JP4569502B2 - 流体エネルギーを利用した発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、海中や陸上に設置されて、波力や海流あるいは風力等の各種の流体エネルギーから電気を得るための流体エネルギーを利用した発電装置に関するものである。
近年、世界規模でのエネルギー需要の急速な増大に伴い、これまでもっぱら依存していた石油やLNG等の化石燃料や原子力等のエネルギー源の代替あるいは新たに加えるエネルギー源として、枯渇や公害の虞のない波力や海流等の海洋エネルギー、河川の急流箇所における水のエネルギーあるいは風のエネルギーといった自然の流体エネルギーを利用しようとする様々な研究開発が積極的に進められている。
例えば、自然エネルギーのなかでエネルギー密度の高い海の波の力を利用して発電を行う発電装置が開発されている。
このような波力による発電システムは、大別して、波の上下動を利用するもの、波の水平動を利用するもの、これらを併用するもの、および遡上波を利用して用水池に海水を貯留し、水車等を回転させるものがあり、現在各国で開発されている発電システムとしては、波の上下動を利用するものが主流である。
上記波の上下動を利用した従来の日本における波力発電装置としては、航路標識用の小型発電ブイが知られている。また、近年においては、文部科学省の海洋科学技術センターが、国際機関の共同研究の一環として、各国の参加のもと、浮体式波力発電装置「海明」の研究開発を行っている。
この波力発電装置の原理は、底部が開口した蓋状の装置本体を海面に伏せ置き、空気室となる上記装置本体の上部に開口を設けるとともに、この開口に隣接した装置本体内に空気タービンを配置したものであり、波によって上記装置本体内で生じる海面の上下動により、空気室内の空気が上記開口を高速で出入りすることを利用して、当該高速空気流によって上記空気タービンを駆動し、発電を行うものである。
ところで、波の上下動を利用した上記従来の波力発電装置においては、いずれも波の上下運動エネルギーを、密度が小さく、かつ圧縮性を有する空気のエネルギーに変換して発電するものであるために、エネルギーの伝達ロスが大きく、よって大きな発電量を得ることが難しいという問題点があった。
また、浮体式のものであるために、大きな発電量を得るためには、大型の発電設備を含めた装置全体を浮かせるための構造が必要になり、装置全体の大型化を招いてコストが高騰化するという欠点があった。
さらに、浮体式であるが故に、台風時等に生じる大きな波浪に対して安全性を確保するために、別途大がかりな係留設備も必要になるとともに、設置場所によっては景観を害するという問題点もあった。
また、現在、他の自然エネルギーの一種である風力を利用して発電を行う風力発電装置については、既に世界各地において実用に供されている。
この風力発電装置は、一般に、2または3枚のプロペラを風向に対して対向配置し、風のエネルギーによって回転する上記プロペラの軸を発電機に直結させて電気エネルギーに変換するものである。
しかしながら、上記従来の風力発電装置にあっては、プロペラの回転直径によって決定される受風面積と、当該プロペラ自体の面積との比が、最大でも約4:1であり、かつプロペラには所定の翼角を設ける必要があるために、最も高性能の風力発電装置によっても、風のエネルギーの約60%以上を電気エネルギーとして変換することができないという欠点があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、波の上下運動エネルギーや海流のエネルギーあるいは風のエネルギー等の様々な流体エネルギーを、直接発電に利用することにより発電効率に優れ、よって小型であっても大容量の発電を行うことが可能になる流体エネルギーを利用した発電装置を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、筒状に形成された外殻の一端開口部が端面板によって塞がれ、上記外殻の内部が、複数の側壁材によって流体の導入口となる他端開口部から上記端面板側に向けて断面積が漸次小さくなる複数の流路室に仕切られた流入管と、中空の円盤状に形成され、中心部に発電機の入力軸が設けられるとともに、当該入力軸の外周に環状の流路が形成され、この環状の流路内に、外周部に複数の受圧体が周方向に間隔をおいて設けられた回転部材が上記入力軸と一体に回転自在に設けられた発電室と、一端が上記流入管の端面板近傍に接続されて各々の流路室に連通するとともに、他端が上記発電室の外周に一方の周方向に向けて、かつ周方向に間隔をおいて接続されることにより各々上記環状の流路に連通する複数本の流体導入管と、上記発電室の外周に設けられて上記環状の流路内の流体を排出する排出口とを備えてなることを特徴とするものである。
