JP4634698B2 - Vapor deposition equipment - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は蒸着により成膜可能な材料(以下、蒸着材料という)の成膜に用いられる成膜装置及び該成膜装置を用いたOLEDで代表される発光装置の作製方法に関する。特に、基板に対向して設けられた複数の蒸着源から蒸着材料を蒸発させて成膜を行う蒸着方法及び蒸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自発光型の発光素子としてEL素子を有した発光装置の研究が活発化している。この発光装置は有機ELディスプレイ(OELD:Organic EL Display)又は有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)とも呼ばれている。これらの発光装置は、動画表示に適した速い応答速度、低電圧、低消費電力駆動などの特徴を有しているため、新世代の携帯電話や携帯情報端末(PDA)をはじめ、次世代ディスプレイとして大きく注目されている。
【0003】
このEL素子は、有機化合物を含む層(以下、有機化合物層又はEL層と記す)が陽極と、陰極との間に挟まれた構造を有し、陽極と陰極とに電場を加えることにより、EL層からルミネッセンス(Electro Luminescence)が発光する。またEL素子からの発光は、一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と三重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(リン光)とがある。
【0004】
上記のEL層はコダック・イーストマン・カンパニーのTangらが提案した「正孔輸送層/発光層/電子輸送層」に代表される積層構造を有している。また、EL層を形成するEL材料は低分子系(モノマー系)材料と高分子系(ポリマー系)材料に大別され、低分子系材料は、図14に示すような蒸着装置を用いて成膜される。
【0005】
図14に示す蒸着装置は基板ホルダ1403に基板を設置し、EL材料、つまり蒸着材料を封入したルツボ1401と、昇華するEL材料の上昇を防止するシャッター1402と、ルツボ内のEL材料を加熱するヒータ(図示しない)とを有している。そして、ヒータにより加熱されたEL材料が昇華し、回転する基板に成膜される。このとき、均一に成膜を行うために、基板とルツボとの間の距離は1m以上離す必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述の蒸着装置や蒸着方法では、蒸着によりEL層を形成する場合、昇華したEL材料の殆どが蒸着装置の成膜室内の内壁、シャッター又は防着シールド(蒸着材料が成膜室の内壁に付着することを防ぐための保護板)に付着してしまった。そのため、EL層の成膜時において、高価なEL材料の利用効率が約1%以下と極めて低く、発光装置の製造コストは非常に高価なものとなっていた。
【0007】
また従来の蒸着装置は、均一な膜を得るため、基板と蒸着源との間隔を1m以上離す必要があった。そのため、蒸着装置自体が大型化し、蒸着装置の各成膜室の排気に要する時間も長時間となるため成膜速度が遅くなり、スループットが低下しまった。更に、蒸着装置は基板を回転させる構造であるため、大面積基板を目的とする蒸着装置には限界があった。
【0008】
またEL材料は、酸素や水の存在により容易に酸化して劣化してしまう問題がある。しかし、蒸着法により成膜を行う際には、容器(ガラス瓶)に入れられた蒸着材料を所定の量取りだし、蒸着装置内での被膜形成物に対向させた位置に設置された容器(代表的にはルツボ、蒸着ボート)に移しかえており、この移しかえ作業において蒸着材料に、酸素や水、更には不純物が混入する恐れがあった。
【0009】
更にガラス瓶から容器に移しかえる際に、例えば、グローブなどが備えられた成膜室の前処理室内で人間の手で行われていた。しかし、前処理室にグローブを備えた場合、真空とすることができず、大気圧で作業を行うこととなり、不純物の混入する可能性が高かった。例え、窒素雰囲気とされた前処理室内で移しかえを行うとしても、水分や酸素を極力低減することは困難であった。またロボットを使用することも考えられるが、蒸発材料は粉状であるため、移しかえる作業を行うロボットの作製は非常に困難である。そのため、EL素子の形成、すなわち下部電極上にEL層を形成する工程から上部電極形成工程までの工程を、不純物混入を避けることが可能な一貫したクローズドシステムとすることは困難であった。
【0010】
そこで本発明は、EL材料の利用効率を高め、且つ、EL層成膜の均一性やスループットの優れた成膜装置の一つである蒸着装置及び蒸着方法を提供するものである。また本発明の蒸着装置及び蒸着方法により作製される発光装置及びその作製方法を提供するものである。
【0011】
また本発明は、例えば、基板サイズが、320mm×400mm、370mm×470mm、550mm×650mm、600mm×720mm、680mm×880mm、1000mm×1200mm、1100mm×1250mm、1150mm×1300mmのような大面積基板に対して、効率よくEL材料を蒸着する方法を提供するものである。
【0012】
更に本発明は、EL材料への不純物混入を避けることが可能な製造システムを提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、基板と蒸着源とが相対的に移動することを特徴とする蒸着装置を提供する。すなわち本発明は、成膜室(蒸着室)内において、蒸着材料が封入された容器を設置した蒸着源ホルダが、基板に対してあるピッチで移動する、又は蒸着源に対して基板があるピッチで移動することを特徴とする。また、昇華した蒸着材料の端(すそ)が重なる(オーバーラップさせる)ように、蒸着源ホルダをあるピッチで移動させると好ましい。
【0014】
この蒸着源ホルダは、単数でも複数でもよいが、EL層の積層膜ごとに設けると効率よく連続的に蒸着することができる。また蒸着源ホルダに設置される容器は単数でも複数でもよく、また同一の蒸着材料が封入された容器を複数設置してもよい。なお、異なる蒸着材料を有する容器を設置した場合には、昇華した蒸着材料が混合された状態で基板に成膜することができる(これを共蒸着という)。
【0015】
次に、本発明の基板と蒸着源とが相対的に移動する経路の概略について説明する。なお図2を用いて、基板に対し蒸着源ホルダが移動する例で説明するが、本発明は基板と蒸着源とが相対的に移動すればよく、蒸着源ホルダの移動経路は図2に限定されるものではない。更に、4つの蒸着源ホルダA、B、C、Dの場合で説明するが、蒸着源ホルダはいくつ設けてもよいことは言うまでもない。
【0016】
図2(A)には、基板13と、蒸着源が設置された蒸着源ホルダA、B、C、Dと、蒸着源ホルダA、B、C、Dが基板に対して移動する経路とが記載される。まず、蒸着源ホルダAは、破線で示すようにX軸方向に順に移動し、X軸方向の成膜を終了する、次にY軸方向に順に移動し、Y軸方向の成膜終了後、点線の位置で停止する。その後、同様に蒸着源ホルダB、C、Dが破線で示すようにX軸方向に順に移動し、X軸方向の成膜を終了する。次にY軸方向に順に移動し、Y軸方向の成膜終了後、停止する。なお、蒸着源ホルダは、Y軸方向から移動を開始してもよく、移動の経路は図2(A)に限定されない。また、X軸方向とY軸方向とを交互に移動しても構わない。また、蒸着源ホルダが基板より外側を移動することにより、基板の端領域への蒸着を均一とすることができる。更に成膜室の大きさによっては、基板の端領域への蒸着を均一にするために、端領域の移動速度を中心領域より低下させるとよい。
【0017】
そして、各蒸着源ホルダは元の位置に戻り、次の基板に対する蒸着を開始する。各蒸着源ホルダが元の位置に戻るタイミングは、成膜終了後から、次の成膜前の間であればよく、他の蒸着源ホルダが成膜を行っている最中でも構わない。また、各蒸着源ホルダが停止した位置から次の基板に蒸着を開始しても構わない。
蒸着源ホルダが一往復する時間は実施者が適宜設定することができ、例えば5〜15分となる。
【0018】
次に図2(A)と異なる経路を、図2(B)を用いて説明する。図2(B)をみると、蒸着源ホルダAは、破線で示すように基板上のY軸方向に順に移動し、次にX軸方向に順に移動し、成膜終了後、点線で示すように蒸着源ホルダDの後ろに停止する。その後、同様に蒸着源ホルダB、C、Dが破線で示すようにX軸方向に順に移動し、次にY軸方向に順に移動し、成膜終了後、前の蒸着源ホルダの後ろに停止する。
【0019】
このように、蒸着源ホルダが元の位置に戻るよう経路を設定することにより、蒸着源ホルダの不要な移動がなく、成膜速度の向上、強いては発光装置のスループットを向上することができる。
【0020】
なお、図2(A)及び(B)において、蒸着源ホルダA、B、C、Dが移動を開始するタイミングは、前の蒸着源ホルダが停止した後でもよいし、停止する前であってもよい。また、蒸着された膜が固化する前に、次の蒸着源ホルダの移動を開始する場合、積層構造を有するEL層において、各膜との界面に蒸着材料が混合された領域(混合領域)を形成することができる。
【0021】
このような、基板と蒸着源ホルダA、B、C、Dとが相対的に移動する本発明により、基板と蒸着源ホルダとの距離を長く設ける必要なく装置の小型化を達成できる。また蒸着装置が小型となるため、昇華した蒸着材料が成膜室内の内壁、又は防着シールドへ付着することが低減され、蒸着材料を無駄なく利用することができる。更に本発明の蒸着方法において、基板を回転させる必要がないため、大面積基板に対応可能な蒸着装置を提供することができる。また、蒸着源ホルダが基板に対してX軸方向及びY軸方向に移動する本発明により、蒸着膜を均一に成膜することが可能となる。
【0022】
また、本発明は、蒸着処理を行う複数の成膜室が連続して配置された製造装置を提供できる。このように、複数の成膜室において蒸着処理を行うため、スループットが向上される。
【0023】
更に本発明は、蒸着材料が封入された容器を、大気に曝すことなく蒸着装置に直接設置することを可能とする製造システムを提供することができる。このような本発明により、蒸着材料の取り扱いが容易になり、蒸着材料への不純物混入を避けることができる。
【0024】
このような本発明の蒸着ルツボを有する蒸着装置やそれを用いる蒸着方法により、有機化合物層を有する発光装置を効率よく作製することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0026】
(実施の形態1)
本発明の蒸着装置を図1に示す。図1(A)はX方向断面図(A−A’点線における断面)、図1(B)はY方向断面図(B−B’点線における断面)、図1(C)は上面図である。なお、図1は蒸着途中のものを示す。
【0027】
図1において、成膜室11は、基板ホルダ12と、蒸着シャッター15が設置された蒸着源ホルダ17と、蒸着源ホルダを移動させる手段(図示しない)と、減圧雰囲気にする手段とを有する。そして、成膜室11には、基板13と、蒸着マスク14とが設置される。また、CCDカメラ(図示しない)を用いて蒸着マスクのアライメントを確認するとよい。蒸着源ホルダ17には蒸着材料18が封入された容器が設置されている。この成膜室11は、減圧雰囲気にする手段により、真空度が5×10-3Torr(0.665Pa)以下、好ましくは10-4〜10-6Paまで真空排気される。
【0028】
また蒸着の際、抵抗加熱により、蒸着材料は予め昇華(気化)されており、蒸着時にシャッター15が開くことにより基板13の方向へ飛散する。蒸発した蒸発材料19は、上方に飛散し、蒸着マスク14に設けられた開口部を通って基板13に選択的に蒸着される。なお、マイクロコンピュータにより成膜速度、蒸着源ホルダの移動速度、及びシャッターの開閉を制御できるようにしておくと良い。この蒸着源ホルダの移動速度により蒸着速度を制御することが可能となる。
【0029】
また図示しないが、成膜室11に設けられた水晶振動子により蒸着膜の膜厚を測定しながら蒸着することができる。この水晶振動子を用いて蒸着膜の膜厚を測定する場合、水晶振動子に蒸着された膜の質量変化を、共振周波数の変化として測定することができる。
【0030】
図1に示す蒸着装置においては、蒸着の際、基板13と蒸着源ホルダ17との間隔距離dを代表的には30cm以下、好ましくは20cm以下、更に好ましくは5cm〜15cmに狭め、蒸着材料の利用効率及びスループットを格段に向上させている。
【0031】
上記蒸着装置において、蒸着源ホルダ17は、容器(代表的にはルツボ)と、容器の外側に均熱部材を介して配設されたヒータと、このヒータの外側に設けられた断熱層と、これらを収納した外筒と、外筒の外側に旋回された冷却パイプと、ルツボの開口部を含む外筒の開口部を開閉する蒸着シャッター15とから構成されている。なお、該ヒータが容器に固定された状態で搬送できる容器であってもよい。また容器は、BNの焼結体、BNとAlNの複合焼結体、石英、又はグラファイトなどの材料で形成された、高温、高圧、減圧に耐えうるものとなっている。
【0032】
また、蒸着源ホルダ17は、水平を保ったまま、成膜室11内をX方向又はY方向に移動可能な機構が設けられている。ここでは蒸着源ホルダ17を二次元平面で図2(A)又は図2(B)に示したように蒸着源ホルダをジグザグに移動させる。また、蒸着源ホルダ17の移動ピッチも絶縁物の間隔に適宜、合わせればよい。なお、絶縁物10は第1の電極21の端部を覆うようにストライプ状に配置されている。
【0033】
また、蒸着源ホルダに備えられる有機化合物は必ずしも一つ又は一種である必要はなく、複数であってもよい。例えば、蒸着源ホルダに発光性の有機化合物として備えられている一種類の材料の他に、ドーパントとなりうる別の有機化合物(ドーパント材料)を一緒に備えておいても良い。蒸着させる有機化合物層として、ホスト材料と、ホスト材料よりも励起エネルギーが低い発光材料(ドーパント材料)とで構成し、ドーパントの励起エネルギーが、正孔輸送性領域の励起エネルギー及び電子輸送層の励起エネルギーよりも低くなるように設計することが好ましい。このことにより、ドーパントの分子励起子の拡散を防ぎ、効果的にドーパントを発光させることができる。また、ドーパントがキャリアトラップ型の材料であれば、キャリアの再結合効率も高めることができる。また、三重項励起エネルギーを発光に変換できる材料をドーパントとして混合領域に添加した場合も本発明に含めることとする。また、混合領域の形成においては、混合領域に濃度勾配をもたせてもよい。
【0034】
更に、一つの蒸着源ホルダに備えられる有機化合物を複数とする場合、互いの有機化合物が混ざりあうように蒸発する方向を被蒸着物の位置で交差するように斜めにすることが望ましい。また、共蒸着を行うため、蒸着源ホルダに、4種の蒸着材料(例えば、蒸着材料Aとしてホスト材料2種類、蒸着材料Bとしてドーパント材料2種類)を備えてもよい。また、画素サイズが小さい場合(或いは各絶縁物の間隔が狭い場合)には、容器内部を4分割して、それぞれを適宜蒸着させる共蒸着を行うことにより、精密に成膜することができる。
【0035】
また、基板13と蒸着源ホルダ17との間隔距離dを代表的には30cm以下、好ましくは5cm〜15cmに狭めるため、蒸着マスク14も加熱される恐れがある。従って、蒸着マスク14は、熱によって変形されにくい低熱膨張率を有する金属材料(例えば、タングステン、タンタル、クロム、ニッケルもしくはモリブデンといった高融点金属もしくはこれらの元素を含む合金、ステンレス、インコネル、ハステロイといった材料)を用いることが望ましい。例えば、ニッケル42%、鉄58%の低熱膨張合金などが挙げられる。また、加熱される蒸着マスクを冷却するため、蒸着マスクに冷却媒体(冷却水、冷却ガス)を循環させる機構を備えてもよい。
【0036】
また、マスクに付着した蒸着物をクリーニングするため、プラズマ発生手段により、成膜室内にプラズマを発生させ、マスクに付着した蒸着物を気化させて成膜室外に排気することが好ましい。そのため、マスクに別途電極を設け、いずれか一方に高周波電源20が接続されている。以上により、マスクは導電性材料で形成されることが好ましい。
【0037】
なお、蒸着マスク14は第1の電極21(陰極或いは陽極)上に蒸着膜を選択的に形成する際に使用するものであり、全面に蒸着膜を形成する場合には特に必要ではない。
【0038】
また、成膜室はAr、H、F、NF3、又はOから選ばれた一種又は複数種のガスを導入するガス導入手段と、気化させた蒸着物を排気する手段とを有している。上記構成により、メンテナンス時に成膜室内を大気にふれることなくクリーニングすることが可能となる。
【0039】
例えば、クリーニングを行うには、チャンバー内を窒素置換してから真空排気を行い、マスクと電極(基板シャッター)との間にプラズマが発生するように、いずれか一方に高周波電源(13.56MHZ)を接続すればよい。例えば、アルゴンと水素をそれぞれ流量30sccmで導入してチャンバー内の雰囲気が安定したら、800WのRF電力を投入してプラズマを発生させればよく、マスクとチャンバー内壁をクリーニングすることができる。
【0040】
また、成膜室11には、成膜室内を真空にする真空排気処理室と連結されている。真空排気処理室としては、磁気浮上型のターボ分子ポンプ、クライオポンプ、又はドライポンプが備えられている。これにより成膜室11の到達真空度を10-5〜10-6Paにすることが可能であり、更にポンプ側及び排気系からの不純物の逆拡散を制御することができる。成膜室11に不純物が導入されるのを防ぐため、導入するガスとしては、窒素や希ガス等の不活性ガスを用いる。導入されるこれらのガスは、装置内に導入される前にガス精製機により高純度化されたものを用いる。従って、ガスが高純度化された後に成膜室11に導入されるようにガス精製機を備えておく必要がある。これにより、ガス中に含まれる酸素や水、その他の不純物を予め除去することができるため、成膜室11にこれらの不純物が導入されるのを防ぐことができる。
【0041】
また、基板ホルダ12は永久磁石を備えており、金属からなる蒸着マスクを磁力で固定しており、その間に挟まれる基板13も固定されている。ここでは、蒸着マスクが基板13と密接している例を示したが、ある程度の間隔を有して固定する基板ホルダや蒸着マスクホルダを適宜設けてもよい。
【0042】
以上のような蒸着源ホルダが移動する機構を有する成膜室により、基板と蒸着源ホルダとの距離を長くする必要がなく、蒸着膜を均一に成膜することが可能となる。
【0043】
よって本発明により、基板と蒸着源ホルダとの距離を短くでき、蒸着装置の小型化を達成することができる。そして、蒸着装置が小型となるため、昇華した蒸着材料が成膜室内の内壁、又は防着シールドへ付着することが低減され、蒸着材料を有効に利用することができる。更に、本発明の蒸着方法において、基板を回転させる必要がないため、大面積基板に対応可能な蒸着装置を提供することができる。
【0044】
また、このように基板と蒸着源ホルダとの距離を短くすることにより、蒸着膜を薄く制御良く蒸着することができる。
【0045】
(実施の形態2)
次に本発明の蒸着材料を封入する容器と、その周辺の蒸着源ホルダの構成について図3を用いて詳述する。なお図3では、シャッターが開いた状態を示している。
【0046】
図3(A)には、蒸着源ホルダ304に設置された一つの容器周辺の断面図を示しており、蒸着源ホルダに設けられた加熱手段303、加熱手段の電源307、容器の蒸着材料302、容器内に設けられたフィルター305、及び容器の上部に設けられた開口部上方に配置されたシャッター306が記載される。また、加熱手段303には、抵抗加熱、高周波、レーザー等を用いればよく、具体的には電気コイルを用いればよい。
【0047】
そして、加熱手段303により加熱された蒸着材料302は昇華し、昇華された蒸着材料302は、容器の開口部から上方へ上昇していく。このとき、ある一定(フィルターの目)以上の大きさを有する昇華された材料は、容器内に設けられたフィルター305を通過することができず、容器内へ戻り、再度昇華される。また、フィルター305を導電性の高い材料で形成し、加熱手段(図示しない)により加熱してもよい。この加熱により、フィルターへの蒸着材料の固化、付着を防止することができる。
【0048】
このようなフィルターを設ける構成の容器により、大きさの揃った蒸着材料が蒸着するため、成膜速度の制御や、均一な膜厚を得ることができ、均一でむらのない蒸着を行うことができる。もちろん、均一でむらのない蒸着が可能な場合は、必ずしもフィルターを設ける必要はない。なお、容器の形状は図3(A)に限定されるものではない。
【0049】
次に、図3(B)を参照して、図3(A)と異なる構成の蒸着材料が封入された容器について説明する。
【0050】
図3(B)をみると、蒸着源ホルダに設置された容器311と、容器内の蒸着材料312と、蒸着源ホルダに設けられた第1の加熱手段313、第1の加熱手段の電源318、容器の開口部上に配置されたシャッター317、開口部上方に設けられた板316、フィルターを囲むように設けられた第2の加熱手段314、及び第2の加熱手段の電源319が記載される。
【0051】
そして、第1の加熱手段313により加熱された蒸着材料312は昇華し、昇華された蒸着材料は、容器311の開口部から上方へ上昇していく。このとき、ある一定以上の大きさを有する昇華された材料は、容器の開口部上方に設けられた板316と第2の加熱手段314との間を通過することができず、板316と衝突し、容器内へ戻る。そして、板ー316は第2の加熱手段314により加熱されるため、板316への蒸着材料の固化、付着を防止することができる。更に、板316は導電性の高い材料で形成することが好ましい。なお、板のかわりにフィルターを設けても構わない。
【0052】
また、第1の加熱手段313による加熱温度(T1)は、蒸着材料の昇華温度(TA)より高い温度を与えるが、第2の加熱手段314による加熱温度(T2)は第1の加熱手段より低温で構わない。これは、一度昇華した蒸着材料は、昇華されやすいため、実際の昇華温度をかけなくとも昇華するからである。すなわち、各加熱温度はT1≫T2>TAとなればよい。
【0053】
このような、板の周りに加熱手段を設ける構成の容器により、大きさの揃った蒸着材料が昇華し、また昇華された材料は、加熱手段の近くを通過していくため、板への蒸着材料の付着が低減され、更に成膜速度の制御や、均一な膜厚を得ることができ、均一でむらのない蒸着を行うことができる。もちろん、均一でむらのない蒸着が可能な場合は、必ずしも板を設ける必要はない。また、容器の形状は図3に限定されるものではなく、例えば、図4に示すような形状でもよい。
【0054】
図4(A)は、蒸着源ホルダ404に加熱手段402が設けられた例であり、容器の開口部が上に向かって狭くなっている容器403、405の形状例の断面図が記載される。また開口部の広い容器に、精製した蒸着材料を封入後、蓋等を用いて図4(A)に示す容器403、405の形状としても構わない。そして、上に向かって狭くなっている容器の開口部の直径を、成膜したい蒸着材料の大きさとしておけば、フィルターと同様の効果を得ることができる。
【0055】
また、図4(B)には、容器に加熱手段412が設けられた例を示す。容器413、415の形状は図4(A)と同様であるが、容器自体に加熱手段412が設けられている。そして、この加熱手段の電源は蒸着源ホルダに設置した段階でオン状態となるよう設計すればよい。このような容器自体に加熱手段が設けられた構成により、加熱しずらい形状の開口部を有する容器であっても、十分に蒸着材料に熱を与えることができる。
【0056】
次に蒸着源ホルダの具体的な構成について図5を用いて説明する。図5(A)及び(B)は蒸着源ホルダの拡大図を示す。
【0057】
図5(A)は、蒸着源ホルダ502に蒸着材料が封入された4つの容器501を格子状に設け、各容器上にシャッター503を設けた構成例であり、図5(B)は蒸着源ホルダ512に蒸着材料が封入された4つの容器511を直線状に設け、各容器上にシャッター513を設けたの構成例である。
【0058】
図5(A)又は(B)に記載の蒸着源ホルダ502、512に、同一材料が封入された容器501、511を複数設置してもよく、単数の容器を設置しても構わない。また異なる蒸着材料(例えば、ホスト材料とゲスト材料)が封入された容器を設置して共蒸着を行ってもよい。そして上述したように、容器を加熱することにより蒸着材料が昇華し、基板に成膜が行われる。
【0059】
また、図5(A)又は(B)のように、各容器の上方にシャッター503、513を設け、昇華した蒸着材料を成膜するか否かを制御するとよい。またシャッターは、全容器の上方に一つのみ設けても構わない。またこのシャッターにより、成膜しない蒸着源ホルダ、すなわち待機している蒸着源ホルダへの加熱を止めることなく、不要な蒸着材料が昇華し、飛散することを低減できる。なお、蒸着源ホルダの構成は図5に限定されるものではなく、実施者が適宜設計すればよい。
【0060】
以上のような蒸着源ホルダ及び容器により、蒸着材料を効率よく昇華でき、更に蒸着材料の大きさが揃った状態で成膜が行えるため、均一でむらのない蒸着膜が形成される。また、蒸着源ホルダに複数の蒸着材料を設置できるため、容易に共蒸着を行うことができる。また、EL層の膜ごとに成膜室を移動せず、目的に応じたEL層を一度に形成することができる。
【0061】
(実施の形態3)
次に、上述したような容器に精製した蒸着材料を封入し、搬送後、その容器を直接成膜装置である蒸着装置に設置し、蒸着を行う製造方法のシステムについて、図6を用いて説明する。
【0062】
図6には、蒸着材料である有機化合物材料を生産、精製している製造者(代表的には材料メーカー)618と、蒸着装置を有する発光装置メーカーであり、発光装置の製造者(代表的には生産工場)619における製造システムが記載される。
【0063】
まず発光装置メーカー619から材料メーカー618に発注610を行う。材料メーカー618は発注610に基づいて、蒸着材料を昇華精製し、第1の容器(代表的には、ルツボ)611へ高純度に精製された粉末状の蒸着材料612を封入する。その後、材料メーカー618が第1の容器の内部又は外部に余分な不純物が付着しないように大気から隔離し、清浄環境室内で汚染から防ぐための第2の容器621a及び621bへ第1の容器611を収納し、密閉する。密閉する際には、第2の容器621a及び621bの内部は、真空、又は窒素などの不活性ガスで充填することが好ましい。なお、超高純度の蒸着材料612を精製又は収納する前に第1の容器611及び第2の容器621a及び621bをクリーニングしておくことが好ましい。また、第2の容器621a及び621bは、酸素や水分の混入をブロックするバリア性を備えた包装フィルムであってもよいが、自動で取り出し可能とするため、筒状、又は箱状の頑丈な遮光性を有する容器とすることが好ましい。
