JP4576918B2 - 高分子化合物およびそれを用いた高分子発光素子 - Google Patents

高分子化合物およびそれを用いた高分子発光素子 Download PDF

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本発明は、高分子化合物および高分子発光素子(高分子LED)に関するものである。
高分子量の発光材料は低分子量のそれとは異なり溶媒に可溶で塗布法により発光素子における発光層を形成できることから種々検討されている。
その例として、繰り返し単位として、直鎖または枝分かれのアルキル基が環に結合したフルオレンジイル基を有する高分子化合物が発光材料として有用であることが知られている(非特許文献1)。
Advanced Materials 2000 12 No5. p362
ところで、発光材料として高分子化合物を用いた発光素子の安定性を高めるためには、該高分子化合物の耐熱性が高いことが求められるが、上記の高分子化合物は、その耐熱性が未だ十分ではなかった。
本発明の目的は発光材料として有用で、耐熱性に優れる高分子化合物を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、繰り返し単位として、脂環式炭化水素基または飽和複素環基がアルキレン基を介して環に結合したアリーレン基または複素環基を有する高分子化合物が、発光材料として有用で、耐熱性に優れることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、 下記式(1)で示される繰り返し単位を含み、ポリスチレン換算の数平均分子量が103〜108である高分子化合物を提供するものである。
Figure 0004576918
〔式中、Ar1は、アリーレン基または2価の複素環基を表し、該Ar1は、−L―Yで示される基1個以上4個以下を有する。ここで、Yは、脂環式炭化水素基または飽和複素環基を表し、Lはアルキレン基を表す。当該アルキレン基は、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基およびシアノ基から選ばれる基で置換されていてもよく、Lが炭素数2以上の場合、該アルキレン基に含まれる−CH2−基の一つ以上が、−O−,−S−,―CO−,−CO2−、−SO−,―SO2―,−SiR34−,−NR5−,−BR6−,−PR7−または−P(=O)(R8)―で置き換えられていてもよい。R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基またはシアノ基を表し、nは0または1である。〕
本発明の高分子化合物は、発光材料として有用で、耐熱性に優れる。
本発明の高分子化合物は上記式(1)で示される繰り返し単位を含み、ポリスチレン換算の数平均分子量が通常103〜108である。
式中、Ar1は、アリーレン基または2価の複素環基を表し、該Ar1は、−L―Yで示される基1個以上4個以下を環上に有する。
Yは、脂環式炭化水素基または飽和複素環基を表し、これらは、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基およびシアノ基等の置換基を有していてもよい。
ここに脂環式炭化水素基の環を構成する炭素原子数は通常5〜16程度である。
その具体的な例としては下記(5−1)〜(5−26)に例示された基が挙げられる。

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また、飽和複素環基の環を構成する炭素原子数は、通常4〜60程度であり、その具体的な例としては下記(5−27)〜(5−53)に例示された基が挙げられる。



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(5−1)〜(5−53)におけるR’はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、シアノ基等である。
脂環式炭化水素基または飽和複素環基が有していてもよいアルキル基としては、直鎖、分岐または環状のいずれでもよい。炭素数は通常1〜20程度であり、好ましくは炭素数3〜20である。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、 i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ラウリル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基などが挙げられ、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基が好ましい。
アルコキシ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよい。炭素数は通常1〜20程度であり、好ましくは炭素数3〜20である。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、i−プロピルオキシ基、ブトキシ基、 i−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、パーフルオロブトキシ基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、メトキシメチルオキシ基、2−メトキシエチルオキシ基などが挙げられ、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基が好ましい。
アルキルチオ基は、直鎖、分岐または環状のいずれでもよい。炭素数は通常1〜20程度であり、好ましくは炭素数3〜20である。具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、 i−プロピルチオ基、ブチルチオ基、 i−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基、ラウリルチオ基、トリフルオロメチルチオ基などが挙げられ、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、デシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基が好ましい。
アリール基は、炭素数は通常6〜60程度であり、好ましくは7〜48である。具体的には、フェニル基、C1〜C12アルコキシフェニル基(C1〜C12は、炭素数1〜12であることを示す。以下も同様である。)、C1〜C12アルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、ペンタフルオロフェニル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル基、C1〜C12アルキルフェニル基が好ましい。ここに、アリール基とは、芳香族炭化水素から、水素原子1個を除いた原子団である。ここに芳香族炭化水素としては、縮合環をもつもの、独立したベンゼン環または縮合環2個以上が直接またはビニレン等の基を介して結合したものが含まれる。
1〜C12アルコキシとして具体的には、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、i−プロピルオキシ、ブトキシ、i−ブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、3,7−ジメチルオクチルオキシ、ラウリルオキシなどが例示される。
1〜C12アルキルフェニル基として具体的にはメチルフェニル基、エチルフェニル基、ジメチルフェニル基、プロピルフェニル基、メシチル基、メチルエチルフェニル基、i−プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、i−ブチルフェニル基、t−ブチルフェニル基、ペンチルフェニル基、イソアミルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基、ドデシルフェニル基などが例示される。
アリールオキシ基としては、炭素数は通常6〜60程度であり、好ましくは7〜48である。具体的には、フェノキシ基、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、ペンタフルオロフェニルオキシ基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェノキシ基、C1〜C12アルキルフェノキシ基が好ましい。
1〜C12アルコキシフェニルとして具体的には、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、i−プロピルオキシ、ブトキシ、i−ブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、3,7−ジメチルオクチルオキシ、ラウリルオキシなどが例示される。
1〜C12アルキルフェノキシ基として具体的にはメチルフェノキシ基、エチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基、プロピルフェノキシ基、1,3,5−トリメチルフェノキシ基、メチルエチルフェノキシ基、i−プロピルフェノキシ基、ブチルフェノキシ基、i−ブチルフェノキシ基、t−ブチルフェノキシ基、ペンチルフェノキシ基、イソアミルフェノキシ基、ヘキシルフェノキシ基、ヘプチルフェノキシ基、オクチルフェノキシ基、ノニルフェノキシ基、デシルフェノキシ基、ドデシルフェノキシ基などが例示される。
アリールチオ基としては、炭素数は通常6〜60程度であり、好ましくは炭素数7〜48である。具体的には、フェニルチオ基、C1〜C12アルコキシフェニルチオ基、C1〜C12アルキルフェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基、ペンタフルオロフェニルチオ基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニルチオ基、C1〜C12アルキルフェニルチオ基が好ましい。
アリールアルキル基は、炭素数は通常7〜60程度であり、好ましくは7〜48である。具体的には、フェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル基が好ましい。
アリールアルコキシ基は、炭素数は通常7〜60程度であり、好ましくは炭素数7〜48である。具体的には、フェニルメトキシ基、フェニルエトキシ基、フェニルブトキシ基、フェニルペンチロキシ基、フェニルヘキシロキシ基、フェニルヘプチロキシ基、フェニルオクチロキシ基などのフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基、1−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基、2−ナフチル−C1〜C12アルコキシ基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルコキシ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルコキシ基が好ましい。
アリールアルキルチオ基は、炭素数は通常7〜60程度であり、好ましくは炭素数7〜48である。具体的には、フェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルチオ基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルチオ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルチオ基が好ましい。
アリールアルケニル基は、炭素数は通常7〜60程度であり、好ましくは炭素数7〜48である。具体的には、フェニル−C2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルケニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルケニル基、1−ナフチル−C2〜C12アルケニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルケニル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルケニル基、C2〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルケニル基が好ましい。
アリールアルキニル基は、炭素数は通常7〜60程度であり、好ましくは炭素数7〜48である。具体的には、フェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルキニル基、1−ナフチル−C2〜C12アルキニル基、2−ナフチル−C2〜C12アルキニル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル−C2〜C12アルキニル基、C1〜C12アルキルフェニル−C2〜C12アルキニル基が好ましい。
置換アミノ基としては、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基から選ばれる1または2個の基で置換されたアミノ基があげられ、該アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基は置換基を有していてもよい。炭素数は該置換基の炭素数を含めないで通常1〜60程度であり、好ましくは炭素数2〜48である。
具体的には、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジプロピルアミノ基、i−プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、i−ブチルアミノ基、t−ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ノニルアミノ基、デシルアミノ基、3,7−ジメチルオクチルアミノ基、ラウリルアミノ基、ピロリジル基、ピペリジル基、ジトリフルオロメチルアミノ基フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、C1〜C12アルコキシフェニルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル)アミノ基、1−ナフチルアミノ基、2−ナフチルアミノ基、ペンタフルオロフェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、ピリダジニルアミノ基、ピリミジルアミノ基、ピラジルアミノ基、トリアジルアミノ基フェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルアミノ基、ジ(C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、ジ(C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキル)アミノ基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルアミノ基などが例示される。
置換シリル基としては、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基から選ばれる1、2または3個の基で置換されたシリル基があげられ、炭素数は通常1〜60程度であり、好ましくは炭素数3〜48である。なお該アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基は置換基を有していてもよい。
具体的には、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリ−i−プロピルシリル基、ジメチル−i−プロピリシリル基、ジエチル−i−プロピルシリル基、t−ブチルシリルジメチルシリル基、ペンチルジメチルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメチルシリル基、2−エチルヘキシル−ジメチルシリル基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメチルシリル基、3,7−ジメチルオクチル−ジメチルシリル基、ラウリルジメチルシリル基、フェニル−C1〜C12アルキルシリル基、C1〜C12アルコキシフェニル−C1〜C12アルキルシリル基、C1〜C12アルキルフェニル−C1〜C12アルキルシリル基、1−ナフチル−C1〜C12アルキルシリル基、2−ナフチル−C1〜C12アルキルシリル基、フェニル−C1〜C12アルキルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリ−p−キシリルシリル基、トリベンジルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基などが例示される。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示される。
アシル基は、炭素数は通常2〜20程度であり、好ましくは炭素数2〜18である。具体的には、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、トリフルオロアセチル基、ペンタフルオロベンゾイル基などが例示される。
アシルオキシ基は、炭素数は通常2〜20程度であり、好ましくは炭素数2〜18である。具体的には、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基、ペンタフルオロベンゾイルオキシ基などが例示される。
イミノ基は、炭素数2〜20程度であり、好ましくは炭素数2〜18である。具体的には、以下の構造式で示される基などが例示される。

