JP4526731B2 - Olefin-based block copolymer and method for producing the same - Google Patents

Olefin-based block copolymer and method for producing the same Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はオレフィン系ブロック共重合体およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、ポリオレフィンセグメントと官能性セグメントとからなる特定の構造を有するオレフィン系ブロック共重合体およびその製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
ポリオレフィンは、優れた加工性、耐薬品性、電気的性質、機械的性質などを有しているため、押出成形品、射出成形品、中空成形品、フィルム、シートなどに加工され、各種用途に用いられている。
近年ポリオレフィンに対する物性の要求が多様化しており、例えば耐熱性に優れたポリオレフィン、軟質ポリ塩化ビニルのような柔軟な感触を有するポリオレフィンなど様々な性状のポリオレフィンが望まれている。
【0003】
ポリオレフィンの物性を改良する方法としては、モノマーの種類、モル比などを調整する方法、ランダム、ブロックなどのモノマーの配列を変える方法などがあり、従来から種々の方法が試みられている。
本発明者らはこのような従来技術のもと検討した結果、ポリオレフィンセグメントと官能性セグメントからなるブロック共重合体であって、ポリオレフィンセグメントが分岐状オレフィン、環状オレフィン等から得られたものであるとブロック共重合体は、種々の優れた特性を有することを見出した。
【0004】
【発明の目的】
すなわち本発明は、種々の優れた特性を有するオレフィン系ブロック共重合体を提供することを目的としている。
【0005】
【発明の概要】
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体(A-1)は、下記一般式(I)で表される
ことを特徴としている;
PO-f-R-(X)n-h …(I)
(式中、POはエチレンと、炭素原子数3〜20の直鎖状または分岐状のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンを共重合して得られるランダム共重合体からなるポリオレフィンセグメントを示し、
fはエーテル結合示し、
Rは(メタ)アクリル酸エステルをラジカル重合させて得られる官能性セグメントを示し、
Xはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、イミド結合、ウレタン結合、尿素結合、シリルエーテル結合またはカルボニル結合を示し、
hはアミノ基示し、
nは0示す。)。
【0006】
オレフィン系ブロック共重合体(A-1)としては上記Rが、重量平均分子量が300〜490の範囲にある官能性セグメントである共重合体好ましい。
【0007】
上記オレフィン系ブロック共重合体(A-1)は、例えば片末端にホウ素が結合したポリオレフィンの存在下に連鎖重合活性種を発生させ(メタ)アクリル酸エステルをラジカル重合させて、下記一般式(Ib)で表されるホウ素を末端に有するオレフィン系ブロック共重合体を製造し、
PO-f-R-O-M …(Ib)
(式中、PO、fおよびRは、上記一般式(I)中のPO、fおよびRとそれぞれ同義であり、Mはホウ素を示す。)
次いで、前記オレフィン系ブロック共重合体のホウ素を、アミノ基に置換することにより製造することができる。
【0020】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体について具体的に説明する。
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体(A-1)ないし(A-6)は、ポリオレフィンセグメントと官能性セグメントまたは極性セグメントとを含むブロック共重合体であって、下記一般式(I)ないし(VI)のいずれかで表される。
【0021】
オレフィン系ブロック共重合体( A-1
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体(A-1)は、下記一般式(I)で表される。
PO-f-R-(X)n-h …(I)
上記一般式(I)中、POは炭素原子数が2〜20のオレフィンから導かれる繰返し単位からなるポリオレフィンセグメントであり、具体的には炭素原子数が2〜20のオレフィンから選ばれるオレフィンの単独重合体またはランダム共重合体である。このポリオレフィンセグメントが立体規則性を有する場合は、アイソタクティックポリオレフィン、シンジオタクティックポリオレフィンのいずれであってもよい。
【0022】
炭素原子数が2〜20のオレフィンとしては、例えば直鎖状または分岐状のα-オレフィン、環状オレフィン、芳香族ビニル化合物、共役ジエン、非共役ポリエンなどが挙げられる。
直鎖状のα-オレフィンとして具体的には、例えばエチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどの炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10のものが挙げられる。
【0023】
分岐状のα-オレフィンとして具体的には、例えば3-メチル-1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチル-1-ペンテン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘキセン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル-1-ヘキセンなどの炭素原子数4〜20、好ましくは2〜10のものが挙げられる。
【0024】
環状オレフィンとしては、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5-メチル-2-ノルボルネン、テトラシクロドデセン、ビニルシクロヘキサンなどの炭素原子数が3〜20、好ましくは5〜15のものが挙げられる。
芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、およびα-メチルスチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、o,p-ジメチルスチレン、o-エチルスチレン、m-エチルスチレン、p-エチルスチレンなどのモノまたはポリアルキルスチレンが挙げられる。
【0025】
共役ジエンとしては、例えば1,3-ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチルブタジエン、4-メチル-1,3-ペンタジエン、1,3-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン、1,3-オクタジエンなどの炭素原子数が4〜20、好ましくは4〜10のものが挙げられる。
非共役ポリエンとしては、例えば1,4-ペンタジエン、1,4-ヘキサジエン、1,5-ヘキサジエン、1,4-オクタジエン、1,5-オクタジエン、1,6-オクタジエン、1,7-オクタジエン、2-メチル-1,5-ヘキサジエン、6-メチル-1,5-ヘプタジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン、4,8-ジメチル-1,4,8-デカトリエン(DMDT)、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5-ビニルノルボルネン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-メチレン-2-ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2-ノルボルネン、6-クロロメチル-5-イソプロペンル-2-ノルボルネン、2,3-ジイソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-エチリデン-3-イソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-プロペニル-2,2-ノルボルナジエンなどの炭素原子数5〜20、好ましくは5〜10のものが挙げられる。
【0026】
このポリオレフィンセグメントの重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、通常200〜1,000,000の範囲、好ましくは5,000〜500,000の範囲、より好ましくは10,000〜50,000の範囲にある。
またポリオレフィンセグメントは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで求めた分子量分布(Mw/Mn)が2.5以下、好ましくは2.3以下であることが望ましい。
【0027】
ポリオレフィンセグメントとしては、炭素原子数2〜20の直鎖状または分岐状α-オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα-オレフィンを重合または共重合して得られたセグメントが好ましく、具体的にはエチレン単独重合体、エチレン・α-オレフィンランダム共重合体などのエチレン系重合体;プロピレン単独重合体、プロピレン・α-オレフィンランダム共重合体などのプロピレン系重合体;ブテン単独重合体、ブテン・エチレンランダム共重合体などのブテン系重合体;4-メチル-1-ペンテン単独重合体などの4-メチル-1-ペンテン系重合体などが好ましい。
【0028】
上記一般式(I)中、fはエーテル結合、エステル結合またはアミド結合であり、これらのうちエーテル結合であることが好ましい。このfは上記ポリオレフィンセグメントと下記官能性セグメントとを化学的に結合している。
なおfには下記ラジカル重合反応、開環重合反応、イオン重合反応などの連鎖重合反応で形成された構造の一部が含まれる場合がある。
【0029】
上記一般式(I)中、Rは連鎖重合反応で得られる官能性セグメントであり、不飽和炭化水素を含む繰返し単位および/またはヘテロ原子を含む繰返し単位を含む官能性セグメントであることが好ましい。より好ましくはラジカル重合反応、開環重合反応またはイオン重合反応で得られる官能性セグメントであり、さらに好ましくはラジカル重合反応または開環重合反応で得られる官能性セグメントである。
【0030】
この官能性セグメントRは、少なくとも1種の連鎖重合性モノマーを連鎖重合することによって得ることができ、例えば少なくとも1種のラジカル重合性モノマーをラジカル重合するか、少なくとも1種の環状モノマーを開環重合するかまたは少なくとも1種のイオン重合性モノマーをイオン重合することによって得ることができる。
【0031】
ラジカル重合に用いられるラジカル重合性モノマーとしては、不飽和カルボン酸およびその誘導体、芳香族ビニル化合物、水酸基含有エチレン性不飽和化合物、窒素含有エチレン性不飽和化合物、エポキシ基含有エチレン性不飽和化合物、ビニルエステル化合物、塩化ビニルなどが挙げられる。
不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト-2-エン-5,6-ジカルボン酸などが挙げられ、不飽和カルボン酸の誘導体としては、これらの酸無水物およびこれらの酸ハライド、アミド、イミド、エステルなどの誘導体が挙げられる。
【0032】
具体的な化合物の例としては、塩化マレニル、マレニルイミド、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト-2-エン-5,6-ジカルボン酸無水物、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テトラヒドロフタル酸ジメチル、ビシクロ[2,2,1]ヘプト-2-エン-5,6-ジカルボン酸ジメチル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、メタクリル酸アミノエチルおよびメタクリル酸アミノプロピルなどを挙げることができる。これらの中では、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジルメタクリレート、メタクリル酸アミノプロピルが好ましい。
【0033】
芳香族ビニル化合物としては、例えば下記式で表される化合物が挙げられる。
【0034】
【化1】

Figure 0004526731
【0035】
上記式において、R1およびR2は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基を示し、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基およびイソプロピル基が挙げられる。また、R3は炭素原子数1〜3の炭化水素基またはハロゲン原子を示し、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基などの炭素原子数1〜3の炭化水素基、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子が挙げられる。また、nは通常は0〜5、好ましくは1〜5の整数を表す。
【0036】
上記式で表される芳香族ビニル化合物の具体的な例としては、スチレン、α-メチルスチレン、o-メチルスチレン、p-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-クロロスチレン、m-クロロスチレン、p-クロロメチルスチレンなどが挙げられる。
また上記式で表されるもの以外の芳香族ビニル化合物の具体的な例としては、4-ビニルピリジン、2-ビニルピリジン、5-エチル-2-ビニルピリジン、2-メチル-5-ビニルピリジン、2-イソプロペニルピリジン、2-ビニルキノリン、3-ビニルイソキノリン、N-ビニルカルバゾール、N-ビニルピロリドンなどが挙げられる。
【0037】
ビニルエステル化合物の例としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n-酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサティック酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、p-t-ブチル安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニルなどが挙げられる。
【0038】
水酸基含有エチレン性不飽和化合物としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシ−プロピル(メタ)アクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、テトラメチロールエタンモノ(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2-(6-ヒドロキシヘキサノイルオキシ)エチルアクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル;10-ウンデセン-1-オール、1-オクテン-3-オール、2-メタノールノルボルネン、ヒドロキシスチレン、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、N-メチロールアクリルアミド、2-(メタ)アクロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、グリセリンモノアリルエーテル、アリルアルコール、アリロキシエタノール、2-ブテン-1,4-ジオール、グリセリンモノアルコールなどが挙げられる。
【0039】
窒素含有エチレン性不飽和化合物としては、例えばエチレン性二重結合とアミノ基を有するアミノ基含有エチレン性不飽和化合物が挙げられ、このような化合物としては、次式で表されるアミノ基および置換アミノ基を少なくとも1種類有するビニル系単量体を挙げることができる。
【0040】
【化2】
Figure 0004526731
【0041】
式中、R4は水素原子、メチル基またはエチル基を示し、R5は、水素原子、炭素原子数1〜12、好ましくは1〜8のアルキル基、または炭素原子数6〜12、好ましくは6〜8のシクロアルキル基である。なお上記のアルキル基、シクロアルキル基は、さらに置換基を有してもよい。
このようなアミノ基含有エチレン性不飽和化合物としては、具体的には、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸プロピルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、メタクリル酸フェニルアミノエチルおよびメタクリル酸シクロヘキシルアミノエチルなどのアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル系誘導体類;N-ビニルジエチルアミンおよびN-アセチルビニルアミンなどのビニルアミン系誘導体類;アリルアミン、メタクリルアミン、N-メチルアクリルアミン、N,N-ジメチルアクリルアミド、およびN,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミドなどのアリルアミン系誘導体;アクリルアミドおよびN-メチルアクリルアミドなどのアクリルアミド系誘導体;p-アミノスチレンなどのアミノスチレン類;6-アミノヘキシルコハク酸イミド、2-アミノエチルコハク酸イミドなどが用いられる。
【0042】
エポキシ基含有エチレン性不飽和化合物は、1分子中に重合可能な不飽和結合およびエポキシ基を少なくとも1個以上有するモノマーであり、このようなエポキシ基含有エチレン性不飽和化合物として具体的には、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、マレイン酸のモノおよびジグリシジルエステル、フマル酸のモノおよびジグリシジルエステル、クロトン酸のモノおよびジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸のモノおよびジグリシジルエステル、イタコン酸のモノおよびグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸のモノおよびジグリシジルエステル、シトラコン酸のモノおよびジグリシジルエステル、エンド-シス-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボン酸(ナジック酸TM)のモノおよびジグリシジルエステル、エンド-シス-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2-メチル-2,3-ジカルボン酸(メチルナジック酸TM)のモノおよびジグリシジルエステル、アリルコハク酸のモノおよびグリシジルエステルなどのジカルボン酸モノおよびアルキルグリシジルエステル(モノグリシジルエステルの場合は、アルキル基の炭素原子数は1〜12。)、p-スチレンカルボン酸のアルキルグリシジルエステル、アリルグリシジルエーテル、2-メチルアリルグリシジルエーテル、スチレン-p-グリシジルエーテル、3,4-エポキシ-1-ブテン、3,4-エポキシ-3-メチル-1-ブテン、3,4-エポキシ-1-ペンテン、3,4-エポキシ-3-メチル-1-ペンテン、5,6-エポキシ-1-ヘキセン、ビニルシクロヘキセンモノオキシドなどが挙げられる。
【0043】
これらのラジカル重合性モノマーの中でも、芳香族ビニル誘導体、(メタ)アクリル酸誘導体、無水マレイン酸、酢酸ビニル、アクリロニトリル、9-ビニルカルバゾール、N-ビニルピロリドン、N,N-ジメチルアクリルアミド、イソブチルビニルエーテル、イソブテンなどが好ましい。さらには、スチレン、無水マレイン酸、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、t-ブチルメタクリレート、酢酸ビニル、ビニルアクリレート、ブチルアクリレート、アクリロニトリル、塩化ビニルが好ましい。
【0044】
開環重合に用いられる環状モノマーとしては、例えばラクトン、ラクタム、2-オキサゾリン、環状エーテルなどが挙げられる。
具体的には、β-プロピオラクトン、β-ブチロラクトン、δ-バレロラクトン、グリコライド、ラクチド、ε-カプロラクトン、α-ピロリドン、γ-ブチロラクタム、ε-カプロラクタム、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エピクロルヒドリン、オキセタン、テトラヒドロフラン、オクタメチルシクロテトラシロキサンなどが挙げられる。
【0045】
これらの中でもε-カプロラクトン、ε-カプロラクタム、エチレンオキサイドが好ましい。
また、イオン重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステル、アクリロニトリル、アクリルアミドなどのアニオン重合性モノマーなどが挙げられる。
官能性セグメントRとしては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ビニルアクリレート、ブチルアクリレート、スチレン、アクリロニトリルなどのラジカル重合性モノマーのラジカル重合により得られたセグメント;ラクトン、ラクタム、2-オキサゾリン、環状エーテルなどの環状モノマーの開環重合により得られたセグメントなどが好ましい。
【0046】
この官能性セグメントRの重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、通常100〜1,000,000の範囲、好ましくは200〜500,000の範囲、より好ましくは300〜490の範囲にある。
官能性セグメントRは、オレフィン系ブロック共重合体(A-1)に対して、通常0.01〜99.99重量%、好ましくは1〜99重量%、より好ましくは1〜95重量%の量で含まれることが望ましい。
【0047】
上記一般式(I)中Xは、エステル結合、エーテル結合、アミド結合、イミド結合、ウレタン結合、尿素結合、シリルエーテル結合またはカルボニル結合を示す。
上記一般式(I)中hは、アミノ基、ハロゲン原子、イソシアネート基、アルデヒド基、水酸基、カルボキシル基、酸無水基、シラノール基、スルフォン酸基、エポキシ基から選ばれる極性基を示す。
【0048】
nは0または1を示す。
本発明では、nが0であるときには、hがアミノ基、ハロゲン原子、イソシアネート基、アルデヒド基またはカルボキシル基、好ましくはハロゲン原子、イソシアネート基またはアルデヒド基であることが望ましい。
上記一般式(I)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)のメルトフローレート(MFR;ASTM D 1238、230℃、荷重2.16kg)は、通常0.01〜200g/10分、好ましくは0.05〜100g/10分、さらに好ましくは0.05〜80g/10分の範囲にあることが望ましい。
【0049】
上記一般式(I)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)としては、例えば以下のようなものがある。
上記一般式(I)で表されnが0であるオレフィン系ブロック共重合体の例としては、POがエチレン・ブテン共重合体セグメント(ブテン含量:30モル%)であり、fがエーテル結合であり、Rがメチルメタクリレート重合体セグメントであり、hが水酸基であるブロック共重合体、POがエチレン・プロピレン・DMDT共重合体セグメント(プロピレン含量:28モル%、DMDT含量:3モル%)であり、fがエーテル結合であり、Rがスチレン重合体セグメントであり、hがカルボキシル基であるブロック共重合体、POがポリプロピレン単独重合体セグメントであり、fがエーテル結合であり、Rがヒドロキシエチルアクリレート単独重合体セグメントであり、hがアミノ基であるブロック共重合体などが挙げられる。
【0050】
上記一般式(I)で表されnが1であるオレフィン系ブロック共重合体の例としては、
POがエチレン・ブテンランダム共重合体セグメント(ブテン含量:10モル%)であり、fがエーテル結合であり、Rがエチレングリコール重合体セグメントであり、Xがエーテル結合であり、hがアミノ基であるブロック共重合体、
POがエチレン・ノルボルネンランダム共重合体セグメント(ノルボルネン:8.5モル%)であり、fがエーテル結合であり、Rがメチルメタクリレート重合体であり、Xがエーテル結合であり、hがイソシアネート基であるブロック共重合体、
POがエチレン単独重合体セグメントであり、fがアミド結合であり、Rがε-カプロラクタム開環重合体セグメントであり、Xがアミド結合であり、hがイソシアネート基であるブロック共重合体などが挙げられる。
【0051】
これらの共重合体はポリオレフィンの疎水性と官能基の反応性を併せ持つという特徴を有する。
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体(A-1)はRが500未満であることも好ましく、このようなオレフィン系ブロック共重合体は防曇性フィルム、塗料用途、樹脂用接着剤、金属コーティング用途などに好ましく用いられる。
【0052】
Rが500未満であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)の例としては、POがエチレン・ブテンランダム共重合体セグメント(ブテン含量:5モル%)であり、fがエーテル結合であり、Rがエチレングリコール重合体セグメントであり、nが0であり、hが水酸基であるブロック共重合体、
POがエチレン・オクテンランダム共重合体セグメント(オクテン:10モル%)であり、fがエーテル結合であり、Rがポリメチルメタクリレートセグメントであり、nが1であり、Xがエーテル結合であり、hがスルフォン酸基であるブロック共重合体などが挙げられる。
【0053】
これらのオレフィン系ブロック共重合体はポリオレフィンへの相溶性と官能基の反応性、親水性を併せ持つという特徴を有する。
このような上記一般式(I)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)は、以下のようにして製造することができる。
まず上記一般式(I)で表され、nが0であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の製造方法について説明する。
【0054】
オレフィン系ブロック共重合体(A-1a)は、例えば下記一般式(Ib)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-1b)の末端の連鎖重合活性種(−M)を、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子またはハロゲン原子を含む官能基に置換することにより製造することができる。なお、酸素原子を含む官能基には、前記酸素−13族元素結合を含む基は含まれず、ハロゲン原子を含む官能基には、ハロゲン原子そのものも含まれる。
【0055】
PO-f-R-O-M …(Ib)
(式中、PO、fおよびRは、上記一般式(I)中のPO、fおよびRとそれぞれ同義であり、Oは酸素原子を示し、Mは連鎖重合活性種を示す。)
なお、上記オレフィン系ブロック共重合体(A-1b)の製造方法については後述する。
【0056】
オレフィン系ブロック共重合体(A-1a)のうちhが水酸基である共重合体は、上記オレフィン系ブロック共重合体(A-1b)を加水分解または加アルコール分解して製造される。
加水分解または加アルコール分解は、例えば少量の塩酸を含む過剰量の水またはアルコールに上記オレフィン系ブロック共重合体(A-1b)を投入し、5分間以上撹拌することにより行われる。
【0057】
hが水酸基以外の基、すなわちhが、アミノ基、ハロゲン、イソシアネート基、アルデヒド基、カルボキシル基、酸無水基、シラノール基、スルフォン酸基またはエポキシ基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)は、上記のようにして得られるhが水酸基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の水酸基に、該水酸基と反応し得る官能基含有化合物を反応させて、他の基に変換することによって製造することができる。
【0058】
hが水酸基以外の基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)を製造する場合、hが水酸基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の水酸基を変換することによって得られる官能基にさらに該官能基と反応し得る官能基含有化合物を反応させて、他の基に変換してもよい。具体的には、水酸基をハロゲンに変換した後、ハロゲンをアミノ基に変換する例や、水酸基をハロゲンに変換した後にアミノ基に変換して得たポリマーのhをさらにイソシアネート基に変換する例が好ましい例として挙げられる。
【0059】
これらの変換反応は、オレフィン系ブロック共重合体(A-1a)が溶融した状態または、少なくとも一部のオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)が有機溶媒に溶解した状態で行うことが好ましく、オレフィン系ブロック共重合体(A-1a)が完全に有機溶媒に溶解した状態で行うことがより好ましい。
変換反応に用いられる有機溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、デカンなどの脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;塩化メチレン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン含有炭化水素;ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなどのヘテロ原子含有炭化水素などが挙げられる。
【0060】
次に、hがハロゲン、アルデヒド基、カルボキシル基、アミノ基、イソシアネート基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の具体的な製造例を示す。
(hがハロゲンの場合)
hが水酸基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)に、水酸基の1〜10倍モルのチオニルクロライドを加えて、0〜100℃で、5分間〜24時間反応させる。なお、チオニルクロライドの代わりにチオニルブロマイドを用いることもできる。
【0061】
(hがアルデヒド基の場合)
hが水酸基(第1アルコールの形で有する)であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)に、水酸基の1〜5倍モルの塩化クロム酸ピリジニウムを加えて、−20〜100℃で、0.5〜24時間反応させる。
(hがカルボキシル基の場合)
hが水酸基(第1アルコールの形で有する)であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)に、水酸基の1〜10倍モルの過マンガン酸カリウムを加え、0〜200℃で、0.5〜24時間反応させる。
【0062】
(hがアミノ基の場合)
hがハロゲンであるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)に、ハロゲンの1〜10倍モルのソディウムアジドを加え、50〜150℃で0.5〜24時間反応させる。得られた反応物に、ハロゲン(上記オレフィン系ブロック共重合体(A-1a)中のハロゲン)の1〜10倍モルのトリフェニルフォスフィンを加え、0〜100℃で、0.5〜24時間反応させる。
【0063】
(hがイソシアネート基の場合)
hがアミノ基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)に、アミノ基の2〜20倍モルの塩酸を加え、30℃未満の温度、好ましくは−20〜20℃で0.5〜12時間反応させた後、アセトンを加えて沈殿させる。得られた沈殿を懸濁状態で150〜250℃に加熱しながら、ホスゲンを流通させて、8〜48時間反応させる。
【0064】
以上のようにしてオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)を製造することができる。
上記一般式(I)においてnが1であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1c)は、上記オレフィン系ブロック共重合体(A-1a)と、分子内にhと反応し得る官能基を2つ以上有する化合物とを反応させることによって製造することができる。分子内にhと反応し得る官能基を2つ以上有する化合物の官能基は、全て同一でも異なる官能基を組み合わせたものでもどちらでもよく、これらの官能基は独立した基として存在していても酸無水物のように縮合して存在していてもよい。
【0065】
以下に上記オレフィン系ブロック共重合体(A-1a)と、分子内に2つ以上の官能基を有する化合物との反応によって、オレフィン系ブロック共重合体(A-1c)を製造する例を挙げる。
(hがアミノ基の場合)
hが水酸基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)に、水酸基の1〜50倍モルのエタノールアミンと触媒量の硫酸を加え、40〜200℃で1〜24時間反応させる。
【0066】
(hがハロゲンの場合)
hが水酸基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)に、水酸基の1〜100倍モルの1,3-ジブロモプロパンを加え、ピリジンに代表される塩基性有機溶媒の存在下に−20〜100℃で、5〜24時間反応させる。
(hがイソシアネート基の場合)
hがアミノ基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)に、アミノ基の2〜20倍モルの塩酸を加え、30℃未満の温度、好ましくは−20〜20℃で0.5〜12時間反応させた後、アセトンを加えて沈殿させる。得られた沈殿を懸濁状態で150〜250℃に加熱しながら、ホスゲンを流通させて、8〜48時間反応させる。
【0067】
(hがアルデヒド基の場合)
hが水酸基(第1アルコールの形で有する)であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)に、水酸基の1〜5倍モルの塩化クロム酸ピリジニウムを加えて、−20〜100℃で、0.5〜24時間反応させる。
(hが水酸基の場合)
hが水酸基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)に、水酸基の1〜10倍モルのエチレングリコールと触媒量の硫酸を加え、40〜150℃で1〜10時間反応させる。
【0068】
(hがカルボキシル基の場合)
hが水酸基(第1アルコールの形で有する)であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)に、水酸基の1〜10倍モルの無水マレイン酸を加え、20〜150℃で、0.5〜10時間反応させる。
(hが酸無水基の場合)
hが水酸基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)に、水酸基の1〜10倍モルのmeso-butane-1,2,3,4-tetracarboxylic dianhydrideを加え、20〜150℃で、0.5〜10時間反応させる。
【0069】
(hがシラノール基の場合)
hが水酸基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)に、水酸基の1〜10倍モルのジ-t-ブチルシリルジクロライドと触媒量のAgNO3を加え、10〜40℃で、10〜24時間反応させる。
(hがスルフォン酸基の場合)
hが水酸基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)に、水酸基の1〜10倍モルの硫酸を加え、40〜200℃で、1〜12時間反応させる。
【0070】
次に上記一般式(Ib)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-1b)の製造方法について説明する。
オレフィン系ブロック共重合体(A-1b)は、例えば、まず末端に13族元素が結合したポリオレフィンを製造し、次いで該ポリオレフィンの存在下に、連鎖重合反応、例えばラジカル重合反応、開環重合反応、イオン重合反応などの活性種を形成させてこれらの反応を行うことにより製造することができる。
【0071】
末端に13族元素が結合したポリオレフィンは、遷移金属による配位アニオン重合により製造することができる。
オレフィンの重合は、従来公知のオレフィン重合触媒の存在下に行われる。
従来公知のオレフィン重合用触媒としては、TiCl3系触媒、MgCl2担持型TiCl4系触媒、メタロセン系触媒、ポストメタロセン系触媒などが挙げられ、メタロセン系触媒を用いることが好ましい。
【0072】
好ましく用いられるメタロセン系触媒としては、従来公知のメタロセン系触媒が挙げられ、メタロセン系触媒の例としては、チタン、バナジウム、クロム、ジルコニウム、ハフニウムなどの遷移金属のメタロセン化合物が挙げられる。メタロセン化合物は、使用条件下で液状のものでも固体状のものでも使用することができる。また、これらは単一化合物である必要はなく、他の化合物に担持されていてもよいし、他の化合物との均質混合物であってもよく、さらに他の化合物との錯化合物や複化合物であってもよい。
【0073】
ポリオレフィンの製造には、従来公知のメタロセン系触媒の中でも、C2対称またはC1対称を有するキラルな構造のメタロセン化合物を使用することが好ましい。
C2対称を有するキラルな構造のメタロセン化合物としては、rac-エチレン-ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-エチレン-ビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス(2,3,5-トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス[1-(4-フェニルインデニル)]ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス[1-(2-メチル-4-フェニルインデニル)]ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-[2-メチル-4-(1-ナフチル)インデニル]}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-[2-メチル-4-(2-ナフチル)インデニル]}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-[2-メチル-4-(1-アントラセニル)インデニル]}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-[2-メチル-4-(9-アントリル)インデニル]}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-[2-メチル-4-(9-フェナントリル)インデニル]}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-[2-メチル-4-(o-クロロフェニル)インデニル]}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-[2-メチル-4-(ペンタフルオロフェニル)インデニル]}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス[1-(2-エチル-4-フェニルインデニル)]ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-[2-エチル-4-(1-ナフチル)インデニル]}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-[2-エチル-4-(9-フェナントリル)インデニル]}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス[1-(2-n-プロピル-4-フェニルインデニル)]ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-[2-n-プロピル-4-(1-ナフチル)インデニル]}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリレン-ビス{1-[2-n-プロピル-4-(9-フェナントリル)インデニル]}ジルコニウムジクロリドなどを好ましい例として挙げることができる。
【0074】
C1対称を有するキラルな構造のメタロセン化合物としては、エチレン[2-メチル-4-(9-フェナントリル)-1-インデニル](9-フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン[2-メチル-4-(9-フェナントリル)-1-インデニル](2,7-ジメチル-9-フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(9-フルオレニル)(3-t-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレン(9-フルオレニル)(3-t-ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドなどを好ましい例として挙げることができる。
【0075】
また、従来公知のメタロセン化合物の中で好ましくは使用されるメタロセン化合物としては、置換シクロペンタジエニル基を1個のみ有するメタロセン化合物も挙げられる。
例えば(第3級ブチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)-1,2-エタンジイルジルコニウムジクロリド、(第3級ブチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)-1,2-エタンジイルチタンジクロリド、(メチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)-1,2-エタンジイルジルコニウムジクロリド、(メチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)-1,2-エタンジイルチタンジクロリド、(エチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)メチレンチタンジクロリド、(第3級ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)シランチタンジクロリド、(第3級ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)シランジルコニウムジベンジル、(ベンジルアミド)ジメチル(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)シランチタンジクロリド、(フェニルホスフィド)ジメチル(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)シランジルコニウムジベンジルなど。
【0076】
さらに従来公知のメタロセン化合物の中で好ましくは使用されるメタロセン化合物としては、置換シクロペンタジエニル基を2個有し、この2個のシクロペンタジエニルが(置換)アルキレン、(置換)シリレンなどの結合基で結合されていないメタロセン化合物も挙げられる。
例えばビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムエトキシクロリド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチルエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチルプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチルブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチルブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(メタンスルホナト)、ビス(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ヘキシルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドなど。
【0077】
上記メタロセン化合物は、単独で用いても2種類以上を組み合わせて用いてもよく、TiCl3系触媒、MgCl2担持型TiCl4系触媒、ポストメタロセン系触媒などの他のオレフィン系重合用触媒と組み合わせて用いてもよい。
ポリオレフィンの製造の際には、メタロセン化合物は、下記有機金属触媒成分と組み合わせて使用される。また、TiCl3系触媒、MgCl2担持型TiCl4系触媒またはポストメタロセン系触媒が使用される場合も下記有機金属触媒成分と組み合わせて使用される。
【0078】
ポストメタロセン触媒は、窒素原子または酸素原子を配位子中に含有する遷移金属錯体であり、該遷移金属錯体としては従来公知のものが好ましく使用される。ポストメタロセン触媒の例としては、以下の文献に記載されているような遷移金属錯体が挙げられる。
1) M.Brookhart et al.,J.Am.Chem.Soc.1995,117,6414-6415
2) M.Brookhart et al.,J.Am.Chem.Soc.1996,118,267-268
3) D.H.McConville et al.,Macromolecules 1996,29,5241-5243
4) R.F.Jordan et al.,Organometallics 1997,16,3282-3302
5) R.H.Grubbs et al.,Organometallics 1998,17,3149-3151
6) S.Collins et al.,Organometallics 1999,18,2731-2733
7) M.S.Eisen et al.,Organometallics 1998,17,3155-3157
8) M.S.Eisen et al.,J.Am.Chem.Soc.1998,120,8640-8636
9) R.F.Jordan et al.,J.Am.Chem.Soc.1997,119,8125-8126
10) K.Hakala et al.,Macromol.Rapid Commun.18,634-638(1997)
有機金属触媒成分は、周期表第13族から選ばれる元素を含むものが好ましく、中でも、有機アルミニウム化合物、有機ホウ素化合物、周期表第1族元素とアルミニウムまたはホウ素との錯アルキル化合物などが好ましく挙げられる。
【0079】
有機アルミニウム化合物としては、例えば、下記一般式で示される化合物を例示することができる。
a nAlX3-n
(式中、Raは炭素原子数1〜12の炭化水素基を示し、Xはハロゲンまたは水素を示し、nは0〜3である。)
aは、炭素原子数1〜12の炭化水素基、例えばアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であるが、具体的には、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、トリルなどである。
【0080】
このような有機アルミニウム化合物として具体的には、
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ2-エチルヘキシルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム;
トリイソプレニルアルミニウムなどのトリアルケニルアルミニウム;
ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムブロミドなどのジアルキルアルミニウムハライド、メチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、イソプロピルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド;
メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、イソプロピルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジブロミドなどのアルキルアルミニウムジハライド;
ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、エチルアルミニウムジハイドライドなどのアルキルアルミニウムハイドライドなどが挙げられる。
【0081】
また有機アルミニウム化合物として、下記一般式で示される化合物を用いることもできる。
a nAlY3-n
上記式において、Raは上記と同様であり、
Yは、−ORb基、−OSiRc 3基、−OAlRd 2基、−NRe 2基、−SiRf 3基または−N(Rg)AlRh 2基であり、nは1〜2であり、Rb、Rc、RdおよびRhは、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル、シクロヘキシル、フェニルなどであり、Reは水素原子、メチル、エチル、イソプロピル、フェニル、トリメチルシリルなどであり、RfおよびRgはメチル、エチルなどである。
【0082】
このような有機アルミニウム化合物として具体的には、以下のような化合物を例示できる。
(i)Ra nAl(ORb3-n で表される化合物、例えば
ジメチルアルミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジイソブチルアルミニウムメトキシドなど、
(ii)Ra nAl(OSiRc3-n で表される化合物、例えば
Et2Al(OSiMe3)、(iso-Bu)2Al(OSiMe3)、(iso-Bu)2Al(OSiEt3)など、
(iii)Ra nAl(OAlRd 23-n で表される化合物、例えば
Et2AlOAlEt2、(iso-Bu)2AlOAl(iso-Bu)2 など、
(iv)Ra nAl(NRe 23-n で表される化合物、例えば
Me2AlNEt2、Et2AlNHMe、Me2AlNHEt、Et2AlN(Me3Si)2、(iso-Bu)2AlN(Me3Si)2 など、
(v)Ra nAl(SiRf 33-n で表される化合物、例えば
(iso-Bu)2AlSiMe3など、
(vi)Ra nAl〔N(Rg)−AlRh 23-n で表される化合物、例えば
Et2AlN(Me)−AlEt2(iso-Bu)2、AlN(Et)Al(iso-Bu)2 など。
【0083】
またこれに類似した化合物、例えば酸素原子、窒素原子を介して2以上のアルミニウムが結合した有機アルミニウム化合物を挙げることができる。
具体的には、(C25)2AlOAl(C25)2、(C49)2AlOAl(C49)2、(C25)2AlN(C25)Al(C25)2 など。
さらにメチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、プロピルアルミノキサン、ブチルアルミノキサンなどのアルミノキサン類を挙げることができる。
【0084】
また、下記一般式で表されるの有機アルミニウム化合物を用いることもできる。
aAlXY
(式中、Ra、X、Yは上記と同様である)
有機ホウ素化合物としては、トリフェニルボロン、トリス(4-フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5-ジフルオロフェニル)ボロン、トリス(4-フルオロメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、トリス(p-トリル)ボロン、トリス(o-トリル)ボロン、トリス(3,5-ジメチルフェニル)ボロン、テキシルボラン、ジシクロヘキシルボラン、ジシアミルボラン、ジイソピノカンフェニルボラン、9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン、ジメチルボラン、ジクロロボラン、カテコールボラン、B-ブロモ-9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン、ボラン-トリエチルアミン錯体、ボラン-メチルスルフィド錯体などが挙げられる。
【0085】
また、有機ホウ素化合物としてイオン性ホウ素化合物を使用してもよい。このような化合物としては、トリエチルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリプロピルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリメチルアンモニウムテトラ(p-トリル)ホウ素、トリメチルアンモニウムテトラ(o-トリル)ホウ素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、トリプロピルアンモニウムテトラ(o,p-ジメチルフェニル)ホウ素、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラ(p-トリフルオロメチルフェニル)ホウ素、N,N-ジメチルアニリニウムテトラ(フェニル)ホウ素、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス[トリ(n-ブチル)アンモニウム]ノナボレート、ビス[トリ(n-ブチル)アンモニウム]デカボレートなどを挙げることができる。
【0086】
周期表第1族元素とアルミニウムとの錯アルキル化物としては、下記一般式で表される化合物が例示できる。
1AlRj 4
(式中、M1は、Li、NaまたはKを示し、Rjは、炭素原子数1〜15の炭化水素基を示す。)