ここで、請求項2に記載の発明は、上記排出口には、当該排出口から離間する方向に漸次拡径された排出管が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発電室が、上記端面板を一方の側面として上記流入管と一体に設けられていることを特徴とするものである。
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、一対の上記流入管が互いの上記端面板を対向して設けられ、これら端面板の間に上記発電室が介装されるとともに、双方の上記流入管からの上記流体導入管が接続されて一本化された後に、上記発電室へ接続されていることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、さらに筒状に形成された外殻の一端開口部が端面板によって塞がれ、上記外殻の内部が、複数の側壁材によって、上記端面板側から流体の導出口となる他端開口部に向けて断面積が漸次大きくなる複数の流路室に仕切られた流出管を有し、かつ上記流入管と上記流出管とが互いの上記端面板を対向して設けられ、これら端面板の間に上記発電室が介装されるとともに、一端が上記発電室の上記排出口に接続されるとともに、他端が上記流出管の端面板近傍に接続されて各々の上記流路室に連通する流体導出管を備えてなることを特徴とするものである。
請求項1〜5のいずれかに記載の流体エネルギーを利用した発電装置においては、流入管を、流体の導入口から端面板側に向けた流路室を風上に向けて陸上に配置したり、あるいは水平または上下方向に向けて海水中に配置したりすると、風や海水等の流体が上記導入口から複数の流路室内に流入する。すると、各々の流路室は、端面板側に向けて断面積が漸次小さくなるように形成されているために、ベルヌーイの定理から明らかなように、流路室内に流入した流体は次第に流速を増しつつ上記端面板側に向けて流れる(ノズル効果)。
そして、最終的に流体導入管の一端部からその他端部へと高速流となって流れ、各々の上記他端部が接続された発電室の外周部の周方向複数箇所から発電室内の流路内に、それぞれ同一の周方向に向けて噴射される。
この結果、上記流路内に噴射された流体によって、発電室内の回転部材の受圧体が上記周方向の回転力を受けて入力軸と一体に高速回転することにより、発電機における発電が行われる。また、これと並行して、発電室内の回転部材を回転させた空気や海水等の流体は、その運動エネルギーが減じられることにより、低速流となって順次上記発電室の外周に設けられた排出口から外部へと排出されてゆく。
このように、上記流体エネルギーを利用した発電装置によれば、風のエネルギーや波の上下運動エネルギーあるいは海流のエネルギー等の様々な流体エネルギーを直接発電に利用することができるために、一旦空気流の変化に変換する従来の波力発電装置や、プロペラを用いた従来の風力発電装置等と比較して、より高い発電効率を得ることができる。この結果、小型であっても大容量の発電を行うことが可能になる。
しかも、当該発電装置を波力発電装置や海流発電装置として用いる場合には、上記発電設備全体を海水中に設置しているために、従来の浮体式の発電装置のように景観を害することもなく、かつ台風時等における安全性に優れるとともに、海洋汚染を招く虞もない。
また、この際に、請求項2に記載の発明のように、上記排出口に、これから離間する方向に漸次拡径された排出管を設ければ、周囲の空気の流れや海水の流れを利用した所謂ディフーザー効果によって、発電室内の流体の排出を促進させることができる。このため、上記流体導入管からの新たな流体の流入が効率的に行われる結果、一層発電効率を向上させることができる。
なお、上記流入管と発電室とは、別体に形成して陸上や海水中に配置することも可能であるが、特に請求項3に記載の発明のように、上記発電室を流入管の端面板を一方の側面として当該流入管と一体に設ければ、装置全体として一層の小型化および構造の簡易化を図ることができて好適である。
さらに、本発明に係る流体エネルギーを利用した発電装置を波力発電装置として用いる場合には、1組の流入管および発電室によって構成することにより、上述した発電を行うことが可能であるが、海水は上下運動しているために、請求項4に記載の発明のように、一対の上記流入管を互いの上記導入口が両端部に位置するように配設し、かつ対向する双方の端面板間に上記発電室を介装するとともに、上記導入口を波の上下方向に向けて配置すれば、上記波の上昇運動時に下方の流入管の導入口から流路室内に海水が流入し、上記波の下降運動時に上方の流入管の導入口から流路室内に海水が流入することになるために、上記波の上下運動に対応して連続的に上記発電を行うことができ、より一層大きな発電量を得ることが可能になる。