Figure 0004576918
アミド基は、炭素数は通常2〜20程度であり、好ましくは炭素数2〜18である。具体的には、ホルムアミド基、アセトアミド基、プロピオアミド基、ブチロアミド基、ベンズアミド基、トリフルオロアセトアミド基、ペンタフルオロベンズアミド基、ジホルムアミド基、ジアセトアミド基、ジプロピオアミド基、ジブチロアミド基、ジベンズアミド基、ジトリフルオロアセトアミド基、ジペンタフルオロベンズアミド基、などが例示される。
酸イミド基としては、酸イミドからその窒素原子に結合した水素原子を除いて得られる残基があげられ、通常炭素数2〜60程度であり、好ましくは炭素数2〜48である。具体的には以下に示す基が例示される。


Figure 0004576918
1価の複素環基とは、複素環化合物から水素原子1個を除いた残りの原子団をいい、炭素数は通常4〜60程度であり、好ましくは4〜20である。なお、複素環基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。ここに複素環化合物とは、環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素、硫黄、窒素、燐、硼素などのヘテロ原子を環内に含むものをいう。具体的には、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基、ピペリジル基、キノリル基、イソキノリル基などが例示され、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基が好ましい。
置換カルボキシル基は、通常炭素数2〜60程度であり、好ましくは炭素数2〜48である。アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基で置換されたカルボキシル基をいい、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、i−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシロキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシロキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、デシロキシカルボニル基、3,7−ジメチルオクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基、ペンタフルオロエトキシカルボニル基、パーフルオロブトキシカルボニル基、パーフルオロヘキシルオキシカルボニル基、パーフルオロオクチルオキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、ナフトキシカルボニル基、ピリジルオキシカルボニル基、などが挙げられる。なお該アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基は置換基を有していてもよい。置換カルボキシル基の炭素数には該置換基の炭素数は含まれない。
上記置換基の例のうち、アルキル鎖を含む置換基においては、それらは直鎖、分岐または環状のいずれかまたはそれらの組み合わせであってもよく、直鎖でない場合、例えば、イソアミル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基、シクロヘキシル基、4−C1〜C12アルキルシクロヘキシル基などが例示される。また、2つのアルキル鎖の先端が連結されて環を形成していても良い。さらに、アルキル鎖の一部のメチル基やメチレン基がヘテロ原子を含む基や一つ以上のフッ素で置換されたメチル基やメチレン基で置き換えられていてもよく、それらのヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子などが例示される。さらに、置換基の例のうち、アリール基や複素環基をその一部に含む場合は、それらがさらに1つ以上の置換基を有していてもよい。
式(1)の−L―Yで示される基におけるLはアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基およびシアノ基から選ばれる基で置換されていてもよいアルキレン基を表し、Lが炭素数2以上のアルキレン基の場合、該アルキレン基に含まれる−CH2−基の一つ以上が、−O−,−S−,―CO−,−CO2−、−SO−,―SO2―,−SiR34−,−NR5−,−BR6−,−PR7−または−P(=O)(R8)―で置き換えられていてもよい。R3、R4、R5、R6、R7およびR8は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基またはシアノ基を表す。
ここで、R3〜R8におけるアルキル基の炭素数は、通常1〜20程度であり、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、 i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、ラウリル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基などが挙げられ、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基が好ましい。
アリール基の炭素数は、通常6〜60程度であり、その具体例としては、フェニル基、C1〜C12アルコキシフェニル基、C1〜C12アルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、ペンタフルオロフェニル基などが例示され、C1〜C12アルコキシフェニル基、C1〜C12アルキルフェニル基が好ましい。ここに、アリール基とは、芳香族炭化水素から、水素原子1個を除いた原子団であり、縮合環をもつもの、独立したベンゼン環または縮合環2個以上が直接またはビニレン等の基を介して結合したものも含まれる。
1価の複素環基とは、複素環化合物から水素原子1個を除いた残りの原子団をいい、炭素数は通常4〜60程度であり、好ましくは4〜20である。なお、1価の複素環基の炭素数には、置換基の炭素数は含まれない。ここに複素環化合物とは、環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素、硫黄、窒素、燐、硼素などのヘテロ原子を環内に含むものをいう。具体的には、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基、ピペリジル基、キノリル基、イソキノリル基などが例示され、チエニル基、C1〜C12アルキルチエニル基、ピリジル基、C1〜C12アルキルピリジル基が好ましい。
3〜R8がアルキル鎖を含む場合、該アルキル鎖は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、複数のアルキル鎖の先端が互いに連結して環を形成していてもよい。該アルキル基に含まれる−CH2−基の一つ以上が、−O−,−S−,―CO−,−CO2−、−SO−,―SO2―,−SiR910−,−NR11−,−BR12−,−PR13−、−P(=O)(R14)―からなる群から選ばれる基と置換されていてもよい。R9〜R14は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基およびシアノ基からなる群から選ばれる基を示す。
Lの具体例としては、下記式(6)で例示された基が挙げられる。

Figure 0004576918

(ここで、 ※ はAr1に結合する部位、pは1〜12の正の整数を表し、メチレン基の任意の数の水素原子がR''で置換されていてもよい。)
ここでR’’はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基、シアノ基等であり、R’’の具体的な例としてはR’で例示したものと同様のものが挙げられ、R''が二つ以上存在する場合はそれらは互いに同一であっても異なっていてもよい。
該アルキレン基に含まれる−CH2−基の一つ以上が、−O−,−S−,―CO−,−CO2−、−SO−,―SO2―,−SiR34−,−NR5−,−BR6−,−PR7−または−P(=O)(R8)―で置きかえられている場合の例としては、上記―C(R’’)2−の一つ以上が−O−,−S−,―CO−,−CO2−、−SO−,―SO2―,−SiR34−,−NR5−,−BR6−,−PR7−または−P(=O)(R8)―で置きかえられており、二つ以上が置き換えられている場合、それらは互いに独立で隣接していない。
Lの好ましい例としては(6)の式で表されるか、あるいは、(6)の式の−CH2−の一つあるいは二つが、−O−,−S−,−SiR34−,−NR5−で置きかえられている場合である。
中でも、p=1〜3であることが好ましく、Ar1に結合する部位が−O−,−S−,−SiR34−,−NR5−で置きかえられている場合が好ましい。
式(1)中、Ar1は、アリーレン基または2価の複素環基を表し、該Ar1は、−L―Yで示される基1個以上4個以下を環上に有し、さらに置換基を有していてもよい。アリーレン基の環を構成する炭素数は6〜60程度であり、2価の複素環基の環を構成する炭素数は4〜60程度である。
−L―Yで示される基としては、例えば以下の式で表される基が好ましい。
Figure 0004576918
Figure 0004576918
Figure 0004576918
Ar1としては、例えば、下記式(2−1)、(2−2)があげられる。

Figure 0004576918

〔式中、−X−は−C(R2122)−、−S−または−O−を表し、R21およびR22はそれぞれ独立に、アルキル基、アリール基、1価の複素環基または-L-Yで示される基を表し、A環、B環、C環およびD環はそれぞれ独立に環上に−L―Yで示される基を有していてもよい芳香環を表し、LおよびYは前記と同じ意味を表し、LおよびYがそれぞれ複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、式(2-1)中および式(2,2)中の−L―Yで示される基の合計数はそれぞれ1個以上4個以下である。〕
芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、テトラセン環、ペンタセン環、ピレン環、フェナントレン環等の芳香族炭化水素環;ピリジン環、ビピリジン環、フェナントロリン環、キノリン環、イソキノリン環、チオフェン環、フラン環、ピロール環などの複素芳香環が挙げられる。ここでA環、B環、C環およびD環の芳香環の種類は、互いに独立で同一でも異なっていてもよい。
また、A環、B環、C環およびD環が芳香族炭化水素環であるものが好ましい。
21およびR22の定義および具体例は上記R3〜R8 と同じである。
A環、B環、C環およびD環が有していてもよい置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基およびシアノ基が挙げられる。
式(2-1)および(2-2)の中で、アリーレン基に該当するものの具体例としては、それぞれの下記式(4-1)〜(4-3)において、それぞれのRのうち1個以上4個以下が−L―Yであるものが例示される。

Figure 0004576918
式(2-1)、(2-2)の中で、2価の複素環基に該当するものの具体例としては、下記式(4-4)〜(4-23)において、それぞれのRのうち1個以上4個以下が−L―Yであるものが例示される。
Figure 0004576918
Figure 0004576918
Figure 0004576918

Figure 0004576918
アリーレン基の例としては、また、下式(4−24)〜(4−58)で示され、それぞれのRのうち1個以上4個以下が−L―Yであるものが例示される。
Figure 0004576918

