JP4643262B2 - 検体検出法 - Google Patents

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Description

本発明は広義には3個以上のリン酸基含む末端リン酸標識ヌクレオチドを核酸ポリメラーゼの基質として用いて1種以上の検体を検出する方法に関する。使用する標識は酵素での活性化の可能なものであり、化学発光部分、蛍光部分、電気化学的部分、発色団及び質量タグを含む。
サンプル中の検体を高い特異性及び感度で検出する方法は公知である。こうした方法には、抗原抗体アッセイ、DNAハイブリダイゼーションに基づくアッセイがある。免疫検出を用いる検体の検出は当技術分野で周知である。その例としては、放射性同位体、蛍光もしくは化学発光タグを用いた抗体の直接標識、又は抗体に結合した酵素で発色性基質から検出可能な化学種への変換を触媒するELISAアッセイが挙げられる。1回の結合で複数の検出可能な部分を生成させることができ、感度を高めることができるので、一般にELISAアッセイの方が望ましい。同様の方法がDNAハイブリダイゼーションに基づくアッセイに組み込まれており、これは概してさらに感度が高く、大半の診断アッセイでは疾病の進行の初期段階で用いることができる。感度の増大は、特定の標的配列の存在に基づいてまず核酸配列を増幅することによって達成される。増幅後、増幅配列を検出して定量する。核酸配列の増幅法としては、PCR(polymerase chain reaction)プロセスが知られている。現在、PCRは最も一般的な核酸のインビトロ増幅手段である。しかし、PCRには、厳密な温度制御の必要性、指数的増幅のため定量には適さないこと、微量の夾雑DNAが同時の増幅されるため誤った結果を与えかねないことなど、幾つかの短所がある。さらに、核酸以外の大半の検体については増幅は容易でない。かかる場合、シグナル増幅法の方が望ましい。こうした方法では、増幅した分解産物を検出する。つまり、反応生成物又は副生物を標的検体からのシグナルとして増幅する。
従来のシグナル増幅法では抗体又はポリヌクレオチドに結合した酵素を用いるが、達成できる多重化の量による制約がある。抗体又はDNAプローブに結合させる酵素、アルカリホスファターゼや西洋ワサビペルオキシダーゼのような数種しかない。その他のシグナル増幅法は核酸代謝酵素に基づくものである。
λ−エキソヌクレアーゼを利用して二本鎖DNAを特異的に切断するサイクリングアッセイが開発されている(C.G.Copley et al., Bio Techniques, Vol.13, No.6, pp882−892, 1992)。この方法では、オリゴヌクレオチドプローブを相補的な核酸配列とハイブリダイズさせ、形成された二本鎖DNAにλ−エキソヌクレアーゼを作用させて、ハイブリダイズしたプローブを分解させる。プローブは別のプローブで置き換わり、次いで分解される。このようにしてサイクリング反応を繰返す。この方法では、標的DNA配列の存在は、変性プローブの検出によって概算される。この方法の短所は、λ−エキソヌクレアーゼには、5′末端がリン酸化されたプローブが基質として必要とされることである。公知の方法によるプローブの化学合成後、5′末端をリン酸化する必要があるが、すべての5′末端が完全にリン酸化されたことを確認するのは困難である。この方法のもう一つの問題は、サイクリング反応のターンオーバー数(つまり、プライマーと標的ヌクレオチドの間で起こるハイブリダイゼーションの回数)が低いことである。ターンオーバー数が低いのは、ハイブリダイゼーション段階を繰返す必要があるからである。
エキソヌクレアーゼによる別のサイクリングアッセイが欧州特許出願公開第500224号に開示されている。この方法では、標的DNAに相補的なDNA鎖の合成は、プライマーから進行するが、同時にそのプライマーの反対側から5′→3′エキソヌクレアーゼによる分解が起こり、その結果、前にハイブリダイズしていた分解プライマーに代わって、別のプライマーが標的配列とハイブリダイズする。従って、一サイクルの反応で、DNAポリメラーゼによる相補鎖の合成だけでなく合成された鎖の分解が繰返し起こる。この方法の短所は、ターンオーバー数が低く、ハイブリダイゼーション段階を繰返し起こす必要があるのでハイブリダイゼーション段階が律速段階となることである。
特定の配列を含むポリヌクレオチドの検出のための別のサイクリングアッセイが米国特許第5849487号に開示されている。この方法は、シグナル増幅及び分解産物の検出に基づく。この方法は、核酸ポリメラーゼと3′→5′エキソヌクレアーゼとヌクレアーゼ耐性プライマーと標的核酸(限られた濃度のDNAでもよい)と1種以上のデオキシヌクレオシド三リン酸(dNTP)の組合せを用いて、標的核酸配列を検出する。この方法は、さらに、ヌクレアーゼ耐性プライマーの3′末端に隣接して位置するヌクレオチド種である相補鎖の合成、次いでプライマーの末端に結合したヌクレオチド種の分解、生成したピロリン酸又はデオキシヌクレオシド一リン酸の検出を含んでおり、ヌクレオチド種の合成及び分解を2回以上繰返す。この方法及び現在広く用いられている他の検出法の短所は、最終標識産物又は副生物から標識出発物質を分離する必要があることである。かかる分離には、一般に、ゲル電気泳動又は検出用メンブランへの標的核酸配列の固定が必要とされる。例えば、米国特許第5849487号では、ヌクレアーゼ反応で生じたデオキシヌクレオシド一リン酸をクロマトグラフィーで分離し、光学的に測定する。或いは、DNAポリメラーゼによる相補塩基の取込みの際に生成するピロリン酸を、アデノシン−5′−ホスホ硫酸及びアデノシン三リン酸スルフラーゼと反応させてアデノシン三リン酸を生じさせ、次いでこれをルシフェリン−ルシフェラーゼ反応で検出することもできるが、追加の試薬及びインキュベーション段階を要するという短所がある。
DNA及びRNAポリメラーゼは、三リン酸部分のγ位が修飾又はγ位に代わる修飾をもつヌクレオチドを認識して利用することができることが知られている。γ修飾ヌクレオシド三リン酸を認識し利用する各種ポリメラーゼの能力が、γリン酸に結合した基に応じて変わることも知られている。
γリン酸修飾ヌクレオシド存在下でのRNAポリメラーゼによるRNA合成をモニターするための比色定量アッセイが報告されている(Vassiliou W, Epp JB, Wang BB, Del Vecchio AM, Widlanski T, Kao CC. Exploiting polymerase promiscuity: A simple colorimetric RNA polymerase assay. Virology. 2000 Sep 1; 274(2):429−37)。この報文では、RNAポリメラーゼ反応は、ジニトロフェニル基を用いてγリン酸を修飾したγ修飾アルカリホスファターゼ耐性ヌクレオシド三リン酸の存在下で実施されている。このγ修飾NTPを唯一のヌクレオシド三リン酸としてホモポリマー系鋳型の存在下でRNAポリメラーゼ反応を実施すると、RNAポリメラーゼがこの修飾NTPを認識及び利用できることが分かっている。さらに、ポリメラーゼ反応をアルカリホスファターゼの存在下で実施すると、リン酸基転移のp−ニトロフェニルピロリン酸アルド産物を消化して発色性p−ニトロフェニレートを生じ、吸光度が増大すると報告されている。この検出法の短所は、アルカリホスファターゼ存在下で実施されるリアルタイム比色定量アッセイが、ホモポリマー系の鋳型でしか機能しないことである。
欧州特許出願公開第500224号 米国特許第5849487号明細書 C.G.Copley et al., Bio Techniques, Vol.13, No.6, pp882−892, 1992 Vassiliou W, Epp JB, Wang BB, Del Vecchio AM, Widlanski T, Kao CC. Exploiting polymerase promiscuity: A simple colorimetric RNA polymerase assay. Virology. 2000 Sep 1; 274(2):429−37
そこで、検体の検出及び特性決定法であって、エキソヌクレアーゼによるサイクリングアッセイにおけるDNAポリメラーゼの基質として末端リン酸標識ヌクレオチドを利用する方法を提供できれば有益である。また、かかる方法で、ヌクレオチドの末端リン酸に酵素活性化可能標識を用いて標的核酸からの検出可能な増幅化学種を生じさせ、標識生成物又は副生物から標識出発物質を分離する必要性がなくなればさらに有益である。さらに、かかる核酸の検出及び特性決定法で、通常の実験装置を用いてヘテロポリマーの標的核酸のリアルタイムモニタリングができれば極めて望ましい。最後に、かかる方法が容易に多重化できて、反応コンパートメント当たり4種以上の検体を同時に又は逐次解析できればさらに望ましい。
本発明の一態様では、DNAに作用する3′→5′DNAエキソヌクレアーゼを、DNAポリメラーゼ、ホスファターゼ、及びプライマー又は鋳型又はプライマー−鋳型複合体を検体に固定するのに有用なアンカー部分を有するプライマー−鋳型複合体と共に用いて、標識出発物質からの標識反応生成物の分離のようなそれ以上の作業を必要とせずに、標的検体からのシグナルを増幅し検出することのできる検体の検出法を提供する。
本発明は、検体の検出法を提供する。一つの方法は、(a)アンカー部分を用いて鋳型核酸を標的検体に固定する段階、(b)DNAポリメラーゼ反応を実施する段階であって、該反応が、鋳型、非加水分解性プライマー、1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、DNAポリメラーゼ及び3′→5′エキソヌクレアーゼ活性を有する酵素(該酵素はDNAポリメラーゼ、エキソヌクレアーゼ及びその組合せから選択し得る。)の反応を含み、この反応で標識ポリリン酸を生成させる段階、(c)標識ポリリン酸をホスファターゼと反応させて、検出可能な化学種を生成させる段階、及び(d)検出可能な化学種を検出する段階を含む。
