JP4586512B2 - 工具締結機構 - Google Patents

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Description

本発明は、工作機械の主軸端に切削ヘッドがアダプタを介して取り付けられる切削工具において、切削ヘッドをアダプタの先端に取り付けるための工具締結機構に関する。
従来、切刃を有する切削ヘッドが、アダプタを介して工作機械の主軸端に装着され、この主軸端が高速回転されることにより、切削ヘッドが回転され、被切削材を切削加工するものが提供されている。この種の工作機械では、多くの種類の切削ヘッドが提供されており、たとえば、フライス、ボーリングバー、エンドミルなどの切削ヘッドが使用でき、これに対応するアダプタを介して主軸端に装着され、一つの工作機械で様々な加工に対応できるようにされている。特に外径が100mm以下の小型のフライスやボーリングバーとして、この種のものが多く提供されている。
ここで、切削ヘッドとアダプタとの締結力が小さく取付剛性が低い場合には、工作機械にて切削加工を行なった際に、その切削抵抗により切削ヘッドががたついてしまい、加工精度が劣化するといった問題があった。
締結力を強固にするために、たとえば締結ボルトの数を増加したりすると、締結機構が複雑になり、切削ヘッドとアダプタの交換作業に多大な時間を労力が掛かるとともに、その加工コストが高くなるといった問題があった。
また、切削ヘッドとアダプタを着脱可能にしたものでは、その取付精度が重要であり、取り付ける度に工作機械の主軸端との相対位置がずれると、加工精度を保つことができないので、切削ヘッドの着脱による繰り返し精度が高いことが要求される。
そこで、特許文献1では、比較的簡単な構成で高い剛性と高い精度を得ることができる工具締結機構として以下の構成のものが提案されている。
すなわち、この特許文献1記載の工具締結機構では、アダプタの先端部には円錐台状の突起部が設けられ、切刃を有する切削ヘッドの後端側には突起部と嵌合される取付穴が設けられている。突起部にはその外周部に軸心を挟んで対称に2つの溝状の大きな切欠部が形成され、この2つの切欠部の底面部に貫通するボルト孔が形成されている。
このボルト孔に左右ネジが挿入され、左右ネジの両端にはねじれ方向の異なる雄ネジが形成されており、左右ネジの両端にはクランプピースが螺着され、上記の切欠部にクランプピースが収納されている。クランプピースはその外形が略半月状とされ、アダプタ後端側の円弧状の稜線部には傾斜面が形成されている。
また、切削ヘッドの後端部に設けられた取付穴には、クランプピースと係合可能な内周溝が形成され、内周溝の工具後端側には、クランプピースの傾斜面と同じ傾斜角で傾斜面が設けられている。
上記の工具締結機構では、アダプタの先端部に設けられた突起部が、切削ヘッド後端部に設けられた取付穴に嵌合され、左右ネジを回転させることにより、左右ネジの両端部に螺着されたクランプピースが互いに離間する方向に移動し、クランプピースの傾斜面が取付穴に設けられた内周溝の壁面を押圧することにより、切削ヘッドがアダプタ側に引き寄せられて固定されるものである。
上記の構成の工具締結機構では、左右ネジを回転させる作業のみで、切削ヘッドとアダプタの着脱が可能であり、切削ヘッドの交換作業の時間と労力を削減することができる。また、切削ヘッドがアダプタ側に引き寄せられて固定されるので、比較的強固に切削ヘッドとアダプタとを締結することができる。
特開平09−136204号公報
ところが、上記の工具締結機構では、クランプピースが半月板状に形成されているので、アダプタに設けられたテーパー状の突起部にこのクランプピースを収納する切欠部を突起部の周方向に延びる溝状に形成せざるを得ず、このために、上記切欠部が大きくなることが避けられなくなって、突起部の剛性が小さくなってしまうといった問題があった。そして、このように突起部の剛性が低いために、折角、切削ヘッドを強固に締結できていても、工作機械での加工時に切削ヘッドに振れが生じ、加工精度が劣化するといった問題があった。
また、クランプピースと左右ネジとを突起部に取り付ける際には、左右ネジを突起部に設けられたボルト孔に挿通した後に左右ネジの両端にクランプピースを螺着することになるが、このときに切欠部とクランプピースが干渉するために、クランプピース自体を回転することができず、左右ネジを回転させてクランプピースを螺着することになる。したがって、切削ヘッドを締結する際の操作は容易でも、クランプピースと左右ネジとを突起部に取り付けて当該締結機構を構成するのに、時間と労力を要するといった問題があった。
