JP4647935B2 - 無線通信ネットワークを使用して移動局にサービスを提供する方法およびシステム - Google Patents

Description

本発明は、遠隔通信技術に関する。本発明は、無線ネットワークに関連して特定の適用分野を有しており、本明細書においては、特に無線ネットワークを参照して本発明を説明する。しかし、本発明は、他の同様の適用分野にも適していることを理解されたい。

周知のように、無線ネットワークでは、数字の識別子（ｎｕｍｅｒｉｃ ｉｄｅａｔｉｆｉｅｒｓ）を使用して、エア・インターフェースを介して移動局（ＭＳ：Ｍｏｂｉｌｅ Ｓｔａｔｉｏｎ）と通信する。無線ネットワークとＭＳの間で交換されるメッセージまたは通信は、数字の桁（ｎｕｍｅｒｉｃ ｄｉｇｉｔｓ）の形式の識別子を含み、この識別子によって、ネットワークは、通話（通話設定など）およびローミング（モバイル登録など）に関連する操作を実施する間、様々なＭＳ間の区別をすることができる。従来、先進移動電話システム（ＡＭＰＳ：Ａｄｖａｎｃｅｄ Ｍｏｂｉｌｅ Ｐｈｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍ）規格に基づく無線ネットワークでは、ＭＳの識別子として、１０桁のモバイル識別番号（ＭＩＮ：Ｍｏｂｉｌｅ Ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ Ｎｕｍｂｅｒ）が使用されてきた。

しかし、国際電気通信連合通信標準化部門（ＩＴＵ−Ｔ：Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ Ｔｅｌｅｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ Ｕｎｉｏｎ Ｔｅｌｅｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ Ｓｔａｎｄａｒｄｉｚａｔｉｏｎ Ｓｅｃｔｏｒ）で定められているように、符号分割多重接続（ＣＤＭＡ：Ｃｏｄｅ Ｄｉｖｉｓｉｏｎ Ｍｕｌｔｉｐｌｅ Ａｃｃｅｓｓ）ベースの無線ネットワークは、サービスを国際ローミング・サービス利用者（ｒｏａｍｅｒ）に提供することができるように、ＭＳの識別子として国際移動局識別子（Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ Ｍｏｂｉｌｅ Ｓｔａｔｉｏｎ Ｉｄｅｎｔｉｔｙ）をサポートすることになっている。図１を参照すると、ＩＭＳＩは、ＣＤＭＡネットワークのそれぞれのモバイル加入者に割り当てられる長さ１５桁までの一意の識別子である。それは、移動国コード（ＭＣＣ：Ｍｏｂｉｌｅ Ｃｏｕｎｔｒｙ Ｃｏｄｅ）、移動網コード（ＭＮＣ：Ｍｏｂｉｌｅ ｎｅｔｗｏｒｋ ｃｏｄｅ）、移動局識別番号（ＭＳＩＮ：Ｍｏｂｉｌｅ Ｓｔａｔｉｏｎ Ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ Ｎｕｍｂｅｒ）からなる。適切に組み込まれた真のＩＭＳＩでは、ＭＣＣは、所与の国を一意に識別する３桁の数字であり、ＭＮＣは、特定された国のうちから所与のネットワークを一意に識別するために使用される、２桁または３桁の数字であり、ＭＳＩＮは、所与のネットワークのうちからＭＳまたは加入を一意に識別する１０桁の数字である。一部例外はあるものの、国ごとに管理されるＭＩＮとは異なり、ＩＭＳＩは、様々な国の間をローミングするＭＳ、すなわち国際ローミング・サービス利用者を一意に識別するために使用できるように、世界規模で管理される。

残念ながら、多くのＣＤＭＡ ＭＳには、最上位５桁について、不正確な桁のパターンを含む、ＩＭＳＩが組み込まれている。（ｐｒｏｇｒａｍｍｅｄ）無線ＣＤＭＡネットワークでは過去に、ＭＳ識別のためのＭＩＮとして、ＩＭＳの最下位１０桁だけが使用されてきたので、従来、これは、問題ではなかった。しかし、無線ＣＤＭＡネットワークが、無線識別子として、ＩＭＳＩ全体を使用し始めると、ＩＭＳＩのこうした不正確な組み込みが問題になる。

