JP4574213B2 - タンパク質の染色方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タンパク質の発色方法に関する。
電気泳動法は、タンパク質又は核酸の分離・分析のために広く使用されている技術である。タンパク質に対しては、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を添加したポリアクリルアミドゲル電気泳動法が多用されており、この泳動法はタンパク質の分離能が極めて高く、タンパク質の精製及び分子量測定のために有用である。
一般に、タンパク質のポリアクリルアミドゲル電気泳動を行った後の染色には、クマシーブリリアントブルー(Coomassie Brilliant Blue)染色、銀染色、酸性色素剤であるC.I.アシッドブラック1(C.I.Acid Black 1)、C.I.アシッドブルー83(C.I.AcidBlue 83)又はC.I.アシッドブルー90(C.I.AcidBlue 90)等による染色が行われている。
しかしながら、これらの方法は、タンパク質の固定から染色後の脱色まで長時間を要する。このため、染色等の操作時間の短縮化を図るために、色素水溶液組成の改良が試みられており(Method Enzymology, 91, 263, 1983)、色素水溶液にトリクロロ酢酸、過塩素酸、硫酸アンモニウムなどを添加して脱色することにより、電気泳動の支持体であるポリアクリルアミドゲル自体の染色を抑制している。また、タンパク質の染色を行った後、流水で表面の色素を洗い落とし、温水で振とう・脱色を行う手法も考えられている(特開平6-138088号公報(特許文献1))。
しかしながら、これらの方法を採用しても、依然として操作が煩雑で長時間を要するため、簡易にタンパク質を検出することが困難である。
また、ゲルのタンパク質部分のみを特異的に染色し、脱色操作を不要とした染色キットも使用されているが(CBB-R250、Wako)、ゲルの質、固定の具合などによりバックグラウンドの染色が生じ、その脱色等の操作が必要になる場合がある。
一方、4-ジメチルアミノベンズアルデヒドと濃塩酸を用いるノイバウアー・ロード反応(Neubauer-Rhode Reaction)やグリオキシル酸と氷酢酸および濃硫酸の混合物を用いるホプキンス・コール反応(Hopkins-Cole Reaction)で利用されているトリプトファンの発色反応を応用した、アルデヒドと酸による繊維の着色方法が知られているが(特開2001-55672号公報(特許文献2))、この方法により電気泳動用タンパク質を染色できるかどうかについては明らかでない。
特開平6−138088号公報 特開2001−55672号公報
本発明は、タンパク質の発色方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、タンパク質にアルデヒドを作用させると発色する性質を利用することにより、電気泳動においてタンパク質を容易に発色し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1) タンパク質をアルデヒド及び酸で処理することを特徴とするタンパク質の発色方法。上記タンパク質としては、電気泳動若しくはウエスタンブロッティングの目的タンパク質、又はサイズマーカー用タンパク質が挙げられる。
(2) アルデヒド及び酸で処理されたタンパク質又はインドール骨格を有する化合物。
(3) 上記(1)記載の方法又は(2)記載のタンパク質若しくは化合物において、前記アルデヒドとしては、R0−A0〔ここでR0は水素原子又は置換基を有していてもよいC1〜C20の炭化水素であり、但し前記炭化水素はO、S、P、N(R')、Si、Sn又はGeで中断されていてもよく(ここでR'は水素原子又は炭化水素基である。)、A0はホルミル基又は置換基を有するC1〜C20の炭化水素基であって、前記置換基の少なくとも1つがホルミル基である。〕で示される構造を有する化合物を挙げることができる。前記R0が、置換基を有していてもよい芳香族複素環又は置換基を有していてもよい芳香族炭化水素であってもよく、あるいは置換基を有していてもよいベンゼン、置換基を有していてもよいフラン、置換基を有していてもよいピリジン、置換基を有していてもよいインドール、置換基を有していてもよい2,3−ジヒドロインドール、置換基を有していてもよいベンゾピロン及び置換基を有していてもよいジアゾールからなる群から選択される少なくとも1つであってもよい。
また、前記アルデヒドは、4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、4−ヒドロキシベンズアルデヒド、4―ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド、シリンガアルデヒド、フルフラール、2−(1,3,3−トリメチルインドリン−2−イリデン)アセトアルデヒド、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド、4−ジブチルアミノベンズアルデヒド、4−(N、N−ジフェニルアミノ)−ベンズアルデヒド、4−ジメチルアミノサリチルアルデヒド、4−ジメチルアミノ−2−メトキシベンズアルデヒド、3−エトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、3,4,5−トリヒドロキシベンズアルデヒド、3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド、4−ジメチルアミノシンナムアルデヒド、トランス−3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシシンナムアルデヒド、2,5−ジフルオロベンズアルデヒド、2,6−ジメトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド、4−(1−ピロロリジノ)ベンズアルデヒド、2−スルホベンズアルデヒド、2−メチルインドール−3−カルボキシアルデヒド、及びホルミルクロモンからなる群から選択される少なくとも1つが挙げられる。