Figure 0004576918


Figure 0004576918
Figure 0004576918


Figure 0004576918


Figure 0004576918

Figure 0004576918



Figure 0004576918
2価の複素環基の例としては、また、下式(4−59)〜(4−164)で示され、それぞれのRのうち1個以上4個以下が−L―Yであるものが例示される。

Figure 0004576918
Figure 0004576918
Figure 0004576918
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Figure 0004576918

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Figure 0004576918

Figure 0004576918

上記式(4−1)〜(4−164)におけるRはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基およびシアノ基、−L−Yで示される基等である。
上記Ar1の例において、1つの構造式中に複数のRを有しているが、それらは同一の基であってもよいし、異なる基であってもよく、それぞれ独立に選択される。但し、Rが4個以上の場合はそのうち1個以上4個以下が、−X−Yで示される基であり、Rが3個以下の場合はそのうち1個以上、Rの最大数以下の基が、−X−Yで示される基である。
式(1)のアリーレン基、2価の複素環基におけるアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、置換カルボキシル基の定義、具体例は、脂肪族複素環基におけるそれらの定義、具体例と同じである。
中でも、Ar1が上記式(2-1)または(2−2)であることが好ましく、特にAr1が上記式(2-1)である場合が好ましい。
上記式(2-1)、(2-2)において、A環、B環、C環およびD環が芳香族炭化水素環であることがさらに好ましい。
上記式(2-1)、(2-2)において、−X−が−C(R2122)−〔ここで、R21およびR22は前記と同じ意味を表す。〕である場合
(例えば、(4−1)〜(4−3))
;−X−が−O−である場合(例えば、(4−4)〜(4−6)(4−10)、(4−12)、(4−14)、(4−16)、(4−18)、(4−20)、(4−22))
;−X−が−S−である場合(例えば、(4−7)〜(4−9)(4−11)、(4−13)、(4−15)、(4−17)、(4−19)、(4−21)、(4−23))
がさらに好ましい。
中でも、下記式(3−1)〜(3−5)で示される場合がさらに好ましく、(3−1)で示される場合が特に好ましい。

Figure 0004576918

式(3−1)
Figure 0004576918
式(3−2) 式(3−3)

Figure 0004576918

式(3−4) 式(3−5)

〔式中、X、LおよびYは前記と同じ意味を表す。Yと結合していないLの結合手は図示した線が交差しているいずれかの芳香環に直接連結している。〕
なお上式(3−1)〜(3−5)においてXが−C(R2122)−の場合には、R21およびR22の1または2が−L-Yである場合も含む。
上式(3−1)〜(3−5)においてXが−C(R2122)−の場合には、R21およびR22の少なくとも一方が−L-Yである場合が好ましい。
上式(3−1)〜(3−5)においてXが−S−または−O−の場合には、−L−の上式(3−1)〜(3−5)に直結する部分は−O−,−S−,−SiR34−,−NR5−で置きかえられている場合が好ましい。
上記式(1)においてR1およびR2は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基またはシアノ基を表す。
ここでR1、R2におけるアルキル基、アリール基、1価の複素環基の具体例としては、上記R3〜R8で示したものと同じものが例示される。
1、R2がアルキル鎖を含む場合、該アルキル鎖は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、複数のアルキル鎖の先端が互いに連結して環を形成していてもよい。該アルキル基に含まれる−CH2−基の一つ以上が、−O−,−S−,―CO−,−CO2−、−SO−,―SO2―,−SiR910−,−NR11−,−BR12−,−PR13−、−P(=O)(R14)―からなる群から選ばれる基と置換されていてもよい。R9〜R14は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜60のアリール基、炭素数4〜60の複素環化合物およびシアノ基からなる群から選ばれる基を示す。
上記式(1)で示される繰り返し単位の合計の量は通常、本発明の高分子化合物が有する全繰り返し単位の合計の1モル%以上100モル%以下である。好ましくは、10モル%以上100モル%以下である。
本発明の高分子化合物は、蛍光特性や電荷輸送特性を損なわない範囲で、上記式(1)で示される繰り返し単位以外の繰り返し単位を含んでいてもよいが、
1モル%以上90モル%以下である。好ましくは、10モル%以上90モル%以下であり、より好ましくは、50モル%以上90モル%以下である。
また、式(1)で示される繰り返し単位に加え、それ以外の繰り返し単位を1種類以上含む共重合体の場合、本発明の高分子化合物が含むことができる、上記式(1)以外の繰り返し単位として、下記式(7)、式(8)、式(9)、式(10)、式(11)、式(12)または式(13)で示される繰り返し単位が好ましい。

Figure 0004576918

〔式中、R20は、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を示す。nは0〜4の整数を示す。R20が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。
式(7)の具体例としては、
Figure 0004576918

があげられる。

Figure 0004576918

〔式中、R21およびR22は、それぞれ独立にアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を示す。Oおよびpはそれぞれ独立に0〜3の整数を示す。R21およびR22がそれぞれ複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。〕
式(8)の具体例としては
Figure 0004576918

があげられる。

Figure 0004576918
〔式中、R25およびR26は、それぞれ独立にアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を示す。qおよびrはそれぞれ独立に0〜4の整数を示す。R23およびR24は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を示す。R25およびR26がそれぞれ複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。〕
式(9)の具体例としては
Figure 0004576918

があげられる。

Figure 0004576918
〔式中、R26は、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を示す。sは0〜2の整数を示す。Ar2およびAr3はそれぞれ独立にアリーレン基、2価の複素環基を示す。saおよびsbはそれぞれ独立に0または1を示す。
2は、O、S、SO、SO2、Se,またはTeを示す。R26が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。〕
式(10)の具体例としては
Figure 0004576918

があげられる。

Figure 0004576918

〔式中、R27およびR28は、それぞれ独立にアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を示す。〜2の整数を示す。tおよびuはそれぞれ独立に0〜4の整数を示す。X2は、O、S、SO2、Se,Te、N−R29、またはSiR3031を示す。X3およびX4は、それぞれ独立にNまたはC−R32を示す。R29、R30 31およびR32はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基または1価の複素環基を示す。R27、R28およびR32がそれぞれ複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。〕
式(11)で示される繰り返し単位の中央の5員環の例としては、チアジアゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、チオフェン、フラン、シロールなどが挙げられる。
式(11)の具体例としては
Figure 0004576918

があげられる。

Figure 0004576918

〔式中、R33およびR38は、それぞれ独立にアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を示す。vおよびwはそれぞれ独立に0〜4の整数を示す。R34、R35、R36およびR37は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基またはシアノ基を示す。Ar4はアリーレン基、2価の複素環基または金属錯体構造を有する2価の基を示す。R33およびR38がそれぞれ複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。〕
式(12)の具体例としては
Figure 0004576918

があげられる。

Figure 0004576918

式中、Ar11、Ar12、Ar13およびAr14は、それぞれ独立にアリーレン基または2価の複素環基を表す。Ar15、Ar16およびAr17は、それぞれ独立にアリール基または1価の複素環基を表す。nnおよびmmはそれぞれ独立に0または1を表し、0≦nn+mm≦1である。
上記式(13)で示される繰り返し単位の具体例としては、以下のものが挙げられる。

Figure 0004576918

Figure 0004576918

Figure 0004576918
上記式Rは前記(4−1)〜(4−164)等におけると同じ定義である。上記の例において、1つの構造式中に複数のRを有しているが、それらは同一であってもよいし、異なる基であってもよい。溶媒への溶解性を高めるためには、水素原子以外を1つ以上有していることが好ましく、また置換基を含めた繰り返し単位の形状の対称性が少ないことが好ましい。
さらに、上記式においてRがアリール基や複素環基をその一部に含む場合は、それらがさらに1つ以上の置換基を有していてもよい。
また、上記式においてRがアルキル鎖を含む置換基においては、それらは直鎖、分岐または環状のいずれかまたはそれらの組み合わせであってもよく、直鎖でない場合、例えば、イソアミル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基、シクロヘキシル基、4−C1〜C12アルキルシクロヘキシル基などが例示される。高分子化合物の溶媒への溶解性を高めるためには、1つ以上に環状または分岐のあるアルキル鎖が含まれることが好ましい。
また、複数のRが連結して環を形成していてもよい。さらに、Rがアルキル鎖を含む基の場合は、該アルキル鎖は、ヘテロ原子を含む基で中断されていてもよい。ここに、ヘテロ原子としては、酸素原子、硫黄原子、窒素原子などが例示される。
式(2-1)、(2-2)で表される本発明の高分子化合物において、特に-X-=-O-、-S-の場合の高分子化合物は蛍光強度が優れる。
また、本発明の高分子化合物は、ランダム、ブロックまたはグラフト共重合体であってもよいし、それらの中間的な構造を有する高分子、例えばブロック性を帯びたランダム共重合体であってもよい。蛍光またはりん光の量子収率の高い高分子発光体(高分子量の発光材料)を得る観点からは完全なランダム共重合体よりブロック性を帯びたランダム共重合体やブロックまたはグラフト共重合体が好ましい。主鎖に枝分かれがあり、末端部が3つ以上ある場合やデンドリマーも含まれる。
また、これらの繰り返し単位が、非共役の単位で連結されていてもよいし、繰り返し単位にそれらの非共役部分が含まれていてもよい。結合構造としては、以下に示すもの、および以下に示すもののうち2つ以上を組み合わせたものなどが例示される。ここで、Rは前記のものと同じ置換基から選ばれる基であり、Arは炭素数6〜60個の炭化水素基を示す。



