JP4629162B2 - トランスポゾン転移酵素および遺伝子改変方法 - Google Patents

トランスポゾン転移酵素および遺伝子改変方法 Download PDF

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本発明は、トランスポザーゼ様活性を有する新規な蛋白質、当該蛋白質からなるトランスポゾン転移酵素、これを用いた細胞内の遺伝子の遺伝子構造を改変させる方法、この方法による細胞の機能を改変させる方法、この方法による遺伝子の導入方法、このためのプラスミド、及びこの方法により機能が改変された細胞に関する。
メダカ(Oryzias latipes)は東アジアに生息する魚であり、脊椎動物の遺伝の研究に使用されてきた。メダカのi遺伝子座の変異は、メラニン欠乏症及び赤目を生じさせる。このi遺伝子座はチロシナーゼの遺伝子をコードしていることが知られている。このi遺伝子座のアレル変異体のひとつであるiから約4.7kbのDNAがクローニングされ、トランスポゾン様の配列を有しているとされていた。即ち、ショウジョウバエのhobo、トウモロコシの実のAcやキンギョソウのTam3などのhATファミリーのトランスポゾンのトランスポザーゼ(transposases)に類似したオープンリーディイングフレームや短い逆転した配列の繰り返し(terminal inverted repeats)を有していた。メダカのこのエレメントは、Tol2と命名された。実験室で使用されるメダカは、一倍体(haploid)のゲノム当たり約10コピー有している。
チロシナーゼの遺伝子座に存在したTol2エレメントは、i変異体の魚では胚発生の間に標的遺伝子座から切り出されることがPCRにより示された(非特許文献1参照)。
一方、ゼブラフィッシュ(Danio rerio)もメダカ(Oryzias latipes)と同様に小型の硬骨魚であり、脊椎動物の遺伝現象及び発生の研究のためのモデル動物として開発されてきた(非特許文献2〜4参照)。ゼブラフィッシュにおいては、大量の化学的突然変異誘発スクリーンが行なわれ(非特許文献5〜6参照)、突然変異した遺伝子のクローニングを容易にするため、シュードタイプ(pseudotyped)のレトロウィルスを用いた挿入突然変異誘発法が開発され実行されてきた(非特許文献7〜9参照)。また、エンハンサートラップ及び遺伝子トラップスクリーンが行なわれるようにするトランスポゾン技術の開発の試みの中で、魚類におけるTcl/marinierファミリーのトランスポゾンの転位が調べられ、明らかにされてきた(非特許文献10〜12参照)。これらの結果は励みになるものではあるが、トランスポゾンを用いた非常に効率のよいトランスジェネシス又は挿入突然変異誘発法はまだ開発されていない。
本発明者らは、Tol2因子を用いた新規なトランスポゾン技術の開発に興味をもってきた。この目標に向かう最初のステップとして、本発明者らはゼブラフィッシュ胚を用いて、ゼブラフィッシュの受精卵に、Tol2因子を含んでいるプラスミドDNAを注入する一過性胚エクシジョンアッセイを開発し、注入されたプラスミドからTol2因子を切り出すことができることを示し、Tol2因子が自律的なメンバーでありかつゼブラフィッシュにおいても活性があることを示した(非特許文献13参照)。Tol2因子のDNA配列はhATファミリーのトランスポゾンのトランスポザーゼと類似しているが、活性のあるトランスに機能することができる酵素も、切り出し反応に必須なシスエレメントも同定されていない。Tol2因子をトランスジェネシス及び挿入突然変異誘発に有用な道具とするためには、シス及びトランスの必要条件を細かく調べ、特性を明らかにしなければならない。Tol2因子によってコードされている活性のあるトランスポザーゼはまだ同定されていない。
Koga, et al., Nature, 383, 30 (1996). Takeuchi, Nture, 211, 866-867 (1996). Yamamoto, Genetics, 55, 329-336 (1967). Streisinger, et al., Nature, 291, 293-296 (1981). Driever, et al., Development, 123, 37-46 (1996). Haffter, et al., Development, 123, 1-36 (1996). Lin, et al., Science, 265, 666-669 (1994). Gaiano, et al., Nature, 383, 829-832 (1996). Amsterdam, et al., Cold Spring Harb. Symp. Quant. Biol., 62, 437-450 (1997). Ivics, et al., Cell, 91, 501-510 (1997). Raz, et al., Curr. Biol., 8, 82-88 (1997). Fadool, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 95, 5182-5186 (1998). Kawakami, et al., Gene, 225, 17-22 (1998).