(4) 上記(2)又は(3)記載のタンパク質又は化合物を含む分子量マーカー。
(5) タンパク質をアルデヒド及び酸で処理することを特徴とするタンパク質の重合方法。
(6) タンパク質をアルデヒド及び酸で処理することを特徴とするタンパク質重合体の作製方法。
(7) タンパク質をアルデヒド及び酸で処理することにより重合体を形成させることを特徴とする分子量マーカーの作製方法。
(8) 上記(5)又は(6)記載の方法により作製された重合体を含む分子量マーカー。
(9) アルデヒド及び酸を含むタンパク質発色剤。
(10) アルデヒド及び酸を含むタンパク質重合剤。
本発明により、タンパク質の発色方法が提供される。本発明によれば、発色時間が短く、また電気泳動後のゲルの発色及び脱色等を操作する必要がないため、簡便にタンパク質を発色することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、タンパク質と酸及びアルデヒドとが反応すると発色することを利用して、電気泳動における泳動タンパク質(測定の目的タンパク質及び/又はサイズマーカー用タンパク質)を発色させようとするものである。そして、サイズマーカーとして泳動したタンパク質を、電気泳動におけるマーカーとして使用するものである。さらに、本発明は、ウエスタンブロッティング法の目的タンパク質及びサイズマーカー用タンパク質も発色させるものである。
1.タンパク質の発色の概要
本発明におけるタンパク質の発色は、トリプトファンの発色反応を利用して、タンパク質を所定の色に発色することを意味する。ここで、「発色」とは「色を発すること。色が出ること。」の意味であり(大辞林、三省堂)、本発明ではタンパク質中のトリプトファンが酸及びアルデヒドと反応すると色を発するようになることを利用するため、本明細書では「発色」の用語を用いて本発明を説明する。
本発明者は、電気泳動におけるタンパク質の発色に前記トリプトファンの発色反応(呈色反応)を利用することを考え、タンパク質を酸とアルデヒド化合物で処理すると、タンパク質が発色されて、目的タンパク質及びサイズマーカー用タンパク質を、発色されたバンドとして容易に検出し得ることを見出した。
さらに、泳動したタンパク質をウエスタンブロッティング法により転写した膜においても、目的タンパク質を発色されたバンドとして容易に検出し得ることも見出した。
タンパク質の発色は、そのアミノ酸組成のうちトリプトファンとアルデヒドとを反応させて発色することに基づくものである。多くの場合、タンパク質はトリプトファン残基を含むためタンパク質を発色することが可能であり、例えばSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)を行う際にサンプルを発色しておく。トリプトファンを含まないタンパク質を発色するためには、外来的にトリプトファンを導入することができる。厳密には、トリプトファンを導入すると分子量が変化するが、電気泳動ゲル上に現れるバンドの泳動位置は大きな影響を受けないものと考えられる。従って、そのような範囲であれば、トリプトファンを外部から導入することが可能である。トリプトファンの導入は、例えばカップリング反応により行うことができる。
トリプトファンは、インドール骨格を有するアミノ酸であり、本発明における発色反応は、このインドール骨格を介するものである。従って、インドール骨格を有する合成ペプチドや化合物も本発明により発色することができる。
2.アルデヒド化合物及び酸
本発明において用いられる酸は、ノイバウアー・ロード反応(Neubauer-Rhode Reaction)で用いる濃塩酸、ホプキンス・コール反応(Hopkins-Cole Reaction)で用いる氷酢酸と濃硫酸の混合物である。また、例えばトリフルオロ酢酸(TFA)、ジクロロ酢酸、塩酸などの強酸(有機酸であると無機酸であるとを問わない)を、水又は弱酸(例えば酢酸)又は有機溶媒で希釈して使用することもできる。
アルデヒド化合物は、一般に、芳香族系アルデヒド化合物が好ましく、中でもベンズアルデヒドを基本骨格とするアルデヒド化合物が特に好ましい。例えばベンズアルデヒド、4-ジメチルアミノベンズアルデヒド、4-ヒドロキシベンズアルデヒド、3,4-ジヒドロキシベンズアルデヒド (3,4-Dihydroxybenzaldehyde 、Protocatechualdehyde)、9-アントラアルデヒドなどが挙げられる。これらのアルデヒドを用いると、それぞれ、緑色系、青色系、赤紫色系、紫色系、黄色系に発色することができる。