【0064】
その後、第1の容器611は第2の容器621a及び621bに密閉されたままの状態で、材料メーカー618から発光装置メーカー619に搬送617される。
【0065】
発光装置メーカー619では、第1の容器611は第2の容器621a及び621bに密閉されたままの状態で、真空排気可能な処理室613に直接導入される。なお、処理室613は内部に加熱手段614、基板保持手段(図示しない)が設置されている蒸着装置である。
【0066】
その後、処理室613内を真空排気して酸素や水分が極力低減されたクリーンな状態にした後、真空を破ることなく、第2の容器621a及び621bから第1の容器611を取り出し、第1の容器611を加熱手段614に接して設置し、蒸着源を用意することができる。なお、処理室613には被蒸着物(ここでは基板)615が第1の容器611に対向するように設置される。
【0067】
次いで、加熱手段614によって蒸着材料に熱を加えて被蒸着物615の表面に蒸着膜616を形成する。こうして得られた蒸着膜616は不純物を含まず、この蒸着膜616を用いて発光素子を完成させた場合、高い信頼性と高い輝度を実現することができる。
【0068】
また成膜後、第1の容器611に残留した蒸着材料を、発光装置メーカー619において昇華精製してもよい。成膜後に第1の容器611を第2の容器621a及び621bへ設置し、処理室613から取り出し、昇華精製を行う精製室へ搬送する。そこで、残留した蒸着材料を昇華精製し、別の容器へ高純度に精製された粉末状の蒸着材料を封入する。その後、第2の容器で密閉した状態で処理室613へ搬送し、蒸着処理を行う。このとき、残留した蒸着材料を精製する温度(T3)と、上昇している蒸着材料周囲の温度(T4)と、昇華精製された蒸着材料周囲の温度(T5)との関係は、T3>T4>T5を満たすと好ましい。すなわち、昇華精製する場合、昇華精製される蒸着材料を封入する容器側に向かって温度を低くしておくと、対流が生じ、効率よく昇華精製を行うことができる。なお、昇華精製を行う精製室は、処理室613に接して設け、密閉用の第2の容器を使用せずに、昇華精製された蒸着材料を搬送してもよい。
【0069】
以上のように、第1の容器611は一度も大気に触れることなく処理室613である蒸着チャンバーに設置され、材料メーカーで蒸着材料612を収納した段階での純度を維持したまま、蒸着を行うことを可能とする。従って本発明により、全自動化してスループットを向上させる製造システムを実現するとともに、材料メーカー618で精製した蒸着材料612への不純物混入を避けることが可能な一貫したクローズドシステムを実現することが可能となる。更に、発注に基づいて材料メーカーで第1の容器611に直接蒸着材料612を収納するため、必要な量だけを発光装置メーカーに提供し、比較的高価な蒸着材料を効率よく使用することができる。なお、第1の容器や第2の容器は再利用することができ、低コストにもつながる。
【0070】
次に、搬送する容器の形態について図7を用いて具体的に説明する。搬送に用いる上部(621a)と下部(621b)に分かれる第2の容器は、第2の容器の上部に設けられた第1の容器を固定するための固定手段706と、固定手段に加圧するためのバネ705と、第2の容器の下部に設けられた第2の容器を減圧保持するためガス経路となるガス導入口708と、上部容器621aと下部容器621bとを固定するOリング707と、留め具702と有している。この第2の容器内には、精製された蒸着材料が封入された第1の容器611が設置されている。なお、第2の容器はステンレスを含む材料で形成され、第1の容器はチタンを有する材料で形成するとよい。
【0071】
材料メーカーにおいて、第1の容器611に精製した蒸着材料を封入する。そして、Oリング707を介して第2の上部621aと下部621bとを合わせ、留め具702で上部容器621aと下部容器621bとを固定し、第2の容器内に第1の容器611を密閉する。その後、ガス導入口708を介して第2の容器内を減圧し、更に窒素雰囲気に置換し、バネ705を調節して固定手段706により第1の容器611を固定する。なお、第2の容器内に乾燥剤を設置してもよい。このように第2の容器内を真空や減圧、窒素雰囲気に保持すると、蒸着材料へのわずかな酸素や水の付着でさえ防止することができる。
【0072】
この状態で発光装置メーカー619へ搬送され、第1の容器611を直接処理室613へ設置する。その後、加熱により蒸着材料は昇華し、蒸着膜616の成膜が行われる。
【0073】
次に、図8及び図9を用いて、第2の容器に密閉されて搬送される第1の容器611を成膜室806へ設置する機構を説明する。なお、図8及び図9は第1の容器の搬送途中を示すものである。
【0074】
図8(A)は、第1の容器又は第2の容器を載せる台804と、蒸着源ホルダ803と、台804と蒸着源ホルダ803とを載せ移動させる手段807と、第1の容器を搬送するための搬送手段802とを有する設置室(ロードロック室ともいう)805の上面図が記載され、図8(B)は設置室の斜視図が記載される。また、設置室805は成膜室806と隣り合うように配置され、ガス導入口を介して雰囲気を制御する手段により設置室の雰囲気を制御することが可能である。なお、本発明の搬送手段は、図8に記載されるように第1の容器の側面を挟んで搬送する構成に限定されるものではなく、第1の容器の上方から、該第1の容器を挟んで(つまんで)搬送する構成でも構わない。
【0075】
このような設置室805に、留め具702を外した状態で第2の容器を台804上に配置する。次いで、雰囲気を制御する手段により、設置室805内を減圧状態とする。設置室内の圧力と第2の容器内の圧力とが等しくなるとき、容易に第2の容器は開封できる状態となる。そして搬送手段802により、第2容器の上部621aを取り外し、第1の容器611は蒸着源ホルダ803に設置される。なお図示しないが、取り外した上部621aを配置する箇所は適宜設けられる。そして、移動手段807が移動(スライド)し、蒸着源ホルダ803は設置室805から成膜室806へ移動する。
【0076】
その後、蒸着源ホルダ803に設けられた加熱手段により、蒸着材料は昇華され、成膜が開始される。この成膜時に、蒸着源ホルダ803に設けられたシャッター(図示しない)が開くと、昇華した蒸着材料は基板の方向へ飛散し、基板に蒸着され、発光層(正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層を含む)が形成される。
【0077】
そして、蒸着が完了した後、蒸着源ホルダ803は設置室805に戻り、搬送手段802により、蒸着源ホルダ803に設置された第1の容器611は、台804に設置された第2の容器の下部容器(図示しない)に移され、上部容器621aにより密閉される。このとき、第1の容器と、上部容器621aと、下部容器とは、搬送された組み合わせで密閉することが好ましい。この状態で、設置室805を大気圧とし、第2の容器を設置室から取り出し、留め具702を固定して材料メーカー618へ搬送される。
【0078】
なお、蒸着を開始する蒸着源ホルダと、蒸着が終了した蒸着源ホルダとの搬送を効率よくおこなうため、移動手段807は回転する機能を有してもよい。また搬送手段802は、蒸着源ホルダに設置される第1の容器の数のアームを有してもよく、搬送手段802を複数設けてもよい。
【0079】
また、移動手段807のかわりに、台804と蒸着源ホルダ803との間に回転する台(回転台820)を配置し、蒸着を開始する前における第1の容器の蒸着源ホルダへの設置と、蒸着終了後における第1容器の第2容器への設置とを効率よく行うことができる。
【0080】
効率よく行う方法を、図17を用いて説明すると、前の蒸着源ホルダ803が蒸着を行っているとき、上述したように、次の第1の容器611(1〜4の番号を付している)を台804に設置し、次いで搬送手段により回転台820の一方に設置される。そして回転台820を180度回転させる。その後、蒸着が終了した蒸着源ホルダ803の第1の容器611は、搬送手段802により、蒸着源ホルダ803から取り外され、回転台820の他方へ設置される。このとき第1の容器611を反時計回りに90度回転させた後、回転台へ設置する。そして、回転台820を180度回転させる。そして、搬送手段により、回転台820の一方に設置される次の第1の容器を蒸着源ホルダ803に設置し、蒸着源ホルダは成膜室へ移動する。その後、搬送手段802により回転台820の他方に設置された第1の容器を台804に設置し、第2の容器で密閉し、設置室805から取り出す。このような構成により、蒸着を開始する前の第1容器の蒸着源ホルダへの設置と、蒸着終了後の第1容器の第2容器への設置とを効率よく行うことができる。
【0081】
なお、搬送手段802は、第1の容器の側面を挟む機構を有しても、上面、すなわち蓋を挟む機構を有する機能を有していてもよい。更に回転台に加熱手段を設け、蒸着源ホルダ内の材料の予備加熱を行ってもよい。
また蒸着源ホルダに設置される水晶振動子の交換等のメンテナンスを設置室で行うことができる。
【0082】
図20では、別の蒸着前及び蒸着後第1の容器の交換を行う場合を説明する。
【0083】
図20に示す設置室805は、第2の容器の蓋を開けるための第1の搬送手段825と、第2の容器から第1の容器を取り出し、蒸着源ホルダに設置するための第2の搬送手段826とを有することを特徴とする。第1及び第2の搬送手段は、それぞれつまみ823を有している。
【0084】
まず、回転台に固定された第2の容器の蓋を開け、回転台820を回転軸821により半回転させる。そして第2の搬送手段を用いて、蓋の開いた第2の容器から第1の容器を取り出し、開閉窓824を開けて成膜室806に設けられている蒸着源ホルダへ搬送し、設置する。開閉窓を開ける場合は、設置室及び成膜室は同程度の減圧状態に保持された状態とし、成膜室の不純物汚染を防止する。そして開閉窓を閉めた後、蒸着源ホルダ803が移動し、成膜室に設置される基板822に対する蒸着が開始される。
【0085】
成膜室806で蒸着が行われている間に、設置室を大気圧開放し、新たな蒸着材料が封入された第2の容器を回転台820に設置し、設置室を再び減圧状態とする。このとき回転軸により、空の回転台が手前になるようにするとよい。
【0086】
その後、第2の搬送手段826を用いて蒸着が終了した第1の容器を回転台の第2の容器へ戻し、第1の搬送手段825が狭持している蓋を閉める。次いで第1の搬送手段825により、新たな第2の容器の蓋を開け、第2の搬送手段826により第1の容器を取り出し、蒸着源ホルダに設置する。そして成膜室で蒸着が行われている間に、設置室を大気圧とし使用済みの第1及び第2の容器を取り出し、新たな第1及び第2の容器を設置する。
【0087】
以上のように、材料が封入される第1の容器を大気に曝さず、且つ効率よく第1及び第2の容器の交換を行うことができる。
【0088】
次に、図8、図17、及び図20とは別の方法で、第2の容器に密閉されて搬送される複数の第1の容器を複数の蒸着源ホルダに設置する機構を、図9を用いて説明する。
【0089】
図9(A)は、第1の容器又は第2の容器を載せる台904と、複数の蒸着源ホルダ903と、第1の容器を搬送するための複数の搬送手段902と、回転台907とを有する設置室905の上面図が記載され、図9(B)は設置室905の斜視図が記載される。また、設置室905は成膜室906と隣り合うように配置され、ガス導入口を介して雰囲気を制御する手段により設置室の雰囲気を制御することが可能である。
【0090】
このような回転台907や複数の搬送手段902により、複数の第1の容器611を複数の蒸着源ホルダ905に設置し、成膜が完了した複数の蒸着源ホルダから複数の第1の容器611を台904に移す作業を効率よく行うことができる。このとき、第1の容器611は搬送されてきた第2の容器に設置されることが好ましい。
【0091】
以上のような蒸着装置で形成された蒸着膜は、不純物を極限まで低くすることができ、この蒸着膜を用いて発光素子を完成させた場合、高い信頼性や輝度を実現することができる。またこのような製造システムにより、材料メーカーで封入された容器を直接蒸着装置に設置できるため、蒸着材料が酸素や水の付着を防止でき、今後のさらなる発光素子の超高純度化への対応が可能となる。また、蒸着材料の残留を有する容器を再度精製することにより、材料の無駄をなくすことができる。更に、第1の容器及び第2の容器は再利用することができ、低コスト化を実現することができる。
【0092】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、実施例を説明するための全図において、同一部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0093】
(実施例1)
本実施例では、絶縁表面を有する基板上にTFTを形成し、更に発光素子であるEL素子を形成する例を図10に示す。本実施例では画素部においてEL素子と接続される一つのTFTの断面図を示す。
【0094】
まず図10(A)に示すように、絶縁表面を有する基板200上に酸化シリコン膜、窒化シリコン膜又は酸化窒化シリコン膜などの絶縁膜の積層からなる下地絶縁膜201を形成する。ここでは下地絶縁膜201として2層構造を用いるが、前記絶縁膜の単層膜又は2層以上積層させた構造を用いても良い。下地絶縁膜の一層目としては、プラズマCVD法を用い、SiH4、NH3、及びN2Oを反応ガスとして成膜される酸化窒化シリコン膜を10〜200nm(好ましくは50〜100nm)形成する。ここでは、膜厚50nmの酸化窒化シリコン膜(組成比Si=32%、O=27%、N=24%、H=17%)を形成する。次いで、下地絶縁膜のニ層目としては、プラズマCVD法を用い、SiH4及びN2Oを反応ガスとして成膜される酸化窒化シリコン膜を50〜200nm(好ましくは100〜150nm)の厚さに積層形成する。ここでは、膜厚100nmの酸化窒化シリコン膜(組成比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)を形成する。
【0095】
次いで、下地絶縁膜201上に半導体層を形成する。半導体層は、非晶質構造を有する半導体膜を公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、又はプラズマCVD法等)により成膜した後、結晶化処理(レーザー結晶化法、熱結晶化法、又はニッケルなどの触媒を用いた熱結晶化法等)を行って得られた結晶質半導体膜を所望の形状にパターニングして形成する。この半導体層の厚さは25〜80nm(好ましくは30〜60nm)の厚さで形成する。結晶質半導体膜の材料に限定はないが、好ましくはシリコン又はシリコンゲルマニウム合金などで形成すると良い。
【0096】
また、レーザー結晶化法で結晶質半導体膜を作製する場合には、パルス発振型又は連続発光型のエキシマレーザーやYAGレーザー、YVO4レーザーを用いることができる。これらのレーザーを用いる場合には、レーザー発振器から放射されたレーザー光を光学系で線状に集光し半導体膜に照射する方法を用いると良い。結晶化の条件は実施者が適宣選択するものであるが、エキシマレーザーを用いる場合はパルス発振周波数を30Hzとし、レーザーエネルギー密度を100〜400mJ/cm2(代表的には200〜300mJ/cm2)とする。また、YAGレーザーを用いる場合にはその第2高調波を用いパルス発振周波数を1〜10kHzとし、レーザーエネルギー密度を300〜600mJ/cm2(代表的には350〜500mJ/cm2)とすると良い。そして幅100〜1000μm、例えば400μmで線状に集光したレーザー光を基板全面に渡って照射し、この時の線状レーザー光の重ね合わせ率(オーバーラップ率)を50〜98%として行えばよい。
【0097】
次いで、フッ酸を含むエッチャントで半導体層の表面を洗浄し、半導体層を覆うゲート絶縁膜202を形成する。ゲート絶縁膜202はプラズマCVD法又はスパッタ法を用い、厚さを40〜150nmとしてシリコンを含む絶縁膜で形成する。本実施例では、プラズマCVD法により115nmの厚さで酸化窒化シリコン膜(組成比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)で形成する。勿論、ゲート絶縁膜202は酸化窒化シリコン膜に限定されるものでなく、他のシリコンを含む絶縁膜を単層又は積層構造として用いても良い。
【0098】
次いで、ゲート絶縁膜202の表面を洗浄した後、ゲート電極210を形成する。
【0099】
次いで、半導体にp型を付与する不純物元素(Bなど)、ここではボロンを適宜添加して、ソース領域211及びドレイン領域212を形成する。不純物元素を添加した後、不純物元素を活性化するために加熱処理、強光の照射、又はレーザー光の照射を行う。また、活性化と同時にゲート絶縁膜へのプラズマダメージやゲート絶縁膜と半導体層との界面へのプラズマダメージを回復することができる。特に、室温〜300℃の雰囲気中において、表面又は裏面からエキシマレーザーを用いて不純物元素を活性化させる。またYAGレーザーの第2高調波を照射して活性化させてもよく、YAGレーザーはメンテナンスが少なくて済むため好ましい活性化手段である。
【0100】
以降の工程は、水素化を行った後、有機材料又は無機材料からなる(例えば、感光性有機樹脂からなる)絶縁物213aを形成し、その後、窒化アルミニウム膜、AlNXYで示される窒化酸化アルミニウム膜、又は窒化珪素膜からなる第1の保護膜213bを形成する。なお、AlNXYで示される膜は、AlN又はAlからなるターゲットを用いたRFスパッタ法により、前記ガス導入系から酸素又は窒素又は希ガスを導入して成膜すればよい。AlNXYで示される層中に窒素を数atom%以上、好ましくは2.5〜47.5atom%含む範囲であればよく、酸素を47.5atom%以下、好ましくは、0.01〜20atom%未満であればよい。次いで、ソース領域211、又はドレイン領域212に達するコンタクトホールを形成する。次いで、ソース電極(配線)215、ドレイン電極214を形成してTFT(pチャネル型TFT)を完成させる。このTFTがOLED(Organic Light Emitting Device)に供給する電流を制御するTFTとなる。
【0101】
また、本実施例のTFT構造に限定されず、必要があればチャネル形成領域とドレイン領域(又はソース領域)との間にLDD領域を有する低濃度ドレイン(LDD:Lightly Doped Drain)構造としてもよい。この構造はチャネル形成領域と、高濃度に不純物元素を添加して形成するソース領域又はドレイン領域との間に低濃度に不純物元素を添加した領域を設けたものであり、この領域をLDD領域と呼んでいる。更にゲート絶縁膜を介してLDD領域をゲート電極と重ねて配置させた、いわゆるGOLD(Gate-drain Overlapped LDD)構造としてもよい。なお、ゲート電極を積層構造とし、上部ゲート電極と、下部ゲート電極とのテーパ角を異なるようにエッチングし、ゲート電極をマスクとしたセルフアラインでLDD構造やGOLD構造を形成すると好ましい。
【0102】
また、本実施例ではpチャネル型TFTを用いて説明したが、p型不純物元素に代えてn型不純物元素(P、As等)を用いることによってnチャネル型TFTを形成することができることは言うまでもない。
【0103】
次いで、画素部において、ドレイン領域と接する接続電極に接する第1の電極217をマトリクス状に配置する。この第1の電極217は、発光素子の陽極又は陰極となる。次いで、第1の電極217の端部を覆う絶縁物(バンク、隔壁、障壁、土手などと呼ばれる)216を形成する。絶縁物216は、感光性の有機樹脂を用いる。例えば、絶縁物216の材料としてネガ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物216の上端部に第1の曲率半径を有する曲面を有し、前記絶縁物の下端部に第2の曲率半径を有する曲面を有しており、前記第1の曲率半径及び前記第2の曲率半径は、0.2μm〜3μmとすることが好ましい。次いで、画素部に有機化合物を含む層218を形成し、その上に第2の電極219を形成してEL素子を完成させる。この第2の電極219は、EL素子の陰極、又は陽極となる。
【0104】
また、第1の電極217の端部を覆う絶縁物216を窒化アルミニウム膜、窒化酸化アルミニウム膜、又は窒化珪素膜からなる第2の保護膜で覆ってもよい。
【0105】
例えば、絶縁物216の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合例を図10(B)に示す。ポジ型の感光性アクリルを用いた絶縁物316aの上端部のみに曲率半径を有する曲面を有しており、更にこの絶縁物316aを窒化アルミニウム膜、窒化酸化アルミニウム膜、又は窒化珪素膜からなる第2の保護膜316bで覆う。
【0106】
次に、第1の電極217を陽極とする場合、第1の電極217の材料として、仕事関数の大きい金属(Pt、Cr、W、Ni、Zn、Sn、In)を用い、端部を絶縁物(バンク、隔壁、障壁、土手などと呼ばれる)216や316で覆った後、実施の形態1及び2で示した蒸着源ホルダと成膜室とを有する蒸着装置を用いて、絶縁物216や316a,bに合わせて蒸着源を移動させながら蒸着を行う。例えば、真空度が5×10-3Torr(0.665Pa)以下、好ましくは10-4〜10-6Paまで真空排気された成膜室で蒸着を行う。蒸着の際、抵抗加熱により、予め有機化合物は気化されており、蒸着時にシャッターが開くことにより基板の方向へ飛散する。気化された有機化合物は、上方に飛散し、メタルマスクに設けられた開口部を通って基板に蒸着され、発光層(正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層を含む)が形成される。
【0107】
また蒸着法により発光素子全体として白色を示す有機化合物を含む層を形成する場合、各発光層を積層することにより形成することができる。例えば、Alq3、部分的に赤色発光色素であるナイルレッドをドープしたAlq3、p−EtTAZ、TPD(芳香族ジアミン)を順次積層することで白色を得ることができる。
【0108】
また、蒸着法を用いる場合、実施の形態3に示したように、成膜室には蒸着材料であるEL材料が予め材料メーカーで収納されている第1の容器(代表的にはルツボ)を設置することが好ましい。設置する際には大気に触れることなく行うことが好ましく、ルツボは第2の容器に密閉した状態のまま成膜室に導入することが好ましい。望ましくは、成膜室に連結して真空排気手段を有するチャンバー(設置室)を備え、そこで真空、又は不活性ガス雰囲気で第2の容器からルツボを取り出して、成膜室にルツボを設置する。こうすることにより、ルツボ及び該ルツボに収納されたEL材料を汚染から防ぐことができる。
【0109】
次いで、上記発光層上に、第2の電極219を陰極として形成する。この第2の電極219は、仕事関数の小さい金属(Li、Mg、Cs)を含む薄膜と、その上に積層した透明導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In23―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層膜で形成すると好ましい。また、陰極の低抵抗化を図るため、絶縁物216上に補助電極を設けてもよい。こうして得られる発光素子は、白色発光を示す。なお、ここでは蒸着法により有機化合物を含む層218を形成した例を示したが、特に限定されず、塗布法(スピンコート法、インクジェット法など)により形成してもよい。
【0110】
また、本実施例では、有機化合物層として低分子材料からなる層を積層した例を示したが、高分子材料からなる層と、低分子材料からなる層とを積層してもよい。
【0111】
なお、TFTを有するアクティブマトリクス型発光装置は、光の放射方向で2通りの構造が考えられる。一つは、発光素子からの発光が第2の電極を透過して観測者の目に入る構造である。発光素子からの発光が第2の電極を透過して観測者の目に入る構造とする場合、上述の工程を用いて作製することができる。
【0112】
もう一つの構造は、発光素子からの発光が第1の電極及び基板を透過して観測者の目に入るものである。発光素子からの発光が第1の電極を透過して観測者の目に入る構造とする場合、第1の電極217は透光性を有する材料を用いることが望ましい。例えば、第1の電極217を陽極とする場合、第1の電極217の材料として、透明導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In23―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)を用い、端部を絶縁物(バンク、隔壁、障壁、土手などと呼ばれる)216で覆った後、有機化合物を含む層218を形成し、その上に金属膜(MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、CaNなどの合金、又は周期表の1族もしくは2族に属する元素とアルミニウムとを共蒸着法により形成した膜)からなる第2の電極219を陰極として形成すればよい。陰極形成の際には蒸着による抵抗加熱法を用い、蒸着マスクを用いて選択的に形成すればよい。
【0113】
以上の工程で第2の電極219までを形成した後は、基板200上に形成された発光素子を封止するためにシール剤により封止基板を貼り合わせる。
【0114】
また、本実施例ではトップゲート型TFTを例として説明したが、TFT構造に関係なく本発明を適用することが可能であり、例えばボトムゲート型(逆スタガ型)TFTや順スタガ型TFTに適用することが可能である。
【0115】
例えばボトムゲート型は図19に示すように、基板50上に、下地絶縁膜51、ゲート電極52、ゲート絶縁膜53、不純物領域及びチャネル形成領域を有する半導体膜54、層間絶縁膜55を形成し、不純物領域に対応する位置の層間絶縁膜にコンタクトホールを形成し、コンタクトホールにソース・ドレイン配線56を形成する。以下図10と同様に、ソース・ドレイン配線の端部を覆う第1の電極57、第1の電極の端部を覆う絶縁膜58、絶縁膜を覆う保護膜59、有機化合物を有する層60、第2の電極61を形成する。なお図19では、層間絶縁膜55に無機材料を用い、絶縁膜58に有機材料を用いるため、絶縁膜を覆う保護膜59として窒化珪素等の窒素を有する絶縁膜を設けている。
【0116】
このようなボトムゲート型を、非晶質半導体膜を有するTFTに用いる場合、結晶化のプロセスが不要なので、耐熱性の低いアルミニウム等の材料をゲート電極に用いることが可能となる。
【0117】