本願発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、取付剛性が高く、簡単な作業で構成できて、しかも切削ヘッドとアダプタとを強固に締結できる工具締結機構を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は、切刃を備えた切削ヘッドをアダプタの先端に取り付けるための工具締結機構であって、前記アダプタの先端部と前記切削ヘッドの後端部とのいずれか一方には突起部が設けられ、他方には前記突起部と嵌合される取付穴が設けられ、前記突起部が突出する軸線方向の中央部には、該軸線と直交する断面に沿ってボルト孔が貫設されており、該ボルト孔には、両端にねじれの向きが異なる雄ネジ部が形成されたクランプネジが挿通され、該クランプネジの両端には、外形が略円筒状に形成された一対のクランプピースが螺着されており、前記突起部外周には、前記ボルト孔に連通して前記クランプピースが嵌挿される断面円形の収容孔部が設けられ、該収容孔部には前記ボルト孔の中心軸と平行にピンが固定されており、前記クランプピースの突起部外周には、前記ボルト孔の中心線に直交する方向に延びて後端側を向き、外周側に向かうにしたがい漸次突起部先端側に近づく傾斜面が設けられ、前記傾斜面には、前記ボルト孔の中心線との交差部分周辺に凹部が設けられるとともに、前記クランプピースには前記ピンが挿通されるピン孔が設けられており、前記取付穴の軸線方向中央部には、前記クランプピースに形成された傾斜面と係合可能な円周溝が形成され、前記取付穴から該取付穴が設けられる前記アダプタ先端部と前記切削ヘッド後端部のうちの他方の外周面にかけては、前記突起部を前記取付穴に嵌合した際に前記ボルト孔と連通するように開口される貫通穴が設けられていることを特徴とする。
上記の構成の工具締結機構では、アダプタの先端部と切削ヘッドの後端部とのいずれか一方には突起部が設けられ、他方には前記突起部と嵌合される取付穴が設けられ、この突起部と取付穴とが嵌合された状態で、突起部に設けられたボルト孔に挿通されたクランプネジの一方の端部が、取付穴に設けられた貫通穴を通じて工具外周面に露呈される。このクランプネジを一方向に回転させると、クランプネジの両端にはねじれの向きが異なる雄ネジ部が形成されているので、両端部に形成された雄ネジ部に螺着されたクランプピースが互いに離間するように移動される。
ここで、クランプピースにはピンが挿通されているので、クランプネジの回動にあわせてクランプピースが回転されるのが防止されるとともに、クランプピースがピンにガイドされて突起部の径方向外側に移動される。突起部の径方向外側に移動されたクランプピースは、その突起部外周の後端側に設けられた傾斜面によって、取付穴に設けられた円周溝を押圧するので、取付穴が突起部後端側に引き込まれる形で固定され、切削ヘッドとアダプタとを強固に固定することができる。
そして、突起部に形成される収容孔部は、断面円形の孔とされていて、ボルト孔に連通するように突起部の径方向に穿設することができるので、突起部を切り欠く部分の大きさを小さくでき、突起部の剛性を高くすることができるともに、収容孔部を設ける際の加工が簡単であり、加工コストを低くすることができる。また、突起部の剛性が高いので、工作機械での加工時に切削ヘッドの振れが生じず、加工精度を良好にできる。
また、クランプピースの外形が略円筒状に形成されているので、この円筒の中心線に沿ってクランプネジの雄ネジ部に螺合する雌ネジ部を形成することにより、突起部にクランプピースとクランプネジを組み付ける際に、クランプネジを貫通穴に挿通した後、クランプピースを回転させてクランプネジの両端に螺着させることができる。したがって、クランプピースとクランプネジとを突起部に取り付けて、当該締結機構を構成する作業に掛かる時間と労力を削減することができ、これらのメンテナンスが容易にできる。
また、前記傾斜面に、前記ボルト孔の中心線との交差部分周辺に凹部を設けることにより、前記傾斜面と前記円周溝との接触部分が円周方向で4ヶ所となり、4点固定となるので、切削ヘッドとアダプタとを安定してより強固に締結することができる。