Figure 0004576918

また、本発明の高分子化合物は、ランダム、ブロックまたはグラフト共重合体であってもよいし、それらの中間的な構造を有する高分子、例えばブロック性を帯びたランダム共重合体であってもよい。蛍光の量子収率の高い高分子蛍光体を得る観点からは完全なランダム共重合体よりブロック性を帯びたランダム共重合体やブロックまたはグラフト共重合体が好ましい。主鎖に枝分かれがあり、末端部が3つ以上ある場合やデンドリマーも含まれる。
また、本発明の高分子化合物の末端基は、重合活性基がそのまま残っていると、素子にしたときの発光特性や寿命が低下する可能性があるので、安定な基で保護されていてよい。主鎖の共役構造と連続した共役結合を有しているものが好ましく、例えば、炭素―炭素結合を介してアリール基または複素環基と結合している構造が例示される。具体的には、特開平9−45478号公報の化10に記載の置換基等が例示される。
本発明の高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量は103〜108であり、好ましくは104〜106である。また、ポリスチレン換算の重量平均分子量は通常103〜108であり、好ましくは5×104〜5×106である。
本発明の高分子化合物に対する良溶媒としては、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、デカリン、n−ブチルベンゼンなどが例示される。高分子化合物の構造や分子量にもよるが、通常は本発明の高分子化合物をこれらの溶媒に0.1重量%以上溶解させることができる。
本発明の高分子化合物は例えば、次のようにして製造することができる。
主鎖にビニレン基を有する場合には、例えば特開平5−202355号公報に記載の方法が挙げられる。すなわち、ホルミル基を有する化合物とホスホニウムメチル基を有する化合物との、もしくはホルミル基とジホスホニウム塩化合物とのWittig反応による重合、ジアルデヒド化合物とジ亜リン酸エステル化合物とのHorner−Wandsworth−Emmosons法による重合、ビニル基を有する化合物とハロゲン原子を有する化合物とのHeck反応による重合、モノハロゲン化メチル基を2つあるいは2つ以上有する化合物の脱ハロゲン化水素法による重縮合、スルホニウム塩基を2つあるいは2つ以上有する化合物のスルホニウム塩分解法による重縮合、ホルミル基を有する化合物とシアノ基を有する化合物とのKnoevenagel反応による重合などの方法、ホルミル基を2つあるいは2つ以上有する化合物のMcMurry反応による重合などの方法が例示される。
また、主鎖にビニレン基を有しない場合には、例えば該当するモノマーからSuzukiカップリング反応により重合する方法、Grignard反応により重合する方法、Ni(0)錯体により重合する方法、FeCl3等の酸化剤により重合する方法、電気化学的に酸化重合する方法、あるいは適当な脱離基を有する中間体高分子の分解による方法などが例示される。
これらのうち、Wittig反応による重合、Heck反応による重合、Knoevenagel反応による重合、およびSuzukiカップリング反応により重合する方法、Grignard反応により重合する方法、ニッケルゼロ価錯体により重合する方法が、構造制御がしやすいので好ましい。
本発明の高分子化合物を高分子LED等に用いる場合、その純度が発光特性等の素子の性能に影響を与えるため、重合前のモノマーを蒸留、昇華精製、再結晶等の方法で精製したのちに重合することが好ましい。また重合後、再沈精製、クロマトグラフィーによる分別等の純化処理をすることが好ましい。
次に本発明の高分子化合物の用途について説明する。
本発明の高分子化合物は、通常、固体状態で蛍光または燐光を有し、高分子発光体(高分子量の発光材料)として用いることができる。また、該高分子化合物は優れた電子輸送能を有しており、高分子LED用材料や電荷輸送材料として好適に用いることができる。該高分子発光体を用いた高分子LEDは低電圧、高効率で駆動できる高性能の高分子LEDである。従って、該高分子LEDは液晶ディスプレイのバックライト、または照明用としての曲面状や平面状の光源、セグメントタイプの表示素子、ドットマトリックスのフラットパネルディスプレイ等の装置に好ましく使用できる。
また、本発明の高分子化合物はレーザー用色素、有機太陽電池用材料、有機トランジスタ用の有機半導体、導電性薄膜、有機半導体薄膜などの伝導性薄膜用材料としても用いることができる。
さらに、蛍光や燐光を発する発光性薄膜材料としても用いることができる。
次に、本発明の高分子LEDについて説明する。
本発明の高分子LEDは、陽極および陰極からなる電極間に、有機層を有し、該有機層が本発明の高分子化合物を含むことを特徴とする。
有機層は、発光層、正孔輸送層、電子輸送層等のいずれであってもよいが、有機層が発光層であることが好ましい。
ここに、発光層とは、発光する機能を有する層をいい、正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有する層をいい、電子輸送層とは、電子を輸送する機能を有する層をいう。なお、電子輸送層と正孔輸送層を総称して電荷輸送層と呼ぶ。発光層、正孔輸送層、電子輸送層は、それぞれ独立に2層以上用いてもよい。
有機層が発光層である場合、有機層である発光層がさらに正孔輸送性材料、電子輸送性材料または蛍光性材料を含んでいてもよい。
本発明の高分子化合物と正孔輸送性材料と混合する場合には、その混合物全体に対して、正孔輸送性材料の混合割合は1wt%〜80wt%であり、好ましくは5wt%〜60wt%である。本発明の高分子材料と電子輸送性材料を混合する場合には、その混合物全体に対して電子輸送性材料の混合割合は1wt%〜80wt%であり、好ましくは5wt%〜60wt%である。さらに、本発明の高分子化合物と蛍光性材料を混合する場合にはその混合物全体に対して蛍光性材料の混合割合は1wt%〜80wt%であり、好ましくは5wt%〜60wt%である。本発明の高分子化合物と蛍光性材料、正孔輸送性材料および/または電子輸送性材料を混合する場合にはその混合物全体に対して蛍光性材料の混合割合は1wt%〜50wt%であり、好ましくは5wt%〜40wt%であり、正孔輸送性材料と電子輸送性材料はそれらの合計で1wt%〜50wt%であり、好ましくは5wt%〜40wt%であり、本発明の高分子化合物の含有量は99wt%〜20wt%である。
混合する正孔輸送性材料、電子輸送性材料、蛍光性材料は公知の低分子化合物や高分子化合物が使用できるが、高分子化合物を用いることが好ましい。 高分子化合物の正孔輸送性材料、電子輸送性材料および蛍光性材料としては、WO99/13692、WO99/48160、GB2340304A、WO00/53656、WO01/19834、WO00/55927、GB2348316、WO00/46321、WO00/06665、WO99/54943、WO99/54385、US5777070、WO98/06773、WO97/05184、WO00/35987、WO00/53655、WO01/34722、WO99/24526、WO00/22027、WO00/22026、WO98/27136、US573636、WO98/21262、US5741921、WO97/09394、WO96/29356、WO96/10617、EP0707020、WO95/07955、特開平2001−181618、特開平2001−123156、特開平2001−3045、特開平2000−351967、特開平2000−303066、特開平2000−299189、特開平2000−252065、特開平2000−136379、特開平2000−104057、特開平2000−80167、特開平10−324870、特開平10−114891、特開平9−111233、特開平9−45478等に開示されているポリフルオレン、その誘導体および共重合体、ポリアリーレン、その誘導体および共重合体、ポリアリーレンビニレン、その誘導体および共重合体、芳香族アミンおよびその誘導体の(共)重合体が例示される。
低分子化合物の蛍光性材料としでは、例えば、ナフタレン誘導体、アントラセンもしくはその誘導体、ペリレンもしくはその誘導体、ポリメチン系、キサンテン系、クマリン系、シアニン系などの色素類、8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属錯体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエンもしくはその誘導体、またはテトラフェニルブタジエンもしくはその誘導体などを用いることができる。
具体的には、例えば特開昭57−51781号、同59−194393号公報に記載されているもの等、公知のものが使用可能である。
本発明の組成物は、正孔輸送材料、電子輸送材料および蛍光材料から選ばれる少なくとも1種類の材料と本発明の高分子化合物の少なくとも1種類を含有するものであり、発光材料や電荷輸送材料等として用いることができる。
正孔輸送材料、電子輸送材料および蛍光材料から選ばれる少なくとも1種類の材料と本発明の高分子化合物の含有比率は、用途に応じて決めればよいが、発光材料の用途の場合は、上記の発光層におけると同じ含有比率が好ましい。
本発明の高分子LEDにおける発光層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、例えば1nmから1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
発光層の形成方法としては、例えば、溶液からの成膜による方法が例示される。
溶液からの成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。パターン形成や多色の塗分けが容易であるという点で、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の印刷法が好ましい。
印刷法等で用いるインク組成物としては、少なくとも1種類の本発明の高分子化合物が含有されていればよく、また本発明の高分子化合物以外に正孔輸送材料、電子輸送材料、蛍光材料、溶媒、安定剤などの添加剤を含んでいてもよい。
該インク組成物中における本発明の高分子化合物の割合は、溶媒を除いた組成物の全重量に対して20wt%〜100wt%であり、好ましくは40wt%〜100wt%である。
またインク組成物中に溶媒が含まれる場合の溶媒の割合は、組成物の全重量に対して1wt%〜99.9wt%であり、好ましくは60wt%〜99.5wt%であり、さらに好ましく80wt%〜99.0wt%である。
インク組成物の粘度は印刷法によって異なるが、インクジェットプリント法などインク組成物が吐出装置を経由するもの場合には、吐出時の目づまりや飛行曲がりを防止するために粘度が25℃において1〜20mPa・sの範囲であることが好ましい。
インク組成物として用いる溶媒としては特に制限はないが、該インク組成物を構成する溶媒以外の材料を溶解または均一に分散できるものが好ましい。該インク組成物を構成する材料が非極性溶媒に可溶なものである場合に、該溶媒としてクロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒が例示される。
また、本発明の高分子LEDとしては、陰極と発光層との間に、電子輸送層を設けた高分子LED、陽極と発光層との間に、正孔輸送層を設けた高分子LED、陰極と発光層との間に、電子輸送層を設け、かつ陽極と発光層との間に、正孔輸送層を設けた高分子LED等が挙げられる。
例えば、具体的には、以下のa)〜d)の構造が例示される。
a)陽極/発光層/陰極
b)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
c)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
d)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(ここで、/は各層が隣接して積層されていることを示す。以下同じ。)
本発明の高分子LEDが正孔輸送層を有する場合、使用される正孔輸送性材料としては、ポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリピロールもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体などが例示される。
具体的には、該正孔輸送性材料として、特開昭63−70257号公報、同63−175860号公報、特開平2−135359号公報、同2−135361号公報、同2−209988号公報、同3−37992号公報、同3−152184号公報に記載されているもの等が例示される。
これらの中で、正孔輸送層に用いる正孔輸送性材料として、ポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミン化合物基を有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘導体、またはポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体等の高分子正孔輸送性材料が好ましく、さらに好ましくはポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体である。
また、低分子化合物の正孔輸送性材料としてはピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体が例示される。低分子の正孔輸送性材料の場合には、高分子バインダーに分散させて用いることが好ましい。
混合する高分子バインダーとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。該高分子バインダーとして、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)もしくはその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)もしくはその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン等が例示される。
ポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体は、例えばビニルモノマーからカチオン重合またはラジカル重合によって得られる。
ポリシランもしくはその誘導体としては、ケミカル・レビュー(Chem.Rev.)第89巻、1359頁(1989年)、英国特許GB2300196号公開明細書に記載の化合物等が例示される。合成方法もこれらに記載の方法を用いることができるが、特にキッピング法が好適に用いられる。
ポリシロキサンもしくはその誘導体は、シロキサン骨格構造には正孔輸送性がほとんどないので、側鎖または主鎖に上記低分子正孔輸送性材料の構造を有するものが好適に用いられる。特に正孔輸送性の芳香族アミンを側鎖または主鎖に有するものが例示される。
正孔輸送層の成膜の方法に制限はないが、低分子正孔輸送性材料では、高分子バインダーとの混合溶液からの成膜による方法が例示される。また、高分子正孔輸送性材料では、溶液からの成膜による方法が例示される。
溶液からの成膜に用いる溶媒としては、正孔輸送性材料を溶解させるものであれば特に制限はない。該溶媒として、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒が例示される。
溶液からの成膜方法としては、溶液からのスピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
正孔輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該正孔輸送層の膜厚としては、例えば1nmから1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
