段に保持されている保護対象のP2MP LSPに対する迂回経路設定情報であることを検出し、該迂回経路設定情報に含まれる宛先ルータ情報を抽出し、宛先ルータ判定手段120に転送する手段と、
宛先ルータ判定手段120から迂回経路設定情報の終端が指示された場合は、当該合流ルータを迂回用のDetour P2MP LSPと元の保護対象のP2MP LSPとのMPにすると共に、該MPとなった合流ルータにて迂回用のDetour P2MP LSPを終端する手段と、
宛先ルータ判定手段120から迂回経路設定情報の転送が指示された場合は、該迂回経路設定情報を、次の転送すべきルータに対して転送する手段と、を有し、
MPLSパス管理手段210は、
宛先ルータ判定手段120から迂回経路のDetour P2MP LSPと保護対象のP2MP LSPの経路統合を指示されると、MPとなった合流ルータの下流の該迂回経路のDetour P2MP LSPと該保護対象のP2MP LSPの経路を統合する手段を有する。

本発明(請求項5)は、コンピュータに、請求項4記載のルータの各手段を実行させるマルチキャストMPLSにおけるLSP経路集約プログラムである。
上記のように本発明によれば、合流ルータにおいて、保護対象LPSのEgressルータと迂回路のEgressルータが一致した場合に、合流ルータ配下の保護対象LSPと迂回用のLSPの経路を統合することにより、P2MP LSPに対する迂回経路設定において、合流ルータ配下のLSP状態保持数を削減することが可能となると共に、合流ルータとMP候補間の無駄な帯域使用を回避することも可能となり、効率的な迂回経路設定が実現できる。
以下、図面と共に本発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施の形態]
本実施の形態を図3〜図6を用いて説明する。
図3は、本発明の第1の実施の形態におけるネットワーク構成を示す。
同図に示すネットワークは、全10ルータから構成され、ルータ1をIngressルータとし、ルータ9,10をそれぞれEgressルータとするP2MP LSPが設定されている。なお、このP2MP LSPを保護対象LSP(以下、Protected LSPと記す)とする。当該ネットワーク構成において、全ルータは、マルチキャストMPLS対応のルータであるとし、LSPを分岐できるブランチルータとなりうるものとする。これを元に、PLRがDetour P2MP LSPの設定を開始した場合から、MPの動作を順を追って説明する。なお、本実施の形態では、PLRがルータ2の場合を例に説明する。この場合、PLRであるルータ2が迂回を意識する迂回対象ノードは、ルータ4であって、MP候補はルータ6であるとする。なお、ネットワーク内の各ルータは、OSPF-TE(Katz, et al.: “Traffic Engineering (TE) Extensions to OSPF Version 2”, RFC3630)等のプロトコルによって、自エリア内のネットワーク構成については既知であり、RSVP-TEプロトコルにおけるRRO(Record Route Object)によってP2MP LSPがどの経路を通っているかの情報についても既知であるとする。このため、各ルータにおいてはEgressルータがどれであるかについては既知である。
図4は、本発明の第1の実施の形態における合流ルータにおける動作例を示す。同図(A)はPLRからの計算結果を示し、同図(B)は、合流ルータにおける経路集約を示す。
また、図5は、本発明の第1の実施の形態における合流ルータにおける動作のフローチャートである。以下、図4、図5を用いて動作を説明する。
まず、PLR(ルータ2)において、図4(A)に示されるように、PLRからMP候補を経由して宛先ルータであるルータ9及びルータ10に到達できるような迂回用のDetour LSPの経路計算がなされ、迂回経路設定用のメッセージが送出されたものとし、ちょうどルータ8が当該メッセージを受信したとする(ステップ301)。なお、この迂回経路設定用メッセージ中には、迂回経路を設定するための経路として、PLRから各Egressルータまで到達可能な経路が明示的に挿入されている(ルータ2−3−5−8−6−8−7−9、ルータ2−3−5−8−6−8−10。また合流ルータであるルータ8から先にまだメッセージが到達していないことを示すため、細点線で示している)。
