JP4581206B2 - Molten metal detection method - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイカスト金型内を流動する溶湯を短絡式のセンサーを用いて検知する溶湯の検知方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、普通ダイカスト法においては、製品内にブローホールが生成することを防止するため、その対策として、ダイカスト金型内のガスを排出することが行われている。
【0003】
例えば、図5に示すように、普通ダイカスト法を実施する装置100では、遮閉弁108が開端にある初期状態において、ダイカスト金型101のキャビティ112に溶湯102を充填するために、射出動作が開始されると、かかる射出動作の途中で発信されるガス抜き開始信号に基づいて、真空装置106によるガス吸引が開始される。これにより、真空ライナー107やガス通気口109を介して、ダイカスト金型101内のガスを排出することができる。
【0004】
もっとも、真空装置106によるガス吸引をこのまま継続すると、ダイカスト金型101内を流動する溶湯102が、シリンダ110や真空装置106に浸入する不具合が発生することになるので、所定のタイミングで、真空装置106によるガス吸引を終了させる必要がある。
【0005】
そこで、真空ライナー107に設けられた溶湯検知センサー103で溶湯102を検知した際は、制御装置104が、油圧バルブ105を切り替えることにより、遮閉弁108と連結するピストン113を後退させて、遮閉弁108を閉端にさせており、これにより、シリンダ110や真空装置106に溶湯102が浸入する不具合の発生を防止するとともに、真空装置106によるガス吸引を終了させている。
【0006】
尚、遮閉弁108が開端又は閉端のいずれに位置するかの判断は、遮閉弁108と連結するピストン113の位置を2個のリミットスイッチ111で検知することにより、行っている。
【0007】
また、このとき、溶湯検知センサー103による溶湯102の検知は、以下に述べるようにして行われている。
先ず、溶湯検知センサー103は、図6に示すように、芯121とケース123の間の導電を絶縁体122で絶った短絡式のものを使用している。そして、図3に示すように、芯121を直流電源DCに接続するとともに、ダイカスト金型101を介してケース123を接地させることにより、溶湯検知センサー103に約12Vの電位差を設けている。従って、溶湯102が溶湯検知センサー103に接触すれば、芯121とケース123は短絡するので、溶湯検知センサー103の電位差が殆どなくなる現象が起きる。
【0008】
但し、図5の普通ダイカスト法を実施する装置100においては、ダイカスト金型101から製品をノックアウトピン117で突き出すことを支障なく行うため、ダイカスト金型101の内面に対する離型剤の塗布を、ダイカスト金型101が閉じられる度(各ショット毎)に行っている。そして、かかる離型剤の水分が溶湯検知センサー103に接触しても、芯121とケース123は短絡するので、溶湯102が溶湯検知センサー103に接触した場合と同様にして、溶湯検知センサー103の電位差が殆どなくなる現象が起きる(図4の上のグラフ参照)。よって、溶湯検知センサー103で溶湯102を検知する際において、離型剤等の水分を要因とした誤検知の危険性がある。
【0009】
そこで、図5の制御装置104内においては、図3に示すように、溶湯検知センサー103の電位差を、平滑回路の一種であるノイズカットフィルター114を介して、制御回路116と接続する監視回路115に印加させており、これにより、溶湯102が溶湯検知センサー103に接触した場合と、その他の場合(離型剤の水分が溶湯検知センサー103に接触した場合あるいは電気的ノイズが発生した場合)とを、区別できるようにしている。
【0010】
すなわち、ダイカスト金型101内を流動する溶湯102の先端は噴流状態にあるため、溶湯102が溶湯検知センサー103に接触した場合でも、離型剤の水分が溶湯検知センサー103に接触した場合と同様にして、図4の上のグラフに示すように、溶湯検知センサー103の電位差が短時間に激しく上下に変動する状態が存在する。しかし、その後は、離型剤の水分が溶湯検知センサー103に接触した場合とは異なって、溶湯検知センサー103の電位差が殆どない安定した状態に移行する。
【0011】
このように、溶湯102が溶湯検知センサー103に接触した場合と、離型剤の水分が溶湯検知センサー103に接触した場合とでは、溶湯検知センサー103の電位差の経時的変化が異なるので、溶湯検知センサー103の電位差は、ノイズカットフィルター114を介すると、図4の下のグラフに示すように推移することになる。従って、溶湯検知センサー103の電位差が所定値にまで低下すれば、溶湯102が溶湯検知センサー103に接触したといえるので、溶湯検知センサー103で溶湯102を検知することが可能となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、そもそも、ノイズカットフィルター114は、平滑回路の一種であるので、溶湯検知センサー103の電位差は、図4の上のグラフに示すように、急激に大きく低下しても、ノイズカットフィルター114を介すると、図4の下のグラフに示すように、比較的に緩やかに低下する。従って、溶湯102が溶湯検知センサー103に接触した場合において、ノイズカットフィルター114を介した溶湯検知センサー103の電位差が所定値に低下するまでには、ある程度の時間を費やす必要があり、また、その時間の長さもショット毎に大きくばらついたものであった。
【0013】
しかも、離型剤の水分が溶湯検知センサー103に接触した場合の溶湯検知センサー103の電位差は、ノイズカットフィルター114を介しても、図4の下のグラフに示すように低下し、その低下の際の最小値も不確定なので、溶湯102が溶湯検知センサー103に接触した場合と明確に区別するためには、所定値を低く設定しなければならなかった。
【0014】
そのため、溶湯102が溶湯検知センサー103に最初に接触した時点から溶湯検知センサー103で溶湯102を検知するまでの時間を短縮するにも、限界があった(図4のタイムラグに相当し、例えば、約2.5msec)。
【0015】
一方、ダイカスト金型101内においては、真空ランナー107はキャビティ112よりも狭いので、真空ライナー107内の溶湯102は高速で流動することになる。従って、シリンダ110や真空装置106に溶湯102が浸入する不具合の発生をより確実に長期に渡って防止したいとの要請からすれば、真空ランナー107内を流動する溶湯102の先端をより速く検知することが望まれるが、上述した技術的な限界により、かかる要請に応えることはできなかった。
【0016】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、ダイカスト金型内を流動する溶湯の検知をより速く行うとともに、これに加えて、離型剤の水分や電気的ノイズが溶湯として検知されることを防止することも確保した溶湯の検知方法を提供することを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために成された請求項1に係る発明は、内面に離型剤が塗布されるダイカスト金型内を流動する溶湯を短絡式のセンサーとフォトカプラーを用いて検知する溶湯の検知方法において、前記センサーが前記フォトカプラーの入力側に接続され、前記フォトカプラーの出力側が制御回路に接続され、前記センサーに溶湯が接触することにより前記センサーが短絡状態になるように構成され、前記センサーに流れる電流の値が、前記離型剤の水分の接触により前記センサーが短絡状態になるときに流れる電流値よりも高く、かつ、前記溶湯の接触により前記センサーが短絡状態になるときに流れる電流値よりも低い所定の基準値に最初に到達した時点を前記フォトカプラーにより検出することにより、前記離型剤の水分の接触により前記センサーが短絡状態になった場合と区別して、前記ダイカスト金型内を流動する溶湯の先端を検知すること、を特徴としている。
