JP4565462B2

JP4565462B2 - Raw material for iron making, reaction accelerator for iron making, method for producing the raw material for iron making or reaction accelerator for iron making, and iron making method using the raw material for iron making or reaction promoter for iron making

Info

Publication number: JP4565462B2
Application number: JP2003158736A
Authority: JP
Inventors: 悦章柏谷; 邦宣石井
Original assignee: Hokkaido University NUC
Current assignee: Hokkaido University NUC
Priority date: 2003-06-04
Filing date: 2003-06-04
Publication date: 2010-10-20
Anticipated expiration: 2023-06-04
Also published as: JP2004359997A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製鉄用原料、製鉄用反応促進材、該製鉄用原料又は該製鉄用反応促進材の製造方法、及び、該製鉄用原料又は該製鉄用反応促進材を利用した製鉄方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
現在、鉄鋼の生産の約７０％が、高炉、転炉法によって行われている。高炉に使用されている原料装入物の主なものは、鉄鉱石（焼結鉱、ペレット）とコークスであるが、これらの原料装入物の反応性には、各々限界がある。いま、反応開始温度を反応速度が顕著になる温度と定義すると、コークスの反応開始温度は、約１０００°Ｃであり、その温度は、リザーブゾーンの形状を左右する重要な因子となっている。
【０００３】
鉄鉱石は、周知のように、通常、ヘマタイト（Hematite、以下「Ｈ」と略す）、マグネタイト（Magnetite 、以下「Ｍ」と略す）、ウスタイト（Wustite 、以下「Ｗ」と略す）の各段階を経て金属に還元される。したがって、還元反応は、通常、
Ｈ→Ｍ：３Ｆｅ₂ Ｏ₃ ＋ＣＯ＝２Ｆｅ₃ Ｏ₄ ＋ＣＯ₂
Ｍ→Ｗ：Ｆｅ₃ Ｏ₄ ＋ＣＯ＝３ＦｅＯ＋ＣＯ₂
Ｗ→Ｆｅ：ＦｅＯ＋ＣＯ＝Ｆｅ＋ＣＯ₂
の３種類の反応が主なものになっている。また、ブドワー（Boudouard ）反応
Ｃ＋ＣＯ₂ ＝２ＣＯ
は、還元ガスの再生を司るため重要であり、上述のように、リザーブゾーンの形成に大きな影響を及ぼしている。
【０００４】
一般的な高炉では、約１０００°Ｃまでのリザーブゾーンまでに、ヘマタイトからマグネタイト、マグネタイトからウスタイトへの還元反応が生起するが、この段階での還元率は、３０％〜３３％程度であり、温度が約１０００°Ｃ以上になって初めてウスタイトから鉄への還元反応（残りの還元率が６７％〜７０％であり、大きな割合を占める）が生起する。すなわち、現在の高炉は、約１０００°Ｃ以上の温度域において殆どの反応が進行している。
【０００５】
一方、特許文献１には、竪型炉用装入原料となる炭材内装塊成化物の製造方法が記載されており、この文献における炭材内装塊成化物は、粉状鉄鉱石の粒子間の空隙に溶融した炭材を浸入させることによって形成されるものである。
【０００６】
【特許文献１】
特開２００１−２９４９４４号公報
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
現在の高炉法は、大型化することによって熱交換及び反応効率を限界まで高めることに成功した代表的な例であり、他の化学反応容器と比較して最も効率の良い反応容器といえるが、上述のように、原料装入物自体が有する反応性の限界のため、これ以上の省エネルギー、省資源を遂行するのは困難である。
【０００８】
したがって、本発明は、さらなる省エネルギー、省資源を実現可能とする製鉄用原料、製鉄用反応促進材、該製鉄用原料又は該製鉄用反応促進材の製造方法、及び、該製鉄用原料又は該製鉄用反応促進材を利用した製鉄方法を提供することを目的としている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本願請求項１に記載の製鉄用原料は、粒径が５００μｍ〜１００ｎｍの炭材と、前記炭材の内部に食い込んだ、粒径が１００μｍ〜１０ｎｍの複数の酸化鉄微粒子とを含むことを特徴とするものである。