これに対して、本発明に係る流体エネルギーを利用した発電装置を風力発電装置や海流発電装置として用いる場合には、請求項5に記載の発明のように、流入管と内部構造が当該流入管と同一の流出管とを互いの上記端面板を対向して設け、これら端面板の間に上記発電室を介装するとともに、発電室の上記排出口と上記流出管の端面板近傍との間に上記流路室に連通する流体導出管を設けて、流入管を風上または海流の上流側に向けて配置すれば、風下または海流の下流側に開口する流出管の周囲の風の流れを利用して、所謂ディフーザー効果により発電室内の空気を極めて効率的に排出させることができ、よって発電効率を一層向上させることができる。
(実施の形態1)
図1〜図6は、本発明に係る流体エネルギーを利用した発電装置を波力発電装置に適用した第1の実施形態およびその変形例を示すものである。
図1〜図4において、符号1が集波管(流入管)であり、この集波管1は、切頭円錐筒状に形成された外殻1aの拡径側開口部に海水(流体)の導入口1bが形成されている。また、この集波管1の縮径側開口部は、円板状の端面板2によって塞がれている。
そして、集波管1の内部は、10枚の側壁板(側壁材)3によって導入口1bから端面板2側に向けて断面積が漸次小さくなる5つの流路室4に仕切られている。ここで、各々の側壁板3は、略二等辺三角形に形成された板状の部材で、底辺3aが導入口1bの半径と等しい長さ寸法に形成されている。
そして、互いの底辺3aを接合一体化させた2枚、5組の側壁板3が、それぞれ上記底辺3aを、導入口1bを5等分するように半径方向に位置させて配置されている。また、各側壁板3は、長辺のうちの1辺3bが隣接する側壁板3の対向辺3bと接合されるとともに、他の1辺3cが集波管1の内壁に接合されている。
これにより、側壁板3によって仕切られた上記流路室4は、周方向に隣接する底辺3aとこれらの間に位置する導入口1bの1/5円周の縁とを底辺とし、長辺3b、3cを稜線とする略三角錐状に形成されている。また、側壁板3の裏面と端面板2との間には、ボイド5が形成されている。そして、上記構成からなる2組の集波管1が、互いの軸線を一致させ、かつ導入口1bを反対方向に向けるとともに、端面板2を対向させて配置されており、これら端面板2間に発電室6が形成されている。
この発電室6は、2枚の端面板2を側面とし、かつこれら端面板2間の外周が周壁板7によって閉じられた中空円盤状のもので、その中心部に、一方の集波管1のボイド5内に、収納されて端面板2から突出する発電機8の入力軸8aが配置されている。これにより、発電室6内には、入力軸8aの外周に環状の流路6aが形成されている。そして、この環状の流路内に、回転部材9が設けられている。
この回転部材9は、本体10と、この本体10の外周に、周方向に等間隔をおいて固定された複数(図では16)の水流受体(受圧体)11とから構成されている。この本体10は、円板状の一対の側板10aと、これら側板10aの外周同士を連結する外周板10bと、側板10aの内周同士を連結する内周板10cとからなる中空の円環板状部材であり、側板10a間には、補強板10dが水流受体11の取付部と内周板10cとの間に放射状に設けられている。
そして、回転部材9は、内周板10cが発電機8の入力軸8aに固定されることにより、この発電室6内において回転自在に設けられている。
また、上記水流受体11は、中央が凹状に形成されたカップ状の部材で、その開口を発電室6の周方向に向けて本外10の外周板10bに固定されている。
他方、集波管1内に略三角錐状に形成された各々の流路室4の端面板2側頂部には、海水導入管(流体導入管)12の一端12aが接続されている。このようにして、一方の集波管1から延出する5本の海水導入管12の他端部12bは、他方の集波管1から延出する5本の海水導入管12の他端部12bと接合されて1本化された後に、発電室6の周壁板7に接合されることにより、発電室6内の流路6aに連通されている。
ここで、5組の海水導入管12は、発電室6の周壁板7に、周方向に等間隔をおいて配置されるとともに、それぞれ流路6a内を水流受体11の開口側に向けて海水を噴射する方向に傾斜して接合されている。
さらに、上記周壁板7の海水導入管12の間には、内部の流路6aに連通して当該流路6a内の海水を排水する排水口(排出口)13が穿設されており、各排水口13には、これから離間する方向に漸次拡径されたラッパ状の排水管(排出管)14が設けられている。
