JP4639872B2 - Pneumatic tire - Google Patents
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Description
本発明は、空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、接地性と横剛性の両立を図るようにした空気入りタイヤに関する。 The present invention relates to a pneumatic tire, and more particularly to a pneumatic tire designed to achieve both ground contact and lateral rigidity.
空気入りタイヤとして、サーキットコースで使用される競技用タイヤがある。近年の競技用タイヤにあっては、ラップタイムの更なる短縮のため、コーナリングに大きく影響する横剛性と、グリップ力に大きく影響する接地性の両立が一層強く求められている。 As a pneumatic tire, there is a racing tire used on a circuit course. In recent years, for competition tires, in order to further shorten the lap time, both lateral rigidity that greatly affects cornering and ground contact that greatly affects gripping force are strongly demanded.
一般に、横剛性は、カーカス層の端部をタイヤ径方向外側までサイドウォール部に延設したり、補強層をサイドウォール部に配置することなどによってサイドウォール部の剛性を増大させることにより高めることができる。しかし、サイドウォール部の剛性を増大させると縦剛性も増加するため、タイヤが撓み難くなって接地性が損なわれ、それにより特に低荷重時でのグリップ力が低下し、操縦安定性が悪化する。 In general, the lateral rigidity is increased by increasing the rigidity of the sidewall part by extending the end of the carcass layer to the sidewall part to the outside in the tire radial direction, or by arranging a reinforcing layer on the sidewall part. Can do. However, if the rigidity of the sidewall portion is increased, the longitudinal rigidity also increases, so that the tire becomes difficult to bend and the grounding property is impaired, thereby reducing the grip force particularly at a low load and worsening the steering stability. .
そこで、グリップ力を確保するため、トレッドゴムに特殊のコンパウンドを使用する提案が種々なされている(例えば、特許文献1参照)が、耐摩耗性の低下が避けられず、それに代わる新たな技術の提案が望まれていた。
本発明の目的は、接地性を損なうことなく横剛性を確保し、接地性と横剛性の両立を図ることが可能な空気入りタイヤを提供することにある。 An object of the present invention is to provide a pneumatic tire capable of ensuring lateral rigidity without impairing grounding performance and achieving both grounding performance and lateral stiffness.
上記目的を達成する本発明の空気入りタイヤは、左右のビード部間に延在するカーカス層の両端部をビード部に埋設した環状のビードコアの周りに、該ビードコアの外周側に環状に配設したビードフィラーを挟み込むようにして折り返した空気入りタイヤにおいて、前記ビードフィラーのタイヤ幅方向内側面にタイヤ周方向に沿って延在する窪み部を設け、前記カーカス層を該窪み部に沿って屈曲するように延在させると共に、前記カーカス層の各端部がビードフィラーの外周端を超えてタイヤ径方向外側まで延在し、前記ビードコアからカーカス層の端部のエッジまでの端部長さがタイヤ断面高さの60〜95%の長さを有するようにしたことを特徴とする。 The pneumatic tire of the present invention that achieves the above object is disposed around an annular bead core in which both end portions of a carcass layer extending between the left and right bead portions are embedded in the bead portion, and arranged annularly on the outer peripheral side of the bead core. In the pneumatic tire folded back so as to sandwich the bead filler, a recess extending along the tire circumferential direction is provided on the inner surface in the tire width direction of the bead filler, and the carcass layer is bent along the recess extend to Rutotomoni extends to the outer side in the tire radial direction beyond the outer peripheral edge of each end bead filler of the carcass layer, the edge length from said bead core to the end edge of the carcass layer The tire has a length of 60 to 95% of the tire cross-section height .
