JP4610166B2 - Game board decorative board - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ等のピンボール遊技機及び他の遊技機に用いられ、遊技盤の盤面に貼着使用される遊技盤用化粧板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のパチンコ遊技盤を例とする化粧板のほとんどは、セルロイドあるいは通称キャブロイドと呼ばれるセルロースアセテートブチレート(CAB)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂による透明な表面材の裏面に、オフセット、グラビア、シルク印刷等の手段で意匠模様を印刷した後、さらに裏面全面に通常白色のバックコート印刷を施し、ウレタン系、酢酸ビニル系等のエマルジョン接着剤を塗布使用して、紙基材を裏打ち材料として貼着した化粧板であり、その後、これらの化粧板は木製のベニヤ合板等の遊技盤基板に酢酸ビニル系のエマルジョン接着剤などを使用して紙基材面が貼着される。
【0003】
一方、パチンコ遊技盤はもっとも市場に普及した遊技機でもあり、遊技客獲得のため年間を通じて何度ものモデルチェンジが行われ新機種を投入する。新機種の発売当初は、他の遊技場との顧客獲得競争から新規採用の発注が短期間に集中するため、遊技機メーカーでは、市場での話題性などから予測した数字を頼りに大量の生産を開始せざるを得ず、また、受注ピークを経過後は、リピートによる少量の受注に対しての生産にも対応をしなければならない。
【0004】
ここで、遊技盤用化粧板を製造する工程の第1は表面材への印刷加工であり、第2として紙基材等の裏打材接着加工の順であるため、まずは該表面材への印刷加工が先行して行われることになる。印刷工程では、インキの調色、色合わせ調整に時間を要し、少ロットの生産では採算が合わないため、販売予測した不確定な数字と、少量のリピート分をさらに考慮して、印刷部材を余剰に生産せざるを得ず、絶えず印刷部材のリスク負担を伴うものであった。
【0005】
特に従来の化粧板では、CAB樹脂など高価なプラスチックの透明表面材に印刷され、また、印刷自体も高度な技術が要求される上、さらに、インキの乾燥が遅く多色印刷時の印刷効率も悪く、これらの点から必然的に印刷コストが上昇する。その結果、これら印刷加工済みの表面材が、長期在庫もしくは生産予測の誤算によるデッドストック化等のリスク負担によって、化粧板の製造コストを低減できない要因となっていた。
【0006】
そのため、実公昭62−908号、特公平3−80423号、特開2003−38743号公報等の提案がされており、これらは、裏打材としての紙基材の表面に印刷加工を行い、後に透明なプラスチック表面材を貼着する遊技盤用の化粧板を提案するものであり、上質紙、コート紙、あるいは合成紙等の安価で印刷適正に優れた印刷紙を使用して印刷を行うため、さらには、白色紙に印刷を施すため従来の白色全面バックコート印刷が省略できるなどの点で、印刷コストが低減されるばかりか、印刷加工済みの印刷紙の長期在庫あるいはデッドストック化によるリスク負担を軽減できる提案であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの提案にも拘わらず、現実的に未だ実用化されていないのが現状である。これは、従来の化粧板であれば表面材裏面に対する印刷を適正に管理さえすれば、裏面のバックコートにより隠されるため、裏打材との接着に係わる態様について、適宜な接着剤を使用して一切問題とならなかった。しかし、上記提案では、印刷紙の表面に意匠模様が印刷され、これを透明な表面材を通して視認することになるため、接着部材に係わる色、透明性、気泡、かすれ等の外観上の問題のほか、表面材と印刷紙との接着性が悪いという問題、さらには化粧板自体のカール(反り)が発生する等の形状の問題、等々の問題を全て同時に解決できず、未だ実用化することができなかった。
【0008】
特に、近年の化粧板の意匠デザインは、より目新しくより差別化を明確にするため、多色化、あるいはパール調、メタリック調などの箔体を印刷インクに混入して、より意匠化、機能化したインクが使用されたり、あるいは、多色のオフセット印刷後、さらにシルク印刷を重ねるなど、複数の印刷を併用して模様化したり、トッピング的に複合多岐な印刷を施すものが多くなり、結果として、デザインによる印刷塗膜の厚さにむらを生じ、すなわち印刷部分の厚いところ薄いところの較差が段々大きくなる傾向がある。ちなみに、印刷塗膜の厚さは、通常オフセット印刷では1〜10μm程度とされ、シルク印刷では10〜100μm程度の印刷塗膜となり、デザインによりこれらの厚さむらが凹凸となって印刷紙表面に存在することになる。そしてまた、特殊なインクの使用により印刷塗膜との接着性を低下させる問題も発生していた。
【0009】
一方、上記提案によるものは、表面材もしくは印刷紙に酢酸ビニルなどの液状の接着剤、あるいはアクリル系、EVA系の高温液状のホットメルト接着剤を塗布して使用し、その後熱圧着手段により一体化して化粧板とするものである。しかしながら、これら例の化粧板では、液状の接着剤を塗布使用するがため、必然的に、形成される接着剤層の厚さが限られ、均一に塗布可能な接着層としては、通常1〜50μm程度の厚さでしか形成できず、厚く均一に塗布形成することは流動性が多大である液状の接着剤では、非常に困難なものであり、同時に接着性にも問題を生じるものであった。
【0010】
そのため、この様な接着剤を塗布して形成するものでは接着層の厚さが不足し、デザインによる印刷塗膜の厚さむらによる凹凸等を吸収することができず、接着後の製品には、印刷表面と表面材の間に気泡が介在したり、塗工むらなどのかすれ模様等が視認され、これらは外観品質の低下の問題あるいは接着性の低下の問題が生じる。さらに、従来から使用されるCAB樹脂などの表面材は、熱可塑性樹脂のため製膜時の熱歪みによる内部応力が大きく、紙基材との接着時の熱圧着による熱変形が大きくなり、成形後の化粧板自体の反り(カール)が発生しやすく、後の遊技盤基板への接着加工が円滑に行えないという問題も生じ、これら提案の化粧板では未だ多くの問題を解決し得ず、これらを一挙に解決する遊技盤用化粧板の開発が強く望まれていた。
【0011】
本発明の目的は、上記従来の遊技盤用化粧板がもつ問題点を解消し、透明な表面材および意匠模様が設けられた裏打材との印刷面との接着性に優れ、表面材の表面から見ても気泡等の介在なく透明性が良好で意匠模様の色再現性に優れるなどの意匠品質が優秀で、反り等の形状安定性に優れ、しかも、製造工程が簡便で取扱い容易に製造でき、且つ生産性に優れ、製造コストが低減できる遊技盤用化粧板を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、透明な表面材と、印刷塗膜などの意匠模様による厚さむらを有する裏打材とを加熱加圧により一体化する際の不具合が、主に接着部材の特性に起因することに気付き、これらの解決のため更なる研究と工夫を加えた結果、特に、接着部材をエチレン酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物によるフィルム状接着部材とすることで、透明性と接着性に優れた任意で均一な厚さの接着部材が形成できるため、印刷塗膜の厚さむらに充填することを可能とし、また、該フィルム状接着部材の表面に凹凸模様を形成することで成形時に介在する気泡の排気を可能とし、さらに、表面材を溶液製膜法によるTAC樹脂フィルムとすることで熱変形カールを防止し、そして、これらの部材を低圧力で加熱加圧することができ、表面平滑な所望とする遊技盤用化粧板が生産性良く得られることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成に至ったものである。
【0013】
すなわち、本発明の第1の発明では、少なくとも透明な表面材と意匠模様が設けられ、この意匠模様による厚さむらを有する裏打材との間に、この厚さむらに充填することが可能な透明なフィルム状接着部材が配置され加熱加圧により一体化されて該意匠模様が該表面材及び該フィルム状接着部材の2種の透明体を通して視認される化粧板であって、透明な該表面材は、全光線透過率が85%以上の特性を有する溶液製膜法により成形されたトリアセチルセルロース系樹脂フィルムであり、該透明なフィルム状接着部材はエチレン酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物であり、その分子鎖中には少なくともアセトキシ基及び水酸基の極性基を有する多元共重合体樹脂よりなり、該フィルム状接着部材は、当該エチレン酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物を70%乃至95%含有して全光線透過率が85%以上の特性を有していることを特徴とする遊技盤用化粧板を提供するものである。
【0017】
また、本発明の第2の発明では、第1の発明において、表面材及び/又は裏打材を、フィルム状接着部材の押出し製膜時に、熱圧ラミネートする構成となっていることを特徴とする遊技盤用化粧板を提供する。
【0018】
そして、本発明の第3の発明では、第1、第2の発明であって、フィルム状接着部材の表面には、加熱加圧時にエアーを排気できるだけの微細な凹凸模様が形成され、表面材、フィルム状接着部材及び裏打材の全体を加熱加圧して一体化する際に、凹凸模様は、溶融消滅する構成となっていることを特徴とする遊技盤用化粧板を提供する。
【0019】
さらに、本発明の第4の発明では、第3の発明において、フィルム状接着部材の表面に形成される微細な凹凸模様は、表面粗さにおいて十点平均粗さRzが20〜100μmの凹凸であることを特徴とする遊技盤用化粧板を提供するものである。
【0020】
そして、本発明の第8の発明では、第1〜6いずれかの発明において、透明なフィルム状接着部材は、融点70〜80℃、メルトフローレイト5〜15g/10分の範囲にあるエチレン酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物である遊技盤用化粧板を提供する。
