JP4577324B2 - スラリー充填装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば湿式成形用金型のキャビティにスラリーを充填するためのスラリー充填装置に関するものである。
従来のスラリー充填装置としては、例えば特許文献1に記載されているものが知られている。この文献に記載のスラリー充填装置は、ダイスのスラリー導入孔にスラリー供給管を介して接続されたスラリー容器と、スラリー供給管に設けられた2つのバルブと、スラリー供給管における2つのバルブ間に接続されたスラリー圧送装置とを備え、スラリー容器からのスラリーをスラリー圧送装置に吸い込んだ後、スラリー圧送装置によりスラリーをダイスのキャビティに圧送するというものである。
特開平9−286012号公報
しかしながら、上記従来技術においては、スラリー圧送装置にスラリーを吸い込んだ後、スラリーをスラリー圧送装置からキャビティに圧送するため、スラリー供給管内にスラリーが滞留する状態が存在する。このようにスラリーが滞留すると、スラリー中の溶媒と成形材料との分離が起こり、成形材料が均一に分散した状態が崩れるため、スラリー圧送装置に吸い込まれる成形材料の量が毎回変動する。従って、ダイスのキャビティにスラリーが充填される度に、キャビティに供給される成形材料の量が変動するため、結果的に成形体の成形密度のばらつきが生じてしまう。
本発明の目的は、キャビティに対するスラリー中の成形材料の供給量を安定化させることができるスラリー充填装置を提供することにある。
本発明は、スラリーをキャビティに充填するためのスラリー充填装置であって、スラリーを溜めるタンクを有するスラリー供給源と、スラリーの吸い込み・吐き出しを行う充填用シリンダと、充填用シリンダを駆動する駆動手段と、スラリー供給源のスラリー出口に接続された第1管路と、スラリー供給源のスラリー戻り口と第1管路とを接続する第2管路と、第1管路及び第2管路と充填用シリンダとを接続する第3管路と、充填用シリンダがスラリーを吸い込んで吐き出すように、駆動手段を制御すると共に第2管路及び第3管路内のスラリーの流れを制御する制御手段とを備え、第1管路及び第2管路は、スラリー供給源から出たスラリーをタンクに戻すスラリー循環管路を形成し、第1管路及び第3管路は、スラリー供給源から出たスラリーを充填用シリンダに供給するスラリー供給管路を形成し、制御手段は、充填用シリンダのピストンがスラリーを吸い込む方向に移動するように駆動手段を制御すると共に、第1管路から第3管路にスラリーを流し、第1管路から第2管路へのスラリーの流れを停止するように制御し、その後、充填用シリンダのピストンがスラリーを吐き出す方向に移動するように駆動手段を制御すると共に、第1管路から第2管路にスラリーを流し、第1管路から第3管路にスラリーを流す動作と当該スラリーの流れを停止する動作とを繰り返し行うように制御することを特徴とするものである。
このようなスラリー充填装置において、スラリーをキャビティに充填する際には、まず充填用シリンダがスラリーを吸い込むように、制御手段により駆動手段を制御すると共に第2管路及び第3管路内のスラリーの流れを制御することで、スラリー供給源から出たスラリーをスラリー供給管路により充填用シリンダに供給する。続いて、充填用シリンダがスラリーを吐き出すように、制御手段により駆動手段を制御すると共に第2管路及び第3管路内のスラリーの流れを制御することで、スラリー供給源から出たスラリーをスラリー循環管路によりタンクに戻す。これにより、スラリーは常に第1管路内を流れることとなるため、第1管路内においてスラリーが滞留してスラリー中の溶媒と成形材料とが分離することが防止される。従って、成形材料の分散均一性が良好に保たれた状態で、スラリーが充填用シリンダに吸い込まれるため、成形材料の吸い込み量の変動が抑制される。その結果、スラリー中の成形材料をキャビティに定量供給することができる。
また、充填用シリンダがスラリーを吸い込むときに、第1管路から第2管路へのスラリーの流れを停止することにより、充填用シリンダに向けて第3管路内を流れるスラリーの流量変動に起因した成形材料の分散均一性の悪化を防止することができる。また、充填用シリンダがスラリーを吐き出すときに、第1管路から第3管路にスラリーを流す動作と当該スラリーの流れを停止する動作とを繰り返し行うことにより、第3管路内のスラリーと第2管路内を循環するスラリーとの混合が促進されるため、第3管路内のスラリーに含まれる成形材料の分散状態をより均一にすることができる。以上により、充填用シリンダへの成形材料の吸い込み量の変動が更に抑制されるため、スラリー中の成形材料をキャビティに確実に定量供給することができる。
