JP4568925B2 - Game machine - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機などに代表される遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機等の遊技の制御を行う主制御基板には、賞球や貸し球等の払い出し制御を行う払出制御基板や、効果音の出力制御を行う効果音制御基板、図柄の変動表示等の表示制御を行う表示用制御基板などが接続されている。これら各基板のうち、特に表示用制御基板の制御は、主制御基板から表示用制御基板へ送信される制御用コマンドにより行われる。
【0003】
図柄の変動表示を行う表示装置が上段・中段・下段の3行で構成され、その3行の各行毎に右から左へ横方向にスクロールしながら変動表示が行われる場合には、例えば、図21に示すように、主制御基板から表示用制御基板へ制御用コマンド(1)〜(10)が送信され、一連の図柄の変動表示が行われる。
【0004】
まず、制御用コマンド(1)により、上段・中段・下段の全3行について図柄の変動表示が開始される。次に、図柄の差し替えが、制御用コマンド(2)により上段の図柄について、制御用コマンド(3)により中段の図柄について、制御用コマンド(4)により下段の図柄について、それぞれ行われる。制御用コマンド(5)によって、高速変動されている全3行の変動表示がそれぞれ減速され、制御用コマンド(6)により、上段及び下段の表示が左右に行きつ戻りつ繰り返し変動されると共に、中段の変動表示が中速変動とされる。更に、制御用コマンド(7)により、中段の変動表示が低速変動とされ、その後、制御用コマンド(8)により上段の変動表示が停止され、制御用コマンド(9)により下段の変動表示が停止され、制御用コマンド(10)により中段の変動表示が停止される。これにより3行すべての変動表示が停止し、一連の変動表示が終了する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように変動表示を制御する制御用コマンドは、変動表示の状態が変化する各ポイント毎に主制御基板から表示用制御基板へ送信されるので、変動表示の殆どの制御を主制御基板で行うことになってしまう。
【0006】
本発明は上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、変動表示の状態が変化する各ポイント毎に主制御手段から制御用コマンドを送信する必要がない遊技機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために請求項1記載の遊技機は、図柄が変動表示される表示手段と、遊技の制御を行う主制御手段と、その主制御手段から送信される制御用コマンドに基づいて前記図柄の変動表示を行わせる表示用制御手段と、前記表示手段に予め定められた図柄の組み合わせが表示された場合に所定の遊技価値を付与する手段とを備え、前記制御用コマンドには、前記変動表示の変動パターンを示す変動パターンコマンドと、前記変動表示の終了時に前記表示手段に停止表示される停止図柄を決定する場合に使用される停止図柄決定用コマンドとが含まれ、前記表示用制御手段は、前記表示手段に表示される図柄のデータを記憶する記憶手段を備え、前記停止図柄決定用コマンドに基づき前記記憶手段から図柄のデータを読み出し、そのデータに応じた図柄を表示するよう構成され、前記変動パターンコマンドに基づく変動表示が前記停止図柄決定用コマンドに基づき決定された停止図柄で終了するよう図柄を差し替える差替手段と、前記変動表示の終了時に一の列に複数の図柄を表示させる手段と、前記変動パターンコマンドに基づく変動表示が開始された後、その変動パターンコマンドに基づく変動表示の期間より短い所定期間以内に前記停止図柄決定用コマンドに基づいて停止図柄が決定不能である場合に、変動表示の終了時に前記予め定められた図柄の組み合わせとは異なる図柄の組み合わせを前記表示手段へ表示する手段と、少なくとも一の図柄を決定可能な前記停止図柄決定用コマンドの情報に基づき、その一の図柄を有する列に停止表示される全ての図柄を決定可能とする手段とを備えている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。本実施例では、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチンコ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や他の遊技機に用いることは、当然に可能である。
【0009】
図1は、第1実施例のパチンコ機Pの遊技盤の正面図である。遊技盤1の周囲には、打球が入賞することにより5個から15個の球が払い出される複数の入賞口2が設けられている。また、遊技盤1の中央には、複数種類の識別情報としての図柄などを表示する液晶(LCD)ディスプレイ3が設けられている。このLCDディスプレイ3の表示画面は横方向に3分割されており、3分割された各表示領域において、それぞれ右から左へ横方向にスクロールしながら図柄の変動表示が行われる。
【0010】
LCDディスプレイ3の下方には、図柄作動口(第1種始動口)4が設けられ、打球がこの図柄作動口4を通過することにより、前記したLCDディスプレイ3の変動表示が開始される。図柄作動口4の下方には、特定入賞口(大入賞口)5が設けられている。この特定入賞口5は、LCDディスプレイ3の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み合わせの1つと一致する場合に、大当たりとなって、打球が入賞しやすいように所定時間(例えば、30秒経過するまで、あるいは、打球が10個入賞するまで)開放される入賞口である。この特定入賞口5内には、Vゾーン5aが設けられており、特定入賞口5の開放中に、打球がVゾーン5a内を通過すると、継続権が成立して、特定入賞口5の閉鎖後、再度、その特定入賞口5が所定時間(又は、特定入賞口5に打球が所定個数入賞するまで)開放される。この特定入賞口5の開閉動作は、最高で16回(16ラウンド)繰り返し可能にされており、開閉動作の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値の付与された状態(特別遊技状態)である。
【0011】
図2は、かかるパチンコ機Pの電気的構成を示したブロック図である。パチンコ機Pの主制御基板Cには、演算装置であるMPU11と、そのMPU11により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM12と、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM13とが搭載されている。図9及び図10に示すフローチャートのプログラムは、制御プログラムの一部としてROM12内に記憶されている。
【0012】
RAM13は、送信バッファ13aと、コマンドカウンタ13bとを備えている。送信バッファ13aは、LCDディスプレイ3の変動表示の制御のために、主制御基板Cから表示用制御基板Dへ送信される制御用コマンドを記憶するためのバッファである。制御用コマンドは2バイトで構成されるので、この送信バッファ13aも2バイトで構成される。送信バッファ13aへセット(書き込み)された制御用コマンドは、タイマ割込処理によって、1バイトずつ表示用制御基板Dへ送信される。
【0013】
図3は、LCDディスプレイ3の表示画面を9つの表示領域に分割した様子を示した図である。前記した通り、本実施例の変動表示は、横方向に3分割された3つの表示領域3a,3b,3cにおいて、それぞれ矢印A方向へ横方向にスクロールしながら行われる。この横方向に3分割された3つの表示領域3a,3b,3cを、縦方向に更に3分割して9つの表示領域3a1,・・・,3c3とし、その9つの表示領域3a1,・・・,3c3に対して、図3に示すように、それぞれ表示される「図柄1〜図柄9」の9つの図柄番号32aが付されている。
【0014】
図2に示すコマンドカウンタ13bは、制御用コマンドの一種である停止図柄指定コマンド32(図5参照)が指定するLCDディスプレイ3の表示領域3a1〜3c3を示すためのカウンタであり、「1〜10」の範囲で「1」ずつ更新される。コマンドカウンタ13bの値が「1〜9」の範囲内にある場合には、そのコマンドカウンタ13bの値に対応する図柄番号32a(図5参照)の表示領域3a1〜3c3が指定される。また、コマンドカウンタ13bの値が「10」である場合には、いずれの表示領域も指定されない。
【0015】
図2に示すように、これらMPU11、ROM12、RAM13は、バスライン14を介して互いに接続されており、バスライン14は、また、入出力ポート15にも接続されている。この入出力ポート15は表示用制御基板Dや他の入出力装置16と接続されている。主制御基板Cは、入出力ポート15を介して、表示用制御基板Dや他の入出力装置16へ各種コマンドを送り、それら各装置を制御する。なお、主制御基板Cと表示用制御基板Dとの接続は、入力および出力が固定的な2つのバッファ(インバータゲート)17,28を介して行われている。よって、主制御基板Cと表示用制御基板Dとの間における制御用コマンドの送受信は、主制御基板Cから表示用制御基板Dへの一方向にのみ行われ、表示用制御基板Dから主制御基板Cへ制御用コマンド等を送信することはできない。
【0016】
表示用制御基板Dは、MPU21と、プログラムROM22と、ワークRAM23と、ビデオRAM24と、キャラクタROM25と、画像コントローラ26と、入力ポート29と、出力ポート27とを備えている。入力ポート29の入力にはインバータゲート28の出力が接続され、その入力ポート29の出力は、MPU21、プログラムROM22、ワークRAM23を接続するバスラインと接続されている。また、出力ポート27の入力には画像コントローラ26が接続され、その出力ポート27の出力にはLCDディスプレイ3が接続されている。
【0017】
表示用制御基板DのMPU21は、主制御基板Cから送信される制御用コマンドに基づいて、LCDディスプレイ3の(変動)表示を制御するためのものであり、プログラムROM22には、このMPU21により実行される各種の制御プログラムが記憶されている。図11から図14に示すフローチャートのプログラムは、制御プログラムの一部としてプログラムROM22内に記憶されている。また、図7に示すディフォルト図柄のデータも、このプログラムROM22内に記憶されている。
【0018】
ワークRAM23は、MPU21による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグが記憶されるメモリであり、受信バッファ23aと、コマンド受信フラグ23bと、9つの停止図柄1〜9メモリ23c〜23kと、上段・中段・下段の各図柄差替済フラグ23l〜23nとを備えている。
【0019】
受信バッファ23aは、主制御基板Cから送信される制御用コマンドを受信するためのバッファである。制御用コマンドは2バイトで構成されるので、受信バッファ23aも同様に2バイトで構成される。コマンド受信フラグ23bは、新たな制御用コマンドが受信バッファ23aへ記憶された場合にオンされるフラグである。コマンド受信フラグ23bがオンされていると、受信バッファ23aに記憶される制御用コマンドが読み出され、その読み出された制御用コマンドに基づいて、LCDディスプレイ3の変動表示の制御が行われる。一旦オンされたコマンド受信フラグ23bは、受信バッファ23aから制御用コマンドを読み出す際にオフされる。
【0020】
停止図柄1〜9メモリ23c〜23kは、制御用コマンドの一種である停止図柄指定コマンド32によって送信される停止図柄の図柄コード32b(図5参照)を記憶するためのメモリであり、LCDディスプレイ3の9つの表示領域3a1〜3c3(図3参照)に対応してそれぞれ1つ、合計9つの停止図柄1〜9メモリ23c〜23kが設けられている。なお、停止図柄1〜9メモリ23c〜23kの詳細については後述する。
【0021】
上段図柄差替済フラグ23lは、LCDディスプレイ3の横方向に3分割された3つの表示領域3a,3b,3cのうち、上段の表示領域3aで変動表示される図柄の差し替えが行われたことを示すためのフラグである。変動パターン指定コマンド31によって開始される変動表示は、その変動パターン指定コマンドによって指定される一連の変動パターンを演出した後に、停止図柄指定コマンド32によって指定される停止図柄で終了しなければならない。よって、停止図柄指定コマンド32によって指定された停止図柄で一連の変動パターンが終了するように、高速変動表示中の各図柄について図柄の差し替えが行われる。上段図柄差替済フラグ23lは、かかる図柄の差し替えが上段の表示領域3aについて行われた場合にオンされるフラグである。なお、上段図柄差替済フラグ23lは、変動表示の開始時にオフされる。
【0022】
上段図柄差替済フラグ23lと同様に、中段図柄差替済フラグ23mは、LCDディスプレイ3の中段の表示領域3bで変動表示される図柄の差し替えが行われたことを示すためのフラグであり、変動表示の開始時にオフされ、中段の表示領域3bについて図柄の差し替えが行われた場合にオンされるフラグである。また、下段図柄差替済フラグ23nは、LCDディスプレイ3の下段の表示領域3cで変動表示される図柄の差し替えが行われたことを示すためのフラグであり、上段図柄差替済フラグ23lと同様に、変動表示の開始時にオフされ、下段の表示領域3cについて図柄の差し替えが行われた場合にオンされるフラグである。
【0023】
ビデオRAM24は、LCDディスプレイ3に表示される表示データが記憶されるメモリであり、このビデオRAM24の内容を書き換えることにより、LCDディスプレイ3の表示内容が変更される。即ち、各表示領域3a1〜3c3における図柄の変動表示は、ビデオRAM24の内容が書き換えられることにより行われる。キャラクタROM25は、LCDディスプレイ3に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するためのメモリである。画像コントローラ26は、MPU21、ビデオRAM24、出力ポート27のそれぞれのタイミングを調整して、データの読み書きを介在するとともに、ビデオRAM24に記憶される表示データをキャラクタROM25を参照して所定のタイミングでLCDディスプレイ3に表示させるものである。
【0024】
次に、図4から図8を参照して、変動表示の制御のために主制御基板Cから表示用制御基板Dへ送信される制御用コマンドについて説明する。制御用コマンドは、変動パターン指定コマンド31と、停止図柄指定コマンド32と、図柄停止コマンド33との3種類のコマンドによって構成される。なお、制御用コマンドは2バイトで構成されるので、その1バイト目と2バイト目のコマンドコードを区別するために、1バイト目のコマンドコードは最上位ビットがセットされ、2バイト目のコマンドコードは最上位ビットがリセットされている。
【0025】
図4は、変動パターン指定コマンド31のコマンドコードと、そのコマンド内容とを示した図である。変動パターン指定コマンド31は、変動表示を開始させると共に、変動表示の開始から終了までの一連の変動パターンを指定するためのコマンドである。1バイト目のコマンドコードはC0HまたはC1Hとされており、合計56種類の変動パターンが用意されている。
【0026】
なお、変動パターン指定コマンド31によって指定される変動表示の制御は、その変動パターン指定コマンド31を受信した表示用制御基板Dによって行われるので、表示用制御基板Dの制御プログラムの内容を変更することにより、同一コードの変動パターン指定コマンド31に対する変動表示の内容を変更することができる。即ち、主制御基板Cの制御プログラムを変更することなく、表示用制御基板Dの制御プログラムを変更するだけで、変動表示の内容を変更することができるのである。
【0027】
図5(a)は、停止図柄指定コマンド32のコマンドコードと、そのコマンドコードによって指定される図柄番号32aとの対応関係を示した図である。前記した通り、各図柄番号32aには、図3に示す各表示領域3a1〜3c3がそれぞれ対応付けされている。また、図5(b)は、20種類の図柄コード32bと図柄名32cとの対応関係を示した図である。
【0028】
停止図柄指定コマンド32は、変動パターン指定コマンド31で指定された変動パターンの変動表示の終了時に、LCDディスプレイ3の各表示領域3a1〜3c3にそれぞれ停止表示される図柄を指定するためのコマンドである。停止図柄指定コマンド32は、変動パターン指定コマンド31が送信され変動表示が開始された後に、LCDディスプレイ3の9つの表示領域3a1〜3c3のそれぞれに対して、主制御基板Cから表示用制御基板Dへ送信される。
【0029】
この停止図柄指定コマンド32は、変動パターン指定コマンド31と同様に2バイトで構成されている。停止図柄指定コマンド32の1バイト目には、図柄1〜9の表示領域3a1〜3c3を指定するコマンドコードがセットされる。図5(a)に示すように、停止図柄指定コマンド32の1バイト目のコマンドコードが「90H」であれば図柄1の表示領域3a1が、「A0H」であれば図柄2の表示領域3b1が、・・・、「B2H」であれば図柄9の表示領域3c3が、それぞれ指定される。停止図柄指定コマンド32の2バイト目には、1バイト目のコマンドコードで指定した図柄1〜9の表示領域3a1〜3c3に停止表示される図柄の図柄コード32bがセットされる。即ち、図5(b)に示すように、停止表示される図柄が「タコ」である場合には「10H」が、「ハリセンボン」である場合には「11H」が、・・・、「サメ(2)」である場合には「23H」が、それぞれ停止図柄指定コマンド32の2バイト目のコードとしてセットされる。
