JP4668806B2 - 移動通信拡張システム - Google Patents

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Description

本発明は、地下街や建物の内部などのように、屋外に設置された基地局との間の無線通信が困難な領域を移動通信可能な圏内に取り込むための移動通信拡張システムに関する。
移動端末の高機能化とともに、移動端末の情報通信性能の向上が進展しており、これに伴って、移動通信システムでは、単位時間当たりの情報伝送量を向上するために、より高い周波数帯が利用されるようになってきている。
このような高い周波数の電波は、減衰率が高く透過性が低いため、例えば、集合住宅の室内でも窓際から離れて奥に移動しただけで、通信可能な圏内から外れてしまう場合がある。
地下街や企業の社屋のような大規模な建物を対象として、屋内における移動通信システムの利用が困難な領域を解消する技術として、構内移動通信システムが実現されている。
構内移動通信システムでは、地下街などに設置された多数の屋内アンテナとともに構内専用の構内基地局装置とを設置し、上述した屋内アンテナを介して行われる屋内の移動端末と構内基地局装置との間の無線信号の授受を、通信装置が専用線を介して移動通信システムの基地局に中継することにより、屋内の移動端末による移動通信ネットワークに利用を可能としている(非特許文献1参照)。
一方、飲食店などを対象とした簡易型構内移動通信システムも提案されている。
簡易型構内移動通信システムでは、屋内アンテナを介して送受信装置が屋内の移動端末との信号の授受を行い、この送受信装置が屋内の移動端末に代わって、屋外アンテナを介して基地局と通信することにより、小規模な施設内部での移動通信ネットワークの利用が実現されている(非特許文献2参照)。
また一方、ブロードバンド通信に対する需要の拡大やテレビ視聴者の嗜好や視聴形態の多様化に伴って、光ファイバケーブルなどを利用したケーブルテレビネットワークの敷設が進んでおり、また、商店街などには、有線放送サービスのためのケーブルネットワークが敷設されている場合がある。特に、近年に分譲されたマンションなどの集合住宅では、住民が共用可能な大容量のケーブルネットワークが一般的な設備となりつつある。
マンションなどの集合住宅に敷設されたケーブルテレビネットワークに、移動端末の信号を重畳して伝送することにより、上述した簡易型構内移動通信システムと同様の無線送受信装置を、ケーブルテレビネットワークを利用する各世帯で共用する技術も提案されている(特許文献1、2参照)。
特許文献1に開示された共同受信システムを利用した屋内移動通信システムでは、図7に示すように、各加入社宅に屋内アンテナ41とアンテナ分岐合成器(DIV)42と中継トランク43および周波数変換器(F−CONV)44を含む屋内設備40を設置し、移動端末の信号をこの屋内設備40によって共同受信システムの信号に重畳し、同軸ケーブルを介してアンテナ装置45に伝送する。そして、このアンテナ装置45に備えられた周波数変換機44、中継トランク43およびアンテナ分岐合成器42により、上述した屋内設備40とは逆の操作を行い、アンテナ46を介して移動通信システムの基地局47に無線接続することにより、屋内の移動端末の移動通信ネットワークへの接続が実現されている。なお、図7において、共同受信アンテナに接続された同軸ケーブルの各分岐には、分配器(H)が設けられており、この分配器を介してテレビジョン受像機や上述した屋内設備40が同軸ケーブルに接続されている。
また、既設のケーブルテレビネットワークを利用して、過疎地などに無線基地局を設置する際のコストを低減する技術も提案されている(特許文献3参照)。
特開2002−84225号公報 特開2001−292088号公報 特開平6−98046号公報 「IMCS:IMCSを利用したシステム」、法人向けサービスタブの活用事例の項、[online]、株式会社エヌ.ティ.ティ.ドコモ北海道、[03/10/20]、インターネット<URL:http://www.nttdocomo-h.co.jp/houjin/houjin.css> 「簡易IMCS」、製品・サービスタブの簡易IMCS装置構成図の項、[online]、ドコモエンジニアリング株式会社、[03/10/20]、インターネット<URL:http//www.nttdocomo.co.jp/goods/imcs/gaiyou.html>
上述した簡易型構内移動通信システムや特許文献1の共同受信システムを利用した屋内移動通信システムでは、これらのシステムに備えられる無線送受信装置は、移動通信サービスを提供する通信事業者が屋外に設置した基地局が管理するエリア内の一般の移動端末と同等の一端末として扱われる。そして、これらのシステムの無線送受信装置によって信号が中継されている屋内の移動端末は、この無線送受信装置の配下に位置するので、移動通信システムの基地局から見ると、屋外の一般の移動端末よりも低い階層の端末として扱われてしまう。
このような階層関係のために、簡易型構内移動通信システムや特許文献1の共同受信システムを利用した屋内移動通信システムを利用する屋内の移動端末は、屋外で直接的に移動通信システムを利用する一般の移動端末に比べて接続などの点で大きな制約を受けることになる。
また、これらのシステムに備えられる無線送受信装置が基地局と無線通信するためのアンテナは、基地局が管理するエリア内に配置される必要があり、更に、接続の安定性などを保証するためには、エリア内でも特に基地局に近い配置が好ましいというように、システムを適用するためには、店舗や集合住宅の立地条件などにも制限がある。