また、本発明は、スラリーをキャビティに充填するためのスラリー充填装置であって、スラリーを溜めるタンクを有するスラリー供給源と、スラリーの吸い込み・吐き出しを行う充填用シリンダと、充填用シリンダを駆動する駆動手段と、スラリー供給源のスラリー出口に接続された第1管路と、スラリー供給源のスラリー戻り口と第1管路とを接続する第2管路と、第1管路及び第2管路と充填用シリンダとを接続する第3管路と、充填用シリンダがスラリーを吸い込んで吐き出すように、駆動手段を制御すると共に第2管路及び第3管路内のスラリーの流れを制御する制御手段とを備え、第1管路及び第2管路は、スラリー供給源から出たスラリーをタンクに戻すスラリー循環管路を形成し、第1管路及び第3管路は、スラリー供給源から出たスラリーを充填用シリンダに供給するスラリー供給管路を形成し、制御手段は、第2管路に設けられた第1開閉バルブと、第3管路に設けられた第2開閉バルブと、第1開閉バルブ及び第2開閉バルブの開閉動作をそれぞれ制御する手段とを有することを特徴とするものである。
このようなスラリー充填装置において、スラリーをキャビティに充填する際には、まず充填用シリンダがスラリーを吸い込むように、制御手段により駆動手段を制御すると共に第2管路及び第3管路内のスラリーの流れを制御することで、スラリー供給源から出たスラリーをスラリー供給管路により充填用シリンダに供給する。続いて、充填用シリンダがスラリーを吐き出すように、制御手段により駆動手段を制御すると共に第2管路及び第3管路内のスラリーの流れを制御することで、スラリー供給源から出たスラリーをスラリー循環管路によりタンクに戻す。これにより、スラリーは常に第1管路内を流れることとなるため、第1管路内においてスラリーが滞留してスラリー中の溶媒と成形材料とが分離することが防止される。従って、成形材料の分散均一性が良好に保たれた状態で、スラリーが充填用シリンダに吸い込まれるため、成形材料の吸い込み量の変動が抑制される。その結果、スラリー中の成形材料をキャビティに定量供給することができる。
また、独立して制御可能な第1開閉バルブ及び第2開閉バルブを設けることにより、第1管路〜第3管路内のスラリーの流れを一時的にも遮断させることなく、充填用シリンダへのスラリーの供給動作とスラリーの循環動作とを切り換えることができる。
本発明によれば、キャビティに対するスラリー中の成形材料の供給量を安定化させることができる。これにより、キャビティ内に充填されるスラリーの濃度が均一化されるので、成形密度の均一性の良好な成形体を得ることが可能となる。
以下、本発明に係るスラリー充填装置の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係るスラリー充填装置の一実施形態を備えた湿式成形装置の一部を示す概略構成図である。同図において、湿式成形装置1は、例えば電気自動車等に用いられる金属磁石を加圧成形するものである。
湿式成形装置1は、スラリーが充填されるキャビティ2を有するダイ3と、キャビティ2内に下側から挿入されるように配置された下パンチ4と、この下パンチ4の上方に配置された上パンチ5とを備え、キャビティ2に充填されたスラリーを下パンチ4と上パンチ5とで圧縮成形することにより、成形品として金属磁石を得る。スラリーは、金属磁石用材料粉末(成形材料)を油等の溶媒中に分散させてなるものである。下パンチ4の上面には、キャビティ2に充填されたスラリー中の溶媒のみを通す濾布6が設けられている。下パンチ4には、濾布6を通過した溶媒を排出するための複数の排出孔4aが形成されている。また、ダイ3の上方及び下方には、磁場配向用コイル7がそれぞれ配置されている。
湿式成形装置1は、ダイ3のキャビティ2にスラリーを充填するためのスラリー充填装置8を具備している。スラリー充填装置8は、スラリー供給源9と、スラリー供給ヘッド10とを備えている。