具体的には、LiAl(C25)4、LiAl(C715)4 などが挙げられる。
【0087】
有機ホウ素化合物および周期表第1族元素とホウ素との錯アルキル化物としては、前述の有機アルミニウム化合物および周期表第1族元素とアルミニウムとの錯アルキル化物のアルミニウムをホウ素で置換した構造の化合物を挙げることができる。
上記有機金属触媒成分は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0088】
有機金属触媒成分は、水素−13族元素結合を有する化合物と、トリアルキルアルミニウムまたはアルミノキサン類またはイオン性ホウ素化合物とを組合わせて用いることが好ましく、該水素−13族元素結合を有する化合物は、水素−ホウ素結合を有する化合物であることが好ましい。これらの化合物は混合した後に重合に用いるか、トリアルキルアルミニウムまたはアルミノキサン類またはイオン性ホウ素化合物のみを用いて重合を開始した後に、水素−13族元素結合を有する化合物を重合系に添加することが好ましい。
【0089】
水素−13族元素結合を有する化合物としては、例えば有機アルミニウム化合物のうちジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、エチルアルミニウムジハイドライドなどが挙げられ;有機ホウ素化合物のうち9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン、ジメチルボラン、ジクロロボラン、カテコールボランなどが挙げられる。
【0090】
上記のようなオレフィン重合用触媒は、予備重合をしてもよい。予備重合を行う方法に特に制限はないが、例えば不活性溶媒の共存下で行うことができ、不活性溶媒にオレフィンおよび各触媒成分を加え、比較的温和な条件下で予備重合を行うことが好ましい。この際、生成した予備重合体が重合媒体に溶解する条件下に行ってもよいし、溶解しない条件下に行ってもよいが、好ましくは溶解しない条件下に行う。
【0091】
予備重合に用いられるオレフィンとしては、炭素原子数2以上のα-オレフィンが挙げられ、具体的には、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘキセン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル-1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどが挙げられる。これらは2種以上併用してもよい。また予備重合で用いられるα-オレフィンは、後述するオレフィン重合で用いられるα-オレフィンと同一であっても、異なっていてもよいが、オレフィン重合に用いるオレフィンと同一のものが好ましい。
【0092】
また上記不活性溶媒として具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素などが挙げられる。これらは組み合わせて用いてもよい。
【0093】
これらの不活性溶媒のうちでは、特に脂肪族炭化水素を用いることが好ましい。予備重合は、α-オレフィンが液状となる状態で行うこともできるし、気相条件下で行うことも可能である。また予備重合は、バッチ式、半連続式、連続式のいずれにおいても行うことができる。さらに予備重合では、本重合における系内の触媒濃度よりも高い濃度の触媒を用いることが好ましい。
【0094】
上記オレフィン系ブロック共重合体のPO部となるポリオレフィンは、上記のようなオレフィン重合用触媒の存在下に、上述したような炭素原子数2〜20のオレフィンを単独重合または共重合(以下、単に「オレフィン重合」ということがある。)させて得られる。
オレフィン重合は、溶液重合、懸濁重合などの液相重合法あるいは気相重合法のいずれにおいても実施することができる。懸濁重合の反応溶媒としては、前述の不活性溶媒を用いることもできるし、反応温度において液状のオレフィンを用いることもできる。反応温度は、通常−50℃〜200℃、好ましくは0℃〜150℃の範囲である。重合圧力は、通常0.01〜10MPa、好ましくは0.1〜5MPaである。オレフィン重合はバッチ式、半連続式、連続式のいずれにおいても行うことができ、2段以上に分けて行う場合は、反応条件は同じであっても異なっていてもよい。
【0095】
この際、一般的な分子量調節剤である分子状水素を重合系に存在させないことが好ましく、分子量の調節は、上記有機金属触媒成分の濃度、重合温度、オレフィンの濃度(重合圧力)のいずれか1種以上を制御することによって行うことが好ましい。分子量を調製する方法として具体的には、例えば分子状水素が実質的に存在しない懸濁重合において、上記有機金属触媒成分の濃度を増大させると、得られるポリオレフィンの分子量を低下させることができ、また分子状水素が実質的に存在しない懸濁重合において、重合温度を高めると、得られるポリオレフィンの分子量を低下させることができる。
【0096】
上記のようにして得られたポリオレフィンの片末端は、13族元素が結合した末端または不飽和結合末端である。ポリオレフィンの片末端に13族元素が結合した末端であるか、不飽和結合末端であるかは、用いられる有機金属触媒成分の種類および/または量、重合温度などの重合条件による。
ポリオレフィンの片末端が不飽和結合末端である場合には、13族元素含む化合物を反応させて13族元素が結合した末端に変換する。なお、得られたポリオレフィンが、片末端に13族元素が結合したものと、片末端が不飽和結合末端であるものとの混合物である場合にも、必要に応じて、片末端が不飽和結合末端であるポリオレフィンの末端を13族元素が結合した末端に変換してもよい。
【0097】
反応に用いられる13族元素含む化合物は、前述の有機化合物触媒成分として例示した化合物の中から選ばれ、有機アルミニウム化合物または有機ホウ素化合物として例示した化合物が好ましく用いられる。中でも、トリアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハイドライドまたは1つ以上の水素−ホウ素結合を有するホウ素化合物であることがより好ましく、1つ以上の水素−ホウ素結合を有するホウ素化合物であることが特に好ましい。最も好ましい化合物としては、9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナンが挙げられ、該9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナンはモノマーであってもダイマーであってもよい。
【0098】
片末端が不飽和結合末端であるポリオレフィンと、13族元素含む化合物との反応は、例えば以下のようにして行われる。
▲1▼末端がビニリデン基であるポリプロピレン0.1〜50gと、ジイソブチルアルミニウムハイドライドの0.01〜5モル/リットル−オクタン溶液を5〜1000ミリリットルとを混合し、0.5〜6時間還流させる。
▲2▼末端がビニリデン基であるポリプロピレン0.1〜50gと、5〜1000ミリリットルの無水テトラヒドロフランと、0.1〜50ミリリットルの9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナンの0.05〜10モル/リットル−テトラヒドロフラン溶液とを混合し、20〜65℃で0.5〜24時間撹拌する。
【0099】
以上のようにしてオレフィン系ブロック共重合体のPO部となるポリオレフィンを製造する。得られたポリオレフィンの片末端には13族元素が結合している。該13族元素はホウ素であることが好ましい。
次に、上記片末端に13族元素が結合したポリオレフィンの存在下に、ラジカル重合反応、開環重合反応、イオン重合反応などの連鎖重合活性種を形成させてこれらの反応を行いオレフィン系ブロック共重合体を製造する。この反応により、末端に結合した13族元素とポリオレフィンセグメントとの間にf部が形成され、またラジカル重合反応、開環重合反応、イオン重合反応などの連鎖重合反応により製造される重合体が、官能性セグメント(以下「R部」ということがある。)となる。なおf部には、ラジカル重合反応、開環重合反応、イオン重合反応などの連鎖重合反応で形成された構造の一部が含まれる場合がある。
【0100】
この重合反応は、例えば以下のようにして行われる。
(1)ポリオレフィンの片末端に結合された13族元素がホウ素である場合、ラジカル重合性モノマーの存在下に炭素−ホウ素結合部を分子状酸素で酸化することによってラジカルを発生させラジカル重合反応を行う。
具体的には、片末端にホウ素が結合したポリオレフィンをラジカル重合性モノマーの存在下に分子状酸素で酸化する。これによって末端のホウ素がパーオキシボラン(-O-O-B)に変換される。該パーオキシボランは、ラジカル重合性モノマーの存在下に撹拌されることでO-O結合が開裂してラジカルを発生し、生成されたアルコキシラジカル(-O*)が開始剤となってラジカル重合性モノマーのラジカル重合が進行する。
【0101】
ラジカル重合性モノマーとしては、メチルメタクリレート(MMA)、エチルメタクリレート(EMA)、ブチルメタクリレート、ビニルアクリレート(VA)、ブチルアクリレート(BA)、スチレン、アクリロニトリル、ビニルアセテートなどが挙げられる。これらのラジカル重合性モノマーは、単独で用いても2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0102】
ラジカル重合の停止は、メタノール中でポリマーを沈殿させることによって行うことができる。以上のようにしてf部がエーテル結合またはエステル結合であり、R部がラジカル重合体であるオレフィン系ブロック共重合体を製造することができる。
(2)ポリオレフィンの片末端に結合された13族元素がアルミニウムである場合、炭素−アルミニウム結合部を分子状酸素で酸化することにより活性種を発生させ開環重合反応を行う。
【0103】
具体的には、炭素−アルミニウム結合部を分子状酸素で酸化し、これによってPO部末端のアルミニウムをアルミニウムオキサイド(-O-Al)に変換する。これによって得られたアルミニウムオキサイドを活性種として開環重合性モノマーを開環重合させる。
開環重合反応は、通常0〜100℃の温度で30分間〜12時間、好ましくは1時間〜6時間行われる。開環重合反応の停止は、メタノール中でポリマーを沈殿させることによって行うことができる。以上のようにしてf部がエーテル結合またはエステル結合であり、R部が開環重合体であるオレフィン系ブロック共重合体を製造することができる。
(3)ポリオレフィンの片末端に結合された13族元素を、水酸基、アミノ基、アルデヒド基またはハロゲンに変換した後に、開環重合活性種を生成させて開環重合反応を行う。
【0104】
開環重合活性種の生成は、例えば片末端にホウ素が結合されたポリオレフィンに、水酸化ナトリウム溶液と過酸化水素溶液とを加えて40℃〜50℃で3〜5時間反応させてホウ素を水酸基に変換し、これにブチルリチウムを反応させた後にジエチルアルミニウムクロライドを反応させて、水酸基をアルミニウムオキサイドに変換することによって行うことができる。
【0105】
このような方法で得られたアルミニウムオキサイドを活性種として上記開環重合性モノマーを開環重合させる。開環重合反応は、上記(2)の方法と同様にして行われる。また、アルミニウムオキサイドの代わりに他の金属アルコキサイドや金属ハロゲン化物や金属アミンをポリオレフィンの片末端に結合させて開環重合反応の活性種としてもよい。アルミニウムオキサイド以外の活性種は、ポリオレフィンの片末端に結合させた水酸基、アミノ基、アルデヒド基またはハロゲンを利用して生成させる。これらのなかでは、アルミニウムオキサイドを活性種として用いることが好ましい。以上のようにしてf部がエーテル結合、エステル結合またはアミド結合であり、R部が開環重合体であるオレフィン系ブロック共重合体を製造することができる。
【0106】
また、イオン重合反応の例として、例えばアニオン重合反応をする場合、上記末端に水酸基を有するポリオレフィンを、例えば末端にリチウム、カリウム、ナトリウム、リン含有基などを有するポリオレフィンに変換した後、アニオン重合可能なモノマーを重合することで得ることができる。以下に例として、末端にリチウムを有するポリオレフィンを用いて、R部がアニオン重合体であるセグメントの例として、(メタ)アクリル酸エステルを有するブロック共重合体を製造する方法を記載する。
【0107】
末端にリチウムを有するポリオレフィンの調製
末端にリチウムを有するポリオレフィンは、上記末端に水酸基を有するポリオレフィンと有機リチウム化合物とを反応させることにより得られる。末端に水酸基を有するポリオレフィンと有機リチウム化合物との反応は、通常溶媒中で行われる。
【0108】
有機リチウム化合物としては、ブチルリチウム、プロピルリチウム、エチルリチウム、メチルリチウムなどのアルキルリチウム;ブトキシリチウム、プロポキシリチウム、エトキシリチウム、メトキシリチウムなどのアルコキシリチウムなどが挙げられる。本発明においては、アルキルリチウムがより好ましく用いられる。
【0109】
反応に用いる溶媒としては、不活性炭化水素媒体として例示した炭化水素と同様のものが挙げられる。
末端に水酸基を有するポリオレフィンと有機リチウム化合物とを反応させるに際し、有機リチウム化合物は、ポリオレフィン末端の水酸基1モルに対し、0.1〜100モル、好ましくは0.2〜10モルの範囲で用いられる。反応温度は、通常−100〜100℃、好ましくは0〜80℃であり、反応時間は通常0.1〜48時間、好ましくは0.5〜12時間である。
【0110】
このようにして下記一般式(VII)で表される末端にリチウムを有するポリオレフィンを製造する。
PO−O−Li …(VII)
式中、POは重量平均分子量が1,000〜10,000,000、好ましくは3,000〜1,000,000、より好ましくは5,000〜500,000であるポリオレフィンセグメントを示す。またこの末端Liポリオレフィンは、Mw/Mnが2以上、好ましくは3〜15、より好ましくは4〜14の範囲にあることが望ましい。
【0111】
ブロック共重合体の製造
次に、上記末端Liポリオレフィンの存在下に例えば(メタ)アクリル酸エステルをアニオン重合させて、ポリオレフィンセグメントと(メタ)アクリル酸エステルセグメントとからなるポリオレフィン系ブロック共重合体を得る。
重合は溶媒と末端Liポリオレフィンと(メタ)アクリル酸エステルとを混合するか、または末端Liポリオレフィンと液状の(メタ)アクリル酸エステルとを混合することにより行われる。末端Liポリオレフィンと溶媒と(メタ)アクリル酸エステルとを混合することによってアニオン重合活性種を形成させることができる。
【0112】
溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、モノグリム、ジグリムなどのエーテル系溶媒などが用いられる。これらの溶媒は、1種単独または2種以上組み合わせて用いることができる。中でも、芳香族炭化水素とエーテル系溶媒が好ましく用いられる。
【0113】
(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ビニル、メタクリル酸2-メトキシエチル、メタクリル酸2-(N,N-ジエチルアミノ)エチルなどが挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステルは、1種単独または2種以上組み合わせて用いることができる。(メタ)アクリル酸エステルの組合せとしては、アクリル酸エステルから選ばれる2種以上、メタクリル酸エステルから選ばれる2種以上、アクリル酸エステルから選ばれる1種以上とメタクリル酸エステルから選ばれる1種以上との組合せが挙げられる。
【0114】
また、重合に際してトリフェニルホスフィン、α,α'-ジピリジル、ヘキサメチルホスホロアミド(HMPA)、四塩化チタン、アルキルリチウム、アルコキシリチウムなどのアニオン重合活性種の形成に有用な化合物を添加してもよい。
重合は、通常−100℃〜100℃、好ましくは−80℃〜80℃、より好ましくは−70℃〜70℃の重合温度で、1分間〜500時間、好ましくは10分間〜300時間、より好ましくは15分間〜150時間かけて実施される。この重合においては、末端Liポリオレフィンは、0.001〜100モル/リットル、好ましくは0.005〜50モル/リットル、より好ましくは0.01〜10モル/リットル、さらに好ましくは0.1〜5モル/リットルの濃度で使用される。また(メタ)アクリル酸エステルは、通常0.001〜500モル/リットル、好ましくは0.005〜300モル/リットル、より好ましくは0.01〜150モル/リットルの濃度で使用される。
【0115】
上記のような重合により立体規則性を有するポリ(メタ)アクリル酸エステルセグメントを製造することが好ましい。すなわちトリアドシンジオタクティシティー(rr)が70%以上またはトリアドアイソタクティシティー(mm)が70%以上である立体規則性ポリ(置換アクリル酸エステル)が好ましい。
なおrrおよびmmは、サンプルをnitrobenzene-d5に溶解して、1H-NMRを測定し、それぞれ0.85、1.05、1.25ppm付近に検出されるrr、mr、mmのピーク面積の総和に対するrrのピーク面積またはmmのピーク面積の比率により求める。
【0116】
以上のようにして、ポリオレフィンセグメント(PO)とポリ(メタ)アクリル酸エステルセグメントとが化学的に結合したブロック共重合体を含むポリマーを製造できるが、このポリマーが上記ポリオレフィンセグメントとポリ(メタ)アクリル酸エステルセグメントとが化学的に結合したポリマーを含んでいるかどうかは、例えば得られたポリマーの分子量、有機溶媒への溶解度、または、分光学的解析によって判断することができる。すなわち、本発明の方法で得られるポリマーの分子量が上記末端LiポリオレフィンのPOの分子量に対して高い値を示すこと、本発明の方法で得られるオレフィン系ブロック共重合体ポリマーのポリオレフィンセグメントに相当するポリマーと該ポリマーのアニオン重合によって製造されるポリマーのセグメントに相当するポリマーとの混合物が示す有機溶媒への溶解挙動が、本発明の方法で得られるオレフィン系ブロック共重合体の有機溶媒への溶解挙動とは異なっていること、または、本発明の方法で得られるオレフィン系ブロック共重合体の末端構造を13C-NMRで解析してポリオレフィンセグメントとアニオン重合によって製造されるポリマーのポリ(メタ)アクリル酸エステルセグメントとの化学的結合に由来するピークを検出することによって目的とするブロック共重合体が製造できたものと判断することができる。
【0117】
上述のような連鎖重合反応、例えばラジカル重合反応、開環重合反応またはイオン重合反応では、末端に酸素−13族元素結合を含む基などの連鎖重合活性種が結合したオレフィン系ブロック共重合体(Ib)が得られる。このオレフィン系ブロック共重合体(Ib)は、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス中で取り扱う限りは、例えば酸素−13族元素結合を含む基などの連鎖重合活性種を末端に有するポリマー構造を維持できる。
【0118】
オレフィン系ブロック共重合体( A-2
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体(A-2)は、下記一般式(II)で表される。
PO-g-F …(II)
上記一般式(II)中POは、上記一般式(I)中のPOと同義である。
【0119】
POが炭素原子数2〜20の直鎖状のα-オレフィンから導かれたセグメントであると、結晶化度、融点、耐衝撃強度、剛性が自由に調整可能である。
またPOが炭素原子数5〜20の分岐状オレフィンまたは環状オレフィンから導かれたセグメントであると、Tgを調整することが可能である。
さらにPOが共役ジエン、非共役ポリエンから導かれたセグメントであると、架橋等反応性に富んだ共重合体となる。
【0120】
また、POの分子量分布(Mw/Mn)が2.5以下であると、低分子量物の生成が少なく、べたつき、低分子量体のブリードアウトがないため接着、塗装性等に優れた共重合体となる。
一般式(II)におけるPOは、炭素原子数2〜20の直鎖状または分岐状α-オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα-オレフィンを重合または共重合して得られたセグメントであることが好ましく、具体的にはエチレン単独重合体、エチレン・α-オレフィンランダム共重合体などのエチレン系重合体;プロピレン単独重合体、プロピレン・α-オレフィンランダム共重合体などのプロピレン系重合体;ブテン単独重合体、ブテン・エチレンランダム共重合体などのブテン系重合体;4-メチル-1-ペンテン単独重合体などの4-メチル-1-ペンテン系重合体などが好ましい。
【0121】
POの重量平均分子量は特に限定されないが、通常200〜1,000,000、好ましくは5,000〜500,000、より好ましくは10,000〜50,000の範囲である。
上記一般式(II)中gは、エステル結合、エーテル結合、アミド結合、イミド結合、ウレタン結合(−NHCOO−)、尿素結合(−NH−CO−NH−)、シリルエーテル結合またはカルボニル結合を示し、尿素結合、シリルエーテル結合またはカルボニル結合であることが好ましく、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、イミド結合またはウレタン結合であることも好ましい。
【0122】
なおgは後述するような酸素原子、窒素原子、ケイ素原子またはハロゲン原子を含む官能基を末端に有するポリオレフィンと、極性重合体との反応により形成され、前記ポリオレフィンまたは前記極性重合体の構造の一部が含まれる場合がある。
上記一般式(II)中Fは、不飽和炭化水素またはヘテロ原子を含むセグメントであって、重縮合反応などの縮合反応、アニオン重合、カチオン重合などのイオン反応、重付加反応などの付加反応で得られる極性重合体から導かれるセグメントを示す。極性セグメントFとしては、両性電解質モノマーの縮合反応、イオン反応または付加反応で得られるものがある。
【0123】
極性セグメントFは、該F中のモノマー単位の結合構造がモノマー単位の中心からみて対称であることが好ましい。
ここで、極性セグメントF中のモノマー単位の結合構造がモノマー単位の中心からみて対称であるとは、モノマー単位の結合部位が4つ以上連続したポリマー中の構造において、モノマー単位中の結合部位の形成に寄与した官能基部を除いた部位を中心として結合構造が対称になっていることを示す。
【0124】
このようなモノマー単位の結合構造がモノマー単位の中心からみて対称である構造として具体的には、下記のような構造が挙げられる。
【0125】
【化3】
Figure 0004526731
【0126】
上記構造において、Rp、Rq、Rs、Rtのいずれから結合構造のみを見ても左右対称となっているような構造を有している。なお対称性の対象となる構造は元素の結合順序のみであり、立体配座、対掌体等については対象としない。
このような結合を与えるモノマーの組み合わせの例としてはジオール類とジカルボン酸類等の二塩基酸、ジオール類とジイソシアネート類、ジアミン類とジカルボン酸類、ジアミン類とジアルデヒド類などが挙げられる。ここで結合構造の種類の例としてはアミド結合、エステル結合、尿素結合、ウレタン結合、イミド結合などが挙げられる。
【0127】
ジオール類として具体的には、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、トリメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ドデカメチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコールなどの脂肪族ジオール;シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族ジオール;1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,2-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビス[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホン、2,2-ビス(4-β-ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビスフェノール類、ハイドロキノン、レゾルシンなどの芳香族基を含むジオール類などが挙げられる。
【0128】
ジカルボン酸類として具体的には、テレフタル酸、2,7-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、4,4'-スルホンビス安息香酸、4,4'-ビフェニルジカルボン酸、4,4'-スルフィドビス安息香酸、4,4'-オキシビス安息香酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、コルク酸、フマル酸、マレイン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸が挙げられる。
【0129】
ジアミン類として具体的には、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、1,3-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)-α,α-ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)-α,α-ジメチルベンジル]ベンゼン、m-フェニレンジアミン、o-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、m-アミノベンジルアミン、o-アミノベンジルアミン、3-クロロ-1,2-フェニレンジアミン、4-クロロ-1,2-フェニレンジアミン、2,3-ジアミノトルエン、2,4-ジアミノトルエン、2,5-ジアミノトルエン、2,6-ジアミノトルエン、3,4-ジアミノトルエン、3,5-ジアミノトルエン、2-メトキシ-1,4-フェニレンジアミン、4-メトキシ-1,2-フェニレンジアミン、4-メトキシ-1,3-フェニレンジアミン、ベンジジン、3,3'-ジクロロベンジジン、3,3'-ジメチルベンジジン、3,3'-ジメトキシベンジジン、3,3'-ジアミノジフェニルエーテル、3,4'-ジアミノジフェニルエーテル、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、3,3'-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3'-ジアミノジフェニルスルホキシド、3,4'-ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4'-ジアミノジフェニルスルホキシド、3,3'-ジアミノジフェニルスルホン、3,4'-ジアミノジフェニルスルホン、4,4'-ジアミノジフェニルスルホン、3,3'-ジアミノベンゾフェノン、3,4'-ジアミノベンゾフェノン4,4'-ジアミノベンゾフェノン、3,3'-ジアミノジフェニルメタン、3,4'-ジアミノジフェニルメタン、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]メタン、1,1-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,1-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、1,3-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、1,4-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2,3-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2-[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]-2-[4-(4-アミノフェノキシ)-3-メチルフェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)-3-メチルフェニル]プロパン、2-[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]-2-[4-(4-アミノフェノキシ)-3,5-ジメチルフェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)-3,5-ジメチルフェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4'-ビス(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4'-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニルエーテル、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、1,3-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,4-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4'-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4'-ビス(3-アミノフェノキシ)-3,3'-ジメチルビフェニル、4,4'-ビス(3-アミノフェノキシ)-3,3',5,5'-テトラメチルビフェニル、4,4'-ビス(3-アミノフェノキシ)-3,3',5,5'-テトラクロロビフェニル、4,4'-ビス(3-アミノフェノキシ)-3,3',5,5'-テトラブロモビフェニル、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)-3-メトキシフェニル]スルフェド、[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル][4-(3-アミノフェノキシ)-3,5-ジメトキシフェニル]スルフィド、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)-3,5-ジメトキシフェニル]スルフィド、1,1-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼンなどが挙げられる。
【0130】
ジイソシアナート類として具体的には、メチレンジイソシアナート、エチレンジイソシアナート、トリメチレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、ブテンジイソシアナート等の脂肪族ジイソシアナート;シクロヘキサン-1,2-ジイソシアナート、p-フェニレンビス(イソプロピルイソシアナート)等の脂環族、芳香族ジイソシアナートなどが挙げられる。
【0131】
両性電解質モノマーは、例えばヒドロキシ酸、アミノ酸などのように1つの化合物内に互いに反応可能な官能基が2種以上組み合わされているものであり、グルコール酸、ジグルコール酸、乳酸、3-ヒドロキシブチル酸、p-ヒドロキシ安息香酸、m-ヒドロキシ安息香酸、p-ヒドロキシメチル安息香酸、m-ヒドロキシメチル安息香酸、p-(2-ヒドロキシエチル)安息香酸、m-(2-ヒドロキシエチル)安息香酸などが挙げられる。
【0132】
このような極性セグメントFとして具体的には、ポリアミド、ポリペプチド、ポリ尿素、ポリイミド、ポリイミダゾール、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカルボナート、ポリアミド、ポリシロキサン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン・ジエン共重合体、ポリアクリレート、ポリエーテルなどから導かれるセグメントが挙げられる。
【0133】
極性セグメントFは、モノマー単位の結合構造がモノマー単位の中心からみて対称であり、不飽和炭化水素またはヘテロ原子を含み、かつ縮合反応、イオン反応または付加反応で得られるポリマー、モノマー単位に脂環族もしくは芳香族を含むヘテロ原子を含み、かつ縮合反応、イオン反応または付加反応で得られるポリマー、両性電解質モノマーの縮合反応、イオン反応または付加反応で得られるポリマーのいずれかから導かれるセグメントであることが好ましい。
【0134】
この極性セグメントFの重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが100〜1,000,000の範囲にあることが好ましく、より好ましくは200〜500,000、さらに好ましくは300〜300,000の範囲にある。
極性セグメントFは、オレフィン系ブロック共重合体(A-2)に対して、通常0.01〜99.99重量%、好ましくは0.01〜99重量%、より好ましくは0.1〜95重量%、特に好ましくは0.1〜90重量%での量で含まれることが望ましい。
【0135】
上記一般式(II)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-2)のメルトフローレートは、通常0.01〜200g/10分、好ましくは0.05〜100g/10分、さらに好ましくは0.05〜80g/10分であることが望ましい。
上記一般式(II)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-2)としては、例えば以下のようなものがある。
【0136】
POがエチレン・ブテンランダム共重合体セグメント(ブテン含量:10モル%)であり、gがエステル結合であり、Fがテレフタル酸・エチレングリコール共重合体セグメントである共重合体、
POがプロピレン重合体セグメントであり、gがエステル結合であり、Fがコハク酸・エチレングリコール共重合体セグメントである共重合体、
POがエチレン・プロピレン・DMDTランダム共重合体セグメント(プロピレン含量:28モル%、DMDT含量:3モル%)であり、gがエステル結合であり、Fがナイロン66セグメントである共重合体などのモノマー単位の結合構造がモノマー単位の中心からみて対称であるブロック共重合体など。
【0137】
これらの共重合体は、同一重合体中で疎水性ドメインおよび親水性ドメインを形成するという特徴を有する。
また、結合gがエーテル結合、エステル結合、アミド結合、イミド結合、ウレタン結合であり、極性セグメントF中のモノマー単位に脂環または芳香環を含むヘテロ原子を含むセグメントであることも好ましい。このような脂環または芳香環を含むセグメントとしては上記の脂環族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジオール、芳香族ジオール、脂環族ジアミン、芳香族ジアミン、脂環族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等が挙げられる。
【0138】
このようなオレフィン系ブロック共重合体の例としては、
POがエチレン・ブテン共重合体セグメント(ブテン含量:10モル%)であり、gがエステル結合であり、Fがヒドロキシ安息香酸重合体セグメントであるブロック共重合体、
POがプロピレン重合体セグメントであり、gがエステル結合であり、Fがヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸重合体セグメントであるブロック共重合体、POがエチレン・オクテン共重合体セグメント(オクテン含量:10モル%)であり、gがエーテル結合であり、Fが5-ヒドロキシビシクロヘプタンカルボン酸重合体セグメントであるブロック共重合体などが挙げられる。
【0139】
これらの共重合体は、同一の重合体中で疎水性ドメインおよび親水性ドメインを形成するという特徴を有する。
このような上記一般式(II)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-2)は、例えば酸素原子、窒素原子、ケイ素原子またはハロゲン原子を含む官能基を末端に有するポリオレフィンに、該官能基と反応し得る官能基を末端、好ましくは片末端に有する極性重合体を反応させることによって製造することができる。なお、ハロゲン原子を含む官能基には、ハロゲン原子そのものも含まれる。
【0140】
反応は前記ポリオレフィンおよび極性重合体が溶融した状態で行うか、または少なくとも一部のポリオレフィン、および/または、少なくとも一部の極性重合体が有機溶媒に溶解した状態で行うことが好ましい。有機溶媒としては、上述したオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の製造に用いられる有機溶媒と同じものが使用される。
【0141】
反応は、通常20〜300℃の温度、通常0.1〜10MPaの圧力下で行われる。また反応に供されるオレフィン重合体と極性重合体との重量比は、通常1:100〜100:1、好ましくは1:10〜10:1の範囲である。
酸素原子、窒素原子、ケイ素原子またはハロゲン原子を含む官能基を末端に有するポリオレフィンは、例えば末端に13族元素を有するポリオレフィンを、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子またはハロゲン原子を含む官能基に置換することにより製造することができる。
【0142】
酸素原子を含む官能基としては、ハロゲン化カルボニル基、カルボキシル基、水酸基、酸無水基などが挙げられ、窒素原子を含む官能基としては、イソシアネート基、アミノ基などが挙げられ、ケイ素原子を含む官能基としてはシラノール基などが挙げられる。
末端に13族元素が結合したポリオレフィンは、例えば上記オレフィン系ブロック共重合体(A-1)の製造方法として例示した方法と同様の方法で製造することができる。
【0143】
上記結合基gが尿素結合であるオレフィン系ブロック共重合体(A-2)は、例えば末端にイソシアネート基を有するポリオレフィンと、末端にアミノ基を有する極性重合体とを反応させるか、または末端にアミノ基を有するポリオレフィンと、末端にイソシアネート基を有する極性重合体とを反応させることにより製造することができる。末端にイソシアネート基を有するポリオレフィンは、上記hがイソシアネート基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の製造方法と同様にして製造することができ、末端にアミノ基を有するポリオレフィンは、上記hがアミノ基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の製造方法と同様にして製造することができる。末端にアミノ基を有する極性重合体としては、ポリアミド、ポリペプチド、ポリ尿素、ポリイミド、ポリイミダゾールなどが挙げられ、末端にイソシアネート基を有する極性重合体としては、ポリウレタン、ポリ尿素などが挙げられる。これらの極性重合体は、極性基含有モノマーを縮合反応、イオン反応または付加反応させて得られたものであってもよく、末端にアミノ基もしくはイソシアネート基を有さない極性重合体の末端を、前記と同様にしてアミノ基またはイソシアネート基に変換して得られたものであってもよい。
【0144】
上記結合基gがシリルエーテル結合であるオレフィン系ブロック共重合体(A-2)は、例えば末端にシラノール基を有するポリオレフィンと、末端にハロゲンを有する極性重合体とを反応させるか、または末端にハロゲンを有するポリオレフィンと、末端がシラノール基である極性重合体とを反応させることにより製造することができる。末端にシラノール基を有するポリオレフィンは、上記hがシラノール基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の製造方法と同様にして製造することができ、末端にハロゲンを有するポリオレフィンは、上記hがハロゲンであるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の製造方法と同様にして製造することができる。末端にハロゲンを有する極性重合体としては、ポリエステル、ポリカルボナート、ポリアミドなどが挙げられ、末端にシラノール基を有する極性重合体としては、ポリシロキサンなどが例示される。これらの極性重合体は、極性基含有モノマーを縮合反応、イオン反応または付加反応させて得られたものであってもよく、末端にシラノール基またhはハロゲンを有さない極性重合体の末端を、前記と同様にしてシラノール基またはハロゲンを生成させる方法と同じ方法で末端をシラノール基もしくはハロゲンに変換して得られたものであってもよい。
【0145】
上記結合基gがカルボニル結合であるオレフィン系ブロック共重合体(A-2)は、例えば、末端にハロゲン化カルボニル基を有するポリオレフィンと、末端に金属を有する極性重合体とを反応させることにより製造することができる。末端にハロゲン化カルボニル基を有するポリオレフィンは、上記hがカルボキシル基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の製造方法と同様にして製造した末端がカルボキシル基であるポリオレフィンの末端をハロゲン化カルボニルに変換することにより製造することができる。末端にカルボキシル基を有するポリオレフィンの末端をハロゲン化カルボニルに変換する方法としては、例えばカルボキシル基と塩化チオニルを反応させる方法が好ましい例として挙げられる。末端に金属を有する極性重合体としては、リビング重合によって製造される極性重合体が好ましい。好ましい金属としては、リチウム、マグネシウムなどが挙げられる。前記のリビング重合ポリマーはイオン反応、付加反応で得られるポリマーであることが好ましい。このようなリビング重合ポリマーとしては、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ジエン共重合体、ポリアクリレート、ポリシロキサンなどが好ましい例として挙げられる。
【0146】
上記結合基gがエーテル結合であるオレフィン系ブロック共重合体(A-2)は、例えば末端にハロゲンを有するポリオレフィンと、末端に水酸基を有する極性重合体にナトリウムハライドなどの水素化金属を反応させて得たポリマーとを反応させることによって製造することができる。末端にハロゲンを有するポリオレフィンは、上記hがハロゲンであるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の製造方法と同様にして製造することができる。末端に水酸基を有する極性重合体としては、ポリエーテル、ポリエステル、ポリウレタンなどが挙げられる。
【0147】
上記結合基gがエステル結合であるオレフィン系ブロック共重合体(A-2)は、例えば末端にカルボキシル基を有するポリオレフィンと、末端に水酸基を有する極性重合体とを反応させるか、末端に水酸基を有するポリオレフィンと、末端にカルボキシル基を有する極性重合体とを反応させることにより製造することができる。末端にカルボキシル基を有するポリオレフィンは、例えば上記hがカルボキシル基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の製造方法と同様にして製造することができ、末端が水酸基であるポリオレフィンは、上記hが水酸基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の製造方法と同様にして製造することができる。また片末端にホウ素が結合されたポリオレフィンに、水酸化ナトリウム溶液と過酸化水素溶液とを加えて40〜50℃で3〜5時間反応させることにより製造することもできる。末端に水酸基を有する極性重合体としては、ポリエーテル、ポリエステル、ポリウレタンなどが挙げられ、末端にカルボキシル基を有する極性重合体としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリペプチド、ポリイミダゾールなどが挙げられる。
【0148】
上記結合基gがアミド結合であるオレフィン系ブロック共重合体(A-2)は、例えば末端にカルボキシル基を有するポリオレフィンと、末端にアミノ基を有する極性重合体とを反応させるか、または末端にアミノ基を有するポリオレフィンと、末端にカルボキシル基を有する極性重合体とを反応させることにより製造することができる。末端にカルボキシル基を有するポリオレフィンは、上記hがカルボキシル基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)製造方法と同様にして製造することができ、末端にアミノ基を有するポリオレフィンは、上記hがアミノ基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の製造方法と同様にして製造することができる。末端にアミノ基を有する極性重合体としては、上記と同様のものが挙げられ、末端にカルボキシル基を有する極性重合体としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリペプチド、ポリイミダゾールなどが挙げられる。
【0149】
上記結合基gがイミド結合であるオレフィン系ブロック共重合体(A-2)は、例えば末端に酸無水基を有するポリオレフィンと、末端にアミノ基を有する極性重合体とを反応させるか、または末端にアミノ基を有するポリオレフィンと、末端に酸無水基を有する極性重合体とを反応させることにより製造することができる。末端に酸無水基を有するポリオレフィンは、hが酸無水基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の製造方法と同様にして製造することができ、末端にアミノ基を有するポリオレフィンは、上記hがアミノ基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の製造方法と同様にして製造することができる。末端にアミノ基を有する極性重合体としては、上記と同じものが挙げられ、末端に酸無水基を有する極性重合体としては、ポリイミドなどが挙げられる。
【0150】
上記結合基gがウレタン結合であるオレフィン系ブロック共重合体(A-2)は、例えば末端にイソシアネート基を有するポリオレフィンと、末端に水酸基を有する極性重合体とを反応させるか、または末端に水酸基を有するポリオレフィンと、末端にイソシアネート基を有する極性重合体とを反応させることにより製造することができる。末端にイソシアネート基を有するポリオレフィンは、上記hがイソシアネート基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の製造方法と同様にして製造することができ、末端に水酸基を有するポリオレフィンは、上記と同様にして製造することができる。末端に水酸基またはイソシアネート基を有する極性重合体としては、上記と同じものが挙げられる。
【0151】
オレフィン系ブロック共重合体( A-3
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体(A-3)は、下記一般式(III)で表される。
PO1-g1-F-g2-PO2 …(III)
上記一般式(III)中PO1およびPO2は、互いに同一でも異なっていてもよく、上記一般式(II)中のPOと同義である。
【0152】
上記一般式(III)中g1およびg2は、互いに同一でも異なっていてもよく、上記一般式(II)中のgと同義である。
なおg1およびg2は後述するような酸素原子、窒素原子、ケイ素原子またはハロゲン原子を含む官能基を末端に有するポリオレフィンと、両末端に官能基を有する極性重合体との反応により形成され、前記ポリオレフィンまたは極性重合体の構造の一部が含まれる場合がある。
【0153】
上記一般式(III)中Fは、炭化水素からなるセグメント、または不飽和炭化水素もしくはヘテロ原子を含むセグメントであって、縮合反応、イオン反応もしくは付加反応で得られる極性セグメントであり、極性セグメントとして具体的には、上記一般式(II)中の極性セグメントFと同様のものが挙げられる。
上記一般式(III)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-3)において−g1−F−g2−は一つの化合物から導かれたものであってもよい。この場合Fは炭化水素からなるセグメントである。
【0154】
このような−g1−F−g2−としては、例えばジアミン、ジイソシアネート、ジカルボン酸、ジヒドロキシ化合物から誘導されるものが挙げられる。
極性セグメントFは、オレフィン系ブロック共重合体(A-3)に対して、通常0.01〜99.99重量%、好ましくは0.01〜99重量%、より好ましくは0.1〜95重量%、特に好ましくは0.1〜90重量%での量で含まれることが望ましい。
【0155】
上記一般式(III)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-3)のメルトフローレートは、通常0.01〜200g/10分、好ましくは0.05〜100g/10分、さらに好ましくは0.05〜80g/10分であることが望ましい。
このようなオレフィン系ブロック共重合体(A-3)の例としては、
PO1およびPO2がポリエチレンセグメントであり、g1およびg2がエステル結合であり、Fがポリエチレングリコールセグメントである共重合体、
PO1およびPO2がポリプロピレンセグメントであり、g1およびg2がエステル結合であり、Fがナイロン−66セグメントである共重合体などが挙げられる。
【0156】
これらの共重合体は、同一重合体中で疎水性ドメインおよび親水性ドメインを形成するという特徴を有する。
このような上記一般式(III)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-3)は、例えば酸素原子、窒素原子、ケイ素原子またはハロゲン原子を含む官能基を末端に有するポリオレフィンに、該官能基またはハロゲンと反応し得る官能基を両末端に有する極性重合体を反応させることによって製造することができる。
なお、ハロゲン原子を含む官能基には、ハロゲン原子そのものも含まれる。
【0157】
前記官能基を両末端に有する極性重合体としては、熱可塑性ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
反応は前記ポリオレフィンおよび前記極性重合体が溶融した状態で行うか、または少なくとも一部のポリオレフィン、および/または、少なくとも一部の極性重合体が有機溶媒に溶解した状態で行うことが好ましい。有機溶媒としては、上述したオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の製造に用いられる有機溶媒と同じものが使用される。
【0158】
反応は、通常20〜300℃の温度、通常0.1〜10MPaの圧力下で行われる。また反応に供されるポリオレフィンと極性重合体との重量比は、通常1:100〜100:1、好ましくは1:10〜10:1の範囲である。
オレフィン系ブロック共重合体( A-4
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体(A-4)は、下記一般式(IV)で表される。
【0159】
POB-g-F …(IV)
上記一般式(IV)中POBは、上記一般式(I)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)から誘導されるジブロックセグメント(PO−f−R−)を示す。
上記一般式(IV)中gは、エステル結合、エーテル結合、アミド結合、イミド結合、ウレタン結合、尿素結合、シリルエーテル結合またはカルボニル結合を示す。
【0160】
なおgは、後述するようにオレフィン系ブロック共重合体(A-1)と、末端に官能基を有する極性重合体との反応により形成され、前記オレフィン系ブロック共重合体(A-1)または前記極性重合体の構造の一部が含まれる場合がある。
上記一般式(IV)中Fは、不飽和炭化水素またはヘテロ原子を含むセグメントであって、縮合反応、イオン反応または付加反応で得られる極性セグメントを示す。極性セグメントFして具体的には、上記一般式(II)中の極性セグメントFと同様のものが挙げられる。
【0161】
極性セグメントFは、オレフィン系ブロック共重合体(A-4)に対して、通常0.01〜99.99重量%、好ましくは0.01〜99重量%、より好ましくは0.1〜95重量%、特に好ましくは0.1〜90重量%での量で含まれることが望ましい。
上記一般式(IV)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-4)のメルトフローレートは、通常0.01〜200g/10分、好ましくは0.05〜100g/10分、さらに好ましくは0.05〜80g/10分であることが望ましい。
【0162】
上記一般式(IV)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-4)としては、例えば
POがエチレン・ブテンランダム共重合体セグメント(ブテン含量:30モル%)であり、fがエーテル結合であり、Rがメチルメタクリレート重合体セグメントであり、gがエステル結合であり、Fがテレフタル酸・エチレングリコールランダム共重合体セグメントであるブロック共重合体、
POがエチレン・プロピレン・DMDTランダム共重合体セグメント(プロピレン:28モル%、DMDT:3モル%)であり、fがエーテル結合であり、Rがスチレン重合体セグメントであり、gがエステル結合であり、Fがナイロン6セグメントであるブロック共重合体などが挙げられる。
【0163】
これらの共重合体は、同一重合体中で疎水性ドメインおよび親水性ドメインを形成するという特徴を有する。
このような上記一般式(IV)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-4)は、上記オレフィン系ブロック共重合体(A-1)と、該共重合体(A-1)の末端官能基hと反応し得る官能基を末端、好ましくは片末端に有する極性重合体とを反応させることによって製造される。
【0164】
反応はオレフィン系ブロック共重合体(A-1)および極性重合体が溶融した状態、で行うか、または少なくとも一部のオレフィン重合体および少なくとも一部の極性重合体が有機溶媒に溶解した状態で行うことが好ましい。有機溶媒としては、上述したオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の製造に用いられる有機溶媒と同じものが使用される。
【0165】
