JP4527756B2 - 映像符号化制御装置、映像符号化制御方法、映像符号化制御プログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

映像符号化制御装置、映像符号化制御方法、映像符号化制御プログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、画像の複雑さ指数に基づいて符号化対象ピクチャのターゲット符号量を決定する映像符号化制御装置およびその方法と、その映像符号化制御装置の実現に用いられる映像符号化制御プログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体とに関する。
MPEG2 test Model5(以下、MPEG2 TM5と称する)では、レート制御(量子化制御)を行うにあたって必要となる符号化対象ピクチャのターゲット符号量の決定方法について規格化している(例えば、非特許文献1参照)。
このMPEG2 TM5では、これから符号化する各ピクチャタイプのピクチャ枚数と符号化した各ピクチャタイプのピクチャの複雑さ指数とに基づいて、符号化対象ピクチャのターゲット符号量を決定することについて規格化している。
ここで、あるピクチャβの複雑さ指数X〔β〕とは、そのピクチャβを符号化したときに発生した符号量S〔β〕と、その符号化で用いた量子化ステップの平均値 aveQ(β〕とに基づいて、
X〔β〕=S〔β〕× aveQ〔β〕
という式に従って導出されることになる。
次に、図12に従って、MPEG2 TM5の規格化する符号化対象ピクチャのターゲット符号量の決定方法について説明する。
図12に示すように、符号化対象ピクチャ(図中に示すピクチャα)を含む未来Z枚のピクチャに含まれるIピクチャの枚数をNi 、Pピクチャの枚数をNp 、Bピクチャの枚数をNb と表すならば、MPEG2 TM5では、符号化対象ピクチャがPピクチャである場合には、下記の式(1)に従って、そのターゲット符号量Tp を決定することを規定し、符号化対象ピクチャがBピクチャである場合には、下記の式(2)に従って、そのターゲット符号量Tb を決定することを規定し、符号化対象ピクチャがIピクチャである場合には、下記の式(3)に従って、そのターゲット符号量Ti を決定することを規定する。
Figure 0004527756
ここで、式中のKp,Kb は定数を表す。また、RはZ枚のピクチャに対する残存符号量(Z枚のピクチャに対する総ターゲット符号量)を表す。また、Xi は符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したIピクチャ(図中に示すピクチャβ)の複雑さ指数を表し、Xp は符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したPピクチャの複雑さ指数を表し、Xb は符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したBピクチャの複雑さ指数を表す。
このように、MPEG2 TM5では、未来Z枚のピクチャに含まれる各ピクチャに対して、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャのそれぞれに、
Ti :Tp :Tb =(Xi /1):(Xp /Kp ):(Xb /Kb )
の比でもって、残存符号量Rを割り当てることを規定しているのである。
従来技術では、このようなMPEG2 TM5の規格に従って、図13および図14に示すフローチャートの処理を実行することで、符号化対象ピクチャのターゲット符号量を決定するようにしている。
すなわち、図13のフローチャートに示すように、先ず最初に、ステップS300で、GOPの先頭ピクチャの符号化に入ると、GOPのピクチャ枚数(gopN)と1ピクチャ当たりの平均符号量とを乗算することで、これから符号化するGOPの総ターゲット符号量を算出するとともに、その算出した総ターゲット符号量に対して1つ前のGOPにおいて残った符号量を加算することで、これから符号化するGOPの残存符号量Rを求める。
続いて、ステップS301で、GOPの先頭ピクチャからの順番に従って符号化対象ピクチャを選択する。続いて、ステップS302で、メモリから、符号化済みの各種ピクチャタイプのピクチャの複雑さ指数Xを読み出す。
続いて、ステップS303で、読み出した複雑さ指数Xの中から、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したIピクチャの複雑さ指数Xi と、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したPピクチャの複雑さ指数Xp と、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したBピクチャの複雑さ指数Xb とを抽出して、それらの複雑さ指数Xi,Xp,Xb と前述したNi,Np,Nb とを使って符号化対象ピクチャのターゲット符号量Tを決定する。
すなわち、図14のフローチャートに示すように、符号化対象ピクチャがPピクチャである場合には、複雑さ指数Xi,Xp,Xb を使い、式(1)に従ってターゲット符号量Tp を決定し、符号化対象ピクチャがBピクチャである場合には、複雑さ指数Xi,Xp,Xb を使い、式(2)に従ってターゲット符号量Tb を決定し、符号化対象ピクチャがIピクチャである場合には、複雑さ指数Xi,Xp,Xb を使い、式(3)に従ってターゲット符号量Ti を決定する。
続いて、ステップS304で、決定したターゲット符号量Tに従って量子化ステップを設定して符号化対象ピクチャを符号化する。続いて、ステップS305で、符号化対象ピクチャの符号化で発生した符号量Sを測定する。続いて、ステップS306で、残存符号量Rから発生符号量Sを差し引くことで残存符号量Rを更新する。
続いて、ステップS307で、符号化対象ピクチャの符号化に用いた量子化ステップQの平均値 aveQを算出する。続いて、ステップS308で、“X=S× aveQ”に従って符号化対象ピクチャの複雑さ指数Xを算出して、メモリに書き込む。