このとき、合流ルータ8は、当該迂回経路設定用メッセージに含まれる保護対象LSPを示す識別子を調査し、当該迂回経路設定用メッセージを処理すべきかどうかを判定する(ステップ302)。
次に、合流ルータ8において設定されているLSPに対応する迂回経路設定用メッセージであると判断した場合は、保護対象LSPのEgressルータと迂回経路設定メッセージに含まれるEgressルータが同一であるかどうかの判定を行う(ステップ303)。ここで、保護対象LSPのEgressルータと迂回経路設定メッセージに含まれるEgressルータが同一であると判断された場合は、合流ルータ8からEgressルータに向かう方向において、迂回用のLSPと保護対象LSPの経路を統合させることが可能であると判断し、合流ルータにおいて経路統合を行う(ステップ304)。
その後、PLRに向かって迂回経路設定が完了したことを通知するメッセージを送信し(ステップ305)、一連の迂回経路設定処理が完了する。
一方、ステップ302、もしくはステップ303の判定の結果、該当しないと判断された場合については、合流ルータ8は、当該迂回経路設定メッセージを次の転送先に転送する(ステップ306)(具体的には、MP候補6に向かうネクストホップルータに対して転送される)。
本実施の形態の場合、図4(B)における合流ルータ(ルータ8)において保護対象LSPのEgressルータは、ルータ9及びルータ10であって、迂回経路設定メッセージに含まれるEgressルータもルータ9、ルータ10と同一であるため、ステップ304の処理を行うことで経路統合が行われる。その結果、ルータ8において迂回経路メッセージは終端され、ルータ8からEgressルータであるルータ9及びルータ10に向かう経路は元の保護対象LSPと統合されると共に、PLR(ルータ2)に向かって迂回経路設定完了の情報が送信される。
[第2の実施の形態]
本実施の形態を図6、図7を用いて説明する。
図6は、本発明の第2の実施の形態におけるネットワーク構成を示す。
同図に示すネットワークは、全10ルータから構成され、ルータ1をIngressルータとし、ルータ9、ルータ10をそれぞれEgressルータとするP2MP LSPが設定されている。なお、このP2MP LSPを保護対象LSP(以下、Protected LSPと記す)とする。同図に示すネットワーク構成において、全ルータはマルチキャストMPLS対応のルータであるとし、LSPを分岐できるブランチルータとなりうるものとする。これを元にPLRがDetour P2MP LSPの設定を開始した場合から、MPの動作を順を追って説明する。なお、本実施の形態では、PLRがルータ2の場合を例に説明する。
この場合、PLRであるルータ2が迂回を意識する迂回対象ノードは、ルータ4であって、MP候補はルータ6であるとする。なお、ネットワーク内の各ルータはOSPF-TE等のプロトコルによって、自エリア内のネットワーク構成については既知であり、RSVP-TEプロトコルにおけるRRO(Record Route Object)によってP2MP LSPがどの経路を通っているかの情報についても既知であるとする。このため、各ルータにおいては、Egressルータがどれであるかについては既知である。
ここで、図7の動作例を用いて本実施の形態の説明を行う。図7は、本発明の第2の実施の形態における合流ルータにおける動作例を示す。同図(A)は、PLRからの計算結果を示し、同図(B)は合流ルータにおけるメッセージ転送を示す。同図(C)は経路集約を示す。