また、本発明で用いるアルデヒドには、R0−A0で表される化合物を用いることができる。ここでR0は水素原子又は置換基を有していてもよいC1〜C20の炭化水素であり、但し前記炭化水素はO、S、P、N(R')、Si、Sn又はGeなどのヘテロ原子で中断されていてもよく(ここでR'は水素原子又は炭化水素基である)、A0はホルミル基(-CHO)又は置換基を有するC1〜C20の炭化水素基であって、前記置換基の少なくとも1つがホルミル基である。
前記炭化水素基は、飽和又は不飽和の非環式であっても飽和又は不飽和の環式であってもよい。炭化水素基が非環式の場合には、直鎖状でも分岐状でもよい。炭化水素基には、C1〜C20アルキル基、C2〜C20アルケニル基、C2〜C20アルキニル基、C4〜C20アルキルジエニル基、C6〜C18アリール基、C7〜C20アルキルアリール基、C7〜C20アラルキル基(アリールアルキル基)、C4〜C20シクロアルキル基、C4〜C20シクロアルケニル基、(C3〜C10シクロアルキル)C1〜C10アルキル基などが含まれる。
1〜C20アルキル基は、C1〜C10アルキル基であることが好ましい。アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等が挙げられる。
2〜C20アルケニル基は、C2〜C10アルケニル基であることが好ましい。アルケニル基としては、例えばビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、2-メチル-1-プロペニル基、2-メチルアリル基、2-ブテニル基等が挙げられる。
2〜C20アルキニル基は、C2〜C10アルキニル基であることが好ましい。アルキニル基としては、例えばエチニル基、プロピニル基、ブチニル基等が挙げられる。
4〜C20アルキルジエニル基は、C4〜C10アルキルジエニル基であることが好ましい。アルキルジエニル基としては、例えば1,3-ブタジエニル基等が挙げられる。
6〜C18アリール基は、C6〜C10アリール基であることが好ましい。アリール基としては、例えばフェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、インデニル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げられる。
7〜C20アルキルアリール基は、C7〜C12アルキルアリール基であることが好ましい。アルキルアリール基としては、例えばo-トリル基、m-トリル基、p-トリル基、2,3-キシリル基、2,4-キシリル基、2,5-キシリル基、o-クメニル基、m-クメニル基、p-クメニル基、メシチル基等が挙げられる。
7〜C20アラルキル基(アリールアルキル基)は、C7〜C12アラルキル基であることが好ましい。アラルキル基としては、例えばベンジル基、フェネチル基、1-ナフチルメチル基、2-ナフチルメチル基、1-フェニルエチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基、フェニルペンチル基、フェニルヘキシル基、メチルベンジル基、ジメチルベンジル基、トリメチルベンジル基、エチルベンジル基、メチルフェネチル基、ジメチルフェネチル基、ジエチルベンジル基等が挙げられる。
4〜C20シクロアルキル基は、C4〜C10シクロアルキル基であることが好ましい。シクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
4〜C20シクロアルケニル基は、C4〜C10シクロアルケニル基であることが好ましい。シクロアルケニル基としては、例えばシクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。
また、前記R0は、置換基を有していてもよい芳香族複素環又は置換基を有していてもよい芳香族炭化水素も含まれる。特に、置換基を有していてもよいベンゼン、置換基を有していてもよいフラン、置換基を有していてもよいピリジン、置換基を有していてもよいインドール、置換基を有していてもよい2,3−ジヒドロインドール、置換基を有していてもよいベンゾピロン及び置換基を有していてもよいジアゾールからなる群から選択される少なくとも1つであってもよい。上記のようなR0を有するアルデヒドとして、下記一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)のいずれかで示される構造を有する化合物を用いることができる。
Figure 0004574213
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Figure 0004574213
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上記式 (I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)において、A1〜A7はA0と同じ意味であり、ホルミル基(−CHO)又は置換基を有していてもよいC1〜C20の炭化水素基の末端又は側鎖にホルミル基を有する置換基を表し、また、当該炭化水素基は上記の通りである。