続いて、ステップS309で、GOPが終了したのか否かを判断して、GOPが終了していないことを判断するときには、ステップS301の処理に戻り、GOPが終了したことを判断するときには、次のGOPを処理すべくステップS300の処理に戻る。
図15に、この処理を実行する従来の映像符号化装置の装置構成を図示する。
この図に示すように、従来の映像符号化装置は、符号化部100とレート制御部200とで構成され、符号化部100は、マクロブロック分割部101、動き予測部102、動き補償部103、イントラ・インター選択部104、減算器105、DCT部106、量子化部107、情報源符号化部108、逆量子化部109、逆DCT部110、加算器111およびフレームメモリ112を備えて、レート制御部200から与えられる量子化ステップ値に従って符号化対象のマクロブロックを符号化して、そのときに発生した符号量をレート制御部200に通知する。
一方、レート制御部200は、GOPの残りのピクチャ枚数を更新する残りIPB枚数更新部201と、GOPの残りの符号量を更新するGOP残り符号量更新部202と、IPB枚数とGOP残り符号量と符号化済みピクチャ複雑さ指数メモリ300から読み出される複雑さ指数とに基づいて、符号化対象ピクチャのターゲット符号量を算出するターゲット符号量算出部203と、ターゲット符号量に基づいてマクロブロックの量子化ステップ値を算出して量子化部107に与えるマクロブロック量子化ステップ算出部204と、情報源符号化部108から与えられるマクロブロックの発生符号量を集計することで符号化対象ピクチャの発生符号量を算出するピクチャ発生符号量算出部205と、量子化部107に与えた量子化ステップ値の符号化対象ピクチャにおける平均値を算出するピクチャ平均量子化ステップ算出部206と、量子化ステップ値の平均値と発生符号量とに基づいて符号化を終えた符号化対象ピクチャの複雑さ指数を算出して符号化済みピクチャ複雑さ指数メモリ300に書き込む複雑さ指数算出部207とを備えることで、符号化部100の実行する符号化を制御する。
従来の映像符号化装置は、この図15の構成に従って、図13および図14のフローチャートを実行することで、MPEG2 TM5の規格に従って符号化対象ピクチャのターゲット符号量を決定して、それに基づいて符号化対象ピクチャを符号化するようにしているのである。
インターネット<URL:http://www.mpeg.org/MSSG/tm5/Ch10/Ch10.html >
動画像の映像効果の一つであるフェード映像は、シーンチェンジが発生することなく画像の難しさが漸次変化することから、映像符号化におけるレート制御(量子化制御)が困難であるという問題がある。
一方、前述したように、従来の映像符号化装置では、MPEG2 TM5の規格に従って符号化対象ピクチャのターゲット符号量を決定するようにしている。
これから、従来の映像符号化装置では、フェード映像のような画像の難しさが漸次変化する映像を符号化する場合にも、直近に符号化したI・P・Bピクチャの符号化結果である複雑さ指数Xi,Xp,Xb を使って符号化対象ピクチャのターゲット符号量を決定するようにしている。
しかしながら、このような方法では、時間的にかなり前に求まった複雑さ指数を未来に符号化する同種のピクチャタイプの複雑さ指数として利用して、これから符号化する符号化対象ピクチャのターゲット符号量を予測することになる。
これから、従来の映像符号化装置では、符号化対象ピクチャのターゲット符号量の予測精度が上がらず、フェードイン映像(暗い画面がだんだん明るくなっていく映像)の符号化の場合には、符号量が予想よりも出すぎるという問題や、逆に、フェードアウト映像(明るい画面がだんだん暗くなってなっていく映像)の符号化の場合には、符号量が予想よりも出ないという問題がある。
このように、従来技術では、時間的にかなり前に求まった複雑さ指数を未来に符号化する同種のピクチャタイプの複雑さ指数として利用して、これから符号化する符号化対象ピクチャのターゲット符号量を決定するようにしていることから、ターゲット符号量の予測精度が上がらず、画像の難しさが漸次変化する映像を符号化する場合に、符号化制御が安定しないことで画質が劣化するという問題がある。
特に、IピクチャはGOPの先頭に出現するだけであり、PピクチャやBピクチャに比べて出現回数が少ないことから、時間的にかなり前に求まった複雑さ指数を使うことになり、この問題を大きなものにしている。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、画像の難しさが漸次変化する映像を符号化する場合にも、安定した符号化制御を実現できるようにする新たな映像符号化制御技術の提供を目的とする。
〔1〕本発明の構成
前述の目的を達成するために、本発明の映像符号化制御装置は、これから符号化する所定枚数のピクチャに含まれる各ピクチャタイプのピクチャ枚数と、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化した各ピクチャタイプのピクチャの複雑さ指数とに基づいて、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するという構成を採るときに、(1)符号化対象ピクチャの画面特徴量を算出する算出手段と、(2)算出手段の算出した画面特徴量と、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したIピクチャの画面特徴量とに基づいて、そのIピクチャの複雑さ指数を補正することで、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するのに用いるIピクチャの複雑さ指数を設定する設定手段と、(3)設定手段の設定した複雑さ指数を用いて、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定する決定手段とを備えるように構成する。
