JP4590108B2 - 高沸点物質の反応再循環による残油の改良された脱歴方法 - Google Patents

高沸点物質の反応再循環による残油の改良された脱歴方法 Download PDF

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Description

【0001】
発明の分野
本発明は、流動化および/または撹拌された高温粒子の水平移動床からなる短時間蒸気滞留プロセス装置を用いることによる残油原料材の改良された脱歴方法に関する。前記プロセス装置からの蒸気相生成物ストリームは、ソーカードラムに送られ、そこで高沸点留分が分離され、分子量を増大させる反応を経た後、プロセス装置に再循環される。ソーカードラムを用いるこの反応再循環により、対するワンススルー残油脱歴プロセスによって達成されるものに比較して、液体生成物の品質が実質的に改良される。
【0002】
発明の背景
典型的な製油所においては、原油は、常圧蒸留にかけられて、ガス油、灯油、ガソリン、直留ナフサなどのより軽質の物質がより重質の物質から分離される。次いで、常圧蒸留工程からの残油は、大気圧未満の圧力で蒸留される。この後者の蒸留工程により、減圧ガス油留出油および減圧抜頭残油が製造されるが、減圧抜頭残油にはしばしば比較的高レベルのアスファルテン分子が含まれる。これらのアスファルテン分子には、通常残油のコンラドソン残留炭素および金属成分が含まれる。また、これらには、比較的高レベルのヘテロ原子(硫黄および窒素など)が含まれる。これらの原料は、次第に厳しくなる環境規制が故に、燃料油として用いられないであろうという主たる理由から、殆ど商業的価値を有しない。また、これらは、過大量のガスおよびコークを生成することから、流動接触分解などの精製プロセスの原料材として殆ど価値を有しない。また、その金属含有量は、触媒の不活性化をもたらす。したがって、石油精製業においては、残油原料を、より価値の高いより清浄かつより軽質な原料に品質向上する必要性が大きい。
【0003】
より軽質の成分を、種々のアスファルテン質石油残油原料から回収するのに用いられる技術が多数存在する。多くのこれらのプロセスには、より軽質の成分をプロパンなどの脱歴溶剤を用いて抽出し、その後より軽質の成分を溶剤から分離回収することが含まれる。米国特許第2,950,244号には、アスファルテンを含む石油残油の抽出プロセスが開示される。用いられる溶剤は、プロパンなどの液化された常態ではガス状の溶剤であり、これは約100゜F〜200゜Fの温度、および溶剤を液相で保持するのに十分な圧力で保持される。
【0004】
プロパンまたは類似の短鎖脂肪族を溶剤として用いる脱歴プロセスの変形が、Yuraskiらの米国特許第2,669,538号、Kingらの米国特許第3,516,928号(1970年6月23日発行)、Beavonの米国特許第4,017,383号(1977年4月12日発行)、およびSzoselの米国特許第4,201,660号(1980年5月6日発行)に教示される。加えて、Kingらは、二酸化炭素およびアンモニアは、ある環境下ではより低級のアルカン、アルケンおよびそのハロゲン化誘導体と同等の溶剤であることを示唆する。
【0005】
プロパンはしばしば通常の溶剤脱歴操作で用いられるが、他の溶剤も示唆されている。例えば、米国特許第4,054,512号においては、アスファルテン含有鉱油が、油を液体二硫化水素と接触させることによって脱歴される。液体ネオペンタンを0゜F〜250゜Fの温度で用いることが、米国特許第3,334,043号に教示される。また、米国特許第2,337,448号においては、重質残油が、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、ブタン、ブチレン、イソブタンおよびこれらの混合物からなる群れから選択される溶剤によって脱歴される。
【0006】
Audehらの米国特許第4,191,639号は、石油残油などの炭化水素油が、硫化水素、二酸化炭素およびプロパンから選択される少なくとも二種の成分からなる液体混合物と接触することによって、脱歴および脱金属されるプロセスを教示する。
【0007】
また、米国特許第5,714,056号は、流動化された高温粒子の水平移動床からなる短時間蒸気接触熱プロセス装置において、残油を脱歴するプロセスを教示する。これは、ワンススループロセスであり、これにより原料の汚染物質の除去が、ワンパスで達成されるであろう程度に制限される。高沸点留分を、蒸気生成物留分から分離し、それを反応域に再循環することは何ら教示されない。