次に、アクティブマトリクス型発光装置の全体の外観図について図11に説明する。なお、図11(A)は、発光装置を示す上面図、図11(B)は図11(A)をA−A’で切断した断面図である。基板1110上にソース側駆動回1101と、画素部1102と、ゲート側駆動回路1103を有している。また、封止基板1104と、シール剤1105と、基板1110とで囲まれた内側は、空間1107になっている。
【0118】
なお、ソース側駆動回路1101及びゲート側駆動回路1103に入力される信号を伝送するための配線1108は、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)1109からビデオ信号やクロック信号を受け取る。なお、ここではFPCしか図示されないが、このFPCにはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていても良い。本明細書における発光装置には、発光装置本体だけでなく、それにFPCもしくはPWBが取り付けられた状態をも含むものとする。
【0119】
次に、断面構造について図11(B)を用いて説明する。基板1110上には駆動回路及び画素部が形成されているが、ここでは、駆動回路としてソース側駆動回路1101と画素部1102が示されている。
【0120】
なお、ソース側駆動回路1101はnチャネル型TFT1123とpチャネル型TFT1124とを組み合わせたCMOS回路が形成される。また、駆動回路を形成するTFTは、CMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成してもよい。また、本実施例では、基板上に駆動回路を形成したドライバー一体型を示すが、必ずしもその必要はなく、基板上ではなく外部に形成することもできる。
【0121】
また、画素部1102はスイッチング用TFT1111と、電流制御用TFT1112とそのドレインに電気的に接続された第1の電極(陽極)1113を含む複数の画素により形成される。
【0122】
また、第1の電極(陽極)1113の両端には絶縁膜1114が形成され、第1の電極(陽極)1113上には有機化合物を含む層1115が形成される。有機化合物を含む層1115は、実施の形態1及び2で示した蒸着装置を用いて、絶縁膜1114に合わせて蒸着源ホルダを移動させて形成する。更に、有機化合物を含む層1115上には第2の電極(陰極)1116が形成される。これにより、第1の電極(陽極)1112、有機化合物を含む層1115、及び第2の電極(陰極)1116からなる発光素子1118が形成される。ここでは発光素子1118は白色発光とする例であるので着色層、例えばカラーフィルター1131と遮光層(BM)1132と(簡略化のため、ここではオーバーコート層は図示しない)が設けている。なお図18に白色発光素子にカラーフィルター、若しくはカラーフィルター及び色変換層、又は青色発光素子に色変換層を設ける例を示すように、色変換層とカラーフィルターとを重ねて設けてもよく、色変換層を設けてもよい。
【0123】
なお、図18は、発光素子からの発光が第2の電極を透過して観測者の目に入る構造を示すため、カラーフィルターは封止基板側1104に配置されるが、発光素子からの発光が第1の電極を透過して観測者の目に入る構造の場合、カラーフィルターは基板1110の側に配置すればよい。
【0124】
また、第2の電極(陰極)1116は全画素に共通の配線としても機能し、接続配線1108を経由してFPC1109に電気的に接続されている。また、絶縁膜1114上には第3の電極(補助電極)1117が形成されており、第2の電極の低抵抗化を実現している。
【0125】
また、基板1110上に形成された発光素子1118を封止するためにシール剤1105により封止基板1104を貼り合わせる。なお、封止基板1104と発光素子1118との間隔を確保するために樹脂膜からなるスペーサを設けても良い。そして、シール剤1105の内側の空間1107には窒素等の不活性気体が充填されている。なお、シール剤1105としてはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、シール剤1105はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。更に、空間1107の内部に酸素や水を吸収する効果をもつ物質を含有させても良い。
【0126】
また、本実施例では封止基板1104を構成する材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass-Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、マイラー、ポリエステル又はアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。また、シール剤1105を用いて封止基板1104を接着した後、更に側面(露呈面)を覆うようにシール剤で封止することも可能である。
【0127】
以上のようにして発光素子を封入することにより、発光素子を外部から完全に遮断することができ、外部から水分や酸素といった有機化合物層の劣化を促す物質が侵入することを防ぐことができる。従って、信頼性の高い発光装置を得ることができる。
【0128】
また、本実施例は実施の形態1乃至3と自由に組み合わせることができる。
【0129】
(実施例2)
本実施例では第1の電極から封止までの作製を全自動化したマルチチャンバー方式の製造装置の例を図12に示す。
【0130】
図12は、ゲート100a〜100xと、仕込室101と、取出室119と、搬送室102、104a、108、114、118と、受渡室105、107、111と、成膜室106R、106B、106G、106H、106E、109、110、112、113と、蒸着源を設置する設置室126R、126G、126B、126E、126Hと、前処理室103と、封止基板ロード室117と、封止室116と、カセット室111a、111bと、トレイ装着ステージ121と、洗浄室122と、ベーク室123と、マスクストック室124とを有するマルチチャンバーの製造装置である。
【0131】
以下、予め薄膜トランジスタと、陽極、陽極の端部を覆う絶縁物とが設けられた基板を図12に示す製造装置に搬入し、発光装置を作製する手順を示す。
【0132】
まず、カセット室120a又はカセット室120bに上記基板をセットする。基板が大型基板(例えば300mm×360mm)である場合はカセット室120a又は120bにセットし、通常基板(例えば、127mm×127mm)である場合には、トレイ装着ステージ121に搬送し、トレイ(例えば300mm×360mm)に複数の基板をセットする。
【0133】
次いで、複数の薄膜トランジスタと、陽極、陽極の端部を覆う絶縁物とが設けられた基板を搬送室118に搬送し、更に洗浄室122に搬送し、溶液で基板表面の不純物(微粒子など)を除去する。洗浄室122において洗浄する場合には、大気圧下で基板の被成膜面を下向きにしてセットする。次いで、乾燥させるためにベーク室123に搬送し、加熱を行って溶液を気化させる。
【0134】
次いで、成膜室112に搬送し、予め複数の薄膜トランジスタと、陽極、陽極の端部を覆う絶縁物とが設けられた基板上に、正孔注入層として作用する有機化合物層を全面に形成する。本実施例では、銅フタロシアニン(CuPc)を20nm成膜した。また、正孔注入層としてPEDOTを形成する場合は、成膜室112にスピンコータを設けておき、スピンコート法により形成すればよい。なお、成膜室112においてスピンコート法で有機化合物層を形成する場合には、大気圧下で基板の被成膜面を上向きにしてセットする。このとき、水や有機溶剤を溶媒として用いた成膜を行った後は、焼成を行うためにベーク室123に搬送し、真空中での加熱処理を行って水分を気化させる。
【0135】
次いで、基板搬送機構が設けられた搬送室118から仕込室101に搬送する。本実施例の製造装置では、仕込室101には、基板反転機構が備わっており、基板を適宜反転させることができる。仕込室101は、真空排気処理室と連結されており、真空排気した後、不活性ガスを導入して大気圧にしておくことが好ましい。
【0136】
次いで仕込室101に連結された搬送室102に搬送する。搬送室102内には極力水分や酸素が存在しないよう、予め、真空排気して真空を維持しておくことが好ましい。
【0137】
また、上記の真空排気処理室としては、磁気浮上型のターボ分子ポンプ、クライオポンプ、又はドライポンプが備えられている。これにより仕込室と連結された搬送室の到達真空度を10-5〜10-6Paにすることが可能であり、更にポンプ側及び排気系からの不純物の逆拡散を制御することができる。装置内部に不純物が導入されるのを防ぐため、導入するガスとしては、窒素や希ガス等の不活性ガスを用いる。装置内部に導入されるこれらのガスは、装置内に導入される前にガス精製機により高純度化されたものを用いる。従って、ガスが高純度化された後に蒸着装置に導入されるようにガス精製機を備えておく必要がある。これにより、ガス中に含まれる酸素や水、その他の不純物を予め除去することができるため、装置内部にこれらの不純物が導入されるのを防ぐことができる。
【0138】
また、不用な箇所に形成された有機化合物を含む膜を除去したい場合には、前処理室103に搬送し、メタルマスクを用いて有機化合物膜の積層を選択的に除去すればよい。前処理室103はプラズマ発生手段を有しており、Ar、H、F、及びOから選ばれた一種又は複数種のガスを励起してプラズマを発生させることによって、ドライエッチングを行う。また、基板に含まれる水分やその他のガスを除去するために、脱気のためのアニールは真空中で行うことが好ましく、搬送室102に連結された前処理室103に搬送し、そこでアニールを行ってもよい。
【0139】
次いで、大気にふれさせることなく、搬送室102から受渡室105へ、受渡室105から搬送室104aへ、基板を搬送する。そして、全面に設けられた正孔注入層(CuPc)上に、正孔輸送層や発光層となる低分子からなる有機化合物層を形成する。発光素子全体として、単色(具体的には白色)、或いはフルカラー(具体的には赤色、緑色、青色)の発光を示す有機化合物層を形成することができるが、本実施例では赤色、緑色、青色の発光を示す有機化合物層を、蒸着法により、各成膜室106R、106G、106Bにて形成する例を説明する。
【0140】
まず、各成膜室106R、106G、106Bについて説明する。各成膜室106R、106G、106Bには、実施の形態1及び2に記載した移動可能な蒸着源ホルダが設置されている。この蒸着源ホルダは複数用意されており、第1の蒸着源ホルダには、各色の正孔輸送層を形成するEL材料、第2の蒸着源ホルダには各色の発光層を形成するEL材料、第3の蒸着源ホルダには各色の電子輸送層を形成するEL材料、第4の蒸着源ホルダには各色の電子注入層を形成するEL材料が封入され、この状態で各成膜室106R、106G、106Bに設置されている。
【0141】
これら各成膜室への設置は、実施の形態3に記載した製造システムを用い、EL材料が予め材料メーカーで収納されている容器(代表的にはルツボ)を直接成膜室に設置することが好ましい。更に設置する際には大気に触れることなく行うことが好ましく、材料メーカーから搬送する際、ルツボは第2の容器に密閉した状態のまま成膜室に導入することが好ましい。望ましくは、各成膜室106R、106G、106Bに連結した真空排気手段を有する設置室126R、126G、126Bを真空、又は不活性ガス雰囲気とし、この中で第2の容器からルツボを取り出して、成膜室にルツボを設置する。こうすることにより、ルツボ及び該ルツボに収納されたEL材料を汚染から防ぐことができる。
【0142】
次に、成膜工程について説明する。まず、マスクストック室124に収納されているメタルマスクが、成膜室106Rに搬送され、設置される。そして、マスクを用いて正孔輸送層を成膜する。本実施例では、α―NPDを60nm成膜した。その後、同一のマスクを用いて、赤色の発光層を成膜し、次いで電子輸送層、電子注入層を成膜する。本実施例では、発光層としてDCMが添加されたAlq3を40nm成膜し、電子輸送層としてAlq3を40nm成膜し、電子注入層としてCaF2を1nm成膜した。
【0143】
具体的に成膜室106Rでは、マスクが設置された状態で、正孔輸送層のEL材料が設置された第1の蒸着源ホルダ、発光層のEL材料が設置された第2の蒸着源ホルダ、電子輸送層のEL材料が設置された第3の蒸着源ホルダ、電子注入層が設置された第4の蒸着源ホルダが順に移動し、成膜が行われる。また、成膜の際、抵抗加熱により有機化合物は気化されており、成膜時には、蒸着源ホルダに備えられたシャッター(図示しない)が開くことにより基板の方向へ飛散する。気化された有機化合物は、上方に飛散し、適宜設置するメタルマスク(図示しない)に設けられた開口部(図示しない)を通って基板に蒸着し、成膜される。
【0144】
このようにして、大気開放することなく、一つの成膜室において、赤色に発光する発光素子(正孔輸送層から電子注入層)を形成することができる。なお、一つの成膜室において、連続して成膜する層は、正孔輸送層から電子注入層に限定されるものではなく、実施者が適宜設定すればよい。
【0145】
そして、赤色の発光素子が形成された基板は、搬送機構104bにより、成膜室106Gへ搬送される。またマスクストック室124から収納されているメタルマスクが成膜室106Gへ搬送され、設置される。なおマスクは、赤色の発光素子を形成したときのマスクを利用しても構わない。そして、マスクを用いて正孔輸送層を成膜する。本実施例では、α―NPDを60nm成膜した。その後、同一のマスクを用いて、緑色の発光層を成膜し、次いで電子輸送層、電子注入層を成膜する。本実施例では、発光層としてDMQDが添加されたAlq3を40nm成膜し、電子輸送層としてAlq3を40nm成膜し、電子注入層としてCaF2を1nm成膜した。
【0146】
具体的に成膜室106Gでは、マスクが設置された状態で、正孔輸送層のEL材料が設置された第1の蒸着源ホルダ、発光層のEL材料が設置された第2の蒸着源ホルダ、電子輸送層のEL材料が設置された第3の蒸着源ホルダ、電子注入層が設置された第4の蒸着源ホルダが順に移動し、成膜が行われる。また、成膜の際、抵抗加熱により有機化合物は気化されており、成膜時には、蒸着源ホルダに備えられたシャッター(図示しない)が開くことにより基板の方向へ飛散する。気化された有機化合物は、上方に飛散し、適宜設置するメタルマスク(図示しない)に設けられた開口部(図示しない)を通って基板に蒸着し、成膜される。
【0147】
このようにして、大気開放することなく、一つの成膜室において、緑色に発光する発光素子(正孔輸送層から電子注入層)を形成することができる。なお、一つの成膜室において、連続して成膜する層は、正孔輸送層から電子注入層に限定されるものではなく、実施者が適宜設定すればよい。
【0148】
そして、緑色の発光素子が形成された基板は、搬送機構104bにより、成膜室106Bへ搬送される。またマスクストック室124から収納されているメタルマスクが成膜室106Bへ搬送され、設置される。なおマスクは、赤色又は緑色の発光素子を形成したときのマスクを利用しても構わない。そして、マスクを用いて正孔輸送層及び青色の発光層として機能する膜を成膜する。本実施例では、α―NPDを60nm成膜した。その後、同一のマスクを用いて、ブロッキング層を成膜し、次いで電子輸送層、電子注入層を成膜する。本実施例では、ブロッキング層としてBCPを10nm成膜し、電子輸送層としてAlq3を40nm成膜し、電子注入層としてCaF2を1nm成膜した。
【0149】
具体的に成膜室106Bでは、マスクが設置された状態で、正孔輸送層及び青色の発光層のEL材料が設置された第1の蒸着源ホルダ、ブロッキング層のEL材料が設置された第2の蒸着源ホルダ、電子輸送層のEL材料が設置された第3の蒸着源ホルダ、電子注入層が設置された第4の蒸着源ホルダが順に移動し、成膜が行われる。また、成膜の際、抵抗加熱により有機化合物は気化されており、成膜時には、蒸着源ホルダに備えられたシャッター(図示しない)が開くことにより基板の方向へ飛散する。気化された有機化合物は、上方に飛散し、適宜設置するメタルマスク(図示しない)に設けられた開口部(図示しない)を通って基板に蒸着し、成膜される。
【0150】
このようにして、大気開放することなく、一つの成膜室において、緑色に発光する発光素子(正孔輸送層から電子注入層)を形成することができる。なお、一つの成膜室において、連続して成膜する層は、正孔輸送層から電子注入層に限定されるものではなく、実施者が適宜設定すればよい。
【0151】
なお、各色を成膜する順序は本実施例に限定されるものではなく、実施者が適宜設定すればよい。また、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層等は、各色で共有することも可能である。例えば成膜室106Hで赤色、緑色、青色の発光素子に共通する正孔注入層又は正孔輸送層を形成し、各成膜室106R、106G、106Bで各色の発光層を形成し、成膜室106Eで赤色、緑色、青色の発光素子に共通する電子輸送層又は電子注入層を形成してもよい。また、各成膜室において単色(具体的には白色)の発光を示す有機化合物層を形成することも可能である。
【0152】
なお、各成膜室106R、106G、106Bでは同時に成膜を行うことが可能であり、順に各成膜室を移動することにより、効率よく発光素子を形成することができ、発光装置のタクトは向上する。更には、ある成膜室がメンテナンスを行っている場合、残りの成膜室で各発光素子を形成することができ、発光装置のスループットは向上する。
【0153】
また蒸着法を用いる場合、例えば、真空度が5×10-3Torr(0.665Pa)以下、好ましくは10-4〜10-6Paまで真空排気された成膜室で蒸着を行うことが好ましい。
【0154】
次いで、搬送室104aから受渡室107に基板を搬送した後、更に、大気にふれさせることなく、受渡室107から搬送室108に基板を搬送する。搬送室108内に設置されている搬送機構により、基板を成膜室110に搬送し、非常に薄い金属膜(MgAg、MgIn、AlLi、CaNなどの合金、又は周期表の1族もしくは2族に属する元素とアルミニウムとを共蒸着法により形成した膜)からなる陰極(下層)を、抵抗加熱を用いた蒸着法で形成する。薄い金属層からなる陰極(下層)を形成した後、成膜室109に搬送してスパッタ法により透明導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In23―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)からなる陰極(上層)を形成し、薄い金属層と透明導電膜との積層からなる陰極を適宜形成する。
【0155】
以上の工程で図10に示す積層構造の発光素子が形成される。
【0156】
次いで、大気に触れることなく、搬送室108から成膜室113に搬送して窒化珪素膜、又は窒化酸化珪素膜からなる保護膜を形成する。ここでは、成膜室113内に、珪素からなるターゲット、又は酸化珪素からなるターゲット、又は窒化珪素からなるターゲットを備えたスパッタ装置とする。例えば、珪素からなるターゲットを用い、成膜室雰囲気を窒素雰囲気又は窒素とアルゴンを含む雰囲気とすることによって窒化珪素膜を形成することができる。
【0157】
次いで、発光素子が形成された基板を大気に触れることなく、搬送室108から受渡室111に搬送し、更に受渡室111から搬送室114に搬送する。次いで、発光素子が形成された基板を搬送室114から封止室116に搬送する。なお、封止室116には、シール材が設けられた封止基板を用意しておくことが好ましい。
【0158】
封止基板は、封止基板ロード室117に外部からセットし、用意される。なお、水分などの不純物を除去するために予め真空中でアニール、例えば、封止基板ロード室117内でアニールを行うことが好ましい。そして、封止基板に発光素子が設けられた基板と貼り合わせるためのシール材を形成する場合には、搬送室108を大気圧とした後、封止基板を封止基板ロード室と搬送室114との間でシール材を形成し、シール材を形成した封止基板を封止室116に搬送する。なお、封止基板ロード室において、封止基板に乾燥剤を設けてもよい。
【0159】
次いで、発光素子が設けられた基板の脱ガスを行うため、真空又は不活性雰囲気中でアニールを行った後、シール材が設けられた封止基板と、発光素子が形成された基板とを貼り合わせる。また、密閉された空間には窒素又は不活性気体を充填させる。なお、ここでは、封止基板にシール材を形成した例を示したが、特に限定されず、発光素子が形成された基板にシール材を形成してもよい。
【0160】
次いで、貼り合わせた一対の基板を封止室116に設けられた紫外線照射機構によってUV光を照射してシール材を硬化させる。なお、ここではシール材として紫外線硬化樹脂を用いたが、接着材であれば、特に限定されない。
【0161】
次いで、貼り合わせた一対の基板を封止室116から搬送室114、そして搬送室114から取出室119に搬送して取り出す。
【0162】
以上のように、図12に示した製造装置を用いることで完全に発光素子を密閉空間に封入するまで大気に曝さずに済むため、信頼性の高い発光装置を作製することが可能となる。なお、搬送室114においては、真空と、大気圧での窒素雰囲気とを繰り返すが、搬送室102、104a、108は常時、真空が保たれることが望ましい。
【0163】
なお、インライン方式の製造装置とすることも可能である。
【0164】
また、図12に示す製造装置に、陽極として透明導電膜を搬入し、上記積層構造による発光方向とは逆方向である発光素子を形成することも可能である。
【0165】
また、本実施例は実施の形態1から3、実施例1と自由に組み合わせることができる。
【0166】
(実施例3)
本実施例では、実施例2とは異なる第1の電極から封止までの作製を全自動化したマルチチャンバー方式の製造装置の例を図13に示す。
【0167】
図13は、ゲート100a〜100sと、取出室119と、搬送室104a、108、114、118と、受渡室105、107と、仕込室101と、第1成膜室106Aと、第2成膜室106Bと、第3成膜室106Cと、第4成膜室106Dと、その他の成膜室109a、109b、113a、113bと、処理室120a、120bと、蒸着源を設置する設置室126A、126B、126C、126Dと、前処理室103a、103bと、第1封止室116a、第2封止室116bと、第1ストック室130a、第2ストック室130bと、カセット室111a、111bと、トレイ装着ステージ121と、洗浄室122と、を有するマルチチャンバーの製造装置である。
【0168】
以下、予め薄膜トランジスタと、陽極、陽極の端部を覆う絶縁物とが設けられた基板を図13に示す製造装置に搬入し、発光装置を作製する手順を示す。
【0169】
まず、カセット室111a又はカセット室111bに上記基板をセットする。基板が大型基板(例えば300mm×360mm)である場合はカセット室111a又は111bにセットし、通常基板(例えば、127mm×127mm)である場合には、トレイ装着ステージ121に搬送し、トレイ(例えば300mm×360mm)に複数の基板をセットする。
【0170】
次いで、複数の薄膜トランジスタと、陽極、陽極の端部を覆う絶縁物とが設けられた基板を搬送室118に搬送し、更に洗浄室122に搬送し、溶液で基板表面の不純物(微粒子など)を除去する。洗浄室122において洗浄する場合には、大気圧下で基板の被成膜面を下向きにしてセットする。
【0171】
また、不用な箇所に形成された有機化合物を含む膜を除去したい場合には、前処理室103に搬送し、有機化合物膜の積層を選択的に除去すればよい。前処理室103はプラズマ発生手段を有しており、Ar、H、F、及びOから選ばれた一種又は複数種のガスを励起してプラズマを発生させることによって、ドライエッチングを行う。また、基板に含まれる水分やその他のガスを除去するためやプラズマダメージを低減するために、真空中でアニールを行うことが好ましく、前処理室103に搬送し、そこでアニール(例えばUV照射)を行ってもよい。また、有機樹脂材料中に含まれる水分やその他のガスを除去するために、前処理室103にて基板を減圧雰囲気で加熱するとよい。
【0172】
次いで、基板搬送機構が設けられた搬送室118から仕込室101に搬送する。本実施例の製造装置では、仕込室101には、基板反転機構が備わっており、基板を適宜反転させることができる。仕込室101は、真空排気処理室と連結されており、真空排気した後、不活性ガスを導入して大気圧にしておくことが好ましい。
【0173】
次いで仕込室101に連結された搬送室104aに搬送する。搬送室104a内には極力水分や酸素が存在しないよう、予め、真空排気して真空を維持しておくことが好ましい。
【0174】
また、上記の真空排気処理室としては、磁気浮上型のターボ分子ポンプ、クライオポンプ、又はドライポンプが備えられている。これにより仕込室と連結された搬送室の到達真空度を10-5〜10-6Paにすることが可能であり、更にポンプ側及び排気系からの不純物の逆拡散を制御することができる。装置内部に不純物が導入されるのを防ぐため、導入するガスとしては、窒素や希ガス等の不活性ガスを用いる。装置内部に導入されるこれらのガスは、装置内に導入される前にガス精製機により高純度化されたものを用いる。従って、ガスが高純度化された後に蒸着装置に導入されるようにガス精製機を備えておく必要がある。これにより、ガス中に含まれる酸素や水、その他の不純物を予め除去することができるため、装置内部にこれらの不純物が導入されるのを防ぐことができる。
【0175】
次いで、搬送室104aから第1乃至第4成膜室106A〜106Dへ基板が搬送される。そして、正孔注入層、正孔輸送層や発光層となる低分子からなる有機化合物層を形成する。
【0176】
発光素子全体として、単色(具体的には白色)、或いはフルカラー(具体的には赤色、緑色、青色)の発光を示す有機化合物層を形成することができるが、本実施例では、白色の発光を示す有機化合物層を各成膜室106A、106B、106C、106Dにて同時に成膜する例を説明する。なお、ここでいう同時に成膜するとは、各成膜室において成膜開始と成膜終了とがほぼ同時に成膜を行うことであり、ほぼ並列して(又は並行して)成膜処理が行われることを指す。
【0177】
なお、白色の発光を示す有機化合物層は、異なる発光色を有する発光層を積層する場合において、赤色、緑色、青色の3原色を含有する3波長タイプと、青色/黄色又は青緑色/橙色の補色の関係を用いた2波長タイプに大別されるが、本実施例では、この3波長タイプを用いて白色発光素子を得る例を説明する。
【0178】