また、前記突起部は、前記突起部の先端の径が先端側に向けて漸次小さくなるテーパー状に形成するとともに、前記取付穴は、該取付穴の開口部に向けて拡開されたテーパー穴とすることにより、前記突起部と前記取付穴とがテーパー嵌合して強固に固定できるとともに、締結後の切削ヘッドの軸心とアダプタの軸心とを正確に一致させることができるので、切削ヘッドの着脱による繰り返し精度が高く、一層の加工精度の向上を図ることができる。
したがって、本発明によれば、取付剛性が高く、簡単な作業で構成できて、しかも切削ヘッドとアダプタとを強固に締結できる工具締結機構を提供することができる。
本発明の実施の形態について説明する。
図1に切削ヘッドとアダプタとが締結された状態を示す。図2、図3にクランプネジとクランプピースとガイドピンが装着された突起部を示す。図4から図6に切削ヘッドとしてフライスカッターを示す。図7、図8にアダプタを示す。図9にクランプネジを、図10から図17に本実施の形態で使用されるクランプピースを示す。
フライスカッター21は工具本体22を有し、工具本体22は、鋼材で構成され、図1に示すように略円盤状をなし、この工具本体22の先端側の外周部には工具本体22の外周面及び先端面に開口するように複数のチップポケット23が形成されており、さらにこれらのチップポケット23の工具回転方向Tの後方側には、それぞれ切刃を有するインサート24の取付座25が設けられている。インサート24は、取付座25にクサビ部材26により工具本体22とクサビ部材26との間で挟装されている。また、インサート24の工具後端側には調整クサビ27が設けられ、調整クサビ27は調整ネジ28で工具本体22に挿入されており、調整クサビ27の工具後端側には調整クサビ27を固定する固定ネジ29が備えられている。
工具本体22の工具後端側には、工具本体の軸線Oと同軸で工具先端側に向かうにしたがい僅かに縮径したテーパー穴とされた取付穴31が設けられており、取付穴31の工具先端側の壁面31Aは、工具軸線Oと直交する平面状に形成されている。取付穴31の軸線O方向の中央部分には、取付穴31の壁面が全周に亘って工具径方向外側に向けて切り欠かれた円周溝32が、軸線Oに垂直な平面上に位置するように形成されている。
円周溝32の工具径方向外側の底面32Aは、軸線Oと平行な円筒面状に形成され、円周溝32の工具後端側の壁面32Bは、工具径方向内側に向かうにしたがい漸次工具後端側へ傾いた傾斜面とされ、円周溝32の工具先端側の壁面32Cは、工具径方向内側に向かうにしたがい漸次工具先端側へ傾いた傾斜面とされており、円周溝32はその断面が略V字の溝とされている。また、円周溝32には、工具径方向外側の底面32A及び工具後端側の壁面32Bから工具径方向外周側に向けて貫通された貫通穴33が工具軸線Oと直交する方向に延びるように設けられている。
また、工具本体22の後端面外周側には、後端側と外周側に開口された位置合わせ用の溝34が形成されている。
アダプタ41は、鋼材で構成され、図7に示すようにその外形が略円柱状をなし、その後端部には、取付部42が形成されており、取付部42に工作機械の主軸端が嵌入されて図示されない固定手段によりアダプタと工作機械の主軸端とが固定されるものである。
アダプタ41の先端部には、突起部43が形成されており、突起部43は、アダプタ41の軸線Lと同軸上で先端が僅かに縮径されたテーパー状で、その先端面が軸線Lと直交する平面状とされ、外形が略円錐台状に形成されている。
突起部43の軸線L方向の中央部には、軸線Lと直交するひとつの直線に沿ってボルト孔44が貫設されており、このボルト孔44の突起部径方向外側には、軸線Lに対して対称に配置された一対の収容孔部45が、突起部径方向外側に開口して設けられている。
この収容孔部45は、ボルト孔44の軸線Mと同軸をなし、該ボルト孔44よりも大径の断面円形の孔とされている。各収容孔部45の突起部径方向内側の底面はボルト孔44の軸線Mに対して直交する平面状に形成されており、その底面の突起部後端側には、ボルト孔44の軸線Mと平行に径方向内側に向けて、ガイドピン46が固定されるピン孔47が形成されている。
また、突起部43の先端面からは、軸線Lに平行にリリースピン48を挿入する挿入孔49が形成されて、一方の収容孔部45Aの突起部先端側の壁面の径方向内側部分に開口されている。リリースピン48の先端部は円錐状に形成されており、リリースピン48を挿入孔49に挿入すると、この円錐状に形成された先端部の一部が、収容孔部45A内の挿入孔49の開口部から収容孔部45A内に突出させられる。
また、突起部43の周りのアダプタ41先端面には、位置合わせ用の凸部50が取り付けられている。
