JP4546381B2 - 自動加工制御装置 - Google Patents

自動加工制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4546381B2
JP4546381B2 JP2005300548A JP2005300548A JP4546381B2 JP 4546381 B2 JP4546381 B2 JP 4546381B2 JP 2005300548 A JP2005300548 A JP 2005300548A JP 2005300548 A JP2005300548 A JP 2005300548A JP 4546381 B2 JP4546381 B2 JP 4546381B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
machining
processing
assembly
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005300548A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007105847A (ja
Inventor
紀知 小林
順一 高口
正人 大坪
義康 高山
Original Assignee
株式会社インクス
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社インクス filed Critical 株式会社インクス
Priority to JP2005300548A priority Critical patent/JP4546381B2/ja
Publication of JP2007105847A publication Critical patent/JP2007105847A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4546381B2 publication Critical patent/JP4546381B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/02Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Automatic Control Of Machine Tools (AREA)
  • Numerical Control (AREA)

Description

本発明は、機械加工による組立品の製造、および、成形品の製造のための自動加工制御装置に関する。
機械加工による組立品の製造において、機械加工における加工精度の限界とそのばらつきによって、複数の加工品を設計通りに組み立てることができないことがある。そこで、組立品加工製造業界では加工した部品を測定し、その結果を相手の部品の寸法に反映させて加工し、組立性を高める「現物合わせ」と呼ばれる手段が用いられる。しかしながら、この手法では、技能を持った職人とそのノウハウを必要とするとともに、人の作業による品質のばらつきが生じ、また、リードタイムが長いといった問題がある。
この問題を解決する方法として、組立に必要な部品を、一種類の部品に対して多数個製造し、一つの組立品を作る際に組立性の良い一揃いの部品を多数個の中から自動で選別する、「組み立て部品群の自動選択」といった手法が用いられている。しかし、単一の組立品を複数個作ることを前提にしたシステムであるため、組立に必要な部品が一個ずつしか必要でない一品一様の組立品の場合には、コストやリードタイムの面から適用することができないといった欠点を有している。
もう一つの手法として、加工品の寸法を測定し、その結果と要求寸法とのずれ量を求めて必要な加工を再度行い、そのプロセスを要求寸法に達するまで繰り返し行う、「追い込み加工」と呼ばれる加工方法が用いられているが、単一部品の加工精度を高めることを目的としており、複数部品の際には誤差の累積が生じる。また、測定と加工を繰り返すため、長いリードタイムを必要とするという欠点を有している。
また、機械加工による組立品による型の製造において、型部品の組立後の弾性変形や熱膨張といった使用時の挙動をCAE(Computer Aided Engineering)技術を用いて解析、予測することが行われているが、実際の事象を正確に予測するまでには至っていない。そのため、例えば、射出成形用金型において、成形中の樹脂充填圧、型締め圧、樹脂温度などが金型に与える影響を予め正確に見積もることができず、成形後の型の調整は避けることができない。例えば、図19に示すような金型において、図20に示すように図の右方向から射出し、射出成形を行なう際に、成形圧によってスライドが圧縮され、成形品にスライド段差が生じる場合がある。このような成形品の不良個所の修正のための型の調整には、職人の技能やノウハウの蓄積を必要とする。また調整が一度に留まらず十数回に及ぶこともあり、リードタイムを大幅に引き伸ばす原因となっている。
本発明は、上記事情に基づいて為されたものであり、低コストで、リードタイムを短縮しながら、ノウハウを必要とせず、容易に精度の良い組立品および成形品を製造することができ、かつ、自動化により、人が介在することによる品質のばらつきを抑制することもできる自動加工制御装置の提供を目的とする。
上記の目的を達成する本発明の自動現物合わせ機能を有する自動加工制御装置は、CADソフトウェアによって作成された、複数の部品からなる組立品の設計データを格納する設計データ格納手段と、前記設計データに基づいて組立品の組立依存関係データを作成する組立依存関係作成手段と、前記設計データに基づいて加工工程を設計して加工設計データを作成する加工設計手段と、前記組立依存関係データと前記加工設計データに基づいて加工スケジュールデータを作成する加工スケジュール作成手段と、前記設計データに基づいて加工が必要な部品のNC(Numerical Control)データを作成するNCデータ作成手段と、前記加工スケジュールデータに従い、前記NCデータに基づいて加工機の動作を制御して加工が必要な部品を加工する加工機制御手段と、加工された部品について必要な部位の寸法および幾何形状を測定する測定手段と、前記測定手段により得られた測定値から誤差を算出する手段と、前記組立依存関係データに基づいてその誤差による影響を受ける部品を特定する部品特定手段と、前記部品特定手段によって特定された部品について、前記測定値の誤差に基づいてそのNCデータを変更するNCデータ変更手段と、を有することを特徴とする。
また、上記の目的を達成する本発明の成形後自動型調整機能を有する自動加工制御装置は、CADソフトウェアによって作成された、複数の型部品からなる組立品の設計データを格納する設計データ格納手段と、前記設計データに基づいて型の組立品と成形品の組立依存関係データを作成する組立依存関係作成手段と、前記設計データに基づいて加工製造された型を用いて成形された成形品の成形誤差を測定する測定手段と、前記測定手段で得られた測定結果に基づいて、不良個所を特定する不良個所特定手段と、前記組立依存関係データを用いて、前記不良個所特定手段によって特定された不良個所を修正するために調整が必要な型部品を特定する調整型部品特定手段と、前記調整型部品特定手段によって特定された型部品の設計データを、前記成形誤差に基づいて調整する型設計データ調整手段と、前記型設計データ調整手段によって得られた調整された型設計データに基づいて、前記調整型部品特定手段で特定された型部品を調整する手段と、を有することを特徴とする。
