JP4543678B2 - 流体機械 - Google Patents

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Description

本発明は、流体を搬送するための流体機械に関するものである。
従来より、ポンプや圧縮機などの流体機械が知られており、様々な用途に利用されている。例えば、特許文献1に開示された空調機には、流体機械の一種であるポンプが設けられている。この空調機では、室外空気中の水分を凝縮させて凝縮水を室内ユニットへ送るためにポンプが利用されている。このポンプで室内ユニットへ送られた凝縮水は、室内空気の加湿に利用される。
この特許文献1には、様々な形式のポンプが開示されている。具体的には、羽根車を回転させて流体を搬送する渦流式ポンプ、ゴム等からなる可撓性のチューブの一部をローラで押し潰しながら該ローラを移動させてチューブ内の流体を搬送するチューブポンプ、ピストンやプランジャの往復動に伴う容積変化を利用して流体を搬送する往復ポンプなどが開示されている。
特開2002−317970号公報
上述のように、ポンプ等の流体機械には様々な形式のものが知られているが、これらは何れも機械的な回転運動や往復運動などを伴うものであった。このため、流体機械の運転に伴って騒音や振動の発生が発生するという問題があった。また、これら流体機械は搬送対象の流体が流れる配管よりも大きくなるため、配管の設置スペースとは別に流体機械の設置スペースを確保する必要があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、運転に伴う騒音や振動の発生を抑えることができ、しかも設置スペースが小さくて使い勝手のよい流体機械を提供することにある。
第1の発明は、流体機械を対象としている。そして、流入口(21,41)から流出口(22,42)へ至る流体の流路を形成する流路形成部材(20,40)と、上記流路形成部材(20,40)内に収納されると共に外部入力によってうねるように変形する膜状の変形部材(30,50,…)とを備え、上記変形部材(30,50,…)は、外部入力としての電圧を印加されると変形する高分子アクチュエータ(70,80)により構成され、上記流路形成部材(20,40)の内部では、上記変形部材(30,50,…)の両側に流体室(25,26,…)が形成され、上記変形部材(30,50,…)をうねりが流路形成部材(20,40)の流入口(21,41)から流出口(22,42)へ向かって進むように変形させることで、上記流体室(25,26,…)に閉じ込められた流体を、流路形成部材(20,40)流入口(21,41)から流出口(22,42)へ搬送するものである。
第2の発明は、上記第1の発明において、流路形成部材(20,40)は、円管状に形成される一方、変形部材(30,50,…)は、その軸方向に沿って直径が周期的に変化する管状に形成されて上記流路形成部材(20,40)と同軸に配置され、大径部(30a,…)と小径部(30b,…)とを交互に設けることでうねりを形成しているものである。
第3の発明は、上記第1の発明において、流路形成部材(20,40)には、一対の対向面(43,44)が形成される一方、変形部材(30,50,…)は、上記流路形成部材(20,40)の対向面(43,44)と垂直な方向に蛇行する波板状に形成されて該対向面(43,44)の間に配置され、山部(50a,…)と谷部(50b,…)とを交互に設けることでうねりを形成しているものである。
第4の発明は、上記第1の発明において、変形部材(30,50,…)は、うねりの周期が流路形成部材(20,40)の流入口(21,41)から流出口(22,42)へ向かって次第に短くなるものである。
第5の発明は、上記第1の発明において、流路形成部材(20,40)は、その流入口(21,41)から流出口(22,42)へ向かって流路断面積が次第に縮小しているものである。
−作用−
上記第1の発明では、流路形成部材(20,40)の内部に膜状の変形部材(30,50,…)が配置される。変形部材(30,50,…)は、電圧などの外部入力を与えられることにより、うねりが一定の方向へ進んでゆくように変形する。このように変形部材(30,50,…)が変形することで、流入口(21,41)から流路形成部材(20,40)の内部へ流体が取り込まれ、取り込まれた流体が流入口(21,41)から流出口(22,42)へ向けて送られてゆく。尚、この発明の流体機械(10)が搬送する流体は、液体であってもよいし気体であってもよい。
また、上記第1の発明では、高分子アクチュエータ(70,80)によって変形部材(30,50,…)が構成される。この発明において、外部入力としての電圧を高分子アクチュエータ(70,80)に印加すると、高分子アクチュエータ(70,80)の変形に伴って変形部材(30,50,…)がうねるように変形する。
上記第2の発明では、管状の変形部材(30,50,…)が円環状に形成された流路形成部材(20,40)と同軸に配置される。この変形部材(30,50,…)は、その軸方向において直径が周期的に増減する形状となっている。つまり、変形部材(30,50,…)は、その軸方向において大径部(30a,…)と小径部(30b,…)とが交互に設けられた形状となっている。そして、この変形部材(30,50,…)は、見かけ上、交互に設けられた大径部(30a,…)と小径部(30b,…)とが流路形成部材(20,40)の流入口(21,41)から流出口(22,42)へ向かって移動してゆくように変形する。