場合によっては、無線サービス・プロバイダ（ＷＳＰ：ｗｉｒｅｌｅｓｓ ｓｅｒｖｉｃｅ ｐｒｏｖｉｄｅｒ）は、ＩＭＳＩの上位または最上位桁のどの値が、そのＣＤＭＡ ＭＳ内に組み込まれているかについてさえ知らなかった。この場合も、ＭＩＮとして、ＩＭＳＩの最下位１０桁だけが従来使用されていたので、上位の桁は関係がなく、したがって、完全に無視され、あるいは無作為にまたは別の方法によって意味のない値が組み込まれていた。以下は、移動局に不正確なＩＭＳＩが組み込まれていることによって引き起こされ得る問題のいくつかの例である。

１．ＩＭＳＩの最上位５桁の指定された特定の値を一般に使用して、ＭＩＮベースのＩＭＳＩ（すなわちその最下位桁がＭＩＮとして使用されるように組み込まれているＩＭＳＩ）と、真のＩＭＳＩ（すなわちＩＭＳＩとして使用されるように組み込まれているＩＭＳＩ）が区別される。最上位桁のこうした値は、規格において定められており、ＭＩＮエスケープ・コードと称され知られている。しかし、ＩＭＳＩの最上位５桁が不正確に組み込まれている場合は、ＭＩＮベースのＩＭＳＩを見分けるため、無線ネットワークによって使用されるＭＩＮエスケープ・コードを管理することは難しい。したがって、これによって、ＭＳユーザ向けのサービスが低下またはサービスが行われなくなる。

２．当技術分野では周知のように、ネットワーク間の操作をサポートする無線ネットワークの様々な要素間で、米国規格協会（ＡＮＳＩ：Ａｍｅｒｉｃａｎ Ｎａｔｉｏｎａｌ Ｓｔａｎｄａｒｄｓ Ｉｎｓｔｉｔｕｔｅ）４１メッセージなどをルーティングするために、ＩＭＳＩおよび特にＩＭＳＩの最上位桁が、グローバル・タイトル（ＧＴ：Ｇｌｏｂａｌ Ｔｉｔｌｅ）として使用される。信号ネットワーク（信号システムＮｏ．７（ＳＳ７：Ｓｉｇｎａｌｌｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ Ｎｏ．７）ネットワークなど）によって使用されるＩＭＳＩを管理して、不正確に組み込まれたＩＭＳＩを含むＭＳ向けの、ＡＮＳＩ４１メッセージを正確にルーティングするのは難しい。これは、ＩＭＳＩの最上位３桁が移動国コード（ＭＣＣ）を表すので、国際ローミング・サービス利用者にとっての特定の問題である。正確なＭＣＣなしでは、信号ネットワークによって、国際ローミング・サービス利用者向けのＡＮＳＩ４１メッセージを、そのホーム・ネットワークが位置する国へルーティングすることは難しい。

ＩＭＳＩの不正確な組み込み（ｐｒｏｇｒａｍｍｉｎｇ）に対する一部の解決策は、不正確に組み込まれたＩＭＳＩを含むＭＳを再度組み込みすること、モバイル識別子として、ＩＭＳＩの変わりにＭＩＮを使用し続けること、および様々な国に位置している無線ネットワーク間で、ＡＮＳＩ４１メッセージをルーティングするために、ＧＴの代わりに、ポイント・コード（ＰＣ：Ｐｏｉｎｔ Ｃｏｄｅ）と称されるものを使用することを含む。

しかし、不正確なＩＭＳＩを含むＭＳを再度組み込みするのには、法外な費用がかかる可能性が高い。サービス・プロバイダは、どのＭＳに不正確な組み込みがされているかを知らないことがあるので、その配置されたすべてのＭＳのＩＭＳＩを検査しなければならない。この検査を実施する１つの方法は、それぞれのモバイル・ユーザに、そのＭＳをサービス・センタに持って来るように依頼することであり、潜在的に不便で費用のかかることである。別のやり方は、無線を介してそれぞれのＭＳのＩＭＳＩを読み出し、再組み込みすることである。残念ながら、ＭＳによっては、無線によるデータ管理機能をサポートしておらず、ＷＳＰは、そのネットワーク上で、この機能を展開していないことがある。