本発明は、第一にゼブラフィッシュ胚に注入されたTol2因子から転写されたmRNAを同定することを目的とする。次いで、この転写物が活性のある酵素をコード化しているかどうかを調べるため、ゼブラフィッシュ受精卵に、Tol2cDNAを鋳型として用いて試験管内で合成されたRNAと、トランスポザーゼをコード化している領域に欠失をもつ非自律的Tol2因子を含んでいるプラスミドDNAとをコインジェクトする新規な分析法を開発する。
また、本発明は、ゼブラフィッシュにおけるTol2因子の切り出しに機能する、活性のあるトランス因子及び必須なシスエレメントを同定する。
したがって、本発明は、Tol2因子にコードされている新規な蛋白質、それをコードするポリヌクレオチドを提供するものである。また、本発明は、当該蛋白質を用いて細胞、好ましくは脊椎動物の遺伝子構造を改変する方法、遺伝子構造の改変による細胞機能を改変する方法、これらの方法により機能が改変された細胞を提供するものである。さらに、本発明は遺伝子の転移に必要なシスエレメント構造を解明し、これを提供するものである。
本発明は、配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列、又はそのアミノ酸の一部が置換され若しくは欠失し、又は他のアミノ酸が付加していてもよいアミノ酸配列を有するトランポザーゼ様活性を有する蛋白質に関する。また、前記の蛋白質からなるトランスポゾン転移酵素に関する。
また、本発明は、前記の蛋白質をコードする核酸、好ましくは配列表の配列番号1に示される塩基配列を有するDNA若しくは当該DNAにハイブリダイズし得るDNA、又は対応するRNAに関する。
本発明は、前記の蛋白質がトランスポゾンを転移させるトランスポザーゼ様活性を有していること明らかにし、当該蛋白質又は当該蛋白質を産生し得る核酸の存在下で、細胞内、好ましくは脊椎動物の細胞内の遺伝子の一部を切り出し又は切り出して他の箇所に挿入することからなる遺伝子構造を改変させる方法に関する。当該切り出される遺伝子の一部の塩基配列の上流に、少なくとも1回の逆方向反復配列(inverted repeats(Angel エレメント))を含む塩基配列を有する遺伝子であることが好ましい。
また、本発明は、前記の方法を用いて、細胞の遺伝子に外来遺伝子を導入する方法、及び細胞の遺伝子の発現に基づく機能を改変する方法に関し、さらに本発明は、これらの方法により機能が改変された細胞に関する。
そして、本発明は、これらの方法に使用されるプラスミド、より詳細には塩基配列の上流に、少なくとも1回の逆方向反復配列を含む塩基配列を有するDNAを含有してなるプラスミドにも関する。
さらに、本発明は、脊椎動物のゲノムDNA中に、他の遺伝子を挿入する方法において、トランスポザースを用いて自律的に当該挿入を行うことを特徴とする脊椎動物のゲノムDNA中に他の遺伝子を挿入する方法、好ましくは他の遺伝子がTol2エレメントであり、脊椎動物が、魚類である前記方法に関する。
本発明は、遺伝子の転移酵素活性を有する新規な蛋白質及びそれをコードする核酸を提供するものである。
また、本発明は、脊椎細胞において異なるファミリーの遺伝子転移酵素が、遺伝子を転移させ得る活性を発現することができることを開示するものであり、脊椎動物における遺伝子の転移や転移による変異に関する技術の発展に大きく寄与するものである。一方、最近の遺伝子工学が個々の細胞の形質転換から生体の形質転換へと発展していることから、本発明の細胞レベルの遺伝子の転移技術が単に細胞の形質転換のみに制限されるものではなく、生体における形質転換の手段の一つとして、哺乳動物の遺伝子構造や機能を改変するための医学や農学の分野への応用が期待される技術である。とりわけ、遺伝子治療、魚類の品種改良においては有力な手段となることが期待される。