上記の目的を達成する前記本発明の成形後自動型調整機能を有する自動加工制御装置が、更に、前記設計データ格納手段において、前記設計データが、成形後調整が必要な部位に配置された補正ブロックを前記型部品と同様に含んだ設計データである設計データ格納手段であることを特徴とする。
本発明における自動加工制御装置は、自動現物合わせ機能を有し、組立依存関係データおよび加工設計データを用いて、加工スケジュールデータを導出し、当該加工スケジュールデータ及びNCデータに基づいて加工工程を効率的に制御することができる。また、これによって、自動化が可能となり、人が介在することによる品質のばらつきを抑えることができる。そして、組立依存関係データを用いることで、現物合わせ等のノウハウがなくとも容易に各加工品の累積寸法誤差のない精度の高い製品を製造することができる。更に、組立できないことによる再加工の必要性を削減できるため、材料コストを低減でき、リードタイムを短縮することが可能となる。
本発明における自動加工制御装置は、成形後自動型調整機能を有し、特定された成形不良個所について調整すべき型部品を、組立依存関係データを用いて容易に特定し、型の調整が自動で行なわれるため、人が介在することによる、品質のばらつきを押さえるとともに、型調整の職人やノウハウを必要とせず、容易に型の調整を行い、成形品を修正することが可能となる。特に、本装置において補正ブロックを使用することで組立依存関係データから調整が必要な補正ブロックの特定が容易となり、また、調整は単純な形状の補正ブロックのみの調整で済み、複雑な形状をした型部品の調整をする必要がなく、リードタイムの短縮を図ることができる。
以下に図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。本発明における自動加工制御装置の特徴は、以下に述べる組立依存関係データを用いることで、各部品間の関係を容易に把握し、効率的な加工手段を導出することである。
組立依存関係とは、組立品の部品のある点、線、または面と、その他の点、線または面が、その一方の寸法及び幾何形状に関する誤差の影響を受ける関係にあることをいう。各部品が有するすべての点、線または面について、その組立依存関係にある点、線、または面を関連付けた情報を組立依存関係データという。図1に示した組立品(10)を考えた場合の組立依存関係データの一部を作成した例を図2に示す。部品A(11)は、基準点A(13)および面グループA(14)を含んでおり、面グループA(14)は、基準点A(13)から10±0.005cmの距離をもって設計されているため、基準点A(13)および面グループA(14)は組立依存関係にあるといえ、直線で結ぶことで、組立依存関係にあることを表している。更に、部品B(12)は面グループB(15)を有し、当該面グループB(15)は、面グループA(14)と接する関係にある。従って、両者は組立依存関係にあるといえ、同様に直線で結ばれる。
本発明における自動加工制御装置の一つの実施形態は、組立依存関係データを用いて現物合わせを効率的かつ自動的に行なう、自動現物合わせ機能を有する。もう一つの実施形態は、組立依存関係データを用いて成形後に効率的かつ自動的に型を調整することで、射出成形のような成形手段によって成形された成形品の成形誤差を修正する、成形後自動型調整機能を有する。
図3は、本発明における自動加工制御装置の実施形態を示したブロック図である。自動現物合わせ機能を有する本発明の実施形態では、コンピュータ(30)、コンピュータに組み込まれたCAD(Computer Aided Design)ソフトウェア(31)およびCAM(Computer Aided Manufacturing)ソフトウェア(32)、コンピュータに接続された記憶手段(33)、および、コンピュータによって制御される加工機(34)および測定器(35)、更に、成形後自動型調整機能を有する本発明の実施形態においては、例えば射出成形機のような成形機(36)をも含む。
[実施形態1]
まず、本発明のうち自動現物合わせ機能を有する自動加工制御装置について、その一実施形態を説明する。本装置の実行手順は、「自動現物合わせ準備フロー」と「自動現物合わせフロー」に分けて考えることができる。
「自動現物合わせ準備フロー」においては、コンピュータを用いて組立依存関係データを作成し、当該作成された組立依存関係データを考慮した効率的な加工スケジュールの決定を行なう。「自動現物合わせフロー」では、当該準備フローで決定された加工スケジュールに基づいて、コンピュータによる制御によって各部品の加工処理を行なう。各部品の加工後には逐次誤差の測定を行い、その結果を用いて、当該加工部品の誤差による影響を受ける部品を組立依存関係データより特定し、その後に加工される当該部品と組立依存関係にある部品の加工狙い値を当該測定された誤差を考慮して変更する。これにより、コンピュータ制御に基づいて、自動的に現物合わせを行なうことと同様の効果を得ることができる。
したがって、加工部品が、加工機の加工誤差によって、組み合わないという確率を下げ、加工品廃棄の確率を低減させることで、コストを削減することができるとともに、再加工の必要性を減少させ、リードタイムを短くすることもできる。更に、前記加工誤差による加工狙い値の変更は、各部品の加工後に逐次行なわれ、その後に加工される組立依存関係にある部品すべてについてその誤差の影響をなくすように加工狙い値が変更されるため、複数部品の加工誤差の累積という問題を解消することができる。また、加工スケジュールは、組立依存関係データに基づいて作成されているため、前記自動現物合わせは、効率的に行なわれるとともに、そのスケジュールも状況に応じてリアルタイムに変更されるため、リードタイムの短縮を図ることができる。以下、各フローについて図を用いて更に詳しく説明する。
図4に「自動現物合わせ準備フロー」を例示した。まず、ステップS101で、組立品の設計を三次元CADを用いて行い、それにより得られた設計データをコンピュータに接続されたハードディスクに格納する。ここでは、記憶手段としてハードディスクを例としたが、その他のメモリ等の記憶手段でも構わない。次に、ステップS102で、当該設計データを利用して組立品の組立依存関係データを作成する。
組立依存関係データ作成フローを図5に示す。ステップS201で、組立依存関係データを未作成な部品を一つ抽出する。その抽出方法は、ランダムであってもよいし、その他の相当のいかなる方法でも構わない。ステップS202で、当該抽出された部品の中で他部品と組立依存関係にある面を抽出する。前記三次元CADによる設計データには、すべての部品の三次元の形状及び位置関係が含まれているため、これを利用して、当該抽出された部品の面と組立依存関係にある部品を抽出する。ステップS203で、抽出した面が既にいずれかの面グループに属しているか否かを確認する。面グループについては後述する。抽出した面がいずれかの面グループに既に属している場合は、他の面の処理を実行すべく、ステップS211へ進む。