本発明の別の態様は、サンプル中の複数の検体の検出法であって、(a)付加される相補的ヌクレオチドの向かい側に特有の塩基を有する特定の鋳型核酸配列を各検体に固定する段階、(b)DNAポリメラーゼ反応を実施する段階であって、該反応が、鋳型、非加水分解性プライマー、異なる標識を有する2種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、DNAポリメラーゼ及び3′→5′エキソヌクレアーゼ活性を有する酵素(該酵素はDNAポリメラーゼ、エキソヌクレアーゼ及びその組合せから選択し得る。)の反応を含み、この反応で標識ポリリン酸を生成させる段階、(c)標識ポリリン酸をホスファターゼと反応させて検出可能な化学種を生成させる段階、及び(d)検出可能な化学種を検出する段階を含む方法に関する。この方法では、天然塩基を用いて同時に4種類の検体を検出することができる。各々独自の相補対を有する非天然塩基であって、向かい側に他の天然又は非天然塩基が誤って取込まれることが容易には起こらないものを用いることによって、さらに多重化することができる。これらの非天然塩基の例は、Lei Wang et.al. J. Am. Chem. Soc. 2000, 122, 5010−5011及びその引用文献に記載されており、その開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。
本発明の別の態様は、反応コンパートメント中の複数の検体を解析するための代替法に関するもので、当該方法は、(a)各検体に、特有の鋳型核酸配列を結合する段階、(b)反応コンパートメントの表面に検体を固定する段階、(c)DNAポリメラーゼ反応を実施する段階であって、該反応が、検体上の特定の鋳型配列、非加水分解性相補的プライマー、1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、DNAポリメラーゼ及び3′→5′エキソヌクレアーゼ活性を有する酵素(該酵素はDNAポリメラーゼ、エキソヌクレアーゼ及びその組合せから選択し得る。)の反応を含み、この反応で標識ポリリン酸を生成させる段階、(d)標識ポリリン酸をホスファターゼと反応させて、検出可能な化学種を生成させる段階、(d)検出可能な化学種を検出する段階、(f)未固定成分をすべて洗浄する段階、及び(g)別の検体の標的配列に相補的な異なる非加水分解性プライマーを用いて上記プロセスを繰返す段階を含む。
さらに、検体の検出法であって、(a)鋳型核酸を標的検体に固定する段階、(b)DNAポリメラーゼ反応を実施する段階であって、該反応が、鋳型、非加水分解性プライマー、ポリリン酸鎖に4個以上のリン酸基を有する1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、DNAポリメラーゼ及び3′→5′エキソヌクレアーゼ活性を有する酵素(該酵素はDNAポリメラーゼ、エキソヌクレアーゼ及びその組合せから選択し得る。)の反応を含み、この反応で標識ポリリン酸を生成させる段階、及び(c)標識ポリリン酸を検出する段階を含む方法も提供する。
本発明の別の態様は、サンプル中の複数の検体の検出法であって、(a)付加される相補的ヌクレオチドの向かい側に特有の塩基を有する鋳型核酸を標的検体に固定する段階、(b)DNAポリメラーゼ反応を実施する段階であって、該反応が、鋳型、非加水分解性プライマー、ポリリン酸鎖に4個以上のリン酸基を有していて各々異なる標識を有する2種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、DNAポリメラーゼ及び3′→5′エキソヌクレアーゼ活性を有する酵素(該酵素はDNAポリメラーゼ、エキソヌクレアーゼ及びその組合せから選択し得る。)の反応を含み、この反応で標識ポリリン酸を生成させる段階、及び(c)標識ポリリン酸を検出する段階を含む方法に関する。
本発明の別の態様は、反応コンパートメント中の複数の検体の検出法であって、(a)各標的検体に、特有の鋳型核酸を固定する段階、(b)反応コンパートメント表面に検体を固定する段階、(c)DNAポリメラーゼ反応を実施する段階であって、該反応が、検体上の特定の鋳型配列、相補的な非加水分解性プライマー、ポリリン酸鎖に4個以上のリン酸基を有する1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、DNAポリメラーゼ及び3′→5′エキソヌクレアーゼ活性を有する酵素(該酵素はDNAポリメラーゼ、エキソヌクレアーゼ及びその組合せから選択し得る。)の反応を含み、この反応で標識ポリリン酸を生成させる段階、(d)標識ポリリン酸を検出する段階、(e)固定されていない成分をすべて洗浄する段階、及び(f)別の検体の標的配列に相補的な非加水分解性プライマーで上記プロセスを繰返す段階を含む方法に関する。
本発明の別の態様は、検体の検出法であって、(a)鋳型核酸を標的検体に固定する段階、(b)DNAポリメラーゼ反応を実施する段階であって、該反応が、鋳型、非加水分解性プライマー、ポリリン酸鎖に4個以上のリン酸基を有する1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、DNAポリメラーゼ及び3′→5′エキソヌクレアーゼ活性を有する酵素(該酵素はDNAポリメラーゼ、エキソヌクレアーゼ及びその組合せから選択し得る。)の反応を含み、この反応で標識ポリリン酸を生成させる段階、(c)標識ポリリン酸をホスファターゼと反応させて検出可能な化学種を生成させる段階、及び(d)検出可能な化学種を検出する段階を含む方法に関する。
本発明の別の態様は、サンプル中の複数の検体の検出法であって、(a)各標的検体に、特有の鋳型核酸を結合させる段階、(b)DNAポリメラーゼ反応を実施する段階であって、該反応が、検体上の特定の鋳型核酸配列、非加水分解性プライマー、ポリリン酸鎖に4個以上のリン酸基を有していて各々異なる標識を有する2種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、DNAポリメラーゼ及び3′→5′エキソヌクレアーゼ活性を有する酵素(該酵素はDNAポリメラーゼ、エキソヌクレアーゼ及びその組合せから選択し得る。)の反応を含み、この反応で標識ポリリン酸の生成させる段階、(c)標識ポリリン酸をホスファターゼと反応させて検出可能な化学種を生成させる段階、及び(d)検出可能な化学種を検出する段階を含む方法に関する。
本発明の別の態様は、反応コンパートメント中の複数の検体の検出法であって、(a)各標的検体に、特有の鋳型核酸を結合させる段階、(b)反応コンパートメント表面に検体を固定する段階、(c)DNAポリメラーゼ反応を実施する段階であって、該反応が、検体上の特定の鋳型配列、相補的な非加水分解性プライマー、ポリリン酸鎖に4個以上のリン酸基を有する1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、DNAポリメラーゼ及び3′→5′エキソヌクレアーゼ活性を有する酵素の反応を含み、この反応で標識ポリリン酸の生成させる段階、(d)標識ポリリン酸をホスファターゼと反応させて検出可能な化学種を生成させる段階、(e)検出可能な化学種を検出する段階、(f)すべての未結合の成分を洗浄する段階、及び別の検体の標的配列に相補的な非加水分解性プライマーを用いて上記プロセスを繰返す段階を含む方法に関する。
本発明はさらに、検体の特性決定法を提供する。例えば、本発明は、(a)鋳型核酸を標的検体に結合させる段階、(b)DNAポリメラーゼ反応を実施する段階であって、該反応が、鋳型、非加水分解性プライマー、1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、DNAポリメラーゼ及び3′→5′エキソヌクレアーゼ活性を有する酵素(該酵素はDNAポリメラーゼ、エキソヌクレアーゼ及びその組合せから選択し得る。)の反応を含み、この反応で標識ポリリン酸を生成させる段階、(b)標識ポリリン酸をホスファターゼと反応させて検出可能な化学種を生成させる段階、(c)検出可能な化学種を検出する段階、及び(d)検出結果に基づいて検体を特性決定する段階を含む方法を提供する。
本発明には、検体の特性決定法であって、(a)鋳型核酸を標的検体に結合させる段階、(b)DNAポリメラーゼ反応を実施する段階であって、該反応が、鋳型、非加水分解性プライマー、ポリリン酸鎖において4個以上のリン酸基を有する1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、DNAポリメラーゼ及び3′→5′エキソヌクレアーゼ活性を有する酵素(該酵素はDNAポリメラーゼ、エキソヌクレアーゼ及びその組合せから選択し得る。)の反応を含み、この反応で標識ポリリン酸を生成させる段階、(c)標識ポリリン酸を検出する段階、及び(d)検出結果に基づいて検体を特性決定する段階を含む方法も包含される。
また、検体の検出法であって、(a)鋳型核酸を標的検体に結合させる段階、(b)DNAポリメラーゼ反応を実施する段階であって、該反応が、鋳型、非加水分解性プライマー、ポリリン酸鎖に4個以上のリン酸基を有する1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、DNAポリメラーゼ及び3′→5′エキソヌクレアーゼ活性を有する酵素(該酵素はDNAポリメラーゼ、エキソヌクレアーゼ及びその組合せから選択し得る。)の反応を含み、この反応で標識ポリリン酸を生成させる段階、(c)標識ポリリン酸をアルカリホスファターゼと反応させて検体に特徴的なシグナル特性を有する検出可能な化学種を生成させる段階、(d)検出可能な化学種を検出する段階、及び(e)シグナル特性に基づいて検体を特性決定する段階を含む方法も提供する。
