JP4530246B2 - Image forming method and image forming apparatus - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式の複写機やプリンターの分野において用いられる画像形成方法及び画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の画像形成方法は近年のデジタル技術の進展により、デジタル方式の画像形成が主流と成ってきている。デジタル方式の画像形成方法は400dpi(dpi:2.54cm当たりのドット数)等の1画素の小さなドット画像を顕像化することを基本としており、これらの小さなドット画像を忠実に再現する高画質化技術が要求されている。
【0003】
小さなドット画像の静電潜像を形成する方法としては、有機感光体上にスポット径が小さい露光光源を用いて微細な静電潜像形成を行い、微細なデジタル画像を形成する技術が開発されている。例えば、スポット径が4000μm2以下の光源を用いて有機感光体上に高精細の静電潜像を形成する方法が知られている(特許文献1)。
【0004】
この高精細の静電潜像を忠実に顕像化させる高画質化技術の1つとして、トナーの小粒径化及び粒度分布、形状分布等を単分散化する検討が進められており、これに適したトナーの製造方法として近年、重合トナー(重合法トナーともいう)の開発が盛んである。
【0005】
重合トナーとして、例えば、懸濁重合型トナーや乳化会合(凝集)型トナーが知られており、乳化会合型トナーは形状の制御が容易である点で好ましい。しかしながら、これらの重合トナーの製造方法はいずれも水溶性溶媒を用いるので、残像水分量が多いトナーが生成しやすく、このようなトナーを用いて静電潜像を顕像化すると、ドット潜像がぼけやすく、高画質のドット画像が実現せず、画像ボケが発生しやすいという問題が発生している。この現象は、重合トナーの水分が感光体に移行し、感光体の帯電或いは感度特性に作用し、静電潜像をぼかしているためと考えられる。
【0006】
含水量が多いトナーを用いて高精細の静電潜像を忠実に顕像化させる高画質化技術の1つとして、30℃80%RH環境における飽和水分量を規定したトナーと表面層がシロキサン系樹脂を含有した有機感光体を併用した画像形成方法が提案されている(特許文献2)。該画像形成方法は有機感光体にシロキサン系樹脂を用いた場合の画像ボケの改善には効果があるが、シロキサン系樹脂を用いない場合は効果が十分でない。
【0007】
一方、前述したような小径スポット露光方式で、正確な静電潜像を形成するには、高感度の有機感光体(以後、有機感光体を単に感光体とも云う)が要求される。これまで開発された高感度の有機感光体としては、例えば、粉末X線回折スペクトルにてブラッグ角2θの27.2±0.2°に最大ピークを有するY型チタニルフタロシアニン顔料(以後、単にY型顔料ともいう)を用いた有機感光体が実用化されている(非特許文献1)。
【0008】
しかしながら、該Y型顔料を用いた高感度の有機感光体に高精細のドット潜像を形成し、前記した重合トナーを用いた現像剤でトナー像を形成すると、しばしば、画像ボケが発生すると同時に、画像の一部で微細なドット画像が再現せず、帯状のむらが発生し、画質を著しく劣化させる。該帯状むらは画像形成を一時停止後にしばしば発生し、画像停止時に感光体がトナーと接触している部分に、例えば、クリーニングブレードの近辺で、感度の変化が感光体上に出現し、その感度むらが顕在化したためと思われる。
【0009】
例えば、夜間、高温高湿下で感光体とトナーが付着したクリーニングブレードが接触したままで停止された後、朝一で画像を作製すると画像むらが発生しやすい。特に、トナーに重合トナーを用いた場合に発生しやすい。重合トナーは水溶性溶媒中に原料を分散させて製造するので、含水量が多く、重合トナーが付着した部分で、感光体の感度変化が発生しやすいためと考えられる。
【0010】
更に、高精細のデジタル画像の作製に際しては、有機感光体に起因する周期性の画像欠陥(黒ポチや白抜け等)が現像過程で増幅される傾向にあるので、このような周期性の画像欠陥をより少なくすることが求められている。
【0011】
【特許文献1】
特開平8−272197号公報
【0012】
【特許文献2】
特開2001−42555号公報
【0013】
【非特許文献1】
電子写真学会誌,29(3),250(1990)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述のような従来技術の問題点を解決して、含水量の多い重合トナーを用いても、感光体上に正確なドット状の静電潜像を形成し、画像ボケの発生、画像むらや周期性の画像欠陥等の発生を防止し、鮮鋭性の良好な電子写真画像を作製できる有機感光体、画像形成方法、画像形成装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明者等は、含水量の多いトナーを用いても、正確なドット状の静電潜像を形成し、上記した画像欠陥を防止した良好な電子写真画像を形成する為には、示差熱分析において70〜150℃の間に吸熱ピークを有しない顔料を電荷発生物質として用いた有機感光体を用い、該有機感光体上に、ドット状の静電潜像を形成することにより、達成できることを見いだし、本発明を完成した。又、このような有機感光体と含水量が特定の範囲の重合トナー用いることがより有効であることを見いだし、本発明を完成した。
【0016】
本発明の目的は、以下の構成を持つことにより達成される。
【0025】
1.感光体上にドット状の静電潜像を形成し、該静電潜像をデジタル画像
に顕像化する現像工程を有する画像形成方法において、該感光体が導電性支持体上に順に中間層、電荷発生層及び電荷輸送層を有し、該中間層が無機粒子及び吸水率が5質量%以下で、アミド結合間の炭素数が7〜30の繰り返し単位構造の全繰り返し単位構造中に占める比率が60〜100モル%であり、下記一般式(2)の繰り返し単位構造及び下記一般式(3)の繰り返し単位構造を有するアルコール可溶性ポリアミドからなり、該電荷発生層が示差熱分析において70〜150℃の間に吸熱ピークを有しないチタニルフタロシアニン顔料を含有し、該電荷輸送層がポリカーボネートのバインダー樹脂を含有している有機感光体であり、前記現像工程が30℃80%RH環境における飽和水分量が0.3〜2.5質量%である重合トナーを含有することを特徴とする画像形成方法。
【化A】

Figure 0004530246
一般式(2)中、R は水素原子、置換又は無置換のアルキル基、Xは置換又は無置換の、アルキレン基、2価のシクロアルカンを含む基、2価の芳香族基及びこれらの混合構造を示し、lは自然数を示す。
【化B】
Figure 0004530246
一般式(3)中、R、Rは各水素原子、置換又は無置換のアルキル基、Y、Zは各置換又は無置換の、アルキレン基、2価のシクロアルカンを含む基、2価の芳香族基及びこれらの混合構造を示し、m、nは自然数を示す。
【0026】
2.前記チタニルフタロシアニン顔料がCu−Kα特性X線によるX線回折スペクトルで、ブラッグ角(2θ±0.2°)9.3°、26.2°に顕著な回折ピークを有するチタニルフタロシアニン顔料であることを特徴とする前記1に記載の画像形成方法。
【0027】
3.前記チタニルフタロシアニン顔料がCu−Kα特性X線によるX線回折スペクトルで、ブラッグ角(2θ±0.2°)9.3°、10.6°、13.2°、15.1°、15.7°、16.1°、20.8°、23.3°、26.3°、27.1°に顕著な回折ピークを有し、且つ最大回折ピークが9.3°又は26.2°にあるチタニルフタロシアニン顔料であることを特徴とする前記2に記載の画像形成方法。
【0028】
4.前記チタニルフタロシアニン顔料がCu−Kα特性X線によるX線回折スペクトルで、ブラッグ角(2θ±0.2°)7.5°、28.7°に顕著な回折ピークを有するチタニルフタロシアニン顔料であることを特徴とする前記1に記載の画像形成方法。
【0029】
5.前記チタニルフタロシアニン顔料がCu−Kα特性X線によるX線回折スペクトルで、ブラッグ角(2θ±0.2°)7.5°、22.6°、24.5°、25.4°、28.7°に顕著な回折ピークを有し、且つ最大回折ピークが7.5°又は28.7°にあるチタニルフタロシアニン顔料であることを特徴とする前記4に記載の画像形成方法。
【0033】
6.感光体上にドット状の静電潜像を形成する露光手段、該静電潜像をデ
ジタル画像に顕像化する現像手段を有する画像形成装置において、該感光体が導電性支持体上に順に中間層、電荷発生層及び電荷輸送層を有し、該中間層が無機粒子及び吸水率が5質量%以下で、アミド結合間の炭素数が7〜30の繰り返し単位構造の全繰り返し単位構造中に占める比率が60〜100モル%であり、下記一般式(2)の繰り返し単位構造及び下記一般式(3)の繰り返し単位構造を有するアルコール可溶性ポリアミドからなり、該電荷発生層が示差熱分析において70〜150℃の間に吸熱ピークを有しないチタニルフタロシアニン顔料を含有し、該電荷輸送層がポリカーボネートのバインダー樹脂を含有している有機感光体であり、前記現像手段が30℃80%RH環境における飽和水分量が0.3〜2.5質量%である重合トナーを含有することを特徴とする画像形成装置。
【化C】
Figure 0004530246
一般式(2)中、R は水素原子、置換又は無置換のアルキル基、Xは置換又は無置換の、アルキレン基、2価のシクロアルカンを含む基、2価の芳香族基及びこれらの混合構造を示し、lは自然数を示す。
【化D】
Figure 0004530246
一般式(3)中、R、Rは各水素原子、置換又は無置換のアルキル基、Y、Zは各置換又は無置換の、アルキレン基、2価のシクロアルカンを含む基、2価の芳香族基及びこれらの混合構造を示し、m、nは自然数を示す。
【0034】
本発明の画像形成方法、画像形成装置は、上記構成を有することにより、画像むら、黒ポチ等の周期性の画像欠陥等の画像欠陥が発生せず、良好なドット画像を生成し、鮮鋭性が良好な電子写真画像を得ることができる。即ち、電荷発生物質として、示差熱分析において70〜150℃の間に吸熱ピークを有しない顔料を用いることにより、含水量が多い重合トナーを用いてもドット画像のボケが防止され、黒ポチ等の周期性の画像欠陥や画像むらが防止され、鮮鋭性が良好な電子写真画像を形成できる。以下、本発明について詳細に説明する。
【0035】
まず、本発明に関わる画像形成方法及び画像形成装置の説明をする。
図1は本発明の画像形成方法の1例としての画像形成装置の断面図である。
【0036】
図1に於いて50は像担持体である感光体ドラム(感光体)で、有機感光層をドラム上に塗布した本発明の感光体で、接地されて時計方向に駆動回転される。52はスコロトロンの帯電器で、感光体ドラム50周面に対し一様な帯電をコロナ放電によって与えられる。この帯電器52による帯電に先だって、前画像形成での感光体の履歴をなくすために発光ダイオード等を用いた帯電前露光部51による露光を行って感光体周面の除電をしてもよい。
【0037】
感光体への一様帯電の後、像露光器(露光手段、露光工程)53により画像信号に基づいた像露光が行われる。この図の像露光器53は図示しないレーザダイオードを露光光源とする。回転するポリゴンミラー531、fθレンズ等を経て反射ミラー532により光路を曲げられた光により感光体ドラム上の走査がなされ、静電潜像が形成される。
【0038】
本発明の画像形成方法においては、感光体上に静電潜像を形成するに際し、像露光をスポット面積が2000μm2以下の露光ビームを用いて行うことが好ましい。このような小径のビーム露光を行っても、本発明の有機感光体は、該スポット面積に対応した画像を忠実に形成することができる。より好ましいスポット面積は、100〜800μm2である。その結果800dpi以上で、階調性が豊かな電子写真画像を達成することができる。
【0039】
前記露光ビームのスポット面積とは、該露光ビームを該ビームと垂直な面で切断したとき、該切断面に現れる光強度分布面で、光強度が最大ピーク強度の1/e2以上の領域に相当する面積を意味する。
【0040】
用いられる光ビームとしては半導体レーザを用いた走査光学系、及びLEDや液晶シャッター等の固体スキャナー等があり、光強度分布についてもガウス分布及びローレンツ分布等があるがそれぞれのピーク強度の1/e2までの部分をスポット面積とする。
【0041】
本発明のドット状の静電潜像とは、上記のようにビームの露光光源を用い、断続的に静電潜像を形成することを意味し、ドットの形状は問わない。又、該ドットの静電潜像を形成するに際し、露光時間を変化させてドットの大きさを変化させてもよい。
【0042】
その静電潜像は次いで現像工程で現像器(現像手段)54を用いて現像される。感光体ドラム50周縁にはトナーとキャリアとから成る現像剤を内蔵した現像器54が設けられていて、マグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブ541によって現像が行われる。現像器54内部は現像剤攪拌搬送部材544、543、搬送量規制部材542等から構成されており、現像剤は攪拌、搬送されて現像スリーブに供給されるが、その供給量は該搬送量規制部材542により制御される。該現像剤の搬送量は適用される有機電子写真感光体の線速及び現像剤比重によっても異なるが、一般的には20〜200mg/cm2の範囲である。
【0043】
現像剤は、例えばフェライトをコアとしてそのまわりに絶縁性樹脂をコーティングしたキャリアと、スチレンアクリル系樹脂を主材料としてカーボンブラック等の着色剤と荷電制御剤と低分子量ポリオレフィンからなる着色粒子に、シリカ、酸化チタン等を外添したトナーとからなるもので、現像剤は搬送量規制部材によって層厚を規制されて現像域へと搬送され、現像が行われる。この時通常は現像スリーブ541に直流バイアス電圧、必要に応じて交流バイアス電圧をかけて現像が行われる。また、現像剤は感光体に対して接触あるいは非接触の状態で現像される。
【0044】
本発明のデジタル画像の現像方式としては、主としてデシタル方式の画像形成に用いられる反転現像方式が好ましく用いられる。この反転現像方式とは感光体に潜像を形成するため、像露光は文字及び図形等の画像部を露光し、この露光部を現像でトナー画像として顕像化する現像方式を云う。
【0045】
次いで、記録紙Pが、転写のタイミングの整った時点で給紙ローラー57の回転作動により転写域へと給紙される。
【0046】
転写域においては転写のタイミングに同期して感光体ドラム50の周面に転写電極(転写器)58が圧接され、給紙された記録紙Pを挟着して転写される。
【0047】
次いで記録紙Pは転写ローラーとほぼ同時に圧接状態とされた分離電極(分離器)59によって除電がなされ、感光体ドラム50の周面により分離して定着装置60に搬送され、熱ローラー601と圧着ローラー602の加熱、加圧によってトナーを溶着したのち排紙ローラー61を介して装置外部に排出される。なお前記の転写電極58及び分離電極59は記録紙Pの通過後感光体ドラム50の周面より退避離間して次なるトナー像の形成に備える。
【0048】
一方記録紙Pを分離した後の感光体ドラム50は、クリーニング器62のブレード621の圧接により残留トナーを除去・清掃し、再び帯電前露光部51による除電と帯電器52による帯電を受けて次なる画像形成のプロセスに入る。
【0049】
次に、本発明に用いられる有機感光体について説明する。
本発明の有機感光体は、電荷発生物質として示差熱分析において70℃〜150℃の間に吸熱ピークを有しない顔料を含有することを特徴とする。
【0050】
即ち、導電性支持体上に感光層を有する有機感光体は、感光層が、示差熱分析において70〜150℃の間に吸熱ピークを有しない顔料を含有することを特徴とする。或いは、導電性支持体上に電荷発生層及び電荷輸送層を有する有機感光体は、前記電荷発生層が、示差熱分析において70〜150℃の間に吸熱ピークを有しない顔料を含有することを特徴とする。
【0051】
まず、本発明の示差熱分析において70℃〜150℃の間に吸熱ピークを有しない顔料とは70℃〜150℃の間に吸熱ピークを有しない電荷発生物質を意味する。
【0052】
まず、電荷発生物質が、示差熱分析において70℃〜150℃の間に吸熱ピークを有しないことの意味について説明する。
【0053】
電荷発生物質が示差熱分析において70〜150℃の間に吸熱ピークを示すのは、広い意味の結晶水(ゼオライト型結晶水を含む:水分子の脱吸着が可能な結晶水を有する)を有する電荷発生顔料が70〜150℃の間で結晶水を放出するために生じる吸熱するピークであり、前記70〜150℃で吸熱ピークを有しない電荷発生物質は、顔料内部に結晶水を持たない電荷発生物質を意味している。
【0054】
電荷発生層の電荷発生物質として、上記のような示差熱分析において70〜150℃の間に吸熱ピークを有しない顔料を電荷発生物質として用いることにより、高温高湿から低温低湿条件に作業環境が変化した場合に発生しやすい環境メモリの発生(感光体に温湿度変化が生じた時に発生する画像むら)を抑制し、又、反転現像での黒ポチの発生を抑制し、帯電電位や感度等の電子写真特性を安定に保つことが出来る。
【0055】
示差熱分析は1回の測定につき10〜50mgの試料量にて測定し、窒素雰囲気下、昇温速度10(℃/min)で測定した。測定試料の状態としては、予め測定対象となる電荷発生物質を50℃、3時間、乾燥した電荷発生物質粉末を用いた。又、この70〜150℃の間の示差熱分析の吸熱ピークとは、図2に示すように熱示差曲線上の明瞭なピークのことを指しており、吸熱ピーク温度はピークの極大となる点に相当する温度を示す。
【0056】
本発明の70〜150℃の間に吸熱ピークを有しない電荷発生物質の例としては、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニウム顔料等で結晶水を有しない電荷発生顔料が挙げられるが、本発明に好ましく用いられる具体例としては、Cu−Kα特性X線によるX線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)で、最大回折ピークが26.3°、且つ9.3°、10.6°、13.2°、15.1°及び20.8°に強い回折ピークを有するチタニルフタロシアニン顔料(図3)、或いはCu−Kα特性X線によるX線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)で、7.5°、10.3°、12.3°、16.3°、18.4°、22.6°、24.5°、25.3°及び28.7°に強い回折ピークを有するチタニルフタロシアニン顔料(図4)が挙げられる。これらの電荷発生物質は前者のチタニルフタロシアニン顔料が、特開昭62−67098号、同62−256866号等に記載されており、後者のチタニルフタロシアニン顔料が、特開昭61−239248号、同61−217075号等に記載されている。
【0057】
又、ガリウムフタロシアニン顔料としては、Cu−Kαの特性X線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)において、少なくとも7.4°、16.6°、25.5°、28.3°の位置に回折ピークを有するクロルガリウムフタロシアニン顔料、又は少なくとも7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°、28.1°の位置に回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の場合は、本発明の構成の中で、優れた効果を得ることができる。
【0058】
ペリレン顔料としては、ベンズイミダゾールペリレン顔料が好ましく、中でもCu−Kα特性X線によるX線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)で、12.4に最大ピークを有するベンズイミダゾールペリレン顔料が好ましい。
【0059】
電荷発生層には前記した示差熱分析において、70〜150℃の間に吸熱ピークを有しない顔料(電荷発生物質(CGM))を含有する。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
【0060】
又、電荷発生物質(CGM)としては本発明の70〜150℃の間に吸熱ピークを有しない電荷発生物質の他、必要により、70〜150℃の間に吸熱ピークを有する電荷発生物質を使用してもよいが、この場合でも50質量%以上は吸熱ピークを有しない電荷発生物質を用いることが好ましい。
【0061】
前記したチタニルフタロシアニン顔料の化学構造式は、代表的に下記構造が、良く知られている。
【0062】
【化1】
Figure 0004530246
【0063】
(式中、Xはハロゲン原子を表し、nは0〜1の数を示す)。前記Xが塩素原子の場合nは0〜0.5が好ましく、0〜0.1がより好ましい。
【0064】
電荷発生層にCGMの分散媒としてバインダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は0.1μm〜2μmが好ましい。
【0065】
以下、電荷発生層以外の本発明に適用される有機感光体の構成について記載する。
【0066】
本発明において、有機感光体とは電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷輸送機能の少なくとも一方の機能を有機化合物に持たせて構成された電子写真感光体を意味し、公知の有機電荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成した感光体等公知の有機感光体を全て含有する。
【0067】
本発明の電荷輸送層とは、光露光により電荷発生層で発生した電荷キャリアを有機感光体の表面に輸送する機能を有する層を意味し、該電荷輸送機能の具体的な検出は、電荷発生層と電荷輸送層を導電性支持体上に積層し、光導伝性を検知することにより確認することができる。
【0068】
以下に本発明に用いられる具体的な感光体の構成について記載する。
導電性支持体
本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状或いは円筒状の導電性支持体が用いられる。
【0069】
円筒状の導電性支持体とは回転することによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好ましい。この真直度及び振れの範囲を超えると、良好な画像形成が困難になる。
【0070】
導電性支持体の材料としてはアルミニウム、ニッケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗103Ωcm以下が好ましい。
【0071】
本発明で用いられる導電性支持体は、その表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場合、硫酸濃度は100〜200g/l、アルミニウムイオン濃度は1〜10g/l、液温は20℃前後、印加電圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定されるものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常20μm以下、特に10μm以下が好ましい。
【0072】
中間層
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリア機能を備えた中間層を設けることが好ましい。このような中間層としては、吸水率が小さく、且つ結晶性が小さいバインダー樹脂中に、無機粒子、特に酸化チタンを含有させることが好ましい。
【0073】
このような中間層を用いることにより、有機感光体の感度や帯耐電等の温湿度依存性を改善し、画像むらを防止し、バリア機能を高めて、黒ポチ等の画像欠陥を防止することができる。吸水率が小さく、且つ結晶性が小さいバインダー樹脂の基準としては、融解熱0〜40J/gで、且つ吸水率5質量%以下の特性を持つバインダー樹脂が好ましい。中でも、吸水率が小さく、且つ結晶性が小さいポリアミド樹脂が好ましい。
【0074】
以下、融解熱0〜40J/gで、且つ吸水率5質量%以下の特性を有するアルコール可溶性ポリアミド樹脂について説明する。
【0075】
前記アルコール可溶性ポリアミド樹脂としては、アミド結合間の炭素数が7〜30の繰り返し単位構造を全繰り返し単位構造の40〜100モル%含有するポリアミド樹脂が好ましい。
【0076】
ここで、アミド結合間の炭素数が7〜30の繰り返し単位構造について説明する。前記繰り返し単位構造とはポリアミド樹脂を形成するアミド結合単位を意味する。このことを、繰り返し単位構造がアミノ基とカルボン酸基の両方を持つ化合物の縮合により形成されるポリアミド樹脂(タイプA)と、ジアミノ化合物とジカルボン酸化合物の縮合で形成されるポリアミド樹脂(タイプB)の両方の例で説明する。
【0077】
即ち、タイプAの繰り返し単位構造は一般式(2)で表され、Xに含まれる炭素数が繰り返し単位構造におけるアミド結合単位の炭素数である。一方タイプBの繰り返し単位構造は一般式(3)で表され、Yに含まれる炭素数もZに含まれる炭素数も、各々繰り返し単位構造におけるアミド結合単位の炭素数である。
【0078】
【化2】
Figure 0004530246
【0079】
一般式(2)中、R1は水素原子、置換又は無置換のアルキル基、Xは置換又は無置換の、アルキレン基、2価のシクロアルカンを含む基、2価の芳香族基及びこれらの混合構造を示し、lは自然数を示す。
【0080】
【化3】
Figure 0004530246
【0081】
一般式(3)中、R2、R3は各水素原子、置換又は無置換のアルキル基、Y、Zは各置換又は無置換の、アルキレン基、2価のシクロアルカンを含む基、2価の芳香族基及びこれらの混合構造を示し、m、nは自然数を示す。
【0082】
前記のごとく、炭素数が7〜30の繰り返し単位構造は置換又は無置換の、アルキレン基、2価のシクロアルカンを含む基、2価の芳香族基及びこれらの混合構造を有する化学構造等が挙げられるが、これらの中で2価のシクロアルカンを含む基を有する化学構造が好ましい。
【0083】
ポリアミド樹脂は繰り返し単位構造のアミド結合間の炭素数が7〜30であるが、好ましくは9〜25、更には11〜20が良い。またアミド結合間の炭素数が7〜30の繰り返し単位構造が全繰り返し単位構造中に占める比率は40〜100モル%、好ましくは60〜100モル%、更には80〜100モル%が良い。
【0084】
前記炭素数が7より小だと、ポリアミド樹脂の吸湿性が大きく、電子写真特性、特に繰り返し使用時の電位の湿度依存性が大きく、更に黒ポチ、環境メモリ等が発生しやすい。30より大であるとポリアミド樹脂の塗布溶媒への溶解が悪くなり、中間層の塗布膜形成に適さない。
【0085】
又、アミド結合間の炭素数が7〜30の繰り返し単位構造が全繰り返し単位構造中に占める比率が40モル%より小さいと、上記効果が小さくなる。
【0086】
好ましいポリアミド樹脂としては下記一般式(1)で示される繰り返し単位構造を有するポリアミドが挙げられる。
【0087】
【化4】
Figure 0004530246
【0088】
一般式(1)中、Y1は2価のアルキル置換されたシクロアルカンを含む基、Z1はメチレン基、mは1〜3、nは3〜20を示す。
【0089】
上記一般式(1)中、Y1の2価のアルキル置換されたシクロアルカンを含む基は下記化学構造が好ましい。即ち、Y1が下記化学構造を有するポリアミド樹脂は、環境メモリ、黒ポチ改善効果が著しい。
【0090】
【化5】
Figure 0004530246
【0091】
上記化学構造において、Aは単結合、炭素数1〜4のアルキレン基を示し、R4は置換基で、アルキル基を示し、pは1〜5の自然数を示す。但し、複数のR4は同一でも、異なっていても良い。
【0092】
ポリアミド樹脂の具体例としては下記のような例が挙げられる。
【0093】
【化6】
Figure 0004530246
【0094】
【化7】
Figure 0004530246
【0095】
【化8】
Figure 0004530246
【0096】
上記具体例中の()内の%は繰り返し単位構造のアミド結合間の炭素数が7以上の繰り返し単位構造の比率(モル%)を示す。
【0097】
上記具体例の中でも、一般式(1)の繰り返し単位構造を有するN−1〜N−4のポリアミド樹脂が特に好ましい。
【0098】
又、ポリアミド樹脂の分子量は数平均分子量で5,000〜80,000が好ましく、10,000〜60,000がより好ましい。数平均分子量が5,000以下だと中間層の膜厚の均一性が劣化し、本発明の効果が十分に発揮されにくい。一方、80,000より大きいと、樹脂の溶媒溶解性が低下しやすく、中間層中に凝集樹脂が発生しやすく、黒ポチ等の画像欠陥が発生しやすい。
【0099】
ポリアミド樹脂はその一部が既に市販されており、例えばダイセル・デグサ(株)社製のベスタメルトX1010、X4685等の商品名で販売されて、一般的なポリアミドの合成法で作製することができるが、以下に合成例の一例を挙げる。
【0100】
例示ポリアミド樹脂(N−1)の合成
攪拌機、窒素、窒素導入管、温度計、脱水管等を備えた重合釜にラウリルラクタム215質量部、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン112質量部、1,12−ドデカンシカルボン酸153質量部及び水2質量部を混合し、加熱加圧下、水を留出させながら9時間反応させた。重合物を取り出し、C13−NMRにより共重合組成を求めたところ、N−1の組成と一致した。尚、上記合成された共重合のメルトフローインデックス(MFI)は(230℃/2.16kg)の条件で、5g/10minであった。
【0101】
ポリアミド樹脂を溶解し、塗布液を作製する溶媒としては、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、sec−ブタノール等の炭素数2〜4のアルコール類が好ましく、ポリアミドの溶解性と作製された塗布液の塗布性の点で優れている。これらの溶媒は全溶媒中に30〜100質量%、好ましくは40〜100質量%、更には50〜100質量%が好ましい。前記溶媒と併用し、好ましい効果を得られる助溶媒としては、メタノール、ベンジルアルコール、トルエン、メチレンクロライド、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
【0102】
又、中間層には前記したポリアミド樹脂中に一次粒子径が10〜400nmの無機粒子を分散、含有させることが好ましい。
【0103】
上記数平均一次粒子径とは、無機粒子を透過型電子顕微鏡観察によって10000倍に拡大し、ランダムに100個の粒子を一次粒子として観察し、画像解析によってフェレ方向平均径としての測定値である。
【0104】
このような無機粒子を中間層に含有させると画像欠陥の1つであるレーザ光によるモアレを低減したり、中間層のフリーキャリア(導電性支持体等から進入してくる電子やホール)のブロッキング性を高めることは、公知のことであるが、このような無機粒子を中間層に含有させた場合、無機粒子が湿度を高めやすく、しばしば温湿度環境依存性が大きくなりやすい。中間層のバインダー樹脂として前記した融解熱0〜40J/gで、且つ吸水率5質量%以下の樹脂を用いることにより、このような無機粒子を含有させた中間層を形成しても、外部の温湿度変化に対しても安定した特性を有する中間層を得ることができ、その結果感光体の電子写真特性が安定し、外部の温湿度変化に対しても安定した特性を有する感光体を得ることができる。
【0105】
このような無機粒子としては、例えば酸化セリウム、酸化クロム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素、酸化錫、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化チタンなどの酸化物;硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アルミニウムなどの硫酸塩;珪酸カルシウム、珪酸マグネシウムなどの珪酸塩;チッ化ホウ素、チッ化チタンなどのチッ化物;炭化ケイ素、炭化チタン、炭化ホウ素、炭化タングステン、炭化ジルコニウムなどの炭化物;ホウ化ジルコニウム、ホウ化チタンなどのホウ化物などが挙げられるが、無機粒子としては下記に記す酸化チタンが好ましい。
【0106】
該酸化チタン粒子の平均粒径は、数平均一次粒径で10nm以上400nm以下の範囲が良く、15nm〜200nmが好ましい。10nm未満では中間層によるモアレ発生の防止効果が小さい。一方、400nmより大きいと、中間層塗布液の酸化チタン粒子の沈降が発生しやすく、その結果中間層中の酸化チタン粒子の均一分散性が悪く、又黒ポチも増加しやすい。数平均一次粒径が前記範囲の酸化チタン粒子を用いた中間層塗布液は分散安定性が良好で、且つこのような塗布液から形成された中間層は黒ポチ発生防止機能の他、環境特性が良好で、且つ耐クラッキング性を有する。
【0107】
酸化チタン粒子の形状は、樹枝状、針状および粒状等の形状があり、このような形状の酸化チタン粒子は、例えば酸化チタン粒子では、結晶型としては、アナターゼ型、ルチル型及びアモルファス型等があるが、いずれの結晶型のものを用いてもよく、また2種以上の結晶型を混合して用いてもよい。その中でもルチル型で且つ粒状のものが最も良い。
【0108】
酸化チタン粒子は表面処理されていることが好ましく、表面処理の1つは、複数回の表面処理を行い、かつ該複数回の表面処理の中で、最後の表面処理が反応性有機ケイ素化合物を用いた表面処理を行うものである。また、該複数回の表面処理の中で、少なくとも1回の表面処理がアルミナ、シリカ、及びジルコニアから選ばれる少なくとも1種類以上の表面処理を行い、最後に反応性有機ケイ素化合物を用いた表面処理を行うことが好ましい。
【0109】
尚、アルミナ処理、シリカ処理、ジルコニア処理とは酸化チタン粒子表面にアルミナ、シリカ、或いはジルコニアを析出させる処理を云い、これらの表面に析出したアルミナ、シリカ、ジルコニアにはアルミナ、シリカ、ジルコニアの水和物も含まれる。又、反応性有機ケイ素化合物の表面処理とは、処理液に反応性有機ケイ素化合物を用いることを意味する。
【0110】
この様に、酸化チタン粒子の様な酸化チタン粒子の表面処理を少なくとも2回以上行うことにより、酸化チタン粒子表面が均一に表面被覆(処理)され、該表面処理された酸化チタン粒子を中間層に用いると、中間層内における酸化チタン粒子等の酸化チタン粒子の分散性が良好で、かつ黒ポチ等の画像欠陥を発生させない良好な感光体を得ることができるのである。
【0111】
上記反応性有機ケイ素化合物としては下記一般式(4)で表される化合物が挙げられるが、酸化チタン表面の水酸基等の反応性基と縮合反応をする化合物であれば、下記化合物に限定されない。
【0112】
一般式(4)
(R)n−Si−(X)4-n
(式中、Siはケイ素原子、Rは該ケイ素原子に炭素が直接結合した形の有機基を表し、Xは加水分解性基を表し、nは0〜3の整数を表す。)
一般式(4)で表される有機ケイ素化合物において、Rで示されるケイ素に炭素が直接結合した形の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,1,1−トリフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基を挙げられる。また、Xの加水分解性基としてはメトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、ハロゲン基、アシルオキシ基が挙げられる。
【0113】
また、一般式(4)で表される有機ケイ素化合物は、単独でも良いし、2種以上組み合わせて使用しても良い。
【0114】
また、一般式(4)で表される有機ケイ素化合物の具体的化合物で、nが2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていても良い。同様に、nが2以下の場合、複数のXは同一でも異なっていても良い。又、一般式(4)で表される有機ケイ素化合物を2種以上を用いるとき、R及びXはそれぞれの化合物間で同一でも良く、異なっていても良い。
【0115】
又、表面処理に用いる好ましい反応性有機ケイ素化合物としてはポリシロキサン化合物が挙げられる。該ポリシロキサン化合物の分子量は1000〜20000のものが一般に入手しやすく、又、黒ポチ発生防止機能も良好である。
【0116】
特にメチルハイドロジェンポリシロキサンを最後の表面処理に用いると良好な効果が得られる。
【0117】
感光層
電荷発生層
電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を含有する。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
【0118】
本発明の有機感光体には、電荷発生物質として前述の示差熱分析において70〜150℃の間に吸熱ピークを有しない顔料を使用するが、他のフタロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニウム顔料などを併用して用いることができる。
【0119】
電荷発生層にCGMの分散媒としてバインダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は0.1μm〜2μmが好ましい。
【0120】
電荷輸送層
電荷輸送層は複数の電荷輸送層の構成にし、最上層の電荷輸送層を表面層とした構成を採用することが好ましい。
【0121】
電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及びCTMを分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。その他の物質としては必要により酸化防止剤等の添加剤を含有しても良い。
【0122】