以上の構成からなる波力発電装置は、図6に示すように、例えば波の反射率が高いとされる水深のある防波堤の近傍において、集波管1の導入口1bを上下方向に向けて海底に設置した取付台15に配置される。この際に、取付台15には、図中実線で示す波の進行方向Wの前方側であって、かつ下方の集波管1の導入口1bに臨む位置に、上記進行方向Wから前進する波を上昇流に変換する方向変換壁16を設置することが好ましい。また、この取付台15には、発電室6の上流側であって、かつ排水管14に臨む位置に、上記波を上昇流に変換して、排水管14から排出される海水の逆流を防止する方向変換壁17を設けることが好ましい。
上記波力発電装置によれば、一定波長の波の進行に伴って、海水S中には、図6中に点線で示すように海水の上下運動が生じる。そして、海水が上昇した際に、上記波力発電装置の下方に位置する集波管1において、海水が導入口1bから端面板2側に向けて断面積が漸次小さくなる5つの流路室4内に流入し、当該流路室4内において次第に流速を増しつつ上端部に接続された海水導入管12の一端部12aから他端部12bへと高速流となって発電室6へと導かれて行く。
そして、この発電室6において、周方向の5カ所から内部の回転部材9の水流受体11の開口へ向けて噴射されることにより、水流受体11が周方向の回転力を受けて回転部材9が図4中時計回り方向に高速回転し、この結果入力軸8aが回転することにより、発電機8において発電が行われる。他方、発電室6内の回転部材9を回転させた海水は、その運動エネルギーが減じられることにより、低速流となって順次排水口13から排水管14を介して外部へと排水されてゆく。
次いで、上記波の周期によって海水が下降した際には、上記波力発電装置の上方に位置する集波管1において、同様に海水が導入口1bから5つの流路室4内に流入し、次第に流速を増しつつ上端部に接続された海水導入管12の一端部12aから他端部12bを経て発電室6内に噴射されることにより、回転部材9が図4中時計回り方向に高速回転して、発電機8における発電が行われる。
このように、上記波力発電装置によれば、波の上下運動エネルギーを直接発電に利用することができるために、一旦空気流の変化に変換する従来のものと比較して、より高い発電効率を得ることができる。この結果、小型であっても大容量の発電を行うことが可能になる。加えて、上記発電設備全体を海水中に設置しているために、従来の浮体式の発電装置のように景観を害することもなく、かつ台風時等における安全性に優れるとともに、海洋汚染を招く虞もない。
この際に、排水口13に、これから離間する方向に漸次拡径された排水管14を設けているので、周囲の海水の流れを利用したディフーザー効果によって、発電室6内の海水の排水を促進させることができる。このため、上記海水導入管からの新たな海水の流入が効率的に行われる結果、一層発電効率を向上させることができる。
さらに、一対の集波管1を互いの導入口1bが上下方向に位置するように配設し、かつ両方の端面板2間に発電室6を介装しているために、装置全体の小型化を実現することができるとともに、波が上下運動するに際して、上下の集波管1の導入口1bから交互に各流路室4内に海水が流入することになるために、上記波の上下運動に対応して連続的に上記発電を行うことができ、より一層大きな発電量を得ることが可能になる。
また、上記波力発電装置の取付台15に、方向変換壁16を設置しているために、図6中実線で示す波の進行方向Wの前進波を、下方の集波管1へ向けた上昇流に変換することができ、よって海水の上昇運動を効果的に助長することができる。しかも、取付台15に設けた方向変換壁17によって、上記前進波を上昇流に変換することにより、排水管14から排出される海水の逆流を防止することもできる。
なお、上記実施の形態においては、集波管1の外殻1aを切頭円錐筒状に形成した場合についてのみ説明したが、これに限るものではなく、切頭角錐筒状等に形成することもできる。また、外殻1aの内部に形成する流路室4も、上述した5室に限らず、それ以上あるいはそれ以下の数の流路室を形成することもできる。
さらに、回転部材9として、本体10の外周にカップ状の水流受体11を設けた構成のものについて説明したが、これに限定されることなく、様々な形態を採用することができる。例えば、図5に示すように、本体10の外周に円筒状に形成された胴部20の周方向両端部に半球面状の蓋体21を接合一体化した中空状の水流受体22を取り付けた回転部材23を用いても、同様の作用効果を得ることができる。