モバイル識別子として、ＩＭＳＩの変わりにＭＩＮを使用し続けることは、モバイル識別子として、ＩＭＳＩだけを使用するように進化するという、無線業界の長期の計画と矛盾する。さらに、ほとんどのＭＩＮは、世界規模で管理されていないので、ＭＳ識別子が同じ無線ネットワークまたはシステム内で一意でない、すなわち同じネットワーク内の２つのＭＳが、事実上同じＭＩＮを有する場合が生じることがあり、たとえば、１つのＭＳは、ホーム・ネットワーク内にあることがあり、もう一方は、国際ローミング・サービス利用者である、ということがありうる。したがって、それぞれの状況において、こうしたＭＳにサービスを提供することは、そのＭＩＮに基づいて、あるものを別のものと区別できない場合のように問題である。さらに、ＭＩＮは、ＩＴＵ−Ｔによって認められた番号付けのやり方ではなく、したがって、信号ネットワーク・プロバイダおよびＷＳＰは、ＭＩＮベースのＧＴ変換のため、信号ポイントをどのように世界規模で管理するかに関して、規格外の合意に達せざるを得ない。

最後に、様々な国に位置している無線ネットワーク間で、ＡＮＳＩ４１メッセージをルーティングするために、ＧＴの代わりに、ＰＣを使用すると、既存のＳＳ７（Ｃ７とも称される）ネットワークが活用されない。ＰＣによる解決策は、配置し、管理しかつ維持するには多くの費用がかかり得る、専用の信号データ・リンクおよびシステムを必要とする。さらに、所与の国で使用するために割り当てられるＰＣを、他の国のシステムに割り当てなければならず、それによって、その所与の国の使用可能なＰＣが使い尽くされることになり得る。
したがって、上記の問題の各々、またはそれらのうちの複数の問題の組合せ、さらにはその他の問題を克服する、新しい改良型の方法および／またはシステムが必要とされる。

本発明の一態様によれば、無線通信ネットワークを使用して、ＭＳにサービスを供給するための方法が提供される。それぞれのＭＳは、自国（ｈｏｍｅ ｃｏｕｎｔｒｙ）およびホーム・ネットワークを有し、桁のセットを含む数字からなる識別子が組み込まれる。それぞれの識別子は、識別子（ＩＭＳＩなど）を構成する桁のセットの全体を用いて、世界規模でそのＭＳを一意識別する第１のタイプの識別子、および識別子（ＭＩＮベースのＩＭＳＩなど）を構成する最下位桁のサブセットを用いて、その自国内のＭＳを一意識別する、第２のタイプの識別子を含む２つのタイプのうちの１つである。本発明の方法は、所定の期間（以下・調査期間（ｓｔｕｄｙ ｐｅｒｉｏｄ））中に、無線通信ネットワークに入るＭＳから識別子を取得すること、調査期間中に取得された各識別子から最上位桁のサブセットを収集すること、桁パターンのリストを作成する（ｃｏｍｐｉｌｅ）ことであって、リスト内の各桁・パターン（ｄｉｇｉｔ ｐａｔｔｒｎ）が収集された最上位桁のサブセットのうちの１つに対応すること、無線通信ネットワークにアクセスするＭＳから識別子を受信すること、および受信された識別子の最上位桁のサブセットを、作成されたリストと比較して、受信された識別子のどれが第１タイプであり、どれが第２タイプの識別子であるかを決定することを含む。

本発明の別の態様によれば、無線通信ネットワークを使用して、ＭＳにサービスを供給するためのシステムが提供される。それぞれのＭＳに、自国およびホーム・ネットワークを有し、桁のセットを含む数字からなる識別子が組み込まれる。それぞれの識別子は、識別子を構成する桁のセットの全体を用いて、世界規模でそのＭＳを一意識別する第１のタイプの識別子、および識別子を構成する最下位桁のサブセットを用いて、その自国内のＭＳを一意識別する、第２のタイプの識別子を含む２つのタイプのうちの１つである。本発明のシステムは、調査期間中に、無線通信ネットワークに入るＭＳから識別子を取得する手段と、調査期間中に取得された各識別子から最上位桁のサブセットを収集する手段と、桁パターンのリストを作成する手段であって、リスト内の各桁・パターン（ｄｉｇｉｔ ｐａｔｔｒｎ）が収集された最上位桁のサブセットのうちの１つに対応する手段と、無線通信ネットワークにアクセスする移動局から識別子を受信する手段と、受信された識別子の最上位桁のサブセットを、作成されたリストと比較して、受信された識別子のどれが第１タイプであり、どれが第２のタイプの識別子であるかを決定する手段とを含む。