【００１０】
本願請求項２に記載の製鉄用原料は、前記請求項１の製鉄用原料において、前記酸化鉄微粒子が、ヘマタイト微粒子、マグネタイト微粒子、又はウスタイト微粒子、又はこれらの混合物であることを特徴とするものである。
【００１１】
本願請求項３に記載の製鉄用反応促進材は、粒径が５００μｍ〜１００ｎｍの炭材と、前記炭材の内部に食い込んだ、粒径が１００μｍ〜１０ｎｍの複数の酸化鉄微粒子とを含むことを特徴とするものである。
【００１２】
本願請求項４に記載の製鉄用反応促進材は、前記請求項３の製鉄用反応促進材において、前記酸化鉄微粒子が、ヘマタイト微粒子、マグネタイト微粒子、又はウスタイト微粒子、又はこれらの混合物であることを特徴とするものである。
【００１３】
本願請求項５に記載の製鉄用原料又は製鉄用反応促進材の製造方法は、２００ｒｐｍで１００時間以上、メカニカルミリングすることにより、酸化鉄微粒子を炭材に食い込ませることを特徴とするものである。
【００１４】
本願請求項６に記載の製鉄方法は、前記請求項１又は２に記載の製鉄用原料、又は前記請求項３又は４に記載の製鉄用反応促進材を利用することにより、反応速度を高めるとともに、反応開始温度を低下させることを特徴とするものである。
【００１５】
本願請求項７に記載の製鉄方法は、前記請求項１又は２に記載の製鉄用原料、又は前記請求項３又は４に記載の製鉄用反応促進材を利用することにより、生成した金属鉄を、Ｆｅ−Ｃ系状態図における最低液相温度（共晶温度）付近で溶解させることを特徴とするものである。
【００１６】
【発明の実施の形態】
次に図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態に係る製鉄用原料について詳細に説明する。図１（ａ）及び図１（ｂ）は、本発明の好ましい実施の形態に係る製鉄用原料を模式的に示した図である。
【００１７】
図１（ａ）及び図１（ｂ）において、参照符号１０は炭材、参照符号１２、１４は酸化鉄微粒子をそれぞれ示している。ここで、炭材１０は、コークス、グラファイト、アモルファス等の全ての炭素材料を含むものである。また、酸化鉄微粒子１２、１４には、ヘマタイト微粒子、マグネタイト微粒子、ウスタイト微粒子、又はこれらの混合物が含まれる。
【００１８】
本発明の製鉄用原料は、粒径が約５００μｍ〜約１００ｎｍの炭材１０と、炭材１０の内部に完全に食い込んだ、粒径が約１００μｍ〜約１０ｎｍの複数の酸化鉄微粒子１２、１４とを含んでいる（図１（ａ）参照）。炭材１０と酸化鉄微粒子１２、１４の好ましい割合は、炭材１０が約１０重量％〜約５０重量％、酸化鉄微粒子１２、１４が約５０重量％〜約９０重量％である。酸化鉄微粒子１２、１４の表面は、反応体となるマイクロ・ナノリアクターを構成する。なお、粒径が約１００μｍ〜約１μｍのものをマイクロリアクターを構成する酸化鉄微粒子とし、粒径が約１μｍ〜約１０ｎｍのものをナノリアクターを構成する酸化鉄微粒子とする（図１（ａ）及び図１（ｂ）では、参照符号１２がマイクロリアクターを構成する酸化鉄微粒子を、参照符号１４がナノリアクターを構成する酸化鉄微粒子を、それぞれ模式的に示している）。
【００１９】
本発明の製鉄用原料は、炭材１０と、炭材１０の内部に食い込んだ複数の酸化鉄微粒子１２、１４の他に、図１（ｂ）に示されるように、炭材１０の表面に付着し或いは部分的に食い込んだ複数の酸化鉄微粒子１２、１４を含んでもよい。
【００２０】
炭材１０の内部に酸化鉄微粒子１２、１４を食い込ませる方法として、例えば、メカニカルミリングを利用する方法があげられる。メカニカルミリングを利用する場合には、図２（ａ）に示されるようなミリング・ポットを準備し、所定量のアルミナ・ボールと炭材と酸化鉄微粒子とを投入した後、ミリング・ポットを回転させる。すると、硬度の大小がアルミナ・ボール＞酸化鉄微粒子＞炭材であるため、炭材と酸化鉄微粒子は粉砕されてより微細になるとともに、微細になった炭材の内部に微細になった酸化鉄微粒子が徐々に食い込んでいき、図１（ａ）又は図１（ｂ）に示されるような製鉄用原料が形成される。
【００２１】
なお、炭材１０の内部に酸化鉄微粒子１２、１４を食い込ませる方法としては、上述のメカニカルミリングを利用する方法以外の他の方法を利用してもよい。
例えば、２種の金属を常温で合金化するメカニカルアローイングによって製造することが考えられる。
【００２２】
次に、以上のように構成された製鉄用原料の効果を実証するために行われた２つの試験について説明する。
【００２３】
（第１試験）