【0018】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載する溶湯の検知方法において、前記ダイカスト金型内のガスを吸引するための真空ランナーに、前記センサーを設けたこと、を特徴としている。
【0019】
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載する溶湯の検知方法において、前記センサーに流れる電流を可変抵抗の抵抗器で調整すること、を特徴としている。
【0020】
【0021】
このような特徴を有する本発明の溶湯の検知方法では、溶湯でセンサーが短絡した場合でも、離型剤の水分でセンサーが短絡した場合でも、センサーに電流が流れることには変わりはない。しかしながら、溶湯の電気抵抗値は、離型剤の水分の電気抵抗値に比べてかなり小さい。従って、溶湯で短絡した場合にセンサーに流れる電流の値(以下、「溶湯短絡時のセンサーの電流値」という)は、離型剤の水分で短絡した場合にセンサーに流れる電流の値(以下、「離型剤短絡時のセンサーの電流値」という)に比べてかなり大きい。
【0022】
言い換えれば、離型剤の水分でセンサーが短絡した場合には、センサーに流れる電流の値は、「離型剤短絡時のセンサーの電流値」にまでしかならないが、溶湯でセンサーが短絡した場合には、センサーに流れる電流の値は、「離型剤短絡時のセンサーの電流値」を大きく超えて、「溶湯短絡時のセンサーの電流値」にまで到達することになる。従って、溶湯でセンサーが短絡した場合と離型剤の水分でセンサーが短絡した場合とを、センサーに流れる電流の値をもって、瞬時に且つ明確に区別することができる。
【0023】
そこで、「離型剤短絡時のセンサーの電流値」より大きく「溶湯短絡時のセンサーの電流値」以下の大きさで基準値を設定すれば、センサーに流れる電流の値が基準値以上にあるときは、溶湯でセンサーが短絡していると言えるので、ダイカスト金型内を流動する溶湯を検知することが可能となる。
【0024】
尚、上述した点は、電気的ノイズの対策としても、有効である。
【0025】
すなわち、本発明の溶湯の検知方法では、センサーに流れる電流の値が基準値以上にあることを検出することにより、瞬時に且つ明確に、ダイカスト金型内を流動する溶湯を検知することができるので、ダイカスト金型内を流動する溶湯の検知をより速く行うとともに、これに加えて、離型剤の水分や電気的ノイズが溶湯として検知されることを防止することも確保できる。
【0026】
また、このとき、ダイカスト金型内を流動する溶湯の先端でセンサーが短絡した際は、センサーに流れる電流の値が基準値に最初に到達することになるから、ダイカスト金型内を流動する溶湯の先端を検知するには、センサーに流れる電流の値が基準値に最初に到達した時点を検出すればよい。
【0027】
特に、ダイカスト金型内のガスを吸引するため、ダイカスト金型に真空ランナーが彫り込まれた場合には、ダイカスト金型内のガスを吸引するための真空装置などに溶湯が浸入することを防止するために、真空ランナーにセンサーを設けて、真空ランナー内を流動する溶湯の先端を瞬時に検知することが重要となる。この点、ダイカスト金型内においては、真空ランナーはキャビティよりも狭く、真空ライナー内の溶湯は高速で流動することになり、真空ランナー内を流動する溶湯の先端を検知することをより速く行いたい要請があることから、かかる場合には、本発明の溶湯の検知方法の効果をより発揮することができる。
【0028】
また、フォトカプラーの発光ダイオード自身のトリガー作用を検出時の基準値として使用すれば、フォトカプラーの発光ダイオードが光を発生させている間は、センサーに流れる電流の値が基準値以上にあることを示し、さらに、フォトカプラーの発光ダイオードが最初に光を発生させた時点が、センサーに流れる電流の値が基準値に最初に到達した時点を示すことから、本発明の溶湯の検知方法を電気回路で実施することができる。
【0029】
このとき、可変抵抗の抵抗器でセンサーに流れる電流を調整できるようにすれば、「溶湯短絡時のセンサーの電流値」を変更することができ、もって、「溶湯短絡時のセンサーの電流値」と基準値の相対的な関係を調整することができるので、電気回路で実施された本発明の溶湯の検知方法の感度を最適な状態にすることができる。さらに、検知対象の溶湯が比較的に電気抵抗値の大きいものに変更され、「溶湯短絡時のセンサーの電流値」が比較的に小さくになっても、可変抵抗の抵抗器でセンサーに流れる電流を調整することにより、「溶湯短絡時のセンサーの電流値」を基準値以上に変更することができ、もって、「溶湯短絡時のセンサーの電流値」と基準値の相対的な関係を調整することができるので、電気回路で実施された本発明の溶湯の検知方法を、検知対象の溶湯の変更に対応させることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照にして説明する。本実施の形態の溶湯の検知方法は、図5の普通ダイカスト法を実施する装置100において、溶湯検知センサー103による溶湯102の検知を改良したものである。従って、図5の普通ダイカスト法を実施する装置100の概要については、従来技術の欄で既に説明しているので、省略する。
【0031】
さて、図5の普通ダイカスト法を実施する装置100では、溶湯検知センサー103による溶湯102の検知を本実施の形態の溶湯の検知方法で行うために、図3のノイズカットフィルター114を使用した電気回路に代えて、図1のフォトカプラー12を使用した電気回路を装備している。
【0032】
すなわち、図1の電気回路に示すように、フォトカプラー12の入力側においては、発光ダイオード21の一方の端子が可変抵抗の抵抗器13を介して直流電源DCに接続されるとともに、発光ダイオード21の他方の端子が溶湯検知センサー103の芯121(図6参照)に接続される。さらに、溶湯検知センサー103においては、ダイカスト金型101を介して、ケース123(図6参照)が接地される。従って、溶湯検知センサー103には、可変抵抗の抵抗器13で調整された電位差が設けられる。
【0033】
一方、フォトカプラー12の出力側においては、フォトトランジスタ22の一方の端子が直流電源DCに接続されるとともに、フォトトランジスタ22の他方の端子が接地される。従って、フォトカプラー12のフォトトランジスタ22には、約12Vの電位差が設けられる。さらに、図1の電気回路では、フォトカプラー12のフォトトランジスタ22の電位差を、制御回路116と接続する監視回路115に印加させている。
【0034】
従って、溶湯102が溶湯検知センサー103に接触すれば、芯121とケース123は短絡するので、溶湯検知センサー103に電流が流れる現象が起きる。また、離型剤の水分が溶湯検知センサー103に接触しても、芯121とケース123は短絡するので、溶湯102が溶湯検知センサー103に接触した場合と同様に、溶湯検知センサー103に電流が流れる現象が起きる。