上述の方法と同様の方法を、反応コンパートメント中の複数の検体の特性決定に用いることができる。上述の各態様において、検体に非加水分解プライマーを結合させること及び溶液中の鋳型を準備することも同様に実施可能である。上述の態様の好ましい実施形態では、非加水分解性プライマーと鋳型が結合して図1に示すヘアピン構造をなすが、検体結合官能基はヘアピンオリゴヌクレオチドのループ上にある。上述の各態様の最も好ましい実施形態では、DNAポリメラーゼ反応を実施する前に、固定されていない鋳型核酸を固定材料から除去する。これは、標的検体に応じて、簡単な洗浄、沈殿、濾過を始めとする様々な方法、或いはクロマトグラフィー又は電気泳動法で達成できる。
本発明には、検体の検出用キットも包含されるが、このキットは、(a)1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、(b)DNAポリメラーゼ、(c)ホスファターゼ、(d)鋳型及び相補的非加水分解性プライマーであって、そのいずれかがアンカー部分を有するもの、及び(e)DNAを3′→5′方向に分解するのに十分な酵素活性を有するヌクレアーゼを備える。
さらに、検体の検出用キットであって、(a)1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、(b)ホスファターゼ、(c)鋳型及び相補的非加水分解性プライマーであって、そのいずれかがアンカー部分を有するもの、及び(d)DNAを3′→5′方向に分解するのに十分な酵素活性を有するDNAポリメラーゼを備えるキットも提供される。
本発明のさらに別の態様では、検体の検出用キットであって、(a)1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、(b)DNAポリメラーゼ、(c)ホスファターゼ、(d)アンカー部分と非加水分解性3′末端を有するヘアピン構造の鋳型−プライマーの組合せ、(e)DNAを3′→5′方向に分解するのに十分な酵素活性を有するヌクレアーゼを備えるキットを提供する。
最後に、検体の検出用キットであって、(a)1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、(b)ホスファターゼ、(c)アンカー部分と非加水分解性3′末端を有するヘアピン構造の鋳型−プライマーの組合せ、及び(d)DNAを3′→5′方向に分解するのに十分な酵素活性を有するDNAポリメラーゼを備えるキットも提供する。
本明細書では、検体という用語は、特に限定されないが、生体高分子、細胞全体又は市販の重要な基質であってその分布又は同定について調べる必要のあるものを包含する。生体高分子としては、核酸、ペプチド、タンパク質、オリゴ糖、脂質、抗原などがあり、市販の重要な基質としては、特に限定されないが、有機及び無機ポリマー又はそれらから作られた生成物がある。
本明細書では、「ホスファターゼ」という用語は、末端リン酸基が標識されたヌクレオシドポリリン酸は切断できないが、ポリメラーゼによるヌクレオシド一リン酸の取込み後は、得られた色素ポリリン酸からリン酸単位を取り除くことができるアルカリ及び酸性ホスファターゼ、5′−ヌクレオチダーゼ、並びにリン酸又はポリリン酸転移酵素を包含する。
本明細書では、「ヌクレオシド」という用語は、プリン、デアザプリン又はピリミジン塩基が糖又は炭素環式もしくは非環式リンカーのような糖置換体に1′位又は等価な部位で結合した化合物であり、2′−デオキシ及び2′−ヒドロキシ、2′,3′−ジデオキシ型その他の置換体を包含する。
本明細書では、「ヌクレオチド」という用語は、ヌクレオシドのリン酸エステルをいい、エステル化部位は典型的には五炭糖のC5位についた水酸基に相当する。
「オリゴヌクレオチド」という用語には、デオキシリボヌクレオシド、リボヌクレオシドなどを始めとするヌクレオチド又はその誘導体の線状オリゴマーが包含される。本明細書全体を通して、オリゴヌクレオチドを文字の配列で示すときは、特記しない限り、ヌクレオチドは左から右に5′→3′方向の順序で示し、Aはデオキシアデノシン、Cはデオキシシチジン、Gはデオキシグアノシン、Tはチミジンを表す。
「プライマー」という用語は、ユニークな鋳型核酸配列に特異的にアニールしてそのユニーク配列の増幅を可能にする線状オリゴヌクレオチドをいう。
「標的核酸配列」などの用語は、プライマーが標的とする核酸配列をいう。
「固定」又は「アンカー」という用語は、共有結合又は非共有結合的な相互作用による結合を意味する。
本発明は、サンプル中の1種以上の検体を検出・特性決定する方法に関するが、鋳型核酸又は非加水分解性プライマー又はこれらのDNAヘアピン構造の形態の組合せの結合によって検体を標識し、簡便なアッセイを用いて、非加水分解性プライマーの3′末端への標的核酸の特定の塩基に相補的な末端リン酸標識ヌクレオチドの付加と、その後のヌクレアーゼ分解をモニターする。DNAポリメラーゼは、デオキシヌクレオシド三リン酸(dNTP)から伸長オリゴヌクレオチド鎖の3′ヒドロキシルへのヌクレオシド一リン酸の移動を介して、オリゴヌクレオチドを合成する。
この反応の駆動力は、無水結合の切断と無機ピロリン酸の同時形成である。本発明では、ヌクレオチドの末端リン酸を構造的に修飾しても、ポリメラーゼ反応で機能するその能力はなくならないという知見を利用する。このオリゴヌクレオチド合成反応で直接変化するのはヌクレオチドのα及びβホスホリル基のみであり、そのため末端リン酸位が修飾されたヌクレオチドは核酸ポリメラーゼ反応の基質として有用となる。
本発明の提供する方法では、末端リン酸に電気化学的標識、質量タグ又は発色性、化学発光性もしくは蛍光性色素標識が結合したデオキシヌクレオシドポリリン酸又はジデオキシヌクレオシドポリリン酸アナログのようなヌクレオシドポリリン酸アナログを利用する。このアナログを核酸ポリメラーゼが基質として利用すると、リン酸基転移の無機ポリリン酸副生物に酵素活性化可能標識が存在する。ホスファターゼによるリン酸基転移のポリリン酸生成物の切断によって、リン酸に結合した標識に検出可能な変化が生じる。例えば、3−シアノウンベリフェロン色素がそのヒドロキシル基を介してヌクレオチドの末端リン酸位に結合している場合、この色素は408nmで励起しても蛍光発光せず、アルカリホスファターゼの基質でもない。このヌクレオチドがDNAにいったん取込まれれば、遊離した色素無機ポリリン酸(これも408nmで励起しても蛍光性でない。)は、アルカリホスファターゼの基質である。いったん脱リン酸化されれば、色素は408nmで励起すれば蛍光を発し、検出可能である。ポリリン酸生成物の特異的な分析を、ポリメラーゼ及びエキソヌクレアーゼ反応と同じ反応溶液中で実施することができ、出発物質から反応生成物を分離する必要はない。そのため、蛍光定量又は分光光度計のような通常の装置を用いて、ポリメラーゼ反応で形成された核酸の検出と適宜定量、また核酸が検体に結合していれば検体の検出及び適宜定量が可能となる。
なお、RNA及びDNAポリメラーゼは、末端リン酸基が修飾されたヌクレオチドを認識できるが、本発明者らは、この出発材料がホスファターゼの基質ではないという知見を得た。以下のスキームに、本発明の方法に関連する分子、すなわち、末端リン酸標識ヌクレオチド、標識ポリリン酸副生物及び酵素活性化標識を示す。
Figure 0004643262
上記スキームにおいて、nは1以上であり、R及びRは独立にH、SH、SR、F、Br、Cl、I、N、NH、NHR、OR又はOHであり、Bは天然又は修飾ヌクレオシド塩基であり、XはO、S又はNHであり、YはO、S又はBHであり、Lはホスファターゼで活性化可能な標識であって、発色性、蛍光発生性又は化学発光分子、質量タグ又は電気化学的に検出可能な部分とし得る。質量タグは、質量の差によって他の反応生成物から容易に識別できる質量分析法に適した低分子量部分である。電気化学的タグは、容易に酸化又は還元できる種である。nが2以上の場合、ヌクレオチドは、nが1のときよりもポリメラーゼの基質として格段に優れていることが判明した。従って、本発明の好ましい実施形態では、nは2、3又は4である。本発明のさらに好ましい実施形態では、X及びYはOであり、R及びRは独立にH又はOHであり、Bはヌクレオシド塩基であり、Lは標識であって、発色性、蛍光発生性又は化学発光分子とし得る。
本発明で提供する検体の検出法の一実施形態では、検体に鋳型核酸を固定する段階、DNAポリメラーゼ反応を実施する段階であって、該反応が、鋳型、非加水分解性プライマー、1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、DNAポリメラーゼ及び3′→5′エキソヌクレアーゼ活性を有する酵素(該酵素はDNAポリメラーゼ、エキソヌクレアーゼ及びその組合せから選択し得る。)の反応を含み、末端リン酸標識ヌクレオチドが鋳型に相補的である場合にはこの反応で標識ポリリン酸が生じる段階、標識ポリリン酸をアルカリホスファターゼのようなホスファターゼと反応させて検出可能な化学種を生成させる段階、及び検出可能な化学種を検出する段階を含む。
本発明で提供する分析サンプルの特性決定法では、検出可能な化学種の有無によって標的検体の特性を決定することができる。さらに、検出可能な化学種は、それに付随して特徴的な染色特性又はシグナル特性を有していてもよく、その特性はサンプルに特有である。こうして、検出可能な化学種に特有の特性に基づく標的検体の特性決定が可能となる。