第１試験では、本発明の製鉄用原料の性質を、熱重量・示差熱（ＴＧ−ＤＴＡ）分析装置で測定した。第１試験においては、試料を、アルゴン雰囲気中で１０°Ｃ／分で加熱し、１１００°Ｃで３０分間保持した。試料は、アルミナ・ボールを用いたミルによって、炭素−酸化鉄を６時間〜２００時間、２００ｒｐｍでミリングしたものを使用した。
【００２４】
第１試験の結果は、図３（ａ）のグラフに示した通りである。図３（ａ）のグラフにおいて、左側の縦軸は反応速度（％／秒）、右側の縦軸は温度（°Ｃ）、横軸は経過時間（秒）を示しており、Ｇ６、Ｇ２４、Ｇ４８、Ｇ７２、Ｇ１００、Ｇ２００は、ミリング時間がそれぞれ６時間、２４時間、４８時間、７２時間、１００時間、２００時間の試料（ミリング時間が長い方が、酸化鉄微粒子の粒径が小さく且つ食い込む酸化鉄微粒子の量が多くなることを意味する）を示している。
【００２５】
図３（ａ）のグラフから、試料のミリング時間が長くなるに従って、反応温度が低下していることが分かる。図３（ｂ）は、図３（ａ）のグラフにおけるＧ２００の曲線を拡大した図である。図３（ｂ）に示されるように、Ｇ２００の試料では、反応開始温度Ｔ₁ が約５００°Ｃ、反応ピーク温度Ｔ_P が約６６０°Ｃ、反応終了温度Ｔ₂ が約７００°Ｃ、反応ピーク温度Ｔ_P における温度幅が約１００°Ｃとなった。以上のことから、本発明の製鉄用原料の使用は、反応開始温度を低温にし、さらに、約１００°Ｃの狭い温度範囲で還元反応を終了させることを可能にし、これにより反応速度が著しく高められることが分かる。従来の製鉄用原料と比較して、反応温度を長時間に亘って維持できるのは、図１（ａ）、図１（ｂ）に示されるように、炭材１０内部に、酸化鉄微粒子１２、１４を孔１０Ａを形成しつつ食い込ませているので、反応中に酸化鉄微粒子１２、１４の炭材１０からの早期の脱落が防止され、酸化鉄微粒子１２、１４と炭材１０との接触界面を反応中長時間に亘り維持できるためである。
【００２６】
（第２試験）
第２試験では、還元反応が終了した後、引き続いて昇温した場合における試料（Ｇ１００）の性質を、ＴＧ−ＤＴＡ分析装置で測定した。
【００２７】
第２試験の結果は、図４（ａ）、（ｂ）のグラフに示した通りである。図４（ａ）のグラフにおいて、左側の縦軸は反応速度（μｇ／分）、右側の縦軸は温度（°Ｃ）、横軸は経過時間（分）を示しており、図４（ｂ）のグラフにおいて、左側の縦軸は重量減少量（ｍｇ）、右側の縦軸は示差熱（μＶ）、横軸は経過時間（分）を示している。
【００２８】
図４（ａ）のグラフから、試料Ｇ１００の反応ピーク温度が約７００°Ｃ、反応終了温度が約７５０°Ｃであることが分かる。また、さらに昇温し続けると、約１１５７°Ｃ（反応開始温度約１１４７°Ｃ）で浸炭による鉄の溶解反応が生起していることが、図４（ｂ）のグラフから分かる。この溶解温度は、Ｆｅ−Ｃ系状態図における最低液相温度（共晶点）とほぼ一致している。現在の高炉においては、鉄の溶解温度は（浸炭条件に応じて多少変動するが）１４００°Ｃ前後であると考えられているが、試料Ｇ１００は、非常に低温で溶解するため、大きな省エネルギー効果を発揮できるものと推測される。
【００２９】
本発明は、以上の発明の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【００３０】
たとえば、前記実施の形態では、炭材と、前記炭材の内部に食い込んだ酸化鉄微粒子とを含む物質を製鉄用原料として説明してきたが、製鉄用原料としてではなく、製鉄用反応促進材として使用してもよい。
【００３１】
また、反応を一層促進させるため、炭材と、前記炭材の内部に食い込んだ酸化鉄微粒子とを含む製鉄用原料又は製鉄用反応促進材に、種々の触媒を混合してもよい。
【００３２】
【発明の効果】
本発明の製鉄用原料又は製鉄用反応促進材によれば、酸化鉄微粒子が炭材の内部に食い込んでいるので、酸化鉄微粒子が炭材の表面に付着しているにすぎない従来の製鉄用原料（図５参照）と比較して、高反応性を長時間維持することができ、ひいては省エネルギー、省資源を達成することができる。また、本発明の製鉄用原料又は製鉄用反応促進材を利用した製鉄方法によれば、効率的な反応を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の好ましい実施の形態に係る製鉄用原料を模式的に示した図である。
【図２】メカニカルミリングを利用して図１の製鉄用原料を形成する手順を示した図である。
【図３】本発明の好ましい実施の形態に係る製鉄用原料を効果を実証するために行った第１試験の結果を示したグラフである。
【図４】本発明の好ましい実施の形態に係る製鉄用原料を効果を実証するために行った第２試験の結果を示したグラフである。
【図５】酸化鉄微粒子が炭材の表面に付着している従来の製鉄用原料の一例を模式的に示した図である。