まず、各成膜室106A、106B、106C、106Dについて説明する。各成膜室106A、106B、106C、106Dには、実施の形態1に記載した移動可能な蒸着源ホルダが設置されている。この蒸着源ホルダは複数用意されており、第1の蒸着源ホルダには白色発光層を形成する芳香族ジアミン(TPD)、第2の蒸着源ホルダには白色発光層を形成するp−EtTAZ、第3の蒸着源ホルダには白色発光層を形成するAlq3、第4の蒸着源ホルダには白色発光層を形成するAlq3に赤色発光色素であるNileRedを添加したEL材料、第5の蒸着源ホルダにはAlq3が封入され、この状態で各成膜室に設置されている。
【0179】
これら成膜室へのEL材料の設置は、実施の形態3に記載した製造システムを用いると好ましい。すなわち、EL材料が予め材料メーカーで収納されている容器(代表的にはルツボ)を用いて成膜を行うことが好ましい。更に設置する際には大気に触れることなく行うことが好ましく、材料メーカーから搬送する際、ルツボは第2の容器に密閉した状態のまま成膜室に導入されることが好ましい。望ましくは、各成膜室106A、106B、106C、106Dに連結した真空排気手段を有する設置室126A、126B、126C、126Dを真空、又は不活性ガス雰囲気とし、この中で第2の容器からルツボを取り出して、成膜室にルツボを設置する。こうすることにより、ルツボ及び該ルツボに収納されたEL材料を汚染から防ぐことができる。なお、設置室126A、126B、126C、126Dには、メタルマスクをストックしておくことも可能である。
【0180】
次に、成膜工程について説明する。成膜室106Aにおいて、上述の設置室から必要に応じ、マスクが搬送され設置される。その後、第1から第5の蒸着源ホルダが順に移動を開始し、基板に対して蒸着が行われる。具体的には、加熱により第1の蒸着源ホルダからTPDが昇華され、基板全面に蒸着される。その後、第2の蒸着源ホルダからp―EtTAZが昇華され、第3の蒸着源ホルダからAlq3が昇華され、第4の蒸着源ホルダからAlq3:NileRedが昇華され、第5の蒸着源ホルダからAlq3が昇華され、基板全面に蒸着される。
【0181】
また蒸着法を用いる場合、例えば、真空度が5×10-3Torr(0.665Pa)以下、好ましくは10-4〜10-6Paまで真空排気された成膜室で蒸着を行うことが好ましい。
【0182】
なお、この各EL材料が設置された蒸着源ホルダは、各成膜室に設けられており、成膜室106Bから106Dにおいても、同様に蒸着が行われる。すなわち、並列に成膜処理を行うことが可能となる。そのため、ある成膜室がメンテナンスやクリーニングを行っていても、残りの成膜室において成膜処理が可能となり、成膜のタクトが向上し、強いては発光装置のスループットを向上することができる。
【0183】
次いで、搬送室104aから受渡室105に基板を搬送した後、更に、大気にふれさせることなく、受渡室105から搬送室108に基板を搬送する。
【0184】
次いで、搬送室108内に設置されている搬送機構により、基板を成膜室109a又は成膜室109bに搬送し、陰極を形成する。この陰極は、抵抗加熱を用いた蒸着法により形成される非常に薄い金属膜(MgAg、MgIn、AlLi、CaNなどの合金、又は周期表の1族もしくは2族に属する元素とアルミニウムとを共蒸着法により形成した膜)からなる陰極(下層)と、スパッタ法により形成される透明導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In23―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)からなる陰極(上層)と積層膜で形成するとよい。そのため、この製造装置に薄い金属膜を形成する成膜室を配置すると好ましい。
【0185】
以上の工程で図10に示す積層構造の発光素子が形成される。
【0186】
次いで、大気に触れることなく、搬送室108から成膜室113a又は成膜室113bに搬送して窒化珪素膜、又は窒化酸化珪素膜からなる保護膜を形成する。ここでは、成膜室113a又は113b内には、珪素からなるターゲット、又は酸化珪素からなるターゲット、又は窒化珪素からなるターゲットが備えられている。例えば、珪素からなるターゲットを用い、成膜室雰囲気を窒素雰囲気又は窒素とアルゴンを含む雰囲気とすることによって窒化珪素膜を形成することができる。
【0187】
次いで、発光素子が形成された基板を大気に触れることなく、搬送室108から受渡室107に搬送し、更に受渡室107から搬送室114に搬送する。
【0188】
次いで、発光素子が形成された基板を搬送室114から処理室120a又は処理室120bへ搬送する。この処理室120a又は120bでは基板上にシール材を形成する。なお、本実施例では、シール材として紫外線硬化樹脂を用いるが、接着材であれば、特に限定されない。なお、シール材の形成は処理室120a、120bを大気圧とした後、行うとよい。そして、シール材が形成された基板は搬送室114を介して第1封止室116a、第2封止室116bへ搬送される。
【0189】
そして、第1ストック室130a、第2ストック室130bへは、カラーフィルターと遮光層(BM)とオーバーコート層が形成された封止基板が搬送される。またカラーフィルターではなく図18に示すようにカラーフィルターと色変換層が積層したものや色変換層を設けてもよい。その後、封止基板は第1封止室130a、又は第2封止室130bへ搬送される。
【0190】
次いで、真空又は不活性雰囲気中でアニールを行って、発光素子が設けられた基板の脱ガスを行った後、シール材が設けられた基板と、カラーフィルター等が形成された基板とを貼り合わせる。また、密閉された空間には窒素又は不活性気体を充填させる。なお、ここでは、基板にシール材を形成した例を示したが、特に限定されず、封止基板にシール材を形成してもよい。すなわち、封止基板にカラーフィルターと遮光層(BM)とオーバーコート層とシール材を形成した後、第1ストック室130a、第2ストック室130bへ搬送してもよい。
【0191】
次いで、貼り合わせた一対の基板を第1封止室116a又は第2封止室116bに設けられた紫外線照射機構によってUV光を照射してシール材を硬化させる。
【0192】
次いで、貼り合わせた一対の基板を封止室116から搬送室114、そして搬送室114から取出室119に搬送して取り出す。
【0193】
以上のように、図13に示した製造装置を用いることで完全に発光素子を密閉空間に封入するまで大気に曝さずに済むため、信頼性の高い発光装置を作製することが可能となる。なお、搬送室114においては、真空と、大気圧での窒素雰囲気とを繰り返すが、搬送室102、104a、108は常時、真空が保たれることが望ましい。
【0194】
なお、インライン方式の製造装置とすることも可能である。
【0195】
また、図13に示す製造装置に、陽極として透明導電膜を搬入し、上記積層構造による発光方向とは逆方向である発光素子を形成することも可能である。
【0196】
図15には図13と異なる製造装置の例を記載する。図13と同様に成膜を行えばよいので、詳しい成膜工程は省略するが、製造装置の構成で異なる点は、受渡室111と搬送室117が追加して設けられ、搬送室117に第2封止室116bと、第2ストック室130bと、成膜室(シール形成)120c、120dとが設けられる。すなわち図15では、全ての成膜室、封止室、ストック室はある搬送室と直接連結されているため、搬送を効率良く行い、更に発光装置の作製を並列して行うことができ、発光装置のスループットが向上する。
【0197】
また、本実施例の発光装置の並列処理方法は、実施例2と組み合わせることができる。すなわち、成膜室106R、106G、106Bを複数設けて、成膜処理を行えばよい。
【0198】
また、本実施例は実施の形態、実施例1と自由に組み合わせることができる。
【0199】
(実施例4)
本発明の発光装置を用いた電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機又は電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。特に、斜め方向から画面を見る機会が多い携帯情報端末は、視野角の広さが重要視されるため、発光装置を用いることが望ましい。それら電子機器の具体例を図16に示す。
【0200】
図16(A)は発光装置であり、筐体2001、支持台2002、表示部2003、スピーカー部2004、ビデオ入力端子2005等を含む。本発明の発光装置は表示部2003に用いることができる。また本発明により、図16(A)に示す発光装置が完成される。発光装置は自発光型であるためバックライトが必要なく、液晶ディスプレイよりも薄い表示部とすることができる。なお、発光装置は、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用発光装置が含まれる。
【0201】
図16(B)はデジタルスチルカメラであり、本体2101、表示部2102、受像部2103、操作キー2104、外部接続ポート2105、シャッター2106等を含む。本発明の発光装置は表示部2102に用いることができる。また本発明により、図16(B)に示すデジタルスチルカメラが完成される。
【0202】
図16(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体2201、筐体2202、表示部2203、キーボード2204、外部接続ポート2205、ポインティングマウス2206等を含む。本発明の発光装置は表示部2203に用いることができる。また本発明により、図16(C)に示す発光装置が完成される。
【0203】
図16(D)はモバイルコンピュータであり、本体2301、表示部2302、スイッチ2303、操作キー2304、赤外線ポート2305等を含む。本発明の発光装置は表示部2302に用いることができる。また本発明により、図16(D)に示すモバイルコンピュータが完成される。
【0204】
図16(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体2401、筐体2402、表示部A2403、表示部B2404、記録媒体(DVD等)読み込み部2405、操作キー2406、スピーカー部2407等を含む。表示部A2403は主として画像情報を表示し、表示部B2404は主として文字情報を表示するが、本発明の発光装置はこれら表示部A、B2403、2404に用いることができる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。また本発明により、図16(E)に示すDVD再生装置が完成される。
【0205】
図16(F)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体2501、表示部2502、アーム部2503を含む。本発明の発光装置は表示部2502に用いることができる。また本発明により、図16(F)に示すゴーグル型ディスプレイが完成される。
【0206】
図16(G)はビデオカメラであり、本体2601、表示部2602、筐体2603、外部接続ポート2604、リモコン受信部2605、受像部2606、バッテリー2607、音声入力部2608、操作キー2609等を含む。本発明の発光装置は表示部2602に用いることができる。また本発明により、図16(G)に示すビデオカメラが完成される。
【0207】
ここで図16(H)は携帯電話であり、本体2701、筐体2702、表示部2703、音声入力部2704、音声出力部2705、操作キー2706、外部接続ポート2707、アンテナ2708等を含む。本発明の発光装置は表示部2703に用いることができる。なお、表示部2703は黒色の背景に白色の文字を表示することで携帯電話の消費電流を抑えることができる。また本発明により、図16(H)に示す携帯電話が完成される。
【0208】
なお、将来的に発光材料の発光輝度が高くなれば、出力した画像情報を含む光をレンズ等で拡大投影してフロント型若しくはリア型のプロジェクターに用いることも可能となる。
【0209】
また、上記電子機器はインターネットやCATV(ケーブルテレビ)などの電子通信回線を通じて配信された情報を表示することが多くなり、特に動画情報を表示する機会が増してきている。発光材料の応答速度は非常に高いため、発光装置は動画表示に好ましい。
【0210】
【発明の効果】
本発明により、基板と蒸着源ホルダとの距離を短くでき、蒸着装置の小型化を達成することができる。そして、蒸着装置が小型となるため、昇華した蒸着材料が成膜室内の内壁、又は防着シールドへ付着することが低減され、蒸着材料を有効利用することができる。更に本発明の蒸着方法において、基板を回転させる必要がないため、大面積基板に対応可能な蒸着装置を提供することができる。
【0211】
また、本発明は、蒸着処理を行う複数の成膜室が連続して配置された製造装置を提供できる。このように、複数の成膜室において並列処理を行うため、発光装置のスループットが向上される。
【0212】
更に本発明は、蒸着材料が封入された容器を、大気に曝すことなく蒸着装置に直接設置することを可能とする製造システムを提供することができる。このような本発明により、蒸着材料の取り扱いが容易になり、蒸着材料への不純物混入を避けることができる。このような製造システムにより、材料メーカーで封入された容器を直接蒸着装置に設置できるため、蒸着材料が酸素や水の付着を防止でき、今後のさらなる発光素子の超高純度化への対応が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の蒸着装置を示す図。
【図2】 本発明の蒸着装置を示す図。
【図3】 本発明の容器を示す図。
【図4】 本発明の容器を示す図。
【図5】 本発明の蒸着源ホルダを示す図。
【図6】 本発明の製造システムを示す図。
【図7】 本発明の搬送容器を示す図。
【図8】 本発明の蒸着装置を示す図。
【図9】 本発明の蒸着装置を示す図。
【図10】 本発明の発光装置を示す図。
【図11】 本発明の発光装置を示す図。
【図12】 本発明の蒸着装置を示す図。
【図13】 本発明の蒸着装置を示す図。
【図14】 蒸着装置を示す図。
【図15】 本発明の蒸着装置を示す図。
【図16】 本発明を用いた電子機器の一例を示す図。
【図17】 本発明の蒸着装置を示す図。
【図18】 本発明の発光装置を示す図。
【図19】 本発明の発光装置を示す図。
【図20】 本発明の蒸着装置を示す図。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a film formation apparatus used for film formation of a material that can be formed by vapor deposition (hereinafter referred to as vapor deposition material) and a method for manufacturing a light-emitting device typified by an OLED using the film formation apparatus. In particular, the present invention relates to a vapor deposition method and a vapor deposition apparatus for forming a film by evaporating a vapor deposition material from a plurality of vapor deposition sources provided facing a substrate.
[0002]
[Prior art]
In recent years, research on a light-emitting device having an EL element as a self-luminous light-emitting element has been activated. This light emitting device is also called an organic EL display (OELD) or an organic light emitting diode (OLED). These light-emitting devices have features such as fast response speed, low voltage, and low power consumption driving suitable for moving image display, so next-generation displays such as new-generation mobile phones and personal digital assistants (PDAs) It is attracting a lot of attention.
[0003]
This EL element has a structure in which a layer containing an organic compound (hereinafter referred to as an organic compound layer or EL layer) is sandwiched between an anode and a cathode, and by applying an electric field to the anode and the cathode, Luminescence (Electro Luminescence) is emitted from the EL layer. Light emission from the EL element includes light emission (fluorescence) when returning from the singlet excited state to the ground state and light emission (phosphorescence) when returning from the triplet excited state to the ground state.
[0004]
The EL layer has a laminated structure represented by “hole transport layer / light emitting layer / electron transport layer” proposed by Tang et al. Of Kodak Eastman Company. Further, EL materials for forming an EL layer are roughly classified into low molecular weight (monomer) materials and high molecular weight (polymer) materials. Low molecular weight materials are formed using a vapor deposition apparatus as shown in FIG. Be filmed.
[0005]
In the vapor deposition apparatus shown in FIG. 14, a substrate is placed on a substrate holder 1403, and an EL material, that is, a crucible 1401 enclosing the vapor deposition material, a shutter 1402 for preventing the EL material from sublimating from rising, and the EL material in the crucible are heated. A heater (not shown). Then, the EL material heated by the heater is sublimated and deposited on the rotating substrate. At this time, in order to form a film uniformly, the distance between the substrate and the crucible needs to be 1 m or more.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In the above-described vapor deposition apparatus and vapor deposition method, when an EL layer is formed by vapor deposition, most of the sublimated EL material is the inner wall of the film deposition chamber of the vapor deposition apparatus, the shutter or the deposition shield (the vapor deposition material adheres to the inner wall of the film deposition chamber). It has adhered to the protective plate to prevent it. Therefore, when the EL layer is formed, the utilization efficiency of the expensive EL material is extremely low, about 1% or less, and the manufacturing cost of the light emitting device is very expensive.
[0007]
Further, in order to obtain a uniform film, the conventional vapor deposition apparatus has to have a distance of 1 m or more between the substrate and the vapor deposition source. Therefore, the vapor deposition apparatus itself is increased in size, and the time required for evacuating each film formation chamber of the vapor deposition apparatus becomes longer, so that the film formation rate is reduced and the throughput is reduced. Furthermore, since the vapor deposition apparatus has a structure in which the substrate is rotated, there is a limit to the vapor deposition apparatus intended for a large area substrate.
[0008]
Further, the EL material has a problem that it easily oxidizes and deteriorates due to the presence of oxygen and water. However, when a film is formed by the vapor deposition method, a predetermined amount of the vapor deposition material put in a container (glass bottle) is taken out, and a container (typical) placed at a position facing the film formation in the vapor deposition apparatus. In this transfer operation, there was a risk that oxygen, water, and further impurities would be mixed into the vapor deposition material.
[0009]
Furthermore, when transferring from a glass bottle to a container, for example, it has been performed by a human hand in a pretreatment chamber of a film formation chamber provided with a glove or the like. However, when a glove was provided in the pretreatment chamber, it was not possible to create a vacuum, and work was performed at atmospheric pressure, and there was a high possibility that impurities would be mixed. For example, even if the transfer is performed in a pretreatment chamber having a nitrogen atmosphere, it has been difficult to reduce moisture and oxygen as much as possible. Although it is conceivable to use a robot, since the evaporation material is in the form of powder, it is very difficult to manufacture a robot that performs the transfer operation. Therefore, it has been difficult to form an EL element, that is, a process from the formation of an EL layer on the lower electrode to the upper electrode formation process into a consistent closed system that can avoid contamination with impurities.