抽出した面がいずれの面グループにも未だ属していない場合には、ステップS204で、面グループの種類を平面、円筒面、円錐面、自由曲面などの基本幾何形状の種類として特定する。次に、ステップS205で、抽出した面と当該面を有する部品の他の面であって同一基本幾何形状を有する面を特定し、これらを一つのグループとしてグループ化する。グループ化される面は、一つであってもよいし二つ以上であっても構わない。三次元CADによる設計データを用い、各部品において、抽出した面と同一基本幾何形状を有する面を特定することができる。例えば、図6は、三次元CADによって設計されたある部品における円筒面の一部を有した部分を示したものである。当該部分について、三次元CADの設計データにおいては、円筒面A(60)および円筒曲面B(61)は、二つの面として認識されているが、同一円筒面上にある。これらについて、加工段階においては、一つの面として認識し、一工程の中で加工を行なう方が効率的であり、リードタイムの短縮化を図ることができる。そこで、このように一つの部品の中で、同一基本幾何形状を有する面をグループ化する。ここでは、グループ化された面を面グループと呼ぶこととする。
次に、ステップS206で、抽出した部品の基準面、線および点と面グループの関係の有無を抽出する。例えば、部品A(31)の面グループA(34)は、基準点A(33)との関係を有することが抽出される。ステップS207で、部品の基準面、線、および点と面グループの相対位置、公差を特定する。部品A(31)においては、面グループA(34)は基準点A(33)からX軸方向に10±0.005cmの距離にあり、かつ、X軸を法線とする面グループであることが抽出される。ステップS208で、面グループと組立依存関係にある部品を抽出する。これは、三次元CADの設計データを用いて判断される。例えば、面グループA(33)と組立依存関係にある部品は、部品B(32)である。ステップS209で、抽出された面グループと抽出した部品との組立依存関係を構築する。ステップS210で、抽出された面グループと組立依存関係にあるすべての部品が抽出されたかを確認し、面グループと組立依存関係のあるすべての部品が抽出されるまで、ステップS208およびステップS209が繰り返し実行される。
抽出された面グループと組立依存関係のあるすべての部品が抽出された後は、ステップS211にて、すべての他部品と組立依存関係にある面を参照したか否かが確認され、すべての他部品と組立依存関係にある面を参照するまで、ステップS202からステップS210までが繰り返し実行される。そして、すべての部品についてステップS201からS211が実行されるとステップS212の出力が「YES」となり、組立品全体の組立依存関係データが作成され、コンピュータ接続されたハードディスクに格納される。
次に、「自動現物合わせ準備フロー」の図4に戻って、ステップS103で、各部品についての加工設計を行い、得られた加工設計データをコンピュータに接続されたハードディスクに格納する。加工設計では、各部品の加工法と加工順序が決定される。例えば、図7に示すようにある部品Aの加工工程は、第一加工工程として、切削加工Aを行い、例えば、当該部品Aが有する面Aおよび面Bを加工する。その後、第二工程において、切削加工B、第三工程で放電加工Cを行なうということを決定する。この加工設計手順は、三次元CADによる設計データに基づいて当業者によく知られた手順により行なわれる。
ステップS104では、組立品の組立依存関係データおよび加工工程設計データを利用して加工スケジュール(加工順序とタイミング)を導出する。加工スケジュールとは、各部品の加工工程が、全体としてどういった順番で加工されるかを決定するものであり、その決定に際しては、前記組立依存関係を考慮し、現物合わせの際に都合がよく、かつ、リードタイムが短くなるように決定される。
図8から10を用いて、加工スケジュールの導出方法について説明する。まず、ステップS301で、各部品における当該部品について組立依存関係のある部品数を第一変数、当該部品の総加工時間を第二変数とし、双方とも降順で部品リストをソートし、部品順序関係に基づいた部品リストを作成する。ここでいう順序関係とは、加工される順番の優先順位であり、組立依存関係を有する面の数が多い部品、つまり、その加工誤差が影響を与える部品が多い部品が優先順位が高い(第一変数)。影響範囲の広い部品を先に加工することで、それを基準とすることができ、組立品の構造に大きな変更が起きづらくすることができるためである。組立依存関係を有しないもの同士である場合、または、同数の組立依存関係部品を有する場合には、組立依存関係を有する部品の数によっては、優先順位がつけられない。このようなときは、総加工時間の長い部品(第二変数)を優先する。加工時間の長い部品はクリティカルパスになりやすいので、リードタイムを短くするためにはなるべく先に加工したほうが良いからである。両変数が同じであって、優先順位が決定しない場合は、ランダムに優先順位をつけても構わないし、その他相当の方法によって優先順位をつけることが可能である。
次に、ステップS302で、前記部品リストの順に部品を一つ抽出する。例えば、部品A(11)と部品B(12)が、部品A(11)の方が、部品順序が高い場合、まず、部品A(11)が抽出される。次に、ステップS303で、当該抽出部品に対する加工工程及びその加工工程の順序関係を特定する。これは、図4におけるステップS103による加工設計データに基づいて特定することができる。ステップS304では、組立依存関係データを用いて、当該抽出された部品と組立依存関係にある部品を特定し、両者の部品順序関係を前記部品リストから特定する。ステップS305で、当該抽出部品の組立依存関係を有する面グループを抽出する。ステップS306で、当該面グループを加工する加工工程を前記加工設計データから特定する。ステップS307で、当該面グループと組立依存関係にある面グループを特定する。ステップS308で、当該面グループと組立依存関係にある面グループについての加工工程を前記加工設計データより特定する。ステップS309で、その加工工程間で既に順序関係が付いているかを確認する。既に、順序関係が付いていれば、その他の面グループについて検討するためステップS305へ戻る。まだ、順序関係がついていなければ、ステップS309で加工工程間の順序関係を付ける。このときの順序付けの基準は、加工工程で使用する加工機の加工難易度が高い方が優先順位が高い。ここで、加工難易度高いとは、つまり加工精度が低いことを意味しており、加工機ごとの加工精度のデータを、あらかじめ用意して、コンピュータに接続されたハードディスクに格納しておく。加工機が同種類の場合は、部品の順序関係を適用する。抽出部品の組立依存関係を持つすべての面グループについてステップS305からS310を実行する。すべての面グループについて順序関係の決定が為された後は、すべての抽出部品と組立依存関係を有する部品すべてについて、ステップS304からS310を実行する。さらに、ステップS302からS310について、すべての部品について実行する。これにより、すべての部品の加工工程間の順序付けが為されることとなる。
図11の加工工程順序関係データ例A(110)に、ある部品Aとある部品Bの加工工程の順序付けを例として示した。ここで、部品Aと部品Bの部品順序は、部品Aの方が優先順位が高く、各加工機の難易度は、加工機A>加工機B>加工機Cであると仮定する。白抜き矢印は、各部品における加工工程の順番を示しており、これは、加工設計データにより決定される。黒矢印は、組立依存関係にあることを示しており、矢印の出発する加工工程は、矢印の指す加工工程より加工順序が優先されることを示している。部品Aと部品Bの加工工程1は、組立依存関係にあり、部品Aの方が部品順序は高いが、部品Bの加工工程1が使用する加工機Aが、部品Aの加工工程1が使用する加工機Bより、加工機難易度が高いため、部品Bの加工工程1が、一番高い優先順位を有することとなる。同様に残りの加工工程についても、前記手順を実行することで、図11の加工工程順序関係データ例A(110)のような加工工程の順序付けデータを得ることができる。