【0008】
溶剤脱歴は商業的な成功を得た一方で、それにもかかわらず、溶剤脱歴より高い液体収率および向上された液体生成物品質が得られる脱歴プロセスに対する技術の必要性が依然として存在する。また、アスファルト含有残油原料材を、溶剤を用いることなく脱歴することが可能な改良されたプロセスに対する技術の必要性も存在する。
【0009】
発明の概要
本発明により、
(i)炭素質堆積物を含む固体が、ストリッピング域から受け入れられ、酸素を含み得る加熱ガスの存在下に、部分酸化を目的に加熱される加熱域と、
(ii)加熱域から再循環される流動化および/または撹拌された高温固体、および原料からなる水平移動床を含む短時間蒸気滞留反応域であって、該反応域は、約450℃〜約700℃の温度で操作され、固体滞留時間および蒸気滞留時間が独立に制御され、かつ、蒸気滞留時間が約5秒未満であり、固体滞留が約5〜約60秒である条件下で操作される短時間蒸気滞留反応域と、
(iii)炭素質堆積物をその上に有する固体が反応域から送られるストリッピング域であって、そこでより低沸点のさらなる炭化水素および揮発性物質がストリッピングガスにより回収されるストリッピング域とを備える脱歴プロセス装置において、
(a)残油原料材を短時間蒸気滞留反応域に供給し、該残油原料材が高温固体と接触し、それによって高コンラドソン炭素成分および金属含有成分が前記高温固体上に堆積され、そして蒸発留分が得られる工程と、
(b)蒸発留分を固体から分離する工程と、
(c)固体を前記ストリッピング域に送り、該固体がストリッピングガスと接触され、それによって揮発性成分がそこから除去される工程と、
(d)ストリッピングされた固体を加熱域に送り、該固体が反応域の操作温度を保持するであろう効果的な温度に加熱される工程と、
(e)高温固体を加熱域から反応域に再循環し、該高温固体が新規原料材と接触される工程と、
(f)上記工程(b)からの蒸発留分をソーカードラムに送り、該蒸発留分がクウェンチングされて、約450〜600℃未満で沸騰する蒸気留分、および約450℃〜600℃の範囲の初留点を有する高沸点留分凝縮物が製造される工程と、
(g)ソーカードラムに十分な滞留時間および反応器過酷度を付与して、分子量の増加反応を生じさせる工程と、
(h)前記高沸点留分を短時間蒸気滞留反応域に再循環する工程と、
(i)より低濃度の汚染物質を有する蒸気留分を工程(h)から回収する工程とを含むことを特徴とするアスファルト含有原料材の脱歴方法が提供される。
【0010】
本発明の好ましい実施形態においては、スチーム、Cマイナスガスまたはこの両者は、ソーカードラム中に注入されて、固体が懸濁して保持され、そしてより低沸点範囲の生成物がストリッピングされる。
【0011】
本発明の他の好ましい実施形態においては、ソーカードラムは、高い圧力および温度で操作されて、反応時間、したがってソーカードラムのサイズが低減される。
【0012】
本発明の好ましい実施形態においては、短時間接触反応域の粒子は、機械的手段によって、流動化および/または撹拌される。
【0013】
本発明の他の好ましい実施形態においては、スチーム、Cマイナスガスまたはこの両者は、ソーカードラムの上流で蒸発留分中に注入されて、Cプラス炭化水素の分圧が低減され、工程(f)により、約450〜600℃の初留点より低い温度で高沸点留分が凝縮される。
【0014】
本発明の他の好ましい実施形態においては、重合開始剤は、ソーカードラム内にあって、反応速度を高める。
【0015】
本発明のさらに他の好ましい実施形態においては、ソーカードラムには、機械混合装置が含まれ、これはコーク堆積物を最小にし、そして液相の栓流反応条件を実質的に達成する自浄性の利点をもたらすであろう。
【0016】
発明の詳細な説明
本発明によって品質向上される残油原料材は、約380℃超、好ましくは約540℃超、より好ましくは約560℃超で沸騰する石油留分である。これらの留分の限定しない例には、減圧残油、常圧残油、重質および抜頭石油原油、ピッチ、廃油、アスファルト、ビチューメン、溶剤脱歴残油およびタールサンド油が含まれる。また、これらの残油には、少量のより低沸点の物質が含まれるであろうことは理解される。これらの原料材は、コンラドソン炭素が典型的には高く、そして望ましくない量の金属含有成分を通常含むことから、FCC装置などの石油精製プロセス装置に多量に供給されないであろう。コンラドソン残油炭素は、FCC分解触媒上に堆積し、そして過大な不活性化をもたらすであろう。また、ニッケルおよびバナジウムなどの金属は、触媒毒として作用して触媒を不活性化するであろう。これらの原料材は、典型的には少なくとも5wt%、一般的には約5〜50wt%のコンラドソン炭素含有量を有するであろう。コンラドソン残油炭素に関しては、ASTM試験方法D189−165を参照されたい。