スラリー供給源9は、スラリーを溜めておくスラリータンク11と、このスラリータンク11と吸い上げ管路12を介して接続され、スラリータンク11内のスラリーを吸い上げて吐出する供給ポンプ13とを有している。スラリータンク11には、スラリー補充口14が設けられている。また、スラリータンク11内には、スラリーを攪拌させる攪拌羽根15が配置されており、この攪拌羽根15は攪拌用モータ16により回転駆動される。供給ポンプ13の吐出口(スラリー出口)には、送り管路17が接続されている。スラリータンク11の戻り口には、戻り管路18が接続されている。
スラリー供給ヘッド10は、接続ホース19,20を介してスラリー供給源9と接続されている。スラリー供給ヘッド10は、一軸ロボットやリニアモータ等の搬送用アクチュエータ21によって、レール22上をダイ3に対して近接・離間するように移動可能である。このとき、スラリー供給ヘッド10が図1に示す待機位置から図2に示すスラリー充填位置まで移動しても支障の無いように、接続ホース19,20の長さに十分な余裕を持たせている。
スラリー供給ヘッド10は、スラリー供給源9より導入されるスラリーSの吸い込み・吐き出しを行うシリンジタイプの充填用シリンダ23を有している。充填用シリンダ23は、シリンダチューブ24と、このシリンダチューブ24内に配置されたピストン25とを有している。シリンダチューブ24の先端には、スラリーSを下方に吐出するためのノズル26が取り付けられている。ノズル26には、必要に応じてシリンダチューブ24内へのスラリーの逆流を防止するための逆止弁や、開閉動作が制御される電磁弁が設けられる。ピストン25には、ピストンロッド27を介してピストン駆動用アクチュエータ28が連結されている。ピストン駆動用アクチュエータ28は、リニアモータやソレノイド、流体シリンダ等で構成されている。
また、スラリー供給ヘッド10は、接続ホース19と接続される送り管路29と、接続ホース20と接続される戻り管路30とを有している。これらの送り管路29及び戻り管路30の他端同士は接続されている。また、送り管路29及び戻り管路30の接続部分と充填用シリンダ23とは分岐管路31を介して接続されている。
ここで、吸い上げ管路12、供給ポンプ13、送り管路17、接続ホース19、送り管路29、戻り管路30、接続ホース20及び戻り管路18は、スラリータンク11内のスラリーを循環させてスラリータンク10内に戻すためのスラリー循環管路32を形成している。吸い上げ管路12、供給ポンプ13、送り管路17、接続ホース19、送り管路29及び分岐管路31は、スラリータンク11内のスラリーを充填用シリンダ23に供給するためのスラリー供給管路33を形成している。
戻り管路30には、スラリー供給源9へのスラリーの流れを切り換えるための電磁式の開閉バルブ34が設けられている。分岐管路31には、充填用シリンダ23へのスラリーの流れを切り換えるための電磁式の開閉バルブ35が設けられている。また、充填用シリンダ23と分岐管路31との間には、充填用シリンダ23から分岐管路31へのスラリーの逆流を防止するための逆止弁36が設けられている。
さらに、スラリー充填装置8は、攪拌用モータ16、搬送用アクチュエータ21、ピストン駆動用アクチュエータ28及び開閉バルブ34,35を制御する制御ユニット37を備えている。
図3は、制御ユニット37により実行される制御処理手順を示すフローチャートである。以下、図3に示すフローチャートを用いて、ダイ3のキャビティ2にスラリーを充填する方法について説明する。
なお、スラリー供給ヘッド10は、搬送用アクチュエータ21によって図2に示すスラリー充填位置に達しているものとする。また、スラリー供給ヘッド10の初期状態では、図4(a)に示すように、充填用シリンダ23のピストン25が押し側のストロークエンド位置にあり、開閉バルブ34が開位置にあり、開閉バルブ35が閉位置にあるものとする。この状態では、スラリータンク11内のスラリーは、スラリー循環管路32内を通って常時循環されている。
このとき、スラリータンク11内に配置された攪拌羽根15は、攪拌用モータ16により回転駆動されている。このため、スラリーは、スラリータンク11内で攪拌されながら循環されることとなる。これにより、スラリー循環管路32により循環されるスラリー中に含まれる成形材料(材料粉末)をほぼ均一に分散させて、スラリー濃度をほぼ均一化させることができる。