反応は、通常20〜300℃の温度、通常0.1〜10MPaの圧力下で行われる。また反応に供されるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)と極性重合体との重量比は、通常1:100〜100:1、好ましくは1:10〜10:1の範囲である。
上記結合基gがエーテル結合であるオレフィン系ブロック共重合体(A-4)は、例えばhがハロゲンであるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)と、末端に水酸基を有する極性重合体にナトリウムハライドなどの水素化金属を反応させて得たポリマーとを反応させることによって製造することができる。末端に水酸基を有する極性重合体としては、上記と同じものが挙げられる。
【0166】
上記結合基gがエステル結合であるオレフィン系ブロック共重合体(A-4)は、例えばhがカルボキシル基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)と、末端に水酸基を有する極性重合体とを反応させるか、またはhが水酸基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)と、末端にカルボキシル基を有する極性重合体とを反応させることにより製造することができる。末端に水酸基を有する極性重合体、末端にカルボキシル基を有する極性重合体としては、上記と同じもの挙げられる。
【0167】
上記結合基gがアミド結合であるオレフィン系ブロック共重合体(A-4)は、例えばhがカルボキシル基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)と、末端にアミノ基を有する極性重合体とを反応させるか、またはhがアミノ基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)と、末端にカルボキシル基を有する極性重合体とを反応させることにより製造することができる。末端にアミノ基を有する極性重合体および末端にカルボキシル基を有する極性重合体としては、上記と同じものが挙げられる。
【0168】
上記結合基gがイミド結合であるオレフィン系ブロック共重合体(A-4)は、例えばhが酸無水基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)と、末端にアミノ基を有する極性重合体とを反応させるか、またはhがアミノ基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)と、末端に酸無水基を有する極性重合体とを反応させることにより製造することができる。末端にアミノ基を有する極性重合体および末端に酸無水基を有する極性重合体としては、上記と同じものが挙げられる。
【0169】
上記結合基gがウレタン結合であるオレフィン系ブロック共重合体(A-4)は、例えばhがイソシアネート基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)と、末端に水酸基を有する極性重合体とを反応させるか、またはhが水酸基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)と、末端にイソシアネート基有する極性重合体とを反応させることにより製造することができる。末端に水酸基を有する極性重合体またはイソシアネート基を有する極性重合体としては、上記と同じものが挙げられる。
【0170】
上記結合基gが尿素結合であるオレフィン系ブロック共重合体(A-4)は、例えばhがイソシアネート基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)と、末端にアミノ基を有する極性重合体とを反応させるか、またはhがアミノ基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)と末端にイソシアネート基を有する極性重合体とを反応させることにより製造することができる。末端にアミノ基有する極性重合体または末端にイソシアネート基を有する極性重合体としては、上記と同じものが挙げられる。
【0171】
上記結合基gがシリルエーテル結合であるオレフィン系ブロック共重合体(A-4)は、例えばhがシラノール基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)と、末端にハロゲンを有する極性重合体とを反応させるか、またはhがハロゲンであるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)と、末端にシラノール基を有する極性重合体とを反応させるかことにより製造することができる。末端にハロゲンを有する極性重合体または末端にシラノール基を有する極性重合体としては、上記と同じものが挙げられる。
【0172】
上記結合基gがカルボニル結合であるオレフィン系ブロック共重合体(A-4)は、例えばhがカルボキシル基であるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)をハロゲン化カルボニルに変換したポリマーと、末端に金属を有する極性重合体とを反応させることによって製造することができる。末端がカルボキシル基を付与したポリマーのハロゲン化カルボニルに変換する方法としては、カルボキシル基と塩化チオニルを反応させることが好ましい例として挙げられる。末端に金属を極性重合体としては、上記と同じものが挙げられる。
【0173】
オレフィン系ブロック共重合体( A-5
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体(A-5)は、下記一般式(V)で表される。
POB1-g1-F-g2-POB2 …(V)
上記一般式(V)中、POB1およびPOB2は、互いに同一でも異なっていてもよく、上記一般式(I)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)から誘導されるジブロックセグメント(PO−f−R−)を示す。
【0174】
上記一般式(V)中g1およびg2は、互いに同一でも異なっていてもよく、エステル結合、エーテル結合、アミド結合、イミド結合、ウレタン結合、尿素結合、シリルエーテル結合またはカルボニル結合を示す。
なおg1およびg2は、後述するようなオレフィン系ブロック共重合体(A-1)と、官能基を両末端に有する極性重合体との反応により形成され、前記オレフィン系ブロック共重合体(A-1)または前記極性重合体の構造の一部が含まれる場合がある。
【0175】
上記一般式(V)中Fは、炭化水素からなるセグメント、または不飽和炭化水素もしくはヘテロ原子を含むセグメントであって、縮合反応、イオン反応もしくは付加反応で得られる極性セグメントであり、極性セグメントとして具体的には、上記一般式(II)中の極性セグメントFと同様のものが挙げられる。
極性セグメントFは、オレフィン系ブロック共重合体に対して、通常0.01〜99.99重量%、好ましくは0.01〜99重量%、より好ましくは0.1〜95重量%、特に好ましくは0.1〜90重量%での量で含まれることが望ましい。
【0176】
上記一般式(V)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-5)のメルトフローレートは、通常0.01〜200g/10分、好ましくは0.05〜100g/10分、さらに好ましくは0.05〜80g/10分であることが望ましい。
上記一般式(V)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-5)としては、例えばPOB1がエチレン・プロピレンランダム共重合体セグメント(プロピレン含量:20モル%)と、エーテル結合と、メチルメタクリレート重合体セグメントとからなるジブロックセグメントであり、g1がエステル結合であり、Fがアジピン酸・ヘキサメチレンジアミン共重合体セグメントであり、g2がエステル結合、POB2がエチレン・ブテンランダム共重合体セグメント(ブテン含量:10モル%)と、エーテル結合と、スチレン共重合体セグメントからなるジブロックセグメントであるものなどが挙げられる。
【0177】
これらの共重合体は、同一重合体中で疎水性セグメントおよび親水性セグメントを形成するという特徴を有する。
上記一般式(V)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-5)において−g1−F−g2−は一つの化合物から導かれたものであってもよい。この場合Fは炭化水素からなるセグメントである。
【0178】
このような−g1−F−g2−としては、例えばジアミン、ジイソシアネート、ジカルボン酸、ジヒドロキシ化合物から誘導されるものが挙げられる。
このようなオレフィン系ブロック共重合体(A-5)の例としては、POB1およびPOB2セグメントとして、POがプロピレン・エチレン共重合体セグメント(エチレン含量:5モル%)であり、fがエーテル結合であり、Rがポリエチレングリコール重合体セグメントであり、−g1−F−g2−がジイソシアネートから誘導されるセグメントであるブロック共重合体が挙げられる。
【0179】
このような上記一般式(V)で示されるオレフィン系ブロック共重合体(A-5)は、オレフィン系ブロック共重合体(A-1)と、該共重合体(A-1)の末端官能基hと反応し得る官能基を両末端に有する極性重合体とを反応させることによって製造される。
オレフィン系ブロック共重合体(A-1)の末端官能基hと反応し得る官能基を両末端に有する極性重合体としては、熱可塑性ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
【0180】
この際、極性重合体の両末端にオレフィン系ブロック共重合体(A-1)の末端官能基hを反応させる。反応はオレフィン系ブロック共重合体(A-1)および極性重合体が溶融した状態で行うか、または少なくとも一部のオレフィン系ブロック共重合体(A-1)、および/または、少なくとも一部の極性重合体が有機溶媒に溶解した状態で行うことが好ましい。有機溶媒としては、上述したオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の製造に用いられる有機溶媒と同じものが使用される。
【0181】
反応は、通常20〜300℃の温度、通常0.1〜10MPaの圧力下で行われる。また反応に供される極性重合体とオレフィン系ブロック共重合体(A-1)との重量比は、通常1:100〜100:1、好ましくは1:10〜10:1の範囲である。
オレフィン系ブロック共重合体( A-6
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体(A-6)は、下記一般式(VI)で表される。
【0182】
(POBi-gi-)k-G …(VI)
式中、POBiは、互いに同一でも異なっていてもよく、上記一般式(I)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-1)から誘導されるジブロックセグメント(PO−f−R−)または上記一般式(II)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-2)から誘導されるジブロックセグメント(PO−g−F−)を示す。
【0183】
iは、互いに同一でも異なっていてもよく、エステル結合、エーテル結合、アミド結合、イミド結合、ウレタン結合、尿素結合、シリルエーテル結合またはカルボニル結合を示す。
なおgiは後述するようなオレフィン系ブロック共重合体(A-1)またはオレフィン系ブロック共重合体(A-2)と、多官能性化合物または多官能性重合体との反応により形成され、オレフィン系ブロック共重合体(A-1)、オレフィン系ブロック共重合体(A-2)、多官能性化合物または多官能性重合体の構造の一部が含まれることがある。
【0184】
Gは、不飽和炭化水素またはヘテロ原子を含む多価の基を示す。このような多価の基としては、多官能性化合物から導かれる基、多官能性重合体から導かれる基が挙げられる。多官能性化合物、多官能性重合体として具体的には、以下のような化合物または重合体が挙げられる。
多官能性化合物としては、アミック酸(amicacid)、二酸、多酸、モノエチレン性不飽和化合物、ジオール、ポリオール、ポリオキシアルキレンジオール、ポリオキシアルキレンポリオール、ジアミン、ポリアミン、多官能性イソシアネート、アクリル系多官能性化合物などが例示される。
【0185】
ポリアミン、ポリチオールとしては例えば、ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、1,4-ブタンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、テトラデカメチレンジアミン、ヘキサデカメチレンジアミン、1-アミノ-2,2-ビス(アミノメチル)ブタン、テトラアミノメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどの脂肪族ポリアミン;ノルボルネンジアミン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、1,3,5-トリアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミンなどの脂環式ポリアミン;フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミンなどの芳香族ポリアミン;リジン、オルニチンなどの塩基性アミノ酸またはそれらのエステル類;シスタミンなどのモノアミノ化合物がジスルフィド結合により結合したものおよびその誘導体などのポリアミン;1,2-エタンジチオール、1,3-プロパンジチオール、1,4-ブタンジチオール、1,6-ヘキサンジチオール、ペンタエリスリチオールなどの脂肪族ポリチオール;シクロヘキサンジチオールなどの脂環式ポリオール;キシリレンジチオール、ベンゼンジチオール、トルエンジチオールなどの芳香族ポリチオール;トリメチロールプロパントリス(チオグリコレート)、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコレート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)ポリチオールなどのエステル類などが挙げられる。
【0186】
また、多官能性イソシアネート化合物としてはトリレンジイソシアネート(異性体の各種混合物を含む)、ジフェニルメタンジイソシアネート(異性体の各種混合物を含む)、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン-4,4'-ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、水素化キシジレンジイソシアネート、1,4-シクロヘキシルジイソシアネート、1-メチル-2,4-ジイソシアナト−シクロヘキサン、2,4,4-トリメチル-1,6-ジイソシアナト−ヘキサンなどのジイソシアネート;4,4',4''-トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(4-フェニルイソシアナト)チオフォスフェートなどのトリイソシアネート;前記イソシアネート類のウレタン化変性品、イソシアヌレート化変性品、カルボジイミド化変性品、ビューレット化変性品、粗製トリレンジイソシアネート、ポリメチレン・ポリフェニルイソシアネートなどが挙げられる。
【0187】
アクリル系多官能性化合物としては例えば、1,3-ブチレングリコールジアクリレート、1,5-ペンタンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、N,N'-メチレンビスアクリルアミド、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、1,4-ブタンジオールジアクリレートなどが挙げられる。
【0188】
多官能性重合体としては、末端および側鎖に官能性基を複数有するポリマーが挙げられる。具体的には、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ-N-ビニルアセトアミド、ポリアクリルアミドなどのアクリレート系重合体、ポリ-N-ビニルホルムアミドなどのアミド系重合体などが挙げられる。これらの多官能性重合体の分子量は、通常200〜500,000、好ましくは500〜100,000の範囲内である。
【0189】
iは、1〜5、好ましくは1〜2の整数を示す。
kは、2〜500、好ましくは2〜10の整数を示す。
上記一般式(VI)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-6)のメルトフローレートは、通常0.01〜200g/10分、好ましくは0.05〜100g/10分、さらに好ましくは0.05〜80g/10分であることが望ましい。
【0190】
上記一般式(VI)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-6)としては、例えばPOBiセグメントとして、POがエチレン・ブテンランダム共重合体セグメント(ブテン含量:6モル%)であり、gがアミド結合であり、Fがエチレン・ビニルアルコールランダム共重合体から誘導されるポリマーでアルコール含量に応じてエチレン・ブテンランダム共重合体がグラフトされる構造を有するブロック共重合体が挙げられる。
【0191】
このような上記一般式(VI)で表されるオレフィン系ブロック共重合体(A-6)は、少なくとも1種類のオレフィン系ブロック共重合体(A-1)および少なくとも1種類のオレフィン系ブロック共重合体(A-2)と多官能性化合物もしくは多官能性重合体とを反応させるか、または、少なくとも2種類のオレフィン系ブロック共重合体(A-1)と多官能性化合物もしくは多官能性重合体とを反応させるか、または、少なくとも2種類のオレフィン系ブロック共重合体(A-2)と多官能性化合物もしくは多官能性重合体とを反応させて得られる。
【0192】
反応はオレフィン系ブロック共重合体および多官能性化合物もしくは多官能性重合体が溶融した状態で行うか、または少なくとも一部のオレフィン重合体ブロック共重合体、および/または、少なくとも一部の多官能性化合物もしくは多官能性重合体が有機溶媒に溶解した状態で行うことが好ましい。有機溶媒としては、上述したオレフィン系ブロック共重合体(A-1a)の製造に用いられる有機溶媒と同じものが使用される。
【0193】
反応は、通常20〜300℃の温度、通常0.1〜10MPaの圧力下で行われる。また反応に供されるオレフィン重合体ブロック共重合体と、多官能性化合物または多官能性重合体との重量比は、通常1:100〜100:1、好ましくは1:10〜10:1の範囲である。
用途等
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体は、熱可塑性樹脂、充填材、核材、高分子に用いられる添加剤を任意の割合で配合することができ、また架橋、発泡等の2次変性をしてもよい。
【0194】
熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステルおよびポリアセタール等の結晶性熱可塑性樹脂;ポリスチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリアクリレート等の非結晶性熱可塑性樹脂が用いられる。ポリ塩化ビニルも好ましく用いられる。
【0195】
上記ポリオレフィンとして具体的には、エチレン系重合体、プロピレン系重合体、ブテン系重合体、4-メチル-1-ペンテン系重合体、3-メチル-1-ブテン系重合体、ヘキセン系重合体などが挙げられる。中でも、エチレン系重合体、プロピレン系重合体、4-メチル-1-ペンテン系重合体が好ましく、エチレン系重合体である場合はエチレン・極性基含有ビニル共重合体であることが好ましい。
【0196】
上記ポリエステルとして具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の芳香族系ポリエステル;ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシブチレートなどを挙げることができる。中でも、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
上記ポリアミドとして具体的には、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−10、ナイロン−12、ナイロン−46等の脂肪族ポリアミド、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジアミンより製造される芳香族ポリアミドなどを挙げることができる。中でも、ナイロン−6が特に好ましい。
【0197】
上記ポリアセタールとして具体的には、ポリホルムアルデヒド(ポリオキシメチレン)、ポリアセトアルデヒド、ポリプロピオンアルデヒド、ポリブチルアルデヒドなどを挙げることができる。中でも、ポリホルムアルデヒドが特に好ましい。
上記ポリスチレンは、スチレンの単独重合体であってもよく、スチレンとアクリロニトリル、メタクリル酸メチル、α-メチルスチレンとの二元共重合体であってもよい。
【0198】
上記ABSとしては、アクリロニトリルから誘導される構成単位を20〜35モル%の量で含有し、ブタジエンから誘導される構成単位を20〜30モル%の量で含有し、スチレンから誘導される構成単位を40〜60モル%の量で含有するABSが好ましく用いられる。
上記ポリカーボネートとしては、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタンなどから得られるポリマーを挙げることができる。中でも、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンから得られるポリカーボネートが特に好ましい。
【0199】
上記ポリフェニレンオキシドとしては、ポリ(2,6-ジメチル-1,4-フェニレンオキシド)を用いることが好ましい。
上記ポリアクリレートとしては、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレートを用いることが好ましい。
上記のような熱可塑性樹脂は、単独で用いてもよく、また2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0200】
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体は、上記熱可塑性樹脂に加えてさらに架橋剤、充填剤、架橋促進剤、架橋助剤、軟化剤、粘着付与剤、老化防止剤、発泡剤、加工助剤、密着性付与剤、無機充填剤、有機フィラー、結晶核剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、着色剤、滑剤、難燃剤、ブルーミング防止剤などを含んでいてもよい。
【0201】
架橋剤
架橋剤としては、イオウ、イオウ化合物および有機過酸化物などが挙げられる。1分半減期温度が130〜200℃である有機過酸化物が好ましく、具体的にはジクミルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、t-ブチルクミルパーオキサイド、ジ-t-アミルパーオキサイド、t-ブチルヒドロパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ-(t-ブチルパーオキシ)-ヘキサンなどが好ましい。なお、架橋剤として有機過酸化物を用いる場合には、架橋助剤を併用することが好ましい。
【0202】
上記のような各種架橋剤のうち、イオウまたはイオウ系化合物、特にイオウを用いると優れた特性の架橋物を得ることができるため好ましいが、有機過酸化物が、特に架橋効率に優れているためより好ましい。
架橋促進剤
架橋促進剤剤として具体的には、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド(CBZ)、N-オキシジエチレン-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N-ジイソプロピル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-(2,4-ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾールなどが用いられる。
【0203】
架橋助剤
架橋助剤は、有機過酸化物架橋の際に用いられ、該架橋助剤として具体的には、イオウ;p-キノンジオキシム、p,p'-ジベンゾイルキノンジオキシムなどのキノンジオキシム系化合物;および多官能性モノマー、たとえばトリメチロールプロパントリアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレートなどの(メタ)アクリレート系化合物;ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレートなどのアリル系化合物;N,N'-m-フェニレンビスマレイミドなどのマレイミド系化合物;ジビニルベンゼンなどが挙げられる。
【0204】
軟化剤
軟化剤としては、従来ゴムに配合されている軟化剤が広く用いられ、具体的には、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリンなどの石油系軟化剤;コールタール、コールタールピッチなどのコールタール系軟化剤;ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油などの脂肪油系軟化剤;トール油;サブ;蜜ロウ、カルナウバロウ、ラノリンなどのロウ類;リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛などの脂肪酸および脂肪酸塩;石油樹脂、アタクチックポリプロピレン、クマロンインデン樹脂などの合成高分子物質が挙げられる。なかでも石油系軟化剤が好ましく用いられ、特にプロセスオイルが好ましく用いられる。
【0205】
発泡剤
発泡剤としては、一般的にゴムを発泡成形する際に用いられる発泡剤を広く使用することができ、具体的には、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウムなどの無機発泡剤、N,N'-ジメチル-N,N'-ジニトロソテレフタルアミド、N,N'-ジニトロソペンタメチレンテトラミンなどのニトロソ化合物、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレートなどのアゾ化合物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、p,p'-オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン-3,3'-ジスルホニルヒドラジドなどのスルホニルヒドラジド化合物、カルシウムアジド、4,4-ジフェニルジスルホニルアジド、p-トルエンスルホルニルアジドなどのアジド化合物が挙げられる。これらのうちでは、ニトロソ化合物、アゾ化合物、アジド化合物が好ましい。
【0206】
発泡助剤
また発泡剤とともに発泡助剤を用いることもでき、発泡助剤を併用すると、発泡剤の分解温度の低下、分解促進、気泡の均一化などの効果がある。このような発泡助剤としては、サリチル酸、フタル酸、ステアリン酸、しゅう酸などの有機酸、尿素またはその誘導体などが挙げられる。
【0207】
加工助剤
加工助剤としては、リシノール酸、ステアリン酸、パルチミン酸、ラウリン酸などの酸、これら高級脂肪酸の塩たとえばステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムまたはエステル類などが挙げられる。
密着性付与剤
密着性付与剤は、架橋物と塗膜などの加飾層との密着性を改良するものであり、たとえば有機スズ化合物、第3級アミン化合物、水酸基含有(共)重合体、金属水酸化物などが挙げられる。
【0208】
無機充填剤
無機充填剤としては、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、軽石粉、軽石バルーン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、硫酸カルシウム、チタン酸カルシウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト、グラファイト、アルミニウム粉、硫化モリブデンなどが挙げられる。
【0209】
中でも層状化合物が好ましく、さらには分散媒に対して膨潤・へき開性を有する粘土鉱物が特に好ましく用いられる。かかる粘土鉱物は、一般に、シリカの四面体層の上部に、アルミニウムやマグネシウムなどを中心金属にした八面体層を有する2層構造を有するタイプと、シリカの四面体層が、アルミニウムやマグネシウムなどを中心金属にした八面体層を両側から狭んでなる3層構造を有するタイプに分類される。前者の2層構造タイプとしては、カオリナイト族、アンチゴライト族などを挙げることができ、後者の3層構造タイプとしては、層間カチオンの数によってスメクタイト族、バーミキュライト族、マイカ族等を挙げることができる。
【0210】
これらの粘土鉱物としては、より具体的には、カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト、アンチゴライト、クリソタイル、パイロフィライト、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ソーコナイト、スチブンサイト、ヘクトライト、テトラシリリックマイカ、ナトリウムテニオライト、白雲母、マーガライト、タルク、バーミキュライト、金雲母、ザンソフィライト、緑泥石などを挙げることができる。
【0211】
また、粘土鉱物を有機物で処理したもの(以下、有機修飾粘土鉱物と称する場合もある)も無機層状化合物として用いることができる(なお、有機物で処理した粘土鉱物に関しては、朝倉書店、「粘土の事典」参照)。
上記粘土鉱物の中でも、膨潤性またはへき開性の観点から、スメクタイト族、バーミキュライト族およびマイカ族が好ましく、さらに好ましくはスメクタイト族が好ましい。スメクタイト族としては、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ソーコナイト、スチブンサイト、ヘクトライトを例示できる。
【0212】
無機層状化合物を膨潤またはへき開させる分散媒は、例えば天然の膨潤性粘土鉱物の場合、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコールなどのアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトンなどが挙げられ、水やメタノール等のアルコール類がより好ましい。
【0213】
また、有機修飾粘土鉱物の場合、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、n-ペンタン、n-ヘキサン、n-オクタンなどの脂肪族炭化水素類、クロロベンゼン、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、パークロロエチレンなどのハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル、メタアクリル酸メチル(MMA)、フタル酸ジオクチル(DOP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ、シリコンオイルなどが挙げられる。
【0214】
結晶核剤
結晶核剤としては、従来知られている種々の核剤が特に制限されることなく用いられる。結晶核剤として下記に挙げる芳香族リン酸エステル塩、ベンジリデンソルビトール、芳香族カルボン酸、ロジン系核剤などが例示される。
芳香族リン酸エステル塩としては、下記式(A)で表される化合物が挙げられる。
【0215】
【化4】
Figure 0004526731
【0216】
(式中、R1は酸素原子、硫黄原子または炭素原子数が1〜10の炭化水素基を示し、R2およびR3は水素原子または炭素原子数は1〜10の炭化水素基を示し、R2およびR3は同種であっても異種であってもよく、R2同士、R3同士またはR2とR3とが結合して環状となっていてもよく、Mは1〜3価の金属原子を示し、nは1〜3の整数である。)
前記式(A)で表される化合物として具体的には、ナトリウム-2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-エチリデン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム-2,2'-メチレン-ビス-(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム-2,2'-エチリデン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-エチリデン-ビス(4-i-プロピル-6-t-ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム-2,2'-メチレン-ビス(4-メチル-6-t-ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム-2,2'-メチレン-ビス(4-エチル-6-t-ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム-ビス[2,2'-チオビス(4-メチル-6-t-ブチルフェニル)フォスフェート]、カルシウム-ビス[2,2'-チオビス(4-エチル-6-t-ブチルフェニル)フォスフェート]、カルシウム-ビス[2,2'-チオビス-(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート]、マグネシウム-ビス[2,2'-チオビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート]、マグネシウム-ビス[2,2'-チオビス-(4-t-オクチルフェニル)フォスフェート]、ナトリウム-2,2'-ブチリデン-ビス(4,6-ジ-メチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-ブチリデン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-t-オクチルメチレン-ビス(4,6-ジ-メチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-t-オクチルメチレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム-ビス-(2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート)、マグネシウム-ビス[2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート]、バリウム-ビス[2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート]、ナトリウム-2,2'-メチレン-ビス(4-メチル-6-t-ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-メチレン-ビス(4-エチル-6-t-ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム(4,4'-ジメチル-5,6'-ジ-t-ブチル-2,2'-ビフェニル)フォスフェート、カルシウム-ビス[(4,4'-ジメチル-6,6'-ジ-t-ブチル-2,2'-ビフェニル)フォスフェート]、ナトリウム-2,2'-エチリデン-ビス(4-m-ブチル-6-t-ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-メチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-エチルフェニル)フォスフェート、カリウム-2,2'-エチリデン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム-ビス[2,2'-エチリデン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フオスフェート]、マグネシウム-ビス[2,2'-エチリデン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート]、バリウム-ビス[2,2'-エチリデン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート]、アルミニウム-トリス[2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェル)フォスフェート]およびアルミニウム-トリス[2,2'-エチリデン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェート]およびこれらの2個以上の混合物を例示することができる。特にナトリウム-2,2'-メチレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)フォスフェートが好ましい。
【0217】
芳香族リン酸エステル塩として、下記式(B)で表される化合物を挙げることができる。
【0218】
【化5】
Figure 0004526731
【0219】
(式中、R4は水素原子または炭素原子数が1〜10の炭化水素基を示し、Mは1〜3価の金属原子を示し、nは1〜3の整数である。)
前記式(B)で表される化合物として具体的には、ナトリウム-ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-ビス(4-メチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-ビス(4-エチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-ビス(4-i-プロピルフェニル)フォスフェート、ナトリウム-ビス(4-t-オクチルフェニル)フォスフェート、カリウム-ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム-ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、マグネシウム-ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム-ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウム-ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェートおよびこれらの2種以上の混合物を例示することができる。特にナトリウム-ビス(4-t-ブチルフェニル)フォスフェートが好ましい。
【0220】
ベンジリデンソルビトールとしては、下記式(C)で表される化合物を挙げることができる。
【0221】
【化6】
Figure 0004526731
【0222】
(式中、R5は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数が1〜10の炭化水素基を示し、mおよびnはそれぞれ0〜5の整数である。)前記式(C)で表される化合物として具体的には、1,3,2,4-ジベンジリデンソルビトール、1,3-ベンジリデン-2,4-p-メチルベンジリデンソルビトール、1,3-ベンジリデン-2,4-p-エチルベンジリデンソルビトール、1,3-p-メチルベンジリデン-2,4-ベンジリデンソルビトール、1,3-p-エチルベンジリデン-2,4-ベンジリデンソルビトール、1,3-p-メチルベンジリデン-2,4-p-エチルベンジリデンソルビトール、1,3-p-エチルベンジリデン-2,4-p-メチルベンジリデンソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-エチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-n-プロピルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-i-プロピルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-n-ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-s-ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-t-ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(2',4'-ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-メトキシベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-エトキシベンジリデン)ソルビトール、1,3-ベンジリデン-2-4-p-クロルベンジリデンソルビトール、1,3-p-クロルベンジリデン-2,4-ベンジリデンソルビトール、1,3-p-クロルベンジリデン-2,4-p-メチルベンジリデンソルビトール、1,3-p-クロルベンジリデン-2,4-p-エチルベンジリデンソルビトール、1,3-p-メチルベンジリデン-2,4-p-クロルベンジリデンソルビトール、1,3-p-エチルベンジリデン-2,4-p-クロルベンジリデンソルビトールおよび1,3,2,4-ジ(p-クロルベンジリデン)ソルビトールおよびこれらの2個以上の混合物を例示でき、特に1,3,2,4-ジベンジリデンソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-エチルベンジリデン)ソルビトール、1,3-p-クロルベンジリデン-2,4-p-メチルベンジリデンソルビトール、1,3,2,4-ジ(p-クロルベンジリデン)ソルビトールおよびそれらの2種以上の混合物が好ましい。
【0223】
上記のようなベンジリデンソルビトールの中では、下記式(D)で表される化合物を好ましい例として挙げることができる。
【0224】
【化7】
Figure 0004526731
【0225】
(式中、R5は互いに同一でも異なっていてもよく、メチル基またはエチル基を示す。)
芳香族カルボン酸としては、下記式(E)で表されるアルミニウムヒドロキシジパラt-ブチルベンゾエートなどを挙げることができる。
【0226】
【化8】
Figure 0004526731
【0227】
ロジン系の結晶核剤としては、例えばロジン酸の金属塩があり、ロジン酸の金属塩とは、ロジン酸と金属化合物との反応生成物をいう。ロジン酸としては、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジンなどの天然ロジン;不均化ロジン、水素化ロジン、脱水素化ロジン、重合ロジン、α,β-エチレン性不飽和カルボン酸変性ロジンなどの各種変性ロジン;前記天然ロジンの精製物、変性ロジンの精製物などを例示できる。なお、前記α,β-エチレン性不飽和カルボン酸変性ロジンの調製に用いられる不飽和カルボン酸としては、たとえばマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、アクリル酸、メタクリル酸などを挙げることができる。これらの中では、天然ロジン、変性ロジン、天然ロジンの精製物および変性ロジンの精製物からなる群より選ばれる少なくとも一種のロジン酸であることが好ましい。ここで、ロジン酸は、ピマル酸、サンダラコピマル酸、パラストリン酸、イソピマル酸、アビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、ネオアビエチン酸、ジヒドロピマル酸、ジヒドロアビエチン酸、テトラヒドロアビエチン酸などから選ばれる樹脂酸を複数含んでいる。
【0228】
前記ロジン酸と反応して金属塩を形成する金属化合物としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどの金属元素を有し、かつ前記ロジン酸と造塩する化合物が挙げられる。具体的には、前記金属の塩化物、硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酸化物、水酸化物などが挙げられる。
その他の結晶核剤としては、高融点ポリマー、芳香族カルボン酸や脂肪族カルボン酸の金属塩、無機化合物などを例示できる。
【0229】
高融点ポリマーとしては、ポリビニルシクロヘキサン、ポリビニルシクロペンタンなどのポリビニルシクロアルカン、ポリ3-メチル-1-ペンテン、ポリ3-メチル-1-ブテン、ポリアルケニルシランなどが挙げられる。
芳香族カルボン酸や脂肪族カルボン酸の金属塩としては、安息香酸アルミニウム塩、p-t-ブチル安息香酸アルミニウム塩、アジピン酸ナトリウム、チオフェネカルボン酸ナトリウム、ピローレカルボン酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0230】
成形法
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体はカレンダー成形、押し出し成形、射出成形、ブロー成形、プレス成形、スタンピングモールド成形等で製造することができる。
押出成形、シートまたはフィルム(未延伸)に成形することができる。
【0231】
延伸フィルムは、上記のような押出シートまたは押出フィルム(未延伸)を、たとえばテンター法(縦横延伸、横縦延伸)、同時二軸延伸法、一軸延伸法により延伸することにより得られる。また本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体からインフレーションフィルムを製造することもできる。
フィラメントは、例えば溶融した組成物を、紡糸口金を通して押出すことにより製造することができる。また、メルトブローン法で調製してもよい。
【0232】
射出成形体は、従来公知の射出成形装置を用いて公知の条件を採用して、組成物を種々の形状に射出成形して製造することができる。本発明に係る組成物からなる射出成形体は帯電しにくく、剛性、耐熱性、耐衝撃性、表面光沢、耐薬品性、耐磨耗性などに優れており、自動車内装用トリム材、自動車用外装材、家電製品のハウジング、容器など幅広く用いることができる。
【0233】
ブロー成形体は、従来公知のブロー成形装置を用いて公知の条件を採用して、製造することができる
また、射出ブロー成形では、上記組成物を樹脂温度100℃〜300℃でパリソン金型に射出してパリソンを成形し、次いでパリソンを所望形状の金型中に保持した後空気を吹き込み、金型に着装することにより中空成形体を製造することができる。
【0234】
プレス成形体としてはモールドスタンピング成形体が挙げられる。
用途
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体は種々の用途に使用でき、例えば以下のようとに使用できる。
(1)フィルムおよびシート
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体からなるフィルムおよびシートは、柔軟性、透明性、粘着性、防曇性、耐熱性、分離性のいずれかに優れている。
(2)オレフィン系ブロック共重合体からなる層を少なくとも1層含む積層体
例えば農業用フィルム、ラップ用フィルム、シュリンク用フィルム、プロテクト用フィルム、血漿成分分離膜、水選択透過気化膜などの分離膜例、イオン交換膜、バッテリーセパレータ、光学分割膜などの選択分離膜など。
(3)マイクロカプセル、PTP包装、ケミカルバルブ、ドラッグデリバリーシステム。
(4)改質材
樹脂用改質剤として用いると、耐衝撃性、流動性、塗装性、結晶性、接着性、透明性などの改質効果がある。
【0235】
ゴム用改質剤として用いると、耐候性、耐熱性、接着性、耐油性などの改質効果がある。
ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン・プロピレン系ゴム(EPM、EPDM)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、アクリルゴム(ACM、ANM等)、エピクロロヒドリンゴム(CO、ECO等)、シリコーンゴム(Q)、フッ素系ゴム(FKM等)等の架橋型ゴム;スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、エステル系、アミド系、塩化ビニル系等の熱可塑型ゴムが挙げられる。
【0236】
潤滑油溶改質剤、例えばガソリンエンジン油、ディーゼルエンジン油、舶用エンジン油、ギア油、機械油、金属加工油、モーター油、マシン油、スピンドル油、絶縁油などの潤滑油用途、またこれらの粘度調節剤、凝固点降下剤として用いることができる。
ワックス用改質剤として用いると、接着性、流動性、強度などの改質効果がある。ワックスとしては、モンタンワックス、ピートワックス、オゾケライト・セレシンワックス、石油ワックス等の鉱物性ワックス、ポリエチレン、Fischer-Tropschワックス、化学修飾炭化水素ワックス、置換アミドワックス等の合成ワックス、植物ろう、動物ろうなどが挙げられる。
【0237】
セメント用改質剤として用いると、成形性、強度などの改質効果がある。
セメントとしては、石灰、石こう、マグネシアセメント等の気硬性セメント、ローマンセメント、天然セメント、ポルトランドセメント、アルミナセメント、高硫酸塩スラグセメント等の水硬性セメント、耐酸セメント、耐火セメント、水ガラスセメント、歯科用セメント等の特殊セメント等がある。
(5)粘度調節剤、成形性改良剤
凸版印刷インキ、平板印刷インキ、フレキソインキ、グラビアインキ等のインキ、油性塗料、繊維素誘導体塗料、合成樹脂塗料、水性焼き付き塗料、粉状水性塗料、漆等のインキ・塗料の粘度調節剤、成形性改良剤として用いられる。
(6)建材・土木用材料
例えば、床材、床タイル、床シート、遮音シート、断熱パネル、防振材、化粧シート、巾木、アスファルト改質材、ガスケット・シーリング材、ルーフィングシ−ト、止水シート等の建材・土木用樹脂および建材・土木用成形体など。
(7)自動車内外装材およびガソリンタンク
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体からなる自動車内外装材、ガソリンタンクは剛性、耐衝撃性、耐油性、耐熱性に優れる。
(8)電気、電子部品等
電気絶縁材料;電子部品処理用器材;磁気記録媒体、磁気記録媒体のバインダー、電気回路の封止材、家電用素材、電子レンジ用容器などの容器用器材、電子レンジ用フィルム、高分子電解質基材、導電性アロイ基材等。コネクター、ソケット、抵抗器、リレーケーススイッチコイルボビン、コンデンサー、バリコンケース、光ピックアップ、光コネクター、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント配線板、チューナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、ハウジング、半導体、液晶ディスプレー部品、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、HDD部品、モーターブラッシュホルダー、パラボラアンテナ、コンピューター関連部品などに代表される電気・電子部品;VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、オーディオ・レーザーディスク・コンパクトディスクなどの音声機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライター部品、ワードプロセッサー部品などに代表される家庭、事務電気製品部品、オフィスコンピューター関連部品、電話機関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品、電磁シールド材、スピーカーコーン材、スピーカー用振動素子等。
(9)水性エマルジョン
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体を含む水性エマルジョンは、ヒートシール性に優れたポリオレフィン用の接着剤となり得る。
(10)塗料ベース
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体を含む溶剤分散体は、溶剤に対する分散安定性に優れ、金属や極性樹脂とポリオレフィンを接着する際に良好な接着性を示す。
(11)医療・衛生用材料
不織布、不織布積層体、エレクトレット、医療用チューブ、医療用容器、輸液バッグ、プレフィルシリンジ、注射器などの医療用品、医療用材料、人工臓器、人工筋肉、濾過膜、食品衛生・健康用品;レトルトバッグ、鮮度保持フィルムなど。
(12)雑貨類
デスクマット、カッティングマット、定規、ペンの胴軸・グリップ・キャップ、ハサミやカッター等のグリップ、マグネットシート、ペンケース、ペーパーフォルダー、バインダー、ラベルシール、テープ、ホワイトボード等の文房具:衣類、カーテン、シーツ、絨毯、玄関マット、バスマット、バケツ、ホース、バック、プランター、エアコンや排気ファンのフィルター、食器、トレー、カップ、弁当箱、コーヒーサイフォン用ロート、メガネフレーム、コンテナ、収納ケース、ハンガー、ロープ、洗濯ネット等の生活日用雑貨類:シューズ、ゴーグル、スキー板、ラケット、ボール、テント、水中メガネ、足ヒレ、釣り竿、クーラーボックス、レジャーシート、スポーツ用ネット等のスポーツ用品:ブロック、カード、等の玩具:灯油缶、ドラム缶、洗剤やシャンプー等のボトル、等の容器;看板、パイロン、プラスチックチェーン:等の表示類等。
(13)フィラー改質剤
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体は、フィラー分散性改良材と分散性の改良されたフィラーを調製するための添加剤などの用途に好適に用いることができる。
(14)相溶化剤
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体は、相溶化剤として用いることができる。本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体を用いると、ポリオレフィンと、極性基を含有する熱可塑性樹脂とを任意の割合で混合することができる。