[0010]
Therefore, the present invention provides a vapor deposition apparatus and a vapor deposition method which are one of film deposition apparatuses that improve the use efficiency of EL materials and have excellent EL layer deposition uniformity and throughput. Moreover, the light-emitting device produced by the vapor deposition apparatus and vapor deposition method of this invention, and its production method are provided.
[0011]
The present invention is also applicable to a large area substrate having a substrate size of 320 mm × 400 mm, 370 mm × 470 mm, 550 mm × 650 mm, 600 mm × 720 mm, 680 mm × 880 mm, 1000 mm × 1200 mm, 1100 mm × 1250 mm, 1150 mm × 1300 mm, for example. Thus, a method for efficiently depositing an EL material is provided.
[0012]
Furthermore, the present invention provides a manufacturing system that can avoid contamination of the EL material with impurities.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention provides a vapor deposition apparatus characterized in that a substrate and a vapor deposition source move relatively. That is, according to the present invention, in the film formation chamber (deposition chamber), the deposition source holder in which the container enclosing the deposition material is installed moves at a certain pitch with respect to the substrate, or the pitch at which the substrate is located with respect to the deposition source. It is characterized by moving by. Moreover, it is preferable that the vapor deposition source holder is moved at a certain pitch so that the ends of the sublimated vapor deposition material overlap (overlap).
[0014]
Although this evaporation source holder may be single or plural, if it is provided for each laminated film of EL layers, it can be efficiently and continuously evaporated. Moreover, the container installed in a vapor deposition source holder may be single or plural, and a plurality of containers filled with the same vapor deposition material may be installed. Note that in the case where a container having a different vapor deposition material is provided, a film can be formed on the substrate in a state where the sublimated vapor deposition materials are mixed (this is called co-deposition).
[0015]
Next, the outline of the path | route which the board | substrate of this invention and a vapor deposition source move relatively is demonstrated. In addition, although the example which a vapor deposition source holder moves with respect to a board | substrate is demonstrated using FIG. 2, this invention should just move a board | substrate and a vapor deposition source relatively, and the movement path | route of a vapor deposition source holder is limited to FIG. Is not to be done. Furthermore, although the case of four vapor deposition source holders A, B, C, and D will be described, it goes without saying that any number of vapor deposition source holders may be provided.
[0016]
FIG. 2A shows a substrate 13, vapor deposition source holders A, B, C, and D where vapor deposition sources are installed, and paths along which the vapor deposition source holders A, B, C, and D move with respect to the substrate. be written. First, the evaporation source holder A moves in the X-axis direction in order as shown by the broken line, finishes the film formation in the X-axis direction, then moves in order in the Y-axis direction, and after the film formation in the Y-axis direction ends, Stop at the dotted line position. Thereafter, similarly, the vapor deposition source holders B, C, and D sequentially move in the X-axis direction as indicated by broken lines, and the film formation in the X-axis direction is completed. Next, it moves sequentially in the Y-axis direction, and stops after the film formation in the Y-axis direction is completed. Note that the evaporation source holder may start moving from the Y-axis direction, and the path of movement is not limited to FIG. Further, the X-axis direction and the Y-axis direction may be moved alternately. Further, when the deposition source holder moves outside the substrate, the deposition on the end region of the substrate can be made uniform. Further, depending on the size of the film formation chamber, the moving speed of the end region may be reduced from the central region in order to make the deposition on the end region of the substrate uniform.
[0017]
Then, each deposition source holder returns to its original position and starts deposition on the next substrate. The timing at which each evaporation source holder returns to the original position may be any time after the end of film formation and before the next film formation, and may be during the time when another evaporation source holder is forming a film. Moreover, you may start vapor deposition to the following board | substrate from the position where each vapor deposition source holder stopped.
The practitioner can appropriately set the time for the evaporation source holder to reciprocate once, for example, 5 to 15 minutes.
[0018]
Next, a route different from FIG. 2A will be described with reference to FIG. As shown in FIG. 2B, the evaporation source holder A sequentially moves in the Y-axis direction on the substrate as indicated by a broken line, and then sequentially moves in the X-axis direction. Stop behind the deposition source holder D. Thereafter, similarly, the vapor deposition source holders B, C, and D sequentially move in the X-axis direction as indicated by broken lines, and then move sequentially in the Y-axis direction, and stop behind the previous vapor deposition source holder after the film formation is completed. To do.
[0019]
In this manner, by setting the path so that the vapor deposition source holder returns to the original position, there is no unnecessary movement of the vapor deposition source holder, the film forming speed can be improved, and the throughput of the light emitting device can be improved.
[0020]
2A and 2B, the timing at which the vapor deposition source holders A, B, C, and D start to move may be after the previous vapor deposition source holder has stopped or before it has stopped. Also good. In addition, when the movement of the next vapor deposition source holder is started before the deposited film is solidified, in the EL layer having a laminated structure, an area where the vapor deposition material is mixed at the interface with each film (mixed area) Can be formed.
[0021]
According to the present invention in which the substrate and the evaporation source holders A, B, C, and D move relative to each other as described above, it is possible to reduce the size of the apparatus without having to provide a long distance between the substrate and the evaporation source holder. Further, since the vapor deposition apparatus is small, the deposition material that has been sublimated is reduced from adhering to the inner wall of the deposition chamber or the deposition shield, and the vapor deposition material can be used without waste. Furthermore, in the vapor deposition method of the present invention, it is not necessary to rotate the substrate, so that it is possible to provide a vapor deposition apparatus that can handle a large area substrate. Further, according to the present invention in which the vapor deposition source holder moves in the X-axis direction and the Y-axis direction with respect to the substrate, it is possible to form the vapor deposition film uniformly.
[0022]
In addition, the present invention can provide a manufacturing apparatus in which a plurality of film forming chambers that perform vapor deposition are continuously arranged. As described above, since the vapor deposition process is performed in the plurality of film formation chambers, the throughput is improved.
[0023]
Furthermore, the present invention can provide a manufacturing system that enables a container in which a deposition material is sealed to be directly installed in a deposition apparatus without being exposed to the atmosphere. According to the present invention as described above, the handling of the vapor deposition material is facilitated, and the contamination of the vapor deposition material can be avoided.
[0024]
With such a vapor deposition apparatus having the vapor deposition crucible of the present invention and a vapor deposition method using the vapor deposition apparatus, a light emitting device having an organic compound layer can be efficiently produced.
[0025]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. Note that in all the drawings for describing the embodiments, the same portions are denoted by the same reference numerals, and repeated description thereof is omitted.
[0026]
(Embodiment 1)
The vapor deposition apparatus of the present invention is shown in FIG. 1A is a cross-sectional view in the X direction (cross section taken along the dotted line AA ′), FIG. 1B is a cross-sectional view in the Y direction (cross section taken along the dotted line BB ′), and FIG. . In addition, FIG. 1 shows the thing in the middle of vapor deposition.
[0027]
In FIG. 1, the film forming chamber 11 includes a substrate holder 12, a vapor deposition source holder 17 provided with a vapor deposition shutter 15, means for moving the vapor deposition source holder (not shown), and means for creating a reduced pressure atmosphere. A substrate 13 and a vapor deposition mask 14 are installed in the film forming chamber 11. In addition, the alignment of the vapor deposition mask may be confirmed using a CCD camera (not shown). The vapor deposition source holder 17 is provided with a container in which a vapor deposition material 18 is enclosed. This film forming chamber 11 has a vacuum degree of 5 × 10 5 by means of a reduced pressure atmosphere. -3 Torr (0.665 Pa) or less, preferably 10 -Four -10 -6 It is evacuated to Pa.
[0028]
Further, during vapor deposition, the vapor deposition material is sublimated (vaporized) in advance by resistance heating, and is scattered toward the substrate 13 by opening the shutter 15 during vapor deposition. The evaporated evaporation material 19 scatters upward and is selectively deposited on the substrate 13 through an opening provided in the deposition mask 14. Note that it is preferable that the microcomputer can control the film forming speed, the moving speed of the evaporation source holder, and the opening and closing of the shutter. The deposition rate can be controlled by the moving speed of the deposition source holder.
[0029]
Although not shown, it is possible to perform deposition while measuring the film thickness of the deposited film with a crystal resonator provided in the film forming chamber 11. When measuring the film thickness of the deposited film using this crystal resonator, the mass change of the film deposited on the crystal resonator can be measured as a change in the resonance frequency.
[0030]
In the vapor deposition apparatus shown in FIG. 1, the distance d between the substrate 13 and the vapor deposition source holder 17 is typically 30 cm or less, preferably 20 cm or less, more preferably 5 cm to 15 cm. Use efficiency and throughput are greatly improved.
[0031]
In the vapor deposition apparatus, the vapor deposition source holder 17 includes a container (typically a crucible), a heater disposed on the outside of the container via a heat equalizing member, a heat insulating layer provided on the outside of the heater, The outer cylinder which accommodated these, the cooling pipe turned to the outer side of the outer cylinder, and the vapor deposition shutter 15 which opens and closes the opening part of the outer cylinder including the opening part of a crucible are comprised. In addition, the container which can be conveyed in the state to which this heater was fixed to the container may be sufficient. The container is made of a material such as a sintered body of BN, a composite sintered body of BN and AlN, quartz, or graphite, and can withstand high temperature, high pressure, and reduced pressure.
[0032]
The vapor deposition source holder 17 is provided with a mechanism that can move in the film forming chamber 11 in the X direction or the Y direction while keeping the level. Here, the vapor deposition source holder 17 is moved in a zigzag manner on a two-dimensional plane as shown in FIG. Moreover, the moving pitch of the vapor deposition source holder 17 may be appropriately adjusted to the interval between the insulators. The insulator 10 is arranged in a stripe shape so as to cover the end portion of the first electrode 21.
[0033]
Moreover, the organic compound with which a vapor deposition source holder is equipped does not necessarily need to be 1 type or 1 type, and multiple may be sufficient as it. For example, in addition to one kind of material provided as a light-emitting organic compound in the evaporation source holder, another organic compound (dopant material) that can be a dopant may be provided together. The organic compound layer to be deposited is composed of a host material and a light emitting material (dopant material) whose excitation energy is lower than that of the host material. The excitation energy of the dopant is the excitation energy of the hole transporting region and the excitation of the electron transport layer. It is preferable to design so that it may become lower than energy. This prevents the diffusion of the molecular excitons of the dopant and allows the dopant to emit light effectively. Further, if the dopant is a carrier trap type material, the carrier recombination efficiency can also be increased. In addition, a case where a material capable of converting triplet excitation energy into light emission is added to the mixed region as a dopant is also included in the present invention. In forming the mixed region, a concentration gradient may be provided in the mixed region.
[0034]
Further, when a plurality of organic compounds are provided in one vapor deposition source holder, it is desirable that the evaporation direction is oblique so that the organic compounds are mixed with each other at the position of the deposition target. Further, in order to perform co-evaporation, the deposition source holder may be provided with four types of deposition materials (for example, two types of host materials as the deposition material A and two types of dopant materials as the deposition material B). In addition, when the pixel size is small (or when the interval between the insulators is narrow), the inside of the container is divided into four, and the film can be accurately formed by performing co-evaporation in which each is appropriately deposited.
[0035]
Further, since the distance d between the substrate 13 and the vapor deposition source holder 17 is typically 30 cm or less, preferably 5 cm to 15 cm, the vapor deposition mask 14 may also be heated. Therefore, the vapor deposition mask 14 is a metal material having a low coefficient of thermal expansion that is not easily deformed by heat (for example, a high melting point metal such as tungsten, tantalum, chromium, nickel, or molybdenum, or an alloy containing these elements, stainless steel, inconel, hastelloy, etc. ) Is desirable. For example, a low thermal expansion alloy of 42% nickel and 58% iron can be used. Moreover, in order to cool the vapor deposition mask to be heated, a mechanism for circulating a cooling medium (cooling water, cooling gas) in the vapor deposition mask may be provided.
[0036]
In order to clean the deposit attached to the mask, it is preferable that plasma be generated in the film formation chamber by the plasma generation unit to vaporize the deposit attached to the mask and exhaust it outside the film formation chamber. Therefore, a separate electrode is provided on the mask, and the high frequency power supply 20 is connected to one of them. As described above, the mask is preferably formed of a conductive material.
[0037]
The vapor deposition mask 14 is used when a vapor deposition film is selectively formed on the first electrode 21 (cathode or anode), and is not particularly necessary when the vapor deposition film is formed on the entire surface.
[0038]
The film formation chamber is Ar, H, F, NF Three Or a gas introducing means for introducing one or more kinds of gases selected from O, and a means for exhausting the vaporized deposit. With the above configuration, it is possible to clean the film formation chamber without touching the atmosphere during maintenance.
[0039]
For example, in order to perform cleaning, the inside of the chamber is replaced with nitrogen and then evacuated, and a plasma is generated between the mask and the electrode (substrate shutter). Can be connected. For example, when argon and hydrogen are introduced at a flow rate of 30 sccm and the atmosphere in the chamber is stabilized, an RF power of 800 W may be applied to generate plasma, and the mask and the inner wall of the chamber can be cleaned.
[0040]
The film formation chamber 11 is connected to an evacuation chamber that evacuates the film formation chamber. As the evacuation processing chamber, a magnetic levitation turbo molecular pump, a cryopump, or a dry pump is provided. As a result, the ultimate vacuum in the film forming chamber 11 is 10 -Five -10 -6 Pa can be set, and the back diffusion of impurities from the pump side and the exhaust system can be controlled. In order to prevent impurities from being introduced into the film formation chamber 11, an inert gas such as nitrogen or a rare gas is used as the introduced gas. These gases to be introduced are those purified by a gas purifier before being introduced into the apparatus. Therefore, it is necessary to provide a gas purifier so that the gas is introduced into the film forming chamber 11 after being highly purified. Accordingly, oxygen, water, and other impurities contained in the gas can be removed in advance, so that these impurities can be prevented from being introduced into the film formation chamber 11.
[0041]
Further, the substrate holder 12 includes a permanent magnet, a vapor deposition mask made of metal is fixed by a magnetic force, and the substrate 13 sandwiched therebetween is also fixed. Here, an example in which the vapor deposition mask is in close contact with the substrate 13 is shown, but a substrate holder or vapor deposition mask holder that is fixed with a certain distance may be provided as appropriate.
[0042]
With the film formation chamber having a mechanism for moving the vapor deposition source holder as described above, it is not necessary to increase the distance between the substrate and the vapor deposition source holder, and the vapor deposition film can be formed uniformly.
[0043]
Therefore, according to the present invention, the distance between the substrate and the vapor deposition source holder can be shortened, and the vapor deposition apparatus can be downsized. And since a vapor deposition apparatus becomes small, it is reduced that the sublimated vapor deposition material adheres to the inner wall in a film-forming room | chamber, or a deposition shield, and can use a vapor deposition material effectively. Furthermore, in the vapor deposition method of the present invention, since it is not necessary to rotate the substrate, it is possible to provide a vapor deposition apparatus that can handle a large area substrate.
[0044]
In addition, by reducing the distance between the substrate and the evaporation source holder in this way, the evaporated film can be deposited thinly and with good control.
[0045]
(Embodiment 2)
Next, the configuration of the container for enclosing the vapor deposition material of the present invention and the surrounding vapor deposition source holder will be described in detail with reference to FIG. FIG. 3 shows a state where the shutter is opened.
[0046]
FIG. 3A shows a cross-sectional view of the periphery of one container installed in the vapor deposition source holder 304. The heating means 303 provided in the vapor deposition source holder, the power supply 307 for the heating means, and the vapor deposition material 302 for the container. , A filter 305 provided in the container, and a shutter 306 disposed above the opening provided in the upper part of the container. As the heating means 303, resistance heating, high frequency, laser, or the like may be used. Specifically, an electric coil may be used.
[0047]
The vapor deposition material 302 heated by the heating means 303 is sublimated, and the sublimated vapor deposition material 302 rises upward from the opening of the container. At this time, the sublimated material having a certain size (filter eye) or larger cannot pass through the filter 305 provided in the container, returns to the container, and is sublimated again. Alternatively, the filter 305 may be formed of a highly conductive material and heated by a heating unit (not shown). By this heating, the vapor deposition material can be prevented from solidifying and adhering to the filter.
[0048]
A container with such a filter is used to deposit vapor deposition materials of a uniform size, so that the deposition rate can be controlled and a uniform film thickness can be obtained. it can. Of course, when uniform and uniform deposition is possible, it is not always necessary to provide a filter. Note that the shape of the container is not limited to that shown in FIG.
[0049]
Next, a container in which a vapor deposition material having a configuration different from that in FIG. 3A is enclosed will be described with reference to FIG.
[0050]
3B, the container 311 installed in the vapor deposition source holder, the vapor deposition material 312 in the container, the first heating means 313 provided in the vapor deposition source holder, and the power source 318 of the first heating means. A shutter 317 arranged on the opening of the container, a plate 316 provided above the opening, a second heating means 314 provided so as to surround the filter, and a power source 319 of the second heating means. The
[0051]
Then, the vapor deposition material 312 heated by the first heating unit 313 is sublimated, and the sublimated vapor deposition material rises upward from the opening of the container 311. At this time, the sublimated material having a certain size or more cannot pass between the plate 316 provided above the opening of the container and the second heating means 314 and collides with the plate 316. And return to the container. Since the plate 316 is heated by the second heating means 314, the vapor deposition material can be prevented from solidifying and adhering to the plate 316. Further, the plate 316 is preferably formed using a highly conductive material. A filter may be provided instead of the plate.
[0052]
Further, the heating temperature (T 1 ) Is the sublimation temperature (T A ), The heating temperature by the second heating means 314 (T 2 ) May be at a lower temperature than the first heating means. This is because the vapor deposition material once sublimated is easily sublimated, and thus sublimates without applying the actual sublimation temperature. That is, each heating temperature is T 1 ≫T 2 > T A If it becomes.
[0053]
Due to such a container having a heating means around the plate, vapor deposition materials having a uniform size are sublimated, and the sublimated material passes near the heating means. The adhesion of the material is reduced, the film formation rate can be controlled, and a uniform film thickness can be obtained, so that uniform and uniform deposition can be performed. Of course, when uniform and uniform deposition is possible, it is not always necessary to provide a plate. Further, the shape of the container is not limited to that shown in FIG. 3, and may be a shape as shown in FIG.
[0054]
FIG. 4A shows an example in which the heating means 402 is provided in the vapor deposition source holder 404, and a cross-sectional view of a shape example of the containers 403 and 405 in which the opening of the container is narrowed upward is described. . Alternatively, after the purified vapor deposition material is sealed in a container having a wide opening, the shape of the containers 403 and 405 illustrated in FIG. And if the diameter of the opening part of the container which narrows toward the top is made into the magnitude | size of the vapor deposition material to form into a film, the effect similar to a filter can be acquired.
[0055]
FIG. 4B shows an example in which a heating means 412 is provided in the container. The shapes of the containers 413 and 415 are the same as those in FIG. 4A, but a heating means 412 is provided in the containers themselves. And the power supply of this heating means should just be designed so that it may become an ON state in the stage installed in the vapor deposition source holder. With such a configuration in which a heating unit is provided in the container itself, even a container having an opening that is difficult to heat can sufficiently heat the vapor deposition material.
[0056]
Next, a specific configuration of the evaporation source holder will be described with reference to FIG. 5A and 5B show enlarged views of the vapor deposition source holder.
[0057]
FIG. 5A shows a configuration example in which four containers 501 each having a deposition material sealed in a deposition source holder 502 are provided in a lattice shape, and a shutter 503 is provided on each container. FIG. This is a configuration example in which four containers 511 each having a vapor deposition material sealed in a holder 512 are linearly provided, and a shutter 513 is provided on each container.
[0058]
A plurality of containers 501 and 511 in which the same material is sealed may be installed in the vapor deposition source holders 502 and 512 described in FIG. 5A or 5B, or a single container may be installed. Further, co-evaporation may be performed by installing a container in which different vapor deposition materials (for example, a host material and a guest material) are sealed. As described above, the vapor deposition material is sublimated by heating the container, and film formation is performed on the substrate.
[0059]
Further, as shown in FIG. 5A or 5B, shutters 503 and 513 may be provided above each container to control whether or not the deposited vapor deposition material is formed. Further, only one shutter may be provided above all containers. In addition, this shutter can reduce the unnecessary vapor deposition material from being sublimated and scattered without stopping the heating of the vapor deposition source holder that does not form a film, that is, the standby vapor deposition source holder. In addition, the structure of a vapor deposition source holder is not limited to FIG. 5, A practitioner should just design suitably.
[0060]
The deposition source holder and the container as described above can efficiently sublimate the deposition material, and further, the deposition can be performed in a state where the size of the deposition material is uniform, so that a uniform and non-uniform deposition film is formed. Further, since a plurality of vapor deposition materials can be installed in the vapor deposition source holder, co-vapor deposition can be easily performed. In addition, the EL layer can be formed at a time without changing the deposition chamber for each EL layer film.
[0061]
(Embodiment 3)
Next, a system of a manufacturing method in which the purified vapor deposition material is sealed in a container as described above, and the container is directly installed in a vapor deposition apparatus that is a film forming apparatus and vapor deposition is performed will be described with reference to FIG. To do.
[0062]
FIG. 6 shows a manufacturer (typically a material manufacturer) 618 that produces and refines an organic compound material, which is a vapor deposition material, and a light emitting device manufacturer that has a vapor deposition device. Describes a manufacturing system in a production factory) 619.
[0063]
First, an order 610 is made from the light emitting device manufacturer 619 to the material manufacturer 618. Based on the order 610, the material manufacturer 618 sublimates and purifies the vapor deposition material, and encloses the powder vapor deposition material 612 purified to a high purity in a first container (typically a crucible) 611. Thereafter, the material maker 618 isolates the first container 611 from the atmosphere so that no extraneous impurities adhere to the inside or outside of the first container, and the second container 621a and 621b to prevent the contamination in the clean environment chamber. Store and seal. When sealing, the insides of the second containers 621a and 621b are preferably filled with an inert gas such as a vacuum or nitrogen. Note that it is preferable to clean the first container 611 and the second containers 621a and 621b before purifying or storing the ultrahigh-purity vapor deposition material 612. In addition, the second containers 621a and 621b may be packaging films having a barrier property to block the mixing of oxygen and moisture, but in order to be able to be taken out automatically, they are sturdy in a cylindrical shape or a box shape. It is preferable to use a light-shielding container.
[0064]
After that, the first container 611 is conveyed 617 from the material manufacturer 618 to the light emitting device manufacturer 619 while being sealed in the second containers 621a and 621b.
[0065]
In the light-emitting device manufacturer 619, the first container 611 is directly introduced into the processing chamber 613 that can be evacuated while being sealed in the second containers 621a and 621b. Note that the processing chamber 613 is a vapor deposition apparatus in which a heating unit 614 and a substrate holding unit (not shown) are installed.
[0066]
Thereafter, the inside of the processing chamber 613 is evacuated to a clean state in which oxygen and moisture are reduced as much as possible, and then the first container 611 is taken out from the second containers 621a and 621b without breaking the vacuum, The container 611 is placed in contact with the heating means 614, and a vapor deposition source can be prepared. Note that a deposition target (here, a substrate) 615 is provided in the treatment chamber 613 so as to face the first container 611.