ここで、符号化対象ピクチャがBピクチャである場合には、(i)設定手段は、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するのに用いるIピクチャの複雑さ指数を補正しないようにし、(ii)決定手段は、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するのに用いるIピクチャの複雑さ指数として、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したPピクチャの目標符号量の決定の際に用いたIピクチャの複雑さ指数を用いることを決定するようにする。
この構成を採るときに、画面特徴量として画面分散合計値を用いることがあり、この場合には、算出手段は、画面特徴量として画面分散合計値を算出し、設定手段は、算出手段の算出した画面分散合計値と、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したIピクチャの画面分散合計値とに基づいて、Iピクチャの複雑さ指数を設定する。
以上の各処理手段はコンピュータプログラムでも実現できるものであり、このコンピュータプログラムは、適当なコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供されたり、ネットワークを介して提供され、本発明を実施する際にインストールされてCPUなどの制御手段上で動作することにより本発明を実現することになる。
このように構成される本発明の映像符号化制御装置では、画像の複雑さ指数の示す挙動と画面分散合計値(画像内の画素についてのL1分散やL2分散などの値)などのような画面特徴量の示す挙動とが類似しているということに着目して、I・P・Bピクチャの内で出現頻度が最も少ないことで時間的にかなり前に求まった複雑さ指数を使うことになるIピクチャの複雑さ指数を補正対象として、符号化対象ピクチャの画面特徴量を算出し、その算出した符号化対象ピクチャの画面特徴量と、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したIピクチャの画面特徴量とに基づいて、そのIピクチャの複雑さ指数を補正することで、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するのに用いるIピクチャの複雑さ指数を設定して、その設定した複雑さ指数を用いて符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するようにする。
このとき、Bピクチャについては並び替えが起こることを考慮して、符号化対象ピクチャがBピクチャである場合には、Iピクチャの複雑さ指数の補正は行わずに、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するのに用いるIピクチャの複雑さ指数として、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したPピクチャの目標符号量の決定の際に用いたIピクチャの複雑さ指数を用いるようにする。
このようにして、本発明の映像符号化制御装置では、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するにあたって、Iピクチャの複雑さ指数に関して、時間的にかなり前の複雑さ指数を使うのではなくて、画面特徴量の変化を使って予測した符号化対象ピクチャ時点の複雑さ指数を使うようにすることから、符号化対象ピクチャの目標符号量の予測精度が上がり、画像の難しさが漸次変化する映像を符号化する場合にも、符号化制御が安定して画質の劣化を発生を防ぐことができるようになる。
〔2〕本発明に関連する発明の構成
前述の目的を達成するために、本発明に関連する発明の映像符号化制御装置は、これから符号化する所定枚数のピクチャに含まれる各ピクチャタイプのピクチャ枚数と、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化した各ピクチャタイプのピクチャの複雑さ指数とに基づいて、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するという構成を採るときに、(1)符号化対象ピクチャよりも後にかつ最初に符号化することになるIピクチャの画面特徴量を算出する算出手段と、(2)算出手段の算出した画面特徴量と、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したIピクチャの画面特徴量とに基づいて、そのIピクチャの複雑さ指数を補正することで、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するのに用いるIピクチャの複雑さ指数を設定する設定手段と、(3)設定手段の設定した複雑さ指数を用いて、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定する決定手段とを備えるように構成する。
この構成を採るときに、画面特徴量として画面分散合計値を用いることがあり、この場合には、算出手段は、画面特徴量として画面分散合計値を算出し、設定手段は、算出手段の算出した画面分散合計値と、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したIピクチャの画面分散合計値とに基づいて、Iピクチャの複雑さ指数を設定する。
以上の各処理手段はコンピュータプログラムでも実現できるものであり、このコンピュータプログラムは、適当なコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供されたり、ネットワークを介して提供され、本発明に関連する発明を実施する際にインストールされてCPUなどの制御手段上で動作することにより本発明に関連する発明を実現することになる。
