JP4567514B2 - 通信機、アクセスポイントおよび無線lanシステム - Google Patents

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Description

本発明は、無線媒体を占有する信号を送信する通信機、アクセスポイントおよび無線LANシステムに関する。
従来から、11Mbit/sの伝送速度を有するIEEE802.11b(以下、「11b」と略称する。)の規格に準拠する無線LANシステムに加え、最大で54Mbit/sの伝送速度を有するIEEE802.11a(以下、「11a」と略称する。)規格に準拠する無線LANシステムが提案されている。さらに、IEEE802.11bとIEEE802.11aとを足し合わせた特徴を有するIEEE802.11g(以下、「11g」と略称する。)が提案されている。以下、これらの規格に基づく無線LANシステムにおけるアクセスポイントおよびステーションの双方を「legacy端末」、legacyのアクセスポイントを「legacyAP」、legacyのステーションを「legacySTA」と呼称する。
近年、無線LANにおいて100Mbit/sクラスの高速化が求められている。その達成手法の一つとして、図24に示すように、legacy端末のn倍(nは自然数)の周波数帯域を使用することにより、伝送速度を向上させる手法が提案されている。以下、このような高速伝送を行なう無線LANシステムにおけるアクセスポイントおよびステーションの双方を「HT(High Throughput)端末」、HTのアクセスポイントを「HTAP」、HTのステーションを「HTSTA」と呼称する。図24では、HT端末は、legacy端末が使用する周波数帯域を含み、legacy端末の、例えば、3倍の帯域幅を有する周波数帯域を使用する。現在、このようにHT端末とlegacy端末とが同一の周波数帯域を用いて通信を行なうこと、すなわち、異なる無線LANシステムの共存が検討されている。
従来、同一の周波数帯域を用いて、異なる無線LANシステムが共存する例として、11bのシステムと11gのシステムとの共存がある。この無線LANシステムは、図25に示すような構成を採る。すなわち、11gのアクセスポイント100が、11gのステーション101、および11bのステーション102の双方を制御する。
このような構成の場合、図26に示すように、11gのステーション101は、データフレームをOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)による変調方式で送信することにより、高速伝送が可能となるが、11bのステーション102は、OFDM信号が11bの信号ではないことから他のシステムからの干渉信号と認識してしまう。そして、信号レベルによっては、11bのステーション102が、データフレームをCCK(Complementary Code Keying:相補符号変調)による変調方式で送信してしまう場合がある。このような場合は、パケットの衝突が起こり、スループットが低下してしまう。
このため、図27に示すように、11gのステーション101が、OFDM信号を送信する前に、11bのステーション102および図示しないIEEE802.11(以下、「11」と略称する。)のステーションで復調可能なDSSS(Direct Sequence Spread Spectrum)による変調方式でCTS(Clear To Send:受信完了を通知する信号)を送信する。これにより、11bのステーション102および図示しない11のステーションに対して、NAV(Network Allocation Vector:仮想的キャリアセンスによる送信抑制)を設定し、衝突を回避している。
ここで、CTSのフレームフォーマットは、図28に示す構成を採る。すなわち、MAC(Media Access Control)ヘッダとしてのフレーム制御部103、デュレーション部104、および受信機アドレス105と、FCS(Frame Check Sequence)部106とから構成されている。このようなCTSを受信した他の端末は、デュレーション部104に記されている区間においてNAVを設定して送信抑制をする。これにより、衝突が回避される。
また、11bのステーション102が先に送信している場合にも、11gのステーション101は、11bのステーション102の送信信号を復調し、または認識することができるため、衝突を回避することができる。すなわち、図29に示すように、11gのステーション101は、11bのステーション102から送信されたデータフレーム(CCK)を復調(または認識)し、衝突が生じないようにバックオフを設定し、その後にOFDM信号を送信する。
堀哲、他4名、「システム容量に基づいた無線LAN高速化の検討」、2002年電子情報通信学会総合大会 B−5−250 松江英明、他1名、「802.11高速無線LAN教科書」、IDGジャパン、2003年 IEEE Std 802.11g−2003
ここで、HTAPが、HTSTAと通信をする場合、図2に示すように、一定の間隔で送信される報知信号としてのビーコン、制御フレーム、データフレームのすべてをHT伝送で行なうことが考えられ、これにより高速伝送が実現される。以下、図2に示す一連の手順を「HTシーケンス」と呼称する。