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体は、ポリオレフィンセグメントと官能性セグメントとを有しているので元来非相溶であった成分を混和させることができ、オレフィン系ブロック共重合体を用いない場合に比べて破断点伸びを著しく向上させることができる。
【0238】
【発明の効果】
本発明に係るオレフィン系ブロック共重合体は、ポリオレフィンセグメントと官能性セグメントとからなるため、ポリオレフィンおよび極性ポリマーのどちらも親和性が優れている。
【0239】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0240】
【実施例1】
末端がアミノ化されたエチレン・オクテンランダム共重合体/ヒドロキシエチルアクリレートジブロック共重合体の調製
[触媒の予備活性化]
窒素置換を十分行ったガラス容器に(N-t-ブチルアミド)(テトラメチル-η5-シクロペンタジエニル)ジメチルシランチタンジクロライドをチタン原子が0.023mmolとなるように秤量し、これにトリフェニルメチルテトラキスペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液をホウ素原子が0.69mmolとなるように加えた。これに適当量のトルエンを添加して全量を50mlとし、チタン濃度が0.00046mmol/mlである触媒溶液を調製した。
【0241】
[オレフィン重合]
十分に窒素置換した内容積2リットルのステンレス製オートクレーブに、精製ヘプタン750mlと精製1-オクテン50mlを装入し、系内をエチレンで置換した。次いで系内を60℃とし、トリイソブチルアルミニウム0.375mmolおよび上記のように調製した予備活性化触媒を、チタン原子換算で0.00075mmol添加した。その後エチレンを導入し、全圧0.9MPaとして重合を開始した。その後はエチレンのみを供給した。重合中に温度の急激な上昇が見られたので、エチレン供給を止めて温度が70℃まで下がるのを待つという操作を2回行った。重合は、全圧を0.5〜0.9Mpaの範囲、温度を70〜85℃の範囲で6分間重合を行った。
【0242】
所定時間経過したところでイソプロパノール(IPA)を添加して反応を停止した。
脱圧後ポリマー溶液を取り出し、4リットルのメタノール中に移し、十分撹拌した。固体部をろ過により採取し、メタノールで洗浄した後、窒素流通下、120℃、0.067MPa(500mmHg)で12時間乾燥した。
【0243】
以上のようにして得られたポリマーは47.5gであり、活性は630kg/mmol−Zr・hであった。このポリマーのIR分析の結果、オクテン含量は18.6モル%であり、ポリマー末端には不飽和結合が存在していた。またこのポリマー(エチレン・オクテンランダム共重合体(EOR))の極限粘度は1.49dl/gであり、Mwは115,700であった。
【0244】
[ヒドロホウ素化]
アルゴンを満たしたドライボックス中、100mlの脱気乾燥テトラヒドロフラン(THF)で懸濁させた末端に不飽和結合を有するEOR 20gを、磁気撹拌子を備えたガラスフラスコに入れ、9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(9-BBN)のTHF溶液(0.5M)2.8mlを加えた。このスラリーをドライボックス中、55℃で5時間撹拌した後に濾過し、脱気乾燥IPAで洗浄・減圧乾燥することで、末端にホウ素を有するエチレン・オクテンランダム共重合体(EOR−B)を得た。
【0245】
[アクリル酸-2-ヒドロキシエチル重合]
密閉したフラスコに上記EOR−B 18gを入れ、乾燥アクリル酸-2-ヒドロキシエチル(HEA)16.8g、THF 80mlを加えて懸濁させたあと、1.9mlの乾燥酸素を吹き込んで反応を開始した。続いて室温で17分間撹拌した後に濾過し、脱気乾燥IPAで洗浄・減圧乾燥して末端がホウ素化されたEOR−O−ポリアクリル酸-2-ヒドロキシエチルジブロック共重合体(EOR−O−PHEA−B)を得た。
【0246】
[末端官能基化]
上記ジブロック共重合体(EOR−O−PHEA−B)15gに室温で50mlのヘプタンを加え、70℃で5mlのピリジンを加えた。次いで40℃で30gの四臭化炭素を加えた後、25℃で0.2Mの臭素のベンゼン溶液18mlを加えて、発熱しなくなるまで撹拌した。反応後は該混合物をメタノール1リットル中に投入し、濾過およびメタノール洗浄を行ってポリマーを採取した。得られたポリマーに50mlのジメチルホルムアミド(DMF)と0.75ミリモルのアジ化ナトリウムを加え、80℃で4時間反応させた。反応後は該混合物を放冷してメタノール1リットル中に投入し、濾過およびメタノール洗浄を行ってポリマーを採取した。得られたポリマーに50mlのTHFと0.75ミリモルのトリフェニルフォスフィンを加え、室温で6時間反応させた。反応後、10mlの酢酸、10mlの水、触媒量のトリフルオロ酢酸を加えて24時間還流した後、水で洗浄し、真空乾燥した。
【0247】
得られた共重合体の末端がアミノ基に変換されていることは、IRで確認した。また、下記式により算出したPHEA部の重量平均分子量(Mw2)は480であった。
Mw2=Mw1・(W2−W1)/W1
上記式において
Mw1:EOR部のMw
Mw2:PHEA部のMw
1:HEA重合に使用したEOR−Bの重量
2:ジブロック共重合体の収量
をそれぞれ示す。
【0248】
末端がアミノ化されたEOR−O−PHEAの接着性
上記末端がアミノ化されたEOR−O−PHEA(変性ジブロック共重合体)から下記のようにしてフィルムを作製し、ポリエチレンテレフタレート(PET)に対する接着強度を下記のようにして測定した。
[フィルムの作製]
プレス板上に厚さ0.1mmアルミ製シート、テフロン(R)製シートおよび中央を15cm×15cm角に切り取った厚さ100μmのアルミ製シートをこの順に敷き、この中央(切り取られた部分)に3.3gの試料を置いた。次いで、テフロン(R)製シート、アルミ製シート、プレス板をこの順にさらに重ねた。
【0249】
上記プレス板で挟まれた試料を150℃のホットプレスの中に入れ、約7分間の予熱を行った後、試料内の気泡を取り除くため、加圧(4.9MPa(50kg/cm2-G))脱圧操作を数回繰り返した。次いで、9.8MPa(100kg/cm2-G)に昇圧し、2分間加圧加熱した。脱圧後、プレス板のプレス機から取り出し、0℃に圧着部が保たれた別のプレス機に移し、9.8MPa(100kg/cm2-G)で4分間加圧冷却を行った後、脱圧し、試料を取り出した。得られたフィルム(変性ジブロック共重合体フィルム)の均一な約120〜130μmの厚さとなった部分をPETに対する接着強度の測定用として使用した。
【0250】
[PETに対する接着強度の測定]
変性ジブロック共重合体フィルムを15cm角のPETフィルム(厚さ200μm)2枚で挟み、前記「フィルムの作製」と同様のプレス条件で、PETフィルムと変性ジブロック共重合体フィルムとを貼り合わせた。得られた積層体を15mm幅の短冊に切り、PETフィルムと変性ジブロック共重合体フィルムとの接着界面を180°方向に剥離し、23℃における剥離強度を測定した。剥離強度は800g/cm2であり接着性に優れていた。
【0251】
参考例1
エチレン・ヘキセンランダム共重合体/ポリエチレングリコールジブロック共重合体の調製
[固体触媒の調製]
250℃で10時間乾燥したシリカ3.0gを50mlのトルエンで懸濁状にした後、0℃まで冷却した。その後、メチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.29mmol/ml)17.8mlを30分で滴下した。この際、系内の温度を0℃に保った。引き続き、0℃で30分間反応させ、次いで30分かけて95℃まで昇温し、その温度で4時間反応させた。その後60℃まで降温し、上澄み液をデカンテーション法により除去した。
【0252】
このようにして得られた固体成分をトルエンで2回洗浄した後、トルエン50mlで再懸濁化した。この系内へビス(1-n-ブチル-3-メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液(Zr=0.0103mmol/ml)11.1mlを20℃で30分かけて滴下した。次いで80℃まで昇温し、その温度で2時間反応させた。その後、上澄み液を除去し、ヘキサンで2回洗浄することにより、1gあたり2.3mgのジルコニウムを含有する固体触媒を得た。
【0253】
[予備重合触媒の調製]
上記で得られた固体触媒4gをヘキサン400mlで再懸濁した。この系内にトリイソブチルアルミニウムのデカン溶液(1mmol/ml)5.0mlおよび1-ヘキセン0.36gを加え、35℃で2時間エチレンの予備重合を行った。上澄み液を除去後ヘキサンで3回洗浄し、固体触媒1gあたり2.2mgのジルコニウムを含有し、3gのポリエチレンが予備重合された予備重合触媒を得た。
【0254】
[オレフィン重合]
十分に窒素置換した内容積2リットルのステンレス製オートクレーブに、精製ヘキサン1リットルと精製1-ヘキセン40mlを装入し、系内をエチレンで置換した。次いで系内を60℃とし、トリイソブチルアルミニウム1.5mmolおよび上記のように調製した予備重合触媒を、ジルコニウム原子換算で0.24mg添加した。その後エチレンを導入し、全圧0.9MPaとして重合を開始した。その後はエチレンのみを供給し、全圧0.9MPa、80℃で1.5時間重合を行った。
【0255】
重合終了後ポリマー溶液をろ過し、得られた固体部を80℃で一晩乾燥し、200gのポリマーを得た。ジルコニウム原子あたりの活性は77kg/mmol−Zrであった。得られたポリマーをIR分析した結果、1-ヘキセン含量は2.5モル%であり、ポリマー末端には不飽和結合が存在していた。またポリマー(エチレン・1-ヘキセン共重合体、P(Et/Hex))の密度は0.925g/cm3であり、GPCにより測定したMwは144,000であり、Mw/Mnは2.2であった。
【0256】
[エチレン・1-ヘキセン共重合体の末端の変換]
アルゴンを満たしたドライボックス中、100mlの脱気乾燥THFで懸濁させた上記末端に不飽和結合を有するエチレン・1-ヘキセン共重合体20gを、磁気撹拌子を備えたガラスフラスコに入れ、9-BBNのTHF溶液(0.5M)2.2mlを加えた。このスラリーをドライボックス中、55℃で5時間撹拌した後に濾過し、脱気乾燥IPAで洗浄・減圧乾燥した。
【0257】
得られた共重合体のうち10gを25mlの脱気乾燥THF中に加えた。これに室温、窒素雰囲気下で1mlの水に溶解させた0.2gのNaOHと0.3mlのメタノールとを加えた。次いで0.8mlの30%H22を0℃で滴下した。これを40℃で6時間反応させた後、メタノール2リットル中に反応液を投入してポリマーを析出させた。得られた共重合体を100mlのメタノールで2時間還流させた後、50℃で8時間減圧下に乾燥した。IR分析から、共重合体の末端は、水酸基で修飾され不飽和結合が存在しないことを確認した。
【0258】
前記のようにして得られた末端に水酸基を有するエチレン・1-ヘキセン共重合体(P(Et/Hex)−OH)8gに150mlのトルエンと0.25ミリモルの過マンガン酸カリウムを加え、40℃で2時間反応させた後、メタノール2リットル中に反応液を投入してポリマーを析出させた。得られた共重合体をメタノールで洗浄した後、50℃で8時間減圧下で乾燥した。共重合体の末端の水酸基がカルボキシル基に変換されていることはIRで確認した。
【0259】
[極性セグメントとのカップリング反応]
前記のようにして得られた末端にカルボキシル基を有するエチレン・1-ヘキセン共重合体15gにN-メチルピロリドン100mlとアルドリッチ社製ポリエチレングリコール(PEG、Mv=100,000)50g、および、触媒量のチタン酸テトラ-n-ブチルエステルとブチルヒドロキシスズオキシドとを加え、200℃で48時間反応させた。反応後、放冷してメタノール2リットル中に反応液を投入し、得られたポリマーを100mlのメタノールで2時間還流させた後、50℃で8時間減圧下に乾燥した。
【0260】
得られたポリマーがエステル結合を介してエチレン・1-ヘキセン共重合体セグメントとPEGセグメントとが結合した構造であることはNMRで確認した。
エチレン・1-ヘキセンランダム共重合体/ポリエチレングリコールジブロック共重合体の高次構造
参考例1で得られたジブロック共重合体を用いて実施例1に示したのと同様の方法により150℃で8cm×8cm(厚み1mm)のプレスシートを作成した。このプレスシートの表面を、ルテニウム酸で染色した後、走査型顕微鏡で観察したところ平均コード長が0.1μmの擬モザイク構造が観察された。
【0261】
参考例2
ポリプロピレン/ポリメチルメタクリレート/ナイロン-6ブロック共重合体の調製
[触媒溶液の調製]
メチルアルミノキサンとジフェニルシリレンビス(2,7-ジメチル-4-イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリドをトルエン中、ジルコニウム濃度が0.00011mmol/リットルかつアルミニウムとジルコニウムのモル比が350となる割合で混合し(必要に応じて適当量のトルエンを添加)、15分間撹拌して予備活性化処理を行って触媒溶液を調製した。
【0262】
[重合]
十分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に精製トルエン400mlを装入し、プロピレンを毎時100リットルの割合で流通させ、毎分600回転で撹拌しながら45℃で10分間保持した。次いで、トリイソブチルアルミニウムをアルミニウム原子換算で19.4mgを装入した。さらに、上記触媒溶液をジルコニウム原子換算で0.36mg装入し、50℃に昇温した。50℃、常圧で20分間重合を行った後、少量のIPAを添加して重合を停止した。重合終了後、希塩酸のメタノール溶液2リットル中に反応液を投入してポリマーを析出させた。析出させたポリマーをメタノールで2回洗浄した後、得られたポリマーを80℃で一晩減圧下で乾燥した。得られたポリプロピレンは21.8gであり、触媒活性は16.4kg/mmol−Zr・hであった。DSCで測定した融点(Tm)は149.1℃であり、GPCで測定したMwは106,000であった。IR分析の結果、末端に不飽和結合が存在することを確認した。
【0263】
[ヒドロホウ素化]
アルゴンを満たしたドライボックス中で、上記末端に不飽和結合を有するポリプロピレン20gを100mlの脱気乾燥THFで懸濁させた懸濁液を、磁気撹拌子を備えたガラスフラスコに入れ、9-BBNのTHF溶液(0.5M)3.0mlを加えた。このスラリーを、ドライボックス中、55℃で5時間撹拌した後に濾過し、得られた固形分を脱気乾燥し、IPAで洗浄し、減圧乾燥することで、末端にホウ素を有するポリプロピレン(PP−B)を得た。
【0264】
[メタクリル酸メチル重合]
密閉したフラスコに上記PP−B 16gを入れ、乾燥メタクリル酸メチル(MMA)11.5g、THF80mlを加えて懸濁させたあと、1.6mlの乾燥酸素を吹き込むことにより反応を開始した。続いて室温で4時間撹拌した後、窒素雰囲気下に濾過し、脱気乾燥IPAで洗浄・減圧乾燥した。得られたポリマーのうち7.5gを25mlの脱気乾燥THF中に加えた。これに室温、窒素雰囲気下で1mlの水に溶解させた0.2gのNaOHと0.3mlのメタノールとを加えた。次いで0.8mlの30%H22を0℃で滴下した。これを40℃で6時間反応させた後、メタノール2リットル中に反応液を投入してポリマーを析出させた。得られたポリマーを100mlのメタノールで2時間還流させた後、24時間かけてアセトン、ヘプタンで抽出分取し、不溶成分を50℃で8時間減圧下に乾燥してPP−O−ポリメタクリル酸メチルジブロック共重合体(PP−O−PMMA)を得た。IR分析から、ポリマー末端に水酸基を有することを確認した。
【0265】
また、下記式により算出したPMMA部の重量平均分子量(Mw2)は10,000であった。
Mw2=Mw1・(W2−W1)/W1
上記式において
Mw1:PP部のMw、
Mw2:PMMA部のMw
1:MMA重合に使用したPP−Bの重量
2:ジブロック共重合体の収量
をそれぞれ示す。
【0266】
[ナイロン-6の合成]
窒素気流下にε-カプロラクタム50gと2.0gの50%ε-アミノカプロン酸水溶液との混合液を280℃で40分間加熱した後、室温まで冷却し、水洗した。得られたポリマー(ナイロン−6)のMwは2,000であった。
[カップリング反応]
上記末端に水酸基を有するPP−O−PMMAジブロック共重合体 30gにN-メチルピロリドン150mlと上記ナイロン-6 0.5g、および、触媒量のチタン酸テトラ-n-ブチルエステルとブチルヒドロキシスズオキシドとを加え、200℃で72時間反応させた。反応後、メタノール2リットル中に反応液を投入し、得られたポリマーを100mlのメタノールで2時間還流させた後、50℃で8時間減圧下に乾燥した。
【0267】
得られたポリマーがエステル結合を介してPMMAセグメントとナイロン-6セグメントとが結合した構造を有していることはNMRで確認した。
ポリプロピレン/ポリメチルメタクリレート/ナイロン - 6ブロック共重合体の物性および塗装性
実施例1と同様の方法で、240℃で厚み1mmのプレスシートを作製した。
【0268】
上記プレスシートを用い曲げ弾性率(FM)を、ASTM D 790に準拠して23℃、クロスヘッドスピード10mm/分で測定した。ブロック共重合体のFMは2,500MPaであった。
塗装性の評価は、上記プレスシートに下記の塗料を下記のように塗布した試料をそれぞれ作製した後碁盤目試験を行うことによって行った。なお下記塗料塗布前にプレスシート表面をイソプロパノールを含浸させた布にて拭いた。
(a)2液ウレタン樹脂系塗料(商品名:R−271、日本ビーケミカル(株)製)を乾燥膜厚が60μmになるようにエアガンにて塗装した。焼付けを100℃、30分行った。
(b)メラミン樹脂系塗料(商品名;フレキセン#105、日本ビーケミカル(株)製)を乾燥膜厚が60μmになるようにエアガンにて塗装した。焼付けを120℃、30分行った。
【0269】
碁盤目試験はJIS K 5400に記載されている碁盤目試験の方法に準じて、上記の塗装したプレスシートに碁盤目をつけた試験片を作製し、セロテープ(R)(商品名:CT−18、ニチバン(株)製)を試験片に張り付けた後、これを速やかに90°の方向に引っ張って剥離させ、塗膜が残っている碁盤目の数を数え密着性の指標とした。上記ブロック共重合体を用いた場合、いずれも剥離した碁盤目数は0であった。
【0270】
参考例3
プロピレン・エチレン・ブテンランダム共重合体/ポリテトラメチレングリコール/プロピレン・エチレン・ブテンランダム共重合体ブロック共重合体の調製
[触媒溶液の調製]
メチルアルミノキサンとジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドをトルエン中、ジルコニウム濃度が0.00011mmol/リットルかつアルミニウムとジルコニウムのモル比が350となる割合で混合し(必要に応じて適当量のトルエンを添加)、15分間撹拌して予備活性化処理を行って触媒溶液を調製した。
【0271】
[重合]
十分に窒素置換した内容積2リットルのステンレス製オートクレーブに、精製ヘプタン750mlを装入し、系内をプロピレンで置換した。次いで系内を40℃とし、トリイソブチルアルミニウム0.263mmolおよび上記のように調製した予備活性化触媒を、ジルコニウム原子換算で0.00050mmol添加した。
【0272】
プロピレンガスを、プロピレン91.3モル%、エチレン1.2モル%、ブテン7.5モル%からなる混合ガスに切り換えて加圧しながら昇温した。全圧0.8MPa、温度70℃となった時点を重合開始とし、この圧力、温度を保ちながら30分間重合を行った。30分後、混合ガスの供給をストップして重合反応を終了した。脱圧、冷却後スラリーを取り出し、固体部をろ過により採取し、窒素流通下、80℃、0.067MPa(500mmHg)で12時間減圧乾燥した。
【0273】
以上のようにして43.7gのポリマーを得た。GPCで測定したMwは30,000であり、Mw/Mnは2.2であり、IR分析の結果、エチレン含有量は3モル%であり、ブテン含有量は3モル%であり、末端には不飽和結合が存在することがわかった。
[ポリマー末端の変換]
アルゴンを満たしたドライボックス中、100mlの脱気乾燥THFで懸濁させた上記末端に不飽和結合を有するプロピレン・エチレン・ブテンランダム共重合体 8.7gを、磁気撹拌子を備えたガラスフラスコに入れ、9-BBNのTHF溶液(0.5M)4.6mlを加えた。このスラリーをドライボックス中、55℃で5時間撹拌した後に濾過し、脱気乾燥IPAで洗浄・減圧乾燥することで、末端にホウ素を有するプロピレン・エチレン・ブテンランダム共重合体(PEBR−B)を得た。
【0274】
得られた共重合体のうち2.1gを25mlの脱気乾燥THF中に加えた。これに室温、窒素雰囲気下で1mlの水に溶解させた0.2gのNaOHと0.3mlのメタノールとを加えた。次いで0.8mlの30%H22を0℃で滴下した。これを40℃で6時間反応させた後、メタノール2リットル中に反応液を投入して共重合体を析出させた。得られた共重合体を100mlのメタノールで2時間還流させた後、50℃で8時間減圧下に乾燥した。得られた共重合体に50mlのトルエン、0.35ミリモルのエタノールアミン、触媒量の硫酸を加え、100℃で12時間反応させた。反応液にメタノール1リットルを加え、固体部を濾別し、メタノールで2回洗浄した後、50℃で8時間乾燥した。
【0275】
次いで、このポリマーに10%塩酸メタノール溶液50mlを加え、30℃で1時間反応させ、固体部をグラスフィルターで濾取した。得られた共重合体をアセトン洗浄し、50℃で8時間減圧下に乾燥した。得られた共重合体に無水テトラリン75mlを加えて180℃に加熱し、ホスゲンを毎時5gの速さで供給しながら同温度に24時間保った。反応後、共重合体を濾別してアセトンで洗浄した。共重合体の末端がイソシアネート基で修飾されていることはIRで確認した。
【0276】
[カップリング反応]
前記のようにして得られる末端にイソシアネート基を有するプロピレン・エチレン・ブテンランダム共重合体 18gに窒素雰囲気下でクロロベンゼン40ml、o-ジクロロベンゼン160ml、アルドリッチ社製ポリテトラメチレングリコール(PTMG;Mn=2,900)1.75gを加え、8時間還流した。次いで、室温まで冷却してメタノール2リットル中に投入してポリマーを析出させた。得られたポリマーを100mlのメタノールで2時間還流させた後、50℃で8時間減圧下に乾燥した。
【0277】
得られたポリマーが、ウレタン結合を介してプロピレン・エチレン・ブテンランダム共重合体セグメントとPTMGセグメントが結合した構造を有するABA型ブロック共重合体(PEBR−PTMG−PEBR)であることはNMRにより確認した。
ブロック共重合体( PEBR PTMG PEBR )の物性
実施例1と同様の方法で、200℃で厚み1mmのプレスシートを作製した。
【0278】
上記プレスシートを用い曲げ弾性率(FM)を、ASTM D 790に準拠して23℃、クロスヘッドスピード10mm/分で測定した。ブロック共重合体(PEBR−PTMG−PEBR)のFMは1,200MPaであった。さらに、上記プレスシートを用い日本電色工業(株)製のデジタル濁度計「NDH−20D」にてヘイズ値を測定した。ヘイズ値は25%であった。
【0279】
参考例4
ポリプロピレン/ポリブチルアクリレートブロック共重合体の調製
[触媒溶液の調製]
メチルアルミノキサンとジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドをトルエン中、ジルコニウム濃度が0.00011mmol/リットルかつアルミニウムとジルコニウムのモル比が350となる割合で混合し(必要に応じて適当量のトルエンを添加)、15分間撹拌して予備活性化処理を行って触媒溶液を調製した。
【0280】
[重合]
十分に窒素置換した内容積2リットルのステンレス製オートクレーブに、精製ヘプタン750mlを装入し、系内をプロピレンで置換した。次いで系内を40℃とし、トリイソブチルアルミニウム0.263mmolおよび上記触媒溶液をジルコニウム原子換算で0.00050mmol添加した。その後プロピレンで加圧しながら昇温した。全圧0.7MPa、温度75℃となった時点を重合開始とし、この圧力、温度を保ちながら40分間重合を行った。30分後、プロピレンの供給をストップして重合反応を終了した。脱圧、冷却後スラリーを取り出し、固体部をろ過により採取し、窒素流通下、80℃、0.067MPa(500mmHg)で12時間減圧乾燥した。
【0281】
以上のようにして得られたポリプロピレンは37.0gであり、GPCで測定したMwは32,000とであった。また、IR分析の結果、末端に不飽和結合が存在することを確認した。
[ヒドロホウ素化]
アルゴンを満たしたドライボックス中で、上記末端に不飽和結合を有するポリプロピレン 9.3gを100mlの脱気乾燥THFで懸濁させた懸濁液を、磁気撹拌子を備えたガラスフラスコに入れ、9-BBNのTHF溶液(0.5M)4.6mlを加えた。このスラリーをドライボックス中、55℃で5時間撹拌した後に濾過し、脱気乾燥IPAで洗浄・減圧乾燥することで、末端にホウ素を有するポリプロピレン(PP−B)を得た。
【0282】
[ブチルアクリレート重合]
密閉したフラスコに上記PP−B 22gを入れ、乾燥ブチルアクリレート(BA)66.2g、THF80mlを加えてリスラリーしたあと、7.0mlの乾燥酸素を吹き込むことにより反応を開始した。続いて室温で56時間撹拌した後、窒素雰囲気下に濾過し、脱気乾燥IPAで洗浄・減圧乾燥した。
【0283】
得られたポリマー22gを250mlの脱気乾燥THF中に加えた。これに室温、窒素雰囲気下で10mlの水に溶解させた2gのNaOHと3mlのメタノールとを加えた。次いで8mlの30%H22を0℃で滴下した。これを40℃で6時間反応させた後、メタノール2リットル中に反応液を投入してポリマーを析出させた。得られたポリマーを100mlのメタノールで2時間還流させた後、24時間かけてアセトン、ヘプタンで抽出分取し、不溶成分を50℃で8時間減圧下に乾燥してポリプロピレン−O−ポリブチルアクリレートジブロック共重合体(PP−O−PBA)を得た。IR分析から、共重合体の末端に水酸基を有することを確認した。
【0284】
また下記式により算出したPBA部の重量平均分子量(Mw2)は100,000であった。
Mw2=Mw1・(W2−W1)/W1
上記式において
Mw1:PP部のMw
Mw2:PBA部のMw
1:BA重合に使用したPP−Bの重量
2:ジブロック共重合体の収量
をそれぞれ示す。
【0285】
[カップリング反応]
前記のようにして得られた末端に水酸基を有するPP−b5−PBAジブロック共重合体 26gに窒素雰囲気下でクロロベンゼン40ml、o-ジクロロベンゼン160ml、ヘキサメチレンジイソシアネート33mgを加え、24時間還流した。次いで、室温まで冷却してメタノール2リットル中に投入してポリマーを析出させた。得られたポリマーを100mlのメタノールで2時間還流させた後、50℃で8時間減圧下に乾燥した。得られたポリマーが、ウレタン結合を介して(PP−O−PBA)セグメントとヘキサメチレンセグメントが結合した構造を有するABA型ブロック共重合体((PP-O-PBA)−ヘキサメチレン−(PP-O-PBA))であることはNMRにより確認した。
【0286】
ブロック共重合体( (PP-O-PBA) −ヘキサメチレン− (PP-O-PBA) )の物性
実施例1と同様の方法で、190℃でプレスシートを作製し、得られたブロック共重合体シートを用いて下記の試験を行った。
引張り試験
ASTM D638に準拠して、厚み1mmのプレスシートから打ち抜いたダンベル型試験片を23℃、スパン間隔30mm、引張り速度30mm/分で試験した。
【0287】
上記ブロック共重合体シートのヤング率は10MPa、破断点伸びは250%であった。
耐油性(ΔV)
JIS K6301に準拠して、厚み3mmの矩形型のブロック共重合体シートを50℃でJIS3号油に7日間浸漬し、浸漬前に対する浸漬後の体積増加率(パーセント)を測定した。
【0288】
上記ブロック共重合体シートの体積増加率は30%であった。
ゴム弾性(PS)
JIS K6301に準拠して、厚み1mmのブロック共重合体シートから打ち抜いたダンベル型試験片を引張試験機により23℃で100%慎重を10分間保持し、加重除去10分後の残留歪みを測定した。
【0289】
上記ブロック共重合体シートのPSは20%であった。
【0290】
参考例5
エチレン・プロピレンランダム共重合体/ブチルアクリレート星形共重合体の調製
[触媒溶液の調製]
メチルアルミノキサンとmeso-ジメチルシリレンビス(2-メチル-4-フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリドをトルエン中、ジルコニウム濃度が0.00011mmol/リットルかつアルミニウムとジルコニウムのモル比が350となる割合で混合し(必要に応じて適当量のトルエンを添加)、15分間撹拌して予備活性化処理を行って触媒溶液を調製した。
【0291】
[重合]
十分に窒素置換した内容積500mlのガラス製反応器に精製トルエン250mlを装入し、エチレンを毎時75リットル、プロピレンを毎時125リットルの割合で流通させ、毎分600回転で撹拌しながら80℃で10分間保持した。次いで、上記の予備活性化処理を施した触媒溶液をジルコニウム原子換算で0.045mg(0.0005mmol)装入した。80℃、常圧で60分間重合を行った後、少量のイソプロパノールを添加して重合を停止した。重合終了後、希塩酸のメタノール溶液2リットル中に反応液を投入してポリマーを析出させた。さらにメタノールで洗浄を2回行った後、得られたポリマーを130℃で一晩減圧下に乾燥した。得られたポリマー(エチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR))は3.2gであり、IR分析から求めたエチレン含量は70.7%であり、ポリマー末端には不飽和結合が存在していた。Mwは1,500であった。
【0292】
[ヒドロホウ素化]
アルゴンを満たしたドライボックス中で、上記末端に不飽和結合を有するEPR 4.9gを100mlの脱気乾燥THFで懸濁させた懸濁液を、磁気撹拌子を備えたガラスフラスコに入れ、9-BBNのTHF溶液(0.5M)14.2mlを加えた。このスラリーをドライボックス中、55℃で5時間撹拌した後に濾過し、脱気乾燥IPAで洗浄・減圧乾燥することで、末端にホウ素を有するエチレン・プロピレンランダム共重合体(EPR−B)を得た。
【0293】
[ブチルアクリレート重合]
密閉したフラスコに上記EPR−B 1.5gを入れ、乾燥ブチルアクリレート(BA)9.8g、THF 80mlを加えて懸濁させたあと、1.0mlの乾燥酸素を吹き込むことにより反応を開始した。続いて室温で40分間撹拌した後に濾過し、脱気乾燥IPAで洗浄・減圧乾燥することで、末端にホウ素を有するPP−b6−ポリブチルアクリレート(PBA)ジブロック共重合(PP−b6−PBA−B)を得た。なお、−b6−はエーテル結合を示す。
【0294】
[ポリマー末端の変換]
得られたジブロック共重合体のうち、1.7gを250mlの脱気乾燥THF中に加えた。これに室温、窒素雰囲気下で10mlの水に溶解させた2gのNaOHと3mlのメタノールとを加えた。次いで8mlの30%H22を0℃で滴下した。これを40℃で6時間反応させた後、メタノール2リットル中に反応液を投入して共重合体を析出させた。得られた共重合体を100mlのメタノールで2時間還流させた後、50℃で8時間減圧下に乾燥した。IR分析から、共重合体の末端に水酸基を有することを確認した。
【0295】
得られた末端に水酸基を有するPP−O−PBA 1.7gに250mlのトルエン、3.5ミリモルのエタノールアミン、触媒量の硫酸を加え、100℃で12時間反応させた。反応液にメタノール1リットルを加え、固体部を濾別し、メタノールで2回洗浄した後、50℃で8時間乾燥した。
次いで、このポリマーに10%塩酸メタノール溶液50mlを加え、30℃で1時間反応させ、固体部をグラスフィルターで濾取した。得られた共重合体をアセトン洗浄し、50℃で8時間減圧下に乾燥した。得られた共重合体に無水テトラリン500mlを加えて180℃に加熱し、ホスゲンを毎時50gの速さで供給しながら同温度に24時間保った。共重合体の末端がイソシアネート基で修飾されていることはIRで確認した。
【0296】
また、下記式により算出したPBA部の重量平均分子量(Mw2)は1,000であった。
Mw2=Mw1・(W2−W1)/W1
上記式において
Mw1:EPR部のMw
Mw2:PBA部のMw
1:BA重合に使用したEPR−Bの重量
2:ジブロック共重合体の収量
をそれぞれ示す。
【0297】
[カップリング反応]
前記のようにして得られた末端にイソシアネート基を有するジブロック共重合体(PP−O−PBA)5gに窒素雰囲気下でクロロベンゼン40ml、o-ジクロロベンゼン160ml、アルドリッチ社製Pentaerythritol ethoxylate(15/4=EO/OH;Mn=797)1.6gを加え、8時間還流した。次いで、室温まで冷却してメタノール2リットル中に投入してポリマーを析出させた。得られたポリマーを100mlのメタノールで2時間還流させた後、50℃で8時間減圧下に乾燥した。
【0298】
得られたポリマーが、ウレタン結合を介して(PP−O−PBA−)セグメントがPentaerythritol ethoxylateに結合した星形ブロック共重合体であることはNMRにより確認した。さらに残存したPentaerythritol ethoxylate中の水酸基が痕跡量であったことにより得られたブロック共重合体が星形ブロックであると推察した。
【0299】
星形ブロック共重合体の粘接着性評価
実施例1と同様にして作製した星形ブロック共重合体のフィルム(厚さ:120〜130μm)を、15cm角のPETフィルム(厚さ200μm)2枚で挟み、80℃のプレス条件で、貼り合わせた。得られた積層体を15mm幅の短冊に切り、PETフィルムと変性重合体フィルムとの接着界面を180°方向に剥離し、23℃における剥離強度を測定した。
【0300】
剥離強度は410g/cm2であり粘接着性に優れていた。
また、星形ブロック共重合体3gをPPフィルムに挟み、同様の評価を行った。
剥離強度は320g/cm2であり粘接着性に優れていた。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an olefin block copolymer and a method for producing the same, and more particularly to an olefin block copolymer having a specific structure composed of a polyolefin segment and a functional segment and a method for producing the same.
[0002]
TECHNICAL BACKGROUND OF THE INVENTION
Polyolefins have excellent processability, chemical resistance, electrical properties, mechanical properties, etc., so they are processed into extrusion molded products, injection molded products, hollow molded products, films, sheets, etc. for various applications. It is used.
In recent years, physical property requirements for polyolefins have been diversified. For example, polyolefins having various properties such as polyolefins having excellent heat resistance and polyolefins having a soft feel such as soft polyvinyl chloride are desired.
[0003]
As methods for improving the physical properties of polyolefin, there are a method for adjusting the kind and molar ratio of monomers, a method for changing the arrangement of monomers such as random and block, and various methods have been tried.
As a result of investigations based on such conventional techniques, the present inventors have obtained a block copolymer comprising a polyolefin segment and a functional segment, and the polyolefin segment is obtained from a branched olefin, a cyclic olefin or the like. And the block copolymer was found to have various excellent properties.
[0004]
OBJECT OF THE INVENTION
That is, an object of the present invention is to provide an olefin block copolymer having various excellent characteristics.
[0005]
SUMMARY OF THE INVENTION
  The olefin block copolymer (A-1) according to the present invention is represented by the following general formula (I):
Is characterized by:
      PO-f-R- (X)n-h ... (I)
(Where PO isRandom copolymer obtained by copolymerizing ethylene and at least one α-olefin selected from linear or branched α-olefins having 3 to 20 carbon atomsA polyolefin segment consisting of
  f is an ether bondTheShow
  R isRadical polymerization of (meth) acrylic acid esterShows the resulting functional segment,
  X represents an ester bond, an ether bond, an amide bond, an imide bond, a urethane bond, a urea bond, a silyl ether bond or a carbonyl bond;
  h is an amino groupTheShow
  n is 0TheShow. ).
[0006]
  As olefin block copolymer (A-1),R above, Weight averageMolecular weightIn the range of 300-490Copolymers that are functional segmentsButpreferable.
[0007]
  The olefin block copolymer (A-1) is, for example, at one end.BoronOf chain polymerization active species in the presence of polyolefin bonded withRadical polymerization of (meth) acrylic acid esterAnd represented by the following general formula (Ib)BoronAn olefin block copolymer having
      PO-f-R-OM (Ib)
(Wherein PO, f and R arethe aboveIt is synonymous with PO, f and R in the general formula (I), and M isBoronIndicates. )
  Next, the olefin block copolymerBoronTheAmino groupReplace withDoCan be manufactured.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the olefin block copolymer according to the present invention will be specifically described.
The olefin block copolymers (A-1) to (A-6) according to the present invention are block copolymers containing a polyolefin segment and a functional segment or a polar segment, and are represented by the following general formulas (I) to (VI)
[0021]
Olefin block copolymer ( A-1 )
The olefin block copolymer (A-1) according to the present invention is represented by the following general formula (I).
PO-f-R- (X)n-h ... (I)
In the above general formula (I), PO is a polyolefin segment composed of a repeating unit derived from an olefin having 2 to 20 carbon atoms, specifically, an olefin alone selected from olefins having 2 to 20 carbon atoms. It is a polymer or a random copolymer. When this polyolefin segment has stereoregularity, it may be either isotactic polyolefin or syndiotactic polyolefin.
[0022]
Examples of the olefin having 2 to 20 carbon atoms include linear or branched α-olefins, cyclic olefins, aromatic vinyl compounds, conjugated dienes, and nonconjugated polyenes.
Specific examples of the linear α-olefin include ethylene, propylene, 1-butene, 1-pentene, 1-hexene, 1-octene, 1-decene, 1-dodecene, 1-tetradecene, 1-hexadecene, Examples thereof include those having 2 to 20 carbon atoms, preferably 2 to 10 carbon atoms such as 1-octadecene and 1-eicosene.
[0023]
Specific examples of the branched α-olefin include 3-methyl-1-butene, 4-methyl-1-pentene, 3-methyl-1-pentene, 3-ethyl-1-pentene, and 4,4-dimethyl. 4-20, preferably 2 carbon atoms such as 1-pentene, 4-methyl-1-hexene, 4,4-dimethyl-1-hexene, 4-ethyl-1-hexene, 3-ethyl-1-hexene -10.
[0024]
Examples of the cyclic olefin include those having 3 to 20 carbon atoms, preferably 5 to 15 such as cyclopentene, cycloheptene, norbornene, 5-methyl-2-norbornene, tetracyclododecene, and vinylcyclohexane.
Examples of the aromatic vinyl compound include styrene, α-methylstyrene, o-methylstyrene, m-methylstyrene, p-methylstyrene, o, p-dimethylstyrene, o-ethylstyrene, m-ethylstyrene, p- Mono or polyalkyl styrenes such as ethyl styrene are mentioned.
[0025]
Examples of conjugated dienes include 1,3-butadiene, isoprene, chloroprene, 1,3-pentadiene, 2,3-dimethylbutadiene, 4-methyl-1,3-pentadiene, 1,3-pentadiene, 1,3-hexadiene. , 1,3-octadiene and the like having 4 to 20, preferably 4 to 10 carbon atoms.
Non-conjugated polyenes include, for example, 1,4-pentadiene, 1,4-hexadiene, 1,5-hexadiene, 1,4-octadiene, 1,5-octadiene, 1,6-octadiene, 1,7-octadiene, 2 -Methyl-1,5-hexadiene, 6-methyl-1,5-heptadiene, 7-methyl-1,6-octadiene, 4-ethylidene-8-methyl-1,7-nonadiene, 4,8-dimethyl-1 , 4,8-decatriene (DMDT), dicyclopentadiene, cyclohexadiene, dicyclooctadiene, methylene norbornene, 5-vinyl norbornene, 5-ethylidene-2-norbornene, 5-methylene-2-norbornene, 5-isopropylidene -2-norbornene, 6-chloromethyl-5-isopropylene-2-norbornene, 2,3-diisopropylidene-5-norbornene, 2-ethylidene-3-isopropylidene-5-norbornene, 2-propenyl-2,2 -5 carbon atoms such as norbornadiene 20, preferably include the 5 to 10.
[0026]
The weight average molecular weight (Mw) of this polyolefin segment is not particularly limited, but is usually in the range of 200 to 1,000,000, preferably in the range of 5,000 to 500,000, more preferably in the range of 10,000 to 50,000. Is in range.
The polyolefin segment has a molecular weight distribution (Mw / Mn) determined by gel permeation chromatography of 2.5 or less, preferably 2.3 or less.
[0027]
The polyolefin segment is preferably a segment obtained by polymerizing or copolymerizing at least one α-olefin selected from linear or branched α-olefins having 2 to 20 carbon atoms, specifically ethylene. Homopolymers, ethylene polymers such as ethylene / α-olefin random copolymers; propylene polymers such as propylene homopolymers and propylene / α-olefin random copolymers; butene homopolymers, butene / ethylene random A butene polymer such as a copolymer; a 4-methyl-1-pentene polymer such as a 4-methyl-1-pentene homopolymer is preferred.
[0028]
In the above general formula (I), f is an ether bond, an ester bond or an amide bond, and among these, an ether bond is preferable. This f chemically bonds the polyolefin segment and the functional segment described below.
Note that f may include a part of a structure formed by a chain polymerization reaction such as the following radical polymerization reaction, ring-opening polymerization reaction, or ionic polymerization reaction.
[0029]
In the general formula (I), R is a functional segment obtained by a chain polymerization reaction, and is preferably a functional segment containing a repeating unit containing an unsaturated hydrocarbon and / or a repeating unit containing a hetero atom. More preferred are functional segments obtained by radical polymerization reaction, ring-opening polymerization reaction or ionic polymerization reaction, and more preferred are functional segments obtained by radical polymerization reaction or ring-opening polymerization reaction.
[0030]
This functional segment R can be obtained by chain polymerization of at least one chain polymerizable monomer, for example, radical polymerization of at least one radical polymerizable monomer or ring opening of at least one cyclic monomer. It can be obtained by polymerizing or ionically polymerizing at least one ionically polymerizable monomer.
[0031]
As radical polymerizable monomers used for radical polymerization, unsaturated carboxylic acids and derivatives thereof, aromatic vinyl compounds, hydroxyl group-containing ethylenically unsaturated compounds, nitrogen-containing ethylenically unsaturated compounds, epoxy group-containing ethylenically unsaturated compounds, Examples thereof include vinyl ester compounds and vinyl chloride.