上述した本発明によれば、カーカス層の補強コードの張力がビードフィラー内側の屈曲した部分で低くなるので、サイドウォール部が外側に倒れ易くなる一方、内側には倒れ難くなる。その結果、縦(径)方向に撓み易くなるため、縦剛性を低下させることができる一方、横方向には撓み難くなるため、高い横剛性を得ることができる。従って、サイドウォール部の剛性を高くしても、接地性を損うことなく高い横剛性を確保することができる。 According to the above-described present invention, the tension of the reinforcing cord of the carcass layer is lowered at the bent portion inside the bead filler, so that the sidewall portion is liable to fall to the outside, but hardly falls to the inside. As a result, since it becomes easy to bend in the vertical (diameter) direction, it is possible to reduce the vertical rigidity. On the other hand, it is difficult to bend in the horizontal direction, so it is possible to obtain high lateral rigidity. Therefore, even if the rigidity of the sidewall portion is increased, high lateral rigidity can be ensured without impairing the grounding property.
以下、本発明の実施の形態について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
図1,2は本発明の空気入りタイヤの一実施形態である、サーキットコースで使用される競技用タイヤを示し、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。 1 and 2 show a racing tire used on a circuit course, which is an embodiment of the pneumatic tire of the present invention, wherein 1 is a tread portion, 2 is a sidewall portion, and 3 is a bead portion.
左右のビード部3には環状のビードコア4がそれぞれ埋設され、各ビードコア4の外周側にはサイドウォール部2まで延在する断面三角形状のビードフィラー5がビードコア4に沿って環状に配設されている。ビードフィラー5の高さhは、タイヤ断面高さSHの10〜70%の長さを有している。
An
左右のビード部3間に、タイヤ径方向に延在する補強コードをタイヤ周方向に所定の間隔で配列してゴム層に埋設した2層のカーカス層6が延設され、内側のカーカス層6Aの両端部6A1がビードコア4の周りにタイヤ内側から外側に折り返されている。外側のカーカス層6Bの両端部6B1は、ビードコア4の周りにビードフィラー5を挟み込むようにしてタイヤ内側から外側に折り返され、更にビードフィラー5の外周端5aを超えてタイヤ径方向外側まで延在している。
Between the left and right bead portions 3, two
トレッド部1のカーカス層6の外周側には複数のベルト層7が配設され、このベルト層7の外周側に複数のベルトカバー層8が設けられている。カーカス層6の内側には、インナーライナー層9が配置されている。ビードフィラー5の外周端5aを超えてタイヤ径方向外側に延在する外側のカーカス層6Bの両端部6B1は、トレッド部1の上記ベルト層7の内周側まで延設されている。
A plurality of
ビードフィラー5のタイヤ幅方向内側面5bには、タイヤ周方向に沿って環状に延在する窪み部10が設けられている。カーカス層6が窪み部10に沿って屈曲するように延在している。カーカス層6の屈曲する凹部11には、ビードフィラー5を構成するゴムより硬度が低いゴムからなるゴム部材12が配置されている。
On the
上述した空気入りタイヤでは、カーカス層6を2層配置すると共に、一方のカーカス層6Bの両端部6B1をトレッド部1側まで延在させることにより、両サイドウォール部2の剛性を高めるようにしているが、周囲に使用されるゴムより硬度の高いゴムからなる各ビードフィラー5のタイヤ幅方向内側面5bに窪み部10を形成し、その窪み部10に沿ってカーカス層6を屈曲させることで、カーカス層6の補強コードの張力がビードフィラー5内側の屈曲した部分で低くなるため、サイドウォール部2が外側に倒れ易くなる一方、内側には倒れ難くなる。
In the pneumatic tire described above, two
従って、サイドウォール部2が縦(径)方向に撓み易くなるため、縦剛性を低くできる一方、横方向には撓み難くなるため、高い横剛性を得ることができる。そのため、サイドウォール部2の剛性を高くしても、タイヤが撓み易いので、接地性を損うことなく高い横剛性の確保が可能になり、横剛性と接地性の両立を図ることができる。
Accordingly, the
本発明において、窪み部10の深さdとしては、2〜7mmの範囲することができる。深さdが2mm未満であると、窪み部10が浅過ぎて縦剛性を効果的に低減することができない。逆に7mmを超えると、カーカス層6の屈曲した部分がタイヤ内圧により擦れて、クラックが発生する虞れがある。
In the present invention, the depth d of the
窪み部10の幅wとしては、1〜20mmの範囲にするのがよい。幅wが1mmより狭くなると、カーカス層6を効果的に屈曲させることができない。逆に20mmより広いと、カーカス層6の屈曲した部分がタイヤ内圧により擦れて、クラックが発生する虞れがある。
The width w of the
カーカス層6の屈曲する凹部11には、上述したようにゴム部材12を配置するのが、タイヤ内面が凹状になるのを回避し、良好な外観を得る上好ましいが、ゴム部材12は必ずしも配置する必要はない。
As described above, it is preferable to dispose the
ゴム部材12を上記のように配置する場合には、ビードフィラー5を構成するゴムより20℃におけるJIS A硬度が5以上低いゴムから構成するのが、サイドウォール部2を外側に倒れ易くする上でよい。差の上限値は、使用可能なゴムであれば、特に限定されない。因みに、ビードフィラー5にはJIS A硬度(20℃)が70以上のゴム、ゴム部材12にはJIS A硬度(20℃)が65以下のゴムが好ましく使用される。
In the case where the
カーカス層6Bの両端部6B1は、上述したようにベルト層7の内周側まで延設することで、サイドウォール部2の剛性を効果的に増大させ高い横剛性を得ることができる。カーカス層6Bの両端部6B1は、ビードフィラー5の外周端5aを超えて延在し、かつビードコア4からカーカス層6Bの端部6B1のエッジeまでの端部6B1に沿って測定した端部長さLがタイヤ断面高さの60〜95%の長さとなるようにする。
Both end portions 6B1 of the
端部長さLがタイヤ断面高さSHの60%の長さより短くなると、サイドウォール部2の剛性を効果的に増大させることができなくなる。端部長さLがタイヤ断面高さSHの95%の長さより長くなると、縦剛性が増大し、接地性の悪化を招く。
If the end length L is shorter than 60% of the tire cross-section height SH, the rigidity of the
窪み部10は、上記実施形態では、ビードフィラー5のタイヤ幅方向内側面5bの1か所に設けたが、必要に応じて1か所以上、複数か所に設けるようにしてもよく、少なくともビードフィラー5のタイヤ幅方向内側面5bの1か所に設ければよい。
In the above embodiment, the
また、上記実施形態では、カーカス層6を用いてサイドウォール部2の剛性を高くする構成にしたが、補強層をサイドウォール部2に配置してサイドウォール部2の剛性を高くするようなタイヤなどであってもよい。
Moreover, in the said embodiment, it was set as the structure which makes the rigidity of the
本発明は、特にサーキットコースで使用される競技用タイヤに好ましく用いることができるが、それに限定されず、他の空気入りタイヤにも好適に用いることができる。 Although this invention can be preferably used especially for the competition tire used on a circuit course, it is not limited to it, It can use suitably also for another pneumatic tire.
タイヤサイズを245/40R18で共通にし、ビードフィラーのタイヤ幅方向内側面にタイヤ周方向に沿って延在する窪み部を設け、カーカス層を該窪み部に沿って屈曲するように延在させた図1に示す構成の本発明タイヤと、本発明タイヤにおいて窪み部がない比較タイヤをそれぞれ製作した。 The tire size is made common to 245 / 40R18, and a recess portion extending along the tire circumferential direction is provided on the inner surface of the bead filler in the tire width direction, and the carcass layer is extended so as to bend along the recess portion. The tire of the present invention having the configuration shown in FIG. 1 and the comparative tire having no recess in the tire of the present invention were manufactured.
本発明タイヤにおいて、窪み部の深さは3mm、幅は3mm、ビードフィラーを構成するゴムのJIS A硬度は91、ゴム部材を構成するゴムのJIS A硬度は60、ビードフィラーの高さはタイヤ断面高さの60%、カーカス層の端部長さはタイヤ断面高さの83%である。 In the tire of the present invention, the depth of the recess is 3 mm, the width is 3 mm, the JIS A hardness of the rubber constituting the bead filler is 91, the JIS A hardness of the rubber constituting the rubber member is 60, and the height of the bead filler is the tire. The cross-sectional height is 60%, and the end length of the carcass layer is 83% of the tire cross-sectional height.
これら各試験タイヤを標準リムに装着し、空気圧を200kPaにして排気量3000ccの競技用車両に装着し、以下に示す方法により、ラップタイムと操縦安定性の評価試験を行ったところ、表1に示す結果を得た。
ラップタイム
1周4.5kmのレーシングコースを10周走行した時のラップタイムを測定した。本発明タイヤと比較タイヤは、横剛性が実質的に同じため、ラップタイムが短い程、操縦が安定し、接地性が優れていることを意味する。
操縦安定性
上記ラップタイムの測定時にテストドライバーによるフィーリング試験を並行して行い、その評価結果を比較タイヤを100とする指数値で示した。この値が大きい程、操縦安定性が優れ、従って接地性が優れている。
Each of these test tires was mounted on a standard rim, mounted on a racing vehicle with an air pressure of 200 kPa and a displacement of 3000 cc, and an evaluation test of lap time and steering stability was performed according to the following method. The result was obtained.
Lap time The lap time was measured when the lap time was 10 laps on the 4.5km racing course. Since the tire of the present invention and the comparative tire have substantially the same lateral rigidity, the shorter the lap time, the more stable the steering and the better the ground contact.
Steering stability A feeling test by a test driver was performed in parallel with the measurement of the lap time, and the evaluation result was shown as an index value with a comparative tire as 100. The larger this value, the better the steering stability, and thus the better the ground contact.
表1から、本発明タイヤは、比較タイヤより、ラップタイヤを1秒縮め、操縦安定性を10ポイント高めることができ、比較タイヤより接地性を効果的に高めることができるのがわかる。従って、接地性を損なうことなく横剛性の確保が可能となる。 From Table 1, it can be seen that the tire according to the present invention can shorten the lap tire by 1 second and improve the steering stability by 10 points, and can effectively improve the ground contact property compared with the comparative tire. Therefore, it is possible to ensure the lateral rigidity without impairing the grounding property.
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 ビードコア
5 ビードフィラー
5a 外周端
5b タイヤ幅方向内側面
6,6A,6B カーカス層
6A1,6B1 端部
7 ベルト層
10 窪み部
11 凹部
12 ゴム部材
L 端部長さ
SH タイヤ断面高さ
d 窪み部の深さ
e エッジ
h ビードフィラーの高さ
w 窪み部の幅
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1
Claims (7)
前記ビードフィラーのタイヤ幅方向内側面にタイヤ周方向に沿って延在する窪み部を設け、前記カーカス層を該窪み部に沿って屈曲するように延在させると共に、前記カーカス層の各端部がビードフィラーの外周端を超えてタイヤ径方向外側まで延在し、前記ビードコアからカーカス層の端部のエッジまでの端部長さがタイヤ断面高さの60〜95%の長さを有するようにした空気入りタイヤ。 A pneumatic tire folded around an annular bead core in which both ends of a carcass layer extending between the left and right bead parts are embedded in the bead part so as to sandwich a bead filler arranged annularly on the outer peripheral side of the bead core. In
The bead filler along the tire circumferential direction in the tire width direction inner side of the provided recess extends, extended to be bent along the depressions viewed portion of the carcass layer Rutotomoni, each end of the carcass layer The portion extends beyond the outer peripheral edge of the bead filler to the outside in the tire radial direction, and the end length from the bead core to the edge of the end of the carcass layer has a length of 60 to 95% of the tire cross-section height. pneumatic tire you.
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