JP4666230B2 - 無線通信システム、移動局、基地局制御装置、及び無線通信方法 - Google Patents

無線通信システム、移動局、基地局制御装置、及び無線通信方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4666230B2
JP4666230B2 JP2006512972A JP2006512972A JP4666230B2 JP 4666230 B2 JP4666230 B2 JP 4666230B2 JP 2006512972 A JP2006512972 A JP 2006512972A JP 2006512972 A JP2006512972 A JP 2006512972A JP 4666230 B2 JP4666230 B2 JP 4666230B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmission
power
allocated
base station
tfcs
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006512972A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2005109684A1 (ja
Inventor
奈穂子 黒田
ジンソック リー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Publication of JPWO2005109684A1 publication Critical patent/JPWO2005109684A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4666230B2 publication Critical patent/JP4666230B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W52/00Power management, e.g. TPC [Transmission Power Control], power saving or power classes
    • H04W52/04TPC

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

本発明は、無線通信システム及び無線通信方法に関し、特に、CDMA(Code Division Multiple Access)方式を利用した無線通信システム及び無線通信方法に関する。
WCDMA(Wideband CDMA)システムにおいて用いられる直接符号拡散多重方式によれば、送信側は拡散符号を用いて情報信号の拡散処理を実行し、受信側は受け取った信号に対して同じ拡散符号を用いて逆拡散処理を実行する。この直接符号拡散多重方式により、信号対雑音干渉比(SNIR)は向上する。受信側は、このSNIRが所定の品質以上であれば、希望の情報信号を復元することができる。また、拡散/逆拡散処理により、同一の周波数帯域で複数の回線を同時に使用することが可能となる。
WCDMAにおいて、「送信データのシンボルレート」に対する「拡散符号のレート」は、「拡散率(SF: Spreading Factor)」と呼ばれる。一般に、この拡散率が低いほど、単位時間に送信できる情報のビット数は多くなり、伝送速度(ビットレート)は高くなる。しかしながら、逆拡散処理においてSNIRが低下するので、所定の品質を満たすために必要な送信電力が高くなる。ある回線の送信信号は他の回線の信号に干渉するという観点からは、送信電力は可能な限り抑制されることが好適である。つまり、各回線の要求伝送速度を満たすことができ、且つ、送信電力を可能な限り抑制することができる伝送速度を設定することが望まれている。このことは、WCDMAシステムにおける回線容量を向上させる上で重要である。
以下、3GPPによる仕様書(非特許文献1:3GPP TS25.321 v5.7.0,“3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Medium Access Control (MAC) protocol specification (Release 5)”,(2003−12); 非特許文献2:3GPP TR25.896 v2.0.0 “3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Feasibility Study for Enhanced Uplink for UTRA FDD (Release 6)”,(2004−03))を参照することによって、本明細書で用いられる、WCDMAシステムにおける一般的な技術用語及び概念を説明する。WCDMAシステムにおいて、レイヤ1がレイヤ2にサービスを提供するために「トランスポートチャネル」が定義される。トランスポートチャネルは、共通チャネルと、「個別チャネル(DCH: Dedicated Channel)」を含む。レイヤ1は、レイヤ2が要求する信号伝送を、その用途に応じたチャネルを使って提供する。「物理チャネル(Physical Channel)」は、このトランスポートチャネルによる伝送を実際の無線伝送路を使って実現するために、レイヤ1の無線ノード(移動局と基地局)間の伝送チャネルとして定義される。移動局は、複数のトランスポートチャネルのデータを、単一の物理チャネルで送信することができる。
また、各トランスポートチャネルに対して、トランスポートフォーマット(TF: Transport Format)と呼ばれる送信フォーマットが設定される。このトランスポートフォーマットは、トランスポートブロックのサイズ、CRCビットサイズ、符号化方法、送信間隔(TTI: Transmission Time Interval)などを規定する。1つの物理チャネルに対応する複数のトランスポートチャネルのそれぞれに対して、複数のトランスポートフォーマットが設定される。1つの物理チャネルに対するそれら複数のトランスポートフォーマットの組み合わせは、「TFC(Transport Format Combination)」と呼ばれる。WCDMAシステムにおいて、1つの移動局は、複数のTFCの中から、送信に用いるTFC(以下、「選択TFC」と参照される)を選択することが可能である。この複数のTFCは、「TFCS(Transport Format Combination Set)」と呼ばれ、基地局制御装置によって各移動局の物理チャネルごとに許可され指定される。このように、1つの移動局は、基地局制御装置から指示されたTFCS(複数のTFC)の中から1つの選択TFCを選択する。
WCDMAシステムにおいて、移動局は、複数のTFCのそれぞれを使用する場合に必要な送信電力(所要電力)をそれぞれ推定し、推定された所要電力に基づいて、複数のTFCのそれぞれを以下に示される3種類の状態のいずれかに分類する。図1は、TFCが分類される3つの状態、及びTFCの状態遷移を説明するための概念図である。3つの状態は、第1状態(Supported State)、第2状態(Excess-Power State)、及び第3状態(Blocked State)により構成される。状態に冠された数字が大きいほど、推定された所要電力は大きくなる。具体的には、移動局は、使用中のTFCとその時の送信電力に基づいて、複数のTFCのそれぞれを使用する場合に必要な所要電力を推定する。第1状態に属するTFCに対して推定された所要電力が、過去の所定期間Tのうち期間S1以上にわたって、移動局の最大送信電力以上であった場合、そのTFCは第2状態(Excess-Power State)に移される。第2状態に属するTFCが、過去の所定期間Tのうち期間S2以上にわたって第2状態のままであった場合、そのTFCは第3状態(Blocked State)に移される。第3状態に属するTFCは、上記条件に適合するか否かに基づき、いずれかの状態に設定される。例えば、第3状態に属するTFCに対して推定された所要電力が、過去の所定期間Tのうち期間S3以上にわたって、移動局の最大送信電力以下であった場合、そのTFCは第1状態(Supported State)に戻される。
移動局は、以上のように複数のTFCの状態を観測し、第3状態(Blocked State)以外のTFCの中から選択TFCを選択する。具体的には、移動局は、優先度が高いトランスポートチャネルほど高い伝送速度となるようなTFCを、選択TFCとして決定する。このように決定された選択TFCを使用して、移動局は、複数のトランスポートチャネルでデータを送信する。このように、WCDMAシステムにおいては、移動局が、上り回線(Uplink)のパケット伝送における伝送形式を決定する。各TFCの状態は、長時間の伝播路変動を基に決定されている。そのため、フェージング変動などによって瞬時的には伝搬路が変動している場合でも、長期平均的には要求された品質を満たすことができるTFCが選択される(非特許文献1参照)。
また、WCDMAシステムのトランスポートチャネルにおいて、上述のDCH(Dedicated Channel)に加えて、上り回線の高速パケット伝送方式(EDCH:Enhanced uplink DCH)が検討されている(非特許文献2参照)。例えば、DCHによって通話データの送信が行われ、EDCHによってファイルの転送が行われる。このEDCHによれば、伝送速度等の上り回線のパケット伝送方式を、基地局が制御することが検討されている。その理由は以下の通りである。
一般的に、WCDMAシステムにおいて、基地局は、希望波と雑音電力の割合である「ノイズライズ」を測定する。このノイズライズが所定の閾値を超えないように、基地局制御装置が、移動局の接続数やTFCSを制御する。しかし、ノイズライズを測定した基地局から基地局制御装置への情報伝達、及び基地局制御装置から移動局への情報伝達には所定の時間が必要である。そのため、瞬間的なノイズライズの変動に対応して、基地局制御装置が、移動局数やTFCSを制御することは難しい。従って、従来のWCDMAシステムにおいては、ノイズライズの平均値が所定の閾値よりも十分に小さくなるように、移動局数やTFCSを設定していた。
そこで、EDCHに使用されるTFCの選択において、基地局は、測定したノイズライズに基づいてTFCSの中から使用を許可する複数のTFCを選び、その複数のTFCのうち伝送速度が最も大きくなるTFC(以下、「最大TFC」と参照される)を移動局に高速に指示することが検討されている。この時、移動局は、上述の選択TFCを決定する際に、各TFCの状態(図1参照)と共に、基地局によって指示された最大TFCをも考慮に加える。すなわち、移動局は、第1状態あるいは第2状態に属するTFCであり、且つ、最大TFCによる伝送速度以下になるTFCを、TFCSから選択する。これにより、ノイズライズの変動幅は低減され、上述の閾値を高く設定することが可能となる。つまり、接続可能な移動局数が増加し、最大TFCの設定も高くなる。従って、上り回線のカバレッジやキャパシティが向上する。
上記のように、移動局は、DCHとEDCHを使用してデータを送信する。この時、TFC選択処理は、DCHとEDCHの双方について実行される必要がある。上述の通り、このTFC選択処理において、推定された所要電力が、過去の所定期間Tのうち期間S以上にわたって、移動局の最大送信電力PMAXより大きいか否かが判定される。これにより、DCHに適用されるTFCSが示す複数のTFCのそれぞれの状態、及びEDCHに適用されるTFCSが示す複数のTFCのそれぞれの状態が決定される。ここで、区別のため、本明細書においては、EDCHに使用されるTFCは「ETFC」と参照され、複数のETFCのセットは「ETFCS」と参照されることとする。
図2は、ある移動局における複数のTFCと複数のETFCの状態、及びそれらを使用する際の送信電力のレベルの1例を示す。伝送速度(ビットレート)が高い時、所定の品質を満たすために必要な所要電力は高くなり、伝送速度が低いとき、その所要電力は低くなる。従って、図2において、Z軸は、電力と共に伝送速度をも示す。図2において、ETFCSは、ETFC1〜ETFC6を含み、TFCSは、TFC1〜TFC8を含む。従来技術において、複数のTFC及び複数のETFCのそれぞれの状態は、移動局の最大送信電力PMAXを基準として判定される。例えば、図2において、ETFC1〜ETFC3は、第1状態(Supported State)に分類され、ETFC4は、第2状態(Excess-Power State)に分類され、ETFC5、ETFC6は、第3状態(Blocked State)に分類される。同様に、TFC1〜TFC5は、第1状態に分類され、TFC6は、第2状態(Excess-Power State)に分類され、TFC7、TFC8は、第3状態に分類される。この時、移動局は、送信に使用するETFC及びTFCとして、それぞれETFC4及びTFC6を選択する。
この場合、ETFC4を用いて送信するのに必要な送信電力はP−EDCHであり、TFC6を用いて送信するのに必要な送信電力はP−DCHである。よって、必要な合計送信電力PALL(PALL=P−EDCH+P−DCH)は、移動局の最大送信電力PMAXよりも大幅に大きくなる。このような場合、合計送信電力PALLが最大送信電力PMAX以下となるように、P−EDCHとP−DCHのいずれか又は両方を削減する必要がある。その結果、要求品質を満たすために必要な電力が少なくとも1つのチャネルに割り当てられず、品質が劣化してしまう。