制御ユニット37は、まず図4(b)に示すように、充填用シリンダ23のピストン25を吸い込み方向(矢印方向)に引くようにピストン駆動用アクチュエータ28を制御する(図3の手順S101)。また、制御ユニット37は、開閉バルブ34を閉位置に切り換えるように制御すると共に、開閉バルブ35を開位置に切り換えるように制御する(同手順S102)。これらの手順S101,S102の処理は、互いに連動させて行うのが望ましい。
すると、送り管路29内のスラリーがスラリー供給源9に向けて流れなくなるため、スラリーの循環が停止し、送り管路29内のスラリーは分岐管路31内を通って充填用シリンダ23に導入されるようになる。これにより、図4(b)に示すように、充填用シリンダ23のシリンダチューブ24内にスラリーSが吸い込まれていく。
そして、制御ユニット37は、例えば位置センサ等(図示せず)に基づいて、図4(c)に示すように、充填用シリンダ23のピストン25が引き側ストロークエンド位置に達したかどうかを判断し(同手順S103)、ピストン25が引き側ストロークエンド位置に達したときは、ピストン25を停止させるようにピストン駆動用アクチュエータ28を制御する(同手順S104)。そして、制御ユニット37は、開閉バルブ34を開位置に切り換えるように制御すると共に、開閉バルブ35を閉位置に切り換えるように制御する(同手順S105)。
すると、送り管路29内のスラリーが充填用シリンダ23に向けて流れなくなり、送り管路29内のスラリーは戻り管路30、接続ホース20及び戻り管路18を通ってスラリータンク11に戻る。つまり、スラリーは、スラリータンク11内で攪拌されながら循環するようになる。
続いて、制御ユニット37は、図4(d)に示すように、充填用シリンダ23のピストン25を吐き出し方向(矢印方向)に押し込むようにピストン駆動用アクチュエータ28を制御する(同手順S106)。そして、制御ユニット37は、開閉バルブ35を開位置と閉位置とに交互に切り換えるように制御する(同手順S107)。これらの手順S106,S107の処理は、互いに連動させて行うのが望ましい。また、開閉バルブ35の開閉切換タイミングや開閉時間等については、スラリー中の成形材料の分散状態に応じて適宜設定すれば良い。
すると、図2及び図4(d)に示すように、充填用シリンダ23のシリンダチューブ24内に吸い込まれたスラリーSがノズル26から吐き出され、キャビティ2にスラリーSが充填されていく。このとき、送り管路29から分岐管路31にスラリーが流れる状態と当該スラリーの流れが停止する状態とが交互に行われる。
そして、制御ユニット37は、上記の手順S103と同様の方法によって、図4(a)に示すように、充填用シリンダ23のピストン25が押し側ストロークエンド位置に達したかどうかを判断し(同手順S108)、ピストン25が押し側ストロークエンド位置に達したときは、ピストン25を停止させるようにピストン駆動用アクチュエータ28を制御する(同手順S109)。そして、制御ユニット37は、開閉バルブ35を閉位置にするように制御する(同手順S110)。これにより、スラリー供給ヘッド10が上記の初期状態に戻る。
このようにスラリー供給源9からの攪拌されたスラリーは、送り管路17、接続ホース19及び送り管路29を常に流れ続ける。このため、これらの管路17,19,29の内部でスラリーが滞留することは無いので、スラリーに含まれる溶媒と成形材料とが分離が抑制される。従って、管路17,19,29の内部では、循環するスラリー中の成形材料がほぼ均一に分散した状態に維持される。
また、図4(b)に示すように充填用シリンダ23内にスラリーが吸い込まれるときには、開閉バルブ34を閉じることで送り管路29から戻り管路30へのスラリーの流れが遮断され、送り管路29内のスラリーのほぼ全流量が分岐管路31のみに流れるようになる。従って、充填用シリンダ23に供給されるスラリーの流量変動が抑制されるため、分岐管路31内においてスラリー中の成形材料の分散均一性が崩れることが防止される。
その後、図4(c)に示すように充填用シリンダ23内にスラリーが吸い込まれた後、開閉バルブ34を開けることで送り管路29から戻り管路30にスラリーが流れるようになる。このとき、開閉バルブ35が閉じられることで充填用シリンダ23へのスラリーの流れが急に遮断されるため、水撃(ウォータハンマ)作用によって分岐管路31内に急激な圧力上昇が発生する。分岐管路31における開閉バルブ35の上流側(戻り管路30側)の部分では、圧力波が減衰するため直ちに元の圧力に戻る。しかし、分岐管路31における開閉バルブ35と充填用シリンダ23との間の部分は閉鎖された空間となるので、上昇した圧力が平均化されたまま維持されることになり、戻り管路30(スラリー循環管路32)内よりも相対的に高い圧力となる。