本発明の別の態様によれば、ＷＳＰのアクセスされた無線通信ネットワークを使用して、ローミング中のＭＳにサービスを提供する方法が提示される。このネットワークは、移動交換局（ＭＳＣ：Ｍｏｂｉｌｅ Ｓｗｉｔｃｈｉｎｇ Ｃｅｎｔｅｒ）を含み、それぞれのＭＳは、自国およびホーム・ネットワークを有する。ＭＳには、国際移動局識別子（ＩＭＳＩ：Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ Ｍｏｂｉｌｅ Ｓｔａｔｉｏｎ Ｉｄｅｎｔｉｔｙ）が組み込まれ、このＩＭＳＩは、ＭＳの自国を識別する移動国コード（ＭＣＣ）、およびそれぞれのＭＳのホーム・ネットワークを識別する移動網コード（ＭＮＣ）を指定するための桁を含む、複数桁である。この方法は、アクセスされたネットワークのＷＳＰが、サービスの提供先であるＭＳの各自国および各ホーム・ネットワークについて、ＭＣＣおよびＭＮＣを取得すること、取得されたＭＣＣおよびＭＮＣを、ＭＳＣのデータベースに入力すること、ＭＳＣがローミング中のＭＳからサービス要求を受信することであって、この要求がローミング中のＭＳに組み込まれたＩＭＳＩを含むこと、サービスを要求しているローミング中のＭＳから受信されたＩＭＳＩにおいて、ＭＣＣおよびＭＮＣについて指定された桁を、ＭＳＣデータベースからのＭＣＣおよびＭＮＣで置き換えることにより、修正されたＩＭＳＩを生成すること、および修正されたＩＭＳＩを、ＧＴとして使用して、無線システム間操作のため、ローミング中のＭＳの自国およびホーム・ネットワークに、メッセージをルーティングすることを含む。

本明細書を読み理解すれば、本発明の多くの利点および利益が、当業者には明らかになろう。
本発明は、様々な構成要素および構成要素の構成、ならびに様々なステップおよびステップの構成の形態をとることができる。図面は、好ましい実施形態を図示するためのものにすぎず、本発明を限定するものと解釈すべきでない。

本発明により、発明が解決しようとする課題の欄に記載した問題を克服する、無線通信ネットワークを使用して移動局にサービスを提供するための新しい方法およびシステムが提供される。

分かりやすく簡潔にするために、本明細書は、構造上および／または機能上のネットワークの要素、エンティティおよび／または設備、関連の通信規格、プロトコルおよび／またはサービス、ならびに遠隔通信分野において一般的に周知の他の構成要素を、本発明の態様に従っておよび／またはそれに適応させるために、それらが修正または改変される場合を除いては、その構成および操作に関してさらに詳細な説明をせずに参照する。

図２を参照すると、公衆交換電話網（ＰＳＴＮ：Ｐｕｂｌｉｃ Ｓｗｉｔｃｈｅｄ Ｔｅｌｅｐｈｏｎｅ Ｎｅｔｗｏｒｋ）１０と通信する無線ネットワークＡが図示してある。しかし、適切には、ＰＳＴＮ１０は、パケット・データ・ネットワーク（ＰＤＮ：Ｐａｃｋｅｔ Ｄａｔａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）でも、ＰＳＴＮとＰＤＮの何らかの組合わせでも、またこれだけには限らないが、郵便電話電信（ＰＴＴ：Ｐｏｓｔａｌ， Ｔｅｌｅｇｒａｐｈ， ａｎｄ Ｔｅｌｅｐｈｏｎｅ）ネットワーク、パケット・サービス、マルチメディア・サービス、ボイス・オーバ・インターネット・プロトコル（ＶｏＩＰ）サービスなどを含めた他の何らかの通信ネットワークでもよい。図示するように、ＭＳ２０は、ＭＳ２０がエア・インターフェース３４を介して動作可能に接続する基地局（ＢＳ：Ｂａｓｅ Ｓｔａｔｉｏｎ）３２を含む、セルラ・ネットワーク（ＣＮ：Ｃｅｌｌｕｌａｒ Ｎｅｔｗｏｒｋ）３０上のＷＳＰから無線サービスを受信する。移動交換局（ＭＳＣ）４０は、通常のやり方で、ＣＮ３０をＰＳＴＮ１０にインターフェースさせ、またホーム・ロケーション・レジスタ（ＨＬＲ：Ｈｏｍｅ Ｌｏｃａｔｉｏｎ Ｒｅｇｉｓｔｅｒ）４２およびビジターロケーション・レジスタ（ＶＬＲ：Ｖｉｓｉｔｏｒ Ｌｏｃａｔｉｏｎ Ｒｅｇｉｓｔｅｒ）４４として知られるものや、ＣＮ３０によってサービスされるＭＳが登録されている他の同様のロケーション・データベースを含む。適切には、無線ネットワークＡは、ＭＩＮベースのＩＭＳＩと、それによってサービスされるＭＳ２０から受信される真のＩＭＳＩの両方を処理するように装備されかつ／または構成されたＣＤＭＡネットワークである。特に、本明細書をさらに読むと、当業者によって理解されるように、ＭＳＣ４０は、ホームのＭＳ２０とローミング中のＭＳ２０の両方に、たとえそれらが不正確な組み込まれたＩＭＳＩを有していても、サービスすることができ、またローミング・サービス利用者に関しては、ＭＳＣは、国内ローミング・サービス利用者と国際ローミング・サービス利用者の両方にサービスすることができる。

