JP4636482B2

JP4636482B2 - Thermal material

Info

Publication number: JP4636482B2
Application number: JP2001371814A
Authority: JP
Inventors: 永二宮下
Original assignee: FERRIC INC.
Current assignee: FERRIC INC.
Priority date: 2001-12-05
Filing date: 2001-12-05
Publication date: 2011-02-23
Anticipated expiration: 2021-12-05
Also published as: JP2003169820A

Description

【０００１】
【発明が属する技術分野】
本発明は温熱材に関するものであり、特に、人体の様々な部位に片手で容易に装着でき、かつ、低温やけど等の問題が起こりにくい使い捨てカイロ、温湿布材、発熱シート等の温熱材に関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、人体又は衣服に装着して簡易に使用できる種々の温熱材は、肩こり、神経痛、筋肉痛等及び種々の原因による慢性的な疼痛を軽減するための医療用具として、また、防寒のためのカイロとして、一般に広く用いられている。このような温熱材は、通常、空気と接触して発熱する発熱組成物を収容した通気性袋からなる発熱体を、袋の片面に設けられた粘着剤層により皮膚又は衣服等に貼布して使用される。
【０００３】
このように粘着剤を用いて発熱体を貼布固定する方法は、どのような部位に対しても、粘着剤層を露出させるだけで容易に貼布することができるため、便利である。しかし、同一部位に長時間使用したり、短時間でも繰り返し使用すると、皮膚表面に粘着剤に起因する発赤やかぶれ、角質層の剥離等が生じたり、低温やけどが起きる場合がある。また、一般に発熱体は柔軟性に乏しいので、粘着剤による貼付では、膝、腕等の可動部分や、手首・足首のような身体の細い部分に装着する場合には発熱体がずれたり、剥がれ易い。さらに、発熱体の使用中、粘着剤が加温されると、粘着剤の粘着力が上昇し、発赤やかぶれ、角質層の剥離がさらに起こり易くなり、又皮膚温度の上昇により発汗が起こり、発熱体がさらに剥がれ易くなる等の問題があった。
【０００４】
そのため、粘着剤による貼付の上記のような問題点を解決すべく、粘着剤を使用せずに発熱体を固定する手段を有する発熱体が考案されてきている。例えば、使い捨てカイロに伸縮性のバンド状シート等を組み合わせて、このシートを身体に巻きつけることによって装着するものがある（例えば特開２０００−１３９９９３、特開２０００−２０１９６０、特開２０００−２０１９６１）。しかし、このような固定方式の温熱材は、上記のような粘着剤に起因する問題はないものの、発熱体自体が装着対象に固定されないことにより、別の問題が生じる。まず、装着動作の途中で片手を離したい場合や片手で装着したい場合、特に一人で腕に装着する場合には不便である。さらに、膝下のような運動量の多い部位に巻きつけて使用する場合等には、脚の屈伸等により、使用中に、温熱材の位置がずれて目的の部位を加温できなくなったり、不安定感・不快感が生じたり、落ちてきたりして、不都合である。
【０００５】
そこで、本発明は、上記のような粘着剤によって貼付するタイプの温熱材の欠点を有さず、かつ、このようなバンド状シートによって発熱体を装着する場合の不都合をも解決した、安全で使用の簡便な温熱材を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決する手段】
本発明の温熱材は、発熱体と、この発熱体を装着対象物に装着するためのバンド状シート部材と、このシート部材に設けられた固定手段とからなる温熱材であって、前記シート部材の装着対象物に向き合う面側の、発熱体の発熱領域に隣接する部分に、仮留め手段が設けられていることを特徴とする。したがって、本発明の温熱材は、発熱体を装着対象物（通常は人体、特にその腕、胴、手首、足首等の円柱状の部分）に固定するための手段としてバンド状のシート部材を有すると同時に、発熱体の発熱領域上ではない部分に、発熱体を装着対象物上に一時的に保持することを可能にする弱粘着性部分のような仮留め手段を有することによって、粘着剤による固定の場合に生じる発赤、かぶれ等の欠点を有さず、しかも片手で容易に装着することができ、装着中のずれが生じないという効果を奏するものである。
【０００７】
発熱体は、外気に接する面と装着対象物に向き合う面とを有するものであればよく、このような発熱体は周知である。発熱体としては、従来のカイロや電気で発熱する装置等であってもよいが、本発明においては、特に、いわゆる使い捨てカイロ又は化学カイロとして使用されるような、空気と接触して発熱する粉末又はシート状等の発熱組成物を封入した扁平な袋状の形態のものが好都合に使用される。以下、本明細書においては主にこのようなタイプの発熱体を例として本発明を説明する。
【０００８】
本発明の発熱体に使用される発熱組成物は、空気（酸素）の存在下で発熱するものであれば、従来公知のいずれのものであってもよい。一般的には、酸化反応により発熱する鉄粉等の金属粉と水を必須成分とし、活性炭、食塩や塩化カリウム等の無機塩化物、及び吸水性ポリマー、バーミキュライト、おが屑、シリカ系物質等の保水剤等を含む組成物が使用されている。例えば、発熱組成物の重量を１００％として、鉄３５〜８０重量％、活性炭１〜１０重量％、塩化物１〜１０重量％、水５〜４５重量％、保水剤１〜４５重量％からなるものが挙げられる。
【０００９】
発熱組成物は、一般的には粉体（粒状物を含む）であるが、アルコールの含有、加圧等の手段によってシート状に成形されていてもよい（例えば特開平２０００−６０８８６、ＷＯ００／１３６２６）。
【００１０】
発熱体の形状は、通常は方形、特に長方形であるが、任意であることができ、眼鏡型（例えば特開平８−２３１３８６に記載されているもの等）、アレイ型（例えば意匠登録第９７１８２９号のもの）のようにくびれた形状、扇型、三日月型、三角形等にしてもよく（例えば特開平１１−２９９８１８に記載されているもの等）、任意の形状のシート上に複数の発熱体又は発熱領域を隔設してあってもよい（例えば特開平８−２３１３８６に記載されているもの等）。
【００１１】
このような発熱体の場合、外気に接する面は通気性を有する袋材で構成されている。装着対象物に向き合う面は、対象物に装着した状態では低通気性又は実質的に非通気性となるが、通気性を有する袋材であってもよく、非通気性の袋材であってもよい。
【００１２】