本発明の高分子LEDが電子輸送層を有する場合、使用される電子輸送性材料としては公知のものが使用でき、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタンもしくはその誘導体、ベンゾキノンもしくはその誘導体、ナフトキノンもしくはその誘導体、アントラキノンもしくはその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタンもしくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレンもしくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリンもしくはその誘導体、ポリキノキサリンもしくはその誘導体、ポリフルオレンもしくはその誘導体等が例示される。
具体的には、特開昭63−70257号公報、同63−175860号公報、特開平2−135359号公報、同2−135361号公報、同2−209988号公報、同3−37992号公報、同3−152184号公報に記載されているもの等が例示される。
これらのうち、オキサジアゾール誘導体、ベンゾキノンもしくはその誘導体、アントラキノンもしくはその誘導体、または8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリンもしくはその誘導体、ポリキノキサリンもしくはその誘導体、ポリフルオレンもしくはその誘導体が好ましく、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ポリキノリンがさらに好ましい。
電子輸送層の成膜法としては特に制限はないが、低分子電子輸送性材料では、粉末からの真空蒸着法、または溶液もしくは溶融状態からの成膜による方法が、高分子電子輸送材料では溶液または溶融状態からの成膜による方法がそれぞれ例示される。溶液または溶融状態からの成膜時には、上記の高分子バインダーを併用してもよい。
溶液からの成膜に用いる溶媒としては、電子輸送材料および/または高分子バインダーを溶解させるものであれば特に制限はない。該溶媒として、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒が例示される。
溶液または溶融状態からの成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法等の塗布法を用いることができる。
電子輸送層の膜厚としては、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該電子輸送層の膜厚としては、例えば1nmから1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、さらに好ましくは5nm〜200nmである。
また、電極に隣接して設けた電荷輸送層のうち、電極からの電荷注入効率を改善する機能を有し、素子の駆動電圧を下げる効果を有するものは、特に電荷注入層(正孔注入層、電子注入層)と一般に呼ばれることがある。
さらに電極との密着性向上や電極からの電荷注入の改善のために、電極に隣接して前記の電荷注入層又は膜厚2nm以下の絶縁層を設けてもよく、また、界面の密着性向上や混合の防止等のために電荷輸送層や発光層の界面に薄いバッファー層を挿入してもよい。
積層する層の順番や数、および各層の厚さについては、発光効率や素子寿命を勘案して適宜用いることができる。
本発明において、電荷注入層(電子注入層、正孔注入層)を設けた高分子LEDとしては、陰極に隣接して電荷注入層を設けた高分子LED、陽極に隣接して電荷注入層を設けた高分子LEDが挙げられる。
例えば、具体的には、以下のe)〜p)の構造が挙げられる。
e)陽極/電荷注入層/発光層/陰極
f)陽極/発光層/電荷注入層/陰極
g)陽極/電荷注入層/発光層/電荷注入層/陰極
h)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
i)陽極/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極
j)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極
k)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/陰極
l)陽極/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
m)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
n)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
o)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
p)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
電荷注入層の具体的な例としては、導電性高分子を含む層、陽極と正孔輸送層との間に設けられ、陽極材料と正孔輸送層に含まれる正孔輸送性材料との中間の値のイオン化ポテンシャルを有する材料を含む層、陰極と電子輸送層との間に設けられ、陰極材料と電子輸送層に含まれる電子輸送性材料との中間の値の電子親和力を有する材料を含む層などが例示される。
上記電荷注入層が導電性高分子を含む層の場合、該導電性高分子の電気伝導度は、10-5S/cm以上103以下であることが好ましく、発光画素間のリーク電流を小さくするためには、10-5S/cm以上102以下がより好ましく、10-5S/cm以上101以下がさらに好ましい。
上記電荷注入層が導電性高分子を含む層の場合、該導電性高分子の電気伝導度は、10-5S/cm以上103S/cm以下であることが好ましく、発光画素間のリーク電流を小さくするためには、10-5S/cm以上102S/cm以下がより好ましく、10-5S/cm以上101S/cm以下がさらに好ましい。
通常は該導電性高分子の電気伝導度を10-5S/cm以上103以下とするために、該導電性高分子に適量のイオンをドープする。
ドープするイオンの種類は、正孔注入層であればアニオン、電子注入層であればカチオンである。アニオンの例としては、ポリスチレンスルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、樟脳スルホン酸イオンなどが例示され、カチオンの例としては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオンなどが例示される。
電荷注入層の膜厚としては、例えば1nm〜100nmであり、2nm〜50nmが好ましい。
電荷注入層に用いる材料は、電極や隣接する層の材料との関係で適宜選択すればよく、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリピロールおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、ポリチエニレンビニレンおよびその誘導体、ポリキノリンおよびその誘導体、ポリキノキサリンおよびその誘導体、芳香族アミン構造を主鎖または側鎖に含む重合体などの導電性高分子、金属フタロシアニン(銅フタロシアニンなど)、カーボンなどが例示される。
膜厚2nm以下の絶縁層は電荷注入を容易にする機能を有するものである。上記絶縁層の材料としては、金属フッ化物、金属酸化物、有機絶縁材料等が挙げられる。膜厚2nm以下の絶縁層を設けた高分子LEDとしては、陰極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を設けた高分子LED、陽極に隣接して膜厚2nm以下の絶縁層を設けた高分子LEDが挙げられる。
具体的には、例えば、以下のq)〜ab)の構造が挙げられる。
q)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/陰極
r)陽極/発光層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
s)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
t)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光層/陰極
u)陽極/正孔輸送層/発光層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
v)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
w)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/電子輸送層/陰極
x)陽極/発光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
y)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/発光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
z)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
aa)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
ab)陽極/膜厚2nm以下の絶縁層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/膜厚2nm以下の絶縁層/陰極
本発明の高分子LEDを形成する基板は、電極を形成し、有機物の層を形成する際に変化しないものであればよく、例えばガラス、プラスチック、高分子フィルム、シリコン基板などが例示される。不透明な基板の場合には、反対の電極が透明または半透明であることが好ましい。
通常本発明の高分子LEDが有する陽極および陰極の少なくとも一方が透明または半透明である。陽極側が透明または半透明であることが好ましい。
該陽極の材料としては、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等が用いられる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、およびそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等からなる導電性ガラスを用いて作成された膜(NESAなど)や、金、白金、銀、銅等が用いられ、ITO、インジウム・亜鉛・オキサイド、酸化スズが好ましい。作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等が挙げられる。また、該陽極として、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などの有機の透明導電膜を用いてもよい。
陽極の膜厚は、光の透過性と電気伝導度とを考慮して、適宜選択することができるが、例えば10nmから10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
また、陽極上に、電荷注入を容易にするために、フタロシアニン誘導体、導電性高分子、カーボンなどからなる層、あるいは金属酸化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる平均膜厚2nm以下の層を設けてもよい。
本発明の高分子LEDで用いる陰極の材料としては、仕事関数の小さい材料が好ましい。例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウムなどの金属、およびそれらのうち2つ以上の合金、あるいはそれらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1つ以上との合金、グラファイトまたはグラファイト層間化合物等が用いられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金などが挙げられる。陰極を2層以上の積層構造としてもよい。
陰極の膜厚は、電気伝導度や耐久性を考慮して、適宜選択することができるが、例えば10nmから10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、さらに好ましくは50nm〜500nmである。
陰極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート法等が用いられる。また、陰極と有機物層との間に、導電性高分子からなる層、あるいは金属酸化物や金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる平均膜厚2nm以下の層を設けてもよく、陰極作製後、該高分子LEDを保護する保護層を装着していてもよい。該高分子LEDを長期安定的に用いるためには、素子を外部から保護するために、保護層および/または保護カバーを装着することが好ましい。
該保護層としては、高分子化合物、金属酸化物、金属フッ化物、金属ホウ化物などを用いることができる。また、保護カバーとしては、ガラス板、表面に低透水率処理を施したプラスチック板などを用いることができ、該カバーを熱効果樹脂や光硬化樹脂で素子基板と貼り合わせて密閉する方法が好適に用いられる。スペーサーを用いて空間を維持すれば、素子がキズつくのを防ぐことが容易である。該空間に窒素やアルゴンのような不活性なガスを封入すれば、陰極の酸化を防止することができ、さらに酸化バリウム等の乾燥剤を該空間内に設置することにより製造工程で吸着した水分が素子にタメージを与えるのを抑制することが容易となる。これらのうち、いずれか1つ以上の方策をとることが好ましい。
本発明の高分子LEDは面状光源、セグメント表示装置、ドットマトリックス表示装置、液晶表示装置のバックライト等として用いることができる。
本発明の高分子LEDを用いて面状の発光を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すればよい。また、パターン状の発光を得るためには、前記面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、非発光部の有機物層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極または陰極のいずれか一方、または両方の電極をパターン状に形成する方法がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成し、いくつかの電極を独立にOn/OFFできるように配置することにより、数字や文字、簡単な記号などを表示できるセグメントタイプの表示素子が得られる。更に、ドットマトリックス素子とするためには、陽極と陰極をともにストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数の種類の発光色の異なる高分子蛍光体を塗り分ける方法や、カラーフィルターまたは蛍光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス素子は、パッシブ駆動も可能であるし、TFTなどと組み合わせてアクティブ駆動してもよい。これらの表示素子は、コンピュータ、テレビ、携帯端末、携帯電話、カーナビゲーション、ビデオカメラのビューファインダーなどの表示装置として用いることができる。
さらに、前記面状の発光素子は、自発光薄型であり、液晶表示装置のバックライト用の面状光源、あるいは面状の照明用光源として好適に用いることができる。また、フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源や表示装置としても使用できる。
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
ここで、数平均分子量については、クロロホルムを溶媒として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算の数平均分子量を求めた。ガラス転移点はDSC(DSC2920、TA Instruments製)により求めた。