関連する技術として、以下のものが知られている。
特開2002−164871号公報には、復号化装置が開示されている。この復号化装置は、受信手段と、判定手段と、復号手段とを具備する。受信手段は、受信データのフォーマットを示す信号を受信する。判定手段は、物理レイヤより上位のレイヤから通知される情報に従って受信データのフォーマット候補を限定した後、上記信号を用いて上記候補内から受信データのフォーマットを判定する。復号手段は、判定されたフォーマットに従って受信データを復号する。
特開2002−246949号公報には、CDMA装置が開示されている。このCDMA装置は、TFCI出力手段と、SIR出力手段と、重み付け加算手段と、決定手段とを具備している。TFCI出力手段は、受信ベースバンド信号を逆拡散して得られる相関値から、転送フォーマットの組み合わせを示すTFCI値をフレーム毎に抽出して出力する。SIR出力手段は、相関値に基づいて受信ベースバンド信号に含まれる干渉波のレベルを示すSIR信号をフレーム毎に生成し出力する。重み付け加算手段は、SIR信号によってTFCI値に重み付けし、重み付けされたTFCI値を加算する。決定手段は、重み付け加算手段の加算結果に基づいて、受信ベースバンド信号の復号処理に使用されるフォーマット情報を決定する。
特開2003−8635号公報には、CDMAシステム、特に移動体通信システム中で、複数のデータフローをスケジューリングする方法が開示されている。この方法は、以下に列挙されるステップを有する。(A)プロトコルデータユニットを含む各データフローのサービス品質要求条件を受信するステップ;(B)通信チャネル上でのデータ送信のために供されるプロトコルデータユニットの優先順位を決定するステップ;(C)定義された優先順位に関して、かつ割り当てられた無線資源制限に依存して、物理レイヤにより送信されるべきトランスポートブロックをダイナミックに決定することにより、プロトコルデータユニットを供するステップ;(D)各トランスポートブロックに、それぞれ関連するトランスポートフォーマットを割当てるステップ;及び(E)割り当てられたそれぞれ関連するトランスポートフォーマットを使用することにより、物理レイヤにより送信されるべき決定されたトランスポートブロックを有するトランスポートブロックセットを生成するステップ。
特開2003−234720号公報には、移動体通信における情報多重方法が開示されている。この移動体通信によれば、デコードが可能な最短データ時間長である伝送時間間隔が、予め定められた複数通りの中からそれぞれ選択される。これにより生成される複数の情報は、同一無線フレーム内にマルチプレックスされ、無線回線上で多重伝送される。また、上記複数の情報のそれぞれについての伝送時間間隔内でのデータ数の組合せを示す伝送フォーマット組合せ識別子が、各無線フレーム内に挿入され伝送される。上記伝送時間間隔がより長い情報の伝送時間間隔内でのデータ数が変わるとき、伝送フォーマット組合せ識別子の上位側のビットが変化するように、伝送フォーマット組合せ識別子が選定され伝送される。
特開2003−304195号公報には、送信装置における送信フォーマット組み合わせ情報の選択方法が開示されている。この送信装置は、各トランスポートチャネルにおける所定時間間隔の送信データビット長の組合わせを規定する送信フォーマット組み合わせ情報を選択する。そして、送信装置は、該選択された送信フォーマット組み合わせ情報に基いて、各トランスポートチャネルの送信データを多重して送信する。該選択方法によれば、送信フォーマット組み合わせ情報が、各トランスポートチャネルの多重送信データ量に基いてクラス分けされる。そして、送信電力値に基いて、選択すべき送信フォーマット組み合わせ情報のクラスが決定される。そして、該決定されたクラス内より、送信フォーマット組み合わせ情報が選択される。
本発明の目的は、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することができる無線通信システム、移動局、基地局制御装置、及び無線通信方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、送信電力リソースを有効に活用することができる無線通信システム、移動局、基地局制御装置、及び無線通信方法を提供することにある。
また、本発明の更に他の目的は、情報処理量及びサービス品質を向上させることができる無線通信システム、移動局、基地局制御装置、及び無線通信方法を提供することにある。
本発明の第1の観点において、無線通信システムは、基地局制御装置と、その基地局制御装置に接続された基地局と、第1物理チャネル及び第2物理チャネルを用いて基地局と通信を行う移動局とを備える。この移動局は、第1物理チャネルを用いる第1送信と第2物理チャネルを用いる第2送信とを制御する制御部と、制御部に接続された送信部とを備える。基地局制御装置は、上記第1送信で用いられる複数の第1TFC(Transport Format Combination)を第1TFCS(Transport Format Combination Set)として、基地局を介して移動局に通知する。また、基地局制御装置は、上記第2送信で用いられる複数の第2TFCを第2TFCSとして、基地局を介して移動局に通知する。制御部は、第1送信に割当てられる第1割当電力と、第2送信に割当てられる第2割当電力とを決定する。制御部は、第1割当電力で使用可能な1つの第1TFCを、第1選択TFCとして第1TFCSから選択する。また、制御部は、第2割当電力で使用可能な1つの第2TFCを、第2選択TFCとして第2TFCSから選択する。送信部は、基地局に対し、上記第1選択TFCを用いて第1送信を実行し、上記第2選択TFCを用いて第2送信を実行する。
移動局が使用可能な電力に対する第1割当電力及び第2割当電力のそれぞれの比は、γ1及びγ2で表される。これらγ1及びγ2は、0以上1以下の数である。
本発明に係る無線通信システムにおいて、制御部は、γ1とγ2の和が1になるようにγ1とγ2を決定する。また、決定されたγ1とγ2に基づいて、制御部は、第1割当電力と第2割当電力を決定する。
本発明に係る無線通信システムにおいて、基地局制御装置は、γ1とγ2の和が1になるようにγ1とγ2を決定し、決定されたγ1とγ2を移動局の制御部に通知する。制御部は、通知されたγ1とγ2に基づいて、第1割当電力と第2割当電力を決定する。
本発明に係る無線通信システムにおいて、制御部は、γ1とγ2の和が1より大きく2より小さくなるようにγ1とγ2を決定する。また、決定されたγ1とγ2に基づいて、制御部は、第1割当電力と第2割当電力を決定する。
本発明に係る無線通信システムにおいて、基地局制御装置は、γ1とγ2の和が1より大きく2より小さくになるようにγ1とγ2を決定し、決定されたγ1とγ2を移動局の制御部に通知する。制御部は、通知されたγ1とγ2に基づいて、第1割当電力と第2割当電力を決定する。
本発明に係る無線通信システムにおいて、第1物理チャネルに対応した複数のトランスポートチャネルの数が、第2物理チャネルに対応した複数のトランスポートチャネルの数より大きい場合、γ1はγ2よりも大きくなるように決定される。
本発明に係る無線通信システムにおいて、第1送信に要求される伝送速度が、第2送信に要求される伝送速度より大きい場合、γ1はγ2よりも大きくなるように決定される。
本発明に係る無線通信システムにおいて、第1送信に要求される遅延時間が、第2送信に要求される遅延時間より小さい場合、γ1はγ2よりも大きくなるように決定される。
本発明に係る無線通信システムにおいて、第1送信の優先度が、第2送信の優先度より大きい場合、γ1はγ2よりも大きくなるように決定される。
本発明に係る無線通信システムにおいて、基地局制御装置は、γ1が決定される範囲を0から1の間で決定し、決定された範囲を移動局に通知する。制御部は、通知された範囲の中からγ1を決定し、γ1とγ2の和が1になるようにγ2を決定する。ここで、基地局制御装置は、範囲の大きさが通信のバースト性と相関を有するように、上記範囲を決定する。また、第1物理チャネルに対応した複数のトランスポートチャネルの数がMで表され(Mは自然数)、第2物理チャネルに対応した複数のトランスポートチャネルの数がNで表される(Nは自然数)場合、基地局制御装置は、上記範囲の中央値がM/(M+N)で与えられるように、範囲を決定する。更に、制御部は、第1物理チャネルで送信される第1データ量と、第2物理チャネルで送信される第2データ量とを比較する。第1データ量が第2データ量より多い場合、制御部は、γ1が中央値より大きくなるようにγ1を決定する。第1データ量が第2データ量より少ない場合、制御部は、γ1が中央値より小さくなるようにγ1を決定する。第1データ量が第2データ量と等しい場合、制御部は、γ1が中央値になるようにγ1を決定する。
本発明に係る無線通信システムにおいて、制御部は、第1選択TFCを用いた第1送信に必要な第1送信電力と、第2選択TFCを用いた第2送信に必要な第2送信電力との合計を計算する。その合計が移動局の使用可能な最大電力より大きい場合、制御部は、その合計が最大電力に等しくなるように、第1送信電力と第2送信電力のうち少なくとも1つを調整する。送信部は、調整された第1送信電力及び第2送信電力を用いて、第1送信及び第2送信を実行する。
本発明の第2の観点において、移動局は、第1物理チャネルを用いる第1送信と第2物理チャネルを用いる第2送信とを制御する制御部と、制御部に接続された送信部とを備える。制御部は、基地局制御装置から、第1送信で用いられる複数の第1TFCを第1TFCSとして受け取り、第2送信で用いられる複数の第2TFCを第2TFCSとして受け取る。制御部は、第1送信に割当てられる第1割当電力と、第2送信に割当てられる第2割当電力とを決定する。また、制御部は、第1割当電力で使用可能な1つの第1TFCを第1TFCSから選択し、又、第2割当電力で使用可能な1つの第2TFCを第2TFCSから選択する。送信部は、基地局に対し、上記1つの第1TFCを用いて第1送信を実行し、上記1つの第2TFCを用いて第2送信を実行する。
本発明に係る移動局において、制御部は、第1割当電力と第2割当電力の合計が使用可能な電力と等しくなるように、第1割当電力と第2割当電力を決定する。あるいは、制御部は、第1割当電力と第2割当電力の合計が使用可能な電力より大きくなるように、第1割当電力と第2割当電力を決定する。
本発明の第3の観点において、基地局制御装置は、TFCS決定部と、電力割当パラメータ決定部と、TFCS決定部及び電力割当パラメータ決定部に接続された送信部とを備える。TFCS決定部は、第1TFCS及び第2TFCSを決定する。電力割当パラメータ決定部は、移動局が使用可能な電力に対する第1割当電力及び第2割当電力のそれぞれの比を決定する。送信部は、決定された第1TFCS、第2TFCS、及び比を、基地局を介して移動局に通知する。
本発明に係る無線通信方法は、(A)基地局制御装置が、第1物理チャネルによる第1送信で用いられる複数の第1TFCを、第1TFCSとして、基地局を介して移動局に通知するステップと、(B)基地局制御装置が、第2物理チャネルによる第2送信で用いられる複数の第2TFCを、第2TFCSとして、基地局を介して移動局に通知するステップと、(C)移動局が、第1送信に割当てられる第1割当電力と、第2送信に割当てられる第2割当電力を決定するステップと、(D)移動局が、第1割当電力で使用可能な1つの第1TFCを、第1選択TFCとして第1TFCSから選択するステップと、(E)移動局が、第2割当電力で使用可能な1つの第2TFCを、第2選択TFCとして第2TFCSから選択するステップと、(F)移動局が、基地局に対し、第1選択TFCを用いて第1送信を実行し、第2選択TFCを用いて第2送信を実行するステップとを備える。
本発明に係る無線通信システム、移動局、基地局制御装置、及び無線通信方法によれば、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。
本発明に係る無線通信システム、移動局、基地局制御装置、及び無線通信方法によれば、送信電力リソースを有効に活用することが可能となる。
本発明に係る無線通信システム、移動局、基地局制御装置、及び無線通信方法によれば、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
図1は、WCDMAシステムにおけるTFCの状態遷移を示す概念図である。 図2は、従来のWCDMAシステムにおける無線通信方法を説明するための図である。 図3は、本発明に係る無線通信システムの構成を示す概念図である。 図4は、本発明に係る移動局の構成を示すブロック図である。 図5は、本発明に係る基地局制御装置の構成を示すブロック図である。 図6Aは、本発明に係る無線通信方法を説明するための図である。 図6Bは、本発明に係る無線通信方法を説明するための図である。 図6Cは、本発明に係る無線通信方法を説明するための図である。 図7は、本発明の第一乃至第三の実施の形態に係る無線通信方法を説明するための図である。 図8は、本発明の第一の実施の形態に係る無線通信方法を説明するための図である。 図9は、本発明の第四及び第五の実施の形態に係る無線通信方法を説明するための図である。
添付図面を参照して、本発明による無線通信システム及び無線通信方法を説明する。