[0067]
Next, heat is applied to the vapor deposition material by the heating means 614 to form a vapor deposition film 616 on the surface of the deposition object 615. The vapor deposition film 616 thus obtained does not contain impurities, and when the light emitting element is completed using the vapor deposition film 616, high reliability and high luminance can be realized.
[0068]
Alternatively, the vapor deposition material remaining in the first container 611 after film formation may be purified by sublimation in the light-emitting device manufacturer 619. After film formation, the first container 611 is placed in the second containers 621a and 621b, taken out from the treatment chamber 613, and transferred to a purification chamber in which sublimation purification is performed. Therefore, the remaining vapor deposition material is purified by sublimation, and the powdered vapor deposition material purified to high purity is sealed in another container. Then, it conveys to the process chamber 613 in the state sealed with the 2nd container, and performs a vapor deposition process. At this time, the relationship between the temperature (T3) for purifying the remaining vapor deposition material, the rising temperature (T4) around the vapor deposition material, and the temperature (T5) around the vapor deposition material subjected to sublimation purification is T3> T4. It is preferable that T5 is satisfied. That is, in the case of sublimation purification, if the temperature is lowered toward the container that encloses the vapor deposition material to be sublimated and purified, convection occurs and the sublimation purification can be performed efficiently. Note that a purification chamber in which sublimation purification is performed may be provided in contact with the treatment chamber 613, and the sublimation-purified deposition material may be transported without using a second container for sealing.
[0069]
As described above, the first container 611 is installed in the vapor deposition chamber which is the processing chamber 613 without being exposed to the atmosphere, and vapor deposition is performed while maintaining the purity at the stage where the vapor deposition material 612 is stored by the material manufacturer. Make it possible. Therefore, according to the present invention, it is possible to realize a manufacturing system that fully automates to improve throughput, and to realize a consistent closed system that can avoid contamination of the vapor deposition material 612 purified by the material manufacturer 618. Become. Furthermore, since the material maker directly stores the vapor deposition material 612 in the first container 611 based on the order, only a necessary amount can be provided to the light emitting device manufacturer, and a relatively expensive vapor deposition material can be used efficiently. . Note that the first container and the second container can be reused, leading to low cost.
[0070]
Next, the form of the container to convey is demonstrated concretely using FIG. The second container divided into an upper part (621a) and a lower part (621b) used for conveyance is for fixing the first container provided on the upper part of the second container, and pressurizing the fixing means. A spring 705, a gas inlet 708 serving as a gas path for holding the second container provided under the second container under reduced pressure, an O-ring 707 for fixing the upper container 621a and the lower container 621b, It has a fastener 702. In the second container, a first container 611 in which a purified vapor deposition material is enclosed is installed. Note that the second container is preferably formed using a material containing stainless steel, and the first container is preferably formed using a material containing titanium.
[0071]
In the material manufacturer, the purified deposition material is sealed in the first container 611. Then, the second upper part 621a and the lower part 621b are aligned via the O-ring 707, the upper container 621a and the lower container 621b are fixed by the fastener 702, and the first container 611 is sealed in the second container. . Thereafter, the inside of the second container is depressurized via the gas inlet 708, further replaced with a nitrogen atmosphere, the spring 705 is adjusted, and the first container 611 is fixed by the fixing means 706. In addition, you may install a desiccant in a 2nd container. By keeping the inside of the second container in a vacuum, reduced pressure, or nitrogen atmosphere in this way, even a slight amount of oxygen or water can be prevented from adhering to the vapor deposition material.
[0072]
In this state, the first container 611 is transferred directly to the light emitting device manufacturer 619 and installed in the processing chamber 613. Thereafter, the vapor deposition material is sublimated by heating, and a vapor deposition film 616 is formed.
[0073]
Next, a mechanism for installing the first container 611 that is sealed and transported in the second container in the film formation chamber 806 will be described with reference to FIGS. 8 and 9. 8 and 9 show the middle of the conveyance of the first container.
[0074]
FIG. 8A shows a table 804 on which the first container or the second container is placed, a vapor deposition source holder 803, means 807 for moving the table 804 and the vapor deposition source holder 803, and the first container. A top view of an installation chamber (also referred to as a load lock chamber) 805 having a transfer means 802 for performing the above is described, and FIG. 8B is a perspective view of the installation chamber. The installation chamber 805 is disposed adjacent to the film formation chamber 806, and the atmosphere of the installation chamber can be controlled by means for controlling the atmosphere via the gas inlet. In addition, the conveyance means of this invention is not limited to the structure which conveys across the side surface of a 1st container as it describes in FIG. 8, From the upper direction of a 1st container, this 1st container It may be configured to carry (pinch) the sheet.
[0075]
In such an installation chamber 805, the second container is placed on the table 804 with the fastener 702 removed. Next, the inside of the installation chamber 805 is depressurized by means for controlling the atmosphere. When the pressure in the installation chamber is equal to the pressure in the second container, the second container can be easily opened. Then, the upper part 621 a of the second container is removed by the conveying means 802, and the first container 611 is installed in the vapor deposition source holder 803. Although not shown, a place where the removed upper portion 621a is disposed is provided as appropriate. Then, the moving unit 807 moves (slides), and the evaporation source holder 803 moves from the installation chamber 805 to the film formation chamber 806.
[0076]
Thereafter, the vapor deposition material is sublimated by the heating means provided in the vapor deposition source holder 803, and film formation is started. When a shutter (not shown) provided in the vapor deposition source holder 803 is opened during the film formation, the sublimated vapor deposition material scatters in the direction of the substrate, is vapor deposited on the substrate, and the light emitting layer (hole transport layer, hole injection). A layer, an electron transport layer, and an electron injection layer).
[0077]
After the vapor deposition is completed, the vapor deposition source holder 803 returns to the installation chamber 805, and the first container 611 installed in the vapor deposition source holder 803 is transferred to the second container installed on the table 804 by the transport unit 802. It moves to a lower container (not shown) and is sealed by the upper container 621a. At this time, it is preferable that the first container, the upper container 621a, and the lower container are sealed with the transported combination. In this state, the installation chamber 805 is set to atmospheric pressure, the second container is taken out of the installation chamber, the fastener 702 is fixed, and the material is delivered to the material manufacturer 618.
[0078]
Note that the moving unit 807 may have a function of rotating in order to efficiently carry the vapor deposition source holder that starts vapor deposition and the vapor deposition source holder that has completed vapor deposition. Moreover, the conveyance means 802 may have the arm of the number of the 1st container installed in a vapor deposition source holder, and may provide the conveyance means 802 with two or more.
[0079]
Further, instead of the moving means 807, a rotating table (rotating table 820) is arranged between the table 804 and the vapor deposition source holder 803, and the first container is placed on the vapor deposition source holder before the vapor deposition is started. And the installation to the 2nd container of the 1st container after the end of vapor deposition can be performed efficiently.
[0080]
An efficient method will be described with reference to FIG. 17. When the previous vapor deposition source holder 803 is performing vapor deposition, as described above, the following first containers 611 (numbered 1-4 are attached). Is installed on one of the turntables 820 by a conveying means. Then, the turntable 820 is rotated 180 degrees. Thereafter, the first container 611 of the vapor deposition source holder 803 that has completed vapor deposition is removed from the vapor deposition source holder 803 by the conveying means 802 and placed on the other side of the turntable 820. At this time, the first container 611 is rotated 90 degrees counterclockwise and then placed on the turntable. Then, the turntable 820 is rotated 180 degrees. Then, the next first container installed on one of the turntables 820 is installed on the deposition source holder 803 by the transfer means, and the deposition source holder moves to the film formation chamber. After that, the first container installed on the other side of the turntable 820 is installed on the table 804 by the conveying means 802, sealed with the second container, and taken out from the installation chamber 805. With such a configuration, it is possible to efficiently perform the installation of the first container before starting the vapor deposition on the vapor deposition source holder and the installation of the first container after the vapor deposition on the second container.
[0081]
Note that the transport unit 802 may have a mechanism for sandwiching the side surface of the first container, or may have a function of having a mechanism for sandwiching the upper surface, that is, the lid. Further, heating means may be provided on the turntable to preheat the material in the evaporation source holder.
In addition, maintenance such as replacement of the crystal resonator installed in the evaporation source holder can be performed in the installation room.
[0082]
FIG. 20 illustrates a case where the first container is exchanged before and after another vapor deposition.
[0083]
The installation chamber 805 shown in FIG. 20 includes a first transfer means 825 for opening the lid of the second container, and a second container for taking out the first container from the second container and installing it in the vapor deposition source holder. It has the conveyance means 826, It is characterized by the above-mentioned. Each of the first and second transport means has a knob 823.
[0084]
First, the lid of the second container fixed to the turntable is opened, and the turntable 820 is rotated halfway by the rotation shaft 821. Then, using the second transfer means, the first container is taken out from the second container with the lid open, the opening / closing window 824 is opened, transferred to the vapor deposition source holder provided in the film formation chamber 806, and installed. . In the case of opening the opening / closing window, the installation chamber and the film formation chamber are kept in the same reduced pressure state to prevent contamination of the film formation chamber. After closing the open / close window, the vapor deposition source holder 803 moves, and vapor deposition on the substrate 822 installed in the film formation chamber is started.
[0085]
While vapor deposition is performed in the film formation chamber 806, the installation chamber is opened to atmospheric pressure, a second container filled with a new vapor deposition material is installed on the turntable 820, and the installation chamber is again decompressed. . At this time, it is preferable that an empty turntable be in front of the rotating shaft.
[0086]
After that, the first container after vapor deposition is returned to the second container of the turntable using the second conveying means 826, and the lid held by the first conveying means 825 is closed. Next, the lid of the new second container is opened by the first transporting means 825, the first container is taken out by the second transporting means 826, and placed in the vapor deposition source holder. While vapor deposition is performed in the film formation chamber, the installation chamber is set to atmospheric pressure, the used first and second containers are taken out, and new first and second containers are installed.
[0087]
As described above, the first and second containers can be exchanged efficiently without exposing the first container in which the material is sealed to the atmosphere.
[0088]
Next, a mechanism for installing a plurality of first containers sealed in a second container in a plurality of vapor deposition source holders by a method different from that shown in FIGS. Will be described.
[0089]
FIG. 9A shows a table 904 on which the first container or the second container is placed, a plurality of vapor deposition source holders 903, a plurality of transport means 902 for transporting the first container, and a turntable 907. FIG. 9B is a perspective view of the installation chamber 905. FIG. Further, the installation chamber 905 is disposed adjacent to the film formation chamber 906, and the atmosphere of the installation chamber can be controlled by means for controlling the atmosphere via the gas inlet.
[0090]
A plurality of first containers 611 are installed in a plurality of evaporation source holders 905 by such a rotating table 907 and a plurality of transporting means 902, and a plurality of first containers 611 from a plurality of evaporation source holders after film formation is completed. Can be efficiently performed on the table 904. At this time, the first container 611 is preferably installed in the second container that has been transported.
[0091]
The vapor deposition film formed by the vapor deposition apparatus as described above can reduce impurities to the limit. When a light emitting element is completed using the vapor deposition film, high reliability and luminance can be realized. In addition, such a manufacturing system allows the container enclosed by the material manufacturer to be directly installed in the vapor deposition system, so that the vapor deposition material can prevent the adhesion of oxygen and water, and it can be used for future ultra-high purity of light emitting devices. It becomes possible. Moreover, waste of material can be eliminated by repurifying the container having the remaining evaporation material. Furthermore, the first container and the second container can be reused, and cost reduction can be realized.
[0092]
【Example】
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. In all the drawings for explaining the embodiments, the same reference numerals are given to the same portions, and the repeated explanation thereof is omitted.
[0093]
Example 1
In this embodiment, an example in which a TFT is formed over a substrate having an insulating surface and an EL element which is a light emitting element is formed is shown in FIG. In this embodiment, a cross-sectional view of one TFT connected to an EL element in a pixel portion is shown.
[0094]
First, as illustrated in FIG. 10A, a base insulating film 201 including a stack of insulating films such as a silicon oxide film, a silicon nitride film, or a silicon oxynitride film is formed over a substrate 200 having an insulating surface. Although a two-layer structure is used here as the base insulating film 201, a single-layer film of the insulating film or a structure in which two or more layers are stacked may be used. As the first layer of the base insulating film, a plasma CVD method is used, and SiH Four , NH Three And N 2 A silicon oxynitride film formed using O as a reaction gas is formed to a thickness of 10 to 200 nm (preferably 50 to 100 nm). Here, a silicon oxynitride film (composition ratio: Si = 32%, O = 27%, N = 24%, H = 17%) with a thickness of 50 nm is formed. Next, as the second layer of the base insulating film, a plasma CVD method is used, and SiH Four And N 2 A silicon oxynitride film formed using O as a reaction gas is formed to a thickness of 50 to 200 nm (preferably 100 to 150 nm). Here, a 100-nm-thick silicon oxynitride film (composition ratio Si = 32%, O = 59%, N = 7%, H = 2%) is formed.
[0095]
Next, a semiconductor layer is formed over the base insulating film 201. The semiconductor layer is formed by forming a semiconductor film having an amorphous structure by a known means (sputtering method, LPCVD method, plasma CVD method, etc.), and then crystallizing treatment (laser crystallization method, thermal crystallization method, or A crystalline semiconductor film obtained by performing a thermal crystallization method using a catalyst such as nickel) is formed into a desired shape by patterning. The semiconductor layer is formed with a thickness of 25 to 80 nm (preferably 30 to 60 nm). There is no limitation on the material of the crystalline semiconductor film, but it is preferably formed of silicon or a silicon germanium alloy.
[0096]
In the case of producing a crystalline semiconductor film by laser crystallization, a pulse oscillation type or continuous emission type excimer laser, YAG laser, YVO Four A laser can be used. When these lasers are used, it is preferable to use a method in which laser light emitted from a laser oscillator is linearly collected by an optical system and irradiated onto a semiconductor film. Crystallization conditions are appropriately selected by the practitioner. When an excimer laser is used, the pulse oscillation frequency is 30 Hz and the laser energy density is 100 to 400 mJ / cm. 2 (Typically 200-300mJ / cm 2 ). When a YAG laser is used, the second harmonic is used, the pulse oscillation frequency is 1 to 10 kHz, and the laser energy density is 300 to 600 mJ / cm. 2 (Typically 350-500mJ / cm 2 ) Then, if the laser beam condensed linearly with a width of 100 to 1000 μm, for example 400 μm, is irradiated over the entire surface of the substrate, the superposition ratio (overlap ratio) of the linear laser light at this time is 50 to 98%. Good.
[0097]
Next, the surface of the semiconductor layer is washed with an etchant containing hydrofluoric acid to form a gate insulating film 202 that covers the semiconductor layer. The gate insulating film 202 is formed of an insulating film containing silicon with a thickness of 40 to 150 nm by using a plasma CVD method or a sputtering method. In this embodiment, a silicon oxynitride film (composition ratio Si = 32%, O = 59%, N = 7%, H = 2%) is formed to a thickness of 115 nm by plasma CVD. Needless to say, the gate insulating film 202 is not limited to a silicon oxynitride film, and another insulating film containing silicon may be used as a single layer or a stacked structure.
[0098]
Next, after cleaning the surface of the gate insulating film 202, the gate electrode 210 is formed.
[0099]
Next, an impurity element imparting p-type conductivity to the semiconductor (such as B), here boron, is added as appropriate, so that the source region 211 and the drain region 212 are formed. After the impurity element is added, heat treatment, intense light irradiation, or laser light irradiation is performed to activate the impurity element. Simultaneously with activation, plasma damage to the gate insulating film and plasma damage to the interface between the gate insulating film and the semiconductor layer can be recovered. In particular, in an atmosphere of room temperature to 300 ° C., the impurity element is activated from the front surface or the back surface using an excimer laser. Alternatively, the YAG laser may be activated by irradiation with the second harmonic, and the YAG laser is a preferable activation means because it requires less maintenance.
[0100]
In the subsequent steps, after hydrogenation, an insulator 213a made of an organic material or an inorganic material (for example, made of a photosensitive organic resin) is formed, and then an aluminum nitride film, AlN X O Y A first protective film 213b made of an aluminum oxynitride film or a silicon nitride film is formed. AlN X O Y The film indicated by may be formed by introducing oxygen, nitrogen, or a rare gas from the gas introduction system by RF sputtering using a target made of AlN or Al. AlN X O Y In the layer represented by the above, it may be in a range containing several atom% or more of nitrogen, preferably 2.5 to 47.5 atom%, and oxygen may be 47.5 atom% or less, preferably 0.01 to less than 20 atom%. That's fine. Next, a contact hole reaching the source region 211 or the drain region 212 is formed. Next, a source electrode (wiring) 215 and a drain electrode 214 are formed to complete a TFT (p-channel TFT). This TFT is a TFT that controls a current supplied to an OLED (Organic Light Emitting Device).
[0101]
Further, the TFT structure is not limited to the TFT structure of this embodiment, and if necessary, a lightly doped drain (LDD) structure having an LDD region between a channel formation region and a drain region (or source region) may be used. . In this structure, a region to which an impurity element is added at a low concentration is provided between a channel formation region and a source region or a drain region formed by adding an impurity element at a high concentration, and this region is referred to as an LDD region. I'm calling. Further, a so-called GOLD (Gate-drain Overlapped LDD) structure in which the LDD region is disposed so as to overlap the gate electrode through a gate insulating film may be employed. Note that it is preferable that the gate electrode has a stacked structure, the upper gate electrode and the lower gate electrode are etched to have different taper angles, and the LDD structure or the GOLD structure is formed by self-alignment using the gate electrode as a mask.
[0102]
In this embodiment, the p-channel TFT is used for explanation. However, it goes without saying that an n-channel TFT can be formed by using an n-type impurity element (P, As, etc.) instead of the p-type impurity element. Yes.
[0103]
Next, in the pixel portion, first electrodes 217 in contact with the connection electrodes in contact with the drain region are arranged in a matrix. The first electrode 217 serves as an anode or a cathode of the light emitting element. Next, an insulator (referred to as a bank, a partition, a barrier, a bank, or the like) 216 is formed to cover the end portion of the first electrode 217. As the insulator 216, a photosensitive organic resin is used. For example, when negative photosensitive acrylic is used as the material of the insulator 216, the insulator 216 has a curved surface having a first radius of curvature at the upper end of the insulator 216, and a second radius of curvature at the lower end of the insulator. It is preferable that the first curvature radius and the second curvature radius are 0.2 μm to 3 μm. Next, a layer 218 containing an organic compound is formed in the pixel portion, and a second electrode 219 is formed thereon to complete an EL element. The second electrode 219 serves as a cathode or an anode of the EL element.
[0104]
Alternatively, the insulator 216 covering the end portion of the first electrode 217 may be covered with a second protective film formed of an aluminum nitride film, an aluminum nitride oxide film, or a silicon nitride film.
[0105]
For example, FIG. 10B illustrates an example in which positive photosensitive acrylic is used as a material for the insulator 216. Only the upper end portion of the insulator 316a using positive photosensitive acrylic has a curved surface having a radius of curvature, and the insulator 316a is made of an aluminum nitride film, an aluminum nitride oxide film, or a silicon nitride film. 2 with a protective film 316b.
[0106]
Next, when the first electrode 217 is used as an anode, a metal having a high work function (Pt, Cr, W, Ni, Zn, Sn, In) is used as the material of the first electrode 217, and the ends are insulated. After covering with an object (referred to as a bank, a partition, a barrier, a bank, or the like) 216 or 316, the insulator 216 or the like is formed using the vapor deposition apparatus having the vapor deposition source holder and the film formation chamber described in Embodiments 1 and 2. Deposition is performed while moving the deposition source in accordance with 316a and 316b. For example, the degree of vacuum is 5 × 10 -3 Torr (0.665 Pa) or less, preferably 10 -Four -10 -6 Vapor deposition is performed in a deposition chamber evacuated to Pa. At the time of vapor deposition, the organic compound is vaporized in advance by resistance heating, and is scattered in the direction of the substrate by opening the shutter at the time of vapor deposition. The vaporized organic compound is scattered upward and deposited on the substrate through an opening provided in the metal mask, and includes a light emitting layer (including a hole transport layer, a hole injection layer, an electron transport layer, and an electron injection layer). ) Is formed.
[0107]
Moreover, when forming the layer containing the organic compound which shows white as a whole light emitting element by a vapor deposition method, it can form by laminating | stacking each light emitting layer. For example, Alq Three , Alq partially doped with Nile Red, a red luminescent dye Three , P-EtTAZ, and TPD (aromatic diamine) are sequentially laminated to obtain a white color.
[0108]
In the case of using a vapor deposition method, as shown in Embodiment Mode 3, a first container (typically a crucible) in which an EL material that is a vapor deposition material is stored in advance by a material manufacturer is provided in a film formation chamber. It is preferable to install. The installation is preferably performed without exposure to the atmosphere, and the crucible is preferably introduced into the film formation chamber while being sealed in the second container. Desirably, a chamber (installation chamber) having vacuum evacuation means connected to the film formation chamber is provided, where the crucible is taken out from the second container in a vacuum or an inert gas atmosphere, and the crucible is installed in the film formation chamber. . By doing so, the crucible and the EL material housed in the crucible can be prevented from contamination.
[0109]
Next, the second electrode 219 is formed as a cathode over the light-emitting layer. The second electrode 219 includes a thin film containing a metal (Li, Mg, Cs) having a small work function and a transparent conductive film (ITO (indium tin oxide alloy), indium oxide zinc oxide alloy (In 2 O Three -ZnO), zinc oxide (ZnO) or the like. In order to reduce the resistance of the cathode, an auxiliary electrode may be provided over the insulator 216. The light-emitting element thus obtained emits white light. Note that although the example in which the layer 218 containing an organic compound is formed by an evaporation method is shown here, the layer is not particularly limited, and may be formed by a coating method (spin coating method, ink jet method, or the like).
[0110]
Further, in this embodiment, an example in which a layer made of a low molecular material is stacked as the organic compound layer is shown, but a layer made of a high molecular material and a layer made of a low molecular material may be stacked.
[0111]
Note that an active matrix light-emitting device having a TFT can have two structures in the light emission direction. One is a structure in which light emitted from the light-emitting element passes through the second electrode and enters the eyes of the observer. In the case where a structure in which light emitted from the light-emitting element passes through the second electrode and enters the eyes of an observer, the light-emitting element can be manufactured using the above-described process.
[0112]
In another structure, light emitted from the light emitting element passes through the first electrode and the substrate and enters the eyes of the observer. In the case where a structure in which light emitted from the light-emitting element passes through the first electrode and enters the eyes of the observer, the first electrode 217 is preferably formed using a light-transmitting material. For example, when the first electrode 217 is used as an anode, a transparent conductive film (ITO (indium tin oxide alloy), indium oxide zinc oxide alloy (In 2 O Three −ZnO), zinc oxide (ZnO), or the like, and an end portion is covered with an insulator (referred to as a bank, a partition, a barrier, a bank, or the like) 216, and then a layer 218 containing an organic compound is formed thereon. Metal film (MgAg, MgIn, AlLi, CaF 2 And a second electrode 219 made of an alloy such as CaN, or a film formed by co-evaporation of an element belonging to Group 1 or 2 of the periodic table and aluminum. In forming the cathode, a resistance heating method by vapor deposition may be used, and the cathode may be selectively formed using a vapor deposition mask.