更に、移動通信システムとの間の接続が無線接続であるため、回線品質が時間的に変動することが不可避であるので、屋内の移動端末が利用できるサービスは大幅に制限されてしまう。特に、高トラヒックが必要なサービスや高速通信が必要なサービスを提供することはほぼ不可能であった。
また、簡易型構内移動通信システムや特許文献1の共同受信システムを利用した屋内移動通信システムに備えられる無線送受信装置は、屋内の移動端末を管理するための処理など無線信号を中継する処理以外の処理をも負担するため、装置規模が大きくなり、コストも増大してしまう。
その一方、移動通信システムの基地局側から見れば、この無線送受信装置が移動端末として扱われるために、この無線送受信装置を介して中継接続されている屋内の移動端末を個別に監視制御することができなかった。
また一方、大規模な構内移動通信システムでは、構内基地局装置と移動通信システムの基地局装置との接続が専用線による接続であることから、立地条件に関する制約を受けることはない。しかしながら、構内基地局装置は、移動通信ネットワーク内の基地局装置に匹敵する機能を持つ装置であるので、その導入コストは非常に大きく、集合住宅など向けの小規模なシステムには適していない。
本発明は、集合住宅や商店街など小規模な建物内部において、通信速度などの制約の少ない移動通信サービスを提供可能な移動通信拡張システムを提供することを目的とする。
本発明にかかわる第1の移動通信拡張システムは、無線送受信装置と伝送インタフェースと第1の周波数変換手段とを備えた張り出し基地局と、アンテナと第2の周波数変換手段とを備えた加入者装置とから構成される。
本発明にかかわる第1の移動通信拡張システムの原理は、以下の通りである。
それぞれ独立に対応するエリアに関する無線通信を処理するとともにエリア内の移動端末を管理する機能を持つ複数の無線送受信装置にかかわるベースバンド信号をベースバンド信号処理装置によって処理する構成の基地局装置から構成される移動通信ネットワークの通信可能範囲を、有線放送サービスおよびケーブルテレビサービスを含む共同受信システムのためのケーブル配線を有する施設あるいは建物の内部に拡張するための移動通信拡張システムにおいて、加入者装置は、共同受信システムの加入者ごとに配置される。張り出し基地局は、ケーブル配線に接続される。この張り出し基地局において、無線送受信装置は、移動通信ネットワークを構成する基地局装置のいずれかから切り出されたものである。伝送インタフェースは、無線送受信装置と基地局装置に備えられたベースバンド信号処理装置との間を接続する通信回線を介する信号伝送を媒介する。第1の周波数変換手段は、無線送受信装置とケーブル配線との間で、移動通信システムにかかわる無線周波数帯と共同受信システムにおける空き周波数帯を考慮して決定したシステム内周波数帯との間の周波数変換を相互に行う。各加入者装置において、アンテナは、加入者の移動端末との間で無線信号を授受する。第2の周波数変換手段は、ケーブル配線とアンテナとの間で、システム内周波数帯と無線周波数帯との間の周波数変換を相互に行う。
このように構成された第1の移動通信拡張システムの動作は、下記の通りである。
張り出し基地局の無線送受信装置によって処理された無線周波数帯の信号は、第1の周波数変換手段によってシステム内周波数帯の信号に変換され、ケーブル配線により、共同受信システムの信号と重畳伝送されて、加入者装置に到達する。この加入者装置において、上述したシステム内周波数帯の信号は、第2の周波数変換手段によって無線周波数帯の信号に変換された後、アンテナを介して発信され、加入者の移動端末に到達する。
加入者の移動端末から発信された無線信号は、加入者装置に備えられたアンテナによって受信された後、第2の周波数変換手段によってシステム内周波数帯の上り信号に変換されてケーブル配線に送出され、共同受信システムの信号に重畳されてこのケーブル配線を伝送されて、張り出し基地局に到達する。このようにして、加入者装置から張り出し基地局に伝送されたシステム内周波数帯の上り信号は、第1の周波数変換手段によって無線周波数帯の信号に変換され、無線送受信装置の処理に供される。この無線送受信装置の処理によって得られるベースバンド信号は、伝送インタフェースおよび通信回線を介して基地局装置のベースバンド信号処理装置に到達し、このベースバンド信号処理装置により、この基地局装置に属する他の無線送受信装置からのベースバンド信号と同等の信号として処理される。
つまり、張り出し基地局に共同受信システムのケーブル配線を介して接続された各加入者は、この張り出し基地局に備えられた無線送受信装置が管理するエリア内の加入者として扱われるので、この無線送受信装置とともに基地局装置を構成している他の無線送受信装置が管理する屋外のエリア内の加入者と同じように、高速通信が必要なサービスなども大きな制約なしに享受することができる。
本発明にかかわる第2の移動通信拡張システムは、複数の第1の移動通信拡張システムを分配手段を介して接続して構成される。
本発明にかかわる第2の移動通信拡張システムの原理は、以下の通りである。
分配手段は、複数の移動通信拡張システムにそれぞれ備えられた伝送インタフェースに接続された通信回線を単一の通信回線に変換して、基地局に備えられたベースバンド信号処理装置に接続する。
このように構成された第2の移動通信拡張システムの動作は、下記の通りである。
複数の共同受信システムに設置された張り出し基地局は、分配手段を介して単一の無線送受信装置としてベースバンド信号処理装置に接続されるので、これらの共同受信システムに対応する各エリアは、物理的には離れた地点に点在しているにもかかわらず、単一の無線送受信装置によって管理される一つのエリアとして扱われる。