図3は、本発明に係る無線通信システムの構成を示す概念図である。無線通信システム10は、基地局制御装置300と、基地局制御装置300に通信可能に接続された複数の基地局200と、複数の基地局200の各々に接続された複数の移動局100を備える。例えば、図3において、基地局制御装置300には、基地局200Aと基地局200Bが接続されており、基地局200A及び基地局200Bのそれぞれは、通信エリアとしてセル50A及びセル50Bを有する。また、基地局200Aには、移動局100a〜100cが無線で接続されており、基地局200Bには、移動局100d、100eが無線で接続されている。尚、基地局200の数、移動局100の数は、図3に示されたものに限られない。
本発明に係る無線通信システム10において、基地局200は、複数の物理チャネルを使用した通信が可能である。例えば、図3において、基地局200Aは、DCH及びEDCHを使用した通信が可能であり、基地局200Bは、DCHを使用した通信が可能であるとする。また、移動局100a、100cは、DCH及びEDCHを使用して、基地局200Aと通信を行っている。移動局100bは、DCHのみを使用して、基地局200Aと通信を行っている。移動局100d、100eは、DCHのみを使用して、基地局200Bと通信を行っている。また、このDCHは、ユーザ情報を送信するためのDPDCH(Dedicated Physical Data Channel)と、制御信号を送信するためのDPCCH(Dedicated Physical Control Channel)を含む。
図4は、本発明に係る移動局100の構成を示すブロック図である。図4に示されるように、移動局100は、制御部101と、制御部101に接続された送信処理部140を備えている。制御部101は、後に詳しく示されるように、通信に用いられるTFCやETFCの選択処理や送信電力の制御などを行う。送信処理部140は、制御部101によって決定されたTFC、ETFC、及び送信電力に基づいて、実際にデータを基地局200に送信する。また、送信処理部140は、実際の送信電力を測定する送信電力測定部141を備えている。更に、制御部101は、制御信号分離部160を介して受信処理部150に接続されている。この受信処理部150は、基地局200からの信号を受け取り、その信号を制御部101に供給する。
制御部101は、DCH送信制御部110と、EDCH送信制御部120と、送信電力制御部130とを備えている。DCH送信制御部110は、DCHを使用した送信を制御し、EDCH送信制御部120は、EDCHを使用した送信を制御する。このDCH送信制御部110は、TFCSからTFCを選択するTFC選択部111と、DCHで送信されるデータが格納されるDCHバッファ115を備える。また、EDCH送信制御部120は、ETFCSからETFCを選択するETFC選択部121と、EDCHで送信されるデータが格納されるEDCHバッファ125を備えている。
送信電力制御部130は、DCH送信制御部110及びEDCH送信制御部120に接続されている。この送信電力制御部130は、DCH及びEDCHのそれぞれに対して電力を割り当てる電力割当部131と、決定された送信電力を調整する調整部132とを備えている。
図5は、本発明に係る基地局制御装置300の構成を示すブロック図である。基地局制御装置300は、受信処理部310、制御部320、電力割当パラメータ決定部330、TFCS決定部340、信号合成部350、及び送信処理部360を備えている。
次に、図3〜図5で示された構成を有する無線通信システム10の動作を詳細に説明する。
図5を参照して、基地局制御装置300の受信処理部310は、基地局200からデータを受け取り、そのデータを制御部320に送る。制御部320は、受け取ったデータをネットワーク(図示されない)に送る。また、制御部320は、電力割当パラメータ決定部330、TFCS決定部340、信号合成部350の動作を制御する。例えば、制御部320は、移動局100が通信中のサービスの種類に関する情報を抽出し、その情報を電力割当パラメータ決定部330とTFCS決定部340に送る。このサービスの種類として、例えば、FTPによるファイル転送といったバースト性の高いサービスや、ストリーミングといったバースト性の低いサービスが挙げられる。
電力割当パラメータ決定部330は、「電力割当パラメータ」を生成する。この「電力割当パラメータ」は、移動局100の電力割当部131がDCHとEDCHのそれぞれに対して電力を割当てる際に、その電力割当部131によって参照されるパラメータである。そして、この電力割当パラメータの指し示す内容は、後に示される複数の実施例によって異なる。生成された電力割当パラメータは、信号合成部350に出力される。
TFCS決定部340は、制御部320から送られるサービスの種類に関する情報に基づいて、移動局100が使用してもよいTFCSとETFCSを決定する。上述のように、このTFCSは、DCHによる送信で用いられる複数のTFCを示し、ETFCSは、EDCHによる送信で用いられる複数のETFCを示す。決定されたTFCSとETFCSは、信号合成部350に出力される。
信号合成部350は、TFCSとETFCS、及び電力割当パラメータの情報を合成し、その合成信号を送信処理部360に送る。送信処理部360は、合成信号を含む制御信号を、下り回線のDCHを使用して、基地局200及び移動局100に送信する。
基地局200は、上り回線で受信するノイズライズを測定する。そして、そのノイズライズが所定の閾値以下となるように、基地局200は、EDCHの最大TFCを所定のタイミングで更新する。この最大TFCは、移動局100に通知される。
また、図4を参照して、移動局100の受信処理部150は、基地局200からの信号を受け取り、受け取った信号を制御信号分離部160に送る。制御信号分離部160は、受け取った信号をユーザ情報と制御信号に分離し、ユーザ情報を上位レイヤに送る。一方、上述のように「電力割当てパラメータ」を含む制御信号は、送信電力制御部130の電力割当部131に送られる。この電力割当パラメータの指し示す内容は、後に示される複数の実施例によって異なる。
本発明に係る移動局100において、電力割当部131は、DCHを使用する送信に割当てられる割当電力AP−DCHと、EDCHを使用する送信に割当てられる割当電力AP−EDCHを別々に決定する。この割当電力AP−DCHと割当電力AP−EDCHは、以下の式で与えられる。
AP−DCH =γDCH×PAVL
AP−EDCH=γEDCH×PAVL …(1)
ここで、PAVLは、DCHとEDCHによる送信に割り当て可能な割当可能電力である。例えば、割当可能電力PAVLとして、移動局100の最大送信電力PMAXが挙げられる。この式(以下、式(1)と参照される)に示されるように、電力割当係数γDCHは、割当可能電力PAVLに対する割当電力AP−DCHの比として定義される。また、電力割当係数γEDCHは、割当可能電力PAVLに対する割当電力AP−EDCHの比として定義される。これら電力割当係数γDCH及びγEDCHは、0以上1以下の数である。尚、上述のように、DCHは、ユーザ情報を送信するためのDPDCHと制御信号を送信するためのDPCCHとを含み、割当電力AP−DCHは、DPDCHとDPCCHの両方に対する電力を含むものとする。
次に、電力割当部131は、DCH送信制御部110のTFC選択部111に、決定された割当電力AP−DCHを通知する。また、電力割当部131は、EDCH送信制御部120のETFC選択部121に、決定された割当電力AP−EDCHを通知する。本発明によれば、複数のTFC及び複数のETFCの状態を判定する際の基準として、それぞれ割当電力AP−DCH及び割当電力AP−EDCHが使用される。すなわち、TFC及びETFCの選択処理は、共通の基準(最大送信電力PMAX)ではなく、別々の基準(割当電力AP−DCH、割当電力AP−EDCH)に従って実行される。
送信処理部140の送信電力測定部141は、使用中のTFCに対する実送信電力を測定して、その測定された実送信電力をTFC選択部111に通知する。TFC選択部111は、使用中のTFCと実送信電力に基づいて、複数のTFCのそれぞれを使用した場合に必要な電力(所要電力)をそれぞれ推定する。ここで、その必要な電力とは、所定の品質を満たすために必要な電力を意味する。そして、TFC選択部111は、推定された所要電力に基づいて、複数のTFCのそれぞれを図1に示された3種類の状態のいずれかに分類する。具体的には、推定された所要電力が、過去の所定期間Tのうち期間S以上にわたって、「割当電力AP−DCH」より大きいか否かが判定される。これにより、DCHに適用される複数のTFCのそれぞれの状態が決定される。
図6Aは、ある移動局100における複数のTFC(TFCS)と、それらを使用する際の推定された送信電力のレベルの1例を示す。伝送速度(ビットレート)が高い時、所定の品質を満たすために必要な所要電力は高くなり、伝送速度が低いとき、その所要電力は低くなる。従って、図6Aにおいて、Z軸は、電力と共に伝送速度をも示す。図6Aにおいて、TFCSは、TFC1〜TFC6を含む。複数のTFCのそれぞれの状態は、割当電力AP−DCHを基準として判定される。例えば、図6Aにおいて、TFC1〜TFC3は、第1状態(Supported State)に分類され、TFC4は、第2状態(Excess-Power State)に分類され、TFC5、TFC6は、第3状態(Blocked State)に分類される。これら複数のTFCの状態は、TFC状態データ112(図4参照)として記憶され、所定のタイミングで更新される。
TFC選択部111は、基地局制御装置300によって指定されたTFCSの中から、DCHに使用される1つのTFC(選択TFC)を、所定の送信間隔ごとに選択する。この時、その選択TFCは、第3状態(Blocked State)以外のTFCの中から、優先度の高いトランスポートチャネルほど高い伝送速度となるように選択される。その結果、例えば図6Aにおいて、TFC選択部111は、選択TFCとしてTFC4を選択する。この場合、選択されたTFC4を使用してDCHで送信を行うのに必要な電力(以下、仮送信電力と参照される)は、PP−DCHで表されるとする。
上記TFCの場合と同様に、送信処理部140の送信電力測定部141は、使用中のETFCに対する実送信電力を測定して、その測定された実送信電力をETFC選択部121に通知する。ETFC選択部121は、使用中のETFCと実送信電力に基づいて、複数のETFCのそれぞれを使用した場合に必要な電力(所要電力)をそれぞれ推定する。ここで、その必要な電力とは、所定の品質を満たすために必要な電力を意味する。そして、ETFC選択部121は、推定された所要電力に基づいて、複数のETFCのそれぞれを図1に示された3種類の状態のいずれかに分類する。具体的には、推定された所要電力が、過去の所定期間Tのうち期間S以上にわたって、「割当電力AP−EDCH」より大きいか否かが判定される。これにより、EDCHに適用される複数のETFCのそれぞれの状態が決定される。
図6Bは、ある移動局100における複数のETFC(ETFCS)と、それらを使用する際の推定された送信電力のレベルの1例を示す。図6Bにおいて、Z軸は、電力と共に伝送速度をも示す。図6Bにおいて、ETFCSは、ETFC1〜ETFC6を含む。複数のETFCのそれぞれの状態は、割当電力AP−EDCHを基準として判定される。例えば、図6Bにおいて、ETFC1〜ETFC3は、第1状態(Supported State)に分類され、ETFC4は、第2状態(Excess-Power State)に分類され、ETFC5、ETFC6は、第3状態(Blocked State)に分類される。これら複数のETFCの状態は、ETFC状態データ122(図4参照)として記憶され、所定のタイミングで更新される。
ETFC選択部121は、基地局制御装置300によって指定されたETFCSの中から、EDCHに使用される1つのETFC(選択ETFC)を、所定の送信間隔ごとに選択する。この時、その選択ETFCは、第3状態(Blocked State)以外のTFCの中から、優先度の高いトランスポートチャネルほど高い伝送速度となるように選択される。更に、ETFCの選択においては、基地局200から通知された最大TFCによる伝送速度以下になるETFCのみが選択対象となる。その結果、例えば図6Bにおいて、ETFC選択部121は、選択ETFCとしてETFC4を選択する。この場合、選択されたETFC4を使用してEDCHで送信を行うのに必要な電力は、PP−EDCHで表されるとする。
TFC選択部111によって選択されたTFC、及びETFC選択部121によって選択されたETFCは、送信電力制御部130の調整部132に通知される。調整部132は、選択TFCに対応した仮送信電力PP−DCHと選択ETFCに対応した仮送信電力PP−EDCHの合計を算出し、その合計電力(=「PP−DCH」+「PP−EDCH」)と最大送信電力PMAXとの比較を行う。図6Cは、この調整部132の動作を説明するための図である。図6Cに示されるように、合計電力が最大送信電力PMAXよりも大きい場合、調整部132は、合計電力が最大送信電力PMAXと等しくなるように、仮送信電力PP−DCHと仮送信電力PP−EDCHのうち少なくとも1つを調整する。一般的に、データは常に送信されているわけではなく、データが送信されない時間がある。また、割当電力より小さい電力でも、目標となる伝送速度が達成される場合がある。このような時に、未使用の電力を、その電力を必要とする物理チャネルに割当てることが可能となる。