Unsaturated carboxylic acids include acrylic acid, methacrylic acid, maleic acid, fumaric acid, tetrahydrophthalic acid, itaconic acid, citraconic acid, crotonic acid, isocrotonic acid, norbornene dicarboxylic acid, bicyclo [2,2,1] hept-2 -Ene-5,6-dicarboxylic acid and the like, and examples of the derivative of unsaturated carboxylic acid include these acid anhydrides and derivatives of these acid halides, amides, imides, esters and the like.
[0032]
Specific examples of the compound include maleenyl chloride, maleenylimide, maleic anhydride, itaconic anhydride, citraconic anhydride, tetrahydrophthalic anhydride, bicyclo [2,2,1] hept-2-ene-5,6-dicarboxylic acid Acid anhydride, dimethyl maleate, monomethyl maleate, diethyl maleate, diethyl fumarate, dimethyl itaconate, diethyl citraconic acid, dimethyl tetrahydrophthalate, bicyclo [2,2,1] hept-2-ene-5,6 Examples thereof include dimethyl dicarboxylate, hydroxyethyl (meth) acrylate, hydroxypropyl (meth) acrylate, glycidyl (meth) acrylate, aminoethyl methacrylate and aminopropyl methacrylate. Among these, (meth) acrylic acid, maleic anhydride, hydroxyethyl (meth) acrylate, glycidyl methacrylate, and aminopropyl methacrylate are preferable.
[0033]
As an aromatic vinyl compound, the compound represented, for example by a following formula is mentioned.
[0034]
[Chemical 1]
Figure 0004526731
[0035]
In the above formula, R1And R2May be the same as or different from each other, and represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 3 carbon atoms, and specific examples include a methyl group, an ethyl group, a propyl group, and an isopropyl group. RThreeRepresents a hydrocarbon group having 1 to 3 carbon atoms or a halogen atom, specifically, a hydrocarbon group having 1 to 3 carbon atoms such as a methyl group, an ethyl group, a propyl group, or an isopropyl group, a chlorine atom, or a bromine. Halogen atoms such as atoms and iodine atoms can be mentioned. N represents an integer of usually 0 to 5, preferably 1 to 5.
[0036]
Specific examples of the aromatic vinyl compound represented by the above formula include styrene, α-methylstyrene, o-methylstyrene, p-methylstyrene, m-methylstyrene, p-chlorostyrene, m-chlorostyrene, Examples include p-chloromethylstyrene.
Specific examples of aromatic vinyl compounds other than those represented by the above formula include 4-vinylpyridine, 2-vinylpyridine, 5-ethyl-2-vinylpyridine, 2-methyl-5-vinylpyridine, Examples include 2-isopropenylpyridine, 2-vinylquinoline, 3-vinylisoquinoline, N-vinylcarbazole, and N-vinylpyrrolidone.
[0037]
Examples of vinyl ester compounds include vinyl acetate, vinyl propionate, vinyl n-butyrate, vinyl isobutyrate, vinyl pivalate, vinyl caproate, vinyl versatate, vinyl laurate, vinyl stearate, vinyl benzoate, pt -Vinyl butyl benzoate, vinyl salicylate, vinyl cyclohexanecarboxylate and the like.
[0038]
Examples of the hydroxyl group-containing ethylenically unsaturated compound include hydroxyethyl (meth) acrylate, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate, 3-hydroxypropyl (meth) acrylate, 2-hydroxy-3-phenoxy-propyl (meth) acrylate, 3 -Chloro-2-hydroxypropyl (meth) acrylate, glycerin mono (meth) acrylate, pentaerythritol mono (meth) acrylate, trimethylolpropane mono (meth) acrylate, tetramethylolethane mono (meth) acrylate, butanediol mono (meth) ) Acrylates, polyethylene glycol mono (meth) acrylates, (meth) acrylic esters such as 2- (6-hydroxyhexanoyloxy) ethyl acrylate; 10-undecen-1-ol, 1-octen-3-ol, 2- Meta Nornorbornene, hydroxystyrene, hydroxyethyl vinyl ether, hydroxybutyl vinyl ether, N-methylol acrylamide, 2- (meth) acryloyloxyethyl acid phosphate, glycerin monoallyl ether, allyl alcohol, allyloxyethanol, 2-butene-1, 4-diol, glycerol monoalcohol, etc. are mentioned.
[0039]
Examples of the nitrogen-containing ethylenically unsaturated compound include an amino group-containing ethylenically unsaturated compound having an ethylenic double bond and an amino group. Examples of such a compound include an amino group and a substituent represented by the following formula: Mention may be made of vinyl monomers having at least one amino group.
[0040]
[Chemical 2]
Figure 0004526731
[0041]
Where RFourRepresents a hydrogen atom, a methyl group or an ethyl group, and RFiveIs a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 12 carbon atoms, preferably 1 to 8 carbon atoms, or a cycloalkyl group having 6 to 12 carbon atoms, preferably 6 to 8 carbon atoms. The above alkyl group and cycloalkyl group may further have a substituent.
Specific examples of such an amino group-containing ethylenically unsaturated compound include aminoethyl (meth) acrylate, propylaminoethyl (meth) acrylate, dimethylaminoethyl methacrylate, aminopropyl (meth) acrylate, Alkyl ester derivatives of acrylic acid or methacrylic acid such as phenylaminoethyl methacrylate and cyclohexylaminoethyl methacrylate; vinylamine derivatives such as N-vinyldiethylamine and N-acetylvinylamine; allylamine, methacrylamine, N-methyl Allylamine derivatives such as acrylamine, N, N-dimethylacrylamide, and N, N-dimethylaminopropylacrylamide; acrylamide derivatives such as acrylamide and N-methylacrylamide; p-aminostyrene Which amino styrenes; 6-aminohexyl succinimide and 2-aminoethyl succinimide is used.
[0042]
The epoxy group-containing ethylenically unsaturated compound is a monomer having at least one polymerizable unsaturated bond and epoxy group in one molecule. Specifically, as such an epoxy group-containing ethylenically unsaturated compound, Glycidyl acrylate, glycidyl methacrylate, mono and diglycidyl esters of maleic acid, mono and diglycidyl esters of fumaric acid, mono and diglycidyl esters of crotonic acid, mono and diglycidyl esters of tetrahydrophthalic acid, mono and glycidyl esters of itaconic acid Mono- and diglycidyl esters of butenetricarboxylic acid, mono- and diglycidyl esters of citraconic acid, endo-cis-bicyclo [2.2.1] hept-5-ene-2,3-dicarboxylic acid (nadic acidTM) Mono and diglycidyl esters, endo-cis-bicyclo [2.2.1] hept-5-ene-2-methyl-2,3-dicarboxylic acid (methyl nadic acid)TM) Mono and diglycidyl esters, dicarboxylic acid mono and alkyl glycidyl esters such as allyl succinic acid mono and glycidyl esters (in the case of monoglycidyl esters, the alkyl group has 1 to 12 carbon atoms), p-styrene carboxylic acid Alkyl glycidyl ester, allyl glycidyl ether, 2-methylallyl glycidyl ether, styrene-p-glycidyl ether, 3,4-epoxy-1-butene, 3,4-epoxy-3-methyl-1-butene, 3,4 -Epoxy-1-pentene, 3,4-epoxy-3-methyl-1-pentene, 5,6-epoxy-1-hexene, vinylcyclohexene monoxide and the like.
[0043]
Among these radical polymerizable monomers, aromatic vinyl derivatives, (meth) acrylic acid derivatives, maleic anhydride, vinyl acetate, acrylonitrile, 9-vinylcarbazole, N-vinylpyrrolidone, N, N-dimethylacrylamide, isobutyl vinyl ether, Isobutene and the like are preferable. Furthermore, styrene, maleic anhydride, methyl methacrylate, ethyl methacrylate, t-butyl methacrylate, vinyl acetate, vinyl acrylate, butyl acrylate, acrylonitrile, and vinyl chloride are preferable.
[0044]
Examples of the cyclic monomer used for the ring-opening polymerization include lactone, lactam, 2-oxazoline, and cyclic ether.
Specifically, β-propiolactone, β-butyrolactone, δ-valerolactone, glycolide, lactide, ε-caprolactone, α-pyrrolidone, γ-butyrolactam, ε-caprolactam, ethylene oxide, propylene oxide, epichlorohydrin, oxetane , Tetrahydrofuran, octamethylcyclotetrasiloxane, and the like.
[0045]
Among these, ε-caprolactone, ε-caprolactam, and ethylene oxide are preferable.
Examples of the ion polymerizable monomer include anionic polymerizable monomers such as (meth) acrylic acid ester, acrylonitrile, and acrylamide.
As the functional segment R, a segment obtained by radical polymerization of a radical polymerizable monomer such as methyl methacrylate, ethyl methacrylate, vinyl acrylate, butyl acrylate, styrene, acrylonitrile; cyclic such as lactone, lactam, 2-oxazoline, cyclic ether, etc. A segment obtained by ring-opening polymerization of a monomer is preferred.
[0046]
Although the weight average molecular weight (Mw) of this functional segment R is not specifically limited, Usually, it is the range of 100-1,000,000, Preferably it is the range of 200-500,000, More preferably, it is the range of 300-490.
The functional segment R is usually 0.01 to 99.99% by weight, preferably 1 to 99% by weight, more preferably 1 to 95% by weight, based on the olefin block copolymer (A-1). It is desirable to be included.
[0047]
In the general formula (I), X represents an ester bond, an ether bond, an amide bond, an imide bond, a urethane bond, a urea bond, a silyl ether bond or a carbonyl bond.
In the general formula (I), h represents a polar group selected from an amino group, a halogen atom, an isocyanate group, an aldehyde group, a hydroxyl group, a carboxyl group, an acid anhydride group, a silanol group, a sulfonic acid group, and an epoxy group.
[0048]
n represents 0 or 1.
In the present invention, when n is 0, h is desirably an amino group, a halogen atom, an isocyanate group, an aldehyde group or a carboxyl group, preferably a halogen atom, an isocyanate group or an aldehyde group.
The melt flow rate (MFR; ASTM D 1238, 230 ° C., load 2.16 kg) of the olefin block copolymer (A-1) represented by the general formula (I) is usually 0.01 to 200 g / 10. Min, preferably 0.05 to 100 g / 10 min, more preferably 0.05 to 80 g / 10 min.
[0049]
Examples of the olefin block copolymer (A-1) represented by the general formula (I) include the following.
As an example of the olefin block copolymer represented by the above general formula (I) and n is 0, PO is an ethylene / butene copolymer segment (butene content: 30 mol%), and f is an ether bond. Yes, R is a methyl methacrylate polymer segment, h is a block copolymer having a hydroxyl group, PO is an ethylene / propylene / DMDT copolymer segment (propylene content: 28 mol%, DMDT content: 3 mol%) , F is an ether bond, R is a styrene polymer segment, h is a block copolymer having a carboxyl group, PO is a polypropylene homopolymer segment, f is an ether bond, and R is hydroxyethyl acrylate Examples thereof include a block copolymer, which is a homopolymer segment and h is an amino group.
[0050]
As an example of the olefin block copolymer represented by the general formula (I) and n is 1,
PO is an ethylene / butene random copolymer segment (butene content: 10 mol%), f is an ether bond, R is an ethylene glycol polymer segment, X is an ether bond, h is an amino group A block copolymer,
PO is an ethylene / norbornene random copolymer segment (norbornene: 8.5 mol%), f is an ether bond, R is a methyl methacrylate polymer, X is an ether bond, and h is an isocyanate group A block copolymer,
Examples include a block copolymer in which PO is an ethylene homopolymer segment, f is an amide bond, R is an ε-caprolactam ring-opening polymer segment, X is an amide bond, and h is an isocyanate group. It is done.
[0051]
These copolymers are characterized by having both the hydrophobicity of polyolefin and the reactivity of functional groups.
The olefin block copolymer (A-1) according to the present invention preferably has R of less than 500, and such an olefin block copolymer is used as an antifogging film, a coating application, a resin adhesive, a metal. It is preferably used for coating applications.
[0052]
Examples of the olefin block copolymer (A-1) in which R is less than 500 are such that PO is an ethylene / butene random copolymer segment (butene content: 5 mol%), f is an ether bond, A block copolymer in which R is an ethylene glycol polymer segment, n is 0, and h is a hydroxyl group;
PO is an ethylene-octene random copolymer segment (octene: 10 mol%), f is an ether bond, R is a polymethylmethacrylate segment, n is 1, X is an ether bond, h And a block copolymer in which is a sulfonic acid group.
[0053]
These olefin-based block copolymers are characterized by having compatibility with polyolefin, reactivity of functional groups, and hydrophilicity.
Such an olefin type block copolymer (A-1) represented by the above general formula (I) can be produced as follows.
First, a method for producing an olefin block copolymer (A-1a) represented by the above general formula (I) and having n = 0 is described.
[0054]
The olefin block copolymer (A-1a) is obtained by, for example, converting the chain-polymerization active species (-M) at the end of the olefin block copolymer (A-1b) represented by the following general formula (Ib) into oxygen atoms. Further, it can be produced by substituting with a functional group containing a nitrogen atom, a silicon atom or a halogen atom. The functional group containing an oxygen atom does not include the group containing the oxygen-13 group element bond, and the functional group containing a halogen atom includes the halogen atom itself.
[0055]
PO-f-R-OM (Ib)
(In the formula, PO, f and R are respectively synonymous with PO, f and R in the general formula (I), O represents an oxygen atom, and M represents a chain polymerization active species.)
In addition, the manufacturing method of the said olefin type block copolymer (A-1b) is mentioned later.
[0056]
Among the olefin block copolymers (A-1a), a copolymer in which h is a hydroxyl group is produced by hydrolysis or alcoholysis of the olefin block copolymer (A-1b).
Hydrolysis or alcoholysis is performed by, for example, adding the olefin block copolymer (A-1b) to an excess amount of water or alcohol containing a small amount of hydrochloric acid and stirring for 5 minutes or more.
[0057]
Olefin block copolymer (A-1a) wherein h is a group other than a hydroxyl group, that is, h is an amino group, halogen, isocyanate group, aldehyde group, carboxyl group, acid anhydride group, silanol group, sulfonic acid group or epoxy group ) Is converted to other groups by reacting the hydroxyl group of the olefin block copolymer (A-1a) obtained in the above manner with a hydroxyl group with a functional group-containing compound capable of reacting with the hydroxyl group. Can be manufactured.
[0058]
When producing an olefin block copolymer (A-1a) in which h is a group other than a hydroxyl group, a functional group obtained by converting the hydroxyl group of the olefin block copolymer (A-1a) in which h is a hydroxyl group A functional group-containing compound that can react with the functional group may be further reacted with the group to convert it to another group. Specifically, there are examples in which a hydroxyl group is converted to a halogen and then a halogen is converted to an amino group, and an example in which the polymer h obtained by converting a hydroxyl group to a halogen and then converted to an amino group is further converted to an isocyanate group. A preferred example is given.
[0059]
These conversion reactions are preferably carried out in a state where the olefin block copolymer (A-1a) is melted or in a state where at least a part of the olefin block copolymer (A-1a) is dissolved in an organic solvent. More preferably, the olefin block copolymer (A-1a) is completely dissolved in an organic solvent.
Examples of the organic solvent used in the conversion reaction include aliphatic hydrocarbons such as hexane, heptane, and decane; aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene, and xylene; halogen-containing hydrocarbons such as methylene chloride and dichlorobenzene; dimethyl sulfoxide, dimethyl Examples include heteroatom-containing hydrocarbons such as formamide.
[0060]
Next, specific production examples of the olefin block copolymer (A-1a) in which h is a halogen, an aldehyde group, a carboxyl group, an amino group, or an isocyanate group are shown.
(When h is halogen)
To the olefin block copolymer (A-1a) in which h is a hydroxyl group, 1 to 10 times moles of thionyl chloride of the hydroxyl group is added and reacted at 0 to 100 ° C. for 5 minutes to 24 hours. In addition, thionyl bromide can be used instead of thionyl chloride.
[0061]
(When h is an aldehyde group)
To the olefin block copolymer (A-1a) in which h is a hydroxyl group (having the form of a primary alcohol), 1 to 5 moles of pyridinium chlorochromate of the hydroxyl group is added, and at -20 to 100 ° C, The reaction is performed for 0.5 to 24 hours.
(When h is a carboxyl group)
To the olefin block copolymer (A-1a) in which h is a hydroxyl group (in the form of a primary alcohol), 1 to 10 times moles of potassium permanganate of the hydroxyl group is added, and 0.about.200 ° C. React for 5-24 hours.
[0062]
(When h is an amino group)
To the olefin block copolymer (A-1a) in which h is halogen, 1 to 10 moles of sodium azide of halogen is added and reacted at 50 to 150 ° C. for 0.5 to 24 hours. To the obtained reaction product, 1 to 10 moles of triphenylphosphine of halogen (halogen in the olefinic block copolymer (A-1a)) is added, and the mixture is added at 0.5 to 24 at 0 to 100 ° C. Let react for hours.
[0063]
(When h is an isocyanate group)
To the olefin block copolymer (A-1a) in which h is an amino group, 2 to 20 times moles of hydrochloric acid of the amino group is added, and the temperature is less than 30 ° C, preferably 0.5 to 20 ° C at -20 to 20 ° C. After reacting for 12 hours, acetone is added for precipitation. While heating the obtained precipitate in a suspended state at 150 to 250 ° C., phosgene is circulated and reacted for 8 to 48 hours.
[0064]
The olefin block copolymer (A-1a) can be produced as described above.
The olefin block copolymer (A-1c) in which n is 1 in the general formula (I) has a functional group capable of reacting with h in the molecule and the olefin block copolymer (A-1a). It can be produced by reacting two or more compounds. The functional group of the compound having two or more functional groups capable of reacting with h in the molecule may be either the same or a combination of different functional groups, and these functional groups may exist as independent groups. It may exist by condensation like an acid anhydride.
[0065]
The following is an example of producing an olefin block copolymer (A-1c) by reacting the olefin block copolymer (A-1a) with a compound having two or more functional groups in the molecule. .
(When h is an amino group)
To the olefin block copolymer (A-1a) in which h is a hydroxyl group, 1 to 50 times moles of ethanolamine and a catalytic amount of sulfuric acid are added to the hydroxyl group and reacted at 40 to 200 ° C. for 1 to 24 hours.
[0066]
(When h is halogen)
To the olefin block copolymer (A-1a) in which h is a hydroxyl group, 1 to 100 times moles of 1,3-dibromopropane is added to the hydroxyl group, and -20 in the presence of a basic organic solvent typified by pyridine. The reaction is performed at -100 ° C for 5-24 hours.
(When h is an isocyanate group)
To the olefin block copolymer (A-1a) in which h is an amino group, 2 to 20 times moles of hydrochloric acid of the amino group is added, and the temperature is less than 30 ° C, preferably 0.5 to 20 ° C at -20 to 20 ° C. After reacting for 12 hours, acetone is added for precipitation. While heating the obtained precipitate in a suspended state at 150 to 250 ° C., phosgene is circulated and reacted for 8 to 48 hours.
[0067]
(When h is an aldehyde group)
To the olefin block copolymer (A-1a) in which h is a hydroxyl group (having the form of a primary alcohol), 1 to 5 moles of pyridinium chlorochromate of the hydroxyl group is added, and at -20 to 100 ° C, The reaction is performed for 0.5 to 24 hours.
(When h is a hydroxyl group)
To the olefin block copolymer (A-1a) in which h is a hydroxyl group, 1 to 10 times moles of ethylene glycol and a catalytic amount of sulfuric acid are added to the hydroxyl group and reacted at 40 to 150 ° C. for 1 to 10 hours.
[0068]
(When h is a carboxyl group)
To the olefin block copolymer (A-1a) in which h is a hydroxyl group (in the form of a primary alcohol), 1 to 10 times moles of maleic anhydride of the hydroxyl group is added, and 20 to 150 ° C., 0.5 Let react for 10 hours.
(When h is an acid anhydride group)
To the olefin block copolymer (A-1a) in which h is a hydroxyl group, 1-10 times moles of meso-butane-1,2,3,4-tetracarboxylic dianhydride of the hydroxyl group is added, and 0 to 150 ° C. Let react for 5-10 hours.
[0069]
(When h is a silanol group)
An olefin block copolymer (A-1a) in which h is a hydroxyl group is added to di-t-butylsilyl dichloride having 1 to 10 moles of the hydroxyl group and a catalytic amount of AgNO.ThreeAnd react at 10 to 40 ° C. for 10 to 24 hours.
(When h is a sulfonic acid group)
To the olefin block copolymer (A-1a) in which h is a hydroxyl group, 1 to 10 times moles of sulfuric acid of the hydroxyl group is added and reacted at 40 to 200 ° C. for 1 to 12 hours.
[0070]
Next, the manufacturing method of the olefin type block copolymer (A-1b) represented by the said general formula (Ib) is demonstrated.
The olefin block copolymer (A-1b) is produced, for example, by first producing a polyolefin having a terminal group 13 group bonded, and then in the presence of the polyolefin, a chain polymerization reaction such as a radical polymerization reaction or a ring-opening polymerization reaction. It can be produced by forming an active species such as an ionic polymerization reaction and carrying out these reactions.
[0071]
Polyolefin having a group 13 element bonded to the terminal can be produced by coordinated anionic polymerization with a transition metal.
Olefin polymerization is carried out in the presence of a conventionally known olefin polymerization catalyst.
Conventionally known olefin polymerization catalysts include TiCl.ThreeCatalyst, MgCl2Supported TiClFourAnd a metallocene catalyst, and a metallocene catalyst is preferably used.
[0072]
Examples of the metallocene catalyst preferably used include conventionally known metallocene catalysts. Examples of metallocene catalysts include metallocene compounds of transition metals such as titanium, vanadium, chromium, zirconium and hafnium. The metallocene compound can be used in a liquid or solid form under the use conditions. Moreover, these do not need to be a single compound, may be supported on other compounds, may be a homogeneous mixture with other compounds, and may be complex compounds or compound compounds with other compounds. There may be.
[0073]
For the production of polyolefin, it is preferable to use a metallocene compound having a chiral structure having C2 symmetry or C1 symmetry among conventionally known metallocene catalysts.
Examples of chiral metallocene compounds having C2 symmetry include rac-ethylene-bis (indenyl) zirconium dichloride, rac-ethylene-bis (tetrahydroindenyl) zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis (2,3,5- Trimethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis [1- (4-phenylindenyl)] zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis [1- (2-methyl-4-phenylindenyl)] Zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- [2-methyl-4- (1-naphthyl) indenyl]} zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- [2-methyl-4- (2-naphthyl) ) Indenyl]} zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- [2-methyl-4- (1-anthracenyl) indenyl]} zirconium dichloride Lido, rac-dimethylsilylene-bis {1- [2-methyl-4- (9-anthryl) indenyl]} zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- [2-methyl-4- (9-phenanthryl) Indenyl]} zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- [2-methyl-4- (o-chlorophenyl) indenyl]} zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- [2-methyl-4- ( Pentafluorophenyl) indenyl]} zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis [1- (2-ethyl-4-phenylindenyl)] zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- [2-ethyl-4- (1-naphthyl) indenyl]} zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- [2-ethyl-4- (9-phenanthryl) indenyl]} zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis [1- (2-n-propyl-4-phenylindenyl)] zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis {1- [2-n-propyl-4- (1-naphthyl) indenyl]} zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene Preferred examples include -bis {1- [2-n-propyl-4- (9-phenanthryl) indenyl]} zirconium dichloride and the like.
[0074]
Metallocene compounds having a chiral structure having C1 symmetry include ethylene [2-methyl-4- (9-phenanthryl) -1-indenyl] (9-fluorenyl) zirconium dichloride, ethylene [2-methyl-4- (9- Phenanthryl) -1-indenyl] (2,7-dimethyl-9-fluorenyl) zirconium dichloride, dimethylsilylene (9-fluorenyl) (3-t-butylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, diphenylsilylene (9-fluorenyl) ( Preferred examples include 3-t-butylcyclopentadienyl) zirconium dichloride and the like.
[0075]
Examples of the metallocene compound that is preferably used among conventionally known metallocene compounds include metallocene compounds having only one substituted cyclopentadienyl group.
For example, (tertiary butyramide) (tetramethyl-ηFive-Cyclopentadienyl) -1,2-ethanediylzirconium dichloride, (tertiary butylamide) (tetramethyl-ηFive-Cyclopentadienyl) -1,2-ethanediyltitanium dichloride, (methylamide) (tetramethyl-ηFive-Cyclopentadienyl) -1,2-ethanediylzirconium dichloride, (methylamide) (tetramethyl-ηFive-Cyclopentadienyl) -1,2-ethanediyltitanium dichloride, (ethylamide) (tetramethyl-ηFive-Cyclopentadienyl) methylene titanium dichloride, (tertiary butylamido) dimethyl (tetramethyl-ηFive-Cyclopentadienyl) silane titanium dichloride, (tertiary butylamido) dimethyl (tetramethyl-ηFive-Cyclopentadienyl) silane zirconium dibenzyl, (benzylamido) dimethyl (tetramethyl-ηFive-Cyclopentadienyl) silane titanium dichloride, (phenylphosphide) dimethyl (tetramethyl-ηFive-Cyclopentadienyl) silane zirconium dibenzyl and the like.
[0076]
Further, among the conventionally known metallocene compounds, the metallocene compound preferably used has two substituted cyclopentadienyl groups, and these two cyclopentadienyl groups are (substituted) alkylene, (substituted) silylene, etc. Also included are metallocene compounds that are not bonded by the bonding group.
For example, bis (methylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, bis (dimethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, bis (dimethylcyclopentadienyl) zirconium ethoxy chloride, bis (dimethylcyclopentadienyl) zirconium bis (trifluoromethanesulfonate ), Bis (ethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, bis (methylethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, bis (propylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, bis (methylpropylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, bis ( Butylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, bis (methylbutylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, bis (methylbutylsilane) Lopentadienyl) zirconium bis (methanesulfonate), bis (trimethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, bis (tetramethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, bis (pentamethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, bis (hexylcyclopenta) Dienyl) zirconium dichloride, bis (trimethylsilylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, and the like.
[0077]
The above metallocene compounds may be used alone or in combination of two or more.ThreeCatalyst, MgCl2Supported TiClFourThe catalyst may be used in combination with other olefin polymerization catalysts such as a system catalyst and a post metallocene catalyst.
In the production of polyolefin, the metallocene compound is used in combination with the following organometallic catalyst component. TiClThreeCatalyst, MgCl2Supported TiClFourAlso when a system catalyst or a postmetallocene catalyst is used, it is used in combination with the following organometallic catalyst component.
[0078]
The post metallocene catalyst is a transition metal complex containing a nitrogen atom or an oxygen atom in the ligand, and a conventionally known one is preferably used as the transition metal complex. Examples of the post metallocene catalyst include transition metal complexes as described in the following documents.
1) M. Brookhart et al., J. Am. Chem. Soc. 1995, 117, 6414-6415
2) M. Brookhart et al., J. Am. Chem. Soc. 1996, 118, 267-268
3) D.H.McConville et al., Macromolecules 1996, 29, 5241-5243
4) R.F.Jordan et al., Organanometallics 1997, 16, 3282-3302
5) R.H.Grubbs et al., Organanometallics 1998,17,3149-3151
6) S. Collins et al., Organometallics 1999, 18, 2731-2733
7) M.S.Eisen et al., Organanometallics 1998, 17, 3155-3157
8) M.S.Eisen et al., J.Am.Chem.Soc. 1998,120,8640-8636
9) R.F.Jordan et al., J.Am.Chem.Soc. 1997,119,8125-8126
10) K. Hakala et al., Macromol. Rapid Commun. 18, 634-638 (1997)
The organometallic catalyst component preferably includes an element selected from Group 13 of the periodic table. Among them, an organoaluminum compound, an organic boron compound, a complex alkyl compound of Group 1 element of the periodic table and aluminum or boron, and the like are preferable. It is done.
[0079]
As an organoaluminum compound, the compound shown with the following general formula can be illustrated, for example.
Ra nAlX3-n
(Wherein RaRepresents a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms, X represents halogen or hydrogen, and n is 0 to 3. )
RaIs a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms, such as an alkyl group, a cycloalkyl group, or an aryl group. Specifically, methyl, ethyl, n-propyl, isopropyl, isobutyl, pentyl, hexyl, octyl, Such as cyclopentyl, cyclohexyl, phenyl, tolyl.
[0080]
Specifically, as such an organoaluminum compound,
Trialkylaluminums such as trimethylaluminum, triethylaluminum, triisopropylaluminum, triisobutylaluminum, trioctylaluminum, tri-2-ethylhexylaluminum;
Trialkenyl aluminum such as triisoprenyl aluminum;
Dialkylaluminum halides such as dimethylaluminum chloride, diethylaluminum chloride, diisopropylaluminum chloride, diisobutylaluminum chloride, dimethylaluminum bromide, methylaluminum sesquichloride, ethylaluminum sesquichloride, isopropylaluminum sesquichloride, butylaluminum sesquichloride, ethylaluminum sesquibromide, etc. Alkyl aluminum sesquihalides;
Alkylaluminum dihalides such as methylaluminum dichloride, ethylaluminum dichloride, isopropylaluminum dichloride, ethylaluminum dibromide;
Examples include alkylaluminum hydrides such as diethylaluminum hydride, diisobutylaluminum hydride, and ethylaluminum dihydride.
[0081]
As the organoaluminum compound, a compound represented by the following general formula can also be used.
Ra nAlY3-n
In the above formula, RaIs the same as above,
Y is -ORbGroup, -OSiRc ThreeGroup, -OAlRd 2Group, -NRe 2Group, -SiRf ThreeGroup or -N (Rg) AlRh 2A group, n is 1-2, Rb, Rc, RdAnd RhAre methyl, ethyl, isopropyl, isobutyl, cyclohexyl, phenyl, and the like, and ReIs a hydrogen atom, methyl, ethyl, isopropyl, phenyl, trimethylsilyl, etc., and RfAnd RgAre methyl, ethyl and the like.
[0082]
Specific examples of such an organoaluminum compound include the following compounds.
(I) Ra nAl (ORb)3-n  A compound represented by, for example,
Dimethylaluminum methoxide, diethylaluminum ethoxide, diisobutylaluminum methoxide, etc.
(Ii) Ra nAl (OSiRc)3-n  A compound represented by, for example,
Et2Al (OSiMeThree), (Iso-Bu)2Al (OSiMeThree), (Iso-Bu)2Al (OSiEtThree)Such,
(Iii) Ra nAl (OAlRd 2)3-n  A compound represented by, for example,
Et2AlOAlEt2, (Iso-Bu)2AlOAl (iso-Bu)2 Such,
(Iv) Ra nAl (NRe 2)3-n  A compound represented by, for example,
Me2AlNEt2, Et2AlNHMe, Me2AlNHEt, Et2AlN (MeThreeSi)2, (Iso-Bu)2AlN (MeThreeSi)2Such,
(V) Ra nAl (SiRf Three)3-n  A compound represented by, for example,
(Iso-Bu)2AlSiMeThreeSuch,
(Vi) Ra nAl [N (Rg) -AlRh 2]3-n  A compound represented by, for example,
Et2AlN (Me) -AlEt2(Iso-Bu)2, AlN (Et) Al (iso-Bu)2Such.
[0083]
In addition, similar compounds, for example, an organoaluminum compound in which two or more aluminums are bonded via an oxygen atom or a nitrogen atom can be given.
Specifically, (C2HFive)2AlOAl (C2HFive)2, (CFourH9)2AlOAl (CFourH9)2, (C2HFive)2AlN (C2HFive) Al (C2HFive)2 Such.
Furthermore, aluminoxanes such as methylaluminoxane, ethylaluminoxane, propylaluminoxane, and butylaluminoxane can be exemplified.
[0084]
Moreover, the organoaluminum compound represented by the following general formula can also be used.
RaAlXY
(Wherein Ra, X and Y are the same as above)
Organic boron compounds include triphenylboron, tris (4-fluorophenyl) boron, tris (3,5-difluorophenyl) boron, tris (4-fluoromethylphenyl) boron, tris (pentafluorophenyl) boron, tris ( p-tolyl) boron, tris (o-tolyl) boron, tris (3,5-dimethylphenyl) boron, texylborane, dicyclohexylborane, dicyamilborane, diisopinocanphenylborane, 9-borabicyclo [3.3.1] nonane, dimethyl Examples thereof include borane, dichloroborane, catecholborane, B-bromo-9-borabicyclo [3.3.1] nonane, borane-triethylamine complex, and borane-methyl sulfide complex.
[0085]
Further, an ionic boron compound may be used as the organic boron compound. Such compounds include triethylammonium tetra (phenyl) boron, tripropylammonium tetra (phenyl) boron, trimethylammonium tetra (p-tolyl) boron, trimethylammonium tetra (o-tolyl) boron, tri (n-butyl) Ammonium tetra (pentafluorophenyl) boron, tripropylammonium tetra (o, p-dimethylphenyl) boron, tri (n-butyl) ammonium tetra (p-trifluoromethylphenyl) boron, N, N-dimethylanilinium tetra ( Phenyl) boron, dicyclohexylammonium tetra (phenyl) boron, triphenylcarbenium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, N, N-dimethylanilinium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, bis [ Examples include tri (n-butyl) ammonium] nonaborate, bis [tri (n-butyl) ammonium] decaborate, and the like.
[0086]
Examples of complex alkylated products of Group 1 elements of the periodic table and aluminum include compounds represented by the following general formula.
M1AlRj Four
(Where M1Represents Li, Na or K, RjRepresents a hydrocarbon group having 1 to 15 carbon atoms. )
Specifically, LiAl (C2HFive)Four, LiAl (C7H15)FourEtc.
[0087]
The organoboron compound and the complex alkylated product of Group 1 element of the periodic table and boron are compounds of the above-described organoaluminum compound and the complex alkylated product of Group 1 element of the periodic table and aluminum substituted with boron. Can be mentioned.
The said organometallic catalyst component can be used individually by 1 type or in combination of 2 or more types.
[0088]
The organometallic catalyst component is preferably used in combination with a compound having a hydrogen-13 group element bond and a trialkylaluminum or aluminoxane or an ionic boron compound. A compound having a hydrogen-boron bond is preferred. These compounds may be used for polymerization after mixing, or may be added to a polymerization system after having initiated polymerization using only trialkylaluminum, aluminoxane or ionic boron compound, and then having a hydrogen-13 group element bond. preferable.
[0089]
Examples of the compound having a hydrogen-13 group element bond include diethylaluminum hydride, diisobutylaluminum hydride, ethylaluminum dihydride, etc. among organoaluminum compounds; 9-borabicyclo [3.3.1] nonane among organoboron compounds, Examples thereof include dimethylborane, dichloroborane, and catecholborane.
[0090]
The olefin polymerization catalyst as described above may be preliminarily polymerized. There is no particular limitation on the method for carrying out the prepolymerization. For example, the prepolymerization can be carried out in the presence of an inert solvent, and the prepolymerization can be carried out under relatively mild conditions by adding an olefin and each catalyst component to the inert solvent. preferable. At this time, it may be carried out under the condition that the produced prepolymer is dissolved in the polymerization medium, or may be carried out under the condition where it is not dissolved, but it is preferably carried out under the condition where it is not dissolved.
[0091]
Examples of the olefin used for the prepolymerization include α-olefins having 2 or more carbon atoms, such as ethylene, propylene, 1-butene, 1-pentene, 1-hexene, and 3-methyl-1-butene. 3-methyl-1-pentene, 3-ethyl-1-pentene, 4-methyl-1-pentene, 4,4-dimethyl-1-pentene, 4-methyl-1-hexene, 4,4-dimethyl-1 -Hexene, 4-ethyl-1-hexene, 3-ethyl-1-hexene, 1-octene, 1-decene, 1-dodecene, 1-tetradecene, 1-hexadecene, 1-octadecene, 1-eicosene, etc. . Two or more of these may be used in combination. The α-olefin used in the prepolymerization may be the same as or different from the α-olefin used in the olefin polymerization described later, but the same olefin as used in the olefin polymerization is preferable.
[0092]
Specific examples of the inert solvent include aliphatic hydrocarbons such as propane, butane, pentane, hexane, heptane, octane, decane, dodecane, and kerosene; alicyclic hydrocarbons such as cyclopentane, cyclohexane, and methylcyclopentane. Aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene and xylene; halogenated hydrocarbons such as ethylene chloride and chlorobenzene. These may be used in combination.
[0093]
Of these inert solvents, it is particularly preferable to use an aliphatic hydrocarbon. The prepolymerization can be performed in a state where the α-olefin is in a liquid state, or can be performed under a gas phase condition. The prepolymerization can be performed in any of a batch type, a semi-continuous type, and a continuous type. Further, in the prepolymerization, it is preferable to use a catalyst having a concentration higher than the catalyst concentration in the system in the main polymerization.
[0094]
In the presence of the olefin polymerization catalyst as described above, the polyolefin to be the PO part of the olefin block copolymer is homopolymerized or copolymerized (hereinafter simply referred to as olefin having 2 to 20 carbon atoms). It may be called “olefin polymerization”).
The olefin polymerization can be carried out in any of liquid phase polymerization methods such as solution polymerization and suspension polymerization, or gas phase polymerization methods. As the reaction solvent for suspension polymerization, the above-mentioned inert solvent can be used, or a liquid olefin can be used at the reaction temperature. The reaction temperature is usually in the range of −50 ° C. to 200 ° C., preferably 0 ° C. to 150 ° C. The polymerization pressure is usually 0.01 to 10 MPa, preferably 0.1 to 5 MPa. Olefin polymerization can be carried out in any of batch, semi-continuous, and continuous methods, and when it is carried out in two or more stages, the reaction conditions may be the same or different.
[0095]
At this time, it is preferable that molecular hydrogen which is a general molecular weight regulator is not present in the polymerization system, and the molecular weight is adjusted by any of the above-mentioned organometallic catalyst component concentration, polymerization temperature, and olefin concentration (polymerization pressure). It is preferable to carry out by controlling one or more kinds. Specifically, as a method for adjusting the molecular weight, for example, in suspension polymerization in which molecular hydrogen is not substantially present, when the concentration of the organometallic catalyst component is increased, the molecular weight of the resulting polyolefin can be decreased, Further, in the suspension polymerization in which molecular hydrogen is not substantially present, the molecular weight of the resulting polyolefin can be lowered by increasing the polymerization temperature.
[0096]
One end of the polyolefin obtained as described above is an end bonded with a group 13 element or an unsaturated bond end. Whether the terminal is a group 13 element bonded to one end of the polyolefin or an unsaturated bond depends on the polymerization conditions such as the type and / or amount of the organometallic catalyst component used and the polymerization temperature.
When one end of the polyolefin is an unsaturated bond end, a compound containing a group 13 element is reacted to convert the end to a group 13 element bonded. In addition, even when the obtained polyolefin is a mixture of one having a group 13 element bonded to one end and one having an unsaturated bond end on one end, the one end is unsaturated bond, if necessary. You may convert the terminal of polyolefin which is a terminal into the terminal which group 13 element combined.
[0097]
The compound containing a group 13 element used in the reaction is selected from the compounds exemplified as the organic compound catalyst component described above, and the compounds exemplified as the organoaluminum compound or the organoboron compound are preferably used. Among these, a trialkylaluminum, a dialkylaluminum hydride or a boron compound having one or more hydrogen-boron bonds is more preferable, and a boron compound having one or more hydrogen-boron bonds is particularly preferable. Most preferred compounds include 9-borabicyclo [3.3.1] nonane, which may be a monomer or a dimer.
[0098]
The reaction of a polyolefin having one end of an unsaturated bond and a compound containing a group 13 element is performed, for example, as follows.
(1) 0.1 to 50 g of polypropylene having a vinylidene group at the end and 0.01 to 5 mol / liter-octane solution of diisobutylaluminum hydride in an amount of 5 to 1000 ml are mixed and refluxed for 0.5 to 6 hours. .
(2) 0.1 to 50 g of polypropylene having a terminal vinylidene group, 5 to 1000 ml of anhydrous tetrahydrofuran, and 0.05 to 10 mol of 0.1 to 50 ml of 9-borabicyclo [3.3.1] nonane The liter-tetrahydrofuran solution is mixed and stirred at 20-65 ° C. for 0.5-24 hours.