上記第3の発明では、一対の対向面(43,44)が流路形成部材(20,40)に形成される。この対向面(43,44)は、平らな面であってもよいし、湾曲した面であってもよい。流路形成部材(20,40)の内部において、変形部材(30,50,…)は、流路形成部材(20,40)の対向面(43,44)に挟まれるように配置される。この変形部材(30,50,…)は、流路形成部材(20,40)の対向面(43,44)に垂直な方向へ蛇行するする形状となっている。つまり、変形部材(30,50,…)は、山部(50a,…)と谷部(50b,…)とが交互に設けられた波板形状となっている。そして、この変形部材(30,50,…)は、見かけ上、山部(50a,…)及び谷部(50b,…)が流路形成部材(20,40)の流入口(21,41)から流出口(22,42)へ向かって移動してゆくように変形する。
上記第4の発明において、変形部材(30,50,…)の「うねり」の周期は、流路形成部材(20,40)の流入口(21,41)から流出口(22,42)へ向かって次第に短くなる。つまり、変形部材(30,50,…)において、流出口(22,42)寄りの部分の方は、流入口(21,41)寄りの部分に比べて「うねり」の周期が短くなっている。このため、流路形成部材(20,40)に取り込まれた流体は、流入口(21,41)から流出口(22,42)へ向かって移動する間に次第に圧縮されてゆく。
上記第5の発明では、流路形成部材(20,40)の流路断面積は、その流入口(21,41)から流出口(22,42)へ向かって次第に狭くなる。つまり、流路形成部材(20,40)において、流出口(22,42)寄りの部分の方は、流入口(21,41)寄りの部分に比べて流路断面積が小さくなっている。このため、流路形成部材(20,40)に取り込まれた流体は、流入口(21,41)から流出口(22,42)へ向かって移動する間に次第に圧縮されてゆく。
本発明の流体機械(10)では、変形部材(30,50,…)がうねるように変形することで流体を搬送している。このため、機械的な回転運動や往復運動を行うことなく、流路形成部材(20,40)の流入口(21,41)から流出口(22,42)に向けて流体を搬送することが可能となる。また、本発明の流体機械(10)では、流路形成部材(20,40)の内部に設置した変形部材(30,50,…)を変形させることで流体を搬送している。このため、流路形成部材(20,40)の大きさを搬送対象の流体が流れる配管と同程度にしておけば、流体機械(10)の設置スペースをわざわざ確保する必要が無くなる。また、流路形成部材の形状を比較的自由に設定でき、従来はポンプの設置が困難であったスペースにも本発明の流体機械(10)は設置可能である。従って、本発明によれば、運転に伴う騒音や振動の発生を抑えることができ、しかも設置場所の自由度が高くて使い勝手のよい流体機械(10)を実現することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1について説明する。本実施形態の流体機械は、流体を搬送するためのポンプ(10)である。
図1に示すように、上記ポンプ(10)は、円管部材(20)と、円管部材(20)に挿入された変形チューブ(30)とによって構成されている。
上記円管部材(20)は、円形断面で管径が一定の管であって、流路形成部材を構成している。円管部材(20)は、その内部が流体の通路になっている。また、円管部材(20)は、一端側の開口部が流入口(21)となり、他端側の開口部が流出口(22)となっている。
上記変形チューブ(30)は、円形断面で管径が周期的に変化する形状の管である。この変形チューブ(30)では、その軸方向において、直径の大きな大径部(30a)と直径の小さな小径部(30b)とが交互に形成されている。変形チューブ(30)の外周面及び内周面は、大径部(30a)と小径部(30b)を滑らかに繋いだ波打つ形状になっている。また、変形チューブ(30)では、大径部(30a)の外周面が円管部材(20)の内周面と密着し、小径部(30b)の内周面同士が互いに密着している。
隣接する2つの大径部(30a)の間では、変形チューブ(30)の外周面と円管部材(20)の内周面とによって囲まれた外側室(25)が形成されている。一方、隣接する2つの小径部(30b)の間では、変形チューブ(30)の内周面によって囲まれた内側室(26)が形成されている。
上記変形チューブ(30)は、変形部材を構成している。図2にも示すように、変形チューブ(30)では、交互に配置された大径部(30a)と小径部(30b)によって「うねり」が形成されている。変形チューブ(30)は、この「うねり」が円管部材(20)の流入口(21)から流出口(22)へ向かって進んでゆくように変形する。
具体的に、この変形チューブ(30)では、リング状に形成された多数の高分子アクチュエータ(70)が軸方向に並べられている。各高分子アクチュエータ(70)は、外部入力としての電圧を印加されることによって周長が変化するように構成されている。高分子アクチュエータ(70)の詳細は後述する。変形チューブ(30)に設けられた各高分子アクチュエータ(70)は、その周長が一定周期で増減するように変形する。また、各高分子アクチュエータ(70)は、それぞれの周長変化の位相が隣接するもの同士で少しずつずれている。そして、変形チューブ(30)は、多数の高分子アクチュエータ(70)が変形することにより、大径部(30a)及び小径部(30b)が円管部材(20)の流入口(21)から流出口(22)へ向かって移動してゆくように変形する。