【0030】
表示用制御基板Dは、停止図柄指定コマンド32を受信すると、実行中の変動パターンを考慮した上で、停止図柄指定コマンド32で指定された図柄コード32bの図柄で変動表示が終了するように、変動中の図柄を差し替える。この図柄の差し替えは、変動表示が高速変動されている場合に限って行われるので、遊技者に図柄の差し替えが行われたことを気づかれることがない。
【0031】
図5(b)に示すように、各図柄にはすべて異なった図柄コード32bが付与されている。特に、図柄名32c「サメ(1)」と「サメ(2)」とは、LCDディスプレイ3に全く同じ図柄として表示されるが、図5(b)に示すように、両図柄には「13H」と「23H」との異なった図柄コード32bが付与されている。同様に、図柄名32c「貝(1)」〜「貝(10)」も、LCDディスプレイ3に全く同じ図柄として表示されるが、図5(b)に示すように、「19H」〜「22H」の異なった図柄コード32bが付与されている。
【0032】
図6は、かかる上段・中段・下段の各段の仮想図柄リール41〜43の構成を模式的に示した図である。図6(a)には、LCDディスプレイ3の上段の表示領域3aで変動表示される上段の仮想図柄リール41の構成が模式的に図示されている。図6(a)に示すように、上段の仮想図柄リール41には、18種類の図柄が「貝(9)」,「カニ」,「貝(8)」,・・・,「タコ」の順に配列されており、最終の「タコ」の図柄の次には、先頭の図柄に戻って「貝(9)」,「カニ」,「貝(8)」,・・・の各図柄が配列される。上段の仮想図柄リール41は、かかる図柄の配列順に、LCDディスプレイ3の上段の表示領域3aで変動表示される。
【0033】
同様に、図6(c)には、LCDディスプレイ3の下段の表示領域3cで変動表示される下段の仮想図柄リール43の構成が模式的に図示されている。図6(c)に示すように、下段の仮想図柄リール43には、上段の仮想図柄リール41の配列と全く逆の配列で、18種類の図柄が「タコ」,「貝(1)」,「ハリセンボン」,・・・,「貝(9)」の順に配列されている。最終の「貝(9)」の図柄の次には、先頭の図柄に戻って「タコ」,「貝(1)」,「ハリセンボン」,・・・の各図柄が配列される。下段の仮想図柄リール43は、かかる図柄の配列順に、LCDディスプレイ3の下段の表示領域3cで変動表示される。
【0034】
図6(b)には、LCDディスプレイ3の中段の表示領域3bで変動表示される中段の仮想図柄リール42の構成が模式的に図示されている。図6(b)に示すように、中段の仮想図柄リール42には、下段の仮想図柄リール43の配列の最後尾に「サメ(2)」,「貝(10)」の2種類の図柄を加えた合計20種類の図柄が順に配列されている。上段および下段の仮想図柄リール41,43の場合と同様に、最終の「貝(10)」の図柄の次には、先頭の図柄に戻って「タコ」,「貝(1)」,「ハリセンボン」,・・・の各図柄が配列される。中段の仮想図柄リール42は、かかる図柄の配列順に、LCDディスプレイ3の中段の表示領域3bで変動表示される。
【0035】
従って、9つの表示領域3a1〜3c3のそれぞれに対して、主制御基板Cから表示用制御基板Dへ送信される停止図柄指定コマンド32に一部の欠落があっても、各段(上段・中段・下段)について、それぞれ1以上の停止図柄指定コマンド32が正常に受信できていれば、欠落した停止図柄指定コマンド32の図柄コード32bを算出することができる。即ち、すべての図柄について異なった図柄コード32bを付与すると共に、仮想図柄リール41〜43(図6参照)の配列を固定することにより、主制御基板Cから表示用制御基板Dへ送信される停止図柄指定コマンド32に一部の欠落があっても、その欠落した停止図柄指定コマンド32の図柄コード32bを算出して、正常な変動表示(および変動表示終了時における停止表示)を行わせることができるのである。
図7は、本実施例で使用されるディフォルト図柄を模式的に示した図である。ディフォルト図柄とは、停止図柄指定コマンド32によって停止図柄を指定することができない場合に、本来の停止図柄に代わって停止図柄として使用される図柄である。例えば、停止図柄指定コマンド32の送受信時に何らかのエラーが発生して、停止図柄を全く指定することができない場合などに使用される。
【0036】
前記したように、仮想図柄リール41〜43の配列は固定されており、その各仮想図柄リール41〜43を構成する図柄には、それぞれ異なった図柄コード32bが付与されている(図6参照)。よって、停止図柄指定コマンド32の送受信時に何らかのエラーが発生しても、上段・中段・下段の各表示領域3a,3b,3cのそれぞれにおいて、少なくとも1つの停止図柄を正常に受信できれば、その段の他の停止図柄をすべて算出することができるのである。
【0037】
しかしながら、1の段の3つの停止図柄のすべてを受信できない場合や、1の段の2つ又は3つの停止図柄を受信できてもその図柄の配列が仮想図柄リール41〜43の配列と一致しない場合には、1の停止図柄の図柄コード32bからその段の他の停止図柄の図柄コード32bを算出することはできない。このように、停止図柄指定コマンド32により指定されない停止図柄(未指定の停止図柄)や、誤って指定された停止図柄(誤指定の停止図柄)がある場合であって、その未指定又は誤指定の停止図柄の算出が不可能である場合に、未指定又は誤指定の停止図柄に代わって停止図柄として使用されるのがディフォルト図柄である。
【0038】
このディフォルト図柄は、9つの図柄のセット(組み合わせ)で構成されており、その9つの図柄はLCDディスプレイ3の9つの表示領域3a1〜3c3にそれぞれ対応付けられている。具体的には、LCDディスプレイ3の上段の表示領域3aには左から順に「貝(3)」,「カメ」,「貝(2)」のディフォルト図柄が、中段の表示領域3bには「貝(3)」,「サメ(1)」,「貝(4)」のディフォルト図柄が、下段の表示領域3cには「貝(9)」,「タコ」,「貝(1)」のディフォルト図柄が、それぞれ対応付けられている。
【0039】
ディフォルト図柄は、大入賞口5の開放を伴う大当たり表示ではなく、ハズレ表示を構成する図柄の組み合わせとされている。よって、停止図柄指定コマンド32の送受信時に何らかのエラーが発生し、本来の停止図柄に代えてディフォルト図柄を使用する場合、変動表示の終了時にLCDディスプレイ3に停止表示されるのはハズレ表示となり、大当たり表示にはならない。
【0040】
大当たりの判定は主制御基板Cの制御上で行われるが、かかる主制御基板Cの制御上でハズレと判定されている場合には、ディフォルト図柄によるLCDディスプレイ3のハズレ表示は、主制御基板Cの制御上の判定結果と一致する。よって、本来の停止図柄に代えてディフォルト図柄を使用しても、遊技の進行に関して問題は生じない。
【0041】
一方、主制御基板Cの制御上で大当たりと判定されている場合には、ディフォルト図柄によるLCDディスプレイ3のハズレ表示は、主制御基板Cの制御上の判定結果と不一致となるが、かかる場合には、変動表示がハズレ表示で終了したにも拘わらず、大当たりとなって大入賞口5の開放などが行われるので、遊技者は不満を抱くどころか、むしろ満足する。なお、本来は大当たりが発生したのであるから、主制御基板Cにより大当たりの制御が行われても問題はない。
【0042】
このようにディフォルト図柄をハズレ図柄(ハズレ表示となる図柄)で構成することにより、停止図柄指定コマンド32の送受信時において何らかのエラーが発生しても、遊技者を満足させつつ、遊技を継続することができるのである。
【0043】
図8は、図柄停止コマンド33のコマンドコードと、そのコマンド内容とを示した図である。図柄停止コマンド33は、指定した図柄番号32aの表示領域3a1〜3c3で変動表示されている図柄を停止表示(確定)させるためのコマンドである。表示用制御基板Dが図柄停止コマンド33を受信すると、その図柄停止コマンド33によって指定される表示領域3a1〜3c3に停止図柄指定コマンド32によって既に指定されている停止図柄が停止表示され、その表示領域3a1〜3c3の図柄が確定する。即ち、図柄停止コマンド33で指定された表示領域3a1〜3c3の変動表示が終了する。図柄停止コマンド33によって、9つすべての表示領域3a1〜3c3の図柄が確定すると、変動パターン指定コマンド31によって開始された一連の変動表示が終了する。
【0044】
表示用制御基板Dは、変動パターン指定コマンド31と停止図柄指定コマンド32との内容を考慮しつつ、変動表示終了のタイミングで停止図柄指定コマンド32によって指定された図柄が該当する表示領域3a1〜3c3に表示されるように、変動表示の高速変動中に予め図柄の差し替えを行っている。しかも、主制御基板Cは、変動パターン指定コマンド31で指定した変動表示の変動パターンが終了するタイミングを見計らって、図柄停止コマンド33を表示用制御基板Dへ送信するように制御している。よって、図柄停止コマンド33による図柄の停止表示(確定)は、遊技者に違和感を与えることなく、スムースに行われる。
【0045】
なお、主制御基板Cからの図柄停止コマンド33の送信タイミングが遅れた結果、変動パターン指定コマンド31で指定した変動パターンが終了したにも拘わらず、表示用制御基板Dで図柄停止コマンド33を受信できない場合には、表示用制御基板Dは、停止図柄指定コマンド32で指定された停止図柄を該当する表示領域3a1〜3c3内で行きつ戻りつさせた表示、いわゆる左右にブラブラさせた表示を継続する。そして、主制御基板Cから図柄停止コマンド33を受信すると、停止図柄指定コマンド32で指定された停止図柄を該当する表示領域3a1〜3c3の中央に停止表示し、その表示領域3a1〜3c3の図柄を確定する。
【0046】
一方、主制御基板Cからの図柄停止コマンド33の送信タイミングが速まった結果、変動パターン指定コマンド31で指定した変動パターンの終了前であるにも拘わらず、表示用制御基板Dが図柄停止コマンド33を受信した場合には、表示用制御基板Dは、変動パターンの終了前であっても、既に停止図柄指定コマンド32で指定されている停止図柄を該当する表示領域3a1〜3c3の中央に停止表示し、その表示領域3a1〜3c3の図柄を確定する。
【0047】
図柄停止コマンド33には、9つの表示領域3a1〜3c3の図柄を個別に確定させる9種類のコマンドと、9つの表示領域3a1〜3c3の図柄をすべて一度に確定させる1種類のコマンドと、上段・中段・下段の3段に分かれた3つの表示領域3a,3b,3cの図柄を各段毎に個別に確定させる3種類のコマンドとがあり、合計13種類のコマンドが用意されている。このうち、スクロールの単位となる上段・中段・下段の各段毎に、3つずつの図柄を一度に確定させる図柄停止コマンド33((1)「80H,0BH」,(2)「80H,0CH」,(3)「80H,0DH」)を用いれば、制御によってLCDディスプレイ3の表示上に表される仮想図柄リール41〜43のスクロールを、実際の図柄リールのスクロールと同じように行わせるができ、遊技者の興趣を一層向上させることができる。
【0048】
次に、上記のように構成されたパチンコ機Pで実行される各処理を、図9から図14のフローチャートを参照して説明する。図9は、パチンコ機Pの主制御基板Cにおいて、4ms毎に実行されるリセット割込処理のフローチャートである。パチンコ機Pの主な制御は、このリセット割込処理によって実行される。
【0049】
リセット割込処理では、まず、スタックポインタを設定し(S1)、RAM13の所定エリアに書き込まれているパターンのチェックを行う(S2)。チェックの結果、所定エリアに所定のパターンが書き込まれていれば、RAM13に異常はなく正常であるので(S2:正常)、処理をS3へ移行する。一方、S2のチェックの結果、所定エリアに所定のパターンが書き込まれていなければ、電源投入後最初に実行されたリセット割込処理であるか、或いは、RAM13に異常があるので(S2:異常)、この場合には処理をS21へ移行して、一旦、RAM13の内容をクリアした後、RAM13内へ初期値を書き込んで(S21)、次のリセット割込処理の発生を待機する。なお、このS21の処理でRAM13に書き込まれる初期値の中には、S2の処理でチェックされる所定のパターンが含まれている。
【0050】
S3の処理ではタイマ割込の設定を行う(S3)。ここで設定されるタイマ割込としては、LCDディスプレイ3の変動表示を制御する制御用コマンドを表示用制御基板Dへ送信するためのストローブ信号を発生させるタイマ割込などがある。タイマ割込の設定後は、各割込を許可状態とする(S4)。割込の許可後は、特別図柄変動処理(S15)や、表示データ作成処理(S17)、ランプ・情報処理(S18)などにより、前回のリセット割込処理において更新された出力データを一度に各ポートへ出力するポート出力処理を実行する(S5)。
【0051】
更に、大当たりを決定するための乱数カウンタの値を「+1」更新する乱数更新処理(S6)を実行し、記憶タイマ減算処理を実行する(S7)。記憶タイマ減算処理は、大当たり判定の保留球が所定数以上あり、且つ、LCDディスプレイ3において図柄の変動表示中である場合に、図柄の変動表示の時間短縮を行うものである。
【0052】
スイッチ読込処理(S8)は、各スイッチの値を読み込んで、遊技領域1へ打ち込まれた打球の入賞口2や大入賞口5(Vゾーン5aを含む)への入賞、図柄作動口4の通過、更には賞球や貸球を検出するための処理である。カウント異常監視処理(S9)は、S8のスイッチ読込処理によって読み込まれたスイッチデータに異常があるか否かを監視するための処理である。例えば、大入賞口5が開放され、打球のVゾーン5aの通過を検出するVカウントスイッチで打球が検出されたにも拘わらず、Vゾーン5a以外の大入賞口5への入賞を検出する10カウントスイッチで1球の打球も検出できない場合には、10カウントスイッチが抜き取られるなどして、10カウントスイッチに何らかの異常が発生している。また、賞球を払い出すモータを駆動したにも拘わらず、1球の賞球も払い出されない場合には、賞球の払出装置に何らかの異常が発生している。このようにカウント異常監視処理(S9)では、スイッチ読込処理(S8)によって読み込まれたスイッチデータに基づいて、上記のような異常の有無を監視している。
【0053】
図柄カウンタ更新処理(S10)では、LCDディスプレイ3で行われる変動表示の結果、停止表示される図柄を決定するためのカウンタの更新処理が行われる。また、図柄チェック処理(S11)では、図柄カウンタ更新処理(S10)で更新されたカウンタの値に基づいて、特別図柄変動処理(S15)で使用される大当たり図柄や、はずれ図柄、更にはリーチ図柄などが決定される。
【0054】
S3からS11までの処理において、エラーが発生していなければ(S12:正常)、普通図柄変動処理(S13)によって、7セグメントLED(図示せず)の変動表示を行うと共に、その変動表示の結果、当たりが発生した場合には普通電動役物(図示せず)を所定時間開放する当たり処理を実行する。その後、状態フラグをチェックし(S14)、LCDディスプレイ3において図柄の変動開始または変動表示中であれば(S14:図柄変動中)、特別図柄変動処理(S15)によって、打球が図柄作動口4を通過するタイミングで読み取った乱数カウンタの値に基づいて、大当たりか否かの判定が行われると共に、LCDディスプレイ3において図柄の変動処理を実行する。一方、状態フラグをチェックした結果、大当たり中であれば(S14:大当り中)、大入賞口5を開放するなどの大当たり処理(S16)を実行する。更に、状態フラグをチェックした結果、図柄の変動中でも大当たり中でもなければ(S14:その他)、S15及びS16の処理をスキップして、S17の表示データ作成処理へ移行する。なお、S12の処理において、エラーが確認された場合には(S12:エラー)、S13〜S16の各処理をスキップして、S17の表示データ作成処理へ移行する。
【0055】
表示データ作成処理(S17)では、図柄の変動表示以外にLCDディスプレイ3に表示されるデモデータや、7セグメントLEDの表示データなどが作成され、ランプ・情報処理(S18)では、保留球のランプデータをはじめ、各種のランプデータが作成される。効果音処理(S19)では、遊技の状況に応じた効果音データが作成される。なお、これらの表示データおよび効果音データは、前記したポート出力処理(S5)やタイマ割込処理によって各装置へ出力される。
【0056】
効果音処理(S19)の終了後は、次のリセット割込処理が発生するまでの残余時間の間、S10と同一の処理である図柄カウンタ更新処理(S20)が繰り返し実行される。S1〜S19の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するので、次のリセット割込処理が発生するまでの残余時間は、一定の時間ではない。よって、かかる残余時間を使用して図柄カウンタ更新処理(S20)を繰り返し実行することにより、停止図柄をランダムに変更することができる。
【0057】