また、上記波力発電装置は、図7に示すように、例えば取付台30に複数基(図では5基)を設置し、これらをクレーン等により一体的に揚重して水深のある岸壁31の近傍に搬送し、上記波力発電装置が当該岸壁31とほぼ並行となるように配置して取付台30を岸壁31に固定すれば、上述した波力を利用した発電のみならず岸壁31に対する波除けの効果も併せて得ることができる。
(実施の形態2)
図8〜図10は、本発明に係る流体エネルギーを利用した発電装置を風力発電装置に適用した第2の実施形態を示すものであり、この風力発電装置は、風の流入管50および流出管51と、これらの間に介装された発電室52とから概略構成されている。
ここで、流入管50および流出管51の構成は、図1に示した波力発電装置における集波管1の構成と実質的に同一である。
すなわち、流入管50および流出管51は、いずれも切頭円錐筒状に形成された外殻50a、51aの縮径側開口部が、円板状の端面板53によって塞がれることにより、流入管50の開口部が風の導入口50bとされるとともに、流出管51の開口部が風の導出口51bとされている。そして、これら流入管50および流出管51は、内部が10枚の側壁板(側壁材)54によって導入口50bまたは導出口51b側から端面板53側に向けて断面積が漸次小さくなる5つの流路室55に仕切られている。
また、側壁板54の裏面と端面板53との間には、ボイド56が形成されている。そして、上記構成からなる流入管50および流出管51が、互いの軸線を一致させ、かつ導入口50bと導出口51bとを反対方向に向けるとともに、端面板53を対向させて配置され、これら端面板53間に上記発電室52が形成されている。
この発電室52は、図3および図4に示した発電室6と実質的に同一の構成である。すなわち、2枚の端面板53を側面とし、これら端面板53間の外周が周壁板57によって閉じられた中空円盤状のものであるが、上記発電室6よりも周壁板57の軸線方向の長さ寸法が大きく設定されている。そして、その中心部に、流入管60のボイド56内に収納されて端面板53から突出する発電機60の入力軸60aが配置され、この入力軸60aの外周に回転部材61が当該入力軸60aと一体に回転自在に取り付けられている。これにより、発電室52内には、回転部材61の外周に環状の空気流路52aが形成されている。
この回転部材61にあっても、円筒状の本体62と、この本体62の外周に、周方向に等間隔をおいて固定された複数(図では12)の受圧体63とから構成されている。この受圧体63は、上記水流受体11よりも大径のカップ状に形成されており、中央の凹状開口を発電室52の周方向に向けて本外62の外周に固定されている。
他方、流入管50内に略三角錐状に形成された各々の流路室55の端面板53側頂部には、空気導入管(流体導入管)64の一端部64aが接続されている。このようにして、流入管50から延出する5本の空気導入管64の他端部64bは、発電室52の周壁板57に周方向に等間隔をおいて接合されることにより、発電室52内の流路52aに連通されている。なお、5組の空気導入管64は、いずれも流路52a内を受圧体63の凹部開口側に向けて風(空気)を噴射する方向に傾斜して接合されている。
さらに、周壁板57の空気導入管64の間には、内部の流路52aに連通して流路52a内の空気を排出する合計5つの排気口(排出口)65が穿設されており、各排気口65には、空気導出管(流体導出管)66の一端部が接続されている。そして、各々の空気導出管66の他端部は、導出管51における端面板53の近傍において、各々の流路室55内に連通するように接続されている。
以上の構成からなる風力発電装置においては、常時比較的強い風が吹く場所に、流入管50の導入口50bを風上に向けて設置すると、風(空気)が導入口50bから端面板53側に向けて断面積が漸次小さくなる5つの流路室55内に流入し、当該流路室55内において次第に流速を増しつつ各空気導入管64の一端部64aから他端部64bへと高速流となって流れ、発電室52へと導かれて行く。
そして、この発電室52において、周方向の5カ所から内部の回転部材61の受圧体63の凹部開口へ向けて噴射されることにより、受圧体63が周方向の回転力を受けて回転部材61が図10中時計回り方向に高速回転し、この結果入力軸60aが回転することにより、発電機60において発電が行われる。次いで、発電室52内の回転部材61を回転させた空気は、順次排気口65から排水管空気導出管66を介して導出管51内の流路室55へと送られて行く。