R1〜R33は、互いに独立して、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいC1〜C20アルコキシル基、カルボキシル基、ホルミル基、ホルミルオキシ基、置換基を有していてもよいC7〜C10アシル基、ニトロ基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいイミノ基、置換基を有していてもよいC1〜C20アルキルアミノ基、置換基を有していてもよいジC1〜C20アルキルアミノ基、置換基を有していてもよいジC6〜C20アリールアミノ基、置換基を有していてもよいC1〜C20ジアシロキシアミノ基、置換基を有していてもよいピロリジノ基、置換基を有していてもよいピペラジノ基、置換基を有していてもよいC1〜C20アルキルアミド基、スルホ基、置換基を有していてもよいイミダゾール基、ヒドロペルオキシ基、硫黄原子、チオール基、シアノ基を有する。ここで、当該アルコキシル基には、ヒドロキシアルコキシル基を含む。また、当該炭化水素基には、置換基を有していてもよいC1〜C20アルキル基、置換基を有していてもよいC2〜C20アルケニル基、置換基を有していてもよいC2〜C20アルキニル基、C4〜C20アルキルジエニル基、置換基を有していてもよいC6〜C20アリール基、C7〜C20アルキルアリール基、置換基を有していてもよいC7〜C20アラルキル基、C4〜C20シクロアルキル基、C4〜C20シクロアルケニル基、(C3〜C10シクロアルキル)C1〜C10アルキル基などが含まれる。但し、R1〜R33のうち、隣接する位置ものは互いに架橋してC3〜C20飽和又は不飽和環を形成してもよく、前記飽和又は不飽和環は、酸素原子、硫黄原子、又は式−N(T1)−で表される基(式中、T1は水素原子、C1〜C20炭化水素基又はハロゲン原子である。)で中断されていてもよく、かつ置換基を有していてもよい。上記式(II)、(III)、(IV)、(VI)、(VII)のそれぞれにおいて、置換基A2〜A4、A6、A7、R6〜R17及びR26〜R32は環を構成する炭素原子のいずれに結合していてもよい。
さらにまた、4―ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド(Vanillin、4-Hydoroxy-3-methoxybenzaldehyde)、シリンガアルデヒド(Syringaldehyde)、フルフラール(Furfural)、2−(1,3,3−トリメチルインドリン−2−イリデン)アセトアルデヒド(2-(1,3,3-Trimethylindolin-2-ylidene)acetaldehyde)、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド(4-Diethylaminobenzaldehyde)、4−ジブチルアミノベンズアルデヒド(4-Dibuthylaminobenzaldehyde)、4−(N、N−ジフェニルアミノ)−ベンズアルデヒド(4-(N,N-Diphenylamino)-benzaldehyde)、4−ジメチルアミノサリチルアルデヒド(4-Dimethylaminosalicylaldehyde)、4−ジメチルアミノ−2−メトキシベンズアルデヒド(4-Dimethylamino-2-methoxybenzaldehyde)、3−エトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(3-Ethoxy-4-hydroxybenzaldehyde 、Ethylvanillin)、3,4,5−トリヒドロキシベンズアルデヒド(3,4,5-Trihydroxybenzaldehyde)、3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(3,5-Dibromo-4-hydroxybenzaldehyde)、4−ジメチルアミノシンナムアルデヒド(4-Dimethylaminocinnamaldehyde)、トランス−3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシシンナムアルデヒド(trans-3,5-Dimethoxy-4-hydroxycinnamaldehyde)、2,5−ジフルオロベンズアルデヒド(2,5-Difluorobenzaldehyde)、2,6−ジメトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(2,6-Dimethoxy-4-hydroxybenzaldehyde)、4−(1−ピロロリジノ)ベンズアルデヒド(4-(1-Pyrrolidino)benzaldehyde)、2−スルホベンズアルデヒド(2-Sulfobenzaldehyde)、2−メチルインドール−3−カルボキシアルデヒド(2-Methylindole-3-carboxyaldehyde)、及びホルミルクロモン(Formylchromone)からなる群から選択される少なくとも1つを本発明において使用されるアルデヒドとして用いることもできる。
本発明において用いられる酸は、4-ジメチルアミノベンズアルデヒドを用いるノイバウアー・ロード反応(Neubauer-Rhode Reaction)の場合は濃塩酸、グリオキシル酸を用いるホプキンス・コール反応(Hopkins-Cole Reaction)の場合は氷酢酸と濃硫酸の混合物である。また、例えばトリフルオロ酢酸(TFA)、ジクロロ酢酸、塩酸などの強酸(有機酸であると無機酸であるとを問わない)を、水又は弱酸(例えば酢酸)で希釈して使用することもできる。
3.タンパク質とアルデヒド及び酸との反応