しかし、ここで、各加工工程間で順序関係が循環する「循環依存関係」が発生する場合がある。この循環依存関係が生じると、始めに開始すべき加工工程を特定できないため、不都合が生じる。例えば、図11の加工工程順序関係データ例A(110)に示すように、部品Aの加工工程2、部品Bの加工工程2および加工工程3が、循環依存関係にある。部品Aの加工工程2は、部品Bの加工工程3の後に加工されなければならないが、部品Bの加工工程3は、部品Bの加工工程2の後に加工されなければならず、部品Bの加工工程2は、部品Aの加工工程2の後ではなければ、加工することができない。そこで、ステップS311で、循環順序関係解除処理を行なう。
具体的には、まず、組立依存関係データに付加されている加工順序関係データを参照し、順序関係がループしている箇所を特定する。次に、各循環において、順序関係のある加工工程より後の加工工程の予測加工時間の最も短い部品を特定する。特定された部品側が優先されている順序関係を特定する。最後に、特定された順序関係を逆方向にする。これによって、図11の加工工程順序関係データ例B(111)に示すように、循環依存関係を解除することができる。このステップを終了すると、図11の加工工程順序関係データ例B(111)に示すようにすべての部品の加工工程間の順序関係が、循環順序関係を含まない形で完全に決定される。
ステップS311以降のステップで、ここまでで決定された加工工程順序関係データを利用して、加工スケジュールを決定する。ステップS312で、前記部品リストより部品関係の順序関係順に部品の抽出を行なう。当該部品の加工工程順に、ステップS313で、スケジュール対象として加工工程を抽出する。次に、ステップS314で、当該抽出された加工工程で加工される面グループを特定する。ステップS315で、当該面グループと組立依存関係にある部品を抽出する。ステップS316で、組立依存関係にある部品が無ければ、ステップS323へ進み、当該加工工程で利用可能な加工機の中から最も早い加工機利用可能日時(X)を検索する。利用したい加工機に、その他の加工工程が先にスケジュールされている可能性があるため、その場合には、その先行する加工工程が終了し、当該加工機について次の加工のための準備ができる時刻が加工機利用可能日時(X)となる。ステップS324で、スケジュール対象の加工工程の加工開始可能最短日時(Y)をスケジュール開始日時とする。スケジュール開始日時とは、加工工程全体を開始するためにスケジュールされた日時である。当該加工工程が、その他の加工工程と順序関係を有し、かつ、その他の加工工程のほうが優先されている場合は、当該その他の加工工程が終了しなければ、当該加工工程を開始することはできない。例えば、図11の加工工程順序関係例B(111)における部品Aの加工工程3に対する、部品Aの加工工程2が存在するような場合には、部品Aの加工工程3は、部品Aの加工工程2の加工が終了した時刻が加工開始可能最短日時(Y)となる。
ステップS316で、組立依存関係にある部品が存在する場合は、ステップS317へ進み、組立依存関係にある部品側の面グループを特定する。ステップS318で、組立依存関係にある部品側の面グループの加工工程を特定する。ステップS319で、加工工程間の順序関係は相手の方が優先か否か確認する。当該加工工程の方が優先であれば、ステップS323およびステップS324で、当該加工工程の加工機利用可能日時(X)および加工開始可能最短日時(Y)が決定される。相手の方が優先であれば、相手の加工スケージュールの後にしか加工することができないため、相手の加工スケジュールの後に当該加工工程をスケジュールする必要がある。そこで、ステップS320で、相手の加工スケジュールが決定しているか否かを確認する。優先される相手の加工工程のスケジュールが決まっていない場合には、当該加工工程のスケジュールは保留として、ステップS313へ戻り、次の加工工程についてのスケジューリングを開始する。ステップS320で、決まっていれば、ステップS321で、当該加工工程についての加工機利用可能日時(X)を検索し、ステップS322で、スケジュール対象の加工工程の加工開始可能最短日時(Y)を相手の加工工程の予定測定終了日時とする。
次に、ステップS321とS322、または、ステップS323とS324で、当該加工工程の加工機利用可能日時(X)および加工開始可能最短日時(Y)が決定された場合には、ステップS325で、スケジュール対象の加工工程の予定加工開始日時を加工機利用可能日時(X)と加工開始可能最短日時(Y)のうち遅い方として決定する。ステップS326で、使用する加工機を当該加工工程の予定開始日時から予定加工終了日時の間利用不可にする。当該加工で当該加工機が占有されているためである。ここで、予定加工終了日時とは、予定加工開始日時、予測加工時間および予測段取時間の和である。ここで、予測段取り時間とは、加工機に部品を乗せるために必要な時間等の加工のための段取りにかかる時間である。
ステップS327で、当該加工工程で利用可能な測定器の中から最も早い測定器利用可能日時(x)を検索する。ステップS328で、スケジュール対象の加工工程の測定開始可能最短日時(y)を当該加工工程の予定加工終了日時とする。ステップS329で、スケジュール対象の加工工程の測定開始日時を測定器利用可能日時(x)と測定開始可能最短日時(y)の遅い方とする。ステップS330で、使用する測定器を当該加工工程の予定測定開始日時から予定測定終了日時の間利用不可とする。当該測定に占有されるためである。ここで、予定測定終了日時とは、予定測定開始日時、予測測定時間および予測段取時間の和である。ここで、予測段取り時間とは、測定機に部品を乗せるために必要な時間等の測定のための段取りにかかる時間である。
ステップS331で、現ループでの残りの加工工程が存在するかを確認する。存在する場合は、ステップS313へ戻り、次の加工工程を抽出する。当該部品についてはすべての加工工程が検討された場合は、ステップS332で、現ループでの残りの部品が存在するかを確認する。もし、残りの部品が存在する場合は、ステップS312へ戻り、次の部品についての検討を行なう。すべての部品についての検討が終了している場合は、ステップS333で、すべての部品のすべての加工工程のスケジュールが決まっているかの確認をする。すべての部品の加工工程のスケジュールが決定していれば、スケジュール手順は終了し、保留となっている加工工程が存在していれば、ステップS334によって、部品の順序関係リストの部品抽出のためのポインタを最優先部品へ戻し、ステップS302へ戻り、再度ループされる。すべての部品についての加工工程のスケジュールが決定すると、加工スケジュール導出フローは、終了し、導出された加工スケジュールデータが、コンピュータに接続されたハードディスクに格納される。