図10は、図9におけるリセット割込処理の特別図柄変動処理(S15)内で実行されるコマンド設定処理を示したフローチャートである。このコマンド設定処理は、LCDディスプレイ3の変動表示を制御する制御用コマンドである変動パターン指定コマンド31、停止図柄指定コマンド32、図柄停止コマンド33を、主制御基板Cから表示用制御基板Dへ送信するために、各コマンド31〜33を送信バッファ13aへ書き込む(セットする)ための処理である。
【0058】
コマンド設定処理では、まず、変動表示の状態が状態チェックフラグによってチェックされる(S31)。チェックの結果、変動表示の開始であれば(S31:変動開始)、変動パターン指定コマンド31を送信バッファ13aへ書き込み(S32)、コマンドカウンタ13bの値を「1」として(S33)、この処理を終了する。送信バッファ13aへ書き込まれた変動パターン指定コマンド31は、前記した通り、S3の処理で設定されるタイマ割込処理によって、1バイトずつ表示用制御基板Dへ送信される。
【0059】
S31の処理において、状態フラグをチェックした結果、図柄の変動表示中であれば(S31:変動表示中)、コマンドカウンタ13bの値が「9」以下であるか否かを調べる(S34)。コマンドカウンタ13bの値が「9」以下であれば(S34:Yes)、そのコマンドカウンタ13bの値に対応する停止図柄指定コマンド32の1バイト目を送信バッファ13aの上位バイトへ書き込む(S35)。図5(a)に示す対応関係に基づいて、例えば、コマンドカウンタ13bの値が「1」であれば「90H」が、コマンドカウンタ13bの値が「2」であれば「A0H」が、・・・、コマンドカウンタ13bの値が「9」であれば「B2H」が、それぞれ送信バッファ13aの上位バイトへ書き込まれる。
【0060】
更に、コマンドカウンタ13bの値に対応する停止図柄の図柄コード32bを送信バッファ13aの下位バイトへ書き込む(S36)。例えば、コマンドカウンタ13bの値が「1」であれば図柄1(3a1)の表示領域に停止表示される図柄の図柄コード32bが、コマンドカウンタ13bの値が「2」であれば図柄2(3b1)の表示領域に停止表示される図柄の図柄コード32bが、・・・、コマンドカウンタ13bの値が「9」であれば図柄9(3c3)の表示領域に停止表示される図柄の図柄コード32bが、それぞれ図5(b)に示す対応関係に基づいて、送信バッファ13aの下位バイトへ書き込まれる。ここで、停止図柄として「タコ」の図柄が指定される場合には「10H」の図柄コード32bが、「ハリセンボン」の図柄が指定される場合には「11H」の図柄コード32bが、・・・、「サメ(2)」の図柄が指定される場合には「23H」の図柄コード32bが、それぞれ指定される。
【0061】
S35およびS36の処理によって、2バイトの停止図柄指定コマンド32を送信バッファ13aへ書き込んだ後は、コマンドカウンタ13bの値を「1」加算して(S37)、この処理を終了する。なお、送信バッファ13aへ書き込まれた停止図柄指定コマンド32は、変動パターン指定コマンド31の場合と同様に、S3の処理で設定されるタイマ割込処理によって、1バイトずつ表示用制御基板Dへ送信される。
【0062】
一方、コマンドカウンタ13bの値が「10」以上であれば(S34:No)、9つ全ての表示領域3a1〜3c3について停止図柄指定コマンド32を送信したということである。よって、かかる場合には、S35からS37の各処理をスキップして、この処理を終了する。
【0063】
S31の処理において、状態フラグをチェックした結果、変動表示の終了のタイミングであれば(S31:変動表示終了)、9つの表示領域3a1〜3c3の全図柄を一度に停止表示(確定)させる図柄停止コマンド33(80H,0AH)を送信バッファ13aへ書き込み(S38)、この処理を終了する。送信バッファ13aへ書き込まれた図柄停止コマンド33は、変動パターン指定コマンド31の場合と同様に、S3の処理で設定されるタイマ割込処理により、1バイトずつ表示用制御基板Dへ送信される。この図柄停止コマンド33が表示用制御基板Dへ送信されることにより、変動パターン指定コマンド31によって開始された一連の変動表示が終了する。
【0064】
なお、図柄停止コマンド33による図柄の停止表示(確定)は、必ずしも、9つすべての図柄を一度に確定させる必要はなく、例えば、9つの図柄をそれぞれ別々に確定させたり、或いは、スクロールが行われる単位、即ち、上段の図柄、中段の図柄、下段の図柄の各単位毎に図柄を確定させるようにしても良い。前者の場合には、図8に示すように「80H,01H」〜「80H,09H」の図柄停止コマンド33が使用され、後者の場合には「80H,0BH」〜「80H,0DH」の図柄停止コマンド33が使用される。
【0065】
図11は、表示用制御基板Dの受信割込処理で実行されるコマンド受信処理のフローチャートである。このコマンド受信処理は、主制御基板Cから表示用制御基板Dへ制御用コマンドが送信されると実行される。まず、主制御基板Cから送信され表示用制御基板Dで受信した制御用コマンドを受信バッファ23aへ書き込み(S41)、更に、コマンド受信フラグ23bをオンして(S42)、新たな制御用コマンドが受信バッファ23aに記憶されていることを示して、この処理を終了する。
【0066】
図12は、表示用制御基板Dのメイン処理の中で実行される変動表示処理のフローチャートである。変動表示処理では、主制御基板Cから受信した制御用コマンドに基づいて、変動表示の制御が行われる。
【0067】
まず、コマンド受信フラグ23bがオンされているか否かを確認する(S51)。コマンド受信フラグ23bがオンされていれば(S51:Yes)、これをオフした後に(S52)、受信バッファ23aの上位バイトに記憶されているデータにより制御用コマンドの種類を確認する(S53)。受信バッファ23aに記憶される制御用コマンドの上位バイトが「C0H」または「C1H」であれば、その制御用コマンドは変動パターン指定コマンド31である。よって、かかる場合には(S53:変動パターン指定コマンド)、全ての停止図柄1〜9メモリ23c〜23kの内容を0クリアし(S54)、上段・中段・下段の各図柄差替フラグ23l〜23nをオフにした後(S55)、その変動パターン指定コマンド31に応じた変動表示をLCDディスプレイ3上で開始する(S56)。
【0068】
一方、S53の処理において、受信バッファ23aに記憶される制御用コマンドの上位バイトが「90H〜92H」,「A0H〜A2H」または「B0H〜B2H」のいずれかであれば、その制御用コマンドは停止図柄指定コマンド32である。よって、かかる場合には(S53:停止図柄指定コマンド)、その停止図柄指定コマンド32の2バイト目のコマンドである図柄コード32bを対応する停止図柄1〜9メモリ23c〜23kへ書き込む(S57)。図5(a)(b)に示すように、例えば、受信バッファ23aに記憶される停止図柄指定コマンド32が「90H,14H」であれば、「90H」に対応する停止図柄1メモリ23cに、「14H(エビの図柄)」の図柄コード32bが書き込まれる。また、受信バッファ23aに記憶される停止図柄指定コマンド32が「B2H,21H」であれば、「B2H」に対応する停止図柄9メモリ23kに、「21H(貝の図柄)」の図柄コード32bが書き込まれる。
【0069】
S53の処理において、受信バッファ23aに記憶される制御用コマンドの上位バイトが「80H」であれば、その制御用コマンドは図柄停止コマンド33である。よって、かかる場合には(S53:図柄停止コマンド)、その図柄停止コマンド33で指定された図柄番号32aの表示領域3a1〜3c3の図柄を確定し(S58)、その表示領域3a1〜3c3へ該当する図柄を停止表示する。例えば、「80H,0AH」の図柄停止コマンド33が受信バッファ23aに記憶されていれば、9つすべての表示領域3a1〜3c3の図柄を一度に確定し、停止表示する。また、「80H,0CH」の図柄停止コマンド33が受信バッファ23aに記憶されていれば、中段の表示領域3bに表示される3つの図柄2,5,8を一度に確定し、停止表示する。
【0070】
S51の処理においてコマンド受信フラグ23bがオフされている場合や(S51:No)、S56,S57,S58の各処理の実行後は、変動表示の状況に応じて、上段・中段・下段の各図柄差替処理(S59〜S61)および変動表示の制御のための他の各処理を実行し(S62)、その後、この変動表示処理を終了する。
【0071】
図13は、図12の変動表示処理の中で実行される上段図柄差替処理のフローチャートである。上段図柄差替処理(S59)は、LCDディスプレイ3の上段の表示領域3aで行われる変動表示が、主制御基板Cから送信された停止図柄指定コマンド32により指定された停止図柄で終了するように、その上段の表示領域3aで変動中の図柄を差し替えるための処理である。この図柄の差し替えは、変動表示が高速に行われている場合に限って行われる。
【0072】
なお、停止図柄指定コマンド32の送受信時に何らかのエラーが発生して、停止図柄指定コマンド32を表示用制御基板Dで正常に受信できない場合、即ち、停止図柄指定コマンド32により指定されない停止図柄(未指定の停止図柄)や、誤って指定された停止図柄(誤指定の停止図柄)がある場合には、その未指定又は誤指定の停止図柄に対応する正規の停止図柄の図柄コード32bが算出され、その算出された図柄コード32bが未指定又は誤指定の停止図柄の図柄コード32bとして確定され、その確定された図柄コード32bに基づいて図柄の差し替えが行われる。
【0073】
上段図柄差替処理では、まず、上段図柄差替済フラグ23lによって、既に図柄の差替えが行われたか否かをチェックする(S70)。上段図柄差替済フラグ23lがオンであれば(S70:Yes)、既に、LCDディスプレイ3の上段の表示領域3aで変動表示されている図柄の差し替えは済んでいるので、この場合には、そのまま上段図柄差替処理を終了する。
【0074】
上段図柄差替済フラグ23lがオフであれば(S70:No)、変動表示の終了時に上段の表示領域3aに停止表示される3つの停止図柄の図柄コード32bを記憶する3つの停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iのうちに、「0」を記憶するものがあるかどうかを調べる(S71)。「0」を記憶するものがある場合には(S71:Yes)、未だ停止図柄指定コマンド32により指定されていない停止図柄(未指定の停止図柄)が存在するので、さらに、上段図柄の高速変動終了前Xms(ms:ミリ秒)以内かどうかを調べる(S72)。図柄の差し替えは、遊技者に違和感を抱かせることなく行う必要があるので、高速変動の最中に行わなければならない。よって、上段図柄の高速変動終了前Xms以内であれば(S72:Yes)、未指定の停止図柄があっても、後述するS73〜S78およびS83〜S85の各処理によって、強制的に図柄の差し替え処理を実行する。なお、上段図柄の高速変動終了前Xms以内でなければ(S72:No)、そのままこの処理を終了する。
【0075】
S73の処理では、停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iのうち「0」を記憶するものが(未指定の停止図柄が)、いくつあるかを調べる(S73)。「0」を記憶するものが2個ある場合には(S73:2個)、「0」以外を記憶する1つの停止図柄メモリの図柄コード32bから、「0」を記憶する2つの停止図柄メモリの図柄コード32bを算出し(S74)、その算出した図柄コード32bを「0」を記憶する2つの停止図柄メモリへそれぞれ書き込んで(S75)、上段の表示領域3a1〜3a3の3つの停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iの内容を確定する。
【0076】
ここで、図柄コード32bの算出は、図6(a)に示す上段の仮想図柄リール41の配列に基づいて行われる。例えば、停止図柄1メモリ23cに記憶される図柄コード32bが「16H(ジュゴン)」であれば、その図柄コード32bに基づいて、未指定の停止図柄4メモリ23fの図柄コード32bとして「1EH(貝(6))」が、未指定の停止図柄7メモリ23iの図柄コード32bとして「15H(アンコウ)」が、それぞれ算出される。
【0077】
S73の処理において、停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iのうち「0」を記憶するものが1個の場合(S73:1個)、「0」以外を記憶する2つの停止図柄メモリに記憶される図柄コード32bの配列が正しいか否かを調べる(S76)。2つの停止図柄メモリの図柄コード32bの配列が正しければ(S76:Yes)、この2つの図柄コード32bから、「0」を記憶する停止図柄メモリの図柄コード32bを算出し(S77)、その算出した図柄コード32bを、「0」を記憶する停止図柄メモリへ書き込んで(S78)、上段の表示領域3a1〜3a3の3つの停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iの内容を確定する。なお、図柄コード32bの配列の確認および未指定の図柄コード32bの算出は、図6(a)に示す上段の仮想図柄リール41の配列に基づいて行われる。
【0078】
一方、S76の処理において、「0」以外を記憶する2つの停止図柄メモリに記憶される図柄コード32bの配列が誤っている場合(誤指定の停止図柄がある場合)(S76:No)、或いは、S73の処理において、停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iのすべてが「0」を記憶する場合、即ち、停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iのすべての停止図柄の図柄コード32bが未指定である場合には(S73:3個)、正規の図柄コード32bを算出することができない。よって、これらの場合には、ディフォルト図柄差替処理を実行し(S83)、LCDディスプレイ3の9つの表示領域3a1〜3c3に停止表示される停止図柄を、図7に示すディフォルト図柄に差し替えるのである。なお、ディフォルト図柄差替処理(S83)については後述する。
【0079】
S71の処理において、いずれの停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iにも「0」を記憶するものがない場合には(S71:No)、未指定の停止図柄は存在しない。よって、この場合には、図6(a)に示す上段の仮想図柄リール41の配列に基づいて、停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iに記憶される図柄コード32bの配列が正しいか否かを調べる(S79)。図柄コード32bの配列が正しい場合には(S79:Yes)、上段の3つの表示領域3a1〜3a3に対する3つの停止図柄指定コマンド32がすべて正常に受信されているので、かかる場合には処理をS84へ移行する。
【0080】
一方、停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iに記憶される図柄コード32bの配列が誤っている場合には(S79:No)、停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iに記憶される3つの図柄コード32bのうち、いずれか2つの図柄コード32bの配列が正しいかどうかを調べる(S80)。2つの図柄コード32bの配列が正しければ(S80:Yes)、その配列の正しい2つの図柄コード32bから、残りの1つの誤指定の図柄コード32bを算出し(S81)、算出した図柄コード32bを対応する停止図柄メモリへ書き込んで(S82)、上段の表示領域3a1〜3a3の3つの停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iの内容を確定する。
【0081】
S80の処理において、停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iに記憶される3つの図柄コード32bのうち、いずれの2つの図柄コード32bの配列も誤っていれば(誤指定の停止図柄が2以上あれば)(S80:No)、正規の図柄コード32bを算出することができない。よって、かかる場合には、ディフォルト図柄差替処理を実行し(S83)、LCDディスプレイ3の9つの表示領域3a1〜3c3に停止表示される停止図柄を、図7に示すディフォルト図柄に差し替えるのである。なお、ディフォルト図柄差替処理(S83)については後述する。
【0082】
S84の処理では、正常に受信された停止図柄指定コマンド32により指定された停止図柄の図柄コード32bに基づいて(S79:Yes)、或いは、S75,S78,S82の各処理により、停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iに書き込まれた図柄コード32bに基づいて、変動中の上段の図柄を差し替える(S84)。上段の図柄の差し替え後は、上段図柄差替済フラグ23lをオンして(S85)、この上段図柄差替処理を終了する。
【0083】