【0017】
残油原料材は、本発明によって短時間蒸気滞留プロセス装置において品質向上される。この場合、短時間蒸気滞留プロセス装置は、加熱域、短時間蒸気滞留の水平に流動化および/または撹拌された床反応域、ならびにストリッピング域からなる。ここで、この本明細書の図1を参照する。この中で、コンラドソン炭素および/または金属成分が高い残油原料材は、ライン10を経て一つ以上の短時間蒸気滞留反応域1に供給される。これには、流動化および/または撹拌された高温固体の水平移動床が含まれる。短時間蒸気滞留反応器における固体は、機械的手段によって流動化および/または撹拌されることが好ましい。反応器は、スチームまたはCマイナスガスなどのストリッピングガスを用いて、または原料材の留分を蒸発させることによって得られる蒸気によって、ストリッピングされるであろう。機械的手段は、自浄性の機械的混合システムであることが好ましく、これは比較的高いラジアル混合効率を有し、軸方向の逆混合が非常に少ないものとして特徴付けられる。これらの混合システムは、栓流系のように作用し、滞留時間が全ての粒子についてほぼ等しいことが確実である流動パターンを有する。最も好ましい機械的混合機は、ドイツのLurgi AGによりLR−MixerまたはLR−Flash Cokerと呼ばれる混合機であるが、これは当初シェール、石炭およびタールサンドを処理するのに設計された。LR−Mixerは、原料および高温固体を混合し、一方混合物を反応器を通して撹拌移送する2つ以上の水平に配置された回転スクリューからなる。固体粒子はコーク粒子であることが好ましいものの、これらは、いかなる他の適切な耐火性微粒子物質であってよい。これらの他の適切な耐火性物質の限定しない例には、シリカ、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、ムライト、人工的に調製されるかまたは天然に得られる物質(軽石、粘土、キーゼルグール、珪藻土、ボーキサイトなど)からなる群れから選択される物質が含まれる。固体が不活性であること、または触媒特性を有することは、本発明の範囲内である。固体は、好ましくは約40ミクロン〜2,000ミクロン、より好ましくは約200ミクロン〜約1000ミクロンの平均粒子サイズを有するであろう。
【0018】
原料材は、約450℃〜約700℃、好ましくは約500℃〜600℃、より好ましくは約520℃〜600℃の温度で高温固体と接触される。これが起こる時には、高コンラドソン炭素および金属含有成分の大部分が、高分子量炭素および金属部分の形態で高温の固体粒子上に堆積するであろう。残りの部分は、高温固体と接触した際に蒸発するであろう。反応域1における蒸気生成物の滞留時間は、実質的な二次分解が生じない効果的な時間量であろう。この時間量は、典型的には約5秒未満、好ましくは約2秒未満であろう。反応域における固体の滞留時間は、約5〜60秒、好ましくは約10〜30秒であろう。本発明の一つの新規な態様は、固体の滞留時間および蒸気生成物の滞留時間は、反応域において独立に制御されることである。殆どの流動床プロセスは、固体滞留時間および蒸気滞留時間が、特に比較的短かい蒸気滞留時間においては、独立に制御されないであろうように設計される。短時間蒸気滞留プロセス装置は、固体:原料比が、約30:1〜3:1、好ましくは約5:1であるように操作されることが好ましい。固体:原料の正確な比率は、主として、短時間蒸気滞留反応域の熱収支要件および固体の温度に依るであろうと理解されよう。油:固体比を熱収支要件と組合わせることは、当業者の技術範囲であり、したがって本明細書ではこれ以上詳述されないであろう。少量の原料材は、可燃性炭素質物質の形態で固体上に堆積するであろう。また、金属成分も固体上に堆積するであろう。したがって、蒸発部分は、最初の原料と比較した場合に、コンラドソン炭素および金属のいずれもが実質的により低いものであろう。
【0019】