参考例1 (化合物Aの合成)

Figure 0004576918
化合物A
不活性雰囲気下の三つ口フラスコに2,7−ジブロモフルオレン6.5gをN,N−ジメチルスルホキシド15mlに溶解した。これに水5ml、水酸化ナトリウム9.6g、テトラブチルアンモニウムブロマイド0.40gを加え、さらにブロモメチルシクロヘキサン17.7gを加え、そのまま110℃まで昇温し3時間攪拌した。その後、放冷し、析出した結晶を濾別して、結晶を水洗後、エタノールで再結晶して目的物を得た(収量7.7g、収率74.5%)。
1H−NMR(300MHz/CDCl3):
δ0.49〜0.94(m、16H)、1.34〜1.37(m、6H)、1.87(d、4H)、7.43〜7.51(m、6H)。
参考例2(高分子化合物1の合成)
化合物A 0.25g、2,7−ジブロモ−9,9−ジオクチルフルオレン0.24gおよび2、2’−ビピリジル0.33gを反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン(脱水溶媒)24mlを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を0.60g加え、60℃で3時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中で行った。反応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニア水10ml/メタノール120ml/イオン交換水50ml混合溶液中にそそぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を、ろ過することにより回収した。この沈殿をエタノールで洗浄した後、2時間減圧乾燥した。
次に、この沈殿をトルエン30mLに溶解し、1N塩酸30mLを加えて1時間攪拌し、水層を除去して有機層に4%アンモニア水30mLを加え、 1 時間攪拌した後に水層を除去した。
有機層はメタノール150mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、トルエン30mLに溶解させた。その後、アルミナカラム(アルミナ量20g)を通して精製を行い、回収したトルエン溶液をメタノール100mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥させた。得られた重合体の収量は0.14gであった。
この重合体を高分子化合物1と呼ぶ。
高分子化合物1のポリスチレン換算数平均分子量は、5.4x104であり、ポリスチレン換算重量平均分子量は1.2x105であった。またガラス転移温度をDSCを用いて測定したところ、131℃であった。
参考例3(高分子化合物2の合成)
化合物A 0.38g、2,7−ジブロモ−9,9−ジオクチルフルオレン0.10gおよび2、2’−ビピリジル0.33gを反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン60mlを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を0.60g加え、60℃で3時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中で行った。反応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニア水10ml/メタノール120ml/イオン交換水50ml混合溶液中にそそぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を、ろ過することにより回収した。この沈殿をエタノールで洗浄した後、2時間減圧乾燥した。次に、この沈殿をトルエン75mLに溶解し、1N塩酸75mLを加えて1時間攪拌し、水層を除去して有機層に4%アンモニア水75mLを加え、1時間攪拌した後に水層を除去した。有機層はメタノール200mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、トルエン75mLに溶解させた。その後、アルミナカラム(アルミナ量40g)を通して精製を行い、回収したトルエン溶液をメタノール200mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥させた。
得られた重合体の収量は0.19gであった。
この重合体を高分子化合物2と呼ぶ。
高分子化合物2のポリスチレン換算数平均分子量は、4.9x104であり、ポリスチレン換算重量平均分子量は1.2x105であった。またガラス転移温度をDSCを用いて測定したところ、194℃であった。
比較例1(高分子化合物3の合成)
2,7−ジブロモ−9,9−ジオクチルフルオレン26g、2,7−ジブロモ−9,9−ジイソペンチルフルオレン5.6gおよび2,2’−ビピリジル22gを脱水したテトラヒドロフラン1600mLに溶解した後、窒素でバブリングして系内を窒素置換した。窒素雰囲気下において、この溶液に、ビス(1、5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)40g加え、60℃まで昇温し、8時間反応させた。反応後、この反応液を室温(約25℃)まで冷却し、25%アンモニア水1200mL/メタノール1200mL/イオン交換水1200mL混合溶液中に滴下して30分間攪拌した後、析出した沈殿をろ過し、メタノールで洗浄した後、2時間減圧乾燥した。その後、トルエン1100mLに溶解させてからろ過を行い、ろ液に1N塩酸2000mLを加えて1時間攪拌し、水層の除去して有機層に2%アンモニア水2200mLを加え、1時間攪拌した後に水層を除去した。水1000mLを加えて1分間攪拌し、水層を除去する操作を2回行った後、有機層はメタノール3300mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過し、メタノールで洗浄した。2時間減圧乾燥した後、トルエン2100mLに溶解させ、アルミナカラム(アルミナ量420g)を通して精製を行い、回収したトルエン溶液をメタノール4200mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥させた。その後、得られた重合体の収量は20gであった。
この重合体を高分子化合物3と呼ぶ。
高分子化合物3のポリスチレン換算数平均分子量は、6.1×104であり、ポリスチレン換算重量平均分子量は1.4×105であった。またガラス転移温度をDSCを用いて測定したところ、87℃であった。
合成例1 (化合物Bの合成)

Figure 0004576918

化合物B
原料である2,2’,5,5’−テトラメトキシ−1,1’−ビフェニルは、1−ブロモ−2,5−ジメトキシベンゼンからゼロ価ニッケルを用いたカップリング反応にて合成した。
不活性雰囲気下の三つ口フラスコに2,2’,5,5’−テトラメトキシ−1,1’−ビフェニル20.0gを入れ、脱水N,N−ジメチルホルムアミド200mlに溶解した。フラスコを氷浴で冷却しながら、滴下ロートからN−ブロモスクシンイミド16.5g93mmolの脱水N,N−ジメチルホルムアミド140mlを15分かけて滴下した。滴下終了後ゆっくりと攪拌しながらゆっくりと室温へ戻し、1日攪拌した。
反応液に水600mlを加えて、析出した沈殿をろ別回収した。得られた沈殿をトルエン/ヘキサンで再結晶しジブロモ体を得た。
この得られたジブロモ体を不活性雰囲気下の三つ口フラスコに入れ、脱水塩化メチレン200mlに溶解した。フラスコを氷浴で冷却しながら、滴下ロートから三臭化ホウ素の塩化メチレン溶液(1mol/L、100ml)を30分かけて滴下した。滴下終了後ゆっくりと攪拌しながらゆっくりと室温へ戻し、一夜攪拌した。
反応液から酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗いした後、溶媒を留去して目的物を得た(収量17.4g;収率63%)。
1H−NMR(300MHz/CDCl3):
δ6.74(s、2H)、6.97(s、2H)、8.97(s、2H)、9.45(s、2H)。
合成例2 (化合物Cの合成)

