JP4597943B2 - Stud fixing clip - Google Patents
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Description
本発明は、自動車の車体等のパネルに立設されたスタッドに対して、カバー等の取付部材を取り付けるスタッド固定クリップに関し、特に、スタットボルトに取付部材を取り付ける際には、簡単に取り付けられ、取り付け後は取り外し操作以外は外れないスタッド固定クリップに関するものである。 The present invention relates to a stud fixing clip for attaching a mounting member such as a cover to a stud erected on a panel of an automobile body or the like, and in particular, when mounting the mounting member to a stat bolt, it is easily attached, It relates to a stud fixing clip that cannot be removed except for the removal operation after the attachment.
従来、自動車の車体を構成する各種パネルに対して、コンソールボックス、インパネ、各種カバー等を取り付ける際に使用される各種のスタッド固定クリップが提案されている。
例えば、特許文献1には、ねじ又は周溝が形成されたスタッドを受入れるスタッド受入穴が形成された基部を有し、該基部には、スタッド受入穴に受入れたスタッドのねじ又は周溝に係止する複数の係止部が設けられたスタッド係止具であって、係止部の各々は、基部から延びる弾性アームと、該弾性アームの先端に設けられた係止爪とを備え、各係止爪には、係止したスタッドの根元側に向けて延びる突部が形成されており、該突部は、係止具がスタッドから抜き出す方向に引っ張られるときに係止爪をスタッド根元側へ移動するのを制限するようにスタッド根元側の基部部分又はスタッド根元部分又はスタッドが固定された部材に当接する長さに形成されている技術が開示されている。
Conventionally, various stud fixing clips used for attaching a console box, an instrument panel, various covers, and the like to various panels constituting a vehicle body have been proposed.
For example,
ここに、前記特許文献1に記載されたスタッド係止具において、各係止爪の突部は、係止具をスタッドから抜き出し方向に引っ張ったとき、係止爪をスタッドの根元側へ移動するのを制限するので、スタッドへの係止は低い装着力でよいが、係止後のスタッドからの抜け出し阻止力は、係止爪の移動が規制されるので、高く維持される。更に、係止爪の突部はスタッドの軸心に近接しており且つ係止爪には突部から係止爪を押圧する方向に力が加わるので、係止爪の剛性を特別に高くする必要がない。基部のスタッド受入穴には、係止爪の係止外れ方向への移動を阻止する突部は形成されないので、スタッド受入穴を狭くすることがなく、しかも、スタッド受入穴の内壁という成形のしにくい場所に突部を形成するのでなく、係止爪の延長として突部を形成するので、その突部の形成は簡単であり、スタッド係止具全体の構造もシンプルである。
Here, in the stud locking tool described in
しかしながら、上述した特許文献1に記載される技術においては、各係止爪の突部が無い場合と比較すれば、スタッド係止具をスタッドへ係止した後のスタッドからの抜け出し阻止力は高くなるが、この技術を使用する製造者が要求するアンダカバーの保持力の規格(例えば深水路試験で800N以上)に対しては、係止爪には突部から係止爪をスタッドに沿って押圧する方向に力が加わるが、その結果、スタッドのネジ山が備える傾斜と係止爪が備える傾斜及び面取り部分がお互いに滑ることによって、スタッドに対して直角方向に広がる方向へ、突部を含む係止爪が移動するので規格を維持できないという問題がある。
However, in the technique described in
また、スタッド係止具のスタッドからの抜け出しを阻止する規制部材は、基部から延びる弾性アームと、該弾性アームの先端に設けられた突部を含む係止爪のみである。そのため、前述のようにスタッドのネジ山が備える傾斜と係止爪が備える傾斜及び面取り部分がお互いに滑ることによって、スタッドに対して直角方向に広がる方向へ突部を含む係止爪が移動し、弾性アームの撓みによって、スタッドの根元と反対側の係止爪がスタッドのネジ山から外れ、スタッドのネジ山に掛かる係止爪の数が少なくなって、製造者が要求する規格からさらに外れてしまうという問題もある。更に、スタッド係止具のスタッドに対する傾きによって弾性アームの撓みが異なるので、スタッド係止具のスタッドからの抜け出し阻止力にバラツキが発生するという問題もある。 Further, the restricting member that prevents the stud locking tool from coming out of the stud is only the locking claw including the elastic arm extending from the base and the protrusion provided at the tip of the elastic arm. Therefore, as described above, the inclination provided on the thread of the stud and the inclination and chamfered portion provided on the locking claw slide with each other, so that the locking claw including the protrusion moves in a direction extending in a direction perpendicular to the stud. Due to the bending of the elastic arm, the latching claw on the opposite side of the stud base is detached from the stud thread, and the number of latching claws on the stud thread is reduced, further deviating from the standard required by the manufacturer. There is also a problem that it ends up. Furthermore, since the flexure of the elastic arm varies depending on the inclination of the stud locking tool with respect to the stud, there is also a problem that variation occurs in the prevention force of the stud locking tool from coming out of the stud.
また、この形状によるスタッド係止具のスタッドからの抜け出し阻止力をアップするためには、弾性アームを強化するしかないのであるが、弾性アームを強化するとこの技術を使用する製造者が要求する挿入力の規格(例えば40N以下)に入らないという問題が発生する。 Moreover, in order to increase the prevention of the stud locking tool from coming out of the stud by this shape, the elastic arm must be strengthened. However, if the elastic arm is strengthened, the insertion required by the manufacturer using this technique is required. There arises a problem that it does not fall within the force standard (for example, 40 N or less).
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、パネル等に立設されたスタットボルトに対して、カバー等の取付部材を取り付けるスタッド係止具を取り付ける際の取付の挿入力は軽くし、また、取付後のスタッドからの抜け出し阻止力は高くすることを可能とするスタッド係止具であるスタッド固定クリップを提供することを目的とする。 Accordingly, the present invention has been made to solve the above-described problems, and is attached when attaching a stud locking tool for attaching an attachment member such as a cover to a stat bolt standing on a panel or the like. It is an object of the present invention to provide a stud fixing clip which is a stud locking tool which can reduce the insertion force of the stud and can increase the prevention of slipping out of the stud after mounting.
