JP4659499B2 - 粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法、装置、及びプログラム - Google Patents

粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法、装置、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明はコンピュータグラフィック画像を生成する方法に関し、特に、メタリック塗色の色質感及び陰影感を表すコンピュータグラフィック画像と、粒子感を表すミクロテクスチャ画像とを合成せしめて、粒子感を有するメタリック塗色のコンピュータグラフィック画像を生成する方法に関する。
近年の工業製品、特に自動車については、益々商品力が求められる時代になった。この商品力のひとつが外観品質である。この外観品質を高めるために、着色顔料と鱗片状の光輝性顔料(アルミフレーク、パールフレーク)又は、レイリー散乱を利用した微粒子酸化チタンを混ぜたメタリック塗色が適用される場合がある。ここでメタリック塗色とは、見る角度により明度や彩度、および色相などの色質感が変化し、金属感やシルキー感等の質感が感じられる塗色を意味する。
従来の自動車会社において、自動車外板色に適用する塗色設計は、次のように行なわれている。まず、自動車会社のデザイナーが、適用する車種のコンセプトに沿ったイメージ画像を作成する。イメージ画像とは、布地、化粧品の瓶、貝殻、天然の造形物、及び雑誌から、写真や絵を適宜選択して組み合わせて作成した画像である。そして、このイメージ画像を基に、塗料会社の調色デザイナーに、狙いとする色質感を口頭で述べ、塗色開発を依頼していた。
一方、近年のコンピュータ関連技術の進歩を背景にした、色を測定する機器、及び表示装置等の性能の向上及びデジタル化により、開発する塗色の精度の向上と開発のスピードアップとが期待される。そこで、自動車会社及び塗料会社は、自動車外板色の新意匠開発において、コンピュータを用いた塗色設計を企図しており、塗色開発における様々な場面において適用することが可能なコンピュータを用いた塗色設計支援ツールを開発している。
一般に、自動車会社のデザイナーや技術者が、新意匠を、コンピュータを用いて表示装置上で設計する場合、全く無から新しい色を作成することはまれである。通常、既存の塗色を元にして色を好みの方向に修正して用いるのが一般的である。
例えば、下記特許文献1は、受光角度が異なる複数の分光反射率(以下、「1組の分光反射率」とする)に基づいて画面上でメタリック塗色のコンピュータグラフィック画像を表示し、分光反射率を修正することによって、メタリック塗色のコンピュータグラフィック画像の色質感を変更する方法及び装置について開示している。
ここで、メタリック塗色の意匠性には、色質感だけではなく、粒子感があり、この粒子感に影響を与えるミクロテクスチャも重要な要素である。例えば、塗膜中の粒子径が大きなアルミフレーク顔料によるギラギラしたシルバーメタリック塗色には“重厚感がある金属感”が感じられる。一方、粒子径が小さなアルミフレーク顔料を含むシルバーメタリック塗色には、“シルキー感”が感じられる。
本明細書において、メタリック塗色の色質感とは、メタリック塗色を1m以上離して表面を観察した場合の全体の色変化であり、ハイライト部からシェード部への色相、彩度、明度の変化で表す。一方、メタリック塗色の粒子感とは、メタリック塗色を1m以内で表面を観察した場合に感じられるものであり、配合されている光輝性顔料の大きさによって生じるメタリック塗膜上のミクロテクスチャで表す。
また、コンピュータグラフィックの分野において、3次元形状を表すコンピュータグラフィック画像に材質感を付与するために、テクスチャを貼り付けるテクスチャマッピングは、古くから開発されている。
例えば、下記特許文献2は、2次元画像を3次元形状データにマッピングして立体形状を確認する3次元シミュレーションにおいて、2次元画像のデータを変更した場合に、変更後の3次元画像を得る方法を開示している。この方法は、2次元画像のデータを修正又は変更して、新たな2次元画像を作成する際に、前記変換テーブルの位置対応データを参照して修正又は変更された2次元画像の各点の投影面上での位置を求め、また色変化データから2次元画像の各点がどのような色に変化するかを求める方法である。
この特許文献2に開示の方法は、コンピュータグラフィック画像に、材質感を付与する方法であるバンプマッピングと呼ばれる方法を応用するものである。バンプマッピングとは、レンダリング(テクスチャマッピング)を行うときに、同時にバンプマップと呼ばれる、法線に対する揺らぎデータを使う方法である。それによって、平面の映像から、まるで凹凸があるかのように見える映像を簡単に作ることができる。
また、下記特許文献3は、テクスチャマッピング・テクスチャモザイク処理装置として、3次元モデルの表面に複数枚のテクスチャ画像を張り合わせる装置について開示している。
この特許文献3に開示された方法も、上記特許文献2と同様に、バンプマッピングと呼ばれる方法を応用するものである。
特開2004−258854号公報 特開平6−231274号公報 特開2000−339499号公報
しかし、上記した自動車会社における塗色設計では、塗色設計が個人の経験と表現力に依存し、しばしば色の発注者である自動車会社のデザイナーと、塗料会社の調色デザイナーとの間で色質感の認識に相違が生じる場合があり、注文に合わない塗色を作成してしまう問題があった。
この問題を解決するために、コンピュータを用いた塗色設計が研究されているが、上記特許文献1に開示された方法では、メタリック塗色の粒子感を表示装置上で表すことができない問題がある。このメタリック塗色のコンピュータグラフィック画像は、分光測色計で測定した色の情報である色質感に基づいて作成したものであり、ミクロ的な粒子感を測定していないからである。
また、上記特許文献2に開示された方法では、ミクロ的な粒子感を表すためにレイトレーシングという高負荷の計算が必要なため演算速度が遅く、大容量のメモリや高速のCPUが必要になるという問題がある。また、仮想のデジタルデータとして粒子感を表示することができても、表示に用いたデータ(パラメータ)を塗色設計に使用することができない問題がある。