このように構成される本発明に関連する発明の映像符号化制御装置では、画像の複雑さ指数の示す挙動と画面分散合計値(画面内の画素についてのL1分散やL2分散などの値)などのような画面特徴量の示す挙動とが類似しているということに着目して、I・P・Bピクチャの内で出現頻度が最も少ないことで時間的にかなり前に求まった複雑さ指数を使うことになるIピクチャの複雑さ指数を補正対象として、符号化対象ピクチャよりも後にかつ最初に符号化することになるIピクチャの画面特徴量を算出し、その算出した符号化対象ピクチャの画面特徴量と、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したIピクチャの画面特徴量とに基づいて、そのIピクチャの複雑さ指数を補正することで、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するのに用いるIピクチャの複雑さ指数を設定して、その設定した複雑さ指数を用いて符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するようにする。
このようにして、本発明に関連する発明の映像符号化制御装置では、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するにあたって、Iピクチャの複雑さ指数に関して、時間的にかなり前の複雑さ指数を使うのではなくて、画面特徴量の変化を使って予測した符号化対象ピクチャよりも未来の時点の複雑さ指数を使うようにすることから、符号化対象ピクチャの目標符号量の予測精度が上がり、画像の難しさが漸次変化する映像を符号化する場合にも、符号化制御が安定して画質の劣化を発生を防ぐことができるようになる。
本発明によれば、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するにあたって、Iピクチャの複雑さ指数に関して、時間的にかなり前の複雑さ指数を使うのではなくて、画面特徴量の変化を使って予測した符号化対象ピクチャ時点の複雑さ指数を使うようにすることから、符号化対象ピクチャの目標符号量の予測精度が上がり、画像の難しさが漸次変化する映像を符号化する場合にも、符号化制御が安定して画質の劣化を発生を防ぐことができるようになる。
以下、実施の形態に従って本発明を詳細に説明する。
図1に、本発明の適用される映像符号化装置1の装置構成を図示する。
この図に示すように、本発明の適用される映像符号化装置1は、符号化部100とレート制御部200とで構成され、符号化部100は、レート制御部200から与えられる量子化ステップ値に従って符号化対象のマクロブロックを符号化して、そのときに発生した符号量をレート制御部200に通知し、レート制御部200は、符号化部100から受け取った発生符号量に基づいて残存するターゲット符号量を更新しつつ、符号化対象のマクロブロックの量子化ステップ値を設定して符号化部100に与える。
〔1〕本発明の一実施形態例
次に、図2に従って、本発明の一実施形態例による符号化対象ピクチャのターゲット符号量の決定方法について説明する。
本実施形態例では、
(イ)画像の複雑さ指数の示す挙動と画面分散合計値の示す挙動とが類似していると いうことと、
(ロ)符号化対象ピクチャをピクチャαと表し、符号化対象ピクチャよりも前にかつ 最後に符号化したIピクチャをピクチャβと表すならば、ピクチャαとピクチ ャβとについては画面分散合計値が算出可能であるということ
に着目して、ピクチャβの複雑さ指数Xi[β] と、ピクチャβの画面分散合計値var[β] と、ピクチャαの画面分散合計値var[α] とに基づいて、ピクチャαがIピクチャである場合の複雑さ指数Xi[α] を、
Xi[α] =Xi[β] ×(var[α] /var[β] )
と予測して、従来技術がピクチャαのターゲット符号量の決定に用いていた式(1)や式(3)に示す複雑さ指数Xi の代わりに、この予測したXi[α] を用いるようにするという構成を採る。
なお、以下では、Iピクチャであるピクチャβを簡単のためにIピクチャβと記載することがある。
ここで、画面分散合計値としては、下記に示すL1分散の値やL2分散の値などを用いることが可能である。
L1分散値=ΣΣ|Ixy−Ave
ただし、ΣΣはマクロブロック内画素についての総和
xyはマクロブロック内画素の画素値
veはマクロブロック内画素の画素値の平均値
L2分散値=ΣΣ|Ixy−Ave2
ただし、ΣΣはマクロブロック内画素についての総和
xyはマクロブロック内画素の画素値
veはマクロブロック内画素の画素値の平均値
図3および図4に、本実施形態例で構成されるレート制御部200が実行するフローチャートを図示する。
次に、図3および図4のフローチャートに従って、本実施形態例が実行する符号化対象ピクチャのターゲット符号量の決定処理について説明する。
本実施形態例に従う場合、レート制御部200は、図3のフローチャートに示すように、先ず最初に、ステップS100で、GOPの先頭ピクチャの符号化に入ると、GOPのピクチャ枚数(gopN)と1ピクチャ当たりの平均符号量とを乗算することで、これから符号化するGOPの総ターゲット符号量を算出するとともに、その算出した総ターゲット符号量に対して1つ前のGOPにおいて残った符号量を加算することで、これから符号化するGOPの残存符号量Rを求める。
続いて、ステップS101で、GOPの先頭ピクチャからの順番に従って符号化対象ピクチャαを選択する。
続いて、ステップS102で、符号化対象ピクチャαの画面分散合計値var[α] を算出する。
続いて、ステップS103で、メモリから、符号化対象ピクチャαよりも前にかつ最後に符号化したIピクチャβの画面分散合計値var[β] を読み出す。Iピクチャβについては符号化対象ピクチャαよりも前に符号化しており、その際に画面分散合計値var[β] を算出してメモリに保存しているので、それをメモリから読み出すのである。
続いて、ステップS104で、メモリから、Iピクチャβの複雑さ指数Xi[β] を含む、符号化済みの各種ピクチャタイプのピクチャの複雑さ指数Xを読み出す。
続いて、ステップS105で、メモリから読み出した複雑さ指数Xと、算出した画面分散合計値var[α] と、メモリから読み出した画面分散合計値var[β] と、前述したNi,Np,Nb とを使って符号化対象ピクチャαのターゲット符号量Tを決定する。