トリプトファンを用いた発色反応には、上記の通りホプキンス・コール反応及びノイバウアー・ロード反応が知られている。前者はトリプトファンの酢酸溶液にグリオキシル酸と硫酸を加えると赤紫色が呈される反応であり、また、後者はトリプトファンの濃塩酸溶液にジメチルベンズアルデヒドを加えると赤紫色〜青紫色が呈される反応である。両反応は、いずれもトリプトファンを含む検体の定量、検出に用いられている。
この反応は通常はSDS-PAGEにかける前のサンプルについて行うが、SDS-PAGE後に行ってもよい。また、SDS-PAGEを行ったタンパク質をニトロセルロース膜やPVDF膜に転写して検出するときにも、SDS-PAGEの前後又は転写後に上記反応を行ってもよい。
各アルデヒドをタンパク質の種類に応じて分けて使用すると、1つのゲル内に当該タンパク質の数に応じた複数の色を発色させることが可能である。
4.マーカー
本発明の方法により発色されたタンパク質は、各種サイズマーカー、例えば電気泳動の分子量マーカー(サイズマーカー)として、あるいはウエスタンブロッティング用のサイズマーカーとして利用できる。また、電気泳動やウエスタンブロッティングに使用した標準タンパク質を本発明の方法により発色することによって、サイズマーカーとして使用することも可能である。
分子量サイズマーカーとして使用されている標準タンパク質としては、例えばミオシン、β-ガラクトシダーゼ、ホスホリラーゼB、トランスフェリン、ウシ血清アルブミン、グルタミン酸デヒドロゲナーゼ、トリオースフォスフェートイソメラーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、オボアルブミン、アクチン、カルボニックアンヒドラーゼ、トリプシンインヒビター、ミオグロビン、リゾチーム、αラクトアルブミン、アプロチニン、インシュリンβ鎖、インシュリンα鎖などが挙げられる。また、任意のアミノ酸配列を有するペプチドをペプチド合成により作製することもできる。この場合、トリプトファンのほか、塩基性アミノ酸を含めることが好ましい。人工的に合成し得るペプチドのアミノ酸配列としては以下のものが挙げられる(それぞれα-Trp01、poly-K15という)。目的のペプチドは、市販のペプチド合成装置(例えばModel 433A,Applied Biosystems社)を用いて合成することができる。
α-Trp01: MATWALKRWKK(配列番号1)
poly-K15:KWKKWKWKKKWKKWK(配列番号2)
これらのタンパク質(ペプチド)にアルデヒドを作用させて電気泳動を行ったときの見かけ上のおおよそのサイズは表1の通りである。
Figure 0004574213
また、本発明は、タンパク質をアルデヒド及び酸で処理することによりタンパク質を重合する方法、その重合体を作製する方法、タンパク質をアルデヒド及び酸で処理することにより重合体を形成させることを特徴とする分子量マーカーの作製方法、並びに当該重合体を含む分子量マーカーも提供する。さらに、本発明はアルデヒド及び酸を含むタンパク質発色剤又はタンパク質重合剤を提供する。上記重合は、アルデヒド1分子に対してトリプトファン2分子が反応するという発色機構によるものである。つまり、本発明の分子量マーカーは、アルデヒド1分子を介して2分子のタンパク質が反応するために起こる重合を利用するものである。従って、1分子中にトリプトファンなどのインドール核を1分子有するものは2量体が生成し、1分子中にトリプトファンなどのインドール核を2分子以上有するタンパク質であれば、1量体から複数のオリゴマーまでの複合体が生成する。タンパク質とアルデヒドとの混合比は、上記発色機構を考慮して適宜設定することができる。例えば、トリプトファン1モルに対してアルデヒドを0.5モル以上の割合で重合反応に用いることができる。
重合反応は、タンパク質やアルデヒドが分解しない温度範囲であれば良く、特に好ましい条件は-20℃から60℃の間である。また反応時間はアルデヒドの反応性により違いがあるため、当業者であれば任意に設定することができる。重合反応に用いるタンパク質、アルデヒド及び酸の量も当業者であれば適宜定めることができ、例えば、タンパク質を溶解させ得る量のアルデヒドを用いることができる。その他、重合反応に用いる酸は発色反応と同様に、ノイバウアー・ロード反応(Neubauer-Rhode Reaction)で用いる濃塩酸、ホプキンス・コール反応(Hopkins-Cole Reaction)で用いる氷酢酸と濃硫酸の混合物、トリフルオロ酢酸(TFA)、ジクロロ酢酸、塩酸などの強酸(有機酸であると無機酸であるとを問わない)を、水又は弱酸(例えば酢酸)又は有機溶媒で希釈して使用することができる。実際に、実施例で述べる図2〜4において、重合体が形成されていることは明らかである。従って、本発明の利点は、1つのタンパク質が1反応で複数の重合体の混合物となるために、簡便に分子量マーカーを作製することができる点である。
なお、上記分子量マーカーは、SDS-PAGEバッファー、ウエスタンブロッティング用バッファーなど、タンパク質およびペプチドが溶解する溶媒を単独で又は適宜組み合わせて、キットとして使用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
卵白製リゾチームの発色
(1)使用サンプル
卵白製リゾチームに4-ジメチルアミノベンズアルデヒド(4NMe2)を導入した。