図1は、Tol2プラスミド及びその転写物の構造、及び本発明のcDNAの構造を示すものである。破線部分はイントロンを示す。一番目のイントロンにある逆方向反復配列(Angelエレメント)と、本発明で用いたプライマーの位置とを矢印で示す。 図2は、本発明のTol2及びAcトランスポザーゼのアミノ酸配列の比較を示す。 図3は、本発明のコインジェクションによる一過性胚エクシジョンアッセイの概要を示したものである。切り出し産物(tyr−ex4f及びtyr−ex5r)の検出に用いたプライマーを矢印で示す。 図4は、ゼブラフィッシュ胚における本発明の切り出し反応のPCR分析の結果を示す図面に代わる写真である。 図5は、Tol2エレメントをゲノムに転移させるための(Tol2−tyr)ΔRVプラスミド、(Tol2−tyr)及びTol2cDNAの構造を示す。図5上部の黒線はサザンブロット分析に使用するプローブ部分を示す。 図6は、Tol2エレメントの存在が確認された親(ff−1及びff−7)のそれぞれの子孫Fのサザンブロット分析の結果(図6のA)、及びPCR分析の結果(図6のB)を示す、図面に代わる写真である。 図7は、ff−7の子孫FのA、B及びCの3種における、ゲノム中に挿入されたTol2エレメントの周囲の塩基配列を示すものである。
先に本発明者らは、チロシナーゼ遺伝子座からクローン化したTol2因子を含んでいるプラスミドであるTol2−tyrプラスミドをゼブラフィッシュ受精卵に注入し、注入したプラスミドDNAからTol2因子を切り出すことができることを示した(Kawakami等、1998)。推定上のトランスポザーゼ活性をコード化している転写物を同定するため、Tol2−tyrプラスミドを注入した胚から全RNAを調製した。筆者等はまず、Tol2配列の別の部分とアニールする、重なりのある4対のプライマーを用いて3’RACEを行なった。
3’RACEを行なうために用いられたとなり同士の前向きのプライマーは:
Tol2f2 ; 5' - TTGGTCAGACATGTTCATTG - 3'と
Tol2f3 ; 5' - ATGTTCATTGGTCCTTTGGA - 3'、
Tol2f4 ; 5' - ATAGCTGAAGCTGCTCTGATC - 3'と
Tol2f5 ; 5' - CTGCTCTGATCATGAAACAG - 3'、
Tol2f8 ; 5' - GCTTAATAAAGAAATATCGGCC - 3'と
Tol2f9 ; 5' - AATATCGGCCTTCAAAAGTTCG - 3'、並びに
Tol2f12 ; 5' - CTGTAATCAGAGAGTGTATGTGTA - 3'と
Tol2f13 ; 5' - ATTGTTACATTTATTGCATACAAT - 3'である。
ポリアデニル化されたcDNAはTol2f8とTol2f9、及びTol2f4とTol2f5を用いた3’RACEではうまく増幅されたが、Tol2f2とTol2f3、及びTol2f12とTol2f13を用いた3’RACEではそうではなかった。
次いで、5’RACEを行なうために用いられた重なりのある逆向きの次のプライマー:
Tol2r4 ; 5' - CTCAATATGCTTCCTTAGG - 3'と
Tol2r5 ; 5' - CTTCCTTAGGTTTGATGGCG - 3'
を用いた5’RACEを行ない、2156個のヌクレオチドから成る完全な長さのTol2転写物を同定した(図1)。
得られたcDNAの塩基配列を配列表の配列番号1に示す。
図1は、Tol2プラスミド及びその転写物の構造を示す。図1の最上段は完全な長さのTol2因子(Tol2−tyr)である。図の破線部分は、イントロンである。一番目のイントロンにある逆向きの反復(Angel因子)と、前記したプライマーの位置とを矢印で示す。その下の段は、3’RACEの結果を示し、その下の段は5’RACEの結果を示す。いずれの場合も、イントロン部分は破線で示されている。
その下の段にこれらの結果から得られた全長のmRNAの構造を示す。翻訳領域は、配列番号1のcDNAの塩基配列の85番目(ATG)から2032(TAG)に相当している。
図1の下から1段目と2段目は、欠失変異株の(Tol2−tyr)ΔRV及び(Tol2−tyr)Δin1ΔRVの構造を示している。
5’RACE分析では、プラスミド配列からスタートし、Tol2因子の一番目のエクソン内の通常では機能しないスプライスアクセプター(cryptic spliceacceptor)部位へジャンプした異常な転写物も見つかった(データは示さず)。これらの転写物についてはそれ以上は調べなかった。
cDNAのDNA配列決定によりTol2因子のエクソン−イントロン構造(すなわち、4つのエクソンと3つのイントロン)が明らかにされた(図1の最上段参照)。このcDNAは649個のアミノ酸から成るタンパク質をコード化している。この蛋白質のアミノ酸配列を配列表の配列番号2に示す。