【0021】
また、本発明の第9の発明では、少なくとも透明な表面材と意匠模様が設けられた裏打材との間に、透明なフィルム状接着部材を配置して一体化する化粧板の製造方法において、該フィルム状接着部材の表面には介在するエアーを排気するための微細な凹凸模様が形成されており、これら全体を加熱加圧して一体化することを特徴とする遊技盤用化粧板の製造方法を提供するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明は、少なくとも透明な表面材と、意匠模様が設けられた裏打材との間に、透明なフィルム状接着部材を配置して、加熱加圧により一体化する遊技盤用化粧板である。本発明では接着部材をフィルム状とするため、接着部材を任意の厚さで均一に形成することが容易で、加熱加圧時に溶融して、印刷塗膜などによる意匠模様の厚さむらに対して完全に充填するだけの適切な接着層が確保でき、気泡かすれなどの接着部材の厚さ不足に係わる不具合が解消でき、さらに、接着性と透明性に優れ、また、フィルム状接着部材であるため取り扱いが容易で、生産性が高く、従来なし得なかった高品質の化粧板を実現可能とするものである。以下、本発明の実施態様について詳細に説明する。
【0023】
本発明での透明な表面材は、裏打材上の意匠模様を遜色なく視認できる透明な合成樹脂によるフィルム(またはシート)であれば従来公知の透明な材料が使用可能で、特に限定されないが、遊技盤の最外層を形成し、金属製の小球が直に接触通過するに耐え得る表面硬度が必要で、容易に摩耗あるいは白化などの起きにくい材料が好ましく、鉛筆硬度で少なくともHB以上の表面硬度であることが好ましい。これらを満足する材料としては、例えば、ジアセチルセルロース系、トリアセチルセルロース(TAC)系、ポリエチレンテレフタレート(PET)系、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)系、ポリスチレン(PS)系、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)系、ポリカーボネート(PC)系、ポリアミド(PA)系、セルロース・アセテート・ブチレート(CAB)系、セルロイド系等の透明樹脂が好ましく適用でき、さらに、上記樹脂を2軸延伸したフィルムは、透明性、表面硬度、耐熱性等が向上し、これらも好ましく適用できる。
【0024】
本発明では、裏打材に設けられた意匠模様を、フィルム状接着部材および当該表面材の2種の透明体を通して視認することになるため、表面材の裏面に直接印刷を施す従来の化粧板と比較して十分な意匠性を発揮するには、とりわけ透明性が重要な課題となる。そのため、フィルム状接着部材の透明性をも考慮して、本発明の表面材では、特に、全光線透過率が85%以上の光学的特性(JISK7105による)を有することが好ましい。表面材の全光線透過率が85%未満では、該2種の透明体を透してみた視認性が従来の化粧板のものと比較して劣るものとなるからである。また、ヘーズ特性としては1.5%以下の光学的特性を有することが好ましい。これ以上のものでは、特に黒色の意匠デザインに対しての鮮明度が劣るものとなるからである。とりわけ、上記のトリアセチルセルロース系樹脂は、光線透過率とヘーズ特性に優れ、また表面硬度も高く、本発明の表面材として好ましく適用できるものである。
【0025】
さらに、特に好ましくは、溶液製膜法により成形されたトリアセチルセルロース系樹脂のフィルムであることが好ましい。通常の透明樹脂は加熱溶融してフィルム状に製膜成形されるため、内部に熱成形時の熱歪み応力を内在したまま製膜される。そのため、剛性を有するこれらの表面材を使用して加熱加圧成形を行うと、内在する熱歪みが顕在化して化粧板自体に反り(カール)を発生させることになり、当該化粧板を使用する際の後工程での遊技盤基板との接着に困難を生じる。
【0026】
これと比較して、溶液製膜法による表面材は、樹脂原料を一旦可溶剤に溶かし液状とした上、ベルトコンベアー上に精密塗工した後、溶剤成分を乾燥揮発させることにより製膜を行うものであり、樹脂が加熱溶融されずに製膜されるため熱歪みが内在せず、光学特性にも優れ、また加熱成形後の寸法安定性に優れている。そのため、溶液製膜法によるTAC系樹脂の表面材を使用して加熱による一体化を行ってもカールなどの熱変形が僅少であり、形状品質の高い化粧板を得ることができる。
【0027】
また、表面材を溶液製膜法によるTAC系樹脂のフィルムとする場合には、厚さ25〜200μmとするのが好ましい。これより薄いものでは最外層の表面材としての機能が損なわれ、また、この厚さより厚いものでは溶液製膜法による製法では、厚さ精度及び光学特性が保持できなくなるためである。さらに好ましくは50〜150μmであることが好ましい。そして、溶液製膜法によるTAC系樹脂は可塑剤を含み脆弱性を改善したものも好ましく使用できる。さらに、防曇加工(ケン化処理)したTAC系樹脂フィルムを使用することでもよい。
【0028】
次に、本発明の遊技盤用化粧板での意匠模様は、裏打材として使用される紙基材等の表面に意匠模様を設けることが好ましい。意匠模様の付与手段は、従来の化粧板に適用される公知の印刷方法が適用でき、例えば、オフセット印刷、グラビア印刷、シルク印刷等によるものであり、公知の印刷インクを使用した絵柄模様の印刷でよく、あるいはこれらの印刷方法を併用して絵柄模様を印刷してもよく、さらには、意匠性をより高めるため公知のパール、メタリック、ホログラム調の光輝性部材をインクに混入した印刷、あるいはホットスタンプ印刷など、公知の加飾印刷をさらに施したり、あるいはこれらの光輝性部材でトッピングするなど、印刷紙表面に厚さむら、盛上がりなどの段差が生じるような任意の積極的な意匠手段を講じることが可能であり、表面材の裏面に印刷する従来化粧板では成し得ない、さらに好ましい意匠性を付与することができる。
【0029】
また、裏打材としては、意匠模様を設けることが可能で遊技盤基板に貼着可能なものであれば特に制限されないが、印刷適正を考慮すれば紙基材を使用することが好ましく、一般の絵柄印刷に使用される印刷適性に優れた公知の印刷用紙を使用することが好ましい。例えば、アート紙、コート紙、上質紙、合成紙等の紙基材が使用できる。さらに好ましくは、絵柄が印刷される面側が印刷適性に優れ、印刷面とは反対側の面は後に遊技盤基板に貼着されるため、光沢の少ない、液状の接着剤が比較的浸透しやすい粗面であることがさらに好ましい。
【0030】
また、紙基材の中でも合成紙としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)等の樹脂を使用し、無機充填材の配合、白色顔料のコーティング、薬品処理による白色化等の手段がなされ、あるいは樹脂の発砲、延伸等の手段との組み合わせにより紙化させた合成紙が上市されており、これらの合成紙はその表面にインキ受容層が形成されており、印刷適性に優れるほか、紙と比較して層間強度が高いため、遊技盤基板に貼着後の穴開け切削加工等での化粧板の浮き上がりが防止できるため、好ましく適用できる。
【0031】
これらの印刷紙の厚さは、50〜200μm程度が好ましく使用できるが、薄いものは印刷機械に対する適性が悪く印刷能率を低下させ、また、後の遊技盤基板との接着剤の浸透により隠ぺい性を損なうものとなり、また、厚いものでは後の切削加工で層間剥離しやすく、印刷機械に対する適性も悪くなる。そのため、さらに好ましくは、70〜150μmが好ましく適用できる。
【0032】
その他の紙基材としては、メラミン、ポリエステル等の樹脂含浸された化粧紙などの紙基材も層間剥離強度に優れ好ましい。さらに、表面に金色、銀色、パール色、ホログラム調などの光輝性の意匠を呈した紙基材も好ましく適用できる。その他の裏打材の例として、各種のプラスチックフィルム、アルミ蒸着フィルム、ホログラムフィルムなども意匠性を高めるため好ましく適用できる。そして、これらと各種の印刷手段の組み合わせにより、さらなる意匠性を付与でき、より好ましいものとなる。
【0033】
次に、本発明のフィルム状接着部材は、透明な表面材と意匠模様が設けられた裏打材との間に配置され、単に接着剤として機能するのみならず、裏打材上に形成される印刷塗膜などによる厚さむらを吸収し平坦化する機能が必要であり、加熱加圧による一体化の際に、軟化溶融して印刷塗膜などの厚さむらによる凹凸面に充填して平坦化させ、且つ、適正な接着層を保持しつつ表面材との接着性を確保して、従来提案の液状の接着剤による不具合を解消することを目的とし、取り扱い性と生産性に優れるものとして、特に透明性と接着性を兼ね備えた熱可塑性樹脂によるフィルム状の接着部材とすることが好ましい。
【0034】
以上の観点から、本発明でのフィルム状接着部材は、特に50〜250μmの厚さであることが好ましい。印刷塗膜の厚さは、通常オフセット印刷では1〜10μm、シルク印刷で10〜100μm程度の印刷塗膜となり、意匠デザインにより、このような塗膜による厚さむらが形成されることになるため、接着部材の厚さが50μm以下では、これらの厚さむらに十分充填されず、未充填部の気泡もしくはかすれ等の模様などが生じやすくなり、あるいは、適正な接着層が保持されず接着性能に不具合を生じる恐れがある。また、250μm以上では、透明性が低下したり、表面材の表面の平滑平坦性を維持できなくなる恐れがあるためである。
【0035】
また、フィルム状接着部材が前記の如くの厚さに形成され、印刷塗膜の厚さむらを十分充填可能であっても、当該フィルム状接着部材の表面が鏡面状を呈していると、加圧の際に表面材の接着面もしくは印刷紙上の印刷塗膜面で空気を咬み込んだまま密着現象を起こし、内部に滞留した空気が逃げ場を失って化粧板内部に気泡を介在することになる。そのための方策として、これらの部材を2本の加圧ロールに挟み、転動しながら内部に閉じこめられた気泡を押し出すためのエアー抜き作業が必要となり、生産性を低下させる。
【0036】
あるいはまた、これらのエアー抜き作業を行わないでこのまま加熱したとしても、かなりの高圧力(例として10MPa程度以上)を作用させねば、内在するエアー(空気)を完全に排除することはできない。しかしながら、一体化の加圧力を高圧力とすればするほど、熱可塑性樹脂である当該フィルム状接着部材が溶融して必要以上に外周からはみ出し、化粧板の厚さむらを生じるのみならず、内部応力が増大し、化粧板に大きな反り(カール)を生じ、形状上の不具合に繋がる。