Figure 0004576918
化合物C
不活性雰囲気下の三つ口フラスコに化合物B17.4g、ゼオライト4.7g(Zeolite HSZ-360HUA(Tosoh)、Y型ゼオライト、ポアサイズ8.5Å、カチオン種H+)、およびモレキュラーシーブスで乾燥したo−ジクロロベンゼン170mlを加えた。オイルバスで加熱しながら攪拌した(バス温140℃×11時間および150℃×7時間)。反応の進行が止まり、原料が多く残ったので、同量のゼオライトを追加しさらに反応を延長した(バス温150℃×10時間)。生成物の主成分は目的物であった。LC面百より目的物の生成量は約32%であった。目的物以外に原料45%と異性体が見られた。異性体の生成量は最大のもので7%程度であった。反応液を室温付近まで冷却し、ヘキサン1050mlを加えた。析出したろ別し、ヘキサンで洗浄・乾燥し目的物を得た(収量2.1g;収率20%)。
MSスペクトル:[M-H]- 356.9
実施例 (化合物Dの合成)

Figure 0004576918
化合物D
不活性雰囲気下の三つ口フラスコに化合物C2.8gをN,N−ジメチルホルムアミド51mlに溶解した。これにブロモメチルシクロヘキサン 4.0g、炭酸カリウム4.8gを加え、そのまま160℃まで昇温し3時間攪拌した。その後、トルエンを加えて、希塩酸、水で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた固体を、加熱エタノールでリパルプ洗浄し、目的物を得た(収量3.5g、収率85.9%)。
1H−NMR(300MHz/CDCl3):
δ1.09〜1.41(m、10H)、1.72〜1.99(m、12H)、3.88(d、4H)、7.28(s、2H)、7.70(s、2H)。
合成例3 (化合物Eの合成)

Figure 0004576918
化合物E
不活性雰囲気下の三つ口フラスコに化合物C2.1gをN,N−ジメチルホルムアミド190mlに溶解した。これに1−ブロモオクタン2.4g、炭酸カリウム2.0gを加え、そのまま160℃まで昇温し6時間攪拌した。反応終了後室温に戻し、水を加えた後酢酸エチルで抽出し、水洗後、溶媒を留去した。シリカゲルクロマトグラフィーで精製し目的物を得た(収量1.6g、化合物Bからの収率46%)。
1H−NMR(300MHz/CDCl3):
δ0.90(t、6H)、1.26〜1.95(m、24H)、4.11(t、4H)、7.34(s、2H)、7.74(s、2H)
実施例(高分子化合物4の合成)
化合物D 0.40gと2、2’−ビピリジル0.23gを反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン20mlを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を0.40g加え、60℃で3時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中で行った。反応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニア水10ml/メタノール120ml/イオン交換水50ml混合溶液中にそそぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を、ろ過することにより回収した。この沈殿をエタノールで洗浄した後、2時間減圧乾燥した。
次に、この沈殿をトルエン30mLに溶解し、1N塩酸30mLを加えて1時間攪拌し、水層を除去して有機層に4%アンモニア水30mLを加え、 1 時間攪拌した後に水層を除去した。

有機層はメタノール150mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、トルエン30mLに溶解させた。その後、アルミナカラム(アルミナ量20g)を通して精製を行い、回収したトルエン溶液をメタノール100mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥させた。得られた重合体の収量は0.051gであった。
この重合体を高分子化合物4と呼ぶ。
高分子化合物4のポリスチレン換算数平均分子量は、3.2x104であり、ポリスチレン換算重量平均分子量は8.8x104であった。またガラス転移温度をDSCを用いて測定したところ、255℃であった。
実施例(高分子化合物5の合成)
化合物D 0.66gと化合物E 0.70gと2、2’−ビピリジル0.83gを反応容器に仕込んだ後、反応系内を窒素ガスで置換した。これに、あらかじめアルゴンガスでバブリングして、脱気したテトラヒドロフラン60mlを加えた。次に、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を1.5g加え、60℃で3時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中で行った。反応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニア水10ml/メタノール120ml/イオン交換水50ml混合溶液中にそそぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を、ろ過することにより回収した。この沈殿をエタノールで洗浄した後、2時間減圧乾燥した。次に、この沈殿をトルエン75mLに溶解し、1N塩酸75mLを加えて1時間攪拌し、水層を除去して有機層に4%アンモニア水75mLを加え、1時間攪拌した後に水層を除去した。有機層はメタノール200mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、トルエン75mLに溶解させた。その後、アルミナカラム(アルミナ量40g)を通して精製を行い、回収したトルエン溶液をメタノール200mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥させた。得られた重合体の収量は1.3gであった。
共重合体において、シクロヘキシルメトキシ置換体とオクチルオキシ置換体の繰り返し単位の比は、50:50である。
この重合体を高分子化合物5と呼ぶ。
高分子化合物のポリスチレン換算数平均分子量は、2.7x104であり、ポリスチレン換算重量平均分子量は9.0x104であった。またガラス転移温度をDSCを用いて測定したところ、164℃であった。
比較例2(高分子化合物6の合成)
化合物E 0.26gと2,2’−ビピリジル 0.18gを脱水したテトラヒドロフラン59mLに溶解した後、窒素雰囲気下において、この溶液に、ビス(1、5−シクロオクタジエン)ニッケル(0) 0.31g加え、60℃まで昇温し、3時間反応させた。反応後、この反応液を室温まで冷却し、25%アンモニア水6ml/メタノール72ml/イオン交換水30ml混合溶液中に滴下して30分攪拌した後、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、トルエン18mlに溶解させた。1N塩酸18mLを加えて3時間攪拌した後、水層を除去して有機層に4%アンモニア水18mLを加えて3時間攪拌した後に水層を除去した。有機層はメタノール90mLに滴下して30分攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、トルエン18mLに溶解させた。その後、アルミナカラム(アルミナ量30g)を通して精製を行い、回収したトルエン溶液をメタノール120mLに滴下して30分攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥させた。得られた重合体の収量は0.05gであった。
この重合体を高分子化合物6と呼ぶ。
この高分子化合物6のポリスチレン換算の数平均分子量は、Mn=7.7×104、重量平均分子量は、Mw=3.1×105であった。またガラス転移温度をDSCを用いて測定したところ、93℃であった。

合成例4 (化合物Fの合成)
Figure 0004576918
化合物F
不活性雰囲気下1lの四つ口フラスコに2,8−ジブロモジベンゾチオフェン 7gとTHF 280mlを入れ、室温で撹拌、溶かした後、−78℃まで冷却した。n−ブチルリチウム 29ml(1.6モルヘキサン溶液)を滴下した。滴下終了後、温度を保持したまま2時間撹拌し、トリメトキシボロン酸 13gを滴下した。滴下終了後、ゆっくり室温まで戻した。3時間室温で撹拌後、TLCで原料の消失を確認した。5%硫酸 100mlを加えて反応を終了させ、室温で12時間撹拌した。水を加えて洗浄し、有機層を抽出した。溶媒を酢酸エチルに置換した後、30%過酸化水素水 5mlを加え、40℃で5時間撹拌した。その後有機層を抽出し、10%硫酸アンモニウム鉄(II)水溶液で洗浄後乾燥、溶媒を除去することにより、茶色の固体 4.4gを得た。LC−MS測定からは二量体などの副生成物も生成しており、化合物Aの純度は77%(LC面百)であった。
MS(APCI(−)):(M−H)- 215
合成例5 (化合物Gの合成)
Figure 0004576918

化合物G
不活性雰囲気下で200mlの三つ口フラスコに化合物F 4.43gと臭化n−オクチル 25.1g、および炭酸カリウム 12.5gを入れ、溶媒としてメチルイソブチルケトン 50mlを加えて125℃で6時間加熱還流した。反応終了後、溶媒を除き、クロロホルムと水で分離、有機層を抽出し、さらに水で2回洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、シリカゲルカラム(展開溶媒:トルエン/シクロヘキサン=1/10)で精製することにより、8.49g(LC面百97%、収率94%)の化合物Gを得た。
1H−NMR(300MHz/CDCl3):
δ0.91(t、6H)、1.31〜1.90(m、24H)、4.08(t、4H)、7.07(dd、2H)、7.55(d、2H)、7.68(d、2H)
合成例6 (化合物Hの合成)
Figure 0004576918

化合物H
100ml三つ口フラスコに化合物G 6.67gと酢酸 40mlを入れ、オイルバスでバス温度140℃まで昇温した。続いて、30%過酸化水素水 13mlを冷却管から加え、1時間強く撹拌した後、冷水180mlに注いで反応を終了させた。クロロホルムで抽出、乾燥後溶媒を除去することによって、6.96g(LC面百90%、収率97%)の化合物Hを得た。
1H−NMR(300MHz/CDCl3):
δ0.90(t、6H)、1.26〜1.87(m、24H)、4.06(t、4H)、7.19(dd、2H)、7.69(d、2H)、7.84(d、2H)
MS(APCI(+)):(M+H)+ 473
合成例7 (化合物Iの合成)
Figure 0004576918