Tol2エレメントがトランスポゾン様配列であることは知られていたが、本発明は、Tol2エレメントが蛋白質をコードし、当該蛋白質の発現による作用であることを初めて確認したものである。即ち、本発明は、Tol2エレメントにおいてコードされている新規な蛋白質を提供するものであり、また、当該蛋白質をコードするポリヌクレオチドを提供するものである。
図2に本発明の蛋白質のアミノ酸配列及び公知のhATファミリーのトランスポゾンのトランスポザーゼ類のアミノ酸配列を比較した図を示す。この比較から、これらの蛋白質は特に中央部のアミノ酸配列が類似していることがわかる(図2参照)。しかし、NH−及びCOOH−末端のアミノ酸配列にはやや多様性があった。
同定された本発明の蛋白質(Tol2転写物)が、活性のある酵素をコード化しているかどうかを決定するため、コインジェクジョンによる新規な一過性の胚エクシジョンアッセイを開発し、これによる酵素活性の確認を行った。
ゼブラフィッシュの受精卵に、配列番号1に示すcDNAを鋳型として用いて試験管内で合成したmRNAと、Tol2エレメントのEcoRV切断部位の間の塩基を欠失させた、(Tol2−tyr)ΔRV(図1参照)を含む(Tol2−tyr)ΔRVプラスミドとをコインジェクトした。コインジェクションの約8時間後、各々の胚よりDNAを抽出し、Tol2エレメントの外側の配列に基づいて調製されたプライマーtyr−ex4f及びtyr−ex5r
tyr−ex4f : 5'-GCTACTACATGGTGCCATTCCT-3'
tyr−ex5r : 5'-CACTGCCAGATCTGCTGGGCTT-3'
を用いてPCR法により分析した。図3にこの方法の概要を示し、図4のAにこれらのプライマーに一を示す。
(Tol2−tyr)ΔRVプラスミドからTol2エレメントの部分が切り出された場合に生成すると考えられる約250bpのPCR産物が、調べた全ての胚において増幅されていた(56個中56個、図4Bのレーン1−10参照)。このPCR産物は(Tol2−tyr)ΔRVプラスミドDNAのみを注入した胚からは決して検出されなかった(50個より多い中で0個、図4Bのレーン11−20参照)。
6個の異なる胚からのPCR産物をクローン化し、配列決定した。それらのうちの3個は、野性型のメダカチロシナーゼ遺伝子の配列(図4C、切り出し産物a)を有し、正確な切り出しを示しており、他の3個は、hATファミリーのトランスポゾンの切り出しに特徴的な(Pohlman等、1984 ; Sutton等、1984 ; Koga等、1996 ; Kawakami等、1998)、少数のヌクレオチドが付加したほぼ野性型の配列(図4C、切り出し産物b及びc)を有しており、この実験における切り出しという事象がトランスポザーゼ活性に依存することを示している。
これらの結果、即ち、本発明の配列番号1に示す塩基配列を有するmRNAと共にインジェクションした場合には、トランスポゾンの切り出しに特徴的なPCR産物が得られ、これをインジェクションしない場合にはこのようなPCR産物が得られないということは、本発明の蛋白質(Tol2転写物)が、切り出しを触媒する活性のあるトランスポザーゼをコードしており、しかも(Tol2−tyr)ΔRVプラスミドは切り出しに必須のシスエレメントの配列を含むことを示している。
図4は、この実験の結果を示すものであり、図4Aは、この分析に用いたプライマーの位置及び方向を矢印で示している。図4Bの上段は、プライマーtyr−ex4f及びtyr−ex5rを用いたPCR産物を、下段はプライマーTol2f1及びTol2r3を用いたPCR産物を示す、図面に代わる写真である。レーン1ー10はゼブラフィッシュ胚に(Tol2−tyr)ΔRVプラスミドとTol2のmRNAと共にインジェクションした場合を、レーン11−20は(Tol2−tyr)ΔRVプラスミドのみを単独でインジェクションした場合を、レーンG及びPは50ngのゼブラフィッシュゲノムDNAと、10pgの(Tol2−tyr)ΔRVプラスミドDNAとからのPCR産物である。図4のCは、上記の実験で得られた切り出し産物のDNA配列を示している。Tol2配列を肉太活字で示し、Tol2エレメントの外側の8bpの同方向のプライマーの配列部分に下線をつけてある。
この実験では、切り出し産物は一回のPCR増幅の後に検出可能であったが、試験管内で調製したmRNAに代えて全長のTol2エレメントを含有するプラスミドDNAを単独で受精卵に注入した分析法では、二回のPCRが必要であったことが注目された。ここで観察された効率のより高い切り出し反応は 、DNA注入によって供給されるよりも多くのトランスポザーゼがRNA注入によって供給されたためとして説明することができる。