更に、上述した第2の移動通信拡張システムに備えられる分配手段に、複数の張り出し基地局のそれぞれに対してベースバンド信号処理装置に接続される通信回線の伝送容量をそれぞれ割り当てる割当手段と、割当手段が各張り出し基地局に割り当てる伝送容量を変更する変更手段とを備えて第3の移動通信拡張システムを構成することもできる。
このように構成された第3の移動通信拡張システムでは、各張り出し基地局が配置された共同受信システムにおいて見込まれる需要(あるいは、観測されたトラヒック)に応じて、変更手段が割当手段による各張り出し基地局への伝送容量の割当を変更することにより、通信回線の伝送容量とベースバンド信号処理装置の処理能力との双方を有効に活用することができる。
本発明にかかわる第4の移動通信拡張システムは、上述した第1の移動通信拡張システムの第1の周波数変換手段および第2の周波数変換手段に、上り局部発振器と下り局部発振器とを備えて構成される。
本発明にかかわる第4の移動通信拡張システムの原理は、以下の通りである。
上述した第1の移動通信拡張システムに備えられる第1の周波数変換手段および第2の周波数変換手段において、上り局部発振器は、移動通信システムの基地局に向かう上り信号に関する周波数変換の基準となる上り基準周波数の上り変換信号を生成する。下り局部発振器は、共同受信システムの加入者に向かう下り信号に関する周波数変換の基準となる下り基準周波数の下り変換信号を生成する。
このように構成された第4の移動通信拡張システムの動作は、下記の通りである。
上り信号と下り信号とは、それぞれ独立して設けられた上り局部発振器および下り局部発振器に対応する上り基準周波数および下り基準周波数に基づいて周波数変換されるので、無線周波数帯における上り信号と下り信号の配置にかかわらず、共同受信システムのケーブル配線に送出される上り信号および下り信号のシステム内周波数帯における配置を自由に決定することが可能である。
また、拡張対象となる移動通信システムが利用している無線周波数帯に応じて、上述した上り局部発振器および下り局部発振器の発振周波数をそれぞれ適切に決定することにより、移動通信システムを提供する事業者にかかわらず、共同受信システムのケーブル配線において共同受信システムに重畳される信号の周波数帯をまとめることができる。
本発明にかかわる第5の移動通信拡張システムは、上述した第1の移動通信拡張システムにおいて、制御信号生成手段と、制御信号配信手段と、調整手段とを備えて構成される。
本発明にかかわる第5の移動通信拡張システムの原理は、以下の通りである。
上述した第1の移動通信拡張システムにおいて、制御信号生成手段は、各加入者装置に備えられた第2の周波数変換手段におけるシステム内周波数帯と無線周波数帯との間の周波数変換にかかわる基準周波数を指定する周波数指定情報を表す制御信号をシステム内周波数帯とは異なる制御用周波数帯の信号として生成する。制御信号配信手段は、制御信号を共同受信システムの信号に重畳してケーブル配線を介して配信する。調整手段は、各加入者装置に備えられ、制御用周波数帯の制御信号の受信に応じて、制御信号で示される周波数指定情報に基づいて、対応する第2の周波数変換手段の基準周波数を調整する。
このように構成された第5の移動通信拡張システムの動作は、下記の通りである。
制御信号生成手段によって生成された制御信号を、制御信号配信手段により、共同受信システムの信号に重畳し、ケーブル配線を介して各加入者装置に配信して、調整手段による基準周波数の調整処理に供することにより、この制御信号に含まれる周波数指定情報にしたがって、各加入者装置に備えられた第2の周波数変換手段における基準周波数を遠隔制御することが可能である。
つまり、各加入者装置に備えられた第2の周波数変換手段の基準周波数を、各加入者装置の設置後に一括して設定したり、また、必要に応じて変更したりすることができる。
また、上述した第5の移動通信拡張システムに、各加入者装置に備えられ、対応する第2の周波数変換手段にかかわる基準周波数を監視する監視手段と、監視結果を示す監視制御信号を制御用周波数帯の信号として生成し、共同受信システムの信号に重畳してケーブル配線に送出する報告手段と、ケーブル配線に送出された監視制御信号を収集し、各加入者装置に備えられた第2の周波数変換手段にかかわる基準周波数を一括して監視する監視手段とを備えて、第6の移動通信拡張システムを構成することも可能である。
このような第6の移動通信拡張システムでは、張り出し基地局あるいは切り出し元の基地局装置から、共同受信システムの各加入者装置における周波数変換機能の基準周波数を一括して監視することができる。
本発明にかかわる第7の移動通信拡張システムは、基準発振器と、クロック配信手段とを備えて構成される。
本発明にかかわる第7の移動通信拡張システムの原理は、以下の通りである。
上述した第1の移動通信拡張システムにおいて、基準発振器は、共同受信システムの空き周波数帯に重畳して伝送可能な所定の周波数の基準発振信号を生成する。クロック配信手段は、ケーブル配線を介して、基準発振信号を第1の周波数変換手段および第2の周波数変換手段に共通の基準信号として供給する。
このように構成された第7の移動通信拡張システムの動作は、下記の通りである。
基準発振器によって形成された基準発振信号が、クロック配信手段により、ケーブル配線を介して、第1の周波数変換手段および第2の周波数変換手段に供給され、それぞれによる周波数変換処理に供される。したがって、第1の周波数変換手段によって行われる周波数変換にかかわる基準周波数と第2の周波数変換手段によって行われる周波数変換にかかわる基準周波数との一致は、基準発振器によって生成される基準発振器の周波数精度にかかわらず保証される。