前記目的を達成するため請求項1に係るスタッド固定クリップは、ネジ溝を有するスタッドが挿入されるスタッド挿入口が形成されたクリップ本体と、前記クリップ本体に設けられ、相互に対向する一対の壁部と、前記壁部の一方における内側面に設けられるとともに前記スタッド挿入口に向かって傾斜する第1傾斜面を有する第1ガイドリブ、及び、第1ガイドリブと所定間隙離間して設けられ、第1傾斜面と平行な第2傾斜面を有する第2ガイドリブと、前記壁部の他方における内側面に設けられるとともに前記スタッド挿入口に向かって傾斜する第3傾斜面を有する第3ガイドリブ、及び、第3ガイドリブと所定間隙離間して設けられ、第3傾斜面と平行な第4傾斜面を有する第4ガイドリブと、第1基部と、第1基部の一面に形成され前記第1ガイドリブの第1傾斜面と対向する傾斜面を有する第1爪及び前記第2ガイドリブの第2傾斜面と対向する傾斜面を有する第2爪と、第1基部の他面に形成され前記スタッドのネジ溝に係合される複数の突起とから構成される第1係止部材と、前記第1係止部材とクリップ本体とを一体に連結する第1弾性連結片と、第2基部と、第2基部の一面に形成され前記第3ガイドリブの第3傾斜面と対向する傾斜面を有する第3爪及び前記第4ガイドリブの第4傾斜面と対向する傾斜面を有する第4爪と、第2基部の他面に形成され前記スタッドのネジ溝に係合される複数の突起とから構成される第2係止部材と、前記第2係止部材とクリップ本体とを一体に連結する第2弾性連結片とを備え、前記スタッドが前記スタッド挿入口に挿入された際に、前記第1弾性連結片及び第2弾性連結片の弾性変形に基づき、前記第1爪及び第2爪の傾斜面が、それぞれ前記第1ガイドリブの第1傾斜面及び第2ガイドリブの第2傾斜面に対向しつつ移動されるとともに、前記第3爪及び第4爪の傾斜面が、それぞれ前記第3ガイドリブの第3傾斜面及び第4ガイドリブの第4傾斜面に対向しつつ移動されて前記第1係止部材の第1基部及び第2係止部材の第2基部に形成された複数の突起がスタッドのネジ溝から離間する方向に移動され、前記スタッドをスタッド挿入口から抜去する方向に抜去力が作用する際には、前記第1爪及び第2爪の傾斜面が、それぞれ前記第1ガイドリブの第1傾斜面及び第2ガイドリブの第2傾斜面に対して抜去力の作用方向に当接して移動が規制されるとともに、前記第3爪及び第4爪の傾斜面が、それぞれ前記第3ガイドリブの第3傾斜面及び第4ガイドリブの第4傾斜面に対して抜去力の作用方向に当接して移動が規制されて前記第1係止部材の第1基部及び第2係止部材の第2基部に形成された複数の突起がスタッドのネジ溝に係合されることを特徴とする。
In order to achieve the above object, a stud fixing clip according to
また、請求項2に係るスタッド固定クリップは、請求項1に記載のスタッド固定クリップにおいて、前記第1弾性連結片及び第2弾性連結片は、側面視U字に形成されていることを特徴とする。
The stud fixing clip according to
また、請求項3に係るスタッド固定クリップは、請求項1又は請求項2に記載のスタッド固定クリップにおいて、前記第1弾性連結片の幅は前記第1係止部材の幅と同じ幅に形成され、前記第2弾性連結片の幅は前記第2係止部材の幅と同じ幅に形成されていることを特徴とする。
The stud fixing clip according to
また、請求項4に係るスタッド固定クリップは、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスタッド固定クリップにおいて、前記第1弾性連結片に連結されていない第1係止部材の自由端と前記第2弾性連結片に連結されていない第2係止部材の自由端との間隔は、第1弾性連結片に連結された第1係止部材の連結部と第2弾性連結片に連結された第2係止部材の連結部との間隔よりも、狭く形成されていることを特徴とする。
A stud fixing clip according to
また、請求項5に係るスタッド固定クリップは、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のスタッド固定クリップにおいて、前記第1係止部材の第1基部に形成された複数の突起における突起形成ピッチと前記第2係止部材の第2基部に形成された複数の突起における突起形成ピッチとは、相互に半ピッチずれた状態で形成されていることを特徴とする。
Further, the stud fixing clip according to
そして、請求項6に係るスタッド固定クリップは、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のスタッド固定クリップにおいて、前記スタッド挿入口が形成された側と反対側で前記クリップ本体に設けられた回転把持部を備え、前記クリップ本体は、そのスタッド挿入口の形成側からカバー体の取付口に挿入された状態で前記回転把持部が回転されることによりカバー体に固定されることを特徴とする。 A stud fixing clip according to a sixth aspect is the stud fixing clip according to any one of the first to fifth aspects, wherein the stud main body is provided on the clip body on a side opposite to the side where the stud insertion port is formed. The clip body is provided with a rotation grip part, and the clip body is fixed to the cover body by rotating the rotation grip part in a state of being inserted into the attachment port of the cover body from the stud insertion port formation side. To do.
請求項1に係るスタッド固定クリップでは、スタッドがクリップ本体に形成されたスタッド挿入口に挿入された際に、第1係止部材とクリップ本体とを一体に連結する第1弾性連結片及び第2係止部材とクリップ本体とを一体に連結する第2弾性連結片の弾性変形に基づき、第1係止部材に設けられた第1爪及び第2爪の傾斜面が、それぞれ壁部の一方における内側面に設けられた第1ガイドリブの第1傾斜面及び第2ガイドリブの第2傾斜面に対向しつつ移動されるとともに、第2係止部材に設けられた第3爪及び第4爪の傾斜面が、それぞれ壁部の他方における内側面に設けられた第3ガイドリブの第3傾斜面及び第4ガイドリブの第4傾斜面に対向しつつ移動されて、第1係止部材の自由端及び第2係止部材の自由端がスタッドの軸に対して離間する方向に扇状に広がり、第1係止部材を構成する第1基部及び第2係止部材を構成する第2基部に形成された複数の突起の列が、第1係止部材の連結部及び第2係止部材の連結部側のみにてスタッドのネジ溝と係合するので、挿入力を軽くすることができるとともに係合するスタッドのネジ溝が少ないことにより挿入力のバラツキを小さくすることもできる。
In the stud fixing clip according to
また、スタッドをクリップ本体に形成されたスタッド挿入口から抜去する方向に抜去力が作用する際には、第1係止部材に設けられた第1爪及び第2爪の傾斜面が、それぞれ壁部の一方における内側面に設けられた第1ガイドリブの第1傾斜面及び第2ガイドリブの第2傾斜面に対して抜去力の作用方向に当接して移動がスタッドの軸中心方向に規制されるとともに、第2係止部材に設けられた第3爪及び第4爪の傾斜面が、それぞれ壁部の他方における内側面に設けられた第3ガイドリブの第3傾斜面及び第4ガイドリブの第4傾斜面に対して抜去力の作用方向に当接して移動がスタッドの軸中心方向に規制されることにより、第1係止部材の第1基部及び第2係止部材の第2基部に形成された複数の突起はスタッドに対して略平行になるので、スタッドのネジ溝に係合される位置にある複数の突起は全て係合することができる。また、第1係止部材の第1基部及び第2係止部材の第2基部に形成された複数の突起は、上述のように、抜去力が加わることによって移動がスタッドの軸中心方向に規制されるので、抜去力が加われば加わるほど、スタッドの軸は両方の複数の突起に挟持され、複数の突起とスタッドのネジ溝の係合は更に強い状態になる。この複数の突起とスタッドのネジ溝の強い係合によって、スタッド固定クリップのスタッドからの抜け出し阻止力は高められることができる。 In addition, when an extraction force acts in a direction in which the stud is extracted from the stud insertion port formed in the clip body, the inclined surfaces of the first claw and the second claw provided on the first locking member are respectively walls. The movement of the first guide rib and the second inclined surface of the second guide rib provided on the inner side surface of one of the parts is in contact with the second inclined direction of the extraction force, and the movement is restricted in the axial center direction of the stud. In addition, the inclined surfaces of the third claw and the fourth claw provided on the second locking member are respectively the third inclined surface of the third guide rib provided on the inner surface of the other of the wall portions and the fourth of the fourth guide rib. It is formed in the first base of the first locking member and the second base of the second locking member by contacting the inclined surface in the direction of the removal force and restricting the movement in the axial center direction of the stud. The plurality of protrusions are substantially parallel to the stud. In a plurality of projections in a position to be engaged into the threaded groove of the stud can be any engagement. Further, as described above, the plurality of protrusions formed on the first base portion of the first locking member and the second base portion of the second locking member are restricted from moving in the axial center direction of the stud by applying an extraction force. Therefore, as the pulling force is applied, the stud shaft is sandwiched between the plurality of protrusions, and the engagement between the plurality of protrusions and the thread groove of the stud becomes stronger. The strong engagement between the plurality of protrusions and the thread groove of the stud can increase the prevention force of the stud fixing clip from coming out of the stud.