Tol2エレメントの一番目のイントロンは約300bpの大きな逆方向反復配列(inverted repeats)を含んでおり、最近Angelエレメントの逆向きの重複として同定された(Izsvak等、1999)(図1参照)。このイントロン部分の配列が切り出しに必要であるかどうかを検討するために、一番目のイントロンの配列をも完全に欠いている(Tol2−tyr)Δin1ΔRV(図1の下段参照)を含有する(Tol2−tyr)Δin1ΔRVプラスミドを構築し、その活性をTol2のmRNAとのコインジェクションにより前記の実験と同様に分析した。この結果を図4のDに示す。
図4のDの上段は、プライマーtyr−ex4f及びtyr−ex5rを用いたPCR産物を、下段はプライマーTol2f1及びTol2r3を用いたPCR産物を示す、図面に代わる写真である。レーン1−8はゼブラフィッシュ胚に、(Tol2−tyr)Δin1ΔRVプラスミドとTol2のmRNAとをインジェクションした場合を示し、レーン9−12は(Tol2−tyr)ΔRVプラスミドとTol2のmRNAとをインジェクションした場合を示し、レーン13−16は(Tol2−tyr)Δin1ΔRVプラスミドのみを単独でインジェクションした場合を示す。レーンPは10pgの(Tol2−tyr)Δin1ΔRVプラスミドDNAのPCR産物を示す。
レーン9−12は先ほどの実験を対照としておこなったものであり、切り出しを示すPCR産物を確認することができたが、イントロン部分を欠失させたプラスミドを用いたレーン1−8のものでは、切り出し産物は検出することができず(16個のうち0個、図4D、レーン1ー8参照)、一番目のイントロンが切り出しに必須のシスエレメントを含んでいることが示された。
また、ΔRV欠失を修復し、(Tol2−tyr)ΔRVプラスミドとほぼ同じ大きさの(Tol2−tyr)Δin1、即ちTol2エレメントの644〜2163番目の塩基のみを欠失させたものを含有する(Tol2−tyr)Δin1プラスミドもコインジェクションアッセイによって調べたが、切り出しを示すPCR産物は得られなかった(16個のうち0個、データは示さず)。
切り出しに必須のシスエレメントを正確に特定するためには、一番目のイントロン内のより小さい欠失及び点突然変異を用いたさらなる分析が必要であろうが、これらの結果からイントロン部分が切り出しに必要であり、かつ当該イントロン部分にはAngelエレメントが逆方向反復配列として含まれていることから、当該逆方向反復配列が本発明の切り出しに必要な配列と考えることもできる。
このように、Tol2エレメントによってコードされていた転写物(本発明の蛋白質)及びこの蛋白質のトランスポザーゼ活性と、転移に必須のシスエレメントとを初めて同定することに成功した。これらの発見は、Tol2トランスポザーゼの生化学的な特徴づけにつながるものであろう。
また、Tc1/marinerファミリーに属するトランスポゾンのゼブラフィッシュゲノムへの転位が報告されている(Raz等、1997 ; Fadool等、1998)。この報告の実験では、ゼブラフィッシュの一細胞期の胚に、インビトロで転写したトランスポザーゼRNAと必須のシスエレメントをもつトランスポゾンベクターとがコインジェクトされた。
異なるファミリーに属するトランスポゾンが、ゲノムへの組込みに関して異なる特異性及び効率を有するかもしれないが、Tol2エレメントを用いた魚類における新規なトランスポゾン技術を開発した本発明の方法によれば、遺伝子の切り出しが前記したラッツ(Raz)らの方法と同様に行われていることから、Tc1/marinerファミリーのトランスポゾンにおいて行なわれたものと類似の方法で、Tol2エレメントなどの遺伝子をゲノム内にトランスポーズすることができることになるであろう。
そこで本発明者らは、Tol2エレメントを転位によりゼブラフィッシュのゲノムに導入することができるかどうかを検討した。ゼブラフィッシュのゲノムにはTol2エレメントは存在しないことが知られている。
Tol2エレメントがトランスポジションを活性化することができるトランスポゼースをコードしているかどうかを試験するために、ゼブラフィッシュの受精卵に、トランスポゼースをコードしていると考えられるテンプレートとしてのTol2cDNAを用いてインヴィトロで転写したRNA、及びトランスポゼースをコードしていると考えられる領域を欠失させている(Tol2−tyr)ΔRVエレメントを有するプラスミドDNAを、コインジェクトした。