分かりやすく簡潔にするために、図２に、単一のＭＳおよびそれがサポートするネットワーク要素だけを示す。しかし、適切には、複数のこうしたＭＳおよび／またはサポートするネットワーク要素が、本発明の態様を同様に活用できるように、通常のやり方で、無線ネットワーク内に、同様に装備されかつ／または設置されることを理解されたい。さらに、例示するため、本明細書では、単一のネットワークについてだけ説明してある。しかし、適切には、複数のこうした無線ネットワークが、本発明の態様を同様に活用できるように、同様に装備されかつ／または設置されることも理解されたい。

無線サービスが提供される前に、無線ネットワークＡからサービスを取得しようとするＭＳの不正確に組み込まれたＩＭＳＩの上位桁にどんな桁パターンが存在するかを判断する。図３を参照すると、本発明の適切な実装に従って、工程１００で、無線ネットワークＡがまず、定められた、設定されまたは他の方法で選択された時間、すなわち調査期間の間、「調査モード」に置かれる。調査期間の間、無線ネットワークＡは、ＭＩＮベースＩＭＳＩを有するＭＳに依然としてサービスを提供しながら、その真のＩＭＳＩの処理機能および／または能力を適切にオフにし、オフラインにし、または他の方法で非アクティブ化する。（たとえばＭＳＣ４０に登録した結果として）受信されるあらゆるＭＳ識別子は、ＭＩＮベースＩＭＳＩであると想定される。従来、ＭＩＮベースのネットワークであるネットワークの場合には、その既存のＭＳのすべてまたはほとんどに、ＭＩＮベースのＩＭＳＩが組み込まれている可能性が高いので、これは確かな想定である。実際に、ＭＩＮベース・モードで動作していたときに、無線ネットワークＡから以前にサービスを受けたＭＳ２０には、そのサービスを受けるため、ＭＩＮベースＩＭＳＩが組み込まれていたに違いない。工程１０２で、調査期間の間、ＭＳＣ４０は、受信されたあらゆるＩＭＳＩの、複数個の最上桁、たとえば最上位５桁などを収集する。工程１０４で、収集された桁パターンのリストが作成され、保存され、（たとえばＭＳＣ４０に置かれたデータベース４６内に）維持される。したがって、このリストは、ＩＭＳＩの上位または最上位桁について、不正確に組み込まれた桁パターンから取得されたものを含めて、指定されたＭＩＮエスケープ・コードを含む。

調査期間は、無線ネットワークＡの使用を望むすべてまたは実質上すべてのＭＳが確実に、ＣＮ３０に入り、かつ／またはＭＳＣ４０に登録し、かつ／またはそうでなければ、ＭＩＮベースのＩＭＳＩを、ネットワークによって取得させるのに十分なほどに長いことが適切である。調査期間が過ぎると、工程１０６で、調査モードを終了し、または他の方法でオフにし、工程１０８で、無線ネットワークＡの、真のＩＭＳＩの処理機能および／または能力をオンにし、オンラインにし、または他の方法でアクティブ化する。