電荷輸送物質(CTM)としては公知の電荷輸送物質(CTM)を用いることができる。例えばトリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを用いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当なバインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。これらの中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCTMは高移動度で、且つ組み合わされるCGMとのイオン化ポテンシャル差が0.5(eV)以下の特性を有するものであり、好ましくは0.30(eV)以下である。
【0123】
CGM、CTMのイオン化ポテンシャルは表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定される。
【0124】
電荷輸送層(CTL)に用いられるバインダー樹脂としては熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂いずれの樹脂かを問わない。例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位構造のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。これらの中で吸水率が小さく、CTMの分散性、電子写真特性が良好なポリカーボネート樹脂が本願発明に係わる電荷輸送層のバインダー樹脂として用いられる。
【0125】
バインダー樹脂と電荷輸送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し50〜200質量部が好ましい。
【0126】
又、複数の電荷輸送層の膜厚の合計は10〜50μmが好ましい。膜厚が10μm未満だと帯電電位が不十分になりやすく、50μmを超えると、鮮鋭性が劣化しやすい。
【0127】
中間層、電荷発生層、電荷輸送層等の層形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないが、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
【0128】
次に有機感光体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、感光層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお保護層は前記円形量規制型塗布加工方法を用いるのが最も好ましい。前記円形量規制型塗布については例えば特開昭58−189061号公報に詳細に記載されている。
【0129】
本発明の画像形成装置に係るトナーについて説明する。
本発明者らは、ドット状の静電潜像を形成し、小粒径トナーを用いて、該静電潜像をデジタル画像に顕像化する画像形成方法では、画像形成停止時に、感光体と現像剤の接触部分で、トナーの湿度成分等が該接触部分に位置する感光体の帯電特性や感度に変化を与えやすく、この部分が画像形成開始時のカブリの発生や、帯状の画像むらを発生しやすい。
【0130】
そこで、検討の結果、前記70〜150℃の間に吸熱ピークを有しないチタニルフタロシアニン顔料を電荷発生物質として電荷発生層に含有する感光体に、ドット潜像を形成し、該静電潜像の現像に30℃80%RHの条件下で、トナーの飽和含水量が0.3〜2.5質量%に構成した重合トナーを用いることにより、前記した黒ポチ等の周期性の画像欠陥、画像むらや周期性の画像欠陥を防止し、ドット再現性が良好な電子写真画像をうることができる。
【0131】
即ち、重合トナーは水溶性溶媒中で製造されるので、一般に高温高湿環境下では、飽和含水量が大きいが、このような重合トナーを用いても、70〜150℃の間に吸熱ピークを有しない顔料を電荷輸送物質として含有する有機感光体と併用することにより、帯状の画像むら、黒ポチや白抜け等の周期性の画像欠陥を防止し、ドット再現性が良好な電子写真画像を得ることができる。
【0132】
本発明の効果は、上記特定の感光体とトナーを用いる時にのみ発現されるものであり、この点については後に実施例においてより具体的に説明する。
【0133】
重合トナーとはトナー用バインダーの樹脂の生成とトナー形状がバインダー樹脂の原料モノマーの重合と、必要によりその後の化学的処理により形成されるトナーを意味する。より具体的には懸濁重合、乳化重合等の重合反応と、必要によりその後に行われる粒子同士の融着工程を経て形成されるトナーを意味する。
【0134】
重合トナーは原料モノマーを水系で均一に分散した後に重合させトナーを製造することから、トナーの粒度分布、及び形状が均一なトナーが得られる。しかしながら、前記した如く、高温高湿条件下において、飽和含水量が大きくなりやすい。本発明では、重合トナーの30℃/80%RH環境における飽和水分量が0.3〜2.5質量%に構成して、本発明の目的を達成することができた。重合トナーで前記飽和含水量を0.3質量%未満にするには、そのために要するコストが高くなりすぎ、現実的ではない。一方、飽和含水量が2.5質量%より大きいと、本発明の効果が得られない。
【0135】
本発明において、重合トナーの30℃/80%RH環境における飽和水分量が0.3〜2.5質量%に押さえる必要があるが、以下に、重合トナーの具体的な水分量調整方法を説明する。
【0136】
本発明者等は、上記問題を種々検討し、研究を進めた結果、水系媒体中で粒子形成して得られた着色粒子の含水ケーキを、1次乾燥で水分量を5質量%以下(高温高湿(30℃、80%RH)環境に保管した試料を測定)まで乾燥した後、2次乾燥すると、着色粒子に含まれる水分量が0.3〜2.5質量%(高温高湿(30℃、80%RH)環境に保管した試料を測定)であるトナーを得ることができることを見いだした。
【0137】
具体的には、水系媒体中で粒子形成した着色粒子を、着色粒子どうしが溶着して塊状にならない程度の温度で、着色粒子の表面層にまだ強固な被膜が形成される前に、着色粒子の中心部からも水分を飛ばし水分量が5質量%以下(30℃80%RH)になるまで乾燥処理(1次乾燥)を行い、その後、後乾燥処理(2次乾燥)を行うと、着色粒子に含まれる水分量を0.3〜2.5質量%(30℃80%RH)にすることができることを見いだした。
【0138】
しかし、水系媒体中で粒子形成した着色粒子を、着色粒子に含まれる水分量が5質量%(30℃80%RH)を超える状態で1次乾燥を行い、その後、2次乾燥を行なっても着色粒子に含まれる水分量を0.3〜2.5質量%(30℃80%RH)にすることは難しい。
【0139】
理由は明確ではないが、1次乾燥で、水分量が多いまま着色粒子の表面に強固な被膜が形成されると、2次乾燥をおこなっても、着色粒子の表面に形成された強固な被膜(水分を通しにくい)に妨害されて、着色粒子の中心部から水が飛びにくく、着色粒子に含まれる水分量を0.3〜2.5質量%(30℃80%RH)まで減らすことが難しいと推定している。
【0140】
《着色粒子に含まれる水分量》
ここで、本発明の30℃80%RH環境における飽和水分量とは、カールフィッシャー法により求めた着色粒子に含まれる水分量(質量%)の値であり、水分量測定装置「AQS−724」(平沼産業株式会社製)を使用して測定することができる。具体的には、開封した状態の測定試料(重合トナー:着色粒子)を30℃80%RHの環境に24時間以上放置した後、常温常湿の測定室にて前記水分量測定装置を使用して水分量の測定をおこなう。
【0141】
《乾燥》
乾燥は、水系媒体中で粒子形成して得られた着色粒子を、1次乾燥で水分量を5質量%以下(30℃80%RH)にした後、2次乾燥を行い、水分量を0.3〜2.5質量%(30℃80%RH環境に保管した試料を測定)にすることにより得られる。
【0142】
1次乾燥の乾燥装置としては、気流乾燥機、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機等を挙げることができるが、これらの中では気流乾燥機が好ましい。又、2次乾燥の乾燥装置としては、振動気流乾燥機、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、攪拌式乾燥機等を挙げることができるが、これらの中では振動気流乾燥機が好ましい。
【0143】
即ち、本発明の重合トナーは水系媒体中で粒子形成して得られた着色粒子を、気流乾燥機等で急速乾燥することにより、トナーの内部に乾燥温度や時間に対応した水分が残存し、急速乾燥条件を変更することにより、30℃80%RH環境下の飽和含水量を変化させることができる。
【0144】
以下、乾燥について詳細に説明する。
〈1次乾燥〉
1次乾燥処理に好ましく使用される気流乾燥機は、高温・高速の気流中で、着色粒子を含有する含水ケーキを瞬間的(例えば1分以内)に分散・乾燥させる乾燥機である。かかる気流乾燥機の具体例としては、「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業株式会社製)を挙げることができる。
【0145】
図5は、本発明に使用することのできる気流乾燥機の一例を示す説明図である。図5において、1はドライヤー本体、2は含水ケーキの投入口、3はノズル、4は回収ノズル、5は乾燥した着色粒子の排出口、6Aはドライング領域、6Bはアップスタック領域、6Cは分級領域、7は熱風供給部、8は熱風入口である。
【0146】
この気流乾燥機において、加熱された圧縮空気を熱風入口8から熱風供給部7内に供給すると、この圧縮空気(熱風)は、熱風供給部7内で開口するノズル3を通ってドライヤー本体1の内部に超音速で吐出され、流路(ドライング領域6A→アップスタック領域6B→分級領域6C→ドライング領域6A)に沿ってドライヤー本体1の内部を循環する。このとき、投入口2の近傍において、ドライヤー本体1の内部は僅かに負圧となる。このような熱風の循環状態において、投入口2から含水ケーキを供給すると、当該含水ケーキは、ドライヤー本体1の内部を循環する熱風によって分散・解砕(粉体化)されるとともに、形成される粉体中の水分が迅速に除去される。この粉体(着色粒子)は、熱風により分級領域6Cまで搬送され、粉体の水分量が所定の値以下であるときには、当該粉体(低比重の乾燥粉体p)は、回収ノズル4を通って排出口5から排出され、粉体の水分量が所定の値より大きいときには、当該粉体(高比重の粉体P)は、ドライング領域6Aに搬送されて再度の乾燥処理に供される。
【0147】
上記のような気流乾燥機によれば、含水ケーキ中に存在する水分を瞬間的(例えば1分以内)に蒸発させることができるとともに、水分量が所定の値以下となった粉体(乾燥粉体p)のみが分級されて気流乾燥機から排出される。そして、乾燥粉体pからなる粒子群は、凝集することなく所期の粒子径分布を有するものとなる。又、分級されて排出された乾燥粉体pは、粒子間における比重(残留水分)のバラツキがきわめて小さい。なお、乾燥粉体pの比重(残留水分)は、分級領域6Cにおける分級条件(粉体に作用させる遠心力)を調整すること、例えば熱風供給部7内への熱風の供給量(風量)を調整することにより制御することができる。
【0148】
気流乾燥機による乾燥処理は、連続式(含水ケーキの供給および乾燥粉体の排出を連続的に行う方式)で行っても、バッチ式で行ってもよいが、粒子間における乾燥のバラツキをなくす観点から、連続式で行うことが好ましい。
【0149】
図6は、連続式の乾燥処理を行うためのプラントの一例を示す説明図である。同図において、10は、図5に示した構成を有する気流乾燥機である。11は圧縮空気を発生するブロワー、12は、ブロワー11からの空気を加熱するヒータであり、ヒータ12によって加熱された空気(熱風)は、気流乾燥機10の熱風供給部(図5における熱風供給部7)に供給される。T1は、ヒータ12により加熱された空気の温度(以下、「入口温度」ともいう。)を測定するための温度計であり、T2は、気流乾燥機10から排気された空気の温度(以下、「出口温度」ともいう。)を測定するための温度計である。15は含水ケーキ状着色粒子の供給器であり、この供給器15は、気流乾燥機10における投入口(図5における投入口2)に連結されている。16は配管を介して気流乾燥機10の排出口(図5における排出口5)に連結されたサイクロンであり、サイクロン16の粉体出口から乾燥粉体(着色粒子)が回収される。17は配管を介してサイクロン16の排気口に連結されたバグフィルタであり、18は配管を介してバグフィルタ17に連結された排気用のブロワーである。
【0150】
気流乾燥機による乾燥処理に供される含水ケーキの水分量は、通常30〜60質量%が好ましく、35〜50質量%がより好ましい。この水分量の範囲であると含水ケイーキの取り扱やすく好ましい。
【0151】
気流乾燥機に供給される空気の量(風量)としては、配管の径が5cmの場合、室温換算で1〜6m3/minであることが好ましく、1.5〜4.0m3/minがより好ましい。又、ドライヤー本体1の内部において循環する空気の線速度(粉体の循環速度)としては、10〜40m/secであることが好ましく、13〜30m/secがより好ましい。又、単位風量あたりの乾燥処理量としては、完全乾燥後における着色粒子の質量換算で5〜200g/m3であることが好ましく、10〜120g/m3がより好ましい。又、単位時間あたりの乾燥処理量としては、配管の径によっても異なるが、例えば5cm径の場合には、完全乾燥後におけるトナー質量換算で5〜500g/minであることが好ましく、10〜300g/minより好ましい。径によりこの数値は増減する。
【0152】
気流乾燥機に供給される圧縮空気の温度(入口温度)としては、100〜150℃であることが好ましく、110〜130℃より好ましい。
【0153】
気流乾燥機から排出される圧縮空気の温度(出口温度)としては、着色粒子を構成する樹脂のガラス転移温度を(Tg)とするとき、Tg−10〜Tg+5℃であることが好ましい。
【0154】
気流乾燥機による乾燥処理においては、当該気流乾燥機から排出される着色粒子の水分量を測定し、当該水分量が所定の値以下に維持されるように、当該気流乾燥機への含水ケーキの供給量を制御することが好ましい。ここに、乾燥処理中における着色粒子の水分量は、カールフィッシャー法により測定することができる。
【0155】
さらに、気流乾燥機による乾燥処理においては、当該気流乾燥機における出口温度を常時測定し、この出口温度が一定の範囲に維持されるように、当該気流乾燥機への含水ケーキ状着色剤の供給量を制御することが好ましい。これにより、得られる着色粒子の水分量を一定の範囲に制御することができる。
【0156】
気流乾燥により乾燥処理が行われた着色粒子の水分量は5質量%以下(30℃80%RH)であることが好ましく、3質量%以下(30℃80%RH)がより好ましい。水分量が5質量%(30℃80%RH)を超える着色粒子は当該着色粒子中に多量の水分が取り込まれてしまっているため、後乾燥処理を行っても水分量を0.3〜2.5質量%(30℃80%RH)に減少させることが困難である。
【0157】
〈2次乾燥〉
気流乾燥機を用いた乾燥処理(1次乾燥)のみで、水分量0.3〜2.5質量%(30℃80%RH)の着色粒子を調製してもよいが、気流乾燥機による乾燥処理(1次乾燥)で、水分量を5質量%以下(30℃80%RH)にした後、さらに後乾燥処理(2次乾燥)を行い、水分量0.3〜2.5質量%(高温高湿環境下に保管した試料を測定)の着色粒子を調製する方法が、安定して着色粒子を製造するのに適している。
【0158】
2次乾燥で好ましく使用される振動流動乾燥機は、大気圧、減圧或いは真空の環境下で、1次乾燥した着色粒子を後乾燥処理する乾燥機である。かかる振動流動乾燥機の具体例としては、「振動流動乾燥機」(中央加工機株式会社製)を挙げることができる。2次乾燥の処理温度としては、着色粒子を構成する樹脂のガラス転移温度を(Tg)とするとき、Tg−10〜Tg+5℃であることが好ましい。
【0159】
《トナー及びその製造方法》
次いで、本発明のトナー及びその製造方法について説明する。
【0160】
本発明のトナーは、少なくとも樹脂と着色剤とを含有する着色粒子を有する。
前記着色粒子は、重合性単量体を水系媒体中で重合して粒子形成をする方法が好ましいが、この製造方法は、重合性単量体を懸濁重合法により重合して樹脂粒子を調製し、或いは、必要な添加剤の乳化液を加えた液中(水系媒体中)にて単量体を乳化重合、或いはミニエマルジョン重合を行って微粒の樹脂粒子を調製し、必要に応じて荷電制御性樹脂粒子を添加した後、有機溶媒、塩類等の凝集剤等を添加して当該樹脂粒子を凝集、融着する方法で製造するものである。
【0161】
〈乳化重合法〉
着色粒子を製造するその他の方法として樹脂粒子を水系媒体中で塩析/融着させて調製する方法が好ましい。この方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、特開平5−265252号、同6−329947号、同9−15904号に示す方法等を挙げることができる。すなわち、樹脂粒子と着色剤等の構成材料の分散粒子、或いは樹脂および着色剤等より構成される微粒子を複数以上塩析、凝集、融着させる方法、特に水中に、これらを乳化剤を用いて分散した後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加え塩析させると同時に、形成された重合体自体のガラス転移点温度以上で加熱融着させて融着粒子を形成しつつ徐々に粒子径を成長させ、目的の粒子径となったところで水を多量に加えて粒子径成長を停止し、さらに加熱、攪拌しながら粒子表面を平滑にして形状を制御し、その粒子を含水状態のまま流動状態で加熱乾燥することにより、着色粒子を調製することができる。なお、ここにおいて凝集剤と同時にアルコール等水に対して無限溶解する溶媒を加えてもよい。
【0162】
着色粒子の製造方法においては、重合性単量体に結晶性物質を溶かした後、重合性単量体を重合させる工程を経て形成した複合樹脂微粒子と着色剤粒子とを塩析/融着させる方法が好ましく用いられる。重合性単量体に結晶性物質を溶かすとき、結晶性物質を溶解させて溶かしても、溶融して溶かしてもよい。
【0163】
又、着色粒子の製造方法としては、多段重合法によって得られる複合樹脂微粒子と着色剤粒子とを塩析/融着させる工程が好ましく用いられる。ここで、多段重合法について以下に説明する。
【0164】
(多段重合法により得られるトナーの製造方法)
多段重合法を用いる場合、着色粒子の製造方法は、以下に示す工程より構成されることが好ましい。
【0165】
1:多段重合工程
2:複合樹脂粒子と着色剤粒子とを塩析/融着させて着色粒子を得る塩析/融着工程
3:着色粒子の分散系から当該着色粒子を濾別し、当該着色粒子から界面活性剤等を除去する濾過・洗浄工程
4:洗浄処理された着色粒子を乾燥する乾燥工程
5:乾燥処理された着色粒子に外添剤を添加してトナーとする工程
から構成される。
【0166】
以下、各工程について、詳細に説明する。
〔多段重合工程〕
多段重合工程とは、定着オフセット発生防止したトナーを得るべく樹脂粒子の分子量分布を拡大させるために行う重合方法である。すなわち、1つの樹脂粒子において異なる分子量分布を有する相を形成するために重合反応を多段階に分けて行うものであって、得られた樹脂粒子がその粒子の中心より表層に向かって分子量勾配を形成させる様に意図して行うものである。例えば、はじめに高分子量の樹脂粒子分散液を得た後、新たに重合性単量体と連鎖移動剤を加えることによって低分子量の表層を形成する方法が採られている。
【0167】
本発明においては、製造の安定性および得られる着色粒子の破砕強度の観点から三段重合以上の多段重合法を採用することが好ましい。以下に、多段重合法の代表例である二段重合法および三段重合法について説明する。この様な多段階重合反応によって得られた着色粒子では破砕強度の観点から表層程低分子量のものが好ましい。
【0168】
〈二段重合法〉
二段重合法は、結晶性物質を含有する高分子量樹脂から形成される中心部(核)と、低分子量樹脂から形成される外層(殻)とにより構成される複合樹脂粒子を製造する方法である。
【0169】
この方法を具体的に説明すると、先ず、結晶性物質を単量体に溶解させて単量体溶液を調製し、この単量体溶液を水系媒体(例えば、界面活性剤水溶液)中に油滴分散させた後、この系を重合処理(第一段重合)することにより、結晶性物質を含む高分子量の樹脂粒子の分散液を調製するものである。
【0170】
次いで、この樹脂粒子の分散液に、重合開始剤と低分子量樹脂を得るための単量体とを添加し、樹脂粒子の存在下で単量体を重合処理(第二段重合)を行うことにより、樹脂粒子の表面に、低分子量の樹脂(単量体の重合体)からなる被覆層を形成する方法である。
【0171】
〈三段重合法〉
三段重合法は、高分子量樹脂から形成される中心部(核)、結晶性物質を含有する中間層及び低分子量樹脂から形成される外層(殻)とにより構成される複合樹脂粒子を製造する方法である。着色粒子では上記の様な複合樹脂粒子として存在するものである。
【0172】
この方法を具体的に説明すると、先ず、常法に従った重合処理(第一段重合)により得られた樹脂粒子の分散液を、水系媒体(例えば、界面活性剤の水溶液)に添加するとともに、上記水系媒体中に、結晶性物質を単量体に溶解させてなる単量体溶液を油滴分散させた後、この系を重合処理(第二段重合)することにより、樹脂粒子(核粒子)の表面に、結晶性物質を含有する樹脂(単量体の重合体)からなる被覆層(中間層)を形成して、複合樹脂粒子(高分子量樹脂−中間分子量樹脂)の分散液を調製する。
【0173】
次いで、得られた複合樹脂粒子の分散液に、重合開始剤と低分子量樹脂を得るための単量体とを添加し、複合樹脂粒子の存在下で単量体を重合処理(第三段重合)することにより、複合樹脂粒子の表面に、低分子量の樹脂(単量体の重合体)からなる被覆層を形成する。上記方法において、中間層を組み入れることにより、結晶性物質を微細かつ均一に分散することができ好ましい。
【0174】
着色粒子の製造方法の1態様においては、重合性単量体を水系媒体中で重合することが1つの特徴である。すなわち、結晶性物質を含有する樹脂粒子(核粒子)又は被覆層(中間層)を形成する際に、結晶性物質を単量体に溶解させ、得られる単量体溶液を水系媒体中で油滴分散させ、この系に重合開始剤を添加して重合処理することにより、ラテックス粒子として得る方法である。
【0175】
水系媒体とは、水50〜100質量%と水溶性の有機溶媒0〜50質量%とからなる媒体をいう。水溶性の有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン等を例示することができ、得られる樹脂を溶解しないアルコール系有機溶媒が好ましい。
【0176】
結晶性物質を含有する樹脂粒子又は被覆層を形成するために好適な重合法としては、臨界ミセル濃度以下の濃度の界面活性剤を溶解してなる水系媒体中に、結晶性物質を単量体に溶解した単量体溶液を、機械的エネルギーを利用して油滴分散させて分散液を調製し、得られた分散液に水溶性重合開始剤を添加して、油滴内でラジカル重合させる方法(以下、本発明では「ミニエマルジョン法」という。)を挙げることができる。なお、上記方法において、水溶性重合開始剤に代えて、或いは水溶性重合開始剤と共に、油溶性重合開始剤を用いても良い。
【0177】
機械的に油滴を形成するミニエマルジョン法によれば、通常の乳化重合法とは異なり、油相に溶解させた結晶性物質が脱離が少なく、形成される樹脂粒子又は被覆層内に十分な量の結晶性物質を導入することができる。
【0178】
ここで、機械的エネルギーによる油滴分散を行うための分散機としては、特に限定されるものではなく、例えば、高速回転するロータを備えた攪拌装置「クレアミックス(CLEARMIX)」(エム・テクニック株式会社製)、超音波分散機、機械式ホモジナイザー、マントンゴーリンおよび圧力式ホモジナイザー等を挙げることができる。又、分散粒子径としては、10〜1000nmが好ましく、更に好ましくは50〜1000nmであり、特にに好ましくは30〜300nmである。
【0179】
なお、結晶性物質を含有する樹脂粒子又は被覆層を形成するための他の重合法として、乳化重合法、懸濁重合法、シード重合法等の公知の方法を採用することもできる。又、これらの重合法は、複合樹脂粒子を構成する樹脂粒子(核粒子)又は被覆層であって、結晶性物質を含有しないものを得るためにも採用することができる。
【0180】
この重合工程で得られる複合樹脂粒子の粒子径は、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子株式会社製)を用いて測定される質量平均粒子径で10〜1000nmの範囲にあることが好ましい。
【0181】
又、複合樹脂粒子のガラス転移温度(Tg)は48〜74℃の範囲にあることが好ましく、更に好ましくは52〜64℃である。
【0182】
又、複合樹脂粒子の軟化点は95〜140℃の範囲が好ましい。
本発明のトナーは、樹脂および着色粒子の表面に、塩析/融着法によって樹脂粒子を融着させて樹脂層を形成させて得られるものであるが、このことについて以下に説明する。
【0183】
〔塩析/融着工程〕
この塩析/融着工程は、前記多段重合工程によって得られた複合樹脂粒子と着色剤粒子とを塩析/融着させる(塩析と融着とを同時に起こさせる)ことによって、不定形(非球形)の着色粒子を得る工程である。
【0184】
本発明において、塩析/融着とは、塩析(粒子の凝集)と融着(粒子間の界面消失)とが同時に起こること、又は、塩析と融着とを同時に起こさせる行為をいう。塩析と融着とを同時に行わせるためには、複合樹脂粒子を構成する樹脂のガラス転移温度(Tg)以上の温度条件下において粒子(複合樹脂粒子、着色剤粒子)を凝集させることが好ましい。
【0185】
この塩析/融着工程では、複合樹脂粒子および着色剤粒子とともに、荷電制御剤等の内添剤粒子(数平均一次粒子径が10〜1000nm程度の微粒子)を塩析/融着させてもよい。又、着色剤粒子は、表面改質されていてもよく、表面改質剤としては、従来公知のものを使用することができる。
【0186】
〔熟成工程〕
熟成工程は、塩析/融着工程に後続する工程であり、樹脂粒子の融着後も温度を結晶性物質の融点近傍、好ましくは融点±20℃に保ち、一定の強度で攪拌を継続することにより、結晶性物質を相分離させる工程である。
【0187】
又、凝集剤に用いる2価(3価)の金属元素と後述する凝集停止剤として加える1価の金属元素の合計値が350〜35000ppmであることが好ましい。着色粒子に含まれる金属イオン残存量の測定は、蛍光X線分析装置「システム3270型」(理学電気工業株式会社製)を用いて、凝集剤として用いられる金属塩の金属種(例えば、塩化カルシウムに由来するカルシウム等)から発する蛍光X線強度を測定することによって求めることができる。具体的な測定法としては、凝集剤金属塩の含有割合が既知のトナーを複数用意し、各着色粒子5gをペレット化し、凝集剤金属塩の含有割合(質量ppm)と、当該金属塩の金属種からの蛍光X線強度(ピーク強度)との関係(検量線)を測定する。次いで、凝集剤金属塩の含有割合を測定すべき着色粒子(試料)を同様にペレット化し、凝集剤金属塩の金属種からの蛍光X線強度を測定し、含有割合すなわち「着色粒子に含まれる金属イオン残存量」を求めることができる。
【0188】
〔濾過・洗浄工程〕
この濾過・洗浄工程では、上記の工程で得られた着色粒子の分散系から当該着色粒子を濾別する濾過処理と、濾別された着色粒子(ケーキ状の集合物)から界面活性剤や塩析剤等の付着物を除去する洗浄処理が施される。濾過・洗浄により着色粒子を含有する含水ケーキが調製される。濾過・洗浄処理に用いられる装置としては、遠心分離法、ヌッチェ等を使用して行う減圧濾過装置、フィルタープレス等を使用して行う濾過装置等を挙げることができるが特に限定されるものではない。
【0189】
〔乾燥工程〕
この工程は、洗浄処理されて得られた着色粒子を含有する含水ケーキを乾燥処理する工程である。
【0190】
この乾燥処理は、前記《乾燥》で記載した方法によりおこなう。
なお、乾燥処理されて得られた着色粒子同士が、弱い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を解砕処理してもよい。解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル、フードプロセッサー等の機械式の解砕装置を使用することができるが特に限定されるものではない。
【0191】
着色粒子は、着色剤の不存在下において複合樹脂粒子を形成し、当該複合樹脂粒子の分散液に着色剤粒子の分散液を加え、当該複合樹脂粒子と着色剤粒子とを塩析/融着させることにより調製されることが好ましい。
【0192】
このように、複合樹脂粒子の調製を着色剤の存在しない系で行うことにより、複合樹脂粒子を得るための重合反応が阻害されることない。このため、着色粒子によれば、優れた耐オフセット性が損なわれることはなく、着色粒子の蓄積による定着装置の汚染や画像汚れを発生させることはない。
【0193】
又、複合樹脂粒子を得るための重合反応が確実に行われる結果、得られる着色粒子中に単量体やオリゴマーが残留するようなことはなく、当該着色粒子を使用する画像形成方法の熱定着工程において、異臭を発生させることはない。
【0194】
更に、得られる着色粒子の表面特性は均質であり、帯電量分布もシャープとなるため、鮮鋭性に優れた画像を長期にわたり形成することができる。このような着色粒子間における組成・分子量・表面特性が均質であるトナーによれば、接触加熱方式による定着工程を含む画像形成方法において、画像支持体に対する良好な接着性(高い定着強度)を維持しながら、耐オフセット性および巻き付き防止特性の向上を図ることができ、適度の光沢を有する画像が得られる。
【0195】
次に、トナー製造工程で用いられる化合物について、詳細に説明する。
(重合性単量体)
樹脂(バインダー)を造るための重合性単量体としては、疎水性単量体を必須の構成成分とし、必要に応じて架橋性単量体が用いられる。又、下記するごとく酸性極性基を有する単量体又は塩基性極性基を有するモノマーを少なくとも1種類含有するのが望ましい。
【0196】
(1)疎水性単量体
単量体成分を構成する疎水性単量体としては、特に限定されるものではなく従来公知の単量体を用いることができる。又、要求される特性を満たすように、1種又は2種以上のものを組み合わせて用いることができる。
【0197】
具体的には、モノビニル芳香族系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、ビニルエステル系単量体、ビニルエーテル系単量体、モノオレフィン系単量体、ジオレフィン系単量体、ハロゲン化オレフィン系単量体等を用いることができる。
【0198】
ビニル芳香族系単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン系単量体およびその誘導体が挙げられる。
【0199】
アクリル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等が挙げられる。
【0200】
ビニルエステル系単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙げられる。
【0201】
ビニルエーテル系単量体としては、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル等が挙げられる。
【0202】
モノオレフィン系単量体としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。
【0203】
ジオレフィン系単量体としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
【0204】
(2)架橋性単量体
樹脂粒子の特性を改良するために架橋性単量体を添加しても良い。架橋性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエチレングリコールメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、フタル酸ジアリル等の不飽和結合を2個以上有するものが挙げられる。
【0205】
(3)酸性極性基を有する単量体
酸性極性基を有する単量体としては、(a)カルボキシル基(−COOH)を有するα,β−エチレン性不飽和化合物及び(b)スルホン基(−SO3H)を有するα,β−エチレン性不飽和化合物を挙げることができる。
【0206】
(a)の−COO基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物の例としては、アクリル酸、メタアクリル酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノオクチルエステル、およびこれらのNa、Zn等の金属塩類等を挙げることができる。
【0207】
(b)の−SO3H基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物の例としてはスルホン化スチレン、そのNa塩、アリルスルホコハク酸、アリルスルホコハク酸オクチル、そのNa塩等を挙げることができる。
【0208】
(4)塩基性極性基を有するモノマー
塩基性極性基を有するモノマーとしては、(i)アミン基或いは4級アンモニウム基を有する炭素原子数1〜12、好ましくは2〜8、特に好ましくは2の脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、(ii)(メタ)アクリル酸アミド或いは随意N上で炭素原子数1〜18のアルキル基でモノ又はジ置換された(メタ)アクリル酸アミド、(iii)Nを環員として有する複素環基で置換されたビニール化合物及び(iv)N,N−ジアリル−アルキルアミン或いはその四級アンモニウム塩を例示することができる。中でも、(i)のアミン基或いは四級アンモニウム基を有する脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸エステルが塩基性極性基を有するモノマーとして好ましい。
【0209】
(i)のアミン基或いは四級アンモニウム基を有する脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸エステルの例としては、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、上記4化合物の四級アンモニウム塩、3−ジメチルアミノフェニルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム塩等を挙げることができる。
【0210】
(ii)の(メタ)アクリル酸アミド或いはN上で随意モノ又はジアルキル置換された(メタ)アクリル酸アミドとしては、アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、ピペリジルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−オクタデシルアクリルアミド等を挙げることができる。
【0211】
(iii)のNを環員として有する複素環基で置換されたビニル化合物としては、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニル−N−メチルピリジニウムクロリド、ビニル−N−エチルピリジニウムクロリド等を挙げることができる。
【0212】
(iv)のN,N−ジアリル−アルキルアミンの例としては、N,N−ジアリルメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジアリルエチルアンモニウムクロリド等を挙げることができる。
【0213】
(重合開始剤)
ラジカル重合開始剤は、水溶性であれば適宜使用が可能である。例えば、過硫酸塩(例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等)、アゾ系化合物(例えば、4,4′−アゾビス4−シアノ吉草酸及びその塩、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩等)、パーオキシド化合物等が挙げられる。更に、上記ラジカル性重合開始剤は、必要に応じて還元剤と組み合わせレドックス系開始剤とする事が可能である。レドックス系開始剤を用いることにより、重合活性が上昇し、重合温度の低下が図れ、更に重合時間の短縮が達成でき好ましい。
【0214】
重合温度は、重合開始剤の最低ラジカル生成温度以上であればどの温度を選択しても良いが例えば50℃から90℃の範囲が用いられる。但し、常温開始の重合開始剤、例えば過酸化水素−還元剤(アスコルビン酸等)の組み合わせを用いる事で、室温又はそれ以上の温度で重合する事も可能である。
【0215】
(界面活性剤)
前述の重合性単量体を使用して、特にミニエマルジョン重合を行うためには、界面活性剤を使用して水系媒体中に油滴分散を行うことが好ましい。この際に使用することのできる界面活性剤としては、特に限定されるものでは無いが、下記のイオン性界面活性剤を好適な化合物の例として挙げることができる。
【0216】
イオン性界面活性剤としては、例えば、スルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−ジスルホンジフェニル尿素−4,4−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、2,2,5,5−テトラメチル−トリフェニルメタン−4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム等)、硫酸エステル塩(ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム等)、脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等)が挙げられる。
【0217】
又、ノニオン性界面活性剤も使用することができる。具体的には、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドの組み合わせ、ポリエチレングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレングリコールのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオキサイドのエステル、ソルビタンエステル等を挙げることができる。