上記高分子アクチュエータ(70)について、図3を参照しながら説明する。この高分子アクチュエータ(70)は、導電性高分子素子から成り、電圧を印加されることによって伸縮する。尚、同図に示す高分子アクチュエータ(70)は直線状に形成されているが、上記変形チューブ(30)に設けられる高分子アクチュエータ(70)は、直線形状のものの両端を繋いだリング状となっている。
具体的に、高分子アクチュエータ(70)は、第1電極(71)と、第2電極(72)と、高分子材(73)と、電解液(74)とを備えている。高分子材(73)は、例えばポリアニリンにより構成され、第1電極(71)と接触するように配置される。一方、電解液(74)は、高分子膜と第2電極(72)の両方と接触するように配置される。
第1電極(71)が陽極となって第2電極(72)が陰極となるように電圧を印加すると、高分子アクチュエータ(70)では電解液(74)中の陰イオンが高分子材(73)に取り込まれ、高分子材(73)が膨潤となって高分子アクチュエータ(70)の長さが延びる。そして、リング状の高分子アクチュエータ(70)は、その周長が延びて直径が大きくなる。
逆に、第1電極(71)が陰極となって第2電極(72)が陽極となるように電圧を印加すると、高分子アクチュエータ(70)では高分子材(73)に取り込まれていた陰イオンが電解液(74)中へ放出され、高分子材(73)が収縮して高分子アクチュエータ(70)の長さが縮む。そして、リング状の高分子アクチュエータ(70)は、その周長が縮んで直径が小さくなる。
また、この高分子アクチュエータ(70)は、電圧を印加して長さを変化させた後に電圧の印加を停止させた後も、電圧の印加を停止する直前の長さを保持する。
−運転動作−
上記ポンプ(10)の動作について、図2を参照しながら説明する。
上述のように、円管部材(20)に挿入された変形チューブ(30)は、見かけ上、大径部(30a)及び小径部(30b)が円管部材(20)の流入口(21)から流出口(22)へ向かって移動してゆくように変形する。変形チューブ(30)が変形しても、大径部(30a)の外周面は円管部材(20)の内周面と密着した状態に保たれ、小径部(30b)の内周面同士は互いに密着した状態に保たれる。
例えば、図2(A)の右端に位置する内側室(26)は、円管部材(20)の流入口(21)に開口した状態となっている。この内側室(26)の内部へは、変形チューブ(30)が変形するにつれて流体が流れ込んでゆく。やがて、この内側室(26)は、図2(C)に示すように、閉空間となって内部に流体を閉じ込めた状態となる。その後、内部に流体を閉じ込めた内側室(26)は、変形チューブ(30)の変形に伴って移動してゆき、最終的には円管部材(20)の流出口(22)に開口する。そして、この内側室(26)に閉じ込められていた流体は、変形チューブ(30)の変形に伴って流出口(22)から吐出される。
また、図2(C)の右端に位置する外側室(25)は、円管部材(20)の流入口(21)に開口した状態となっている。この外側室(25)の内部へは、変形チューブ(30)が変形するにつれて流体が流れ込んでゆく。やがて、この外側室(25)は、図2(E)に示すように、閉空間となって内部に流体を閉じ込めた状態となる。その後、内部に流体を閉じ込めた外側室(25)は、変形チューブ(30)の変形に伴って移動してゆき、最終的には円管部材(20)の流出口(22)に開口する。そして、この外側室(25)に閉じ込められていた流体は、変形チューブ(30)の変形に伴って流出口(22)から吐出される。
−実施形態1の効果−
本実施形態のポンプ(10)では、変形チューブ(30)がうねるように変形することで流体を搬送している。このため、機械的な回転運動や往復運動を行うことなく、円管部材(20)の流入口(21)から流出口(22)に向けて流体を搬送することが可能となる。また、上記ポンプ(10)では、円管部材(20)の内部に設置した変形チューブ(30)を変形させることで流体を搬送している。このため、円管部材(20)の大きさを搬送対象の流体が流れる配管と同程度にしておけば、ポンプ(10)の設置スペースをわざわざ確保する必要が無くなる。従って、本実施形態によれば、ポンプ(10)の運転に伴う騒音や振動の発生を抑えることができ、しかも設置スペースが小さくて使い勝手のよいポンプ(10)を実現することができる。
また、本実施形態のポンプ(10)では、電圧の印加によって伸縮する高分子アクチュエータ(70)で変形チューブ(30)を構成しており、潤滑油による潤滑が全く不要な変形チューブ(30)を実現できる。従って、本実施形態によれば、潤滑用の給油が不要で使い勝手がよく、しかも搬送対象の流体を潤滑油で汚染することの無いポンプ(10)を実現できる。
また、本実施形態のポンプ(10)では、変形チューブ(30)の軸方向に大径部(30a)と小径部(30b)とを複数ずつ形成し、円管部材(20)内に内側室(26)と外側室(25)とを複数ずつ区画している。そして、複数ずつ形成された内側室(26)及び外側室(25)を円管部材(20)の流出口(22)へ向けて移動させることで、円管部材(20)の流入口(21)から流出口(22)へ向けて流体を搬送している。従って、本実施形態によれば、内側室(26)や外側室(25)に閉じ込められた流体を次々に流出口(22)から送り出すことができ、流出口(22)から送出される流体の脈動を低く抑えることができる。
−実施形態1の変形例−
上記ポンプ(10)は、円管部材(20)に2つの変形チューブ(31,32)を挿入する構成であってもよい。