[0099]
As described above, the polyolefin to be the PO part of the olefin block copolymer is produced. A group 13 element is bonded to one end of the obtained polyolefin. The group 13 element is preferably boron.
Next, chain polymerization active species such as radical polymerization reaction, ring-opening polymerization reaction, and ionic polymerization reaction are formed in the presence of the polyolefin having a group 13 element bonded to one end, and these reactions are performed to carry out the olefin block copolymer. A polymer is produced. By this reaction, the f part is formed between the group 13 element bonded to the terminal and the polyolefin segment, and a polymer produced by a chain polymerization reaction such as radical polymerization reaction, ring-opening polymerization reaction, ionic polymerization reaction, It becomes a functional segment (hereinafter sometimes referred to as “R portion”). Part f may include a part of a structure formed by a chain polymerization reaction such as a radical polymerization reaction, a ring-opening polymerization reaction, or an ionic polymerization reaction.
[0100]
This polymerization reaction is performed, for example, as follows.
(1) When the group 13 element bonded to one end of the polyolefin is boron, a radical is generated by oxidizing a carbon-boron bond with molecular oxygen in the presence of a radical polymerizable monomer. Do.
Specifically, a polyolefin having boron bonded to one end is oxidized with molecular oxygen in the presence of a radical polymerizable monomer. This converts the terminal boron into peroxyborane (—O—O—B). When the peroxyborane is stirred in the presence of a radical polymerizable monomer, the O—O bond is cleaved to generate a radical, and the generated alkoxy radical (—O*) Serves as an initiator, and radical polymerization of the radical polymerizable monomer proceeds.
[0101]
Examples of the radical polymerizable monomer include methyl methacrylate (MMA), ethyl methacrylate (EMA), butyl methacrylate, vinyl acrylate (VA), butyl acrylate (BA), styrene, acrylonitrile, vinyl acetate and the like. These radically polymerizable monomers may be used alone or in combination of two or more.
[0102]
Termination of radical polymerization can be performed by precipitating the polymer in methanol. As described above, it is possible to produce an olefin-based block copolymer in which the f part is an ether bond or an ester bond and the R part is a radical polymer.
(2) When the group 13 element bonded to one end of the polyolefin is aluminum, active species are generated by oxidizing the carbon-aluminum bond with molecular oxygen to perform a ring-opening polymerization reaction.
[0103]
Specifically, the carbon-aluminum bond is oxidized with molecular oxygen, thereby converting the aluminum at the end of the PO moiety into aluminum oxide (—O—Al). The ring-opening polymerizable monomer is subjected to ring-opening polymerization using the obtained aluminum oxide as an active species.
The ring-opening polymerization reaction is usually performed at a temperature of 0 to 100 ° C. for 30 minutes to 12 hours, preferably 1 hour to 6 hours. The ring-opening polymerization reaction can be stopped by precipitating the polymer in methanol. As described above, an olefin block copolymer in which the f part is an ether bond or an ester bond and the R part is a ring-opening polymer can be produced.
(3) A group 13 element bonded to one end of the polyolefin is converted into a hydroxyl group, an amino group, an aldehyde group, or a halogen, and then a ring-opening polymerization active species is generated to perform a ring-opening polymerization reaction.
[0104]
For example, a ring-opening polymerization active species is produced by adding a sodium hydroxide solution and a hydrogen peroxide solution to a polyolefin bonded with boron at one end and reacting at 40 ° C. to 50 ° C. for 3 to 5 hours to form boron into a hydroxyl group. This can be carried out by reacting butyllithium with this and then reacting with diethylaluminum chloride to convert the hydroxyl group into aluminum oxide.
[0105]
The ring-opening polymerizable monomer is subjected to ring-opening polymerization using the aluminum oxide obtained by such a method as an active species. The ring-opening polymerization reaction is performed in the same manner as in the above method (2). Further, instead of aluminum oxide, another metal alkoxide, metal halide, or metal amine may be bonded to one end of the polyolefin as an active species for the ring-opening polymerization reaction. Active species other than aluminum oxide are generated using a hydroxyl group, amino group, aldehyde group or halogen bonded to one end of the polyolefin. Among these, it is preferable to use aluminum oxide as an active species. As described above, an olefin block copolymer in which the f part is an ether bond, an ester bond or an amide bond and the R part is a ring-opening polymer can be produced.
[0106]
As an example of an ionic polymerization reaction, for example, when an anionic polymerization reaction is performed, an anionic polymerization can be performed after converting a polyolefin having a hydroxyl group at the terminal to a polyolefin having a lithium, potassium, sodium, phosphorus-containing group, or the like at the terminal. It can be obtained by polymerizing various monomers. As an example, a method for producing a block copolymer having a (meth) acrylic acid ester as an example of a segment in which the R portion is an anionic polymer using a polyolefin having lithium at the terminal will be described.
[0107]
Preparation of polyolefin with terminal lithium
A polyolefin having lithium at the terminal can be obtained by reacting the polyolefin having a hydroxyl group at the terminal with an organic lithium compound. The reaction between the polyolefin having a hydroxyl group at the terminal and the organolithium compound is usually carried out in a solvent.
[0108]
Examples of the organic lithium compound include alkyl lithium such as butyl lithium, propyl lithium, ethyl lithium, and methyl lithium; alkoxy lithium such as butoxy lithium, propoxy lithium, ethoxy lithium, and methoxy lithium. In the present invention, alkyl lithium is more preferably used.
[0109]
Examples of the solvent used for the reaction include the same hydrocarbons as exemplified as the inert hydrocarbon medium.
When the polyolefin having a terminal hydroxyl group is reacted with the organolithium compound, the organolithium compound is used in an amount of 0.1 to 100 mol, preferably 0.2 to 10 mol, per 1 mol of the hydroxyl group of the polyolefin end. . The reaction temperature is usually −100 to 100 ° C., preferably 0 to 80 ° C., and the reaction time is usually 0.1 to 48 hours, preferably 0.5 to 12 hours.
[0110]
In this way, a polyolefin having lithium at the terminal represented by the following general formula (VII) is produced.
PO-O-Li (VII)
In the formula, PO represents a polyolefin segment having a weight average molecular weight of 1,000 to 10,000,000, preferably 3,000 to 1,000,000, more preferably 5,000 to 500,000. The terminal Li polyolefin preferably has Mw / Mn of 2 or more, preferably 3 to 15, more preferably 4 to 14.
[0111]
Production of block copolymers
Next, for example, (meth) acrylic acid ester is anionically polymerized in the presence of the terminal Li polyolefin to obtain a polyolefin block copolymer comprising a polyolefin segment and a (meth) acrylic acid ester segment.
The polymerization is carried out by mixing the solvent, the terminal Li polyolefin and the (meth) acrylic acid ester, or by mixing the terminal Li polyolefin and a liquid (meth) acrylic acid ester. An anionic polymerization active species can be formed by mixing the terminal Li polyolefin, the solvent, and the (meth) acrylic acid ester.
[0112]
Examples of the solvent include aliphatic hydrocarbons such as hexane and heptane; alicyclic hydrocarbons such as cyclopentane and cyclohexane; aromatic hydrocarbons such as benzene and toluene; diethyl ether, dioxane, tetrahydrofuran (THF), monoglyme, and diglyme. An ether solvent such as is used. These solvents can be used singly or in combination of two or more. Of these, aromatic hydrocarbons and ether solvents are preferably used.
[0113]
Examples of (meth) acrylic acid esters include methyl methacrylate, ethyl methacrylate, propyl methacrylate, butyl methacrylate, methyl acrylate, ethyl acrylate, propyl acrylate, butyl acrylate, vinyl acrylate, 2-methacrylic acid 2- Examples include methoxyethyl and 2- (N, N-diethylamino) ethyl methacrylate. These (meth) acrylic acid esters can be used singly or in combination of two or more. As a combination of (meth) acrylic acid esters, two or more selected from acrylic esters, two or more selected from methacrylic esters, one or more selected from acrylic esters and one or more selected from methacrylic esters. And combinations thereof.
[0114]
In addition, compounds useful for the formation of anionic polymerization active species such as triphenylphosphine, α, α′-dipyridyl, hexamethylphosphoramide (HMPA), titanium tetrachloride, alkyllithium, and alkoxylithium may be added during polymerization. Good.
The polymerization is usually performed at a polymerization temperature of −100 ° C. to 100 ° C., preferably −80 ° C. to 80 ° C., more preferably −70 ° C. to 70 ° C. for 1 minute to 500 hours, preferably 10 minutes to 300 hours, more preferably. Is carried out over 15 minutes to 150 hours. In this polymerization, the terminal Li polyolefin is 0.001 to 100 mol / liter, preferably 0.005 to 50 mol / liter, more preferably 0.01 to 10 mol / liter, and further preferably 0.1 to 5 mol. Used at a concentration of mol / liter. The (meth) acrylic acid ester is usually used at a concentration of 0.001 to 500 mol / liter, preferably 0.005 to 300 mol / liter, more preferably 0.01 to 150 mol / liter.
[0115]
It is preferable to produce a poly (meth) acrylic acid ester segment having stereoregularity by polymerization as described above. That is, a stereoregular poly (substituted acrylate) having a triad syndiotacticity (rr) of 70% or more or a triad isotacticity (mm) of 70% or more is preferable.
Rr and mm are obtained by dissolving the sample in nitrobenzene-d5.1H-NMR is measured and determined by the ratio of the peak area of rr or the peak area of mm to the sum of the peak areas of rr, mr, and mm detected in the vicinity of 0.85, 1.05, and 1.25 ppm, respectively.
[0116]
As described above, a polymer containing a block copolymer in which a polyolefin segment (PO) and a poly (meth) acrylic ester segment are chemically bonded can be produced. Whether or not the polymer includes a chemically bonded polymer with an acrylate segment can be determined by, for example, the molecular weight of the obtained polymer, solubility in an organic solvent, or spectroscopic analysis. That is, the molecular weight of the polymer obtained by the method of the present invention shows a high value with respect to the molecular weight of PO of the terminal Li polyolefin, corresponding to the polyolefin segment of the olefin block copolymer polymer obtained by the method of the present invention. The dissolution behavior in the organic solvent of the mixture of the polymer and the polymer corresponding to the segment of the polymer produced by anionic polymerization of the polymer indicates that the olefin block copolymer obtained by the method of the present invention is dissolved in the organic solvent. The terminal structure of the olefinic block copolymer obtained by the method of the present invention is different from that of the behavior.13The target block copolymer can be produced by detecting peaks derived from chemical bonds between the polyolefin segment and the poly (meth) acrylate segment of the polymer produced by anionic polymerization as analyzed by C-NMR. Can be judged.
[0117]
In the chain polymerization reaction as described above, for example, radical polymerization reaction, ring-opening polymerization reaction or ionic polymerization reaction, an olefin block copolymer in which a chain polymerization active species such as a group containing an oxygen-13 group element bond is bonded to the terminal ( Ib) is obtained. As long as this olefin block copolymer (Ib) is handled in an inert gas such as nitrogen, argon, and helium, the polymer structure has a chain polymerization active species such as a group containing an oxygen-13 group element bond at the end. Can be maintained.
[0118]
Olefin block copolymer ( A-2 )
The olefin block copolymer (A-2) according to the present invention is represented by the following general formula (II).
PO-g-F (II)
PO in the general formula (II) has the same meaning as PO in the general formula (I).
[0119]
When PO is a segment derived from a linear α-olefin having 2 to 20 carbon atoms, crystallinity, melting point, impact strength, and rigidity can be freely adjusted.
In addition, when PO is a segment derived from a branched olefin or cyclic olefin having 5 to 20 carbon atoms, Tg can be adjusted.
Furthermore, when PO is a segment derived from a conjugated diene or a non-conjugated polyene, a copolymer rich in reactivity such as crosslinking is obtained.
[0120]
In addition, when the molecular weight distribution (Mw / Mn) of PO is 2.5 or less, a low molecular weight product is generated little, and there is no stickiness and low molecular weight bleed out, so that the copolymer has excellent adhesion and paintability. It becomes.
PO in the general formula (II) is a segment obtained by polymerizing or copolymerizing at least one α-olefin selected from linear or branched α-olefins having 2 to 20 carbon atoms. Specifically, ethylene polymers such as ethylene homopolymers and ethylene / α-olefin random copolymers; propylene polymers such as propylene homopolymers and propylene / α-olefin random copolymers; butenes alone Preferred are butene polymers such as polymers and butene / ethylene random copolymers; 4-methyl-1-pentene polymers such as 4-methyl-1-pentene homopolymers.
[0121]
The weight average molecular weight of PO is not particularly limited, but is usually in the range of 200 to 1,000,000, preferably 5,000 to 500,000, more preferably 10,000 to 50,000.
In the general formula (II), g represents an ester bond, an ether bond, an amide bond, an imide bond, a urethane bond (—NHCOO—), a urea bond (—NH—CO—NH—), a silyl ether bond or a carbonyl bond. , A urea bond, a silyl ether bond or a carbonyl bond, and preferably an ether bond, an ester bond, an amide bond, an imide bond or a urethane bond.
[0122]
G is formed by the reaction of a polyolefin having a functional group containing an oxygen atom, a nitrogen atom, a silicon atom or a halogen atom at the end as described later and a polar polymer, and has a structure of the polyolefin or the polar polymer. May be included.
In the general formula (II), F is a segment containing an unsaturated hydrocarbon or a hetero atom, and is a condensation reaction such as a polycondensation reaction, an ionic reaction such as an anionic polymerization or a cationic polymerization, or an addition reaction such as a polyaddition reaction. Segments derived from the resulting polar polymer are shown. As the polar segment F, there is one obtained by a condensation reaction, an ionic reaction or an addition reaction of amphoteric electrolyte monomers.
[0123]
In the polar segment F, it is preferable that the bond structure of the monomer units in the F is symmetrical when viewed from the center of the monomer units.
Here, the bond structure of the monomer unit in the polar segment F is symmetric when viewed from the center of the monomer unit. In the structure in a polymer in which four or more monomer unit bond sites are continuous, It shows that the bonding structure is symmetric about the site excluding the functional group that contributed to the formation.
[0124]
Specific examples of the structure in which the bond structure of such monomer units is symmetrical as viewed from the center of the monomer unit include the following structures.
[0125]
[Chemical Formula 3]
Figure 0004526731
[0126]
In the above structure, Rp, Rq, Rs, RtNo matter which one of them, only the coupling structure is seen, it has a structure that is symmetrical. It should be noted that the structure that is the object of symmetry is only the bonding order of elements, and the conformation, enantiomers, etc. are not considered.
Examples of combinations of monomers that give such a bond include dibasic acids such as diols and dicarboxylic acids, diols and diisocyanates, diamines and dicarboxylic acids, diamines and dialdehydes, and the like. Examples of the types of bond structures include amide bonds, ester bonds, urea bonds, urethane bonds, and imide bonds.
[0127]
Specific examples of diols include diethylene glycol, 1,2-propanediol, 1,3-propanediol, 1,4-butanediol, 1,6-hexanediol, trimethylene glycol, neopentyl glycol, dodecamethylene glycol, Aliphatic diols such as triethylene glycol and tetraethylene glycol; Alicyclic diols such as cyclohexanedimethanol; 1,3-bis (2-hydroxyethoxy) benzene, 1,2-bis (2-hydroxyethoxy) benzene, 1 , 4-bis (2-hydroxyethoxy) benzene, bis [4- (2-hydroxyethoxy) phenyl] sulfone, 2,2-bis (4-β-hydroxyethoxyphenyl) propane, bisphenols, hydroquinone, resorcin, etc. Examples include diols containing an aromatic group.
[0128]
Specific examples of dicarboxylic acids include terephthalic acid, 2,7-naphthalenedicarboxylic acid, 1,4-naphthalenedicarboxylic acid, 4,4′-sulfonbisbenzoic acid, 4,4′-biphenyldicarboxylic acid, 4,4′- Aromatic dicarboxylic acids such as sulfide bisbenzoic acid, 4,4'-oxybisbenzoic acid, diphenoxyethanedicarboxylic acid; oxalic acid, malonic acid, succinic acid, glutaric acid, adipic acid, pimelic acid, cortic acid, fumaric acid, Aliphatic dicarboxylic acids such as maleic acid, sebacic acid, azelaic acid and decanedicarboxylic acid; and alicyclic dicarboxylic acids such as cyclohexanedicarboxylic acid.
[0129]
Specific examples of diamines include ethylenediamine, tetramethylenediamine, hexamethylenediamine, octamethylenediamine, 1,3-bis [4- (4-aminophenoxy) -α, α-dimethylbenzyl] benzene, 1,4- Bis [4- (4-aminophenoxy) -α, α-dimethylbenzyl] benzene, m-phenylenediamine, o-phenylenediamine, p-phenylenediamine, m-aminobenzylamine, o-aminobenzylamine, 3-chloro -1,2-phenylenediamine, 4-chloro-1,2-phenylenediamine, 2,3-diaminotoluene, 2,4-diaminotoluene, 2,5-diaminotoluene, 2,6-diaminotoluene, 3,4 -Diaminotoluene, 3,5-diaminotoluene, 2-methoxy-1,4-phenylenediamine, 4-methoxy-1,2-phenylenediamine, 4-methoxy-1,3-phenylenediamine, benzidine, 3,3 ' -Jiku Lobenzidine, 3,3'-dimethylbenzidine, 3,3'-dimethoxybenzidine, 3,3'-diaminodiphenyl ether, 3,4'-diaminodiphenyl ether, 4,4'-diaminodiphenyl ether, 3,3'-diaminodiphenyl sulfide 3,3'-diaminodiphenyl sulfoxide, 3,4'-diaminodiphenyl sulfoxide, 4,4'-diaminodiphenyl sulfoxide, 3,3'-diaminodiphenyl sulfone, 3,4'-diaminodiphenyl sulfone, 4,4 ' -Diaminodiphenylsulfone, 3,3'-diaminobenzophenone, 3,4'-diaminobenzophenone 4,4'-diaminobenzophenone, 3,3'-diaminodiphenylmethane, 3,4'-diaminodiphenylmethane, 4,4'-diamino Diphenylmethane, bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] methane, 1,1-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] ethane, 1,2-bis [4- 4-aminophenoxy) phenyl] ethane, 1,1-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] propane, 1,2-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] propane, 1,3-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] propane, 2,2-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] propane, 1,1-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] butane, 1 , 3-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] butane, 1,4-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] butane, 2,2-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl ] Butane, 2,3-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] butane, 2- [4- (4-aminophenoxy) phenyl] -2- [4- (4-aminophenoxy) -3-methyl Phenyl] propane, 2,2-bis [4- (4-aminophenoxy) -3-methylphenyl] propane, 2- [4- (4-aminophenoxy) Enyl] -2- [4- (4-aminophenoxy) -3,5-dimethylphenyl] propane, 2,2-bis [4- (4-aminophenoxy) -3,5-dimethylphenyl] propane, 2, 2-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] -1,1,1,3,3,3-hexafluoropropane, 1,3-bis (4-aminophenoxy) benzene, 1,4-bis ( 3-aminophenoxy) benzene, 1,4-bis (4-aminophenoxy) benzene, 4,4'-bis (3-aminophenoxy) biphenyl, 4,4'-bis (4-aminophenoxy) biphenyl, bis [ 4- (4-aminophenoxy) phenyl] ketone, bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] sulfide, bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] sulfoxide, bis [4- (4-aminophenoxy) Phenyl] sulfone, bis [4- (3-aminophenoxy) phenyl ether, bis [4- (4-aminophen Xyl) phenyl] ether, 1,3-bis [4- (4-aminophenoxy) benzoyl] benzene, 1,3-bis [4- (3-aminophenoxy) benzoyl] benzene, 1,4-bis [4- (3-Aminophenoxy) benzoyl] benzene, 4,4′-bis (3-aminophenoxy) benzoyl] benzene, 4,4′-bis (3-aminophenoxy) -3,3′-dimethylbiphenyl, 4,4 '-Bis (3-aminophenoxy) -3,3', 5,5'-tetramethylbiphenyl, 4,4'-bis (3-aminophenoxy) -3,3 ', 5,5'-tetrachlorobiphenyl 4,4′-bis (3-aminophenoxy) -3,3 ′, 5,5′-tetrabromobiphenyl, bis [4- (3-aminophenoxy) -3-methoxyphenyl] sulfide, [4- ( 3-aminophenoxy) phenyl] [4- (3-aminophenoxy) -3,5-dimethoxyphenyl] sulfide, bis [4- (3-aminophenoxy) -3,5-dimethoxy Phenyl] sulfide, 1,1-bis [4- (3-aminophenoxy) phenyl] propane, 1,3-bis [4- (3-aminophenoxy) phenyl] propane, 2,2-bis [4- (3 -Aminophenoxy) phenyl] propane, 2,2-bis [4- (3-aminophenoxy) phenyl] -1,1,1,3,3,3-hexafluoropropane, bis [4- (3-aminophenoxy) ) Phenyl] ketone, bis [4- (3-aminophenoxy) phenyl] sulfide, bis [4- (3-aminophenoxy) phenyl] sulfone, 1,3-bis (3-aminophenoxy) benzene, and the like.
[0130]
Specific examples of diisocyanates include aliphatic diisocyanates such as methylene diisocyanate, ethylene diisocyanate, trimethylene diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, butene diisocyanate; cyclohexane-1,2- Examples thereof include alicyclic and aromatic diisocyanates such as diisocyanate and p-phenylenebis (isopropyl isocyanate).
[0131]
The ampholyte monomer is a compound in which two or more functional groups capable of reacting with each other are combined in one compound, such as hydroxy acid, amino acid, and the like. Glucholic acid, diglycolic acid, lactic acid, 3-hydroxybutyric acid P-hydroxybenzoic acid, m-hydroxybenzoic acid, p-hydroxymethylbenzoic acid, m-hydroxymethylbenzoic acid, p- (2-hydroxyethyl) benzoic acid, m- (2-hydroxyethyl) benzoic acid, etc. Can be mentioned.
[0132]
Specific examples of such polar segment F include polyamide, polypeptide, polyurea, polyimide, polyimidazole, polyurethane, polyester, polycarbonate, polyamide, polysiloxane, polystyrene, polybutadiene, polyisoprene, and styrene / diene copolymer. Examples include segments derived from coalesced polyacrylates and polyethers.
[0133]
The polar segment F is a polymer in which the bond structure of the monomer unit is symmetrical when viewed from the center of the monomer unit, contains an unsaturated hydrocarbon or a hetero atom, and is obtained by a condensation reaction, an ionic reaction or an addition reaction. A segment derived from either a polymer obtained by a condensation reaction, an ionic reaction or an addition reaction, a polymer obtained by a condensation reaction, an ionic reaction or an addition reaction of an ampholyte monomer It is preferable.
[0134]
The weight average molecular weight (Mw) of the polar segment F is not particularly limited, but is preferably in the range of 100 to 1,000,000, more preferably in the range of 200 to 500,000, still more preferably in the range of 300 to 300,000. It is in.
The polar segment F is usually 0.01 to 99.99% by weight, preferably 0.01 to 99% by weight, more preferably 0.1 to 95% by weight based on the olefin block copolymer (A-2). %, Particularly preferably in an amount of 0.1 to 90% by weight.
[0135]
The melt flow rate of the olefin block copolymer (A-2) represented by the general formula (II) is usually 0.01 to 200 g / 10 minutes, preferably 0.05 to 100 g / 10 minutes, more preferably. Is desirably 0.05 to 80 g / 10 min.
Examples of the olefin block copolymer (A-2) represented by the general formula (II) include the following.
[0136]
A copolymer in which PO is an ethylene / butene random copolymer segment (butene content: 10 mol%), g is an ester bond, and F is a terephthalic acid / ethylene glycol copolymer segment;
A copolymer in which PO is a propylene polymer segment, g is an ester bond, and F is a succinic acid / ethylene glycol copolymer segment;
Monomer such as a copolymer in which PO is an ethylene / propylene / DMDT random copolymer segment (propylene content: 28 mol%, DMDT content: 3 mol%), g is an ester bond, and F is a nylon 66 segment Block copolymers in which the unit structure is symmetric when viewed from the center of the monomer unit.
[0137]
These copolymers are characterized by forming a hydrophobic domain and a hydrophilic domain in the same polymer.
Moreover, it is also preferable that the bond g is an ether bond, an ester bond, an amide bond, an imide bond, or a urethane bond, and the segment containing a hetero atom including an alicyclic ring or an aromatic ring in the monomer unit in the polar segment F. Such alicyclic or aromatic ring-containing segments include the above alicyclic dicarboxylic acids, aromatic dicarboxylic acids, alicyclic diols, aromatic diols, alicyclic diamines, aromatic diamines, alicyclic diisocyanates, aromatic Group diisocyanate and the like.
[0138]
Examples of such olefin block copolymers include:
A block copolymer in which PO is an ethylene-butene copolymer segment (butene content: 10 mol%), g is an ester bond, and F is a hydroxybenzoic acid polymer segment;
PO is a propylene polymer segment, g is an ester bond, F is a hydroxycyclohexanecarboxylic acid polymer segment block copolymer, PO is an ethylene / octene copolymer segment (octene content: 10 mol%) A block copolymer in which g is an ether bond and F is a 5-hydroxybicycloheptanecarboxylic acid polymer segment.
[0139]
These copolymers are characterized by forming a hydrophobic domain and a hydrophilic domain in the same polymer.
Such an olefin block copolymer (A-2) represented by the above general formula (II) is, for example, a polyolefin having a functional group containing an oxygen atom, nitrogen atom, silicon atom or halogen atom at its terminal. It can be produced by reacting a polar polymer having a functional group capable of reacting with a functional group at the terminal, preferably at one terminal. Note that the functional group containing a halogen atom includes the halogen atom itself.
[0140]
The reaction is preferably performed in a state where the polyolefin and the polar polymer are melted, or in a state where at least a part of the polyolefin and / or at least a part of the polar polymer is dissolved in an organic solvent. As the organic solvent, the same organic solvent used for the production of the olefin block copolymer (A-1a) described above is used.
[0141]
The reaction is usually carried out at a temperature of 20 to 300 ° C., usually under a pressure of 0.1 to 10 MPa. The weight ratio of the olefin polymer and polar polymer to be subjected to the reaction is usually in the range of 1: 100 to 100: 1, preferably 1:10 to 10: 1.
For polyolefins having functional groups containing oxygen atoms, nitrogen atoms, silicon atoms or halogen atoms at the end, for example, replacing polyolefins having group 13 elements at the ends with functional groups containing oxygen atoms, nitrogen atoms, silicon atoms or halogen atoms Can be manufactured.
[0142]
Examples of the functional group containing an oxygen atom include a carbonyl halide group, a carboxyl group, a hydroxyl group, and an acid anhydride group. Examples of the functional group containing a nitrogen atom include an isocyanate group and an amino group, which contain a silicon atom. Examples of functional groups include silanol groups.
Polyolefin having a group 13 element bonded to the terminal can be produced, for example, by a method similar to the method exemplified as the method for producing the olefin block copolymer (A-1).
[0143]
The olefin block copolymer (A-2) in which the bonding group g is a urea bond is obtained by reacting, for example, a polyolefin having an isocyanate group at a terminal with a polar polymer having an amino group at a terminal, or a terminal. It can be produced by reacting a polyolefin having an amino group with a polar polymer having an isocyanate group at the terminal. The polyolefin having an isocyanate group at the end can be produced in the same manner as the production method of the olefin block copolymer (A-1a) in which h is an isocyanate group. The polyolefin having an amino group at the end is It can be produced in the same manner as in the production method of the olefin block copolymer (A-1a) in which h is an amino group. Examples of the polar polymer having an amino group at the terminal include polyamide, polypeptide, polyurea, polyimide, and polyimidazole. Examples of the polar polymer having an isocyanate group at the terminal include polyurethane and polyurea. These polar polymers may be obtained by subjecting a polar group-containing monomer to a condensation reaction, an ionic reaction or an addition reaction, and the end of the polar polymer having no amino group or isocyanate group at the end, It may be obtained by converting into an amino group or an isocyanate group in the same manner as described above.
[0144]
The olefin block copolymer (A-2) in which the linking group g is a silyl ether bond is obtained by reacting, for example, a polyolefin having a silanol group at the terminal and a polar polymer having a halogen at the terminal, or at the terminal. It can be produced by reacting a halogen-containing polyolefin with a polar polymer whose terminal is a silanol group. A polyolefin having a silanol group at the end can be produced in the same manner as the production method of the olefin block copolymer (A-1a) in which h is a silanol group. Can be produced in the same manner as in the production method of the olefin block copolymer (A-1a) in which is halogen. Examples of the polar polymer having halogen at the terminal include polyester, polycarbonate, and polyamide, and examples of the polar polymer having a silanol group at the terminal include polysiloxane. These polar polymers may be obtained by subjecting a polar group-containing monomer to a condensation reaction, an ionic reaction or an addition reaction, and the terminal of the polar polymer having no silanol group or h is halogen. In the same manner as described above, the terminal may be obtained by converting the terminal to a silanol group or halogen by the same method as the method for generating a silanol group or halogen.
[0145]
The olefin block copolymer (A-2) in which the bonding group g is a carbonyl bond is produced, for example, by reacting a polyolefin having a halogenated carbonyl group at a terminal with a polar polymer having a metal at a terminal. can do. Polyolefin having a halogenated carbonyl group at the end is halogenated at the end of the polyolefin having a terminal carboxyl group, prepared in the same manner as the method for producing the olefin block copolymer (A-1a) wherein h is a carboxyl group. It can be produced by converting to carbonyl. As a method for converting the terminal of a polyolefin having a carboxyl group at the terminal to a carbonyl halide, for example, a method of reacting a carboxyl group and thionyl chloride is a preferred example. The polar polymer having a metal at the terminal is preferably a polar polymer produced by living polymerization. Preferred metals include lithium and magnesium. The living polymer is preferably a polymer obtained by ionic reaction or addition reaction. Preferred examples of such living polymer include polystyrene, polybutadiene, polyisoprene, styrene-diene copolymer, polyacrylate, polysiloxane and the like.
[0146]
The olefin block copolymer (A-2) in which the linking group g is an ether bond is obtained by reacting a hydrogenated metal such as sodium halide with a polyolefin having a halogen at a terminal and a polar polymer having a hydroxyl group at a terminal. It can manufacture by making the polymer obtained by making it react. The polyolefin having a halogen at the terminal can be produced in the same manner as in the production method of the olefin block copolymer (A-1a) in which h is a halogen. Examples of the polar polymer having a hydroxyl group at the terminal include polyether, polyester, and polyurethane.
[0147]
The olefin block copolymer (A-2) in which the linking group g is an ester bond is prepared by reacting, for example, a polyolefin having a carboxyl group at the terminal with a polar polymer having a hydroxyl group at the terminal, or a hydroxyl group at the terminal. It can manufacture by making the polyolefin which has and react with the polar polymer which has a carboxyl group at the terminal. A polyolefin having a carboxyl group at the end can be produced, for example, in the same manner as the method for producing an olefin block copolymer (A-1a) in which h is a carboxyl group. It can be produced in the same manner as in the production method of the olefin block copolymer (A-1a) in which h is a hydroxyl group. Alternatively, it can be produced by adding a sodium hydroxide solution and a hydrogen peroxide solution to a polyolefin bonded with boron at one end and reacting at 40 to 50 ° C. for 3 to 5 hours. Examples of the polar polymer having a terminal hydroxyl group include polyether, polyester, and polyurethane, and examples of the polar polymer having a terminal carboxyl group include polyester, polyamide, polypeptide, and polyimidazole.
[0148]
The olefin block copolymer (A-2) in which the bonding group g is an amide bond is obtained by reacting, for example, a polyolefin having a carboxyl group at a terminal with a polar polymer having an amino group at a terminal, or a terminal. It can be produced by reacting a polyolefin having an amino group with a polar polymer having a carboxyl group at the terminal. The polyolefin having a carboxyl group at the end can be produced in the same manner as the method for producing the olefin block copolymer (A-1a) wherein h is a carboxyl group, and the polyolefin having an amino group at the end is the h Can be produced in the same manner as the production method of the olefin block copolymer (A-1a) in which is an amino group. Examples of the polar polymer having an amino group at the terminal include those described above, and examples of the polar polymer having a carboxyl group at the terminal include polyester, polyamide, polypeptide, and polyimidazole.
[0149]
The olefin block copolymer (A-2) in which the linking group g is an imide bond is obtained by reacting, for example, a polyolefin having an acid anhydride group at a terminal with a polar polymer having an amino group at a terminal, or a terminal. It can be produced by reacting a polyolefin having an amino group with a polar polymer having an acid anhydride group at the terminal. The polyolefin having an acid anhydride group at the end can be produced in the same manner as the production method of the olefin block copolymer (A-1a) in which h is an acid anhydride group. The polyolefin having an amino group at the end is The h can be produced in the same manner as the production method of the olefin block copolymer (A-1a) in which it is an amino group. Examples of the polar polymer having an amino group at the terminal include the same ones as described above, and examples of the polar polymer having an acid anhydride group at the terminal include polyimide.
[0150]
The olefin block copolymer (A-2) in which the bonding group g is a urethane bond is obtained by reacting, for example, a polyolefin having an isocyanate group at the terminal with a polar polymer having a hydroxyl group at the terminal, or a hydroxyl group at the terminal. It can be produced by reacting a polyolefin having a polar polymer with an isocyanate group at the terminal. The polyolefin having an isocyanate group at the end can be produced in the same manner as the method for producing the olefin block copolymer (A-1a) in which h is an isocyanate group. It can be manufactured in the same manner. Examples of the polar polymer having a hydroxyl group or an isocyanate group at the terminal include the same ones as described above.
[0151]
Olefin block copolymer ( A-3 )
The olefin block copolymer (A-3) according to the present invention is represented by the following general formula (III).
PO1-g1-F-g2-PO2      ... (III)
PO in the above general formula (III)1And PO2May be the same as or different from each other and have the same meaning as PO in formula (II).
[0152]
In the above general formula (III)1And g2May be the same as or different from each other and have the same meaning as g in formula (II).
G1And g2Is formed by the reaction of a polyolefin having a functional group containing an oxygen atom, a nitrogen atom, a silicon atom or a halogen atom at the end as described later, and a polar polymer having a functional group at both ends, and the polyolefin or polar polymer Some parts of the structure may be included.
[0153]
In the above general formula (III), F is a segment composed of hydrocarbon, or a segment containing unsaturated hydrocarbon or heteroatom, which is a polar segment obtained by condensation reaction, ionic reaction or addition reaction, Specifically, the same thing as the polar segment F in the said general formula (II) is mentioned.
In the olefin block copolymer (A-3) represented by the general formula (III), -g1-F-g2-May be derived from one compound. In this case, F is a segment made of hydrocarbon.
[0154]
-G like this1-F-g2Examples of-include those derived from diamines, diisocyanates, dicarboxylic acids, and dihydroxy compounds.
The polar segment F is usually from 0.01 to 99.99% by weight, preferably from 0.01 to 99% by weight, more preferably from 0.1 to 95% by weight, based on the olefinic block copolymer (A-3). %, Particularly preferably in an amount of 0.1 to 90% by weight.
[0155]
The melt flow rate of the olefin block copolymer (A-3) represented by the general formula (III) is usually 0.01 to 200 g / 10 minutes, preferably 0.05 to 100 g / 10 minutes, more preferably. Is desirably 0.05 to 80 g / 10 min.
As an example of such an olefin block copolymer (A-3),
PO1And PO2Is a polyethylene segment, g1And g2Is an ester bond and F is a polyethylene glycol segment,
PO1And PO2Is a polypropylene segment, g1And g2Is an ester bond, and F is a nylon-66 segment.
[0156]
These copolymers are characterized by forming a hydrophobic domain and a hydrophilic domain in the same polymer.
Such an olefin-based block copolymer (A-3) represented by the above general formula (III) includes, for example, a polyolefin having a functional group containing an oxygen atom, a nitrogen atom, a silicon atom, or a halogen atom at its terminal. It can be produced by reacting a polar polymer having functional groups or functional groups capable of reacting with halogen at both ends.
Note that the functional group containing a halogen atom includes the halogen atom itself.
[0157]
Examples of the polar polymer having the functional group at both ends include thermoplastic polyurethane, epoxy resin, polyamide, polyester, and polyvinyl alcohol.
The reaction is preferably performed in a state where the polyolefin and the polar polymer are melted, or in a state where at least a part of the polyolefin and / or at least a part of the polar polymer is dissolved in an organic solvent. As the organic solvent, the same organic solvent used for the production of the olefin block copolymer (A-1a) described above is used.
[0158]
The reaction is usually carried out at a temperature of 20 to 300 ° C., usually under a pressure of 0.1 to 10 MPa. The weight ratio of the polyolefin to be subjected to the reaction and the polar polymer is usually in the range of 1: 100 to 100: 1, preferably 1:10 to 10: 1.
Olefin block copolymer ( A-4 )
The olefin block copolymer (A-4) according to the present invention is represented by the following general formula (IV).
[0159]
POB-g-F (IV)
In the general formula (IV), POB represents a diblock segment (PO-fR-) derived from the olefin block copolymer (A-1) represented by the general formula (I).
In the general formula (IV), g represents an ester bond, an ether bond, an amide bond, an imide bond, a urethane bond, a urea bond, a silyl ether bond or a carbonyl bond.
[0160]
In addition, g is formed by the reaction of an olefin block copolymer (A-1) and a polar polymer having a functional group at the terminal as described later, and the olefin block copolymer (A-1) or Part of the structure of the polar polymer may be included.
In the general formula (IV), F represents a segment containing an unsaturated hydrocarbon or a heteroatom, and represents a polar segment obtained by a condensation reaction, an ionic reaction or an addition reaction. Specific examples of the polar segment F include those similar to the polar segment F in the general formula (II).
[0161]
The polar segment F is usually 0.01 to 99.99% by weight, preferably 0.01 to 99% by weight, more preferably 0.1 to 95% by weight based on the olefin block copolymer (A-4). %, Particularly preferably in an amount of 0.1 to 90% by weight.
The melt flow rate of the olefin block copolymer (A-4) represented by the general formula (IV) is usually 0.01 to 200 g / 10 minutes, preferably 0.05 to 100 g / 10 minutes, more preferably. Is desirably 0.05 to 80 g / 10 min.
[0162]
Examples of the olefin block copolymer (A-4) represented by the general formula (IV) include
PO is an ethylene / butene random copolymer segment (butene content: 30 mol%), f is an ether bond, R is a methyl methacrylate polymer segment, g is an ester bond, F is terephthalic acid, A block copolymer which is an ethylene glycol random copolymer segment;
PO is an ethylene / propylene / DMDT random copolymer segment (propylene: 28 mol%, DMDT: 3 mol%), f is an ether bond, R is a styrene polymer segment, and g is an ester bond. , And F are nylon 6 segment block copolymers.
[0163]
These copolymers are characterized by forming a hydrophobic domain and a hydrophilic domain in the same polymer.
The olefin block copolymer (A-4) represented by the general formula (IV) is composed of the olefin block copolymer (A-1) and the copolymer (A-1). It is produced by reacting a polar polymer having a functional group capable of reacting with the terminal functional group h at the terminal, preferably at one terminal.
[0164]
The reaction is carried out in a state where the olefin block copolymer (A-1) and the polar polymer are melted, or in a state where at least a part of the olefin polymer and at least a part of the polar polymer are dissolved in an organic solvent. Preferably it is done. As the organic solvent, the same organic solvent used for the production of the olefin block copolymer (A-1a) described above is used.
[0165]
The reaction is usually carried out at a temperature of 20 to 300 ° C., usually under a pressure of 0.1 to 10 MPa. The weight ratio of the olefin block copolymer (A-1) to be subjected to the reaction and the polar polymer is usually in the range of 1: 100 to 100: 1, preferably 1:10 to 10: 1.
The olefin block copolymer (A-4) in which the linking group g is an ether bond includes, for example, an olefin block copolymer (A-1) in which h is halogen and a polar polymer having a hydroxyl group at the terminal. It can be produced by reacting with a polymer obtained by reacting a metal hydride such as sodium halide. Examples of the polar polymer having a hydroxyl group at the terminal include the same as described above.
[0166]
The olefin block copolymer (A-4) in which the linking group g is an ester bond includes, for example, an olefin block copolymer (A-1) in which h is a carboxyl group, and a polar polymer having a hydroxyl group at the terminal. Or an olefin-based block copolymer (A-1) in which h is a hydroxyl group and a polar polymer having a carboxyl group at the terminal are reacted. Examples of the polar polymer having a hydroxyl group at the terminal and the polar polymer having a carboxyl group at the terminal are the same as described above.