また、請求項2に係るスタッド固定クリップでは、第1弾性連結片及び第2弾性連結片は、側面視U字に形成されている。これにより、それぞれの弾性連結片を長く取ることができるので撓み易くすることができるとともに、繰り返し撓みの耐久性をアップすることができる。また、側面視U字に形成されていることにより、第1弾性連結片及び第2弾性連結片に一体に形成されている第1係止部材及び第2係止部材は、スタッドがクリップ本体に形成されたスタッド挿入口に挿入された際に、側面視U字のUの上部が閉じる状態で撓むので、スタッドの軸に対して略平行に当接させることができる。これにより、第1係止部材及び第2係止部材のそれぞれの基部に形成された複数の突起は、複数の突起に係合される位置にあるスタッドのネジ溝に全て係合することができる。
In the stud fixing clip according to
また、請求項3に係るスタッド固定クリップでは、第1弾性連結片の幅は第1係止部材の幅と同じ幅に形成され、第2弾性連結片の幅は第2係止部材の幅と同じ幅に形成されている。これにより、スタッドがクリップ本体に形成されたスタッド挿入口に対して傾いて挿入された際にも、第1弾性連結片及び第2弾性連結片の幅方向の剛性によって、第1係止部材及び第2係止部材の捻れ方向のズレを防止することができる。また、スタッドからスタッド固定クリップを取り外すときには、冶工具を使用してスタッドに対してスタッド固定クリップを回転させながら取り外すのであるが、第1弾性連結片及び第2弾性連結片の幅方向の剛性によって、第1係止部材及び第2係止部材の回転方向のズレを防止することができる。
In the stud fixing clip according to
また、請求項4に係るスタッド固定クリップでは、第1弾性連結片に連結されていない第1係止部材の自由端と第2弾性連結片に連結されていない第2係止部材の自由端との間隔は、第1弾性連結片に連結された第1係止部材の連結部と第2弾性連結片に連結された第2係止部材の連結部との間隔よりも、狭く形成されている。これにより、スタッドがクリップ本体に形成されたスタッド挿入口に挿入された際に、スタッドと直角方向に広がり易い第1係止部材の自由端と第2係止部材の自由端をスタッドに当接させることができる。また、スタッドをクリップ本体に形成されたスタッド挿入口から抜去する方向に抜去力が作用する際には、第1係止部材の第1基部及び第2係止部材の第2基部に形成された複数の突起において、自由端側の端部にある突起を先頭に、次々にスタッドのネジ溝から外れるのを防止することもできる。
In the stud fixing clip according to
また、請求項5に係るスタッド固定クリップでは、第1係止部材の第1基部に形成された複数の突起における突起形成ピッチと第2係止部材の第2基部に形成された複数の突起における突起形成ピッチとは、相互に半ピッチずれた状態で形成されている。これにより、スタッドがクリップ本体に形成されたスタッド挿入口に挿入された際に、第1係止部材の第1基部に形成された複数の突起における突起形成ピッチと第2係止部材の第2基部に形成された複数の突起における突起形成ピッチとは、スタッドのネジ溝のピッチと整合させることができる。そのために、スタッド固定クリップのスタッドからの抜け出し阻止力を高めることができる。さらに、ピッチが合わないために、第1基部及び第2基部に形成されたそれぞれの複数の突起に対するスタッドのネジ溝の傾斜によるスタッドの軸中心から外方向への押圧によってスタッド固定クリップのスタッドからの抜け出し阻止力が弱められることも防止できる。
In the stud fixing clip according to
そして、請求項6に係るスタッド固定クリップでは、スタッド挿入口が形成された側と反対側でクリップ本体に設けられた回転把持部を備え、クリップ本体は、そのスタッド挿入口の形成側からカバー体の取付口に挿入された状態で回転把持部が回転されることによりカバー体に固定される。これにより、スタッド固定クリップは、カバー体に冶工具を使用すること無しに簡単に取り付け/取り外しができる。
The stud fixing clip according to
以下、本発明に係るスタッド固定クリップについて、本発明を具体化した実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。 DESCRIPTION OF EMBODIMENTS Hereinafter, a stud fixing clip according to the present invention will be described in detail with reference to the drawings based on an embodiment in which the present invention is embodied.
先ず、本実施形態に係るスタッド固定クリップの概略構成について図1乃至図5に基づき説明する。
ここで、図1は、本実施形態に係るスタッド固定クリップの上からの外観斜視図、図2は、スタッド固定クリップの上からのA−A矢視の断面斜視図、図3は、スタッド固定クリップのB−B矢視断面図、図4は、スタッド固定クリップの下からの外観斜視図、図5は、スタッド固定クリップのC−C矢視断面図である。
First, a schematic configuration of the stud fixing clip according to the present embodiment will be described with reference to FIGS. 1 to 5.
Here, FIG. 1 is an external perspective view from above of the stud fixing clip according to the present embodiment, FIG. 2 is a cross-sectional perspective view of the stud fixing clip taken along the line AA, and FIG. FIG. 4 is an external perspective view of the clip from the bottom of the stud fixing clip, and FIG. 5 is a cross sectional view of the stud fixing clip taken along the line C-C.