このようにして、最終的に、DCHのための送信電力P−DCHと、EDCHのための送信電力P−EDCHが決定される。合計電力が最大送信電力PMAXよりも小さい場合、仮送信電力PP−DCH及びPP−EDCHが、そのまま送信電力P−DCH及び送信電力P−EDCHとなる。送信処理部140は、選択TFCと送信電力P−DCHを使用することによって、DCHによる送信を実行し、選択ETFCと送信電力P−EDCHを使用することによって、EDCHによる送信を実行する。
以上に説明されたように、本発明に係る無線通信システム10において、移動局100は、TFC選択処理において基準となる割当電力(AP−DCH、AP−EDCH)を、各々の物理チャネルに対して決定する。従って、移動局100が使用可能な最大電力PMAX以内で、要求される送信品質を満たすTFC及びETFCを選択できる確率が向上する。
以下、割当電力AP−DCH及び割当電力AP−EDCHの決定方法を、更に詳しく説明する。
(第一の実施の形態)
本発明の第一の実施の形態において、γDCH+γEDCH=1となるように、電力割当係数γDCH及びγEDCHが決定される。この時、あるパラメータγを用いると、電力割当係数γDCHは、γDCH=γで与えられ、電力割当係数γEDCHは、γEDCH=1−γで与えられる。ここで、パラメータγは、0以上1以下の数である。この時、上述の式(1)は、次の式(2)に変形される。
AP−DCH =γ×PAVL
AP−EDCH=(1−γ)×PAVL …(2)
図7は、複数のTFCと複数のETFCの状態、及び割当電力AP−DCHと割当電力AP−EDCHの関係を示す図である。式(2)に示されたように、割当可能電力PAVLは、割当電力AP−DCHと割当電力AP−EDCHとに分配される。図7において、ETFCSは、ETFC1〜ETFC6を含み、TFCSは、TFC1〜TFC6を含む。複数のETFCのそれぞれの状態は、割当電力AP−EDCHを基準として判定される。例えば、図7において、ETFC1〜ETFC4は、第1状態(Supported State)に分類され、ETFC5は、第2状態(Excess-Power State)に分類され、ETFC6は、第3状態(Blocked State)に分類される。また、複数のTFCのそれぞれの状態は、割当電力AP−DCHを基準として判定される。例えば、図7において、TFC1〜TFC3は、第1状態(Supported State)に分類され、TFC4は、第2状態(Excess-Power State)に分類され、TFC5、TFC6は、第3状態(Blocked State)に分類される。この時、ETFC選択部121は、ETFC5を選択ETFCとして選択し、TFC選択部111は、TFC4を選択TFCとして選択する。本実施の形態において、仮送信電力PP−DCHと仮送信電力PP−EDCHとの合計電力は、割当可能電力PAVLよりも小さくなる。
次に、本発明の第一の実施の形態における、上述のパラメータγの具体的な決定方法について詳しく説明する。
(実施例1−1)
基地局制御装置300の制御部320は、移動局100が通信中のサービスの種類に関する情報を抽出する。このサービスの種類として、例えば、FTPによるファイル転送といったバースト性の高いサービスや、ストリーミングといったバースト性の低いサービスが挙げられる。制御部320は、このサービスの種類に関する情報を、電力割当パラメータ決定部330に送る。また、制御部320は、「トランスポートチャネルの数」に関する情報を、電力割当パラメータ決定部330に送る。例えば、DCHに対応した複数のトランスポートチャネルの数がM(Mは自然数)であり、EDCHに対応した複数のトランスポートチャネルの数がN(Nは自然数)であるとする。この時、これら数M、Nが、電力割当パラメータ決定部330に通知される。
本発明の第一の実施の形態において、電力割当パラメータ決定部330は、移動局100の電力割当部131が上記パラメータγを決定する際の指標となる「範囲」を指定する。図8は、この「範囲」を説明するための図である。図8に示されるように、この「範囲」は、中央値γと、その中央値γからの幅Δγによって規定される。あるいは、この「範囲」は、最大値γmaxと最小値γminよって規定される。この「範囲」は、0から1の間に存在する。すなわち、最大値γmaxと最小値γminは、0以上1以下の数である。この時、γmaxとγminは、以下の式(3)により与えられる。
γmax=min(γ+Δγ, 1)
γmin=max(γ−Δγ, 0) …(3)
本実施例において、電力パラメータ決定部330は、中央値γを「トランスポートチャネルの数」に基づいて決定する。具体的には、中央値γは、上述の数M、Nを用いて、γ=M/(M+N)により与えられる。尚、電力割当係数γDCHを(1−γ)で表し、電力割当係数γEDCHをγで表す場合、中央値γは、γ=N/(M+N)により与えられる。また、電力パラメータ決定部330は、幅Δγと通信の「バースト性」とが相関を有するように、幅Δγを決定する。つまり、通信中のサービスのバースト性が高くなるほど、幅Δγは大きく設定される。例えば、FTPによるファイル転送といったサービスの場合、幅Δγは、ストリーミングといったサービスの場合の幅Δγよりも大きく設定される。
以上のように決定された「範囲」は、基地局制御装置300から移動局100に通知される。つまり、本実施の形態において、上述の電力割当パラメータは、中央値γと幅Δγ、あるいは最大値γmaxと最小値γminを示す。例えば、最大値γmaxと最小値γminが、基地局制御装置300の電力割当パラメータ決定部330から、移動局100の電力割当部131に送られる。
移動局100の電力割当部131は、基地局制御装置300が通知した「範囲」の中から、つまり最大値γmaxと最小値γminの間で、パラメータγを選択する(図8参照)。ここで、電力割当部131は、DCHバッファ115に格納されているデータの量と、EDCHバッファ125に格納されているデータの量の比較を行い、その比較結果に基づいてパラメータγを決定する。具体的には、DCHバッファ115に格納されているデータの量(以下、DCH送信データ量と参照される)が、EDCHバッファ125に格納されているデータの量(以下、EDCH送信データ量と参照される)より多いほど、電力割当部131は、パラメータγを大きく設定する。よって、DCH送信データ量がEDCH送信データ量より多い場合、パラメータγは、中央値γと最大値γmaxの間の値となる。逆に、DCH送信データ量がEDCH送信データ量より多い場合、パラメータγは、中央値γと最小値γminの間の値となる。DCH送信データ量がEDCH送信データ量と等しい場合、パラメータγは、中央値γとなる。電力割当部131は、DCH送信データ量とEDCH送信データ量との比を算出し、算出された比に基づいてパラメータγを決定してもよい。
以上に説明されたように、本実施例によれば、中央値γは、トランスポートチャネルの数に基づいて決定される。つまり、DCHで送信されるトランスポートチャネルの数Mが、EDCHで送信されるトランスポートチャネルの数Nより大きい場合、割当電力AP−DCHは、割当電力AP−EDCHより大きくなる傾向にある。逆に、EDCHで送信されるトランスポートチャネルの数Nが、DCHで送信されるトランスポートチャネルの数Mより大きい場合、割当電力AP−EDCHは、割当電力AP−DCHより大きくなる傾向にある。このように、トランスポートチャネルの数が多い物理チャネルほど、多くの割当電力が割当てられる傾向が実現される。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。
更に、パラメータγは、基地局制御装置300が指定する「範囲」内で調整され得る。このパラメータγの調整は、DCH送信データ量とEDCH送信データ量とを比較することにより行われる。つまり、より高い伝送速度を必要とする物理チャネルに、より多い割当電力が割当てられるようになる。これにより、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、又、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。ここで、その範囲(幅Δγ)は、サービスのバースト性が考慮されて決定される。バースト性が高いサービスを含む通信の場合、幅Δγが大きく設定される。これにより、移動局100が選択することができるパラメータγの範囲が拡大する。その結果、サービスのバースト性が高い場合に、上述のパラメータγの調整はより有効に作用することになる。
(実施例1−2)
本実施例において、電力パラメータ決定部330は、中央値γを「要求される伝送速度」に基づいて決定する。例えば、DCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度が64kbpsであり、EDCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度が128kbpsであるとする。この時、割当電力AP−EDCHが割当電力AP−DCHより大きくなる確率が高くなるように、中央値γは、0.5より小さな値に設定される。DCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度がAであり、EDCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度がBである時、電力パラメータ決定部330は、中央値γをA/(A+B)に設定してもよい。尚、電力割当係数γDCHを(1−γ)で表し、電力割当係数γEDCHをγで表す場合、中央値γは、B/(A+B)で与えられる。
このように、電力パラメータ決定部330は、それぞれの物理チャネルに要求される伝送速度を比較する。そして、電力パラメータ決定部330は、大きな伝送速度が要求される物理チャネルに割り当てられる割当電力が大きくなる確率が高くなるように、中央値γを決定する。幅Δγは、上述の実施例の場合と同様に、その幅Δγと通信の「バースト性」が相関を有するように決定される。移動局100の電力割当部131は、電力パラメータ決定部330が指定した「範囲」から、パラメータγを決定する。
以上に説明されたように、要求される伝送速度が多い物理チャネルほど、多くの割当電力が割当てられる傾向が実現される。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。また、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
(実施例1−3)
本実施例において、電力パラメータ決定部330は、中央値γを「要求される遅延時間」に基づいて決定する。例えば、DCHが通話データの送信に用いられ、EDCHがファイル転送に用いられるとする。この時、通話データに対する遅延時間の方が、ファイル転送に対する遅延時間よりも小さいことが望まれる。従って、割当電力AP−DCHが割当電力AP−EDCHより大きくなる確率が高くなるように、中央値γは、0.5より大きな値に設定される。尚、電力割当係数γDCHを(1−γ)で表し、電力割当係数γEDCHをγで表す場合、中央値γは、0.5より小さい値に設定される。
このように、電力パラメータ決定部330は、それぞれの物理チャネルに要求される遅延時間を比較する。そして、電力パラメータ決定部330は、少ない遅延時間が要求される物理チャネルに割り当てられる割当電力が大きくなる確率が高くなるように、中央値γを決定する。幅Δγは、上述の実施例の場合と同様に、その幅Δγと通信の「バースト性」が相関を有するように決定される。移動局100の電力割当部131は、電力パラメータ決定部330が指定した「範囲」から、パラメータγを決定する。
以上に説明されたように、少ない遅延時間が要求される物理チャネルほど、多くの割当電力が割当てられる傾向が実現される。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。また、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
(実施例1−4)
本実施例において、電力パラメータ決定部330は、中央値γを「優先度」に基づいて決定する。例えば、DCHによるデータ伝送には伝送速度保証サービスが適用されており、EDCHによるデータ伝送にはベストエフォートサービスが適用されているとする。この時、DCHによるデータ伝送の優先度は、EDCHによるデータ伝送の優先度よりも高く設定される。従って、割当電力AP−DCHが割当電力AP−EDCHより大きくなる確率が高くなるように、中央値γは、0.5より大きな値に設定される。尚、電力割当係数γDCHを(1−γ)で表し、電力割当係数γEDCHをγで表す場合、中央値γは、0.5より小さい値に設定される。
このように、電力パラメータ決定部330は、それぞれの物理チャネルによるデータ伝送の優先度を比較する。そして、電力パラメータ決定部330は、高い優先度を有する物理チャネルに割り当てられる割当電力が大きくなる確率が高くなるように、中央値γを決定する。幅Δγは、上述の実施例の場合と同様に、その幅Δγと通信の「バースト性」が相関を有するように決定される。移動局100の電力割当部131は、電力パラメータ決定部330が指定した「範囲」から、パラメータγを決定する。