中段図柄差替処理(S60)は、上記した上段図柄差替処理(S59)に対して、停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iが停止図柄2,5,8メモリ23d,23g,23jに、上段図柄差替済フラグ23lが中段図柄差替済フラグ23mに、図柄コード32bの算出時などに参照される上段の仮想図柄リール41が中段の仮想図柄リール42(図6(b)参照)に、それぞれ変更される点を除いて同様であるので、その説明は省略する。また、下段図柄差替処理(S61)も、上記した上段図柄差替処理(S59)に対して、停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iが停止図柄3,6,9メモリ23e,23h,23kに、上段図柄差替済フラグ23lが下段図柄差替済フラグ23nに、図柄コード32bの算出時などに参照される上段の仮想図柄リール41が下段の仮想図柄リール43(図6(c)参照)に、それぞれ変更される点を除いて同様であるので、その説明は省略する。
【0084】
なお、上段・中段・下段のいずれかの図柄差替処理(S59〜S61)で、ディフォルト図柄差替処理(S83)が実行された場合には、全ての段の図柄がディフォルト図柄に差し替えられ、全ての図柄の差し替えが終了する。
【0085】
図14は、上段・中段・下段の各図柄差替処理(S59〜S61)の中で実行されるディフォルト図柄差替処理のフローチャートである。このディフォルト図柄差替処理は(S83)、停止図柄メモリに記憶されている図柄コード32bから、停止図柄指定コマンド32による未指定又は誤指定の停止図柄の図柄コード32bを算出できない場合に実行される処理である。
【0086】
ディフォルト図柄差替処理では、まず、上段の表示領域3aについて図柄の差し替えが行われ(S100)、次に、中段の表示領域3bについて(S110)、最後に、下段の表示領域3cについて(S120)、それぞれ図柄の差し替えが行われる。
【0087】
上段の表示領域3aについての図柄の差し替えでは(S100)、図7に示すディフォルト図柄に基づいて、まず、停止図柄1メモリ23cへ「貝(3)」の図柄コード32b「1BH」を書き込み(S101)、ついで停止図柄4メモリ23fへ「カメ」の図柄コード32b「12H」を書き込み(S102)、更に停止図柄7メモリ23iへ「貝(2)」の図柄コード32b「1AH」を書き込む(S103)。その後、S101からS103の各処理によって書き込んだ停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iの内容に応じて変動中の上段の図柄を差し替え(S104)、上段図柄差替済フラグ23lをオンする(S105)。
【0088】
中段の表示領域3bについての図柄の差し替えでは(S110)、同様に図7に示すディフォルト図柄に基づいて、まず、停止図柄2メモリ23dへ「貝(3)」の図柄コード32b「1BH」を書き込み(S111)、停止図柄5メモリ23gへ「サメ(1)」の図柄コード32b「13H」を書き込み(S112)、停止図柄8メモリ23jへ「貝(4)」の図柄コード32b「1CH」を書き込む(S113)。その後、S111からS113の各処理によって書き込んだ停止図柄2,5,8メモリ23d,23g,23jの内容に応じて変動中の中段の図柄を差し替え(S114)、中段図柄差替済フラグ23mをオンする(S115)。
【0089】
下段の表示領域3cについての図柄の差し替えでは(S120)、まず、停止図柄3メモリ23eへ「貝(9)」の図柄コード32b「21H」を書き込み(S121)、停止図柄6メモリ23hへ「タコ」の図柄コード32b「10H」を書き込み(S122)、停止図柄9メモリ23kへ「貝(1)」の図柄コード32b「19H」を書き込む(S123)。その後、S121からS123の各処理によって書き込んだ停止図柄3,6,9メモリ23e,23h,23kの内容に応じて変動中の下段の図柄を差し替え(S124)、下段図柄差替済フラグ23nをオンする(S125)。このディフォルト図柄差替処理により、LCDディスプレイ3の上段・中段・下段の各表示領域3a〜3cについての図柄の差し替えがすべて終了する。
【0090】
次に、図15及び図16のタイミングチャートを参照して、上述の説明に基づく変動表示のタイミングについて説明する。まず、図15を参照して、9つ全ての図柄を一度に停止表示(確定)させる場合のタイミングについて説明する。主制御基板Cから表示用制御基板Dへ変動パターン指定コマンド31が送信されると、図柄1(3a1)〜図柄9(3c3)の全ての図柄について変動表示が開始される。この変動パターン指定コマンド31に続いて、高速変動の最中に、停止図柄指定コマンド32が9つの表示領域3a1〜3c3に対して順に送信される。停止図柄指定コマンド32が表示用制御基板Dによって受信されると、その停止図柄指定コマンド32により指定される停止図柄に合わせて、高速変動中に図柄の差し替えが行われる。
【0091】
その後、変動パターン指定コマンド31で指定された変動パターンで、表示用制御基板Dによって変動表示が継続され、変動表示終了のタイミングで、主制御基板Cから表示用制御基板Dへ、9つの全図柄を一度に停止表示(確定)させる図柄停止コマンド33(80H,0AH(図8参照))が送信される。この図柄停止コマンド33が表示用制御基板Dにより受信されると、変動パターン指定コマンド31によって開始された一連の変動表示が終了する。変動表示の終了後は、所定時間の経過により、各表示領域3a1〜3c3に停止表示されている停止図柄指定コマンド32で指定した停止図柄の表示が別の表示に切り替えられる。
【0092】
次に、図16のタイミングチャートを参照して、上段、下段、中段の順に、9つの図柄を3図柄ずつ停止表示(確定)させる場合のタイミングについて説明する。停止図柄指定コマンド32の送信までは、図15のタイミングと同様に行われ、高速変動中に図柄の差し替えが行われる。
【0093】
変動表示終了のタイミングで、主制御基板Cから表示用制御基板Dへ、まず、上段の表示領域3aに表示される図柄を停止表示(確定)させる図柄停止コマンド33が送信される(80H,0BH(図8参照))。この図柄停止コマンド33が表示用制御基板Dにより受信されると、上段の図柄1,4,7が停止表示(確定)する(図3参照)。次に、下段の表示領域3cに表示される図柄を停止表示(確定)させる図柄停止コマンド33が送信され(80H,0DH(図8参照))、下段の図柄3,6,9が停止表示(確定)する(図3参照)。更に、中段の表示領域3bに表示される図柄を停止表示(確定)させる図柄停止コマンド33が送信され(80H,0CH(図8参照))、中段の図柄2,5,8が確定する(図3参照)。以上3つの図柄停止コマンド33により、変動パターン指定コマンド31によって開始された一連の変動表示が終了する。
【0094】
このように図柄のスクロール方向に合わせて、上段、下段、中段の順に図柄を停止表示(確定)させることにより、制御によって表示上に表される仮想図柄リール41〜43を、実際の図柄リールのように表現することができる。なお、図柄のスクロール方向が縦方向の場合には、図柄の停止表示(確定)は、例えば、左、右、中の順に行われる。
【0095】
以上説明したように、本実施例のパチンコ機Pによれば、変動パターン指定コマンド31によって一連の変動パターンを一度に指定することができるので、変動表示の状態が変化する各ポイント毎に主制御基板Cから制御用コマンドを送信する必要がない。よって、主制御基板Cによる変動表示の制御負担を軽減することができると共に、変動表示の制御のために主制御基板Cに搭載されるプログラム容量やデータ容量を減少させて、主制御基板Cのプログラム開発を容易にすることができる。
【0096】
また、表示用制御基板D側で、変動パターン指定コマンド31に対応する変動表示の制御を変更すれば、主制御基板Cのプログラムをそのままにして変動パターンを変更することができる。よって、主制御基板Cを共通化しつつ、単に表示用制御基板Dを取り替えるだけで、LCDディスプレイ3上に異なった変動表示を行わせることができる。
【0097】
更に、変動表示に用いられる複数の図柄にはそれぞれ異なった図柄コード32bが付与されており、且つ、その複数の図柄は仮想図柄リール41〜43に定められた配列で変動表示される。よって、未指定又は誤指定の停止図柄があっても、停止図柄指定コマンド32により正常に指定された停止図柄の図柄コード32bに基づいて、その未指定又は誤指定の停止図柄の正規の図柄コード32bを算出し、その算出した図柄コード32bを未指定又は誤指定の停止図柄の正規の図柄コードとすることができる。従って、停止図柄指定コマンド32の一部にエラーが発生して、一部の停止図柄の図柄コード32bを正常に受信することができなくても、変動表示を正常に終了させることができる。加えて、未指定又は誤指定の停止図柄の正規の図柄コード32bを算出することができない場合には、ディフォルト図柄を使用して変動表示を行うので、かかる場合にも変動表示を終了させることができるのである。
【0098】
次に、図17から図19を参照して第2実施例について説明する。第2実施例では、前記した第1実施例に対して、次の2点が変更されている。
【0099】
第1に、制御用コマンドの中に「変動開始コマンド30」を新たに加えて、この変動開始コマンド30により変動表示を開始させ、変動パターン指定コマンド31では変動表示の変動パターンのみを指定するように構成している。かかる変動開始コマンド30は「D0H,01H」で構成される。
【0100】
第2に、停止図柄指定コマンド32を上段の表示領域3a(図柄1,4,7)、中段の表示領域3b(図柄2,5,8)、下段の表示領域3c(図柄3,6,9)の順に送信するように構成して、図柄の差し替え処理の実行タイミングを分散し、処理の効率を向上させている。図柄の差し替えは、上段・中段・下段の各表示領域3a〜3cの単位で行われるので、各表示領域3a〜3cについて、その段の停止図柄がすべて指定されなければ行うことはできない。即ち、第1実施例のように、停止図柄指定コマンド32により停止図柄を図柄1(3a1)、図柄2(3b1)、・・・、図柄9(3c3)の順に送信すると、表示用制御基板Dでは、主制御基板Cから7番目に送信される図柄7(3a3)の停止図柄を受信して上段の表示領域3aの図柄の差し替えを行い、8番目に送信される図柄8(3b3)の停止図柄を受信して中段の表示領域3bの図柄の差し替えを行い、9番目に送信される図柄9(3c3)の停止図柄を受信して下段の表示領域3cの図柄の差し替えを行う。よって、図柄の差し替え処理を短い間隔に連続して行うことになり、その間の制御負担が大きくなって処理の効率が悪い。そこで、第2実施例では、停止図柄指定コマンド32を、LCDディスプレイ3の上段の表示領域3a(図柄1,4,7)、中段の表示領域3b(図柄2,5,8)、下段の表示領域3c(図柄3,6,9)の順に送信するように構成している。
【0101】
なお、他の部分は前記した第1実施例と同様であるので、第1実施例と同一の部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0102】
図17は、図9におけるリセット割込処理の特別図柄変動処理(S15)内で実行される第2実施例のコマンド設定処理を示したフローチャートである。このコマンド設定処理は、LCDディスプレイ3の変動表示を制御する制御用コマンドである変動開始コマンド30、変動パターン指定コマンド31、停止図柄指定コマンド32、図柄停止コマンド33を、主制御基板Cから表示用制御基板Dへ送信するために、各コマンド30〜33を送信バッファ13aへ書き込む(セットする)ための処理である。
【0103】
コマンド設定処理では、まず、変動表示の状態が状態チェックフラグによってチェックされる(S130)。チェックの結果、変動表示の開始であれば(S130:変動開始)、変動開始コマンド30を送信バッファ13aへ書き込み(S131)、コマンドカウンタ13bの値を「0」として(S132)、この処理を終了する。送信バッファ13aへ書き込まれた変動開始コマンド30は、図9のS3の処理で設定されるタイマ割込処理によって、1バイトずつ表示用制御基板Dへ送信される。
【0104】
S130の処理において、状態フラグをチェックした結果、図柄の変動表示中であれば(S130:変動表示中)、コマンドカウンタ13bの値が「0」である否かを調べる(S133)。コマンドカウンタ13bの値が「0」であれば(S133:Yes)、変動表示の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド31を送信バッファ13aへ書き込み(S134)、コマンドカウンタ13bの値を「1」として(S135)、この処理を終了する。送信バッファ13aへ書き込まれた変動パターン指定コマンド31は、図9のS3の処理で設定されるタイマ割込処理によって、1バイトずつ表示用制御基板Dへ送信される。
【0105】
S133の処理において、コマンドカウンタ13bの値が「0」でなければ(S133:No)、更に、コマンドカウンタ13bの値が「9」以下である否かを調べる(S136)。コマンドカウンタ13bの値が「9」以下であれば(S136:Yes)、そのコマンドカウンタ13bの値に対応する停止図柄指定コマンド32の1バイト目を送信バッファ13aの上位バイトへ書き込み(S137)、コマンドカウンタ13bの値に対応する停止図柄の図柄コード32bを送信バッファ13aの下位バイトへ書き込んで(S138)、表示用制御基板Dへ送信する停止図柄指定コマンド32をセットする。
【0106】
その後は、コマンドカウンタ13bの値に「3」を加算し(S139)、加算後の値が「9」以下であれば(S140:Yes)、この処理を終了する。一方、加算後の値が「9」以下でなければ(S140:No)、更にその加算後の値が「11」以下であるか否かを調べる(S141)。S139の処理による加算後の値が「11」以下であれば(S141:Yes)、コマンドカウンタ13bの値から「8」を減算して(S142)、この処理を終了する。一方、S139の処理による加算後の値が「11」以下でなければ(S141:No)、そのまま、この処理を終了する。
【0107】
なお、S141の処理でNoに分岐される場合のコマンドカウンタ13bの値は「12」である。よって、かかる場合には、次回以降のコマンド設定処理において、図柄の変動表示が継続される間、S130:変動表示中,S133:No,S136:Noの分岐を経由して、このコマンド設定処理を終了する。
【0108】
S136からS142の各処理により、停止図柄指定コマンド32は、図柄1(3a1)、図柄4(3a2)、図柄7(3a3)、図柄2(3b1)、図柄5(3b2)、・・・、図柄9(3c3)の順に送信バッファ13aへセットされ、図9のS3の処理で設定されるタイマ割込処理によって、1バイトずつ表示用制御基板Dへ送信される。停止図柄指定コマンド32の送信後は、変動表示されている図柄の確定タイミング(停止表示のタイミング)が到来するまで制御用コマンドの送信を待機する。
【0109】
S130の処理において、状態フラグをチェックした結果、上段の3つの図柄1,4,7(3a)の確定タイミングであれば(S130:上段図柄停止)、その3つの図柄1,4,7を一度に確定させる図柄停止コマンド33(80H,0BH)を送信バッファ13aへ書き込み(S143)、この処理を終了する。また、下段の3つの図柄3,6,9(3c)の確定タイミングであれば(S130:下段図柄停止)、その3つの図柄3,6,9を一度に確定させる図柄停止コマンド33(80H,0DH)を送信バッファ13aへ書き込み(S144)、この処理を終了する。更に、中段の3つの図柄2,5,8(3b)の確定タイミングであれば(S130:中段図柄停止)、その3つの図柄2,5,8を一度に確定させる図柄停止コマンド33(80H,0CH)を送信バッファ13aへ書き込み(S145)、この処理を終了する。
【0110】
送信バッファ13aへ書き込まれた図柄停止コマンド33は、変動開始コマンド30の場合と同様に、S3の処理で設定されるタイマ割込処理により、1バイトずつ表示用制御基板Dへ送信される。3つ目の図柄停止コマンド33が表示用制御基板Dへ送信されることにより、変動開始コマンド30によって開始された一連の変動表示が終了する。なお、図柄停止コマンド33による図柄の停止表示(確定)では、9つすべての図柄を一度に確定させたり、或いは、9つの図柄をそれぞれ別々に確定させるようにしても良い。
【0111】
図18は、表示用制御基板Dのメイン処理の中で実行される第2実施例の変動表示処理のフローチャートである。変動表示処理では、主制御基板Cから受信した制御用コマンドに基づいて、変動表示の制御が行われる。なお、図18のステップ符号のうち、第1実施例の変動表示処理を示した図12のステップ符号と同一の符号が付されているステップについては、図12の場合と同一内容であるので、その説明を省略する。
【0112】
S53の処理において、受信バッファ23aに記憶される制御用コマンドの上位バイトが「D0H」であれば、その制御用コマンドは変動開始コマンド30である。よって、かかる場合には(S53:変動開始コマンド)、全ての停止図柄1〜9メモリ23c〜23kの内容を0クリアし(S151)、上段・中段・下段の各図柄差替フラグ23l〜23nをオフにした後(S152)、LCDディスプレイ3上で変動表示を開始する(S153)。
【0113】