すなわち、ステップS105の処理に入ると、図4のフローチャートに示すように、先ず最初に、ステップS1050で、符号化対象ピクチャαがPピクチャであるのか否かを判断して、符号化対象ピクチャαがPピクチャであることを判断するときには、ステップS1051に進んで、Iピクチャβの複雑さ指数Xi[β] と、Iピクチャβの画面分散合計値var[β] と、符号化対象ピクチャαの画面分散合計値var[α] とに基づいて、
Xi[α] =Xi[β] ×(var[α] /var[β] )
という算出式に従って、符号化対象ピクチャαがIピクチャであるならば持つであろう複雑さ指数Xi[α] を予測する。
続いて、ステップS1052で、その予測した複雑さ指数Xi[α] を式(1)で用いる複雑さ指数Xi として設定するとともに、メモリから読み出した複雑さ指数Xの中から、符号化対象ピクチャαよりも前にかつ最後に符号化したPピクチャの複雑さ指数Xp と、符号化対象ピクチャαよりも前にかつ最後に符号化したBピクチャの複雑さ指数Xb とを抽出して、それらの複雑さ指数Xi,Xp,Xb と前述したNi,Np,Nb とを使い、前述した式(1)に従ってターゲット符号量Tp を決定する。
一方、ステップS1050で符号化対象ピクチャがPピクチャでないことを判断するときには、ステップS1053に進んで、符号化対象ピクチャαがBピクチャであるのか否かを判断して、符号化対象ピクチャαがBピクチャであることを判断するときには、ステップS1054に進んで、メモリから、符号化対象ピクチャαよりも前にかつ最後に符号化したPピクチャのターゲット符号量の算出の際に用いた複雑さ指数Xi を取得する。
続いて、ステップS1055で、メモリから読み出した複雑さ指数Xの中から、符号化対象ピクチャαよりも前にかつ最後に符号化したPピクチャの複雑さ指数Xp と、符号化対象ピクチャαよりも前にかつ最後に符号化したBピクチャの複雑さ指数Xb とを抽出して、その取得した複雑さ指数Xi とその抽出したXp,Xb と前述したNi,Np,Nb とを使い、前述した式(2)に従ってターゲット符号量Tb を決定する。
ここで、符号化対象ピクチャαがBピクチャである場合に、ステップS1051で実行するような予測処理を行わないのは、Bピクチャについては並び替えが起こることで、そのような予測処理を行うことが適切ではないからである。
一方、ステップS1053で符号化対象ピクチャαがBピクチャでないことを判断するとき、すなわち、符号化対象ピクチャαがIピクチャであることを判断するときには、ステップS1056に進んで、Iピクチャβの複雑さ指数Xi[β] と、Iピクチャβの画面分散合計値var[β] と、Iピクチャである符号化対象ピクチャαの画面分散合計値var[α] とに基づいて、
Xi[α] =Xi[β] ×(var[α] /var[β] )
という算出式に従って、Iピクチャである符号化対象ピクチャαを符号化する場合の複雑さ指数Xi[α] を予測する。
続いて、ステップS1057で、その予測した複雑さ指数Xi[α] を式(3)で用いる複雑さ指数Xi として設定するとともに、メモリから読み出した複雑さ指数Xの中から、符号化対象ピクチャαよりも前にかつ最後に符号化したPピクチャの複雑さ指数Xp と、符号化対象ピクチャαよりも前にかつ最後に符号化したBピクチャの複雑さ指数Xb とを抽出して、それらの複雑さ指数Xi,Xp,Xb と前述したNi,Np,Nb とを使い、前述した式(3)に従ってターゲット符号量Ti を決定する。
このようにして、図4のフローチャートを実行することでステップS105の処理を終了すると、続いて、ステップS106で、決定したターゲット符号量Tに従って量子化ステップを設定して符号化対象ピクチャαを符号化する。
続いて、ステップS107で、符号化対象ピクチャαの符号化で発生した符号量Sを測定する。続いて、ステップS108で、残存符号量Rから発生符号量Sを差し引くことで残存符号量Rを更新する。
続いて、ステップS109で、符号化対象ピクチャαの符号化に用いた量子化ステップQの平均値 aveQを算出する。続いて、ステップS110で、“X=S× aveQ”に従って符号化対象ピクチャαの複雑さ指数Xを算出して、メモリに書き込む。
続いて、ステップS111で、GOPが終了したのか否かを判断して、GOPが終了していないことを判断するときには、ステップS101の処理に戻り、GOPが終了したことを判断するときには、次のGOPを処理すべくステップS100の処理に戻る。
図5に、この処理を実行する本実施形態例の映像符号化装置1の装置構成を図示する。ここで、図15に示したものと同じものについては同一の記号で示してある。
この図5に示すように、本実施形態例では、図15に示した従来技術と異なって、符号化済みIピクチャ分散値メモリ301を備え、さらに、符号化部100がマクロブロック分散値算出部113を備え、さらに、レート制御部200がピクチャ分散値算出部208とIピクチャ複雑さ指数補正部209とを備え、さらに、レート制御部200が図15に示したターゲット符号量算出部203とは異なる処理を実行するターゲット符号量算出部203xを備える。
この符号化済みIピクチャ分散値メモリ301は、符号化を終えたIピクチャβの画面分散合計値var[β] を保存する。
マクロブロック分散値算出部113は、符号化対象マクロブロックの分散値を算出する。
ピクチャ分散値算出部208は、マクロブロック分散値算出部113の算出した分散値を集計することで符号化対象ピクチャαの画面分散合計値var[α] を算出する。
Iピクチャ複雑さ指数補正部209は、符号化済みピクチャ複雑さ指数メモリ300から読み出したIピクチャβの複雑さ指数Xi[β] と、符号化済みIピクチャ分散値メモリ301から読み出したIピクチャβの画面分散合計値var[β] と、ピクチャ分散値算出部208の算出した符号化対象ピクチャαの画面分散合計値var[α] とに基づいて、符号化対象ピクチャαがPピクチャである場合には、符号化対象ピクチャαがIピクチャであるならば持つであろう複雑さ指数Xi[α] を予測し、符号化対象ピクチャαがIピクチャである場合には、その複雑さ指数Xi[α] を予測する。