【0218】
本発明において、これら界面活性剤は、主に乳化重合時の乳化剤として使用されるが、他の工程又は他の目的で使用してもよい。
【0219】
(凝集剤)
凝集剤は、金属塩の中から選択されるものが好ましい。
【0220】
金属塩としては、一価の金属、例えばナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属の塩、二価の金属、例えばカルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属の塩、マンガン、銅等の二価の金属塩、鉄、アルミニウム等の三価の金属塩等が挙げられる。
【0221】
これら金属塩の具体的な例を以下に示す。一価の金属の金属塩の具体例として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、二価の金属の金属塩として塩化カルシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン等が挙げられる。三価の金属塩としては、塩化アルミニウム、塩化鉄等が挙げられる。これらは、目的に応じて適宜選択される。一般的には一価の金属塩より二価の金属塩のほうが臨界凝集濃度(凝析値或いは凝析点)が小さく、更に三価の金属塩の臨界凝集濃度は小さい。
【0222】
本発明で言う臨界凝集濃度とは、水性分散液中の分散物の安定性に関する指標であり、凝集剤を添加し、凝集が起こる点の濃度を示している。この臨界凝集濃度は、ラテックス自身及び分散剤により大きく変化する。例えば、岡村誠三他著高分子化学17,601(1960)等に記述されており、これらの記載に従えば、その値を知ることができる。又、別の方法として、目的とする粒子分散液に所望の塩を濃度を変えて添加し、その分散液のζ電位を測定し、ζ電位が変化し出す点の塩濃度を臨界凝集濃度とすることも可能である。
【0223】
金属塩を用いて臨界凝集濃度以上の濃度になるように重合体微粒子分散液を処理する。この時、当然の事ながら、金属塩を直接加えるか、水溶液として加えるかは、その目的に応じて任意に選択される。水溶液として加える場合には、重合体粒子分散液の容量と金属塩水溶液の総容量に対し、添加した金属塩が重合体粒子の臨界凝集濃度以上になる必要がある。
【0224】
凝集剤たる金属塩の濃度は、臨界凝集濃度以上であれば良いが、好ましくは臨界凝集濃度の1.2倍以上、更に好ましくは1.5倍以上添加される。
【0225】
(着色剤)
着色粒子は、上記の複合樹脂粒子と、着色剤粒子とを塩析/融着して得られる。
【0226】
着色粒子を構成する着色剤(複合樹脂粒子との塩析/融着に供される着色剤粒子)としては、各種の無機顔料、有機顔料、染料を挙げることができる。無機顔料としては、従来公知のものを用いることができる。具体的な無機顔料を以下に例示する。
【0227】
黒色の顔料としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いられる。
【0228】
これらの無機顔料は所望に応じて単独又は複数を選択併用する事が可能である。又、顔料の添加量は重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは3〜15質量%が選択される。
【0229】
磁性着色粒子として使用する際には、前述のマグネタイトを添加することができる。この場合には所定の磁気特性を付与する観点から、着色粒子中に20〜60質量%添加することが好ましい。
【0230】
有機顔料及び染料としても従来公知のものを用いることができる。具体的な有機顔料及び染料を以下に例示する。
【0231】
マゼンタ又はレッド用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
【0232】
オレンジ又はイエロー用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー156等が挙げられる。
【0233】
グリーン又はシアン用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
【0234】
又、染料としては、例えば、C.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95等を用いることができ、又、これらの混合物も用いることができる。
【0235】
これらの有機顔料及び染料は、所望に応じて、単独又は複数を選択併用することが可能である。又、顔料の添加量は、重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは3〜15質量%が選択される。
【0236】
着色粒子を構成する着色剤(着色剤粒子)は、表面改質されていてもよい。表面改質剤としては、従来公知のものを使用することができ、具体的にはシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤等を好ましく用いることができる。シランカップリング剤としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン等のアルコキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン等のシロキサン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。チタンカップリング剤としては、例えば、味の素株式会社製の「プレンアクト」と称する商品名で市販されているTTS、9S、38S、41B、46B、55、138S、238S等、日本曹達株式会社製の市販品A−1、B−1、TOT、TST、TAA、TAT、TLA、TOG、TBSTA、A−10、TBT、B−2、B−4、B−7、B−10、TBSTA−400、TTS、TOA−30、TSDMA、TTAB、TTOP等が挙げられる。アルミニウムカップリング剤としては、例えば、味の素株式会社製の「プレンアクトAL−M」等が挙げられる。
【0237】
これらの表面改質剤の添加量は、着色剤に対して0.01〜20質量%であることが好ましく、更に好ましくは0.1〜5質量%とされる。
【0238】
着色剤粒子の表面改質法としては、着色剤粒子の分散液中に表面改質剤を添加し、この系を加熱して反応させる方法を挙げることができる。
【0239】
表面改質された着色剤粒子は、濾過により採取され、同一の溶媒による洗浄処理と濾過処理が繰り返された後、乾燥処理される。
【0240】
(離型剤)
着色粒子は、離型剤を内包した樹脂粒子を水系媒体中に於いて融着させた着色粒子であることが好ましい。この様に樹脂粒子中に離型剤を内包させた樹脂粒子を着色剤粒子と水系媒体中で塩析/融着させることで、微細に離型剤が分散された着色粒子を得ることができる。
【0241】
着色粒子では、離型剤として、低分子量ポリプロピレン(数平均分子量=1500〜9000)や低分子量ポリエチレン等が好ましく、特に好ましくは、下記式で表されるエステル系化合物である。
【0242】
1−(OCO−R2n
式中、nは1〜4の整数、好ましくは2〜4、さらに好ましくは3〜4、特に好ましくは4である。R1、R2は、各々置換基を有しても良い炭化水素基を示す。R1は、炭素数1〜40、好ましくは1〜20、さらに好ましくは2〜5がよい。R2は、炭素数1〜40、好ましくは16〜30、さらに好ましくは18〜26がよい。
【0243】
次に代表的な化合物の例を以下に示す。
【0244】
【化9】
Figure 0004530246
【0245】
【化10】
Figure 0004530246
【0246】
上記化合物の添加量は、着色粒子全体に対し1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%、さらに好ましくは3〜15質量%である。
【0247】
着色粒子では、ミニエマルジョン重合法により樹脂粒子中に上記離型剤を内包させ、着色粒子とともに塩析、融着させて調製することが好ましい。
【0248】
(荷電制御剤)
着色粒子は、着色剤、離型剤以外に着色粒子用材料として種々の機能を付与することのできる材料を添加することができる。具体的には、荷電制御剤等が挙げられる。これらの成分は前述の塩析/融着段階で樹脂粒子と着色剤粒子と同時に添加し、着色粒子中に包含する方法、樹脂粒子自体に添加する方法等種々の方法で添加することができる。
【0249】
荷電制御剤は、種々の公知のもので、且つ水中に分散することができるものを使用することができる。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩或いはその金属錯体等が挙げられる。
【0250】
(外添剤)
本発明のトナーは、着色粒子そのままで使用してもよいが、流動性の改良やクリーニング性の向上等の目的で、いわゆる外添剤を着色粒子に添加して使用することができる。これら外添剤としては特に限定されるものでは無く、種々の無機微粒子、有機微粒子及び滑剤を使用することができる。
【0251】
外添剤として使用できる無機微粒子としては、従来公知のものを挙げることができる。具体的には、シリカ微粒子、チタン微粒子、アルミナ微粒子等を好ましく用いることができる。これら無機微粒子は疎水性であることが好ましい。
【0252】
シリカ微粒子の具体例としては、日本アエロジル株式会社製の市販品R−805、R−976、R−974、R−972、R−812、R−809、ヘキスト株式会社製のHVK−2150、H−200、キャボット株式会社製の市販品TS−720、TS−530、TS−610、H−5、MS−5等が挙げられる。
【0253】
チタン微粒子の具体例としては、例えば、日本アエロジル株式会社製の市販品T−805、T−604、テイカ株式会社製の市販品MT−100S、MT−100B、MT−500BS、MT−600、MT−600SS、JA−1、富士チタン株式会社製の市販品TA−300SI、TA−500、TAF−130、TAF−510、TAF−510T、出光興産株式会社製の市販品IT−S、IT−OA、IT−OB、IT−OC等が挙げられる。
【0254】
アルミナ微粒子の具体例としては、例えば、日本アエロジル株式会社製の市販品RFY−C、C−604、石原産業株式会社製の市販品TTO−55等が挙げられる。
【0255】
外添剤として使用できる有機微粒子としては、数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の球形の微粒子を挙げることができる。かかる有機微粒子の構成材料としては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、スチレン−メチルメタクリレート共重合体等のを挙げることができる。
【0256】
外添剤として使用できる滑剤としては、高級脂肪酸の金属塩を挙げることができる。かかる高級脂肪酸の金属塩の具体例としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸銅、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等のステアリン酸金属塩;オレイン酸亜鉛、オレイン酸マンガン、オレイン酸鉄、オレイン酸銅、オレイン酸マグネシウム等のオレイン酸金属塩;パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸銅、パルミチン酸マグネシウム、パルミチン酸カルシウム等のパルミチン酸金属塩;リノール酸亜鉛、リノール酸カルシウム等のリノール酸金属塩;リシノール酸亜鉛、リシノール酸カルシウム等のリシノール酸金属塩等が挙げられる。
【0257】
外添剤の添加量としては、着色粒子に対して0.1〜5質量%程度であることが好ましい。
【0258】
〈外添剤の添加工程〉
この工程は、乾燥処理された着色粒子に外添剤を添加してトナーとする工程である。
【0259】
外添剤を添加するために使用される装置としては、タービュラーミキサー、ヘンシエルミキサー、ナウターミキサー、V型混合機等の種々の公知の混合装置を挙げることができる。
【0260】
《着色粒子の分子量分布、分子量》
着色粒子は、分子量のピーク又は肩が100,000〜1,000,000、および1,000〜50,000に存在することが好ましく、さらにピーク又は肩が100,000〜1,000,000、25,000〜150,000及び1,000〜50,000に存在することがさらに好ましい。
【0261】
着色粒子の分子量は、100,000〜1,000,000の領域にピークもしくは肩を有する高分子量成分と、1,000から50,000未満の領域にピークもしくは肩を有する低分子量成分の両成分を少なくとも含有するものが好ましい。さらに好ましくは、ピーク分子量で15,000〜100,000の部分にピーク又は肩を有する中間分子量体のものを使用することが好ましい。
【0262】
又、着色粒子は、質量平均分子量で30,000〜100,000であるものが好ましい。
【0263】
着色粒子の分子量測定方法は、THF(テトラヒドロフラン)を溶媒としたGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による測定がよい。すなわち、測定試料0.5〜5mg、より具体的には1mgに対してTHFを1.0ml加え、室温にてマグネチックスターラー等を用いて撹拌を行い、充分に溶解させる。ついで、ポアサイズ0.45〜0.50μmのメンブランフィルターで処理した後に、GPCへ注入する。GPCの測定条件は、40℃にてカラムを安定化させ、THFを毎分1.0mlの流速で流し、1mg/mlの濃度の試料を約100μl注入して測定する。カラムは、市販のポリスチレンジェルカラムを組み合わせて使用することが好ましい。例えば、昭和電工株式会社製のShodexGPC KF−801、802、803、804、805、806、807の組合せや、東ソー株式会社製のTSKgelG1000H、G2000H、G3000H、G4000H、G5000H、G6000H、G7000H、TSKguard columnの組合せ等を挙げることができる。又、検出器としては、屈折率検出器(IR検出器)、或いはUV検出器を用いるとよい。試料の分子量測定では、試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて作成した検量線を用いて算出する。検量線作成用のポリスチレンとしては10点程度用いるとよい。
【0264】
《トナー(着色粒子)の粒径》
本発明のトナー(着色粒子)の粒径は、個数平均粒径で3〜10μmであることが好ましく、3〜8μmが更に好ましい。この粒径は、着色粒子の製造工程において、凝集剤(塩析剤)の濃度や有機溶媒の添加量、融着時間、重合体の組成等によって制御することができる。
【0265】
個数平均粒径が3〜10μmであることにより、定着工程において、飛翔して加熱部材に付着し定着オフセットを発生させる付着力の大きいトナー微粒子が少なくなり、又、転写効率が高くなってハーフトーンの画質が向上し、細線やドット等の画質が向上する。
【0266】
トナーの個数平均粒径は、「コールターカウンターTA−II」、「コールターマルチサイザー」(コールター株式会社製)、「レーザー回折式粒径測定装置SLAD1100」(島津製作所株式会社製)等を用いて測定することができる。
【0267】
本発明においては、「コールターマルチサイザー」を用い、粒度分布を出力するインターフェース(日科機株式会社製)、パーソナルコンピューターを接続して使用した。前記「コールターマルチサイザー」におけるアパーチャーとしては、100μmのものを用いて、2μm以上(例えば2〜40μm)のトナーの体積分布を測定して粒度分布および平均粒径を算出ずる。
【0268】
尚、トナーの粒径は、着色粒子に外添時を添加しないでトナーとして用いるときには着色粒子の粒径そのままであり、着色粒子に外添剤を添加してトナーを作製しても外添剤の粒径が非常に小さいため、着色粒子の粒径は変わらず着色粒子の粒径と同じ値である。
【0269】
《現像剤》
本発明のトナーは、一成分現像剤或いはは二成分現像剤として用いてもよい。
【0270】
一成分現像剤として用いる場合は、非磁性一成分現像剤、或いはトナー中に0.1〜0.5μm程度の磁性粒子を含有させ磁性一成分現像剤としたものが挙げられ、いずれも使用することができる。
【0271】
又、キャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。この場合は、キャリアの磁性粒子として、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から公知の材料等を用いることができるが、これらの中ではフェライト粒子が好ましい。上記磁性粒子の体積平均粒径は15〜100μmが好ましく、25〜80μmのものがより好ましい。
【0272】
キャリアの体積平均粒径の測定は、湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス」(シンパティック株式会社社製)により測定することができる。
【0273】
キャリアは、磁性粒子が更に樹脂により被覆(コーティング)されているもの、或いは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわゆる樹脂分散型キャリアも好ましく用いることができる。コーティング用の樹脂組成としては、特に限定は無いが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂或いはフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。又、樹脂分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず公知のものを使用することができ、例えば、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
【0274】
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明の様態はこれに限定されない。尚、下記文中「部」とは「質量部」を表す。
【0275】
実施例1
以下のようにして各実施例、比較例の中間層分散液を作製した。
【0276】
感光体1の作製
〈中間層(UCL)〉
中間層分散液の作製
ポリアミド樹脂(例示ポリアミドN−1) 1部
微粒子:酸化チタン(数平均一次粒径35nm、一次表面処理;シリカ・アル
ミナ処理、二次表面処理;メチルハイドロジェンポリシロキサン処理) 3部
イソプロピルアルコール 10部
ポリアミドN−1をイソプロピルアルコールで加温溶解後、定格濾過精度0.2μmのフィルターにて濾過後、酸化チタンを混合、該混合液を分散部分の構造がセラミックで表面加工されたサンドミル分散機で、分散時間10時間、バッチ式にて分散し中間層分散液を作製した。
【0277】
上記中間層分散液を同じ混合溶媒を用いて2倍に希釈し、一夜静置後に濾過(フィルター;日本ポール社製プロファイルスター絶対濾過精度:1.5μm、圧力;100kPa以下)し、洗浄済みの円筒状アルミニウム基体上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚2μmの中間層を形成した。
【0278】
乾燥後の中間層の体積抵抗は前記測定条件で2×1010Ω・cmあった。
〈電荷発生層(CGL)〉
電荷発生物質;チタニルフタロシアニン顔料A(図3のCu−Kα特性X線に
よるX線回折スペクトルを有し、DSCで、70〜150℃に吸熱ピークを有し
ない) 20g
ポリビニルブチラール(#6000−C、電気化学工業社製) 10g
酢酸t−ブチル 700g
4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン 300g
上記組成物を混合し、サンドミルを用いて分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を浸漬塗布法で塗布し、前記中間層の上に乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
【0279】
〈電荷輸送層(CTL)〉
電荷輸送剤(〔4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル〕−ジ−p−トリ
ルアミン) 75g
ポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ300:三菱ガス化学社製)100g
テトラヒドロフラン 600g
トルエン 150g
上記組成物を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚24μmの電荷輸送層を形成し感光体1を作製した。
【0280】
感光体2〜9の作製
中間層分散液のポリアミド樹脂、微粒子及びその表面処理と粒径、及び溶剤及び電荷発生層のチタニルフタロシアニン顔料を表1のように変更した他は、感光体1の作製と同様にして、それぞれ感光体2〜9を作製した(但し、感光体6の中間層乾燥膜厚は0.6μmに形成した)。
【0281】
これら感光体2〜9の中間層の体積抵抗は、前記測定条件下で0.5×1010〜6×1010Ω・cmであった。
【0282】
尚、表1中、1次処理欄に記載のものは1次処理時の酸化チタン粒子表面に析出した物質であり、2次処理欄に記載のものは2次処理時に用いた物質を示す。
【0283】
電荷発生物質の70〜150℃の吸熱ピークの検出
表1中の電荷発生物質の70〜150℃の吸熱ピークの検出は前記した条件で、室温(24℃)から170℃まで昇温し測定した。
【0284】
測定機:島津製作所「島津熱流速示差走査熱量計DSC−50」を用いて測定した。
【0285】
又、表1中の中間層に用いる樹脂の融解熱、吸水率の測定は以下のようにして行った。
【0286】
融解熱の測定条件
測定機:島津製作所「島津熱流速示差走査熱量計DSC−50」を用いて測定した。
【0287】
測定条件:測定試料を上記測定機に設定し、室温(24℃)から測定開始、200℃迄5℃/分で昇温し、次いで室温まで5℃/分で冷却する。これを2回連続で行い、2回めの昇温時の融解による吸熱ピーク面積より融解熱を算出する。
【0288】
吸水率の測定条件
測定対象の試料を70〜80℃で3〜4時間で十分に乾燥させ、その質量を精密に秤量する。次に、20℃に維持したイオン交換水に試料を投入し、一定時間経過後に引き上げ試料表面の水を清潔な布で拭き取り、質量を測定する。以上の操作を質量増が飽和するまで繰り返し、その結果得られた試料の増加質量(増加分)を初期の質量で徐した値を吸水率とした。
【0289】
【表1】
Figure 0004530246
【0290】
表中、電荷発生物質の欄のAは図3のX線回折スペクトルのチタニルフタロシアニン顔料、Bは図4のX線回折スペクトルのチタニルフタロシアニン顔料、Yは図7のX線回折スペクトルのチタニルフタロシアニン顔料を示す。
【0291】
又、炭素数が7以上の単位構造の比率とは、繰り返し単位構造のアミド結合間の炭素数が7以上の繰り返し単位構造の比率(モル%)を示す。
【0292】
本発明に用いるトナー及び該トナーを用いた現像剤を作製した。
《着色粒子1の調製》
(ラテックス(1HML)の調製)
〈1:核粒子の調製(第1段重合)〉
攪拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5000mlのセパラブルフラスコに、アニオン系界面活性剤A(C1021(OCH2CH22OSO3Na)4.0gをイオン交換水3040gに溶解した界面活性剤溶液(水系媒体)を仕込み、窒素気流下230rpmの攪拌速度で攪拌しながら、内温を80℃に昇温した。
【0293】
この界面活性剤溶液に、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)10.0gをイオン交換水400gに溶解した開始剤溶液を添加し、温度を75℃とした後、スチレン528g、n−ブチルアクリレート204g、メタクリル酸68.0g、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル24.4gからなる単量体混合液を1時間かけて滴下し、この系を75℃にて2時間にわたり加熱、攪拌することにより重合(第1段重合)を行い、ラテックス(高分子量樹脂からなる樹脂粒子の分散液)を調製した。これを「ラテックス(1H)」とする。
【0294】
〈2:中間層の形成(第2段重合)〉
攪拌装置を取り付けたフラスコ内において、スチレン95.0g、n−ブチルアクリレート36.0g、メタクリル酸9.0g、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル0.59gからなる単量体混合液に、離型剤として前記例示化合物19)の70gを添加し、90℃で加温、溶解して単量体溶液1を調製した。
【0295】
次いで、上記アニオン系界面活性剤Aの1.0gを、イオン交換水1560mlに溶解した界面活性剤溶液を98℃に加熱し、この界面活性剤溶液に、核粒子の分散液である前記「ラテックス(1H)」を固形分換算で28g添加した後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス(CLEARMIX)」(エム・テクニック株式会社製)により、上記調製した単量体溶液1を8時間混合分散し、均一な分散粒子径(284nm)を有する乳化粒子(油滴)を含む乳化液を調製した。
【0296】
次いで、この乳化液に重合開始剤(KPS)5.0gをイオン交換水200mlに溶解した開始剤溶液とイオン交換水750mlとを添加し、この系を98℃にて12時間にわたり加熱攪拌することにより重合(第2段重合)を行い、ラテックス(高分子量樹脂からなる樹脂粒子の表面が中間分子量樹脂により被覆された構造の複合樹脂粒子の分散液)を得た。これを「ラテックス(1HM)」とする。
【0297】
上記「ラテックス(1HM)」を乾燥し、走査型電子顕微鏡で観察したところ、ラテックスに取り囲まれなかった例示化合物19)を主成分とする粒子(400〜1000nm)が観察された。
【0298】
〈3:外層の形成(第3段重合)〉
上記調製した「ラテックス(1HM)」に、重合開始剤(KPS)6.8gをイオン交換水265mlに溶解した開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下で、スチレン249g、n−ブチルアクリレート88.2g、メタクリル酸19.4g、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル7.45gからなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱攪拌することにより重合(第3段重合)を行った後、28℃まで冷却し、ラテックス(高分子量樹脂からなる中心部と、中間分子量樹脂からなる中間層と、低分子量樹脂からなる外層とを有し、中間層に離型剤として例示化合物19)が含有されている複合樹脂粒子の分散液)を得た。このラテックスを「ラテックス(1HML)」とする。
【0299】
(ラテックス(2L)の調製)
攪拌装置を取り付けたフラスコ内に、重合開始剤(KPS)14.8gをイオン交換水400mlに溶解した開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下で、スチレン600g、n−ブチルアクリレート190g、メタクリル酸30.0g、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル20.8gからなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱攪拌することにより重合を行った後、28℃まで冷却し、ラテックス(低分子量樹脂からなる樹脂粒子の分散液)を得た。このラテックスを「ラテックス(2L)」とする。
【0300】
この「ラテックス(2L)」を構成する樹脂粒子は、11,000に分子量ピークを有するものであり、又、この樹脂粒子の質量平均粒径は128nmであった。
【0301】
(着色剤分散液(1)の調製)
アニオン界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム)59.0gをイオン交換水1600mlに撹拌溶解し、この溶液を撹拌しながら、カーボンブラック420.0gを徐々に添加し、次いで分散機「クレアミックス」(エムーテクニック株式会社製)を用いて分散処理することにより、着色剤を分散した「着色剤分散液(1)」を調製した。
【0302】
(凝集・融着工程)
前記調製した「ラテックス(1HML)」420.7g(固形分換算)と、イオン交換水900gと、上記調製した「着色剤分散液(1)」200gとを、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、攪拌装置を取り付けた反応容器(四つ口フラスコ)に入れ攪拌した。容器内の温度を30℃に調整した後、この溶液に5モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを9.0に調整した。
【0303】
次いで、塩化マグネシウム・6水和物の12.1gをイオン交換水1000mlに溶解した水溶液を、攪拌下で30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この水溶液を60分間かけて90℃まで昇温し、粒子の成長を開始した。その状態で、「コールターカウンターTA−II」にて会合粒子の粒径を測定し、体積平均粒径が5.0μmになった時点で、停止剤として塩化ナトリウムの40.2gをイオン交換水1000mlに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させた。さらに、熟成処理として、液温度98℃にて2時間にわたり加熱攪拌することにより融着を継続させた。その後、8℃/分の条件で30℃まで冷却した。
【0304】
(シェリング工程)
上記により、凝集・融着を行った粒子に、前記調製した「ラテックス(2L)」96gを添加し、3時間に亘り加熱、攪拌を継続し、「ラテックス(1HML)」の凝集粒子表面に「ラテックス(2L)」をシェリングさせた。次いで、塩化ナトリウム40.2gを添加し、8℃/分の降温条件で30℃まで冷却し、次いで、塩酸を添加してpHを2.0に調整して、攪拌を停止した。
【0305】
以上のようにしてシェリングした融着粒子を濾過し、次いで、遠心分離を行いながらイオン交換水で洗浄処理して、「含水ケーキ(1)」を得た。尚、前記「含水ケーキ(1)」の水分量は48質量%になるよう遠心分離機の条件を設定した。
【0306】
(乾燥工程)
このようにして得られた「含水ケーキ(1)」10kgを連続瞬間気流乾燥機「フラッシュジェットドライヤー、型式:5cm」(セイシン企業株式会社製)を使用して乾燥処理(1次乾燥)を行った。ここに、連続瞬間気流乾燥機の入口温度を120℃、出口温度を55℃、風量を2Nm3/min(「Nm3」は室温換算の体積を表す。以下同じ。)に設定した。又、連続瞬間気流乾燥機から排出される着色粒子の水分が5質量%以下になるように、排出される着色粒子の水分を逐次測定し、この測定値をフィードバックして、「含水ケーキ(1)」の供給量(処理量)を5〜20kg/時間の範囲で制御した。この乾燥処理(1次乾燥)に要した時間は90分間であり、乾燥処理後の着色粒子の水分量を測定したところ1.0質量%(30℃80%RH)であった。
【0307】
次いで、乾燥処理(1次乾燥)された水分量が1.0質量%(30℃80%RH)の着色粒子を、「振動流動乾燥機」(中央化工機株式会社製)を用い、乾燥温度55℃で、水分量が0.66質量%(30℃80%RH)となるまで後乾燥処理(2次乾燥)を行い、「着色粒子1」を調製した。
【0308】
このようにして調製された「着色粒子1」の体積平均粒径は6.4μm、当該「着色粒子1」を構成する樹脂の質量平均分子量は55,000、当該樹脂のガラス転移温度(Tg)は57℃、当該樹脂の軟化点は125℃であった。
【0309】
《着色粒子2の調製》
上記「着色粒子1」の調製において、連続瞬間気流乾燥機「フラッシュジェットドライヤー、型式:5cm」の出口温度を55℃から65℃に変更した以外は同様にして「着色粒子2」を調製した。
【0310】
《着色粒子3の調製》
上記「着色粒子1」の調製において、連続瞬間気流乾燥機「フラッシュジェットドライヤー、型式:5cm」の出口温度を55℃から47℃に変更した以外は同様にして「着色粒子3」を調製した。
【0311】
《着色粒子4の調製》
上記「着色粒子1」の調製において、連続瞬間気流乾燥機「フラッシュジェットドライヤー、型式:5cm」の出口温度を55℃から35℃に変更した以外は同様にして「着色粒子4」を調製した。
【0312】
《着色粒子5の調製》
上記「着色粒子1」の調製において、連続瞬間気流乾燥機「フラッシュジェットドライヤー、型式:5cm」の出口温度を55℃から42℃に変更した以外は同様にして「着色粒子5」を調製した。
【0313】
《着色粒子6の調製》
上記「着色粒子1」の調製において、連続瞬間気流乾燥機「フラッシュジェットドライヤー、型式:5cm」の出口温度を55℃から37℃に変更した以外は同様にして「着色粒子6」を調製した。
【0314】
《着色粒子7の調製》
上記「着色粒子1」の調製において、連続瞬間気流乾燥機「フラッシュジェットドライヤー、型式:5cm」の乾燥処理に要した時間を90分から60分に変更した以外は同様にして「着色粒子7」を調製した。
【0315】
《着色粒子8の調製》
上記「着色粒子1」の調製において、連続瞬間気流乾燥機「フラッシュジェットドライヤー、型式:5cm」の乾燥処理に要した時間を90分から45分に変更した以外は同様にして「着色粒子8」を調製した。
【0316】
《着色粒子9の調製》
上記「着色粒子1」の調製において、連続瞬間気流乾燥機「フラッシュジェットドライヤー、型式:5cm」の乾燥処理に要した時間を90分から30分に変更した以外は同様にして「着色粒子9」を調製した。
【0317】
表2に、含水ケーキの水分量、1次乾燥条件、2次乾燥条件、それぞれ処理後の水分量、体積平均粒径を示す。
【0318】
尚、トナー(着色粒子)の体積平均粒径は、「コールターマルチサイザー」(コールター株式会社製)を使用して測定した値である。
【0319】
【表2】
Figure 0004530246
【0320】
《トナーの調製》
上記で調製した「着色粒子1〜9」に、それぞれ疎水性シリカ(数平均一次粒子径:12nm、疎水化度:68)を1.0質量%及び疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径:20nm、疎水化度:63)を1.2質量%添加し、ヘンシェルミキサーにより混合して、「トナー1〜9」を調製した。
【0321】
表3にトナー1〜9の高温高湿(30℃80%RH)の飽和含水量を示す。
【0322】
【表3】
Figure 0004530246
【0323】
《現像剤の調製》
次いで、上記で調製した各トナーに対して、シリコーン樹脂を被覆した体積平均粒子径60μmのフェライトキャリアを混合し、それぞれトナー濃度が6%の「現像剤1〜9」を調製した。
【0324】
《評価》
上記感光体を図1の構造を基本的に有するコニカ製Sitios7040デジタル複写機改造機(スコロトロン帯電器、半導体レーザ像露光器、反転現像手段を有する)に各感光体、現像剤(現像剤No.=トナーNo.)、露光スポット面積を表4のように組み合わせ、高温高湿(30℃80%RH)下で、画素率8%の文字及びハーフトーンの混在した画像を連続してA4紙2万枚プリントを行い評価した。評価項目、評価基準を下記に示す。又評価結果を表4に示す。
【0325】
評価項目と評価基準
「ドットの再現性」
画像を構成するドット再現性を100倍の拡大鏡を覗いて評価した。
【0326】
◎:画像ドットの大きさが露光スポット面積の±30%未満でそれぞれ独立に再現されている(良好)
○:画像ドットの大きさが露光スポット面積の30〜60%増加又は減少し、それぞれ独立に再現されている(実用性があるレベル)
×:画像ドットの大きさが露光スポット面積の60%を越えて増加又は減少し、部分的に画像ドットがぼけたり、消失したり、連結したりしている(実用上問題のレベル)
画像むら
画像むら:前記デジタル複写機を高温高湿下(HH:30℃、80%RH)に24hr放置後、低湿低温下(LL:10℃、20RH%)に置き、30分後、コピーした。文字画像とハーフトーン画像のオリジナル画像をコピーし、発生した残像や黒帯状の画像の濃度差(ΔHD=最大濃度−最小濃度)で判定
◎:残像や黒帯状の画像の濃度差ΔHDが0.02未満(良好)
○:残像や黒帯状の画像の濃度差ΔHDが0.02〜0.04(実用上問題なし)
△:残像や黒帯状の画像の濃度差ΔHDが0.05〜0.06(実用性再検討要のレベル)
×:残像や黒帯状の画像の濃度差ΔHDが0.07以上(実用上問題あり)
「周期性の画像欠陥」
感光体の周期と一致した画像欠陥(黒ポチや白ヌケ又は線状の画像欠陥として発生する)が発生する
評価基準は
◎:明瞭な周期性の画像欠陥の発生がほとんど見られない(黒ポチの場合は3個/A4以下、線状の場合は濃度差が0.02以内:良好)
○:明瞭な周期性の画像欠陥の発生が実用性の範囲内(黒ポチの場合は4〜10個/A4以下、線状の場合は濃度が0.03〜0.04:実用性があるレベル)
△:周期性の画像欠陥の発生があり、実用性の再検討を要する範囲(黒ポチの場合は11〜20個/A4以下、線状の場合は濃度が0.05〜0.06:実用性再検討要のレベル)
×:明瞭な周期性の画像欠陥の発生が多発(黒ポチの場合は21個/A4以上、線状の場合は濃度が0.07以上:実用上問題のレベル)
階調性の評価
上記評価条件を常温常湿(20℃、60%RH)環境に変更し、白画像から黒ベタ画像まで60の階調段差を持つオリジナル画像を複写し、階調性を評価した。評価は階調段差の画像を十分な昼光条件下で目視評価し、有意性のある階調段差の合計段差数で評価した。