蒸発留分は、ライン11を経てソーカードラムへ送られ、そこで最高沸点の物質が凝縮するような効果的な条件で保持される。典型的には、これらの条件には、露点の直ぐ下で蒸気留分を制御してクウェンチングすることが含まれる。凝縮物は、ソーカードラムにおいて、コーク先駆物質へと重合が開始されるのに効果的な時間量および反応過酷度で保持される。また、クウェンチングストリームが、ライン21を経てソーカードラム中に送られるであろう。クウェンチングストリームは、典型的には、ナフサ(C/150℃)〜残油ストリーム(550℃+)の範囲の油ストリームであろう。好ましいクウェンチングストリームは、300℃〜700℃の沸点範囲を有する分留器ボトムである。コーク、または元素硫黄、パーオキサイドおよび廃分解触媒からなる群れから選択されるものを含む重合開始剤は、ライン19を経てソーカードラムに添加されるであろう。また、スチーム、Cマイナス、空気またはこれらの混合物も、ソーカードラム中で用いられて、反応速度を高め、より低沸点の成分をストリッピングし、そして固体をスラリーに懸濁するであろう。加えて、ソーカードラムは、機械的手段により絶えず清浄にされて、コーク堆積物が最小にされるであろう。
【0020】
ソーカードラムは、コーキング反応を開始するが、コーク堆積物がソーカードラム中に多量に堆積しない程度に効果的な温度および滞留時間で操作される。好ましい条件には、約350℃〜約520℃、好ましくは約400℃〜約450℃の温度、および約1〜60分、好ましくは約5〜30分の滞留時間が含まれる。これらは、原料特性および望ましい原料脱汚染物質の割合に依る。ソーカードラムを適切に用いることにより、最高沸点の蒸気生成物のみが選択的に凝縮され、そして予備重合された重質油が製造されるであろう。これは、ライン9を経て反応域に再循環されるであろう。これにより、ワンススルーに対する約90%〜消滅再循環による95%以上に、金属除去の割合が高められるであろう。また、ソーカードラムを用いることにより、コンラドソン炭素、硫黄および窒素などの他の原料汚染物質の除去を高めることが可能である。したがって、得られる液体生成物の品質は、実質的に向上し、製油所の転化プロセスへの原料としてより高い価値を有する。
【0021】
ソーカードラムからの蒸気留分は、ライン14を経てサイクロン20に送られ、そこで殆どの同伴固体または粉塵が除去される。次いで、脱塵された蒸気は、ライン24を経てクウェンチング域13に送られ、そこで蒸気は、実質的な熱分解が生じる温度未満に降温される。この温度は、好ましくは約450℃未満、より好ましくは約340℃未満であろう。炭素質物質をその上に堆積して有する固体は、ライン15を経て反応域1からストリッパー3の固体床17に送られる。固体は、ストリッパーを通って下方に送られ、そしてストリッピング域を底部で通り過ぎ、そこで残存する揮発性物質または蒸発可能な物質が、ライン16を経てストリッピング域中に導入されるストリッピングガス、好ましくはスチームを用いて、固体からストリッピングされる。ストリッピングされた蒸気生成物は、ストリッパー槽3を上方にクウェンチング域13に送られ、そこで軽質生成物が、ライン28を経て頭頂に除去される。軽質生成物は、典型的には550℃マイナス生成物のストリームであろう。また、550℃プラスストリームは、ライン26を経てクウェンチング域から収集されるであろう。ストリッピングされた固体は、ライン18を経て加熱域を含む加熱器に送られる。加熱域は、酸化ガス雰囲気、好ましくは空気中で、効果的な温度、すなわち反応域における熱要件を満たすであろう温度で操作される。加熱域は、典型的には、反応域1の操作温度を越える約40℃〜200℃、好ましくは約50℃〜175℃、より好ましくは約50℃〜120℃の温度で操作されるであろう。予熱空気が加熱器中に導入されるであろうことは理解される。いくらかの炭素質残渣が加熱域で固体から燃焼されるであろうが、加熱器を通過後に個体が燃料として価値を有するように、部分燃焼のみが起こることが好ましい。過剰の固体は、ライン50を経てプロセス装置から除去されるであろう。煙道ガスはライン40を経て加熱器から頭頂に除去される。煙道ガスは、サイクロンシステム36、39および38を通って送られて、殆どの固体微粒子が除去される。脱塵された煙道ガスは、廃熱回収のためのコボイラー(示されない)に送られ、汚染物質および微粒子を除去するためにスクラビングされ、そして大気中に送られるであろう。次いで、高温の不活性固体は、ライン12を経て熱域1に再循環される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の限定しない好ましい実施形態の概略流れ図である。

Claims (15)