また、特許文献3に開示された方法は、複数枚のテクスチャ画像を同時にマッピングすることにより、より現実味のあるコンピュータグラフィック画像を提供することが可能となるが、上記と同様に、高負荷のレイトレーシング計算が必要となり、演算速度が遅く、大容量のメモリやCPUが必要になるという問題がある。また、同様に、粒子感を有するコンピュータグラフィック画像を表示することができても、表示に用いたデータ(パラメータ)を塗色設計に使用することができない問題がある。
そのため、現在においても、狙いとする粒子感については、口頭で述べて塗色開発を依頼しているのが現状であり、塗色開発の非効率性の問題は解決されていない。
従って、本発明の目的は、塗色設計で顧客との間で共通に用いることができ、画像の作成に大容量のメモリや高速のCPUを必要とせず、塗色開発の効率性を向上させることができる、メタリック塗色の色質感、陰影感、及び粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法、装置及びプログラムを提供することにある。
本発明に係る粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法(1)は、分光測色計を用いてメタリック塗色の塗板を複数の反射角度で測色し、複数の分光反射率からなる1組の分光反射率を取得するステップ、及び、演算装置において、前記1組の分光反射率を用いてディジタル画像であるメタリック画像を生成するステップと、前記1組の分光反射率を用いて、JISZ8729で規定された式を基に明度を計算し、該明度を基に、予め複数の段階に区分された明度指数のうち前記メタリック画像に対応する明度指数を決定するステップと、メタリック塗色の表面を1m以内の距離で観察し、配合されている光輝性顔料の大きさに応じて識別される表面状態により予め求められている複数の段階に区分された粒子感指数のうち、前記メタリック画像に付与される粒子感指数が入力されるステップと、前記メタリック画像と、決定された前記明度指数及び入力された前記粒子感指数に対応するディジタル画像であるミクロテクスチャ画像とを合することにより、メタリック塗色画像を生成するステップとを実施することをみ、前記メタリック塗色画像の各画素値を、前記メタリック画像における対応する画素値に0より大きく1より小さい透過率pを乗じて得られる値と、前記ミクロテクスチャ画像における対応する画素値に(1−p)を乗じて得られる値とを加算することによって得ることを特徴としている。
また、本発明に係る粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法(2)は、上記した粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法(1)において、前記ミクロテクスチャ画像が、前記明度指数及び前記粒子感指数に対応するメタリック塗色が表面に塗装された色票を撮像して得られるディジタル画像であることを特徴としている。
また、本発明に係る粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法()は、上記した粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法()又は()において、前記色票の前記明度指数が3段階以上7段階以下であり、前記色票の前記粒子感指数が3段階以上7段階以下であることを特徴としている。
また、本発明に係る粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法()は、上記した粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法(2)又は(3)において、前記色票が、黒色顔料と光輝性顔料とを配合して得られる塗料を塗装して得られることを特徴としている。
また、本発明に係る粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法()は、上記した粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法(2)から()のいずれかにおいて、前記ミクロテクスチャ画像の明度が、前記色票を45度の入射光の正反射光から偏角で15度以上25度以下の範囲で測色した測定値であり、前記メタリック塗色画像の明度が、前記塗板の前記分光反射率を用いて15度以上25度以下の範囲で計算した計算値であることを特徴としている。
また、本発明に係る粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法()は、上記した粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法()において、前記ミクロテクスチャ画像の前記明度が、10以上200以下の範囲の値であることを特徴としている。
また、本発明に係る粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法()は、上記した粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法()から()のいずれかにおいて、前記ミクロテクスチャ画像が、0度の入射光に対して偏角で15度以上25度以下の範囲且つ5倍以上50倍以下の倍率で前記色票を撮像して得られることを特徴としている。
また、本発明に係る粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法()は、上記した粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法(1)から()のいずれかにおいて、前記分光反射率が、45度の入射光の正反射光から偏角で10度以上110度以下の範囲の5角度において測定して得られる分光反射率の測定値を用いて、回帰式及び回帰係数によって得られる角度の分光反射率であることを特徴としている。
また、本発明に係る粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法()は、上記した粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法()において、前記透過率pの範囲が0.9≦p≦0.98であることを特徴としている。