ターゲット符号量算出部203xは、Iピクチャ複雑さ指数補正部209の予測した複雑さ指数Xi[α] と、符号化済みピクチャ複雑さ指数メモリ300から読み出した複雑さ指数Xとに基づいて、図4のフローチャートを実行することで、符号化対象ピクチャαのターゲット符号量Tを算出する。
本実施形態例の映像符号化装置1は、この図5の構成に従って、図3および図4のフローチャートを実行することで、符号化対象ピクチャαのターゲット符号量を決定するにあたって、Iピクチャの複雑さ指数に関して、画面分散合計値の変化を使って予測した符号化対象ピクチャαの時点の複雑さ指数Xi[α] を使うように処理するのである。
この構成に従って、本実施形態例の映像符号化装置1によれば、符号化対象ピクチャαのターゲット符号量の予測精度が上がり、画像の難しさが漸次変化する映像を符号化する場合にも、符号化制御が安定して画質の劣化を発生を防ぐことができるようになる。
〔2〕本発明に関連する発明
次に、図6に従って、本発明に関連する発明による符号化対象ピクチャのターゲット符号量の決定方法について説明する。
本発明に関連する発明では、
(イ)画像の複雑さ指数の示す挙動と画面分散合計値の示す挙動とが類似していると いうことと、
(ロ)符号化対象ピクチャをピクチャαと表し、符号化対象ピクチャよりも前にかつ 最後に符号化したIピクチャをピクチャβと表すならば、ピクチャβについて は画面分散合計値が算出可能であるということ
(ハ)符号化対象ピクチャよりも後にかつ最初に符号化することになるIピクチャを ピクチャγと表すならば、ピクチャγまでの映像を先読みしておくことで、ピ クチャγについては画面分散合計値が算出可能であるということ
に着目して、ピクチャβの複雑さ指数Xi[β] と、ピクチャβの画面分散合計値var[β] と、ピクチャγの画面分散合計値var[γ] とに基づいて、ピクチャγの複雑さ指数Xi[γ] を、
Xi[γ] =Xi[β] ×(var[γ] /var[β] )
と予測して、従来技術が符号化対象ピクチャαのターゲット符号量の決定に用いていた式(1)〜式(3)に示す複雑さ指数Xi の代わりに、この予測したXi[γ] を用いるようにするという構成を採る。
図7および図8に、本発明に関連する発明で構成されるレート制御部200が実行するフローチャートを図示する。
次に、図7および図8のフローチャートに従って、本発明に関連する発明が実行する符号化対象ピクチャαのターゲット符号量の決定処理について説明する。
本発明に関連する発明に従う場合、レート制御部200は、図7のフローチャートに示すように、先ず最初に、ステップS200で、GOPの先頭ピクチャの符号化に入ると、GOPのピクチャ枚数(gopN)と1ピクチャ当たりの平均符号量とを乗算することで、これから符号化するGOPの総ターゲット符号量を算出するとともに、その算出した総ターゲット符号量に対して1つ前のGOPにおいて残った符号量を加算することで、これから符号化するGOPの残存符号量Rを求める。
続いて、ステップS201で、GOPの先頭ピクチャからの順番に従って符号化対象ピクチャαを選択する。
続いて、ステップS202で、次にIピクチャとして符号化することになるピクチャγの画面分散合計値var[γ] を算出する。ピクチャγについては先読みしているので、その先読みしているピクチャγの画面分散合計値var[γ] を算出するのである。
続いて、ステップS203で、メモリから、符号化対象ピクチャαよりも前にかつ最後に符号化したIピクチャβの画面分散合計値var[β] および複雑さ指数Xi[β] を読み出す。Iピクチャβについては符号化対象ピクチャαよりも前に符号化しており、その際に画面分散合計値var[β] および複雑さ指数Xi[β] を算出してメモリに保存しているので、それらをメモリから読み出すのである。
続いて、ステップS204で、Iピクチャβの複雑さ指数Xi[β] と、Iピクチャβの画面分散合計値var[β] と、ピクチャγの画面分散合計値var[γ] とに基づいて、
Xi[γ] =Xi[β] ×(var[γ] /var[β] )
という算出式に従って、Iピクチャであるピクチャγを符号化する場合の複雑さ指数Xi[γ] を予測する。
なお、以下では、Iピクチャであるピクチャγを簡単のためにIピクチャγと記載することがある。
続いて、ステップS205で、メモリから、符号化済みの各種ピクチャタイプのピクチャの複雑さ指数Xを読み出す。
続いて、ステップS206で、予測した複雑さ指数Xi[γ] と、メモリから読み出した複雑さ指数Xと、前述したNi,Np,Nb とを使って符号化対象ピクチャαのターゲット符号量Tを決定する。
すなわち、ステップS206の処理に入ると、図8のフローチャートに示すように、先ず最初に、ステップS2060で、符号化対象ピクチャαがPピクチャであるのか否かを判断して、符号化対象ピクチャαがPピクチャであることを判断するときには、ステップS2061に進んで、ステップS204で予測した複雑さ指数Xi[γ] を式(1)で用いる複雑さ指数Xi として設定するとともに、メモリから読み出した複雑さ指数Xの中から、符号化対象ピクチャαよりも前にかつ最後に符号化したPピクチャの複雑さ指数Xp と、符号化対象ピクチャαよりも前にかつ最後に符号化したBピクチャの複雑さ指数Xb とを抽出して、それらの複雑さ指数Xi,Xp,Xb と前述したNi,Np,Nb とを使い、前述した式(1)に従ってターゲット符号量Tp を決定する。
一方、ステップS2061で符号化対象ピクチャαがPピクチャでないことを判断するときには、ステップS2062に進んで、符号化対象ピクチャαがBピクチャであるのか否かを判断して、符号化対象ピクチャαがBピクチャであることを判断するときには、ステップS2063に進んで、ステップS204で予測した複雑さ指数Xi[γ] を式(2)で用いる複雑さ指数Xi として設定するとともに、メモリから読み出した複雑さ指数Xの中から、符号化対象ピクチャαよりも前にかつ最後に符号化したPピクチャの複雑さ指数Xp と、符号化対象ピクチャαよりも前にかつ最後に符号化したBピクチャの複雑さ指数Xb とを抽出して、それらの複雑さ指数Xi,Xp,Xb と前述したNi,Np,Nb とを使い、前述した式(2)に従ってターゲット符号量Tb を決定する。