【0327】
◎:階調性が41段差以上(良好)
○:階調性が21〜40段差(実用上問題なし)
△:階調性が11〜20段差(実用性の再検討要:階調性が重視されない画質では実用性あり)
×:階調性が10段差以下(実用上問題あり)
鮮鋭性の評価
画像の鮮鋭性は、線画像の解像性で評価した。下記の判断基準で評価した。
【0328】
◎:線画像の解像性が16本/mm以上を達成している(良好)
○:線画像の解像性が10〜15本/mmを達成している(実用上問題なし)
△:線画像の解像性が5〜9本/mm(高解像性の画像としては不適)
×:線画像の解像性が4本/mm以下(実用上、問題あり)
評価結果を表4に示す。
【0329】
その他の評価条件
感光体の帯電条件:非画像部の電位は、電位センサで検知し、フィードバック制御できるようにし、その制御可能範囲は−500V〜−900Vである。
【0330】
像露光光:半導体レーザ(波長:680nm)
露光条件
露光部電位を−50V〜−150Vにする露光量に設定。
【0331】
露光ビーム:表4に記載のようにスポット面積を変化させた。
現像条件:現像剤は前記した現像剤1〜9を用いた。又、現像方式は反転現像で行った。
【0332】
【表4】
Figure 0004530246
【0333】
表4より、示差熱分析において70〜150℃の間に吸熱ピークを有しないチタニルフタロシアニン顔料を含有する電荷発生層及び該電荷発生層上に電荷輸送層を有する有機感光体と30℃80%RHの飽和含水量が0.1〜2.5質量%であるトナーを併用した組み合わせNo.1〜8及び10〜19は、Y型顔料を含有する本発明外の感光体を用いた組み合わせNo.9に比し、画像むらの改善効果が著しく、その結果鮮鋭性も改善されている。一方、飽和水分量が2.5質量%より大きいトナー8、9を用いた組み合わせNo.20、21はドット再現性が劣化し、画像むら、周期性の画像欠陥の評価も劣っており、その結果鮮鋭性も十分でない。これは飽和含水量が高いトナーを用いると、感光体も含水量が高くなり、静電潜像がぼけ、感度や帯電性の変化も発生し、画像ボケも発生したと思われる。
【0334】
実施例2
感光体10の作製
前記実施例1の感光体1のAのチタニルフタロシアニン顔料を以下のように変更した以外は、同様にして感光体10を作製した。
【0335】
Aのチタニルフタロシアニン顔料をCu−Kα特性X線によるX線回折スペクトルで、ブラッグ角(2θ±0.2°)7.4°、16.6°、25.5°、28.3°の位置に回折ピークを有するクロルガリウムフタロシアニン顔料C(70〜150℃の間に吸熱ピークなし)に変更
この感光体10を感光体1に変えて用いた他は表4の組み合わせNo.1と同様の組み合わせを作製し、実施例1と同様な評価を行った。その結果、全ての評価項目で良好な結果を得られた。
【0336】
実施例3
感光体11の作製
前記実施例1の感光体1のAのチタニルフタロシアニン顔料を以下のように変更した以外は、同様にして感光体11を作製した。
【0337】
Aのチタニルフタロシアニン顔料をCu−Kα特性X線によるX線回折スペクトルで、ブラッグ角(2θ±0.2°)7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°、28.1°の位置に回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料D(70〜150℃の間に吸熱ピークなし)に変更
この感光体11を感光体1に変えて用いた他は表4の組み合わせNo.1と同様の組み合わせを作製し、実施例1と同様な評価を行った。その結果、全ての評価項目で良好な結果を得られた。
【0338】
実施例4
感光体12の作製
前記実施例1の感光体1のAのチタニルフタロシアニン顔料を以下のように変更した以外は、同様にして感光体12を作製した。
【0339】
Aのチタニルフタロシアニン顔料をCu−Kα特性X線によるX線回折スペクトルのブラッグ角(2θ±0.2°)で、12.4に最大ピークを有するベンズイミダゾールペリレン顔料E(70〜150℃の間に吸熱ピークなし)に変更
この感光体12を感光体1に変えて用いた他は表4の組み合わせNo.1と同様の組み合わせを作製し、実施例1と同様な評価を行った。その結果、全ての評価項目で良好な結果を得られた。
【0340】
【発明の効果】
本発明の有機感光体を用いることにより、水分含有量が多いトナーを用いても高画質のデジタル画像を形成でき、画像不良を伴わない良好な電子写真画像を提供することが出来る。又、該有機感光体と上記トナーを併用し、良好な電子写真画像を形成する画像形成方法及び画像形成装置を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法の1例としての画像形成装置の断面図である。
【図2】70〜150℃の間の示差熱分析の吸熱ピークを示す図である。
【図3】ブラッグ角(2θ±0.2°)で、最大回折ピークが26.3°、且つ9.3°、10.6°、13.2°、15.1°及び20.8°に強い回折ピークを有するチタニルフタロシアニン顔料のX線回折スペクトルの図である。
【図4】ブラッグ角(2θ±0.2°)で、7.5°、10.3°、12.3°、16.3°、18.4°、22.6°、24.5°、25.3°及び28.7°に強い回折ピークを有するチタニルフタロシアニン顔料のX線回折スペクトルの図である。
【図5】本発明に使用することのできる気流乾燥機の一例を示す説明図である。
【図6】連続式の乾燥処理を行うためのプラントの一例を示す説明図である。
【図7】Y型チタニルフタロシアニン顔料のX線回折スペクトルの図である。
【符号の説明】
50 感光体ドラム(又は感光体)
51 帯電前露光部
52 帯電器
53 像露光器
54 現像器
541 現像スリーブ
542 搬送量規制部材
543、544 現像剤攪拌搬送部材
547 電位センサー
57 給紙ローラー
58 転写電極
59 分離電極(分離器)
60 定着装置
61 排紙ローラー
62 クリーニング器[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention is used in the field of electrophotographic copying machines and printers.PaintingThe present invention relates to an image forming method and an image forming apparatus.
[0002]
[Prior art]
With regard to electrophotographic image forming methods, digital image forming has become the mainstream due to recent advances in digital technology. The digital image forming method is based on visualizing a small dot image of one pixel such as 400 dpi (dpi: number of dots per 2.54 cm), and the high image quality that faithfully reproduces these small dot images. Technology is required.
[0003]
As a method for forming an electrostatic latent image of a small dot image, a technique has been developed in which a fine electrostatic latent image is formed on an organic photoreceptor using an exposure light source with a small spot diameter to form a fine digital image. ing. For example, the spot diameter is 4000 μm2A method of forming a high-definition electrostatic latent image on an organic photoreceptor using the following light source is known (Patent Document 1).
[0004]
As one of the high image quality technologies that faithfully visualizes this high-definition electrostatic latent image, studies are underway to reduce the particle size of the toner and to make the particle size distribution, shape distribution, etc. monodisperse. In recent years, polymerization toners (also referred to as polymerization toners) have been actively developed as methods for producing toners suitable for the above.
[0005]
As polymerized toners, for example, suspension polymerization type toners and emulsion association (aggregation) type toners are known, and emulsion association type toners are preferable in terms of easy shape control. However, since all of these polymerized toner production methods use a water-soluble solvent, it is easy to produce a toner with a large amount of residual image water. When an electrostatic latent image is visualized using such toner, a dot latent image is formed. There is a problem that the image is easily blurred, a high-quality dot image is not realized, and image blur is likely to occur. This phenomenon is thought to be because the moisture of the polymerized toner moves to the photoconductor, affects the charging or sensitivity characteristics of the photoconductor, and blurs the electrostatic latent image.
[0006]
As one of high image quality technologies that faithfully visualize high-definition electrostatic latent images using toner with a high water content, a toner with a saturated water content in a 30 ° C. and 80% RH environment and a surface layer of siloxane An image forming method using an organic photoreceptor containing a photopolymer has been proposed (Patent Document 2). This image forming method is effective in improving image blur when a siloxane-based resin is used for the organic photoreceptor, but is not sufficient when no siloxane-based resin is used.
[0007]
On the other hand, in order to form an accurate electrostatic latent image by the small-diameter spot exposure method as described above, a highly sensitive organic photoreceptor (hereinafter, the organic photoreceptor is also simply referred to as a photoreceptor) is required. Examples of high-sensitivity organic photoreceptors developed so far include Y-type titanyl phthalocyanine pigments having a maximum peak at 27.2 ± 0.2 ° with a Bragg angle 2θ in a powder X-ray diffraction spectrum (hereinafter simply referred to as Y An organic photoreceptor using a type pigment is also in practical use (Non-patent Document 1).
[0008]
However, when a high-definition dot latent image is formed on a high-sensitivity organic photoconductor using the Y-type pigment and a toner image is formed with a developer using the above-described polymerized toner, image blurring often occurs at the same time. As a result, a fine dot image is not reproduced in a part of the image, band-like unevenness occurs, and the image quality is remarkably deteriorated. The strip-like unevenness often occurs after image formation is temporarily stopped, and a change in sensitivity appears on the photoconductor in the portion where the photoconductor is in contact with the toner when the image is stopped, for example, in the vicinity of the cleaning blade. This seems to be due to the appearance of unevenness.
[0009]
For example, image irregularities are likely to occur when an image is produced in the morning after it is stopped at night at high temperature and high humidity while the photosensitive member and the cleaning blade with the toner adhered are stopped. In particular, it tends to occur when polymerized toner is used as the toner. The polymerized toner is produced by dispersing the raw material in a water-soluble solvent, so that the water content is high, and the sensitivity change of the photoconductor is likely to occur at the part where the polymerized toner is attached.
[0010]
Furthermore, in the production of high-definition digital images, periodic image defects (black spots, white spots, etc.) caused by the organic photoreceptor tend to be amplified during the development process. There is a demand for fewer defects.
[0011]
[Patent Document 1]
JP-A-8-272197
[0012]
[Patent Document 2]
JP 2001-42555 A
[0013]
[Non-Patent Document 1]
Journal of Electrophotographic Society, 29 (3), 250 (1990)
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves the problems of the prior art as described above, and even when a polymer toner having a high water content is used, an accurate dot-shaped electrostatic latent image is formed on the photoreceptor, and image blurring occurs. An organic photoreceptor, an image forming method, and an image forming apparatus capable of preventing the occurrence of image unevenness, periodic image defects, and the like and producing an electrophotographic image having excellent sharpness.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present inventors form an accurate dot-like electrostatic latent image even when using a toner having a high water content, and in order to form a good electrophotographic image in which the above-described image defects are prevented, By using an organic photoreceptor using a pigment that does not have an endothermic peak between 70 ° C. and 150 ° C. as a charge generation material in differential thermal analysis, and forming a dot-like electrostatic latent image on the organic photoreceptor, We have found what can be achieved and have completed the present invention. Further, the inventors have found that it is more effective to use such an organic photoreceptor and a polymerized toner having a water content within a specific range, and completed the present invention.
[0016]
  The object of the present invention is achieved by having the following configuration.
[0025]
  1. A dot-shaped electrostatic latent image is formed on the photoconductor, and the electrostatic latent image is converted into a digital image.
In an image forming method having a developing step for visualizing the photosensitive member, the photosensitive member is placed on a conductive support.In orderAn intermediate layer, a charge generation layer, and a charge transport layer, wherein the intermediate layer has inorganic particles and a water absorption of 5% by mass or less, and has a repeating unit structure of 7 to 30 carbon atoms between amide bonds. 60-100 mol%The repeating unit structure of the following general formula (2) and the followingGeneral formula (3)Having a repeating unit structure ofAlcohol-soluble polyamideConsist ofThe charge generation layer is an organic photoreceptor containing a titanyl phthalocyanine pigment having no endothermic peak between 70 and 150 ° C. in differential thermal analysis, and the charge transport layer contains a polycarbonate binder resin, An image forming method, wherein the developing step comprises a polymerized toner having a saturated water content of 0.3 to 2.5% by mass in an environment of 30 ° C. and 80% RH.
[Chemical A]
Figure 0004530246
In general formula (2), R 1 Represents a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, X represents a substituted or unsubstituted alkylene group, a group containing a divalent cycloalkane, a divalent aromatic group and a mixed structure thereof, and l represents a natural number. Show.
[Chemical B]
Figure 0004530246
  In general formula (3), R2, R3Represents each hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, Y and Z represent each substituted or unsubstituted alkylene group, a group containing a divalent cycloalkane, a divalent aromatic group, and a mixed structure thereof, m and n represent natural numbers.
[0026]
  2. AboveTitanyl phthalocyanineThe pigment is an X-ray diffraction spectrum by Cu-Kα characteristic X-ray, and is a titanyl phthalocyanine pigment having remarkable diffraction peaks at Bragg angles (2θ ± 0.2 °) of 9.3 ° and 26.2 °. 2. The image forming method according to 1 above.
[0027]
  3. AboveTitanyl phthalocyanineThe pigment is an X-ray diffraction spectrum by Cu-Kα characteristic X-ray, and Bragg angles (2θ ± 0.2 °) are 9.3 °, 10.6 °, 13.2 °, 15.1 °, 15.7 °, Titanyl with pronounced diffraction peaks at 16.1, 20.8, 23.3, 26.3, 27.1 and the maximum diffraction peak at 9.3 or 26.2 3. The image forming method as described in 2 above, which is a phthalocyanine pigment.
[0028]
  4). AboveTitanyl phthalocyanineThe pigment is an X-ray diffraction spectrum by Cu-Kα characteristic X-ray and is a titanyl phthalocyanine pigment having remarkable diffraction peaks at Bragg angles (2θ ± 0.2 °) of 7.5 ° and 28.7 °. 2. The image forming method according to 1 above.
[0029]
  5. AboveTitanyl phthalocyanineThe pigment is an X-ray diffraction spectrum by Cu-Kα characteristic X-ray, and the Bragg angles (2θ ± 0.2 °) are 7.5 °, 22.6 °, 24.5 °, 25.4 °, and 28.7 °. 5. The image forming method as described in 4 above, which is a titanyl phthalocyanine pigment having a remarkable diffraction peak and having a maximum diffraction peak at 7.5 ° or 28.7 °.
[0033]
  6). Exposure means for forming a dot-shaped electrostatic latent image on the photoreceptor, and the electrostatic latent image
In an image forming apparatus having a developing means for visualizing a digital image, the photoconductor is placed on a conductive support.In orderAn intermediate layer, a charge generation layer, and a charge transport layer, wherein the intermediate layer has inorganic particles and a water absorption of 5% by mass or less, and has a repeating unit structure of 7 to 30 carbon atoms between amide bonds. 60-100 mol%The repeating unit structure of the following general formula (2) and the followingGeneral formula (3)Having a repeating unit structure ofAlcohol-soluble polyamideConsist ofThe charge generation layer is an organic photoreceptor containing a titanyl phthalocyanine pigment having no endothermic peak between 70 and 150 ° C. in differential thermal analysis, and the charge transport layer contains a polycarbonate binder resin, An image forming apparatus, wherein the developing means contains a polymerized toner having a saturated water content of 0.3 to 2.5% by mass in an environment of 30 ° C. and 80% RH.
[C]
Figure 0004530246
In general formula (2), R 1 Represents a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, X represents a substituted or unsubstituted alkylene group, a group containing a divalent cycloalkane, a divalent aromatic group and a mixed structure thereof, and l represents a natural number. Show.
[Chemical D]
Figure 0004530246
  In general formula (3), R2, R3Represents each hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, Y and Z represent each substituted or unsubstituted alkylene group, a group containing a divalent cycloalkane, a divalent aromatic group, and a mixed structure thereof, m and n represent natural numbers.
[0034]
  The present inventionPaintingSince the image forming method and the image forming apparatus have the above-described configuration, image defects such as image unevenness and periodic image defects such as black spots do not occur, and a good dot image is generated and sharpness is good. An electrophotographic image can be obtained. That is, by using a pigment that does not have an endothermic peak between 70 and 150 ° C. in differential thermal analysis as a charge generation material, even if a polymer toner having a high water content is used, blurring of dot images is prevented, and black spots, etc. Thus, it is possible to prevent the periodic image defects and image unevenness and to form an electrophotographic image with good sharpness. Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0035]
First, an image forming method and an image forming apparatus according to the present invention will be described.
FIG. 1 is a cross-sectional view of an image forming apparatus as an example of the image forming method of the present invention.
[0036]
In FIG. 1, reference numeral 50 denotes a photosensitive drum (photosensitive member) which is an image bearing member, and is a photosensitive member of the present invention in which an organic photosensitive layer is coated on the drum, which is grounded and rotated clockwise. Reference numeral 52 denotes a scorotron charger, which uniformly charges the circumferential surface of the photosensitive drum 50 by corona discharge. Prior to the charging by the charger 52, the peripheral surface of the photosensitive member may be discharged by performing exposure by the pre-charging exposure unit 51 using a light emitting diode or the like in order to eliminate the history of the photosensitive member in the previous image formation.
[0037]
After uniform charging of the photoreceptor, image exposure based on the image signal is performed by an image exposure device (exposure means, exposure step) 53. The image exposure unit 53 in this figure uses a laser diode (not shown) as an exposure light source. Scanning on the photosensitive drum is performed by light whose optical path is bent by the reflection mirror 532 through the rotating polygon mirror 531 and the fθ lens, and an electrostatic latent image is formed.