また、本発明に係る粒子感を有するメタリック塗色画像の生成装置は、色票を撮像して、ディジタル画像であるミクロテクスチャ画像を取得する画像入力装置と、分光測色計を用いてメタリック塗色の塗板を複数の反射角度で測色し、複数の分光反射率からなる1組の分光反射率を取得する分光測色計と、前記1組の分光反射率を用いてディジタル画像であるメタリック画像を生成し、前記1組の分光反射率を用いて、JISZ8729で規定された式を基に明度を計算し、該明度を基に、予め複数の段階に区分された明度指数のうち前記メタリック画像に対応する明度指数を決定し、メタリック塗色の表面を1m以内の距離で観察し、配合されている光輝性顔料の大きさに応じて識別される表面状態により予め求められている複数の段階に区分された粒子感指数のうち、前記メタリック画像に付与される粒子感指数が入力され、前記メタリック画像と、決定された前記明度指数及び入力された前記粒子感指数に対応するディジタル画像であるミクロテクスチャ画像とを合することにより、メタリック塗色画像を生成する演算装置とを備え、前記メタリック塗色画像の各画素値を、前記メタリック画像における対応する画素値に0より大きく1より小さい透過率pを乗じて得られる値と、前記ミクロテクスチャ画像における対応する画素値に(1−p)を乗じて得られる値とを加算することによって得る機能を有することを特徴としている。
また、本発明に係るプログラムは、粒子感を有するメタリック塗色画像の生成装置を動作させるためのコンピュータプログラムであって分光測色計を用いてメタリック塗色の塗板を複数の反射角度で測色し、複数の分光反射率からなる1組の分光反射率を取得する機能と、前記1組の分光反射率を用いてディジタル画像であるメタリック画像を生成する機能と、前記1組の分光反射率を用いて、JISZ8729で規定された式を基に明度を計算し、該明度を基に、予め複数の段階に区分された明度指数のうち前記メタリック画像に対応する明度指数を決定する機能と、メタリック塗色の表面を1m以内の距離で観察し、配合されている光輝性顔料の大きさに応じて識別される表面状態により予め求められている複数の段階に区分された粒子感指数のうち、前記メタリック画像に付与される粒子感指数の入力を受ける機能と、前記メタリック画像と、決定された前記明度指数及び入力された前記粒子感指数に対応するディジタル画像であるミクロテクスチャ画像合成することにより、メタリック塗色画像を生成する機能と、前記メタリック塗色画像の各画素値を、前記メタリック画像における対応する画素値に0より大きく1より小さい透過率pを乗じて得られる値と、前記ミクロテクスチャ画像における対応する画素値に(1−p)を乗じて得られる値とを加算することによって得る機能とコンピュータに実現させることを特徴としている。
また、本発明に係るコンピュータ読取可能な記録媒体は、上記のプログラムを記録していることを特徴としている。
本発明によれば、メタリック塗色の色質感、陰影感、及び粒子感を有するメタリック画像を生成することができる。
また、本発明によれば、粒子感を有するメタリック画像を塗色設計で共通に用いることができるため、担当者の間で色質感の認識に相違が生じず、注文通りの塗色を作成することができる。
また、本発明によれば、調色作業者が、粒子感を有するメタリック画像の合成に用いた粒子感指数及び明度指数の数値データ(パラメータ)を用いて、該当する色票作成時の顔料配合データをもとに調色作業を行うことができ、塗色開発の効率性を向上することができる。
また、本発明によれば、3次元コンピュータグラフィック画像に材質感を付与するために、テクスチャを貼り付ける従来のテクスチャマッピングと比較して、演算量の負荷が重い3次元の演算を伴わず、2次元の画素値の演算を用いることにより、演算量の負荷を低減することができる。
以下、本発明に係る実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は本実施の形態に係るメタリック塗色画像生成装置の概略構成を示すブロック図である。実施の形態に係るメタリック塗色画像生成装置は、演算装置(101)と、表示装置(102)と、分光測色計(103)と、画像入力装置(104)とを備えている。演算装置(101)は、後述する所定の演算を実施するCPU(111)と、作業領域に用いるメモリ(112)と、外部機器とのデータの入出力を行うI/F部(113)と、各部の間でデータを伝送するバス(114)と、演算結果の記録に用いる記録部(115)と、外部からの指示を受け付ける操作部(116)とを備えている。画像データやプログラムの実行画面を表示する表示装置(102)、メタリック塗色の塗板(105)を測色する分光測色計(103)、及び色票(106)を撮像する画像入力装置(104)はそれぞれI/F部(113)を介して演算装置(101)と接続されている。また、CPU(111)で演算された画像データ、測色された1組の分光反射率の測定値、及び撮像により得られたミクロテクスチャ画像等のデータは、電子データの形式でI/F部(113)を介して記録部(115)に保存される。
実施の形態に係るメタリック塗色画像生成装置の動作の概要を説明すると次の通りである。先ず、予め、異なる段階を持つ複数の色票(106)からなる粒子感見本色票集を作成し、画像入力装置(104)を用いて撮像した色票(106)のミクロテクスチャ画像を記録部(115)に保存し、ミクロテクスチャ画像データベースを構築する。次に、メタリック塗色の塗板(105)を、分光測色計(103)を用いて測定した、1組の分光反射率の値を取得し、これを用いてメタリック画像を作成する。次に、メタリック画像の明度と近似する明度指数及び指定した粒子感指数に対応するミクロテクスチャ画像を、ミクロテクスチャ画像データベースから検索する。最後に、ミクロテクスチャ画像とメタリック画像とを画像合成し、得られたメタリック塗色画像を表示装置(102)に出力する。これによって、メタリック塗色画像が表示される。
図2は本実施の形態に係るメタリック塗色画像生成装置を用いたミクロテクスチャ塗色画像の生成方法を説明する工程図である。以下、図2に示した工程図に基づいて、詳細に説明する。
以下の説明においては、CPU(111)は、メモリ(112)を作業領域として使用して、必要なデータ(設定値、処理途中の中間データ等)を一時記憶し、記録部(115)に演算結果等の長期保存するデータを適宜記録する。また、処理の必要に応じて、操作部(116)からの入力を受け付ける。
第1の工程S201は、異なる段階を持つ複数の色票(106)からなる粒子感見本色票集を予め作成する工程である。本工程S201においては、本メタリック塗色画像生成装置を使用しない。