【符号の説明】
１０炭材
１２マイクロリアクターを構成する酸化鉄微粒子
１４ナノリアクターを構成する酸化鉄微粒子[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an iron-making raw material, an iron-making reaction accelerator, a method for producing the iron-making raw material or the iron-making reaction accelerator, and an iron-making method using the iron-making raw material or the iron-making reaction accelerator.
[0002]
[Prior art]
Currently, about 70% of steel production is carried out by the blast furnace and converter methods. The main raw material charges used in the blast furnace are iron ore (sintered ore, pellets) and coke, but there is a limit to the reactivity of these raw material charges. If the reaction start temperature is defined as the temperature at which the reaction rate becomes remarkable, the coke reaction start temperature is about 1000 ° C., and this temperature is an important factor that affects the shape of the reserve zone.
[0003]
As is well known, iron ore usually has the following steps: hematite (hereinafter abbreviated as “H”), magnetite (hereinafter abbreviated as “M”), and wustite (hereinafter abbreviated as “W”). After that, it is reduced to metal. Therefore, the reduction reaction is usually
H → M: 3Fe ₂ O ₃ + CO = 2Fe ₃ O ₄ + CO ₂
M → W: Fe ₃ O ₄ + CO = 3FeO + CO ₂
W → Fe: FeO + CO = Fe + CO ₂
The three types of reactions are the main ones. Also, Boudouard reaction C + CO ₂ = 2CO
Is important because it governs regeneration of the reducing gas, and has a great influence on the formation of the reserve zone as described above.
[0004]
In a general blast furnace, reduction reactions from hematite to magnetite and from magnetite to wustite occur by the reserve zone up to about 1000 ° C., but the reduction rate at this stage is about 30% to 33%, The reduction reaction from wustite to iron (the remaining reduction rate is 67% to 70%, which occupies a large proportion) occurs only when the temperature is about 1000 ° C. or higher. That is, in the current blast furnace, most reactions proceed in a temperature range of about 1000 ° C. or higher.