これらの(Tol2−tyr)ΔRVプラスミド及びTol2DNAの構造を図5に示す。3’及び5’は転写の方向を示す。
インジェクトした卵を成魚に生長させて、インジェクトしていない成魚とつがいにした。そして、その子孫にTol2配列が存在するか否かを分析した。
インジェクトした8匹の魚のうちの2匹からの子孫に、Tol2配列を見出すことができた。この2匹の魚をff−1(founder fish-1)及びff−7(founder fish-7)と名付けた。
ff−1からの68匹のFのうちの2匹がTol2配列を持っていた。これらの2匹の魚は、Tol2配列と同様にプラスミド配列も持っていた。また、ff−7からの50匹のFのうち25匹はTol2配列を持っていた。これらの25匹の魚はプラスミド配列をもっておらず、図6のAに示すサザンブロットの結果からA、B及びCの3種類に分類された。このうちAは7匹で、Bは3匹で、Cは15匹であった。
図6のAは、ff−1、ff−7からのFの尾ひれから調製したDNAを制限酵素EcoR Vで消化し、これを図5に示すプローブを用いてサザンブロット分析した結果を示す、図面に代わる写真である。ff−1からの2匹は同じパターンを示したが、ff−7からのものはA、B及びCの3種類のパターンを示した。
次に、ff−1、ff−7からのFのPCR分析を行った。図5にPCR1、PCR2及びPCR3として示される位置のプライマーを用いた。対照として、ゼブラフィッシュのゲノムDNA(G)、及びゲノムDNAと(Tol2−tyr)ΔRVプラスミドDNA(G+P)を用いた。ff−7からのFでは、PCR2及びPCR3におけるPCR産物を増幅することはできなかった。即ち、ff−7からの子孫は、ff−1からの子孫とは異なりTol2のフランキング配列となるプラスミド配列を持っていなかった。
ff−7の子孫におけるTol2配列を含むDNAフラグメント及びその近傍領域をインバースPCR(inverse PCR)によりクローニングして、その配列を決定した。A、B及びCの3種類のいずれの場合もTol2配列はゼブラフィッシュのゲノム配列の中にあり、その両端には8bpの繰り返し配列がみられた。Tol2配列の両端における8bpの繰り返しは、hATファミリーのトランスポザースによる挿入に特徴的なものであり、トランポザースによってTol2配列の挿入が行われたことを示すものである。
図7にA、B及びCの3種類の決定された塩基配列を示す。図7中のTol2は、Tol2の配列を示している。Aでは、Tol2配列の両端に「CTCAACTG」の繰り返しが、Bでは、Tol2配列の両端に「TATAGAGA」の繰り返しが、Cでは、Tol2配列の両端に「GTTTTCAG」の繰り返しが見られた。
脊椎動物の培養細胞や生殖細胞において、Tcl/マリナー(mariner)ファミリーに属する、人工的に再構築され活性化されたスリーピングビューティー(sleeping beauty)(Ivics,Z., et al., Cell, 91, 501-510 (1997))、線虫のTc3(Raz,E., et al., Current Biology, 8, 82-88 (1997))、ショウジョウバエのマリナー因子(mariner)(Fadool,J.M., et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 95, 5182-5186 (1998))についてトランスポジション活性が報告されている。しかし、脊椎動物ゲノムに存在する自律的なトランスポゾン活性は未だ報告されていない。
本発明は、脊椎動物からの自律的なエレメントを同定した最初の報告であり、脊椎動物における機能的なトランスポザース活性を最初に報告するものである。
即ち、本発明は、脊椎動物において自律的に遺伝子を切り出す方法に関するのみならず、遺伝子を切り出し、きりだされた遺伝子をゲノムなどの他の遺伝子の中に挿入する方法にも関するものである。