一方、ステップS2062で符号化対象ピクチャαがBピクチャでないことを判断するとき、すなわち、符号化対象ピクチャαがIピクチャであることを判断するときには、ステップS2064に進んで、ステップS204で予測した複雑さ指数Xi[γ] を式(3)で用いる複雑さ指数Xi として設定するとともに、メモリから読み出した複雑さ指数Xの中から、符号化対象ピクチャαよりも前にかつ最後に符号化したPピクチャの複雑さ指数Xp と、符号化対象ピクチャαよりも前にかつ最後に符号化したBピクチャの複雑さ指数Xb とを抽出して、それらの複雑さ指数Xi,Xp,Xb と前述したNi,Np,Nb とを使い、前述した式(3)に従ってターゲット符号量Ti を決定する。
このようにして、図8のフローチャートを実行することで、ステップS206の処理を終了すると、続いて、ステップS207で、決定したターゲット符号量Tに従って量子化ステップを設定して符号化対象ピクチャαを符号化する。
続いて、ステップS208で、符号化対象ピクチャαの符号化で発生した符号量Sを測定する。続いて、ステップS209で、残存符号量Rから発生符号量Sを差し引くことで残存符号量Rを更新する。
続いて、ステップS210で、符号化対象ピクチャαの符号化に用いた量子化ステップQの平均値 aveQを算出する。続いて、ステップS211で、“X=S× aveQ”に従って符号化対象ピクチャαの複雑さ指数Xを算出して、メモリに書き込む。
続いて、ステップS212で、GOPが終了したのか否かを判断して、GOPが終了していないことを判断するときには、ステップS201の処理に戻り、GOPが終了したことを判断するときには、次のGOPを処理すべくステップS200の処理に戻る。
図9に、この処理を実行する本発明に関連する発明の映像符号化装置1の装置構成を図示する。ここで、図15に示したものと同じものについては同一の記号で示してある。
この図9に示すように、本発明に関連する発明では、図15に示した従来技術と異なって、符号化済みIピクチャ分散値メモリ301とフレームメモリ400とピクチャ分散先行算出部500とを備え、さらに、レート制御部200がピクチャ分散値算出部208yとIピクチャ複雑さ指数補正部209yとを備え、さらに、レート制御部200が図15に示したターゲット符号量算出部203とは異なる処理を実行するターゲット符号量算出部203yを備える。
この符号化済みIピクチャ分散値メモリ301は、符号化を終えたIピクチャβの画面分散合計値var[β] を保存する。
フレームメモリ400は、符号化部100へ入力される入力画像を遅延させることで、ピクチャγの先読みを実現する。
ピクチャ分散先行算出部500は、フレームメモリ400へ入力される入力画像を先読みする形で入力して、その入力した入力画像をマクロブロックに分割するマクロブロック分割部501と、マクロブロック分割部501の分割したマクロブロックの分散値を算出するマクロブロック分散先行算出部502とを備える。
ピクチャ分散値算出部208yは、マクロブロック分散先行算出部502の算出した分散値を集計することで符号化対象ピクチャαに先行するIピクチャγの画面分散合計値var[γ] を算出する。
Iピクチャ複雑さ指数補正部209yは、符号化済みピクチャ複雑さ指数メモリ300から読み出したIピクチャβの複雑さ指数Xi[β] と、符号化済みIピクチャ分散値メモリ301から読み出したIピクチャβの画面分散合計値var[β] と、ピクチャ分散値算出部208yの算出したピクチャγの画面分散合計値var[γ] とに基づいて、ピクチャγを符号化する場合の複雑さ指数Xi[γ] を予測する。
ターゲット符号量算出部203yは、Iピクチャ複雑さ指数補正部209yの予測した複雑さ指数Xi[γ] と、符号化済みピクチャ複雑さ指数メモリ300から読み出した複雑さ指数Xとに基づいて、図8のフローチャートを実行することで、符号化対象ピクチャαのターゲット符号量Tを算出する。
本発明に関連する発明の映像符号化装置1は、この図9の構成に従って、図7および図8のフローチャートを実行することで、符号化対象ピクチャαのターゲット符号量を決定するにあたって、Iピクチャの複雑さ指数に関して、画面分散合計値の変化を使って予測した未来のIピクチャγの複雑さ指数Xi[γ] を使うように処理するのである。
この構成に従って、本発明に関連する発明の映像符号化装置1によれば、符号化対象ピクチャαのターゲット符号量の予測精度が上がり、画像の難しさが漸次変化する映像を符号化する場合にも、符号化制御が安定して画質の劣化を発生を防ぐことができるようになる。
〔3〕本発明の有効性を検証するために行った実験結果について
図10および図11に、本発明の有効性を検証すべく、グレー画像から動画像へとフェードすることを想定して行った実験結果を図示する。
図10は前述した本発明の一実施形態例を用いた場合の実験結果を示し、図11は従来技術を用いた場合の実験結果を示す。
ここで、横軸はフレーム番号0のグレー画像から動画像へとフェードする映像のフレーム番号を示し、縦軸は複雑さ指数値および画面分散合計値を示している。
図10と図11を比較すれば分かるように、従来技術では、最後にIピクチャを符号化した際のIピクチャの複雑さ指数を用いることから、複雑さ指数の動きが画面分散合計値の動きについていくことができないのに対して、本発明では、最後にIピクチャを符号化した際のIピクチャの複雑さ指数をPピクチャ周期で補正していくことから、複雑さ指数の動きが画面分散合計値の動きについていくことができることになる。この実験結果から、本発明の有効性を確認することができた。
本発明は、複雑さ指数に基づいて符号化対象ピクチャのターゲット符号量を決定する映像符号化制御に適用できるものであり、符号化対象ピクチャのターゲット符号量の予測精度が上がり、画像の難しさが漸次変化する映像を符号化する場合にも、符号化制御が安定して画質の劣化の発生を防ぐことができるようになる。