図1は、上述の各方法で用いられる一般的スキームを示す。このスキームにおいて、nは1以上であり、R及びRは独立にH、OH、SH、SR、F、Cl、Br、I、N、NH、NHR又はORであり、Gはグアニンつまり天然又は修飾ヌクレオシド塩基の代表例であり、Cはシトシンつまり付加されるヌクレオチドに相補的な塩基の代表例であり、YはO、S又はBHであり、Lは発色性、蛍光発生性、化学発光もしくは電気化学的標識又は質量タグであり、好ましくはリン酸基が除去されたときに独立に検出可能となるものである。図1に示す通り、非加水分解性ではあるが伸長可能な3′末端を有するDNAヘアピン構造を検体に結合させる。未結合DNAヘアピンを分離した後、ヘアピンに固定された検体と1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチドの存在下で、末端リン酸標識ヌクレオチドに由来するヌクレオシド一リン酸がヌクレアーゼ耐性DNAヘアピンの3′末端に結合するような条件下でDNAポリメラーゼ反応を実施する。これは標識生成物の同時形成を伴うが、この標識生成物は独立に検出できなくてもよい。ヌクレオチド種の取込みと同時に形成される標識ポリリン酸をホスファターゼと反応させて独立に検出可能な化学種を生じさせ、これが標的ポリヌクレオチドからのシグナルとして機能する。プライマーの3′末端への相補的ヌクレオチド種の付加に続いて、3′→5′エキソヌクレアーゼ(これはDNAポリメラーゼ自体に付随するものでもよい。)の反応によってこれを分解させる。相補鎖の合成と分解(これはヌクレオチド種に本質的である)を2回以上繰返して、サイクリングアッセイを実施する。
上述の方法で、ポリメラーゼ反応をアルカリホスファターゼのようなホスファターゼ又はリン酸転移酵素の存在下で実施してもよく、これらは標識ポリリン酸生成物を検出可能な標識に変換する。こうして、検出可能な化学種の形成を連続的リアルタイムにモニターできる核酸の検出及び特性決定のための簡便なアッセイ法が確立される。この方法は、DNA鋳型又はプライマー又は鋳型プライマーヘアピン複合体を予め固定しておいた検体を用いて単一の試験管で実施できる均一系アッセイフォーマットである。
なお、末端リン酸標識ヌクレオチドがポリリン酸鎖に4個以上のリン酸を有する実施形態では、ホスファターゼ処理を用いなくてもリン酸基転移の標識ポリリン酸副生物を検出できることは、本発明で想定される範囲内である。例えば、天然又は修飾ヌクレオシド塩基、特にグアニンは、蛍光マーカーの消光を起こし得ることが知られている。従って、末端リン酸標識ヌクレオチドでは、標識を塩基によって部分的に消光することができる。ヌクレオシド一リン酸の取込みの際に、標識ポリリン酸副生物をその蛍光の増強によって検出し得る。別法として、蛍光、色、化学発光又は電気化学的検出による同定の前にクロマトグラフィー分離法で標識ポリリン酸生成物を物理的に分離することもできる。また、質量分析法を用いれば、質量の差によって生成物を検出することもできる。
検出可能な化学種は標的検体の量に実質的に比例した量で生成してもよく、それ自体で標的検体の量のシグナルとなる。本明細書に開示した方法は、反応で生じた検出可能な化学種の量に基づいて標的検体を定量する段階をさらに含んでいてもよい。標的検体の定量段階は、望ましくは、既知量の標的を用いて検出可能な化学種で得られたスペクトルを対比することによって行われる。
本発明では、オリゴヌクレオチドプライマーはいったんハイブリダイズすれば、鋳型ヌクレオチド配列に対して少なくとも等モル量で反応が定量的に進行するように繰返し機能させることができる。別々に用いる場合、本発明の方法に有用なオリゴヌクレオチド鋳型とプライマーとの比は、好ましいハイブリダイゼーションを達成するのに十分なものとすべきである。一般に、存在する鋳型プライマー比1、望ましくは一方が他方の5倍過剰によって、鋭敏なアッセイを達成できる。
本発明で提供する方法は、DNAポリメラーゼ反応に1種以上の追加の検出試薬を配合する段階をさらに含んでいてもよい。追加の検出試薬は、検出可能な化学種とは検出性の異なる応答ができるものであればよい。例えば、追加の検出試薬は抗体であってもよい。
本発明の標的検体としては、特に限定されないが、核酸、ペプチド、タンパク質、抗原、脂質、複合糖質などの生体高分子、細胞全体、並びに合成ポリマー及び/又は基質が挙げられる。
本発明の方法及びキットに有用な末端−リン酸−標識ヌクレオチドは、式Iで表すことができる。
Figure 0004643262
式中、Pはリン酸(PO)及びその誘導体であり、nは2以上であり、Yは酸素又はイオウ原子であり、Bは含窒素複素環式塩基であり、Sは非環式部分、炭素環式部分又は糖部分であり、Lは、天然又は修飾ヌクレオチドの末端リン酸でのリン酸エステル、チオエステル又はホスホルアミデート結合の形成に適したヒドロキシル基、スルフヒドリル基又はアミノ基を含有する酵素活性化可能標識であり、P−Lはリン酸化標識であって、好ましくはリン酸が取り除かれたときに独立に検出可能となるリン酸化標識である。
本発明の方法に有用な炭素環式部分は、Ferraro,M.及びGotor,V., Chem Rev. 2000, vol.100, 4319−48に記載されている。適当な糖部分は、Joeng,L.S. et al., J Med. Chem. 1993, vol.356, 2627−38、Kim,H.O. et al., J Med. Chem. 193, vol.36, 30−7並びにEschenmosser,A., Science 1999, vol.284,2118−2124に記載されている。また、有用な非環式部分は、Martinez,C.I., et al., Nucleic Acids Research 1999, vol.27, 1271−1274、Martinez,C.I., et al., Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters 1997, vol.7, 3013−3016並びにTrainer,G.L.の米国特許第555891号に記載されている。これらの部分の構造を以下に示すが、すべての部分についてRはH、OH、NHR、低級アルキル及びアリールであり、糖部分についてはX及びYは独立にO、S又はNHであり、非環式部分についてはX=O、S、NH、NRである。
Figure 0004643262
ある実施形態では、糖部分は、リボシル、2′−デオキシリボシル、3′−デオキシリボシル、2′,3′−ジデオキシリボシル、2′,3′−ジデヒドロジデオキシリボシル、2′−アルコキシリボシル、2′−アジドリボシル、2′−アミノリボシル、2′−フルオロリボシル、2′−メルカプトリボキシル、2′−アルキルチオリボシル、炭素環式、非環式及び他の修飾糖から選択し得る。
また、上記の式Iにおいて、塩基としては、ウラシル、チミン、シトシン、5−メチルシトシン、グアニン、7−デアザグアニン、ヒポキサンチン、7−デアザヒポキサンチン、アデニン、7−デアザアデニン、2,6−ジアミノプリン又はそのアナログが挙げられる。
ヌクレオチドの末端リン酸位に結合した酵素活性化可能な標識は、1,2−ジオキセタン化学発光化合物、蛍光発生色素、発色色素、質量タグ、電気化学的タグ又はこれらの組合せから選択し得る。こうして、色、蛍光発光、化学発光又はこれらの組合せのいずれかの存在によって、検出可能な化学種を検出することができる。
酵素活性化可能標識は、検出可能シグナルを生じる追加の化学反応又は酵素反応の基質となる化学基であってもよい。
上記の式Iに示すリン酸化標識が蛍光発生部分である場合、望ましくは、以下の具体例(リン酸エステルとして示す。)のいずれかから選択される:ELF97(Molecular Probes社)という商品名で市販されている2−(5′−クロロ−2′−ホスホリルオキシフェニル)−6−クロロ−4−(3H)−キナゾリノン、フルオレセイン二リン酸、フルオレセイン3′(6′)−O−アルキル−6′(3′)−リン酸、9H−(1,3−ジクロロ−9,9−ジメチルアクリジン−2−オン−7−イル)リン酸、4−メチルウンベリフェリルリン酸、レゾルフィンリン酸、4−トリフルオロメチルウンベリフェリルリン酸、ウンベリフェリルリン酸、3−シアノウンベリフェリルリン酸、9,9−ジメチルアクリジン−2−オン−7−イルリン酸、及び6,8−ジフルオロ−4−メチルウンベリフェリルリン酸。これらの色素の構造を以下に示す。
Figure 0004643262
Figure 0004643262
Figure 0004643262
式中、上記の式Iに示すリン酸化された標識が発色団である場合、以下の部分(リン酸エステルとして示す。)から選択し得る:5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸、3−インドリルリン酸、p−ニトロフェニルリン酸及びこれらの誘導体。これらの発色色素の構造は以下に示す。
Figure 0004643262
末端リン酸位の部分は化学発光化合物であってもよく、この場合、アルカリホスファターゼ活性化1,2−ジオキセタン化合物であるのが望ましい。1,2−ジオキセタン化合物のリン酸エステルとしては、特に限定されないが、CDP−Star(Tropix社(米国マサチューセッツ州ベッドフォード))という商品名で市販されている二ナトリウム2−クロロ−5−(4−メトキシスピロ[1,2−ジオキセタン−3,2′−(5−クロロ−)トリシクロ[3,3,1−13,7]−デカン]−1−イル)−1−フェニルリン酸、CSPD(Tropix)という商品名で市販されているクロロアダマンタ−2′−イリデンメトキシフェノキシリン酸化ジオキセタン、及びAMPPD(Tropix)という商品名で市販されている3−(2′−スピロアダマンタン)−4−メトキシ−4−(3″−ホスホリルオキシ)フェニル−1,2−ジオキセタンが挙げられる。これらの市販のジオキセタン化合物の構造は、それぞれ米国特許第5582980号、同第5112960号及び同第4978614号に開示されており、以下に示す通りである。
Figure 0004643262
本発明の方法では、非加水分解性プライマーは、系に存在する3′→5′エキソヌクレアーゼによるその分解が起こらないようにヌクレアーゼ耐性とすべきである。