[0005]
On the other hand, Patent Document 1 describes a method for producing an agglomerated carbonaceous material agglomerated as a raw material for a vertical furnace. It is formed by allowing molten carbon material to enter into the gaps.
[0006]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 2001-294944
[Problems to be solved by the invention]
The current blast furnace method is a representative example that succeeded in increasing the heat exchange and reaction efficiency to the limit by increasing the size, and can be said to be the most efficient reaction vessel compared to other chemical reaction vessels, As described above, it is difficult to perform further energy saving and resource saving due to the limit of reactivity of the raw material charge itself.
[0008]
Therefore, the present invention provides an iron-making raw material, an iron-making reaction accelerator, a method for producing the iron-making raw material or the iron-making reaction-promoting material, and the iron-making raw material or the iron making. It aims at providing the iron-making method using the reaction-promoting material.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The raw material for iron making according to claim 1 of the present invention includes a carbonaceous material having a particle size of 500 μm to 100 nm and a plurality of iron oxide fine particles having a particle size of 100 μm to 10 nm that have digged into the carbonaceous material. It is what.
[0010]
The raw material for iron making according to claim 2 of the present invention is the raw material for iron making according to claim 1, wherein the iron oxide fine particles are hematite fine particles, magnetite fine particles, or wustite fine particles, or a mixture thereof. It is.
[0011]
The reaction accelerator for iron making according to claim 3 of the present invention includes a carbon material having a particle size of 500 μm to 100 nm and a plurality of iron oxide fine particles having a particle size of 100 μm to 10 nm that have digged into the carbon material. It is characterized by.
[0012]
The reaction promoter for iron making according to claim 4 of the present application is the iron accelerator reaction promoter according to claim 3, wherein the iron oxide fine particles are hematite fine particles, magnetite fine particles, wustite fine particles, or a mixture thereof. It is a feature.
[0013]
The method for producing a raw material for iron making or a reaction promoting material for iron making according to claim 5 of the present invention is characterized in that iron oxide fine particles are bitten into the carbonaceous material by mechanical milling at 200 rpm for 100 hours or more. .
[0014]
The iron making method according to claim 6 of the present application increases the reaction rate by using the iron making raw material according to claim 1 or 2, or the iron making reaction accelerator according to claim 3 or 4. The reaction start temperature is lowered.
[0015]
The iron making method according to claim 7 of the present invention uses the iron making raw material according to claim 1 or 2 or the iron making reaction promoter according to claim 3 or 4 to produce metallic iron produced. In the Fe—C phase diagram, melting is performed near the lowest liquidus temperature (eutectic temperature).
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, with reference to drawings, the raw material for iron manufacture which concerns on preferable embodiment of this invention is demonstrated in detail. Fig.1 (a) and FIG.1 (b) are the figures which showed typically the raw material for iron manufacture based on preferable embodiment of this invention.
[0017]
1 (a) and 1 (b), reference numeral 10 indicates a carbonaceous material, and reference numerals 12 and 14 indicate iron oxide fine particles, respectively. Here, the carbon material 10 includes all carbon materials such as coke, graphite, and amorphous. The iron oxide fine particles 12 and 14 include hematite fine particles, magnetite fine particles, wustite fine particles, or a mixture thereof.
[0018]
The raw material for iron making of the present invention includes a carbon material 10 having a particle size of about 500 μm to about 100 nm, and a plurality of iron oxide fine particles 12, 14 having a particle size of about 100 μm to about 10 nm that have completely penetrated into the carbon material 10. (See FIG. 1A). A preferred ratio of the carbon material 10 and the iron oxide fine particles 12 and 14 is about 10 wt% to about 50 wt% for the carbon material 10 and about 50 wt% to about 90 wt% for the iron oxide fine particles 12 and 14. The surfaces of the iron oxide fine particles 12 and 14 constitute a micro / nano reactor as a reactant. In addition, the thing with a particle size of about 100 micrometers-about 1 micrometer is used as the iron oxide fine particle which comprises a microreactor, and the thing with a particle size of about 1 micrometer-about 10 nm is used as the iron oxide fine particle which comprises a nanoreactor (FIG. 1 (a)). In FIG. 1B, the reference numeral 12 schematically shows the iron oxide fine particles constituting the microreactor, and the reference numeral 14 schematically shows the iron oxide fine particles constituting the nanoreactor).