以上に説明されたように、高い優先度を有する物理チャネルほど、多くの割当電力が割当てられる傾向が実現される。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。また、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
(第二の実施の形態)
本発明の第二の実施の形態において、第一の実施の形態と同様に、γDCH+γEDCH=1となるように、電力割当係数γDCH及びγEDCHが決定される(図7参照)。この時、あるパラメータγを用いると、電力割当係数γDCHは、γDCH=γで与えられ、電力割当係数γEDCHは、γEDCH=1−γで与えられる(式(2)参照)。ここで、パラメータγは、0以上1以下の数である。
本実施の形態において、パラメータγは、移動局100の電力割当部131によって、0〜1の範囲から直接選択される。これは、第一の実施の形態において、基地局制御装置300の電力割当パラメータ決定部330が決定する最大値γmax及びγminが、それぞれ1と0に固定されることと等価である。これにより、パラメータγを広い選択範囲から選択することが可能となる。移動局100の電力割当部131は、パラメータγを決定した後、上述の式(2)に従って割当電力AP−DCH及び割当電力AP−EDCHを決定する。
(実施例2−1)
本実施例において、電力割当部131は、パラメータγを「トランスポートチャネルの数」に基づいて決定する。例えば、DCHに対応した複数のトランスポートチャネルの数がM(Mは自然数)であり、EDCHに対応した複数のトランスポートチャネルの数がN(Nは自然数)であるとする。この時、パラメータγは、γ=M/(M+N)により与えられる。尚、電力割当係数γDCHを(1−γ)で表し、電力割当係数γEDCHをγで表す場合、パラメータγは、γ=N/(M+N)により与えられる。
このように、本実施例によれば、DCHで送信されるトランスポートチャネルの数Mが、EDCHで送信されるトランスポートチャネルの数Nより大きい場合、割当電力AP−DCHは、割当電力AP−EDCHより大きくなる。逆に、数Nが数Mより大きい場合、割当電力AP−EDCHは、割当電力AP−DCHより大きくなる傾向にある。このように、トランスポートチャネルの数が多い物理チャネルほど、多くの割当電力が割当てられる。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。また、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
(実施例2−2)
本実施例において、電力割当部131は、パラメータγを「要求される伝送速度」に基づいて決定する。例えば、DCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度が64kbpsであり、EDCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度が128kbpsであるとする。この時、割当電力AP−EDCHが割当電力AP−DCHより大きくなるように、パラメータγは、0.5より小さな値に設定される。DCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度がAであり、EDCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度がBである時、電力割当部131は、パラメータγをA/(A+B)に設定してもよい。尚、電力割当係数γDCHを(1−γ)で表し、電力割当係数γEDCHをγで表す場合、パラメータγは、B/(A+B)で与えられる。
このように、電力割当部131は、それぞれの物理チャネルに要求される伝送速度を比較する。そして、電力割当部131は、大きな伝送速度が要求される物理チャネルに割り当てられる割当電力が大きくなるように、パラメータγを決定する。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。また、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
(実施例2−3)
本実施例において、電力割当部131は、パラメータγを「要求される遅延時間」に基づいて決定する。例えば、DCHが通話データの送信に用いられ、EDCHがファイル転送に用いられるとする。この時、通話データに対する遅延時間の方が、ファイル転送に対する遅延時間よりも小さいことが望まれる。従って、割当電力AP−DCHが割当電力AP−EDCHより大きくなるように、パラメータγは、0.5より大きな値に設定される。尚、電力割当係数γDCHを(1−γ)で表し、電力割当係数γEDCHをγで表す場合、パラメータγは、0.5より小さい値に設定される。
このように、電力割当部131は、それぞれの物理チャネルに要求される遅延時間を比較する。そして、電力割当部131は、少ない遅延時間が要求される物理チャネルに割り当てられる割当電力が大きくなるように、パラメータγを決定する。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。また、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
(実施例2−4)
本実施例において、電力割当部131は、パラメータγを「優先度」に基づいて決定する。例えば、DCHによるデータ伝送には伝送速度保証サービスが適用されており、EDCHによるデータ伝送にはベストエフォートサービスが適用されているとする。この時、DCHによるデータ伝送の優先度は、EDCHによるデータ伝送の優先度よりも高く設定される。従って、割当電力AP−DCHが割当電力AP−EDCHより大きくなるように、パラメータγは、0.5より大きな値に設定される。尚、電力割当係数γDCHを(1−γ)で表し、電力割当係数γEDCHをγで表す場合、パラメータγは、0.5より小さい値に設定される。
このように、電力割当部131は、それぞれの物理チャネルによるデータ伝送の優先度を比較する。そして、電力割当部131は、高い優先度を有する物理チャネルに割り当てられる割当電力が大きくなるように、パラメータγを決定する。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。また、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
(第三の実施の形態)
本発明の第三の実施の形態において、第一の実施の形態と同様に、γDCH+γEDCH=1となるように、電力割当係数γDCH及びγEDCHが決定される(図7参照)。この時、あるパラメータγを用いると、電力割当係数γDCHは、γDCH=γで与えられ、電力割当係数γEDCHは、γEDCH=1−γで与えられる(式(2)参照)。ここで、パラメータγは、0以上1以下の数である。
本実施の形態において、パラメータγは、基地局制御装置300の電力割当パラメータ決定部330によって、0〜1の範囲から直接選択される。つまり、電力割当パラメータは、パラメータγを示す。電力割当パラメータ決定部330は、決定されたパラメータγを、移動局100の電力割当部131に通知する。電力割当部131は、通知されたパラメータγを用い、上述の式(2)に従って割当電力AP−DCH及び割当電力AP−EDCHを決定する。
(実施例3−1)
本実施例において、電力割当パラメータ決定部330は、パラメータγを「トランスポートチャネルの数」に基づいて決定する。例えば、DCHに対応した複数のトランスポートチャネルの数がM(Mは自然数)であり、EDCHに対応した複数のトランスポートチャネルの数がN(Nは自然数)であるとする。この時、パラメータγは、γ=M/(M+N)により与えられる。尚、電力割当係数γDCHを(1−γ)で表し、電力割当係数γEDCHをγで表す場合、パラメータγは、γ=N/(M+N)により与えられる。
このように、本実施例によれば、DCHで送信されるトランスポートチャネルの数Mが、EDCHで送信されるトランスポートチャネルの数Nより大きい場合、割当電力AP−DCHは、割当電力AP−EDCHより大きくなる。逆に、数Nが数Mより大きい場合、割当電力AP−EDCHは、割当電力AP−DCHより大きくなる傾向にある。このように、トランスポートチャネルの数が多い物理チャネルほど、多くの割当電力が割当てられる。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。また、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
(実施例3−2)
本実施例において、電力割当パラメータ決定部330は、パラメータγを「要求される伝送速度」に基づいて決定する。例えば、DCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度が64kbpsであり、EDCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度が128kbpsであるとする。この時、割当電力AP−EDCHが割当電力AP−DCHより大きくなるように、パラメータγは、0.5より小さな値に設定される。DCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度がAであり、EDCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度がBである時、電力割当パラメータ決定部330は、パラメータγをA/(A+B)に設定してもよい。尚、電力割当係数γDCHを(1−γ)で表し、電力割当係数γEDCHをγで表す場合、パラメータγは、B/(A+B)で与えられる。
このように、電力割当パラメータ決定部330は、それぞれの物理チャネルに要求される伝送速度を比較する。そして、電力割当パラメータ決定部330は、大きな伝送速度が要求される物理チャネルに割り当てられる割当電力が大きくなるように、パラメータγを決定する。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。また、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
(実施例3−3)
本実施例において、電力割当パラメータ決定部330は、パラメータγを「要求される遅延時間」に基づいて決定する。例えば、DCHが通話データの送信に用いられ、EDCHがファイル転送に用いられるとする。この時、通話データに対する遅延時間の方が、ファイル転送に対する遅延時間よりも小さいことが望まれる。従って、割当電力AP−DCHが割当電力AP−EDCHより大きくなるように、パラメータγは、0.5より大きな値に設定される。尚、電力割当係数γDCHを(1−γ)で表し、電力割当係数γEDCHをγで表す場合、パラメータγは、0.5より小さい値に設定される。
このように、電力割当パラメータ決定部330は、それぞれの物理チャネルに要求される遅延時間を比較する。そして、電力割当パラメータ決定部330は、少ない遅延時間が要求される物理チャネルに割り当てられる割当電力が大きくなるように、パラメータγを決定する。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。また、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
(実施例3−4)
本実施例において、電力割当パラメータ決定部330は、パラメータγを「優先度」に基づいて決定する。例えば、DCHによるデータ伝送には伝送速度保証サービスが適用されており、EDCHによるデータ伝送にはベストエフォートサービスが適用されているとする。この時、DCHによるデータ伝送の優先度は、EDCHによるデータ伝送の優先度よりも高く設定される。従って、割当電力AP−DCHが割当電力AP−EDCHより大きくなるように、パラメータγは、0.5より大きな値に設定される。尚、電力割当係数γDCHを(1−γ)で表し、電力割当係数γEDCHをγで表す場合、パラメータγは、0.5より小さい値に設定される。
このように、電力割当パラメータ決定部330は、それぞれの物理チャネルによるデータ伝送の優先度を比較する。そして、電力割当パラメータ決定部330は、高い優先度を有する物理チャネルに割り当てられる割当電力が大きくなるように、パラメータγを決定する。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。また、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
(第四の実施の形態)
本発明の第四の実施の形態において、電力割当係数γDCHとγEDCHの和(γDCH+γEDCH)が1より大きく2より小さくなるように、電力割当係数γDCH及びγEDCHが決定される。
図9は、複数のTFCと複数のETFCの状態、及び割当電力AP−DCHと割当電力AP−EDCHの関係を示す図である。図9において、ETFCSは、ETFC1〜ETFC6を含み、TFCSは、TFC1〜TFC6を含む。複数のETFCのそれぞれの状態は、割当電力AP−EDCHを基準として判定される。例えば、図9において、ETFC1〜ETFC4は、第1状態(Supported State)に分類され、ETFC5は、第2状態(Excess-Power State)に分類され、ETFC6は、第3状態(Blocked State)に分類される。また、複数のTFCのそれぞれの状態は、割当電力AP−DCHを基準として判定される。例えば、図9において、TFC1〜TFC5は、第1状態(Supported State)に分類され、TFC6は、第2状態(Excess-Power State)に分類される。この時、ETFC選択部121は、ETFC5を選択ETFCとして選択し、TFC選択部111は、TFC6を選択TFCとして選択する。