S53の処理において、受信バッファ23aに記憶される制御用コマンドの上位バイトが「C0H」または「C1H」であれば、その制御用コマンドは変動パターン指定コマンド31である。よって、かかる場合には(S53:変動パターン指定コマンド)、その変動パターン指定コマンド31によって指定された変動表示のパターンを設定する(S154)。
【0114】
S53の処理において、受信バッファ23aに記憶される制御用コマンドの上位バイトが「90H〜92H」,「A0H〜A2H」または「B0H〜B2H」のいずれかであれば、その制御用コマンドは停止図柄指定コマンド32である。よって、かかる場合には(S53:停止図柄指定コマンド)、その停止図柄指定コマンド32の2バイト目のコマンドである図柄コード32bを対応する停止図柄1〜9メモリ23c〜23kへ書き込む(S155)。
【0115】
前記した通り、停止図柄指定コマンド32は、LCDディスプレイ3の上段の表示領域3aに対応する図柄1,4,7、中段の表示領域3bに対応する図柄2,5,8、下段の表示領域3cに対応する図柄3,6,9の順に送信されるので、上段・中段・下段の各図柄差替処理(S59〜S61)によって、図柄の差し替えが効率よく行われる。
【0116】
S53の処理において、受信バッファ23aに記憶される制御用コマンドの上位バイトが「80H」であれば、その制御用コマンドは図柄停止コマンド33である。よって、かかる場合には(S53:図柄停止コマンド)、その図柄停止コマンド33で指定される図柄番号32aの表示領域3a1〜3c3の図柄を確定し(S156)、その表示領域3a1〜3c3に該当する図柄を停止表示する。すべての表示領域3a1〜3c3の図柄を確定すると、変動表示処理が終了する。
【0117】
次に、図19のタイミングチャートを参照して、上述の説明に基づく第2実施例の変動表示のタイミングについて説明する。主制御基板Cから表示用制御基板Dへ変動開始コマンド30が送信されると、図柄1(3a1)〜図柄9(3c3)の全ての図柄について変動表示が開始される。この変動開始コマンド30に続いて、変動パターン指定コマンド31が送信され、更に、LCDディスプレイ3の9つの表示領域3a1〜3c3に対して、停止図柄指定コマンド32が、図柄1(3a1)、図柄4(3a2)、図柄7(3a3)、図柄2(3b1)、図柄5(3b2)、・・・、図柄9(3c3)の順に送信される。
【0118】
図柄1(3a1)、図柄4(3a2)、図柄7(3a3)の停止図柄指定コマンド32が受信された段階で、上段の表示領域3aについて図柄の差し替えが行われる。次に、図柄2(3b1)、図柄5(3b2)、図柄8(3b3)の停止図柄指定コマンド32が受信された段階で、中段の表示領域3bについて図柄の差し替えが行われる。更に、図柄3(3c1)、図柄6(3c2)、図柄9(3c3)の停止図柄指定コマンド32が受信された段階で、下段の表示領域3cについて図柄の差し替えが行われる。図柄の差し替え後は、変動パターン指定コマンド31で指定された変動パターンに基づいて変動表示が行われる。
【0119】
かかる変動表示の終了のタイミングで、主制御基板Cから表示用制御基板Dへ、まず、上段の表示領域3aに表示される図柄を停止表示(確定)させる図柄停止コマンド33が送信される(80H,0BH(図8参照))。この図柄停止コマンド33が表示用制御基板Dにより受信されると、上段の図柄1,4,7が停止表示(確定)される(図3参照)。次に、下段の表示領域3cに表示される図柄を停止表示(確定)させる図柄停止コマンド33が送信され(80H,0DH(図8参照))、下段の図柄3,6,9が停止表示(確定)される(図3参照)。更に、中段の表示領域3bに表示される図柄を停止表示(確定)させる図柄停止コマンド33が送信され(80H,0CH(図8参照))、中段の図柄2,5,8が停止表示(確定)される(図3参照)。以上3つの図柄停止コマンド33により、変動開始コマンド30によって開始された一連の変動表示が終了する。変動表示の終了後は、所定時間の経過により、各表示領域3a1〜3c3に停止表示されている停止図柄指定コマンド32で指定した停止図柄の表示が別の表示に切り替えられる。
【0120】
次に、図20を参照して第3実施例について説明する。前記した第1実施例では、未指定又は誤指定の停止図柄がある場合、正常に受信された停止図柄の図柄コード32bから未指定又は誤指定の停止図柄の図柄コード32bを算出する一方、かかる算出が不可能な場合に限って、すべての停止図柄を図7に示すディフォルト図柄に変更した。これに対し、第3実施例では、正常に受信された停止図柄の図柄コード32bから未指定又は誤指定の停止図柄の図柄コード32bを算出することはせずに、未指定又は誤指定の停止図柄がある場合には、その未指定又は誤指定の停止図柄のみをディフォルト図柄に変更している。
【0121】
また、第1実施例のディフォルト図柄としては、すべて仮想図柄リール41〜43上の図柄、即ち、通常の図柄が用いられたが、第3実施例のディフォルト図柄としては、仮想図柄リール41〜43上にない図柄が用いられる。具体的には、第3実施例では、未指定の停止図柄に対しては図柄コード32bが「30H」の無図柄(絵柄の無いもの、即ち、ブランク表示)が、誤指定の停止図柄に対しては図柄コード32bが「31H」の「?」マークの図柄が、それぞれディフォルト図柄として使用される。
【0122】
なお、未指定の停止図柄のディフォルト図柄と、誤指定の停止図柄のディフォルト図柄とを、同様の図柄で構成しても良い。例えば、未指定および誤指定の停止図柄のディフォルト図柄として、図柄コード32bが「30H」の無図柄(絵柄の無いもの、即ち、ブランク表示)や、図柄コード32bが「31H」の「?」マークの図柄を用いるようにしても良いのである。
【0123】
このように、ディフォルト図柄を仮想図柄リール41〜43上にある通常の図柄とは異なった図柄で構成することにより、停止図柄指定コマンド32の送受信時に何らかのエラーが発生して未指定又は誤指定の停止図柄が生じると、かかる通常の図柄とは異なった図柄がLCDディスプレイ3に表示される。よって、LCDディスプレイ3の表示を確認するだけで、何らかのエラーが発生したことを容易に認識することができるのである。なお、その他の部分は前記した第1実施例と同様であるので、第1実施例と同一の部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0124】
図20は、図12の変動表示処理の中で実行される第3実施例の上段図柄差替処理のフローチャートである。上段図柄差替処理(S59)は、LCDディスプレイ3の上段の表示領域3aで行われる変動表示が、主制御基板Cから送信された停止図柄指定コマンド32により指定された停止図柄で終了するように、その上段の表示領域3aで変動中の図柄を差し替えるための処理である。この図柄の差し替えは、変動表示が高速に行われている場合に限って行われる。
【0125】
上段図柄差替済フラグ23lがオフで(S70:No)、3つの停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iのうちに「0」を記憶するものが1つでもあり(S71:Yes)、且つ、上段図柄の高速変動終了前Xms以内であれば(S72:Yes)、停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iのうち「0」を記憶するメモリへ、未指定の停止図柄であることを示す「無図柄(ブランク図柄)」のディフォルト図柄の図柄コード32b「30H」を書き込み(S161)、上段の表示領域3a1〜3a3の3つの停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iの内容を確定する。図柄の差し替えは高速変動中に行わなければならないので、上段図柄の高速変動終了前Xms以内であれば、停止図柄指定コマンド32が主制御基板Cから送信されるのを、これ以上待たずに、未指定の停止図柄をディフォルト図柄に置き換えるのである。
【0126】
一方、S71の処理において、いずれの停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iにも「0」を記憶するものがない場合には(S71:No)、未指定の停止図柄は存在しない。よって、この場合には、図6(a)に示す上段の仮想図柄リール41の配列に基づいて、停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iに記憶される図柄コード32bの配列が正しいか否かを調べ(S79)、その配列が誤っている場合には(S79:No)、停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iに記憶される3つの図柄コード32bのうち、いずれか2つの図柄コード32bの配列が正しいかどうかを調べる(S80)。
【0127】
2つの図柄コード32bの配列が正しければ(S80:Yes)、その2つの図柄コード32bは正規の図柄コード32bであると判断できるので、配列が誤っている図柄コード32bを記憶する残りの1つの停止図柄メモリへ、誤指定であることを示す「?」マークのディフォルト図柄の図柄コード32b「31H」を書き込み(S163)、上段の表示領域3a1〜3a3の3つの停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iの内容を確定する。
【0128】
また、S80の処理において、停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iに記憶される3つの図柄コード32bのうち、いずれの2つの図柄コード32bの配列も誤っていれば(誤指定の停止図柄が2以上あれば)(S80:No)、どれが正規の図柄コード32bであるか判断できないので、かかる場合には、すべての停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iへ、誤指定であることを示す「?」マークのディフォルト図柄の図柄コード32b「31H」を書き込み(S162)、上段の表示領域3a1〜3a3の3つの停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iの内容を確定する。
【0129】
上段の表示領域3a1〜3a3の3つの停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iの内容を確定した後は、その停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iの内容に基づいて、変動中の上段の図柄を差し替え(S84)、上段図柄差替済フラグ23lをオンして(S85)、この上段図柄差替処理を終了する。
【0130】
なお、第3実施例の中段図柄差替処理(S60)は、上記した第3実施例の上段図柄差替処理(S59)に対して、停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iが停止図柄2,5,8メモリ23d,23g,23jに、上段図柄差替済フラグ23lが中段図柄差替済フラグ23mに、それぞれ変更される点を除いて同様であるので、その説明は省略する。また、第3実施例の下段図柄差替処理(S61)も、上記した第3実施例の上段図柄差替処理(S59)に対して、停止図柄1,4,7メモリ23c,23f,23iが停止図柄3,6,9メモリ23e,23h,23kに、それぞれ変更される点を除いて同様であるので、その説明は省略する。図20を参照すれば明確であるように、第3実施例では、ディフォルト図柄差替処理(S83)は存在しない。
【0131】
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0132】
例えば、上記各実施例では、本発明の制御用コマンドを主制御基板Cから変動表示の制御を行う表示用制御基板Dへ直接送信した。しかし、これに代えて、主制御基板Cから一旦、表示用制御基板D以外の他のサブ基板へ制御用コマンドを送信し、そのサブ基板から表示用制御基板Dへ制御用コマンドを送信して変動表示を制御したり、或いは、そのサブ基板によって制御用コマンドを変動表示が変化するポイント毎に詳細に展開し、その展開されたコマンドをサブ基板から表示用制御基板Dへ送信して、変動表示を制御するようにしても良い。なお、後者の構成にすれば、主制御基板Cおよび表示用制御基板Dでの変動表示の制御負担を軽減することができる。また、後者のように構成する場合には、表示用制御基板Dおよびサブ基板の全体が請求項1記載の表示用制御基板に該当する。
【0133】
また、本発明の制御用コマンドは、LCDディスプレイ3の変動表示の制御のために用いられたが、かかる制御用コマンド又はそのコマンド体系を用いて、効果音を発する効果音基板や、各種のランプを点滅させるランプ基板を制御するようにしても良い。
【0134】
更に、上記各実施例では、ディフォルト図柄として、予め定められた図7に示すものや、図柄コード32bが「30H」の無図柄(絵柄の無いもの、即ち、ブランク表示)のものや、図柄コード32bが「31H」の「?」マークの図柄が使用された。しかし、これに代えて、未指定又は誤指定の停止図柄がある場合には、停止図柄指定コマンド32によって指定された停止図柄に基づいて、ハズレ表示となる図柄を算出し、その算出されたハズレ表示となる図柄をディフォルト図柄として使用するようにしても良いのである。
【0135】
以下に本発明の変形例を示す。請求項1記載の遊技機の制御装置において、前記ディフォルト図柄記憶手段に記憶されるディフォルト図柄はハズレ図柄で構成されていることを特徴とする遊技機の制御装置1。
【0136】
ディフォルト図柄はハズレ図柄で構成されるので、変動表示の終了時に、停止図柄指定コマンドによる未指定又は誤指定の停止図柄に代えてディフォルト図柄を停止表示させても、その停止表示はハズレ表示となり大当たり表示となることはない。よって、主制御基板の制御上でハズレと判定されている場合には、表示装置にもハズレ表示がなされるので、制御上の判定結果と表示結果とが一致する。一方、主制御基板の制御上で大当たりと判定されている場合には、表示装置にハズレ表示がなされるので、制御上の判定結果と表示結果とが不一致となる。しかし、かかる場合には、変動表示がハズレ表示で終了したにも拘わらず、大入賞口の開放などの大当たり時の動作が行われるので、遊技者に不満を抱かせること無く、むしろ遊技者を満足させつつ、遊技を継続することができる。
【0137】
請求項1記載の遊技機の制御装置、または、遊技機の制御装置1において、前記ディフォルト図柄記憶手段に記憶されるディフォルト図柄は、前記停止図柄指定コマンドにより指定される停止図柄以外の停止図柄(通常の変動表示に用いられる図柄以外の図柄)で構成されていることを特徴とする遊技機の制御装置2。かかるディフォルト図柄を構成する停止図柄として、例えば、「?」マークの図柄や、絵柄の無い無図柄(ブランク図柄)、表示色の異なった図柄等が例示される。
【0138】
このように、通常の変動表示に用いられる図柄とは異なった図柄をディフォルト図柄として用いることにより、変動表示の終了時における停止表示を確認することで、停止図柄指定コマンドによる停止図柄の指定に何らかの異常があったことを認識することができる。
【0139】
請求項1記載の遊技機の制御装置、または、遊技機の制御装置1若しくは2において、前記表示装置は変動表示の終了時に複数の図柄を一度に停止表示可能に構成されており、前記ディフォルト図柄記憶手段に記憶されるディフォルト図柄は、変動表示の終了時にその表示装置へ一度に停止表示される複数の停止図柄の組み合わせとして構成され、前記ディフォルト図柄表示手段は、前記停止図柄指定コマンドにより未指定又は誤指定の停止図柄が1つでもある場合に、前記1の組み合わせのディフォルト図柄を前記表示装置へ表示することを特徴とする遊技機の制御装置3。
【0140】
請求項1記載の遊技機の制御装置、または、遊技機の制御装置1若しくは2において、変動表示は前記表示装置を数行(又は数列)に分けた各行(又は各列)毎に行われ、その表示装置の各行(又は各列)には、変動表示の終了時に複数の図柄が一度に停止表示される複数の表示領域がそれぞれ設けられており、前記ディフォルト図柄記憶手段に記憶されるディフォルト図柄は、その表示装置の各行(又は各列)毎に停止表示される図柄の組み合わせとして構成され、前記ディフォルト図柄表示手段は、前記停止図柄指定コマンドにより未指定又は誤指定の停止図柄がその行(又はその列)に1つでもある場合に、その行(又はその列)に前記1の組み合わせのディフォルト図柄を表示することを特徴とする遊技機の制御装置4。
【0141】
図柄等を表示する表示装置と、遊技の制御を行う主制御基板と、その主制御基板から送信される制御用コマンドに基づいて前記表示装置により図柄の変動表示を行わせる表示用制御基板とを備えた遊技機の制御装置において、変動表示の終了時に前記表示装置に停止表示される停止図柄を指定する停止図柄指定コマンドを前記制御用コマンドの一種として備えており、前記停止図柄指定コマンドにより未指定又は誤指定の停止図柄がある場合に、その未指定又は誤指定の停止図柄に代えて、変動表示の終了時に前記表示装置へハズレ図柄を表示するハズレ図柄表示手段とを備えていることを特徴とする遊技機の制御装置5。
【0142】
請求項1記載の遊技機の制御装置、または、遊技機の制御装置1から5のいずれかにおいて、前記変動表示の一連の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを前記制御用コマンドの一種として備えていることを特徴とする遊技機の制御装置6。変動パターン指定コマンドによって一連の変動パターンを一度に指定することができるので、変動表示の状態が変化する各ポイント毎に主制御基板から制御用コマンドを送信する必要がない。よって、主制御基板による変動表示の制御負担を軽減することができると共に、変動表示の制御のために主制御基板に搭載されるプログラム容量やデータ容量を減少させて、主制御基板のプログラム開発を容易にすることができる。また、変動パターン指定コマンドを受信してその変動パターン指定コマンドに対応する変動表示の制御を行う基板(例えば、サブ基板や表示用制御基板)側で、かかる変動表示の制御を変更することにより、主制御基板の制御をそのままにして変動表示の内容(パターン)を変更することができる。よって、主制御基板(のプログラム)を共通化しつつ、単に主制御基板に接続されるサブ基板や表示用制御基板を取り替えるだけで、表示装置に異なった変動表示を行わせることができる。
【0143】
請求項1記載の遊技機の制御装置、または、遊技機の制御装置1から6のいずれかにおいて、前記停止図柄指定コマンドにより指定された停止図柄を前記表示装置へ停止表示(確定表示)させるタイミングを指定するための図柄停止コマンドを前記制御用コマンドの一種として備えていることを特徴とする遊技機の制御装置7。この図柄停止コマンドの送信タイミングによって、表示用制御基板側で変動表示の終了タイミングを知ることができる。
【0144】
なお、この図柄停止コマンドには、(1)変動表示が行われる表示装置のすべての表示領域に表示される図柄を一度に停止表示(確定)させるもの、(2)変動表示が行われる表示装置の所定の複数の表示領域に表示される複数の図柄を一度に停止表示(確定)させるもの、或いは、(3)変動表示が行われる表示装置の複数の表示領域について各表示領域毎にそれぞれ1図柄ずつ停止表示(確定)させるもの、の3種類がある。
【0145】
請求項1記載の遊技機の制御装置、または、遊技機の制御装置1から7のいずれかにおいて、前記変動表示を開始させる変動表示開始コマンドを前記制御用コマンドの一種として備えていることを特徴とする遊技機の制御装置8。
【0146】
請求項1記載の遊技機の制御装置、または、遊技機の制御装置1から8のいずれかにおいて、前記制御用コマンドを前記主制御基板から一方向にのみ送信する一方向手段を備えていることを特徴とする遊技機の制御装置9。
【0147】
請求項1記載の遊技機の制御装置、又は、遊技機の制御装置1から9のいずれかにおいて、前記主制御基板から送信される制御用コマンドは、前記表示用制御基板へ直接送信されることを特徴とする遊技機の制御装置10。
【0148】
【発明の効果】
本発明の遊技機によれば、変動表示の状態が変化する各ポイント毎に主制御手段から制御用コマンドを送信する必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例であるパチンコ機の遊技盤の正面図である。
【図2】 パチンコ機の電気的構成を示したブロック図である。
【図3】 液晶ディスプレイの表示画面を9つの表示領域に分割した様子を示した図である。
【図4】 変動パターン指定コマンドのコマンドコードと、そのコマンド内容とを示した図である。
【図5】 (a)は、停止図柄指定コマンドのコマンドコードと、そのコマンドコードによって指定される図柄番号との対応関係を示した図である。(b)は、20種類の図柄コードと図柄名との対応関係を示した図である。
【図6】 (a)は、上段の表示領域で変動表示される仮想図柄リールの構成を模式的に示した図であり、(b)は、中段の表示領域で変動表示される仮想図柄リールの構成を模式的に示した図であり、(c)は、下段の表示領域で変動表示される仮想図柄リールの構成を模式的に示した図である。
【図7】 ディフォルト図柄の構成を模式的に示した図である。
【図8】 図柄停止コマンドのコマンドコードと、そのコマンド内容とを示した図である。
【図9】 主制御基板で実行されるリセット割込処理を示したフローチャートである。
【図10】 リセット割込処理の中で実行されるコマンド設定処理を示したフローチャートである。
【図11】 表示用制御基板の割込処理で実行されるコマンド受信処理を示したフローチャートである。
【図12】 表示用制御基板のメイン処理で実行される変動表示処理を示したフローチャートである。
【図13】 表示用制御基板の変動表示処理の中で実行される上段図柄差替処理を示したフローチャートである。
【図14】 表示用制御基板の上段・中段・下段の各図柄差替処理の中で実行されるディフォルト図柄差替処理を示したフローチャートである。
【図15】 全図柄を一度に確定させる変動表示のタイミングチャートである。
【図16】 9つの図柄を3図柄ずつ確定させる変動表示のタイミングチャートである。
【図17】 リセット割込処理の中で実行される第2実施例のコマンド設定処理を示したフローチャートである。
【図18】 表示用制御基板のメイン処理で実行される第2実施例の変動表示処理を示したフローチャートである。
【図19】 9つの図柄を3図柄ずつ確定させる第2実施例の変動表示のタイミングチャートである。
【図20】 表示用制御基板の変動表示処理の中で実行される第3実施例の上段図柄差替処理を示したフローチャートである。
【図21】 従来技術における変動表示のタイミングを示したチャートである。
【符号の説明】
3 液晶(LCD)ディスプレイ(表示手段)
3a 上段の表示領域
3b 中段の表示領域
3c 下段の表示領域
3a1〜3c3 各図柄の表示領域
22 表示用制御基板のプログラムROM(記憶手段)
30 変動開始コマンド
31 変動パターン指定コマンド
32 停止図柄指定コマンド(停止図柄決定用コマンド)
32a 図柄番号
32b 図柄コード
32c 図柄名
33 図柄停止コマンド
41〜43 仮想図柄リール
C 主制御基板(主制御手段)
D 表示用制御基板(表示用制御手段)
P パチンコ機(遊技機) [0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a gaming machine represented by a pachinko machine or the like.
[0002]
[Prior art]
Pachinko machineetcThe main control board that controls the game ofetcA payout control board for performing payout control, a sound effect control board for controlling output of sound effects, a display control board for performing display control such as symbol variation display, and the like are connected. Among these boards, the control of the display control board is performed by a control command transmitted from the main control board to the display control board..
[0003]
When a display device that displays a variable pattern is composed of three lines, an upper stage, a middle stage, and a lower stage, and the variable display is performed while scrolling horizontally from right to left for each of the three lines, for example, FIG. As shown in FIG. 21, control commands (1) to (10) are transmitted from the main control board to the display control board, and a series of symbol variation display is performed.
[0004]
First, in accordance with the control command (1), the variable display of symbols is started for all three rows of the upper, middle and lower rows. Next, symbol replacement is performed by the control command (2).InAbout the middle symbol by the control command (3)InThen, it is performed for each of the lower symbols by the control command (4). The control display (5) decelerates the display of all three lines that have been changed at high speed, and the control command (6) repeatedly changes the display in the upper and lower rows back and forth. The middle fluctuation display is the medium speed fluctuation. Further, the control display (7) causes the middle display to change at a low speed, the control control (8) stops the upper display, and the control command (9) stops the lower display. Then, the change display in the middle stage is stopped by the control command (10). As a result, all three rows of variable display are stopped, and a series of variable displays are terminated.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Since the control command for controlling the variation display is transmitted from the main control board to the display control board at each point where the state of the variation display changes, most control of the variation display is performed by the main control board. Will end up.
[0006]
The present invention is described above.IllustratedproblemetcIt was made to solveA gaming machine that does not need to send a control command from the main control means for each point at which the state of the variable display changesThe purpose is to provide.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve this object, the gaming machine according to
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. In this embodiment, a pachinko machine that is a kind of a ball game machine, in particular, a first type pachinko game machine will be described as an example of the game machine. Note that it is naturally possible to use the present invention for the third kind pachinko gaming machine and other gaming machines.
[0009]
FIG. 1 is a front view of a game board of the pachinko machine P according to the first embodiment. Around the
[0010]
Below the
[0011]
FIG. 2 is a block diagram showing an electrical configuration of the pachinko machine P. As shown in FIG. On the main control board C of the pachinko machine P, an
[0012]
The
[0013]
FIG. 3 is a diagram showing a state in which the display screen of the
[0014]
The
[0015]
As shown in FIG. 2, the
[0016]
The display control board D includes an
[0017]
The
[0018]
The
[0019]
The
[0020]
The stop symbol 1-9
[0021]
The upper symbol replacement flag 23l indicates that a symbol variably displayed in the upper display region 3a among the three display regions 3a, 3b, 3c divided into three in the horizontal direction of the
[0022]
Similar to the upper symbol replacement flag 23l, the middle
[0023]
The video RAM 24 is a memory in which display data to be displayed on the
[0024]
Next, a control command transmitted from the main control board C to the display control board D for control of variation display will be described with reference to FIGS. The control command includes three types of commands: a variation
[0025]
FIG. 4 is a diagram showing the command code of the variation
[0026]
Note that the control of the variation display designated by the variation
[0027]
FIG. 5A is a diagram showing the correspondence between the command code of the stop
[0028]
The stop
[0029]
This stop
[0030]
When receiving the stop
[0031]
As shown in FIG. 5B, a
[0032]
FIG. 6 is a diagram schematically showing the configuration of the
[0033]
Similarly, FIG. 6C schematically shows the configuration of the lower
[0034]
FIG. 6B schematically shows the configuration of the middle
[0035]
Accordingly, for each of the nine display areas 3a1 to 3c3, even if a part of the stop
FIG. 7 is a diagram schematically showing a default symbol used in this embodiment. The default symbol is a symbol used as a stop symbol instead of the original stop symbol when the stop symbol cannot be specified by the stop
[0036]
As described above, the arrangement of the
[0037]
However, if all three stop symbols of the first stage cannot be received, or even if two or three stop symbols of the first stage can be received, the arrangement of the symbols does not match the arrangement of the
[0038]
This default symbol is composed of a set (combination) of nine symbols, and the nine symbols are respectively associated with nine display areas 3a1 to 3c3 of the
[0039]
The default symbol is not a jackpot display that accompanies the opening of the special winning
[0040]
The determination of jackpot is made under the control of the main control board C. If it is determined that the main control board C is lost, the display of the
[0041]
On the other hand, when it is determined that the game is a big hit in the control of the main control board C, the display of the
[0042]
In this way, by configuring the default symbol as a losing symbol (a symbol indicating losing indication), even if any error occurs during transmission / reception of the stop
[0043]
FIG. 8 is a diagram showing the command code of the
[0044]
The display control board D considers the contents of the variation
[0045]
As a result of the delay of the transmission timing of the
[0046]
On the other hand, as a result of accelerating the transmission timing of the
[0047]
The
[0048]
Next, each process executed by the pachinko machine P configured as described above will be described with reference to the flowcharts of FIGS. 9 to 14. FIG. 9 is a flowchart of a reset interrupt process executed every 4 ms in the main control board C of the pachinko machine P. The main control of the pachinko machine P is executed by this reset interrupt process.
[0049]
In the reset interrupt process, first, a stack pointer is set (S1), and a pattern written in a predetermined area of the
[0050]
In the process of S3, a timer interrupt is set (S3). Examples of the timer interrupt set here include a timer interrupt that generates a strobe signal for transmitting a control command for controlling the fluctuation display of the
[0051]
Further, a random number update process (S6) for updating the value of the random number counter for determining the jackpot is performed by “+1”, and a storage timer subtraction process is executed (S7). The storage timer subtraction process shortens the time for symbol variation display when there are a predetermined number or more of reserve balls for jackpot determination and the symbol display is being varied on the
[0052]
In the switch reading process (S8), the value of each switch is read, and the ball that has been struck into the
[0053]
In the symbol counter update process (S10), a counter update process for determining a symbol to be stopped and displayed as a result of the variable display performed on the
[0054]
If no error has occurred in the processing from S3 to S11 (S12: normal), the normal symbol variation processing (S13) displays the variation of the 7-segment LED (not shown) and the result of the variation display. When a hit occurs, a hit process for opening a normal electric accessory (not shown) for a predetermined time is executed. After that, the state flag is checked (S14), and if the symbol change is started or displayed on the LCD display 3 (S14: symbol changing), the ball hits the
[0055]
In the display data creation process (S17), demo data displayed on the
[0056]
After the sound effect process (S19) ends, the symbol counter update process (S20), which is the same process as S10, is repeatedly executed for the remaining time until the next reset interrupt process occurs. Since the execution time of each process of S1-S19 changes according to the state of a game, the remaining time until the next reset interruption process generate | occur | produces is not a fixed time. Therefore, by repeatedly executing the symbol counter update process (S20) using the remaining time, the stop symbol can be changed at random.
[0057]
FIG. 10 is a flowchart showing a command setting process executed in the special symbol variation process (S15) of the reset interrupt process in FIG. In this command setting process, a variation
[0058]
In the command setting process, first, the state of variation display is checked by the state check flag (S31). As a result of the check, if variation display is started (S31: variation start), the variation
[0059]
In the process of S31, as a result of checking the state flag, if the symbol variation is being displayed (S31: during variation display), it is checked whether the value of the
[0060]
Further, the
[0061]
After the 2-byte stop
[0062]
On the other hand, if the value of the
[0063]
In the processing of S31, if the status flag is checked and the timing of the end of the variable display is reached (S31: end of the variable display), the symbol stop that stops and displays (determines) all symbols in the nine display areas 3a1 to 3c3 at a time. The command 33 (80H, 0AH) is written to the
[0064]
Note that the symbol stop display (decision) by the
[0065]
FIG. 11 is a flowchart of the command reception process executed in the reception interrupt process of the display control board D. This command reception process is executed when a control command is transmitted from the main control board C to the display control board D. First, the control command transmitted from the main control board C and received by the display control board D is written into the
[0066]
FIG. 12 is a flowchart of the variable display process executed in the main process of the display control board D. In the fluctuation display process, the fluctuation display is controlled based on the control command received from the main control board C.
[0067]
First, it is confirmed whether or not the
[0068]
On the other hand, in the process of S53, if the upper byte of the control command stored in the
[0069]
In the process of S53, if the upper byte of the control command stored in the
[0070]
When the
[0071]
FIG. 13 is a flowchart of the upper symbol replacement process executed in the variation display process of FIG. In the upper symbol replacement process (S59), the variable display performed in the upper display area 3a of the
[0072]
If an error occurs during transmission / reception of the stop
[0073]
In the upper symbol replacement process, first, it is checked whether or not symbols have already been replaced by the upper symbol replacement flag 23l (S70). If the upper symbol replacement flag 23l is on (S70: Yes), the symbols that have been variably displayed in the upper display area 3a of the
[0074]
If the upper symbol replacement completed flag 23l is off (S70: No), the three
[0075]
In the process of S73, it is checked how many stop
[0076]
Here, the calculation of the
[0077]
In the process of S73, when there is one
[0078]
On the other hand, in the process of S76, when the arrangement of the
[0079]
In the process of S71, if none of the
[0080]
On the other hand, if the arrangement of the
[0081]
In the process of S80, if the arrangement of any two
[0082]
In the process of S84, based on the
[0083]
The middle symbol replacement process (S60) is different from the above-described upper symbol replacement process (S59) in that the
[0084]
When the default symbol replacement process (S83) is executed in the symbol replacement process (S59 to S61) in any of the upper, middle, and lower stages, the symbols of all the stages are replaced with the default symbols. All symbols are replaced.
[0085]
FIG. 14 is a flowchart of the default symbol replacement process executed in each of the upper symbol, middle symbol, and lower symbol replacement processes (S59 to S61). This default symbol replacement process (S83) is executed when the
[0086]
In the default symbol replacement process, first, symbols are replaced for the upper display area 3a (S100), then the middle display area 3b (S110), and finally the lower display area 3c (S120). In each case, the symbols are replaced.
[0087]
In the symbol replacement for the upper display area 3a (S100), based on the default symbol shown in FIG. 7, the
[0088]
In the replacement of the symbol for the middle display area 3b (S110), similarly, based on the default symbol shown in FIG. 7, first, the
[0089]
In the symbol replacement for the lower display area 3c (S120), first, the
[0090]
Next, with reference to the timing charts of FIGS. 15 and 16, the timing of variable display based on the above description will be described. First, the timing when all nine symbols are stopped and displayed (confirmed) at once will be described with reference to FIG. When the variation
[0091]
Thereafter, the variation display specified by the variation
[0092]
Next, with reference to the timing chart of FIG. 16, the timing when nine symbols are stopped and displayed (determined) by three symbols in the order of the upper, lower, and middle stages will be described. Until the stop
[0093]
At the timing of the end of the variable display, a
[0094]
In this way, by stopping and displaying (determining) the symbols in the order of the upper, lower and middle in accordance with the scrolling direction of the symbols, the
[0095]
As described above, according to the pachinko machine P of the present embodiment, since a series of variation patterns can be designated at once by the variation
[0096]
Further, if the control of the variation display corresponding to the variation
[0097]
Further,
[0098]
Next, a second embodiment will be described with reference to FIGS. In the second embodiment, the following two points are changed with respect to the first embodiment described above.
[0099]
First, the “
[0100]
Secondly, the stop
[0101]
Since the other parts are the same as those of the first embodiment, the same reference numerals are given to the same parts as those of the first embodiment, and the description thereof is omitted.
[0102]
FIG. 17 is a flowchart showing the command setting process of the second embodiment executed in the special symbol variation process (S15) of the reset interrupt process in FIG. In this command setting process, a
[0103]
In the command setting process, first, the state of variation display is checked by the state check flag (S130). As a result of the check, if fluctuation display is started (S130: fluctuation start), the
[0104]
In the process of S130, as a result of checking the state flag, if the symbol variation is being displayed (S130: during variation display), it is checked whether or not the value of the
[0105]
In the process of S133, if the value of the
[0106]
Thereafter, “3” is added to the value of the
[0107]
Note that the value of the
[0108]
By each process of S136 to S142, the stop
[0109]
In the process of S130, as a result of checking the state flag, if it is the fixed timing of the upper three
[0110]
The
[0111]
FIG. 18 is a flowchart of the variable display process of the second embodiment executed in the main process of the display control board D. In the fluctuation display process, the fluctuation display is controlled based on the control command received from the main control board C. In addition, about the step to which the code | symbol same as the step code | symbol of FIG. 12 which showed the fluctuation | variation display process of 1st Example among the step codes | symbols of FIG. 18 is the same content as the case of FIG. The description is omitted.
[0112]
In the process of S53, if the upper byte of the control command stored in the
[0113]
In the process of S53, if the upper byte of the control command stored in the
[0114]
In the process of S53, if the upper byte of the control command stored in the
[0115]
As described above, the stop
[0116]
In the process of S53, if the upper byte of the control command stored in the
[0117]
Next, with reference to the timing chart of FIG. 19, the timing of the variable display of the second embodiment based on the above description will be described. When the
[0118]
When the stop
[0119]
At the timing of the end of the variable display, a
[0120]
Next, a third embodiment will be described with reference to FIG. In the first embodiment described above, when there is an undesignated or misdesignated stop symbol, the
[0121]
In addition, as the default symbols of the first embodiment, the symbols on the
[0122]
Note that the default design of the undesignated stop symbol and the default design of the misdesignated stop design may be composed of the same design. For example, as the default symbols of undesignated and misdesignated stop symbols, the
[0123]
In this way, by configuring the default symbols with symbols different from the normal symbols on the
[0124]
FIG. 20 is a flowchart of the upper symbol replacement process of the third embodiment executed in the variation display process of FIG. In the upper symbol replacement process (S59), the variable display performed in the upper display area 3a of the
[0125]
When the upper symbol replacement flag 23l is off (S70: No), one of the three
[0126]
On the other hand, if none of the
[0127]
If the arrangement of the two
[0128]
Further, in the processing of S80, if the arrangement of any two
[0129]
After the contents of the three
[0130]
The middle symbol replacement process (S60) of the third embodiment is different from the above-described upper symbol replacement process (S59) of the third embodiment in that the
[0131]
The present invention has been described based on the embodiments. However, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and various improvements and modifications can be easily made without departing from the spirit of the present invention. It can be guessed.
[0132]
For example, in each of the above-described embodiments, the control command of the present invention is directly transmitted from the main control board C to the display control board D that controls the variable display. However, instead of this, a control command is once transmitted from the main control board C to a sub board other than the display control board D, and a control command is sent from the sub board to the display control board D. Control the fluctuation display, or expand the control command in detail for each point where the fluctuation display changes by the sub board, and send the developed command from the sub board to the display control board D to change the display. The display may be controlled. In addition, if it is the latter structure, the control burden of the variable display in the main control board C and the display control board D can be reduced. In the latter case, the entire display control board D and the sub board correspond to the display control board according to the first aspect.
[0133]
The control command of the present invention was used for controlling the fluctuation display of the
[0134]
Further, in each of the above embodiments, as the default symbols, those shown in FIG. 7 as a default symbol, those with no symbol (with no symbol, that is, blank display) whose
[0135]
The modification of this invention is shown below. 2. The gaming machine control device according to
[0136]
Since the default symbol is composed of lost symbols, even if the default symbol is stopped and displayed instead of the unspecified or erroneously specified stopped symbol by the stop symbol specification command at the end of the variable display, the stop display becomes a loss display and the jackpot There is no display. Therefore, when it is determined that the main control board is out of control, the display device also displays out of focus, so the control determination result matches the display result. On the other hand, when the main control board is determined to be a big hit, since the display device displays a losing display, the control determination result does not match the display result. However, in such a case, despite the fact that the change display has ended with a loss display, operations such as opening the big prize opening are performed, so the player will be dissatisfied rather than dissatisfied with the player. The game can be continued while being satisfied.
[0137]
2. The gaming machine control device according to
[0138]
In this way, by using a symbol that is different from the symbol used for normal variation display as the default symbol, by confirming the stop display at the end of variation display, it is Recognize that there was an abnormality.
[0139]
2. The gaming machine control device according to
[0140]
In the gaming machine control device according to
[0141]
A display device for displaying symbols and the like, a main control board for controlling a game, and a display control board for causing the display device to perform variable display of symbols based on a control command transmitted from the main control board The gaming machine control device provided has a stop symbol designating command as a kind of the control command for designating a stop symbol to be stopped and displayed on the display device at the end of the variable display. When there is a designated or misdesignated stop symbol, it is provided with a lose symbol display means for displaying a lose symbol on the display device at the end of the variable display instead of the undesignated or misdesignated stop symbol. A game
[0142]
4. The gaming machine control device according to
[0143]
The timing at which the stop symbol designated by the stop symbol designation command is stopped and displayed (determined display) on the display device in either the gaming machine controller or the
[0144]
The symbol stop command includes (1) a command for stopping and displaying (determining) symbols displayed in all display areas of a display device on which variable display is performed, and (2) a display device on which variable display is performed. One that stops (determines) a plurality of symbols displayed in a plurality of predetermined display areas at one time, or (3) one for each display area of a plurality of display areas of a display device that performs variable display There are three types: one that stops and displays (determines) each symbol.
[0145]
4. The gaming machine control device according to
[0146]
2. The gaming machine control device according to
[0147]
4. The gaming machine control device according to
[0148]
【The invention's effect】
Of the present inventionAccording to the gaming machine,There is no need to transmit a control command from the main control means for each point where the state of the variable display changes.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view of a game board of a pachinko machine according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a block diagram showing an electrical configuration of the pachinko machine.
FIG. 3 is a diagram showing a state in which a display screen of a liquid crystal display is divided into nine display areas.
FIG. 4 is a diagram showing a command code of a variation pattern designation command and its command content.
FIG. 5A is a diagram showing a correspondence relationship between a command code of a stop symbol designation command and a symbol number designated by the command code. (B) is the figure which showed the correspondence of 20 types of symbol codes and symbol names.
6A is a diagram schematically showing the configuration of a virtual symbol reel that is variably displayed in the upper display area. FIG. 6B is a virtual symbol reel that is variably displayed in the middle display area. (C) is a diagram schematically showing the configuration of a virtual symbol reel that is variably displayed in the lower display area.
FIG. 7 is a diagram schematically showing the configuration of a default symbol.
FIG. 8 is a diagram showing a command code of a symbol stop command and its command content.
FIG. 9 is a flowchart showing a reset interrupt process executed on the main control board.
FIG. 10 is a flowchart showing a command setting process executed in the reset interrupt process.
FIG. 11 is a flowchart showing command reception processing executed in the interrupt processing of the display control board.
FIG. 12 is a flowchart showing a variable display process executed in the main process of the display control board.
FIG. 13 is a flowchart showing an upper symbol replacement process that is executed in the variable display process of the display control board.
FIG. 14 is a flowchart showing a default symbol replacement process executed in each symbol replacement process of the upper, middle, and lower stages of the display control board.
FIG. 15 is a timing chart of variable display for determining all symbols at once.
FIG. 16 is a timing chart of variable display for determining nine symbols by three symbols.
FIG. 17 is a flowchart showing command setting processing according to the second embodiment executed in the reset interrupt processing;
FIG. 18 is a flowchart showing a variation display process of the second embodiment executed in the main process of the display control board.
FIG. 19 is a timing chart of variation display of the second embodiment for determining nine symbols by three symbols.
FIG. 20 is a flowchart showing an upper symbol replacement process of the third embodiment which is executed in the display control board variation display process;
FIG. 21 is a chart showing the timing of variable display in the prior art.
[Explanation of symbols]
3 Liquid crystal (LCD) display (displaymeans)
3a Upper display area
3b Middle display area
3c Lower display area
3a1-3c3 Display area of each symbol
22 Program ROM for display control board (RecordMemory)
30 Fluctuation start command
31 Fluctuation pattern designation command
32 Stop symbol designation command (stop symbol determination command)
32a Symbol number
32b Symbol code
32c Design name
33 Symbol stop command
41-43 Virtual design reel
C Main control board (Main control means)
D Display control board (display control means)
P Pachinko machine (game machine)
Claims (1)
前記制御用コマンドには、前記変動表示の変動パターンを示す変動パターンコマンドと、前記変動表示の終了時に前記表示手段に停止表示される停止図柄を決定する場合に使用される停止図柄決定用コマンドとが含まれ、
前記表示用制御手段は、
前記表示手段に表示される図柄のデータを記憶する記憶手段を備え、前記停止図柄決定用コマンドに基づき前記記憶手段から図柄のデータを読み出し、そのデータに応じた図柄を表示するよう構成され、
前記変動パターンコマンドに基づく変動表示が前記停止図柄決定用コマンドに基づき決定された停止図柄で終了するよう図柄を差し替える差替手段と、
前記変動表示の終了時に一の列に複数の図柄を表示させる手段と、
前記変動パターンコマンドに基づく変動表示が開始された後、その変動パターンコマンドに基づく変動表示の期間より短い所定期間以内に前記停止図柄決定用コマンドに基づいて停止図柄が決定不能である場合に、変動表示の終了時に前記予め定められた図柄の組み合わせとは異なる図柄の組み合わせを前記表示手段へ表示する手段と、
少なくとも一の図柄を決定可能な前記停止図柄決定用コマンドの情報に基づき、その一の図柄を有する列に停止表示される全ての図柄を決定可能とする手段とを備えていることを特徴とする遊技機。Display means for variably displaying symbols, main control means for controlling a game, display control means for performing variability display of the symbols based on a control command transmitted from the main control means, and the display In a gaming machine comprising a means for giving a predetermined game value when a predetermined symbol combination is displayed on the means,
The control command includes a variation pattern command indicating a variation pattern of the variation display, and a stop symbol determination command used when determining a stop symbol to be stopped and displayed on the display means at the end of the variation display. Contains
The display control means includes
Comprising storage means for storing symbol data displayed on the display means, configured to read the symbol data from the storage means based on the stop symbol determination command, and to display a symbol corresponding to the data;
Replacement means for replacing the symbol so that the variation display based on the variation pattern command ends with the stop symbol determined based on the stop symbol determination command;
Means for displaying a plurality of symbols in one row at the end of the variable display;
After the variation display based on the variation pattern command is started , if the stop symbol cannot be determined based on the stop symbol determination command within a predetermined period shorter than the variation display period based on the variation pattern command. Means for displaying on the display means a combination of symbols different from the predetermined combination of symbols at the end of display;
Means for enabling determination of all symbols to be stopped and displayed in a column having the one symbol based on information of the stop symbol determining command capable of determining at least one symbol. Gaming machine.
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