まず、PLR(ルータ2)において、図7(A)に示されるように、PLRからMP候補を経由して宛先ルータであるルータ9及びルータ10に到達できるような迂回用のDetour LSPの経路計算がなされ、迂回経路設定用のメッセージが送出されたものとし、ちょうどルータ8が当該メッセージを受信したとする。なお、この迂回経路設定用メッセージ中には、迂回経路を設定するための経路として、PLRから各Egressルータまで到達可能な経路が明示的に挿入されている(ルータ2−3−5−8−6−7−9、ルータ2−3−5−8−6−8−10)。ここで、合流ルータであるルータ8において、図5のステップ303の処理を行うと、この場合、ルータ8配下に設定されている保護対象LSPのEgressルータはルータ10のみであって、迂回経路設定用メッセージ中に含まれるEgressルータであるルータ9とルータ10と一致しない結果となる。このため、図7(B)に示すように、合流ルータ8は、次に転送すべきネクストホップルータに対して迂回経路設定用メッセージを転送し、合流ルータ8における処理は終了する。その後、次の合流ルータにおいて、図5で示す処理と同様の処理が行われ、図7(C)に示すように、保護対象LSPのEgressルータと迂回経路設定用メッセージ中に含まれるEgressルータが同一となる合流ルータにおいて迂回経路設定メッセージが終端され、当該ルータにおいて迂回経路用のLSPと保護対象LSPの経路が集約される。
なお、迂回経路設定メッセージがMP候補に到達するまで迂回経路設定メッセージが終端されない可能性があるが、MP候補においては必ず保護対象LSPのEgressルータと迂回経路のEgressルータは一致するため、迂回経路設定は完了される。
[第3の実施の形態]
本実施の形態では、ルータの構成について説明する。
図8は、本発明の第3の実施の形態におけるルータの要部の構成を示す。
同図に示す構成は、特に、経路統合算出部の構成を主として示しており、その他、IPパケットの転送処理を行う部分や、ルーティングプロトコル処理を行う部分については、特に限定せず、既存の機能を用いるものとする。
同図に示す経路統合算出部100は、当該ルータにて受信した迂回経路設定メッセージが当該ルータ上で設定されている保護対象LSPに対する迂回経路設定メッセージであるかどうかの判定と、迂回経路設定メッセージの転送を司る迂回経路設定メッセージ処理部110と、Egressルータを比較するEgressルータ判定部120から構成され、一般経路計算部200と接続されている。
一般経路計算部200は、Egressルータ情報を保持するネットワーク構成図記憶部220と、MPLSパスを管理するMPLSパス管理部210とを有する。
迂回経路設定メッセージ処理部110において、処理対象の迂回経路設定メッセージであると判断したときは、Egressルータ判定部120が一般経路計算部200のネットワーク構成図記憶部220に保存されている当該保護対象LSPのEgressルータ情報を取得し、当該迂回経路設定メッセージ中に含まれるEgressルータ情報と比較を行う。その結果、同一であると判定された場合は、Egressルータ判定部120は、迂回経路設定メッセージ処理部110に対して当該迂回経路設定メッセージの終端とPLRに対する迂回経路設定完了メッセージの送信の指示を行うと共に、MPLSパス管理部210に対して当該迂回経路のLSPと保護対象LSPの経路統合の指示を行う。
これにより、迂回経路設定メッセージ処理部110は、迂回経路設定メッセージの終端を行い、また、MPLSパス管理部210は、迂回経路のLSPの経路と保護対象LSPの経路の統合を行う。
一方、迂回経路設定メッセージ処理部110において、処理対象の迂回経路設定メッセージではないと判断したときは、次の転送先ルータを割り出し、そのまま当該迂回経路設定メッセージの転送処理を行う。また、Egressルータ判定部120において、保護対象LSPのEgressルータ情報と迂回経路設定メッセージ中のEgressルータ情報が一致しない場合においても同様に迂回経路設定メッセージ処理部110に対して次転送ルータへの当該迂回経路設定メッセージの転送処理を指示する。これにより、迂回経路設定メッセージ処理部110は、当該迂回経路設定メッセージを次に転送すべきルータに対して転送処理を行う。
また、本発明では、上記のルータにおける動作をプログラムとして構築し、ルータとしえて利用されるコンピュータにインストールして実行させる、または、ネットワークを介して流通させることが可能である。
また、構築されたプログラムをハードディスクや、フレキシブルディスク・CD−ROM等の可搬記憶媒体に格納し、コンピュータにインストールする、または、配布することが可能である。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において種々変更・応用が可能である。