粒子感見本色票集とは、複数段階の明度ごとに、複数段階の粒子感を持つ塗色で作成した塗色見本である複数の色票(106)を段階的に配置した、塗料調色用の見本集である。通常、粒子感を3段階以上7段階以下、明度を3段階以上7段階以下とすることが好ましい。色票(106)の作成方法は、公知の方法(例えば、特開2004−53260号、特開2004−93522号記載の方法)で作成することができるのでここでは省略する。
まず、粒子感及び明度が異なるメタリック塗色に塗装した複数の色票(106)を作成する。メタリック塗色における粒子感は、配合するアルミフレーク顔料又はホワイトパールといった光輝性顔料の粒子径の大小によって調整することができる。
粒子感を3段階とする場合、配合する光輝性顔料の粒子径は、例えば、細かい(10μm未満)、中程度(10以上20μm未満)、粗い(20μm以上)の3段階とする。5段階とする場合は、細かい(10μm未満)、やや細かい(10以上15μm未満)、中程度(15以上20μm未満)、やや粗い(20以上25μm未満)、粗い(25μm以上)とする。通常、平均粒子系は5μm以上40μm以下の範囲である。
明度は、配合する黒色顔料と光輝性顔料の比率を変更することによって調整することができる。明度には、測定角度によって、ハイライト部の明度とシェード部の明度とがあるが、ハイライト部の明度を用いるのが好ましい。すなわち、45度の入射光の正反射光から偏角で15度以上25度以下の範囲の測定角度で測定した明度を使用する。ここで偏角とは、入射光の正反射光を基準線(0度)とする角度の意味である。本明細書中に記載のL*25とは、45度の入射光の正反射光から偏角で25度の測定角度で測定した明度を意味する。色票(106)のハイライト部の明度L*25は、分光測色計(103)を用いて直接測定して決定される。
明度を3段階とする場合、濃彩(L*25が20未満)、中彩(L*25が20以上70未満)、淡彩(L*25が70以上)の3段階とする。5段階とする場合は、濃彩(L*25が20未満)、中濃彩(L*25が20以上40未満)、中彩(L*25が40以上60未満)、中淡彩(L*25が60以上80未満)、淡彩(L*25が80以上)とする。通常、明度は10以上200以下の範囲の値である。
以上、粒子感を3〜7段階、ハイライト部の明度を3〜7段階に変化させた、合計9〜49段階毎の9〜49枚の色票(106)を作成し、これらの色票で構成された9〜49段階の区分を持つ粒子感見本色票集を作成する。
第2の工程S202は、ミクロテクスチャ画像データベースを予め作成する工程である。
まず、工程S201で得られた粒子感見本色票集の所定枚数(9〜49枚)の色票(106)を、粒子感及び明度の段階で分けられる区分毎に1枚づつ画像入力装置(104)を用いて撮像する。
撮像条件は、上記したハイライト部の明度L*25の測定角度にあわせて、通常、落射の条件(入射光と同じ方向)又は0度の入射光に対して偏角が15度以上25度以下の範囲の撮像角度とする。これらの条件であれば、光輝性顔料の粒子が光っている画像を撮像することができる。光輝性顔料が塗膜中に配向して、撮像時の照明光を受けて光っている画像を撮像可能な条件であれば特に制限はされない。
撮像倍率は5倍以上50倍以下、より好ましくは30倍以上40倍以下とする。撮像倍率を1倍とすると、目視と同じ画像を得ることができる、しかし、その場合は、メタリック塗色に配合された光輝性顔料による粒子感を知覚することができず、後述するメタリック画像と合成しても、粒子感を知覚することができない。そのため、5倍以上50倍以下で撮像することが好ましい。
次に、撮像したミクロテクスチャ画像を、ミクロテクスチャ画像毎に記録部(115)に保存し、データベースを作成する。画像入力装置(104)で撮像されたミクロテクスチャ画像の電子データは、I/F部(113)を介して記録部(115)に保存される。保存の際には、CPU(111)によるデータベースの検索を可能とするために、ミクロテクスチャ画像毎に粒子感を示す粒子感指数及び明度を示す明度指数を文字データとして付与する。例えば、ミクロテクスチャ画像の電子データのファイル名に粒子感指数及び明度指数を用いると良い。
ミクロテクスチャ画像の色深度には、8ビットグレーを用いる。その理由は、後述するメタリック画像と合成する際に、画像の色調に影響を与えないためである。色票(106)は、アルミフレーク顔料又はホワイトパール等の光輝性顔料と黒色顔料のみを配合した塗料とを塗装して得られるものであるため、無彩色である。色票が無彩色であるため、グレー画像として電子データの形式で作成する。
最後に、CPU(111)が明度、明度指数、粒子感、及び粒子感指数の入力を操作部(116)を介して受け付け、入力されたこれらのデータを用いて表1に示すような表を作成し、作成した表を電子データとして記録部(115)へ保存する。
作成した表は、後述する工程S205で説明する、合成に用いるミクロテクスチャ画像の粒子感の指定、及び明度指数の決定に用いる。
第3の工程S203は、メタリック塗色塗板を測色する工程である。
まず、工程S201で作成した色票(106)と同様に作成された、所望の色質感を持つメタリック塗色に塗装した塗板(105)が分光測色計(103)にセットされる。次に、CPU(111)が分光測色計(103)を用いて、メタリック塗色塗板(105)を測色する。CPU(111)は、測定により得られた1組の分光反射率の電子データを、I/F部(113)を介して取得し、記録部(115)に保存する。1組の分光反射率は、受光角度によってハイライト部の分光反射率とシェード部の分光反射率とに分けられる。ハイライト部の分光反射率の測定角度としては、ASTM及びISOの規格から15度以上25度以下の範囲を採用するのが好ましい。
第4の工程S204は、メタリック画像を作成する工程である。工程S203で得られた1組の分光反射率のデータを演算し、メタリック画像のRGB値を求める。本工程以後においては、特に断りがない限りCPU(111)が行う処理として説明する。
ここで、本工程以後に用いる一例のプログラムについて説明する。図3〜図6は、本実施の形態に係るメタリック塗色画像生成装置において使用するプログラムの機能モジュール構成及び各機能モジュールを示す一例のフローチャートである。図3に一例として示すプログラムは、メタリック画像作成モジュール(A)、ミクロテクスチャ画像読込モジュール(B)、画像合成モジュール(C)、及び画像表示モジュール(D)の4つの機能モジュールが組み合わされて機能する。プログラムは予め記録部(115)に記録されており、CPU(111)に所定の処理を実施させることができる。即ち、CPU(111)は、図4〜図6に一例として示す各機能モジュール(A)〜(D)の概略フローチャートの手順に従い、メモリ(112)を共有して処理を行う。