また、更に、張り出し基地局に備えられた無線送受信装置の内部処理のために備えられているクロック生成回路を基準発振器として利用し、このクロック生成回路によって生成されたクロック信号をクロック配信手段により、第1の周波数変換手段および第2の周波数変換手段に配信することも可能である。
このような構成では、無線送受信装置にもともと備えられているクロック生成回路によって生成された高精度のクロック信号が、共同受信システムのケーブル配線を介して第1の周波数変換手段および第2の周波数変換手段の双方に供給される。
本発明にかかわる移動通信拡張システムでは、基地局装置を構成する無線送受信装置の一つを切り出して、上述したような張り出し基地局を構成することにより、この張り出し基地局が設置された共同受信システムの加入者の移動端末を、切り出し元の基地局装置が管理するエリアの一つに滞在する移動端末として扱うことができる。これにより、例えば、マンションなどの集合住宅や商店街などの屋内や施設内にいる加入者の移動端末にも、屋外で基地局との間で無線通信が可能な利用者と同等のサービスを提供することができる。
しかも、基地局装置と張り出し基地局との間を例えば光ファイバーケーブルなどの通信回線を用いて接続することにより、基地局装置と共同受信システムが設置された建物との物理的な距離にかかわらず、この建物の内部に移動通信システムのサービスエリアを拡張することができる。
また、分配手段を介して複数の張り出し基地局を移動通信システムの基地局装置に接続し、これらの張り出し基地局が設置された共同受信システムの加入者に関する信号処理を、単一の無線送受信装置に関する信号処理として扱うことにより、基地局装置に備えられたベースバンド信号処理機能の性能を十分に活用することができる。
更に、基地局装置のベースバンド信号処理機能と各張り出し基地局との間の伝送経路にそれぞれ適切な伝送容量を割り当てることにより、各共同受信システムの加入者数などに応じて、ベースバンド信号処理機能の能力を適切に配分することができる。
また一方、張り出し基地局および各加入者装置において、上り信号と下り信号とについてそれぞれ異なる基準周波数を適用して周波数変換を行うことにより、共同受信システムの信号と重畳伝送するためのシステム内周波数の配置に関する自由度を大きく広げることができる。
また、各加入者装置に備えられる第2の周波数変換機能にかかわる基準周波数を遠隔監視・制御する仕組みを提供することにより、例えば、無線周波数帯の変更などに対応する各加入者装置の変更を、張り出し基地局あるいは切り出し元の基地局装置において一括して行うことが可能となるので、システムの保守管理を容易とすることができる。
また、張り出し基地局と各加入者装置との間で、周波数変換に関する基準周波数の一致を保証する仕組みを提供することにより、基準周波数の信号を生成するための回路に関する性能条件を緩和することができ、張り出し基地局および各加入者装置の低コスト化を図ることができる。
特に、張り出し基地局の無線送受信装置に予め備えられている基準発振器によって生成されるクロック信号を、張り出し基地局および各加入者装置の周波数変換機能に供給する仕組みを適用した場合は、移動通信拡張システムのために新たに基準発振器を用意する必要がないので、更に低コスト化を図ることができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1に、本発明にかかわる移動通信拡張システムの第1の実施形態を示す。
図1に示したマスタ基地局装置210は、移動通信網を構成する基地局装置の一つであり、無線送受信装置211〜211n−1と伝送インタフェース214とをバスを介してベースバンド信号処理装置212および制御部213に接続して構成されている。以下、これらの無線送受信装置211〜211n−1を総称する際は、単に、無線送受信装置211と称する。
図1に示したベースバンド信号処理装置212および制御部213は、n個の無線送受信装置211にかかわる信号の制御に必要な処理能力を備えている。このマスタ基地局装置210に属するn番目の無線送受信装置211は、共同受信システムが設置された建物の内部あるいは近接して設置された張り出し基地局220の無線送受信装置221として配置され、伝送インタフェース222および光ファイバケーブルを介してマスタ基地局装置210において、n番目の無線送受信装置211の代わりにスロットに挿し込まれた伝送インタフェース214に接続されている。
ここで、一般的な基地局装置は、複数の(約20)無線送受信装置をシャーシに設けられたスロットに挿し込むことにより、上述したベースバンド信号処理装置212や制御部213に接続して構成されており、このうちの一つを抜き出して、張り出し基地局220に設置することは充分に可能である。
このように接続することにより、マスタ基地局装置210に属するn個の無線送受信装置211の一つを、このマスタ基地局装置210とは物理的に離れた位置にある集合住宅などに設置された共同受信システム内に遠隔配置することができる。このように遠隔配置された無線送受信装置211、すなわち、張り出し基地局220の無線送受信装置221は、マスタ基地局装置210に備えられたベースバンド信号処理装置212からみれば、マスタ基地局装置210内部に収められた他の無線送受信装置211と同等である。したがって、張り出し基地局220に配置された無線送受信装置221によって提供されるサービスエリアに、マスタ基地局装置210に収められている無線送受信装置211〜211n−1によってそれぞれ提供されるサービスエリアと同等のサービスを提供することが可能である。