本発明の蛋白質は、配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するものであるが、必ずしもこの中の全てのアミノ酸を必須とするものではなく、本発明のトランポザーゼ活性又は当該活性と類似する活性(これらを併せて、トランスポザーゼ様活性という。)を有していればよく、その一部のアミノ酸が置換され若しくは欠失し、又は他のアミノ酸が付加したアミノ酸配列を有するものであってもよい。そして、好ましくはTol2エレメントに由来するアミノ酸配列を有するものである。また、本発明の蛋白質は、配列表の配列番号1に示される塩基配列に相当する塩基配列を有するmRNAから産生さることを特徴とするものでもある。
本発明の核酸は、前記した本発明の蛋白質からなるアミノ酸配列をコードするものであり、好ましくは配列表の配列番号1で示される配列を有するポリヌクレオチドなどが挙げられる。本発明の核酸は前記の塩基配列を有するもののみならず、これらの塩基配列にハイブリダイズ、好ましくはストリンジェントな条件下でハイブリダイズし得る塩基配列も包含される。
本発明の蛋白質又は当該蛋白質を産生し得る核酸の存在下で、細胞内の遺伝子の遺伝子構造を改変させる方法としては、細胞に本発明の前記した蛋白質又はそのmRNAなどの当該蛋白質を産生し得る核酸を導入し、同時に転移させたい遺伝子を含有する遺伝子、例えばプラスミドなどを導入して、本発明の蛋白質による酵素作用により細胞内の遺伝子構造を改変することができる。本発明の改変は、好ましくは自律的な転移を起こすものである。細胞としては、動物細胞が好ましく、より好ましくは脊椎動物の細胞、さらに好ましくは魚類の細胞、具体的にはゼブラフィッシュなどの魚類の細胞などが挙げられる。
前記の転移させたい遺伝子を含有する遺伝子としては、転移させたい外来遺伝子を含有するプラスミドのような天然の細胞内に存在しないものであってもよいが、天然の細胞内に存在する遺伝子であってもよい。この場合に転移に必要なシスエレメントを必要に応じて付加することもできる。転移させたい遺伝子としては、トランスポゾンが好ましいが、場合によっては各種の遺伝子異常による疾患を有する細胞に正常な遺伝子を導入するための遺伝子であってもよい。
また、本発明の改変方法は、導入されたプラスミドなどの細胞内の遺伝子の一部を切り出すことのみからなるものであってもよいが、この方法により切り出された遺伝子の全部又は一部が、他の遺伝子に挿入されることを包含するものであってもよい。
本発明の改変方法における切り出される遺伝子は、その塩基配列の上流に、少なくとも1回の逆方向反復配列を含む塩基配列を有することが好ましい。このような逆方向反復配列は、遺伝子の転移におけるシスエレメント、又はシスエレメントの一部と考えられるからである。
また、本発明は、前記してきた改変方法を用いて、細胞の遺伝子に外来遺伝子を導入する方法、及び細胞の遺伝子の発現に基づく機能を改変する方法に関する。前記してきた方法によれば、例えば、プラスミド中の外来遺伝子を細胞のゲノム中に転移させることができ、細胞に当該細胞が本来有していない新たな遺伝子を導入することができる。また、このようなあらたに導入された遺伝子を発現させることにより、当該細胞の機能を改変することも可能となる。さらに、本発明はこのような方法により細胞の機能が改変された細胞を提供することができる。この方法における細胞としても、前記した細胞が好ましい。
本発明の塩基配列の上流に、少なくとも1回の逆方向反復配列を含む塩基配列を有するDNAを含有してなるプラスミドとしては、逆方向反復配列の下流にある遺伝子を転移させるためのものであり、少なくとも1回の逆方向反復配列を含む塩基配列を有する部分とその下流に転移させたい遺伝子を含有し、細胞に容易に導入することができるものであればよい。
次に実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明の実験においては、Teubingen、TL及びbrass系統のゼブラフィッシュを用いて注入用の卵を得、以下の実験にはこれを使用した。
実施例1(cDNAのクローニング)
ゼブラフィッシュの受精卵に、(Tol2−tyr)プラスミドを注入し、注入の9時間後に50個のゼブラフィッシュ胚より、Tri Zol Reagent(Life Technologies社)を用いて全RNAを抽出し、得られた約3μgの全RNAを、各々次の3’RACE法及び5’RACE法に用いた。
3’RACEを行なうために用いられたとなり同士の前向きのプライマーは:
Tol2f2 ; 5' - TTGGTCAGACATGTTCATTG - 3'と
Tol2f3 ; 5' - ATGTTCATTGGTCCTTTGGA - 3'、