先ず、図4に示すフローチャートに従って(機能モジュール(A)の機能)、工程S203での測色により得られた1組の分光反射率のデータを演算する。1組の分光反射率のデータを記録部(115)から読み出し(S41)、データの測定角度が1度刻みか否かを判断する(S42)。データの測定角度が1度刻みである場合は、そのまま測定した1組の分光反射率のデータをRGB値へ変換する(S44及びS45)。変換手順は次の通りである。まず、JIS Z8701記載の方法を用いて、測定した1組の分光反射率をXYZ表色系の色度座標XYZに変換する(S44)。次に、CIE(国際照明委員会)が定義する色度座標XYZからRGBへ変換する式を用いて、メタリック画像のRGB値を得る(S45)。得られたメタリック画像のRGB値を記録部(115)へ保存する(S46)。
一方、データの測定角度が1度刻みでない場合は、RGB値へ変換する前に、図4に示すフローチャートに従って(機能モジュール(A)の機能)、予測回帰式を用いた演算によるデータの補間をする。まず、公知の方法(例えば特開平10−10045号)で、予め5角度の反射率の回帰式から任意の角度の分光反射率を、予測回帰式を用いてハイライト部からシェード部までの角度について計算する(S43)。5角度の測定角度は、45度の入射光に対して正反射光から偏角で10度以上110度以下の範囲が好ましい。次に、この計算で得られた測定角度が1度刻みの分光反射率を用いて、上記したステップ(S44、S45、及びS46)により、メタリック画像のRGB値を計算して記録部へ保存する。
第5の工程S205は、ミクロテクスチャ画像を読み込む工程である。付与したい明度指数と粒子感指数とを決定し、記録部(115)に作成されたミクロテクスチャ画像データベースを検索し、検索条件に該当するミクロテクスチャ画像を読み込む。
まず、図5に示すフローチャートに従って(機能モジュール(B)の機能)、工程S203で測定したメタリック塗色の1組の分光反射率のデータを記録部(115)から読み出し(S51)、1組の分光反射率のうち、ハイライト部の分光反射率から、メタリック塗色の明度L*25を計算によって求める(S52及びS53)。計算手順は次の通りである。まず、JIS Z8701記載の方法を用いて、1組の分光反射率をXYZ表色系の色度座標XYZに変換する(S52)。次に、JIS Z8729で規定する式を用いて明度L*25を計算し(S53)、記録部(115)に記録された表1を参照して、得られた明度L*25に対応する明度指数の値を決定する(S54)。
粒子感指数については、例えばCPU(111)が操作部(116)を介して所定の値の入力を受け付ける(S55)。例えば、オペレータがメタリック画像に付与したい所望の粒子感指数を、表1を参照して決定し、操作部(116)から入力する。
CPU(111)は、決定した粒子感指数及び明度指数を検索条件として用いて、工程S202で記録部(115)に作成したミクロテクスチャ画像データベースを検索する(S56)。検索されたミクロテクスチャ画像は、オペレータが付与したい粒子感を持ち、且つメタリック塗色の明度L*25とハイライト部の明度が近似したミクロテクスチャ画像である。
また、決定した粒子感指数及び明度指数のデータ(パラメータ)は、後述する塗色設計に用いられる。
第6の工程S206は、メタリック画像にミクロテクスチャ画像を合成する工程である。
ここで、メタリック画像は、ミクロテクスチャ画像を合成されても、メタリック塗色の色質感が変化しないことが望ましい。そのため、メタリック画像のハイライト部の明度L*25(測定値である1組の分光反射率からの計算値)と、ミクロテクスチャ画像のハイライト部の明度L*25(分光測色計による直接測定値)は、近似であることが好ましい。ハイライト部の明度L*25を近似させることにより、メタリック塗色の色質感の変化を最小限にすることができる。
以下、合成手順を、それぞれの画像データが画素毎のRGB値として保存されている場合を例にあげて説明する。他の形式の画像データとして保存されている場合は、画像を合成する前に予めRGB値に変換する必要がある。
まず、図6に示すフローチャートに従って(機能モジュール(C)の機能)、検索条件に該当するミクロテクスチャ画像のRGB値と、メタリック画像のRGB値を記録部(115)からメモリ(113)に読み込む(S61及びS62)。次に、メタリック画像のRGB値と、ミクロテクスチャ画像のRGB値との画像合成を行う(S63)。画像合成の演算手順は次の通りである。メタリック画像をA、ミクロテクスチャ画像をB、合成後の粒子感付与メタリック画像をCとすると、CPU(111)は、画像Cの画素毎のRGB値を、以下の数式で演算することにより得ることができる。
R(C)=pR(A)+(1−p)R(B)
G(C)=pG(A)+(1−p)G(B)
B(C)=pB(A)+(1−p)B(B)
ここで、
R(C)、G(C)、B(C)は、それぞれ画像CのRデータ、Gデータ、Bデータを、
R(A)、G(A)、B(A)は、それぞれ画像AのRデータ、Gデータ、Bデータを、
R(B)、G(B)、B(B)は、それぞれ画像BのRデータ、Gデータ、Bデータを意味する。
pは、ミクロテクスチャ画像の透過率であって、0<p<1の範囲の値である。0.90≦p≦0.98の範囲内とするのが好ましく、0.94≦p≦0.96の範囲内とすることがより好ましい。透過率pが小さいと、ミクロテクスチャ画像の寄与が大きくなり過ぎて、合成後の画像における色質感が目立たなくなる。逆に、透過率pが大きいとミクロテクスチャ画像の寄与が小さくなり過ぎて、合成後のメタリック塗色画像(以下、「粒子感付与メタリック画像」と表記する場合がある)における粒子感が目立たなくなってしまう。透過率の好ましい数値は、様々なメタリック塗色で調査した結果より、これらの問題点が生じにくい数値として決定すればよい。
第7の工程S207は、演算により得られた粒子感付与メタリック画像を、表示装置(102)に表示する工程である。図6に示すフローチャートに従って(機能モジュール(D)の機能)、演算装置(101)のメモリ(112)上に存在する、工程S206で作成した粒子感付与メタリック画像のRGB値を表示装置(102)に表示する(S64)。