この際に、導出管51の流路室55は、風下に位置する導出口51bに向けて漸次断面積が大きくなるように形成されているために、流出管51の周囲の風の流れを利用して、ディフーザー効果により流路室55内に流入した空気を、極めて効率的に排出させることができる。
なお、上記第2の実施形態においては、本発明に係る流体エネルギーを利用した発電装置を風力発電装置に適用した場合についてのみ説明したが、これに限定されるものではなく、本実施形態において図8〜図10に示した構成は、そのまま海流発電装置や河川流発電装置としても用いることが可能である。この場合には、流入管50を海流や河川の上流側に向けるとともに、流出管51を下流側に向けて海中あるいは河川の流れ中に設置することにより、上述した風力発電装置において示した作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
本発明の第1の実施形態を示す斜視図である。 図1の正面図である。 図1の縦断面図である。 図1の発電室の横断面図である。 図4の変形例を示す横断面図である。 図1の波力発電装置を海中に設置した状態を示す正面図である。 上記波力発電装置を配置した一例を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態を示す斜視図である。 図8の正面図である。 図8の発電室の横断面図である。
符号の説明
1 集波管(流入管)
1a、50a、51a 外殻
1b、50b 導入口
2、53 端面板
3、54 側壁板(側壁材)
4、55 流路室
6、52 発電室
6a、52a 流路
8、60 発電機
8a、60a 入力軸
9、23、61 回転部材
11、22 水流受体(受圧体)
12 海水導入管(流体導入管)
12a 一端部
12b 他端部
13 排水口(排出口)
14 排水管(排出管)
63 受圧体
64 空気導入管(流体導入管)
64a 一端部
64b 他端部
65 排気口(排出口)
66 空気導出管(流体導出管)
S 海水(流体)
W 波の進行方向

Claims (5)

  1. 筒状に形成された外殻の一端開口部が端面板によって塞がれ、上記外殻の内部が、複数の側壁材によって、流体の導入口となる他端開口部から上記端面板側に向けて断面積が漸次小さくなる複数の流路室に仕切られた流入管と、
    中空の円盤状に形成され、中心部に発電機の入力軸が設けられるとともに、当該入力軸の外周に環状の流路が形成され、この環状の流路内に、外周部に複数の受圧体が周方向に間隔をおいて設けられた回転部材が上記入力軸と一体に回転自在に設けられた発電室と、
    一端が上記流入管の端面板近傍に接続されて各々の上記流路室に連通するとともに、他端が上記発電室の外周に一方の周方向に向けて、かつ周方向に間隔をおいて接続されることにより各々上記環状の流路に連通する複数本の流体導入管と、
    上記発電室の外周に設けられて上記環状の流路内の流体を排出する排出口と、
    を備えてなることを特徴とする流体エネルギーを利用した発電装置。
  2. 上記排出口には、当該排出口から離間する方向に漸次拡径された排出管が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の流体エネルギーを利用した発電装置。
  3. 上記発電室は、上記端面板を一方の側面として上記流入管と一体に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の流体エネルギーを利用した発電装置。
  4. 一対の上記流入管が互いの上記端面板を対向して設けられ、これら端面板の間に上記発電室が介装されるとともに、双方の上記流入管からの上記流体導入管が接続されて一本化された後に、上記発電室へ接続されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の流体エネルギーを利用した発電装置。
  5. 筒状に形成された外殻の一端開口部が端面板によって塞がれ、上記外殻の内部が、複数の側壁材によって、上記端面板側から流体の導出口となる他端開口部に向けて断面積が漸次大きくなる複数の流路室に仕切られた流出管を有し、
    かつ上記流入管と上記流出管とが互いの上記端面板を対向して設けられ、これら端面板の間に上記発電室が介装されるとともに、一端が上記発電室の上記排出口に接続されるとともに、他端が上記流出管の端面板近傍に接続されて各々の上記流路室に連通する流体導出管を備えてなることを特徴とする請求項1に記載の流体エネルギーを利用した発電装置。
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