図４を参照すると、無線ネットワークＡが今度は、たとえばＡＮＳＩ４１メッセージ・ルーティング、ＳＳ７信号などをサポートするため、どちらかのタイプの識別子を有するＭＳ２０にサービスを提供する際に、ＭＩＮベースおよび真のＩＭＳＩを処理するように動作する。工程２００で、処理が開始して、たとえばＭＳＣ４０を介して、ＭＳ２０のＩＭＳＩを送ることによって、ＭＳ２０が無線ネットワークＡに登録される。決定工程２０２で、たとえばクエリまたはＨＬＲ４２をチェックすることによって、登録しているＭＳが、ホーム・ネットワーク内にいるかそれともローミング中であるかを決定する。ホーム内にいる場合は、処理が工程２０４に分岐し、そこでＭＳが、工程２１６で開始するホーム・ネットワークの処置に従って取り扱われる。そうでなく、ＭＳ２０がローミング中であると決定される場合は、処理が工程２０６に分岐し、そこでＭＳが、ローミング・サービス利用者に指定され、またはそうであると見なされる。

工程２０８で、たとえば登録中に、ＭＳＣ４０によって、ＭＳ２０から受信されたＩＭＳＩが、ＭＩＮベースまたは真のＩＭＳＩであるかどうかを決定する。この決定は、受信されたＩＭＳＩの最上行桁、たとえば上位５桁を、調査モードにおいて作成されて、データベース４６に格納されたリストと比較することによって行われる。一致している場合は、受信されたＩＭＳＩをＭＩＮベースのＩＭＳＩとして扱い、そうではなく、一致していない場合は、受信されたＩＭＳＩを真のＩＭＳＩとして扱う。

決定ステップ２１０で、受信されたＩＭＳＩが真のＩＭＳＩである場合は、処理は、工程２１４に分岐して進み、そうではなく、受信されたＩＭＳＩがＭＩＮベースのＩＭＳＩであれば、処理は、工程２１２へと続く。工程２１２で、ＭＩＮベースのＩＭＳＩについて、代替コードが決定され、その代替コードを使用して、ＭＩＮベースのＩＭＳＩの上位桁を置き換える。すなわち、代替コードがＭＩＮベースのＩＭＳＩに含まれるＭＩＮコードの先頭に付加され、ＭＳの代替ＭＳ識別子が生成される。適切には、代替コードは、ＷＳＰによって、ＭＳＣ４０内の代替コード・データベース４８に入力される。代替コード・データベース４８に入力された代替コードは、適切には、自国のＭＣＣおよび／またはＭＮＣ、および／またはローミング中のＭＳ２０のネットワークを指定する。適切には、代替コード・データベース４８は、ＭＳの自国および／またはネットワークに対応する適切な代替コードを見つけるために、ＭＳ２０から受信されたＭＩＮベースのＩＭＳＩからのＭＩＮを使用して索引付けされる。たとえば、代替コード・データベース４８は、他のネットワークをホームとするＭＳが無線ネットワークＡ内でのローミングを許可されるように、ＷＳＰがこうした他のネットワークと取り決めたローミング提携契約などに関連する、ＷＳＰによって取得されるネットワーク特定の情報に従って構築することができる。

最後に、工程２１４で、ＭＳ２０にサービスを提供するため、ＡＮＳＩ４１メッセージ・ルーティング、ＳＳ７信号などが、真のＩＭＳＩから決定されたＧＴ、または場合によっては、代替ＭＳ識別子を用いて、実施される。いずれの場合も、ここでは、識別子はＭＳ２０の適切なＭＣＣおよび／またはＭＮＣを含む。特に、当業者には理解されるように、無線ネットワーク１０は、ＭＳ２０に、真のＩＭＳＩが適切に組み込まれているか、指定されたＭＩＮエスケープ・コードを含むＭＩＮベースのＩＳＭＩが組み込まれているか、または不適切に組み込まれた上位桁を含むＭＩＮベースのＩＳＭＩが組み込まれているかどうかに関係なく、国際ローミング・サービス利用者を含めたローミング・サービス利用者に、サービスを提供することができる。

別の実施形態では、簡略にするため、任意選択により、工程２１２で、真かそれともＭＩＮベースかにかかわらず、すべてのＩＭＳＩで、上位桁の置換えが行われるように、決定工程２１０を省くことができる。すなわち、受信されたＩＭＳＩが真かそれともＭＩＮベースのＩＭＳＩかにかかわらず、受信されたＩＭＳＩで、代替コード・データベースを索引付けすることによって、代替コード・データベース４８から、代替コードが取得される。しかし、適切には、データベース４８は、真のＩＭＳＩの場合では、その上位桁が単に同じ値で置き換えられるように構築される。