上述の通り、3′→5′エキソヌクレアーゼ活性は、DNAポリメラーゼ自体に付随するものでもよい。本発明で用いるのに適当なDNAポリメラーゼとしては、特に限定されないが、DNAポリメラーゼIのクレノーフラグメント、Phi29DNAポリメラーゼ、DNAポリメラーゼI、T4 DNAポリメラーゼ、Thermo Sequenase(Amersham Biosciences社)、Amplitaq FS(Applied Biosystems)、逆転写酵素及びT7 DNAポリメラーゼが挙げられる。
ヌクレアーゼ耐性オリゴヌクレオチドプライマーの合成法は特に限定されず、当技術分野で公知の適当な方法を使用すればよい。例えば、本発明の一実施形態では、非加水分解性プライマーは最も3′側のホスホジエステル末端結合でホスホロチオエート化する。プライマーの標的部位にホスホロチオエート結合を導入することによってヌクレアーゼ耐性をもつオリゴヌクレオチドプライマーを化学合成する方法は周知である。一つの方法では、プライマーはホスホルアミダイト法の変法で化学合成し得るが、この方法ではヨウ素水による通常の酸化段階をホスホロチオエート化に適した試薬での酸化処理で置き換えて通常のホスホジエステル結合の代わりにホスホロチオエート結合を導入する。ホスホロチオエート化に適した一つの試薬はBeaucage試薬(3H−1,2−ベンゾジチオール−3−オン−1,1−ジオキサン)である。この方法を用いれば、最も3′側のホスホジエステル結合を始めとする所定の部位でホスホロチオエート結合をプライマーに導入することができる。
解析の前の時点でホスホロチオエート結合を有するオリゴヌクレオチドプライマーを調製する別の手段は、酸素原子がα位でイオウに置換されるヌクレオチドアナログのDNAポリメラーゼ取込みを介する。かかる置換化合物は、α−S−デオキシヌクレオシド三リン酸と呼ばれる。DNAポリメラーゼは、デオキシヌクレオシド三リン酸に代わってイオウ置換アナログを取込んで、ヌクレアーゼ耐性を有するホスホロチオエート化オリゴヌクレオチドプライマーを得ることができる。
いずれにしても、オリゴヌクレオチドプライマーの3′−末端の近傍にホスホジエステルの代わりにホスホロチオエート結合が存在すると、3′−末端側からのエキソヌクレアーゼの切断に対する耐性をプライマー部分に与える。単一のホスホロチオエート結合の導入だけで、オリゴヌクレオチドプライマーは十分に非加水分解性となる。
他の物質にオリゴヌクレオチドを固定する方法は当技術分野で周知であって、ビオチン−ストレプトアビジン結合のような非共有結合、及び官能化オリゴヌクレオチド(例えば、アミン官能化オリゴヌクレオチド)と活性化酸、アルデヒド、エポキシドなどとの反応、又はチオール修飾ヌクレオチドと活性化ハロアセトアミドとの反応又はその逆反応などで得られる共有結合がある。
緩衝液、pH及び温度などの反応条件は、十分なハイブリダイゼーション、ポリメラーゼ、ヌクレアーゼ及びホスファターゼ活性が達成されるように選択すべきである。ハイブリダイゼーションに適した温度はオリゴヌクレオチドプライマーと標的配列との相同性に依存するが、約20〜約60℃の範囲にあると予測される。pH値はTris−HCl緩衝液又はHEPESのような適当な緩衝液中で約7〜9の範囲であるのが望ましい。
本発明は、上述の鋳型核酸又はプライマー又は両者の組合せを検体に固定した後、1種以上の末端リン酸標識デオキシヌクレオシドポリリン酸、固定した検体に存在していなければ相補的オリゴヌクレオチド、DNAポリメラーゼ、ヌクレアーゼ(ポリメラーゼに付随したものでもよい。)及びホスファターゼを系に添加して、プライマーの3′末端の隣に位置し標的核酸に相補的なヌクレオチドを取込ませ、次いでこれを分解して標的検体からのシグナルとして機能する検出可能な化学種を検出し、相補鎖の合成と分解を1回以上繰返してシグナルの増幅のためのサイクリングアッセイを行うことを特徴とする。
ポリメラーゼと一本鎖ヌクレアーゼ(ポリメラーゼに固有の特性であっても、別の酵素であってもよい。)を用いて増幅反応を行うことができることも本発明で想定する範囲内である。反応をサーマルサイクリングすると、低温時のポリメラーゼによるプライマーの伸長と、高温時のヌクレアーゼによる付加塩基の除去が可能となる。こうすると、増幅量はサーマルサイクリングの実施回数に依存するので、ユーザーは増幅の量を制御することができる。
以下の実施例で幾つかの好ましい実施形態を例示するが、あらゆる実施形態を例示するものではない。
実施例1
γ(7−ヒドロキシ−3H−フェノキサジン−3−オン)ddGTP(γ−レゾルフィン−ddGTP)の調製
ddGTP(125μlの86.7mM溶液、10.8μmol)を無水DMF(3×0.25ml)と同時エバポレートした。ここにDCC(5当量)を添加して、混合物を再度無水DMF(0.25ml)とともに同時エバポレートした。残滓を無水DMF(1ml)にとって、その反応物を週末にわたって室温で撹拌した。レゾルフィン(20当量)を無水DMF(2×1ml)とともに同時エバポレートして、上記の環化段階からddGTPトリメタリン酸を添加して、次いで20当量のトリエチルアミンを添加した。2週間後、反応混合物をロータリーエバポレーターで濃縮して、その残滓を水(3×2ml)で抽出して濾過した。その濾液を、5カラム容積の0.1Mトリエチルアンモニウム重炭酸塩(pH6.7)に含まれる0〜30%のアセトニトリル、及び1カラム容積の30〜50%のアセトニトリルを用いて、Xterra RP C18(19×100mm)カラムで精製した。純粋な画分をロータリーエバポレーターで濃縮して、メタノール(2×5ml)と同時エバポレートさせた。その残滓を水(1.5ml)に溶解して、0.5mM溶液を得た。HPLC純度は、260nmで98%を超え、470nmで97.5%を超えていた。UV/VIS=251及び472nm。MS:M−1=685.10(計算値、685.03)。
Figure 0004643262
実施例2
γ−(3−シアノクマリニル)ddATP(γCNクマリン−ddATP)の調製
ddTAP(100μlの89mM溶液,>96%)を無水DMF(2×1ml)とともに同時エバポレートした。ここにDCC(9.2mg、5当量)を添加して、混合物を再度無水DMF(1ml)とともに同時エバポレートした。残滓を無水DMF(0.5ml)にとって、その反応物を室温で撹拌した。一晩後に、7−ヒドロキシ−3−シアノクマリン(33.3mg、20当量)及びTEA(25μl、20当量)を添加して混合物を室温で撹拌した。1日後、HPLC解析によって、8.1分で主な生成物(254nmで55%)とともに10分で別のわずかな生成物(約10%)が示された。もう1日後には有意な変化は生じなかった。反応混合物をロータリーエバポレーターで濃縮して残滓を3×2mlの水で抽出して濾過した。水溶液を濃縮して、0〜30%アセトニトリル含有0.1MTEAB(pH6.7)を30分で、30〜50%アセトニトリルを10分で、流速15ml/分で用いてC18で精製した。主なピークを3つの画分に収集した。主なピーク(画分2)のHPLCは、254nmで95.6%の純度を、335nmで98.1%の純度を示した。これをロータリーエバポレーター(室温で)濃縮して、MeOH(2×)及び水(1×)とともに同時エバポレートした。残滓を0.5mlの水に溶解した。UV解析用に5μlのサンプルを1mlに希釈した。A346nm=0.784。推定吸光係数20,000(7−エトキシ−3−シアノクマリン,Molecular Probes Catalog)、濃度=7.84mM、収量=3.92μmol、44%。サンプルを上記と同じ方法を用いてC18カラム上で精製した。サンプルピークを3つの画分に収集した。画分2及び3を合わせたところ、254nmで98%を超え、340nmで99.5%を超える純度であった。濃縮後、残滓をMeOH(2×)及び水(1×)とともに同時エバポレートした。サンプルを水(1ml)に溶解して、2.77mMの溶液を得た。MS:M=642.98au(計算値、643.00au)、UVλ=263nm及び346nm。ddATPのγリン酸に結合したシアノクマリン色素は、蛍光性であって346nmの最大励起及び約411nmの最大発光を有する。遊離のクマリン色素を放出するリン酸エステルの加水分解の際、スペクトルは、約408nmの最大励起及び約450nmの最大発光で変化する。この変化は単純な蛍光測定又は色調変化によって容易に検出される。γヌクレオチドの合成は、一般に、Arzumanov,Aら、J Biol Chem(1996)Oct 4;271(40):24389〜94によって記載されている。
Figure 0004643262
実施例3
δ−9H(1,3−ジクロロ−9,9−ジメチルアクリジン−2−オン−7−イル)ジデオキシチミジン−5′−テトラホスフェート(ddT4P−DDAO)の調製
ddTTP(100μlの80mM溶液)を無水ジメチルホルムアミド(DMF,2×1ml)とともに同時エバポレートした。ここにジシクロヘキシルカルボジイミド(8.3mg、5当量)を添加して、その混合物を再度無水DMF(1ml)とともに同時エバポレートした。残滓を無水DMF(1ml)にとって、反応物を室温で一晩撹拌した。HPLCによってほとんど環化された三リン酸(約82%)が示された。反応混合物を濃縮して、残滓を無水ジエチルエーテル3×で洗浄した。これを無水DMFに再度溶解して、ロータリーエバポレーターで乾燥するまで濃縮した。残滓をDDAO一リン酸、アンモニウム塩(5mg、1.5当量)を含む200μl無水DMFと一緒に、週末にかけて40℃で撹拌した。HPLCによって11.96分で所望のUV特徴を有する新規な生成物の形成が示された。(HPLC法:0.30%アセトニトリル含有0.1Mトリエチルアンモニウム酢酸(pH7)で15分、30〜50%のアセトニトリルで5分、Novapak C−18 3.9×150mmカラム、1ml/分)。LCMS(ES−)はまた、M−1ピークについて主な質量ピーク834を示した。反応混合物を濃縮して、0.1M TEAB(pH6.7)及びアセトニトリルを用いてDeltapak C18,19×300mmカラムで精製した。生成物を含む画分を、上記と同じ方法を用いてHPLCによって再度精製した。純粋な生成物を含む画分を濃縮して、MeOH(2×)及び水(1×)とともに同時エバポレートさせた。残滓を水(1.2ml)に溶解して、1.23mM溶液を得た。HPLC純度は、254nmで97.5%を超え、455nmで96%を超えた;UVλ=267nm及び455nm;MS:M−1=834.04(計算値8.33.95)。