通気性を有する袋材としては、一般に多孔質フィルム、機械的に穿孔した有孔非通気性フィルム、紙、織布、不織布等の基材及び被覆材が、単層又は複層で使用されている。通常は多孔質フィルムが用いられる。フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、塩酸ゴム等を含むものが好適に用いられ、目的に応じて、必要発熱量、温度、用いる発熱組成物等に合わせて適切な通気度のものを適宜選択することができる。通気性フィルムの厚さは通常２０μｍ〜１ｍｍ程度のものが好適に用いられる。被覆材としては、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、レーヨン、アセテート、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の人工繊維、綿、麻、絹等の天然繊維を含むものが挙げられる。特に、熱可塑性合成樹脂フィルムにナイロン繊維等の不織布をラミネートした通気性シートが一般に多く使用されている。
【００１３】
通気性を有する袋材の通気性は、ガーレ法（ＪＩＳＰ−８１１７）による測定で約２０００〜約６０，０００秒／１００ｃｃが好ましく、約１０，０００〜約５０，０００秒／１００ｃｃが特に好ましい。袋材の透湿性は、リッシー法（ＪＩＳＫ−７１２９Ａ法）による測定で１００〜６００ｇ／（ｍ^２・２４ｈｒ）の範囲のものが好ましく、特に好ましくは１５０〜５００ｇ／（ｍ^２・２４ｈｒ）である。これらの範囲より通気性が低い又は透湿度が低いと、発熱量が不充分になり易く、一方、通気性が高い又は透湿度が高いと、発熱体の最高温度が高くなりすぎ、人体に熱傷を負わせる危険性があるためである。
【００１４】
非通気性の袋材としては、非通気性フィルムが一般に用いられる。非通気性フィルムは、実質的に酸素を透過しないフィルムであり、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン、ＰＥＴ、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリスルフォン、ポリアミド製で、厚さが２０μｍ〜１ｍｍ程度のものが好適に用いられる。
【００１５】
これらの通気性又は非通気性の袋材は、好ましくは、外気及び／又は装着対象物に向き合う面が不織布等で被覆されている。
【００１６】
バンド状シート部材を構成する材料は、装着対象物に発熱体を快適に装着することができる程度の柔軟性を有する皮膚非刺激性のシート材料であればよい。シート部材は、人体へのフィット感や触感の点からは、全体として伸長性又は伸縮性を有し、肌触りのよい材質で形成されることが好ましい。シート部材は、少なくともその一部が伸縮性又は伸長性を有するものであれば、温熱材全体としてのフィット性が向上する。シート部材の伸び率は、装着性、汎用性の観点から、１．２〜２．０倍程度とするのが好ましい。例えば、シート部材としては、合成樹脂フィルム、伸縮性ネット状樹脂材料、ゴム、ガーゼ等の織布、不織布、不織布とフィルムとのラミネート材、紙等が単独又は組み合わせ（積層又はつなぎ合わせ）で好適に使用される。細デニールの繊維（０．５〜１．５デニールのもの）が好ましい。不織布又は表面が不織布で被覆されているものが好ましい。特開２０００−１３９９９３に記載されている伸縮性シート部材は特に好ましい。
【００１７】
袋材又はハンド状シート部材に使用される不織布としては、例えばナイロン、ポリエチレン、ポリエステル、レーヨン、綿、パルプ等及びこれらを混合もしくは組み合わせたものから製造されたものが通常用いられる。不織布の目付けは、通常１０ｇ〜１００ｇ／ｍ^２程度である。また、外気に接する面側に用いる不織布は、面ファスナーと係合し、伸縮性シート部材の収縮力に抗し得る強度及び係合強度を有するものを用いることが好ましい。
【００１８】
シート部材は、発熱体の両側に設けられるが、一方は短くてもよい。この場合、短いシート部材は、仮留め手段を担持するタブとして役立ち、使用時は、まず、短いシート部材の仮留め手段を装着対象物に付着させて発熱体を一時的に固定し、発熱体が保持されている間に長い方のシート部材を装着対象物に巻きつけて、この長い方のシート部材の端部に設けられた固定手段によって温熱材を安定に固定する。あるいは、発熱体の両側のシート部材は、ほぼ同等の長さを有していてもよい。この場合も、いったん発熱体を所望の部位に仮留めし、そこに発熱体が保持されている間に両方のシートを巻きつけて適当な位置で固定する。
【００１９】
固定手段は、シート部材を装着対象物に巻きつけた後、シート部材がその位置に留まるようにシート部材をそれ自体又は発熱体上に固定することができ、かつ使用後は容易に固定状態を解消できるものであればよい。例えば、粘着剤、ホック、面ファスナー、マグネット等が使用される。任意の位置で自在に固定できる点から、粘着剤又は面ファスナーが好ましい。特に、シート部材の表面が不織布である場合、着脱自在に不織布と係合する面ファスナーが有利である。固定手段は、シート部材の端部に少なくとも１つ設けられていればよいが、それに加えて他の部分に付加的な固定手段が存在してもよい。例えば、シート部材が装着対象物に一周を超えて巻きつけられる場合に、シート部材の途中にもシート部材同士が係合するように面ファスナーのような固定手段が設けられていると、発熱体がさらに安定に装着される。
【００２０】
仮留め手段は、シート部材の装着対象物に向き合う面上の発熱体の発熱領域に隣接する部分に、部分的に、例えば棒状、ストライプ状、水玉状等の任意の形態に設けられる。仮留め手段は、発熱体の両側に伸びるシート部材のうち、一方のみに設けられていてもよく、また、両方に設けられていてもよい。
【００２１】
本発明において「発熱体」とは、電気的に発熱する面熱体装置や、通気性袋に収納された発熱組成物からなる化学的に発熱するカイロ等をいう。「発熱体の発熱領域」とは、これらの発熱体のうち、装着対象物に対して温熱を伝達し得る部分をいう。例えば上記のような化学カイロにおいては、発熱領域は、発熱組成物が存在する部分のみを指し、通気性袋の周縁のシール部分やその外側の袋材シートのみの部分を含まない。したがって、「発熱体の発熱領域に隣接する部分」とは、必ずしも発熱体とバンド状シート部材との境界又は発熱領域と発熱体のそれ以外の部分との境界に接する部分とは限らず、境界から離れていてもよく、仮留め手段が、発熱体の発熱領域の直下、すなわち発熱体から装着対象物に温熱を伝え得る部分の、装着対象物に向かい合う面上には設けられないことを意味する趣旨である。これは、発熱体の発熱領域の直下の位置に仮留め手段を設けると、粘着剤を使用した場合には、その後の発熱体の発熱及びそれによる粘着力の上昇及び発汗によって、発赤、かぶれ、角質層剥離等の問題が生じるためである。したがって、粘着剤を用いた仮留め手段は、発熱体の発熱領域上には設けられないが、発熱領域ではない発熱体の一部（例えば発熱袋のシール部分及びその外側）に位置していてもよい。このことによって、本発明は、粘着剤を用いた場合であっても、従来の粘着剤を使用した貼付固定式の温熱材のような問題が生じないことを可能にする。
【００２２】