この状態で、図4(d)に示すように開閉バルブ35を開けると、分岐管路31の上記閉鎖空間から戻り管路30に向けてスラリーが流れるようになる。このとき、分岐管路31内が圧力平衡状態となることは殆ど無く、分岐管路31内の圧力のオーバーシュートが発生するため、スラリーの流れが直ちに停止せずに、戻り管路30から分岐管路31へのスラリーの揺り戻しの流れが生じる。このため、分岐管路31内のスラリーがスラリー循環管路32内を循環するスラリーと混合するようになるため、分岐管路31内においてスラリー中の成形材料がほぼ均一に分散する状態を維持することができる。
そして、そのような開閉バルブ35の開閉動作を繰り返し行うと、その度に分岐管路31内に急激な圧力上昇が発生し、その時の圧力変動によって分岐管路31内のスラリーとスラリー循環管路32内を循環するスラリーとの混合が促進される。このため、分岐管路31内のスラリーの攪拌作用が起こることになるため、スラリー中の成形材料の分散状態をより均一化することができる。
以上により、スラリー中の成形材料の分散均一性が良く、スラリー濃度が均一化された状態で、充填用シリンダ23のシリンダチューブ24内にスラリーが吸い込まれるようになる。このため、シリンダチューブ24内に吸い込まれる成形材料の量の変動が抑えられる。
従って、その状態でシリンダチューブ24内からスラリーを吐き出して、ダイ3のキャビティ2内にスラリーを充填することにより、キャビティ2内への成形材料の供給量を定量化することができる。これにより、成形品を量産する際に、各成形品の成形密度や単重量のばらつきを抑制することができる。また、キャビティ2内にスラリーが充填されたときに、成形材料がほぼ均一に分布するようになるので、成形密度がほぼ均一な成形品を得ることができる。以上の結果、ばらつきの少ない高品質な成形体を効率良く量産することが可能となる。
図5は、本発明に係るスラリー充填装置の他の実施形態を備えた湿式成形装置の一部を示す概略構成図である。図中、上述した実施形態と同一または同等の部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
同図において、本実施形態のスラリー充填装置8は、上述した実施形態における開閉バルブ34,35に代えて、電磁式の3方切換バルブ40を備えている。3方切換バルブ40は、送り管路29と戻り管路30と分岐管路31との接続部分に設けられている。3方切換バルブ40の開閉位置の切換動作は、制御ユニット37によって制御される。具体的には、制御ユニット37は、図6(a)に示す循環位置と図6(b)に示す供給位置と図6(c)に示す循環・供給位置との何れかに切り換えるように3方切換バルブ40を制御する。
3方切換バルブ40が循環位置にあるときは、送り管路29と戻り管路30とが連通し、送り管路29と分岐管路31とは連通しないため、送り管路29から戻り管路30にのみスラリーが流れる。3方切換バルブ40が供給位置にあるときは、送り管路29と分岐管路31とが連通し、送り管路29と戻り管路30とは連通しないため、送り管路29から分岐管路31にのみスラリーが流れる。3方切換バルブ40が循環・供給位置にあるときは、送り管路29と戻り管路30及び分岐管路31とが連通するため、送り管路29から戻り管路30及び分岐管路31の両方にスラリーが流れる。
このように3方切換バルブ40の流れ方向を適宜切り換えることにより、図4に示す動作と同様の動作を実施することができる。これにより、本実施形態においても、上述した実施形態と同様の作用効果を得ることが可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではない。例えば上記実施形態の機能に加え、スラリー濃度を均一化するためにスラリータンク11内のスラリーの液面位置や温度を管理したり、成形品の単重量を計測し、キャビティ2内へのスラリーの充填量をフィードバック制御しても良い。
また、上記実施形態のスラリー充填装置は、金属磁石を圧縮成形するための湿式成形装置に用いられるものであるが、本発明は、そのような金属磁石の成形に限られず、成形品を得るために金型のキャビティにスラリーを充填するものであれば適用可能である。