δ−9H(1,3−ジクロロ−9,9−ジメチルアクリジン−2−オン−7=イル)−ジデオキシシチジン−5′−テトラホスフェート(ddC4P−DDAO)、δ−9H(1,3−ジクロロ−9,9−ジメチルアクリジン−2−オン−ジデオキシアデノシン−5′−テトラホスフェート(ddA4P−DDAO)及びδ−9H(1,3−ジクロロ−9,9−ジメチルアクリジン−2−オン−y−YL)−ジデオキシグアノシン−5′−テトラホスフェート(ddG4P−DDAO)を、合成して、同様の方式で精製した。これらの精製された化合物の解析によって、以下のデータが得られた:ddC4P−DDAO:UVλ=268nm及び454nm;MS:M−1=819.32(計算値818.96);ddA4P−DDAO:UVλ=263nm及び457nm;MS:M−1=843.30(計算値842.97);ddG4P−DDAO:UVλ=257nm及び457nm;MS:M−1=859.40(計算値858.97)。
Figure 0004643262
実施例4
ε−9H(1,3−ジクロロ−9,9−ジメチルアクリジン−2−オン−7−イル)−ジデオキシチミジン−5′ペンタホスフェートDDAO−ddT−ペンタホスフェート(ddT5P−DDAO)の調製
A.DDAOピロリン酸の調製
DDAO−リン酸二アンモニウム塩(11.8μmol)を無水DMF(3×0.25ml)とともに同時エバポレートして、DMF(0.5ml)に溶解した。ここにカルボニルジイミダゾール(CDI,9.6mg、5当量)を添加して、その混合物を室温で一晩撹拌した。過剰なCDIをMeOH(5μl)の添加によって破壊して、30分間撹拌した。この混合物にトリブチルリン酸二水素アンモニウム(10当量、236mlの0.5M溶液含有DMF)を添加して、この混合物を室温で4日間撹拌した。反応混合物をロータリーエバポレーターで濃縮させた。残滓を、緩衝液Aとして0.1M TEAB/アセトニトリル(3:1)、緩衝液Bとして1M TEAB/アセトニトリル(3:1)を用い0〜100%Bを用いるHiPrep 16.10 Q XLカラムで精製した。主なピーク(HPLC純度98%)を収集して、濃縮して、メタノール(2×)とともに同時エバポレートした。残滓を1mlの水に溶解して、5.9mM溶液を得た。UV/VIS λmax=456nm。
B.ddT5P−DDAOの調製
ddTTP(100μlの47.5mM溶液を含有する水)を無水DMF(2×1ml)とともに同時エバポレートした。ここにDCC(5当量、4.9mg)を添加して、混合物をDMF(1×1ml)とともに同時エバポレートした。残滓を無水DMF(0.5ml)にとって、室温で3時間撹拌した。ここに、無水DMF(2×1ml)と別々に同時エバポレートした1.03当量のDDAOピロリン酸をDMF溶液として加えた。混合物を乾燥するまで濃縮して、ついで200μlの無水DMFにとった。混合物を38℃で2日間加熱した。反応混合物を濃縮して、水で希釈して、濾過して、2段階勾配を用いる0〜100%のA−Bを用いて、HiTrap 5mlイオン交換カラムで精製した。溶媒A=0.1M TEAB/アセトニトリル(3:1)、溶媒B=1M TEAB/アセトニトリル(3:1)。ほとんどの生成物を含んだ画分12及び13を合わせて、濃縮して、メタノール(2×)とともに同時エバポレートした。残滓を0.30%アセトニトリル含有0.1M TEABを5カラム容積で、30〜50%のアセトニトリルを2カラム容積、流速10ml分で用いて、Xterra RP C−18 30−100mmカラムで再精製した。純粋な生成物を含む画分を濃縮して、メタノール(2×)及び水(1×)とともに同時エバポレートさせた。HPLC純度は455nmで99%を越えた。UV/VIS=268nm及び455nmである。MS:M−1=914.03(計算値913.93)。
これらのポリリン酸のγリン酸に結合したDDAO色素は蛍光性であって、455nmの最大励起及び約608nmの最大発光を有する。遊離の色素を放出するリン酸エステルの加水分解の際、スペクトルは、約645nmの最大励起及び約659nmの最大発光で変化する。この変化は単純な蛍光測定又は色調変化によって容易に検出される。
Figure 0004643262
実施例5
δ−9H(1,3−ジクロロ−9,9−ジメチルアクリジン−2−オン−7−イル)−デオキシチミジン−5′−四リン酸(dT4P−DDAO)の調製
10μmolのTTP TEA塩を乾燥するまでエバポレートさせた。この残滓に40μmolトリブチルアミン及び5ml乾燥ピリミジンを添加した。この溶液を乾燥するまで再度エバポレートさせた。3mlの乾燥ジメチルホルムアミド(DMF)を用いた2回の同時エバポレーション後、残滓を200μlの乾燥DMFに再溶解して、アルゴンでフラッシュして、栓でふさいだ。シリンジを用いて、100μlの乾燥DMFに溶解した50μmol(8mg)カルボニルジイミダゾール(CDI)を添加した。フラスコを環境温度で4時間撹拌した。
上記の反応をすすめながら、35mg(83μmol)DDAOリン酸及び166μmolのトリブチルアミンを乾燥DMFに溶解した。DDAOリン酸を乾燥するまでエバポレートさせて、次いで乾燥DMFを用いて3回同時エバポレートさせた。残滓を300μlの乾燥DMFに溶解した。
4時間の反応後、3.2μl無水メタノールをTTP−CDI反応に添加した。この反応物を30分撹拌した。この混合物に、DDAOリン酸溶液を添加して、混合物を18時間環境温度で撹拌した。この反応を逆相HPLCによってチェックした(Xterra 4.6×100カラム、0.1M TEAA/アセトニトリル)。この反応容積をエバポレーションによって200μlまで低下させ、この反応を80時間進行させた。
80時間後、15ml 0.1M TEABを添加することによって、この反応を停止させた。この希釈された混合物を19×100 Xterra RPカラムに加えて、アセトニトリル勾配を有する0.1M TEABを用いて溶出させた。純粋なT4P−DDAOを含む画分を乾燥するまでエバポレートさせて、エタノールとともに2回、同時エバポレートさせた。この残滓をMilliQ水で再構成した。収率:1.10μmol,11%;HPLC純度は455nmで98%を超える;MS:M−1=850.07(計算値849.95)。
δ−9H(1,3−ジクロロ−9,9−ジメチルアクリジン−2−オン−7−イル)−デオキシグアノシン−5′−四リン酸(dG4P−DDAO),δ−9H(1,3−ジクロロ−9,9−ジメチルアクリジン−2−オン−7−イル)−デオキシシチジン−5′−四酢酸(dC4P−DDAO)及びδ−9H(1,3−ジクロロ−9,9−ジメチルアクリジン−2−オン−7−イル)−デオキシアデノシン−5′−四リン酸(dA4P−DDAO)を、3.5当量のDDAOリン酸を8.3当量の代わりに用いること以外は、上記と同様の方式で調製した。C18精製の後に、Mono Q 10/10カラムを用いるイオン交換においてサンプルを精製した。
δ−9H(1,3−ジクロロ−9,9−ジメチルアクリジン−2−オン−7−イル)−デオキシグアノシン−5′−四酢酸(dG4P−DDAO):収率0.57μmol,5.7%;HPLC純度は455nmで99%;MS:M−1=875.03(計算値874.96)。
δ−9H(1,3−ジクロロ−9,9−ジメチルアクリジン−2−オン−7−イル)−デオキシシチジン−5′−四リン酸(dG4P−DDAO):収率0.24μmol,2.4%;HPLC純度は455nmで99%;MS:M−1=835.03(計算値834.95)。
δ−9H(1,3−ジクロロ−9,9−ジメチルアクリジン−2−オン−7−イル)−デオキシアデノシン−5′−四リン酸(dA4P−DDAO):収率0.38μmol,3.8%;HPLC純度は455nmで99%;MS:M−1=859.07(計算値858.97)。
Figure 0004643262
実施例6
蛍光発生的な色素を有する末端リン酸上の標識ヌクレオチドの取込みによって生成されたシグナルを増幅するためのエキソヌクレアーゼIIIの使用
25mM Tris HCl、pH8.05mM MgCl、0.5mM MnSO、40pmol ddT4P−DDAO(DDAO−δ−2′,3′−ジデオキシチミジン−5′−四リン酸)、5pmolプライマー(5′GTTTTCCCAGTCACGACGTTGT*A3′(配列番号1)ここで*はホスホロチオエート結合である)及び10pmolの鋳型(5′GTCGTTATACAACGTCGTGACTGGGAAAA*ddC3′(配列番号2)ここで*はホスホロチオエート結合であり、ddCは、末端ジデオキシヌクレオチドを示す)を含む50μlの反応物を、4分間75°に加熱及び21°に冷却することによってアニーリングさせた。ここで図2を参照して、この反応物へ、以下を添加した:0.15単位のシュリンプアルカリホスファターゼ及び0.5単位のエキソヌクレアーゼIII(四角)又は0.15単位のシュリンプアルカリホスファターゼ、0.5単位のエキソヌクレアーゼIII、及び16単位のThermo Sequenase(丸)。第三の反応混合物に、0.15単位のシュリンプアルカリホスファターゼ及び16単位のThermo Sequenaseを添加し、次いで10分後、0.5単位のエキソヌクレアーゼIIIを添加した(三角)。612nmの励起及び670nmの発光による時間駆動式の方式で操作されるLS−55発光分光光度計(Perkin Elmer)中で石英の蛍光ウルトラマイクロキュベット中において、反応物を室温でインキュベートした。発光を任意単位で示す。