図4に示すように、本変形例のポンプ(10)では、円管部材(20)に第1変形チューブ(31)が挿入され、第1変形チューブ(31)に第2変形チューブ(32)が更に挿入されている。各変形チューブ(31,32)は、上記実施形態1の変形チューブ(30)と同様の形状となっている。つまり、各変形チューブ(31,32)は、それぞれの直径が周期的に変化しており、それぞれの軸方向に大径部(31a,31b)と小径部(31b,32b)とが交互に形成されている。また、各変形チューブ(31,32)は、一方の大径部(31a,31b)と他方の小径部(31b,32b)とが軸方向の同じ位置になるように配置されている。つまり、各変形チューブ(31,32)では、「うねり」の位相が半周期だけずれている。
第1変形チューブ(31)では、大径部(31a)の外周面が円管部材(20)の内周面と密着している。また、第1変形チューブ(31)の小径部(31b)は、その内周面が第2変形チューブ(32)における大径部(32a)の外周面と密着している。更に、第2変形チューブ(32)では、小径部(32b)の内周面同士が密着している。
第1変形チューブ(31)の隣接する2つの大径部(31a)の間では、第1変形チューブ(31)の外周面と円管部材(20)の内周面とによって囲まれた外側室(25)が形成されている。第1変形チューブ(31)の隣接する2つの小径部(31b)の間では、第1変形チューブ(31)の内周面と第2変形チューブ(32)の内周面とによって囲まれた中間室(27)が形成されている。第2変形チューブ(32)の隣接する2つの小径部(32b)の間では、第2変形チューブ(32)の内周面によって囲まれた内側室(26)が形成されている。
図5に示すように、本変形例のポンプ(10)では、第1変形チューブ(31)及び第2変形チューブ(32)の変形に伴い、外側室(25)と中間室(27)と内側室(26)とに流体が取り込まれる。そして、閉空間となって流体を閉じ込めた外側室(25)、中間室(27)、及び内側室(26)が円管部材(20)の流出口(22)へ向かって移動し、円管部材(20)の流入口(21)から流出口(22)へ向けて流体が搬送される。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2について説明する。
本実施形態は、上記実施形態1のポンプ(10)において、変形チューブ(30)の内部構造を変更したものである。この変形チューブ(30)は、その内部構造だけが実施形態1のものと相違しており、その形状や変形態様は上記実施形態1のものと同じである。ここでは、本実施形態の変形チューブ(30)について説明する。
図6に示すように、本実施形態の変形チューブ(30)は、これを構成する高分子アクチュエータ(80)が上記実施形態1のものと相違している。この高分子アクチュエータ(80)は、イオン伝導性高分子から成り、外部入力としての電圧を印加されることによって湾曲する。この高分子アクチュエータ(80)の詳細は後述する。
上記変形チューブ(30)には、比較的短い棒状に形成された多数の高分子アクチュエータ(80)が設けられている。この変形チューブ(30)において、各高分子アクチュエータ(80)は、それぞれの長手方向が変形チューブ(30)の軸方向に沿う姿勢で、変形チューブ(30)の軸方向と周方向に配列されている。
変形チューブ(30)に設けられた各高分子アクチュエータ(80)は、その湾曲方向が一定周期で反転するように変形する。変形チューブ(30)の周方向に隣接する各高分子アクチュエータ(80)は、それぞれの形状変化の位相が一致している。一方、変形チューブ(30)の軸方向に隣接する各高分子アクチュエータ(80)は、それぞれの形状変化の位相が少しずつずれている。例えば、大径部(30a)に位置している高分子アクチュエータ(80)は変形チューブ(30)の外周側へ湾曲した形状となっており、その時点で小径部(30b)に位置する高分子アクチュエータ(80)は変形チューブ(30)の内周側へ湾曲した形状となっている。そして、変形チューブ(30)は、多数の高分子アクチュエータ(80)が変形することにより、大径部(30a)及び小径部(30b)が円管部材(20)の流入口(21)から流出口(22)へ向かって移動してゆくように変形する。
上記高分子アクチュエータ(80)について、図7を参照しながら説明する。この高分子アクチュエータ(80)は、第1電極(81)と、第2電極(82)と、含水高分子電解質(83)とを備えている。含水高分子電解質(83)は、第1電極(81)と第2電極(82)とに挟み込まれており、第1電極(81)と第2電極(82)の両方と接触している。
第1電極(81)が陽極となって第2電極(82)が陰極となるように電圧を印加すると、高分子アクチュエータ(80)では含水高分子電解質(83)内の陽イオンが水を伴って第2電極(82)側へ移動し、含水高分子電解質(83)内では第2電極(82)側に水が偏在する状態となる。このため、含水高分子電解質(83)は、第2電極(82)寄りの部分が伸長して第1電極(81)寄りの部分が収縮した状態となる。
逆に、第1電極(81)が陰極となって第2電極(82)が陽極となるように電圧を印加すると、高分子アクチュエータ(80)では含水高分子電解質(83)内の陽イオンが水を伴って第1電極(81)側へ移動し、含水高分子電解質(83)内では第1電極(81)側に水が偏在する状態となる。このため、含水高分子電解質(83)は、第1電極(81)寄りの部分が伸長して第2電極(82)寄りの部分が収縮した状態となる。
更に、この高分子アクチュエータ(80)は、電圧を印加して湾曲させた後に電圧の印加を停止させた後も、電圧の印加を停止する直前の形状を保持する。