[0113]
After the formation up to the second electrode 219 through the above steps, a sealing substrate is bonded to the light-emitting element formed over the substrate 200 with a sealant.
[0114]
In this embodiment, the top gate type TFT is described as an example. However, the present invention can be applied regardless of the TFT structure. For example, the present invention can be applied to a bottom gate type (reverse stagger type) TFT or a forward stagger type TFT. Is possible.
[0115]
For example, in the bottom gate type, as shown in FIG. 19, a base insulating film 51, a gate electrode 52, a gate insulating film 53, a semiconductor film 54 having an impurity region and a channel formation region, and an interlayer insulating film 55 are formed on a substrate 50. Then, contact holes are formed in the interlayer insulating film at positions corresponding to the impurity regions, and source / drain wirings 56 are formed in the contact holes. Similarly to FIG. 10, the first electrode 57 covering the end of the source / drain wiring, the insulating film 58 covering the end of the first electrode, the protective film 59 covering the insulating film, the layer 60 having an organic compound, A second electrode 61 is formed. In FIG. 19, since an inorganic material is used for the interlayer insulating film 55 and an organic material is used for the insulating film 58, an insulating film containing nitrogen such as silicon nitride is provided as a protective film 59 covering the insulating film.
[0116]
In the case where such a bottom gate type is used for a TFT having an amorphous semiconductor film, a crystallization process is unnecessary, so that a material such as aluminum having low heat resistance can be used for the gate electrode.
[0117]
Next, an overall external view of the active matrix light-emitting device will be described with reference to FIG. 11A is a top view illustrating the light-emitting device, and FIG. 11B is a cross-sectional view taken along line AA ′ in FIG. 11A. A source side driver circuit 1101, a pixel portion 1102, and a gate side driver circuit 1103 are provided over a substrate 1110. Further, a space 1107 is formed on the inner side surrounded by the sealing substrate 1104, the sealant 1105, and the substrate 1110.
[0118]
Note that a wiring 1108 for transmitting a signal input to the source side driver circuit 1101 and the gate side driver circuit 1103 receives a video signal and a clock signal from an FPC (flexible printed circuit) 1109 serving as an external input terminal. Although only the FPC is shown here, a printed wiring board (PWB) may be attached to the FPC. The light-emitting device in this specification includes not only a light-emitting device body but also a state in which an FPC or a PWB is attached thereto.
[0119]
Next, a cross-sectional structure is described with reference to FIG. A driver circuit and a pixel portion are formed over the substrate 1110. Here, a source side driver circuit 1101 and a pixel portion 1102 are shown as the driver circuits.
[0120]
Note that the source side driver circuit 1101 is a CMOS circuit in which an n-channel TFT 1123 and a p-channel TFT 1124 are combined. Further, the TFT forming the driver circuit may be formed of a CMOS circuit, a PMOS circuit, or an NMOS circuit. Further, in this embodiment, a driver integrated type in which a drive circuit is formed on a substrate is shown, but this is not always necessary, and it can be formed outside the substrate.
[0121]
The pixel portion 1102 is formed by a plurality of pixels including a switching TFT 1111, a current control TFT 1112, and a first electrode (anode) 1113 electrically connected to the drain thereof.
[0122]
In addition, insulating films 1114 are formed on both ends of the first electrode (anode) 1113, and a layer 1115 containing an organic compound is formed on the first electrode (anode) 1113. The layer 1115 containing an organic compound is formed by moving the evaporation source holder in accordance with the insulating film 1114 using the evaporation apparatus described in Embodiments 1 and 2. Further, a second electrode (cathode) 1116 is formed over the layer 1115 containing an organic compound. Thus, a light-emitting element 1118 including the first electrode (anode) 1112, the layer 1115 containing an organic compound, and the second electrode (cathode) 1116 is formed. Here, since the light-emitting element 1118 emits white light, a colored layer, for example, a color filter 1131 and a light-blocking layer (BM) 1132 (for the sake of simplicity, an overcoat layer is not shown here) is provided. As shown in FIG. 18, a color filter or a color filter and a color conversion layer may be provided on the white light-emitting element, or a color conversion layer and a color filter may be provided so as to overlap each other. A color conversion layer may be provided.
[0123]
Note that FIG. 18 illustrates a structure in which light emitted from the light-emitting element passes through the second electrode and enters the eyes of the observer. Therefore, the color filter is disposed on the sealing substrate side 1104, but the light emitted from the light-emitting element. In the case of a structure that passes through the first electrode and enters the observer's eyes, the color filter may be disposed on the substrate 1110 side.
[0124]
The second electrode (cathode) 1116 also functions as a wiring common to all pixels, and is electrically connected to the FPC 1109 through the connection wiring 1108. In addition, a third electrode (auxiliary electrode) 1117 is formed over the insulating film 1114, and the resistance of the second electrode is reduced.
[0125]
In addition, the sealing substrate 1104 is attached to the light emitting element 1118 formed over the substrate 1110 with a sealant 1105. Note that a spacer made of a resin film may be provided in order to secure a space between the sealing substrate 1104 and the light-emitting element 1118. The space 1107 inside the sealing agent 1105 is filled with an inert gas such as nitrogen. Note that an epoxy resin is preferably used as the sealant 1105. The sealing agent 1105 is preferably a material that does not transmit moisture and oxygen as much as possible. Furthermore, a substance having an effect of absorbing oxygen and water may be contained in the space 1107.
[0126]
In this embodiment, a plastic substrate made of FRP (Fiberglass-Reinforced Plastics), PVF (polyvinyl fluoride), Mylar, polyester, acrylic, or the like is used as a material constituting the sealing substrate 1104 in addition to a glass substrate or a quartz substrate. be able to. In addition, after the sealing substrate 1104 is bonded using the sealing agent 1105, the sealing substrate 1104 can be further sealed with a sealing agent so as to cover the side surface (exposed surface).
[0127]
By encapsulating the light-emitting element as described above, the light-emitting element can be completely blocked from the outside, and a substance that promotes deterioration of the organic compound layer such as moisture and oxygen can be prevented from entering from the outside. Therefore, a highly reliable light-emitting device can be obtained.
[0128]
Further, this embodiment can be freely combined with Embodiment Modes 1 to 3.
[0129]
(Example 2)
In this embodiment, an example of a multi-chamber manufacturing apparatus in which the production from the first electrode to sealing is fully automated is shown in FIG.
[0130]
FIG. 12 shows gates 100a to 100x, a preparation chamber 101, a take-out chamber 119, transfer chambers 102, 104a, 108, 114, 118, delivery chambers 105, 107, 111, and film formation chambers 106R, 106B, 106G. , 106H, 106E, 109, 110, 112, 113, installation chambers 126R, 126G, 126B, 126E, 126H for installing the evaporation source, pretreatment chamber 103, sealing substrate load chamber 117, and sealing chamber 116. And a multi-chamber manufacturing apparatus having cassette chambers 111a and 111b, a tray mounting stage 121, a cleaning chamber 122, a bake chamber 123, and a mask stock chamber 124.
[0131]
Hereinafter, a procedure for manufacturing a light-emitting device by loading a substrate on which a thin film transistor, an anode, and an insulator covering an end portion of the anode are provided in advance into the manufacturing apparatus illustrated in FIG.
[0132]
First, the substrate is set in the cassette chamber 120a or the cassette chamber 120b. When the substrate is a large substrate (for example, 300 mm × 360 mm), it is set in the cassette chamber 120a or 120b. When the substrate is a normal substrate (for example, 127 mm × 127 mm), the substrate is transferred to the tray mounting stage 121 and the tray (for example, 300 mm) A plurality of substrates are set to × 360 mm).
[0133]
Next, a substrate provided with a plurality of thin film transistors and an anode and an insulator covering the end of the anode is transferred to the transfer chamber 118 and further transferred to the cleaning chamber 122, where impurities (such as fine particles) on the substrate surface are removed with the solution. Remove. When cleaning is performed in the cleaning chamber 122, the substrate is set with the film formation surface facing downward under atmospheric pressure. Subsequently, in order to dry, it conveys to the baking chamber 123, and heats, and a solution is evaporated.
[0134]
Next, the film is transferred to the film formation chamber 112, and an organic compound layer serving as a hole injection layer is formed on the entire surface over a substrate provided with a plurality of thin film transistors and an anode and an insulator covering an end portion of the anode in advance. . In this example, copper phthalocyanine (CuPc) was deposited to a thickness of 20 nm. In the case of forming PEDOT as the hole injection layer, a spin coater may be provided in the deposition chamber 112 and formed by a spin coating method. Note that in the case where an organic compound layer is formed by a spin coating method in the film formation chamber 112, the film formation surface of the substrate is set upward at atmospheric pressure. At this time, after film formation using water or an organic solvent as a solvent is performed, the film is transferred to a baking chamber 123 for baking, and heat treatment in vacuum is performed to vaporize moisture.
[0135]
Next, the substrate is transferred from the transfer chamber 118 provided with the substrate transfer mechanism to the preparation chamber 101. In the manufacturing apparatus of this embodiment, the preparation chamber 101 is provided with a substrate reversing mechanism, and the substrate can be reversed appropriately. The charging chamber 101 is connected to a vacuum evacuation treatment chamber, and after evacuating, it is preferable to introduce an inert gas to an atmospheric pressure.
[0136]
Next, the material is transferred to a transfer chamber 102 connected to the preparation chamber 101. It is preferable to maintain a vacuum by evacuating in advance so that moisture and oxygen do not exist in the transfer chamber 102 as much as possible.
[0137]
The vacuum evacuation chamber is provided with a magnetic levitation turbo molecular pump, a cryopump, or a dry pump. As a result, the ultimate vacuum of the transfer chamber connected to the preparation chamber is reduced to 10 -Five -10 -6 Pa can be set, and the back diffusion of impurities from the pump side and the exhaust system can be controlled. In order to prevent impurities from being introduced into the apparatus, an inert gas such as nitrogen or a rare gas is used as the introduced gas. These gases introduced into the apparatus are those purified by a gas purifier before being introduced into the apparatus. Therefore, it is necessary to provide a gas purifier so that the gas is introduced into the vapor deposition apparatus after being highly purified. Thereby, oxygen, water, and other impurities contained in the gas can be removed in advance, so that these impurities can be prevented from being introduced into the apparatus.
[0138]
In addition, when it is desired to remove a film containing an organic compound formed in an unnecessary place, the film may be transferred to the pretreatment chamber 103 and the organic compound film stack may be selectively removed using a metal mask. The pretreatment chamber 103 has plasma generating means, and performs dry etching by exciting one or more gases selected from Ar, H, F, and O to generate plasma. In order to remove moisture and other gases contained in the substrate, annealing for deaeration is preferably performed in a vacuum, and is transferred to a pretreatment chamber 103 connected to the transfer chamber 102, where annealing is performed. You may go.
[0139]
Next, the substrate is transferred from the transfer chamber 102 to the delivery chamber 105 and from the delivery chamber 105 to the transfer chamber 104a without being exposed to the atmosphere. Then, on the hole injection layer (CuPc) provided on the entire surface, an organic compound layer made of a low molecule to be a hole transport layer or a light emitting layer is formed. As the entire light emitting element, an organic compound layer that emits light of a single color (specifically, white) or full color (specifically, red, green, and blue) can be formed. In this embodiment, red, green, An example in which an organic compound layer that emits blue light is formed in each of the film formation chambers 106R, 106G, and 106B by an evaporation method will be described.
[0140]
First, the film formation chambers 106R, 106G, and 106B will be described. In each of the film formation chambers 106R, 106G, and 106B, the movable vapor deposition source holder described in the first and second embodiments is installed. A plurality of vapor deposition source holders are prepared, the first vapor deposition source holder has an EL material that forms a hole transport layer of each color, the second vapor deposition source holder has an EL material that forms a light emitting layer of each color, The third vapor deposition source holder is filled with an EL material for forming an electron transport layer of each color, and the fourth vapor deposition source holder is filled with an EL material for forming an electron injection layer of each color. 106G and 106B.
[0141]
Installation in each of these film formation chambers uses the manufacturing system described in Embodiment 3 and directly installs a container (typically a crucible) in which an EL material is stored in advance by a material manufacturer in the film formation chamber. Is preferred. Furthermore, it is preferable that the installation is performed without touching the atmosphere. When the material is transferred from the material manufacturer, the crucible is preferably introduced into the film formation chamber while being sealed in the second container. Desirably, the installation chambers 126R, 126G, and 126B having vacuum exhaust means connected to the film formation chambers 106R, 106G, and 106B are set to a vacuum or an inert gas atmosphere, in which the crucible is taken out from the second container, A crucible is installed in the deposition chamber. By doing so, the crucible and the EL material housed in the crucible can be prevented from contamination.
[0142]
Next, the film forming process will be described. First, the metal mask stored in the mask stock chamber 124 is transferred to the film forming chamber 106R and installed. Then, a hole transport layer is formed using a mask. In this example, α-NPD was deposited to 60 nm. Thereafter, using the same mask, a red light emitting layer is formed, and then an electron transport layer and an electron injection layer are formed. In this example, Alq to which DCM is added as the light emitting layer Three Of 40 nm and Alq as the electron transport layer Three Of 40 nm and CaF as an electron injection layer 2 Was deposited to 1 nm.
[0143]
Specifically, in the film formation chamber 106R, a first vapor deposition source holder in which an EL material for a hole transport layer is disposed and a second vapor deposition source holder in which an EL material for a light emitting layer is disposed in a state where a mask is disposed. Then, the third vapor deposition source holder in which the EL material for the electron transport layer is installed and the fourth vapor deposition source holder in which the electron injection layer is installed are sequentially moved to form a film. Further, the organic compound is vaporized by resistance heating at the time of film formation, and at the time of film formation, the shutter (not shown) provided in the vapor deposition source holder is opened and scattered in the direction of the substrate. The vaporized organic compound scatters upward, and is deposited on a substrate through an opening (not shown) provided in a metal mask (not shown) provided as appropriate.
[0144]
In this manner, a light emitting element that emits red light (from a hole transport layer to an electron injection layer) can be formed in one film formation chamber without opening to the atmosphere. Note that the layers to be continuously formed in one film formation chamber are not limited to the hole transport layer to the electron injection layer, and may be appropriately set by the practitioner.
[0145]
Then, the substrate over which the red light emitting element is formed is transferred to the film formation chamber 106G by the transfer mechanism 104b. A metal mask stored from the mask stock chamber 124 is transferred to the film forming chamber 106G and installed. The mask may be a mask obtained when a red light emitting element is formed. Then, a hole transport layer is formed using a mask. In this example, α-NPD was deposited to 60 nm. Thereafter, using the same mask, a green light emitting layer is formed, and then an electron transport layer and an electron injection layer are formed. In this example, Alq to which DMQD is added as the light emitting layer is used. Three Of 40 nm and Alq as the electron transport layer Three Of 40 nm and CaF as an electron injection layer 2 Was deposited to 1 nm.
[0146]
Specifically, in the film formation chamber 106G, a first vapor deposition source holder in which an EL material for a hole transport layer is disposed and a second vapor deposition source holder in which an EL material for a light emitting layer is disposed in a state where a mask is disposed. Then, the third vapor deposition source holder in which the EL material for the electron transport layer is installed and the fourth vapor deposition source holder in which the electron injection layer is installed are sequentially moved to form a film. Further, the organic compound is vaporized by resistance heating at the time of film formation, and at the time of film formation, the shutter (not shown) provided in the vapor deposition source holder is opened and scattered in the direction of the substrate. The vaporized organic compound scatters upward, and is deposited on a substrate through an opening (not shown) provided in a metal mask (not shown) provided as appropriate.
[0147]
In this manner, a light emitting element that emits green light (from a hole transport layer to an electron injection layer) can be formed in one film formation chamber without opening to the atmosphere. Note that the layers to be continuously formed in one film formation chamber are not limited to the hole transport layer to the electron injection layer, and may be appropriately set by the practitioner.
[0148]
Then, the substrate over which the green light emitting element is formed is transferred to the film formation chamber 106B by the transfer mechanism 104b. A metal mask stored from the mask stock chamber 124 is transferred to the film forming chamber 106B and installed. The mask may be a mask obtained when a red or green light emitting element is formed. Then, films functioning as a hole transport layer and a blue light-emitting layer are formed using a mask. In this example, α-NPD was deposited to 60 nm. Thereafter, using the same mask, a blocking layer is formed, and then an electron transport layer and an electron injection layer are formed. In this example, 10 nm of BCP is formed as a blocking layer, and Alq is formed as an electron transport layer. Three Of 40 nm and CaF as an electron injection layer 2 Was deposited to 1 nm.
[0149]
Specifically, in the film formation chamber 106B, the first vapor deposition source holder in which the EL material of the hole transport layer and the blue light emitting layer is installed, and the EL material of the blocking layer are installed in a state where the mask is installed. The second vapor deposition source holder, the third vapor deposition source holder in which the EL material for the electron transport layer is disposed, and the fourth vapor deposition source holder in which the electron injection layer is disposed are sequentially moved to form a film. Further, the organic compound is vaporized by resistance heating at the time of film formation, and at the time of film formation, the shutter (not shown) provided in the vapor deposition source holder is opened and scattered in the direction of the substrate. The vaporized organic compound scatters upward, and is deposited on a substrate through an opening (not shown) provided in a metal mask (not shown) provided as appropriate.
[0150]
In this manner, a light emitting element that emits green light (from a hole transport layer to an electron injection layer) can be formed in one film formation chamber without opening to the atmosphere. Note that the layers continuously formed in one film formation chamber are not limited to the hole transport layer to the electron injection layer, and may be set as appropriate by the practitioner.
[0151]
Note that the order of forming the respective colors is not limited to the present embodiment, and may be set as appropriate by the practitioner. Further, the hole transport layer, the electron transport layer, the electron injection layer, and the like can be shared by each color. For example, a hole injection layer or a hole transport layer common to red, green, and blue light-emitting elements is formed in the film formation chamber 106H, and light-emitting layers of each color are formed in the film formation chambers 106R, 106G, and 106B. An electron transport layer or an electron injection layer common to red, green, and blue light-emitting elements may be formed in the chamber 106E. It is also possible to form an organic compound layer that emits monochromatic (specifically, white) light emission in each film formation chamber.
[0152]
Note that it is possible to perform film formation at the same time in each of the film formation chambers 106R, 106G, and 106B. By sequentially moving the film formation chambers, a light-emitting element can be formed efficiently. improves. Furthermore, when a certain film formation chamber is under maintenance, each light emitting element can be formed in the remaining film formation chamber, and the throughput of the light emitting device is improved.
[0153]
When using the vapor deposition method, for example, the degree of vacuum is 5 × 10. -3 Torr (0.665 Pa) or less, preferably 10 -Four -10 -6 Vapor deposition is preferably performed in a film formation chamber evacuated to Pa.
[0154]
Next, after the substrate is transferred from the transfer chamber 104a to the delivery chamber 107, the substrate is transferred from the transfer chamber 107 to the transfer chamber 108 without being exposed to the atmosphere. The substrate is transferred to the film formation chamber 110 by a transfer mechanism installed in the transfer chamber 108, and is formed into a very thin metal film (an alloy such as MgAg, MgIn, AlLi, CaN, or the first or second group of the periodic table). A cathode (lower layer) made of a film formed by co-evaporation with an element belonging to aluminum is formed by vapor deposition using resistance heating. After forming a cathode (lower layer) made of a thin metal layer, it is transported to the film formation chamber 109 and is made of a transparent conductive film (ITO (indium tin oxide alloy), indium zinc oxide alloy (In 2 O Three A cathode (upper layer) made of (ZnO), zinc oxide (ZnO) or the like is formed, and a cathode made of a laminate of a thin metal layer and a transparent conductive film is appropriately formed.
[0155]
Through the above process, the light-emitting element having the stacked structure illustrated in FIG. 10 is formed.
[0156]
Next, the film is transferred from the transfer chamber 108 to the deposition chamber 113 without being exposed to the air, and a protective film formed of a silicon nitride film or a silicon nitride oxide film is formed. Here, a sputtering apparatus provided with a target made of silicon, a target made of silicon oxide, or a target made of silicon nitride in the film formation chamber 113 is used. For example, a silicon nitride film can be formed by using a target made of silicon and setting a film formation chamber atmosphere to a nitrogen atmosphere or an atmosphere containing nitrogen and argon.
[0157]
Next, the substrate on which the light-emitting element is formed is transferred from the transfer chamber 108 to the delivery chamber 111 without being exposed to the atmosphere, and further transferred from the delivery chamber 111 to the transfer chamber 114. Next, the substrate over which the light-emitting element is formed is transferred from the transfer chamber 114 to the sealing chamber 116. Note that a sealing substrate provided with a sealant is preferably prepared in the sealing chamber 116.
[0158]
The sealing substrate is prepared by being set in the sealing substrate load chamber 117 from the outside. Note that it is preferable to perform annealing in advance in vacuum, for example, in the sealing substrate load chamber 117 in order to remove impurities such as moisture. In the case of forming a sealing material to be attached to a substrate provided with a light-emitting element over the sealing substrate, the sealing chamber is set to atmospheric pressure, and then the sealing substrate is loaded into the sealing substrate load chamber and the transfer chamber 114. And a sealing substrate on which the sealing material is formed is transferred to the sealing chamber 116. Note that a desiccant may be provided on the sealing substrate in the sealing substrate load chamber.
[0159]
Next, in order to degas the substrate provided with the light-emitting element, after annealing in a vacuum or an inert atmosphere, the sealing substrate provided with the sealant and the substrate provided with the light-emitting element are attached. Match. The sealed space is filled with nitrogen or an inert gas. Note that here, an example in which the sealing material is formed over the sealing substrate is described; however, there is no particular limitation, and the sealing material may be formed over the substrate over which the light-emitting element is formed.
[0160]
Next, the pair of bonded substrates is irradiated with UV light by an ultraviolet irradiation mechanism provided in the sealing chamber 116 to cure the sealing material. In addition, although ultraviolet curable resin was used here as a sealing material, if it is an adhesive material, it will not specifically limit.
[0161]
Next, the pair of bonded substrates is transferred from the sealing chamber 116 to the transfer chamber 114 and then transferred from the transfer chamber 114 to the take-out chamber 119 and taken out.
[0162]
As described above, by using the manufacturing apparatus illustrated in FIG. 12, it is not necessary to expose the light-emitting element to the atmosphere until the light-emitting element is completely enclosed in the sealed space, so that a highly reliable light-emitting device can be manufactured. Note that in the transfer chamber 114, vacuum and a nitrogen atmosphere at atmospheric pressure are repeated, but it is desirable that the transfer chambers 102, 104a, and 108 are always kept in vacuum.
[0163]
An in-line manufacturing apparatus can also be used.
[0164]
In addition, it is also possible to carry a transparent conductive film as an anode into the manufacturing apparatus shown in FIG. 12 to form a light emitting element having a direction opposite to the light emitting direction by the stacked structure.
[0165]
In addition, this embodiment can be freely combined with Embodiment Modes 1 to 3 and Embodiment 1.