芳香族アルデヒド100mgの30% TFA/ジクロロメタン溶液にリゾチーム100mgを加えて室温で24時間攪拌した。反応終了後、溶媒を留去した油状物にジエチルエーテルを加えて析出させた。これを濾取して乾燥させ、目的物を得た。このように作製した修飾リゾチームを「リゾチーム(4NMe2)」又は「Lysozyme(4NMe2)」という。
卵白製リゾチームへの4-ヒドロキシベンズアルデヒド(4OH)の導入も、上記と同様にして行った。このように作製した修飾リゾチームを「リゾチーム(4OH)」又は「Lysozyme(4OH)」という。
リゾチーム(4NMe2)の収量:111mg(青色粉末)
リゾチーム(4OH) の収量:110mg(赤紫色粉末)
得られた修飾リゾチームについて、UV-visスペクトルの測定を行った。結果を図1に示す。スペクトル測定による可視領域極大吸収波長及び吸光度を表2に示す。
Figure 0004574213
(2)サンプルバッファー
サンプルバッファーとして、以下の組成の溶液を作製した。
0.125M Tris/HCl (pH 6.8)
4% SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)
20% グリセロール
10% 2-メルカプトエタノール
0.001% ブロモフェノールブルー
(3)サンプル調製
(1)で調製したリゾチーム(4NMe2)を5.5mg秤量し、サンプルバッファー1100μlを加えて溶解させた。この溶液に1M Tris(2-アミノ-2-ヒドロキシメチルプロパン-1,3-ジオール)を加えてpHを調整した。続いて、この溶液50μlをエッペンドルフチューブに入れ、50μlの超純水で希釈した。また、チューブに2-メルカプトエタノールを1μl加えた(2.5mg/ml溶液)。さらに、この溶液を用いて超純水で10倍に希釈した溶液も調製した(0.25mg/ml溶液)。その後、各サンプルを5分間煮沸した。
リゾチーム(4OH)についても、上記と同様の方法でサンプル溶液を調製した。
(4)電気泳動
リゾチーム(4NMe2)及びリゾチーム(4OH)の両者を2.5mg/ml(2.5μg/μl)及び0.25mg/ml(0.25μg/μl)の濃度溶液に調製した4種類のサンプルについてポリアクリルアミドゲル電気泳動を行った。各ウェルへのサンプル添加量は10μlとした。なお、分子量マーカーもサンプルと同じ泳動槽で泳動した。泳動バッファーは、Tris 15.15g、グリシン72.05gを蒸留水に溶解させ5Lとし、この溶液にSDS 5gを加えたものを使用した。
結果を図2に示す。図2において、Markerレーンは市販の分子量マーカー(カレイドスコープスタンダード #161-0325、BIO-RAD社)を示す。使用した分子量マーカーは以下の通りである(表3)。図2に示すとおり、発色したタンパク質がゲル上で確認された。アルデヒドの種類を変えることにより、色を変化させることが可能となった。また、発色度合いは4NMe2を用いた発色がより効果的であった。
Figure 0004574213
50% TFA/AcOHを用いた卵白リゾチーム発色処理方法
(1)発色処理
TFAを酢酸(AcOH)で体積比1:1に希釈した50% TFA/AcOHを酸溶液に用いて、卵白リゾチームに各種アルデヒドを導入し、リゾチームの発色化を実施した。反応は、リゾチーム50 mgに対して各アルデヒド50 mgを50% TFA/AcOH溶液5 mlに溶解させて24時間行った。反応終了後、溶媒を留去し、油状物にジエチルエーテルを加えて析出させた。これを濾取して乾燥させ、卵白リゾチームが各アルデヒドで発色処理されたタンパク質を得た。各アルデヒドによって発色処理されたタンパク質について、処理したアルデヒド名、可視領域極大吸収波長(λmax)、吸光度(Abs.)、モル吸光係数(ε)、及び目視による色彩を表4に示す。
Figure 0004574213
Figure 0004574213
Figure 0004574213
上記発色処理を施したリゾチームの内、その多くは発色体へと変化した。また、その発色性はアルデヒドの種類に依存することが実験結果から確認された。従って、本発明をタンパク質の検出に用いるためには発色性が良いアルデヒドを用いることがより望ましい。特にタンパク質の発色化に効果的なアルデヒドを下記に示す。
4-Dimethylaminobenzaldehyde (4NMe2)
Vanillin (4-Hydoroxy-3-methoxybenzaldehyde)
Syringaldehyde
Furfural
2-(1,3,3-Trimethylindolin-2-ylidene)acetaldehyde
4-Diethylaminobenzaldehyde
4-Dibuthylaminobenzaldehyde
4-(N,N-Diphenylamino)-benzaldehyde
4-Dimethylaminosalicylaldehyde
4-Dimethylamino-2-methoxybenzaldehyde
3-Ethoxy-4-hydroxybenzaldehyde (Ethylvanillin)
Protocatechualdehyde (3,4-Dihydroxybenzaldehyde)
3,4,5-Trihydroxybenzaldehyde
3,5-Dibromo-4-hydroxybenzaldehyde
4-Dimethylaminocinnamaldehyde
trans-3,5-Dimethoxy-4-hydroxycinnamaldehyde
2,5-Difluorobenzaldehyde