−運転動作−
上述のように、本実施形態の変形チューブ(30)は、その変形態様が上記実施形態1のものと同様である。つまり、この変形チューブ(30)は、大径部(30a)及び小径部(30b)が円管部材(20)の流入口(21)から流出口(22)へ向かって移動してゆくように変形する。そして、このように変形チューブ(30)が変形することにより、円管部材(20)の流入口(21)から外側室(25)や内側室(26)へ取り込まれた流体が流出口(22)へ向かって搬送されてゆく。
−実施形態2の効果−
本実施形態によれば、上記実施形態1と同様の効果が得られる。
《発明の実施形態3》
本発明の実施形態3について説明する。
図8及び図9に示すように、本実施形態のポンプ(10)は、矩形管部材(40)と、矩形管部材(40)に挿入された2枚の変形シート(51,52)とによって構成されている。尚、ここでの説明で用いる「上」「下」「右」「左」「前」「後」は、何れも図8及び図9におけるものを意味している。
上記矩形管部材(40)は、長方形断面で断面積が一定の管であって、流路形成部材を構成している。矩形管部材(40)は、その内部が流体の通路になっている。矩形管部材(40)では、右側の端面に流入口(41)が開口し、左側の端面の流出口(42)が開口している。矩形管部材(40)の内面のうち上側に位置する上側内面(43)と下側に位置する下側内面(44)とは、互いに平行な対向面を構成している。
各変形シート(51,52)は、上下に蛇行する波板状に形成されている。各変形シート(51,52)は、それぞれの波形状の稜線方向が矩形管部材(40)の前後方向(即ち奥行き方向)と一致する姿勢となっている。つまり、各変形シート(51,52)では、矩形管部材(40)の流入口(41)から流出口(42)へ向かって山部(51a,52a)と谷部(51b,52b)とが交互に形成されている。
矩形管部材(40)の内部では、2枚の変形シート(51,52)が上下に重ねた状態で設けられている。具体的に、矩形管部材(40)内では、上側に第1変形シート(51)が配置され、下側に第2変形シート(52)が配置されている。第1変形シート(51)と第2変形シート(52)とでは、上下に蛇行する波形状の位相が半周期だけずれている。第1変形シート(51)の山部(51a)の上面は、矩形管部材(40)の上側内面(43)と密着している。第1変形シート(51)の谷部(51b)の下面は、第2変形シート(52)の山部(52a)の上面と密着している。第2変形シート(52)の谷部(52b)の下面は、矩形管部材(40)の下側内面(44)と密着している。また、各変形シート(51,52)の前後の端面は、矩形管部材(40)の前後の内面に密着している。
第1変形シート(51)の隣接する2つの山部(51a)の間では、第1変形シート(51)の上面と矩形管部材(40)の上側内面(43)とによって囲まれた上側室(45)が形成されている。第1変形シート(51)の隣接する2つの谷部(51b)の間では、第1変形シート(51)の下面と第2変形シート(52)の上面とによって囲まれた中間室(47)が形成されている。第2変形シート(52)の隣接する2つの谷部(52b)の間では、第2変形シート(52)の下面と矩形管部材(40)の下側内面(44)とによって囲まれた下側室(46)が形成されている。
上記各変形シート(51,52)は、変形部材を構成している。図9にも示すように、各変形シート(51,52)では、交互に配置された山部(51a,52a)と谷部(51b,52b)によって「うねり」が形成されている。各変形シート(51,52)は、この「うねり」が矩形管部材(40)の流入口(41)から流出口(42)へ向かって進んでゆくように変形する。
上記各変形シート(51,52)は、比較的短い棒状に形成された多数の高分子アクチュエータ(80)が設けられている。各変形シート(51,52)において、各高分子アクチュエータ(80)は、それぞれの長手方向が各変形シート(51,52)の左右方向に沿う姿勢で、各変形シート(51,52)の左右方向と前後方向(奥行き方向)に配列されている。各高分子アクチュエータ(80)の構成は、上記実施形態2のものと同じである。つまり、各高分子アクチュエータ(80)は、イオン伝導性高分子から成り、外部入力としての電圧を印加されることによって湾曲する。
第1及び第2変形シート(51,52)に設けられた各高分子アクチュエータ(80)は、その湾曲方向が一定周期で反転するように変形する。それぞれの変形シート(51,52)において、前後方向(奥行き方向)に隣接する各高分子アクチュエータ(80)は、それぞれの形状変化の位相が一致している。一方、それぞれの変形シート(51,52)において、左右方向に隣接する各高分子アクチュエータ(80)は、それぞれの形状変化の位相が少しずつずれている。例えば、第1変形シート(51)において、山部(51a)に位置している高分子アクチュエータ(80)は上側へ湾曲した形状となっており、その時点で谷部(51b)に位置する高分子アクチュエータ(80)は下側へ湾曲した形状となっている。同様に、第2変形シート(52)において、山部(52a)に位置している高分子アクチュエータ(80)は上側へ湾曲した形状となっており、その時点で谷部(52b)に位置する高分子アクチュエータ(80)は下側へ湾曲した形状となっている。そして、各変形シート(51,52)は、多数の高分子アクチュエータ(80)が変形することにより、山部(51a,52a)及び谷部(51b,52b)が矩形管部材(40)の流入口(41)から流出口(42)へ向かって移動してゆくように変形する。
