JP4587946B2 - チェックターミナル、チェックターミナルの取り付け構造、及びチェックターミナルの取り付け方法 - Google Patents

Description

本発明は、計器の定期取替や定期試験のために計器に直接接続配置されて、計器用ケーブルによる結線を変更することなく計器の定期取替、定期もしくは臨時の試験を安全かつ迅速に行うことができるようにするチェックターミナル、チェックターミナルの取り付け構造、及びチェックターミナルの取り付け方法に関するものである。

計器の定期取替や定期試験のために計器に接続配置される従来のチェックターミナル及びその接続状態を図１及び図２に基づいて説明する。まず、チェックターミナル１は、計器用変成器２と計器３との間に位置して７本ずつの結線４、５により接続されている。すなわち、前記結線４、５は、１Ｓ、Ｐ１、Ｐ３、３Ｓ、３Ｌ、Ｐ２、１Ｌと表示した相の順に配列されているものであり、前記計器用変成器２と前記チェックターミナル１との間は、それぞれの結線箇所６、７で接続され、前記チェックターミナル１と前記計器３との間は、それぞれの結線箇所８、９で接続されている。

ついで、前記チェックターミナル１には、前記結線４、５間の結合、すなわち、前記計器用変成器２と前記計器３とを切り離すプラグ１０による切離端子１１と、前記計器用変成器２側の結線４が接続される計器用変成器接続端子１２（結線箇所７）と、前記計器３側の結線５が接続される計器接続端子１３（結線箇所８）と、前記計器用変成器接続端子１２と前記切離端子１１との間に位置して設けられた代替計器取付端子１４と、前記切離端子１１と前記計器接続端子１３との間に位置して設けられた虚負荷試験器・測定器等取付端子１５とが絶縁性のあるベース基板１６の上面に露出させて設けられている。

このような構成において、従来は、計器用変成器２と計器３との間の適当な位置にチェックターミナル１を壁面等に固定し、それぞれ７本の結線４、５を結線箇所６、７及び結線箇所８、９で結線する。この結線作業は、計器用変成器接続端子１２と計器接続端子１３とがベース基板１６の上面に露出していることから、そのベース基板１６の上面でネジ締め等の手段により行われる。そして、計器３の定期取替・試験等を行う時に、図示しない代替計器を代替計器取付端子１４に接続し、切離端子１１で計器３への接続を絶つ。このときの代替計器取付端子１４への接続は、代替計器取付端子１４がベース基板１６の上面に露出しているので、そのベース基板１６の上面での作業になる。また、虚負荷試験器・測定器等取付端子１５に対しては、試験時において、虚負荷試験器・測定器等を接続する。この場合の接続も、虚負荷試験器・測定器等取付端子１５がベース基板１６の上面に露出しているので、そのベース基板１６の上面での作業になる。

従来のチェックターミナル１の取り付けにおいては、そのチェックターミナル１が計器用変成器２及び計器３とは別体であるため、取付位置を自由に選べるという利点はあるが、計器用変成器２及び計器３との間の接続を結線４、５により行わなければならない、という煩わしさがある。特に、結線４、５の本数が７本もあるので、その接続作業は大変である。また、代替計器取付端子１４や虚負荷試験器・測定器等取付端子１５がベース基板１６の上面に露出しているため、代替計器や虚負荷試験器・測定器等を取り付ける場合にも、隣合う相の間での短絡事故が発生し易い。そのため、接続作業は細心の注意を払って行わなければならない。さらに、切離端子１１はプラグによるものであるため、接続箇所とプラグ１０とが緩くなり易く、接触不良が起こり易いという問題もある。

請求項１記載の発明は、計器用変成器接続端子と、計器接続端子と、これらの計器用変成器と計器との接続を切り離す切離端子と、前記計器用変成器接続端子と前記切離端子との間に位置して設けられた代替計器取付端子と、前記切離端子と前記計器接続端子との間に位置して設けられた虚負荷試験器・測定器等取付端子と、を絶縁性のあるベース基板に配設したチェックターミナルにおいて、前記計器接続端子を、前記計器の穴状の接続端子部に直接挿入されてそれらの接続端子部に電気的接続がなされる棒状の形状で前記ベース基板から突出させて一体的に形成したチェックターミナルである。

請求項２記載の発明は、計器用変成器接続端子と、計器接続端子と、これらの計器用変成器と計器との接続を切り離す切離端子と、前記計器用変成器接続端子と前記切離端子との間に位置して設けられた代替計器取付端子と、前記切離端子と前記計器接続端子との間に位置して設けられた虚負荷試験器・測定器等取付端子と、を絶縁性のあるベース基板に配設したチェックターミナルの取り付け構造において、前記計器接続端子を、壁面に取り付けられた前記計器の下部に設けられた穴状の接続端子部に直接挿入されてそれらの接続端子部に電気的接続がなされる棒状の形状で前記ベース基板の上部から突出させて一体的に形成し、前記ベース基板を前記計器が取り付けられた壁面に固定した。