[0038]
In the image forming method of the present invention, when an electrostatic latent image is formed on a photoreceptor, image exposure is performed with a spot area of 2000 μm.2It is preferable to use the following exposure beam. Even when such small-diameter beam exposure is performed, the organic photoreceptor of the present invention can faithfully form an image corresponding to the spot area. A more preferable spot area is 100 to 800 μm.2It is. As a result, an electrophotographic image having a high gradation can be achieved at 800 dpi or more.
[0039]
The spot area of the exposure beam is a light intensity distribution plane appearing on the cut surface when the exposure beam is cut along a plane perpendicular to the beam, and the light intensity is 1 / e of the maximum peak intensity.2It means the area corresponding to the above region.
[0040]
Examples of the light beam used include a scanning optical system using a semiconductor laser, and a solid state scanner such as an LED or a liquid crystal shutter. The light intensity distribution includes a Gaussian distribution and a Lorentz distribution, but 1 / e of each peak intensity.2The area up to is the spot area.
[0041]
The dot-like electrostatic latent image of the present invention means that the electrostatic latent image is intermittently formed using the beam exposure light source as described above, and the dot shape is not limited. Further, when forming the electrostatic latent image of the dots, the dot size may be changed by changing the exposure time.
[0042]
The electrostatic latent image is then developed using a developing device (developing means) 54 in a development process. A developing device 54 containing a developer composed of toner and carrier is provided on the periphery of the photosensitive drum 50, and development is performed by a developing sleeve 541 that contains a magnet and rotates while holding the developer. The inside of the developing device 54 is composed of developer agitating / conveying members 544 and 543, a conveying amount regulating member 542, and the like, and the developer is agitated and conveyed and supplied to the developing sleeve. Controlled by member 542. The amount of the developer transported varies depending on the linear velocity and the specific gravity of the applied organic electrophotographic photoreceptor, but is generally 20 to 200 mg / cm.2Range.
[0043]
Developers include, for example, a carrier in which ferrite is used as a core and an insulating resin is coated around it, colored particles made of a styrene acrylic resin as a main material, such as a carbon black or the like, a charge control agent, and a low molecular weight polyolefin, The toner is externally added with titanium oxide or the like, and the developer is transported to the development zone with the layer thickness regulated by the transport amount regulating member, and development is performed. At this time, development is usually performed by applying a DC bias voltage to the developing sleeve 541 and, if necessary, an AC bias voltage. Further, the developer is developed in contact with or not in contact with the photoreceptor.
[0044]
As the digital image development method of the present invention, a reversal development method mainly used for digital image formation is preferably used. This reversal development method forms a latent image on a photosensitive member, and thus image exposure is a development method in which image portions such as characters and figures are exposed and the exposed portions are visualized as toner images by development.
[0045]
Next, the recording paper P is fed to the transfer area by the rotation operation of the paper feed roller 57 when the transfer timing is ready.
[0046]
In the transfer area, a transfer electrode (transfer device) 58 is pressed against the peripheral surface of the photosensitive drum 50 in synchronization with the transfer timing, and the fed recording paper P is sandwiched and transferred.
[0047]
Next, the recording paper P is neutralized by a separation electrode (separator) 59 brought into a pressure contact state almost simultaneously with the transfer roller, separated by the peripheral surface of the photosensitive drum 50, conveyed to the fixing device 60, and pressed against the heat roller 601. After the toner is welded by heating and pressurizing the roller 602, the toner is discharged to the outside of the apparatus via the discharge roller 61. The transfer electrode 58 and the separation electrode 59 are retracted away from the peripheral surface of the photosensitive drum 50 after the recording paper P has passed to prepare for the next toner image formation.
[0048]
On the other hand, after the recording paper P is separated, the photosensitive drum 50 is subjected to removal and cleaning of residual toner by pressure contact of the blade 621 of the cleaning device 62, and after receiving charge removal by the pre-charge exposure unit 51 and charging by the charger 52 again. The image forming process is entered.
[0049]
Next, the organic photoreceptor used in the present invention will be described.
The organophotoreceptor of the present invention is characterized in that it contains a pigment having no endothermic peak between 70 ° C. and 150 ° C. in differential thermal analysis as a charge generating material.
[0050]
That is, an organic photoreceptor having a photosensitive layer on a conductive support is characterized in that the photosensitive layer contains a pigment having no endothermic peak between 70 and 150 ° C. in differential thermal analysis. Alternatively, the organophotoreceptor having a charge generation layer and a charge transport layer on a conductive support contains that the charge generation layer contains a pigment having no endothermic peak between 70 and 150 ° C. in differential thermal analysis. Features.
[0051]
First, in the differential thermal analysis of the present invention, the pigment having no endothermic peak between 70 ° C. and 150 ° C. means a charge generating substance having no endothermic peak between 70 ° C. and 150 ° C.
[0052]
First, the meaning that the charge generation material does not have an endothermic peak between 70 ° C. and 150 ° C. in the differential thermal analysis will be described.
[0053]
The charge generation material shows an endothermic peak between 70 ° C. and 150 ° C. in differential thermal analysis, which has a broad meaning of crystal water (including zeolite-type crystal water: having crystal water capable of desorbing water molecules) The charge generating pigment has an endothermic peak that is generated due to the release of crystal water between 70 and 150 ° C., and the charge generating substance that does not have an endothermic peak at 70 to 150 ° C. is a charge that does not have crystal water inside the pigment. Means the generated substance.
[0054]
As the charge generation material of the charge generation layer, a pigment having no endothermic peak between 70 and 150 ° C. in the differential thermal analysis as described above is used as the charge generation material, so that the working environment can be changed from high temperature and high humidity to low temperature and low humidity conditions. Suppresses the generation of environmental memory (image unevenness that occurs when temperature and humidity changes occur on the photoconductor) that are likely to occur when the change occurs, and also suppresses the occurrence of black spots during reversal development, charging potential, sensitivity, etc. The electrophotographic characteristics of can be kept stable.
[0055]
Differential thermal analysis was performed with a sample amount of 10 to 50 mg per measurement, and measurement was performed at a heating rate of 10 (° C./min) in a nitrogen atmosphere. As the state of the measurement sample, a charge generation material powder obtained by drying the charge generation material to be measured in advance at 50 ° C. for 3 hours was used. Further, the endothermic peak of the differential thermal analysis between 70 and 150 ° C. means a clear peak on the thermal differential curve as shown in FIG. 2, and the endothermic peak temperature is the maximum of the peak. The temperature corresponding to is shown.
[0056]
Examples of the charge generation material having no endothermic peak between 70 and 150 ° C. of the present invention include charge generation pigments having no crystal water such as phthalocyanine pigments, azo pigments, perylene pigments, and azulenium pigments. As a specific example preferably used in the invention, the maximum diffraction peak is 26.3 °, 9.3 °, 10 ° at the Bragg angle (2θ ± 0.2 °) of the X-ray diffraction spectrum by Cu-Kα characteristic X-ray. A titanyl phthalocyanine pigment having strong diffraction peaks at .6 °, 13.2 °, 15.1 ° and 20.8 ° (FIG. 3), or a Bragg angle (2θ ± of X-ray diffraction spectrum by Cu-Kα characteristic X-ray) 0.2 °), 7.5 °, 10.3 °, 12.3 °, 16.3 °, 18.4 °, 22.6 °, 24.5 °, 25.3 ° and 28.7. Titanyl phthalocyanine with strong diffraction peak at ° Pigment (FIG. 4). As these charge generation materials, the former titanyl phthalocyanine pigments are described in JP-A-62-267098 and JP-A-62-2256866, and the latter titanyl phthalocyanine pigments are described in JP-A-61-239248 and JP-A-61-61. -217075 and the like.
[0057]
Further, as the gallium phthalocyanine pigment, at least 7.4 °, 16.6 °, 25.5 °, 28.3 ° in the Bragg angle (2θ ± 0.2 °) of the characteristic X-ray diffraction spectrum of Cu—Kα. A chlorogallium phthalocyanine pigment having a diffraction peak at a position of at least 7.5 °, 9.9 °, 12.5 °, 16.3 °, 18.6 °, 25.1 °, 28.1 ° In the case of a hydroxygallium phthalocyanine pigment having a diffraction peak, excellent effects can be obtained in the constitution of the present invention.
[0058]
As the perylene pigment, a benzimidazole perylene pigment is preferable. Among them, a benzimidazole perylene pigment having a Bragg angle (2θ ± 0.2 °) of an X-ray diffraction spectrum by Cu-Kα characteristic X-ray and a maximum peak at 12.4 is preferable. preferable.
[0059]
The charge generation layer contains a pigment (charge generation material (CGM)) having no endothermic peak between 70 and 150 ° C. in the differential thermal analysis described above. Other substances may contain a binder resin and other additives as necessary.
[0060]
As the charge generation material (CGM), in addition to the charge generation material having no endothermic peak between 70 and 150 ° C. of the present invention, if necessary, the charge generation material having an endothermic peak between 70 and 150 ° C. is used. However, even in this case, it is preferable to use a charge generating material having no endothermic peak for 50% by mass or more.
[0061]
As the chemical structural formula of the titanyl phthalocyanine pigment, the following structure is well known.
[0062]
[Chemical 1]
Figure 0004530246
[0063]
(In the formula, X represents a halogen atom, and n represents a number of 0 to 1). When X is a chlorine atom, n is preferably 0 to 0.5, and more preferably 0 to 0.1.
[0064]
When a binder is used as the CGM dispersion medium in the charge generation layer, a known resin can be used as the binder, but the most preferred resins include formal resin, butyral resin, silicone resin, silicone-modified butyral resin, phenoxy resin, and the like. Can be mentioned. The ratio of the binder resin to the charge generating material is preferably 20 to 600 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the binder resin. By using these resins, the increase in residual potential associated with repeated use can be minimized. The thickness of the charge generation layer is preferably 0.1 μm to 2 μm.
[0065]
Hereinafter, the structure of the organic photoreceptor applied to the present invention other than the charge generation layer will be described.
[0066]
In the present invention, the organic photoconductor means an electrophotographic photoconductor constituted by providing an organic compound with at least one of a charge generation function and a charge transport function essential to the configuration of the electrophotographic photoconductor. All known organic photoconductors such as a photoconductor composed of an organic charge generating material or an organic charge transport material, a photoconductor composed of a polymer complex with a charge generating function and a charge transport function are contained.
[0067]
The charge transport layer of the present invention means a layer having a function of transporting charge carriers generated in the charge generation layer by light exposure to the surface of the organic photoreceptor, and the specific detection of the charge transport function is charge generation. It can be confirmed by laminating a layer and a charge transport layer on a conductive support and detecting the optical conductivity.
[0068]
Hereinafter, a specific configuration of the photoreceptor used in the present invention will be described.
Conductive support
As the conductive support used in the photoreceptor of the present invention, a sheet-like or cylindrical conductive support is used.
[0069]
Cylindrical conductive support means a cylindrical support necessary to be able to form an endless image by rotating. Conductivity is within a range of 0.1 mm or less in straightness and 0.1 mm or less in deflection. These supports are preferred. Exceeding the range of straightness and shake makes it difficult to form a good image.
[0070]
As a material for the conductive support, a metal drum such as aluminum or nickel, a plastic drum deposited with aluminum, tin oxide, indium oxide, or the like, or a paper / plastic drum coated with a conductive substance can be used. As a conductive support, the specific resistance is 10 at room temperature.ThreeΩcm or less is preferable.
[0071]
As the conductive support used in the present invention, one having an alumite film that has been sealed on the surface thereof may be used. The alumite treatment is usually performed in an acidic bath such as chromic acid, sulfuric acid, oxalic acid, phosphoric acid, boric acid, sulfamic acid, etc., but anodizing treatment in sulfuric acid gives the most preferable result. In the case of anodizing in sulfuric acid, the sulfuric acid concentration is preferably 100 to 200 g / l, the aluminum ion concentration is 1 to 10 g / l, the liquid temperature is about 20 ° C., and the applied voltage is preferably about 20 V. It is not limited. The average film thickness of the anodized film is usually 20 μm or less, particularly preferably 10 μm or less.
[0072]
Middle class
In the present invention, an intermediate layer having a barrier function is preferably provided between the conductive support and the photosensitive layer. As such an intermediate layer, it is preferable to contain inorganic particles, particularly titanium oxide, in a binder resin having a low water absorption rate and low crystallinity.
[0073]
By using such an intermediate layer, it is possible to improve the sensitivity of organic photoreceptors and temperature and humidity dependency such as charging resistance, prevent image unevenness, enhance the barrier function, and prevent image defects such as black spots. Can do. As a reference for a binder resin having a low water absorption rate and low crystallinity, a binder resin having a heat of fusion of 0 to 40 J / g and a water absorption rate of 5% by mass or less is preferable. Among these, a polyamide resin having a low water absorption rate and low crystallinity is preferable.
[0074]
Hereinafter, the alcohol-soluble polyamide resin having a heat of fusion of 0 to 40 J / g and a water absorption of 5% by mass or less will be described.
[0075]
The alcohol-soluble polyamide resin is preferably a polyamide resin containing a repeating unit structure having 7 to 30 carbon atoms between amide bonds in an amount of 40 to 100 mol% of the entire repeating unit structure.
[0076]
Here, a repeating unit structure having 7 to 30 carbon atoms between amide bonds will be described. The repeating unit structure means an amide bond unit forming a polyamide resin. This is because a polyamide resin (type A) formed by condensation of a compound having a repeating unit structure having both an amino group and a carboxylic acid group, and a polyamide resin (type B) formed by condensation of a diamino compound and a dicarboxylic acid compound. ) In both examples.
[0077]
That is, the repeating unit structure of type A is represented by the general formula (2), and the carbon number contained in X is the carbon number of the amide bond unit in the repeating unit structure. On the other hand, the type B repeating unit structure is represented by the general formula (3), and the number of carbon atoms contained in Y and the number of carbon atoms contained in Z are the carbon number of the amide bond unit in the repeating unit structure.
[0078]
[Chemical 2]
Figure 0004530246
[0079]
In general formula (2), R1Represents a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, X represents a substituted or unsubstituted alkylene group, a group containing a divalent cycloalkane, a divalent aromatic group and a mixed structure thereof, and l represents a natural number. Show.
[0080]
[Chemical Formula 3]
Figure 0004530246
[0081]
In general formula (3), R2, RThreeRepresents each hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, Y and Z represent each substituted or unsubstituted alkylene group, a group containing a divalent cycloalkane, a divalent aromatic group, and a mixed structure thereof, m and n represent natural numbers.
[0082]
As described above, the repeating unit structure having 7 to 30 carbon atoms includes a substituted or unsubstituted alkylene group, a group containing a divalent cycloalkane, a divalent aromatic group, and a chemical structure having a mixed structure thereof. Among them, a chemical structure having a group containing a divalent cycloalkane is preferable.
[0083]
The polyamide resin has 7 to 30 carbon atoms between amide bonds in the repeating unit structure, preferably 9 to 25, more preferably 11 to 20. The proportion of the repeating unit structure having 7 to 30 carbon atoms between amide bonds in the entire repeating unit structure is 40 to 100 mol%, preferably 60 to 100 mol%, more preferably 80 to 100 mol%.
[0084]
When the carbon number is less than 7, the hygroscopicity of the polyamide resin is large, the electrophotographic characteristics, particularly the humidity dependency of the potential during repeated use is large, and black spots, environmental memory, etc. are likely to occur. If it is larger than 30, the dissolution of the polyamide resin in the coating solvent becomes worse, and it is not suitable for forming a coating film of the intermediate layer.
[0085]
Further, when the ratio of the repeating unit structure having 7 to 30 carbon atoms between amide bonds to the entire repeating unit structure is smaller than 40 mol%, the above effect is reduced.
[0086]
Preferred polyamide resins include polyamides having a repeating unit structure represented by the following general formula (1).
[0087]
[Formula 4]
Figure 0004530246
[0088]
In general formula (1), Y1Is a group containing a divalent alkyl-substituted cycloalkane, Z1Represents a methylene group, m represents 1 to 3, and n represents 3 to 20.
[0089]
In the general formula (1), Y1The group containing a divalent alkyl-substituted cycloalkane is preferably the following chemical structure. That is, Y1However, the polyamide resin having the following chemical structure has a remarkable effect of improving environmental memory and black spots.
[0090]
[Chemical formula 5]
Figure 0004530246
[0091]
In the above chemical structure, A represents a single bond, an alkylene group having 1 to 4 carbon atoms, and RFourIs a substituent and represents an alkyl group, and p represents a natural number of 1 to 5. However, multiple RFourMay be the same or different.
[0092]
Specific examples of the polyamide resin include the following examples.
[0093]
[Chemical 6]
Figure 0004530246
[0094]
[Chemical 7]
Figure 0004530246
[0095]
[Chemical 8]
Figure 0004530246
[0096]
In the above specific examples, “%” in parentheses indicates the ratio (mol%) of the repeating unit structure having 7 or more carbon atoms between amide bonds in the repeating unit structure.
[0097]
Among the above specific examples, N-1 to N-4 polyamide resins having a repeating unit structure of the general formula (1) are particularly preferable.
[0098]
The molecular weight of the polyamide resin is preferably 5,000 to 80,000 in terms of number average molecular weight, and more preferably 10,000 to 60,000. When the number average molecular weight is 5,000 or less, the uniformity of the film thickness of the intermediate layer is deteriorated, and the effects of the present invention are not sufficiently exhibited. On the other hand, if it is larger than 80,000, the solvent solubility of the resin tends to be lowered, and an aggregated resin is likely to be generated in the intermediate layer, and image defects such as black spots are likely to occur.
[0099]
A part of the polyamide resin is already on the market. For example, it is sold under the trade name such as Vestamelt X1010, X4685 manufactured by Daicel Degussa Co., Ltd., and can be produced by a general synthesis method of polyamide. An example of synthesis is given below.
[0100]
Synthesis of exemplified polyamide resin (N-1)
In a polymerization kettle equipped with a stirrer, nitrogen, nitrogen introduction tube, thermometer, dehydration tube and the like, 215 parts by mass of lauryl lactam, 112 parts by mass of 3-aminomethyl-3,5,5-trimethylcyclohexylamine, 1,12-dodecansi 153 parts by mass of carboxylic acid and 2 parts by mass of water were mixed and reacted for 9 hours while distilling water under heating and pressure. Remove the polymer, C13When the copolymer composition was determined by -NMR, it coincided with the composition of N-1. The melt flow index (MFI) of the synthesized copolymer was 5 g / 10 min under the condition of (230 ° C./2.16 kg).
[0101]
As the solvent for dissolving the polyamide resin and preparing the coating solution, alcohols having 2 to 4 carbon atoms such as ethanol, n-propyl alcohol, isopropyl alcohol, n-butanol, t-butanol, sec-butanol and the like are preferable. It is excellent in terms of the solubility of the coating solution and the coating property of the prepared coating solution. These solvents are 30 to 100% by mass, preferably 40 to 100% by mass, and more preferably 50 to 100% by mass in the total solvent. Examples of co-solvents that can be used in combination with the above-mentioned solvent to obtain preferable effects include methanol, benzyl alcohol, toluene, methylene chloride, cyclohexanone, and tetrahydrofuran.
[0102]
The intermediate layer preferably contains inorganic particles having a primary particle size of 10 to 400 nm dispersed and contained in the polyamide resin.
[0103]
The number average primary particle diameter is a measured value as an average diameter in the ferret direction by image analysis, in which inorganic particles are magnified 10,000 times by transmission electron microscope observation, 100 particles are randomly observed as primary particles, and image analysis is performed. .
[0104]
When such an inorganic particle is included in the intermediate layer, moire caused by laser light, which is one of the image defects, is reduced, or free carriers (electrons and holes entering from the conductive support) of the intermediate layer are blocked. It is well known to improve the properties, but when such inorganic particles are contained in the intermediate layer, the inorganic particles tend to increase the humidity, and often the temperature and humidity environment dependency tends to increase. Even if an intermediate layer containing such inorganic particles is formed by using a resin having a heat of fusion of 0 to 40 J / g and a water absorption of 5% by mass or less as the binder resin of the intermediate layer, an external layer can be formed. An intermediate layer having stable characteristics against temperature and humidity changes can be obtained, and as a result, the electrophotographic characteristics of the photoreceptor are stabilized, and a photoreceptor having stable characteristics against external temperature and humidity changes is obtained. be able to.
[0105]
Examples of such inorganic particles include oxides such as cerium oxide, chromium oxide, aluminum oxide, magnesium oxide, silicon oxide, tin oxide, zirconium oxide, iron oxide, and titanium oxide; calcium sulfate, barium sulfate, aluminum sulfate, and the like. Sulfates; silicates such as calcium silicate and magnesium silicate; nitrides such as boron nitride and titanium nitride; carbides such as silicon carbide, titanium carbide, boron carbide, tungsten carbide and zirconium carbide; zirconium boride and titanium boride Examples of the inorganic particles include titanium oxides described below.
[0106]
The average particle diameter of the titanium oxide particles is preferably in the range of 10 nm to 400 nm in terms of number average primary particle diameter, and is preferably 15 nm to 200 nm. If it is less than 10 nm, the effect of preventing the occurrence of moire by the intermediate layer is small. On the other hand, if it is larger than 400 nm, the titanium oxide particles in the intermediate layer coating solution are likely to settle, and as a result, the uniform dispersibility of the titanium oxide particles in the intermediate layer is poor, and the black spots are likely to increase. An intermediate layer coating liquid using titanium oxide particles having a number average primary particle size in the above range has good dispersion stability, and the intermediate layer formed from such a coating liquid has an environmental characteristic in addition to the function of preventing the occurrence of black spots. Is good and has cracking resistance.
[0107]
The shape of the titanium oxide particles includes dendritic, needle-like, and granular shapes. The titanium oxide particles having such shapes are, for example, titanium oxide particles, and the crystal types include anatase type, rutile type, and amorphous type. However, any crystal type may be used, or two or more crystal types may be mixed and used. Among them, the rutile type and granular type are the best.
[0108]
The titanium oxide particles are preferably surface-treated, and one of the surface treatments is a plurality of surface treatments, and the last surface treatment is a reactive organosilicon compound in the plurality of surface treatments. The used surface treatment is performed. In addition, at least one of the surface treatments is at least one surface treatment selected from alumina, silica, and zirconia, and finally a surface treatment using a reactive organosilicon compound. It is preferable to carry out.
[0109]
Alumina treatment, silica treatment and zirconia treatment are treatments for precipitating alumina, silica or zirconia on the surface of titanium oxide particles. Japanese products are also included. The surface treatment of the reactive organosilicon compound means using a reactive organosilicon compound in the treatment liquid.
[0110]
In this way, the surface treatment of the titanium oxide particles such as titanium oxide particles is performed at least twice, so that the surface of the titanium oxide particles is uniformly coated (treated), and the surface-treated titanium oxide particles are used as the intermediate layer. When used in the present invention, it is possible to obtain a good photoconductor having good dispersibility of titanium oxide particles such as titanium oxide particles in the intermediate layer and causing no image defects such as black spots.
[0111]
The reactive organic silicon compound includes a compound represented by the following general formula (4), but is not limited to the following compound as long as it is a compound that undergoes a condensation reaction with a reactive group such as a hydroxyl group on the titanium oxide surface.
[0112]
General formula (4)
(R)n-Si- (X)4-n
(In the formula, Si represents a silicon atom, R represents an organic group in which carbon is directly bonded to the silicon atom, X represents a hydrolyzable group, and n represents an integer of 0 to 3.)
In the organosilicon compound represented by the general formula (4), the organic group in which carbon is directly bonded to the silicon represented by R includes alkyl such as methyl, ethyl, propyl, butyl, pentyl, hexyl, octyl and dodecyl. Group, aryl group such as phenyl, tolyl, naphthyl, biphenyl, epoxy-containing group such as γ-glycidoxypropyl, β- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyl, γ-acryloxypropyl, γ-methacryloxypropyl (Meth) acryloyl group, hydroxyl group such as γ-hydroxypropyl and 2,3-dihydroxypropyloxypropyl, vinyl group such as vinyl and propenyl, mercapto group such as γ-mercaptopropyl, γ-aminopropyl, Amino-containing groups such as N-β (aminoethyl) -γ-aminopropyl, γ-chloropropyl, , 1,1-tri fluoroalkyl propyl, nonafluorohexyl, halogen-containing groups such as perfluorooctylethyl, other nitro, and cyano-substituted alkyl group. Examples of the hydrolyzable group for X include alkoxy groups such as methoxy and ethoxy, halogen groups, and acyloxy groups.
[0113]
Moreover, the organosilicon compound represented by General formula (4) may be individual, and may be used in combination of 2 or more type.
[0114]
Moreover, in the specific compound of the organosilicon compound represented by the general formula (4), when n is 2 or more, a plurality of R may be the same or different. Similarly, when n is 2 or less, the plurality of Xs may be the same or different. Moreover, when using 2 or more types of organosilicon compounds represented by General formula (4), R and X may be the same between each compound, and may differ.
[0115]
Moreover, a polysiloxane compound is mentioned as a preferable reactive organosilicon compound used for surface treatment. The polysiloxane compound having a molecular weight of 1000 to 20000 is generally easily available, and has a good function to prevent occurrence of black spots.
[0116]
In particular, when methylhydrogenpolysiloxane is used for the final surface treatment, a good effect can be obtained.
[0117]
Photosensitive layer
Charge generation layer
The charge generation layer contains a charge generation material (CGM). Other substances may contain a binder resin and other additives as necessary.
[0118]
In the organophotoreceptor of the present invention, a pigment that does not have an endothermic peak between 70 and 150 ° C. in the above-described differential thermal analysis is used as the charge generating material. Etc. can be used in combination.
[0119]
When a binder is used as the CGM dispersion medium in the charge generation layer, a known resin can be used as the binder, but the most preferred resins include formal resin, butyral resin, silicone resin, silicone-modified butyral resin, phenoxy resin, and the like. Can be mentioned. The ratio of the binder resin to the charge generating material is preferably 20 to 600 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the binder resin. By using these resins, the increase in residual potential associated with repeated use can be minimized. The thickness of the charge generation layer is preferably 0.1 μm to 2 μm.
[0120]
Charge transport layer
The charge transporting layer preferably has a plurality of charge transporting layers, and the uppermost charge transporting layer is preferably a surface layer.
[0121]
The charge transport layer contains a charge transport material (CTM) and a binder resin that disperses and forms a CTM. Other substances may contain additives such as antioxidants as necessary.
[0122]
A known charge transport material (CTM) can be used as the charge transport material (CTM). For example, a triphenylamine derivative, a hydrazone compound, a styryl compound, a benzidine compound, a butadiene compound, or the like can be used. These charge transport materials are usually dissolved in a suitable binder resin to form a layer. Among these, the CTM capable of minimizing the increase in residual potential due to repeated use has a high mobility and an ionization potential difference from the combined CGM of 0.5 (eV) or less, preferably 0 .30 (eV) or less.
[0123]
The ionization potential of CGM and CTM is measured with a surface analyzer AC-1 (manufactured by Riken Keiki Co., Ltd.).
[0124]
  The binder resin used for the charge transport layer (CTL) may be either a thermoplastic resin or a thermosetting resin. For example, polystyrene, acrylic resin, methacrylic resin, vinyl chloride resin, vinyl acetate resin, polyvinyl butyral resin, epoxy resin, polyurethane resin, phenol resin, polyester resin, alkyd resin, polycarbonate resin, silicone resin, melamine resin, and these resins A copolymer resin containing two or more of the repeating unit structures. In addition to these insulating resins, high molecular organic semiconductors such as poly-N-vinylcarbazole can be used. Among these, a polycarbonate resin having a low water absorption rate and a good CTM dispersibility and electrophotographic characteristics.It is used as a binder resin for the charge transport layer according to the present invention.
[0125]
The ratio of the binder resin to the charge transport material is preferably 50 to 200 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the binder resin.
[0126]
The total thickness of the plurality of charge transport layers is preferably 10 to 50 μm. When the film thickness is less than 10 μm, the charged potential tends to be insufficient, and when it exceeds 50 μm, the sharpness tends to deteriorate.
[0127]
Solvents or dispersion media used to form layers such as intermediate layers, charge generation layers, and charge transport layers include n-butylamine, diethylamine, ethylenediamine, isopropanolamine, triethanolamine, triethylenediamine, N, N-dimethylformamide, acetone , Methyl ethyl ketone, methyl isopropyl ketone, cyclohexanone, benzene, toluene, xylene, chloroform, dichloromethane, 1,2-dichloroethane, 1,2-dichloropropane, 1,1,2-trichloroethane, 1,1,1-trichloroethane, trichloroethylene, Tetrachloroethane, tetrahydrofuran, dioxolane, dioxane, methanol, ethanol, butanol, isopropanol, ethyl acetate, butyl acetate, dimethyl sulfoxide, methyl cello Lube, and the like. Although this invention is not limited to these, Dichloromethane, 1, 2- dichloroethane, methyl ethyl ketone, etc. are used preferably. These solvents may be used alone or as a mixed solvent of two or more.