  1. (i)炭素質堆積物を含む固体が、ストリッピング域から受け入れられ、酸素を含み得る加熱ガスの存在下に、部分酸化を目的に加熱される加熱域と、
    (ii)加熱域から再循環される撹拌された高温固体、および原料からなる水平移動床を含む短時間蒸気滞留反応域であって、該反応域は、450℃〜700℃の温度で操作され、かつ、固体滞留時間および蒸気滞留時間が独立に制御され、蒸気滞留時間が5秒未満であり、固体滞留時間が5〜60秒である条件下で操作される短時間蒸気滞留反応域と、
    (iii)炭素質堆積物をその上に有する固体が反応域から送られるストリッピング域であって、そこでより低沸点のさらなる炭化水素および揮発性物質がストリッピングガスにより回収されるストリッピング域とを備える脱歴プロセス装置において、
    (a)残油原料材を短時間蒸気滞留反応域に供給し、該残油原料材が流動化および/または撹拌された高温固体と接触し、それによって高コンラドソン炭素成分および金属含有成分が前記高温固体上に堆積され、蒸発留分が得られる工程と、
    (b)蒸発留分を固体から分離する工程と、
    (c)固体を前記ストリッピング域に送り、該固体がストリッピングガスと接触され、それによって揮発性成分がそこから除去される工程と、
    (d)ストリッピングされた固体を加熱域に送り、該固体が反応域の操作温度を保持するであろう効果的な温度に加熱される工程と、
    (e)高温固体を加熱域から反応域に再循環し、該高温固体が新規原料材と接触される工程と、
    (f)上記工程(b)からの蒸発留分をソーカードラムに送り、該蒸発留分がクウェンチングされて、450〜600℃未満で沸騰する蒸気留分、および450℃〜600℃の範囲の初留点を有する高沸点留分凝縮物が製造される工程と、
    (g)ソーカードラムに十分な滞留時間および反応器過酷度を付与して、分子量の増加反応を生じさせる工程と、
    (h)前記高沸点留分凝縮物を短時間蒸気滞留反応域に再循環する工程と、
    (i)より低濃度の汚染物質を有する蒸気留分を工程(h)から回収する工程とを含むことを特徴とするアスファルト含有原料材の脱歴方法。
  2. 前記短時間蒸気滞留反応域における前記蒸気滞留時間は、2秒未満であることを特徴とする請求項1記載の脱歴方法。
  3. 前記残油原料材は、減圧残油、常圧残油、重質および抜頭石油原油、ピッチ、廃油、アスファルト、ビチューメン、溶剤脱歴残油およびタールサンド油からなる群れから選択されることを特徴とする請求項1記載の脱歴方法。
  4. 前記残油原料材は、減圧残油であることを特徴とする請求項3記載の脱歴方法。
  5. 前記短時間蒸気滞留反応域における前記固体滞留時間は、10〜30秒であることを特徴とする請求項2記載の脱歴方法。
  6. 前記短時間蒸気接触反応域における前記固体は、機械的手段によって流動化および/または撹拌されることを特徴とする請求項1記載の脱歴方法。
  7. 前記機械的手段は、反応器内の水平に配置された一連のスクリューからなることを特徴とする請求項6記載の脱歴方法。
  8. 前記ソーカードラムは、350℃〜520℃の温度および1〜60分の滞留時間で操作されることを特徴とする請求項1記載の脱歴方法。
  9. 前記ソーカードラムは、1〜10バールの圧力で操作されることを特徴とする請求項8記載の脱歴方法。
  10. 前記ソーカードラムは、400〜450℃の温度および1〜3バールの圧力で操作されることを特徴とする請求項9記載の脱歴方法。
  11. 重合開始剤が、ソーカードラムに添加され、反応速度が高められることを特徴とする請求項8記載の脱歴方法。
  12. 前記重合開始剤は、元素硫黄、パーオキサイド、廃触媒、コーク粒子および空気からなる群から選択されることを特徴とする請求項11記載の脱歴方法。
  13. スチーム、Cマイナス、空気またはこれらの混合物が、ソーカードラム中に注入されて、固体がスラリー懸濁して保持され、より低沸点の生成物がストリッピングされることを特徴とする請求項1記載の脱歴方法。
  14. 前記ソーカードラムは、栓流方式で操作され、コーク堆積物を最小にする自浄性をもたらす機械混合装置であり得ることを特徴とする請求項1記載の脱歴方法。
  15. スチーム、Cマイナスガスまたはこれらの混合物は、短時間滞留反応域からの蒸発留分に添加されて、その分圧を低減し、より高沸点の留分を凝縮させることを特徴とする請求項13記載の脱歴方法。
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