図9に示されるように、本実施の形態において、仮送信電力PP−DCHと仮送信電力PP−EDCHとの合計電力は、割当可能電力PAVLよりも大きくなる。よって、その合計電力は、移動局100の最大送信電力PMAXを超える可能性がある。合計電力が最大送信電力PMAXを超える場合、図6Cに示されたように、移動局100の調整部132は送信電力P−DCH及びP−EDCHの調整を行う。一般的に、データは常に送信されているわけではなく、データが送信されない時間がある。また、割当電力より小さい電力でも、目標となる伝送速度が達成される場合がある。このような時に、未使用の電力を、その電力を必要とする物理チャネルに割当てることが可能となる。従って、本実施の形態によれば、送信電力リソースを有効活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
本実施の形態において、電力割当係数γDCH及びγEDCHのそれぞれを決定するのは、移動局100の電力割当部131である。電力割当部131は、電力割当係数γDCH及びγEDCHのそれぞれを決定した後、上述の式(1)に従って割当電力AP−DCH及び割当電力AP−EDCHを決定する。
(実施例4−1)
本実施例において、電力割当部131は、電力割当係数γDCH及びγEDCHを、「トランスポートチャネルの数」に基づいて決定する。例えば、DCHに対応した複数のトランスポートチャネルの数がM(Mは自然数)であり、EDCHに対応した複数のトランスポートチャネルの数がN(Nは自然数)であるとする。数Mが数Nよりも大きい場合、電力割当係数γDCHは、電力割当係数γEDCHよりも大きくなるように決定される。数Nが数Mよりも大きい場合、電力割当係数γEDCHは、電力割当係数γDCHよりも大きくなるように決定される。数Nと数Mが等しい場合、電力割当係数γDCHと電力割当係数γEDCHは、同じ値に設定される。例えば、電力割当部131は、γDCH:γEDCH=M:Nとなるように、電力割当係数γDCH及びγEDCHを決定してもよい。
このように、本実施例によれば、DCHで送信されるトランスポートチャネルの数Mが、EDCHで送信されるトランスポートチャネルの数Nより大きい場合、割当電力AP−DCHは、割当電力AP−EDCHより大きくなる。逆に、数Nが数Mより大きい場合、割当電力AP−EDCHは、割当電力AP−DCHより大きくなる傾向にある。このように、トランスポートチャネルの数が多い物理チャネルほど、多くの割当電力が割当てられる。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。また、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
(実施例4−2)
本実施例において、電力割当部131は、電力割当係数γDCH及びγEDCHを、「要求される伝送速度」に基づいて決定する。例えば、DCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度が64kbpsであり、EDCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度が128kbpsであるとする。この時、割当電力AP−EDCHが割当電力AP−DCHより大きくなるように、電力割当係数γEDCHは、電力割当係数γDCHよりも大きくなるように決定される。DCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度がAであり、EDCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度がBである時、電力割当部131は、γDCH:γEDCH=A:Bとなるように、電力割当係数γDCH及びγEDCHを決定してもよい。
このように、電力割当部131は、それぞれの物理チャネルに要求される伝送速度を比較する。そして、電力割当部131は、大きな伝送速度が要求される物理チャネルに割り当てられる割当電力が大きくなるように、電力割当係数γDCH及びγEDCHを決定する。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。また、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
(実施例4−3)
本実施例において、電力割当部131は、電力割当係数γDCH及びγEDCHを、「要求される遅延時間」に基づいて決定する。例えば、DCHが通話データの送信に用いられ、EDCHがファイル転送に用いられるとする。この時、通話データに対する遅延時間の方が、ファイル転送に対する遅延時間よりも小さいことが望まれる。従って、割当電力AP−DCHが割当電力AP−EDCHより大きくなるように、電力割当係数γDCHは、電力割当係数γEDCHよりも大きくなるように決定される。
このように、電力割当部131は、それぞれの物理チャネルに要求される遅延時間を比較する。そして、電力割当部131は、少ない遅延時間が要求される物理チャネルに割り当てられる割当電力が大きくなるように、電力割当係数γDCH及びγEDCHを決定する。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。また、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
(実施例4−4)
本実施例において、電力割当部131は、電力割当係数γDCH及びγEDCHを、「優先度」に基づいて決定する。例えば、DCHによるデータ伝送には伝送速度保証サービスが適用されており、EDCHによるデータ伝送にはベストエフォートサービスが適用されているとする。この時、DCHによるデータ伝送の優先度は、EDCHによるデータ伝送の優先度よりも高く設定される。従って、割当電力AP−DCHが割当電力AP−EDCHより大きくなるように、電力割当係数γDCHは、電力割当係数γEDCHよりも大きくなるように決定される。
このように、電力割当部131は、それぞれの物理チャネルによるデータ伝送の優先度を比較する。そして、電力割当部131は、高い優先度を有する物理チャネルに割り当てられる割当電力が大きくなるように、電力割当係数γDCH及びγEDCHを決定する。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。また、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
(第五の実施の形態)
本発明の第五の実施の形態において、第四の実施の形態と同様に、電力割当係数γDCHとγEDCHの和(γDCH+γEDCH)が1より大きく2より小さくなるように、電力割当係数γDCH及びγEDCHが決定される(図9参照)。
本実施の形態において、電力割当係数γDCH及びγEDCHのそれぞれを決定するのは、基地局制御装置300の電力割当パラメータ決定部330である。つまり、電力割当パラメータは、電力割当係数γDCH及びγEDCHを示す。電力割当パラメータ決定部330は、決定された電力割当係数γDCH及びγEDCHを、移動局100の電力割当部131に通知する。電力割当部131は、通知された電力割当係数γDCH及びγEDCHを用い、上述の式(1)に従って割当電力AP−DCH及び割当電力AP−EDCHを決定する。
(実施例5−1)
本実施例において、電力割当パラメータ決定部330は、電力割当係数γDCH及びγEDCHを、「トランスポートチャネルの数」に基づいて決定する。例えば、DCHに対応した複数のトランスポートチャネルの数がM(Mは自然数)であり、EDCHに対応した複数のトランスポートチャネルの数がN(Nは自然数)であるとする。数Mが数Nよりも大きい場合、電力割当係数γDCHは、電力割当係数γEDCHよりも大きくなるように決定される。数Nが数Mよりも大きい場合、電力割当係数γEDCHは、電力割当係数γDCHよりも大きくなるように決定される。数Nと数Mが等しい場合、電力割当係数γDCHと電力割当係数γEDCHは、同じ値に設定される。例えば、電力割当パラメータ決定部330は、γDCH:γEDCH=M:Nとなるように、電力割当係数γDCH及びγEDCHを決定してもよい。
このように、本実施例によれば、DCHで送信されるトランスポートチャネルの数Mが、EDCHで送信されるトランスポートチャネルの数Nより大きい場合、割当電力AP−DCHは、割当電力AP−EDCHより大きくなる。逆に、数Nが数Mより大きい場合、割当電力AP−EDCHは、割当電力AP−DCHより大きくなる傾向にある。このように、トランスポートチャネルの数が多い物理チャネルほど、多くの割当電力が割当てられる。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。また、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
(実施例5−2)
本実施例において、電力割当パラメータ決定部330は、電力割当係数γDCH及びγEDCHを、「要求される伝送速度」に基づいて決定する。例えば、DCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度が64kbpsであり、EDCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度が128kbpsであるとする。この時、割当電力AP−EDCHが割当電力AP−DCHより大きくなるように、電力割当係数γEDCHは、電力割当係数γDCHよりも大きくなるように決定される。DCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度がAであり、EDCHを用いたデータ送信に要求される伝送速度がBである時、電力割当パラメータ決定部330は、γDCH:γEDCH=A:Bとなるように、電力割当係数γDCH及びγEDCHを決定してもよい。
このように、電力割当パラメータ決定部330は、それぞれの物理チャネルに要求される伝送速度を比較する。そして、電力割当パラメータ決定部330は、大きな伝送速度が要求される物理チャネルに割り当てられる割当電力が大きくなるように、電力割当係数γDCH及びγEDCHを決定する。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。また、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
(実施例5−3)
本実施例において、電力割当パラメータ決定部330は、電力割当係数γDCH及びγEDCHを、「要求される遅延時間」に基づいて決定する。例えば、DCHが通話データの送信に用いられ、EDCHがファイル転送に用いられるとする。この時、通話データに対する遅延時間の方が、ファイル転送に対する遅延時間よりも小さいことが望まれる。従って、割当電力AP−DCHが割当電力AP−EDCHより大きくなるように、電力割当係数γDCHは、電力割当係数γEDCHよりも大きくなるように決定される。
このように、電力割当パラメータ決定部330は、それぞれの物理チャネルに要求される遅延時間を比較する。そして、電力割当パラメータ決定部330は、少ない遅延時間が要求される物理チャネルに割り当てられる割当電力が大きくなるように、電力割当係数γDCH及びγEDCHを決定する。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。また、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
(実施例5−4)
本実施例において、電力割当パラメータ決定部330は、電力割当係数γDCH及びγEDCHを、「優先度」に基づいて決定する。例えば、DCHによるデータ伝送には伝送速度保証サービスが適用されており、EDCHによるデータ伝送にはベストエフォートサービスが適用されているとする。この時、DCHによるデータ伝送の優先度は、EDCHによるデータ伝送の優先度よりも高く設定される。従って、割当電力AP−DCHが割当電力AP−EDCHより大きくなるように、電力割当係数γDCHは、電力割当係数γEDCHよりも大きくなるように決定される。
このように、電力割当パラメータ決定部330は、それぞれの物理チャネルによるデータ伝送の優先度を比較する。そして、電力割当パラメータ決定部330は、高い優先度を有する物理チャネルに割り当てられる割当電力が大きくなるように、電力割当係数γDCH及びγEDCHを決定する。従って、要求される送信品質を満たすように、複数の物理チャネル間で送信電力リソースを配分することが可能となる。また、送信電力リソースを有効に活用することが可能となり、情報処理量及びサービス品質を向上させることが可能となる。
以上の説明において、DCHとEDCHの2つのチャネルが示されたが、移動局100が送信する物理チャネルはこれら2つに対応したものに限られない。移動局100は、複数の物理チャネルによって通信を実行してもよい。