【0037】
そのため、本発明のフィルム状接着部材の表面には、加圧時にエアーが通過できるだけの微細な凹凸模様が形成されていることが好ましい。そして該微細な凹凸模様は、この様なロール加圧によるエアー抜き作業を必要とせず、また、上記形状上の不具合を生じることなく成形できる圧力(例えば0.01〜2Mpa)においても、介在するエアーが通過できるだけの微細な凹凸模様であるため、加圧により介在するエアーのほとんどが排気され、さらに凹凸模様間のエアーは、加熱とともに凹凸が軟化変形しつつさらにエアーを排気するメカニズムにより、最終的には部材間に内在するエアーを排除し、且つ、凹凸模様は溶融消滅して被着体の表面にならい、気泡、かすれ等の発生を未然に防止する。
【0038】
そして、これらの微細な凹凸模様は、表面粗さにおいて十点平均粗さRzが20〜100μmの凹凸であれば、表面材と印刷紙との間のエアーを、必要以上の加圧力なくして、効率よく通過させ、排気、脱気することができるので、気泡の介在がなく、形状の安定性に優れる化粧板が得られより好ましいものとなる。表面粗さがこれより小さいと排気が十分でなく、またこれより大きいと凹凸模様間のエアーが残存する恐れがあるためである。
【0039】
また凹凸形状に関しては、平滑面と接触したときに確実にエアーが通過できるだけの通り道が形成できるような形状であれば特に制限されるものではない。例えば、円錐状、角錐状、台形状、海島状形状、あるいはスジ状、砂目状、梨地状、革シボ状、曇りガラス状、マット状等の凹凸模様、さらには、これらの形状の連続模様、間欠模様、そしてこれらを適宜に組み合わせた凹凸模様、等々であり、鏡面状以外の模様であって、JISB0651(1982年)に規定された触針式表面粗さ測定器により測定した表面粗さが、上記数値の凹凸であれば好ましく適用できる。
【0040】
次に、本発明のフィルム状接着部材は、透明な表面材と印刷紙等との間に介在され、表面材の表面から印刷意匠等を視認するため、特に透明性と接着性に優れる熱可塑性の樹脂フィルムで、エチレン酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物であり、その分子鎖中に少なくともアセトキシ基及び水酸基の極性基を有する多元共重合体の樹脂であって、押出し製膜が可能な樹脂によるものであることが好ましい。ちなみに、一般に加熱塗布使用される例えばEVA系のホットメルト接着剤は、EVA樹脂に粘着付与剤及びワックス等を配合し、軟化点を下げ、また流動性(一般にメルトフローレイト(MFR)100〜400g/10分程度)と濡れ性を向上して密着による接着性を付与するものであり、通常150〜200℃の高温の塗布接着により使用されるもので、本発明のような反応極性基を有し、接着性と透明性に優れ、低温での接着が可能なものではなく、且つ、塗工可能な溶融温度と粘度特性から勘案してみても、押出し製膜が可能なものではない。
【0041】
本発明では、エチレン酢酸ビニル共重合体を加水分解および重合反応により、完全にはケン化せずに、部分ケン化することにより、分子内にアセトキシ基、水酸基、カルボキシル基、エステル基などの極性基を有した多元共重合体とする樹脂であり、本来透明性に優れるEVA樹脂を部分ケン化することにより、透明性を改良維持しつつ、少なくともアセトキシ基、水酸基による反応性の極性基を持たせることによって、被着部材に対しての化学的な結合により接着性が高まり、各種の透明表面材および印刷インク塗膜などとの接着性にも優れ、本発明における表面材と印刷面における良好な接着性を得ることができる。またこの樹脂は、溶融粘度が高く押出し製膜が可能な樹脂であるため、シート状に形成することができ、従来のホットメルト接着剤などに比べ、取扱が容易であるのみならず、十分な厚みを得ることができるので、印刷面における凹凸をよく吸収することができる。
【0042】
また、本発明の「エチレン酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物」とは、該部分ケン化エチレン酢酸ビニル共重合体のみではなく、他の透明樹脂や改質剤等の混合物等であってもよい。例として、上記の部分ケン化エチレン酢酸ビニル共重合体70〜95%及び改質剤5〜30%の混合物による樹脂フィルムは、押出成形による製膜性に優れ(例として、融点70〜80℃、MFR5〜15g/10分、JISK6730)、また、透明性にも優れ(例として全光線透過率85〜89%)、且つ、表面材及び印刷塗膜などとの接着性に優れ、そして適度な加熱流動性を有し、加熱加圧による印刷塗膜の厚さむらに対応でき、さらに融点が低く低温接着が可能であるため、印刷インク等の加熱による変色、退色を防止でき、好ましく適用できる。
【0043】
さらに本発明では、上記のフィルム状接着部材としては、特にその全光線透過率が85%以上であることが好ましい。これは、透明性に優れた表面材と当該フィルム状接着部材との2種の透明体を透して、印刷紙等の裏打材に設けられた意匠模様を見るため、表面材裏面に印刷した従来の化粧板と比較して劣るものとなるからである。また、ヘーズ特性としては1.5%以下の光学的特性を有することが好ましい。これ以上のものでは、特に黒色の意匠デザインに対しての鮮明度が劣るものとなるからである。
【0044】
これらの熱可塑性樹脂によるフィルム状接着部材は、従来公知の押出成形(エクストゥルーダー)によるフィルム製膜が好ましく適用でき、公知の押出フィルム成形、押出ロール成形、押出ベルト成形、押出カレンダー成形、押出インフレーション成形などの押出製膜が好ましく適用できる。これらの方法は、原料樹脂を加熱したシリンダーバレル中をスクリュウーで混練しながら押出し、製膜用のTダイを経由した溶融フィルムをロール上、あるいはベルト上で冷却して製膜することが行われる。そのため押出成形では樹脂の流動性(メルトフローレイト(MFR))が高すぎると、粘性を失いスクリュウが空回りして押出し吐出できないが、本発明のフィルム状接着部材の樹脂はMFR値が適正であり押出製膜を可能とする。
【0045】
また、当該フィルム状の接着部材表面に凹凸模様を付与する手段は、本押出製膜と同時に形成することが好ましい。具体的には、樹脂の押出成形の製膜溶融時に、所望の凹凸模様を彫刻、エッチング、サンドブラスト等により形成した成型用ベルト、金属ロール、またはゴムロール、さらに無機粒子混入ゴムロール等に挟みながら冷却することで、製膜と同時に凹凸模様の付与を行うことができ、且つ所望の厚さで均一なフィルム状接着部材を生産性よく得ることが可能となる。また、製膜の容易性および凹凸模様のロール転写の容易性からみれば、当該フィルム状接着部材の厚さは100〜200μmの厚さで成形することが好ましい。さらに、凹凸模様の形成は、該フィルムの両面に形成することが好ましいが、片面に形成するものであってもよく、さらに表裏面での凹凸模様を異なるものとすることでもよい。
【0046】
さらに、本発明のフィルム状接着部材の製膜中の溶融時に、透明な表面材あるいは意匠模様が設けられた裏打材を熱圧ラミネートすることも好ましく、後の一体化の際の部材点数を削減することができ、生産性に寄与することができる。あるいはまた、透明な表面材と裏打材の両方を、当該フィルム状接着部材の押出製膜時に、その両面から熱圧ラミネートすることも可能であり、好ましい態様となる。
【0047】
そして、本発明の遊技盤用化粧板では、少なくとも透明な表面材と意匠模様が設けられた裏打材との間に、当該フィルム状接着部材を配置して一体化されることを基本とするが、さらに他の部材を同時に積層一体化することでもよく、例えば、印刷紙等の裏打材のさらに下層に当該フィルム状接着部材と同一あるいは他の樹脂フィルム部材を介して、さらに別の目的のための部材を一体化した化粧板とすることも好ましい。一例としては、導電性の紙基材(導電紙)を当該印刷紙のさらに下層に、任意の樹脂フィルムを介在して、同時に加熱加圧一体化してもよく、化粧板表面に帯電する静電気を低減することができる。あるいは単に厚さ調整の目的、あるいは隠ぺい性付与の目的等により、他の部材を当該裏打材の下層に一体化するなど、目的機能に応じた任意の構成とすることもでき、好ましい態様となる。
【0048】
さらに、本発明の遊技盤用化粧板では、透明な表面材もしくは透明なフィルム状接着部材に印刷などによる意匠模様を部分的に設けたり、あるいは表面材もしくはフィルム状接着部材の表裏いずれかの面に公知の昇華印刷を施したりして、これらと意匠模様を設けた裏打材と一体化することも好ましい。あるいはまた、表面材またはフィルム状接着部材のどちらか一方あるいは双方に、透明性を有する着色を施すことも好ましく、あるいはまた、表面材またはフィルム状接着部材のどちらか一方あるいは双方に、パール箔、金属箔、ホログラム箔、等のメタリック調の粒子、箔片、切片、又は薄片等の光輝性の材料を混入または付着させ、これらと裏打材と一体化することも好ましい。そしてまた、これらの手法を適宜組み合わせて用いることも好ましく、さらなる意匠性の向上を図る化粧板とすることもでき、好ましい態様となる。
【0049】
次に、本発明の遊技盤用化粧板の製造方法は、少なくとも透明な表面材と意匠模様が設けられた裏打材との間に透明なフィルム状接着部材を配置して一体化する化粧板の製造方法であり、当該フィルム状接着部材の表面には介在するエアーを排気するための微細な凹凸模様が形成されており、これら全体を加熱加圧して一体化する遊技盤用化粧板の製造法である。
【0050】
そのため、これらの部材を加熱加圧により一体化する際に、フィルム状接着部材の表面に形成された微細な凹凸模様が、透明な表面材と裏打材との間に介在するエアーを効率よく排気するため、化粧板内部のエアーの介在を阻止することができ、表面材と裏打材との接着性に優れ、且つ、裏打材に設けられた意匠模様が表面材から見たときの色再現性に優れるものとなる。
【0051】