−運転動作−
上記ポンプ(10)の動作について、図9を参照しながら説明する。
上述のように、矩形管部材(40)に挿入された第1変形シート(51)及び第2変形シート(52)は、見かけ上、それぞれの山部(51a,52a)及び谷部(51b,52b)が矩形管部材(40)の流入口(41)から流出口(42)へ向かって移動してゆくように変形する。各変形シート(51,52)が変形しても、第1変形シート(51)の山部(51a)は矩形管部材(40)の上側内面(43)と、第2変形シート(52)の谷部(52b)は矩形管部材(40)の下側内面(44)とそれぞれ密着した状態に保たれる。また、第1変形シート(51)の谷部(51b)と第2変形シート(52)の山部(52a)も、互いに密着した状態に保たれる。
例えば、図9(A)の右端に位置する中間室(47)は、矩形管部材(40)の流入口(41)に開口した状態となっている。この中間室(47)の内部へは、第1変形シート(51)及び第2変形シート(52)が変形するにつれて流体が流れ込んでゆく。やがて、この中間室(47)は、図9(C)に示すように、閉空間となって内部に流体を閉じ込めた状態となる。その後、内部に流体を閉じ込めた中間室(47)は、第1変形シート(51)及び第2変形シート(52)の変形に伴って移動してゆき、最終的には矩形管部材(40)の流出口(42)に開口する。そして、この中間室(47)に閉じ込められていた流体は、第1変形シート(51)及び第2変形シート(52)の変形に伴って流出口(42)から吐出される。
また、図9(C)の右端に位置する上側室(45)及び下側室(46)は、矩形管部材(40)の流入口(41)に開口した状態となっている。これら上側室(45)及び下側室(46)の内部へは、第1変形シート(51)及び第2変形シート(52)が変形するにつれて流体が流れ込んでゆく。やがて、この上側室(45)及び下側室(46)は、図9(E)に示すように、閉空間となって内部に流体を閉じ込めた状態となる。その後、内部に流体を閉じ込めた上側室(45)及び下側室(46)は、第1変形シート(51)及び第2変形シート(52)の変形に伴って移動してゆき、最終的には矩形管部材(40)の流出口(42)に開口する。そして、この上側室(45)及び下側室(46)に閉じ込められていた流体は、第1変形シート(51)及び第2変形シート(52)の変形に伴って流出口(42)から吐出される。
−実施形態3の効果−
本実施形態のポンプ(10)では、変形シート(51,52)がうねるように変形することで流体を搬送している。このため、機械的な回転運動や往復運動を行うことなく、矩形管部材(40)の流入口(41)から流出口(42)に向けて流体を搬送することが可能となる。また、上記ポンプ(10)では、比較的扁平な矩形管部材(40)の内部に設置した変形シート(51,52)を変形させることで流体を搬送している。このため、従来はポンプの設置が困難であった狭いスペースであっても、本実施形態のポンプ(10)であれば設置が可能となる。従って、本実施形態によれば、ポンプ(10)の運転に伴う騒音や振動の発生を抑えることができ、しかも設置場所の制約が小さくて使い勝手のよいポンプ(10)を実現することができる。
また、本実施形態のポンプ(10)では、電圧を印加すると変形する高分子アクチュエータ(80)によって変形シート(51,52)を構成している。従って、本実施形態によっても、上記実施形態1と同様に、潤滑用の給油が不要で使い勝手がよく、しかも搬送対象の流体を潤滑油で汚染することの無いポンプ(10)を実現できる。
また、本実施形態のポンプ(10)では、2枚の変形シート(51,52)に山部(51a,52a)と谷部(51b,52b)を複数ずつ形成し、矩形管部材(40)内に上側室(45)と中間室(47)と下側室(46)とを複数ずつ区画している。そして、複数ずつ形成された上側室(45)と中間室(47)と下側室(46)とを矩形管部材(40)の流出口(42)へ向けて順次移動させることで、矩形管部材(40)の流入口(41)から流出口(42)へ向けて流体を搬送している。従って、本実施形態によれば、上側室(45)と中間室(47)と下側室(46)とに閉じ込められた流体を次々に流出口(42)から送り出すことができ、流出口(42)から送出される流体の脈動を低く抑えることができる。
−実施形態3の変形例1−
上記ポンプ(10)は、矩形管部材(40)に1枚の変形シート(50)を挿入する構成であってもよい。
図10に示すように、本変形例のポンプ(10)では、変形シート(50)の山部(50a)の上面が矩形管部材(40)の上側内面(43)と密着し、変形シート(50)の谷部(50b)の下面が矩形管部材(40)の下側内面(44)と密着している。また、変形シート(50)の前後の端面は、矩形管部材(40)の前後の内面に密着している。尚、変形シート(50)自体の構成には変更がない。
変形シート(50)の隣接する2つの山部(50a)の間では、変形シート(50)の上面と矩形管部材(40)の上側内面(43)とによって囲まれた上側室(45)が形成されている。変形シート(50)の隣接する2つの谷部(50b)の間では、変形シート(50)の下面と矩形管部材(40)の下側内面(44)とによって囲まれた下側室(46)が形成されている。
図11にも示すように、変形シート(50)では、交互に配置された山部(50a)と谷部(50b)によって「うねり」が形成されている。変形シート(50)は、この「うねり」が矩形管部材(40)の流入口(41)から流出口(42)へ向かって進んでゆくように変形する。そして、このように変形シート(50)が変形することで、矩形管部材(40)の流入口(41)から流出口(42)へ向かって流体が搬送されてゆく。