図1乃至図5に示すように、スタッド固定クリップ1のクリップ本体2は、後述するスタッド3が挿入されるスタッド挿入口4が設けられた円柱状の第1基端部5と、後述するカバー体6に挿入されて固定されるとともに第1基端部5と同一径をなす円柱状の第2基端部6を有し、第1基端部5と第2基端部6は、第1基端部5と第2基端部6のそれぞれの円柱端部に設けられた相互に対向する一対の第1壁部8及び第2壁部9と、第1壁部8及び第2壁部9の中心位置から第1基端部5と第2基端部6の中心を中心にしてそれぞれ90度回転した位置に、円柱端部から内側に向かって設けられた相互に対向する一対の第1支持リブ10及び第2支持リブ11とを挟んでポリアセタール(POM)樹脂等によって一体に成形されている。尚、相互に対向する一対の第1支持リブ10及び第2支持リブ11はスタッド3がスタッド挿入口4から挿入されたときにスタッド3の傾き防止の機能を有しており、第1支持リブ10と第2支持リブ11の対向する距離はスタッド3の直径が通る寸法になっている。
As shown in FIGS. 1 to 5, the
また、一方の第1壁部8には、第1壁部8の内側面12に設けられるとともにスタッド挿入口4に向かって傾斜する第1傾斜面13を備えた側面視三角形状の第1ガイドリブ14と、該第1ガイドリブ14と所定間隙離間して内側面12に設けられるとともに第1傾斜面13と平行な第2傾斜面15を有する第2ガイドリブ16とが設けられている。
Also, one
更に、他方の第2壁部9には、第2壁部9の内側面17に設けられるとともにスタッド挿入口4に向かって傾斜する第3傾斜面18を備えた側面視三角形状の第3ガイドリブ19と、該第3ガイドリブ19と所定間隙離間して内側面17に設けられるとともに第3傾斜面18と平行な第4傾斜面20を有する第4ガイドリブ21とが設けられている。
Further, the other second wall portion 9 has a third guide rib that is provided on the
また、第1ガイドリブ14の側面視三角形状の底辺には、側面視U字状に形成された第1弾性連結片22の一方の端部が一体に連結され、第1弾性連結片22の他方の端部には、第1基部23と、第1基部23の一面に形成され第1ガイドリブ14の第1傾斜面13と対向する傾斜面24を有する第1爪25及び第2ガイドリブ16の第2傾斜面15と対向する傾斜面26を有する第2爪27と、第1基部23の他面に形成されスタッド3のネジ溝3Aに係合される複数の第1突起28とから構成される第1係止部材29が一体に連結されている。
In addition, one end of the first elastic connecting
更に、第3ガイドリブ19の側面視三角形状の底辺には、側面視U字状に形成された第2弾性連結片30の一方の端部が一体に連結され、第2弾性連結片30の他方の端部には、第2基部31と、第2基部31の一面に形成され第3ガイドリブ19の第3傾斜面18と対向する傾斜面32を有する第3爪33及び第4ガイドリブ21の第4傾斜面20と対向する傾斜面34を有する第4爪35と、第2基部31の他面に形成されスタッド3のネジ溝3Aに係合される複数の第2突起36とから構成される第2係止部材37が一体に連結されている。
Further, one end of the second elastic connecting
また、円柱状をなす第1基端部5の一対の第1壁部8及び第2壁部9と一対の第1支持リブ10及び第2支持リブ11が設けられた面と反対側の面38には、自動車の車体等のパネル39にスタッド3を立設するために設けられたスタッド固定台40を収納するために、スタッド挿入口4を中心とするドーム形状のスタッド固定台収納凹部41が設けられている。これによって、クリップ本体2をパネル39に当接させることができる。
Further, the surface on the opposite side to the surface on which the pair of first and
また、第1壁部8の外側面42には、第1壁部8の中心に沿って第1補強リブ43が形成されている。さらに、第2壁部9の外側面44には、第2壁部9の中心に沿って第2補強リブ45が形成されている。これらの第1補強リブ43及び第2補強リブ45は、スタッド3をクリップ本体2に形成されたスタッド挿入口4から抜去する方向に抜去力が作用する際に、第1壁部8及び第2壁部9が外側に変形してスタッド3のネジ溝3Aと第1係止部材29の第1突起28及び第2係止部材37の第2突起36の係合が浅くなることによる抜去力の低下を防止する。
A first reinforcing
更に、円柱状をなす第2基端部7には、スタッド固定クリップ1を自動車の車体等のパネル39を覆うカバー体6にそれぞれ連携して取り付けるための構成部材が設けられているのでその部材を説明する。
先ず、円柱状をなす第2基端部7の一対の第1壁部8及び第2壁部9と一対の第1支持リブ10及び第2支持リブ11が設けられた面と反対側の面46の円端部には、フランジ部47が同心円状に形成されている。フランジ部47は、クリップ本体2がカバー体6のクリップ取付穴48に挿入されて固定されたときに、カバー体6と当接してストッパの機能を果たす。
Further, the second
First, the surface on the opposite side to the surface on which the pair of first and
次に、円柱状をなす第2基端部7の面46には、第2基端部7に設けられた一対の第1支持リブ10及び第2支持リブ11に対向する位置に、一対の回転把持部49、50が形成されている。そして、クリップ本体2は、第1基端部5側からカバー体6のクリップ取付穴48に挿入された状態で回転把持部49、50が回転されることによりカバー体6に固定される。この固定作業は、作業者が回転把持部49、50を手動で回転させる簡単な作業で行うことができる。
Next, a pair of
また、回転把持部49、50と第1支持リブ10、第2支持リブ11の間の第2基端部7の外壁部にはカバー体6をフランジ部47と共に挟持する一対の対向する位置に挟持リブ51、52が形成されている。
Further, the outer wall portion of the second
更に、フランジ部47と挟持リブ51、52によって挟持したカバー体6に対するクリップ本体2のガタ付きを吸収するために、挟持リブ51、52の同じ位置のフランジ部47部分に薄肉状の弾性押圧部材53、54が外方向に向かって挟持リブ51、52側に傾斜しながら一体に形成されている。
Furthermore, in order to absorb the backlash of the
そして、クリップ本体2の位置決めと回転完了の節度感を出し、車体取付後は走行中の振動によるクリップ本体2の回転緩みを防止するために、回転把持部49、50から90度回転した位置のフランジ部47部分に2つのスリットによって薄肉状の弾性のある2つの板状体を形成し、第1補強リブ43及び第2補強リブ45に対向する板状体の面側に位置決め突起55、56を設けている。
これらの部材によって、スタッド固定クリップ1が自動車の車体等のパネル39を覆うカバー体6に取り付けられる。
Then, the
With these members, the
また、円柱状をなす第2基端部7の面46の中心には、スタッド3からスタッド固定クリップ1を回転させて取り外すための6角レンチ用孔57が穿孔されている。さらに、6角レンチ用孔57の奥には、スタッド挿入口4から挿入されたスタッド3のスタッド先端部58(図7参照)を固定するスタッド先端固定孔59が穿孔されている。これによって、クリップ本体2のグラツキを防止することができる。
A
続いて、このように構成されたスタッド固定クリップ1を自動車の車体等のパネル39を覆うカバー体6に装着して使用するときの機能について図6乃至図13に基づいて説明する。
ここで、図6は、スタッド固定クリップのクリップ本体をカバー体に装着する順序を説明する説明図であって、図6(A)〜図6(F)は、それぞれの順序を説明する説明図、図7は、スタッドにスタッド固定クリップが装着される前の状態を説明するE−E矢視断面図、図8は、スタッドがスタッド固定クリップに挿入された途中を説明する断面図、図9は、スタッドに対する第1支持リブ及び第2支持リブの関係を説明する説明図、図10は、パネルにカバー体が装着された完成品を説明する説明図、図11は、第1突起と第2突起の位置関係を説明する説明図、図12は、パネルにカバー体が装着された完成品に対してカバー体に引抜力が加わったときのクリップ本体の挙動を説明する説明図、図13は、パネルにカバー体が装着された完成品からカバー体を取り外す方法を説明する説明図である。
Next, functions when the
Here, FIG. 6 is explanatory drawing explaining the order which mounts the clip main body of a stud fixing clip to a cover body, Comprising: FIG. 6 (A)-FIG. 6 (F) are explanatory drawings explaining each order. 7 is a cross-sectional view taken along the line E-E for explaining the state before the stud fixing clip is attached to the stud, and FIG. 8 is a cross-sectional view for explaining the middle of the stud being inserted into the stud fixing clip. FIG. 10 is an explanatory view for explaining the relationship between the first support rib and the second support rib with respect to the stud, FIG. 10 is an explanatory view for explaining a finished product in which a cover body is mounted on the panel, and FIG. FIG. 12 is an explanatory diagram for explaining the positional relationship between the two protrusions. FIG. 12 is an explanatory diagram for explaining the behavior of the clip body when a pulling force is applied to the cover body with respect to the finished product with the cover body mounted on the panel. The cover body is attached to the panel It is an explanatory diagram for explaining how to remove the cover member from the finished product.