図12に、図11の加工工程順序関係データ例B(111)の循環順序関係が解消された部品Aと部品Bの加工工程について、上記手順によって作成される加工スケジュールデータの例を示した。ここで、例として、加工機A、加工機B、加工機Cおよび測定器は、それぞれ一台であると仮定した。まず、一番加工工程順序の優先順位の高い、部品Bの加工工程1が加工機Aによって加工されることがスケジュールされる。部品Aの加工工程1は、部品Bの加工工程と組立依存関係にあるため、部品Bの測定が終了してからでなければ、実行することができない。部品Bの加工工程1が終了し、測定が行なわれた後に、部品Aの加工工程1が加工機Bで実行されることがスケジュールされる。部品Bの加工工程2および3は、部品Aの加工工程2と組立依存関係にあり、部品Aの加工工程2の方が、優先順位が高いため、部品Aの加工工程2が終了し、測定が終わるまで、スケジュールされることはできない。したがって、まず、部品Aの加工工程2が加工機Bで実行され、その後、測定が実行されることがスケジュールされ、その後、部品Bの加工工程2および3が、それぞれ加工機Cおよび加工機Bで実行されることがスケジュールされる。部品Aの加工工程3と、部品Bの加工工程2は、組立依存関係に無く、それぞれが使用する加工機も異なるため、並行してケジュールすることが可能となる。しかし、本例では、測定器は1台であると仮定しているので、並行して測定を行なうことはできない。そこで、部品Aの加工工程3が、部品Bの加工固定2よりも、先に終了し、測定を開始することが可能となるため、部品Aの測定が、先にスケジュールされ、その後に、部品Bの測定がスケジュールされる。部品Bの加工工程2についての測定が終了した後、部品Bの加工工程3がスケジュールされる。
図4に戻り、ステップ605では、ステップ603の加工工程設計によって決定された加工工程に基づいて、各工程についてのNCパス作成をCAMを用いて行ない、NCパスデータをコンピュータに接続されたハードディスクに格納する。ここまでで、「自動現物合わせ準備フロー」が終了する。
次に、図13を用いて「自動現物合わせフロー」について説明する。「自動現物合わせフロー」では、「自動現物合わせ準備フロー」で作成された、組立依存関係データ、加工スケジュールデータおよびNCパスに基づいて、各部品の加工を行いつつ、自動的に現物合わせを行なうフローである。自動的に現物合わせを行なうことができるため、職人及びノウハウを必要とせず、容易に製品を製造することができ、かつ、自動化により、人が介在することによる品質のばらつきを抑えることができる。また、加工スケジュールに従いつつ、加工可能な加工品をリアルタイムに適宜選択しながら加工を行なうため、リードタイムを短縮することができる。
ステップS401で、加工機が使用可能状態になり、かつ、必要なNCデータが準備され、加工が可能となるまで待機する。初期状態では、待機時間は0秒である。次に、ステップS402で、加工が完了していない部品があるか否かを確認し、すべての部品の加工が完了していれば、自動現物合わせフローは終了する。未加工の部品が残っている場合は、ステップS403へ進む。ステップS403では、加工スケジュールを参照し、開始可能な未加工の部品を抽出する。S404では、ステップS403で抽出された部品のうち、加工開始可能な部品が存在するかを確認する。これは、加工機などが使用中であるために、加工ができない場合を想定している。本発明においては、すべての加工工程がスケジューリングされてはいるが、常に厳密にスケジュール通りに加工が進むとも限らない。部品の再加工の必要性の発生や、加工時間の推定誤差などにより、スケジュールされた時間と、現実の加工時間がずれることが起こり得るためである。しかし、前記手順を行い、加工スケジュールを参照しながら、加工可能な部品を抽出することで、無駄な待機時間を省き、リードタイムを短縮することが可能となる。加工開始可能な部品がない場合は、ステップS401へ戻る。加工開始可能な部品がある場合は、ステップS405へ進む。ステップS405では、抽出した加工可能な部品の中から加工開始する部品を選択する。この加工部品の選択は、空いている加工機で加工できるが、加工がまだ為されていない加工工程を特定し、その中で、最も予定加工開始日時の早いものを優先し、同時刻の場合はランダムに選択することで行なわれる。
ステップS406で、抽出された部品について、実際に加工を行ない、ステップS407で、加工した部品の測定を行なう。ここでいう測定は、寸法及び幾何形状についての測定を行う。測定対象としては、例えば、長さ、幅、角度、または、真円度のようなものが挙げられる。ステップS408で、当該測定結果を、コンピュータに取り込み、ステップS409で、当該測定結果が幾何公差および寸法公差内であるか否かを判定する。もし、測定結果が、公差内でない場合には、ステップS413で、当該加工された部品は廃棄され、新しい材料を使用して、再度スケジューリングされ、その後、加工される。測定結果が公差内である場合には、組立依存関係データを用いて、組立依存関係のある部品があるか否かについて確認を行なう。もし、組立依存関係を有する部品が存在しない場合には、次の部品を加工すべく、ステップS401へ戻る。もし、組立依存関係を有する部品が存在する場合には、ステップS411で、組立依存関係にある部品の加工狙い値を変更する。この加工狙い値変更フローについては後述する。変更された加工狙い値から組立依存関係のある部品のNCパスを算出し直し、変更する。その後加工される部品は、その変更されたNCパスに基づいて加工される。
すべての部品について加工が終了するまでステップS401からS413までの処理が繰り返し実行される。ステップS402で、すべての部品の加工が完了したと判断されたときに、自動現物合わせフローは終了する。
図13におけるステップS411の組立依存関係のある部品の加工狙い値変更フローについて、図14を用いて説明する。まず、ステップS501で、測定値と設計値の差Xを算出する。次に、ステップS502で、測定個所の面グループの基準面、線および点との関係からXを基準からのベクトル量に換算する。ステップS503で、組立依存関係の種類を「反対方向」または「同一方向」かを判断する。ここで、組立依存関係が「同一方向」とは、組立依存関係にある二つの面の法線が同一方向であるときをいう。一方、組立依存関係が「反対方向」とは、組立依存関係にある二つの面の法線が、向き合っている場合をいう。組立依存関係が、反対方向であれば、ステップS504で、組合わせ相手の加工狙い値を−X(ベクトル量)だけ変更する。組立依存関係が、同一方向であれば、組合せ相手の加工狙い値をX(ベクトル量)だけ変更する。これによって、ある部品の加工によって生じた誤差について、自動的に現物合わせを行なうことができる。
[実施形態2]
次に、本発明のうち成形後自動型調整機能を有する自動加工制御装置について説明する。本装置は、金型を用いた射出成形のような成形手段による成形品における、成形中の樹脂充填圧、型締め圧、樹脂温度などが金型に与える影響によって生じる設計値との成形誤差の問題を、成形後に型の調整を自動的に行なうことで解決する装置である。