しかしながら、図30に示すように、HT端末110〜112と、legacy端末113、114とが、同一の周波数帯域で通信を行なう場合には、相互に他の端末からの送信信号を認識することができない。このため、HT端末110〜112およびlegacy端末113、114は、他の端末からの送信信号を他のシステムからの干渉信号と認識してしまい、パケットの衝突が頻発する。その結果、スループットが低下してしまう。すなわち、legacy端末同士、およびHT端末同士の間での通信速度が大幅に低下してしまうという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、パケットの衝突を回避し、本来の伝送速度を維持することができる高速な無線LANシステムを提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明に係る通信機は、第1の無線通信システムで使用される複数の周波数帯域のすべてを含む周波数帯域を使用する第2の無線通信システムに適用される通信機であって、前記第1の無線通信システムと互換性を有し、前記第2の無線通信システムが無線媒体を占有する旨を前記第1の無線通信システムに対して通知する占有信号を発生する占有信号発生部と、前記第1の無線通信システムで使用される複数の周波数帯域のうち、空いている周波数帯域を検出する検出部と、前記検出部により空いている周波数帯域が検出される毎に、検出された周波数帯域で前記占有信号を送信する送信部と、を備えることを特徴としている。
このように、空いている周波数帯域が検出される毎に、検出された周波数帯域で占有信号を送信するので、第1の無線通信システムと、その第1の無線通信システムの使用帯域を含む第2の無線通信システムとが共存する場合、第2の無線通信システムが第1の無線通信システムをその使用帯域毎に送信制御をすることができ、第1の無線通信システムにおける端末の数や通信状態による影響を最小限に止め、各々の無線通信システムが、パケットの衝突を生ずることなく、高効率な通信を行なうことが可能となる。
(2)また、本発明に係る通信機において、前記占有信号発生部は、前記第2の無線通信システムが無線媒体を最大期間占有することができる占有信号を発生することを特徴としている。
このように、第2の無線通信システムが空いたチャネル帯域から占有信号を送信し帯域を占有する場合において、無線媒体を最大期間占有することができる占有信号を発生するので、この占有期間内において、すべての帯域を占有することが可能となる。そして、最初に設定した占有期間終了後に、全体帯域を占有する信号を送信することによって、データを第1の無線通信システムの端末のデータと衝突することなく、第1の無線通信システムの端末の数、通信状況の影響を最小限に抑え、効率よく送信することが可能となる。
(3)また、本発明に係る通信機において、前記占有信号発生部は、最初は前記第2の無線通信システムが無線媒体を最大期間占有することができる占有信号を発生し、二度目以降は前記最大期間の終了時に前記第2の無線通信システムが無線媒体を占有する期間が終了する占有信号を発生することを特徴としている。
このように、第2の無線通信システムが空いたチャネル帯域から占有信号を送信し帯域を占有する場合において、最初に設定する占有期間を最大にすることにより、この占有期間内において、全ての帯域を占有することが可能となる。また、二度目以降は最大期間の終了時に第2の無線通信システムが無線媒体を占有する期間が終了する占有信号を発生するので、最初の占有期間終了後に、すべての占有期間が同時に終了する。その後、全体帯域を占有する信号を送信することで、データを他端末のデータと衝突することなく、他端末の数、通信状況の影響を最小限に抑え、効率よく送信することが可能となる。
(4)また、本発明に係る通信機において、前記検出部は、前記第1の無線通信システムにおける通信状況に基づいて、最後に送信が終了する周波数帯域の通信終了時刻を検出し、前記占有信号発生部は、前記検出された通信終了時刻に前記第2の無線通信システムが無線媒体を占有する期間が終了する占有信号を発生することを特徴としている。
このように、最後に送信が終了する周波数帯域の通信終了時刻に第2の無線通信システムが無線媒体を占有する期間が終了する占有信号を発生するので、最後に送信が終了する周波数帯域に対しては占有信号を送信する必要がなくなる。そして、最初の占有期間終了後に、全体帯域を占有する信号を送信することで、データを他端末のデータと衝突することなく、他端末の数、通信状況の影響を最小限に抑え、効率よく送信することが可能となる。
(5)また、本発明に係る通信機において、前記送信部は、前記第1の無線通信システムにおける送信が終了した時刻を基準として、前記第1の無線通信システムにおけるフレーム間隔およびランダムに設定されるバックオフ期間を合計した期間よりも前記第2の無線通信システムにおけるフレーム間隔およびランダムに設定されるバックオフ期間を合計した期間が短くなるように、前記第2の無線通信システムにおける前記バックオフ期間を設定して、前記占有信号を送信することを特徴としている。
このように、第2の無線通信システムにおけるバックオフ期間を設定して、占有信号を送信するので、第1の無線通信システムのバックオフ期間が終了する前に、第2の無線通信システムが占有信号を送信することができる。その結果、第1の無線通信システムにおける端末の数や通信状態の影響を更に抑えることが可能となる。
(6)また、本発明に係る通信機において、前記送信部は、最も長い占有期間が終了した後で、前記第1の無線通信システムで使用される複数の周波数帯域のすべてに対して再度占有信号を送信することを特徴としている。
この構成により、第1の無線通信システムに対して送信抑制をさせて無線媒体を占有した上で第2の無線通信システムの通信を行なうことができる。これにより、パケットの衝突が回避され、スループットの低下を防止することができる。その結果、第2の無線通信システムにおける本来の伝送速度で通信を行なうことが可能となる。
(7)また、本発明に係るアクセスポイントは、請求項1から請求項6のいずれかに記載の通信機を備えることを特徴としている。
このアクセスポイントによれば、空いている周波数帯域が検出される毎に、検出された周波数帯域で占有信号を送信するので、第1の無線通信システムと、その第1の無線通信システムの使用帯域を含む第2の無線通信システムとが共存する場合、第2の無線通信システムが第1の無線通信システムをその使用帯域毎に送信制御をすることができ、第1の無線通信システムにおける端末の数や通信状態による影響を最小限に止め、各々の無線通信システムが、パケットの衝突を生ずることなく、高効率な通信を行なうことが可能となる。
(8)また、本発明に係る無線LANシステムは、請求項7記載のアクセスポイントと、ステーションと、から構成されることを特徴としている。
この無線LANシステムによれば、空いている周波数帯域が検出される毎に、検出された周波数帯域で占有信号を送信するので、第1の無線通信システムと、その第1の無線通信システムの使用帯域を含む第2の無線通信システムとが共存する場合、第2の無線通信システムが第1の無線通信システムをその使用帯域毎に送信制御をすることができ、第1の無線通信システムにおける端末の数や通信状態による影響を最小限に止め、各々の無線通信システムが、パケットの衝突を生ずることなく、高効率な通信を行なうことが可能となる。
本発明によれば、空いている周波数帯域が検出される毎に、検出された周波数帯域で占有信号を送信するので、第1の無線通信システムと、その第1の無線通信システムの使用帯域を含む第2の無線通信システムとが共存する場合、第2の無線通信システムが第1の無線通信システムをその使用帯域毎に送信制御をすることができ、第1の無線通信システムにおける端末の数や通信状態による影響を最小限に止め、各々の無線通信システムが、パケットの衝突を生ずることなく、高効率な通信を行なうことが可能となる。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。本発明に係る無線通信システムの適用する一例として、同一周波数帯において異なる無線帯域幅を使用する無線LANシステムが存在している場合をあげる。
この無線LANシステムにおいて、狭帯域を使用する無線LANシステムをlegacy端末、広帯域を使用する無線LANシステムをHT(High Throughput)端末と呼称する。この無線LANシステムにおいて、HT端末は、legacy端末のn倍(nは自然数)の周波数帯域を使用する。図24に示した例では、HT端末は、帯域幅がlegacy端末の3倍の周波数帯域を使用する。これにより、HT端末間では、高速な伝送が実現される。
また、HT端末は、HT端末同士と通信を行なうすべての周波数(全帯域)において、legacy端末と互換性を有し、legacy端末が復調可能な形式(例えば、CTS)で、無線媒体を占有する旨を通知する占有信号を送信する。これにより、HT端末は、HTシーケンスを行なう時間を、legacy端末に対して論理的に占有する。なお、本実施形態においては、占有信号をCTSとする。CTSに変えてCF−pollやMACframeを占有信号として用いることも可能である。
図1は、HT端末が、legacy端末に対して、無線媒体を占有する旨を通知する占有信号を使用するすべての周波数帯域に送信し、帯域を占有した後、HT端末における通信を行なう様子を示す図である。図1に示すように、HT端末が、送信する帯域が空いたときにおいて、その送信帯域に対してlegacy端末が復調、認識可能な形式(例えば、CTS)で、無線媒体を占有する旨を通知する占有信号を送信する。これにより、legacy端末に対してNAV(Network Allocation Vector:仮想的キャリアセンスによる送信抑制)を設定することができ、HTシーケンスをパケットの衝突することなく送信することができる。
ここで、HT端末同士(HTのアクセスポイントHTAPとHTのステーションHTSTA)が通信をする場合、図2に示すように、一定の間隔で送信される報知信号としてのビーコン、制御フレーム、データフレームのすべてをHT伝送で行なうことが考えられ、これにより高速伝送が実現される。以下、図2に示す一連の手順を「HTシーケンス」と呼称する。
ここで、図3に示すように、HT端末と複数のlegacy端末が同一周波数帯域に存在してパケットの衝突が生じており、例えば、図4に示すように、legacy端末が各々チャネルを使って通信を行っていた場合、HT端末は、送信帯域において、送信帯域幅が同時期に空くことがなく、占有信号を送信することができないため、帯域を使用している全てのlegacy端末が通信を終了するまで、HT端末はデータを送信できない。つまり、HT端末は、送信するタイミングをlegacy端末の数、通信状態に大きく影響をうけ、所望の期間内にHT端末データを送信することができず、高効率な通信ができない場合がある。そこで、本実施の形態に係る無線LANシステムでは、以下のように手法を用いてこれを解決した。
(第1の実施形態)
図5は、第1の実施形態に係る無線LANシステムに適用されるHT端末の送信機の構成を示すブロック図である。このHT端末の送信機500において、MAC回路50は、制御回路による制御を受けて、送信データに対して、フレームの送受信方法やフレームの形式などを規定する。送信する帯域情報、NAV(Network Allocation Vector:仮想的キャリアセンスによる送信抑制)の期間の規定も行なう。誤り訂正符号化器52は、MAC回路50から入力される信号に対して、誤り訂正符号化を行なう。変調器53は、誤り訂正符号化器52から入力される信号に対して、BPSK、QPSK、16QAMなどの変調を行なう。
切替器54は、制御回路51による制御を受けて、変調器53から入力される信号を、シンボル繰り返し回路55またはIFFT回路56へ切り替えて出力する。シンボル繰り返し回路55は、切替器54から入力される信号に対して、制御回路51からの送信帯域情報に従う制御により所望の送信帯域の信号を生成する。シンボル繰り返し回路55は、以下のように複数種類の構成を採ることができる。
図6は、第1のシンボル繰り返し回路55aの概略構成を示す図である。入力された信号を制御回路51からの送信帯域情報に応じて送信したい帯域チャネルのみにOFDMシンボル単位で繰り返し割当て、その他にはヌル信号を割当てる。ここでは、下2つのチャネル帯域の信号を送信したい場合の例である。図7は、第2のシンボル繰り返し回路55bの概略構成を示す図である。入力された信号をOFDMシンボル単位でn回繰り返す回路と、n回繰返してできた信号の送信したい帯域以外をフィルタリングするフィルタ55xを有する。このフィルタ55xは、制御回路51からの送信帯域情報に従い、送信したい帯域のみ通過するように可変できる。図7では、例えば、一番下のチャネル帯域のみに信号を送信したい場合の例である。また、この例では、フィルタ55xの位置は、シンボル繰り返し回路55内の出力側にあるが、図8に示す第3のシンボル繰り返し回路55cのように、OFDMシンボルをシンボル繰り返し回路55に挿入する前段にフィルタ55y−1〜55y−3をおいても良い。
また、上記のようなフィルタは、シンボル繰り返し回路55の外に位置してもよいし、その他同機能であればどこに位置してもよい。また、図5のアンテナ58前段のフィルタ回路57を送信したい帯域にしたがって可変できるようにすることでも代替できる。
また、図5において、IFFT回路56は、切替器54またはシンボル繰り返し回路55から入力される信号に対して、周波数信号から時間信号に変換する。フィルタ回路57は、IFFT回路56の出力信号のうち所望の帯域の信号のみを通過させて出力し、その出力信号は、アンテナ58によって送信される。
このHT端末の送信機では、切替器54によって、変調器53からの出力をIFFT回路56に直接出力すると、図9に示すように、legacy端末のn倍の帯域幅を使用したHT信号の伝送を行なうことができる。また、切替器54によって、変調器53からの出力を、シンボル繰り返し回路55を介してIFFT回路56に出力すると、図10に示すように、legacy信号を周波数軸に沿って積み重ねた形の信号の送信が可能となる。なお、図10は、全帯域に信号を送信する場合の例を示している。
また、以下の説明では、図5におけるシンボル繰り返し回路55を除く送信回路500a、MAC回路50および制御回路51からなる部分を送信部501と規定する。また、シンボル繰り返し回路55を含む送信回路500a、MAC回路21および制御回路21aからなる部分を占有信号発生部502と規定する。つまり、占有信号発生部502に含まれる制御回路51よりlegacy信号の送信を指示し、MAC回路50から送信回路500aに送信信号データの出力を行なうことにより、legacy端末と互換性のある信号を送信し、送信部501に含まれる制御回路51よりHT信号の送信を指示し、MAC回路50から送信回路500aに送信信号データの出力を行なうことにより、HT端末と互換性のある信号を送信するものとする。
以上の説明では、シンボル繰り返し回路55を変調器53とIFFT回路56との間に入れた構成を採ったが、これに限定されるわけではない。この構成と同等の機能を果たすのであれば、他の構成を採っても良い。
図11は、第1の実施形態に係る無線LANシステムに適用されるHT端末の受信機の構成を示すブロック図である。このHT端末の受信機1100において、アンテナ210で受信された無線信号は、フィルタ回路211によって所望の帯域の信号のみを通過させる処理が行なわれる。フィルタ回路211の出力信号は、FFT回路212によって時間信号から周波数信号に変換される。復調器213は、FFT回路212から入力される信号を信号点に基づいてビット列に変換する。誤り訂正復号器214は、復調器213から入力される信号に対して、誤り訂正復号を行なう。
MAC回路215は、誤り訂正復号器214から入力される信号に基づいて、フレームの送受信方法やフレームの形式などを読み出して、受信データを出力する。また、このMAC回路215からの受信データより受信した帯域の占有期間、その他タイミング情報を認知することができる。また、legacy端末の信号も認識することができる。
また、HT端末の受信機は、アンテナ210から受信される信号をフィルタ回路211によって所望の帯域の信号のみを通過させた後、電界強度測定部216によってその信号の電界強度を測定する。その電界強度測定部216の出力は、図5に示す制御回路51に入力される。ここで、受信回路1100aにおける電界強度測定部216は、検出部217aを構成する。すなわち、各周波数帯域の電界強度を測定し、電界強度が所定値以下の場合に、その周波数帯域が空いていると判断する。また、上記送信機500と受信機1100とは、通信機を構成する。
なお、以上の説明では、電界強度測定部216をフィルタ回路211後段から分岐したが、これに限定されるわけでなく、この構成と同等の機能を果たすのであれば、他の構成を採っても良い。
次に、以上のように構成された第1の実施形態に係る無線LANシステムの動作について説明する。
図12は、第1の実施形態に係る無線LANシステムの動作を示すフローチャートであり、図13は、第1の実施形態に係るHT端末が、legacy端末に対して送信制御を行う様子を示す図である。
まず、HT端末が占有する帯域数mが0からスタートし、電界強度を測定する(ステップS1)。次に、送信可能な帯域(図13のCH1〜CH3)で空いている帯域を探す。図13では、まず、CH3が空いているとHT端末が認識し(ステップS2)、CH3を占有するための占有信号CTSを作成する(ステップS3)このCTSには、CH3に対するNAVの期間情報が含まれており、最大の期間が設定されている。この最大期間に設定されたNAVをNAVmaxとする。そして、作成した占有信号を送信し(ステップS4)、HT端末がCH3を占有する。
次に、占有した帯域数をmに加算し(ステップS5)、m=3であるかどうかを判断する(ステップS6)。m=3でない場合は、ステップS1へ移行し、上記のステップを繰り返す。すなわち、HT端末は、CH1とCH2から空いているチャネルを探す。図13においては、CH2が空いていると判断し、HT端末は空いていると判断できた時点においてCH2にCTSを送信し、CH2においてNAVmaxを割当て、帯域を占有する。次に、HT端末は、CH1が空いているかを判断する。CH1が空いていると判断された時点において、HT端末はCH1にCTSを送信し、CH1においてNAVmaxを割当て、帯域を占有する。
ステップS6において、m=3である場合は、最初のNAVmax期間の終了時点(t=t1)に到達したかどうかを判断し(ステップS7)、t=t1でない場合は、このステップS7の判断を繰り返す。t=t1となった場合は、CH1〜CH3に再度NAVを割当てて、帯域を占有する(ステップS8)。このようにCH1〜CH3の帯域を占有した後、HTシーケンスを送信する(ステップS9)。再送するNAVの設定期間は、HTシーケンス長による。
上記のように、HT端末が空いたチャネル帯域からCTSを送信し帯域を占有する場合において、NAVを最大に設定することにより、このNAVmax区間内において、すべての帯域を占有することが可能となる。そして、最初のNAV(図13の場合、CH3のNAVmax)期間終了後に、全体帯域を占有する信号を送信することにより、データを他端末のデータと衝突することなく、他端末の数、通信状況の影響を最小限に抑え、効率よく送信することが可能となる。
上記において、最初に設定するCTSが、最大期間のNAVを設定しなかった(設定できなかった)場合、そのNAV期間において、HT端末が送信する帯域幅すべてが占有できない場合がある。NAV期間終了時点において、HT端末が送信する全帯域幅を占有していないと判断した場合、占有している帯域のみに再度占有信号CTSを送信し、その占有期間において、他端末に占有されているチャネルが空くのを待つ。この動作は、全ての送信帯域幅を占有するまで継続する。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る無線LANシステムのHT端末の送信機および受信機の構成については、第1の実施形態と同様である。
次に、第2の実施形態に係る無線LANシステムの動作について説明する。図14は、第2の実施形態に係る無線LANシステムの動作を示すフローチャートであり、図15は、第2の実施形態に係るHT端末がlegacy端末に対して送信制御を行う様子を示す図である。
まず、HT端末が占有する帯域数mが0からスタートし、電界強度を測定する(ステップT1)。次に、送信可能な帯域(図15のCH1〜CH3)で空いている帯域を探す。図15では、まず、CH3が空いているとHT端末が認識し(ステップT2)、占有する帯域数mが0であるかどうかを判断する(ステップT3)。m=0である場合は、CH3を占有するための占有信号CTSを作成する(ステップT4)。このCTSには、CH3に対するNAVの期間情報が含まれており、最大の期間が設定されている。この最大期間に設定されたNAVをNAVmaxとする。
一方、ステップT3において、m=0でない場合は、上記NAVmaxの終了時刻t1と同じ時刻に終了するNAVを設定するための占有信号CTSを作成する(ステップT5)。
次に、作成した占有信号を送信し(ステップT6)、占有した帯域数をmに加算し(ステップT7)、m=3であるかどうかを判断する(ステップT8)。m=3でない場合は、ステップT1へ移行し、上記のステップを繰り返す。すなわち、HT端末は、CH1とCH2から空いているチャネルを探す。図15においては、CH2が空いていると判断し、HT端末は空いていると判断できた時点においてCH2にCTSを送信し、CH2においてCH3のNAVmaxと終了時間が同じになる期間のNAVを割当て、帯域を占有する。次に、HT端末は、CH1が空いているかを判断する。CH1が空いていると判断された時点において、HT端末はCH1にCTSを送信し、CH1においてCH3のNAVmaxと終了時間が同じになる期間のNAVを割当て、帯域を占有する。
ステップT8において、m=3である場合は、最初のNAVmax期間の終了時点(t=t1)に到達したかどうかを判断し(ステップT9)、t=t1でない場合は、このステップT9の判断を繰り返す。t=t1となった場合は、CH1〜CH3に再度NAVを割当てて、帯域を占有する(ステップT10)。このようにCH1〜CH3の帯域を占有した後、HTシーケンスを送信する(ステップT11)。再送するNAVの設定期間は、HTシーケンス長による。
上記のように、HT端末が空いたチャネル帯域からCTSを送信し帯域を占有する場合において、最初に設定するNAVを最大にすることにより、このNAVmax区間内において、全ての帯域を占有することが可能となる。そして、最初のNAV(図15の場合、CH3のNAVmax)期間終了後に、全体帯域を占有する信号を送信することで、データを他端末のデータと衝突することなく、他端末の数、通信状況の影響を最小限に抑え、効率よく送信することが可能となる。
また、その後の占有(CH1、CH2の占有)において、最初に設定したNAVmax(CH3のNAVmax)と終了時間が同じになる期間のNAVを割当て、帯域を占有することによって、他端末に対して、自端末の送信情報を正確に伝えることが可能となる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る無線LANシステムのHT端末の送信機および受信機の構成については、第1の実施形態と同様である。ここで、図11において、フィルタ回路211、FFT回路212、復調器213、誤り訂正復号器214、およびMAC回路は、検出部217bを構成する。すなわち、これらの各ブロックにより構成される検出部217bが、HT端末がlegacy端末のCTS、データを復調することにより、legacy端末の通信状況を認識し、空いている帯域を検出する。
次に、第3の実施形態に係る無線LANシステムの動作について説明する。図16は、第3の実施形態に係る無線LANシステムの動作を示すフローチャートであり、図17は、第3の実施形態に係るHT端末がlegacy端末に対して送信制御を行う様子を示す図である。まず、HT端末が占有する帯域数mが0からスタートし、legacy端末から信号を受信する(ステップR1)。HT端末は、legacy端末が送信するCTS、データを復調することができるため、HT端末が送信しようとする帯域において、その通信状況を把握することができる。HT端末が送信しようとするとき、送信しようとする帯域幅(図17のCH1〜CH3)の通信状態を認識する(ステップR2)。図17では、CH3→CH2→CH1の順で他端末が送信することを認識する。
次に、HT端末の占有信号タイミングtn(nは帯域であり、n=1,2,3)を設定する(ステップR3)。そして、各帯域においてHT端末の占有信号を作成する(ステップR4)。このステップR4では、各帯域のNAVの長さを決定する。次に、t=tnとなったかどうかを判断し(ステップR5)、t=tnでない場合は、このステップR5の判断を繰り返す。一方、ステップR5において、t=tnである場合は、占有した帯域数をmに加算し(ステップR6)、m=3であるかどうかを判断する(ステップR7)。m=3でない場合は、帯域nの占有信号を送信して(ステップR8)、ステップR5へ移行し、上記のステップを繰り返す。
ここでは、CH3が最初に空くという認識により、CH3に占有信号CTSを割り当て送信し、HT端末がCH3を占有する。このCTSには、CH3に対するNAVの期間情報が含まれており、最後に空くと認識しているCH1のデータ終了時点までの期間のNAVを割り当て、帯域を占有する。次に、CH2が空いた時点おいて、占有信号CTSを割当て送信し、HT端末がCH2を占有する。このCTSには、CH2に対するNAVの期間情報が含まれており、最後に空くと認識しているCH1のデータ終了時点までの期間のNAVを割り当て、帯域を占有する。
一方、ステップR7において、m=3である場合は、CH1〜CH3に再度NAVを割当てて、帯域を占有する(ステップR9)。すなわち、HT端末は、CH1が空いた時点(つまり上記CH3、CH2のNAV終了時点)において、CH1〜CH3に再度NAVを割当てて、帯域を占有する。このようにCH1〜CH3の帯域を占有した後、HTシーケンスを送信する(ステップR10)。再送するNAVの設定期間は、HTシーケンス長による。
以上のように、HT端末が空いたチャネル帯域からCTSを送信し帯域を占有する場合において、HT端末が送信しようとする帯域の通信状態を認識し、その情報により各々の帯域に最後に空くチャネル帯域のlegacy端末のデータ終了時までの期間を設定する。このようにNAVを設定し、そのlegacy端末のデータ終了時において、全帯域に占有信号CTSを再度送信し、その後HTシーケンスを送信することで、衝突することなく、他端末の数、通信状況の影響を最小限に抑えることができ、かつ最小限のCTS送信で帯域を占有することができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係る無線LANシステムのHT端末の送信機および受信機の構成については、第1の実施形態と同様である。
第4の実施形態では、上記の第1〜第3の実施形態において、HT端末が占有信号CTSを空いている帯域から送信し、送信帯域幅を占有する際、空いていると判断した後、CTSを送信するまでの期間(バックオフ)を最小に設定する。
図18は、第4の実施形態に係るHT端末が、legacy端末に対して送信制御を行う様子を示す図である。図18において、tb1を帯域が空いていると判断した後、HT端末がCTSを送信するまでのバックオフ時間とし、tb2をLegacy端末がCTSを送信するバックオフ時間とする。tb1<tb2と設定することにより、図18に示すように、HT端末が優先的に帯域を占有することができる。そして、実施形態1〜3のNAV設定と併せて第4の実施形態を適用することによって、HT端末が通信を行う際、他端末の数、通信状況の影響をさらに最小限に抑えることができる。
ここで、tb(tb1、tb2)の定義について、その一例を無線LANシステムに従って説明する。tbとは、図19に示すIFS+バックオフにあたる。IFS(Inter Flame Space、フレーム間隔)は、信号を送信する前の最低限の送信信号間隔を定義したもので、ビジー状態(他端末が送信所望帯域を使用中である状態)から送信可能状態を認識した後、IFSの時間だけ待ち、さらに引き続きバックオフと呼ばれるランダムな時間において送信可能であることを継続確認後、自端末信号を送信する。(図19では、CTSを送信している。)
このIFSは、固定長時間で、送信するデータの種類、システムの制御方法により大きく3種類定義され、優先度が割当てられている。図20に各IFSの優先度を示す。各IFSの時間は、図20に示すように、SIFS<PIFS<DIFSで、SIFS(Short IFS)はACKを送信する際に割当てられるIFS、PIFS(PCF IFS)は集中制御されている自端末のデータ送信に割当てられるIFS、DIFS(DCF IFS)は分散制御されている自端末のデータ送信に割当てられるIFSである。
バックオフは、規定の乱数発生範囲CW内に発生する乱数値をもとにランダムに決められる時間である。
第4の実施形態では、図21に示すように、HT端末のデータを送信する際において、SIFS<HT端末IFS<PIFS<DIFSに設定する。これにより、HT端末が優先的に帯域を占有することが可能となる。または、HT端末のデータを送信する際において、(HT端末の規定乱数発生範囲)<(CW)を満たす乱数値となる乱数発生範囲でHT端末バックオフを設定する。これにより、HT端末が優先的に帯域を占有する確率をあげることが可能となる。さらに、図22に示すように、HT端末のデータを送信する際、上記により設定されたHT端末IFSおよびHT端末バックオフ双方を設定する。
図23は、第4の実施形態に係る無線LANシステムの動作を示すフローチャートである。まず、送信可能帯域を認識し(ステップP1)、ACKで無いかどうかを判断する(ステップP2)。ACKである場合は、CW範囲の乱数の発生(ステップP3)に応じて、SIFSおよびバックオフ(tb0)を設定する(ステップP4)。次に、t=tb0であるかどうかを判断し(ステップP5)、t=tb0でない場合は、ステップP5の判断を繰り返す。ステップP5において、t=tb0である場合は、ACKを送信して(ステップP6)、終了する。
一方、ステップP2において、ACKでない場合は、HT端末の規定乱数の発生(ステップP7)に応じて、HT端末のIFSおよびバックオフ(tb1)を設定する(ステップP8)。次に、t=tb1であるかどうかを判断し(ステップP9)、t=tb1でない場合は、ステップP9の判断を繰り返す。ステップP9において、t=tb1である場合は、CTSまたはDATAを送信して(ステップP10)、終了する。
以上説明したように、第4の実施形態によれば、HT端末が通信を行う際、他端末の数、通信状況の影響をさらに最小限に抑えることができる。
なお、以上説明した各実施形態においては、同一周波数帯域を使用し異なる周波数帯域幅の無線LANシステムが共存する場合について述べたが、無線LANシステムに限らず、同一周波数帯域を使用し異なる周波数帯域幅の無線通信システム全般において適用することが可能である。
HT端末がlegacy端末に対して無線媒体を占有する旨を通知する占有信号を使用するすべての周波数帯域に送信し帯域を占有した後HT端末における通信を行なう様子を示す図である。 HTシーケンスの例を示す図である。 HT端末と複数のlegacy端末とが同帯域に存在する場合にパケットが衝突する様子を示す図である。 HT端末がCTSを送信できない場合の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る無線LANシステムに適用されるHT端末の送信機の構成を示すブロック図である。 第1のシンボル繰り返し回路55aの概略構成を示す図である。 第2のシンボル繰り返し回路55bの概略構成を示す図である。 第3のシンボル繰り返し回路55cの概略構成を示す図である。 HT端末が特定の帯域を使用して信号を送信する様子を示す図である。 legacy端末が各帯域を使用して信号を送信する様子を示す図である。 第1の実施形態に係る無線LANシステムに適用されるHT端末の受信機の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る無線LANシステムの動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係るHT端末が、legacy端末に対して送信制御を行う様子を示す図である。 第2の実施形態に係る無線LANシステムの動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係るHT端末がlegacy端末に対して送信制御を行う様子を示す図である。 第3の実施形態に係る無線LANシステムの動作を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係るHT端末がlegacy端末に対して送信制御を行う様子を示す図である。 第4の実施形態に係るHT端末が、legacy端末に対して送信制御を行う様子を示す図である。 tbの定義を説明する図である。 IFSの優先度を示す図である。 HT端末のIFSの優先度を示す図である。 tbを設定する様子を示す図である。 第4の実施形態に係る無線LANシステムの動作を示すフローチャートである。 HT端末およびlegacy端末が使用する周波数帯域を示す図である。 従来の無線LANシステムの概略構成を示す図である。 従来の無線LANシステムで送信されるデータの区間を示す図である。 従来の無線LANシステムで送信されるデータの区間を示す図である。 CTSフレームフォーマットを示す図である。 従来の無線LANシステムで送信されるデータの区間を示す図である。 従来の無線LANシステムでパケットが衝突する様子を示す図である。
符号の説明
50 MAC回路
51 制御回路
52 誤り訂正符号化器
53 変調器
54 切替器
55、55a、55b、55c シンボル繰り返し回路
55x フィルタ
55y−1〜55y−3 フィルタ
56 IFFT回路
57 フィルタ回路
58 アンテナ
103 フレーム制御部
104 デュレーション部
105 受信機アドレス
106 FCS部
210 アンテナ
211 フィルタ回路
212 FFT回路
213 復調器
214 誤り訂正復号器
215 MAC回路
216 電界強度測定部
217a、217b 検出部
500 送信機
500a 送信回路