図2に示す通り、ポリメラーゼなしの反応混合物からは蛍光発光は得られなかった。さらに、図2に示すように、シグナルの増幅は、エキソヌクレアーゼIII及びポリメラーゼの両方が反応混合物に存在する場合にのみ得られる。
実施例7
配列特異性を有する蛍光発生的な色素を有する末端リン酸上で標識ヌクレオチドの配列特異的取込みによって生じるシグナルを増幅するためのエキソヌクレアーゼIIIの使用
図3Aを参照して、鋳型におけるデオキシシチジン(C)の存在を決定するためにアッセイを実施した。図3Aに示す各々の結果について、25mM Tris HCl、pH8.0,5mM MgCl、0.5mM MnSO、40pmolのddG3P−レゾルフィン(レゾルフィン−γ−2′,3′−ジデオキシグアノシン−5′−三リン酸)、5pmolプライマー(5′GTTTTCCCAGTCACGACGTTGT*A3′(配列番号1)、ここで*はホスホロチオエート結合である)及び10pmolの鋳型(5′GTCGTTCTACAACGTCGTGACTGGGAAAA*ddC3′(配列番号3)ここで*はホスホロチオエート結合であり、ddCは、末端ジデオキシヌクレオチドを示す)を含む50μlの反応物を、4分間75°に加熱及び21°に冷却することによってアニーリングさせた。従って、図3Aについては、プライマー/鋳型の組合せは以下であった:
5′GTTTTCCCAGTCACGACGTTGTA(配列番号1)
ddCAAAAGGGTCAGTGCTGCAACATCTTGCTG(配列番号3)
ここに、0.15単位のシュリンプアルカリホスファターゼ及び16単位のThermo Sequenase DNAポリメラーゼを添加して、示したようにエキソヌクレアーゼIIIを添加した。この反応物を21℃で40分間インキュベートした。インキュベーション後、25μlを96ウェルプレートに取り出して、530nmの励起及び590nmの発光フィルターを備えるTecan ULTRAプレートリーダーにおいて蛍光を測定した。蛍光発光を任意単位で示す。
図3Bを参照して、鋳型におけるデオキシチミジン(T)の存在を決定するためにアッセイを実施した。図3Bに示す各々の結果について、25mM Tris HCl、pH8.0,5mM MgCl、0.5mM MnSO、40pmolのddT4P−DDAO(DDAO−δ−2′,3′−ジデオキシチミジン−5′−四リン酸)、5pmolプライマー(5′GTTTTCCCAGTCACGACGTTGT*A3′(配列番号1)、ここで*はホスホロチオエート結合である)及び10pmolの鋳型(5′GTCGTTATACAACGTCGTGACTGGGAAAA*ddC3′(配列番号2)ここで*はホスホロチオエート結合であり、ddCは、末端ジデオキシヌクレオチドを示す)を含む50μlの反応物を、4分間75°に加熱及び21°に冷却することによってアニーリングさせた。従って、プライマー/鋳型の組合せは以下であった:
5′GTTTTCCCAGTCACGACGTTGTA(配列番号1)
ddCAAAAGGGTCAGTGCTGCAACATATTGCTG(配列番号2)
ここに、0.15単位のシュリンプアルカリホスファターゼ及び16単位のThermo Sequenase DNAポリメラーゼを添加して、示したようにエキソヌクレアーゼIIIを添加した。この反応物を21℃で40分間インキュベートした。インキュベーション後、25μlを96ウェルプレートに取り出して、612nmの励起及び670nmの発光フィルターを備えるTecan ULTRAプレートリーダーにおいて蛍光を測定した。蛍光発光を任意単位で示す。
図3Aに示す通り、末端リン酸標識ジデオキシグアノシン三リン酸色素を含む反応について、このプライマー−鋳型の組合せに関する蛍光発光を検出したが、鋳型中の次のヌクレオチドはdCであった。図3Bに関しては、末端リン酸標識ジデオキシリミジン四リン酸を含む反応について、このプライマー−鋳型の組合せに関する蛍光発光を検出したが、鋳型中の次のヌクレオチドはdAであった。シュリンプアルカリホスファターゼによるホスホリル転移のピロリン酸生成物の切断によって、レゾルフィン又はDDAO標識の検出可能な変化がもたらされて、これによって核酸の検出、シグナルの増幅を発揮する数回繰返される相補的な標識ヌクレオチドの合成及び分解が可能になる。
実施例8
ビオチン化オリゴ及びddA4P−メチルクマリンを用いるストレプトアビジン誘導体化ビーズの検出
A.ストレプトアビジン誘導体化ビーズへのビオチン化オリゴの結合
ストレプトアビジンコーティングビーズ(100μl,10mg/ml)を1×PBS−Tween(0.01%)225μl及び1×PBS,225μlを用いて洗浄した。ビーズを、195μl PBS−Tween(0.01%)及び5μlの50μM溶液のビオチン化オリゴ(37℃でヘアピンを形成し得る、配列番号4、37℃で30分間)の混合物とともにインキュベートした。上清の分離後、ビーズを0.5ml PBS−Tween(0.01%)、0.5mlのPBS緩衝液を用いて洗浄して、0.5mlのPBS緩衝液に再懸濁した。65℃で10分間の濃NH4OHを用いたビーズの一部からのオリゴの切断及びこのオリゴに結合したフルオレセインの蛍光を測定した後、オリゴローディングは、9pmol/500μlの最終ビーズ懸濁液であることを確認した。
Figure 0004643262
ここでT*は、ビオチン化チミジン塩基であり、sは、Exo−IIIに抵抗するホスホロチオエート骨格に付けている。
B.ビオチン化オリゴへのddAMPの繰返しの付加及び除去によるddA4Pメチルクマリンを用いるストレプトアビジン誘導体化ビーズの検出
50μlのオリゴをロードしたビーズ(0.9pmolオリゴ)を、上清から分離して、脱イオン水(50μl)及び反応緩衝液(50μl,25mM Hepes,pH8.2、5mM MgCl2、0.5mM MnCl2、0.01% Tween−20,0.0026u/μl シュリンプアルカリホスファターゼ、1mM DTT、5μM ddA4P−メチルクマリン、0.065u/μl ExoIII及び0.012u/μl TSIポリメラーゼ)を用いて洗浄した。ビーズを同じ反応緩衝液中で、37℃で1.5時間インキュベートした。上清を分離して、360nmの励起及び465nmの発光を用いてTecan ULTRAプレートリーダーで蛍光を測定した。出発ddA4P−メチルクマリン(202.6pmol)の約81%が消費されて、約225倍増幅のシグナルが得られた。
実施例9
ビオチン化オリゴ及び4つすべてのdN4P−メチルクマリンヌクレオチドを用いるストレプトアビジン誘導体化ビーズの検出(N=A、G、C及びT)
実施例8Aによる50μlのオリゴローディングビーズを、上清から分離して、脱イオン水(50μl)及び反応緩衝液(50μl,25mM Hepes,pH8.2、5mM MgCl2、0.5mM MnCl2、0.01% Tween−20,0.0026u/μl シュリンプアルカリホスファターゼ、1mM DTT、4.76μM dA4P−メチルクマリン、4.76μM dG4P−メチルクマリン、4.76μM dC4P−メチルクマリン、4.76μM T4P−メチルクマリン、0.065u/μl ExoIII及び0.012u/μl TSIポリメラーゼ)を用いて洗浄した。ビーズを同じ反応緩衝液中で、37℃で1.5時間インキュベートした。上清を分離して、360nmの励起及び465nmの発光を用いてTecan ULTRAで蛍光を測定した。出発dN4P−メチルクマリンヌクレオチド(257.7pmol)の約27%が消費されて、約286倍増幅のシグナルが得られた。
実施例10
ビオチン化オリゴ及び3つメチルクマリン標識ヌクレオチド(dA4P−メチルクマリン、dG4P−メチルクマリン、dC4P−メチルクマリン)及びDDAO標識ヌクレオチド(T4P−DDAO)を用いるストレプトアビジン誘導体化ビーズの検出
実施例8Aによる50μlのオリゴローディングビーズを、上清から分離して、脱イオン水(50μl)及び反応緩衝液(50μl,25mM Hepes,pH8.2、5mM MgCl2、0.5mM MnCl2、0.01% Tween−20,0.0026u/μl シュリンプアルカリホスファターゼ、1mM DTT、4.76μM dA4P−メチルクマリン、4.76μM dG4P−メチルクマリン、4.76μM dC4P−メチルクマリン、4.76μM T4P−DDAO及び0.012u/μl TSIポリメラーゼ)を用いて洗浄した。Exo IIIは用いなかった。ビーズを同じ反応緩衝液中で、37℃で1.5時間インキュベートした。上清を分離して、メチルクマリンについては360nmの励起及び465nmの発光を用いて、DDAOについては612nmの励起及び670nmの発光を用いてTecan ULTRAで蛍光を測定した。メチルクマリン及びDDAO蛍光カウントの比は、7.0の期待される値(配列が完全に伸長される場合、T塩基に対するA、G及びCの合計の比)に極めて近い7.1〜7.4であって、このことは、配列の組成が、別のものから1つの解析シグナルを識別するために用いることができることを示す。
以上、本発明の特定の望ましい実施形態について記載してきたが、本発明の技術的範囲から逸脱せずに変更を加えることができる。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲に記載される。