図1に示した張り出し基地局220に配置された無線送受信装置221は、周波数変換部223を介して共同受信システムのケーブル配線に設けられた分配器(符号「H」で示す)に接続されている。また、この共同受信システムの各加入者宅には、テレビ(TV)受像機201とともに、周波数変換部231および無線通信用のアンテナ232を備えた加入者装置230が備えられ、この加入者装置230とTV受像機201とは、分配器を介して、上述したケーブル配線に接続されている。
図1に示した周波数変換部223,231は、無線送受信装置221およびアンテナ232が適応している無線周波数帯と共同受信システムの空き周波数帯に確保したシステム内周波数帯との間の変換を行う。例えば、図2(a),(b)に示すように、2GHz帯を利用する移動通信システムの上りチャネル(図2において符号「U」で示す)および下りチャネル(図2において符号「D」で示す)を、各種のTV電波(VHF、UHF、BSおよびCS)が割り当てられていない周波数帯(例えば、770MHz〜1GHz)に周波数変換することにより、これらのTV電波にかかわる信号とともに、移動通信システムにかかわる信号を重畳伝送することができる。
図3に、周波数変換部の詳細構成を示す。
図3に示した張り出し基地局220において、マスタ基地局装置210から伝送インタフェース222を介して入来する下り信号は、モデム224を介して送信回路(TX)225に入力され、無線周波数帯(例えば、2GHz帯)の信号に変換される。この無線周波数帯の信号は、周波数変換部223の送信側変換回路(T−CONV)228によって上述したシステム内周波数帯に確保された下り信号用チャネル(図2(b)において、符号Dで示した)の信号に変換され、共同受信システムのケーブル配線に送出されて、この共同受信システムの信号とともに重畳伝送される。
このようにして重畳伝送された下り信号は、加入者装置230に備えられた周波数変換部231の受信側変換回路(R−CONV)234によって無線周波数帯の信号に変換され、アンテナ232を介して無線送信される。
一方、共同受信システムの加入者の移動端末から送出された無線信号は、上述したアンテナ232によって無線周波数帯の上り信号に変換される。この上り信号は、更に、周波数変換部231の送信側変換回路233(T−CONV)によってシステム内周波数帯に確保された上り信号用チャネル(図2(b)において、符号Uで示した)の信号に変換された後に、共同受信システムのケーブル配線に送出されて、この共同受信システムの信号とともに重畳伝送される。
このようにして重畳伝送された上り信号は、張り出し基地局220に備えられた周波数変換部223の受信側変換回路(R−CONV)229によって無線周波数帯の信号に変換され、受信回路(RX)226およびモデム224を介して伝送インタフェース222に渡され、マスタ基地局装置210に備えられたベースバンド信号処理装置212の処理に供される。
図3に示した周波数変換部223において、基準発振子242は、図2(c)に符号「OSC」で示すように、共同受信システムにおける空き周波数帯に位置する周波数の基準信号を生成する。この基準信号は、局部発振器(LO)241による変換周波数の生成処理に供されるとともに、共同受信システムのケーブル配線を介して各加入者装置230にも配信され、周波数変換部231に備えられた局部発振器(LO)235による変換周波数の生成処理に供される。
このようにして、周波数変換部223に備えられた局部発振器241と各加入者装置230内の周波数変換部231に備えられた局部発振器235とに、基準信号を共同受信システムの空き周波数帯を利用して共通に配信することにより、これらの局部発振器241,235によって生成される変換周波数の一致を保証することが可能である。
更に、図4に示すように、無線送受信装置221の制御部227に備えられている基準発振子243による基準信号を引き出して、張り出し基地局220の周波数変換部223に供給するとともに、共同受信システムのケーブル配線を介して、各加入者装置230の周波数変換部231にも供給することも可能である。
このようにして、無線送受信装置221に本来備えられている基準発振子243を利用する構成では、移動通信拡張システムのために、新たに基準発振子を設ける必要がないので、張り出し基地局220および各加入者装置230にかかわるコストを削減することができる。
また、図4に示した局部発振器(LO)241,235は、それぞれ下り信号用局部発振器(LO−D)244と上り信号用局部発振器(LO−U)245とから構成され、上り信号と下り信号とをそれぞれ独立に周波数変換する。
これにより、図2(d)、(e)に示すように、無線周波数帯における上りチャネルおよび下りチャネルの配置にかかわらず、システム内周波数帯において、適切な間隔で上り信号用チャネルおよび下り信号用チャネルを配置することが可能である。
また、これらの周波数変換部223,231による周波数変換にかかわる局部発振器241,235の発振周波数を設置後に変更することも可能である。
(第2の実施形態)
図5に、本発明にかかわる移動通信拡張システムの第2の実施形態を示す。
図5に示した周波数変換部223において、監視制御部246は、無線送受信装置221の制御部227からの指示に応じて、局部発振器241における分周率などの周波数情報を設定するとともに、この分周率あるいは得るべき周波数を示す変換制御情報を、共同受信システムの空き周波数帯に設けられた制御用チャネル(図2(f)に符号「SV」を付して示す)を利用して重畳伝送し、各加入者装置230に配信する。