501 送信部
502 占有信号発生部
1100 受信機
1100a 受信回路

Claims (13)

  1. 同一周波数帯域内でそれぞれ異なる周波数帯域幅を使用する複数の無線通信システムのうち、無線通信システムに適用される通信機であって、
    他の無線通信システムと互換性を有し、周波数帯域を占有する旨を他の無線通信システムの通信機に対して通知する占有信号を発生する占有信号発生部と、
    他の無線通信システムの一つで使用される複数の周波数帯域のうち少なくとも2つを含む周波数帯域を使用するために、前記他の無線通信システムの一つにより使用される周波数帯域の帯域幅毎に空いている周波数帯域を検出する検出部と、
    前記検出部により空いている周波数帯域が検出される毎に、検出された周波数帯域で前記占有信号を送信する送信部と、を備えることを特徴とする通信機。
  2. 前記送信部は、前記周波数帯域幅毎に異なる変調方式のデータフレームを送信することを特徴とする請求項1記載の通信機。
  3. 前記占有信号発生部は、使用する周波数帯域幅を全て占有する旨を他の無線通信システムの通信機に対して通知する占有信号を発生することを特徴とする請求項1記載の通信機。
  4. 前記占有信号発生部は、使用する周波数帯域を最大期間占有する旨を他の無線通信システムの通信機に対して通知する占有信号を発生することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の通信機。
  5. 前記占有信号発生部は、
    使用する周波数帯域幅の一部を最初に占有する場合、その一部の周波数帯域を最大期間または所定期間占有する旨を他の無線通信システムの通信機に対して通知する占有信号を発生し、
    使用する周波数帯域幅の他の一部を二度目以降に占有する場合、前記最大期間または所定期間の終了時に、前記他の一部の周波数帯域幅を占有する期間が終了する占有信号を発生することを特徴とする請求項1または請求項2記載の通信機。
  6. 前記検出部は、使用する周波数帯域の少なくとも一部を使用している他の無線通信システムの通信機の周波数帯域占有状況に基づいて、前記他の無線通信システムの通信機が最後に通信を終了する周波数帯域の通信終了時刻を検出し、
    前記占有信号発生部は、前記検出された通信終了時刻に周波数帯域を占有する期間が終了する占有信号を発生することを特徴とする請求項1または請求項2記載の通信機。
  7. 前記送信部は、使用する周波数帯域の少なくとも一部を使用している他の無線通信システムの通信機における送信が終了した時刻を基準として、前記他の無線通信システムの通信機における送信信号間隔よりも、送信信号間隔が短くなるように送信信号間隔を設定して、前記占有信号を送信することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の通信機。
  8. 前記送信部は、使用する周波数帯域の少なくとも一部を使用している他の無線通信システムの通信機における送信が終了した時刻を基準として、前記他の無線通信システムの通信機における送信信号間隔およびランダムに設定されるバックオフ期間を合計した期間よりも送信信号間隔およびランダムに設定されるバックオフ期間を合計した期間が短くなるように前記バックオフ期間を設定して、前記占有信号を送信することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の通信機。
  9. 前記送信部は、使用する周波数帯域を占有した後で、使用する周波数帯域幅に対して再度占有信号を送信することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の通信機。
  10. 特定の周波数帯域内で通信機の種類に応じて異なる周波数帯域幅を使い分ける無線通信システムであって、
    前記無線通信システムに適用される通信機は、
    他の種類の通信機と互換性を有し、周波数帯域を占有する旨を他の種類の通信機に対して通知する占有信号を発生する占有信号発生部と、
    他の種類の通信機の一つで使用される複数の周波数帯域のうち少なくとも2つを含む周波数帯域を使用するために、前記他の種類の通信機の一つにより使用される周波数帯域の帯域幅毎に空いている周波数帯域を検出する検出部と、
    前記検出部により空いている周波数帯域が検出される毎に、検出された周波数帯域で前記占有信号を送信する送信部と、を備えることを特徴とする無線通信システム。
  11. 同一周波数帯域内でそれぞれ異なる周波数帯域幅を使用する複数の無線通信システムのうちいずれかの無線通信システムに適用される通信機の通信方法であって、
    他の無線通信システムと互換性を有し、周波数帯域を占有する旨を他の無線通信システムの通信機に対して通知する占有信号を発生する占有信号発生ステップと、
    他の無線通信システムの一つで使用される複数の周波数帯域のうち少なくとも2つを含む周波数帯域を使用するために、前記他の無線通信システムの一つにより使用される周波数帯域の帯域幅毎に空いている周波数帯域を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップにより空いている周波数帯域が検出される毎に、検出された周波数帯域で前記占有信号を送信する送信ステップと、を少なくとも含むことを特徴とする通信方法。
  12. 請求項1から請求項9のいずれかに記載の通信機を備えることを特徴とするアクセスポイント。
  13. 請求項12記載のアクセスポイントと、ステーションと、から構成されることを特徴とする無線LANシステム。
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