例えば、図11(C)の右端に位置する上側室(45)は、矩形管部材(40)の流入口(41)に開口した状態となっている。この上側室(45)の内部へは、変形シート(50)が変形するにつれて流体が流れ込んでゆく。やがて、この上側室(45)は、図11(E)に示すように、閉空間となって内部に流体を閉じ込めた状態となる。その後、内部に流体を閉じ込めた上側室(45)は、変形シート(50)の変形に伴って移動してゆき、最終的には矩形管部材(40)の流出口(42)に開口する。そして、この上側室(45)に閉じ込められていた流体は、変形シート(50)の変形に伴って流出口(42)から吐出される。
また、図11(E)の右端に位置する下側室(46)は、矩形管部材(40)の流入口(41)に開口した状態となっている。この下側室(46)の内部へは、変形シート(50)が変形するにつれて流体が流れ込んでゆく。やがて、この下側室(46)は、図11(C)に示すように閉空間となり、その内部に流体が閉じ込められた状態となる。その後、内部に流体を閉じ込めた下側室(46)は、変形シート(50)の変形に伴って移動してゆき、最終的には矩形管部材(40)の流出口(42)に開口する。そして、この下側室(46)に閉じ込められていた流体は、変形シート(50)の変形に伴って流出口(42)から吐出される。
−実施形態3の変形例2−
上記ポンプ(10)において、矩形管部材(40)は、図12に示すように、やや上側へ湾曲した形状のものであってもよい。この場合、対向面を構成する矩形管部材(40)の上側内面(43)及び下側内面(44)は、互いに平行な曲面となる。尚、図12では、1枚の変形シート(50)を備えるポンプ(10)を図示しているが、2枚の変形シート(51,52)を備えるポンプ(10)において矩形管部材(40)を湾曲した形状にすることも可能である。
《発明の実施形態4》
本発明の実施形態4について説明する。本実施形態の流体機械は、圧縮性の流体を搬送しつつ圧縮するための圧縮機(15)である。
上記圧縮機(15)は、実施形態1のポンプ(10)において、変形チューブ(30)の変形態様を変更したものである。変形チューブ(30)の内部構造は、上記実施形態1のものと同じである。ここでは、本実施形態の圧縮機(15)について、実施形態1のポンプ(10)と異なる点を説明する。
図13に示すように、上記圧縮機(15)の変形チューブ(30)は、その「うねり」の周期が一定ではない。本実施形態において、変形チューブ(30)の「うねり」の周期は、円管部材(20)の流入口(21)から流出口(22)へ向かって次第に短くなっている。具体的に、変形チューブ(30)に形成された大径部(30a)同士の間隔は、円管部材(20)の流出口(22)へ近付くにつれて短くなってゆく。つまり、同図に示す変形チューブ(30)の各大径部(30a)について、右から1番目と2番目の間隔Lと、右から2番目と3番目の間隔Lとの関係は、L<Lとなっている。同様に、変形チューブ(30)に形成された小径部(30b)同士の間隔は、円管部材(20)の流出口(22)へ近付くにつれて短くなってゆく。
上記圧縮機(15)において、変形チューブ(30)の外周面と円管部材(20)の内周面に囲まれた外側室(25)は、円管部材(20)の流出口(22)に近いものほど容積が小さくなる。このため、外側室(25)に閉じ込められた流体は、その外側室(25)が円管部材(20)の流出口(22)へ向かって移動するにつれて、次第に圧縮されてゆく。また、変形チューブ(30)の内周面に囲まれた内側室(26)も、円管部材(20)の流出口(22)に近いものほど容積が小さくなる。このため、内側室(26)に閉じ込められた流体も、その内側室(26)が円管部材(20)の流出口(22)へ向かって移動するにつれて、次第に圧縮されてゆく。そして、円管部材(20)の流出口(22)からは、外側室(25)や内側室(26)の内部で圧縮された流体が吐出される。
このように、本実施形態によれば、円管部材(20)へ取り込んだ流体を流出口(22)へ向けて搬送する間に徐々に圧縮することができる。従って、本発明に係る流体機械で圧縮機(15)を構成した場合に、流体の圧縮をスムーズに行うことができる。
−実施形態4の変形例1−
上記圧縮機(15)では、図14に示すように、円管部材(20)を流路断面積が徐々に変化する形状に形成してもよい。具体的に、本変形例の円管部材(20)では、その内径が流出口(22)側から流入口(21)側へ向かって徐々に小さくなっている。つまり、この円管部材(20)内に形成される流路では、その軸方向(同図の左右方向)に直交する断面の面積が流出口(22)に近付くほど小さくなっている。
尚、本変形例において、変形チューブ(30)の「うねり」の周期は、一定であってもよいし、円管部材(20)の流出口(22)へ近付くにつれて短くなっていてもよい。図14に示す圧縮機(15)では、変形チューブ(30)の「うねり」の周期が一定となっている。
上記圧縮機(15)において、変形チューブ(30)の外周面と円管部材(20)の内周面に囲まれた外側室(25)は、円管部材(20)の流出口(22)に近いものほど容積が小さくなる。また、変形チューブ(30)の内周面に囲まれた内側室(26)も、円管部材(20)の流出口(22)に近いものほど容積が小さくなる。このため、図13に示した変形チューブ(30)の「うねり」の周期が一定でないものと同様に、外側室(25)や内側室(26)に閉じ込められた流体は、その外側室(25)や内側室(26)が円管部材(20)の流出口(22)へ向かって移動するにつれて次第に圧縮されてゆく。そして、円管部材(20)の流出口(22)からは、外側室(25)や内側室(26)の内部で圧縮された流体が吐出される。