先ず、図6に基づいて、スタッド固定クリップのクリップ本体2をカバー体6に装着する方法を説明する。
図5に示すように、カバー体6には、クリップ取付穴48が設けられ、クリップ取付穴48に連続して一対の対向する位置に部材通し孔60、61が設けられている(図6(A))。
First, a method of mounting the
As shown in FIG. 5, the
上述のように形成されているカバー体6のクリップ取付穴48にクリップ本体2の第1基端部5を対向させ、カバー体6の部材通し孔60に対してクリップ本体2の第1補強リブ43を合わせるとともに、部材通し孔61に対してクリップ本体2の第2補強リブ45を合わせ、第1基端部5をカバー体6のクリップ取付穴48に対して矢印Fの方向に挿入する(図6(B))。そして、カバー体6がクリップ本体2の挟持リブ51、52に当接するまでクリップ本体2を挿入する(図6(C))。
The
次に、クリップ本体2を第2基端部7側から見て時計回りに回転把持部49、50によって約90度回転させ、カバー体6の部材通し孔60に対してクリップ本体2の挟持リブ51を合わせるとともに、部材通し孔61に対してクリップ本体2の挟持リブ52を合わせ、クリップ本体2をカバー体6のクリップ取付穴48に対して矢印Fの方向にさらに挿入する(図6(D))。そして、クリップ本体2の挟持リブ51、52がカバー体6の部材通し孔60、59を通過するまで、クリップ取付穴48に対してクリップ本体2を挿入する(図6(E))。ここで、カバー体6にスタッド固定クリップ1を装着する作業を時計回りによって説明しているが反時計回りでもよい。
Next, the clip
そして、クリップ本体2を第2基端部7側から見て時計回りに回転把持部49、50によってさらに約90度回転させ、カバー体6の部材通し孔60に対してクリップ本体2の位置決め突起56を合わせるとともに、部材通し孔61に対してクリップ本体2の位置決め突起55を合わせる。これによって、カバー体6に対するクリップ本体2の位置が決まり、カバー体6にスタッド固定クリップ1を装着する作業は終了する(図6(F))。ここで、カバー体6にスタッド固定クリップ1を装着する作業を時計回りによって説明しているが反時計回りでもよい。
Then, the
続いて、自動車の車体等のパネル39に立設されているスタッド3が、上述のようにカバー体6に装着されたクリップ本体2に挿入されるとき、及び、クリップ本体2に抜去力が加わったときのクリップ本体2の動作を図7乃至図13に基づいて説明する。
Subsequently, when the
図7に示すように、パネル39のスタッド固定台40にはスタッド3が立設されおり、また、カバー体6には、図6に示す装着順序によってスタッド固定クリップ1が装着されている。そして、スタッド3のネジ溝3Aが切られていないスタッド先端部58とクリップ本体2の第1基端部5の中心に設けられたスタッド挿入口4を対向させ、位置合わせを行いながらカバー体6を矢印Gの方向に移動させてスタッド3をスタッド挿入口4からクリップ本体2に挿入する。尚、カバー体6のスタッド固定クリップ1が装着される箇所は、クリップ本体2に設けられた回転把持部49、50がカバー体6の表面から突出しないようにするために、カバー体6の表面より内側へ凹形状に形成されている
As shown in FIG. 7, the
次に、図8は、スタッド3をスタッド挿入口4からクリップ本体2に挿入する途中を示している。スタッド3をスタッド挿入口4からクリップ本体2に挿入する過程において、スタッド3のネジ溝3Aが第1係止部材29の第1基部23に設けられた第1突起28を乗り越える毎に、ネジ溝3Aが第1突起28を押圧する。これにより、第1係止部材29の第1基部23と第1ガイドリブ14を一体に連結する第1弾性連結片22が弾性変形するので、第1係止部材29に設けられた第1爪25の傾斜面24及び第2爪27の傾斜面26が、第1壁部8の内側面12に設けられた第1ガイドリブ14の第1傾斜面13及び第2ガイドリブ16の第2傾斜面15に対向しつつ第1爪25は矢印a、第2爪27は矢印bの方向に移動されるとともに、第2係止部材37に設けられた第3爪33の傾斜面32及び第4爪35の傾斜面34が、第2壁部9の内側面17に設けられた第3ガイドリブ19の第3傾斜面18及び第4ガイドリブ21の第4傾斜面20に対向しつつ第3爪33は矢印c、第4爪35は矢印dの方向に移動されて、第1係止部材29の第1自由端62及び第2係止部材37の第2自由端63がスタッド3の軸に対して離間する方向に扇状に広がり、第1係止部材29を構成する第1基部23に形成された複数の第1突起28の列及び第2係止部材37を構成する第2基部31に形成された複数の第2突起36の列が、第1係止部材29の第1連結部64及び第2係止部材37の第2連結部65のみにてスタッド3のネジ溝3Aと係合する。
尚、第1係止部材29の第1自由端62及び第2係止部材37の第2自由端63がスタッド3の軸に対して効果的に離間し易くするために、第1弾性連結片22及び第2弾性連結片30を側面視U字状に形成してもよい。
Next, FIG. 8 shows the middle of inserting the
In order to easily separate the first
次に、図9に示すように、第1係止部材29と第2係止部材37が設けられた位置から90度回転した位置では、円柱状の第1基端部5の円柱端部から内側に向かって設けられた相互に対向する一対の第1支持リブ10及び第2支持リブ11設けられており、この第1支持リブ10及び第2支持リブ11は、第1支持リブ10と第2支持リブ11の対向する距離がスタッド3の直径が通る寸法に設定されているので、カバー体6を矢印Gの方向に移動したときに、スタッド3のスタッド先端部58がクリップ本体2のスタッド挿入口4からスタッド先端固定孔59まで挿入される間のスタッド先端部58の矢印e方向の傾きを防止するとともに第1係止部材29と第2係止部材37の捻れを防止している。
Next, as shown in FIG. 9, at the position rotated 90 degrees from the position where the first locking
次に、図10に示すように、パネル39にクリップ本体2の第1基端部5が当接するとカバー体6のパネル39への装着が終了する。このとき、第1弾性連結片22の矢印f方向の復元力によってスタッド3のネジ溝3Aと第1係止部材29の第1基部23に設けられた第1突起28が係合し、同時に、第2弾性連結片30の矢印g方向の復元力によってスタッド3のネジ溝3Aと第2係止部材37の第2基部31に設けられた第2突起36が係合する。さらに、スタッド3のスタッド先端部58がスタッド先端固定孔59に完全に収納されるので、スタッド3の軸に対する360度の矢印h方向の傾きを防止することができる。これにより、傾きによる第1係止部材29と第2係止部材37の捻れを防止でき、ネジ溝3Aと第1突起28の係合及びネジ溝3Aと第2突起36の係合の悪化を阻止することができる。