【0035】
但し、アルミニウムである溶湯102と離型剤の水分の電気抵抗値は大きく異なることから、図2の上のグラフのように、溶湯102で短絡した際に溶湯検知センサー103に流れる電流の値Rと、離型剤の水分で短絡した際に溶湯検知センサー103に流れる電流の値Qも、大きく異なることになる。
【0036】
そこで、図1の電気回路では、溶湯102で短絡した際に溶湯検知センサー103に流れる電流の値Rよりも、若干低い値(図2の上のグラフの「基準値」に相当するもの)以上の電流が流れれば、発光ダイオード21が発光するようなフォトカプラー12を実装しており、これにより、溶湯102が溶湯検知センサー103に接触した場合と、離型剤の水分が溶湯検知センサー103に接触した場合を、区別できるようにしている。
【0037】
すなわち、図2の上のグラフに示すように、離型剤の水分が溶湯検知センサー103に接触した場合においては、溶湯検知センサー103に流れる電流の値Qは「基準値」よりも小さく、フォトカプラー12の発光ダイオード21が発光しないので、フォトカプラー12のフォトトランジスタ22はオフ状態となり、一方、溶湯102が溶湯検知センサー103に接触した場合においては、溶湯検知センサー103に流れる電流の値Rは「基準値」よりも大きく、フォトカプラー12の発光ダイオード21が発光するので、フォトカプラー12のフォトトランジスタ22はオン状態となる。
【0038】
このとき、監視回路115は、図2の下のグラフに示すように、フォトカプラー12の発光ダイオード21が発光すれば、制御回路116への出力電圧信号をHからLに変更するので、フォトカプラー12の発光ダイオード21が発光した時点で、溶湯検知センサー103で溶湯102を検知することが可能となる。
【0039】
これにより、溶湯102が溶湯検知センサー103に最初に接触した時点から、溶湯検知センサー103で溶湯102を検知するまでに要する時間(図2のタイムラグに相当するもの)は安定するとともに、その時間の長さは、約0.73msecとなり、従来技術の約2.5msec(図4のタイムラグに相当するもの)と比較すると、大幅に短縮されたことになる。
【0040】
また、溶湯検知センサー103に流れる電流においては、図2の上のグラフに示すように、ダイカスト金型101の内面に対する離型剤の塗布の前後で、電気的ノイズが発生している。もっとも、フォトカプラー12を使用すると、図2の下のグラフに示すように、監視回路115の出力電圧信号は、電気的ノイズに影響されることがないので、溶湯検知センサー103で溶湯102を検知する際において、電気的ノイズを要因とした誤検知を無くすことができる。
【0041】
以上詳細に説明したように、本実施の形態の溶湯の検知方法では、溶湯102で溶湯検知センサー103が短絡した場合でも、離型剤の水分で溶湯検知センサー103が短絡した場合でも、溶湯検知センサー103に電流が流れることには変わりはない。しかしながら、溶湯102の電気抵抗値は、離型剤の水分の電気抵抗値に比べてかなり小さい。従って、図2の上のグラフに示すように、溶湯102で短絡した際に溶湯検知センサー103に流れる電流の値R(「溶湯短絡時のセンサーの電流値」に相当するもの)は、離型剤の水分で短絡した際に溶湯検知センサー103に流れる電流の値Q(「離型剤短絡時のセンサーの電流値」に相当するもの)に比べてかなり大きい。
【0042】
言い換えれば、離型剤の水分で溶湯検知センサー103が短絡した場合には、溶湯検知センサー103に流れる電流の値は、図2の上のグラフのQにまでしかならないが、溶湯102で溶湯検知センサー103が短絡した場合には、溶湯検知センサー103に流れる電流の値は、図2の上のグラフのQを大きく超えて、図2の上のグラフのRにまで到達することになる。従って、溶湯102で溶湯検知センサー103が短絡した場合と離型剤の水分で溶湯検知センサー103が短絡した場合とを、溶湯検知センサー103に流れる電流の値をもって、瞬時に且つ明確に区別することができる。
【0043】
そこで、本実施の形態の溶湯の検知方法では、図2の上のグラフのQより大きく図2の上のグラフのR以下の大きさで「基準値」を設定しており、溶湯検知センサー103に流れる電流の値が「基準値」以上にあるときは、溶湯102で溶湯センサー103が短絡していると言えるので、ダイカスト金型101内を流動する溶湯102を検知することが可能となる。
【0044】
尚、上述した点は、ダイカスト金型101の内面に対する離型剤の塗布の前後で発生している電気的ノイズの対策としても、有効である。
【0045】
すなわち、本実施の形態の溶湯の検知方法では、溶湯検知センサー103に流れる電流の値が「基準値」以上にあることを検出することにより、瞬時に且つ明確に、ダイカスト金型101内を流動する溶湯102を検知することができるので、ダイカスト金型101内を流動する溶湯102の検知をより速く行うとともに、これに加えて、離型剤の水分や電気的ノイズが溶湯102として検知されることを防止することも確保できる。
【0046】
また、このとき、ダイカスト金型101内を流動する溶湯102の先端で溶湯検知センサー103が短絡した際は、溶湯検知センサー103に流れる電流の値が「基準値」に最初に到達することになるから、ダイカスト金型101内を流動する溶湯102の先端を検知するには、溶湯検知センサー103に流れる電流の値が「基準値」に最初に到達した時点を検出すればよい。
【0047】
そこで、本実施の形態の溶湯の検知方法では、監視回路115は、図2の下のグラフに示すように、フォトカプラー12の発光ダイオード21が発光すれば、制御回路116への出力電圧信号をHからLに変更するとともに、制御回路116への出力電圧信号をLに維持しており、これをショット毎に行うことより、溶湯検知センサー103に流れる電流の値が「基準値」に最初に到達した時点を検出することを可能にしている。
【0048】
特に、図5の普通ダイカスト法を実施する装置100では、ダイカスト金型101内のガスを吸引するため、ダイカスト金型101に真空ランナー107が彫り込まれており、ダイカスト金型101内のガスを吸引するための真空装置106やシリンダ110などに溶湯102が浸入することを防止するために、真空ランナー107に溶湯検知センサー103を設けているので、真空ランナー107内を流動する溶湯102の先端を瞬時に検知することが重要となる。
【0049】
この点、ダイカスト金型101内においては、真空ランナー107はキャビティ112よりも狭く、真空ライナー107内の溶湯102は高速で流動することになり、真空ランナー107内を流動する溶湯102の先端を検知することをより速く行いたい要請があることから、本実施の形態の溶湯の検知方法の効果をより発揮することができる。
【0050】
また、図2に示すように、フォトカプラー12の発光ダイオード21自身のトリガー作用を検出時の「基準値」として使用しており、フォトカプラー12の発光ダイオード21が光を発生させている間は、溶湯検知センサー103に流れる電流の値が「基準値」以上にあることを示し、さらに、フォトカプラー12の発光ダイオード21が最初に光を発生させた時点が、溶湯検知センサー103に流れる電流の値が「基準値」に最初に到達した時点を示すことから、本実施の形態の溶湯の検知方法を図1の電気回路で実施することができる。
【0051】