工程２１６で、たとえば登録中に、ＭＳＣ４０によってＭＳ２０から受信されたＩＭＳＩが、ＭＩＮベースかそれとも真のＩＭＳＩであるかどうかを決定する。この決定は、受信されたＩＭＳＩの最上位桁、たとえば上位５桁を、調査モードにおいて作成され、データベース４６に格納されたリストと比較することによって行われる。一致している場合は、受信されたＩＭＳＩをＭＩＮベースのＩＭＳＩとして扱い、そうではなく、一致していない場合は、受信されたＩＭＳＩを、真のＩＭＳＩとして扱う。

決定工程２１８で、受信されたＩＭＳＩが真のＩＭＳＩである場合は、処理は、工程２２２に分岐して進み、そうではなく、受信されたＩＭＳＩがＭＩＮベースのＩＭＳＩである場合は、処理は、工程２２０へと続く。工程２２０で、ＭＳＣは、ＭＩＮベースのＩＭＳＩからのＭＩＮを使用して、サービスのため、そのホームの移動体を登録し、たとえば着信を配信するためＭＳを呼び出す（ｐａｇｉｎｇ）など、その後のサービスを提供する。

ホームＭＳから受信されたＩＭＳＩが真のＩＭＳＩである場合は、工程２２２で、ＭＳＣは、ＩＭＳＩ全体を使用して、サービスのため、そのホームＭＳを登録し、たとえば着信を引き渡すためＭＳを呼び出すなど、その後のサービスを提供する。
工程２１６から２２２は、ローミング中のＭＳがアクセスされたＭＳＣへの登録に成功した後、そのローミング中のＭＳに、サービスを提供するためにも適応されることに留意されたい。

本明細書で説明した特定の要素または構成要素は、その機能を、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはその組合わせによって、適切に実施させることができることを理解されたい。本明細書で提示した特定の例示的な諸実施形態に関連して、構造および／または機能上の一部の特徴について、定義された要素および／または構成要素に組み込まれているものとして説明していることにも留意されたい。しかし、同一のまたは類似の利益のために、こうした特徴を、適切な場合には、他の要素および／または構成要素に同様に組み込むこともできることが企図されている。所望の応用例に適した他の代替実施形態を実現するために、例示的な諸実施形態の様々な態様を適切に、選択的に混在させ、一致させることができ、それによって、他の代替実施形態が、本明細書に組み入れられた態様の個々の利点を実現することも理解されたい。さらに、本明細書で、一緒に組み込まれるものとして説明した特定の要素は、適切な状況において、単独の要素であることも、または別の方法で分割されることもあり得ることを理解されたい。同様に、１つの特定の要素によって実施されるものとして説明した複数の特定の機能は、個々の機能を実施するためにそれぞれ独立して役割を果たす複数の別個の要素によって実施することができ、または個々の特定の機能は、分割され、連携して役割を果たす複数の別個の要素によって実施することができる。あるいは、本明細書で、互いに別個のものとして、別に説明しかつ／または示した一部の要素または構成要素は、適切な場合には、物理的にまたは機能的に組み合わせることができる。

要するに、本発明について、好ましい実施形態を参照して説明した。明らかに、本明細書を読み理解すれば、修正および改変が他の者には思い付くであろう。本発明は、すべてのこうした修正および改変が添付の特許請求の範囲またはその等価物の範囲内に含まれる限りでは、それらを含むものとして解釈されることが意図されている。

適切に組み込まれた真のＩＭＳＩを示す図である。 本発明の態様を実施するのに適した、例示的な無線通信ネットワークを示すブロック図である。 本発明の態様に従って実施される調査モードにおいて、最上位桁のパターンのリストを作成するための例示的な方法を示すフローチャートの図である。 本発明の態様に従ってＭＳにサービスを提供する例示的な方法を示すフローチャートの図である。

Claims (10)