本明細書において、「仮留め手段」とは、バンド固定式の発熱体を片手で装着することを可能にすることを主目的とするものであり、温熱材を装着対象物に少なくとも一時的に付着させる手段をいう。したがって、仮留め手段は、発熱体を使用する対象物に対して、発熱体をシート部材によって安定的に固定する作業が終わるまでの間、対象物に密着すればよく、発熱体を対象物に貼付した状態に維持することが、それ自体でできなくてもよい。仮留め手段は、好ましくは、粘着性部分である。本明細書において「粘着性部分」とは、温熱材を装着対象物に少なくとも一時的に付着させるのに十分な粘着力を有する仮留め手段をいう。本発明の目的のためには、粘着性部分の粘着力は、上記一時的な付着という目的を達し得る範囲においてできるだけ弱いものが好ましい。しかし、粘着力がそれより強いものであっても、発熱による粘着力の上昇や発汗が起こりにくい位置に粘着性部分が設けられるので、本発明において本発明の効果を損なうことなく好適に使用される。
【００２３】
粘着性部分は、例えば衣服等に貼付するための粘着剤をある厚さの層状に塗布・形成した部分、身体に直接貼付するための湿布層部分等のすべてを包含する。
【００２４】
主に衣服等に貼付するためには、一般に疎水性の粘着剤の層が用いられる。上記粘着剤としては、アクリルモノマーと官能基含有モノマーとの共重合体を主成分とするアクリル系粘着剤（２液反応型）が一般的に用いられている。
【００２５】
皮膚等に適用するための疎水性の粘着剤としては、スチレン系ブロックポリマー、粘着付与剤及び軟化剤を主成分とするゴム系粘着剤が挙げられる。スチレン系ブロックポリマーとしては、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体（ＳＥＢＳ）、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体（ＳＩＳ）、スチレン−ブタジエンスチレンブロック共重合体（ＳＢＳ）、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体（ＳＥＰＳ）等が挙げられる。粘着付与剤としては、石油樹脂系、ロジン樹脂系のもの等がある。軟化剤としては、プロセスオイル、可塑剤等が挙げられる。粘着剤には、上記主成分の他、充填剤、安定剤、顔料等を配合することができる。
【００２６】
皮膚等に適用するためには、親水性の粘着性部分（いわゆるゲル層）も用いられる。親水性の粘着性部分は、皮膚への熱伝導・吸汗性の点からは、粘着性部分の重量を１００％として水分を３０〜７０重量％含有することが好ましい。このような粘着性部分は、温湿布における湿布層等として公知であり、例えば、湿布層を形成する湿布剤は、基剤として、ポリビニルアルコール、グリセリン、ソルビトール；カルボキシメチルセルロース（ＣＭＣ）、ポリアクリル酸ナトリウム、吸水性樹脂、ゼオライト系物質のような無機吸水剤、カオリン、ベントナイト、タルク、ゼラチン、酸化チタン；各種架橋剤、モノラウリン酸ソルビタン等の界面活性剤、パラオキシ安息香酸エチル等を含有することができる。必要に応じて柔軟剤、粘着剤等も含有させることができる。湿布層は角質層の剥離を生じさせることなく、又加温によって発赤、かぶれを生じることが少ないため、温熱材が、温湿布として使用されるように発熱体の皮膚に接触する面に湿布層を有する場合、発熱領域及びそれに隣接する部分に湿布層を併用しても良い。すなわち、粘着性部分は、湿布層と同一の組成であってもよく、湿布層と一体として形成されていてもよい。さらに、このような湿布層及び粘着性部分には、水又は湿布液、湿布用ペースト等の、薬学的に有効な成分を含有する湿布薬を保持させることができる。湿布液には、メントール、カンフル、非ステロイド剤等の薬剤を配合することができる。
【００２７】
本発明の温熱材の一例を図１に示す。この図において、（ａ）及び（ｂ）は、それぞれ温熱材の模式的平面図及びＡ−Ａ’断面図である。本発明の温熱材は、主として発熱体１００、シート部材１１０、固定手段（面ファスナー）１２０、仮留め手段（粘着性部分）１３０とから構成される。図１において、（ｃ）は発熱体１００の模式的拡大断面図である。発熱体１００は、外気に接する面が通気性フィルム１０１、装着対象物に向かう面が非通気性フィルム１０２であり、これらのフィルム１０１、１０２の外側には不織布１０４、１０５が積層されており、周辺１０６がホットメルトシール等によりシールされている。このような構成の通気性袋内に、発熱組成物１０３が収容されている。なお、不織布１０４は面ファスナー１２０と係合できるものである。
【００２８】
図１に示した温熱材は、発熱体を固定するために不織布と係合する面ファスナーを１つ設けた構成としたが、面ファスナーは一カ所に限る必要はなく、例えば、図２に示すように、面ファスナー１２０を有する発熱体のシート部材と反対端に、さらに面ファスナー１２０’を設けても良い。この図において、（ａ）及び（ｂ）は、それぞれ温熱材の模式的平面図及びＡ−Ａ’断面図である。この場合、面ファスナー１２０’は、面ファスナー１２０とは反対面側（外気に接する面側）にも設けることになり、伸縮性シート部材の面ファスナー１２０側も不織布とする必要がある。以上の構成とすることにより、温熱材のフィット性、温熱効果は一層向上する。
【００２９】
図３は、本発明の温熱材の別の態様を示す。この図において、（ａ）及び（ｂ）は、それぞれ温熱材の模式的平面図及びＡ−Ａ’断面図である。この態様においては、発熱体の両側に同程度の長さのシート部材が設けられており、仮留め手段は、２ヶ所ある発熱体とシート部材との境界領域のシート部材上にそれぞれ設けられている。
【００３０】
次に、シート部材と発熱体との接続方法の例について説明する。接続方法は本発明の温熱材の特徴を損なわない範囲で、どのようなものであってもよいが、例えば、以下のようにすることができる。
【００３１】
図４に示すように、所定の形状の通気性フィルム１０１及び不織布１０４の複合フィルムと、非通気性フィルム１０２及び不織布１０５の複合フィルムとの間に発熱組成物１０３を挟み、周辺１０６を熱圧着等でシールする。この際、シート部材と接続する辺は端から５〜２０ｍｍ程度を圧着しないでおく。次に伸縮性シート部材を、圧着しないでおいた部分の２枚の複合フィルム間に挟み、この部分を熱圧着若しくは接着剤等で固定する。なお、この例においては、シート部材と接続しない方の辺は１０〜３０ｍｍ程度を突出した状態に圧着しておき、この突出部分の不織布１０５上に、仮留め手段として、粘着剤を塗工する等して粘着性部分を形成する。また、発熱組成物を挟持させた周辺１０６の両側に、上記のようにしてシート部材を接続してもよい。温熱材を温湿布として使用する場合、発熱体の装着対象物と接する側の面に湿布層を形成することもできる。
【００３２】
あるいは、図５に示すように、所定の形状の通気性フィルム１０１及び不織布１０４の複合フィルムと非通気性フィルム１０２との間に発熱組成物１０３を挟持し、周辺を熱圧着等でシールして発熱体を形成した後、シート部材１１０の上に接着剤等を用いて固定する。仮留め手段は、発熱体が取り付けられる位置に隣接するシート部材上に形成される。
【００３３】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明する。
【００３４】
実施例