このとき、図1の電気回路では、可変抵抗の抵抗器13で溶湯検知センサー103に流れる電流を調整できるようにしており、溶湯102で短絡した際に溶湯検知センサー103に流れる電流の値Rを変更することができ、もって、溶湯102で短絡した際に溶湯検知センサー103に流れる電流の値Rと「基準値」の相対的な関係を調整することができるので、図1の電気回路で実施された本実施の形態の溶湯の検知方法の感度を最適な状態にすることができる。
【0052】
さらに、検知対象の溶湯102が比較的に電気抵抗値の大きいものに変更され、溶湯102で短絡した際に溶湯検知センサー103に流れる電流の値Rが比較的に小さくになっても、可変抵抗の抵抗器13で溶湯検知センサー103に流れる電流を調整することにより、溶湯102で短絡した際に溶湯検知センサー103に流れる電流の値Rを「基準値」以上に変更することができ、もって、溶湯102で短絡した際に溶湯検知センサー103に流れる電流の値Rと「基準値」の相対的な関係を調整することができるので、図1の電気回路で実施された本実施の形態の溶湯の検知方法を、検知対象の溶湯102の変更に対応させることができる。
【0053】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施の形態では、本実施の形態の溶湯の検知方法を図1の電気回路で実施しているが、溶湯検知センサー103に流れる電流の値と「基準値」の関係をソフトウエアで判断させることにより、本実施の形態の溶湯の検知方法を実施してもよい。
【0054】
【発明の効果】
本発明の溶湯の検知方法では、センサーに流れる電流の値が基準値以上にあることを検出することにより、瞬時に且つ明確に、ダイカスト金型内を流動する溶湯を検知することができるので、ダイカスト金型内を流動する溶湯の検知をより速く行うとともに、これに加えて、離型剤の水分や電気的ノイズが溶湯として検知されることを防止することも確保できる。
【0055】
また、このとき、ダイカスト金型内を流動する溶湯の先端でセンサーが短絡した際は、センサーに流れる電流の値が基準値に最初に到達することになるから、ダイカスト金型内を流動する溶湯の先端を検知するには、センサーに流れる電流の値が基準値に最初に到達した時点を検出すればよい。
【0056】
特に、ダイカスト金型内のガスを吸引するため、ダイカスト金型に真空ランナーが彫り込まれた場合には、ダイカスト金型内のガスを吸引するための真空装置などに溶湯が浸入することを防止するために、真空ランナーにセンサーを設けて、真空ランナー内を流動する溶湯の先端を瞬時に検知することが重要となる。この点、ダイカスト金型内においては、真空ランナーはキャビティよりも狭く、真空ライナー内の溶湯は高速で流動することになり、真空ランナー内を流動する溶湯の先端を検知することをより速く行いたい要請があることから、かかる場合には、本発明の溶湯の検知方法の効果をより発揮することができる。
【0057】
また、フォトカプラーの発光ダイオード自身のトリガー作用を検出時の基準値として使用すれば、フォトカプラーの発光ダイオードが光を発生させている間は、センサーに流れる電流の値が基準値以上にあることを示し、さらに、フォトカプラーの発光ダイオードが最初に光を発生させた時点が、センサーに流れる電流の値が基準値に最初に到達した時点を示すことから、本発明の溶湯の検知方法を電気回路で実施することができる。
【0058】
このとき、可変抵抗の抵抗器でセンサーに流れる電流を調整できるようにすれば、「溶湯短絡時のセンサーの電流値」を変更することができ、もって、「溶湯短絡時のセンサーの電流値」と基準値の相対的な関係を調整することができるので、電気回路で実施された本発明の溶湯の検知方法の感度を最適な状態にすることができる。さらに、検知対象の溶湯が比較的に電気抵抗値の大きいものに変更され、「溶湯短絡時のセンサーの電流値」が比較的に小さくになっても、可変抵抗の抵抗器でセンサーに流れる電流を調整することにより、「溶湯短絡時のセンサーの電流値」を基準値以上に変更することができ、もって、「溶湯短絡時のセンサーの電流値」と基準値の相対的な関係を調整することができるので、電気回路で実施された本発明の溶湯の検知方法を、検知対象の溶湯の変更に対応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の溶湯の検知方法を実施する電気回路の概略図である。
【図2】 本発明の溶湯の検知方法の性能を示した図である。
【図3】 従来技術の溶湯の検知方法を実施する電気回路の概略図である。
【図4】 従来技術の溶湯の検知方法の性能を示した図である。
【図5】 普通ダイカスト法を実施する装置の概略図である。
【図6】 溶湯検知センサーの断面図である。
【符号の説明】
12 フォトカプラー
13 可変抵抗の抵抗器
101 ダイカスト金型
102 溶湯
103 溶湯検知センサー
107 真空ライナー
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a molten metal detection method for detecting a molten metal flowing in a die casting mold using a short-circuit sensor.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in the normal die casting method, in order to prevent the formation of blow holes in a product, the gas in the die casting mold is discharged as a countermeasure.
[0003]
For example, as shown in FIG. 5, in the apparatus 100 that performs the normal die casting method, in the initial state where the shut-off valve 108 is at the open end, the injection operation is performed to fill the cavity 112 of the die casting mold 101 with the molten metal 102. When started, gas suction by the vacuum device 106 is started based on a degassing start signal transmitted during the injection operation. Thereby, the gas in the die casting mold 101 can be discharged via the vacuum liner 107 and the gas vent 109.
[0004]
However, if the gas suction by the vacuum device 106 is continued as it is, there will be a problem that the molten metal 102 flowing in the die casting mold 101 enters the cylinder 110 or the vacuum device 106. Therefore, at a predetermined timing, the vacuum device It is necessary to finish the gas suction by 106.