この制御用チャネルを利用して配信される制御信号は、各加入者装置230の周波数変換部231に備えられた監視制御部247に渡され、この監視制御部247による局部発振器235の設定処理に供される。
このようにして、張り出し基地局220の無線送受信装置221の制御部227からの指示に応じて適切な制御信号を共同受信システムの空き周波数帯を利用して配信することにより、張り出し基地局220内部の周波数変換部223とともに、各加入者装置230の周波数変換部231を遠隔制御して、これらにそれぞれ備えられた局部発振器241,235の周波数を設定することができる。
これにより、例えば、張り出し基地局220や各加入者装置230が設置された後に、共同受信システムにおける空き領域が変わった場合などにも、上述したようにして、これらの周波数変換部223,231による周波数変換操作を遠隔制御して、システム内周波数帯を調整することにより、柔軟に対処することが可能となる。
また、このような遠隔制御を実現したことにより、共同受信システムが設置された建物内などへの拡張対象となる移動通信システムにかかわらず、同一の構成の加入者装置230を利用することが可能となる。つまり、本発明を適用して、異なる事業者がそれぞれに提供している移動通信システムを屋内に拡張する際に、共同受信システムの各加入者宅に設置する加入者装置を共通化することができる。
この際に、拡張対象となる移動通信システムにかかわらず、同一のシステム内周波数帯を利用して重畳伝送するように、局部発振器241,235の周波数情報を設定すれば、送信用変換回路228,233および受信用変換回路229,234の設計の簡易化を図ることができる。
また、もちろん、上述した制御部227から上り信号用の周波数情報と下り信号用の周波数情報とをそれぞれ指定し、これらを示す制御信号を監視制御部246によって配信することにより、周波数変換部223,231にそれぞれ備えられた局部発振器241,235を構成する下り信号用発振器244、上り信号用発振器245をそれぞれ遠隔制御することができる。
また一方、各加入者装置230の周波数変換部231に備えられた監視制御部247により、対応する局部発振器235の発振周波数を監視し、監視結果を上述した共同受信システムの空き周波数帯に更に設けられた制御用チャネル(図2(f)に符号「SV」を付して示す)を利用して重畳伝送し、張り出し基地局220の周波数変換部223に備えられた監視制御部246によって収集し、この周波数変換部223内の局部発振器241の周波数を示す情報とともに、無線送受信装置221の制御部227に通知することも可能である。
このようにして、各加入者装置230に備えられた周波数変換部231の遠隔監視を実現することができる。
このような遠隔監視および遠隔制御を実現することにより、移動通信拡張システムの保守管理作業をきわめて容易にすることが可能となり、保守管理作業に要するコストを大幅に低減することができる。
ところで、上述したような集合住宅の共同受信システムの加入者にかかわるトラヒックは、マスタ基地局装置210に備えられる各無線送受信装置211が管理する1セクタにかかわるトラヒックに比べて格段に小さいと考えられる。このため、上述したようにして、張り出し基地局220に備えられた無線送受信装置221をマスタ基地局装置210の無線送受信装置211の一つとして接続した構成では、ベースバンド信号処理装置212の処理能力に大きな余剰が生じる可能性がある。
次に、マスタ基地局装置210に備えられたベースバンド信号処理装置212の膨大な処理能力を有効に利用する方法について説明する。
(第3の実施形態)
図6に、本発明にかかわる移動通信拡張システムの第3の実施形態を示す。
図6に示した移動通信拡張システムにおいて、マスタ基地局装置210に備えられた伝送インタフェース214は、分配器215を介して、m個の共同受信システムにそれぞれ対応して設置された張り出し基地局220〜220に備えられた伝送インタフェース222に接続されている。
例えば、図6に示した分配器215により、この分配器215とマスタ基地局装置210の伝送インタフェース214との間の光ファイバ伝送路の伝送容量は、上述したm個の張り出し基地局220〜220に均等に割り当てられている。これにより、マスタ基地局装置210のベースバンド信号処理装置212において、1つの無線送受信装置211に割り当てられる処理能力を、これらの張り出し基地局に対応する共同受信システムによって提供されるm個のエリアにかかわる信号処理に共通して割り当てることができる。
つまり、複数の共同受信システムに対応して拡張されたエリア内の加入者にかかわる信号処理を、あたかも単一の無線送受信装置211が管理するエリアに関する信号処理であるかのように一括してベースバンド信号処理装置212の処理に供することにより、ベースバンド信号処理装置212の処理能力を有効に活用することが可能である。
また、図6に示した分配器215によって各張り出し基地局220〜220との間の伝送に割り当てる伝送容量の比率を変更することにより、各共同受信システムの加入者の数などに対応する移動通信システムに対する需要の違いにも柔軟に対応し、ベースバンド信号処理装置212の処理能力を適切に配分することができる。
また、図6に示すように、張り出し基地局220に備えられた無線送受信装置221にアンテナ248を接続し(図6においては、張り出し基地局220に設置した場合を示した)、この張り出し基地局220に近接したエリアを、共同受信システムを利用した拡張したエリアに追加して移動通信サービスを提供することもできる。