本発明は、マルチキャストMPLSにおけるLSPの経路を集約する技術に適用可能である。
本発明の原理を説明するための図である。 本発明の原理構成図である。 本発明の第1の実施の形態におけるネットワーク構成図である。 本発明の第1の実施の形態における合流ルータにおける動作例である。 本発明の第1の実施の形態における合流ルータにおける動作のフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態におけるネットワーク構成図である。 本発明の第2の実施の形態における合流ルータにおける動作例である。 本発明の第3の実施の形態におけるルータの要部の構成図である。 従来の問題点を説明するための図である。
符号の説明
1〜10 ルータ
100 経路統合算出部
110 迂回経路設定メッセージ処理手段、迂回経路設定メッセージ処理部
120 宛先ルータ判定手段、Egressルータ判定部
200 一般経路計算部
210 MPLSパス管理手段、MPLSパス管理部
220 記憶手段、ネットワーク構成図記憶部

Claims (5)

  1. マルチキャストMPLS(Multi Protocol Label Switching)におけるLSP(Label Switched Path)の経路を集約する際に、ある保護対象となるポイントツーマルチキャストポイント(P2MP)LSP上のルータ、あるいは、リンクに障害が発生した場合に、当該障害から回避し、通信の継続性を担保するために設定される迂回用のDetour P2MP LSPが、保護対象のP2MP LSP上の何れかのルータと合流した場合の当該ルータ(以下、合流ルータと記す)における経路集約方法であって、
    前記合流ルータが、
    迂回用のDetour P2MP LSPの設定用のメッセージを受信すると、該メッセージに含まれる1つもしくは複数の宛先ルータ情報と、当該合流ルータの記憶手段から取得した当該合流ルータ配下の保護対象のP2MP LSPの1つもしくは複数の宛先ルータ情報が全て一致するかを判定するルータ情報判定ステップと、
    前記ルータ情報判定ステップの判定において、全て一致した場合に、前記宛先ルータ情報の合流ルータを迂回用のDetour P2MP LSPと元の保護対象のP2MP LSPとのマージポイント(MP)とし、該MPとなった合流ルータにて該迂回用のDetour P2MP LSPを終端し、該MPとなった合流ルータの下流の迂回用のDetour P2MP LSPの経路と該元の保護対象のP2MP LSPの経路を統合し、経路集約を行う経路集約ステップと、
    を行うことを特徴とするマルチキャストMPLSにおけるLSP経路集約方法。
  2. 前記ルータ情報判定ステップにおいて、
    前記合流ルータは、
    迂回用のDetour P2MP LSPを設定するために基点となるルータから送信され、ネットワーク内を転送されてきた迂回経路設定情報が、当該合流ルータ上の前記記憶手段に格納されている保護対象のP2MP LSPに対する迂回経路設定情報であることを検出するステップと、
    前記迂回経路設定情報に含まれる宛先ルータ情報を抽出するステップと、
    前記記憶手段に保持されている保護対象のP2MP LSPの宛先ルータ情報を参照して、抽出された前記宛先ルータ情報とを比較するステップと、を行い、
    前記経路集約ステップにおいて、
    前記保護対象のP2MP LSPの宛先ルータ情報と前記迂回経路設定情報に含まれる宛先ルータ情報とが一致した場合には、前記合流ルータを迂回用のDetour P2MP LSPと元の保護対象のP2MP LSPとのMPにすると共に、該MPとなった合流ルータにて迂回用のDetour P2MP LSPを終端するステップと、
    前記MPとなった合流ルータの下流の迂回用のDetour P2MP LSPと元の保護対象のP2MP LSPの経路を統合し集約するステップと、
    前記保護対象のP2MP LSPの宛先ルータ情報と、前記迂回経路設定情報に含まれる宛先情報とが一致しない場合には、該迂回経路設定情報を、次の転送すべきルータに対して転送処理を行うステップと、