[0005]
Therefore, when the molten metal detection sensor 103 provided in the vacuum liner 107 detects the molten metal 102, the control device 104 switches the hydraulic valve 105 to retract the piston 113 connected to the shutoff valve 108, thereby blocking the interruption. The closed valve 108 is closed, thereby preventing the occurrence of a problem that the molten metal 102 enters the cylinder 110 and the vacuum device 106 and terminating the gas suction by the vacuum device 106.
[0006]
Whether the shut-off valve 108 is located at the open end or the closed end is determined by detecting the position of the piston 113 connected to the shut-off valve 108 with the two limit switches 111.
[0007]
At this time, the detection of the molten metal 102 by the molten metal detection sensor 103 is performed as described below.
First, as shown in FIG. 6, the molten metal detection sensor 103 uses a short-circuit type sensor in which conduction between the core 121 and the case 123 is interrupted by an insulator 122. As shown in FIG. 3, the core 121 is connected to the DC power source DC and the case 123 is grounded via the die casting mold 101, thereby providing a potential difference of about 12 V to the molten metal detection sensor 103. Therefore, when the molten metal 102 comes into contact with the molten metal detection sensor 103, the core 121 and the case 123 are short-circuited, so that the potential difference between the molten metal detection sensor 103 is almost eliminated.
[0008]
However, in the apparatus 100 for performing the ordinary die casting method of FIG. 5, in order to allow the product to be ejected from the die casting mold 101 with the knockout pin 117 without trouble, the application of the release agent to the inner surface of the die casting mold 101 is performed. This is done every time the mold 101 is closed (for each shot). Even if the moisture of the mold release agent contacts the molten metal detection sensor 103, the core 121 and the case 123 are short-circuited, so that the molten metal detection sensor 103 has the same structure as when the molten metal 102 contacts the molten metal detection sensor 103. A phenomenon occurs in which the potential difference is almost eliminated (see the upper graph in FIG. 4). Therefore, when the molten metal detection sensor 103 detects the molten metal 102, there is a risk of erroneous detection due to moisture such as a release agent.
[0009]
Therefore, in the control device 104 of FIG. 5, as shown in FIG. 3, the monitoring circuit 115 connects the potential difference of the molten metal detection sensor 103 to the control circuit 116 via a noise cut filter 114 which is a kind of smoothing circuit. As a result, when the molten metal 102 comes into contact with the molten metal detection sensor 103, and in other cases (when the moisture of the mold release agent comes into contact with the molten metal detection sensor 103 or when electrical noise occurs) Can be distinguished.
[0010]
That is, since the tip of the molten metal 102 flowing in the die casting mold 101 is in a jet state, even when the molten metal 102 contacts the molten metal detection sensor 103, it is the same as when the moisture of the mold release agent contacts the molten metal detection sensor 103. Thus, as shown in the upper graph of FIG. 4, there is a state where the potential difference of the molten metal detection sensor 103 fluctuates up and down rapidly in a short time. However, after that, unlike the case where the moisture of the mold release agent contacts the molten metal detection sensor 103, the molten metal detection sensor 103 shifts to a stable state in which there is almost no potential difference.
[0011]
As described above, since the time-dependent change in the potential difference of the molten metal detection sensor 103 is different between the case where the molten metal 102 is in contact with the molten metal detection sensor 103 and the case where the moisture of the mold release agent is in contact with the molten metal detection sensor 103. The potential difference of the sensor 103 changes as shown in the lower graph of FIG. 4 through the noise cut filter 114. Therefore, if the potential difference of the molten metal detection sensor 103 decreases to a predetermined value, it can be said that the molten metal 102 has come into contact with the molten metal detection sensor 103, so that the molten metal detection sensor 103 can detect the molten metal 102.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
However, since the noise cut filter 114 is a kind of smoothing circuit in the first place, even if the potential difference of the molten metal detection sensor 103 is drastically reduced as shown in the upper graph of FIG. Then, as shown in the lower graph of FIG. Therefore, when the molten metal 102 comes into contact with the molten metal detection sensor 103, it is necessary to spend a certain amount of time until the potential difference of the molten metal detection sensor 103 through the noise cut filter 114 decreases to a predetermined value. The length of time also varied greatly from shot to shot.
[0013]
Moreover, the potential difference of the molten metal detection sensor 103 when the moisture of the mold release agent contacts the molten metal detection sensor 103 decreases as shown in the lower graph of FIG. Since the minimum value at that time is also uncertain, the predetermined value has to be set low in order to clearly distinguish from the case where the molten metal 102 contacts the molten metal detection sensor 103.
[0014]
Therefore, there is a limit in reducing the time from when the molten metal 102 first contacts the molten metal detection sensor 103 until the molten metal detection sensor 103 detects the molten metal 102 (corresponding to the time lag in FIG. 4, for example, About 2.5 msec).
[0015]
On the other hand, since the vacuum runner 107 is narrower than the cavity 112 in the die casting mold 101, the molten metal 102 in the vacuum liner 107 flows at a high speed. Accordingly, if it is requested to prevent the occurrence of a problem that the molten metal 102 enters the cylinder 110 or the vacuum device 106 over a long period of time, the tip of the molten metal 102 flowing in the vacuum runner 107 is detected more quickly. However, due to the technical limitations described above, it has not been possible to meet this demand.
[0016]
Therefore, the present invention has been made to solve the above-mentioned problems, and more quickly detects the molten metal flowing in the die casting mold, and in addition to this, the moisture of the mold release agent and electrical It is an object of the present invention to provide a molten metal detection method that also prevents noise from being detected as molten metal.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 made to solve this problem is as follows: A release agent is applied to the inner surface Short-circuit sensor for molten metal flowing in the die casting mold And photo coupler In the method for detecting molten metal detected using The sensor is connected to the input side of the photocoupler, the output side of the photocoupler is connected to a control circuit, and the sensor is configured to be in a short-circuit state when the molten metal contacts the sensor. The value of the current flowing through the sensor is A predetermined current value that is higher than a current value that flows when the sensor enters a short-circuit state due to contact with moisture of the release agent and that is lower than a current value that flows when the sensor enters a short-circuit state due to contact with the molten metal. The time when the reference value is first reached by the photocoupler By detecting Differentiated from the case where the sensor is short-circuited due to the contact of moisture of the release agent, Molten metal flowing in the die casting mold Tip of It is characterized by detecting.
[0018]
The invention according to claim 2 The method for detecting a molten metal according to claim 1, wherein the sensor is provided in a vacuum runner for sucking a gas in the die casting mold. It is characterized by.
[0019]
The invention according to claim 3 Claim 1 or In the molten metal detection method according to claim 2, Adjusting the current flowing through the sensor with a resistor of variable resistance; It is characterized by.