2,6-Dimethoxy-4-hydroxybenzaldehyde
4-Hydroxybenzaldehyde
4-(1-Pyrrolidino)benzaldehyde
2-Sulfobenzaldehyde
2-Methylindole-3-carboxyaldehyde
Formylchromone
しかし、本発明は上記アルデヒドに限ったものではなく、あらゆるアルデヒドを用いた場合にもタンパク質およびトリプトファンまたはインドール骨格を有する物質の発色が可能である。
(2)サンプル調製
(1)で調製した発色リゾチームの中より、特に発色化に有効であったアルデヒドで処理した修飾リゾチームを用いて、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)を実施するべくサンプル調整を行った。
アルデヒドに4NMe2を用いて発色させたリゾチーム2.0 mgを秤量し、超純水1000μlを加えて溶解させた。この溶液50μlをサンプルチューブに分取し、サンプルバッファー50μlを加えて希釈した(1 mg/ml溶液)。さらに、この溶液を10倍に希釈した溶液も調製し(0.1 mg/ml溶液)、このサンプル溶液を下記(3)中の1とした。同様に、アルデヒドにVanillin、Syringaldehyde、Furfuralを用いて調製したサンプル溶液を、それぞれ2、3、4とした。
(3)電気泳動
(2)で調製したサンプル溶液1〜4を用いてSDS-PAGEを行った。各レーンへのサンプル添加量は10μg、及び1μgとした。なお、分子量マーカー(Marker)もサンプルと同じ泳動槽で泳動した。泳動バッファーは、Tris 15.15g、グリシン72.05gを蒸留水に溶解させ5Lとし、この溶液にSDS 5gを加えたものを使用した。
結果を図3に示す。10μgを添加した各発色タンパク質は、発色することなくその存在を明瞭に確認できた。また、その重合体の存在も高分子量領域に確認することができた。さらに、1μgを添加した発色タンパク質についても、その存在を確認することができた。
(4)ウエスタンブロッティング
次にウエスタンブロッティングの手法により、PVDF膜への発色リゾチームの転写を行った。なお、リゾチームをvanillinで処理した発色タンパク質を1、同様にSyringaldehydeを2、4NMe2を3、Furfuralを4、2-(1,3,3-Trimethylindolin-2-ylidene)acetaldehydeを5とした実験サンプル、及び比較として市販分子量マーカーを用いて実験を行った。結果を図4に示す。
図4において、各サンプル番号(1〜5)の区画レーン中、左の列は10μg、右の列は1μgの発色タンパク質を添加した時の結果である。本実施例より、発色タンパク質はPVDF膜へ転写が可能であることが確認され、ウエスタンブロッティングにおいても分析、もしくは新規マーカーとして有効であることが確認された。また、市販分子量マーカーよりも明瞭かつシャープなバンドを形成できる特長を有することが確認された。
合成ペプチドの発色
インドール骨格を含むトリプトファンを有するタンパク質に限らず、広くインドール骨格を有する化合物がアルデヒド化合物との反応により発色できることを実証するために、ペプチド合成機を用いて合成したα-Trp(配列:MATWALKRWKK)、及びpoly-K15(配列:KWKKWKWKKKWKKWK)をvanillinにより発色化した。操作は、α-Trp 10 mg、及びvanillin 38.7 mgを反応容器に取り、50% TFA/AcOH 5 mlに溶解し、40℃で24時間撹拌させて反応を行った。反応終了後、溶媒を留去した油状物にジエチルエーテルを加えて析出させた。これを濾取して乾燥させ、目的物を得た。このように作製した修飾ペプチドを「α-Trp(vanillin)」とした。
poly-Kへのvanillinの導入も、上記と同様の操作により行った。poly-Kを用いて作製した修飾ペプチドを「poly-K(vanillin)」とした。
α-Trp(vanillin)の収量:10.1 mg(赤紫色粉末)
poly-K(vanillin)の収量:10.1 mg(赤紫色粉末)
得られた各修飾ペプチドにおいて、166 μg/ml H2O溶液中での紫外可視吸収スペクトル測定結果を図5に示す。
スペクトル測定による可視領域極大吸収波長(λmax-vis)、その波長での吸光度(Abs.)、及びモル吸光係数εを表5に示す。
Figure 0004574213
以上の結果から、外来的にトリプトファンが導入されたタンパク質やペプチドにおいても、アルデヒドと作用することで発色することを確認した。
各種アミノ酸の発色化
本実施例では、インドール骨格が発色に起因していることを確認する目的で、各種アミノ酸についてアルデヒドに4-ジメチルアミノベンズアルデヒドを用いて発色試験を行った。反応は、各アミノ酸100 mg、及び4-ジメチルアミノベンズアルデヒド100 mgを50% TFA/AcOHに溶解させて行った。反応開始24時間後の各アミノ酸とアルデヒドとの反応溶液を観察し、発色の有無、及び色彩についての視覚的評価を行った。発色したものを○、若干の発色をしたものを△とし、結果を表6に示す。
Figure 0004574213