本装置においても、自動現物合わせ機能を有する自動加工制御装置と同様に、組立依存関係データを用いることで、型の調整を容易に行なうことを特徴としている。また、それと同時に、型の設計段階において調整が行なわれると予測される部分に型部品とは別の加工しやすい単純な形状をした補正ブロックを配置することで、型の調整をより容易に実行することも可能となる。例えば、図14に示すように、図の右方向から、射出成形を行なう場合に、スライドやベースが圧縮等により変形等し、スライドやベースの調整を行なう必要が生じる場合がある。特に、スライドやベースが、圧縮などにより当該型部品が小さくなってしまった場合には、これを大きくすることはできないため、部品自体をはじめから加工する必要が生じ、当該圧縮部品が複雑な形状をしている場合には、再度加工し直すことは、非常に時間を要する作業となる。しかし、図のように圧縮によって影響を受けると予測される部位に、補正ブロックをあらかじめ配置することで、スライドやベースを調整することなく、例えば単なる直方体である補正ブロックを調整するだけでよくなり、型部品を大きくする場合にも、大きな直方体補正ブロックを再挿入するだけでよいため、容易に修正を行なうことができる。特に本発明では、設計段階で補正ブロックを挿入し、成形品との組立依存関係データを作成すれば、調整が必要な補正ブロックを容易に特定し、調整することができ、リードタイムを短縮することができる。
次に、補正ブロックを使用した、成形後自動型調整機能を有する自動加工制御装置の一実施形態を、金型を用いた射出成形を例に説明するが、プレス型のようなその他の型であってもよいし、その他の成形手段であっても構わない。
本装置は、コンピュータを用いて成形品と型部品について組立依存関係データを作成する。更に、設計段階において、成形後の調整が必要と考えられる個所に立方体や直方体などの単純な形状をした補正ブロックを配置する。そして、成形後に成形品の測定を行う。その測定結果をコンピュータに取り込み、不良個所を特定し、当該不良個所に関係する型部品を組立依存関係から特定する。その型部品について自動的に一回の調整を行なうことで成形品の不良を実質的に解消する。当該調整処理がコンピュータを用いて自動で行なわれるため、型調整のノウハウを必要とせず、かつ、補正ブロックを用いることでは、調整は単純な形状の補正ブロックのみの調整で済み、複雑な形状をした型部品の調整をする必要がないため、大幅なリードタイムの短縮を図る自動加工制御装置を提供することができる。
図16を用いて、「成形後自動型調整システム準備フロー」を説明する。ステップS601で、三次元CADを用いて金型の設計を行なう。補正ブロックの配置は、三次元CADの中で、成形後調整が必要となると予測される個所に行うが、その配置方法については、次の考え方に従う。組立依存関係にある面グループのうち、組立依存関係にある両面が接触する面である場合には、その片面、または、両面に補正ブロックを配置する。そのような面すべてに補正ブロックを配置してもよいし、それらの一部について任意で選択し、配置しても構わない。ステップS602で、金型部品と成形品の依存関係データを作成する。その手順は、前述の組立品の部品同士の依存関係データを作成する場合とは、成形品と金型の部品同士の依存関係データを作成する点で異なるが、成形品を一つの部品として、成形品および金型全体を組立品として考えれば、全く同様の手法で、金型部品と成形品の組立依存関係データを作成し得ることが、当業者には容易に理解されるため、ここでは、詳述しない。
図17を参照しながら、「成形後自動型調整フロー」を説明する。ステップS701で、金型部品加工を行なう。当該加工は、前述の自動現物合わせによる加工でもよいし、その他のいかなる手法によって行なわれても構わない。ステップS702で、加工された前記金型を組み立てる。ステップS703で、射出成形を行なう。ステップS704で、成形品の寸法および幾何形状測定を行なう。その結果を、ステップS705で、コンピュータに取り込み、測定結果が寸法および幾何公差内であるか否かを確認する。公差内である場合は、成形を終了する。公差内でなかった場合には、ステップS707において構造的不良個所の特定を行ない、ステップS708で、調整を行なうため金型を分解する。ステップS709で、組立依存関係データを利用して不良個所から型の調整部品を特定し、調整量を求める。ステップS709についての詳細は後述する。ステップS710で、調整部品のNCパスを算出し直し、ステップS711で、調整すべき部品を加工し、ステップS712で、金型を組み立てる。そして、当該調整された金型を用いて射出成形を再度行い成形を終了する。
図17におけるステップS709でいう、不良個所から型の調整部品の特定および調整量を求める段階が、具体的にどのように行なわれるのかを図18を用いて説明する。ステップS801において、特定された不良個所について金型部品と成形品の依存関係データから調整すべき補正ブロックを特定する。本実施例では、調整が必要と予測される個所には、補正ブロックが配置されているため、調整対象は補正ブロックである。金型部品と成形品の依存関係データには成形品の測定された箇所と補正ブロックの関連付けが行なわれているため、調整対象となる補正ブロックを特定することが可能となる。CADの設計データより、ステップS802で調整対象となる補正ブロックの組合せ面を特定し、ステップS803で、補正ブロックに係る圧力と熱を考慮して補正ブロックの寸法を調整する。補正ブロックを用いない場合には、調整対象が型であるだけであって、それ以外は、特段の差異はない。
本装置によって加工される組立品の一例を示した図である。 図1に記載された組立品に基づいた組立依存関係データの一部を示した図である。 本発明の一実施形態を示すブロック図である。 自動現物合わせ準備フローの動作を示すフローチャートである。 組立依存関係データ作成フローの動作を示すフローチャートである。 面グループの一例を示した図である。 加工設計データの一例を示した図である。 加工スケジュール導出フローの動作を示すフローチャートである。 加工スケジュール導出フローの動作を示すフローチャートである。 加工スケジュール導出フローの動作を示すフローチャートである。 加工工程順序関係データの一例を示すとともに、循環順序関係のおよび循環順序関係が解消された一例を示した図である。 作成された加工スケジュールデータの一例を示した図である。 自動現物合わせフローの動作を示すフローチャートである。 加工狙い値変更フローの動作を示すフローチャートである。 成形後自動型調整の概念図を示した図である。 成形後自動型調整準備フローの動作を示したフローチャートである。 成形後自動型調整フローの動作を示したフローチャートである。 不良個所からの方の調整部品を特定し、修正量を求めるフローの動作を示したフローチャートである。 一般的な金型の概念図を示した図である。 射出成形における成形圧によってスライド全体が戻され、成形品にスライド段差が生じる問題を示した図である。
符号の説明
10・・・組立品
11・・・部品A
12・・・部品B
13・・・基準点A
14・・・面グループA
15・・・面グループB
30・・・コンピュータ
31・・・CADソフトウェア
32・・・CAMソフトウェア
33・・・記憶手段
34・・・加工機
35・・・測定器
36・・・成形機
60・・・円筒面A
61・・・円筒面B
62・・・平面A
63・・・平面B
110・・・加工工程順序関係データ例A
111・・・加工工程順序関係データ例B
120・・・測定
150・・・成形品
151・・・キャビ
152・・・コア
153・・・スライド
154・・・ベース
155・・・補正ブロック
156・・・射出
190・・・成形品
191・・・キャビ
192・・・コア
193・・・スライド
194・・・ベース
200・・・成形品
291・・・キャビ
202・・・コア
203・・・スライド
204・・・ベース
205・・・射出
206・・・成形圧
207・・・成形圧