Next, as shown in FIG. 10, when the first
ところで、図10におけるネジ溝3Aと第1突起28の係合及びネジ溝3Aと第2突起36の係合状態を強化するために、図11に示すように、第1係止部材29における第1自由端62の第1突起28と第2係止部材37における第2自由端63の第2突起36との対向する間隔Mは、第1係止部材29における第1連結部64側の第1突起28と第2係止部材37における第2連結部65側の第2突起36との対向する間隔Lよりも、狭く形成してもよい。また、同様の目的で、第1係止部材29の第1突起28と第2係止部材37の第2突起36との対向する間隔をスタッド3のネジ溝3Aの径と同等に形成してもよい。さらに、第1係止部材29の第1突起28と第2係止部材37の第2突起36との対向する間隔をスタッド3に対して平行であって、且つ、スタッド3のネジ溝3Aの径よりも狭小になるように形成してもよい。
また、図10におけるネジ溝3Aと第1突起28の係合及びネジ溝3Aと第2突起36の係合状態を安定化するために、図11に示すように、第1係止部材29の第1突起28と第2係止部材37の第2突起36のピッチを半ピッチずらして形成してもよい。
Incidentally, in order to reinforce the engagement between the
Further, in order to stabilize the engagement between the
次に、スタッド固定クリップ1のクリップ本体2に抜去力が加わったときのクリップ本体2の動作を図12に基づいて説明する。
Next, operation | movement of the clip
カバー体6を矢印H方向に移動する力が加わったときに、スタッド3がクリップ本体2に形成されたスタッド挿入口4から抜去される方向に抜去力が作用する際には、第1係止部材29に設けられた第1爪25の傾斜面24及び第2爪27の傾斜面26が、第1壁部8の内側面12に設けられた第1ガイドリブ14の第1傾斜面13及び第2ガイドリブ16の第2傾斜面15に対して抜去力の作用方向に当接して移動がスタッド3の軸中心方向に第1爪25は矢印jの方向、第2爪27は矢印kの方向に規制されるとともに、第2係止部材37に設けられた第3爪33の傾斜面32及び第4爪35の傾斜面34が、第2壁部9の内側面17に設けられた第3ガイドリブ19の第3傾斜面18及び第4ガイドリブ21の第4傾斜面20に対して抜去力の作用方向に当接して移動がスタッド3の軸中心方向に第3爪33は矢印mの方向、第4爪35は矢印nの方向に規制されることにより、第1係止部材29の第1基部23に形成された複数の第1突起28及び第2係止部材37の第2基部31に形成された複数の第2突起36はスタッドに対して平行になるので、スタッド3のネジ溝3Aに係合される位置にある複数の第1突起28及び複数の第2突起36は全て係合することができる。また、第1係止部材29の第1基部23に形成された複数の第1突起28及び第2係止部材37の第2基部31に形成された複数の第2突起36は、上述のように、抜去力が加わることによって移動がスタッド3の軸中心方向に規制されるので、抜去力が加われば加わるほど、スタッド3の軸は複数の第1突起28によって発生する矢印p、q、rの押圧力及び複数の第2突起36によって発生する矢印s、t、uの押圧力によって挟持され、複数の第1突起28及び複数の第2突起36とスタッド3のネジ溝3Aの係合は更に強い状態になる。
When a force for moving the
図10に示すように、カバー体6に装着されたスタッド固定クリップ1のクリップ本体2に、パネル39のスタッド固定台40に立設されたスタッド3を挿入して組み立てられたカバー体6に対して、次は、取り外す方法を図13に基づいて説明する。
図13に示すように、クリップ本体2の円柱状の第2基端部7の中央には、6角レンチ用孔57が設けられている。この6角レンチ用孔57に当該6角レンチ66を挿入して矢印Jの方向(反時計回り)に回転させることにより、クリップ本体2が回転するのでスタッド3からカバー体6を簡単に取り外すことができる。このとき、第1係止部材29とクリップ本体2とを一体に連結する第1弾性連結片22及び第2係止部材37とクリップ本体2とを一体に連結する第2弾性連結片30の幅は、それぞれ第1係止部材29及び第2係止部材37の幅と同一幅で形成されていることによって充分な強度を保持しているので、当該6角レンチ66によるクリップ本体2の回転持に、第1係止部材29の第1突起28及び第2係止部材37の第2突起36とスタッド3のネジ溝3Aの間で回転ズレが発生することによって第1弾性連結片22及び第2弾性連結片30を破壊することはない。
As shown in FIG. 10, with respect to the
As shown in FIG. 13, a
以上、詳細に説明した通りスタッド固定クリップ1では、スタッド3がクリップ本体2に形成されたスタッド挿入口4に挿入された際に、第1係止部材29とクリップ本体2とを一体に連結する第1弾性連結片22及び第2係止部材37とクリップ本体2とを一体に連結する第2弾性連結片30の弾性変形に基づき、第1係止部材29に設けられた第1爪25及び第2爪27の傾斜面24、26が、第1壁部8の内側面12に設けられた第1ガイドリブ14の第1傾斜面13及び第2ガイドリブ16の第2傾斜面15に対向しつつ移動されるとともに、第2係止部材37に設けられた第3爪33及び第4爪35の傾斜面34が、第2壁部9の内側面17に設けられた第3ガイドリブ19の第3傾斜面18及び第4ガイドリブ21の第4傾斜面20に対向しつつ移動されて、第1係止部材29の第1自由端62及び第2係止部材37の第2自由端63がスタッド3の軸に対して離間する方向に扇状に広がり、第1係止部材29を構成する第1基部23及び第2係止部材37を構成する第2基部31に形成された複数の第1突起28及び第2突起36の列のうち、第1係止部材29の第1連結部64及び第2係止部材37の第2連結部65側の第1突起28及び第2突起36の数列のみがスタッド3のネジ溝3Aと係合するだけなので、挿入力を軽くすることができるとともにネジ溝3Aに係合する第1突起28及び第2突起36の数が安定して少なくなることにより挿入力のバラツキを小さくすることもできる。
As described above, in the
また、スタッド3をクリップ本体2に形成されたスタッド挿入口4から抜去する方向に抜去力が作用する際には、第1係止部材29に設けられた第1爪25及び第2爪27の傾斜面24、26が、第1壁部8の内側面12に設けられた第1ガイドリブ14の第1傾斜面13及び第2ガイドリブ16の第2傾斜面15に対して抜去力の作用方向に当接して移動がスタッド3の軸中心方向に規制されるとともに、第2係止部材37に設けられた第3爪33及び第4爪35の傾斜面32、34が、第2壁部9の内側面17に設けられた第3ガイドリブ19の第3傾斜面18及び第4ガイドリブ21の第4傾斜面20に対して抜去力の作用方向に当接して移動がスタッド3の軸中心方向に規制されることにより、第1係止部材29の第1基部23及び第2係止部材37の第2基部31に形成された複数の第1突起28及び第2突起36はスタッド3に対して平行になるので、スタッド3のネジ溝3Aに係合される位置にある複数の突起は全て係合することができる。また、第1係止部材の第1基部及び第2係止部材の第2基部に形成された複数の第1突起28及び第2突起36は、上述のように、抜去力が加わることによって移動がスタッド3の軸中心方向に規制されるので、抜去力が加われば加わるほど、スタッド3の軸は両方の複数の第1突起28及び第2突起36に挟持され、複数の第1突起28及び第2突起36とスタッド3のネジ溝3Aの係合は更に強い状態になる。この複数の第1突起28及び第2突起36とスタッド3のネジ溝3Aの強い係合によって、スタッド固定クリップ1のスタッドからの抜け出し阻止力は高められることができる。
Further, when the removal force acts in the direction of removing the
また、スタッド固定クリップ1では、第1弾性連結片22及び第2弾性連結片30は、側面視U字に形成されている。これにより、それぞれの第1弾性連結片22及び第2弾性連結片30を長く取ることができるので撓み易くすることができるとともに、繰り返し撓みの耐久性をアップすることができる。また、側面視U字に形成されていることにより、第1弾性連結片22及び第2弾性連結片30に一体に形成されている第1係止部材29の第1自由端62及び第2係止部材37の第2自由端63は、スタッド3がクリップ本体2に形成されたスタッド挿入口4に挿入された際に、側面視U字のUの上部が閉じる状態で撓むので、スタッド3の軸に対して扇状に広げることができる。これにより、第1係止部材29を構成する第1基部23及び第2係止部材37を構成する第2基部31に形成された複数の第1突起28及び第2突起36の列のうち、第1係止部材29の第1連結部64及び第2係止部材37の第2連結部65側の第1突起28及び第2突起36の数列のみがスタッド3のネジ溝3Aと係合するだけなので、挿入力を軽くすることができるとともにネジ溝3Aに係合する第1突起28及び第2突起36の数が安定して少なくなることにより挿入力のバラツキを小さくすることもできる。
In the
また、スタッド固定クリップ1では、第1弾性連結片22の幅は第1係止部材29の幅と同じ幅に形成され、第2弾性連結片30の幅は第2係止部材37の幅と同じ幅に形成されている。これにより、スタッド3がクリップ本体2に形成されたスタッド挿入口4に対して傾いて挿入された際にも、第1弾性連結片22及び第1係止部材29の幅方向の剛性によって、第1係止部材29及び第2係止部材37の捻れ方向のズレを防止することができる。また、スタッド3からスタッド固定クリップ1を取り外すときには、冶工具を使用してスタッドに対してスタッド固定クリップ1を回転させながら取り外すのであるが、第1弾性連結片22及び第2弾性連結片30の幅方向の剛性によって、第1係止部材29及び第2係止部材37の回転方向のズレを防止することができる。また、上述の剛性を保持可能という条件の下に、第1弾性連結片22及び第2弾性連結片30の板厚を薄くすることによって、第1弾性連結片22及び第2弾性連結片30の幅を第1係止部材29及び第2係止部材37の幅よりも広く形成してもよい。さらに、上述の剛性を保持可能という条件の下に、第1弾性連結片22及び第2弾性連結片30の板厚を厚くすることによって、第1弾性連結片22及び第2弾性連結片30の幅を第1係止部材29及び第2係止部材37の幅よりも狭く形成してもよい。
In the
また、スタッド固定クリップ1では、第1弾性連結片22に連結されていない第1係止部材29の第1自由端62と第2弾性連結片30に連結されていない第2係止部材37の第2自由端63との間隔は、第1弾性連結片22に連結された第1係止部材29の第1連結部64と第2弾性連結片30に連結された第2係止部材37の第2連結部65との間隔よりも、狭く形成されている。これにより、スタッド3がクリップ本体2に形成されたスタッド挿入口4に挿入された際に、スタッド3と直角方向に広がり易い第1係止部材29の第1自由端62と第2係止部材37の第2自由端63をスタッド3に当接させることができる。また、スタッド3をクリップ本体2に形成されたスタッド挿入口4から抜去する方向に抜去力が作用する際には、第1係止部材29の第1基部23及び第2係止部材37の第2基部31に形成された複数の第1突起28及び第2突起36において、第1自由端62及び第2自由端63側にある第1突起28及び第2突起36を先頭に、次々にスタッド3のネジ溝3Aから外れるのを防止することもできる。
In the
また、スタッド固定クリップ1では、第1係止部材29の第1基部23に形成された複数の第1突起28における突起形成ピッチと第2係止部材37の第2基部31に形成された複数の第2突起36における突起形成ピッチとは、相互に半ピッチずれた状態で形成されている。これにより、スタッド3がクリップ本体2に形成されたスタッド挿入口4に挿入された際に、第1係止部材29の第1基部23に形成された複数の第1突起28における突起形成ピッチと第2係止部材37の第2基部31に形成された複数の第2突起36における突起形成ピッチとは、スタッド3のネジ溝3Aのピッチと整合させることができる。そのために、スタッド固定クリップ1のスタッド3からの抜け出し阻止力を高めることができる。さらに、ピッチが合わないために、第1基部23及び第2基部31に形成されたそれぞれの複数の第1突起28及び第2突起36に対するスタッド3のネジ溝3Aの傾斜によるスタッド3の軸中心から外方向への押圧によってスタッド固定クリップ1のスタッド3からの抜け出し阻止力が弱められることも防止できる。
Further, in the
そして、スタッド固定クリップ1では、スタッド挿入口4が形成された側と反対側でクリップ本体2に設けられた回転把持部49、50を備え、クリップ本体2は、そのスタッド挿入口4の形成側からカバー体6のクリップ取付穴48に挿入された状態で回転把持部49、50が回転されることによりカバー体6に固定される。これにより、スタッド固定クリップ1は、カバー体6に冶工具を使用すること無しに簡単に取り付け/取り外しができる。
The
尚、本発明は前記実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。 In addition, this invention is not limited to the said embodiment, Of course, various improvement and deformation | transformation are possible within the range which does not deviate from the summary of this invention.