さらに、これら部材の全体を、加熱と同時に加圧するため、印刷紙等に設けられた意匠模様の厚さむらあるいは凹凸等に対しても、フィルム状接着部材の充填を促進し、且つ、これらの厚さむらに影響されずに化粧板表面を平滑に成形することができ、厚さの均一性に優れ、反り、カールなどのない形状安定性に優れた化粧板を得ることができる。さらにまた、一枚のみならず任意の枚数単位で成形することでもよく、あるいは、これらの単位を複数重ねて同時に加熱加圧成形することでもよく、いずれの場合も、表面の平滑性が維持できるため、生産性が高まり好ましい態様となる。
【0052】
本発明での加熱加圧の条件としては、加熱温度として80〜140℃の温度が好ましく適用でき、加熱温度が高すぎると、各部材の熱歪みが増大して化粧板の反りの発生に繋がり、また印刷意匠模様等に変色などの問題が発生する。一方、加熱温度が低すぎると、一体化の接着性能が不十分となり、各部材の接着強度を低下させる恐れがある。加熱時間の短縮と印刷意匠模様の変色を考慮すれば、さらに好ましくは100〜120℃の温度である。また、加圧力としては、0.01〜2MPaの面圧力での成形が好ましい。圧力が高すぎると、各部材の内部応力が増大して化粧板の反りの発生に繋がり、また、圧力が低すぎると、圧力不足により表面の平滑性が損なわれたり、各部材の接着力を低下させる。さらに好ましくは、0.1〜1MPaの面圧力が好ましい。
【0053】
さらに、加熱加圧の時間については、加熱温度、加圧力、使用する部材の種類、厚さ、枚数等により、各部材への熱伝導を考慮して、適宜に決定される事項であり特に制限されないが、好ましくは10〜180分程度の時間である。これは、本発明のフィルム状接着部材では一旦溶融した後、分子構造上有する極性基が各部材と化学的に結合するための時間が必要となり、低温であれば長時間を要し、また高温であれば短時間で終了可能な特性により、高度の接着性能を得ることができるものである。一方、一般のホットメルト接着剤では、高温で溶融させ、粘着性が最大の時に短時間に接着させるもので、この点が本発明のフィルム状接着部材と大きく異なる特性である。
【0054】
そして、本発明での加熱加圧の成形手段については、少なくとも加熱と同時に均一な加圧ができる構造の装置であれば、特定しない。例として、熱プレス成形、多段式熱プレス成形、高周波加熱プレス成形、超音波加熱プレス成形、加熱ロール加圧成形、等の加熱加圧成形手段が好ましく適用できる。中でも熱プレス成形が好ましく、さらには多段式の熱プレス成形が好ましく適用できる。
【0055】
【実施例】
以下、本発明について、図面を用いた実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0056】
図1において、それぞれ460×530mmの大きさに調整された、最外表面を構成する透明な表面材1と、透明なフィルム状接着部材2と、オフセット印刷による絵柄模様4とシルク印刷による加飾模様5とによる意匠模様が設けられた裏打材3とを重ね合わせ、熱プレス装置(図示せず)の加熱盤6の間に狭持して、加熱110℃、加圧0.5MPaの条件にて30分間の加熱加圧を行った後、室温まで冷却して解圧後、図2に示す如くに一体化された、本発明の遊技盤用化粧板10を得た。
【0057】
本実施例では、透明な表面材1としては、厚さ125μmの溶液製膜法により成形されたトリアセチルセルロース樹脂による表面材を使用し、その全光線透過率は92%であり、また、ヘーズは0.6%の特性を有するものであった。
【0058】
また、透明なフィルム状接着部材2としては、エチレン酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物であり、その分子鎖中にアセトキシ基及び水酸基の極性基をもった多元共重合体樹脂であって、融点75℃、MFR9.1の流動特性を持ち、押出フィルム成形により製膜した厚さ150μmのフィルムを使用した。また、その全光線透過率は89%であり、ヘーズ0.6%であった。さらに押出製膜に際しては、片面を梨地マット加工を施した金属ロールとし、他方を砂入りのシリコンゴムロールにて挟み製膜した。その結果、図3に示す如く、透明なフィルム状接着部材2の表面には微細な凹凸模様21が形成され、触針式表面粗さ測定器により測定したところ、それぞれの表面粗さがRz54μm、およびRz65μm(基準長さ8mm)であった。
【0059】
そして、意匠模様が設けられた裏打材3としては、印刷紙として厚さ100μmのアート紙を使用し、意匠絵柄として4色オフセット印刷による絵柄模様4を印刷した後、さらに、部分的に光輝性のデザインで加飾するため、メジウムにホログラム箔を混入したインクによるシルク印刷での加飾模様5を設けた。また、印刷塗膜の厚さを測定したところ、絵柄模様4の印刷厚さは2〜5μmであり、また、加飾模様5の印刷厚さは50〜70μmであった。
【0060】
(比較例1)
比較例1(図示せず)としては、実施例における透明なフィルム状接着部材2の表面の凹凸模様を削除した鏡面状で実施例と同一の材料によるフィルム状接着部材を使用し、その他については実施例と同一の部材を使用し、また、同一の方法で一体化した。
凹凸模様の削除は、実施例での当該フィルム状接着部材の押出製膜時の成形ロールをそれぞれ鏡面のロールを使用して製膜したものである。
【0061】
(比較例2)
比較例2(図示せず)として、実施例における透明なフィルム状接着部材2に換えて、透明性に優れるEVA樹脂により、比較例1と同一の押出製膜により得られた表面の凹凸模様を削除した樹脂フィルムを使用し、その他については実施例と同一の部材を使用した。
また、プレス成形の前に、重ねられた部材を転動した2本の加圧ロール間を通しエアー抜きを行った後、実施例と同一の方法で一体化した。
使用したEVA樹脂は、VAコンテント26%で透明性に優れ、融点76℃、MFR4.3の流動特性を持つ、厚さ150μmの樹脂フィルムであり、全光線透過率85%、ヘーズ14%であった。
【0062】
以上のようにして得られた化粧板を比較観察したところ、実施例、比較例1、比較例2のいずれも、形状上の反りが僅少で形状安定性に優れ良好であった。これらは、いずれも表面材の残存応力が少ない溶液製膜法によるTAC樹脂フィルムを使用しており、また、加圧力も適正で内部応力が低減されて成形されたためと考えられる。
【0063】
また、エアー抜き対策を実施しない比較例1のものは、透明性が異なった概略直径2〜5mmの気泡状の斑点模様が一面に見られ、気泡の介在が確認された。また、エアー抜き対策が施された、実施例、比較例2のいずれも、気泡の介在が見られず良好であった。これは、透明なフィルム状接着部材2に設けられた微細な凹凸模様が、加圧ロール等によるエアー抜き対策と同様の効果が得られたものと考えられる。
【0064】
次に、実施例と比較例2の意匠性を比較すると、いずれの場合も、厚さ2〜5μmの絵柄模様4と、厚さ50〜70μmの加飾模様5による印刷塗膜の厚さむらに対して、両者とも150μm厚さの透明な樹脂フィルムが完全に充填され、充填不足による気泡あるいはかすれ模様などの不具合はなかった。さらに、表面から見たときの印刷模様については、実施例のものでは透明性がクリアーで、印刷紙の意匠模様の色再現性に優れるものであったが、比較例2では、透明性に優れるが、クリヤー感に劣り、ヘーズ特性の差と考えられる。
【0065】
さらに、実施例と比較例2のものについては、加熱60℃、湿度90%の恒温恒湿試験機にて連続100時間の環境試験を行った。
その結果、単なるEVA樹脂によるフィルムを使用した比較例2のものについては、透明な表面材の大半の部分で自然剥離を生じ、樹脂フィルムと印刷塗膜部分とは部分的な浮きが見られ、まさに容易に剥離するものであり、比較例2の樹脂フィルムの接着力は非常に低いものであった。
また、本発明の部分ケン化EVA樹脂によるフィルム(シート)を使用した実施例のものでは、100時間経過後も何らの異常も見られず、また、ナイフでの剥離を試みたが剥離することができず、接着力はまさに十分なものであった。
【0066】
【発明の効果】
本発明では、透明性に優れる部分ケン化EVA樹脂をシート状の接着剤として用いることにより、透明性を改良維持しつつ、反応性の極性基の存在によって表面材および印刷インク塗膜などとの接着性にも優れ、本発明における表面材と裏打ち材との良好な接着性を得ることができる。またこの接着剤は溶融粘度が高く押出し製膜が可能な樹脂であるため、シート状に形成することができ、従来のホットメルト接着剤などに比べ、取扱が容易であるのみならず、十分な厚みを得ることができるので、印刷面における凹凸をよく吸収することができる。このため、気泡の介在がなく、視認性が優れ、表面の平滑性に優れ、カールなどの反り変形のない遊技盤用化粧板を得ることができる。またフィルム状接着部材の表面に形成された微細な凹凸模様が、透明な表面材と裏打材との間に介在するエアーを効率よく排気するため、化粧板内部のエアーの介在を阻止することができ、表面材と裏打材との接着性に優れ、且つ、裏打材に設けられた意匠模様が表面材から見たときの色再現性に優れるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例において、本発明の遊技盤用化粧板を製造する方法を説明する断面図である。
【図2】図2は、実施例において、加熱加圧による一体化後の断面図である。
【図3】図3は、実施例において、透明なフィルム状接着部材を説明する部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 透明な表面材
2 透明なフィルム状接着部材
3 意匠模様が設けられた裏打材
4 絵柄模様
5 加飾模様
6 加熱盤
10 遊技盤用化粧板
21 微細な凹凸模様[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a decorative board for a game board, which is used in a pinball game machine such as a pachinko machine and other game machines, and is used by being attached to the board surface of the game board.