[0020]
[0021]
In the molten metal detection method of the present invention having such a feature, even when the sensor is short-circuited by the molten metal or when the sensor is short-circuited by the moisture of the release agent, the current flows through the sensor. However, the electric resistance value of the molten metal is considerably smaller than the electric resistance value of the moisture of the release agent. Therefore, the value of the current that flows to the sensor when short-circuited by the molten metal (hereinafter referred to as “the current value of the sensor when the molten metal is short-circuited”) is the value of the current that flows to the sensor when short-circuited by the moisture of the release agent (hereinafter, It is considerably larger than the “current value of the sensor when the release agent is short-circuited”.
[0022]
In other words, if the sensor is short-circuited due to moisture from the release agent, the value of the current that flows through the sensor will only reach the "current value of the sensor when the release agent is short-circuited", but if the sensor is short-circuited by the molten metal In this case, the value of the current flowing through the sensor greatly exceeds the “current value of the sensor when the release agent is short-circuited” and reaches the “current value of the sensor when the molten metal is short-circuited”. Therefore, the case where the sensor is short-circuited by the molten metal and the case where the sensor is short-circuited by the moisture of the release agent can be instantaneously and clearly distinguished from each other by the value of the current flowing through the sensor.
[0023]
Therefore, if the reference value is set larger than the “current value of the sensor when the release agent is short-circuited” and less than the “current value of the sensor when the molten metal is short-circuited”, the value of the current flowing through the sensor is greater than the reference value. When it is said that the sensor is short-circuited with the molten metal, it is possible to detect the molten metal flowing in the die casting mold.
[0024]
Note that the above points are also effective as countermeasures against electrical noise.
[0025]
That is, in the molten metal detection method of the present invention, it is possible to detect the molten metal flowing in the die casting mold instantaneously and clearly by detecting that the value of the current flowing through the sensor is equal to or higher than the reference value. Therefore, the molten metal flowing in the die casting mold can be detected more quickly, and in addition to this, it can be ensured that moisture and electrical noise of the release agent are detected as molten metal.
[0026]
At this time, when the sensor is short-circuited at the tip of the molten metal flowing in the die casting mold, the value of the current flowing through the sensor first reaches the reference value, so the molten metal flowing in the die casting mold In order to detect the front end of the sensor, it is only necessary to detect when the value of the current flowing through the sensor first reaches the reference value.
[0027]
In particular, when a vacuum runner is engraved in the die casting mold to suck the gas in the die casting mold, the molten metal is prevented from entering the vacuum device for sucking the gas in the die casting mold. For this reason, it is important to provide a sensor in the vacuum runner and instantly detect the tip of the molten metal flowing in the vacuum runner. In this regard, in the die-casting mold, the vacuum runner is narrower than the cavity, and the molten metal in the vacuum liner will flow at high speed, and we want to detect the tip of the molten metal flowing in the vacuum runner faster. Since there exists a request | requirement, in such a case, the effect of the detection method of the molten metal of this invention can be exhibited more.
[0028]
In addition, if the trigger action of the photocoupler light emitting diode itself is used as a reference value at the time of detection, the value of the current flowing through the sensor is not less than the reference value while the photocoupler light emitting diode generates light. In addition, since the time when the light emitting diode of the photocoupler first generates light indicates the time when the value of the current flowing through the sensor first reaches the reference value, the molten metal detection method of the present invention is electrically operated. It can be implemented in a circuit.
[0029]
At this time, if the variable current resistor can be used to adjust the current flowing to the sensor, the “current value of the sensor when the molten metal is short-circuited” can be changed. Since the relative relationship between the reference value and the reference value can be adjusted, the sensitivity of the molten metal detection method of the present invention implemented in the electric circuit can be optimized. Furthermore, even if the molten metal to be detected is changed to one with a relatively large electrical resistance value and the “current value of the sensor when the molten metal is short-circuited” becomes relatively small, the current flowing to the sensor with a variable resistance resistor By adjusting the, it is possible to change the "current value of the sensor when the molten metal is short-circuited" to a reference value or higher, and thus adjust the relative relationship between the "current value of the sensor when the molten metal is short-circuited" and the reference value. Therefore, the molten metal detection method of the present invention implemented in the electric circuit can be adapted to change of the molten metal to be detected.
[0030]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. The molten metal detection method of the present embodiment is an improvement of the detection of the molten metal 102 by the molten metal detection sensor 103 in the apparatus 100 that performs the ordinary die casting method of FIG. Therefore, the outline of the apparatus 100 for performing the ordinary die casting method of FIG. 5 has already been described in the section of the prior art, and will be omitted.
[0031]
Now, in the apparatus 100 that performs the ordinary die casting method of FIG. 5, in order to detect the molten metal 102 by the molten metal detection sensor 103 by the molten metal detection method of the present embodiment, an electric device using the noise cut filter 114 of FIG. Instead of the circuit, an electric circuit using the photocoupler 12 of FIG. 1 is provided.
[0032]
That is, as shown in the electric circuit of FIG. 1, on the input side of the photocoupler 12, one terminal of the light emitting diode 21 is connected to the DC power source DC via the variable resistor 13 and the light emitting diode 21. Is connected to the core 121 (see FIG. 6) of the molten metal detection sensor 103. Further, in the molten metal detection sensor 103, the case 123 (see FIG. 6) is grounded through the die casting mold 101. Therefore, the molten metal detection sensor 103 is provided with a potential difference adjusted by the resistor 13 having a variable resistance.
[0033]
On the other hand, on the output side of the photocoupler 12, one terminal of the phototransistor 22 is connected to the DC power source DC, and the other terminal of the phototransistor 22 is grounded. Therefore, a potential difference of about 12 V is provided in the phototransistor 22 of the photocoupler 12. Further, in the electric circuit of FIG. 1, the potential difference of the phototransistor 22 of the photocoupler 12 is applied to the monitoring circuit 115 connected to the control circuit 116.
[0034]
Therefore, if the molten metal 102 comes into contact with the molten metal detection sensor 103, the lead 121 and the case 123 are short-circuited, so that a phenomenon occurs in which a current flows through the molten metal detection sensor 103. Further, even if the moisture of the mold release agent contacts the molten metal detection sensor 103, the lead 121 and the case 123 are short-circuited, so that a current is supplied to the molten metal detection sensor 103 in the same manner as when the molten metal 102 contacts the molten metal detection sensor 103. A flowing phenomenon occurs.
[0035]
However, since the electric resistance value of the molten metal 102 made of aluminum and the moisture of the release agent are greatly different, the value R of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 when short-circuited by the molten metal 102 as shown in the upper graph of FIG. Also, the value Q of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 when short-circuited with the moisture of the release agent is greatly different.