1 スタッド固定クリップ
2 クリップ本体
3 スタッド
3A ネジ溝
4 スタッド挿入口
6 カバー体
8 第1壁部
9 第2壁部
11. 第2支持リブ
12. 内側面
13. 第1傾斜面
14. 第1ガイドリブ
15. 第2傾斜面
16. 第2ガイドリブ
17. 内側面
18. 第3傾斜面
19. 第3ガイドリブ
20. 第4傾斜面
21. 第4ガイドリブ
22. 第1弾性連結片
23. 第1基部
24. 傾斜面
25. 第1爪
26. 傾斜面
27. 第2爪
28. 第1突起
29. 第1係止部材
30. 第2弾性連結片
31. 第2基部
32. 傾斜面
33. 第3爪
34. 傾斜面
35. 第4爪
36. 第2突起
37. 第2係止部材
49. 回転把持部
50. 回転把持部
DESCRIPTION OF
Claims (6)
前記クリップ本体に設けられ、相互に対向する一対の壁部と、
前記壁部の一方における内側面に設けられるとともに前記スタッド挿入口に向かって傾斜する第1傾斜面を有する第1ガイドリブ、及び、第1ガイドリブと所定間隙離間して設けられ、第1傾斜面と平行な第2傾斜面を有する第2ガイドリブと、
前記壁部の他方における内側面に設けられるとともに前記スタッド挿入口に向かって傾斜する第3傾斜面を有する第3ガイドリブ、及び、第3ガイドリブと所定間隙離間して設けられ、第3傾斜面と平行な第4傾斜面を有する第4ガイドリブと、
第1基部と、第1基部の一面に形成され前記第1ガイドリブの第1傾斜面と対向する傾斜面を有する第1爪及び前記第2ガイドリブの第2傾斜面と対向する傾斜面を有する第2爪と、第1基部の他面に形成され前記スタッドのネジ溝に係合される複数の突起とから構成される第1係止部材と、
前記第1係止部材とクリップ本体とを一体に連結する第1弾性連結片と、
第2基部と、第2基部の一面に形成され前記第3ガイドリブの第3傾斜面と対向する傾斜面を有する第3爪及び前記第4ガイドリブの第4傾斜面と対向する傾斜面を有する第4爪と、第2基部の他面に形成され前記スタッドのネジ溝に係合される複数の突起とから構成される第2係止部材と、
前記第2係止部材とクリップ本体とを一体に連結する第2弾性連結片とを備え、
前記スタッドが前記スタッド挿入口に挿入された際に、前記第1弾性連結片及び第2弾性連結片の弾性変形に基づき、前記第1爪及び第2爪の傾斜面が、それぞれ前記第1ガイドリブの第1傾斜面及び第2ガイドリブの第2傾斜面に対向しつつ移動されるとともに、前記第3爪及び第4爪の傾斜面が、それぞれ前記第3ガイドリブの第3傾斜面及び第4ガイドリブの第4傾斜面に対向しつつ移動されて前記第1係止部材の第1基部及び第2係止部材の第2基部に形成された複数の突起がスタッドのネジ溝から離間する方向に移動され、
前記スタッドをスタッド挿入口から抜去する方向に抜去力が作用する際には、前記第1爪及び第2爪の傾斜面が、それぞれ前記第1ガイドリブの第1傾斜面及び第2ガイドリブの第2傾斜面に対して抜去力の作用方向に当接して移動が規制されるとともに、前記第3爪及び第4爪の傾斜面が、それぞれ前記第3ガイドリブの第3傾斜面及び第4ガイドリブの第4傾斜面に対して抜去力の作用方向に当接して移動が規制されて前記第1係止部材の第1基部及び第2係止部材の第2基部に形成された複数の突起がスタッドのネジ溝に係合されることを特徴とするスタッド固定クリップ。 A clip body in which a stud insertion opening into which a stud having a thread groove is inserted;
A pair of wall portions provided on the clip body and facing each other;
A first guide rib provided on an inner surface of one of the wall portions and having a first inclined surface inclined toward the stud insertion port; and a first gap between the first guide rib and a first inclined surface; A second guide rib having a parallel second inclined surface;
A third guide rib provided on the other inner surface of the wall portion and having a third inclined surface inclined toward the stud insertion port; and a third guide rib spaced apart from the third guide rib by a predetermined gap; A fourth guide rib having a parallel fourth inclined surface;
A first base, a first claw formed on one surface of the first base and having an inclined surface facing the first inclined surface of the first guide rib, and a first claw having an inclined surface facing the second inclined surface of the second guide rib. A first locking member comprising two claws and a plurality of protrusions formed on the other surface of the first base and engaged with the thread groove of the stud;
A first elastic connecting piece for integrally connecting the first locking member and the clip body;
A second claw having a second base, a third claw formed on one surface of the second base and having a slope facing the third slope of the third guide rib, and a slope having a slope facing the fourth slope of the fourth guide rib. A second locking member composed of four claws and a plurality of protrusions formed on the other surface of the second base and engaged with the thread groove of the stud;
A second elastic connecting piece for integrally connecting the second locking member and the clip body;
When the stud is inserted into the stud insertion port, the inclined surfaces of the first claw and the second claw are respectively formed on the first guide ribs based on the elastic deformation of the first elastic connection piece and the second elastic connection piece. The third inclined surface of the third guide rib and the fourth guide rib are respectively moved while facing the first inclined surface and the second inclined surface of the second guide rib. The plurality of protrusions formed on the first base of the first locking member and the second base of the second locking member are moved in a direction away from the thread groove of the stud while being moved while facing the fourth inclined surface of the first locking member. And
When an extraction force acts in the direction of extracting the stud from the stud insertion port, the inclined surfaces of the first claw and the second claw are respectively the first inclined surface of the first guide rib and the second inclined surface of the second guide rib. The movement of the third claw and the fourth claw is restricted by the third claw surface of the third guide rib and the fourth claw surface of the fourth guide rib, respectively. A plurality of protrusions formed on the first base portion of the first locking member and the second base portion of the second locking member, the movement of which is restricted by contact with the four inclined surfaces in the direction in which the removal force is applied, are formed on the stud. A stud fixing clip characterized by being engaged with a thread groove.
前記クリップ本体は、そのスタッド挿入口の形成側からカバー体の取付口に挿入された状態で前記回転把持部が回転されることによりカバー体に固定されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のスタッド固定クリップ。 A rotation grip provided on the clip body on the side opposite to the side where the stud insertion port is formed;
The clip body is fixed to the cover body by rotating the rotary grip portion in a state of being inserted into the mounting opening of the cover body from the side where the stud insertion opening is formed. Item 6. The stud fixing clip according to any one of items 5.
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