[0002]
[Prior art]
Most of the decorative panels, such as conventional pachinko game boards, are offset and gravure on the back surface of a transparent surface material made of a resin such as cellulose acetate butyrate (CAB) or polyethylene terephthalate (PET), which is called celluloid or commonly called cabloid. After printing the design pattern by means of silk printing, etc., the back surface is usually printed with a white back coat, and a urethane or vinyl acetate emulsion adhesive is applied and used as a backing material. After that, these decorative boards are attached to a game board substrate such as a wooden veneer plywood using a vinyl acetate emulsion adhesive or the like.
[0003]
On the other hand, the pachinko game board is also the most popular game machine in the market, and many model changes are made throughout the year to introduce new players. At the beginning of the launch of new models, orders for new hires are concentrated in a short period of time due to competition for customers with other amusement halls. Therefore, game machine manufacturers rely on numbers predicted based on market topics to produce large quantities. In addition, after the peak of orders has passed, production for small orders due to repeat must be handled.
[0004]
Here, the first process of manufacturing the decorative board for game board is the printing process on the surface material, and the second is the order of the backing material bonding process of the paper base material, etc., so first the printing on the surface material Processing is performed in advance. In the printing process, it takes time to adjust the color and color matching of the ink, and it is not profitable in the production of small lots. Therefore, it is necessary to further consider the uncertain numbers predicted for sales and small repeats. Must be produced in excess, and is always accompanied by the risk of printing materials.
[0005]
In particular, the conventional decorative board is printed on an expensive plastic transparent surface material such as a CAB resin, and the printing itself is required to be highly technical. Further, the drying of the ink is slow and the printing efficiency at the time of multicolor printing is also high. Unfortunately, these points inevitably increase printing costs. As a result, these printed surface materials have become factors that cannot reduce the manufacturing cost of the decorative board due to risk burden such as dead stock due to long-term inventory or production calculation miscalculation.
[0006]
Therefore, Japanese Utility Model Publication No. 62-908, Japanese Patent Publication No. 3-80423, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2003-38743, and the like have been proposed, and these are printed on the surface of a paper base material as a backing material. Proposes a decorative board for game boards with a transparent plastic surface material, and uses low-cost, good-quality printing paper such as high-quality paper, coated paper, or synthetic paper for printing. In addition, since printing on white paper can eliminate the need for conventional white full-face backcoat printing, it not only reduces printing costs, but also risks due to long-term inventory or dead stock of printed paper. It was a proposal that could reduce the burden.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, in spite of these proposals, the actual situation has not yet been put into practical use. If this is a conventional decorative board, it can be hidden by the back coat on the back surface as long as the printing on the back surface material is properly managed. There was no problem at all. However, in the above proposal, a design pattern is printed on the surface of the printing paper, and this is visually recognized through a transparent surface material. Therefore, there are problems in appearance such as color, transparency, bubbles, and blurring related to the adhesive member. In addition, the problem of poor adhesion between the surface material and the printing paper, and the problem of the shape such as the curling of the decorative board itself cannot be solved at the same time, and it must be put into practical use. I could not.
[0008]
In particular, the design design of decorative panels in recent years has become more designed and functionalized by adding multicolored or pearly or metallic foils to the printing ink to make it more distinctive and distinct. As a result, many types of inks are used, or after multiple multi-color offset printing, silk printing is overlaid, and a pattern is created using a combination of multiple prints, or a variety of toppings are combined. The thickness of the printed coating film varies depending on the design, that is, the difference between thick and thin printed portions tends to increase gradually. By the way, the thickness of the printed coating film is usually about 1 to 10 μm for offset printing, and about 10 to 100 μm for silk printing. Will exist. Also, there has been a problem that the adhesion to the printed coating film is lowered due to the use of special ink.
[0009]
On the other hand, according to the above proposal, a liquid adhesive such as vinyl acetate or an acrylic or EVA high temperature liquid hot melt adhesive is applied to a surface material or printing paper and then integrated by a thermocompression bonding means. To make a decorative board. However, in these decorative boards, since a liquid adhesive is applied and used, the thickness of the adhesive layer to be formed is inevitably limited. It can be formed only with a thickness of about 50 μm, and it is very difficult to form a thick and uniform coating with a liquid adhesive having a great fluidity, and at the same time, it causes a problem in adhesion. It was.
[0010]
For this reason, the adhesive layer that is formed by applying such an adhesive is insufficient in thickness and cannot absorb unevenness due to uneven thickness of the printed coating film by design. In addition, bubbles are present between the printing surface and the surface material, or a faint pattern such as coating unevenness is visually recognized, which causes a problem of deterioration in appearance quality or a problem of decrease in adhesiveness. Furthermore, surface materials such as CAB resin that have been used in the past are thermoplastic resins, so internal stress due to thermal distortion during film formation is large, and thermal deformation due to thermocompression bonding when bonding to a paper substrate is large, and molding is performed. The later decorative board itself is likely to be warped (curl), and there is also a problem that it can not be smoothly bonded to the subsequent game board substrate, and these proposed decorative boards still cannot solve many problems, There has been a strong demand for the development of a decorative board for game boards that can solve these problems all at once.
[0011]
The object of the present invention is to solve the problems of the conventional decorative board for game boards, and to have excellent adhesion to the printing surface with a transparent surface material and a backing material provided with a design pattern. From the viewpoint of design, the design quality is excellent, such as excellent transparency and excellent color reproducibility of the design pattern without the presence of air bubbles, etc., excellent shape stability such as warping, and the manufacturing process is simple and easy to handle. Game board cosmetics that can be manufactured, have high productivity, and can reduce manufacturing costs Board It is to provide.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In view of the above problems, the present inventors have conducted extensive research, and as a result, the transparent surface material and the backing material having uneven thickness due to the design pattern such as a printed coating film are integrated by heating and pressing. As a result of recognizing that the failure is mainly due to the characteristics of the adhesive member and adding further research and ingenuity to solve these problems, the adhesive member is particularly bonded to a film using a partially saponified ethylene vinyl acetate copolymer. By forming a member, it is possible to form an adhesive member having an arbitrary and uniform thickness that is excellent in transparency and adhesiveness, so that it is possible to fill the uneven thickness of the printed coating film, and the film-like adhesive member By forming a concavo-convex pattern on the surface of the material, it is possible to exhaust air bubbles intervening during molding, and further, the surface material is a TAC resin film formed by a solution casting method to prevent thermal deformation curl, and these members At low pressure Can be pressurized, the game board for decorative board to smooth surface desired is found that the resulting high productivity. The present invention has been completed based on these findings.
[0013]
That is, in the first invention of the present invention, at least a transparent surface material and a design pattern are provided, and the thickness unevenness can be filled between the backing material having the thickness unevenness due to the design pattern. A transparent film adhesive is placed and integrated by heating and pressing The design pattern is visually recognized through the two transparent bodies of the surface material and the film-like adhesive member. A decorative board, The transparent surface material is a triacetylcellulose-based resin film formed by a solution casting method having a characteristic that the total light transmittance is 85% or more, The transparent film-like adhesive member is a partially saponified product of an ethylene vinyl acetate copolymer, and a multi-component copolymer tree having at least an acetoxy group and a hydroxyl polar group in its molecular chain. Greasy Rinari, the Film adhesive The Of ethylene vinyl acetate copolymer Partial saponification Things Contains 70% to 95% And has a total light transmittance of 85% or more. A decorative board for game boards is provided.
[0017]
In addition, the first of the
[0018]
And the first of the
[0019]
Furthermore, the
[0020]
In the eighth invention of the present invention, in any one of the first to sixth inventions, the transparent film-like adhesive member has an ethylene acetic acid melting point of 70 to 80 ° C. and a melt flow rate of 5 to 15 g / 10 min. Provided is a decorative board for a game board, which is a partially saponified product of a vinyl copolymer.
[0021]
Further, in the ninth invention of the present invention, in the method for producing a decorative board in which a transparent film adhesive member is disposed and integrated at least between a transparent surface material and a backing material provided with a design pattern, A process for producing a decorative board for a game board, wherein the surface of the film-like adhesive member is formed with fine uneven patterns for exhausting intervening air, and these are integrated by heating and pressurizing the whole. Is to provide.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is a decorative board for a game board in which a transparent film-like adhesive member is disposed between at least a transparent surface material and a backing material provided with a design pattern and integrated by heating and pressing. In the present invention, since the adhesive member is formed into a film shape, it is easy to uniformly form the adhesive member at an arbitrary thickness, and it melts during heating and pressurization to prevent unevenness of the design pattern due to the printed coating film, etc. It is possible to secure an appropriate adhesive layer that can be completely filled, and to solve problems related to insufficient thickness of the adhesive member such as bubble fading, and it is excellent in adhesion and transparency, and is a film-like adhesive member Therefore, handling is easy, productivity is high, and it is possible to realize a high-quality decorative board that could not be achieved conventionally. Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.
[0023]
The transparent surface material in the present invention can be a conventionally known transparent material as long as it is a film (or sheet) made of a transparent synthetic resin that can visually recognize the design pattern on the backing material without being inferior, but is not particularly limited. A material that forms the outermost layer of the game board and needs to have a surface hardness that can withstand the direct contact of metal spheres, and is preferably a material that does not easily wear or whiten, and has a pencil hardness of at least HB or more. Hardness is preferred. Examples of materials that satisfy these requirements include diacetyl cellulose, triacetyl cellulose (TAC), polyethylene terephthalate (PET), polymethyl methacrylate (PMMA), polystyrene (PS), and ethylene vinyl alcohol copolymer. Transparent resins such as (EVOH) series, polycarbonate (PC) series, polyamide (PA) series, cellulose acetate butyrate (CAB) series, celluloid series, etc. can be preferably applied. Transparency, surface hardness, heat resistance and the like are improved, and these can be preferably applied.
[0024]
In the present invention, since the design pattern provided on the backing material is visually recognized through the two transparent bodies of the film-like adhesive member and the surface material, a conventional decorative board for directly printing on the back surface of the surface material; Transparency is an especially important issue in order to exhibit sufficient design properties. Therefore, in consideration of the transparency of the film-like adhesive member, the surface material of the present invention preferably has optical characteristics (according to JISK7105) having a total light transmittance of 85% or more. This is because when the total light transmittance of the surface material is less than 85%, the visibility through the two transparent bodies is inferior to that of the conventional decorative board. Further, the haze characteristic preferably has an optical characteristic of 1.5% or less. This is because the sharpness with respect to the black design design is inferior with anything beyond this. In particular, the above-mentioned triacetyl cellulose resin is excellent in light transmittance and haze characteristics and has a high surface hardness, and can be preferably applied as the surface material of the present invention.
[0025]
Further, a film of triacetyl cellulose resin formed by a solution casting method is particularly preferable. Since a normal transparent resin is melted by heating and formed into a film, the film is formed while the thermal strain stress during thermoforming is present inside. For this reason, when these pressure-resistant surface materials are used to perform heat and pressure molding, the inherent thermal distortion becomes obvious and the decorative plate itself is warped (curled), and the decorative plate is used. Difficult to adhere to the game board substrate in the subsequent process.
[0026]
Compared to this, the surface material by the solution casting method is formed by dissolving the resin raw material once in a solubilizing agent to form a liquid and then applying it precisely on the belt conveyor, followed by drying and volatilizing the solvent component. Since the resin is formed without being melted by heating, it does not have thermal distortion, has excellent optical characteristics, and has excellent dimensional stability after heat molding. For this reason, even if integration is performed by heating using a TAC resin surface material by a solution casting method, thermal deformation such as curling is small, and a decorative board with high shape quality can be obtained.
[0027]
Moreover, when making a surface material into the film of TAC-type resin by a solution casting method, it is preferable to set it as thickness 25-200 micrometers. If it is thinner than this, the function as the surface material of the outermost layer is impaired, and if it is thicker than this thickness, the thickness accuracy and optical characteristics cannot be maintained by the manufacturing method by the solution casting method. More preferably, it is 50-150 micrometers. As the TAC resin by the solution casting method, a resin containing a plasticizer and having improved brittleness can be preferably used. Furthermore, you may use the TAC-type resin film which carried out the anti-fogging process (saponification process).
[0028]
Next, it is preferable that the design pattern on the decorative board for game boards of the present invention is provided on the surface of a paper substrate or the like used as a backing material. As the design pattern applying means, a known printing method applied to a conventional decorative board can be applied, for example, offset printing, gravure printing, silk printing, etc., and printing of a pattern using a known printing ink Alternatively, these printing methods may be used in combination to print a pattern, and furthermore, printing with a known pearl, metallic, or hologram-like glittering member mixed in the ink in order to further enhance the design, or Any positive design means such as hot stamp printing or other known decorative printing, or topping with these glittering members, such as uneven thickness or swell on the surface of the printing paper. Further, it is possible to give a more desirable design that cannot be achieved by a conventional decorative board printed on the back surface of the surface material.
[0029]
In addition, the backing material is not particularly limited as long as it can be provided with a design pattern and can be attached to a game board substrate. However, it is preferable to use a paper base material in consideration of printing suitability. It is preferable to use a known printing paper excellent in printability used for picture printing. For example, a paper substrate such as art paper, coated paper, high-quality paper, or synthetic paper can be used. More preferably, the surface on which the pattern is printed is excellent in printability, and the surface opposite to the printed surface is attached to the game board substrate later, so that the liquid adhesive with low gloss is relatively easy to penetrate. More preferably, it is a rough surface.
[0030]
Among the paper bases, synthetic paper, such as polyethylene terephthalate (PET), polypropylene (PP), polystyrene (PS), etc., is used for inorganic fillers, white pigment coating, and whitening by chemical treatment. Synthetic paper that has been made into paper by combining with means such as resin firing, stretching, etc. has been put on the market, and these synthetic papers have an ink-receiving layer formed on the surface, and are suitable for printing. In addition, since the interlayer strength is higher than that of paper, it is possible to prevent the decorative board from being lifted by drilling or the like after being attached to the game board substrate.
[0031]
The thickness of these printing papers is preferably about 50 to 200 μm, but thin ones are poor in suitability for printing machines and reduce printing efficiency. Further, they are concealed by penetration of adhesives with the subsequent game board substrate. In the case of a thick material, delamination is likely to occur in a later cutting process, and the suitability for a printing machine is also deteriorated. Therefore, more preferably, 70 to 150 μm can be preferably applied.
[0032]
As other paper base materials, paper base materials such as decorative paper impregnated with resin such as melamine and polyester are also preferable because of excellent delamination strength. Furthermore, a paper substrate having a glittering design such as gold, silver, pearl, or holographic tone on the surface is also preferably applicable. As examples of other backing materials, various plastic films, aluminum vapor-deposited films, hologram films, and the like can be preferably applied in order to improve design properties. Further, by combining these and various printing means, further design properties can be imparted, which is more preferable.
[0033]
Next, the film-like adhesive member of the present invention is disposed between a transparent surface material and a backing material provided with a design pattern, and not only functions as an adhesive but also is formed on the backing material. A function that absorbs and flattens the thickness unevenness due to the coating film, etc. is necessary. During integration by heating and pressurization, it softens and melts and fills the uneven surface due to thickness unevenness such as the printed coating film to flatten it. And to secure the adhesion with the surface material while holding an appropriate adhesive layer, with the aim of eliminating the problems caused by the conventionally proposed liquid adhesive, it is excellent in handleability and productivity, In particular, a film-like adhesive member made of a thermoplastic resin having both transparency and adhesiveness is preferable.