本発明の適用される映像符号化装置の装置構成図である。 本発明の一実施形態例の説明図である。 本発明の一実施形態例の実行するフローチャートである。 本発明の一実施形態例の実行するフローチャートである。 本発明の一実施形態例の映像符号化装置の装置構成図である。 本発明に関連する発明の説明図である。 本発明に関連する発明の実行するフローチャートである。 本発明に関連する発明の実行するフローチャートである。 本発明に関連する発明の映像符号化装置の装置構成図である。 本発明の有効性を検証するために行った実験結果の説明図である。 本発明の有効性を検証するために行った実験結果の説明図である。 従来技術の説明図である。 従来の映像符号化装置の実行するフローチャートである。 従来の映像符号化装置の実行するフローチャートである。 従来の映像符号化装置の装置構成図である。
符号の説明
1 映像符号化装置
100 符号化部
200 レート制御部
201 残りIPB枚数更新部
202 GOP残り符号量更新部
203x ターゲット符号量算出部
204 マクロブロック量子化ステップ算出部
205 ピクチャ発生符号量算出部
206 ピクチャ平均量子化ステップ算出部
207 複雑さ指数算出部
208 ピクチャ分散値算出部
209 Iピクチャ複雑さ指数補正部
300 符号化済みピクチャ複雑さ指数メモリ
301 符号化済みIピクチャ分散値メモリ

Claims (6)

  1. これから符号化する所定枚数のピクチャに含まれる各ピクチャタイプのピクチャ枚数と、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化した各ピクチャタイプのピクチャの複雑さ指数とに基づいて、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定する映像符号化制御装置であって、
    符号化対象ピクチャの画面特徴量を算出する算出手段と、
    前記算出手段の算出した画面特徴量と、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したIピクチャの画面特徴量とに基づいて、そのIピクチャの複雑さ指数を補正することで、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するのに用いるIピクチャの複雑さ指数を設定する設定手段と、
    前記設定手段の設定した複雑さ指数を用いて、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定する決定手段とを備え、
    かつ、符号化対象ピクチャがBピクチャである場合には、
    前記設定手段は、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するのに用いるIピクチャの複雑さ指数を補正しないようにし、
    前記決定手段は、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するのに用いるIピクチャの複雑さ指数として、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したPピクチャの目標符号量の決定の際に用いたIピクチャの複雑さ指数を用いることを決定することを、
    特徴とする映像符号化制御装置。
  2. 請求項1に記載の映像符号化制御装置において、
    前記算出手段は、前記画面特徴量として画面分散合計値を算出し、
    前記設定手段は、前記算出手段の算出した画面分散合計値と、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したIピクチャの画面分散合計値とに基づいて、Iピクチャの複雑さ指数を設定することを、
    特徴とする映像符号化制御装置。
  3. これから符号化する所定枚数のピクチャに含まれる各ピクチャタイプのピクチャ枚数と、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化した各ピクチャタイプのピクチャの複雑さ指数とに基づいて、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定する映像符号化制御方法であって、
    符号化対象ピクチャの画面特徴量を算出する過程と、
    前記算出した画面特徴量と、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したIピクチャの画面特徴量とに基づいて、そのIピクチャの複雑さ指数を補正することで、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するのに用いるIピクチャの複雑さ指数を設定する過程と、
    前記設定した複雑さ指数を用いて、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定する過程とを備え、
    かつ、符号化対象ピクチャがBピクチャである場合には、
    前記設定する過程では、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するのに用いるIピクチャの複雑さ指数を補正しないようにし、
    前記決定する過程では、符号化対象ピクチャの目標符号量を決定するのに用いるIピクチャの複雑さ指数として、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したPピクチャの目標符号量の決定の際に用いたIピクチャの複雑さ指数を用いることを決定することを、
    特徴とする映像符号化制御方法。
  4. 請求項に記載の映像符号化制御方法において、
    前記算出する過程では、前記画面特徴量として画面分散合計値を算出し、
    前記設定する過程では、前記算出した画面分散合計値と、符号化対象ピクチャよりも前にかつ最後に符号化したIピクチャの画面分散合計値とに基づいて、Iピクチャの複雑さ指数を設定することを、
    特徴とする映像符号化制御方法。
  5. 請求項1または2に記載の映像符号化制御装置を構成する手段としてコンピュータを機能させるための映像符号化制御プログラム。
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