例えば、共同住宅のエントランスロビーや屋内駐車場、エレベータ内などの共用スペースに、上述したようなアンテナを配置することにより、これらの共用スペースも拡張されたエリアに組み込むことができる。
以上の説明に関して、更に、以下の各項を開示する。
(付記1) それぞれ独立に対応するエリアに関する無線通信を処理するとともにエリア内の移動端末を管理する機能を持つ複数の無線送受信装置にかかわるベースバンド信号をベースバンド信号処理装置によって処理する構成の基地局装置から構成される移動通信ネットワークの通信可能範囲を、有線放送サービスおよびケーブルテレビサービスを含む共同受信システムのためのケーブル配線を有する施設あるいは建物の内部に拡張するための移動通信拡張システムにおいて、共同受信システムの加入者ごとに配置された加入者装置と、ケーブル配線に接続された張り出し基地局とを備え、張り出し基地局は、移動通信ネットワークを構成する基地局装置のいずれかから切り出された無線送受信装置と、無線送受信装置と基地局装置に備えられたベースバンド信号処理装置との間を接続する通信回線を介する信号伝送を媒介する伝送インタフェースと、無線送受信装置とケーブル配線との間で、移動通信システムにかかわる無線周波数帯と共同受信システムにおける空き周波数帯を考慮して決定したシステム内周波数帯との間の周波数変換を相互に行う第1の周波数変換手段とを備え、各加入者装置は、加入者の移動端末との間で無線信号を授受するためのアンテナと、ケーブル配線とアンテナとの間で、システム内周波数帯と無線周波数帯との間の周波数変換を相互に行う第2の周波数変換手段とを備えたことを特徴とする移動通信拡張システム。(1)
(付記2) 複数の付記1記載の移動通信拡張システムと、複数の移動通信拡張システムにそれぞれ備えられた伝送インタフェースに接続された通信回線を単一の通信回線に変換して、基地局に備えられたベースバンド信号処理装置に接続する分配手段とを備えたことを特徴とする移動通信拡張システム。(2)
(付記3) 付記2に記載の移動通信拡張システムに備えられる分配手段に、複数の張り出し基地局のそれぞれに対してベースバンド信号処理装置に接続される通信回線の伝送容量をそれぞれ割り当てる割当手段と、割当手段が各張り出し基地局に割り当てる伝送容量を変更する変更手段とを備えたことを特徴とする移動通信拡張システム。
(付記4) 付記1記載の移動通信拡張システムにおいて、第1の周波数変換手段および第2の周波数変換手段は、移動通信システムの基地局に向かう上り信号に関する周波数変換の基準となる上り基準周波数の上り変換信号を生成する上り局部発振器と、共同受信システムの加入者に向かう下り信号に関する周波数変換の基準となる下り基準周波数の下り変換信号を生成する下り局部発振器とを備えたことを特徴とする移動通信拡張システム。(3)
(付記5) 拡張対象となる移動通信システムが利用している無線周波数帯に応じて、上り局部発振器および下り局部発振器の発振周波数をそれぞれ適切に決定することにより、移動通信システムを提供する事業者にかかわらず、共同受信システムのケーブル配線において共同受信システムに重畳される信号の周波数帯をまとめることを特徴とする付記4に記載の移動通信拡張システム。
(付記6) 付記1記載の移動通信拡張システムにおいて、各加入者装置に備えられた第2の周波数変換手段におけるシステム内周波数帯と無線周波数帯との間の周波数変換にかかわる基準周波数を指定する周波数指定情報を表す制御信号をシステム内周波数帯とは異なる制御用周波数帯の信号として生成する制御信号生成手段と、制御信号を共同受信システムの信号に重畳してケーブル配線を介して配信する制御信号配信手段と、各加入者装置に備えられ、制御用周波数帯の制御信号の受信に応じて、制御信号で示される周波数指定情報に基づいて、対応する第2の周波数変換手段の基準周波数を調整する調整手段とを備えたことを特徴とする移動通信拡張システム。(4)
(付記7) 付記6記載の移動通信拡張システムにおいて、各加入者装置に備えられ、対応する第2の周波数変換手段にかかわる基準周波数を監視する監視手段と、監視結果を示す監視制御信号を制御用周波数帯の信号として生成し、共同受信システムの信号に重畳してケーブル配線に送出する報告手段と、ケーブル配線に送出された監視制御信号を収集し、各加入者装置に備えられた第2の周波数変換手段にかかわる基準周波数を一括して監視する監視手段とを備えたことを特徴とする移動通信拡張システム。
(付記8) 付記1記載の移動通信拡張システムにおいて、共同受信システムの空き周波数帯に重畳して伝送可能な所定の周波数の基準発振信号を生成する基準発振器と、ケーブル配線を介して、基準発振信号を第1の周波数変換手段および第2の周波数変換手段に共通の基準信号として供給するクロック配信手段とを備えたことを特徴とする移動通信拡張システム。(5)
(付記9) 基準発振器が、張り出し基地局に備えられた無線送受信装置の内部処理のために備えられているクロック生成回路であることを特徴とする付記8記載の移動通信拡張システム。
以上に説明したように、本発明にかかわる移動通信拡張システムによれば、集合住宅などに敷設されているケーブルテレビなどの共同受信システムを利用して、共同受信システムの個々の加入社宅内に移動通信システムのサービスエリアを拡張し、屋外のサービスエリアと同等のサービスを拡張されたエリア内の加入者に提供することができる。