    を行う、請求項1記載のマルチキャストMPLSにおけるLSPの経路集約方法。
  3. 前記MPとなった合流ルータにおいて、
    前記迂回用のDetour P2MP LSPを終端し、前記MPとなった合流ルータの下流の迂回用のDetour P2MP LSPと元の保護対象のP2MP LSPの経路を統合し集約が完了した場合に、
    前記迂回用のDetour P2MP LSPの送信元となっているルータに対して設定が完了した旨の情報を送信する、
    請求項1または2記載のマルチキャストMPLSにおけるLSPの経路集約方法。
  4. マルチキャストMPLS(Multi Protocol Label Switching)におけるLSP(Label Switched Path)の経路を集約する際に、ある保護対象となるポイントツーマルチキャストポイント(P2MP)LSP上のルータ、あるいは、リンクに障害が発生した場合に、当該障害から回避し、通信の継続性を担保するために設定される迂回用のDetour P2MP LSPが、保護対象のP2MP LSP上の何れかのルータと合流した場合のルータ(以下、合流ルータと記す)であって、
    迂回経路設定情報の受信、転送、終端、及び迂回経路設定完了メッセージ送信を行う迂回経路設定メッセージ処理手段と、
    保護対象のP2MP LSPの宛先ルータ情報を保持する記憶手段を有し、該保護対象のP2MP LSPの宛先ルータ情報を保持すると共に、当該合流ルータの下流の迂回用のDetour P2MP LSPと元の保護対象のP2MP LSPの経路を統合し集約するMPLSパス管理手段と、
    前記MPLSパス管理手段から前記保護対象のP2MP LSPの宛先ルータ情報を取得し、前記迂回経路メッセージ処理手段で抽出された前記宛先ルータ情報と比較し、比較結果に基づいて前記迂回経路設定メッセージ処理手段に指示する宛先ルータ判定手段と、
    を有し、
    前記宛先ルータ判定手段は、
    前記MPLSパス管理手段から取得した前記保護対象のP2MP LSPの宛先ルータ情報と前記迂回経路メッセージ処理手段で受信した迂回経路設定情報から抽出された前記宛先ルータ情報が同一であると判定した場合は、該迂回経路メッセージ処理手段に対して、当該迂回経路設定情報の終端及び迂回経路設定完了情報の送信を指示すると共に、前記MPLSパス管理手段に対して、当該迂回経路のDetour P2MP LSPと保護対象のP2MP LSPの経路統合を指示する手段と、
    同一でないと判断した場合は、前記迂回経路メッセージ処理手段に前記迂回経路設定情報の転送を指示する手段を含み、
    前記迂回経路設定メッセージ処理手段は、
    受信した前記迂回経路設定情報が当該合流ルータ上の前記記憶手段で保持されている前記保護対象のP2MP LSPに対する迂回経路設定情報であることを検出し、前記迂回経路設定情報に含まれる宛先ルータ情報を抽出し、前記宛先ルータ判定手段に転送する手段と、
    前記宛先ルータ判定手段から前記迂回経路設定情報の終端が指示された場合は、当該合流ルータを迂回用のDetour P2MP LSPと元の保護対象のP2MP LSPとのマージポイント(MP)にすると共に、該MPとなった合流ルータにて迂回用のDetour P2MP LSPを終端する手段と、
    前記宛先ルータ判定手段から前記迂回経路設定情報の転送が指示された場合は、該迂回経路設定情報を、次の転送すべきルータに対して転送する手段と、を有し、
    前記MPLSパス管理手段は、
    前記宛先ルータ判定手段から前記迂回経路のDetour P2MP LSPと前記保護対象のP2MP LSPの経路統合を指示されると、前記MPとなった合流ルータの下流の迂回経路のDetour P2MP LSPと該保護対象のP2MP LSPの経路とを統合する手段を有する
    ことを特徴とするルータ。
  5. コンピュータに、
    請求項4記載のルータの各手段を実行させることを特徴とするマルチキャストMPLSにおけるLSP経路集約プログラム。
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