[0128]
Next, as a coating processing method for manufacturing the organic photoreceptor, a coating processing method such as dip coating, spray coating, circular amount regulation type coating, etc. is used. In order to prevent dissolution as much as possible, and in order to achieve uniform coating processing, it is preferable to use a coating processing method such as spray coating or circular amount regulation type (circular slide hopper type is a typical example). It is most preferable to use the circular amount regulation type coating method for the protective layer. The circular amount regulation type coating is described in detail in, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 58-189061.
[0129]
The toner according to the image forming apparatus of the present invention will be described.
In the image forming method of forming a dot-shaped electrostatic latent image and developing the electrostatic latent image into a digital image using a small particle size toner, a photosensitive member is formed when image formation is stopped. At the contact area between the developer and the developer, the humidity component of the toner tends to change the charging characteristics and sensitivity of the photoconductor located at the contact area, which may cause fogging at the start of image formation and band-like image unevenness. It is easy to generate.
[0130]
Therefore, as a result of the study, a dot latent image was formed on a photoreceptor containing a titanyl phthalocyanine pigment having no endothermic peak between 70 and 150 ° C. as a charge generation material in a charge generation layer. By using a polymerized toner having a saturated water content of 0.3 to 2.5% by mass under the conditions of 30 ° C. and 80% RH for development, periodic image defects such as black spots, Unevenness and periodic image defects can be prevented, and an electrophotographic image with good dot reproducibility can be obtained.
[0131]
That is, since the polymerized toner is produced in a water-soluble solvent, the saturated water content is generally large in a high-temperature and high-humidity environment. However, even when such a polymerized toner is used, an endothermic peak is observed between 70 and 150 ° C. By using together with an organic photoreceptor containing a non-pigmented pigment as a charge transport material, periodic image defects such as striped image unevenness, black spots and white spots are prevented, and an electrophotographic image with good dot reproducibility is obtained. Obtainable.
[0132]
The effect of the present invention is manifested only when the specific photoconductor and toner are used, and this point will be described in more detail later in Examples.
[0133]
The term “polymerized toner” means a toner in which a toner binder resin is formed and the toner shape is formed by polymerization of a raw material monomer of the binder resin and, if necessary, subsequent chemical treatment. More specifically, it means a toner formed through a polymerization reaction such as suspension polymerization or emulsion polymerization, and if necessary, a step of fusing particles between them.
[0134]
Since the polymerized toner is produced by uniformly dispersing the raw material monomers in an aqueous system and then producing the toner, a toner having a uniform toner particle size distribution and shape can be obtained. However, as described above, the saturated water content tends to increase under high temperature and high humidity conditions. In the present invention, the saturated moisture content in the 30 ° C./80% RH environment of the polymerized toner is configured to be 0.3 to 2.5 mass%, and the object of the present invention can be achieved. In order to reduce the saturated water content to less than 0.3% by mass with a polymerized toner, the cost required for this is too high, which is not practical. On the other hand, when the saturated water content is larger than 2.5% by mass, the effect of the present invention cannot be obtained.
[0135]
In the present invention, the saturated water content of the polymerized toner in an environment of 30 ° C./80% RH needs to be suppressed to 0.3 to 2.5% by mass. Hereinafter, a specific method for adjusting the water content of the polymerized toner will be described. To do.
[0136]
As a result of studying the above problems and conducting researches, the present inventors have conducted a primary drying of a water-containing cake of colored particles obtained by forming particles in an aqueous medium to a moisture content of 5% by mass or less (high temperature). After drying to high humidity (measured samples stored in an environment of 30 ° C. and 80% RH), when the secondary drying is performed, the amount of water contained in the colored particles is 0.3 to 2.5% by mass (high temperature and high humidity ( It has been found that the toner can be obtained by measuring a sample stored in an environment of 30 ° C. and 80% RH).
[0137]
Specifically, the colored particles formed in the aqueous medium are colored particles before the strong particles are formed on the surface layer of the colored particles at a temperature at which the colored particles are not welded to form a lump. When water is also blown from the center of the glass and dried (primary drying) until the water content is 5 mass% or less (30 ° C., 80% RH), and then post-drying (secondary drying) is performed, coloring occurs. It has been found that the amount of water contained in the particles can be 0.3 to 2.5% by mass (30 ° C., 80% RH).
[0138]
However, colored particles formed in an aqueous medium may be subjected to primary drying in a state where the amount of water contained in the colored particles exceeds 5% by mass (30 ° C., 80% RH), and then secondary drying may be performed. It is difficult to make the amount of water contained in the colored particles 0.3 to 2.5% by mass (30 ° C., 80% RH).
[0139]
The reason is not clear, but if a strong film is formed on the surface of the colored particles with a large amount of water in the primary drying, the strong film formed on the surface of the colored particles even if the secondary drying is performed. It is obstructed by (it is difficult for water to pass through) and it is difficult for water to fly from the center of the colored particles, and the amount of water contained in the colored particles can be reduced to 0.3 to 2.5% by mass (30 ° C. and 80% RH). Estimated to be difficult.
[0140]
《Water content in colored particles》
Here, the saturated water content in the environment of 30 ° C. and 80% RH of the present invention is a value of the water content (mass%) contained in the colored particles determined by the Karl Fischer method, and is a water content measuring device “AQS-724”. It can be measured using (Hiranuma Sangyo Co., Ltd.). Specifically, the measurement sample (polymerized toner: colored particles) in an opened state is left in an environment of 30 ° C. and 80% RH for 24 hours or more, and then the moisture content measuring device is used in a measurement room at room temperature and humidity. And measure the amount of water.
[0141]
《Dry》
In drying, the colored particles obtained by forming particles in an aqueous medium are subjected to primary drying to reduce the water content to 5% by mass or less (30 ° C., 80% RH), and then subjected to secondary drying to reduce the water content to 0%. 3 to 2.5% by mass (measured at 30 ° C. and 80% RH environment).
[0142]
Examples of the primary drying apparatus include an air dryer, a spray dryer, a vacuum freeze dryer, and a vacuum dryer. Of these, an air dryer is preferable. In addition, examples of the drying device for secondary drying include a vibrating air dryer, a stationary shelf dryer, a mobile shelf dryer, a fluidized bed dryer, a rotary dryer, and a stirring dryer. Among these, a vibration air dryer is preferable.
[0143]
That is, the polymerized toner of the present invention is obtained by rapidly drying colored particles obtained by forming particles in an aqueous medium with an air dryer or the like, so that moisture corresponding to the drying temperature and time remains in the toner. By changing the rapid drying conditions, the saturated water content in an environment of 30 ° C. and 80% RH can be changed.
[0144]
Hereinafter, the drying will be described in detail.
<Primary drying>
The air dryer preferably used for the primary drying treatment is a dryer that disperses and dries the water-containing cake containing the colored particles instantaneously (for example, within 1 minute) in a high-temperature, high-speed air stream. A specific example of such an air dryer is “flash jet dryer” (manufactured by Seishin Enterprise Co., Ltd.).
[0145]
FIG. 5 is an explanatory view showing an example of an air dryer that can be used in the present invention. In FIG. 5, 1 is the dryer body, 2 is the inlet for the wet cake, 3 is the nozzle, 4 is the recovery nozzle, 5 is the discharge port for the dried colored particles, 6A is the drying area, 6B is the upstack area, and 6C is the classification A region, 7 is a hot air supply unit, and 8 is a hot air inlet.
[0146]
In this air flow dryer, when heated compressed air is supplied into the hot air supply unit 7 from the hot air inlet 8, the compressed air (hot air) passes through the nozzle 3 opened in the hot air supply unit 7 and is supplied to the dryer main body 1. It is discharged into the interior at supersonic speed and circulates inside the dryer main body 1 along the flow path (driving region 6A → upstack region 6B → classifying region 6C → driving region 6A). At this time, the interior of the dryer body 1 is slightly negative in the vicinity of the charging port 2. In such a hot air circulation state, when a water-containing cake is supplied from the inlet 2, the water-containing cake is dispersed and crushed (pulverized) by hot air circulating inside the dryer body 1 and formed. Moisture in the powder is quickly removed. The powder (colored particles) is conveyed to the classification region 6C by hot air, and when the moisture content of the powder is equal to or less than a predetermined value, the powder (the low specific gravity dry powder p) passes through the collection nozzle 4. When the powder is discharged from the discharge port 5 and the moisture content of the powder is larger than a predetermined value, the powder (powder P having a high specific gravity) is transported to the drying area 6A and subjected to the drying process again. .
[0147]
According to the above-described air dryer, the moisture present in the water-containing cake can be instantaneously evaporated (for example, within 1 minute), and the amount of moisture (dried powder) having a predetermined amount or less. Only the body p) is classified and discharged from the air dryer. And the particle group which consists of dry powder p has a desired particle diameter distribution, without agglomerating. Further, the dry powder p classified and discharged has very small variation in specific gravity (residual moisture) between particles. The specific gravity (residual moisture) of the dry powder p is determined by adjusting the classification conditions (centrifugal force acting on the powder) in the classification region 6C, for example, the supply amount (air volume) of hot air into the hot air supply unit 7 It can be controlled by adjusting.
[0148]
The drying process using an air dryer may be performed continuously (a method in which the water-containing cake is supplied and the dry powder is discharged continuously) or in a batch mode, but there is no variation in drying between particles. From a viewpoint, it is preferable to carry out by a continuous type.
[0149]
FIG. 6 is an explanatory diagram showing an example of a plant for performing a continuous drying process. In the figure, reference numeral 10 denotes an air dryer having the configuration shown in FIG. 11 is a blower that generates compressed air, 12 is a heater that heats the air from the blower 11, and the air (hot air) heated by the heater 12 is a hot air supply unit (hot air supply in FIG. 5) of the air dryer 10. Part 7). T1 is a thermometer for measuring the temperature of air heated by the heater 12 (hereinafter also referred to as “inlet temperature”), and T2 is the temperature of air exhausted from the air dryer 10 (hereinafter referred to as “inlet temperature”). This is also a thermometer for measuring “outlet temperature”. Reference numeral 15 denotes a supplier of water-containing cake-like colored particles, and this supplier 15 is connected to an inlet (inlet 2 in FIG. 5) in the air dryer 10. Reference numeral 16 denotes a cyclone connected to a discharge port (discharge port 5 in FIG. 5) of the air dryer 10 through a pipe, and dry powder (colored particles) is collected from the powder outlet of the cyclone 16. Reference numeral 17 denotes a bag filter connected to the exhaust port of the cyclone 16 via a pipe. Reference numeral 18 denotes an exhaust blower connected to the bag filter 17 via a pipe.
[0150]
30-60 mass% is preferable normally, and, as for the moisture content of the water-containing cake provided to the drying process by an air dryer, 35-50 mass% is more preferable. It is preferable that the water content is within the range because the water-containing cake is easy to handle.
[0151]
The amount of air supplied to the air dryer (air volume) is 1 to 6 m in terms of room temperature when the pipe diameter is 5 cm.Three/ Min, preferably 1.5 to 4.0 mThree/ Min is more preferable. The linear velocity of the air circulating inside the dryer body 1 (powder circulation rate) is preferably 10 to 40 m / sec, and more preferably 13 to 30 m / sec. In addition, the dry processing amount per unit air volume is 5 to 200 g / m in terms of mass of the colored particles after complete drying.ThreeIs preferably 10 to 120 g / m.ThreeIs more preferable. Further, the amount of drying treatment per unit time varies depending on the diameter of the pipe. For example, when the diameter is 5 cm, it is preferably 5 to 500 g / min in terms of toner mass after complete drying, and 10 to 300 g. / Min. This number increases or decreases depending on the diameter.
[0152]
The temperature (inlet temperature) of the compressed air supplied to the air dryer is preferably 100 to 150 ° C, more preferably 110 to 130 ° C.
[0153]
The temperature (exit temperature) of the compressed air discharged from the air dryer is preferably Tg−10 to Tg + 5 ° C. when the glass transition temperature of the resin constituting the colored particles is (Tg).
[0154]
In the drying process by the air dryer, the water content of the colored particles discharged from the air dryer is measured, and the water-containing cake of the air dryer is maintained so that the water content is maintained below a predetermined value. It is preferable to control the supply amount. Here, the water content of the colored particles during the drying treatment can be measured by the Karl Fischer method.
[0155]
Further, in the drying process by the air dryer, the outlet temperature in the air dryer is always measured, and the water-containing cake-like colorant is supplied to the air dryer so that the outlet temperature is maintained in a certain range. It is preferred to control the amount. Thereby, the water content of the colored particles obtained can be controlled within a certain range.
[0156]
The water content of the colored particles that have been dried by airflow drying is preferably 5% by mass or less (30 ° C. 80% RH), more preferably 3% by mass or less (30 ° C. 80% RH). Since the colored particles having a water content exceeding 5% by mass (30 ° C., 80% RH) have incorporated a large amount of water into the colored particles, the water content is reduced to 0.3-2 even after post-drying treatment. It is difficult to reduce to 5 mass% (30 ° C., 80% RH).
[0157]
<Secondary drying>
Colored particles having a water content of 0.3 to 2.5% by mass (30 ° C. and 80% RH) may be prepared only by a drying process (primary drying) using an air dryer. In the treatment (primary drying), the water content is reduced to 5% by mass or less (30 ° C., 80% RH), and further post-drying treatment (secondary drying) is performed to obtain a water content of 0.3 to 2.5% by mass ( The method of preparing colored particles (measured from a sample stored in a high temperature and high humidity environment) is suitable for stably producing colored particles.
[0158]
The vibration fluidized dryer preferably used in the secondary drying is a dryer that performs post-drying treatment on the colored particles that have been primarily dried in an environment of atmospheric pressure, reduced pressure, or vacuum. As a specific example of such a vibration fluidized dryer, a “vibrated fluidized dryer” (manufactured by Chuo Koki Co., Ltd.) can be mentioned. The secondary drying treatment temperature is preferably Tg−10 to Tg + 5 ° C. when the glass transition temperature of the resin constituting the colored particles is (Tg).
[0159]
<< Toner and its manufacturing method >>
Next, the toner of the present invention and the manufacturing method thereof will be described.
[0160]
The toner of the present invention has colored particles containing at least a resin and a colorant.
The colored particles are preferably formed by polymerizing a polymerizable monomer in an aqueous medium to form particles, but in this production method, resin particles are prepared by polymerizing the polymerizable monomer by a suspension polymerization method. Alternatively, emulsion resin of the required additive is added (in an aqueous medium), and the monomer is emulsion polymerized or miniemulsion polymerized to prepare fine resin particles, and charged as necessary. After adding the controllable resin particles, an organic solvent, a flocculant such as a salt, and the like are added to produce the resin particles by agglomeration and fusion.
[0161]
<Emulsion polymerization method>
As another method for producing colored particles, a method of preparing resin particles by salting out / fusion in an aqueous medium is preferable. The method is not particularly limited, and examples thereof include methods disclosed in JP-A Nos. 5-265252, 6-329947, and 9-15904. That is, dispersed particles of constituent materials such as resin particles and a colorant, or a method of salting out, agglomerating and fusing a plurality of fine particles composed of a resin and a colorant, etc. After that, a coagulant with a critical coagulation concentration or higher is added for salting out, and at the same time, the particle diameter is gradually grown while forming a fused particle by heating and fusing above the glass transition temperature of the polymer itself. When the target particle size is reached, a large amount of water is added to stop the particle size growth, and the shape is controlled by smoothing the particle surface while heating and stirring, and the particles are heated in a fluid state while containing water. The colored particles can be prepared by drying. Here, a solvent that dissolves infinitely in water such as alcohol may be added simultaneously with the flocculant.
[0162]
In the method for producing colored particles, after dissolving the crystalline substance in the polymerizable monomer, the composite resin fine particles formed through the step of polymerizing the polymerizable monomer and the colorant particles are salted out / fused. The method is preferably used. When the crystalline substance is dissolved in the polymerizable monomer, the crystalline substance may be dissolved and dissolved, or may be melted and dissolved.
[0163]
Further, as a method for producing the colored particles, a step of salting out / fusing the composite resin fine particles obtained by the multistage polymerization method and the colorant particles is preferably used. Here, the multistage polymerization method will be described below.
[0164]
(Method for producing toner obtained by multistage polymerization method)
When using a multistage polymerization method, it is preferable that the manufacturing method of a colored particle is comprised from the process shown below.
[0165]
1: Multistage polymerization process
2: Salting out / fusion process for obtaining colored particles by salting out / fusion of composite resin particles and colorant particles
3: Filtration / washing step of filtering out the colored particles from the dispersion of the colored particles and removing the surfactant from the colored particles
4: Drying step of drying washed colored particles
5: Step of adding an external additive to the dried colored particles to obtain a toner
Consists of
[0166]
Hereinafter, each step will be described in detail.
[Multistage polymerization process]
The multi-stage polymerization process is a polymerization method performed to expand the molecular weight distribution of resin particles so as to obtain a toner in which fixing offset is prevented. That is, in order to form phases having different molecular weight distribution in one resin particle, the polymerization reaction is performed in multiple stages, and the obtained resin particle has a molecular weight gradient from the center of the particle toward the surface layer. It is intended to be formed. For example, a method of forming a low molecular weight surface layer by first obtaining a high molecular weight resin particle dispersion and then newly adding a polymerizable monomer and a chain transfer agent is employed.
[0167]
In the present invention, it is preferable to employ a multi-stage polymerization method of three-stage polymerization or more from the viewpoint of production stability and crushing strength of the colored particles to be obtained. Hereinafter, the two-stage polymerization method and the three-stage polymerization method, which are representative examples of the multistage polymerization method, will be described. The colored particles obtained by such a multistage polymerization reaction preferably have a lower molecular weight as the surface layer from the viewpoint of crushing strength.
[0168]
<Two-stage polymerization method>
The two-stage polymerization method is a method for producing composite resin particles composed of a central portion (core) formed from a high molecular weight resin containing a crystalline substance and an outer layer (shell) formed from a low molecular weight resin. is there.
[0169]
This method will be described in detail. First, a crystalline substance is dissolved in a monomer to prepare a monomer solution, and the monomer solution is added to oil droplets in an aqueous medium (for example, a surfactant aqueous solution). After the dispersion, this system is polymerized (first stage polymerization) to prepare a dispersion of high molecular weight resin particles containing a crystalline substance.
[0170]
Next, a polymerization initiator and a monomer for obtaining a low molecular weight resin are added to the dispersion of the resin particles, and the monomer is polymerized in the presence of the resin particles (second-stage polymerization). Thus, a coating layer made of a low molecular weight resin (monomer polymer) is formed on the surface of the resin particles.
[0171]
<Three-stage polymerization method>
The three-stage polymerization method produces composite resin particles composed of a central part (core) formed from a high molecular weight resin, an intermediate layer containing a crystalline substance, and an outer layer (shell) formed from a low molecular weight resin. Is the method. The colored particles exist as composite resin particles as described above.
[0172]
This method will be specifically described. First, a dispersion of resin particles obtained by a polymerization process (first-stage polymerization) according to a conventional method is added to an aqueous medium (for example, an aqueous solution of a surfactant). In the aqueous medium, a monomer solution obtained by dissolving a crystalline substance in a monomer is dispersed in oil droplets, and then this system is polymerized (second-stage polymerization) to obtain resin particles (cores). A coating layer (intermediate layer) made of a resin (monomer polymer) containing a crystalline substance is formed on the surface of the particles, and a dispersion of composite resin particles (high molecular weight resin-intermediate molecular weight resin) is prepared. Prepare.
[0173]
Next, a polymerization initiator and a monomer for obtaining a low molecular weight resin are added to the obtained dispersion of composite resin particles, and the monomer is polymerized in the presence of the composite resin particles (third-stage polymerization). ), A coating layer made of a low molecular weight resin (monomer polymer) is formed on the surface of the composite resin particles. In the above method, the incorporation of the intermediate layer is preferable because the crystalline substance can be finely and uniformly dispersed.
[0174]
In one aspect of the method for producing colored particles, one characteristic is that a polymerizable monomer is polymerized in an aqueous medium. That is, when forming resin particles (core particles) or a coating layer (intermediate layer) containing a crystalline substance, the crystalline substance is dissolved in the monomer, and the resulting monomer solution is oiled in an aqueous medium. It is a method of obtaining latex particles by dispersing in drops and adding a polymerization initiator to this system for polymerization treatment.
[0175]
The aqueous medium refers to a medium composed of 50 to 100% by mass of water and 0 to 50% by mass of a water-soluble organic solvent. Examples of the water-soluble organic solvent include methanol, ethanol, isopropanol, butanol, acetone, methyl ethyl ketone, tetrahydrofuran, and the like, and an alcohol-based organic solvent that does not dissolve the obtained resin is preferable.
[0176]
As a suitable polymerization method for forming resin particles or a coating layer containing a crystalline substance, the crystalline substance is a monomer in an aqueous medium in which a surfactant having a concentration equal to or lower than the critical micelle concentration is dissolved. The monomer solution dissolved in is dispersed in oil droplets using mechanical energy to prepare a dispersion, and a water-soluble polymerization initiator is added to the resulting dispersion to cause radical polymerization in the oil droplets. A method (hereinafter referred to as “mini-emulsion method” in the present invention). In the above method, an oil-soluble polymerization initiator may be used instead of or together with the water-soluble polymerization initiator.
[0177]
According to the mini-emulsion method that mechanically forms oil droplets, unlike the usual emulsion polymerization method, the crystalline substance dissolved in the oil phase has little detachment and is sufficient in the formed resin particles or coating layer. Any amount of crystalline material can be introduced.
[0178]
Here, the dispersing machine for dispersing oil droplets by mechanical energy is not particularly limited. For example, a stirring device “CLEARMIX” (M Technique Co., Ltd.) equipped with a rotor that rotates at high speed. Company-made), ultrasonic disperser, mechanical homogenizer, manton gorin, pressure homogenizer, and the like. The dispersed particle diameter is preferably 10 to 1000 nm, more preferably 50 to 1000 nm, and particularly preferably 30 to 300 nm.
[0179]
In addition, as other polymerization methods for forming resin particles or a coating layer containing a crystalline substance, known methods such as an emulsion polymerization method, a suspension polymerization method, and a seed polymerization method may be employed. These polymerization methods can also be employed to obtain resin particles (core particles) or coating layers constituting the composite resin particles that do not contain a crystalline substance.
[0180]
The particle diameter of the composite resin particles obtained in this polymerization step is in the range of 10 to 1000 nm in terms of mass average particle diameter measured using an electrophoretic light scattering photometer “ELS-800” (manufactured by Otsuka Electronics Co., Ltd.). It is preferable.
[0181]
Moreover, it is preferable that the glass transition temperature (Tg) of a composite resin particle exists in the range of 48-74 degreeC, More preferably, it is 52-64 degreeC.
[0182]
The softening point of the composite resin particles is preferably in the range of 95 to 140 ° C.
The toner of the present invention is obtained by fusing resin particles on the surface of the resin and colored particles by a salting-out / fusing method to form a resin layer. This will be described below.
[0183]
[Salting out / fusion process]
This salting-out / fusion step is carried out by salting out / bonding the composite resin particles and the colorant particles obtained in the multi-stage polymerization step (to cause salting-out and fusion at the same time) to form an irregular shape ( This is a step of obtaining non-spherical colored particles.
[0184]
In the present invention, salting out / fusion means that salting out (aggregation of particles) and fusion (disappearance of the interface between particles) occur simultaneously, or act of causing salting out and fusion at the same time. . In order to perform salting-out and fusion at the same time, it is preferable to agglomerate particles (composite resin particles, colorant particles) under a temperature condition higher than the glass transition temperature (Tg) of the resin constituting the composite resin particles. .
[0185]
In this salting-out / fusion process, internal additive particles such as a charge control agent (fine particles having a number average primary particle size of about 10 to 1000 nm) may be salted out / fused together with the composite resin particles and the colorant particles. Good. The colorant particles may be surface-modified, and conventionally known ones can be used as the surface modifier.
[0186]
[Aging process]
The aging step is a step subsequent to the salting-out / fusion step, and after the resin particles are fused, the temperature is kept near the melting point of the crystalline substance, preferably the melting point ± 20 ° C., and stirring is continued at a constant strength. This is a step of phase-separating the crystalline substance.
[0187]
Moreover, it is preferable that the total value of the bivalent (trivalent) metal element used for the coagulant and the monovalent metal element added as the coagulation terminator described later is 350 to 35000 ppm. The residual amount of metal ions contained in the colored particles is measured using a fluorescent X-ray analyzer “System 3270 type” (manufactured by Rigaku Denki Kogyo Co., Ltd.) and the metal species of the metal salt used as a flocculant (for example, calcium chloride). It can be determined by measuring the intensity of the fluorescent X-ray emitted from the calcium derived from As a specific measurement method, a plurality of toners having a known content ratio of the flocculant metal salt are prepared, each colored particle 5g is pelletized, the content ratio (mass ppm) of the flocculant metal salt, and the metal of the metal salt The relationship (calibration curve) with the fluorescent X-ray intensity (peak intensity) from the seed is measured. Next, the colored particles (sample) whose content of the flocculant metal salt is to be measured are similarly pelletized, the fluorescent X-ray intensity from the metal species of the flocculant metal salt is measured, and the content, that is, “contained in the colored particles” The “metal ion residual amount” can be determined.
[0188]
[Filtering and washing process]
In this filtration / washing step, a filtration treatment for filtering the colored particles from the colored particle dispersion obtained in the above step, and a surfactant or salt from the filtered colored particles (cake-like aggregate). A cleaning process is performed to remove deposits such as a depositing agent. A water-containing cake containing colored particles is prepared by filtration and washing. Examples of the apparatus used for the filtration / washing treatment include a centrifugal separation method, a vacuum filtration apparatus using a Nutsche and the like, a filtration apparatus using a filter press and the like, but are not particularly limited. .
[0189]
[Drying process]
This step is a step of drying the water-containing cake containing the colored particles obtained by the washing treatment.
[0190]
This drying process is performed by the method described in << Drying >>.
In addition, when the colored particles obtained by the drying treatment are aggregated by weak interparticle attractive force, the aggregate may be crushed. As the crushing treatment apparatus, a mechanical crushing apparatus such as a jet mill, a Henschel mixer, a coffee mill, and a food processor can be used, but is not particularly limited.
[0191]
The colored particles form composite resin particles in the absence of the colorant, add the dispersion of the colorant particles to the dispersion of the composite resin particles, and salt out / fuse the composite resin particles and the colorant particles. It is preferable to prepare it.
[0192]
Thus, the polymerization reaction for obtaining the composite resin particles is not inhibited by preparing the composite resin particles in a system in which no colorant is present. For this reason, according to the colored particles, excellent offset resistance is not impaired, and contamination of the fixing device and image contamination due to accumulation of the colored particles do not occur.
[0193]
In addition, as a result of surely carrying out the polymerization reaction to obtain composite resin particles, no monomer or oligomer remains in the resulting colored particles, and heat fixing of an image forming method using the colored particles In the process, no off-flavor is generated.
[0194]
Furthermore, since the surface characteristics of the obtained colored particles are uniform and the charge amount distribution is sharp, an image with excellent sharpness can be formed over a long period of time. According to such a toner having a uniform composition, molecular weight, and surface characteristics between colored particles, it maintains good adhesion (high fixing strength) to an image support in an image forming method including a fixing process using a contact heating method. However, it is possible to improve the offset resistance and the anti-winding property, and an image having an appropriate gloss can be obtained.
[0195]
Next, the compounds used in the toner manufacturing process will be described in detail.
(Polymerizable monomer)
As a polymerizable monomer for producing a resin (binder), a hydrophobic monomer is an essential constituent, and a crosslinkable monomer is used as necessary. Moreover, it is desirable to contain at least one monomer having an acidic polar group or a monomer having a basic polar group as described below.
[0196]
(1) Hydrophobic monomer
The hydrophobic monomer constituting the monomer component is not particularly limited, and conventionally known monomers can be used. Moreover, it can be used combining 1 type (s) or 2 or more types so that the required characteristic may be satisfy | filled.
[0197]
Specifically, monovinyl aromatic monomers, (meth) acrylic acid ester monomers, vinyl ester monomers, vinyl ether monomers, monoolefin monomers, diolefin monomers , Halogenated olefin monomers and the like can be used.
[0198]
Examples of vinyl aromatic monomers include styrene, o-methyl styrene, m-methyl styrene, p-methyl styrene, p-methoxy styrene, p-phenyl styrene, p-chloro styrene, p-ethyl styrene, p. -N-butyl styrene, p-tert-butyl styrene, pn-hexyl styrene, pn-octyl styrene, pn-nonyl styrene, pn-decyl styrene, pn-dodecyl styrene, 2, Examples thereof include styrene monomers such as 4-dimethylstyrene and 3,4-dichlorostyrene and derivatives thereof.
[0199]
Examples of acrylic monomers include acrylic acid, methacrylic acid, methyl acrylate, ethyl acrylate, butyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, cyclohexyl acrylate, phenyl acrylate, methyl methacrylate, methyl methacrylate, methacrylic acid. Examples include butyl acid, hexyl methacrylate, 2-ethylhexyl methacrylate, ethyl β-hydroxyacrylate, propyl γ-aminoacrylate, stearyl methacrylate, dimethylaminoethyl methacrylate, diethylaminoethyl methacrylate, and the like.
[0200]
Examples of vinyl ester monomers include vinyl acetate, vinyl propionate, and vinyl benzoate.