請求項３記載の発明は、計器用変成器接続端子と、計器接続端子と、これらの計器用変成器と計器との接続を切り離す切離端子と、前記計器用変成器接続端子と前記切離端子との間に位置して設けられた代替計器取付端子と、前記切離端子と前記計器接続端子との間に位置して設けられた虚負荷試験器・測定器等取付端子と、を絶縁性のあるベース基板に配設したチェックターミナルの取り付け方法において、前記ベース基板の上部から突出させて一体的に形成された前記計器接続端子を、壁面に取り付けられた前記計器の下部に設けられた穴状の接続端子部に直接挿入してそれらの接続端子部に電気的接続をする第１の工程と、前記第１の工程の後、前記ベース基板を前記計器が取り付けられた壁面に固定する第２の工程と、備える。

本発明によれば、チェックターミナルを計器に接続する際の作業が、ベース基板に一体的に形成された計器接続端子を計器の計器端子部に挿入するだけで良いため、その接続作業が非常に容易になり、しかも、チェックターミナルと計器との間の結線を省略することができるものである。

本発明の実施の態様を図３乃至図５に基づいて説明する。本実施の態様は、図３に示すように、計器用変成器１７とチェックターミナル１８との間は、７本の結線１９により従来と同様な接続がなされるものであるが、チェックターミナル１８と計器２０との間は、後述するように直結できるようにした点に特徴があるものである。つぎに、図４及び図５に基づいてチェックターミナル１８の詳細を説明する。まず、絶縁性材料により形成されたベース基板２１が設けられ、このベース基板２１には、前記計器用変成器１７と前記計器２０とを切り離すネジ２２による切離端子２３と、前記計器用変成器１７側の結線１９が接続される計器用変成器接続端子２４と、前記計器２０に接続される計器接続端子２５と、前記計器用変成器接続端子２４と前記切離端子２３との間に位置して設けられた代替計器取付端子２６と、前記切離端子２３と前記計器接続端子２５との間に位置して設けられた虚負荷試験器・測定器等取付端子２７とが設けられている。

前記切離端子２３の周辺は、透明材料が使用されており、その切離端子２３部分の切り離し・接続の確認を外部から行うことができるように配慮されている。また、前記計器用変成器接続端子２４の端子構造としては、前記ベース基板２１の側面に形成された孔から前記結線１９の露出部分を挿入し、その結線１９の露出部分を上方に頭を露出させている固定ネジ２８により抜け止め固定するように構成されているものである。そのため、固定ネジ２８を緩めることにより、７本の結線１９を相毎に簡単に抜き出すことができ、その挿脱がきわめて容易なものである。つぎに、前記代替計器取付端子２６と前記虚負荷試験器・測定器等取付端子２７との結線構造は、それぞれ上方開放の差込孔２９を有し、この差込孔２９の内部には、詳細な構造の説明は省略するが、接続線を押し込むことにより弾性的にその接続線の抜け止めをする接続端子構造が採用されており、この接続状態の解除は、前記差込孔２９の側部に形成された解除孔３０からドライバー等の工具を挿入することにより接点部分が開放される形式のものである。

つぎに、前記ベース基板２１から突出して計器接続端子２５が設けられているが、この計器接続端子２５は、７本の接続端子部３１を並列にして固定的に設けられているものであり、前記計器２０の穴状の接続端子部３２に挿入されて電気的接続がなされるものである。すなわち、チェックターミナル１８のベース基板２１を把持して計器接続端子２５の接続端子部３１を計器２０の接続端子部３２に押し込むだけで電気的接続が完了するものである。このようにしてチェックターミナル１８と計器２０との接続がなされた後は、特に図示しないが、チェックターミナル１８のベース基板２１を計器２０が取り付けられている壁面等に取付ネジ等により固定する。なお、図４に示した状態は、計器２０とチェックターミナル１８とのそれぞれの接続端子部２５、３２の接続構造を説明するために計器２０はその下面を正面に向けてチェックターミナル１８とは９０°その向きを変えているものである。

このような構成において、チェックターミナル１８の計器用変成器接続端子２４に計器用変成器１７から引き出された７本の結線１９をそれぞれ接続する。すなわち、結線１９の先端の絶縁被膜を取り除いて側方から計器用変成器接続端子２４部分に挿入し、固定ネジ２８を上方から締め付けることにより接続状態は固定される。この状態で、チェックターミナル１８の計器接続端子２５を計器２０の接続端子部３２に押し込む。これにより、計器用変成器１７と計器２０との間にチェックターミナル１８を介在させた接続状態が完了する。