表示された粒子感付与メタリック画像は、オペレータがメタリック塗色の色質感、陰影感、及び粒子感を知覚することが可能な画像である。これらの色質感、陰影感、及び粒子感を総合的に判断したものがメタリック塗色の意匠性である。表示された粒子感付与メタリック画像を観察することによって、塗色設計を行う自動車会社のデザイナーや技術者は、メタリック塗色の意匠性を評価することができる。一方、塗料会社のデザイナーや技術者は、表示された粒子感付与メタリック画像の色質感や粒子感の情報をもとにして、メタリック塗色を作成し、顧客(自動車会社のデザイナーや技術者)に提案することができる。
以上、本実施の形態を説明したが、他の実施の形態によると、工程S203で測色した1組の分光反射率、工程S202で作成したミクロテクスチャ画像及びミクロテクスチャ画像データベース、並びに工程S206で作成した粒子感付与メタリック画像等の各工程で作成する中間データを、電子データの形式であらかじめ記録部(115)に格納しておくことで、これらの電子データを自由に組み合わせた実施が可能である。
例えば、得られた粒子感付与メタリック画像の粒子感が所望のものと異なる場合は、工程S205でミクロテクスチャ画像の検索条件を変更して、更に異なる粒子感を指定して、粒子感付与メタリック画像を新たに合成して得ることができる。メタリック塗色の色質感や、陰影感を変更したい場合には、工程S204で作成するメタリック画像に代えて、記録部(115)に保存された、異なるメタリック塗色の1組の分光反射率から演算したメタリック画像と、ミクロテクスチャ画像とを合成することができる。また、工程S206で作成した粒子感付与メタリック画像のRGB値を記録部(115)に保存しておくと、工程S207を実施することで、工程S204〜S206の手順を繰り返すことなく、粒子感付与メタリック画像を表示装置(102)に表示することができる。
さらに、他の実施の形態によると、本発明はリモートホストでの実施が可能である。図1に示された外部の演算装置(121)は、演算装置(101)と同等の機能を備え、広域ネットワーク(107)を介して記録部(115)と接続されている。また、外部の表示装置(122)は、表示装置(102)と同等の機能を備えており、外部の演算装置(121)と接続されている。記録部(115)は広域ネットワーク(115)を介して外部の演算装置(121)よりアクセス可能である。
これにより、本実施の形態で説明したスタンドアロンでの実施のみならず、リモートホスト(121)での、これらの電子データを自由に組み合わせた実施が可能である。例えば、まず、塗料会社のデザイナーが、自社にてあらかじめ記録部(115)に上記必要な電子データを保存しておく。次に、自動車会社のデザイナーは、外部の演算装置(121)、外部の表示装置(122)、及び広域ネットワークを介してアクセス可能になった記録部(115)に保存された電子データを用いて、自動車会社にて自由にデザイン業務を実施することが可能となる。
また、本実施の形態に用いられる各装置及び電子データについては、記載の内容に限定されるものではない。
演算装置(101)及び外部の演算装置(121)には、高価な3次元グラフィック作成用コンピュータではなく、パーソナルコンピュータを用いることができる。
表示装置(102)及び外部の表示装置(122)は、32,768色以上を表現可能な表示装置であることが好ましい。表示能力が32,768色以上であれば、表示する画像の色数を削減しても目視的に自然画に見えるためである。特に、一般にフルカラーと称する約1677万色を表現可能な表示装置は、色の変化を表示する能力が優れており、好ましい。
分光測色計(103)には、特に限定されるものではないが、入射角度及び受光角度を1度刻みで変更可能なGCMS(村上色彩研究所社製)や携帯型分光測色計:MA68II(米国x−rite社製)を使用する。MA68IIは、入射角度を45度、受光角度を正反射光からの偏角として15、25、45、75、及び110度の5角度で測色するものであり、短時間で多量の測色ができるため好ましい。
画像入力装置(104)には、イメージスキャナ、デジタル顕微鏡、デジタルカメラ、電子顕微鏡等を使用することができる。
ミクロテクスチャ画像の色数には、フルカラーを用いることができる。干渉色を発現する光輝性顔料を配合したメタリック塗色の表面を高倍率で観察すると、光輝性顔料の表面において、部位ごとに異なる干渉色が生じていることを知覚することが可能である。従って、色数をフルカラーとすることで、粒子感だけではなく、光輝性顔料による干渉色の発現を、ミクロテクスチャ画像とメタリック画像とを合成して得られた粒子感付与メタリック画像によって表すことができる。
ミクロテクスチャ画像の画像フォーマットには、広く一般に利用されているTIFF、BMP、JPEG、GIF、及びPNG等のラスタ画像が好ましい。また、ミクロテクスチャ画像がグレー画像の場合は、RGB値の平均値を読み取ることができればよいため、ベクトル画像であるPICT、EPS(拡張ポストスクリプト)、SVG、PDF等の画像フォーマットも用いることができる。
ミクロテクスチャ画像と、合成するメタリック画像の大きさが等しい場合においては、そのまま演算してこれらの画像を合成することができる。これらの画像の大きさが異なっている場合においては、ミクロテクスチャ画像の大きさをメタリック画像の大きさに合わせ、その後に合成することができる。
観察者が色票(106)を至近距離から観察したような、粒子感が大きく見えるミクロテクスチャ画像を画像合成に用いる場合は、ミクロテクスチャ画像及びメタリック画像、それぞれの画像を予め拡大しておいて、さらに一定面積の画像を切り抜いて、切り抜いた画像同士を合成して粒子感付与メタリック画像を得ることができる。
以下に、実施例を記載して本発明の特徴をより明確に説明する。
(1)粒子感見本色票集の作成
工程S201に従って、表1に示す明度指数5段階、粒子感指数6段階の合計30段階の区分を持つ30枚の色票からなる粒子感見本色票集を作成した。
明度を以下の5段階(暗い順にL10、L30、L50、L70、L90)とした。この数値は、L*25の値であり、分光測色計(ミノルタ社製、CM512m3)で測定した、測定角度25度での明度である。明度の調整は、塗料に配合する黒色顔料の量で調整した。
粒子感を以下の6段階(1=非常に細かい、2=細かい、3=やや細かい、4=やや粗い、5=粗い、6=非常に粗い)とした。粒子感の調整は、塗料に配合するアルミフレーク顔料又はホワイトパール顔料の粒子径で調整した。