クランプネジ51は、図9に示すように略円柱状であり、両端部には、ねじれの向きがが互いに逆の雄ネジ部52A、52Bが形成されている。本実施の形態では、雄ネジ部52Aを左ネジ、雄ネジ部52Bを右ネジとしている。また、左ネジが形成された雄ネジ部52Aの端面には、クランプネジ51を回動するためのレンチ等の作業用工具が挿入される六角穴53が穿設されている。
クランプピース61A、61Bは、図11、図15に示すようにその外形が略円柱状をなし、その上部は、図12、図13、図16、図17に示すように前記円周溝32の底面32Aがなす円筒の半径と略等しい半径を有する円弧状の凸曲面断面とされている。クランプピース61A、61Bのなす円柱の軸線Nに沿って、クランプネジ51に螺着するための雌ネジが形成されたネジ孔62が設けられ、つまり、雄ネジ部52Aに螺着されるクランプピース61Aには、左ネジが形成されたネジ孔62Aが設けられ、雄ネジ部52Bに螺着されるクランプピース61Bには、右ネジが形成されたネジ孔62Bが設けられている。
クランプピース61A、61Bが突起部43に装着された際に突起部43の後端側(図10、図11、図14、図15において右側)となる部分には、その上部が断面視して図10、図14に示すように略L字状に切り欠かれることによりクランプピース61A、61Bのなす円柱の径方向内側の壁面が形成され、この壁面は、フライスカッター21の円周溝32の工具後端側の壁面32Bに設けられた傾斜面と同じ傾斜角で後端側に向かうにしたがい漸次後退する傾斜面63とされている。
この傾斜面63には、前記ネジ孔62の一部が開口されるとともに、このネジ孔62の開口部の周囲に、つまりボルト孔44の中心線との交差部分周辺に凹部64が設けられ、凹部64の外側部分の傾斜面63が押圧面65とされている。
クランプピース61A,61Bが突起部43に装着された際に突起部43の先端側となる部分には、その上部にフライスカッター21の円周溝32の工具先端側の壁面32Cに設けられた傾斜面と同じ傾斜角の傾斜面が形成されている。
また、略L字状に切り欠かれることにより傾斜面63に連なるように形成されたクランプピース61A、61Bの底面側の壁面66には、ガイドピン46が挿通されるピン挿通穴67が軸線Nと平行に設けられている。
なお、ネジ孔62に左ネジが形成されたクランプピース61Aの底部には、該クランプピース61Aが突起部43に装着された際に突起部先端側に位置する部分に面取り部68が設けられている。
突起部43に設けられたボルト孔44にクランプネジ51が挿通され、このクランプネジ51の両端に設けられた雄ネジ部52A、52Bにそれぞれクランプピース61A、61Bが螺着される。ピン孔47に固定されたガイドピン46がクランプピース61A、61Bのピン挿通穴67に挿通されるように、クランプピース61A、61Bの位置が調整され、クランプネジ51を右回り(図1のY方向)に回動させることにより、クランプピース61Aと61Bとが互いに近づくように移動し、クランプピース61A、61Bは突起部43の収容孔部45に収容される。
ここで、底部に面取り部68が設けられたクランプピース61Aが、挿入孔49が開口させられた収容孔部45Aに収容され、収容孔部45Aの突起部先端側の壁面の径方向内側部分から収容孔部45Aの内部に、リリースピン48の円錐状に形成された先端部の一部が突出され、クランプピース61Aの面取り部68とリリースピン48の先端部がなす円錐の一つの側面とが摺接するように配置される。
クランプネジ51とクランプピース61A、61Bとガイドピン46とが突起部43に装着され、クランプピース61A、61Bが収容孔部45に収容された状態で、フライスカッター21の溝34とアダプタ41の凸部50とを合わせるようにして、フライスカッター21の取付穴31にアダプタ41の突起部43が嵌合され、取付穴31の円周溝32に形成された貫通穴33にクランプピース61Aが収容された収容孔部45A側が向けられ、貫通穴33とボルト孔44とが同軸上となるように配置される。収容孔部45A側には、クランプネジ51を回動するための六角穴53が設けられた雄ネジ部52Aが向けられているので、この貫通穴33を通じてフライスカッター21の外周面に、クランプネジ51の六角穴53が露呈され、外部からT字レンチ等を用いてクランプネジ51の回動操作が可能となる。