鉄粉（５８．０部）、活性炭（５．０部）、ＮａＣｌ（２．０部）、水（３０．０部）及びサンフレッシュＳＴ５７１（三洋化成製）（５．０部）を攪拌混合して発熱組成物を調製した。次に、６０ｍｍ×１８５ｍｍの長方形のポリエステル不織布で被覆したポリエチレン通気性フィルムと、レーヨン不織布で被覆した非通気性ポリエチレンフィルムとを、一端から長手方向に３０ｍｍを全面熱シールし、そこから１４２ｍｍのところまでは周辺のみを幅約５ｍｍで熱シールして貼り合わせて袋状にし、この中に上記発熱組成物１５ｇを入れ、残りの未シール部を５ｍｍ幅で熱シールして、発熱組成物を封入した袋を形成した。したがって、この発熱体は、長手方向に端から、３０ｍｍの幅でシール部分があり、次いで発熱組成物が封入されている部分（５０ｍｍ×１４２ｍｍ）があり、５ｍｍのシール部分があり、その先に８ｍｍの未シール部分が残っている。
【００３５】
また、０．５ｍｍ径の孔を２ｍｍピッチで千鳥状に配列した伸縮性ポリエチレンフィルム（３０μｍ）の両側にポリエステル不織布（２６ｇ／ｍ^２）を貼り合わせて伸縮性シート部材を作製した。このとき、不織布の繊維の流れ方向はシート部材の伸縮方向と垂直とした。次に、シート部材（６０ｍｍ×２００ｍｍ）の一端を発熱体の未シール部に挟み込んで１０ｍｍ幅で熱シールし、他端部に幅２０ｍｍ、長さ７３ｍｍの面ファスナー（３Ｍ製フックテープ、ＫＪ−５４７６Ｈ０３）を接着剤で貼り付け、さらに３ｍｍ幅で熱シールした。一方、発熱体の３０ｍｍ幅のシール部分の、装着対象物に向かう面に、２５ｍｍの幅で粘着剤（ＳＩＳ、日本ＮＳＣ（株）製、ＳＫ−７、５０ｇ／ｍ^２）を塗布して粘着性部分を形成した。以上のようにして、本発明の温熱材を作製した。
【００３６】
比較例
上記実施例と同様にして、比較のため、発熱体のシール部分への粘着剤の塗布を行わなかったこと以外は同じである温熱材を作製した。
【００３７】
試験例
上記のようにして作製した温熱材を、５人の被験者（Ａ〜Ｅ）の上腕部分に、被験者自身に装着してもらって、使い心地等を採点してもらった。
【００３８】
装着の容易さについては、いずれの被験者も本発明の温熱材の方に高い点をつけた。したがって、本発明の温熱材の使い勝手のよさが証明された。
【００３９】
また、装着後８時間の温熱適用の間、いずれの被験者も心地よい温熱を感じたが、この快適性について、本発明の温熱材と比較例の温熱材とで特に顕著な差は見られなかった。また、８時間経過後にこの温熱材を外し、皮膚表面を観察したところ、本発明の温熱材、比較例の温熱材のいずれについても、皮膚表面には特に変化はなく、温熱材の長時間使用で問題になる低温やけど、発赤、かぶれ等の異常は観られなかった。
【００４０】
被験者Ａ、Ｂ、Ｃについては、この実験を３日にわたって上腕の同じ部位において繰り返した。この場合も、皮膚表面に異常はまったく観られなかった。
【００４１】
また、被験者Ｄ、Ｅについては、本発明の温熱材と、疎水性粘着剤によって皮膚に直接貼付するタイプの市販の温熱材とを、両上腕部内側にそれぞれ装着して、１日８時間、連続して３日間使用を繰り返した。本発明の温熱材を用いた方の皮膚にはまったく異常が観られなかったが、市販の温熱材を用いた方の皮膚には、Ｄでは１日目の使用後から、Ｅでは３日目の使用後に、発赤（Ｄ、Ｅ）、温熱材をはがす際及びはがした後のひりひりする感じ（Ｄ）やかゆみ（Ｅ）が生じた。温熱材と皮膚の間に熱電対（ＲＫＣ製ＳＴ−５０）を貼り付けて皮膚表面温度を測定したところ、最高温度は、本発明の温熱材の場合平均約４１℃であり、市販の温熱材では平均約４０℃であった。いずれの場合にも使用開始から１５分以内に最高温度に到達し、この最高温度は６．５時間以上持続した。
【００４２】
したがって、皮膚に適用された温熱自体は、本発明の温熱材と市販の温熱材とで同等であったと考えられ、Ｄ、Ｅの両腕において観察された皮膚状態の差は、本発明の温熱材と粘着剤によって貼付する市販の温熱材との構成の違いに起因するものと結論された。この実験によって本発明の温熱材の安全性が証明された。
【００４３】
【発明の効果】
本発明の温熱材は、発熱体とこれを固定するためのバンド状シート部材とが一体化されている上、発熱体の発熱領域以外の部分又はシート部材上に弱粘着性の粘着性部分等の仮留め手段が設けられているため、片手で容易に装着でき、発熱体の人体へのフィット性がよく、装着中のずれ等が起こりにくいため安定して使用することができる。また、粘着剤が発熱体の発熱領域の直下の皮膚上に存在しないので、低温やけど、発赤、かぶれ等の心配のない極めて安全性の高い温熱材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の温熱材の一例を示す模式図である。
【図２】本発明の温熱材の他の例を示す模式図である。
【図３】本発明の温熱材の他の例を示す模式図である。
【図４】本発明の温熱材において、発熱体とシート部材との接続を示す図である。
【図５】本発明の温熱材において、発熱体とシート部材との接続を示す図である。
【符号の説明】
１００発熱体、
１０１通気性フィルム、
１０２非通気性フィルム、
１０３発熱組成物、
１０４、１０５不織布、
１１０シート部材、
１１１伸縮性フィルム、
１１２、１１３不織布、
１２０、１２０’ 面ファスナー、
１３０仮留め手段。[0001]
[Technical field to which the invention belongs]
The present invention relates to a thermal material, and more particularly, to a thermal material such as a disposable warmer, a hot compress, and a heat generating sheet that can be easily attached to various parts of a human body with one hand and hardly cause problems such as low-temperature burns.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
In recent years, various thermal materials that can be easily used by attaching to the human body or clothes have been used as medical devices for reducing stiff shoulders, neuralgia, muscle pain, etc. and chronic pain due to various causes, and for cold protection. Generally used as a warmer. Such a thermal material is usually made by sticking a heating element comprising a breathable bag containing a heat generating composition that generates heat upon contact with air to the skin or clothes with an adhesive layer provided on one side of the bag. Used.