この状態において、代替計器取付端子２６への代替計器の接続や、虚負荷試験器・測定器等取付端子２７への虚負荷試験器・測定器等の接続は、それぞれの代替計器や虚負荷試験器・測定器等に設けられた接続端子を差し込み式により接続することができる。そのため、接続時には、単に押し込むことだけで接続が完了する。その接続を解除する場合には、前述のように、解除孔３０にドライバー等の工具を差し込んで解除動作を行う。また、ネジ２２による計器用変成器１７と計器２０との接続や切り離しを行うことができるが、この状態はこの部分に透明プラスチックス等を使用していることにより外部から視認可能である。

しかして、前述のように、各部に必要機器の接続をしたり、接続状態を変更したりすることは容易にできるため、計器用変成器１７と計器２０との接続、代替計器の接続、虚負荷試験器・測定器等取付端子２７への虚負荷試験器・測定器等の接続等を必要に応じて行い、計器２０の取替作業や各部のチェック作業等はきわめて容易である。このような接続作業中に、特に、代替計器取付端子２６への代替計器の接続や、虚負荷試験器・測定器等取付端子２７への虚負荷試験器・測定器等の接続は差し込み式で行われるため、各相の間にはベース基板２１の絶縁部が介在し、相の間の短絡防止が図られていることになる。

さらに、チェックターミナル１８と計器２０との間の配線による結線がなくなるため、誤結線が防止され、検査（結線の確認）を省略することができ、また、チェックターミナル１８の取付箇所の省スペース化をはかることができ、客先へのサービスも向上する。しかも、チェックターミナル１８と計器２０との一体化が計られるため、従来のものより計器２０の指示数が確認し易くなり、作業性が向上する。

従来の接続状態を示すブロック図である。 従来のチェックターミナルの平面図である。 本発明の実施の態様を示すブロック図である。 計器とチェックターミナルとの関係を示す説明図である。 チェックターミナルを概念的に示す断面図である。

符号の説明

１７ 計器用変成器
２０ 計器
２１ ベース基板
２３ 切離端子
２４ 計器用変成器接続端子
２５ 計器接続端子
２６ 代替計器取付端子
２７ 虚負荷試験器・測定器等取付端子
３２ 接続端子

Claims (3)

1. 計器用変成器接続端子と、計器接続端子と、これらの計器用変成器と計器との接続を切り離す切離端子と、前記計器用変成器接続端子と前記切離端子との間に位置して設けられた代替計器取付端子と、前記切離端子と前記計器接続端子との間に位置して設けられた虚負荷試験器・測定器等取付端子と、を絶縁性のあるベース基板に配設したチェックターミナルにおいて、
   前記計器接続端子を、前記計器の穴状の接続端子部に直接挿入されてそれらの接続端子部に電気的接続がなされる棒状の形状で前記ベース基板から突出させて一体的に形成したことを特徴とするチェックターミナル。
2. 計器用変成器接続端子と、計器接続端子と、これらの計器用変成器と計器との接続を切り離す切離端子と、前記計器用変成器接続端子と前記切離端子との間に位置して設けられた代替計器取付端子と、前記切離端子と前記計器接続端子との間に位置して設けられた虚負荷試験器・測定器等取付端子と、を絶縁性のあるベース基板に配設したチェックターミナルの取り付け構造において、
   前記計器接続端子を、壁面に取り付けられた前記計器の下部に設けられた穴状の接続端子部に直接挿入されてそれらの接続端子部に電気的接続がなされる棒状の形状で前記ベース基板の上部から突出させて一体的に形成し、
   前記ベース基板を前記計器が取り付けられた壁面に固定した、
   ことを特徴とするチェックターミナルの取り付け構造。
3. 計器用変成器接続端子と、計器接続端子と、これらの計器用変成器と計器との接続を切り離す切離端子と、前記計器用変成器接続端子と前記切離端子との間に位置して設けられた代替計器取付端子と、前記切離端子と前記計器接続端子との間に位置して設けられた虚負荷試験器・測定器等取付端子と、を絶縁性のあるベース基板に配設したチェックターミナルの取り付け方法において、
   前記ベース基板の上部から突出させて一体的に形成された前記計器接続端子を、壁面に取り付けられた前記計器の下部に設けられた穴状の接続端子部に直接挿入してそれらの接続端子部に電気的接続をする第１の工程と、
   前記第１の工程の後、前記ベース基板を前記計器が取り付けられた壁面に固定する第２の工程と、
   備える特徴とするチェックターミナルの取り付け方法。

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