[0019]
In addition to the carbonaceous material 10 and the plurality of iron oxide fine particles 12 and 14 that have penetrated into the carbonaceous material 10, the raw material for iron making of the present invention is formed on the surface of the carbonaceous material 10 as shown in FIG. A plurality of iron oxide fine particles 12 and 14 adhered or partially biting in may be included.
[0020]
As a method for causing the iron oxide fine particles 12 and 14 to enter the carbonaceous material 10, for example, a method using mechanical milling can be cited. When using mechanical milling, prepare a milling pot as shown in Fig. 2 (a), put a predetermined amount of alumina balls, carbonaceous material and iron oxide fine particles, and then rotate the milling pot. Let Then, since the hardness is alumina balls> iron oxide fine particles> carbonaceous material, the carbonaceous material and iron oxide fine particles are pulverized to become finer and the finer oxidation inside the refined carbonaceous material. The iron fine particles bite in gradually, and a raw material for iron making as shown in FIG. 1 (a) or FIG. 1 (b) is formed.
[0021]
In addition, as a method for causing the iron oxide fine particles 12 and 14 to penetrate into the carbonaceous material 10, other methods than the method using the mechanical milling described above may be used.
For example, it is conceivable to manufacture by mechanical alloying in which two kinds of metals are alloyed at room temperature.
[0022]
Next, two tests performed to demonstrate the effect of the ironmaking raw material configured as described above will be described.
[0023]
(First test)
In the first test, the properties of the raw material for iron making of the present invention were measured with a thermogravimetric / differential heat (TG-DTA) analyzer. In the first test, the sample was heated at 10 ° C./min in an argon atmosphere and held at 1100 ° C. for 30 minutes. The sample used was a mill obtained by milling carbon-iron oxide at 200 rpm for 6 hours to 200 hours by a mill using alumina balls.
[0024]
The result of the first test is as shown in the graph of FIG. In the graph of FIG. 3 (a), the vertical axis on the left indicates the reaction rate (% / second), the vertical axis on the right indicates the temperature (° C), and the horizontal axis indicates the elapsed time (seconds). G48, G72, G100, and G200 are samples having milling times of 6 hours, 24 hours, 48 hours, 72 hours, 100 hours, and 200 hours, respectively (the longer the milling time, the smaller the particle size of the iron oxide fine particles and the more the bite) This means that the amount of iron oxide fine particles is increased).
[0025]
From the graph of FIG. 3A, it can be seen that the reaction temperature decreases as the milling time of the sample increases. FIG. 3B is an enlarged view of the curve of G200 in the graph of FIG. As shown in FIG. 3B, in the G200 sample, the reaction start temperature T ₁ is about 500 ° C., the reaction peak temperature T _P is about 660 ° C., the reaction end temperature T ₂ is about 700 ° C. The temperature width at the peak temperature T _P was about 100 ° C. From the above, the use of the raw material for iron making of the present invention makes it possible to lower the reaction start temperature and to complete the reduction reaction in a narrow temperature range of about 100 ° C., thereby significantly increasing the reaction rate. You can see that The reaction temperature can be maintained for a long time as compared with the conventional raw material for iron making, as shown in FIGS. 1 (a) and 1 (b). 14 are formed while forming the hole 10A, so that the iron oxide fine particles 12 and 14 are prevented from falling off from the carbonaceous material 10 during the reaction, and the contact between the iron oxide fine particles 12 and 14 and the carbonaceous material 10 is prevented. This is because the interface can be maintained for a long time during the reaction.
[0026]
(Second test)
In the second test, the properties of the sample (G100) when the temperature was subsequently raised after the reduction reaction was completed were measured with a TG-DTA analyzer.
[0027]
The results of the second test are as shown in the graphs of FIGS. 4 (a) and 4 (b). In the graph of FIG. 4A, the vertical axis on the left indicates the reaction rate (μg / min), the vertical axis on the right indicates the temperature (° C.), and the horizontal axis indicates the elapsed time (minutes). ), The left vertical axis represents weight loss (mg), the right vertical axis represents differential heat (μV), and the horizontal axis represents elapsed time (minutes).