発色について評価した結果、トリプトファンの反応溶液のみが青色に発色した。それ例外のアミノ酸については褐色または黄褐色の溶液となった。トリプトファン以外の発色は、アミノ酸なしでも発色していることからアルデヒド由来の着色であると考えられる。従って、トリプトファンのインドール骨格が、本発明の発色に寄与していることが確認された。
UV-visスペクトルの測定を行った結果を示す図である。 SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行った結果を示す図である。 SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行った結果を示す図である。 ウエスタンブロッティングを行った結果を示す図である。 合成ペプチド発色体の吸収スペクトル測定結果を示す図である。
配列番号1:合成ペプチド
配列番号2:合成ペプチド

Claims (8)

  1. タンパク質をアルデヒド及び酸で処理することを特徴とするタンパク質の重合方法であって、前記アルデヒドが、R 0 −A 0 〔ここでR 0 は置換基を有していてもよい芳香族複素環又は置換基を有していてもよい芳香族炭化水素であり、A 0 はホルミル基又は置換基を有するC 1 〜C 20 の炭化水素基であって、前記置換基の少なくとも1つがホルミル基である。〕で示される構造を有するものである、前記方法
  2. タンパク質をアルデヒド及び酸で処理することを特徴とする、該タンパク質の重合体、又は単量体と重合体との混合物の作製方法であって、前記アルデヒドが、R 0 −A 0 〔ここでR 0 は置換基を有していてもよい芳香族複素環又は置換基を有していてもよい芳香族炭化水素であり、A 0 はホルミル基又は置換基を有するC 1 〜C 20 の炭化水素基であって、前記置換基の少なくとも1つがホルミル基である。〕で示される構造を有するものである、前記方法
  3. タンパク質をアルデヒド及び酸で処理することにより、該タンパク質の重合体、又は単量体と重合体との混合物を形成させることを特徴とする分子量マーカーの作製方法であって、前記アルデヒドが、R 0 −A 0 〔ここでR 0 は置換基を有していてもよい芳香族複素環又は置換基を有していてもよい芳香族炭化水素であり、A 0 はホルミル基又は置換基を有するC 1 〜C 20 の炭化水素基であって、前記置換基の少なくとも1つがホルミル基である。〕で示される構造を有するものである、前記方法
  4. 請求項1又は2記載の方法により作製された重合体、又は単量体と重合体との混合物を含む、分子量マーカー。
  5. アルデヒド及び酸を含むタンパク質重合剤であって、前記アルデヒドが、R 0 −A 0 〔ここでR 0 は置換基を有していてもよい芳香族複素環又は置換基を有していてもよい芳香族炭化水素であり、A 0 はホルミル基又は置換基を有するC 1 〜C 20 の炭化水素基であって、前記置換基の少なくとも1つがホルミル基である。〕で示される構造を有するものである、前記重合剤。
  6. 前記タンパク質が、電気泳動若しくはウエスタンブロッティングの目的タンパク質、又は分子量マーカー用タンパク質である請求項1又は2記載の方法。
  7. 前記R0が、置換基を有していてもよいベンゼン、置換基を有していてもよいフラン、置換基を有していてもよいピリジン、置換基を有していてもよいインドール、置換基を有していてもよい2,3−ジヒドロインドール、置換基を有していてもよいベンゾピロン及び置換基を有していてもよいジアゾールからなる群から選択される少なくとも1つである請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記アルデヒドが、4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、4−ヒドロキシベンズアルデヒド、4―ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド、シリンガアルデヒド、フルフラール、2−(1,3,3−トリメチルインドリン−2−イリデン)アセトアルデヒド、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド、4−ジブチルアミノベンズアルデヒド、4−(N、N−ジフェニルアミノ)−ベンズアルデヒド、4−ジメチルアミノサリチルアルデヒド、4−ジメチルアミノ−2−メトキシベンズアルデヒド、3−エトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、3,4,5−トリヒドロキシベンズアルデヒド、3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド、4−ジメチルアミノシンナムアルデヒド、トランス−3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシシンナムアルデヒド、2,5−ジフルオロベンズアルデヒド、2,6−ジメトキシ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド、4−(1−ピロロリジノ)ベンズアルデヒド、2−スルホベンズアルデヒド、2−メチルインドール−3−カルボキシアルデヒド、及びホルミルクロモンからなる群から選択される少なくとも1つである請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
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