[0201]
Examples of the vinyl ether monomer include vinyl methyl ether, vinyl ethyl ether, vinyl isobutyl ether, vinyl phenyl ether and the like.
[0202]
Examples of the monoolefin monomer include ethylene, propylene, isobutylene, 1-butene, 1-pentene, 4-methyl-1-pentene and the like.
[0203]
Examples of the diolefin monomer include butadiene, isoprene, chloroprene and the like.
[0204]
(2) Crosslinkable monomer
In order to improve the characteristics of the resin particles, a crosslinkable monomer may be added. Examples of the crosslinkable monomer include those having two or more unsaturated bonds such as divinylbenzene, divinylnaphthalene, divinyl ether, diethylene glycol methacrylate, ethylene glycol dimethacrylate, polyethylene glycol dimethacrylate, and diallyl phthalate.
[0205]
(3) Monomers having acidic polar groups
Examples of the monomer having an acidic polar group include (a) an α, β-ethylenically unsaturated compound having a carboxyl group (—COOH) and (b) a sulfone group (—SOOH).ThreeMention may be made of α, β-ethylenically unsaturated compounds having H).
[0206]
Examples of the α, β-ethylenically unsaturated compound (a) having a —COO group include acrylic acid, methacrylic acid, fumaric acid, maleic acid, itaconic acid, cinnamic acid, maleic acid monobutyl ester, maleic acid. Examples thereof include acid monooctyl esters, and metal salts thereof such as Na and Zn.
[0207]
-SO of (b)ThreeExamples of the α, β-ethylenically unsaturated compound having an H group include sulfonated styrene, its Na salt, allylsulfosuccinic acid, octyl allylsulfosuccinate, and its Na salt.
[0208]
(4) Monomers having basic polar groups
As the monomer having a basic polar group, (i) a (meth) acrylic acid ester of an aliphatic alcohol having 1 to 12, preferably 2 to 8, particularly preferably 2, an amine group or a quaternary ammonium group. , (Ii) (meth) acrylic acid amide or (meth) acrylic acid amide mono- or disubstituted optionally with an alkyl group having 1 to 18 carbon atoms on N, (iii) a heterocyclic group having N as a ring member And (iv) N, N-diallyl-alkylamine or a quaternary ammonium salt thereof. Among them, (i) aliphatic alcohol (meth) acrylic acid ester having an amine group or quaternary ammonium group is preferable as a monomer having a basic polar group.
[0209]
Examples of (meth) acrylic acid esters of aliphatic alcohols having an amine group or quaternary ammonium group (i) include dimethylaminoethyl acrylate, dimethylaminoethyl methacrylate, diethylaminoethyl acrylate, diethylaminoethyl methacrylate, and the above four compounds. A quaternary ammonium salt, 3-dimethylaminophenyl acrylate, 2-hydroxy-3-methacryloxypropyltrimethylammonium salt, etc. can be mentioned.
[0210]
(Ii) (Meth) acrylic acid amide or optionally mono- or dialkyl-substituted (meth) acrylic acid amide on N includes acrylamide, N-butylacrylamide, N, N-dibutylacrylamide, piperidylacrylamide, methacrylamide, N-butylmethacrylamide, N, N-dimethylacrylamide, N-octadecylacrylamide and the like can be mentioned.
[0211]
Examples of the vinyl compound substituted with a heterocyclic group having N as a ring member in (iii) include vinylpyridine, vinylpyrrolidone, vinyl-N-methylpyridinium chloride, vinyl-N-ethylpyridinium chloride and the like.
[0212]
Examples of (iv) N, N-diallyl-alkylamine include N, N-diallylmethylammonium chloride and N, N-diallylethylammonium chloride.
[0213]
(Polymerization initiator)
The radical polymerization initiator can be appropriately used as long as it is water-soluble. For example, persulfates (for example, potassium persulfate, ammonium persulfate, etc.), azo compounds (for example, 4,4′-azobis-4-cyanovaleric acid and its salts, 2,2′-azobis (2-amidinopropane) Salt), peroxide compounds and the like. Furthermore, the radical polymerization initiator can be combined with a reducing agent as necessary to form a redox initiator. Use of a redox initiator is preferred because the polymerization activity is increased, the polymerization temperature can be lowered, and the polymerization time can be shortened.
[0214]
The polymerization temperature may be any temperature as long as it is equal to or higher than the lowest radical generation temperature of the polymerization initiator, but for example, a range of 50 ° C. to 90 ° C. is used. However, polymerization can be performed at room temperature or higher by using a polymerization initiator that starts at room temperature, for example, a combination of hydrogen peroxide and a reducing agent (ascorbic acid or the like).
[0215]
(Surfactant)
In particular, in order to perform miniemulsion polymerization using the above-described polymerizable monomer, it is preferable to disperse oil droplets in an aqueous medium using a surfactant. The surfactant that can be used in this case is not particularly limited, and the following ionic surfactants can be given as examples of suitable compounds.
[0216]
Examples of the ionic surfactant include sulfonate (sodium dodecylbenzenesulfonate, sodium arylalkylpolyethersulfonate, 3,3-disulfonediphenylurea-4,4-diazo-bis-amino-8-naphthol- 6-sulfonate sodium, ortho-carboxybenzene-azo-dimethylaniline, 2,2,5,5-tetramethyl-triphenylmethane-4,4-diazo-bis-β-naphthol-6-sulfonate sodium, etc.) , Sulfate salts (sodium dodecyl sulfate, sodium tetradecyl sulfate, sodium pentadecyl sulfate, sodium octyl sulfate, etc.), fatty acid salts (sodium oleate, sodium laurate, sodium caprate, sodium caprylate, sodium caproate, stearyl Potassium, calcium oleate and the like).
[0217]
Nonionic surfactants can also be used. Specifically, for example, polyethylene oxide, polypropylene oxide, a combination of polypropylene oxide and polyethylene oxide, ester of polyethylene glycol and higher fatty acid, alkylphenol polyethylene oxide, ester of higher fatty acid and polyethylene glycol, ester of higher fatty acid and polypropylene oxide, And sorbitan esters.
[0218]
In the present invention, these surfactants are mainly used as an emulsifier during emulsion polymerization, but may be used for other processes or for other purposes.
[0219]
(Flocculant)
The flocculant is preferably selected from metal salts.
[0220]
Examples of the metal salt include monovalent metals such as alkali metal salts such as sodium, potassium and lithium, divalent metals such as alkaline earth metal salts such as calcium and magnesium, and divalent metals such as manganese and copper. Examples thereof include trivalent metal salts such as salts, iron and aluminum.
[0221]
Specific examples of these metal salts are shown below. Specific examples of the monovalent metal salt include sodium chloride, potassium chloride, lithium chloride, and divalent metal salts such as calcium chloride, zinc chloride, copper sulfate, magnesium sulfate, and manganese sulfate. Examples of the trivalent metal salt include aluminum chloride and iron chloride. These are appropriately selected according to the purpose. In general, the divalent metal salt has a smaller critical aggregation concentration (coagulation value or coagulation point) than the monovalent metal salt, and the trivalent metal salt has a smaller critical aggregation concentration.
[0222]
The critical flocculation concentration referred to in the present invention is an index related to the stability of the dispersion in the aqueous dispersion, and indicates the concentration at which flocculation occurs when a flocculant is added. This critical coagulation concentration varies greatly depending on the latex itself and the dispersant. For example, it is described in Seizo Okamura et al., Polymer Chemistry 17,601 (1960), etc., and according to these descriptions, the value can be known. As another method, a desired salt is added to the target particle dispersion at a different concentration, the ζ potential of the dispersion is measured, and the salt concentration at the point where the ζ potential begins to change is defined as the critical aggregation concentration. It is also possible to do.
[0223]
The polymer fine particle dispersion is treated with a metal salt so as to have a concentration equal to or higher than the critical aggregation concentration. At this time, as a matter of course, whether the metal salt is added directly or as an aqueous solution is arbitrarily selected according to the purpose. When added as an aqueous solution, the added metal salt must be equal to or higher than the critical aggregation concentration of the polymer particles with respect to the volume of the polymer particle dispersion and the total volume of the metal salt aqueous solution.
[0224]
The concentration of the metal salt as a flocculant may be not less than the critical aggregation concentration, but is preferably 1.2 times or more, more preferably 1.5 times or more the critical aggregation concentration.
[0225]
(Coloring agent)
The colored particles are obtained by salting out / fusion-bonding the composite resin particles and the colorant particles.
[0226]
Examples of the colorant constituting the colored particles (colorant particles used for salting out / fusion with the composite resin particles) include various inorganic pigments, organic pigments, and dyes. A conventionally well-known thing can be used as an inorganic pigment. Specific inorganic pigments are exemplified below.
[0227]
Examples of the black pigment include carbon black such as furnace black, channel black, acetylene black, thermal black, and lamp black, and magnetic powder such as magnetite and ferrite.
[0228]
These inorganic pigments can be used alone or in combination as required. Moreover, the addition amount of a pigment is 2-20 mass% with respect to a polymer, Preferably 3-15 mass% is selected.
[0229]
When used as magnetic colored particles, the above-mentioned magnetite can be added. In this case, from the viewpoint of imparting predetermined magnetic properties, it is preferable to add 20 to 60% by mass in the colored particles.
[0230]
Conventionally known organic pigments and dyes can also be used. Specific organic pigments and dyes are exemplified below.
[0231]
Examples of the magenta or red pigment include C.I. I. Pigment red 2, C.I. I. Pigment red 3, C.I. I. Pigment red 5, C.I. I. Pigment red 6, C.I. I. Pigment red 7, C.I. I. Pigment red 15, C.I. I. Pigment red 16, C.I. I. Pigment red 48: 1, C.I. I. Pigment red 53: 1, C.I. I. Pigment red 57: 1, C.I. I. Pigment red 122, C.I. I. Pigment red 123, C.I. I. Pigment red 139, C.I. I. Pigment red 144, C.I. I. Pigment red 149, C.I. I. Pigment red 166, C.I. I. Pigment red 177, C.I. I. Pigment red 178, C.I. I. And CI Pigment Red 222.
[0232]
Examples of the pigment for orange or yellow include C.I. I. Pigment orange 31, C.I. I. Pigment orange 43, C.I. I. Pigment yellow 12, C.I. I. Pigment yellow 13, C.I. I. Pigment yellow 14, C.I. I. Pigment yellow 15, C.I. I. Pigment yellow 17, C.I. I. Pigment yellow 93, C.I. I. Pigment yellow 94, C.I. I. Pigment yellow 138, C.I. I. Pigment yellow 180, C.I. I. Pigment yellow 185, C.I. I. Pigment yellow 155, C.I. I. And CI Pigment Yellow 156.
[0233]
Examples of green or cyan pigments include C.I. I. Pigment blue 15, C.I. I. Pigment blue 15: 2, C.I. I. Pigment blue 15: 3, C.I. I. Pigment blue 16, C.I. I. Pigment blue 60, C.I. I. And CI Pigment Green 7.
[0234]
Examples of the dye include C.I. I. Solvent Red 1, 49, 52, 58, 63, 111, 122, C.I. I. Solvent Yellow 19, 44, 77, 79, 81, 82, 93, 98, 103, 104, 112, 162, C.I. I. Solvent Blue 25, 36, 60, 70, 93, 95, etc. can be used, and mixtures thereof can also be used.
[0235]
These organic pigments and dyes can be used alone or in combination as required. Moreover, the addition amount of a pigment is 2-20 mass% with respect to a polymer, Preferably 3-15 mass% is selected.
[0236]
The colorant (colorant particle) constituting the colored particle may be surface-modified. A conventionally well-known thing can be used as a surface modifier, Specifically, a silane coupling agent, a titanium coupling agent, an aluminum coupling agent etc. can be used preferably. Examples of the silane coupling agent include alkoxysilanes such as methyltrimethoxysilane, phenyltrimethoxysilane, methylphenyldimethoxysilane, and diphenyldimethoxysilane, siloxanes such as hexamethyldisiloxane, γ-chloropropyltrimethoxysilane, vinyltrimethyl. Chlorosilane, vinyltrimethoxysilane, vinyltriethoxysilane, γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane, γ-mercaptopropyltrimethoxysilane, γ-aminopropyltriethoxysilane, γ-ureido Examples thereof include propyltriethoxysilane. Examples of the titanium coupling agent include TTS, 9S, 38S, 41B, 46B, 55, 138S, and 238S marketed under the trade name “Plenact” manufactured by Ajinomoto Co., Inc., and commercially available from Nippon Soda Co., Ltd. Product A-1, B-1, TOT, TST, TAA, TAT, TLA, TOG, TBSTA, A-10, TBT, B-2, B-4, B-7, B-10, TBSTA-400, TTS , TOA-30, TSDMA, TTAB, TTOP and the like. Examples of the aluminum coupling agent include “Plenact AL-M” manufactured by Ajinomoto Co., Inc.
[0237]
The addition amount of these surface modifiers is preferably 0.01 to 20% by mass, and more preferably 0.1 to 5% by mass with respect to the colorant.
[0238]
Examples of the method for modifying the surface of the colorant particles include a method in which a surface modifier is added to the dispersion of the colorant particles and this system is heated to react.
[0239]
The surface-modified colorant particles are collected by filtration, washed with the same solvent and filtered, and then dried.
[0240]
(Release agent)
The colored particles are preferably colored particles obtained by fusing resin particles containing a release agent in an aqueous medium. In this way, the resin particles encapsulating the release agent in the resin particles are salted out / fused in the aqueous medium with the colorant particles, thereby obtaining colored particles in which the release agent is finely dispersed. .
[0241]
In the colored particles, low molecular weight polypropylene (number average molecular weight = 1500 to 9000), low molecular weight polyethylene, and the like are preferable as the release agent, and particularly preferably an ester compound represented by the following formula.
[0242]
R1-(OCO-R2)n
In the formula, n is an integer of 1 to 4, preferably 2 to 4, more preferably 3 to 4, particularly preferably 4. R1, R2Each represents a hydrocarbon group which may have a substituent. R1Has 1 to 40 carbon atoms, preferably 1 to 20 carbon atoms, more preferably 2 to 5 carbon atoms. R2Has 1 to 40 carbon atoms, preferably 16 to 30 carbon atoms, and more preferably 18 to 26 carbon atoms.
[0243]
Next, the example of a typical compound is shown below.
[0244]
[Chemical 9]
Figure 0004530246
[0245]
[Chemical Formula 10]
Figure 0004530246
[0246]
The addition amount of the said compound is 1-30 mass% with respect to the whole colored particle, Preferably it is 2-20 mass%, More preferably, it is 3-15 mass%.
[0247]
The colored particles are preferably prepared by encapsulating the release agent in the resin particles by the mini-emulsion polymerization method, and salting out and fusing together with the colored particles.
[0248]
(Charge control agent)
In addition to the colorant and the release agent, the colored particles can be added with materials that can impart various functions as a material for colored particles. Specific examples include charge control agents. These components can be added simultaneously with the resin particles and the colorant particles in the salting-out / fusion stage described above, and can be added by various methods such as a method of inclusion in the colored particles and a method of adding to the resin particles themselves.
[0249]
As the charge control agent, various known ones that can be dispersed in water can be used. Specific examples include nigrosine dyes, naphthenic acid or higher fatty acid metal salts, alkoxylated amines, quaternary ammonium salt compounds, azo metal complexes, salicylic acid metal salts or metal complexes thereof.
[0250]
(External additive)
The toner of the present invention may be used as it is, but the so-called external additive may be added to the colored particles for the purpose of improving fluidity and improving cleaning properties. These external additives are not particularly limited, and various inorganic fine particles, organic fine particles and lubricants can be used.
[0251]
Examples of inorganic fine particles that can be used as an external additive include conventionally known fine particles. Specifically, silica fine particles, titanium fine particles, alumina fine particles and the like can be preferably used. These inorganic fine particles are preferably hydrophobic.
[0252]
Specific examples of the silica fine particles include commercially available products R-805, R-976, R-974, R-972, R-812, R-809 manufactured by Nippon Aerosil Co., Ltd., HVK-2150, H manufactured by Hoechst Co., Ltd. -200, commercial products TS-720, TS-530, TS-610, H-5, MS-5, etc. manufactured by Cabot Corporation.
[0253]
Specific examples of the titanium fine particles include, for example, commercial products T-805 and T-604 manufactured by Nippon Aerosil Co., Ltd., and commercial products MT-100S, MT-100B, MT-500BS, MT-600, and MT manufactured by Teika Co., Ltd. -600SS, JA-1, commercial products TA-300SI, TA-500, TAF-130, TAF-510, TAF-510T manufactured by Fuji Titanium Co., Ltd. Commercial products IT-S, IT-OA manufactured by Idemitsu Kosan Co., Ltd. , IT-OB, IT-OC and the like.
[0254]
Specific examples of the alumina fine particles include commercial products RFY-C and C-604 manufactured by Nippon Aerosil Co., Ltd., and commercial products TTO-55 manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd.
[0255]
Examples of the organic fine particles that can be used as the external additive include spherical fine particles having a number average primary particle diameter of about 10 to 2000 nm. Examples of the constituent material of the organic fine particles include polystyrene, polymethyl methacrylate, styrene-methyl methacrylate copolymer and the like.
[0256]
Examples of the lubricant that can be used as an external additive include metal salts of higher fatty acids. Specific examples of the metal salts of such higher fatty acids include zinc stearate, aluminum stearate, copper stearate, magnesium stearate, calcium stearate, and the like; zinc oleate, manganese oleate, iron oleate, olein Oleic acid metal salts such as acid copper and magnesium oleate; palmitate metal salts such as zinc palmitate, copper palmitate, magnesium palmitate and calcium palmitate; linoleic acid metal salts such as zinc linoleate and calcium linoleate; ricinol Examples include ricinoleic acid metal salts such as zinc acid and calcium ricinoleate.
[0257]
The addition amount of the external additive is preferably about 0.1 to 5% by mass with respect to the colored particles.
[0258]
<External additive addition process>
This step is a step in which an external additive is added to the dried colored particles to obtain a toner.
[0259]
Examples of the apparatus used for adding the external additive include various known mixing apparatuses such as a Turbuler mixer, a Henschel mixer, a Nauter mixer, and a V-type mixer.
[0260]
<Molecular weight distribution of colored particles, molecular weight>
The colored particles preferably have a molecular weight peak or shoulder at 100,000 to 1,000,000 and 1,000 to 50,000, and further have a peak or shoulder of 100,000 to 1,000,000, More preferably, it is present at 25,000 to 150,000 and 1,000 to 50,000.
[0261]
The molecular weight of the colored particles is both a high molecular weight component having a peak or shoulder in the region of 100,000 to 1,000,000 and a low molecular weight component having a peak or shoulder in the region of 1,000 to less than 50,000. Those containing at least are preferable. More preferably, an intermediate molecular weight having a peak or shoulder at a peak molecular weight of 15,000 to 100,000 is used.
[0262]
The colored particles are preferably those having a mass average molecular weight of 30,000 to 100,000.
[0263]
The molecular weight of the colored particles is preferably measured by GPC (gel permeation chromatography) using THF (tetrahydrofuran) as a solvent. That is, 1.0 ml of THF is added to 0.5 to 5 mg of a measurement sample, more specifically 1 mg, and the mixture is sufficiently dissolved by stirring at room temperature using a magnetic stirrer or the like. Subsequently, after processing with a membrane filter having a pore size of 0.45 to 0.50 μm, the solution is injected into GPC. The measurement conditions of GPC are measured by stabilizing the column at 40 ° C., flowing THF at a flow rate of 1.0 ml / min, and injecting about 100 μl of a sample having a concentration of 1 mg / ml. The column is preferably used in combination with a commercially available polystyrene gel column. For example, a combination of Shodex GPC KF-801, 802, 803, 804, 805, 806, 807 manufactured by Showa Denko KK or TSKgel G1000H, G2000H, G3000H, G4000H, G5000H, G6000H, G7000H, TSKguard column manufactured by Tosoh Corporation A combination etc. can be mentioned. As a detector, a refractive index detector (IR detector) or a UV detector may be used. In the measurement of the molecular weight of a sample, the molecular weight distribution of the sample is calculated using a calibration curve created using monodisperse polystyrene standard particles. About 10 points may be used as polystyrene for preparing a calibration curve.
[0264]
<Particle size of toner (colored particles)>
The toner (colored particles) of the present invention preferably has a number average particle size of 3 to 10 μm, and more preferably 3 to 8 μm. This particle size can be controlled by the concentration of the flocculant (salting-out agent), the amount of organic solvent added, the fusing time, the polymer composition, and the like in the production process of the colored particles.
[0265]
When the number average particle size is 3 to 10 μm, in the fixing process, toner particles with high adhesion force that fly and adhere to the heating member to generate fixing offset are reduced, and transfer efficiency is increased, resulting in halftone. The image quality of the fine lines, dots, etc. is improved.
[0266]
The number average particle diameter of the toner is measured using “Coulter Counter TA-II”, “Coulter Multisizer” (manufactured by Coulter Co., Ltd.), “Laser Diffraction Particle Size Measuring Device SLAD1100” (manufactured by Shimadzu Corporation), etc. can do.
[0267]
In the present invention, a “Coulter Multisizer” is used, and an interface (manufactured by Nikkaki Co., Ltd.) for outputting the particle size distribution and a personal computer are connected and used. The aperture in the “Coulter Multisizer” is 100 μm, and the volume distribution of toner of 2 μm or more (for example, 2 to 40 μm) is measured to calculate the particle size distribution and average particle size.
[0268]
The particle size of the toner is the same as the particle size of the colored particles when used as a toner without adding the external additive to the colored particles. Even if the toner is prepared by adding the external additive to the colored particles, the external additive is used. Since the particle size of the colored particles is very small, the particle size of the colored particles does not change and is the same value as the particle size of the colored particles.
[0269]
<Developer>
The toner of the present invention may be used as a one-component developer or a two-component developer.
[0270]
When used as a one-component developer, a non-magnetic one-component developer or a magnetic one-component developer containing about 0.1 to 0.5 μm of magnetic particles in the toner can be used. be able to.
[0271]
Further, it can be mixed with a carrier and used as a two-component developer. In this case, conventionally known materials such as metals such as iron, ferrite, and magnetite, and alloys of these metals with metals such as aluminum and lead can be used as the magnetic particles of the carrier. Then, ferrite particles are preferable. The volume average particle size of the magnetic particles is preferably 15 to 100 μm, and more preferably 25 to 80 μm.
[0272]
The volume average particle diameter of the carrier can be measured with a laser diffraction particle size distribution measuring apparatus “Heros” (manufactured by Sympathic Co., Ltd.) equipped with a wet disperser.
[0273]
As the carrier, one in which magnetic particles are further coated (coated) with a resin, or a so-called resin-dispersed carrier in which magnetic particles are dispersed in a resin can be preferably used. The resin composition for coating is not particularly limited, and for example, olefin resin, styrene resin, styrene-acrylic resin, silicone resin, ester resin, or fluorine-containing polymer resin is used. The resin for constituting the resin-dispersed carrier is not particularly limited, and known resins can be used. For example, styrene-acrylic resin, polyester resin, fluorine resin, phenol resin, etc. are used. be able to.
[0274]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example is given and this invention is demonstrated in detail, the aspect of this invention is not limited to this. In the following text, “part” means “part by mass”.
[0275]
Example 1
In the following manner, intermediate layer dispersions of Examples and Comparative Examples were prepared.
[0276]
Production of photoreceptor 1
<Intermediate layer (UCL)>
Preparation of intermediate layer dispersion
Polyamide resin (Exemplary polyamide N-1) 1 part
Fine particles: Titanium oxide (number average primary particle size 35 nm, primary surface treatment; silica Al
Mina treatment, secondary surface treatment; methyl hydrogen polysiloxane treatment) 3 parts
10 parts isopropyl alcohol
This is a sand mill disperser in which polyamide N-1 is heated and dissolved in isopropyl alcohol, filtered through a filter with a rated filtration accuracy of 0.2 μm, mixed with titanium oxide, and the mixed liquid is surface-treated with ceramic in the structure of the dispersed portion. The dispersion was carried out by a batch method for a dispersion time of 10 hours to prepare an intermediate layer dispersion.
[0277]
The intermediate layer dispersion is diluted 2 times using the same mixed solvent, and is allowed to stand overnight, and then filtered (filter; profile star absolute filtration accuracy manufactured by Nihon Pall Co., Ltd .: 1.5 μm, pressure: 100 kPa or less) and washed. An intermediate layer having a dry film thickness of 2 μm was formed on the cylindrical aluminum substrate by dip coating.
[0278]
The volume resistance of the intermediate layer after drying is 2 × 10 2 under the above measurement conditions.TenIt was Ω · cm.
<Charge generation layer (CGL)>
Charge generation material: titanyl phthalocyanine pigment A (Cu-Kα characteristic X-ray in FIG. 3)
X-ray diffraction spectrum, and DSC has an endothermic peak at 70 to 150 ° C
20g)
Polyvinyl butyral (# 6000-C, manufactured by Denki Kagaku Kogyo) 10g
700 g of t-butyl acetate
4-methoxy-4-methyl-2-pentanone 300g
The above composition was mixed and dispersed using a sand mill to prepare a charge generation layer coating solution. This coating solution was applied by a dip coating method to form a charge generation layer having a dry film thickness of 0.3 μm on the intermediate layer.
[0279]
<Charge transport layer (CTL)>
Charge transport agent ([4- (2,2-diphenylvinyl) phenyl] -di-p-tri
Luamine) 75g
Polycarbonate resin (Iupilon Z300: manufactured by Mitsubishi Gas Chemical Company) 100g
Tetrahydrofuran 600g
Toluene 150g
The above composition was mixed and dissolved to prepare a charge transport layer coating solution. This coating solution was applied onto the charge generation layer by a dip coating method to form a charge transport layer having a dry film thickness of 24 μm, thereby preparing a photoreceptor 1.
[0280]
Preparation of photoreceptors 2-9
In the same manner as in the preparation of the photoconductor 1, except that the polyamide resin of the intermediate layer dispersion, the fine particles and the surface treatment and particle size thereof, and the solvent and the titanyl phthalocyanine pigment of the charge generation layer are changed as shown in Table 1. Members 2 to 9 were prepared (however, the dry thickness of the intermediate layer of the photoreceptor 6 was 0.6 μm).
[0281]
The volume resistance of the intermediate layer of these photoreceptors 2 to 9 is 0.5 × 10 5 under the measurement conditions.Ten~ 6 × 10TenIt was Ω · cm.
[0282]
In Table 1, those listed in the primary treatment column are substances deposited on the surface of the titanium oxide particles during the primary treatment, and those listed in the secondary treatment column indicate substances used during the secondary treatment.
[0283]
Detection of an endothermic peak at 70 to 150 ° C. of a charge generation material
Detection of the endothermic peak at 70 to 150 ° C. of the charge generation material in Table 1 was measured by raising the temperature from room temperature (24 ° C.) to 170 ° C. under the above-described conditions.
[0284]
Measuring instrument: Measured using a Shimadzu “Shimadzu heat flow rate differential scanning calorimeter DSC-50”.
[0285]
Further, the heat of fusion and water absorption of the resin used for the intermediate layer in Table 1 were measured as follows.
[0286]
Measurement conditions for heat of fusion
Measuring instrument: Measured using a Shimadzu “Shimadzu heat flow rate differential scanning calorimeter DSC-50”.
[0287]
Measurement conditions: The measurement sample is set in the above-mentioned measuring machine, measurement is started from room temperature (24 ° C.), the temperature is raised to 200 ° C. at 5 ° C./min, and then cooled to room temperature at 5 ° C./min. This is repeated twice, and the heat of fusion is calculated from the endothermic peak area due to melting during the second temperature increase.
[0288]
Measurement conditions for water absorption
The sample to be measured is sufficiently dried at 70 to 80 ° C. for 3 to 4 hours, and its mass is accurately weighed. Next, the sample is put into ion-exchanged water maintained at 20 ° C., and after a certain period of time, the sample surface is pulled up and wiped off with a clean cloth, and the mass is measured. The above operation was repeated until the increase in mass was saturated, and the value obtained by gradual increase in mass (increase) of the sample obtained as a result of the initial mass was defined as the water absorption rate.
[0289]
[Table 1]
Figure 0004530246
[0290]
In the table, A in the column of the charge generation material is a titanyl phthalocyanine pigment of the X-ray diffraction spectrum of FIG. 3, B is a titanyl phthalocyanine pigment of the X-ray diffraction spectrum of FIG. 4, and Y is a titanyl phthalocyanine pigment of the X-ray diffraction spectrum of FIG. Indicates.
[0291]
Further, the ratio of the unit structure having 7 or more carbon atoms indicates the ratio (mol%) of the repeating unit structure having 7 or more carbon atoms between amide bonds in the repeating unit structure.
[0292]
A toner used in the present invention and a developer using the toner were prepared.
<< Preparation of colored particles 1 >>
(Preparation of latex (1HML))
<1: Preparation of core particles (first stage polymerization)>
An anionic surfactant A (C) was added to a 5000 ml separable flask equipped with a stirrer, temperature sensor, condenser, and nitrogen inlet.TenHtwenty one(OCH2CH2)2OSOThreeA surfactant solution (aqueous medium) in which 4.0 g of Na) was dissolved in 3040 g of ion-exchanged water was charged, and the internal temperature was raised to 80 ° C. while stirring at a stirring speed of 230 rpm under a nitrogen stream.