クランプネジ51の六角穴53にT字レンチ等を差し込んで、左回り(図1の回転方向X)に回動させた場合には、クランプピース61Aは、左ネジが形成されるとともに端面に六角穴53が穿設された雄ネジ部52Aに螺着されているので、ガイドピン46に沿って貫通穴33に近づくように移動され、クランプピース61Bは、右ネジが形成された雄ネジ部52Bに螺着されているので、ガイドピン46に沿って貫通穴33から遠ざかるように移動される。つまり、クランプピース61Aとクランプピース61Bとが、クランプネジ51の軸線に沿って互いに離間するように、突起部43の径方向外側に向けて移動される。
突起部43の径方向外側に向けて移動されたクランプピース61A、62Bがフライスカッター21の円周溝32に係合し、同じ傾斜角の傾斜面とされたクランプピース61A、61Bの傾斜面63とフライスカッター21の円周溝32の工具後端側の壁面32Bとが密着して、円周溝32の工具後端側の壁面32Bがクランプピース61A、61Bの傾斜面63に設けられた押圧面65によって押圧される。クランプネジ51の締め込みトルクを確保することで、クランプピース61A、61Bが円周溝32を強力に押圧して、フライスカッター21がアダプタ41側に引き込まれ、強固に締結される。
一方、クランプネジ51を右回り(図1の回転方向Y)に回動させた場合には、クランプピース61Aと61Bとが、クランプネジ51の軸線に沿って互いに接近するように、突起部43の径方向内側に向けて移動される。円周溝32を押圧していたクランプピース61A、61Bが円周溝32から離間され、突起部43に形成された収容孔部45に収納される。
ここで、クランプピース61Aの底部の面取り部68とリリースピン48の先端部のなす円錐の側面とが摺接されており、クランプピース61Aが突起部43の径方向内側に移動した際には、リリースピン48がクランプピース61Aによって突起部43の先端側に押し出され、フライスカッター21の取付穴31の工具先端側の壁面31Aを押圧し、フライスカッター21とアダプタ41とが離間される。
したがって、本実施の形態においては、T字レンチ等でクランプネジ51を回動させることにより、フライスカッター21とアダプタ41との着脱を容易に行うことができ、フライスカッター21とアダプタ41の交換作業に掛かる時間と労力を大幅に削減することができる。
また、クランプネジ51の締め付けトルクを適正な値とすることで、フライスカッター21がアダプタ41側に引き込まれ、強固に締結されるので、フライスカッター21とアダプタ41との取付剛性が高くなり、工作機械にて切削加工を行なった際の加工精度を良好にすることができる。
そして、突起部43に形成される収容孔部45が円筒状の孔とされており、突起部43が切り欠かれる部分の大きさが比較的小さくてよいので、突起部43の剛性を高くすることができる。したがって、工作機械での加工時に切削ヘッドであるフライスカッター21の振れが生じず、加工精度を良好に保つことができる。また、収容孔部45を加工する際に円筒状の孔を設けるだけなので、加工が簡単であり、加工コストを低くすることができる。
また、クランプピース61A、61Bがその外形が略円筒状とされており、クランプピース61A,61Bの回転防止のためのガイドピン46が別途に設けられているので、
クランプピース61A、61Bとクランプネジ51とを突起部43に取り付ける際に、クランプネジ51を突起部43に設けられたボルト孔44に挿通した後にクランプネジ51の両端にクランプピース61A、61Bを回転させて螺着させればよいので、クランプピース61A、61Bとクランプネジ51とを突起部43に取り付ける作業の時間と労力を大幅に節減することができるとともに、これらの部品のメンテナンスを容易に行うことができる。
また、クランプピース61A,61Bの傾斜面63がクランプピース61A、61Bがなす円柱の軸線Nの近傍に形成されているので、傾斜面63の面積が確保され、したがって押圧面65の面積も大きくすることができ、フライスカッター21とアダプタ41との締結を安定させることができる。さらに、クランプピース61A、61Bの傾斜面63に凹部64が設けられ、その外側に押圧面65が形成されているので、クランプピース61A,61Bによって円周溝32の工具後端側の壁面32Bが押圧される部分が円周方向で4ヶ所となり、フライスカッター21とアダプタ41との締結がさらに強固で安定したものとなる。
また、アダプタ41の突起部43が円錐台状とされ、フライスカッター21の取付穴31がテーパー穴とされており、フライスカッター21がアダプタ41側に引き込まれて締結されているので、テーパー嵌合となり、強固に固定されるとともに、フライスカッター21の軸心Oとアダプタの軸心Lとを正確に一致させることができるので、着脱による繰り返し精度を高くすることができ、一層の加工精度の向上を図ることができる。
なお、本実施の形態においては、切刃を有する切削ヘッドとしてフライスカッターを用いて説明したが、これに限定されることなく、例えば、エンドミルやボーリングバーなどの切削ヘッドであってもよい。
また、アダプタに突起部を、切削ヘッドに取付穴を設けたもので説明したが、逆にアダプタに取付穴を、切削ヘッドに突起部を設けたものでもよい。また、アダプタの後端部に工作機械の主軸端との取付部を設けたもので説明したが、直接主軸端に装着されない構造であってもよい。
また、クランプネジ51の締め込みトルクは、切削ヘッドの形状や切削条件等を考慮して適当な値を選択することが望ましい。
本発明の実施の形態におけるアダプタと切削ヘッドの締結状態での断面図である。 本発明の実施の形態における突起部にクランプピースとクランプネジとガイドピンとが組み込まれた状態の断面図である。 本発明の実施の形態における突起部にクランプピースとクランプネジとガイドピンとが組み込まれた状態の突起部の側面図である。 本発明の実施の形態における切削ヘッドの断面図である。 本発明の実施の形態における切削ヘッドの上面図である。 本発明の実施の形態における切削ヘッドの底面図である。 本発明の実施の形態におけるアダプタの断面図である。 本発明の実施の形態におけるアダプタの突起部の側面図である。 本発明の実施の形態におけるクランプネジの側面図である。 本発明の実施形態におけるクランプピースの断面図である。 本発明の実施形態におけるクランプピースの上面図である。 本発明の実施形態におけるクランプピースのA方向からの正面図である。 本発明の実施形態におけるクランプピースのB方向からの正面図である。 本発明の実施形態におけるクランプピースの断面図である。 本発明の実施形態におけるクランプピースの上面図である。 本発明の実施形態におけるクランプピースのA方向からの正面図である。 本発明の実施形態におけるクランプピースのB方向からの正面図である。
符号の説明
21 フライスカッター(切削ヘッド)
31 取付穴
32 円周溝
33 貫通穴
41 アダプタ
43 突起部
44 ボルト孔
45 収容孔部
46 ガイドピン(ピン)
47 ピン孔
51 クランプネジ
52 雄ネジ部
61 クランプピース
63 傾斜面
64 凹部

Claims (2)

  1. 切刃を備えた切削ヘッドをアダプタの先端に取り付けるための工具締結機構であって、
    前記アダプタの先端部と前記切削ヘッドの後端部とのいずれか一方には突起部が設けられ、他方には前記突起部と嵌合される取付穴が設けられ、
    前記突起部が突出する軸線方向の中央部には、該軸線と直交する断面に沿ってボルト孔が貫設されており、該ボルト孔には、両端にねじれの向きが異なる雄ネジ部が形成されたクランプネジが挿通され、該クランプネジの両端には、外形が略円筒状に形成された一対のクランプピースが螺着されており、前記突起部外周には、前記ボルト孔に連通して前記クランプピースが嵌挿される断面円形の収容孔部が設けられ、該収容孔部には前記ボルト孔の中心軸と平行にピンが固定されており、
    前記クランプピースの突起部外周には、前記ボルト孔の中心線に直交する方向に延びて後端側を向き、外周側に向かうにしたがい漸次突起部先端側に近づく傾斜面が設けられ、前記傾斜面には、前記ボルト孔の中心線との交差部分周辺に凹部が設けられるとともに、前記クランプピースには前記ピンが挿通されるピン孔が設けられており、
    前記取付穴の軸線方向中央部には、前記クランプピースに形成された傾斜面と係合可能な円周溝が形成され、前記取付穴から該取付穴が設けられる前記アダプタ先端部と前記切削ヘッド後端部のうちの他方の外周面にかけては、前記突起部を前記取付穴に嵌合した際に前記ボルト孔と連通するように開口される貫通穴が設けられていることを特徴とする工具締結機構。
  2. 請求項1に記載の工具締結機構において、
    前記突起部は、前記突起部の先端の径が先端側に向けて漸次小さくなるテーパー状に形成されるとともに、前記取付穴は、該取付穴の開口部に向けて拡開されたテーパー穴とされていることを特徴とする工具締結機構。
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