本発明に係るスラリー充填装置の一実施形態を備えた湿式成形装置の一部を示す概略構成図である。 図1に示したスラリー充填装置によりキャビティにスラリーを充填する様子を示す概略構成図である。 図1に示した制御ユニットにより実行される制御処理手順を示すフローチャートである。 図1に示したスラリー充填装置によりキャビティにスラリーを充填する際のスラリー供給ヘッドの動作を示す概略図である。 本発明に係るスラリー充填装置の他の実施形態を備えた湿式成形装置の一部を示す概略構成図である。 図5に示した3方切換バルブの切換位置を示す図である。
符号の説明
2…キャビティ、8…スラリー充填装置、9…スラリー供給源、11…スラリータンク、17…送り管路(第1管路)、18…戻り管路(第2管路)、19…接続ホース(第1管路)、20…接続ホース(第2管路)、23…充填用シリンダ、25…ピストン、28…ピストン駆動用アクチュエータ(駆動手段)、29…送り管路(第1管路)、30…戻り管路(第2管路)、31…分岐管路(第3管路)、32…スラリー循環管路、33…スラリー供給管路、34…開閉バルブ(第1開閉バルブ、制御手段)、35…開閉バルブ(第2開閉バルブ、制御手段)、37…制御ユニット(制御手段)、40…3方切換バルブ(制御手段)、S…スラリー。

Claims (2)

  1. スラリーをキャビティに充填するためのスラリー充填装置であって、
    前記スラリーを溜めるタンクを有するスラリー供給源と、
    前記スラリーの吸い込み・吐き出しを行う充填用シリンダと、
    前記充填用シリンダを駆動する駆動手段と、
    前記スラリー供給源のスラリー出口に接続された第1管路と、
    前記スラリー供給源のスラリー戻り口と前記第1管路とを接続する第2管路と、
    前記第1管路及び前記第2管路と前記充填用シリンダとを接続する第3管路と、
    前記充填用シリンダが前記スラリーを吸い込んで吐き出すように、前記駆動手段を制御すると共に前記第2管路及び前記第3管路内の前記スラリーの流れを制御する制御手段とを備え、
    前記第1管路及び前記第2管路は、前記スラリー供給源から出た前記スラリーを前記タンクに戻すスラリー循環管路を形成し、
    前記第1管路及び前記第3管路は、前記スラリー供給源から出た前記スラリーを前記充填用シリンダに供給するスラリー供給管路を形成し
    前記制御手段は、前記充填用シリンダのピストンが前記スラリーを吸い込む方向に移動するように前記駆動手段を制御すると共に、前記第1管路から前記第3管路に前記スラリーを流し、前記第1管路から前記第2管路への前記スラリーの流れを停止するように制御し、その後、前記充填用シリンダのピストンが前記スラリーを吐き出す方向に移動するように前記駆動手段を制御すると共に、前記第1管路から前記第2管路に前記スラリーを流し、前記第1管路から前記第3管路に前記スラリーを流す動作と当該スラリーの流れを停止する動作とを繰り返し行うように制御することを特徴とするスラリー充填装置。
  2. スラリーをキャビティに充填するためのスラリー充填装置であって、
    前記スラリーを溜めるタンクを有するスラリー供給源と、
    前記スラリーの吸い込み・吐き出しを行う充填用シリンダと、
    前記充填用シリンダを駆動する駆動手段と、
    前記スラリー供給源のスラリー出口に接続された第1管路と、
    前記スラリー供給源のスラリー戻り口と前記第1管路とを接続する第2管路と、
    前記第1管路及び前記第2管路と前記充填用シリンダとを接続する第3管路と、
    前記充填用シリンダが前記スラリーを吸い込んで吐き出すように、前記駆動手段を制御すると共に前記第2管路及び前記第3管路内の前記スラリーの流れを制御する制御手段とを備え、
    前記第1管路及び前記第2管路は、前記スラリー供給源から出た前記スラリーを前記タンクに戻すスラリー循環管路を形成し、
    前記第1管路及び前記第3管路は、前記スラリー供給源から出た前記スラリーを前記充填用シリンダに供給するスラリー供給管路を形成し、
    前記制御手段は、前記第2管路に設けられた第1開閉バルブと、前記第3管路に設けられた第2開閉バルブと、前記第1開閉バルブ及び第2開閉バルブの開閉動作をそれぞれ制御する手段とを有することを特徴とするスラリー充填装置
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