−実施形態4の変形例2−
本実施形態では、流路形成部材として円管部材(20)を備える流体機械によって圧縮機(15)を構成しているが、上記実施形態3のような流路形成部材として矩形管部材(40)を備える流体機械によって圧縮機(15)を構成してもよい。
例えば、矩形管部材(40)の流路断面積を一定とする一方、変形シート(50,51,52)の「うねり」の周期が矩形管部材(40)の流出口(42)へ近付くほど短くなるようにしてもよい。この場合、変形シート(50,51,52)において、山部(51a)同士の距離や谷部(51b)同士の距離は、矩形管部材(40)の流出口(42)に近い箇所ほど短くなる。
また、上側内面(43)と下側内面(44)の距離が流出口(42)側ほど短くなるように矩形管部材(40)を形成し、矩形管部材(40)の流路断面積が流出口(42)に近付くほど縮小するようにしてもよい。この場合、変形シート(50,51,52)の「うねり」の周期は、一定であってもよいし、一定でなくてもよい。
以上説明したように、本発明は、流体を搬送するための流体機械について有用である。
実施形態1のポンプの構造を示す概略断面図である。 実施形態1のポンプの動作を示す概略断面図である。 実施形態1の変形チューブに設けられた高分子アクチュエータの概略構成図である。 実施形態1の変形例のポンプの構造を示す概略断面図である。 実施形態1の変形例のポンプの動作を示す概略断面図である。 実施形態2のポンプの構造を示す概略断面図である。 実施形態2の変形チューブに設けられた高分子アクチュエータの概略構成図である。 実施形態3のポンプの構造を示す概略断面図である。 実施形態3のポンプの動作を示す概略断面図である。 実施形態3の変形例1のポンプの構造を示す概略断面図である。 実施形態3の変形例1のポンプの動作を示す概略断面図である。 実施形態3の変形例2のポンプの構造を示す概略断面図である。 実施形態4の圧縮機の構造を示す概略断面図である。 実施形態4の変形例1の圧縮機の構造を示す概略断面図である。
(10) ポンプ(流体機械)
(15) 圧縮機(流体機械)
(20) 円管部材(流路形成部材)
(21) 流入口
(22) 流出口
(30) 変形チューブ(変形部材)
(30a) 大径部
(30b) 小径部
(31) 第1変形チューブ(変形部材)
(31a) 大径部
(31b) 小径部
(32) 第2変形チューブ(変形部材)
(32a) 大径部
(32b) 小径部
(40) 矩形管部材(流路形成部材)
(41) 流入口
(42) 流出口
(50) 変形シート(変形部材)
(50a) 山部
(50b) 谷部
(51) 第1変形シート(変形部材)
(51a) 山部
(51b) 谷部
(52) 第2変形シート(変形部材)
(52a) 山部
(52b) 谷部
(70) 高分子アクチュエータ
(80) 高分子アクチュエータ

Claims (5)

  1. 流入口(21,41)から流出口(22,42)へ至る流体の流路を形成する流路形成部材(20,40)と、
    上記流路形成部材(20,40)内に収納されると共に外部入力によってうねるように変形する膜状の変形部材(30,50,…)とを備え、
    上記変形部材(30,50,…)は、外部入力としての電圧を印加されると変形する高分子アクチュエータ(70,80)により構成され、
    上記流路形成部材(20,40)の内部では、上記変形部材(30,50,…)の両側に流体室(25,26,…)が形成され、
    上記変形部材(30,50,…)をうねりが流路形成部材(20,40)の流入口(21,41)から流出口(22,42)へ向かって進むように変形させることで、上記流体室(25,26,…)に閉じ込められた流体を、流路形成部材(20,40)流入口(21,41)から流出口(22,42)へ搬送する流体機械。
  2. 請求項1に記載の流体機械において、
    流路形成部材(20,40)は、円管状に形成される一方、
    変形部材(30,50,…)は、その軸方向に沿って直径が周期的に変化する管状に形成されて上記流路形成部材(20,40)と同軸に配置され、大径部(30a,…)と小径部(30b,…)とを交互に設けることでうねりを形成している流体機械。
  3. 請求項1に記載の流体機械において、
    流路形成部材(20,40)には、一対の対向面(43,44)が形成される一方、
    変形部材(30,50,…)は、上記流路形成部材(20,40)の対向面(43,44)と垂直な方向に蛇行する波板状に形成されて該対向面(43,44)の間に配置され、山部(50a,…)と谷部(50b,…)とを交互に設けることでうねりを形成している流体機械。
  4. 請求項1に記載の流体機械において、
    変形部材(30,50,…)は、うねりの周期が流路形成部材(20,40)の流入口(21,41)から流出口(22,42)へ向かって次第に短くなっている流体機械。
  5. 請求項1に記載の流体機械において、
    流路形成部材(20,40)は、その流入口(21,41)から流出口(22,42)へ向かって流路断面積が次第に縮小している流体機械。
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