[0003]
The method of sticking and fixing the heating element using an adhesive in this way is convenient because it can be easily attached to any part simply by exposing the adhesive layer. However, if the same part is used for a long time, or if it is used repeatedly even for a short time, redness or rash caused by the adhesive on the skin surface, exfoliation of the stratum corneum, or low-temperature burn may occur. In general, heating elements are not very flexible, so sticking with adhesives may cause the heating element to shift or peel off when it is attached to a movable part such as the knee or arm, or a thin part of the body such as a wrist or ankle. easy. Furthermore, when the pressure sensitive adhesive is heated during the use of the heating element, the adhesive strength of the pressure sensitive adhesive increases, redness and rash, exfoliation of the stratum corneum occurs more easily, and sweating occurs due to an increase in skin temperature. There was a problem that the heating element was more easily peeled off.
[0004]
Therefore, a heating element having means for fixing the heating element without using an adhesive has been devised in order to solve the above-described problems of sticking with an adhesive. For example, a disposable body warmer is combined with a stretchable band-shaped sheet or the like, and the sheet is worn by being wound around the body (for example, Japanese Patent Laid-Open No. 2000-139993, Japanese Patent Laid-Open No. 2000-201960, Japanese Patent Laid-Open No. 2000-201961). . However, although such a fixing type thermal material does not have a problem due to the adhesive as described above, another problem arises because the heating element itself is not fixed to the mounting target. First, it is inconvenient when it is desired to release one hand in the middle of the wearing operation or to wear it with one hand, especially when it is worn alone on the arm. In addition, when using around a part with high momentum such as below the knee, the position of the thermal material may shift during use due to bending or stretching of the leg, etc. A feeling or discomfort occurs or falls, which is inconvenient.
[0005]
Therefore, the present invention does not have the disadvantages of the type of thermal material attached with the adhesive as described above, and also solves the disadvantages when the heating element is attached with such a band-like sheet. An object is to provide a thermal material that is easy to use.
[0006]
[Means for solving the problems]
The thermal material of the present invention is a thermal material comprising a heating element, a band-shaped sheet member for mounting the heating element on a mounting object, and a fixing means provided on the sheet member, the sheet member A temporary fixing means is provided in a portion adjacent to the heat generating area of the heat generating element on the side facing the mounting object. Therefore, the thermal material of the present invention has a band-shaped sheet member as a means for fixing the heating element to an object to be worn (usually a columnar portion such as a human body, particularly its arms, torso, wrist, ankle, etc.). At the same time, by having a temporary fastening means such as a weak adhesive portion that allows the heating element to be temporarily held on the mounting object in a portion that is not on the heating area of the heating element, There are no disadvantages such as redness and rash caused by fixing, and it can be easily mounted with one hand, and there is an effect that no displacement occurs during mounting.
[0007]
Any heating element may be used as long as it has a surface in contact with the outside air and a surface facing the object to be mounted. Such a heating element is well known. The heating element may be a conventional warmer or a device that generates heat by electricity, but in the present invention, in particular, a powder that generates heat in contact with air, such as a so-called disposable warmer or chemical warmer. Or the thing of the shape of the flat bag which enclosed the exothermic composition, such as a sheet form, is used conveniently. Hereinafter, in the present specification, the present invention will be described mainly using such a type of heating element as an example.
[0008]
The exothermic composition used in the heating element of the present invention may be any conventionally known one as long as it generates heat in the presence of air (oxygen). In general, metal powder such as iron powder that generates heat due to oxidation reaction and water are essential components, and water retention such as activated carbon, inorganic chlorides such as salt and potassium chloride, and water-absorbing polymers, vermiculite, sawdust, silica-based substances, etc. A composition containing an agent or the like is used. For example, assuming that the weight of the exothermic composition is 100%, iron consists of 35 to 80% by weight, activated carbon 1 to 10% by weight, chloride 1 to 10% by weight, water 5 to 45% by weight, and water retaining agent 1 to 45% by weight. Things.
[0009]
The exothermic composition is generally a powder (including particulates), but may be formed into a sheet by means of alcohol inclusion, pressurization or the like (for example, JP-A 2000-60886, WO 00 / 13626).
[0010]
The shape of the heating element is usually rectangular, in particular rectangular, but can be arbitrary, such as glasses (for example, those described in JP-A-8-231386), array types (for example, Design Registration No. 971829). (Such as those described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-299818), and a plurality of heating elements or The heat generating area may be spaced (for example, those described in JP-A-8-231386).
[0011]
In the case of such a heating element, the surface in contact with the outside air is constituted by a bag material having air permeability. The surface facing the mounting object is low breathable or substantially non-breathable when mounted on the object, but may be a breathable bag material or a non-breathable bag material. Also good.
[0012]
As a bag material having air permeability, a base material and a covering material such as a porous film, a mechanically perforated non-breathable film, paper, a woven fabric, and a nonwoven fabric are generally used in a single layer or multiple layers. Yes. Usually, a porous film is used. As the film, those containing polyethylene, polypropylene, polyester, polyamide, polyvinyl alcohol, polyvinyl chloride, polyvinylidene chloride, polyurethane, polystyrene, ethylene-vinyl acetate copolymer, polycarbonate, hydrochloric acid rubber, etc. are preferably used. Depending on the required heat generation amount, temperature, heat generation composition to be used, etc., one having an appropriate air permeability can be appropriately selected. The thickness of the air permeable film is preferably about 20 μm to 1 mm. Examples of the covering material include artificial fibers such as nylon, vinylon, polyester, rayon, acetate, acrylic, polyethylene, polypropylene, and polyvinyl chloride, and natural fibers such as cotton, hemp, and silk. In particular, a breathable sheet obtained by laminating a nonwoven fabric such as nylon fiber on a thermoplastic synthetic resin film is generally used.
[0013]
The air permeability of the bag material having air permeability is preferably about 2000 to about 60,000 seconds / 100 cc, particularly preferably about 10,000 to about 50,000 seconds / 100 cc, as measured by the Gurley method (JIS P-8117). . The moisture permeability of the bag material is 100 to 600 g / (m) as measured by the Lissy method (JIS K-7129A method). ² ・ Preferably within a range of 24 hr), particularly preferably 150 to 500 g / (m ² -24 hr). If the air permeability is lower than these ranges or the moisture permeability is low, the calorific value tends to be insufficient. On the other hand, if the air permeability is high or the moisture permeability is high, the maximum temperature of the heating element becomes too high and the human body is burned. This is because there is a risk of incurring.
[0014]
A non-breathable film is generally used as the non-breathable bag material. The non-breathable film is a film that does not substantially transmit oxygen, and is made of, for example, polyolefin such as polyethylene, polypropylene, polybutadiene, PET, polyvinyl chloride, polyvinylidene chloride, polyester, polyether, polysulfone, and polyamide. Those having a thickness of about 20 μm to 1 mm are preferably used.
[0015]
These breathable or non-breathable bag materials are preferably coated with a nonwoven fabric or the like on the surface facing the outside air and / or the mounting object.
[0016]
The material constituting the band-shaped sheet member may be any non-stimulating sheet material that is flexible enough to comfortably attach the heating element to the attachment object. The sheet member is preferably formed of a material that has stretchability or stretchability as a whole and has a good touch in terms of fit to the human body and touch. If at least a part of the sheet member has stretchability or extensibility, the fitting property as the whole thermal material is improved. The elongation percentage of the sheet member is preferably about 1.2 to 2.0 times from the viewpoint of wearability and versatility. For example, as a sheet member, a synthetic resin film, a stretchable net-like resin material, a woven fabric such as rubber or gauze, a non-woven fabric, a laminate material of a non-woven fabric and a film, paper or the like is suitable alone or in combination (lamination or joining). Used for. Fine denier fibers (0.5 to 1.5 denier) are preferred. A nonwoven fabric or one whose surface is coated with a nonwoven fabric is preferred. The stretchable sheet member described in JP 2000-139993 is particularly preferred.
[0017]
As the nonwoven fabric used for the bag material or the hand-shaped sheet member, for example, nylon, polyethylene, polyester, rayon, cotton, pulp, etc., and those produced by mixing or combining these are usually used. The basis weight of the nonwoven fabric is usually 10 g to 100 g / m. ² Degree. Moreover, it is preferable to use what has the intensity | strength and engagement intensity | strength which can engage with a hook_and_loop | surface fastener and can resist the contractive force of an elastic sheet member as the nonwoven fabric used for the surface side which contact | connects external air.
[0018]
The sheet member is provided on both sides of the heating element, but one may be short. In this case, the short sheet member serves as a tab for carrying the temporary fixing means. When in use, the temporary fixing means of the short sheet member is first attached to the mounting object to temporarily fix the heating element. While the sheet is held, the longer sheet member is wound around the mounting object, and the thermal material is stably fixed by the fixing means provided at the end of the longer sheet member. Alternatively, the sheet members on both sides of the heating element may have substantially the same length. Also in this case, the heating element is temporarily fastened to a desired portion, and both sheets are wound and fixed at an appropriate position while the heating element is held there.
[0019]
The fixing means is capable of fixing the sheet member on itself or on the heating element so that the sheet member stays in the position after the sheet member is wound around the mounting object, and can be easily fixed after use. Anything that can be resolved is acceptable. For example, an adhesive, a hook, a hook-and-loop fastener, a magnet, etc. are used. An adhesive or a hook-and-loop fastener is preferable because it can be freely fixed at an arbitrary position. In particular, when the surface of the sheet member is a nonwoven fabric, a hook-and-loop fastener that is detachably engaged with the nonwoven fabric is advantageous. It is sufficient that at least one fixing means is provided at the end of the sheet member, but in addition to that, additional fixing means may exist in other portions. For example, when the sheet member is wound around the mounting object more than one turn, if a fixing means such as a hook-and-loop fastener is provided in the middle of the sheet member, the heating element Is installed more stably.
[0020]
The temporary fixing means is partially provided in an arbitrary form such as a rod shape, a stripe shape, or a polka dot shape, for example, in a portion adjacent to the heat generation area of the heating element on the surface of the sheet member facing the mounting target. The temporary fixing means may be provided on only one of the sheet members extending on both sides of the heating element, or may be provided on both.
[0021]
In the present invention, the “heating element” refers to a surface heating element device that generates heat electrically, a chemically heated body warmer composed of a heating composition housed in a breathable bag, and the like. The “heating area of the heating element” refers to a portion of these heating elements that can transmit heat to the mounting object. For example, in the above chemical warmers, the exothermic region refers only to the portion where the exothermic composition exists, and does not include the peripheral seal portion of the breathable bag or the portion of the bag material sheet outside thereof. Therefore, the “part adjacent to the heat generating region of the heating element” is not necessarily the boundary between the heating element and the band-shaped sheet member or the part between the heating element and the other part of the heating element. This means that the temporary fixing means may not be provided directly below the heat generating area of the heating element, that is, on the surface facing the mounting object in the portion that can transmit the heat from the heating element to the mounting object. This is the purpose. This is because if a temporary fixing means is provided at a position immediately below the heat generation area of the heating element, when an adhesive is used, redness, rash, This is because problems such as exfoliation of the stratum corneum occur. Therefore, the temporary fixing means using the adhesive is not provided on the heat generating area of the heat generating element, but is located in a part of the heat generating element that is not the heat generating area (for example, the seal portion of the heat generating bag and the outside thereof). Also good. By this, even if it is a case where an adhesive is used, this invention makes it possible that the problem like the pasting-fixing-type thermal material using the conventional adhesive does not arise.
[0022]
In this specification, the “temporary fastening means” is mainly intended to enable a band-fixed heating element to be attached with one hand, and at least temporarily a thermal material is attached to an attachment object. Means to attach. Therefore, the temporary fixing means may be in close contact with the object for which the heating element is used until the work for stably fixing the heating element with the sheet member is completed. It may not be possible to maintain it in the affixed state. The temporary fastening means is preferably an adhesive part. In the present specification, the “adhesive portion” refers to a temporary fixing means having an adhesive force sufficient to at least temporarily attach a thermal material to an attachment target. For the purpose of the present invention, the adhesive strength of the adhesive portion is preferably as weak as possible within the range that can achieve the purpose of temporary attachment. However, even if the adhesive strength is higher than that, the adhesive portion is provided at a position where the increase in the adhesive strength due to heat generation and sweating are unlikely to occur. Therefore, the adhesive portion is preferably used in the present invention without impairing the effects of the present invention. The
[0023]
The adhesive portion includes, for example, all of a portion where a pressure-sensitive adhesive for application to clothes or the like is applied and formed in a layered thickness, a poultice layer portion for application directly to the body, and the like.
[0024]
In general, a hydrophobic adhesive layer is used for sticking to clothes and the like. As the pressure-sensitive adhesive, an acrylic pressure-sensitive adhesive (two-component reaction type) mainly composed of a copolymer of an acrylic monomer and a functional group-containing monomer is generally used.
[0025]
Examples of the hydrophobic pressure-sensitive adhesive for application to the skin and the like include rubber-based pressure-sensitive adhesives mainly composed of a styrenic block polymer, a tackifier, and a softening agent. Styrene block polymers include styrene-ethylene-butylene-styrene block copolymer (SEBS), styrene-isoprene-styrene block copolymer (SIS), styrene-butadiene styrene block copolymer (SBS), and styrene-ethylene. -Propylene-styrene block copolymer (SEPS) etc. are mentioned. Examples of the tackifier include petroleum resin and rosin resin. Examples of the softener include process oil and plasticizer. In addition to the main components described above, fillers, stabilizers, pigments, and the like can be blended in the adhesive.
[0026]
For application to the skin or the like, a hydrophilic adhesive portion (so-called gel layer) is also used. From the viewpoint of heat conduction to the skin and sweat absorption, the hydrophilic adhesive part preferably contains 30 to 70% by weight of water, with the adhesive part weight being 100%. Such a sticky part is known as a poultice layer in a hot compress, for example, a poultice forming a poultice layer includes, as a base, polyvinyl alcohol, glycerin, sorbitol; carboxymethylcellulose (CMC), polyacrylic acid Contains inorganic water-absorbing agent such as sodium, water-absorbing resin, zeolite-based material, kaolin, bentonite, talc, gelatin, titanium oxide; various cross-linking agents, surfactants such as sorbitan monolaurate, ethyl paraoxybenzoate, etc. it can. A softener, an adhesive, etc. can also be included as needed. Since the compress layer does not cause the exfoliation of the stratum corneum and is less likely to cause redness and rash due to heating, the compress layer is on the surface that contacts the skin of the heating element so that the heating material is used as a warm compress. In the case where it has, the poultice layer may be used in combination in the heat generating region and the portion adjacent thereto. That is, the adhesive portion may have the same composition as the compress layer, or may be formed integrally with the compress layer. Further, the poultice layer and the adhesive portion can hold a poultice containing a pharmaceutically effective ingredient such as water or poultice liquid, poultice paste. In the poultice liquid, drugs such as menthol, camphor, and non-steroidal drugs can be blended.
[0027]
An example of the thermal material of the present invention is shown in FIG. In this figure, (a) and (b) are a schematic plan view and a cross-sectional view taken along line AA ′ of the thermal material, respectively. The thermal material of the present invention is mainly composed of a heating element 100, a sheet member 110, fixing means (surface fastener) 120, and temporary fixing means (adhesive part) 130. In FIG. 1, (c) is a schematic enlarged cross-sectional view of the heating element 100. The heating element 100 has a breathable film 101 on the surface in contact with the outside air, and a non-breathable film 102 on the surface facing the object to be attached. Nonwoven fabrics 104 and 105 are laminated outside the films 101 and 102, The periphery 106 is sealed by hot melt sealing or the like. The exothermic composition 103 is accommodated in the air-permeable bag having such a configuration. The nonwoven fabric 104 can be engaged with the hook-and-loop fastener 120.
[0028]
The thermal material shown in FIG. 1 has a configuration in which one hook-and-loop fastener that engages with the nonwoven fabric is provided in order to fix the heating element, but the hook-and-loop fastener is not limited to one place, for example, as shown in FIG. As described above, a hook-and-loop fastener 120 ′ may be further provided at the end opposite to the sheet member of the heating element having the hook-and-loop fastener 120. In this figure, (a) and (b) are a schematic plan view and a cross-sectional view taken along line AA ′ of the thermal material, respectively. In this case, the hook-and-loop fastener 120 ′ is also provided on the side opposite to the hook-and-loop fastener 120 (the surface side in contact with the outside air), and the hook-and-loop fastener 120 side of the stretchable sheet member also needs to be a non-woven fabric. By setting it as the above structure, the fitting property of a thermal material and a thermal effect improve further.
[0029]
FIG. 3 shows another embodiment of the thermal material of the present invention. In this figure, (a) and (b) are a schematic plan view and a cross-sectional view taken along line AA ′ of the thermal material, respectively. In this aspect, sheet members of the same length are provided on both sides of the heating element, and the temporary fixing means are respectively provided on the sheet members in the boundary region between the two heating elements and the sheet member. Yes.
[0030]
Next, an example of a method for connecting the sheet member and the heating element will be described. Any connection method may be used as long as the characteristics of the thermal material of the present invention are not impaired. For example, the connection method can be as follows.
[0031]
As shown in FIG. 4, the exothermic composition 103 is sandwiched between the composite film of the breathable film 101 and the nonwoven fabric 104 having a predetermined shape and the composite film of the non-breathable film 102 and the nonwoven fabric 105, and the periphery 106 is thermocompression bonded. Seal with etc. At this time, the side connected to the sheet member is not crimped about 5 to 20 mm from the end. Next, the stretchable sheet member is sandwiched between the two composite films that have not been pressure-bonded, and this part is fixed by thermocompression bonding or an adhesive. In this example, the side that is not connected to the sheet member is pressure-bonded in a protruding state of about 10 to 30 mm, and an adhesive is applied as a temporary fixing means on the non-woven fabric 105 of the protruding portion. Etc. to form a sticky part. Further, the sheet member may be connected to both sides of the periphery 106 where the exothermic composition is sandwiched as described above. When using a thermal material as a hot compress, a compress layer can also be formed on the surface of the heating element on the side in contact with the mounting object.
[0032]
Alternatively, as shown in FIG. 5, the exothermic composition 103 is sandwiched between a breathable film 101 having a predetermined shape and the composite film of the nonwoven fabric 104 and the non-breathable film 102, and the periphery is sealed by thermocompression bonding or the like. After the heating element is formed, it is fixed on the sheet member 110 using an adhesive or the like. The temporary fastening means is formed on the sheet member adjacent to the position where the heating element is attached.
[0033]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples.
[0034]
Example
Stir and mix iron powder (58.0 parts), activated carbon (5.0 parts), NaCl (2.0 parts), water (30.0 parts) and Sunfresh ST571 (manufactured by Sanyo Chemical) (5.0 parts). Thus, an exothermic composition was prepared. Next, a polyethylene breathable film coated with a rectangular polyester nonwoven fabric of 60 mm × 185 mm and a non-breathable polyethylene film coated with a rayon nonwoven fabric were heat-sealed 30 mm in the longitudinal direction from one end, and 142 mm from there Until then, only the periphery is heat-sealed with a width of about 5 mm and bonded to form a bag, and 15 g of the exothermic composition is put therein, the remaining unsealed portion is heat-sealed with a width of 5 mm, and the exothermic composition is enclosed. Formed bags. Therefore, this heating element has a seal portion with a width of 30 mm from the end in the longitudinal direction, followed by a portion (50 mm × 142 mm) in which the heat-generating composition is enclosed, and has a 5 mm seal portion at the tip. An unsealed part of 8 mm remains.
[0035]
Also, a polyester nonwoven fabric (26 g / m) on both sides of a stretchable polyethylene film (30 μm) in which holes of 0.5 mm diameter are arranged in a staggered pattern at a pitch of 2 mm ² ) Were bonded together to produce a stretchable sheet member. At this time, the flow direction of the fibers of the nonwoven fabric was perpendicular to the expansion / contraction direction of the sheet member. Next, one end of the sheet member (60 mm × 200 mm) is sandwiched between unsealed portions of the heating element and heat-sealed with a width of 10 mm, and the other end is a surface fastener having a width of 20 mm and a length of 73 mm (3M hook tape, KJ- 5476H03) was pasted with an adhesive and further heat-sealed with a width of 3 mm. On the other hand, an adhesive (SIS, manufactured by Nippon NSC Co., Ltd., SK-7, 50 g / m) with a width of 25 mm is applied to the surface of the 30 mm wide seal portion of the heating element facing the mounting target. ² ) Was applied to form a sticky part. The thermal material of this invention was produced as mentioned above.
[0036]
Comparative example
In the same manner as in the above example, for comparison, a thermal material was produced which was the same except that the adhesive was not applied to the seal portion of the heating element.
[0037]
Test example
The thermal material produced as described above was worn by the subjects themselves on the upper arms of five subjects (A to E), and the usability and the like were scored.
[0038]
Regarding the ease of wearing, all subjects gave a high score to the thermal material of the present invention. Therefore, the usability of the thermal material of the present invention was proved.
[0039]
In addition, all subjects felt comfortable heat during the application of heat for 8 hours after wearing, but there was no significant difference in the comfort between the heat material of the present invention and the heat material of the comparative example. . In addition, when the thermal material was removed after 8 hours and the skin surface was observed, there was no particular change in the skin surface for either the thermal material of the present invention or the comparative thermal material, and the thermal material was used for a long time. No abnormalities such as low-temperature burns, redness, and rash were observed.
[0040]
For subjects A, B, and C, this experiment was repeated at the same site on the upper arm for 3 days. Again, no abnormalities were observed on the skin surface.
[0041]
For subjects D and E, the thermal material of the present invention and a commercially available thermal material of the type that is directly attached to the skin with a hydrophobic adhesive are respectively attached to the inner sides of both upper arms, and 8 hours a day. The use was repeated continuously for 3 days. No abnormality was observed in the skin using the thermal material of the present invention, but in the skin using the commercially available thermal material, D was used after the first day, and E was used on the third day. After use, redness (D, E), tearing feeling (D) and itching (E) occurred when the thermal material was peeled off and after peeling. When the skin surface temperature was measured by pasting a thermocouple (RK-50 ST-50) between the thermal material and the skin, the maximum temperature was about 41 ° C. in the case of the thermal material of the present invention, and a commercially available thermal material. The average temperature was about 40 ° C. In all cases, the maximum temperature was reached within 15 minutes from the start of use, and this maximum temperature lasted for more than 6.5 hours.
[0042]
Therefore, it is considered that the heat itself applied to the skin was the same between the heat material of the present invention and the commercially available heat material, and the difference in the skin condition observed in both arms D and E is the heat of the present invention. It was concluded that this was due to the difference in composition between the wood and a commercially available thermal material applied with an adhesive. This experiment proved the safety of the thermal material of the present invention.
[0043]
【The invention's effect】
In the heating material of the present invention, the heating element and the band-shaped sheet member for fixing the heating element are integrated, and a portion other than the heating region of the heating element or a weakly adhesive portion on the sheet member, etc. Since the temporary fixing means is provided, it can be easily mounted with one hand, the heat generating body fits well to the human body, and is not easily displaced during mounting, so that it can be used stably. In addition, since the adhesive does not exist on the skin immediately below the heat generating area of the heating element, it is possible to provide a highly safe thermal material that is free from concerns such as low-temperature burns, redness, and rash.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing an example of a thermal material of the present invention.
FIG. 2 is a schematic view showing another example of the thermal material of the present invention.
FIG. 3 is a schematic view showing another example of the thermal material of the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing a connection between a heating element and a sheet member in the thermal material of the present invention.
FIG. 5 is a diagram showing a connection between a heating element and a sheet member in the thermal material of the present invention.
[Explanation of symbols]
100 heating element,
101 breathable film,
102 non-breathable film,
103 exothermic composition,
104, 105 non-woven fabric,
110 sheet member,
111 elastic film,
112, 113 Non-woven fabric,
120, 120 'hook-and-loop fastener,
130 Temporary fastening means.

Claims

A heating element comprising a breathable bag and a heating element that generates heat upon contact with the air contained therein, and a band shape for mounting the heating element on a mounting object selected from the human body or its clothing A thermal material comprising a sheet member and a fixing means provided at an end portion on the surface side facing the mounting object of the sheet member,
One or more temporary fastening means made of an adhesive portion is provided in a portion adjacent to the heat generation area of the heating element on the side facing the mounting object of the sheet member,
A heating material, characterized in that an adhesive layer is not provided on the surface of the heating element facing the mounting object in the heating area.

The thermal material according to claim 1, wherein at least a part of the sheet member has extensibility or stretchability.

The thermal material according to claim 1 or 2, wherein the temporary fastening means including the adhesive portion is partially provided on a surface of the sheet member facing the mounting target.

The thermal material according to any one of claims 1 to 3, wherein the temporary fixing means including the adhesive portion is a hydrophobic adhesive layer or a hydrophilic poultice layer.

The thermal material of any one of Claims 1-4 by which the compress layer which is a layer of a hydrophilic compress agent is provided in the surface facing the mounting target object of a heat generating body.