Claims (1)

  1. CADソフトウェアによって作成された、複数の部品からなる組立品の設計データを格納する設計データ格納手段と、
    前記設計データに基づいて組立品の組立依存関係データを作成する組立依存関係作成手段と、
    前記設計データに基づいて加工工程を設計して加工設計データを作成する加工設計手段と、
    前記組立依存関係データと前記加工設計データに基づいて加工スケジュールデータを作成する加工スケジュール作成手段と、
    前記設計データに基づいて加工が必要な部品のNCデータを作成するNCデータ作成手段と、
    前記加工スケジュールデータに従い、前記NCデータに基づいて加工機の動作を制御して加工が必要な部品を加工する加工機制御手段と、
    加工された部品について必要な部位の寸法および幾何形状を測定する測定手段と、
    前記測定手段により得られた測定値から誤差を算出する手段と、
    前記組立依存関係データに基づいてその誤差による影響を受ける部品を特定する部品特定手段と、
    前記部品特定手段によって特定された部品について、前記測定値の誤差に基づいてそのNCデータを変更するNCデータ変更手段と、
    を有することを特徴とする自動加工制御装置。
JP2005300548A 2005-10-14 2005-10-14 自動加工制御装置 Expired - Fee Related JP4546381B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005300548A JP4546381B2 (ja) 2005-10-14 2005-10-14 自動加工制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005300548A JP4546381B2 (ja) 2005-10-14 2005-10-14 自動加工制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007105847A JP2007105847A (ja) 2007-04-26
JP4546381B2 true JP4546381B2 (ja) 2010-09-15