[0036]
Therefore, in the electric circuit of FIG. 1, a value slightly lower than the value R of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 when short-circuited by the molten metal 102 (corresponding to the “reference value” in the upper graph of FIG. 2) or more. The photocoupler 12 is mounted so that the light-emitting diode 21 emits light when the current flows, so that the molten metal 102 comes into contact with the molten metal detection sensor 103 and the moisture of the mold release agent is detected by the molten metal detection sensor 103. It is made possible to distinguish when touching.
[0037]
That is, as shown in the upper graph of FIG. 2, when the moisture of the mold release agent contacts the molten metal detection sensor 103, the value Q of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 is smaller than the “reference value”, and the photo Since the light emitting diode 21 of the coupler 12 does not emit light, the phototransistor 22 of the photocoupler 12 is turned off. On the other hand, when the molten metal 102 contacts the molten metal detection sensor 103, the value R of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 is Since the light emitting diode 21 of the photocoupler 12 emits light larger than the “reference value”, the phototransistor 22 of the photocoupler 12 is turned on.
[0038]
At this time, the monitor circuit 115 changes the output voltage signal to the control circuit 116 from H to L when the light emitting diode 21 of the photocoupler 12 emits light, as shown in the lower graph of FIG. When the twelve light emitting diodes 21 emit light, the molten metal detection sensor 103 can detect the molten metal 102.
[0039]
Thereby, the time (corresponding to the time lag in FIG. 2) required from when the molten metal 102 first contacts the molten metal detection sensor 103 to when the molten metal detection sensor 103 detects the molten metal 102 is stable, The length is about 0.73 msec, which is a significant reduction compared to about 2.5 msec of the prior art (corresponding to the time lag in FIG. 4).
[0040]
In addition, in the current flowing through the molten metal detection sensor 103, as shown in the upper graph of FIG. 2, electrical noise is generated before and after the release agent is applied to the inner surface of the die casting mold 101. However, if the photocoupler 12 is used, the molten metal detection sensor 103 detects the molten metal 102 because the output voltage signal of the monitoring circuit 115 is not affected by electrical noise, as shown in the lower graph of FIG. In this case, erroneous detection due to electrical noise can be eliminated.
[0041]
As described above in detail, in the molten metal detection method of the present embodiment, even when the molten metal detection sensor 103 is short-circuited by the molten metal 102 or when the molten metal detection sensor 103 is short-circuited by the moisture of the release agent, the molten metal detection is performed. There is no change in the current flowing through the sensor 103. However, the electric resistance value of the molten metal 102 is considerably smaller than the electric resistance value of the moisture of the release agent. Accordingly, as shown in the upper graph of FIG. 2, the value R of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 when short-circuited by the molten metal 102 (corresponding to “the current value of the sensor when the molten metal is short-circuited”) It is considerably larger than the value Q of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 when short-circuited by the moisture of the agent (corresponding to “the current value of the sensor when the release agent is short-circuited”).
[0042]
In other words, when the molten metal detection sensor 103 is short-circuited by the moisture of the mold release agent, the value of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 is only up to Q in the upper graph of FIG. When the sensor 103 is short-circuited, the value of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 greatly exceeds Q in the upper graph in FIG. 2 and reaches R in the upper graph in FIG. Therefore, the case where the molten metal detection sensor 103 is short-circuited by the molten metal 102 and the case where the molten metal detection sensor 103 is short-circuited by the moisture of the release agent are instantly and clearly distinguished from each other by the value of the current flowing through the molten metal detection sensor 103. Can do.
[0043]
Therefore, in the molten metal detection method of the present embodiment, the “reference value” is set with a size larger than Q in the upper graph of FIG. When the value of the current flowing in the metal is equal to or greater than the “reference value”, it can be said that the molten metal sensor 103 is short-circuited by the molten metal 102, so that the molten metal 102 flowing in the die casting mold 101 can be detected.
[0044]
The above-described point is also effective as a measure against electrical noise occurring before and after the application of the release agent to the inner surface of the die casting mold 101.
[0045]
That is, in the molten metal detection method of the present embodiment, by detecting that the value of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 is equal to or greater than the “reference value”, the flow in the die casting mold 101 is instantaneously and clearly performed. Since the molten metal 102 can be detected, the molten metal 102 flowing in the die casting mold 101 is detected more quickly, and in addition to this, moisture and electrical noise of the mold release agent are detected as the molten metal 102. It is also possible to ensure that this is prevented.
[0046]
At this time, when the molten metal detection sensor 103 is short-circuited at the tip of the molten metal 102 flowing in the die casting mold 101, the value of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 first reaches the “reference value”. Therefore, in order to detect the tip of the molten metal 102 flowing in the die casting mold 101, it is only necessary to detect the time when the value of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 first reaches the “reference value”.
[0047]
Therefore, in the molten metal detection method of the present embodiment, the monitoring circuit 115 outputs an output voltage signal to the control circuit 116 if the light emitting diode 21 of the photocoupler 12 emits light, as shown in the lower graph of FIG. In addition to changing from H to L, the output voltage signal to the control circuit 116 is maintained at L. By performing this for each shot, the value of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 is first set to the “reference value”. It makes it possible to detect the point of arrival.
[0048]
In particular, in the apparatus 100 that performs the ordinary die casting method of FIG. 5, a vacuum runner 107 is engraved in the die casting mold 101 to suck the gas in the die casting mold 101, and the gas in the die casting mold 101 is sucked. In order to prevent the molten metal 102 from entering the vacuum device 106, the cylinder 110, and the like, the vacuum runner 107 is provided with the molten metal detection sensor 103, so that the tip of the molten metal 102 flowing in the vacuum runner 107 is instantaneously attached. It is important to detect it.
[0049]
In this respect, in the die casting mold 101, the vacuum runner 107 is narrower than the cavity 112, and the molten metal 102 in the vacuum liner 107 flows at a high speed, and the tip of the molten metal 102 flowing in the vacuum runner 107 is detected. Since there is a demand to do this faster, the effect of the molten metal detection method of the present embodiment can be further exhibited.
[0050]
Further, as shown in FIG. 2, the trigger action of the light emitting diode 21 of the photocoupler 12 itself is used as a “reference value” at the time of detection, and while the light emitting diode 21 of the photocoupler 12 is generating light, This indicates that the value of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 is equal to or greater than the “reference value”, and the time when the light emitting diode 21 of the photocoupler 12 first generates light is the current flowing through the molten metal detection sensor 103. Since the time when the value first reaches the “reference value”, the molten metal detection method of the present embodiment can be implemented by the electric circuit of FIG.
[0051]
At this time, in the electric circuit of FIG. 1, the current flowing through the molten metal detection sensor 103 can be adjusted by the variable resistance resistor 13, and the value R of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 when short-circuited by the molten metal 102 is obtained. Since the relative relationship between the value R of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 and the “reference value” when short-circuited by the molten metal 102 can be adjusted, the electric circuit shown in FIG. The sensitivity of the molten metal detection method according to the present embodiment can be brought into an optimum state.
[0052]
Furthermore, even if the molten metal 102 to be detected is changed to one having a relatively large electric resistance value and the value R of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 when the molten metal 102 is short-circuited becomes relatively small, the variable resistance By adjusting the current flowing through the molten metal detection sensor 103 with the resistor 13, the value R of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 when short-circuited with the molten metal 102 can be changed to a “reference value” or more. Since the relative relationship between the value R of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 and the “reference value” when short-circuited by the molten metal 102 can be adjusted, the molten metal of the present embodiment implemented in the electric circuit of FIG. This detection method can correspond to the change of the molten metal 102 to be detected.
[0053]
In addition, this invention is not limited to the said embodiment, A various change is possible in the range which does not deviate from the meaning.
For example, in the present embodiment, the molten metal detection method of the present embodiment is implemented by the electric circuit of FIG. 1, but the relationship between the value of the current flowing through the molten metal detection sensor 103 and the “reference value” is determined by software. By making it judge, you may implement the detection method of the molten metal of this Embodiment.
[0054]
【The invention's effect】
In the molten metal detection method of the present invention, it is possible to detect the molten metal flowing in the die casting mold instantaneously and clearly by detecting that the value of the current flowing through the sensor is greater than or equal to the reference value. In addition to detecting the molten metal flowing in the die casting mold faster, it is also possible to ensure that moisture and electrical noise of the release agent are not detected as molten metal.
[0055]
At this time, when the sensor is short-circuited at the tip of the molten metal flowing in the die casting mold, the value of the current flowing through the sensor first reaches the reference value, so the molten metal flowing in the die casting mold In order to detect the front end of the sensor, it is only necessary to detect when the value of the current flowing through the sensor first reaches the reference value.
[0056]
In particular, when a vacuum runner is engraved in the die casting mold to suck the gas in the die casting mold, the molten metal is prevented from entering the vacuum device for sucking the gas in the die casting mold. For this reason, it is important to provide a sensor in the vacuum runner and instantly detect the tip of the molten metal flowing in the vacuum runner. In this regard, in the die-casting mold, the vacuum runner is narrower than the cavity, and the molten metal in the vacuum liner will flow at high speed, and we want to detect the tip of the molten metal flowing in the vacuum runner faster. Since there exists a request | requirement, in such a case, the effect of the detection method of the molten metal of this invention can be exhibited more.
[0057]
In addition, if the trigger action of the photocoupler light emitting diode itself is used as a reference value at the time of detection, the value of the current flowing through the sensor is not less than the reference value while the photocoupler light emitting diode generates light. In addition, since the time when the light emitting diode of the photocoupler first generates light indicates the time when the value of the current flowing through the sensor first reaches the reference value, the molten metal detection method of the present invention is electrically operated. It can be implemented in a circuit.
[0058]
At this time, if the variable current resistor can be used to adjust the current flowing to the sensor, the “current value of the sensor when the molten metal is short-circuited” can be changed. Since the relative relationship between the reference value and the reference value can be adjusted, the sensitivity of the molten metal detection method of the present invention implemented in the electric circuit can be optimized. Furthermore, even if the molten metal to be detected is changed to one with a relatively large electrical resistance value and the “current value of the sensor when the molten metal is short-circuited” becomes relatively small, the current flowing to the sensor with a variable resistance resistor By adjusting the, it is possible to change the "current value of the sensor when the molten metal is short-circuited" to a reference value or higher, and thus adjust the relative relationship between the "current value of the sensor when the molten metal is short-circuited" and the reference value. Therefore, the molten metal detection method of the present invention implemented in the electric circuit can be adapted to change of the molten metal to be detected.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view of an electric circuit for carrying out a molten metal detection method of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing the performance of the molten metal detection method of the present invention.
FIG. 3 is a schematic view of an electric circuit for performing a molten metal detection method according to the prior art.
FIG. 4 is a diagram showing the performance of a conventional molten metal detection method.
FIG. 5 is a schematic view of an apparatus for performing a normal die casting method.
FIG. 6 is a cross-sectional view of a molten metal detection sensor.
[Explanation of symbols]
12 Photocoupler
13 Resistors with variable resistance
101 Die casting mold
102 molten metal
103 Molten metal detection sensor
107 vacuum liner

Claims (3)

内面に離型剤が塗布されるダイカスト金型内を流動する溶湯を短絡式のセンサーとフォトカプラーを用いて検知する溶湯の検知方法において、
前記センサーが前記フォトカプラーの入力側に接続され、前記フォトカプラーの出力側が制御回路に接続され、前記センサーに溶湯が接触することにより前記センサーが短絡状態になるように構成され、
前記センサーに流れる電流の値が、前記離型剤の水分の接触により前記センサーが短絡状態になるときに流れる電流値よりも高く、かつ、前記溶湯の接触により前記センサーが短絡状態になるときに流れる電流値よりも低い所定の基準値に最初に到達した時点を前記フォトカプラーにより検出することにより、前記離型剤の水分の接触により前記センサーが短絡状態になった場合と区別して、前記ダイカスト金型内を流動する溶湯の先端を検知すること、を特徴とする溶湯の検知方法。
In the detection method of the molten metal, which detects the molten metal flowing in the die casting mold in which the release agent is applied to the inner surface using a short-circuit sensor and a photocoupler ,
The sensor is connected to the input side of the photocoupler, the output side of the photocoupler is connected to a control circuit, and the sensor is configured to be in a short-circuit state when the molten metal contacts the sensor.
When the value of the current flowing through the sensor is higher than the value of the current flowing when the sensor is short-circuited due to contact with moisture of the release agent, and when the sensor is short-circuited due to contact with the molten metal The first time when a predetermined reference value lower than the flowing current value is reached is detected by the photocoupler, so that the sensor can be distinguished from the case where the sensor is short-circuited due to the moisture contact of the release agent. A method for detecting a molten metal, characterized by detecting a tip of the molten metal flowing in a mold.
請求項1に記載する溶湯の検知方法において、
前記ダイカスト金型内のガスを吸引するための真空ランナーに、前記センサーを設けたこと、を特徴とする溶湯の検知方法。
In the molten metal detection method according to claim 1,
A method for detecting a molten metal, characterized in that the sensor is provided in a vacuum runner for sucking gas in the die casting mold .
請求項1又は請求項2に記載する溶湯の検知方法において、
前記センサーに流れる電流を可変抵抗の抵抗器で調整すること、を特徴とする溶湯の検知方法。
In the detection method of the molten metal according to claim 1 or claim 2,
A method for detecting a molten metal comprising adjusting a current flowing through the sensor with a resistor having a variable resistance .
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