[0166]
(Example 3)
In this example, FIG. 13 shows an example of a multi-chamber manufacturing apparatus in which the production from the first electrode to the sealing different from Example 2 is fully automated.
[0167]
FIG. 13 shows gates 100a to 100s, take-out chamber 119, transfer chambers 104a, 108, 114, and 118, delivery chambers 105 and 107, preparation chamber 101, first film formation chamber 106A, and second film formation. A chamber 106B, a third film formation chamber 106C, a fourth film formation chamber 106D, other film formation chambers 109a, 109b, 113a, 113b, processing chambers 120a, 120b, an installation chamber 126A for installing a deposition source, 126B, 126C, 126D, pretreatment chambers 103a, 103b, first sealing chamber 116a, second sealing chamber 116b, first stock chamber 130a, second stock chamber 130b, cassette chambers 111a, 111b, This is a multi-chamber manufacturing apparatus having a tray mounting stage 121 and a cleaning chamber 122.
[0168]
Hereinafter, a procedure for manufacturing a light-emitting device by loading a substrate provided with a thin film transistor and an anode and an insulator covering an end portion of the anode in advance into the manufacturing apparatus shown in FIG. 13 will be described.
[0169]
First, the substrate is set in the cassette chamber 111a or the cassette chamber 111b. When the substrate is a large substrate (for example, 300 mm × 360 mm), it is set in the cassette chamber 111a or 111b. When the substrate is a normal substrate (for example, 127 mm × 127 mm), it is transported to the tray mounting stage 121, and the tray (for example, 300 mm) A plurality of substrates are set to × 360 mm).
[0170]
Next, a substrate provided with a plurality of thin film transistors and an anode and an insulator covering the end of the anode is transferred to the transfer chamber 118 and further transferred to the cleaning chamber 122, and impurities (such as fine particles) on the substrate surface are removed with the solution. Remove. When cleaning is performed in the cleaning chamber 122, the substrate is set with the film-forming surface of the substrate facing downward under atmospheric pressure.
[0171]
In addition, when it is desired to remove a film containing an organic compound formed in an unnecessary place, the film may be transferred to the pretreatment chamber 103 and the stack of organic compound films may be selectively removed. The pretreatment chamber 103 has plasma generating means, and performs dry etching by exciting one or more gases selected from Ar, H, F, and O to generate plasma. Further, in order to remove moisture and other gases contained in the substrate and to reduce plasma damage, it is preferable to perform annealing in a vacuum, which is transferred to the pretreatment chamber 103 where annealing (for example, UV irradiation) is performed. You may go. In addition, in order to remove moisture and other gases contained in the organic resin material, the substrate may be heated in a reduced pressure atmosphere in the pretreatment chamber 103.
[0172]
Next, the substrate is transferred from the transfer chamber 118 provided with the substrate transfer mechanism to the preparation chamber 101. In the manufacturing apparatus of this embodiment, the preparation chamber 101 is provided with a substrate reversing mechanism, and the substrate can be reversed appropriately. The charging chamber 101 is connected to a vacuum evacuation treatment chamber, and after evacuating, it is preferable to introduce an inert gas to an atmospheric pressure.
[0173]
Next, the material is transferred to a transfer chamber 104 a connected to the preparation chamber 101. It is preferable to maintain a vacuum by evacuating in advance so that moisture and oxygen do not exist in the transfer chamber 104a as much as possible.
[0174]
The vacuum evacuation chamber is provided with a magnetic levitation turbo molecular pump, a cryopump, or a dry pump. As a result, the ultimate vacuum of the transfer chamber connected to the preparation chamber is reduced to 10 -Five -10 -6 Pa can be set, and the back diffusion of impurities from the pump side and the exhaust system can be controlled. In order to prevent impurities from being introduced into the apparatus, an inert gas such as nitrogen or a rare gas is used as the introduced gas. These gases introduced into the apparatus are those purified by a gas purifier before being introduced into the apparatus. Therefore, it is necessary to provide a gas purifier so that the gas is introduced into the vapor deposition apparatus after being highly purified. Thereby, oxygen, water, and other impurities contained in the gas can be removed in advance, so that these impurities can be prevented from being introduced into the apparatus.
[0175]
Next, the substrate is transferred from the transfer chamber 104a to the first to fourth film formation chambers 106A to 106D. And the organic compound layer which consists of a low molecule used as a positive hole injection layer, a positive hole transport layer, and a light emitting layer is formed.
[0176]
An organic compound layer that emits light of a single color (specifically, white) or full color (specifically, red, green, and blue) can be formed as the entire light-emitting element. An example will be described in which an organic compound layer is formed simultaneously in each of the film formation chambers 106A, 106B, 106C, and 106D. Note that the simultaneous film formation here means that film formation is performed almost simultaneously in each film formation chamber, and the film formation process is performed substantially in parallel (or in parallel). It means being called.
[0177]
The organic compound layer that emits white light is a three-wavelength type containing three primary colors of red, green, and blue, and blue / yellow or blue-green / orange when the light-emitting layers having different emission colors are stacked. In this embodiment, an example in which a white light emitting element is obtained using this three-wavelength type will be described.
[0178]
First, the film forming chambers 106A, 106B, 106C, and 106D will be described. The movable vapor deposition source holder described in Embodiment Mode 1 is installed in each of the film formation chambers 106A, 106B, 106C, and 106D. A plurality of vapor deposition source holders are prepared, aromatic diamine (TPD) that forms a white light emitting layer in the first vapor deposition source holder, p-EtTAZ that forms a white light emitting layer in the second vapor deposition source holder, Alq for forming a white light emitting layer in the third vapor deposition source holder Three , Alq for forming a white light emitting layer on the fourth evaporation source holder Three EL material added with NileRed, a red luminescent dye, and Alq for the fifth evaporation source holder Three Is placed in each film forming chamber in this state.
[0179]
The EL system is preferably installed in these film formation chambers by using the manufacturing system described in Embodiment Mode 3. That is, it is preferable to form a film using a container (typically a crucible) in which an EL material is stored in advance by a material manufacturer. Further, it is preferable that the installation is performed without touching the atmosphere. When the material is transferred from the material manufacturer, the crucible is preferably introduced into the film formation chamber while being sealed in the second container. Desirably, the installation chambers 126A, 126B, 126C, and 126D having vacuum evacuation means connected to the respective film formation chambers 106A, 106B, 106C, and 106D are set to a vacuum or an inert gas atmosphere. And place a crucible in the film formation chamber. By doing so, the crucible and the EL material housed in the crucible can be prevented from contamination. Note that a metal mask can be stocked in the installation chambers 126A, 126B, 126C, and 126D.
[0180]
Next, the film forming process will be described. In the film formation chamber 106A, a mask is transferred and installed from the installation chamber as necessary. Thereafter, the first to fifth vapor deposition source holders start moving in order, and vapor deposition is performed on the substrate. Specifically, TPD is sublimated from the first vapor deposition source holder by heating and vapor deposited on the entire surface of the substrate. Thereafter, p-EtTAZ is sublimated from the second vapor deposition source holder, and Alq from the third vapor deposition source holder. Three Is sublimated and Alq is removed from the fourth evaporation source holder. Three : NileRed is sublimated, Alq from the fifth evaporation source holder Three Is sublimated and deposited on the entire surface of the substrate.
[0181]
When using the vapor deposition method, for example, the degree of vacuum is 5 × 10. -3 Torr (0.665 Pa) or less, preferably 10 -Four -10 -6 Vapor deposition is preferably performed in a film formation chamber evacuated to Pa.
[0182]
Note that the evaporation source holder in which each EL material is installed is provided in each film formation chamber, and vapor deposition is similarly performed in the film formation chambers 106B to 106D. That is, it becomes possible to perform the film forming process in parallel. Therefore, even if a certain film formation chamber performs maintenance or cleaning, film formation processing can be performed in the remaining film formation chambers, and the film formation tact time can be improved, and thus the throughput of the light emitting device can be improved.
[0183]
Next, after the substrate is transferred from the transfer chamber 104a to the delivery chamber 105, the substrate is transferred from the transfer chamber 105 to the transfer chamber 108 without being exposed to the atmosphere.
[0184]
Next, the substrate is transferred to the film formation chamber 109a or the film formation chamber 109b by a transfer mechanism installed in the transfer chamber 108 to form a cathode. This cathode is a very thin metal film (an alloy such as MgAg, MgIn, AlLi, CaN, or the like, or an element belonging to Group 1 or 2 of the periodic table and co-deposited with aluminum formed by an evaporation method using resistance heating. Cathode (lower layer) formed by a sputtering method, a transparent conductive film (ITO (indium tin oxide alloy), indium zinc oxide alloy (In 2 O Three (ZnO), zinc oxide (ZnO), or the like) and a laminated film. Therefore, it is preferable to arrange a film forming chamber for forming a thin metal film in this manufacturing apparatus.
[0185]
Through the above process, the light-emitting element having the stacked structure illustrated in FIG. 10 is formed.
[0186]
Next, the protective film made of a silicon nitride film or a silicon nitride oxide film is formed by being transferred from the transfer chamber 108 to the deposition chamber 113a or the deposition chamber 113b without being exposed to the air. Here, a target made of silicon, a target made of silicon oxide, or a target made of silicon nitride is provided in the film formation chamber 113a or 113b. For example, a silicon nitride film can be formed by using a target made of silicon and setting a film formation chamber atmosphere to a nitrogen atmosphere or an atmosphere containing nitrogen and argon.
[0187]
Next, the substrate over which the light-emitting element is formed is transferred from the transfer chamber 108 to the delivery chamber 107 without being exposed to the atmosphere, and further transferred from the delivery chamber 107 to the transfer chamber 114.
[0188]
Next, the substrate over which the light-emitting element is formed is transferred from the transfer chamber 114 to the processing chamber 120a or the processing chamber 120b. In the processing chamber 120a or 120b, a sealing material is formed on the substrate. In this embodiment, an ultraviolet curable resin is used as the sealing material, but it is not particularly limited as long as it is an adhesive. Note that the sealant is preferably formed after the processing chambers 120a and 120b are at atmospheric pressure. Then, the substrate on which the sealing material is formed is transferred to the first sealing chamber 116a and the second sealing chamber 116b through the transfer chamber 114.
[0189]
Then, the sealing substrate on which the color filter, the light shielding layer (BM), and the overcoat layer are formed is conveyed to the first stock chamber 130a and the second stock chamber 130b. Further, instead of a color filter, a layer in which a color filter and a color conversion layer are laminated or a color conversion layer may be provided as shown in FIG. Thereafter, the sealing substrate is transferred to the first sealing chamber 130a or the second sealing chamber 130b.
[0190]
Next, annealing is performed in a vacuum or an inert atmosphere to degas the substrate on which the light-emitting element is provided, and then the substrate on which the sealing material is provided and the substrate on which a color filter or the like is formed are bonded to each other. . The sealed space is filled with nitrogen or an inert gas. Although an example in which the sealing material is formed on the substrate is shown here, the sealing material may be formed on the sealing substrate without any particular limitation. That is, a color filter, a light shielding layer (BM), an overcoat layer, and a sealing material may be formed on the sealing substrate and then transferred to the first stock chamber 130a and the second stock chamber 130b.
[0191]
Next, the sealing material is cured by irradiating the pair of bonded substrates with UV light by an ultraviolet irradiation mechanism provided in the first sealing chamber 116a or the second sealing chamber 116b.
[0192]
Next, the pair of bonded substrates is transferred from the sealing chamber 116 to the transfer chamber 114 and then transferred from the transfer chamber 114 to the take-out chamber 119 and taken out.
[0193]
As described above, by using the manufacturing apparatus illustrated in FIG. 13, it is not necessary to expose the light-emitting element to the atmosphere until the light-emitting element is completely enclosed in the sealed space, so that a highly reliable light-emitting device can be manufactured. Note that in the transfer chamber 114, vacuum and a nitrogen atmosphere at atmospheric pressure are repeated, but it is desirable that the transfer chambers 102, 104a, and 108 are always kept in vacuum.
[0194]
An in-line manufacturing apparatus can also be used.
[0195]
Further, it is also possible to carry a transparent conductive film as an anode into the manufacturing apparatus shown in FIG. 13 to form a light emitting element having a direction opposite to the light emitting direction by the laminated structure.
[0196]
FIG. 15 shows an example of a manufacturing apparatus different from FIG. Since the film formation may be performed in the same manner as in FIG. 13, a detailed film formation process is omitted, but the difference in the configuration of the manufacturing apparatus is that a delivery chamber 111 and a transfer chamber 117 are additionally provided. Two sealing chambers 116b, a second stock chamber 130b, and film formation chambers (seal formation) 120c and 120d are provided. That is, in FIG. 15, since all the film formation chambers, sealing chambers, and stock chambers are directly connected to a certain transfer chamber, the transfer can be performed efficiently, and the light emitting device can be manufactured in parallel. The throughput of the apparatus is improved.
[0197]
Further, the parallel processing method of the light emitting device of this embodiment can be combined with the second embodiment. That is, a plurality of film formation chambers 106R, 106G, and 106B may be provided to perform the film formation process.
[0198]
This embodiment can be freely combined with the embodiment mode and embodiment 1.
[0199]
(Example 4)
As an electronic device using the light emitting device of the present invention, a video camera, a digital camera, a goggle type display (head mounted display), a navigation system, a sound reproduction device (car audio, audio component, etc.), a notebook type personal computer, a game device, A portable information terminal (mobile computer, cellular phone, portable game machine, electronic book, or the like), an image reproducing apparatus (specifically, a digital versasatile disc (DVD) or the like) provided with a recording medium, A device having a display capable of displaying). In particular, it is desirable to use a light-emitting device for a portable information terminal that often has an opportunity to see a screen from an oblique direction because the wide viewing angle is important. Specific examples of these electronic devices are shown in FIGS.
[0200]
FIG. 16A illustrates a light-emitting device, which includes a housing 2001, a support base 2002, a display portion 2003, a speaker portion 2004, a video input terminal 2005, and the like. The light emitting device of the present invention can be used for the display portion 2003. Further, according to the present invention, the light-emitting device shown in FIG. Since the light-emitting device is a self-luminous type, a backlight is not necessary and a display portion thinner than a liquid crystal display can be obtained. The light emitting device includes all information display light emitting devices such as a personal computer, a TV broadcast receiver, and an advertisement display.
[0201]
FIG. 16B illustrates a digital still camera, which includes a main body 2101, a display portion 2102, an image receiving portion 2103, operation keys 2104, an external connection port 2105, a shutter 2106, and the like. The light emitting device of the present invention can be used for the display portion 2102. In addition, the digital still camera shown in FIG. 16B is completed by the present invention.
[0202]
FIG. 16C illustrates a laptop personal computer, which includes a main body 2201, a housing 2202, a display portion 2203, a keyboard 2204, an external connection port 2205, a pointing mouse 2206, and the like. The light-emitting device of the present invention can be used for the display portion 2203. Further, according to the present invention, the light-emitting device shown in FIG. 16C is completed.
[0203]
FIG. 16D illustrates a mobile computer, which includes a main body 2301, a display portion 2302, a switch 2303, operation keys 2304, an infrared port 2305, and the like. The light emitting device of the present invention can be used for the display portion 2302. Further, according to the present invention, the mobile computer shown in FIG. 16D is completed.
[0204]
FIG. 16E illustrates a portable image reproducing device (specifically, a DVD reproducing device) provided with a recording medium, which includes a main body 2401, a housing 2402, a display portion A 2403, a display portion B 2404, and a recording medium (DVD or the like). A reading unit 2405, operation keys 2406, a speaker unit 2407, and the like are included. Although the display portion A 2403 mainly displays image information and the display portion B 2404 mainly displays character information, the light-emitting device of the present invention can be used for the display portions A, B 2403, and 2404. Note that an image reproducing device provided with a recording medium includes a home game machine and the like. Further, according to the present invention, the DVD reproducing apparatus shown in FIG.
[0205]
FIG. 16F illustrates a goggle type display (head mounted display), which includes a main body 2501, a display portion 2502, and an arm portion 2503. The light emitting device of the present invention can be used for the display portion 2502. In addition, the goggle type display shown in FIG. 16F is completed by the present invention.
[0206]
FIG. 16G illustrates a video camera, which includes a main body 2601, a display portion 2602, a housing 2603, an external connection port 2604, a remote control receiving portion 2605, an image receiving portion 2606, a battery 2607, an audio input portion 2608, operation keys 2609, and the like. . The light-emitting device of the present invention can be used for the display portion 2602. Further, according to the present invention, the video camera shown in FIG. 16G is completed.
[0207]
Here, FIG. 16H shows a cellular phone, which includes a main body 2701, a housing 2702, a display portion 2703, an audio input portion 2704, an audio output portion 2705, operation keys 2706, an external connection port 2707, an antenna 2708, and the like. The light emitting device of the present invention can be used for the display portion 2703. Note that the display portion 2703 can suppress current consumption of the mobile phone by displaying white characters on a black background. In addition, the mobile phone shown in FIG. 16H is completed by the present invention.
[0208]
If the emission luminance of the luminescent material is increased in the future, the light including the output image information can be enlarged and projected by a lens or the like to be used for a front type or rear type projector.
[0209]
In addition, the electronic devices often display information distributed through electronic communication lines such as the Internet and CATV (cable television), and in particular, opportunities to display moving image information are increasing. Since the response speed of the light emitting material is very high, the light emitting device is preferable for displaying moving images.
[0210]
【The invention's effect】
By this invention, the distance of a board | substrate and a vapor deposition source holder can be shortened, and size reduction of a vapor deposition apparatus can be achieved. And since a vapor deposition apparatus becomes small, it is reduced that the sublimated vapor deposition material adheres to the inner wall in a film-forming chamber, or an adhesion shield, and can use a vapor deposition material effectively. Furthermore, in the vapor deposition method of the present invention, it is not necessary to rotate the substrate, so that it is possible to provide a vapor deposition apparatus that can handle a large area substrate.
[0211]
In addition, the present invention can provide a manufacturing apparatus in which a plurality of film forming chambers that perform vapor deposition are continuously arranged. In this manner, since the parallel processing is performed in the plurality of film formation chambers, the throughput of the light emitting device is improved.
[0212]
Furthermore, the present invention can provide a manufacturing system that enables a container in which a deposition material is sealed to be directly installed in a deposition apparatus without being exposed to the atmosphere. According to the present invention as described above, the handling of the vapor deposition material is facilitated, and the contamination of the vapor deposition material can be avoided. With such a manufacturing system, the container enclosed by the material manufacturer can be installed directly on the vapor deposition system, so that the vapor deposition material can prevent oxygen and water from adhering, and it is possible to cope with further ultra-high purity of the light emitting element in the future. It becomes.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing a vapor deposition apparatus of the present invention.
FIG. 2 is a view showing a vapor deposition apparatus of the present invention.
FIG. 3 is a view showing a container of the present invention.
FIG. 4 is a view showing a container of the present invention.
FIG. 5 is a view showing a vapor deposition source holder according to the present invention.
FIG. 6 is a diagram showing a manufacturing system of the present invention.
FIG. 7 is a view showing a transport container according to the present invention.
FIG. 8 is a view showing a vapor deposition apparatus of the present invention.
FIG. 9 is a view showing a vapor deposition apparatus of the present invention.
FIG. 10 shows a light-emitting device of the present invention.
FIG. 11 shows a light-emitting device of the present invention.
FIG. 12 is a view showing a vapor deposition apparatus of the present invention.
FIG. 13 is a view showing a vapor deposition apparatus of the present invention.
FIG. 14 shows a vapor deposition apparatus.
FIG. 15 is a view showing a vapor deposition apparatus of the present invention.
FIG. 16 illustrates an example of an electronic device using the present invention.
FIG. 17 shows a vapor deposition apparatus of the present invention.
FIG. 18 shows a light-emitting device of the present invention.
FIG 19 shows a light-emitting device of the present invention.
FIG. 20 is a view showing a vapor deposition apparatus of the present invention.

Claims (2)

蒸着材料が封入された第1の容器と、
前記第1の容器を加熱する手段と、
前記第1の容器と、前記加熱する手段とを保持する蒸着源ホルダと、
前記蒸着源ホルダをX軸方向及びY軸方向に移動する手段とを有し、
X軸方向の第1の移動により蒸着された蒸着材料とX軸方向の第2の移動により蒸着中の蒸着材料の裾が重なるように、基板の外側で前記蒸着源ホルダをY軸方向に移動し、前記基板の中心領域より低い速度で前記基板の端領域で前記蒸着源ホルダをX軸方向に移動して前記基板に蒸着材料を蒸着することを特徴とする蒸着装置。
A first container enclosing a vapor deposition material;
Means for heating the first container;
A vapor deposition source holder for holding the first container and the heating means;
Means for moving the vapor deposition source holder in the X-axis direction and the Y-axis direction,
The vapor deposition source holder is moved in the Y-axis direction outside the substrate so that the vapor deposition material deposited by the first movement in the X-axis direction and the bottom of the vapor deposition material being vapor-deposited by the second movement in the X-axis direction overlap. And depositing a deposition material on the substrate by moving the deposition source holder in the X-axis direction at an end region of the substrate at a lower speed than the central region of the substrate .
蒸着材料が封入された第1の容器と、
前記第1の容器を加熱する第1の加熱手段と、
前記第1の容器の開放部上方に配置する板と、
前記板を囲んで加熱する第2の加熱手段と、
前記板と前記第2の加熱手段との間に隙間を有し、
さらに、前記第1の容器と、前記第1、第2の加熱する手段とを保持する蒸着源ホルダと、
前記蒸着源ホルダをX軸方向及びY軸方向に移動する手段とを有し、
X軸方向の第1の移動により蒸着された蒸着材料とX軸方向の第2の移動により蒸着中の蒸着材料の裾が重なるように、基板の外側で前記蒸着源ホルダをY軸方向に移動し、前記基板の中心領域より低い速度で前記基板の端領域で前記蒸着源ホルダをX軸方向に移動し
しかも、前記蒸着材料の昇華温度(TA)と、前記板を前記第2の加熱手段が加熱する温度(T2)と、前記第1の容器を前記第1の加熱手段が加熱する温度(T1)とが、T1はT2より高い温度で、T2はTAより高い温度で加熱して前記基板に蒸着材料を蒸着することを特徴とする蒸着装置。
A first container enclosing a vapor deposition material;
First heating means for heating the first container;
A plate disposed above the opening of the first container;
Second heating means for heating surrounding the plate;
Having a gap between the plate and the second heating means;
And a vapor deposition source holder for holding the first container and the first and second heating means,
Means for moving the vapor deposition source holder in the X-axis direction and the Y-axis direction,
The vapor deposition source holder is moved in the Y-axis direction outside the substrate so that the vapor deposition material deposited by the first movement in the X-axis direction and the bottom of the vapor deposition material being vapor-deposited by the second movement in the X-axis direction overlap. And moving the deposition source holder in the end region of the substrate at a speed lower than the central region of the substrate in the X-axis direction ,
Moreover, the sublimation temperature (TA) of the vapor deposition material, the temperature (T2) at which the second heating means heats the plate, and the temperature (T1) at which the first heating means heats the first container. However, T1 is heated at a temperature higher than T2, and T2 is heated at a temperature higher than TA to deposit a deposition material on the substrate.
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