[0293]
To this surfactant solution, an initiator solution in which 10.0 g of a polymerization initiator (potassium persulfate: KPS) was dissolved in 400 g of ion-exchanged water was added, the temperature was adjusted to 75 ° C., 528 g of styrene, and n-butyl acrylate. A monomer mixture consisting of 204 g, methacrylic acid 68.0 g and n-octyl-3-mercaptopropionic acid ester 24.4 g was added dropwise over 1 hour, and the system was heated and stirred at 75 ° C. for 2 hours. Thus, polymerization (first stage polymerization) was performed to prepare latex (a dispersion of resin particles made of high molecular weight resin). This is referred to as “latex (1H)”.
[0294]
<2: Formation of intermediate layer (second stage polymerization)>
In a flask equipped with a stirrer, 95.0 g of styrene, 36.0 g of n-butyl acrylate, 9.0 g of methacrylic acid, 0.59 g of n-octyl-3-mercaptopropionic acid ester, 70 g of the exemplified compound 19) was added as a release agent, and heated and dissolved at 90 ° C. to prepare monomer solution 1.
[0295]
Next, a surfactant solution in which 1.0 g of the anionic surfactant A is dissolved in 1560 ml of ion-exchanged water is heated to 98 ° C., and the “latex” as a dispersion of core particles is added to the surfactant solution. After adding 28 g of “(1H)” in terms of solid content, the monomer solution 1 prepared above was added for 8 hours using a mechanical disperser “CLEARMIX” (manufactured by M Technique Co., Ltd.) having a circulation path. An emulsified liquid containing emulsified particles (oil droplets) having a uniform dispersed particle diameter (284 nm) was prepared by mixing and dispersing.
[0296]
Next, an initiator solution prepared by dissolving 5.0 g of a polymerization initiator (KPS) in 200 ml of ion-exchanged water and 750 ml of ion-exchanged water are added to this emulsion, and this system is heated and stirred at 98 ° C. for 12 hours. (Second stage polymerization) was carried out to obtain latex (a dispersion of composite resin particles having a structure in which the surface of resin particles made of a high molecular weight resin was coated with an intermediate molecular weight resin). This is referred to as “latex (1HM)”.
[0297]
When the above “latex (1HM)” was dried and observed with a scanning electron microscope, particles (400 to 1000 nm) containing, as a main component, exemplary compound 19) that was not surrounded by latex were observed.
[0298]
<3: Formation of outer layer (third stage polymerization)>
An initiator solution prepared by dissolving 6.8 g of a polymerization initiator (KPS) in 265 ml of ion-exchanged water is added to the “latex (1HM)” prepared above, and 249 g of styrene and n-butyl acrylate are heated at 80 ° C. A monomer mixed solution consisting of 88.2 g, methacrylic acid 19.4 g, and n-octyl-3-mercaptopropionic acid ester 7.45 g was added dropwise over 1 hour. After completion of the dropwise addition, polymerization (third-stage polymerization) was performed by heating and stirring for 2 hours, and then cooled to 28 ° C., and latex (a central portion made of a high molecular weight resin, an intermediate layer made of an intermediate molecular weight resin, A dispersion of composite resin particles) having an outer layer made of a low molecular weight resin and containing the exemplary compound 19) as a release agent in the intermediate layer was obtained. This latex is referred to as “latex (1HML)”.
[0299]
(Preparation of latex (2L))
An initiator solution prepared by dissolving 14.8 g of a polymerization initiator (KPS) in 400 ml of ion-exchanged water was added to a flask equipped with a stirrer, and under a temperature condition of 80 ° C., 600 g of styrene, 190 g of n-butyl acrylate, A monomer mixed solution consisting of 30.0 g of methacrylic acid and 20.8 g of n-octyl-3-mercaptopropionic acid ester was added dropwise over 1 hour. After completion of the dropwise addition, polymerization was carried out by heating and stirring for 2 hours, followed by cooling to 28 ° C. to obtain a latex (a dispersion of resin particles made of a low molecular weight resin). This latex is referred to as “latex (2 L)”.
[0300]
The resin particles constituting the “latex (2L)” had a molecular weight peak at 11,000, and the mass average particle diameter of the resin particles was 128 nm.
[0301]
(Preparation of colorant dispersion (1))
Anionic surfactant (sodium dodecyl sulfate) (59.0 g) was dissolved in 1600 ml of ion-exchanged water with stirring, and while stirring this solution, 420.0 g of carbon black was gradually added. A “colorant dispersion (1)” in which a colorant was dispersed was prepared by performing dispersion treatment using Technique Co., Ltd.
[0302]
(Aggregation / fusion process)
The prepared “latex (1HML)” 420.7 g (converted to a solid content), 900 g of ion-exchanged water, and 200 g of the above-prepared “colorant dispersion (1)”, a temperature sensor, a cooling pipe, and a nitrogen introducing device In a reaction vessel (four-necked flask) equipped with a stirrer, the mixture was stirred. After adjusting the temperature in the container to 30 ° C., a 5 mol / L sodium hydroxide aqueous solution was added to this solution to adjust the pH to 9.0.
[0303]
Next, an aqueous solution in which 12.1 g of magnesium chloride hexahydrate was dissolved in 1000 ml of ion-exchanged water was added at 30 ° C. over 10 minutes with stirring. After standing for 3 minutes, heating was started, and the aqueous solution was heated to 90 ° C. over 60 minutes to start particle growth. In this state, the particle size of the associated particles was measured with “Coulter Counter TA-II”. When the volume average particle size reached 5.0 μm, 40.2 g of sodium chloride as a stopper was added to 1000 ml of ion-exchanged water. The aqueous solution dissolved in was added to stop particle growth. Further, as the aging treatment, the fusion was continued by heating and stirring at a liquid temperature of 98 ° C. for 2 hours. Then, it cooled to 30 degreeC on the conditions of 8 degreeC / min.
[0304]
(Shelling process)
According to the above, 96 g of the prepared “latex (2 L)” is added to the aggregated and fused particles, and heating and stirring are continued for 3 hours. "Latex (2L)" was shelled. Next, 40.2 g of sodium chloride was added and cooled to 30 ° C. under a temperature drop condition of 8 ° C./min. Then, hydrochloric acid was added to adjust the pH to 2.0, and stirring was stopped.
[0305]
The fused particles shelled as described above were filtered, and then washed with ion-exchanged water while being centrifuged to obtain “hydrated cake (1)”. The centrifuge conditions were set so that the water content of the “hydrated cake (1)” was 48% by mass.
[0306]
(Drying process)
10 kg of the “hydrous cake (1)” thus obtained was subjected to a drying process (primary drying) using a continuous instantaneous air flow dryer “flash jet dryer, model: 5 cm” (manufactured by Seishin Enterprise Co., Ltd.). It was. Here, the inlet temperature of the continuous instantaneous air dryer is 120 ° C., the outlet temperature is 55 ° C., and the air volume is 2 Nm.Three/ Min ("NmThree"Represents the volume in terms of room temperature. same as below. ). In addition, the water content of the colored particles discharged from the continuous instantaneous air dryer is sequentially measured so that the water content of the colored particles is 5% by mass or less. ) "Was controlled in a range of 5 to 20 kg / hour. The time required for this drying treatment (primary drying) was 90 minutes, and the water content of the colored particles after the drying treatment was measured and found to be 1.0% by mass (30 ° C., 80% RH).
[0307]
Next, the dried particles (primary dried) with a water content of 1.0% by mass (30 ° C., 80% RH) were dried using a “vibrating fluid dryer” (manufactured by Chuo Kako Co., Ltd.). At 55 ° C., post-drying treatment (secondary drying) was performed until the water content became 0.66% by mass (30 ° C. 80% RH) to prepare “colored particles 1”.
[0308]
The “colored particle 1” thus prepared has a volume average particle size of 6.4 μm, the resin constituting the “colored particle 1” has a mass average molecular weight of 55,000, and the glass transition temperature (Tg) of the resin. Was 57 ° C., and the softening point of the resin was 125 ° C.
[0309]
<< Preparation of colored particles 2 >>
In the preparation of the “colored particles 1”, “colored particles 2” were prepared in the same manner except that the outlet temperature of the continuous instantaneous air flow dryer “flash jet dryer, model: 5 cm” was changed from 55 ° C. to 65 ° C.
[0310]
<< Preparation of colored particles 3 >>
In the preparation of the “colored particles 1”, “colored particles 3” were prepared in the same manner except that the outlet temperature of the continuous instantaneous air flow dryer “flash jet dryer, model: 5 cm” was changed from 55 ° C. to 47 ° C.
[0311]
<< Preparation of colored particles 4 >>
In the preparation of the “colored particles 1”, “colored particles 4” were prepared in the same manner except that the outlet temperature of the continuous instantaneous air flow dryer “flash jet dryer, model: 5 cm” was changed from 55 ° C. to 35 ° C.
[0312]
<< Preparation of colored particles 5 >>
In the preparation of the “colored particles 1”, “colored particles 5” were prepared in the same manner except that the outlet temperature of the continuous flash air dryer “flash jet dryer, model: 5 cm” was changed from 55 ° C. to 42 ° C.
[0313]
<< Preparation of colored particles 6 >>
In the preparation of the “colored particle 1”, “colored particle 6” was prepared in the same manner except that the outlet temperature of the continuous instantaneous air flow dryer “flash jet dryer, model: 5 cm” was changed from 55 ° C. to 37 ° C.
[0314]
<< Preparation of colored particles 7 >>
In the preparation of the “colored particles 1”, the “colored particles 7” were similarly prepared except that the time required for the drying treatment of the continuous instantaneous air flow dryer “flash jet dryer, model: 5 cm” was changed from 90 minutes to 60 minutes. Prepared.
[0315]
<< Preparation of colored particles 8 >>
In the preparation of the “colored particles 1”, the “colored particles 8” were similarly prepared except that the time required for the drying treatment of the continuous instantaneous air flow dryer “flash jet dryer, model: 5 cm” was changed from 90 minutes to 45 minutes. Prepared.
[0316]
<< Preparation of colored particles 9 >>
In the preparation of the “colored particles 1”, the “colored particles 9” were similarly prepared except that the time required for the drying treatment of the continuous instantaneous air flow dryer “flash jet dryer, model: 5 cm” was changed from 90 minutes to 30 minutes. Prepared.
[0317]
Table 2 shows the moisture content of the water-containing cake, the primary drying conditions, the secondary drying conditions, the moisture content after treatment, and the volume average particle diameter, respectively.
[0318]
The volume average particle diameter of the toner (colored particles) is a value measured using “Coulter Multisizer” (manufactured by Coulter Co., Ltd.).
[0319]
[Table 2]
Figure 0004530246
[0320]
<Preparation of toner>
To the “colored particles 1 to 9” prepared above, 1.0% by mass of hydrophobic silica (number average primary particle size: 12 nm, hydrophobization degree: 68) and hydrophobic titanium oxide (number average primary particle size: Toners 1 to 9 were prepared by adding 1.2% by mass of 20 nm, hydrophobization degree: 63) and mixing with a Henschel mixer.
[0321]
Table 3 shows the saturated water content of toners 1 to 9 at high temperature and high humidity (30 ° C., 80% RH).
[0322]
[Table 3]
Figure 0004530246
[0323]
<< Preparation of developer >>
Next, a ferrite carrier having a volume average particle diameter of 60 μm coated with a silicone resin was mixed with each of the toners prepared above to prepare “Developers 1 to 9” having a toner concentration of 6%.
[0324]
<Evaluation>
Each of the above photosensitive members is incorporated into a Konica Sitos 7040 digital copier remodeling machine (having a scorotron charger, a semiconductor laser image exposure device, and a reversal developing means) having the structure shown in FIG. = Toner No.), exposure spot areas are combined as shown in Table 4, and images with a mixture of characters and halftone with a pixel rate of 8% are continuously printed on A4 paper 2 under high temperature and high humidity (30 ° C., 80% RH). Ten thousand sheets were printed and evaluated. Evaluation items and evaluation criteria are shown below. Table 4 shows the evaluation results.
[0325]
Evaluation items and evaluation criteria
"Reproducibility of dots"
The dot reproducibility constituting the image was evaluated by looking through a 100 × magnifier.
[0326]
A: Image dot size is reproduced independently (less than ± 30% of the exposure spot area)
○: The size of the image dot is increased or decreased by 30 to 60% of the exposure spot area, and each is reproduced independently (practical level)
X: The size of the image dot increased or decreased beyond 60% of the exposure spot area, and the image dot was partially blurred, disappeared, or connected (practical problem level)
Image unevenness
Image unevenness: The digital copying machine was allowed to stand for 24 hours in high temperature and high humidity (HH: 30 ° C., 80% RH), then placed in low humidity and low temperature (LL: 10 ° C., 20 RH%), and copied after 30 minutes. Copy original image of character image and halftone image, and judge by density difference (ΔHD = maximum density−minimum density) between generated afterimage and black belt image
A: Density difference ΔHD between afterimage and black belt image is less than 0.02 (good)
○: Density difference ΔHD between afterimage and black belt image is 0.02 to 0.04 (no problem in practical use)
Δ: Density difference ΔHD between afterimages and black belt-like images is 0.05 to 0.06 (level of necessity for practical reexamination)
×: Density difference ΔHD of afterimage or black belt image is 0.07 or more (problem is practical)
"Periodic image defects"
Image defects (occurring as black spots, white spots, or linear image defects) that coincide with the period of the photoconductor occur.
Evaluation criteria are
A: Occurrence of clear periodic image defects is hardly observed (in the case of black spots, 3 / A4 or less, in the case of linear, the density difference is within 0.02: good)
○: Occurrence of clear periodic image defects is within the range of practicality (in the case of black spots, 4 to 10 / A4 or less, in the case of linear, the concentration is 0.03 to 0.04: practical) level)
Δ: Periodic image defect occurs and practicality needs to be reexamined (in the case of black spots, 11 to 20 / A4 or less, in the case of linear, the density is 0.05 to 0.06: practical use) Level of reexamination required)
X: Occurrence of clear periodic image defects frequently (21 in the case of black spots / A4 or more, in the case of linear, the density is 0.07 or more: practically problematic level)
Evaluation of gradation
The evaluation condition was changed to a room temperature and normal humidity (20 ° C., 60% RH) environment, and an original image having 60 gradation steps from a white image to a solid black image was copied, and the gradation property was evaluated. The evaluation was performed by visually evaluating an image of gradation steps under sufficient daylight conditions, and evaluating the total number of gradation steps with significance.
[0327]
A: Gradation is 41 steps or more (good)
○: Gradation is 21 to 40 steps (no problem in practical use)
Δ: Gradation of 11 to 20 steps (reexamination of practicality required: practicality for image quality where gradation is not important)
X: The gradation is 10 steps or less (there is a practical problem)
Evaluation of sharpness
The sharpness of the image was evaluated by the resolution of the line image. Evaluation was made according to the following criteria.
[0328]
A: The resolution of the line image has achieved 16 lines / mm or more (good).
○: The resolution of the line image has achieved 10-15 lines / mm (no problem in practical use)
Δ: Line image resolution of 5 to 9 lines / mm (unsuitable for high resolution images)
×: Resolution of line image is 4 lines / mm or less (practically problematic)
The evaluation results are shown in Table 4.
[0329]
Other evaluation conditions
Charging condition of the photoconductor: The potential of the non-image portion is detected by a potential sensor and can be feedback-controlled. The controllable range is -500V to -900V.
[0330]
Image exposure light: Semiconductor laser (wavelength: 680 nm)
Exposure conditions
The exposure amount is set to an exposure amount in which the potential of the exposed portion is -50V to -150V.
[0331]
Exposure beam: The spot area was changed as described in Table 4.
Development conditions: As the developer, the above-described developers 1 to 9 were used. The development method was reverse development.
[0332]
[Table 4]
Figure 0004530246
[0333]
From Table 4, a charge generation layer containing a titanyl phthalocyanine pigment having no endothermic peak between 70 and 150 ° C. in differential thermal analysis, an organic photoreceptor having a charge transport layer on the charge generation layer, and 30 ° C. and 80% RH No. 1 combined with a toner having a saturated water content of 0.1 to 2.5 mass%. Nos. 1 to 8 and 10 to 19 are combination Nos. Using a photoreceptor other than the present invention containing a Y-type pigment. Compared to 9, the effect of improving the image unevenness is remarkable, and as a result, the sharpness is also improved. On the other hand, combination No. 1 using toners 8 and 9 having a saturated water content greater than 2.5% by mass was used. In Nos. 20 and 21, dot reproducibility deteriorates, evaluation of image unevenness and periodic image defects is inferior, and as a result, sharpness is not sufficient. This is presumably because when the toner having a high saturated water content is used, the photoconductor also has a high water content, the electrostatic latent image is blurred, the sensitivity and the charging property are changed, and the image is blurred.
[0334]
Example 2
Production of photoconductor 10
A photoconductor 10 was prepared in the same manner except that the A titanyl phthalocyanine pigment A of the photoconductor 1 of Example 1 was changed as follows.
[0335]
A titanyl phthalocyanine pigment of A is an X-ray diffraction spectrum by Cu-Kα characteristic X-rays at positions of Bragg angles (2θ ± 0.2 °) of 7.4 °, 16.6 °, 25.5 ° and 28.3 °. Changed to Chlorgallium Phthalocyanine Pigment C (with no endothermic peak between 70 and 150 ° C.) having a diffraction peak at
The combination No. 1 in Table 4 was used except that this photoconductor 10 was used instead of the photoconductor 1. The same combination as in Example 1 was produced and the same evaluation as in Example 1 was performed. As a result, good results were obtained for all evaluation items.
[0336]
Example 3
Production of photoconductor 11
Photoreceptor 11 was produced in the same manner except that the titanyl phthalocyanine pigment of A of photoreceptor 1 of Example 1 was changed as follows.
[0337]
A titanyl phthalocyanine pigment of A is an X-ray diffraction spectrum by Cu-Kα characteristic X-ray, and Bragg angles (2θ ± 0.2 °) of 7.5 °, 9.9 °, 12.5 °, 16.3 °, 18 Changed to hydroxygallium phthalocyanine pigment D having diffraction peaks at 6 °, 25.1 °, and 28.1 ° (no endothermic peak between 70 and 150 ° C.)
Other than using this photoconductor 11 in place of the photoconductor 1, the combination No. in Table 4 was used. The same combination as in Example 1 was produced and the same evaluation as in Example 1 was performed. As a result, good results were obtained for all evaluation items.
[0338]
Example 4
Production of photoconductor 12
A photoconductor 12 was prepared in the same manner except that the A titanyl phthalocyanine pigment A of the photoconductor 1 of Example 1 was changed as follows.
[0339]
A titanyl phthalocyanine pigment of A is a benzimidazole perylene pigment E (between 70 and 150 ° C.) having a maximum peak at 12.4 at a Bragg angle (2θ ± 0.2 °) of an X-ray diffraction spectrum by Cu-Kα characteristic X-ray. (No endothermic peak)
Other than using this photoconductor 12 instead of the photoconductor 1, the combination No. in Table 4 was used. The same combination as in Example 1 was produced and the same evaluation as in Example 1 was performed. As a result, good results were obtained for all evaluation items.
[0340]
【The invention's effect】
By using the organic photoreceptor of the present invention, a high-quality digital image can be formed even with toner having a high water content, and a good electrophotographic image without image defects can be provided. Further, it is possible to provide an image forming method and an image forming apparatus for forming a good electrophotographic image by using the organic photoreceptor and the toner together.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of an image forming apparatus as an example of an image forming method of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing an endothermic peak of differential thermal analysis between 70 and 150 ° C. FIG.
3 is a Bragg angle (2θ ± 0.2 °) with maximum diffraction peaks of 26.3 ° and 9.3 °, 10.6 °, 13.2 °, 15.1 ° and 20.8 °. It is a figure of the X-ray diffraction spectrum of the titanyl phthalocyanine pigment which has a strong diffraction peak.
FIG. 4 is a Bragg angle (2θ ± 0.2 °) of 7.5 °, 10.3 °, 12.3 °, 16.3 °, 18.4 °, 22.6 °, 24.5 °. , X-ray diffraction spectra of titanyl phthalocyanine pigments having strong diffraction peaks at 25.3 ° and 28.7 °.
FIG. 5 is an explanatory diagram showing an example of an air dryer that can be used in the present invention.
FIG. 6 is an explanatory diagram showing an example of a plant for performing a continuous drying process.
FIG. 7 is an X-ray diffraction spectrum of a Y-type titanyl phthalocyanine pigment.
[Explanation of symbols]
50 photoconductor drum (or photoconductor)
51 Pre-charge exposure section
52 Charger
53 Image exposure unit
54 Developer
541 Development Sleeve
542 Transport amount regulating member
543, 544 Developer stirring and conveying member
547 Potential sensor
57 Feed roller
58 Transfer electrode
59 Separation electrode (separator)
60 Fixing device
61 Paper discharge roller
62 Cleaning device

Claims (6)

感光体上にドット状の静電潜像を形成し、該静電潜像をデジタル画像に顕像化する現像工程を有する画像形成方法において、該感光体が導電性支持体上に順に中間層、電荷発生層及び電荷輸送層を有し、該中間層が無機粒子及び吸水率が5質量%以下で、アミド結合間の炭素数が7〜30の繰り返し単位構造の全繰り返し単位構造中に占める比率が60〜100モル%であり、下記一般式(2)の繰り返し単位構造及び下記一般式(3)の繰り返し単位構造を有するアルコール可溶性ポリアミドからなり、該電荷発生層が示差熱分析において70〜150℃の間に吸熱ピークを有しないチタニルフタロシアニン顔料を含有し、該電荷輸送層がポリカーボネートのバインダー樹脂を含有している有機感光体であり、前記現像工程が30℃80%RH環境における飽和水分量が0.3〜2.5質量%である重合トナーを含有することを特徴とする画像形成方法。
Figure 0004530246
一般式(2)中、R は水素原子、置換又は無置換のアルキル基、Xは置換又は無置換の、アルキレン基、2価のシクロアルカンを含む基、2価の芳香族基及びこれらの混合構造を示し、lは自然数を示す。
Figure 0004530246
一般式(3)中、R、Rは各水素原子、置換又は無置換のアルキル基、Y、Zは各置換又は無置換の、アルキレン基、2価のシクロアルカンを含む基、2価の芳香族基及びこれらの混合構造を示し、m、nは自然数を示す。
In an image forming method including a developing step of forming a dot-like electrostatic latent image on a photoconductor and developing the electrostatic latent image into a digital image, the photoconductor is sequentially formed on an electroconductive support. , Having a charge generation layer and a charge transport layer, and the intermediate layer occupies the entire repeating unit structure of the repeating unit structure having inorganic particles and a water absorption of 5% by mass or less and having 7 to 30 carbon atoms between amide bonds ratio is 60 to 100 mol%, the alcohol-soluble polyamide having a repeating unit structure of the repeating unit structure and the following formula of the following general formulas (2) (3), 70 charge-generating layer in a differential thermal analysis An organic photoreceptor containing a titanyl phthalocyanine pigment having no endothermic peak at 150 ° C., wherein the charge transport layer contains a polycarbonate binder resin, and the development step is 30 ° C. and 80% Image forming method characterized in that saturated water content of H environment contains a polymerized toner is 0.3 to 2.5 mass%.
Figure 0004530246
In general formula (2), R 1 is a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, X is a substituted or unsubstituted alkylene group, a group containing a divalent cycloalkane, a divalent aromatic group, and these A mixed structure is shown, and l is a natural number.
Figure 0004530246
In general formula (3), R 2 and R 3 are each hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, Y and Z are each substituted or unsubstituted alkylene group, a group containing a divalent cycloalkane, and a divalent group. And m and n represent natural numbers.
前記チタニルフタロシアニン顔料がCu−Kα特性X線によるX線回折スペクトルで、ブラッグ角(2θ±0.2°)9.3°、26.2°に顕著な回折ピークを有するチタニルフタロシアニン顔料であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。  The titanyl phthalocyanine pigment is a titanyl phthalocyanine pigment having an X-ray diffraction spectrum by Cu-Kα characteristic X-ray and having remarkable diffraction peaks at Bragg angles (2θ ± 0.2 °) of 9.3 ° and 26.2 °. The image forming method according to claim 1. 前記チタニルフタロシアニン顔料がCu−Kα特性X線によるX線回折スペクトルで、ブラッグ角(2θ±0.2°)9.3°、10.6°、13.2°、15.1°、15.7°、16.1°、20.8°、23.3°、26.3°、27.1°に顕著な回折ピークを有し、且つ最大回折ピークが9.3°又は26.2°にあるチタニルフタロシアニン顔料であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成方法。  The titanyl phthalocyanine pigment is an X-ray diffraction spectrum by Cu-Kα characteristic X-ray, and has a Bragg angle (2θ ± 0.2 °) of 9.3 °, 10.6 °, 13.2 °, 15.1 °, 15. It has significant diffraction peaks at 7 °, 16.1 °, 20.8 °, 23.3 °, 26.3 °, 27.1 °, and the maximum diffraction peak is 9.3 ° or 26.2 °. The image forming method according to claim 2, wherein the pigment is a titanyl phthalocyanine pigment. 前記チタニルフタロシアニン顔料がCu−Kα特性X線によるX線回折スペクトルで、ブラッグ角(2θ±0.2°)7.5°、28.7°に顕著な回折ピークを有するチタニルフタロシアニン顔料であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。  The titanyl phthalocyanine pigment is a titanyl phthalocyanine pigment having an X-ray diffraction spectrum by Cu-Kα characteristic X-ray and having remarkable diffraction peaks at Bragg angles (2θ ± 0.2 °) of 7.5 ° and 28.7 °. The image forming method according to claim 1. 前記チタニルフタロシアニン顔料がCu−Kα特性X線によるX線回折スペクトルで、ブラッグ角(2θ±0.2°)7.5°、22.6°、24.5°、25.4°、28.7°に顕著な回折ピークを有し、且つ最大回折ピークが7.5°又は28.7°にあるチタニルフタロシアニン顔料であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成方法。  The titanyl phthalocyanine pigment is an X-ray diffraction spectrum by Cu-Kα characteristic X-ray, and Bragg angles (2θ ± 0.2 °) of 7.5 °, 22.6 °, 24.5 °, 25.4 °, 28. 5. The image forming method according to claim 4, which is a titanyl phthalocyanine pigment having a remarkable diffraction peak at 7 ° and a maximum diffraction peak at 7.5 ° or 28.7 °. 感光体上にドット状の静電潜像を形成する露光手段、該静電潜像をデジタル画像に顕像化する現像手段を有する画像形成装置において、該感光体が導電性支持体上に順に中間層、電荷発生層及び電荷輸送層を有し、該中間層が無機粒子及び吸水率が5質量%以下で、アミド結合間の炭素数が7〜30の繰り返し単位構造の全繰り返し単位構造中に占める比率が60〜100モル%であり、下記一般式(2)の繰り返し単位構造及び下記一般式(3)の繰り返し単位構造を有するアルコール可溶性ポリアミドからなり、該電荷発生層が示差熱分析において70〜150℃の間に吸熱ピークを有しないチタニルフタロシアニン顔料を含有し、該電荷輸送層がポリカーボネートのバインダー樹脂を含有している有機感光体であり、前記現像手段が30℃80%RH環境における飽和水分量が0.3〜2.5質量%である重合トナーを含有することを特徴とする画像形成装置。
Figure 0004530246
一般式(2)中、R は水素原子、置換又は無置換のアルキル基、Xは置換又は無置換の、アルキレン基、2価のシクロアルカンを含む基、2価の芳香族基及びこれらの混合構造を示し、lは自然数を示す。
Figure 0004530246
一般式(3)中、R、Rは各水素原子、置換又は無置換のアルキル基、Y、Zは各置換又は無置換の、アルキレン基、2価のシクロアルカンを含む基、2価の芳香族基及びこれらの混合構造を示し、m、nは自然数を示す。
In an image forming apparatus having an exposure unit that forms a dot-shaped electrostatic latent image on a photoconductor and a developing unit that visualizes the electrostatic latent image into a digital image, the photoconductor is sequentially formed on a conductive support. An intermediate layer, a charge generation layer, and a charge transport layer, wherein the intermediate layer has inorganic particles and a water absorption of 5% by mass or less, and has a repeating unit structure of 7 to 30 carbon atoms between amide bonds. the percentage is 60 to 100 mol%, the alcohol-soluble polyamide having a repeating unit structure and the repeating unit structure of the following general formula (3) of the following general formula (2), the charge generation layer is in a differential thermal analysis An organic photoreceptor containing a titanyl phthalocyanine pigment having no endothermic peak between 70 and 150 ° C., wherein the charge transport layer contains a polycarbonate binder resin, and the developing means is 3 ℃ saturated water content of 80% RH environment image forming apparatus characterized by containing the polymerized toner is 0.3 to 2.5 mass%.
Figure 0004530246
In general formula (2), R 1 is a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, X is a substituted or unsubstituted alkylene group, a group containing a divalent cycloalkane, a divalent aromatic group, and these A mixed structure is shown, and l is a natural number.
Figure 0004530246
In general formula (3), R 2 and R 3 are each hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, Y and Z are each substituted or unsubstituted alkylene group, a group containing a divalent cycloalkane, and a divalent group. And m and n represent natural numbers.
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