[0028]
From the graph of FIG. 4A, it can be seen that the reaction peak temperature of the sample G100 is about 700 ° C. and the reaction end temperature is about 750 ° C. Further, it can be seen from the graph of FIG. 4B that when the temperature is further raised, the dissolution reaction of iron by carburization occurs at about 1157 ° C. (reaction start temperature of about 1147 ° C.). This melting temperature almost coincides with the lowest liquidus temperature (eutectic point) in the Fe-C phase diagram. In the current blast furnace, the melting temperature of iron is considered to be around 1400 ° C (although it varies somewhat depending on the carburizing conditions), but since the sample G100 melts at a very low temperature, it has a great energy saving effect. It is estimated that can be demonstrated.
[0029]
The present invention is not limited to the above-described embodiments, and various modifications can be made within the scope of the invention described in the claims, and these are also included in the scope of the present invention. Needless to say, it is something.
[0030]
For example, in the above-described embodiment, the material including the carbonaceous material and the iron oxide fine particles that have entrapped inside the carbonaceous material has been described as the raw material for iron making, but not as the raw material for iron making, but as the reaction promoter for iron making. May be used.
[0031]
In order to further promote the reaction, various catalysts may be mixed in an iron-making raw material or an iron-making reaction accelerator containing carbonaceous material and iron oxide fine particles that have entrapped inside the carbonaceous material.
[0032]
【The invention's effect】
According to the ironmaking raw material or the ironmaking reaction accelerator of the present invention, since the iron oxide fine particles are biting into the carbonaceous material, the iron oxide fine particles are only attached to the surface of the carbonaceous material. Compared with a raw material (refer FIG. 5), high reactivity can be maintained for a long time, and an energy saving and resource saving can be achieved by extension. Moreover, according to the iron-making method using the iron-making raw material or the iron-making reaction accelerator of the present invention, an efficient reaction can be achieved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram schematically showing a raw material for iron making according to a preferred embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a procedure for forming the ironmaking raw material of FIG. 1 using mechanical milling.
FIG. 3 is a graph showing the results of a first test conducted for verifying the effect of a raw material for iron making according to a preferred embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a graph showing the results of a second test conducted to verify the effect of the raw material for iron making according to the preferred embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a diagram schematically showing an example of a conventional raw material for iron making in which iron oxide fine particles adhere to the surface of a carbonaceous material.
[Explanation of symbols]
10 Carbon material 12 Iron oxide fine particles constituting a microreactor 14 Iron oxide fine particles constituting a nanoreactor

Claims

A raw material for iron making, comprising: a carbonaceous material having a particle size of 500 μm to 100 nm; and a plurality of iron oxide fine particles having a particle size of 100 μm to 10 nm that have digged into the carbonaceous material.

2. The ironmaking raw material according to claim 1, wherein the iron oxide fine particles are hematite fine particles, magnetite fine particles, wustite fine particles, or a mixture thereof.

A reaction promoter for iron making, comprising: a carbon material having a particle size of 500 μm to 100 nm; and a plurality of iron oxide fine particles having a particle size of 100 μm to 10 nm that have digged into the carbon material.

The iron oxide reaction accelerator according to claim 3, wherein the iron oxide fine particles are hematite fine particles, magnetite fine particles, wustite fine particles, or a mixture thereof.

A method for producing a raw material for iron making according to claim 1 or 2, or a reaction accelerator for iron making according to claim 3 or 4,
A manufacturing method characterized by causing iron oxide fine particles to bite into a carbonaceous material by mechanical milling at 200 rpm for 100 hours or more .

By using the raw material for iron making according to claim 1 or 2 or the reaction accelerator for iron making according to claim 3 or 4, the reaction rate is increased and the reaction start temperature is lowered. Steel making method.

By using the raw material for iron making according to claim 1 or 2 or the reaction accelerator for iron making according to claim 3 or 4, the produced metallic iron is converted into a lowest liquid phase in an Fe-C phase diagram. A method of iron making, characterized by melting near a temperature (eutectic temperature).