Claims (19)

  1. 基地局制御装置と、
    前記基地局制御装置に接続された基地局と、
    第1物理チャネル及び第2物理チャネルを用いて前記基地局と通信を行う移動局と
    を具備し、
    前記移動局は、
    前記第1物理チャネルを用いる第1送信と前記第2物理チャネルを用いる第2送信とを制御する制御部と、
    前記制御部に接続された送信部と
    を備え、
    前記基地局制御装置は、前記第1送信で用いられる複数の第1TFC(Transport Format Combination)を第1TFCS(Transport Format Combination Set)として、前記基地局を介して前記移動局に通知し、前記第2送信で用いられる複数の第2TFCを第2TFCSとして、前記基地局を介して前記移動局に通知し、
    前記制御部は、前記第1送信に割当てられる第1割当電力と、前記第2送信に割当てられる第2割当電力とを決定し、前記移動局が使用可能な電力に対する前記第1割当電力及び前記第2割当電力のそれぞれの比はγ1及びγ2で表され(γ1及びγ2は0以上1以下)、
    前記制御部は、前記第1割当電力で使用可能な一の前記第1TFCを、第1選択TFCとして前記第1TFCSから選択し、前記第2割当電力で使用可能な一の前記第2TFCを、第2選択TFCとして前記第2TFCSから選択し、
    前記送信部は、前記基地局に対し、前記第1選択TFCを用いて前記第1送信を実行し、前記第2選択TFCを用いて前記第2送信を実行する
    無線通信システム。
  2. 請求項1に記載の無線通信システムであって、
    前記制御部は、γ1とγ2の和が1になるようにγ1とγ2を決定し、決定されたγ1とγ2に基づいて前記第1割当電力と前記第2割当電力を決定する
    無線通信システム。
  3. 請求項1に記載の無線通信システムであって、
    前記基地局制御装置は、γ1とγ2の和が1になるようにγ1とγ2を決定し、決定されたγ1とγ2を前記移動局の前記制御部に通知し、
    前記制御部は、通知されたγ1とγ2に基づいて、前記第1割当電力と前記第2割当電力を決定する
    無線通信システム。
  4. 請求項1に記載の無線通信システムであって、
    前記制御部は、γ1とγ2の和が1より大きく2より小さくなるようにγ1とγ2を決定し、決定されたγ1とγ2に基づいて、前記第1割当電力と前記第2割当電力を決定する
    無線通信システム。
  5. 請求項1に記載の無線通信システムであって、
    前記基地局制御装置は、γ1とγ2の和が1より大きく2より小さくなるようにγ1とγ2を決定し、決定されたγ1とγ2を前記移動局の前記制御部に通知し、
    前記制御部は、通知されたγ1とγ2に基づいて、前記第1割当電力と前記第2割当電力を決定する
    無線通信システム。
  6. 請求項2乃至5のいずれかに記載の無線通信システムであって、
    前記第1物理チャネルに対応した複数のトランスポートチャネルの数が、前記第2物理チャネルに対応した複数のトランスポートチャネルの数より大きい場合、γ1はγ2よりも大きくなるように決定される
    無線通信システム。
  7. 請求項2乃至5のいずれかに記載の無線通信システムであって、
    前記第1送信に要求される伝送速度が、前記第2送信に要求される伝送速度より大きい場合、γ1はγ2よりも大きくなるように決定される
    無線通信システム。
  8. 請求項2乃至5のいずれかに記載の無線通信システムであって、
    前記第1送信に要求される遅延時間が、前記第2送信に要求される遅延時間より小さい場合、γ1はγ2よりも大きくなるように決定される
    無線通信システム。
  9. 請求項2乃至5のいずれかに記載の無線通信システムであって、
    前記第1送信の優先度が、前記第2送信の優先度より大きい場合、γ1はγ2よりも大きくなるように決定される
    無線通信システム。
  10. 請求項1に記載の無線通信システムであって、
    前記基地局制御装置は、γ1が決定される範囲を0から1の間で決定し、決定された前記範囲を前記移動局に通知し、
    前記制御部は、前記範囲の中からγ1を決定し、γ1とγ2の和が1になるようにγ2を決定する
    無線通信システム。
  11. 請求項10に記載の無線通信システムであって、
    前記基地局制御装置は、前記範囲の大きさが通信のバースト性と相関を有するように、前記範囲を決定する
    無線通信システム。
  12. 請求項10又は11に記載の無線通信システムであって、
    前記第1物理チャネルに対応した複数のトランスポートチャネルの数がMで表され(Mは自然数)、前記第2物理チャネルに対応した複数のトランスポートチャネルの数がNで表される(Nは自然数)場合、
    前記基地局制御装置は、前記範囲の中央値がM/(M+N)で与えられるように、前記範囲を決定する
    無線通信システム。
  13. 請求項12に記載の無線通信システムであって、
    前記制御部は、前記第1物理チャネルで送信される第1データ量と、前記第2物理チャネルで送信される第2データ量とを比較し、
    前記制御部は、前記第1データ量が前記第2データ量より多い場合、γ1が前記中央値より大きくなるようにγ1を決定し、前記第1データ量が前記第2データ量より少ない場合、γ1が前記中央値より小さくなるようにγ1を決定し、前記第1データ量が前記第2データ量と等しい場合、γ1が前記中央値になるようにγ1を決定する
    無線通信システム。
  14. 請求項1乃至13のいずれかに記載の無線通信システムであって、
    前記制御部は、前記第1選択TFCを用いた前記第1送信に必要な第1送信電力と、前記第2選択TFCを用いた前記第2送信に必要な第2送信電力との合計を計算し、
    前記制御部は、前記合計が前記移動局の使用可能な最大電力より大きい場合、前記合計が前記最大電力に等しくなるように、前記第1送信電力と前記第2送信電力のうち少なくとも1つを調整し、
    前記送信部は、調整された前記第1送信電力及び前記第2送信電力を用いて、前記第1送信及び前記第2送信を実行する
    無線通信システム。
  15. 基地局を介して基地局制御装置に通信可能に接続された移動局であって、
    第1物理チャネルを用いる第1送信と第2物理チャネルを用いる第2送信とを制御する制御部と、
    前記制御部に接続された送信部と
    を具備し、
    前記制御部は、前記基地局制御装置から、前記第1送信で用いられる複数の第1TFC(Transport Format Combination)を第1TFCS(Transport Format Combination Set)として受け取り、前記第2送信で用いられる複数の第2TFCを第2TFCSとして受け取り、
    前記制御部は、前記第1送信に割当てられる第1割当電力と、前記第2送信に割当てられる第2割当電力とを決定し、前記第1割当電力で使用可能な一の前記第1TFCを前記第1TFCSから選択し、又、前記第2割当電力で使用可能な一の前記第2TFCを前記第2TFCSから選択し、
    前記送信部は、前記基地局に対し、前記一の第1TFCを用いて前記第1送信を実行し、前記一の第2TFCを用いて前記第2送信を実行する
    移動局。
  16. 請求項15に記載の移動局であって、
    前記制御部は、前記第1割当電力と前記第2割当電力の合計が使用可能な電力と等しくなるように、前記第1割当電力と前記第2割当電力を決定する
    移動局。
  17. 請求項15に記載の移動局であって、
    前記制御部は、前記第1割当電力と前記第2割当電力の合計が使用可能な電力より大きくなるように、前記第1割当電力と前記第2割当電力を決定する
    移動局。
  18. 基地局を介して移動局と通信可能に接続された基地局制御装置であって、前記移動局は、第1物理チャネルを用いて第1送信を実行し、第2物理チャネルを用いて第2送信を実行し、前記第1送信に割当てられる第1割当電力と、前記第2送信に割当てられる第2割当電力とを決定し、前記第1割当電力で使用可能であり前記第1送信で用いられるTFC(Transport Format Combination)を第1TFCS(Transport Format Combination Set)から選択し、前記第2割当電力で使用可能であり前記第2送信で用いられるTFCを第2TFCSから選択し、
    前記基地局制御装置は、
    TFCS決定部と、
    電力割当パラメータ決定部と、
    前記TFCS決定部及び前記電力割当パラメータ決定部に接続された送信部と
    を具備し、
    前記TFCS決定部は、前記第1TFCS及び前記第2TFCSを決定し、
    前記電力割当パラメータ決定部は、前記移動局が使用可能な電力に対する前記第1割当電力及び前記第2割当電力のそれぞれの比を決定し、
    前記送信部は、決定された前記第1TFCS、前記第2TFCS、及び前記比を、前記基地局を介して前記移動局に通知する
    基地局制御装置。
  19. 基地局制御装置と、前記基地局制御装置に接続された基地局と、第1物理チャネル及び第2物理チャネルを用いて前記基地局と通信を行う移動局とを備える無線通信システムにおける無線通信方法であって、
    (A)前記基地局制御装置が、前記第1物理チャネルによる第1送信で用いられる複数の第1TFC(Transport Format Combination)を、第1TFCS(Transport Format Combination Set)として、前記基地局を介して前記移動局に通知するステップと、
    (B)前記基地局制御装置が、前記第2物理チャネルによる第2送信で用いられる複数の第2TFCを、第2TFCSとして、前記基地局を介して前記移動局に通知するステップと、
    (C)前記移動局が、前記第1送信に割当てられる第1割当電力と、前記第2送信に割当てられる第2割当電力とを決定するステップと、
    (D)前記移動局が、前記第1割当電力で使用可能な一の前記第1TFCを、第1選択TFCとして前記第1TFCSから選択するステップと、
    (E)前記移動局が、前記第2割当電力で使用可能な一の前記第2TFCを、第2選択TFCとして前記第2TFCSから選択するステップと、
    (F)前記移動局が、前記基地局に対し、前記第1選択TFCを用いて前記第1送信を実行し、前記第2選択TFCを用いて前記第2送信を実行するステップと
    を具備する無線通信方法。
JP2006512972A 2004-05-06 2005-04-28 無線通信システム、移動局、基地局制御装置、及び無線通信方法 Active JP4666230B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004137786 2004-05-06
JP2004137786 2004-05-06
PCT/JP2005/008120 WO2005109684A1 (ja) 2004-05-06 2005-04-28 無線通信システム、移動局、基地局制御装置、及び無線通信方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2005109684A1 JPWO2005109684A1 (ja) 2008-03-21
JP4666230B2 true JP4666230B2 (ja) 2011-04-06