また、作成したそれぞれの色票のサンプル名を、明度指数と粒子感指数とに対応させて、L10−X、L30−X、L50−X、L70−X、L90−Xとした。Lは明度指数であり、例えば、L10はL*25がおよそ10であることを意味する。Xは粒子感指数であり、1〜6の数字であって、番号が大きいほど粒子感が大きいことを意味する。
(2)ミクロテクスチャ画像データベースの作成
工程S202に従って、CCDカメラを使用して、(1)で用意した色票の撮像を行った。反射画像の倍率を25倍として各色票を撮像し、横512ピクセル×縦512ピクセルの8ビット階調のグレー画像を得た。得られた画像の中心付近の横256ピクセル×縦400ピクセル領域を、ファイル名を上記色票のサンプル名と対応させて、例えば、明度指数L90、粒子感指数6のミクロテクスチャ画像では、L90−6とし、JPEG画像として記録部に保存した。得られた色票を段階毎に分類したミクロテクスチャ画像を図7に示す。また、操作部を用いて表1のデータを演算装置に入力し、得られたミクロテクスチャ画像と共に記録部に保存した。
(3)デザイン業務の実施
まず、工程S203に従って、中粒径(平均粒径14μm)のアルミフレーク顔料を15PWC(Pigment Weight Concentration)含むメタリック塗色の塗板を作成した。この塗板を分光測色計(米国X−Rite社製、MA68II)で測色し、1組の分光反射率のデータを得た。得られた1組の分光反射率のデータを用いて、工程S204に従って演算し、図8に示す横128ピクセル×縦200ピクセルのメタリック画像Aを得た。
次に、工程S205に従って、プログラムを用いてメタリック塗色のハイライト部(正反射光に対して25度)の明度であるL*25を計算し、明度指数を画面に表示させると、L*25=110、明度指数=L90と画面に表示された。粒子感指数を入力するために、画面に表1の内容を出力し、実際の自動車外板の粒子感をイメージして、好ましいと思われる粒子感指数"6(非常に粗い)"をプログラムに入力した。
プログラムを用いて、記録部に構築したミクロテクスチャ画像データベースから、明度指数L90、粒子感指数6の画像L90−6.jpgを検索し、画像データを読み込んだ。データベースにおける画像の大きさは256ピクセル×400ピクセルであるため、画像を1/2にプログラム内部で縮尺して、図8に示すミクロテクスチャ画像Bを得た。
次に、工程S206に従ってプログラムを用いてメタリック画像Aとミクロテクスチャ画像Bとの合成を行ない、図8に示す粒子感付与メタリック画像Cを得た。画像フォーマットがRGBではないため、合成を行う前に、ミクロテクスチャ画像Bの画像フォーマットをJPEGからRGBへと変換した。粒子感付与メタリック画像Cの任意の画素におけるRGB値はそれぞれ以下の数式によって求め、画像合成の演算を行った。
C画像のRデータ=0.94×(A画像のRデータ)+(1.0−0.94)×(B画像のRデータ)
C画像のGデータ=0.94×(A画像のGデータ)+(1.0−0.94)×(B画像のGデータ)
C画像のBデータ=0.94×(A画像のBデータ)+(1.0−0.94)×(B画像のBデータ)
最後に、工程S207に従って得られた粒子感付与メタリック画像Cを画面に出力して評価し、ほぼイメージに合う粒子感であると判断して、得られたメタリック画像Cの画像データを記録部に保存して、デザイン業務を終了した。
(4)調色作業
得られた粒子感付与メタリック画像、明度指数、及び粒子感指数の情報を基に調色作業を行う。まず、プログラムを起動して、工程S207の手順で、(3)の工程S206で作成し、記録部に保存しておいた粒子感付与メタリック画像を画面に表示する。次に、画面に表示された粒子感付与メタリック画像の色質感、陰影感及び粒子感を、実際に塗料を使用して実現するため、粒子感見本色票集のL90−6に該当する色票の配合データをもとに調色を行った。最初に用いた中粒径のアルミフレークの種類を変え、中粒径のアルミフレークを8PWCに大粒径のアルミフレーク(平均粒径25μm)を8PWC加えた塗料を作成し、作成したメタリック塗料が画面に表示された粒子感付与メタリック画像と同一の粒子感、色質感、及び陰影感を持つことを確認して、調色作業を終了した。
以上、本実施例に記載の手順で本発明を行うことにより、塗色設計で共通に用いることができる粒子感を有するメタリック画像を生成することができた。また、この粒子感を有するメタリック画像の合成に用いた数値データを用いて、該当する色票作成時の顔料配合データをもとに調色作業を行うことができた。これにより、担当者間の認識の相違が無くなり、塗色開発を効率的に行うことができるようになった。
本実施の形態に係るメタリック塗色画像生成装置の概略構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係るメタリック塗色画像生成装置を用いたミクロテクスチャ塗色画像の生成方法を説明する工程図である。 本実施の形態に係るメタリック塗色画像生成装置において使用するプログラムの機能モジュール構成を示す一例のフローチャートである。 機能モジュールAを示す一例のフローチャートである。 機能モジュールBを示す一例のフローチャートである。 機能モジュールCを示す一例のフローチャートである。 本実施例に係る色票を段階毎に分類したミクロテクスチャ画像を示す図である。 本実施例に係るメタリック画像A、ミクロテクスチャ画像B、及び粒子感付与メタリック画像Cを示す図である。
符号の説明
101 演算装置
102 表示装置
103 分光測色計
104 画像入力装置
105 メタリック塗色塗板
106 色票
107 広域ネットワーク
111 CPU
112 メモリ
113 I/F部
114 バス
115 記録部
116 操作部
121 外部の演算装置
122 外部の表示装置

Claims (12)

  1. 分光測色計を用いてメタリック塗色の塗板を複数の反射角度で測色し、複数の分光反射率からなる1組の分光反射率を取得するステップ、及び
    演算装置において、
    前記1組の分光反射率を用いてディジタル画像であるメタリック画像を生成するステップと、
    前記1組の分光反射率を用いて、JISZ8729で規定された式を基に明度を計算し、該明度を基に、予め複数の段階に区分された明度指数のうち前記メタリック画像に対応する明度指数を決定するステップと、