Tol2f4 ; 5' - ATAGCTGAAGCTGCTCTGATC - 3'と
Tol2f5 ; 5' - CTGCTCTGATCATGAAACAG - 3'、
Tol2f8 ; 5' - GCTTAATAAAGAAATATCGGCC - 3'と
Tol2f9 ; 5' - AATATCGGCCTTCAAAAGTTCG - 3'、及び
Tol2f12 ; 5' - CTGTAATCAGAGAGTGTATGTGTA - 3'と
Tol2f13 ; 5' - ATTGTTACATTTATTGCATACAAT - 3'である。
5’RACEを行なうために用いられた重なりのある逆向きのプライマーは:
Tol2r4 ; 5' - CTCAATATGCTTCCTTAGG - 3'と
Tol2r5 ; 5' - CTTCCTTAGGTTTGATGGCG - 3'である。
3’RACE及び5’RACE産物をゲル抽出し、TOPO TA クローニングキット(Invitrogen社)を用いてクローン化し、さらにABI PRISM 310 Genetic Analyzerを用いて配列決定した。
決定された塩基配列を配列表の配列番号1に示し、その翻訳領域のアミノ酸配列を配列表の配列番号2に示す。
また、その概要を図1に示す。 括弧内の数字は、Tol2エレメントの5’末端からのbpである。cDNA配列のDDBJ/EMBL/Genbank受け入れ番号はAB032244である。
実施例2((Tol2−tyr)Δin1ΔRVプラスミドの構築)
(Tol2−tyr)Δin1ΔRVプラスミドは、まず(Tol2−tyr)プラスミドのNru I−Nsp Vを、cDNAのNru I−Nsp Vフラグメントで置換し、さらにその結果得られたプラスミドをEcoRVで消化し、自己連結させることによって構築した。
実施例3(mRNA合成、胚への注入、及びPCR分析)
推定上のトランスポザーゼのコード領域全体をコード化しているcDNAを、pBluescript SK(Stratagene)においてクローン化し、直鎖化し、プロテイナーゼKを用いて消化し、さらにフェノール/クロロフォルム抽出した。mRNAは、T7 RNAポリメラーゼ及びmCAP mRNA Cappingキット(Stratagene)を用いた試験管内の転写により生成した。転写物の濃度及び大きさは、アガロースゲル電気泳動で調べた。
ゼブラフィッシュ受精卵に、前記で得られたDNA溶液の1−2nl(〜25ng/μlのプラスミドDNA)をmRNA(〜5ng/μlのTol2のmRNA)と共に、又は単独で注入し、28℃にて〜8時間インキュベートした。各々の胚を、50μlの10mM EDTA、10mM Tris−HCl(pH8.0)、200μg/mlのプロテイナーゼKに浸し、さらに50℃にて3時間インキュベートした。
次いで、1μlの溶解した胚を、tyr−ex4f及びtyr−ex5rプライマーを用いてPCR(94℃30秒、55℃30秒、及び72℃30秒を35サイクル)に使用した(Kawakami等、1998)。PCR産物を2%のアガロースゲル電気泳動にて分析した。結果を図4に示す。
DNA配列分析用には、PCR産物をゲル抽出し、TOPO TA Cloning(Invitrogen)を用いてクローン化し、配列決定した。各々のサンプル中の注入されたプラスミドDNAの存在を、Tol2f1(5' -TCCACCCATGCTTCCAGCAGTA - 3')及びTol2r3(5' - CGTTGTGGTTGCAATCCATTCAAC - 3')プライマーを用いたPCR(94℃30秒,55℃30秒、及び72℃30秒を25サイクル)により確かめた。

Claims (4)

  1. 配列表の配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるトランポザーゼ活性を有する蛋白質又は当該蛋白質を産生し得る核酸を存在させて、細胞内のゲノム中の両端に1対の繰り返し配列を含む遺伝子を切り出す方法。
  2. 切り出された遺伝子が、他の遺伝子に挿入される請求項1に記載の方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法を用いて、細胞の遺伝子の発現に基づく機能を改変する方法。
  4. 請求項3に記載の方法により機能が改変された細胞。
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