[0034]
From the above viewpoint, the film-like adhesive member in the present invention preferably has a thickness of 50 to 250 μm. The thickness of the printed coating is usually 1 to 10 μm for offset printing and about 10 to 100 μm for silk printing, and the thickness unevenness due to such coating is formed by the design design. When the thickness of the adhesive member is 50 μm or less, the thickness unevenness is not sufficiently filled, and a pattern such as bubbles or blurring in the unfilled portion is likely to occur, or an appropriate adhesive layer is not retained and adhesion performance is achieved. May cause problems. On the other hand, when the thickness is 250 μm or more, the transparency may be deteriorated or the smooth flatness of the surface of the surface material may not be maintained.
[0035]
Further, even if the film-like adhesive member is formed as described above and the thickness unevenness of the printed coating film can be sufficiently filled, if the surface of the film-like adhesive member has a mirror surface shape, When pressure is applied, an adhesion phenomenon occurs while air is being bitten on the adhesive surface of the surface material or the printed coating surface on the printing paper, and the air staying inside loses the escape space and causes bubbles to intervene inside the decorative board. . For this purpose, these members are sandwiched between two pressure rolls, and an air venting operation is required to push out the bubbles confined inside while rolling, thereby reducing productivity.
[0036]
Or even if it heats as it is without performing these air venting operations, it is not possible to completely eliminate the existing air (air) unless a considerably high pressure (for example, about 10 MPa or more) is applied. However, the higher the integrated pressure is, the more the film-like adhesive member, which is a thermoplastic resin, melts and protrudes from the outer periphery more than necessary, resulting in uneven thickness of the decorative board, Stress increases, causing a large warp (curl) in the decorative board, leading to a shape defect.
[0037]
Therefore, it is preferable that the surface of the film-like adhesive member of the present invention is formed with a fine concavo-convex pattern that allows air to pass during pressurization. And this fine concavo-convex pattern does not require the air venting operation by such roll pressurization, and also intervenes even at a pressure (for example, 0.01 to 2 Mpa) that can be molded without causing the above-mentioned defects in shape. Because it is a fine concavo-convex pattern that allows air to pass through, most of the intervening air is exhausted by pressurization, and the air between the concavo-convex patterns is finalized by a mechanism that exhausts air while the concavo-convex pattern softens and deforms with heating. Specifically, the air existing between the members is eliminated, and the uneven pattern melts and disappears, follows the surface of the adherend, and prevents the occurrence of bubbles and blurring.
[0038]
And if these fine concavo-convex patterns are concavo-convex with a 10-point average roughness Rz of 20 to 100 μm in the surface roughness, the air between the surface material and the printing paper can be removed without applying excessive pressure, Since it can be passed efficiently, exhausted, and degassed, a decorative board having no bubbles and excellent shape stability can be obtained, which is more preferable. This is because if the surface roughness is smaller than this, exhaust is not sufficient, and if it is larger than this, air between the uneven patterns may remain.
[0039]
Further, the uneven shape is not particularly limited as long as it can form a path that allows air to surely pass when it contacts the smooth surface. For example, conical, pyramidal, trapezoidal, sea-island, or uneven patterns such as streaks, grainy, satin, leather grain, frosted glass, matte, etc., and continuous patterns of these shapes Surface patterns measured by a stylus type surface roughness measuring instrument defined in JIS B0651 (1982), such as intermittent patterns, uneven patterns obtained by appropriately combining these patterns, and the like. However, if it is the unevenness | corrugation of the said numerical value, it can apply preferably.
[0040]
Next, the film-like adhesive member of the present invention is interposed between a transparent surface material and printing paper and the like, and is particularly excellent in transparency and adhesiveness because the printing design etc. is visually recognized from the surface of the surface material. Resin film, a partially saponified product of an ethylene vinyl acetate copolymer, a resin of a multi-component copolymer having at least an acetoxy group and a polar group of a hydroxyl group in its molecular chain, and capable of extrusion film formation It is preferable that Incidentally, for example, EVA hot melt adhesives generally used for heat application are blended with EVA resin with a tackifier and wax to lower the softening point and flowability (generally melt flow rate (MFR) 100-400 g). / About 10 minutes) to improve wettability and provide adhesion by adhesion, and is usually used by high temperature application adhesion at 150 to 200 ° C. and has a reactive polar group as in the present invention. However, it is excellent in adhesion and transparency, cannot be bonded at a low temperature, and is not capable of extrusion film formation considering the melting temperature and viscosity characteristics that can be applied.
[0041]
In the present invention, the ethylene vinyl acetate copolymer is not completely saponified by hydrolysis and polymerization reaction, but is partially saponified, so that polarities such as acetoxy group, hydroxyl group, carboxyl group and ester group are present in the molecule. It is a resin that is a multi-component copolymer having a group, and by partially saponifying an EVA resin that is originally excellent in transparency, it has at least an acetoxy group and a reactive polar group due to a hydroxyl group while maintaining improved transparency. By improving the adhesion to the adherend, the adhesion is enhanced, and the adhesion to various transparent surface materials and printing ink coatings is excellent. Excellent adhesion can be obtained. In addition, since this resin has a high melt viscosity and can be formed into an extruded film, it can be formed into a sheet shape, which is easier to handle than a conventional hot melt adhesive, etc. Since the thickness can be obtained, unevenness on the printed surface can be absorbed well.
[0042]
In addition, the “partially saponified ethylene vinyl acetate copolymer” of the present invention is not limited to the partially saponified ethylene vinyl acetate copolymer, and may be a mixture of other transparent resins or modifiers. Good. As an example, a resin film comprising a mixture of the above partially saponified ethylene vinyl acetate copolymer 70 to 95% and a
[0043]
Furthermore, in the present invention, the film-like adhesive member preferably has a total light transmittance of 85% or more. This was printed on the back surface of the surface material in order to see the design pattern provided on the backing material such as printing paper through the two types of transparent bodies of the surface material excellent in transparency and the film-like adhesive member. It is because it becomes inferior compared with the conventional decorative board. Further, the haze characteristic preferably has an optical characteristic of 1.5% or less. This is because the sharpness with respect to the black design design is inferior with anything beyond this.
[0044]
For these film-like adhesive members made of thermoplastic resin, film formation by conventionally known extrusion molding (extruder) can be preferably applied, and known extrusion film molding, extrusion roll molding, extrusion belt molding, extrusion calender molding, extrusion Extrusion film formation such as inflation molding is preferably applicable. In these methods, a raw material resin is extruded while being kneaded with a screw in a heated cylinder barrel, and a molten film via a T-die for film formation is cooled to form a film on a roll or a belt. . Therefore, in extrusion molding, if the fluidity of the resin (melt flow rate (MFR)) is too high, the viscosity will be lost and the screw will run idle and cannot be extruded and discharged, but the resin of the film adhesive member of the present invention has an appropriate MFR value. Enables extrusion film formation.
[0045]
Moreover, it is preferable to form the means for providing a concavo-convex pattern on the surface of the film-like adhesive member at the same time as the present extrusion film formation. Specifically, at the time of film formation melting by extrusion molding of resin, cooling is performed while sandwiching a desired concavo-convex pattern between a molding belt, a metal roll, or a rubber roll formed by engraving, etching, sandblasting, etc., and a rubber roll containing inorganic particles. As a result, it is possible to provide a concavo-convex pattern simultaneously with film formation, and to obtain a uniform film-like adhesive member with a desired thickness with high productivity. In view of the ease of film formation and the ease of roll transfer of the concavo-convex pattern, the film-like adhesive member is preferably formed to a thickness of 100 to 200 μm. Furthermore, the concavo-convex pattern is preferably formed on both sides of the film, but may be formed on one side, and the concavo-convex pattern on the front and back surfaces may be different.
[0046]
Furthermore, it is also preferable to heat-pressure laminate a backing material provided with a transparent surface material or design pattern at the time of melting during film formation of the film-like adhesive member of the present invention, thereby reducing the number of members at the time of subsequent integration Can contribute to productivity. Alternatively, both of the transparent surface material and the backing material can be hot-pressure laminated from both sides at the time of extrusion film formation of the film-like adhesive member, which is a preferable embodiment.
[0047]
And in the decorative board for game boards of the present invention, the film-like adhesive member is basically arranged and integrated between at least a transparent surface material and a backing material provided with a design pattern. Further, other members may be laminated and integrated at the same time, for example, for another purpose through the same or other resin film member as the film-like adhesive member in the lower layer of the backing material such as printing paper. It is also preferable to make a decorative board in which these members are integrated. As an example, a conductive paper base material (conductive paper) may be integrated into a lower layer of the printing paper, with an arbitrary resin film interposed, and simultaneously heated and pressurized to prevent static electricity charged on the decorative board surface. Can be reduced. Alternatively, for the purpose of adjusting the thickness, or for the purpose of imparting concealment, other members may be integrated into the lower layer of the backing material, or any other configuration depending on the intended function can be obtained, which is a preferred embodiment. .
[0048]
Furthermore, in the decorative board for game board of the present invention, a design pattern by printing or the like is partially provided on the transparent surface material or the transparent film-like adhesive member, or the surface material or the front and back surfaces of the film-like adhesive member are both It is also preferable to integrate them with a backing material provided with a design pattern by performing known sublimation printing. Alternatively, it is also preferable to color the surface material and / or the film-like adhesive member with transparency, or alternatively, either or both of the surface material and the film-like adhesive member may be a pearl foil, It is also preferable to mix or adhere metallic materials such as metal foil and hologram foil, glitter materials such as foil pieces, slices, and thin pieces, and to integrate them with the backing material. In addition, it is also preferable to use a combination of these methods as appropriate, and it is possible to provide a decorative board that further improves designability, which is a preferred embodiment.