[0167]
The olefin block copolymer (A-4) in which the linking group g is an amide bond includes, for example, an olefin block copolymer (A-1) in which h is a carboxyl group and a polar polymer having an amino group at the terminal. It can be produced by reacting a polymer or by reacting an olefin block copolymer (A-1) in which h is an amino group with a polar polymer having a carboxyl group at the terminal. Examples of the polar polymer having an amino group at the terminal and the polar polymer having a carboxyl group at the terminal are the same as described above.
[0168]
The olefin block copolymer (A-4) in which the bonding group g is an imide bond is, for example, an olefin block copolymer (A-1) in which h is an acid anhydride group and a polar group having an amino group at the terminal. It can be produced by reacting a polymer or reacting an olefin block copolymer (A-1) in which h is an amino group with a polar polymer having an acid anhydride group at the terminal. Examples of the polar polymer having an amino group at the terminal and the polar polymer having an acid anhydride group at the terminal are the same as described above.
[0169]
The olefin block copolymer (A-4) in which the bonding group g is a urethane bond includes, for example, an olefin block copolymer (A-1) in which h is an isocyanate group and a polar polymer having a hydroxyl group at the terminal. Or an olefinic block copolymer (A-1) in which h is a hydroxyl group and a polar polymer having an isocyanate group at the terminal are reacted. Examples of the polar polymer having a hydroxyl group at the terminal or the polar polymer having an isocyanate group include those described above.
[0170]
The olefin block copolymer (A-4) in which the bonding group g is a urea bond includes, for example, an olefin block copolymer (A-1) in which h is an isocyanate group, and a polar polymer having an amino group at the terminal. It can be produced by reacting a polymer or by reacting an olefin block copolymer (A-1) in which h is an amino group with a polar polymer having an isocyanate group at the terminal. Examples of the polar polymer having an amino group at the terminal or the polar polymer having an isocyanate group at the terminal are the same as described above.
[0171]
The olefin block copolymer (A-4) in which the bonding group g is a silyl ether bond includes, for example, an olefin block copolymer (A-1) in which h is a silanol group, and a polar polymer having a halogen at the terminal. It can be produced by reacting a polymer or by reacting an olefin block copolymer (A-1) in which h is halogen and a polar polymer having a silanol group at the terminal. Examples of the polar polymer having a halogen at the terminal or the polar polymer having a silanol group at the terminal are the same as described above.
[0172]
The olefin block copolymer (A-4) in which the linking group g is a carbonyl bond includes, for example, a polymer obtained by converting an olefin block copolymer (A-1) in which h is a carboxyl group into a carbonyl halide, It can be produced by reacting with a polar polymer having a metal at the terminal. A preferred example of the method for converting the terminal end of the polymer to which a carboxyl group has been added into a carbonyl halide is to react the carboxyl group with thionyl chloride. Examples of the polar polymer at the terminal include the same as described above.
[0173]
Olefin block copolymer ( A-5 )
The olefin block copolymer (A-5) according to the present invention is represented by the following general formula (V).
POB1-g1-F-g2-POB2      ... (V)
In the general formula (V), POB1And POB2May be the same as or different from each other, and represents a diblock segment (PO-fR-) derived from the olefin block copolymer (A-1) represented by the general formula (I).
[0174]
In the above general formula (V)1And g2May be the same or different from each other and each represents an ester bond, an ether bond, an amide bond, an imide bond, a urethane bond, a urea bond, a silyl ether bond or a carbonyl bond.
G1And g2Is formed by the reaction of an olefinic block copolymer (A-1) as described later and a polar polymer having functional groups at both ends, and the olefinic block copolymer (A-1) or the above Some of the polar polymer structure may be included.
[0175]
In the general formula (V), F is a segment composed of a hydrocarbon, or a segment containing an unsaturated hydrocarbon or a hetero atom, which is a polar segment obtained by a condensation reaction, an ionic reaction or an addition reaction. Specifically, the same thing as the polar segment F in the said general formula (II) is mentioned.
The polar segment F is usually 0.01 to 99.99% by weight, preferably 0.01 to 99% by weight, more preferably 0.1 to 95% by weight, particularly preferably based on the olefinic block copolymer. It is desirable to be included in an amount of 0.1 to 90% by weight.
[0176]
The melt flow rate of the olefin block copolymer (A-5) represented by the general formula (V) is usually 0.01 to 200 g / 10 minutes, preferably 0.05 to 100 g / 10 minutes, more preferably. Is desirably 0.05 to 80 g / 10 min.
Examples of the olefin block copolymer (A-5) represented by the general formula (V) include POB.1Is a diblock segment composed of an ethylene / propylene random copolymer segment (propylene content: 20 mol%), an ether bond, and a methyl methacrylate polymer segment, and g1Is an ester bond, F is an adipic acid-hexamethylenediamine copolymer segment, g2Is ester bond, POB2Is a diblock segment composed of an ethylene / butene random copolymer segment (butene content: 10 mol%), an ether bond, and a styrene copolymer segment.
[0177]
These copolymers are characterized by forming a hydrophobic segment and a hydrophilic segment in the same polymer.
In the olefin block copolymer (A-5) represented by the general formula (V), -g1-F-g2-May be derived from one compound. In this case, F is a segment made of hydrocarbon.
[0178]
-G like this1-F-g2Examples of-include those derived from diamines, diisocyanates, dicarboxylic acids, and dihydroxy compounds.
Examples of such an olefin block copolymer (A-5) include POB1And POB2As a segment, PO is a propylene / ethylene copolymer segment (ethylene content: 5 mol%), f is an ether bond, R is a polyethylene glycol polymer segment, -g1-F-g2Examples thereof include block copolymers in which-is a segment derived from diisocyanate.
[0179]
The olefin block copolymer (A-5) represented by the general formula (V) is composed of an olefin block copolymer (A-1) and a terminal function of the copolymer (A-1). It is produced by reacting a polar polymer having functional groups capable of reacting with the group h at both ends.
Examples of the polar polymer having a functional group capable of reacting with the terminal functional group h of the olefin block copolymer (A-1) at both ends include thermoplastic polyurethane, epoxy resin, polyamide, polyester, and polyvinyl alcohol. .
[0180]
At this time, the terminal functional group h of the olefin block copolymer (A-1) is reacted with both ends of the polar polymer. The reaction is carried out in the state where the olefin block copolymer (A-1) and the polar polymer are melted, or at least a part of the olefin block copolymer (A-1) and / or at least a part of the polymer. It is preferable to carry out in a state where the polar polymer is dissolved in an organic solvent. As the organic solvent, the same organic solvent used for the production of the olefin block copolymer (A-1a) described above is used.
[0181]
The reaction is usually carried out at a temperature of 20 to 300 ° C., usually under a pressure of 0.1 to 10 MPa. The weight ratio of the polar polymer to the reaction and the olefinic block copolymer (A-1) is usually in the range of 1: 100 to 100: 1, preferably 1:10 to 10: 1.
Olefin block copolymer ( A-6 )
The olefin block copolymer (A-6) according to the present invention is represented by the following general formula (VI).
[0182]
(POBi-gi-)k-G (VI)
Where POBiMay be the same as or different from each other, and the diblock segment (PO-fR-) derived from the olefin block copolymer (A-1) represented by the above general formula (I) or the above general The diblock segment (PO-gF-) induced | guided | derived from the olefin type block copolymer (A-2) represented by Formula (II) is shown.
[0183]
giMay be the same or different from each other and each represents an ester bond, an ether bond, an amide bond, an imide bond, a urethane bond, a urea bond, a silyl ether bond or a carbonyl bond.
GiIs formed by the reaction of an olefinic block copolymer (A-1) or olefinic block copolymer (A-2) as described later with a polyfunctional compound or polyfunctional polymer. A part of the structure of the copolymer (A-1), the olefinic block copolymer (A-2), the polyfunctional compound or the polyfunctional polymer may be contained.
[0184]
G represents a polyvalent group containing an unsaturated hydrocarbon or a hetero atom. Examples of such a polyvalent group include a group derived from a polyfunctional compound and a group derived from a polyfunctional polymer. Specific examples of the polyfunctional compound and polyfunctional polymer include the following compounds or polymers.
Examples of the polyfunctional compound include amic acid, diacid, polyacid, monoethylenically unsaturated compound, diol, polyol, polyoxyalkylene diol, polyoxyalkylene polyol, diamine, polyamine, polyfunctional isocyanate, acrylic Examples thereof include polyfunctional compounds.
[0185]
Examples of polyamines and polythiols include hydrazine, ethylenediamine, propylenediamine, 1,4-butanediamine, pentamethylenediamine, hexamethylenediamine, heptamethylenediamine, octamethylenediamine, nonamethylenediamine, decamethylenediamine, undecamethylenediamine, Aliphatic polyamines such as dodecamethylenediamine, tetradecamethylenediamine, hexadecamethylenediamine, 1-amino-2,2-bis (aminomethyl) butane, tetraaminomethane, diethylenetriamine, triethylenetetramine; norbornenediamine, 1,4 -Cycloaliphatic polyamines such as diaminocyclohexane, 1,3,5-triaminocyclohexane, isophoronediamine; Polyamines; basic amino acids such as lysine and ornithine or esters thereof; polyamines such as those in which monoamino compounds such as cystamine are bonded by a disulfide bond and derivatives thereof; 1,2-ethanedithiol, 1,3-propanedithiol, Aliphatic polythiols such as 1,4-butanedithiol, 1,6-hexanedithiol, and pentaerythritol; Cycloaliphatic polyols such as cyclohexanedithiol; Aromatic polythiols such as xylylenedithiol, benzenedithiol, and toluenedithiol; Trimethylol Propane tris (thioglycolate), trimethylolpropane tris (3-mercaptopropionate), pentaerythritol tetrakis (thioglycolate), pentaerythritol tetrakis (3-mercaptopropionate) G) Esters such as polythiol.
[0186]
Polyfunctional isocyanate compounds include tolylene diisocyanate (including various mixtures of isomers), diphenylmethane diisocyanate (including various mixtures of isomers), 3,3'-dimethyl-4,4'-biphenylene diisocyanate, 1 , 4-phenylene diisocyanate, xylylene diisocyanate, tetramethyl xylylene diisocyanate, naphthylene diisocyanate, dicyclohexylmethane-4,4'-diisocyanate, isophorone diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, hydrogenated xylylene diisocyanate, 1,4-cyclohexyl diisocyanate, Diisocyanates such as 1-methyl-2,4-diisocyanato-cyclohexane, 2,4,4-trimethyl-1,6-diisocyanato-hexane; 4,4 ′, 4 ″ -triphenylmethane triisocyanate, tris (4- F Niruisoshianato) thiophosphate such as triisocyanates; the isocyanates urethane-modified products of an isocyanurate-modified products, carbodiimide-modified products, biuret-modified products, crude tolylene diisocyanate, and the like polymethylene polyphenyl isocyanate.
[0187]
Examples of acrylic polyfunctional compounds include 1,3-butylene glycol diacrylate, 1,5-pentanediol diacrylate, neopentyl glycol diacrylate, 1,6-hexanediol diacrylate, diethylene glycol diacrylate, and triethylene glycol. Diacrylate, tetraethylene glycol diacrylate, polyethylene glycol diacrylate, polypropylene glycol diacrylate, N, N'-methylenebisacrylamide, pentaerythritol triacrylate, trimethylolpropane triacrylate, tetramethylolmethane tetraacrylate, 1,4-butane Examples thereof include diol diacrylate.
[0188]
Examples of the polyfunctional polymer include polymers having a plurality of functional groups at the terminals and side chains. Specifically, ethylene-vinyl acetate copolymer (EVA), ethylene-vinyl alcohol copolymer (EVOH), acrylate polymers such as poly-N-vinylacetamide, polyacrylamide, poly-N-vinylformamide, etc. And amide polymers. The molecular weight of these polyfunctional polymers is usually in the range of 200 to 500,000, preferably 500 to 100,000.
[0189]
i represents an integer of 1 to 5, preferably 1 or 2.
k represents an integer of 2 to 500, preferably 2 to 10.
The melt flow rate of the olefin block copolymer (A-6) represented by the general formula (VI) is usually 0.01 to 200 g / 10 minutes, preferably 0.05 to 100 g / 10 minutes, more preferably. Is desirably 0.05 to 80 g / 10 min.
[0190]
Examples of the olefin block copolymer (A-6) represented by the general formula (VI) include POB.iAs the segment, PO is an ethylene / butene random copolymer segment (butene content: 6 mol%), g is an amide bond, and F is a polymer derived from an ethylene / vinyl alcohol random copolymer. A block copolymer having a structure to which an ethylene / butene random copolymer is grafted may be mentioned.
[0191]
The olefin block copolymer (A-6) represented by the general formula (VI) is composed of at least one olefin block copolymer (A-1) and at least one olefin block copolymer. Reaction of polymer (A-2) with polyfunctional compound or polyfunctional polymer, or at least two types of olefin block copolymer (A-1) with polyfunctional compound or polyfunctional It can be obtained by reacting with a polymer or by reacting at least two olefinic block copolymers (A-2) with a polyfunctional compound or polyfunctional polymer.
[0192]
The reaction is carried out in the state where the olefin block copolymer and the polyfunctional compound or polyfunctional polymer are melted, or at least a part of the olefin polymer block copolymer and / or at least a part of the polyfunctional It is preferable to carry out in a state where the functional compound or the polyfunctional polymer is dissolved in an organic solvent. As the organic solvent, the same organic solvent used for the production of the olefin block copolymer (A-1a) described above is used.
[0193]
The reaction is usually carried out at a temperature of 20 to 300 ° C., usually under a pressure of 0.1 to 10 MPa. The weight ratio of the olefin polymer block copolymer to be subjected to the reaction and the polyfunctional compound or polyfunctional polymer is usually 1: 100 to 100: 1, preferably 1:10 to 10: 1. It is a range.
Use etc.
The olefin block copolymer according to the present invention can contain additives used for thermoplastic resins, fillers, core materials, and polymers at any ratio, and can also be subjected to secondary modification such as crosslinking and foaming. May be.
[0194]
Thermoplastic resins include crystalline thermoplastic resins such as polyolefin, polyamide, polyester and polyacetal; non-crystalline thermoplastic resins such as polystyrene, acrylonitrile / butadiene / styrene copolymer (ABS), polycarbonate, polyphenylene oxide and polyacrylate Is used. Polyvinyl chloride is also preferably used.
[0195]
Specific examples of the polyolefin include ethylene polymers, propylene polymers, butene polymers, 4-methyl-1-pentene polymers, 3-methyl-1-butene polymers, hexene polymers, and the like. Is mentioned. Among these, an ethylene polymer, a propylene polymer, and a 4-methyl-1-pentene polymer are preferable. In the case of an ethylene polymer, an ethylene / polar group-containing vinyl copolymer is preferable.
[0196]
Specific examples of the polyester include aromatic polyesters such as polyethylene terephthalate, polyethylene naphthalate, and polybutylene terephthalate; polycaprolactone, polyhydroxybutyrate, and the like. Among these, polyethylene terephthalate is particularly preferable.
Specific examples of the polyamide include aliphatic polyamides such as nylon-6, nylon-66, nylon-10, nylon-12, and nylon-46, and aromatic polyamides produced from aromatic dicarboxylic acids and aliphatic diamines. Can be mentioned. Among these, nylon-6 is particularly preferable.
[0197]
Specific examples of the polyacetal include polyformaldehyde (polyoxymethylene), polyacetaldehyde, polypropionaldehyde, polybutyraldehyde and the like. Among these, polyformaldehyde is particularly preferable.
The polystyrene may be a homopolymer of styrene, or a binary copolymer of styrene and acrylonitrile, methyl methacrylate, or α-methylstyrene.
[0198]
The ABS includes a structural unit derived from acrylonitrile in an amount of 20 to 35 mol%, a structural unit derived from butadiene in an amount of 20 to 30 mol%, and a structural unit derived from styrene. Is preferably used in an amount of 40 to 60 mol%.
Examples of the polycarbonate include bis (4-hydroxyphenyl) methane, 1,1-bis (4-hydroxyphenyl) ethane, 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane, and 2,2-bis (4-hydroxyphenyl). And polymers obtained from butane and the like. Of these, polycarbonate obtained from 2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane is particularly preferred.
[0199]
As the polyphenylene oxide, poly (2,6-dimethyl-1,4-phenylene oxide) is preferably used.
As the polyacrylate, polymethyl methacrylate or polybutyl acrylate is preferably used.
The above thermoplastic resins may be used alone or in combination of two or more.
[0200]
The olefin block copolymer according to the present invention further includes a crosslinking agent, a filler, a crosslinking accelerator, a crosslinking aid, a softening agent, a tackifier, an antiaging agent, a foaming agent, a processing aid in addition to the thermoplastic resin. Agents, adhesion promoters, inorganic fillers, organic fillers, crystal nucleating agents, heat stabilizers, weathering stabilizers, antistatic agents, colorants, lubricants, flame retardants, blooming inhibitors and the like.
[0201]
Cross-linking agent
Examples of the crosslinking agent include sulfur, sulfur compounds and organic peroxides. Organic peroxides having a one-minute half-life temperature of 130 to 200 ° C. are preferred. Specifically, dicumyl peroxide, di-t-butyl peroxide, di-t-butylperoxy-3,3,5- Trimethylcyclohexane, t-butylcumyl peroxide, di-t-amyl peroxide, t-butyl hydroperoxide, 2,5-dimethyl-2,5-di- (t-butylperoxy) -hexane and the like are preferable. In addition, when using an organic peroxide as a crosslinking agent, it is preferable to use a crosslinking aid in combination.
[0202]
Among the various crosslinking agents as described above, it is preferable to use sulfur or a sulfur-based compound, particularly sulfur, because a crosslinked product having excellent characteristics can be obtained, but the organic peroxide is particularly excellent in crosslinking efficiency. More preferred.
Cross-linking accelerator
Specific examples of the crosslinking accelerator include N-cyclohexyl-2-benzothiazole sulfenamide (CBZ), N-oxydiethylene-2-benzothiazole sulfenamide, N, N-diisopropyl-2-benzothiazole sulfen Amide, 2-mercaptobenzothiazole, 2- (2,4-dinitrophenyl) mercaptobenzothiazole and the like are used.
[0203]
Crosslinking aid
The crosslinking aid is used for organic peroxide crosslinking. Specifically, the crosslinking aid is sulfur; quinone dioxime series such as sulfur; p-quinonedioxime, p, p′-dibenzoylquinonedioxime, etc. Compounds; and polyfunctional monomers such as (meth) acrylate compounds such as trimethylolpropane triacrylate and polyethylene glycol dimethacrylate; allylic compounds such as diallyl phthalate and triallyl cyanurate; N, N′-m-phenylenebis Maleimide compounds such as maleimide; and divinylbenzene.
[0204]
Softener
As softeners, softeners conventionally blended in rubber are widely used. Specifically, petroleum softeners such as process oil, lubricating oil, paraffin, liquid paraffin, petroleum asphalt, and petroleum jelly; coal tar, coal Coal tar softeners such as tar pitch; fatty oil softeners such as castor oil, linseed oil, rapeseed oil and coconut oil; tall oil; sub; waxes such as beeswax, carnauba wax and lanolin; ricinoleic acid, palmitic acid Fatty acids and fatty acid salts such as barium stearate, calcium stearate and zinc laurate; synthetic polymer materials such as petroleum resins, atactic polypropylene and coumarone indene resins. Of these, petroleum softeners are preferably used, and process oil is particularly preferably used.
[0205]
Blowing agent
As the foaming agent, foaming agents generally used for foam molding of rubber can be widely used. Specifically, sodium bicarbonate, sodium carbonate, ammonium bicarbonate, ammonium carbonate, ammonium nitrite, etc. Inorganic blowing agents, nitroso compounds such as N, N'-dimethyl-N, N'-dinitrosoterephthalamide, N, N'-dinitrosopentamethylenetetramine, azodicarbonamide, azobisisobutyronitrile, azocyclohexylnitrile , Azo compounds such as azodiaminobenzene, barium azodicarboxylate, sulfonyl hydrazides such as benzenesulfonyl hydrazide, toluenesulfonyl hydrazide, p, p'-oxybis (benzenesulfonyl hydrazide), diphenylsulfone-3,3'-disulfonyl hydrazide Compound, calcium azide, 4,4-di And azide compounds such as phenyldisulfonyl azide and p-toluenesulfuronyl azide. Of these, nitroso compounds, azo compounds, and azide compounds are preferred.
[0206]
Foaming aid
Further, a foaming aid can be used together with the foaming agent. When the foaming aid is used in combination, there are effects such as a reduction in the decomposition temperature of the foaming agent, acceleration of decomposition, and uniformization of bubbles. Examples of such foaming aids include organic acids such as salicylic acid, phthalic acid, stearic acid, and oxalic acid, urea, and derivatives thereof.
[0207]
Processing aid
Examples of the processing aid include acids such as ricinoleic acid, stearic acid, palmitic acid and lauric acid, and salts of these higher fatty acids such as barium stearate, zinc stearate, calcium stearate or esters.
Adhesion imparting agent
The adhesion-imparting agent improves the adhesion between the crosslinked product and a decorative layer such as a coating film. For example, an organotin compound, a tertiary amine compound, a hydroxyl group-containing (co) polymer, a metal hydroxide Etc.
[0208]
Inorganic filler
Inorganic fillers include silica, diatomaceous earth, alumina, titanium oxide, magnesium oxide, pumice powder, pumice balloon, aluminum hydroxide, magnesium hydroxide, basic magnesium carbonate, dolomite, calcium sulfate, calcium titanate, barium sulfate, sulfurous acid Calcium, talc, clay, mica, asbestos, glass fiber, glass flake, glass beads, calcium silicate, montmorillonite, bentonite, graphite, aluminum powder, molybdenum sulfide and the like can be mentioned.
[0209]
Of these, laminar compounds are preferred, and clay minerals that swell and cleave with respect to the dispersion medium are particularly preferred. Such clay minerals are generally of a type having a two-layer structure having an octahedral layer with a central metal of aluminum, magnesium, etc. on the upper part of a tetrahedral layer of silica, and a tetrahedral layer of silica comprising aluminum, magnesium, etc. It is classified into a type having a three-layer structure in which an octahedral layer made of a central metal is narrowed from both sides. Examples of the former two-layer structure type include kaolinite group and antigolite group. Examples of the latter three-layer structure type include smectite group, vermiculite group, mica group, etc. depending on the number of interlayer cations. Can do.
[0210]
More specifically, these clay minerals include kaolinite, dickite, nacrite, halloysite, antigolite, chrysotile, pyrophyllite, montmorillonite, beidellite, nontronite, saponite, sauconite, stevensite, hectorite, tetra Examples include silicic mica, sodium teniolite, muscovite, margarite, talc, vermiculite, phlogopite, xanthophyllite, chlorite.
[0211]
In addition, clay minerals treated with organic substances (hereinafter sometimes referred to as organic modified clay minerals) can also be used as inorganic layered compounds (in addition, regarding clay minerals treated with organic substances, Asakura Shoten, “Clay of See Encyclopedia).
Among the above clay minerals, the smectite group, vermiculite group and mica group are preferable, and the smectite group is more preferable from the viewpoint of swelling or cleavage. Examples of the smectite group include montmorillonite, beidellite, nontronite, saponite, soconite, stevensite, and hectorite.
[0212]
Examples of the dispersion medium for swelling or cleaving the inorganic layered compound include water, methanol, ethanol, propanol, isopropanol, ethylene glycol, diethylene glycol and other alcohols, dimethylformamide, dimethyl sulfoxide, acetone and the like in the case of natural swelling clay minerals. Alcohols such as water and methanol are more preferable.
[0213]
In the case of organically modified clay minerals, aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene and xylene, ethers such as ethyl ether and tetrahydrofuran, ketones such as acetone, methyl ethyl ketone and methyl isobutyl ketone, n-pentane, and n-hexane , Aliphatic hydrocarbons such as n-octane, halogenated hydrocarbons such as chlorobenzene, carbon tetrachloride, chloroform, dichloromethane, 1,2-dichloroethane, perchloroethylene, ethyl acetate, methyl methacrylate (MMA), Examples include dioctyl phthalate (DOP), dimethylformamide, dimethyl sulfoxide, methyl cellosolve, and silicone oil.
[0214]
Crystal nucleating agent
As the crystal nucleating agent, various conventionally known nucleating agents are used without particular limitation. Examples of the crystal nucleating agent include the following aromatic phosphate ester salts, benzylidene sorbitol, aromatic carboxylic acid, and rosin nucleating agent.
Examples of the aromatic phosphate ester salt include compounds represented by the following formula (A).
[0215]
[Formula 4]
Figure 0004526731
[0216]
(Wherein R1Represents an oxygen atom, a sulfur atom or a hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, R2And RThreeRepresents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, R2And RThreeMay be the same or different, R2R, RThreeEach other or R2And RThreeMay be combined to form a ring, M represents a 1-3 valent metal atom, and n is an integer of 1-3. )
Specific examples of the compound represented by the formula (A) include sodium-2,2′-methylene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate, sodium-2,2′-ethylidene- Bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate, lithium-2,2'-methylene-bis- (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate, lithium-2,2'-ethylidene -Bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate, sodium-2,2'-ethylidene-bis (4-i-propyl-6-t-butylphenyl) phosphate, lithium-2,2 ' -Methylene-bis (4-methyl-6-t-butylphenyl) phosphate, lithium-2,2'-methylene-bis (4-ethyl-6-t-butylphenyl) phosphate, calcium-bis [2, 2'-thiobis (4-methyl-6-t-butylphenyl) phosphate], calcium-bis [2,2'-thiobis (4-ethyl-6-t-butylphenyl) phosphate Acid], calcium-bis [2,2'-thiobis- (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate], magnesium-bis [2,2'-thiobis (4,6-di-t-butyl) Phenyl) phosphate], magnesium-bis [2,2'-thiobis- (4-t-octylphenyl) phosphate], sodium-2,2'-butylidene-bis (4,6-di-methylphenyl) phosphate Fate, sodium-2,2'-butylidene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate, sodium-2,2'-t-octylmethylene-bis (4,6-di-methylphenyl) Phosphate, sodium-2,2'-t-octylmethylene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate, calcium-bis- (2,2'-methylene-bis (4,6-di) -t-butylphenyl) phosphate), magnesium-bis [2,2'-methylene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate], barium-bis [2,2 ' -Methylene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate], sodium-2,2'-methylene-bis (4-methyl-6-t-butylphenyl) phosphate, sodium-2,2 '-Methylene-bis (4-ethyl-6-t-butylphenyl) phosphate, sodium (4,4'-dimethyl-5,6'-di-t-butyl-2,2'-biphenyl) phosphate, Calcium-bis [(4,4'-dimethyl-6,6'-di-t-butyl-2,2'-biphenyl) phosphate], sodium-2,2'-ethylidene-bis (4-m-butyl -6-t-butylphenyl) phosphate, sodium-2,2'-methylene-bis (4,6-di-methylphenyl) phosphate, sodium-2,2'-methylene-bis (4,6-di) -Ethylphenyl) phosphate, potassium-2,2'-ethylidene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate, calcium-bis [2,2'-ethylidene-bis (4,6-di-) -t-Butylphenyl) Sulfate], magnesium-bis [2,2'-ethylidene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate], barium-bis [2,2'-ethylidene-bis (4,6-di-) t-butylphenyl) phosphate], aluminum-tris [2,2'-methylene-bis (4,6-di-t-butylfell) phosphate] and aluminum-tris [2,2'-ethylidene-bis (4 , 6-di-t-butylphenyl) phosphate] and mixtures of two or more thereof. Sodium-2,2′-methylene-bis (4,6-di-t-butylphenyl) phosphate is particularly preferable.
[0217]
Examples of the aromatic phosphate ester salt include compounds represented by the following formula (B).
[0218]
[Chemical formula 5]
Figure 0004526731
[0219]
(Wherein RFourRepresents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, M represents a 1 to 3 valent metal atom, and n is an integer of 1 to 3. )
Specific examples of the compound represented by the formula (B) include sodium-bis (4-t-butylphenyl) phosphate, sodium-bis (4-methylphenyl) phosphate, sodium-bis (4-ethylphenyl). ) Phosphate, sodium-bis (4-i-propylphenyl) phosphate, sodium-bis (4-t-octylphenyl) phosphate, potassium-bis (4-t-butylphenyl) phosphate, calcium-bis ( 4-t-butylphenyl) phosphate, magnesium-bis (4-t-butylphenyl) phosphate, lithium-bis (4-t-butylphenyl) phosphate, aluminum-bis (4-t-butylphenyl) phosphate Fate and a mixture of two or more thereof can be exemplified. Sodium-bis (4-t-butylphenyl) phosphate is particularly preferable.
[0220]
Examples of benzylidene sorbitol include compounds represented by the following formula (C).
[0221]
[Chemical 6]
Figure 0004526731
[0222]
(Wherein RFiveMay be the same or different and each represents a hydrogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 10 carbon atoms, and m and n are each an integer of 0 to 5. Specific examples of the compound represented by the formula (C) include 1,3,2,4-dibenzylidene sorbitol, 1,3-benzylidene-2,4-p-methylbenzylidene sorbitol, and 1,3-benzylidene. -2,4-p-ethylbenzylidene sorbitol, 1,3-p-methylbenzylidene-2,4-benzylidene sorbitol, 1,3-p-ethylbenzylidene-2,4-benzylidene sorbitol, 1,3-p-methyl Benzylidene-2,4-p-ethylbenzylidene sorbitol, 1,3-p-ethylbenzylidene-2,4-p-methylbenzylidene sorbitol, 1,3,2,4-di (p-methylbenzylidene) sorbitol, 1, 3,2,4-di (p-ethylbenzylidene) sorbitol, 1,3,2,4-di (pn-propylbenzylidene) sorbitol, 1,3,2,4-di (pi-propylbenzylidene) sorbitol, 1 , 3,2,4-Di (pn-butylbenzylidene) sorbitol, 1,3,2,4-di (ps-butylbenzylidene) Sorbitol, 1,3,2,4-di (pt-butylbenzylidene) sorbitol, 1,3,2,4-di (2 ', 4'-dimethylbenzylidene) sorbitol, 1,3,2,4-di ( p-methoxybenzylidene) sorbitol, 1,3,2,4-di (p-ethoxybenzylidene) sorbitol, 1,3-benzylidene-2-4-p-chlorobenzylidenesorbitol, 1,3-p-chlorobenzylidene-2 , 4-Benzylidenesorbitol, 1,3-p-chlorobenzylidene-2,4-p-methylbenzylidenesorbitol, 1,3-p-chlorobenzylidene-2,4-p-ethylbenzylidenesorbitol, 1,3-p- Methylbenzylidene-2,4-p-chlorobenzylidenesorbitol, 1,3-p-ethylbenzylidene-2,4-p-chlorobenzylidenesorbitol and 1,3,2,4-di (p-chlorbenzylidene) sorbitol and these A mixture of two or more of the above, in particular 1,3,2,4-dibenzylidenesorbitol, 1,3,2,4-di (p-methylbenzylidene) sorbitol, 1,3,2,4-di (p-ethylbenzylidene) sorbitol, 1,3-p-chlorobenzylidene-2,4-p-methyl Preferred are benzylidene sorbitol, 1,3,2,4-di (p-chlorobenzylidene) sorbitol and mixtures of two or more thereof.
[0223]
Among the benzylidene sorbitols as described above, preferred examples include compounds represented by the following formula (D).
[0224]
[Chemical 7]
Figure 0004526731
[0225]
(Wherein RFiveMay be the same or different from each other and each represents a methyl group or an ethyl group. )
Examples of the aromatic carboxylic acid include aluminum hydroxydipara t-butylbenzoate represented by the following formula (E).
[0226]
[Chemical 8]
Figure 0004526731
[0227]
Examples of the rosin crystal nucleating agent include a metal salt of rosin acid, and the metal salt of rosin acid refers to a reaction product of rosin acid and a metal compound. As rosin acid, natural rosin such as gum rosin, tall oil rosin and wood rosin; various modifications such as disproportionated rosin, hydrogenated rosin, dehydrogenated rosin, polymerized rosin, α, β-ethylenically unsaturated carboxylic acid modified rosin Examples of rosin; purified natural rosin, modified rosin and the like. Examples of the unsaturated carboxylic acid used in the preparation of the α, β-ethylenically unsaturated carboxylic acid-modified rosin include maleic acid, maleic anhydride, fumaric acid, itaconic acid, itaconic anhydride, citraconic acid, and acrylic acid. And methacrylic acid. Among these, at least one rosin acid selected from the group consisting of natural rosin, modified rosin, purified natural rosin, and purified modified rosin is preferable. Here, the rosin acid includes a plurality of resin acids selected from pimaric acid, sandaracopimalic acid, parastrinic acid, isopimaric acid, abietic acid, dehydroabietic acid, neoabietic acid, dihydropimaric acid, dihydroabietic acid, tetrahydroabietic acid, and the like. Contains.
[0228]
Examples of the metal compound that reacts with the rosin acid to form a metal salt include compounds having a metal element such as sodium, potassium, magnesium, and the like, and forming a salt with the rosin acid. Specific examples include the metal chlorides, nitrates, acetates, sulfates, carbonates, oxides and hydroxides.
Examples of other crystal nucleating agents include high melting point polymers, metal salts of aromatic carboxylic acids and aliphatic carboxylic acids, inorganic compounds, and the like.
[0229]
Examples of the high melting point polymer include polyvinylcycloalkanes such as polyvinylcyclohexane and polyvinylcyclopentane, poly-3-methyl-1-pentene, poly-3-methyl-1-butene, and polyalkenylsilane.
Examples of the metal salt of aromatic carboxylic acid or aliphatic carboxylic acid include aluminum benzoate, aluminum p-t-butylbenzoate, sodium adipate, sodium thiophenecarboxylate, and sodium pyrolecarboxylate.
[0230]
Molding method
The olefin block copolymer according to the present invention can be produced by calendar molding, extrusion molding, injection molding, blow molding, press molding, stamping molding or the like.
It can be formed into an extrusion, a sheet or a film (unstretched).
[0231]
The stretched film is obtained by stretching an extruded sheet or an extruded film (unstretched) as described above, for example, by a tenter method (longitudinal and transverse stretching or transverse and longitudinal stretching), a simultaneous biaxial stretching method, or a uniaxial stretching method. An inflation film can also be produced from the olefin block copolymer according to the present invention.
Filaments can be made, for example, by extruding the molten composition through a spinneret. Further, it may be prepared by a melt blown method.
[0232]
The injection-molded body can be produced by adopting known conditions using a conventionally known injection molding apparatus and injection-molding the composition into various shapes. The injection-molded article comprising the composition according to the present invention is hardly charged and has excellent rigidity, heat resistance, impact resistance, surface gloss, chemical resistance, abrasion resistance, and the like. It can be widely used for exterior materials, home appliance housings, containers and the like.
[0233]
The blow-molded product can be manufactured by adopting known conditions using a conventionally known blow molding apparatus.
Also, in injection blow molding, the above composition is injected into a parison mold at a resin temperature of 100 ° C. to 300 ° C. to form a parison, and then the parison is held in a mold having a desired shape, and then air is blown into the mold. A hollow molded body can be manufactured by wearing on.
[0234]
An example of the press-molded body is a mold stamping molded body.
Application
The olefin block copolymer according to the present invention can be used for various applications, for example, as follows.
(1) Film and sheet
The film and sheet made of the olefin block copolymer according to the present invention are excellent in any of flexibility, transparency, adhesiveness, antifogging property, heat resistance, and separability.
(2) Laminate comprising at least one layer comprising an olefin block copolymer
For example, separation films such as agricultural films, wrapping films, shrink films, protective films, plasma component separation membranes, water selective pervaporation membranes, selective separation membranes such as ion exchange membranes, battery separators, and optical separation membranes.
(3) Microcapsules, PTP packaging, chemical valves, drug delivery systems.
(4) Reformer
When used as a modifier for resins, it has reforming effects such as impact resistance, fluidity, paintability, crystallinity, adhesion, and transparency.
[0235]
When used as a rubber modifier, it has a modification effect such as weather resistance, heat resistance, adhesion, and oil resistance.
As rubber, natural rubber (NR), isoprene rubber (IR), butadiene rubber (BR), styrene-butadiene rubber (SBR), chloroprene rubber (CR), acrylonitrile-butadiene rubber (NBR), butyl rubber (IIR), ethylene・ Propylene rubber (EPM, EPDM), chlorosulfonated polyethylene (CSM), acrylic rubber (ACM, ANM, etc.), epichlorohydrin rubber (CO, ECO, etc.), silicone rubber (Q), fluorine rubber (FKM, etc.) ), Etc .; thermoplastic rubbers such as styrene, olefin, urethane, ester, amide, and vinyl chloride.
[0236]
Lubricating oil-soluble modifiers such as gasoline engine oil, diesel engine oil, marine engine oil, gear oil, machine oil, metalworking oil, motor oil, machine oil, spindle oil, insulating oil, etc. It can be used as a viscosity modifier and a freezing point depressant.
When used as a wax modifier, there are modification effects such as adhesion, fluidity and strength. As waxes, mineral waxes such as montan wax, peat wax, ozokerite / ceresin wax, petroleum wax, polyethylene, Fischer-Tropsch wax, chemically modified hydrocarbon wax, synthetic wax such as substituted amide wax, plant wax, animal wax, etc. Is mentioned.
[0237]
When used as a modifying agent for cement, there are modifying effects such as moldability and strength.
As cement, hydraulic cement such as lime, gypsum, magnesia cement, Roman cement, natural cement, Portland cement, alumina cement, high sulfate slag cement, hydraulic cement, acid resistant cement, fire resistant cement, water glass cement, dental There are special cements such as industrial cements.
(5) Viscosity modifier, moldability improver
Inks such as letterpress printing ink, flat printing ink, flexographic ink, gravure ink, oil-based paint, fiber derivative paint, synthetic resin paint, water-based seizure paint, powdery water-based paint, viscosity modifier for ink and paint such as lacquer, molding Used as a property improver.
(6) Building materials and civil engineering materials
For example, flooring, floor tiles, floor sheets, sound insulation sheets, heat insulation panels, vibration proofing materials, decorative sheets, baseboards, asphalt modifiers, gaskets / sealing materials, roofing sheets, waterproof sheets, etc. Resin, building materials and civil engineering moldings.
(7) Automotive interior and exterior materials and gasoline tanks
The automotive interior / exterior material and gasoline tank comprising the olefin block copolymer according to the present invention are excellent in rigidity, impact resistance, oil resistance and heat resistance.
(8) Electricity, electronic parts, etc.
Electrical insulation materials; Electronic parts processing equipment; Magnetic recording media, binders for magnetic recording media, sealing materials for electrical circuits, materials for household appliances, containers for microwave ovens, microwave oven films, polymer electrolyte substrates Materials, conductive alloy base materials, etc. Connector, socket, resistor, relay case switch coil bobbin, condenser, variable capacitor case, optical pickup, optical connector, oscillator, various terminal boards, transformer, plug, printed wiring board, tuner, speaker, microphone, headphones, small motor, Electric / electronic parts such as magnetic head base, power module, housing, semiconductor, liquid crystal display parts, FDD carriage, FDD chassis, HDD parts, motor brush holder, parabolic antenna, computer related parts; VTR parts, TV parts, Iron, hair dryer, rice cooker parts, microwave oven parts, acoustic parts, audio equipment parts such as audio / laser discs / compact discs, lighting parts, refrigerator parts, air conditioner parts, Thailand Lighter parts, home, a typical example of which is the word processor parts, office electric appliances parts, office computer-related parts, telephone-related parts, facsimile-related parts, copying machine-related parts, electromagnetic shielding material, speaker cone material, the speaker vibration element, or the like.
(9) Aqueous emulsion
The aqueous emulsion containing the olefin block copolymer according to the present invention can be an adhesive for polyolefin having excellent heat sealability.
(10) Paint base
The solvent dispersion containing the olefin block copolymer according to the present invention is excellent in dispersion stability with respect to the solvent, and exhibits good adhesion when bonding a metal or a polar resin and a polyolefin.