    メタリック塗色の表面を1m以内の距離で観察し、配合されている光輝性顔料の大きさに応じて識別される表面状態により予め求められている複数の段階に区分された粒子感指数のうち、前記メタリック画像に付与される粒子感指数が入力されるステップ、
    前記メタリック画像と、決定された前記明度指数及び入力された前記粒子感指数に対応するディジタル画像であるミクロテクスチャ画像とを合することにより、メタリック塗色画像を生成するステップとを実施することをみ、
    前記メタリック塗色画像の各画素値を、前記メタリック画像における対応する画素値に0より大きく1より小さい透過率pを乗じて得られる値と、前記ミクロテクスチャ画像における対応する画素値に(1−p)を乗じて得られる値とを加算することによって得ることを特徴とする粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法。
  2. 前記ミクロテクスチャ画像が、前記明度指数及び前記粒子感指数に対応するメタリック塗色が表面に塗装された色票を撮像して得られるディジタル画像であることを特徴とする請求項1に記載の粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法。
  3. 前記色票の前記明度指数が3段階以上7段階以下であり、前記色票の前記粒子感指数が3段階以上7段階以下であることを特徴とする請求項又はに記載の粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法。
  4. 前記色票が、黒色顔料と光輝性顔料とを配合して得られる塗料を塗装して得られることを特徴とする請求項2又は3に記載の粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法。
  5. 前記ミクロテクスチャ画像の明度が、前記色票を45度の入射光の正反射光から偏角で15度以上25度以下の範囲で測色した測定値であることを特徴とする請求項2からのいずれかの項に記載の粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法。
  6. 前記ミクロテクスチャ画像の前記明度が、10以上200以下の範囲の値であることを特徴とする請求項に記載の粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法。
  7. 前記ミクロテクスチャ画像が、0度の入射光に対して偏角で15度以上25度以下の範囲且つ5倍以上50倍以下の倍率で前記色票を撮像して得られることを特徴とする請求項からのいずれかの項に記載の粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法。
  8. 前記分光反射率が、45度の入射光の正反射光から偏角で10度以上110度以下の範囲の5角度において測定して得られる分光反射率の測定値を用いて、回帰式及び回帰係数によって得られる角度の分光反射率であることを特徴とする請求項1からのいずれかの項に記載の粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法。
  9. 前記透過率pの範囲が0.9≦p≦0.98であることを特徴とする請求項に記載の粒子感を有するメタリック塗色画像の生成方法。
  10. 色票を撮像して、ディジタル画像であるミクロテクスチャ画像を取得する画像入力装置と、
    分光測色計を用いてメタリック塗色の塗板を複数の反射角度で測色し、複数の分光反射率からなる1組の分光反射率を取得する分光測色計と、
    前記1組の分光反射率を用いてディジタル画像であるメタリック画像を生成し、
    前記1組の分光反射率を用いて、JISZ8729で規定された式を基に明度を計算し、該明度を基に、予め複数の段階に区分された明度指数のうち前記メタリック画像に対応する明度指数を決定し、
    メタリック塗色の表面を1m以内の距離で観察し、配合されている光輝性顔料の大きさに応じて識別される表面状態により予め求められている複数の段階に区分された粒子感指数のうち、前記メタリック画像に付与される粒子感指数が入力され、
    前記メタリック画像と、決定された前記明度指数及び入力された前記粒子感指数に対応するディジタル画像であるミクロテクスチャ画像とを合することにより、メタリック塗色画像を生成する演算装置とを備え
    前記メタリック塗色画像の各画素値を、前記メタリック画像における対応する画素値に0より大きく1より小さい透過率pを乗じて得られる値と、前記ミクロテクスチャ画像における対応する画素値に(1−p)を乗じて得られる値とを加算することによって得る機能を有することを特徴とする粒子感を有するメタリック塗色画像の生成装置。
  11. 粒子感を有するメタリック塗色画像の生成装置を動作させるためのコンピュータプログラムであって
    分光測色計を用いてメタリック塗色の塗板を複数の反射角度で測色し、複数の分光反射率からなる1組の分光反射率を取得する機能と、
    前記1組の分光反射率を用いてディジタル画像であるメタリック画像を生成する機能と、
    前記1組の分光反射率を用いて、JISZ8729で規定された式を基に明度を計算し、該明度を基に、予め複数の段階に区分された明度指数のうち前記メタリック画像に対応する明度指数を決定する機能と、
    メタリック塗色の表面を1m以内の距離で観察し、配合されている光輝性顔料の大きさに応じて識別される表面状態により予め求められている複数の段階に区分された粒子感指数のうち、前記メタリック画像に付与される粒子感指数の入力を受ける機能と、
    前記メタリック画像と、決定された前記明度指数及び入力された前記粒子感指数に対応するディジタル画像であるミクロテクスチャ画像とを合することにより、メタリック塗色画像を生成する機能と
    前記メタリック塗色画像の各画素値を、前記メタリック画像における対応する画素値に0より大きく1より小さい透過率pを乗じて得られる値と、前記ミクロテクスチャ画像における対応する画素値に(1−p)を乗じて得られる値とを加算することによって得る機能と
    コンピュータに実現させるためのプログラム。
  12. 請求項11記載のプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
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