[0049]
Next, the method for manufacturing a decorative board for game board according to the present invention includes a decorative board in which a transparent film-like adhesive member is disposed and integrated at least between a transparent surface material and a backing material provided with a design pattern. A method of manufacturing a decorative board for a game board in which a fine uneven pattern for exhausting intervening air is formed on the surface of the film-like adhesive member, and these are integrated by heating and pressurizing the whole. It is.
[0050]
Therefore, when these members are integrated by heat and pressure, the fine uneven pattern formed on the surface of the film-like adhesive member efficiently exhausts the air interposed between the transparent surface material and the backing material. Therefore, the interposition of air inside the decorative plate can be prevented, the adhesiveness between the surface material and the backing material is excellent, and the color reproducibility when the design pattern provided on the backing material is viewed from the surface material It will be excellent.
[0051]
Furthermore, since the whole of these members is pressurized simultaneously with heating, the filling of the film-like adhesive member is promoted even for uneven thickness or unevenness of the design pattern provided on the printing paper, etc. The decorative board surface can be formed smoothly without being affected by unevenness in thickness, and a decorative board having excellent thickness uniformity and excellent shape stability without warping or curling can be obtained. Furthermore, it may be molded not only in one sheet but in any number of units, or may be formed by heating and pressing simultaneously by superposing a plurality of these units. In either case, the surface smoothness can be maintained. Therefore, productivity is increased and a preferable mode is obtained.
[0052]
As the heating and pressurizing conditions in the present invention, a temperature of 80 to 140 ° C. can be preferably applied as the heating temperature. If the heating temperature is too high, the thermal distortion of each member increases, leading to the warping of the decorative board. In addition, problems such as discoloration occur in printed design patterns. On the other hand, if the heating temperature is too low, the integrated bonding performance becomes insufficient and the bonding strength of each member may be reduced. Considering shortening of the heating time and discoloration of the printed design pattern, the temperature is more preferably 100 to 120 ° C. Further, as the applied pressure, molding at a surface pressure of 0.01 to 2 MPa is preferable. If the pressure is too high, the internal stress of each member will increase, leading to the warping of the decorative plate.If the pressure is too low, the smoothness of the surface will be impaired due to insufficient pressure, and the adhesive strength of each member will be reduced. Reduce. More preferably, a surface pressure of 0.1 to 1 MPa is preferable.
[0053]
Furthermore, the heating and pressurizing time is a matter that is appropriately determined in consideration of heat conduction to each member depending on the heating temperature, pressure, type of member used, thickness, number of sheets, etc. Although it is not, it is preferably about 10 to 180 minutes. This is because the film-like adhesive member of the present invention requires time for the polar group having a molecular structure to be chemically bonded to each member after being melted once. If so, it is possible to obtain a high degree of adhesion performance due to the characteristics that can be completed in a short time. On the other hand, a general hot-melt adhesive is melted at a high temperature and bonded in a short time when the tackiness is maximum, and this is a characteristic that is greatly different from the film-like adhesive member of the present invention.
[0054]
The heating / pressurizing molding means in the present invention is not specified as long as it is an apparatus having a structure capable of at least uniform pressing simultaneously with heating. As an example, heat press molding means such as hot press molding, multi-stage hot press molding, high frequency heat press molding, ultrasonic heat press molding, heating roll press molding, etc. can be preferably applied. Of these, hot press molding is preferable, and multi-stage hot press molding can be preferably applied.
[0055]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail by way of examples using the drawings, but the present invention is not limited to these examples.
[0056]
In FIG. 1, the
[0057]
In this example, as the
[0058]
The transparent film-like
[0059]
Then, as the
[0060]
(Comparative Example 1)
As Comparative Example 1 (not shown), a film-like adhesive member made of the same material as that of the example is used in a mirror shape in which the uneven pattern on the surface of the transparent film-like
Deletion of the concavo-convex pattern is obtained by forming a forming roll at the time of extrusion film formation of the film-like adhesive member in Examples using a mirror surface roll.
[0061]
(Comparative Example 2)
As Comparative Example 2 (not shown), instead of the transparent film-like
Further, before press molding, air was ventilated through two pressure rolls obtained by rolling the stacked members, and then integrated by the same method as in the example.
The EVA resin used is a 150 μm thick resin film with a VA content of 26%, excellent transparency, a melting point of 76 ° C. and a flow rate of MFR 4.3, a total light transmittance of 85% and a haze of 14%. It was.
[0062]
When the decorative boards obtained as described above were comparatively observed, all of Examples, Comparative Examples 1 and 2 had excellent shape stability with little shape warpage. These are considered to be because the TAC resin film produced by the solution casting method in which the residual stress of the surface material is small is used, and the pressure is appropriate and the internal stress is reduced.
[0063]
Moreover, the thing of the comparative example 1 which does not implement an air bleeding countermeasure was seen on the whole surface, and a bubble-like spot pattern having a diameter of approximately 2 to 5 mm with different transparency was confirmed. In addition, both of the example and the comparative example 2 in which measures against air bleeding were taken were satisfactory with no air bubbles present. This is considered that the fine uneven | corrugated pattern provided in the transparent film-like
[0064]
Next, when the design property of an Example and the comparative example 2 is compared, in any case, the thickness unevenness of the printed coating film by the
[0065]
Furthermore, about the thing of an Example and the comparative example 2, the environmental test of the continuous 100 hours was done with the constant temperature and humidity tester of 60 degreeC of heating and 90% of humidity.
As a result, about the thing of the comparative example 2 using the film by a simple EVA resin, natural peeling occurs in most parts of the transparent surface material, and the resin film and the printed coating film part are partially lifted, It was exactly easy to peel off, and the adhesive force of the resin film of Comparative Example 2 was very low.
Moreover, in the thing of the Example which uses the film (sheet | seat) by the partially saponified EVA resin of this invention, no abnormality is seen after 100-hour progress, and it peels although it tried peeling with a knife. The adhesive strength was just enough.
[0066]
【The invention's effect】
In the present invention, by using a partially saponified EVA resin having excellent transparency as a sheet-like adhesive, while maintaining improved transparency, the presence of a reactive polar group and the surface material and the printing ink coating film, etc. The adhesiveness is also excellent, and good adhesiveness between the surface material and the backing material in the present invention can be obtained. In addition, since this adhesive has a high melt viscosity and can be formed into an extruded film, it can be formed into a sheet shape, which is not only easy to handle as compared to conventional hot melt adhesives, but also sufficient Since the thickness can be obtained, unevenness on the printed surface can be absorbed well. For this reason, it is possible to obtain a decorative board for a game board that is free of bubbles, has excellent visibility, has excellent surface smoothness, and is free from warping deformation such as curling. In addition, the fine uneven pattern formed on the surface of the film-like adhesive member efficiently exhausts the air intervening between the transparent surface material and the backing material. In addition, the adhesion between the surface material and the backing material is excellent, and the design pattern provided on the backing material is excellent in color reproducibility when viewed from the surface material.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view illustrating a method for manufacturing a decorative board for a game board according to the present invention in an embodiment.
FIG. 2 is a cross-sectional view after integration by heat and pressure in the embodiment.
FIG. 3 is a partially enlarged cross-sectional view for explaining a transparent film adhesive member in the embodiment.
[Explanation of symbols]
1 Transparent surface material
2 Transparent film adhesive
3 Backing material with design pattern
4 design patterns
5 decorative patterns
6 Heating panel
10 Game board decorative board
21 Fine uneven pattern
Claims (4)
該透明なフィルム状接着部材はエチレン酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物であり、その分子鎖中には少なくともアセトキシ基及び水酸基の極性基を有する多元共重合体樹脂よりなり、
該フィルム状接着部材は、当該エチレン酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物を70%乃至95%含有して全光線透過率が85%以上の特性を有していることを特徴とする遊技盤用化粧板。At least a transparent surface material and a design pattern are provided, and a transparent film-like adhesive member capable of filling the thickness unevenness is disposed between the backing material having the thickness unevenness due to the design pattern and heated. 該意Takumi patterns are integrated is a decorative plate that will be visible through the two transparent body of the surface material and the film type adhesive member by pressure, a transparent surface material has a total light transmittance of 85% or more Is a triacetyl cellulose resin film formed by a solution casting method having the following characteristics:
The transparent film-shaped adhesive member is a partially saponified ethylene-vinyl acetate copolymer, a multicomponent copolymer resins by at least acetoxy group and a hydroxyl group of the polar group in its molecular chain Rinari,
The film-shaped adhesive member, a game board that total light transmittance of the partially saponified product of the ethylene-vinyl acetate copolymer containing 70% to 95%, characterized that you have a 85% or more properties Decorative panels.
前記表面材、前記フィルム状接着部材及び前記裏打材の全体を加熱加圧して一体化する際に、前記凹凸模様は、溶融消滅する構成となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技盤用化粧板。 On the surface of the film-like adhesive member, a fine concavo-convex pattern capable of exhausting air during the heating and pressurization is formed,
It said surface material, when integrating the entire heating pressurized of the film-like adhesive member and the backing member, the uneven pattern is claim 1 or claim, characterized that you have a structure to disappear melted 2. A decorative board for game board according to 2.
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