近年では、移動端末は単なる屋外における連絡手段ではなく、インターネット接続機能に代表される多種多様な機能をもつ情報端末であり、このような多様な機能は、屋外のみならず屋内で利用されることも多いことを考えれば、屋内に拡張されたサービスエリアにおいて、屋外のサービスエリアと同等のサービス提供を可能とした意味はきわめて大きい。したがって、本発明にかかわる移動通信拡張システムは、移動通信サービスはもちろん、移動通信サービスにかかわる様々な技術分野、例えば、各種のインターネット関連サービスなどにおいて、非常に有用である。
本発明にかかわる移動通信拡張システムの第1の実施形態を示す図である。 周波数変換を説明する図である。 周波数変換部の詳細構成を示す図である。 周波数変換部の別構成例を示す図である。 本発明にかかわる移動通信拡張システムの第2の実施形態を示す図である。 本発明にかかわる移動通信拡張システムの第3の実施形態を示す図である。 従来の屋内移動通信システムの構成例を示す図である。
符号の説明
201 TV受像機
210 マスタ基地局装置
211〜211n−1、221 無線送受信装置
212 ベースバンド信号処理装置
213 制御部
214、222 伝送インタフェース
215 分配器
220 張り出し基地局
223 周波数変換部
224 モデム
225 送信回路(TX)
226 受信回路(RX)
227 制御部
232、248、41、46 アンテナ
228、233 送信側変換回路(T−CONV)
229、234 受信側変換回路(R−CONV)
230 加入者装置
235、241 局部発振器(LO)
242 基準発振子
244 下り信号用局部発振器(LO−D)
245 上り信号用局部発振器(LO−U)
246、247 監視制御部
40 屋内装置
42 アンテナ分岐合成器(DIV)
43 中継トランク
44 周波数変換器(F−CONV)
45 アンテナ装置
47 基地局

Claims (5)

  1. それぞれ独立に対応するエリアに関する無線通信を処理するとともに前記エリア内の移動端末を管理する機能を持つ複数の無線送受信装置にかかわるベースバンド信号をベースバンド信号処理装置によって処理する構成の基地局装置から構成される移動通信ネットワークの通信可能範囲を、有線放送サービスおよびケーブルテレビサービスを含む共同受信システムのためのケーブル配線を有する施設あるいは建物の内部に拡張するための移動通信拡張システムにおいて、
    前記共同受信システムの加入者ごとに配置された加入者装置と、
    前記ケーブル配線に接続された張り出し基地局とを備え、
    前記張り出し基地局は、
    前記移動通信ネットワークを構成する基地局装置のいずれかから切り出された無線送受信装置と、
    前記無線送受信装置と前記基地局装置に備えられたベースバンド信号処理装置との間を接続する通信回線を介する信号伝送を媒介する伝送インタフェースと、
    前記無線送受信装置と前記ケーブル配線との間で、前記移動通信システムにかかわる無線周波数帯と前記共同受信システムにおける空き周波数帯を考慮して決定したシステム内周波数帯との間の周波数変換を相互に行う第1の周波数変換手段とを備え、
    前記各加入者装置は、
    前記加入者の移動通信端末との間で無線信号を授受するためのアンテナと、
    前記ケーブル配線と前記アンテナとの間で、前記システム内周波数帯と前記無線周波数帯との間の周波数変換を相互に行う第2の周波数変換手段とを備えた
    ことを特徴とする移動通信拡張システム。
  2. 複数の請求項1に記載の移動通信拡張システムと、
    前記複数の移動通信拡張システムにそれぞれ備えられた前記伝送インタフェースに接続された前記通信回線を単一の通信回線に変換して、前記基地局に備えられた前記ベースバンド信号処理装置に接続する分配手段と
    を備えたことを特徴とする移動通信拡張システム。
  3. 請求項1に記載の移動通信拡張システムにおいて、
    前記第1の周波数変換手段および前記第2の周波数変換手段は、
    前記移動通信システムの基地局に向かう上り信号に関する周波数変換の基準となる上り基準周波数の上り変換信号を生成する上り局部発振器と、
    前記共同受信システムの加入者に向かう下り信号に関する周波数変換の基準となる下り基準周波数の下り変換信号を生成する下り局部発振器とを備えた
    ことを特徴とする移動通信拡張システム。
  4. 請求項1に記載の移動通信拡張システムにおいて、
    前記各加入者装置に備えられた第2の周波数変換手段における前記システム内周波数帯と前記無線周波数帯との間の周波数変換にかかわる基準周波数を指定する周波数指定情報を表す制御信号を前記システム内周波数帯とは異なる制御用周波数帯の信号として生成する制御信号生成手段と、
    前記制御信号を前記共同受信システムの信号に重畳して前記ケーブル配線を介して配信する制御信号配信手段と、
    前記各加入者装置に備えられ、前記制御用周波数帯の制御信号の受信に応じて、前記制御信号で示される周波数指定情報に基づいて、対応する前記第2の周波数変換手段の基準周波数を調整する調整手段とを備えた
    ことを特徴とする移動通信拡張システム。
  5. 請求項1に記載の移動通信拡張システムにおいて、
    前記共同受信システムの空き周波数帯に重畳して伝送可能な所定の周波数の基準発振信号を生成する基準発振器と、
    前記ケーブル配線を介して、前記基準発振信号を前記第1の周波数変換手段および前記第2の周波数変換手段に共通の基準信号として供給するクロック配信手段と
    を備えたことを特徴とする移動通信拡張システム。
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