(11) Medical and sanitary materials
Non-woven fabrics, non-woven fabric laminates, electrets, medical tubes, medical containers, infusion bags, prefilled syringes, syringes and other medical supplies, medical materials, artificial organs, artificial muscles, filtration membranes, food hygiene and health supplies; retort bags , Freshness-keeping film, etc.
(12) Miscellaneous goods
Stationery such as desk mats, cutting mats, rulers, pen barrels, grips and caps, grips such as scissors and cutters, magnetic sheets, pen cases, paper folders, binders, label seals, tapes, whiteboards, etc .: clothing, curtains, Sheets, carpets, doormats, bath mats, buckets, hoses, bags, planters, air conditioner and exhaust fan filters, dishes, trays, cups, lunch boxes, coffee siphon funnels, glasses frames, containers, storage cases, hangers, ropes, Daily necessities such as laundry nets: Shoes, goggles, skis, rackets, balls, tents, underwater glasses, foot fins, fishing rods, cooler boxes, leisure sheets, sports nets and other sports equipment: blocks, cards, etc. Toys: kerosene cans Drums, detergent and shampoo bottles, containers and the like; signboard, pylon, plastic chain: display such as such.
(13) Filler modifier
The olefin block copolymer according to the present invention can be suitably used for applications such as a filler dispersibility improving material and an additive for preparing a filler with improved dispersibility.
(14) Compatibilizer
The olefin block copolymer according to the present invention can be used as a compatibilizing agent. When the olefin block copolymer according to the present invention is used, polyolefin and a thermoplastic resin containing a polar group can be mixed at an arbitrary ratio.
Since the olefin block copolymer according to the present invention has a polyolefin segment and a functional segment, components that were originally incompatible can be mixed, and an olefin block copolymer is not used. Compared to the case, the elongation at break can be remarkably improved.
[0238]
【The invention's effect】
Since the olefin block copolymer according to the present invention comprises a polyolefin segment and a functional segment, both the polyolefin and the polar polymer have excellent affinity.
[0239]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although this invention is demonstrated further more concretely based on an Example, this invention is not limited to these Examples.
[0240]
[Example 1]
Preparation of end-aminated ethylene / octene random copolymer / hydroxyethyl acrylate diblock copolymer
[Pre-activation of catalyst]
(N-t-Butylamide) (tetramethyl-η)Five-Cyclopentadienyl) dimethylsilane titanium dichloride was weighed so that the titanium atom was 0.023 mmol, and a toluene solution of triphenylmethyltetrakispentafluorophenylborate was added thereto so that the boron atom was 0.69 mmol. . An appropriate amount of toluene was added thereto to make a total amount of 50 ml, and a catalyst solution having a titanium concentration of 0.00046 mmol / ml was prepared.
[0241]
[Olefin polymerization]
750 ml of purified heptane and 50 ml of purified 1-octene were charged into a 2 liter stainless steel autoclave sufficiently purged with nitrogen, and the system was replaced with ethylene. Next, the system was heated to 60 ° C., 0.375 mmol of triisobutylaluminum and 0.00075 mmol of the preactivated catalyst prepared as described above were added in terms of titanium atoms. Thereafter, ethylene was introduced to initiate polymerization at a total pressure of 0.9 MPa. Thereafter, only ethylene was supplied. Since a rapid increase in temperature was observed during the polymerization, the operation of stopping the ethylene supply and waiting for the temperature to drop to 70 ° C. was performed twice. The polymerization was carried out for 6 minutes at a total pressure in the range of 0.5 to 0.9 MPa and a temperature in the range of 70 to 85 ° C.
[0242]
When a predetermined time had elapsed, isopropanol (IPA) was added to stop the reaction.
After depressurization, the polymer solution was taken out, transferred into 4 liters of methanol, and sufficiently stirred. The solid portion was collected by filtration, washed with methanol, and dried at 120 ° C. and 0.067 MPa (500 mmHg) for 12 hours under a nitrogen flow.
[0243]
The polymer obtained as described above was 47.5 g, and the activity was 630 kg / mmol-Zr · h. As a result of IR analysis of this polymer, the octene content was 18.6 mol%, and an unsaturated bond was present at the end of the polymer. In addition, this polymer (ethylene-octene random copolymer (EOR)) had an intrinsic viscosity of 1.49 dl / g and Mw of 115,700.
[0244]
[Hydroboration]
In a dry box filled with argon, 20 g of EOR having an unsaturated bond at the end suspended in 100 ml of degassed dry tetrahydrofuran (THF) was placed in a glass flask equipped with a magnetic stir bar, and 9-borabicyclo [3.3. 1] 2.8 ml of a solution of nonane (9-BBN) in THF (0.5 M) was added. The slurry was stirred for 5 hours at 55 ° C. in a dry box, filtered, washed with degassed dry IPA, and dried under reduced pressure to obtain an ethylene / octene random copolymer (EOR-B) having boron at the terminal. It was.
[0245]
[Acrylic acid-2-hydroxyethyl polymerization]
Put 18 g of EOR-B into a sealed flask, add 16.8 g of dry 2-hydroxyethyl acrylate (HEA) and 80 ml of THF to suspend, then start the reaction by blowing 1.9 ml of dry oxygen. did. Subsequently, the mixture was stirred at room temperature for 17 minutes, filtered, washed with degassed dry IPA, dried under reduced pressure, and terminally boronated EOR-O-polyacrylic acid-2-hydroxyethyl diblock copolymer (EOR-O -PHEA-B) was obtained.
[0246]
[Terminal functionalization]
To 15 g of the diblock copolymer (EOR-O-PHEA-B), 50 ml of heptane was added at room temperature, and 5 ml of pyridine was added at 70 ° C. Next, 30 g of carbon tetrabromide was added at 40 ° C., and then 18 ml of a 0.2M bromine benzene solution was added at 25 ° C. and stirred until no heat was generated. After the reaction, the mixture was put into 1 liter of methanol, filtered and washed with methanol to collect a polymer. 50 ml of dimethylformamide (DMF) and 0.75 mmol of sodium azide were added to the obtained polymer and reacted at 80 ° C. for 4 hours. After the reaction, the mixture was allowed to cool and poured into 1 liter of methanol, filtered and washed with methanol to collect the polymer. 50 ml of THF and 0.75 mmol of triphenylphosphine were added to the obtained polymer and reacted at room temperature for 6 hours. After the reaction, 10 ml of acetic acid, 10 ml of water and a catalytic amount of trifluoroacetic acid were added and refluxed for 24 hours, followed by washing with water and vacuum drying.
[0247]
It was confirmed by IR that the terminal of the obtained copolymer was converted to an amino group. Moreover, the weight average molecular weight (Mw) of the PHEA part calculated by the following formula:2) Was 480.
Mw2= Mw1・ (W2-W1) / W1
In the above formula
Mw1: Mw of EOR section
Mw2: Mw of PHEA
W1: Weight of EOR-B used for HEA polymerization
W2: Yield of diblock copolymer
Respectively.
[0248]
Adhesion of EOR-O-PHEA with terminal amination
A film was prepared as described below from EOR-O-PHEA (modified diblock copolymer) having an aminated terminal, and the adhesion strength to polyethylene terephthalate (PET) was measured as follows.
[Production of film]
A 0.1 mm thick aluminum sheet, a Teflon (R) sheet, and a 100 μm thick aluminum sheet having a 15 cm × 15 cm square cut in the center are laid in this order on the press plate, and this center (the cut part) is placed. A 3.3 g sample was placed. Next, a Teflon (R) sheet, an aluminum sheet, and a press plate were further stacked in this order.
[0249]
The sample sandwiched between the press plates was put in a hot press at 150 ° C., pre-heated for about 7 minutes, and then pressurized (4.9 MPa (50 kg / cm) to remove bubbles in the sample.2-G)) Depressurization operation was repeated several times. Next, 9.8 MPa (100 kg / cm2-G), and heated under pressure for 2 minutes. After depressurization, the press plate is taken out from the press machine and transferred to another press machine in which the crimping part is kept at 0 ° C., and 9.8 MPa (100 kg / cm2-G) was pressurized and cooled for 4 minutes, then depressurized, and a sample was taken out. A portion of the obtained film (modified diblock copolymer film) having a uniform thickness of about 120 to 130 μm was used for measuring the adhesive strength to PET.
[0250]
[Measurement of adhesive strength to PET]
The modified diblock copolymer film is sandwiched between two 15 cm square PET films (thickness 200 μm), and the PET film and the modified diblock copolymer film are bonded together under the same pressing conditions as in the above “Production of film”. It was. The obtained laminate was cut into strips having a width of 15 mm, the adhesive interface between the PET film and the modified diblock copolymer film was peeled in the 180 ° direction, and the peel strength at 23 ° C. was measured. Peel strength is 800 g / cm2It was excellent in adhesiveness.
[0251]
[Reference example 1]
  Preparation of ethylene / hexene random copolymer / polyethylene glycol diblock copolymer
  [Preparation of solid catalyst]
  After 3.0 g of silica dried for 10 hours at 250 ° C. was suspended in 50 ml of toluene, it was cooled to 0 ° C. Thereafter, 17.8 ml of a toluene solution of methylaluminoxane (Al = 1.29 mmol / ml) was added dropwise over 30 minutes. At this time, the temperature in the system was kept at 0 ° C. Then, it was made to react at 0 degreeC for 30 minutes, then, it heated up to 95 degreeC over 30 minutes, and was made to react at the temperature for 4 hours. Thereafter, the temperature was lowered to 60 ° C., and the supernatant was removed by a decantation method.
[0252]
The solid component thus obtained was washed twice with toluene and then resuspended in 50 ml of toluene. To this system, 11.1 ml of a toluene solution of bis (1-n-butyl-3-methylcyclopentadienyl) zirconium dichloride (Zr = 0.0103 mmol / ml) was added dropwise at 20 ° C. over 30 minutes. Next, the temperature was raised to 80 ° C., and the reaction was performed at that temperature for 2 hours. Thereafter, the supernatant was removed and washed twice with hexane to obtain a solid catalyst containing 2.3 mg of zirconium per 1 g.
[0253]
[Preparation of prepolymerization catalyst]
4 g of the solid catalyst obtained above was resuspended in 400 ml of hexane. To this system, 5.0 ml of a decane solution of triisobutylaluminum (1 mmol / ml) and 0.36 g of 1-hexene were added, and ethylene was prepolymerized at 35 ° C. for 2 hours. After removing the supernatant, it was washed with hexane three times to obtain a prepolymerized catalyst containing 2.2 mg of zirconium per 1 g of the solid catalyst and prepolymerized with 3 g of polyethylene.
[0254]
[Olefin polymerization]
A stainless steel autoclave with an internal volume of 2 liters that was sufficiently purged with nitrogen was charged with 1 liter of purified hexane and 40 ml of purified 1-hexene, and the system was replaced with ethylene. Next, the system was heated to 60 ° C., 1.5 mmol of triisobutylaluminum and 0.24 mg of the prepolymerized catalyst prepared as described above were added in terms of zirconium atom. Thereafter, ethylene was introduced to initiate polymerization at a total pressure of 0.9 MPa. Thereafter, only ethylene was supplied, and polymerization was carried out at a total pressure of 0.9 MPa and 80 ° C. for 1.5 hours.
[0255]
After completion of the polymerization, the polymer solution was filtered, and the obtained solid part was dried at 80 ° C. overnight to obtain 200 g of a polymer. The activity per zirconium atom was 77 kg / mmol-Zr. As a result of IR analysis of the obtained polymer, the 1-hexene content was 2.5 mol%, and an unsaturated bond was present at the end of the polymer. The density of the polymer (ethylene / 1-hexene copolymer, P (Et / Hex)) is 0.925 g / cm.ThreeMw measured by GPC was 144,000, and Mw / Mn was 2.2.
[0256]
[Conversion of terminal of ethylene / 1-hexene copolymer]
In a dry box filled with argon, 20 g of the ethylene / 1-hexene copolymer having an unsaturated bond at the terminal suspended in 100 ml of degassed dry THF was placed in a glass flask equipped with a magnetic stir bar. -2.2 ml of a solution of BBN in THF (0.5 M) was added. The slurry was stirred in a dry box at 55 ° C. for 5 hours, filtered, washed with degassed dry IPA, and dried under reduced pressure.
[0257]
10 g of the resulting copolymer was added to 25 ml of degassed dry THF. To this was added 0.2 g NaOH and 0.3 ml methanol dissolved in 1 ml water at room temperature under a nitrogen atmosphere. Then 0.8 ml of 30% H2O2Was added dropwise at 0 ° C. This was reacted at 40 ° C. for 6 hours, and then the reaction solution was poured into 2 liters of methanol to precipitate a polymer. The obtained copolymer was refluxed with 100 ml of methanol for 2 hours, and then dried under reduced pressure at 50 ° C. for 8 hours. From the IR analysis, it was confirmed that the terminal of the copolymer was modified with a hydroxyl group and no unsaturated bond was present.
[0258]
To 8 g of the ethylene / 1-hexene copolymer having a hydroxyl group at the terminal (P (Et / Hex) -OH) obtained as described above, 150 ml of toluene and 0.25 mmol of potassium permanganate were added, After reacting at 2 ° C. for 2 hours, the reaction solution was poured into 2 liters of methanol to precipitate a polymer. The obtained copolymer was washed with methanol and then dried under reduced pressure at 50 ° C. for 8 hours. It was confirmed by IR that the terminal hydroxyl group of the copolymer was converted to a carboxyl group.
[0259]
[Coupling reaction with polar segment]
15 g of the ethylene / 1-hexene copolymer having a carboxyl group at the terminal obtained as described above, 100 ml of N-methylpyrrolidone, 50 g of polyethylene glycol (PEG, Mv = 100,000) manufactured by Aldrich, and a catalytic amount Of titanic acid tetra-n-butyl ester and butylhydroxytin oxide were added and reacted at 200 ° C. for 48 hours. After the reaction, the reaction solution was allowed to cool and poured into 2 liters of methanol. The polymer obtained was refluxed with 100 ml of methanol for 2 hours and then dried under reduced pressure at 50 ° C. for 8 hours.
[0260]
  It was confirmed by NMR that the obtained polymer had a structure in which an ethylene / 1-hexene copolymer segment and a PEG segment were bonded via an ester bond.
  Higher order structure of ethylene / 1-hexene random copolymer / polyethylene glycol diblock copolymer
  Reference example 1A press sheet of 8 cm × 8 cm (thickness 1 mm) was prepared at 150 ° C. by the same method as shown in Example 1 using the diblock copolymer obtained in 1. When the surface of this press sheet was dyed with ruthenic acid and then observed with a scanning microscope, a pseudo-mosaic structure with an average cord length of 0.1 μm was observed.
[0261]
[Reference example 2]
  Preparation of polypropylene / polymethylmethacrylate / nylon-6 block copolymer
  [Preparation of catalyst solution]
  Methylaluminoxane and diphenylsilylenebis (2,7-dimethyl-4-isopropylindenyl) zirconium dichloride are mixed in toluene at a ratio of zirconium concentration of 0.00011 mmol / liter and a molar ratio of aluminum to zirconium of 350 (necessary) Depending on the conditions, an appropriate amount of toluene was added), and the mixture was stirred for 15 minutes for preactivation treatment to prepare a catalyst solution.
[0262]
[polymerization]
400 ml of purified toluene was charged into a glass reactor having an internal volume of 500 ml sufficiently purged with nitrogen, and propylene was circulated at a rate of 100 liters per hour, and kept at 45 ° C. for 10 minutes with stirring at 600 rpm. Next, 19.4 mg of triisobutylaluminum in terms of aluminum atom was charged. Furthermore, 0.36 mg of the catalyst solution was charged in terms of zirconium atom, and the temperature was raised to 50 ° C. After carrying out the polymerization at 50 ° C. and normal pressure for 20 minutes, a small amount of IPA was added to terminate the polymerization. After completion of the polymerization, the reaction solution was poured into 2 liters of dilute hydrochloric acid in methanol to precipitate the polymer. The precipitated polymer was washed twice with methanol, and the obtained polymer was dried at 80 ° C. under reduced pressure overnight. The obtained polypropylene was 21.8 g, and the catalytic activity was 16.4 kg / mmol-Zr · h. The melting point (Tm) measured by DSC was 149.1 ° C., and the Mw measured by GPC was 106,000. As a result of IR analysis, it was confirmed that an unsaturated bond was present at the terminal.
[0263]
[Hydroboration]
In a dry box filled with argon, a suspension obtained by suspending 20 g of polypropylene having an unsaturated bond at the terminal with 100 ml of degassed dry THF was placed in a glass flask equipped with a magnetic stirrer, and 9-BBN. Of THF solution (0.5M) was added. This slurry was stirred at 55 ° C. for 5 hours in a dry box and then filtered. The obtained solid content was degassed and dried, washed with IPA, and dried under reduced pressure. B) was obtained.
[0264]
[Methyl methacrylate polymerization]
16 g of the above PP-B was put into a sealed flask, and 11.5 g of dry methyl methacrylate (MMA) and 80 ml of THF were added and suspended, and then the reaction was started by blowing 1.6 ml of dry oxygen. Subsequently, the mixture was stirred at room temperature for 4 hours, filtered under a nitrogen atmosphere, washed with degassed dry IPA, and dried under reduced pressure. 7.5 g of the resulting polymer was added to 25 ml of degassed dry THF. To this was added 0.2 g NaOH and 0.3 ml methanol dissolved in 1 ml water at room temperature under a nitrogen atmosphere. Then 0.8 ml of 30% H2O2Was added dropwise at 0 ° C. This was reacted at 40 ° C. for 6 hours, and then the reaction solution was poured into 2 liters of methanol to precipitate a polymer. The obtained polymer was refluxed with 100 ml of methanol for 2 hours, extracted and fractionated with acetone and heptane over 24 hours, and the insoluble component was dried under reduced pressure at 50 ° C. for 8 hours to obtain PP-O-polymethacrylic acid. A methyl diblock copolymer (PP-O-PMMA) was obtained. From IR analysis, it was confirmed that the polymer terminal had a hydroxyl group.
[0265]
Further, the weight average molecular weight (Mw) of the PMMA part calculated by the following formula:2) Was 10,000.
Mw2= Mw1・ (W2-W1) / W1
In the above formula
Mw1: PP part Mw,
Mw2: Mw of PMMA part
W1: Weight of PP-B used for MMA polymerization
W2: Yield of diblock copolymer
Respectively.
[0266]
[Synthesis of nylon-6]
Under a nitrogen stream, a mixture of 50 g of ε-caprolactam and 2.0 g of 50% ε-aminocaproic acid aqueous solution was heated at 280 ° C. for 40 minutes, then cooled to room temperature and washed with water. Mw of the obtained polymer (nylon-6) was 2,000.
[Coupling reaction]
PP-O-PMMA diblock copolymer having a hydroxyl group at the terminal 30 g of N-methylpyrrolidone 150 ml and nylon-6 0.5 g, and catalytic amounts of tetra-n-butyl titanate and butylhydroxytin oxide And reacted at 200 ° C. for 72 hours. After the reaction, the reaction solution was poured into 2 liters of methanol, and the obtained polymer was refluxed with 100 ml of methanol for 2 hours, and then dried under reduced pressure at 50 ° C. for 8 hours.
[0267]
It was confirmed by NMR that the obtained polymer had a structure in which a PMMA segment and a nylon-6 segment were bonded via an ester bond.
Polypropylene / Polymethylmethacrylate / Nylon - Physical properties and paintability of 6-block copolymer
A press sheet having a thickness of 1 mm was produced at 240 ° C. in the same manner as in Example 1.
[0268]
Using the press sheet, the flexural modulus (FM) was measured at 23 ° C. and a crosshead speed of 10 mm / min according to ASTM D790. The FM of the block copolymer was 2500 MPa.
The paintability was evaluated by preparing a sample obtained by applying the following paint to the press sheet as described below and then performing a cross-cut test. Note that the surface of the press sheet was wiped with a cloth impregnated with isopropanol before coating with the following paint.
(A) A two-component urethane resin paint (trade name: R-271, manufactured by Nippon Bee Chemical Co., Ltd.) was applied with an air gun so that the dry film thickness was 60 μm. Baking was performed at 100 ° C. for 30 minutes.
(B) A melamine resin-based paint (trade name; Flexen # 105, manufactured by Nippon Bee Chemical Co., Ltd.) was applied with an air gun so that the dry film thickness was 60 μm. Baking was performed at 120 ° C. for 30 minutes.
[0269]
In the cross cut test, in accordance with the cross cut test method described in JIS K 5400, a test piece having a cross cut is prepared on the coated press sheet as described above, and cello tape (R) (trade name: CT-18) , Manufactured by Nichiban Co., Ltd.) on a test piece, it was quickly pulled in the direction of 90 ° to be peeled off, and the number of grids on which the coating film remained was counted as an index of adhesion. When the above block copolymer was used, the number of grids peeled off was 0.
[0270]
[Reference example 3]
  Preparation of propylene / ethylene / butene random copolymer / polytetramethylene glycol / propylene / ethylene / butene random copolymer block copolymer
  [Preparation of catalyst solution]
  Methylaluminoxane and dimethylsilylenebis (indenyl) zirconium dichloride are mixed in toluene at a ratio where the zirconium concentration is 0.00011 mmol / liter and the molar ratio of aluminum to zirconium is 350 (adding an appropriate amount of toluene as necessary). Then, the catalyst solution was prepared by stirring for 15 minutes and performing a preactivation treatment.
[0271]
[polymerization]
750 ml of purified heptane was charged into a 2 liter stainless steel autoclave thoroughly purged with nitrogen, and the system was replaced with propylene. Next, the system was brought to 40 ° C., and 0.263 mmol of triisobutylaluminum and 0.00050 mmol of the preactivated catalyst prepared as described above were added in terms of zirconium atom.
[0272]
The temperature of the propylene gas was increased while switching to a mixed gas consisting of 91.3 mol% propylene, 1.2 mol% ethylene, and 7.5 mol% butene. Polymerization was started when the total pressure became 0.8 MPa and the temperature reached 70 ° C., and the polymerization was carried out for 30 minutes while maintaining this pressure and temperature. After 30 minutes, the supply of the mixed gas was stopped to complete the polymerization reaction. After depressurization and cooling, the slurry was taken out, and the solid part was collected by filtration, and dried under reduced pressure at 80 ° C. and 0.067 MPa (500 mmHg) for 12 hours under nitrogen flow.
[0273]
As described above, 43.7 g of a polymer was obtained. Mw measured by GPC was 30,000, Mw / Mn was 2.2, and as a result of IR analysis, ethylene content was 3 mol%, butene content was 3 mol%, It was found that an unsaturated bond was present.
[Conversion of polymer ends]
In a dry box filled with argon, 8.7 g of a propylene / ethylene / butene random copolymer having an unsaturated bond at the terminal suspended in 100 ml of degassed dry THF was placed in a glass flask equipped with a magnetic stirrer. Then, 4.6 ml of 9-BBN in THF (0.5 M) was added. This slurry was stirred in a dry box at 55 ° C. for 5 hours and then filtered, washed with degassed dry IPA and dried under reduced pressure, thereby propylene / ethylene / butene random copolymer having a terminal boron (PEBR-B). Got.
[0274]
2.1 g of the resulting copolymer was added to 25 ml of degassed dry THF. To this was added 0.2 g NaOH and 0.3 ml methanol dissolved in 1 ml water at room temperature under a nitrogen atmosphere. Then 0.8 ml of 30% H2O2Was added dropwise at 0 ° C. After making this react at 40 degreeC for 6 hours, the reaction liquid was thrown into 2 liters of methanol, and the copolymer was deposited. The obtained copolymer was refluxed with 100 ml of methanol for 2 hours, and then dried under reduced pressure at 50 ° C. for 8 hours. To the obtained copolymer, 50 ml of toluene, 0.35 mmol of ethanolamine, and a catalytic amount of sulfuric acid were added and reacted at 100 ° C. for 12 hours. 1 liter of methanol was added to the reaction solution, the solid part was filtered off, washed twice with methanol, and dried at 50 ° C. for 8 hours.
[0275]
Next, 50 ml of a 10% hydrochloric acid methanol solution was added to the polymer and reacted at 30 ° C. for 1 hour, and the solid portion was collected by filtration with a glass filter. The obtained copolymer was washed with acetone and dried under reduced pressure at 50 ° C. for 8 hours. 75 ml of anhydrous tetralin was added to the obtained copolymer and heated to 180 ° C., and maintained at the same temperature for 24 hours while supplying phosgene at a rate of 5 g per hour. After the reaction, the copolymer was separated by filtration and washed with acetone. It was confirmed by IR that the terminal of the copolymer was modified with an isocyanate group.
[0276]
[Coupling reaction]
18 g of propylene / ethylene / butene random copolymer having an isocyanate group at the terminal obtained as described above was added to 40 g of chlorobenzene, 160 ml of o-dichlorobenzene, polytetramethylene glycol (PTMG; Mn = 2) manufactured by Aldrich under a nitrogen atmosphere. , 900) 1.75 g was added and refluxed for 8 hours. Subsequently, it cooled to room temperature and thrown into 2 liters of methanol, and the polymer was deposited. The obtained polymer was refluxed with 100 ml of methanol for 2 hours and then dried under reduced pressure at 50 ° C. for 8 hours.
[0277]
NMR confirms that the resulting polymer is an ABA block copolymer (PEBR-PTMG-PEBR) having a structure in which a propylene / ethylene / butene random copolymer segment and a PTMG segment are bonded via a urethane bond. did.
Block copolymer ( PEBR PTMG PEBR ) Physical properties
A press sheet having a thickness of 1 mm was produced at 200 ° C. in the same manner as in Example 1.
[0278]
Using the press sheet, the flexural modulus (FM) was measured at 23 ° C. and a crosshead speed of 10 mm / min according to ASTM D790. The FM of the block copolymer (PEBR-PTMG-PEBR) was 1,200 MPa. Furthermore, the haze value was measured with a digital turbidity meter “NDH-20D” manufactured by Nippon Denshoku Industries Co., Ltd. using the press sheet. The haze value was 25%.
[0279]
[Reference example 4]
  Preparation of polypropylene / polybutyl acrylate block copolymer
  [Preparation of catalyst solution]
  Methylaluminoxane and dimethylsilylenebis (indenyl) zirconium dichloride are mixed in toluene at a ratio where the zirconium concentration is 0.00011 mmol / liter and the molar ratio of aluminum to zirconium is 350 (adding an appropriate amount of toluene as necessary). Then, the catalyst solution was prepared by stirring for 15 minutes and performing a preactivation treatment.
[0280]
[polymerization]
750 ml of purified heptane was charged into a 2 liter stainless steel autoclave thoroughly purged with nitrogen, and the system was replaced with propylene. Next, the system was heated to 40 ° C., and 0.263 mmol of triisobutylaluminum and 0.00050 mmol of the catalyst solution were added in terms of zirconium atoms. Thereafter, the temperature was raised while being pressurized with propylene. When the total pressure became 0.7 MPa and the temperature reached 75 ° C., the polymerization was started, and the polymerization was carried out for 40 minutes while maintaining this pressure and temperature. After 30 minutes, the supply of propylene was stopped to complete the polymerization reaction. After depressurization and cooling, the slurry was taken out, and the solid part was collected by filtration, and dried under reduced pressure at 80 ° C. and 0.067 MPa (500 mmHg) for 12 hours under nitrogen flow.
[0281]
The polypropylene obtained as described above was 37.0 g, and the Mw measured by GPC was 32,000. As a result of IR analysis, it was confirmed that an unsaturated bond was present at the terminal.
[Hydroboration]
In a dry box filled with argon, a suspension obtained by suspending 9.3 g of polypropylene having an unsaturated bond at the terminal with 100 ml of degassed dry THF was placed in a glass flask equipped with a magnetic stir bar. -4.6 ml of a solution of BBN in THF (0.5 M) was added. This slurry was stirred at 55 ° C. for 5 hours in a dry box, filtered, washed with degassed dry IPA, and dried under reduced pressure to obtain polypropylene having a terminal boron (PP-B).
[0282]
[Butyl acrylate polymerization]
22 g of the above PP-B was placed in a sealed flask, 66.2 g of dry butyl acrylate (BA) and 80 ml of THF were added and reslurried, and then the reaction was started by blowing 7.0 ml of dry oxygen. Subsequently, the mixture was stirred at room temperature for 56 hours, filtered under a nitrogen atmosphere, washed with degassed dry IPA, and dried under reduced pressure.
[0283]
22 g of the resulting polymer was added to 250 ml of degassed dry THF. To this was added 2 g NaOH and 3 ml methanol dissolved in 10 ml water at room temperature under a nitrogen atmosphere. Then 8 ml of 30% H2O2Was added dropwise at 0 ° C. This was reacted at 40 ° C. for 6 hours, and then the reaction solution was poured into 2 liters of methanol to precipitate a polymer. The obtained polymer was refluxed with 100 ml of methanol for 2 hours, extracted and fractionated with acetone and heptane over 24 hours, and the insoluble component was dried under reduced pressure at 50 ° C. for 8 hours to obtain polypropylene-O-polybutyl acrylate. A diblock copolymer (PP-O-PBA) was obtained. From IR analysis, it was confirmed that the copolymer had a hydroxyl group at the end.
[0284]
The weight average molecular weight (Mw) of the PBA part calculated by the following formula:2) Was 100,000.
Mw2= Mw1・ (W2-W1) / W1
In the above formula
Mw1: Mw of PP part
Mw2: Mw of PBA part
W1: Weight of PP-B used for BA polymerization
W2: Yield of diblock copolymer
Respectively.
[0285]
[Coupling reaction]
PP-b having a hydroxyl group at the terminal obtained as described aboveFive-To a PBA diblock copolymer (26 g), chlorobenzene (40 ml), o-dichlorobenzene (160 ml) and hexamethylene diisocyanate (33 mg) were added under a nitrogen atmosphere, and the mixture was refluxed for 24 hours. Subsequently, it cooled to room temperature and thrown into 2 liters of methanol, and the polymer was deposited. The obtained polymer was refluxed with 100 ml of methanol for 2 hours and then dried under reduced pressure at 50 ° C. for 8 hours. The obtained polymer was an ABA type block copolymer ((PP-O-PBA) -hexamethylene- (PP-) having a structure in which a (PP-O-PBA) segment and a hexamethylene segment were bonded via a urethane bond. O-PBA)) was confirmed by NMR.
[0286]
Block copolymer ( (PP-O-PBA) -Hexamethylene- (PP-O-PBA) ) Physical properties
A press sheet was produced at 190 ° C. in the same manner as in Example 1, and the following test was performed using the obtained block copolymer sheet.
Tensile test
In accordance with ASTM D638, a dumbbell-shaped test piece punched from a 1 mm thick press sheet was tested at 23 ° C., a span interval of 30 mm, and a tensile speed of 30 mm / min.
[0287]
The block copolymer sheet had a Young's modulus of 10 MPa and an elongation at break of 250%.
Oil resistance (ΔV)
In accordance with JIS K6301, a rectangular block copolymer sheet having a thickness of 3 mm was immersed in JIS No. 3 oil at 50 ° C. for 7 days, and the volume increase rate (percentage) after immersion was measured.
[0288]
The volume increase rate of the block copolymer sheet was 30%.
Rubber elasticity (PS)
In accordance with JIS K6301, a dumbbell-shaped test piece punched out from a block copolymer sheet having a thickness of 1 mm was carefully held at 23 ° C. for 10 minutes by a tensile tester, and the residual strain after 10 minutes from weight removal was measured. .
[0289]
The PS of the block copolymer sheet was 20%.
[0290]
[Reference Example 5]
  Preparation of ethylene / propylene random copolymer / butyl acrylate star copolymer
  [Preparation of catalyst solution]
  Methylaluminoxane and meso-dimethylsilylenebis (2-methyl-4-phenylindenyl) zirconium dichloride are mixed in toluene at a ratio of zirconium concentration of 0.00011 mmol / liter and a molar ratio of aluminum to zirconium of 350 (necessary) Depending on the conditions, an appropriate amount of toluene was added), and the mixture was stirred for 15 minutes for preactivation treatment to prepare a catalyst solution.
[0291]
[polymerization]
A glass reactor having an internal volume of 500 ml that is sufficiently purged with nitrogen is charged with 250 ml of purified toluene, ethylene is circulated at a rate of 75 liters per hour, and propylene is circulated at a rate of 125 liters per hour, and at 80 ° C. with stirring at 600 rpm. Hold for 10 minutes. Next, 0.045 mg (0.0005 mmol) of the catalyst solution subjected to the above preactivation treatment was charged in terms of zirconium atoms. After polymerization at 80 ° C. and normal pressure for 60 minutes, a small amount of isopropanol was added to terminate the polymerization. After completion of the polymerization, the reaction solution was poured into 2 liters of dilute hydrochloric acid in methanol to precipitate the polymer. After further washing with methanol twice, the obtained polymer was dried at 130 ° C. under reduced pressure overnight. The obtained polymer (ethylene / propylene random copolymer (EPR)) was 3.2 g, the ethylene content determined by IR analysis was 70.7%, and an unsaturated bond was present at the end of the polymer. . Mw was 1,500.
[0292]
[Hydroboration]
In a dry box filled with argon, a suspension obtained by suspending 4.9 g of EPR having an unsaturated bond at the terminal with 100 ml of degassed dry THF was placed in a glass flask equipped with a magnetic stir bar. -14.2 ml of THF solution (0.5 M) in BBN was added. The slurry was stirred at 55 ° C. for 5 hours in a dry box, filtered, washed with degassed dry IPA, and dried under reduced pressure to obtain an ethylene / propylene random copolymer (EPR-B) having boron at the terminal. It was.
[0293]
[Butyl acrylate polymerization]
1.5 g of the above EPR-B was put into a sealed flask, 9.8 g of dry butyl acrylate (BA) and 80 ml of THF were added and suspended, and then the reaction was started by blowing 1.0 ml of dry oxygen. Subsequently, after stirring at room temperature for 40 minutes, filtration, washing with degassed dry IPA and drying under reduced pressure, PP-b having boron at the terminal6-Polybutyl acrylate (PBA) diblock copolymer (PP-b)6-PBA-B) was obtained. -B6-Represents an ether bond.
[0294]
[Conversion of polymer ends]
Of the resulting diblock copolymer, 1.7 g was added to 250 ml of degassed dry THF. To this was added 2 g NaOH and 3 ml methanol dissolved in 10 ml water at room temperature under a nitrogen atmosphere. Then 8 ml of 30% H2O2Was added dropwise at 0 ° C. After making this react at 40 degreeC for 6 hours, the reaction liquid was thrown into 2 liters of methanol, and the copolymer was deposited. The obtained copolymer was refluxed with 100 ml of methanol for 2 hours, and then dried under reduced pressure at 50 ° C. for 8 hours. From IR analysis, it was confirmed that the copolymer had a hydroxyl group at the end.
[0295]
To 1.7 g of the obtained PP-O-PBA having a hydroxyl group at the terminal, 250 ml of toluene, 3.5 mmol of ethanolamine, and a catalytic amount of sulfuric acid were added and reacted at 100 ° C. for 12 hours. 1 liter of methanol was added to the reaction solution, the solid part was filtered off, washed twice with methanol, and dried at 50 ° C. for 8 hours.
Next, 50 ml of a 10% hydrochloric acid methanol solution was added to the polymer and reacted at 30 ° C. for 1 hour, and the solid portion was collected by filtration with a glass filter. The obtained copolymer was washed with acetone and dried under reduced pressure at 50 ° C. for 8 hours. To the obtained copolymer, 500 ml of anhydrous tetralin was added and heated to 180 ° C., and maintained at the same temperature for 24 hours while supplying phosgene at a rate of 50 g per hour. It was confirmed by IR that the terminal of the copolymer was modified with an isocyanate group.
[0296]
Further, the weight average molecular weight (Mw) of the PBA part calculated by the following formula:2) Was 1,000.
Mw2= Mw1・ (W2-W1) / W1
In the above formula
Mw1: Mw of EPR section
Mw2: Mw of PBA part
W1: Weight of EPR-B used for BA polymerization
W2: Yield of diblock copolymer
Respectively.
[0297]
[Coupling reaction]
To 5 g of the diblock copolymer (PP-O-PBA) having an isocyanate group at the terminal thus obtained, 40 ml of chlorobenzene, 160 ml of o-dichlorobenzene, Pentaerythritol ethoxylate (15/4) manufactured by Aldrich under a nitrogen atmosphere. = EO / OH; Mn = 797) 1.6 g was added and refluxed for 8 hours. Subsequently, it cooled to room temperature and thrown into 2 liters of methanol, and the polymer was deposited. The obtained polymer was refluxed with 100 ml of methanol for 2 hours and then dried under reduced pressure at 50 ° C. for 8 hours.
[0298]
It was confirmed by NMR that the obtained polymer was a star block copolymer in which a (PP-O-PBA-) segment was bonded to Pentaerythritol ethoxylate via a urethane bond. Furthermore, it was inferred that the block copolymer obtained by the trace amount of hydroxyl groups in the remaining Pentaerythritol ethoxylate was a star block.
[0299]
Evaluation of adhesive properties of star block copolymers
A star block copolymer film (thickness: 120 to 130 μm) produced in the same manner as in Example 1 was sandwiched between two 15 cm square PET films (thickness: 200 μm), and the film was pasted under 80 ° C. press conditions. Combined. The obtained laminate was cut into 15 mm strips, and the adhesive interface between the PET film and the modified polymer film was peeled in the 180 ° direction, and the peel strength at 23 ° C. was measured.
[0300]
Peel strength is 410 g / cm2It was excellent in adhesiveness.
Further, 3 g of the star block copolymer was sandwiched between PP films, and the same evaluation was performed.
Peel strength is 320 g / cm2It was excellent in adhesiveness.

Claims (3)

下記一般式(I)で表されることを特徴とするオレフィン系ブロック共重合体(A-1);
PO-f-R-(X)n-h …(I)
(式中、POはエチレンと、炭素原子数3〜20の直鎖状または分岐状のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとを共重合して得られるランダム共重合体からなるポリオレフィンセグメントを示し、
fはエーテル結合示し、
Rは(メタ)アクリル酸エステルをラジカル重合させて得られる官能性セグメントを示し、
Xはエステル結合、エーテル結合、アミド結合、イミド結合、ウレタン結合、尿素結合、シリルエーテル結合またはカルボニル結合を示し、
hはアミノ基示し、
nは0示す。)。
Olefin-based block copolymer (A-1) characterized by being represented by the following general formula (I);
PO-f-R- (X) n -h (I)
(In the formula, PO consists of a random copolymer obtained by copolymerizing ethylene and at least one α-olefin selected from linear or branched α-olefins having 3 to 20 carbon atoms. Shows the polyolefin segment,
f represents an ether bond,
R represents a functional segment obtained by radical polymerization of (meth) acrylic acid ester ,
X represents an ester bond, an ether bond, an amide bond, an imide bond, a urethane bond, a urea bond, a silyl ether bond or a carbonyl bond;
h represents an amino group,
and n is 0. ).
上記Rが、重量平均分子量が300〜490の範囲にある官能性セグメントである請求項1記載のオレフィン系ブロック共重合体(A-1)。The olefin block copolymer (A-1) according to claim 1 , wherein R is a functional segment having a weight average molecular weight in the range of 300 to 490 . 片末端にホウ素が結合したポリオレフィンの存在下に連鎖重合活性種を発生させ(メタ)アクリル酸エステルをラジカル重合させて、下記一般式(Ib)で表されるホウ素を末端に有するオレフィン系ブロック共重合体を製造し、
PO-f-R-O-M …(Ib)
(式中、PO、fおよびRは、請求項1に記載の一般式(I)中のPO、fおよびRとそれぞれ同義であり、Mはホウ素を示す。)
次いで、前記オレフィン系ブロック共重合体のホウ素を、アミノ基に置換して請求項1または2に記載のオレフィン系ブロック共重合体(A-1)を製造することを特徴とするオレフィン系ブロック共重合体の製造方法。
A chain polymerization active species is generated in the presence of a polyolefin having boron bonded to one end, and (meth) acrylic acid ester is radically polymerized , so that an olefin block having a boron represented by the following general formula (Ib) is terminated. Producing a polymer,
PO-f-R-OM (Ib)
(In the formula, PO, f and R are respectively synonymous with PO, f and R in the general formula (I) according to claim 1, and M represents boron .)
Then, boron of the olefin block copolymer, olefin-based block copolymer, which comprises producing the olefin-based block copolymer according (A-1) to claim 1 or 2 substituted on the amino group A method for producing a polymer.
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