化合物I
不活性雰囲気下200ml四つ口フラスコに化合物H 3.96gと酢酸/クロロホルム=1:1混合液 15mlを加え、70℃で撹拌し、溶解させた。続いて、臭素 6.02gを上記の溶媒 3mlに溶かして加え、3時間撹拌した。チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて未反応の臭素を除き、クロロホルムと水で分離、有機層を抽出、乾燥した。溶媒を除去し、シリカゲルカラム(展開溶媒:クロロホルム/ヘキサン=1/4)で精製することにより、4.46g(LC面百98%、収率84%)の化合物Iを得た。
1H−NMR(300MHz/CDCl3):
δ0.95(t、6H)、1.30〜1.99(m、24H)、4.19(t、4H)、7.04(s、2H)、7.89(s、2H)
MS(FD+)M+ 630
合成例8 (化合物Jの合成)
Figure 0004576918
化合物J
不活性雰囲気下200ml三つ口フラスコに化合物I 3.9gとジエチルエーテル 50mlを入れ、40℃まで昇温、撹拌した。水素化アルミニウムリチウム 1.17gを少量ずつ加え、5時間反応させた。水を少量ずつ加えることによって過剰な水素化アルミニウムリチウムを分解し、36%塩酸 5.7mlで洗浄した。クロロホルム、水で分離、有機層を抽出後乾燥した。シリカゲルカラム(展開溶媒:クロロホルム/ヘキサン=1/5)で精製することにより、1.8g(LC面百99%、収率49%)の化合物Jを得た。
1H−NMR(300MHz/CDCl3):
δ0.90(t、6H)、1.26〜1.97(m、24H)、4.15(t、4H)、7.45(s、2H)、7.94(s、2H)
MS(FD+)M+ 598
MS(APCI(+))法によれば、615、598にピークが検出された。
合成例9 (化合物Kの合成)
Figure 0004576918
化合物K
不活性雰囲気下1lの四つ口フラスコに化合物J1.0gとジクロロメタン11mlを入れ、0℃まで冷却した。1.0M三臭化ホウ素のジクロロメタン溶液3.5mlを滴下した。滴下終了後、40℃まで加温して5時間撹拌した。
反応マスに水100mlを加え、析出した結晶を濾別した。得られた結晶を乾燥し化合物Kを 0.60g得た。
MS(APCI(−)):(M−H)- 373
実施例 (化合物Lの合成)

Figure 0004576918
化合物L
不活性雰囲気下の三つ口フラスコに化合物K5.9gをN,N−ジメチルホルムアミド150mlに溶解した。これにブロモメチルシクロヘキサン 8.0g、炭酸カリウム10.4gを加え、そのまま160℃まで昇温し3時間攪拌した。その後、トルエンを加えて、希塩酸、水で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた固体を、エタノール/トルエンで再結晶し、化合物Lを得た(収量7.1g、収率83.5%)。
1H−NMR(300MHz/CDCl3):
δ1.16〜1.42(m、10H)、1.73〜2.01(m、12H)、3.96(d、4H)、7.45(s、2H)、7.95(s、2H)。
実施例(高分子化合物7の合成)
化合物L 0.24g、化合物D 0.25gおよび2、2’−ビピリジル0.24gを脱水したテトラヒドロフラン20mlに溶解した後、窒素雰囲気下において、この混合溶液に、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)を0.42g加え、60℃で3時間反応した。なお、反応は、窒素ガス雰囲気中で行った。反応後、この溶液を冷却した後、25%アンモニア水10ml/メタノール120ml/イオン交換水50ml混合溶液中にそそぎ込み、約1時間攪拌した。次に、生成した沈殿を、ろ過することにより回収した。この沈殿をエタノールで洗浄した後、2時間減圧乾燥した。次に、この沈殿をトルエン30mLに溶解し、1N塩酸30mLを加えて1時間攪拌し、水層を除去して有機層に4%アンモニア水30mLを加え、1 時間攪拌した後に水層を除去した。有機層はメタノール150mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥し、トルエン30mLに溶解させた。その後、アルミナカラム(アルミナ量20g)を通して精製を行い、回収したトルエン溶液をメタノール100mLに滴下して1時間攪拌し、析出した沈殿をろ過して2時間減圧乾燥させた。得られたTS366の収量は0.19gであった。
TS366のポリスチレン換算数平均分子量は、1.5x104であり、ポリスチレン換算重量平均分子量は2.9x104であった。またガラス転移温度をDSCを用いて測定したところ、150℃であった。
実施例
高分子化合物4の0.2wt%クロロホルム溶液を石英板上にスピンコートして薄膜を作製した。この薄膜の蛍光スペクトルを蛍光分光光度計(JOBIN YVON/SPEX社製 FL3−221 TAU)を用いて測定した。なお、蛍光強度の算出には350nmで励起した時のスペクトルを用いた。横軸に波数をとってプロットした蛍光スペクトルの面積を350nmでの吸光度で除することにより蛍光強度の相対値を求めた。蛍光ピークは413nm、蛍光強度は6.2であった。
実施例
高分子化合物5の0.8wt%トルエン溶液を用いること以外は、実施例9記載と同様の方法で蛍光スペクトルを測定した。蛍光ピークは416nm、蛍光強度は5.1であった。
比較例2
高分子化合物6の蛍光スペクトルを、実施例4記載と同様の方法で蛍光項スペクトルを測定した。蛍光ピークは412nm、蛍光強度は4.13であった。
実施例
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸の溶液(バイエル社、BaytronP)を用いてスピンコートにより70nmの厚みで成膜し、ホットプレート上で200℃で10分間乾燥した。次に、高分子化合物5が1.7wt%となるように調製したトルエン溶液を用いてスピンコートにより1000rpmの回転速度で成膜した。さらに、これを減圧下80℃で1時間乾燥した後、フッ化リチウムを約4nmを蒸着し、陰極として、カルシウムを約20nm、次いでアルミニウムを約50nm蒸着して、EL素子を作製した。なお真空度が、1×10-4Pa以下に到達したのち、金属の蒸着を開始した。得られた素子に電圧を引加することにより、420nmにピークを有するEL発光が得られた。該素子は、約5.6Vで100cd/m2の発光を示した。また最大発光効率は1.1cd/Aであった。


比較例3
高分子化合物2の代わりに高分子化合物6を用いた以外は実施例6と同様に素子を作製して得た。製膜は2300rpmでスピンコートすることにより行った。得られた素子に電圧を印加することにより436nmにピークを有するEL発光が得られた。該素子は、約6.4Vで100cd/m2の発光を示した。また最大発光効率は0.8cd/Aであった。


Claims (15)

  1. 下記式(1)で示される繰り返し単位を含み、ポリスチレン換算の数平均分子量が10〜10であることを特徴とする高分子化合物。
    Figure 0004576918
    〔式中、Arは、式(3−1)で示される繰り返し単位を表し、該Arは、−L−Yで示される基2個を有する。ここで、Yは、脂環式炭化水素基を表し、Lは炭素数1〜3のアルキレン基を表す。当該アルキレン基は、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ基、アリールアルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシルオキシ基、イミノ基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カルボキシル基およびシアノ基から選ばれる基で置換されていてもよく、Lが炭素数2以上の場合、該アルキレン基に含まれる−CH−基の一つ以上が、−O−,−S−,−CO−,−CO−、−SO−,−SO−,−SiR−,−NR−,−BR−,−PR−または−P(=O)(R)−で置き換えられていてもよい。R、R、R、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、1価の複素環基またはシアノ基を表し、nは0または1である。〕
    Figure 0004576918
    式(3−1)
    〔式中、−X−は、−C(R 21 22 )−、−S−または−O−を表し、R 21 およびR 22 はそれぞれ独立に、アルキル基、アリール基、1価の複素環基または-L-Yで示される基を表し、LおよびYは前記と同じ意味を表し、Yと結合していないLの結合手は図示した線が交差しているいずれかの芳香環に直接連結している。〕
  2. n=0であることを特徴とする請求項1記載の高分子化合物。
  3. 正孔輸送材料、電子輸送材料および蛍光材料から選ばれる少なくとも1種類の材料との請求項1又は2に記載の高分子化合物少なくとも1種類とを含有することを特徴とする組成物。
  4. 請求項1又は2に記載の高分子化合物を含有することを特徴とするインク組成物。
  5. 粘度が25℃において1〜20mPa・sであることを特徴とする請求項記載のインク組成物。
  6. 請求項1又は2に記載の高分子化合物を含有する発光性薄膜。
  7. 請求項1又は2に記載の高分子化合物を含有する導電性薄膜。
  8. 請求項1又は2に記載の高分子化合物を含有する有機半導体薄膜。
  9. 陽極および陰極からなる電極間に、有機層を有し、該有機層が請求項1又は2に記載の高分子化合物を含むことを特徴とする高分子発光素子。
  10. 有機層が発光層であることを特徴とする請求項記載の高分子発光素子。
  11. 発光層がさらに正孔輸送性材料、電子輸送材料または蛍光材料を含むことを特徴とする請求項10記載の高分子発光素子。
  12. 請求項11のいずれかに記載の高分子発光素子を用いたことを特徴とする面状光源。
  13. 請求項11のいずれかに記載の高分子発光素子を用いたことを特徴とするセグメント表示装置。
  14. 請求項11のいずれかに記載の高分子発光素子を用いたことを特徴とするドットマトリックス表示装置。
  15. 請求項11のいずれかに記載の高分子発光素子をバックライトとすることを特徴とする液晶表示装置。
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