1. 無線通信ネットワークを使用して移動局にサービスを供給する方法であって、前記移動局の各々に桁のセットからなる識別子が組み込まれ、各識別子は、前記移動局についての自国とホームネットワークとを示すように識別子の最上位桁のサブセットが正しくプログラムされた第１のタイプの識別子と、識別子の最上位桁のサブセットが誤ってプログラムされた第２のタイプの識別子とを含む２つのタイプのうちの１つであり、前記方法が、
   （ａ）調査期間を規定する工程と、
   （ｂ）前記調査期間中に、無線通信ネットワークに入る移動局から前記第２のタイプの識別子を取得する工程と、
   （ｃ）前記調査期間中に取得された前記第２のタイプの識別子の各々から、最上位桁のサブセットを収集する工程と、
   （ｄ）桁パターンのリストを作成する工程とを含み、前記リスト内の各桁パターンが、前記工程（ｃ）で収集された前記最上位桁のサブセットのうちの１つに対応し、さらに、
   （ｅ）前記調査期間が終了した後、前記無線通信ネットワークにアクセスする移動局から識別子を受信する工程と、
   （ｆ）前記工程（ｅ）で受信された前記識別子の最上位桁のサブセットを作成された前記リストと比較して、どれが前記第１のタイプの識別子であり、どれが前記第２のタイプの識別子であるかを決定する工程と、
   （ｇ）前記工程（ｆ）で決定した前記受信された識別子の最上位桁のサブセットを置き換える工程とを含む、方法。
2. 前記第１タイプの識別子について、識別子を構成する桁のセットの全体が国際移動局識別子を含む、請求項１に記載の方法。
3. 前記第２タイプの識別子について、識別子を構成する最下位桁のサブセットがモバイル識別番号を含む、請求項１に記載の方法。
4. 前記置き換える工程は、前記工程（ｅ）で受信されたすべての識別子についての最上位桁のサブセットを、前記受信された識別子の送信元であるそれぞれの移動局の自国またはホームネットワークのうちの少なくとも１つを識別する代替コードで置き換える工程を含む、請求項１に記載の方法。
5. 前記置き換える工程は、前記工程（ｆ）で第２のタイプであると決定されたすべての識別子についての最上位桁のサブセットを、前記受信された識別子の送信元であるそれぞれの移動局の自国またはホームネットワークのうちの少なくとも１つを識別する代替コードで置き換える工程を含む、請求項１に記載の方法。
6. 無線通信ネットワークを使用して移動局にサービスを提供するシステムであって、前記移動局の各々に桁のセットからなる識別子が組み込まれ、各識別子は、前記移動局についての自国とホームネットワークとを示すように識別子の最上位桁のサブセットが正しくプログラムされた第１のタイプの識別子と、識別子の最上位桁のサブセットが誤ってプログラムされた第２のタイプの識別子とを含む２つのタイプのうちの１つであり、前記システムが、
   調査期間を規定する手段と、
   前記調査期間中に、無線通信ネットワークに入る移動局から前記第２のタイプの識別子を取得する手段と、
   前記調査期間中に取得された前記第２のタイプの識別子の各々から、最上位桁のサブセットを収集する手段と、
   桁パターンのリストを作成する手段とを含み、前記リスト内の各桁パターンが、収集された前記最上位桁のサブセットのうちの１つに対応し、さらに、
   前記無線通信ネットワークにアクセスする移動局から識別子を受信する手段と、
   前記調査期間が終了した後に受信された識別子の最上位桁のサブセットを作成された前記リストと比較して、どれが前記第１のタイプの識別子であり、どれが前記第２のタイプの識別子であるかを決定する手段と、
   前記受信された識別子の最上位桁のサブセットを置き換える手段とを含む、システム。
7. 前記第１タイプの識別子について、識別子を構成する桁のセットの全体が国際移動局識別子を含む、請求項６に記載のシステム。
8. 前記第２タイプの識別子について、識別子を構成する最下位桁のサブセットがモバイル識別番号を含む、請求項６に記載のシステム。
9. 前記置き換える手段は、受信されたすべての識別子についての最上位桁のサブセットを、前記受信された識別子の送信元であるそれぞれの移動局の自国またはホームネットワークのうちの少なくとも１つを識別する代替コードで置き換える手段を含む、請求項６に記載のシステム。
10. 前記置き換える手段は、第２のタイプの識別子であると決定されたすべての識別子についての最上位桁のサブセットを、前記受信された識別子の送信元であるそれぞれの移動局の自国またはホームネットワークのうちの少なくとも１つを識別する代替コードで置き換える手段を含む、請求項６に記載のシステム。

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