Family

ID=35320532

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006512972A Active JP4666230B2 (ja) 2004-05-06 2005-04-28 無線通信システム、移動局、基地局制御装置、及び無線通信方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4666230B2 (ja)
WO (1) WO2005109684A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8554257B2 (en) * 2008-08-13 2013-10-08 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) System condition based adaptive reference power offset positioning
US8731497B2 (en) * 2009-02-18 2014-05-20 Telefonaktiebolaget L M Ericsson (Publ) Method and arrangement in a communication system
JP5753678B2 (ja) 2010-11-25 2015-07-22 シャープ株式会社 無線送信装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003516090A (ja) * 1999-12-03 2003-05-07 テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) サービス領域を活用するためのビットレートの適用方法及びシステム
WO2003041317A1 (en) * 2001-10-19 2003-05-15 Interdigital Technology Corporation System and method for fast dynamic link adaptation
WO2003043221A1 (en) * 2001-11-13 2003-05-22 Qualcomm Incorporated Transport format combination selection for compressed mode in a w-cdma system

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4005400B2 (ja) * 2002-04-10 2007-11-07 富士通株式会社 送信フォーマット組み合わせ情報選択方法及び移動端末装置
JP3847737B2 (ja) * 2003-08-12 2006-11-22 松下電器産業株式会社 通信端末装置及び送信電力制御方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003516090A (ja) * 1999-12-03 2003-05-07 テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) サービス領域を活用するためのビットレートの適用方法及びシステム
WO2003041317A1 (en) * 2001-10-19 2003-05-15 Interdigital Technology Corporation System and method for fast dynamic link adaptation
WO2003043221A1 (en) * 2001-11-13 2003-05-22 Qualcomm Incorporated Transport format combination selection for compressed mode in a w-cdma system

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2005109684A1 (ja) 2008-03-21
WO2005109684A1 (ja) 2005-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4591718B2 (ja) トランスポートフォーマットコンビネーション選択方法、無線通信システムおよび移動局
JP4966374B2 (ja) 複数の基地局間の伝送スケジューリングの調整
JP4118875B2 (ja) Utraシステムにおける動的前方誤り訂正
JP4921475B2 (ja) スループット最適化キャリア割り当て
US7783295B2 (en) Call admission control device, and call admission control method
JP2004248300A (ja) 符号分割多重接続移動通信システムでのスケジューリング装置及び方法
JP4666230B2 (ja) 無線通信システム、移動局、基地局制御装置、及び無線通信方法
US20080132266A1 (en) Maximum Allowable Transmission Rate Deciding Method, Mobile Station And Wireless Base Station
US8351401B2 (en) Code sequence transmission method, wireless communication system, transmitter, and receiver

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080310

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101229

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140121

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4666230

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150