本発明の方法の一実施形態であって、非加水分解性3′末端を有するヘアピンループのDNAプライマー−鋳型を標的検体に結合させ、鋳型に相補的な配列の末端リン酸標識ヌクレオチドをヌクレアーゼ耐性プライマーの3′末端に結合させ、次いでこれを分解して、サイクリングアッセイを実施し、ヌクレオチド取込みの標識ポリリン酸副生物がアルカリホスファターゼと反応して検出可能な化学種を生じる実施形態を示す。 蛍光発生色素で末端リン酸を標識したヌクレオチドの取込みによって生じたシグナルを増幅するため、5′→3′エキソヌクレアーゼを用いて得た時間と蛍光発光の関係を示すグラフ。 蛍光発生色素で末端リン酸を標識したヌクレオチドの配列特異的取込みによって生じたシグナルを増幅するため、5′→3′エキソヌクレアーゼを用いて得た蛍光発光の棒グラフ。

Claims (14)

  1. 検体の検出法であって、
    (a)鋳型核酸に検体を固定する段階、
    (b)鋳型、プライマー、1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド及び核酸ポリメラーゼの反応を含む核酸ポリメラーゼ反応を実施して標識ポリリン酸を生成させる段階、及び
    (c)蛍光の検出によって標識ポリリン酸を分析する段階
    を含み、上記1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチドが次式で表される、方法。
    B−S−Y−(P)n−P−L
    (式中、Pはリン酸(PO3あり、nは2以上であり、Yは酸素又はイオウ原子であり、Bは含窒素複素環式塩基であり、Sは非環式部分、炭素環式部分又は糖部分であり、Lは、天然又は修飾ヌクレオチドの末端リン酸でのリン酸エステル、チオエステル又はホスホルアミデート結合の形成に適したヒドロキシル基、スルフヒドリル基又はアミノ基を含有する酵素活性化可能標識であり、P−Lはリン酸化標識である。)
  2. 前記プライマーがヌクレアーゼ耐性プライマーである、請求項1記載の方法。
  3. 前記核酸ポリメラーゼ反応が3′→5′エキソヌクレアーゼ活性を有する酵素をさらに含む、請求項2記載の方法。
  4. 前記分析段階が、(a)標識ポリリン酸をホスファターゼと反応させて検体に特徴的な検出可能な化学種を生成させる段階と(b)検出可能な化学種を検出する段階を含む、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の方法。
  5. 前記ヌクレアーゼ耐性プライマーが、ホスホン酸メチル、ボラノホスフェート又はホスホロチオエート結合を含む、請求項2記載の方法。
  6. 1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチドの標識が、化学発光化合物、蛍光発生色素、発色色素、質量タグ、電気化学的タグ及びこれらの組合せからなる群から選択される酵素で活性化可能な標識である、請求項1記載の方法。
  7. P−Lが、リン酸が取り除かれたときに独立に検出可能となるリン酸化標識である、請求項1記載の方法。
  8. 検体の検出法であって、
    (a)検体を、(i)プライマー、又は(ii)鋳型核酸とプラマーとを含むヘアピン構造に固定する段階、
    (b)鋳型、プライマー、1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド及び核酸ポリメラーゼの反応を含む核酸ポリメラーゼ反応を実施して標識ポリリン酸を生成させる段階、及び
    (c)蛍光の検出によって標識ポリリン酸を分析する段階
    を含み、上記1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチドが次式で表される、方法。
    B−S−Y−(P)n−P−L
    (式中、Pはリン酸(PO3あり、nは2以上であり、Yは酸素又はイオウ原子であり、Bは含窒素複素環式塩基であり、Sは非環式部分、炭素環式部分又は糖部分であり、Lは、天然又は修飾ヌクレオチドの末端リン酸でのリン酸エステル、チオエステル又はホスホルアミデート結合の形成に適したヒドロキシル基、スルフヒドリル基又はアミノ基を含有する酵素活性化可能標識であり、P−Lはリン酸化標識である。)
  9. サンプル中の複数の検体の検出及び特性決定法であって、
    (a)付加される相補的ヌクレオチドの向かい側に特有の塩基を有する特定の鋳型核酸配列を各検体に固定する段階、
    (b)DNAポリメラーゼ反応を実施して標識ポリリン酸を生成させる段階であって、該反応が、鋳型、特定の鋳型配列に相補的なプライマー、異なる標識を有する2種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、DNAポリメラーゼ及び3′→5′エキソヌクレアーゼ活性を有する酵素の反応を含む段階、
    (c)標識ポリリン酸をホスファターゼと反応させて、各検体に特有の検出可能な化学種を生成させる段階、及び
    (d)検出可能な化学種を検出する段階
    を含み、上記2種以上の末端リン酸標識ヌクレオチドが次式で表される、方法。
    B−S−Y−(P)n−P−L
    (式中、Pはリン酸(PO3あり、nは2以上であり、Yは酸素又はイオウ原子であり、Bは含窒素複素環式塩基であり、Sは非環式部分、炭素環式部分又は糖部分であり、Lは、天然又は修飾ヌクレオチドの末端リン酸でのリン酸エステル、チオエステル又はホスホルアミデート結合の形成に適したヒドロキシル基、スルフヒドリル基又はアミノ基を含有する酵素活性化可能標識であり、P−Lはリン酸化標識である。)
  10. サンプル中の複数の検体の検出及び特性決定法であって、
    (a)付加される相補的ヌクレオチドの向かい側に特有の塩基を有する特定の鋳型核酸配列を各検体に固定する段階、
    (b)DNAポリメラーゼ反応を実施して特有の標識をもつポリリン酸を生成させる段段階であって、該反応が鋳型、上記複数の検体の各々に特有の標的配列に相補的なヌクレアーゼ耐性プライマー、ポリリン酸鎖に4個以上のリン酸基を有していて各々異なる標識を有する2種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、DNAポリメラーゼ及び3′→5′エキソヌクレアーゼ活性を有する酵素の反応を含む段階、及び
    (c)標識ポリリン酸を検出する段階
    を含み、上記2種以上の末端リン酸標識ヌクレオチドが次式で表される、方法。
    B−S−Y−(P)n−P−L
    (式中、Pはリン酸(PO3あり、nは3以上であり、Yは酸素又はイオウ原子であり、Bは含窒素複素環式塩基であり、Sは非環式部分、炭素環式部分又は糖部分であり、Lは、天然又は修飾ヌクレオチドの末端リン酸でのリン酸エステル、チオエステル又はホスホルアミデート結合の形成に適したヒドロキシル基、スルフヒドリル基又はアミノ基を含有する酵素活性化可能標識であり、P−Lはリン酸化標識である。)
  11. 反応コンパートメント中の複数の検体の検出及び特性決定法であって、
    (a)各検体に、特有の鋳型核酸配列を固定する段階、
    (b)反応コンパートメントの表面に検体を固定する段階、
    (c)DNAポリメラーゼ反応を実施して標識ポリリン酸を生成させる段階であって、該反応が、検体の1種類に特有の鋳型配列、特有の鋳型配列に相補的なヌクレアーゼ耐性プライマー、ポリリン酸鎖に4個以上のリン酸基を有する1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、DNAポリメラーゼ及び3′→5′エキソヌクレアーゼ活性を有する酵素の反応を含む段階、
    (d)標識ポリリン酸を検出する段階、
    (e)固定されていない成分を洗い流す段階、及び
    (f)検体すべてが解析されるまで、別の検体に特有の鋳型配列に相補的なヌクレアーゼ耐性プライマーを用いて段階(a)〜(d)を繰返す段階
    を含み、上記1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチドが次式で表される、方法。
    B−S−Y−(P)n−P−L
    (式中、Pはリン酸(PO3あり、nは3以上であり、Yは酸素又はイオウ原子であり、Bは含窒素複素環式塩基であり、Sは非環式部分、炭素環式部分又は糖部分であり、Lは、天然又は修飾ヌクレオチドの末端リン酸でのリン酸エステル、チオエステル又はホスホルアミデート結合の形成に適したヒドロキシル基、スルフヒドリル基又はアミノ基を含有する酵素活性化可能標識であり、P−Lはリン酸化標識である。)
  12. 前記末端リン酸標識ヌクレオチドがポリリン酸鎖に4個以上のリン酸基を有する、請求項1乃至請求項9のいずれか1項記載の方法。
  13. 請求項1乃至請求項11のいずれか1項記載の方法に適した、検体の検出用キットであって、
    (a)次式の1種以上の末端リン酸標識ヌクレオチド、
    B−S−Y−(P) n −P−L
    (式中、Pはリン酸(PO 3 )であり、nは2以上であり、Yは酸素又はイオウ原子であり、Bは含窒素複素環式塩基であり、Sは非環式部分、炭素環式部分又は糖部分であり、Lは、天然又は修飾ヌクレオチドの末端リン酸でのリン酸エステル、チオエステル又はホスホルアミデート結合の形成に適したヒドロキシル基、スルフヒドリル基又はアミノ基を含有する酵素活性化可能標識であり、P−Lはリン酸化標識である。)、
    (b)DNAポリメラーゼ、
    (c)ホスファターゼ、
    (d)種以上の鋳型核酸及び
    (e)上記1種以上の鋳型核酸に相補的な1種以上のヌクレアーゼ耐性プライマー
    を含んでいて、1種以上の鋳型核酸及び/又は相補的ヌクレアーゼ耐性プライマーがアンカー部分を有する、キット。
  14. ヌクレアーゼ耐性3′−末端を有する1以上のヘアピン構造の鋳型−プライマーの組合せをさらに含む、請求項13記載の検体の検出用キット。
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