Family

ID=38032104

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005300548A Expired - Fee Related JP4546381B2 (ja) 2005-10-14 2005-10-14 自動加工制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4546381B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102008034117A1 (de) * 2008-07-21 2010-02-04 Carl Zeiss Industrielle Messtechnik Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum Herstellen eines Urformwerkzeugs
JP2020003996A (ja) * 2018-06-27 2020-01-09 国立大学法人神戸大学 工程設計システム、加工装置、および工程設計方法
JP7196874B2 (ja) * 2020-03-17 2022-12-27 横河電機株式会社 品質安定化システム、品質安定化方法、品質安定化プログラム
CN117289667B (zh) * 2023-11-24 2024-04-19 南通恒翔机电设备有限公司 一种零部件尺寸质量控制系统和方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01153249A (ja) * 1987-12-09 1989-06-15 Toshiba Corp はめ合せ加工装置
JP2002328710A (ja) * 2001-05-01 2002-11-15 Toshiba Mach Co Ltd 金型加工システム

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01153249A (ja) * 1987-12-09 1989-06-15 Toshiba Corp はめ合せ加工装置
JP2002328710A (ja) * 2001-05-01 2002-11-15 Toshiba Mach Co Ltd 金型加工システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007105847A (ja) 2007-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Bi et al. Adaptive machining for curved contour on deformed large skin based on on-machine measurement and isometric mapping
JP5100249B2 (ja) 情報処理方法、情報処理装置およびプログラム
US6856842B2 (en) Method and system for creating a tooling master model for manufacturing parts
US20220118501A1 (en) In-Situ Springback Compensation In Incremental Sheet Forming
JP6694643B2 (ja) ワークの加工方法
Scaravetti et al. Qualification of rapid prototyping tools: proposition of a procedure and a test part
JP4546381B2 (ja) 自動加工制御装置
JP2008176441A (ja) 金型モデルデータの修正方法
Xiao et al. Information exchange standards for design, tolerancing and additive manufacturing: a research review
Budinoff et al. Prediction and visualization of achievable orientation tolerances for additive manufacturing
JP2007168424A (ja) 金型修正システム、方法、及びプログラム
CN113939782A (zh) 制造工序设计方法及制造工序设计系统
EP1170648A1 (en) Method for machining a workpiece
CN111578872B (zh) 一种模具的型面返修方法
EP3663879A1 (en) Component machining apparatus
JP4622987B2 (ja) 工具参照面データの作成装置と作成方法
US20240019848A1 (en) System and method for developing a numerical control manufacturing program
US20240161269A1 (en) System and method for identifying geometric feature associations for 3d models
Dan et al. Direct generation of die surfaces from measured data points based on springback compensation
JPH1173213A (ja) 工具経路データ生成方法
Mohan et al. Simulated and experimental verification of CMM feature fitting algorithms
EP4287059A1 (en) System and method for generating assembly instructions for a plurality of 3d component models
Namboothiri et al. Inspection planning for coordinate metrology
JP2006187816A (ja) 光学製品または光学製品の成形用金型の製作方法
JP5320151B2 (ja) ワークモデル作成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081014

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100208

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100212

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100426

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100526

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130528

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4546381

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130528

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130528

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130528

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees