JP4520855B2 - 細胞分散装置、細胞分散用カセット及び組織保持部材 - Google Patents

細胞分散装置、細胞分散用カセット及び組織保持部材 Download PDF

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Description

本発明は、生体組織から細胞を分離・分散させる細胞分散装置、これに使用する細胞分散カセット及び組織保持部材に関する。
近年、生体外(in vitro)で細胞を培養し、培養した細胞を治療のために患者に投与したり、医薬品等の毒性試験に利用したり、と細胞培養技術が種々の領域で利用されるようになってきている。このような細胞培養技術は古くから行われているが、その工程のほとんどは人手によるマニュアル操作であって、作業者の負担が大きく、自動化が望まれている。
しかしながら、このような自動化の技術を確立するためには工学的な知識だけでなく、細胞学的、生物学的な知識、更には医学的な知識までもが必要であり、遅々として技術の確立には至っていない。一方、細胞培養の初期工程である細胞分散工程では、患者又はドナーから採取した組織をディスパーゼやトリプシン等の酵素を含む液体に入れピペッティングすることによって細胞の状態に分離・分散させた後、上清の細胞浮遊液を回収するという酵素処理を行っている。しかしながら、これらの酵素は細胞にダメージを与えやすいため、比較的短い時間の酵素処理を繰り返し、酵素処理で分散された細胞を少量ずつ回収しなければならず、作業者に大きな負担を与えている。また、このような作業者によるマニュアル操作が多くなればなるほど汚染(contamination)の可能性が高くなり好ましくない。
なお、特開2001−161344には細胞分散工程を自動化した装置が開示されているが、この装置は機械的に細胞を分離する方法を自動化したものであり、ディスパーゼやトリプシン等の酵素を分散剤として用いて細胞を分離する方法を自動化したものではない。また、機械的あるいは酵素的な細胞分離の一般的手法については、例えば公知文献(松谷豊著,「生物化学実験法29 動物細胞培養法入門」,株式会社学会出版センター,1995年12月25日,p.81−88)を参照されたい。
本発明は、分散剤によって生体組織から細胞を分離・分散させる処理を簡易に行うことができる細胞分散装置を提供することを目的の一つとする。また、汚染の可能性を低減することができる細胞分散装置を提供することを目的の一つとする。更に、このような細胞分散装置に適した細胞分散用カセットや組織保持部材を提供することを目的の一つとする。
上述した目的の少なくとも一つを解決するため、本発明者らは以下の細胞分散装置及び細胞分散用カセットを提示する。
本発明の第1は、生体組織から細胞を分離・分散させる細胞分散装置であって、
少なくとも一部に前記細胞が通過可能な大きさの複数の細胞通過孔を有し前記生体組織を保持可能な組織保持部と、
前記組織保持部を囲むように構成され該組織保持部に保持された生体組織を浸漬する量の分散剤含有液を貯留可能な液体貯留部と、
前記液体貯留部に貯留される分散剤含有液の作用により前記生体組織から分離した細胞を前記組織保持部の細胞通過孔から該組織保持部の外側へ通過させるような水流を前記分散剤含有液に発生させる水流発生部と
を備えたものである。
この細胞分散装置では、組織保持部に生体組織を保持させ液体貯留部に分散剤含有液を貯留しその分散剤含有液に生体組織を浸漬するようにしたあと、分散剤含有液の作用により生体組織から分離した細胞を組織保持部の細胞通過孔から外方向へ通過させるような水流を前記分散剤含有液に発生させる。つまり、この細胞分散装置は、生体組織に分散剤含有液を加えてピペッティングし生体組織から細胞を分離・分散させるというマニュアル操作を代行してくれる。したがって、この細胞分散装置によれば、分散剤によって生体組織から細胞を分離・分散させる処理を簡易に行うことができる。
なお、水流発生部は、生体組織から分離した細胞を組織保持部の細胞通過孔から該組織保持部の外側へ通過させるような水流をどのようにして発生させてもよいが、例えば、生体組織を保持した組織保持部を回転させたり振盪させたりすることによって発生させてもよいし、液体を貯留した液体貯留部を回転させたり振盪させたりすることによって発生させてもよい。また、組織保持部は、例えば、細胞は通過するが生体組織は通過しないフィルタ面を持つ有底筒状部材であってもよいし、同様のフィルタ面を持つ袋状部材であってもよい。これらは、液体貯留部に固定されていてもよいし、液体貯留部とは独立した部材に固定されていてもよい。また、着脱自在に固定されていてもよいし、着脱困難に固定されていてもよい。更に、接着剤や締結具等により固定されていてもよいし、紐等により液体貯留部内に吊り下げられていてもよい。
本発明における生体組織とは、1種又はそれ以上の接着依存性細胞で構成される組織片であって、酵素処理によって細胞分散することのできるいずれの組織片であってもよい。特に、表皮、上皮、真皮、軟骨、骨、骨膜、血管、肝臓、膵臓などの接着依存性細胞によって構成される組織片を好ましい対象として挙げることができる。組織片は、ヒト又は、マウス、ラット、モルモット、ハムスター、ニワトリ、ウサギ、ブタ、ヒツジ、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、サル等の温血動物から採取されるものを利用できる。また、組織片を構成する細胞は、脾細胞、神経細胞、膵臓β細胞、ランゲルハンス細胞、表皮細胞、上皮細胞(皮膚上皮、口腔粘膜上皮、角膜上皮、羊膜上皮などを含む)、内皮細胞、線維芽細胞、筋芽細胞、脂肪細胞、滑膜細胞、軟骨細胞、骨芽細胞、乳腺細胞、肝細胞、骨膜由来細胞、若しくは間質細胞、又はこれらの細胞の前駆細胞の他、胚性幹細胞や間葉系幹細胞などの幹細胞や接着依存性のガン細胞を挙げることができる。
本発明の細胞分散装置は、予め定められた設定値に基づいて前記水流発生部の動作を制御する制御部を備えていてもよい。こうすれば、生体組織から細胞を分離・分散させる処理を自動化することができ、オペレータの負担が軽減される。ここで、「設定値」とは、水流に関するパラメータの値であり、例えば水流の勢いや、水流を発生させる時間などが挙げられる。
本発明の細胞分散装置は、前記分散剤含有液を前記液体貯留部に供給可能な分散剤含有液供給部と、前記液体貯留部から前記生体組織に作用したあとの分散剤含有液を排出可能な分散剤含有液排出部とを備えていてもよい。こうすれば、分散剤含有液を液体貯留部に供給・排出する操作を簡易に行うことができる。
このように分散剤含有液供給部や分散剤含有液排出部を備えた本発明の細胞分散装置は、前記分散剤含有液供給部を作動させて前記液体貯留部に前記分散剤含有液を所定量供給させ、その後予め定められた設定値に基づいて前記水流発生部の動作を制御し、その後前記分散剤含有液排出部を作動させて前記液体貯留部から前記生体組織に作用したあとの分散剤含有液を排出させる制御部を備えていてもよい。こうすれば、分散剤含有液を液体貯留部へ供給する処理、生体組織から細胞を分離する処理、分散剤含有液を液体貯留部へ排出する処理を自動化することができ、オペレータの負担が軽減される。
また、制御部を備えた本発明の細胞分散装置は、前記分散剤の作用を停止させる分散停止液を前記液体貯留部に供給可能な分散停止液供給部を備え、前記制御部は、前記水流発生部の動作を制御するにあたり、予め定められた設定値に基づいて前記水流発生部の動作を制御して前記生体組織から細胞が分離するのを補助するような水流を前記分散剤含有液に発生させ、その後前記分散停止液供給部を作動させて前記液体貯留部に前記分散停止液を所定量供給させ、その後予め定められた設定値に基づいて前記水流発生部の動作を制御して前記生体組織から分離した細胞が前記組織保持部の細胞通過孔から外側へ通過するような水流を前記分散剤含有液に発生させてもよい。こうすれば、分散停止液投入前は生体組織から細胞が分離しやすい水流(例えば緩やかな水流)となるように制御し、分散停止液投入後は生体組織から分離した細胞が組織保持部の細胞通過孔を通過しやすい水流(例えば急な水流)となるように制御することが可能となる。
また、制御部を備えた本発明の細胞分散装置は、前記生体組織を洗浄する洗浄液を前記液体貯留部に供給可能な洗浄液供給部と、前記液体貯留部から前記生体組織を洗浄したあとの洗浄液を排出可能な洗浄液排出部とを備え、前記制御部は、前記分散剤含有液を用いた処理を行う前に、前記洗浄液供給部を作動させて前記液体貯留部に前記洗浄液を所定量供給させ、その後予め定められた設定値に基づいて前記水流発生部の動作を制御し、その後前記洗浄液排出部を作動させて前記液体貯留部から前記生体組織を洗浄したあとの洗浄液を排出させるという洗浄工程を実行してもよい。こうすれば、洗浄工程も自動化することができ、オペレータの負担が軽減される。
また、制御部を備えた本発明の細胞分散装置は、前記生体組織から分離した細胞を懸濁させる懸濁用液体を前記液体貯留部に供給可能な懸濁用液体供給部と、前記液体貯留部から細胞懸濁液を排出可能な細胞懸濁液排出部とを備え、前記制御部は、前記分散剤含有液を用いた処理の後に、前記懸濁用液体供給部を作動させて前記液体貯留部に前記懸濁用液体を所定量供給させ、その後予め定められた設定値に基づいて前記水流発生部の動作を制御して前記液体貯留部内の細胞を前記懸濁用液体に懸濁させて細胞懸濁液とし、その後前記細胞懸濁液排出部を作動させて前記液体貯留部から前記細胞懸濁液を排出させるという細胞回収工程を実行するようにしてもよい。こうすれば、細胞回収工程も自動化することができ、オペレータの負担が軽減される。
更に、制御部を備えた本発明の細胞分散装置において、前記制御部は、前記分散剤含有液に発生する水流の順逆方向が所定時間経過するごとに切り替わるように前記水流発生部の動作を制御してもよい。こうすれば、一方向のみの水流に比べて、細胞を生体組織から効率よく分離させ、組織保持部の細胞通過孔から該組織保持部の外側へ効果的に通過させることができる。ここでは、水流の順逆方向を所定時間経過するごとに切り替えるが、このときの所定時間は、水流の勢いに応じて適宜設定すればよく、例えば、水流が渦流であって50〜500rpmのときには0.2〜2秒の範囲に設定することが好ましい。
本発明の細胞分散装置において、前記液体貯留部は、前記水流発生部が前記分散剤含有液に前記水流を発生させたときに前記組織保持部の細胞通過孔から該組織保持部の外側へ通過してきた細胞を集積しておく細胞集積部を有していてもよい。こうすれば、生体組織から分離した細胞を容易に回収することができる。ここで、前記細胞通過孔は、前記組織保持部の側面の少なくとも一部に設けられ、前記細胞集積部は、前記水流発生部が前記分散剤含有液に前記水流を発生させたときに前記生体組織から分離した細胞に遠心力が働き該遠心力によって前記組織保持部の細胞通過孔から通過してきた細胞を集積しておく部分であってもよい。こうすれば、遠心力を利用して生体組織から利用した細胞を容易に回収することができる。このとき、前記細胞集積部は、前記液体貯留部のうち、前記遠心力の方向に沿って尖った形状に形成されていてもよい。こうすれば、細胞集積部に集積した細胞は遠心力が働かなくなったあとも細胞集積部にとどまりやすい。
本発明の細胞分散装置において、少なくとも前記組織保持部と前記液体貯留部とは装置本体に対して着脱可能に取り付けられていてもよい。こうすれば、装置本体から組織保持部や液体貯留部を取り外して滅菌したり使い捨てにしたりすることができる。
本発明の細胞分散装置において、少なくとも前記組織保持部と前記液体貯留部とが密閉空間に配置されていてもよい。こうすれば、組織保持部や液体貯留部が汚染される可能性が低くなる。このとき、前記密閉空間は滅菌ガスを充填可能としてもよい。こうすれば、密閉空間を滅菌することができるため、組織保持部や液体貯留部が汚染される可能性は一層低くなる。
本発明の細胞分散装置において、前記水流発生部は、前記分散剤含有液に渦流を発生させるものであり、前記組織保持部は、前記渦流の回転中心から偏心した位置に配置されるようにしてもよい。こうすれば、組織保持部を渦流の回転中心に配置する場合に比べて、生体組織から分離した細胞を組織保持部の細胞通過孔から該組織保持部の外側へ効果的に通過させることができる。
本発明の細胞分散装置において、前記細胞通過孔は、前記組織保持部の側面の少なくとも一部に設けられ、前記水流発生部は前記液体貯留部又は前記組織保持部を回転させるものであり、前記液体貯留部は前記組織保持部と一体化されているか又は独立して設けられていてもよい。液体貯留部が組織保持部と一体化されている場合には両者が一体となって回転し、液体貯留部が組織保持部と独立している場合には液体貯留部又は前記組織保持部だけが回転する。
本発明の第2は、上述した細胞分散装置における前記組織保持部と前記液体貯留部とが一体化され前記細胞分散装置に着脱可能な細胞分散用カセットである。この細胞分散用カセットを用いることにより、組織保持部や液体貯留部を容易に滅菌したり使い捨てにしたりすることができる。
本発明の第3は、上述した細胞分散装置における前記組織保持部として機能するように有底筒状に形成され、前記液体貯留部から液体を排出可能な排出管が底部を貫通している組織保持部材である。この組織保持部材を用いることにより、容易に細胞分散装置を組み立てることができる。なお、排出管は、上述した分散剤含有液排出部、洗浄液排出部、細胞懸濁液排出部としての役割を果たす。
本発明の第4は、生体組織から細胞を分離・分散させる細胞分散装置であって、
前記生体組織を浸漬する量の分散剤含有液を貯留可能な液体貯留部と、
該液体貯留部を回転させることにより前記分散剤含有液に水流を発生させる水流発生部と、
前記分散剤含有液に発生する水流の順逆方向が所定時間経過するごとに切り替わるように前記水流発生部の動作を制御する制御部と、
を備えたものである。
この細胞分散装置では、液体貯留部に分散剤含有液を貯留しその分散剤含有液に生体組織を浸漬するようにしたあと、分散剤含有液に発生する水流の順逆方向が所定時間経過するごとに切り替わるようにする。つまり、この細胞分散装置は、生体組織に分散剤含有液を加えてピペッティングし生体組織から細胞を分離・分散させるというマニュアル操作を代行してくれる。したがって、この細胞分散装置によれば、分散剤によって生体組織から細胞を分離・分散させる処理を簡易に行うことができる。
この細胞分散装置は、前記液体貯留部から前記生体組織に作用したあとの分散剤含有液を排出する際に該分散剤含有液に分散された細胞は通過するが生体組織は通過しないフィルタを介して該分散剤含有液を排出可能な排出部を備えていてもよい。こうすれば、細胞を生体組織と分別して回収することができる。なお、排出部は、分散剤含有液に分散停止液を添加したあとの分散剤含有液を排出するようにしてもよい。
図1は実施形態の細胞分散装置の概略説明図、図2は細胞分散処理のフローチャート、図3〜図5は他の実施形態の細胞分散装置の要部説明図である。
以下に本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態の細胞分散装置の概略説明図である。なお、図1では組織保持部12,液体貯留部20,受け台34については断面を示している。
細胞分散装置10は、生体組織を保持可能な有底筒状の組織保持部12と、この組織保持部12を取り囲むように構成された液体貯留部20と、この液体貯留部20を回転させる水流発生部30と、各部12,20,30を密閉可能に収容する収容容器36と、収容容器外から液体貯留部20に各種の液体を供給する供給管40と、液体貯留部20に貯留した液体を収容容器外へ排出する排出管50と、水流発生部30の動作や液体貯留部20への液体の給排を制御する制御部60とを備えている。なお、本実施形態では、収容容器36の大きさは、底面が概ね25cmの正方形で高さが40cmの直方体である。
組織保持部12は、ナイロン、ステンレス、スチール等のメッシュ部材を用いて有底筒状に形成したものであり、メッシュ部材は、分散処理しようとする細胞が通過可能で且つ生体組織が通過不能な大きさの孔径を有している。このため、組織保持部12は、側面及び底面に多数の細胞通過孔14を有しており、この細胞通過孔14を介して組織保持部12の内部と外部とが連通している。この組織保持部12の底面には排出管50のうち上下方向に延びる部分が貫通した状態で固着されており、この排出管50によって組織保持部12は液体貯留部20の底面から浮いた状態で支持されている。
液体貯留部20は、二つの遠心管の開口を向かい合わせて接合したような形状の容器であり、換言すれば水平方向に扁平した略紡錘形の容器である。この液体貯留部20は、中央上部に開口22を有し、この開口22から組織保持部12が液体貯留部20の内部に配置されている。また、液体貯留部20の底面には、中心から外方向に向かって複数の凸状のフィン24が設けられている。更に、液体貯留部20の周縁には、外方向に向かって尖った形状の細胞集積部26が設けられている。
水流発生部30は、モータ32とモータ32の回転軸32aに固定された受け台34とを備えている。受け台34は、肉厚で弾性に富む樹脂製であり、液体貯留部20の半分以上を包み込むことが可能な形状に形成されており、受け台34の樹脂弾性を利用して液体貯留部20の周縁を包み込ませることにより受け台34が液体貯留部20を確実に保持するものである。このように液体貯留部20を受け台34に保持した状態でモータ32の回転軸32aが回転すると、それに伴って受け台34と共に液体貯留部20は回転するが、組織保持部12は液体貯留部20と独立して設けられているため回転しない。なお、受け台34に保持された液体貯留部20を取り外すには、樹脂弾性を利用して受け台34を押し広げながら外せばよい。
収容容器36は、上部に密閉可能な開閉蓋(図示せず)を備えた容器であり、側壁には供給管40や排出管50のほか開閉弁37aを持つ滅菌ガス供給部37や開閉弁38aを持つ滅菌ガス排出部38が密閉状態を保って貫通されている。
供給管40は、収容容器外に配置された各種液体を液体貯留部20へ供給するものであり、具体的には、小型電磁弁である第1〜第4ピンチバルブ41,42,43,44を切り替えることにより、抗生物質を添加したリン酸緩衝液(PBS)である洗浄液、細胞を分離・分散させる分散剤としてトリプシンを含有するトリプシン溶液、トリプシンの作用を停止させるトリプシンインヒビターを含有する分散停止液、ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)等の液体培地の中から適宜選択して、ポンプ45によって液体貯留部20へ供給する。この供給管40は、収容容器36の内部に固設されたクランプ55によって固定されている。なお、分散停止液としては、例えば血清含有培地が挙げられる。このとき、血清がトリプシンインヒビターとなる。
排出管50は、液体貯留部20に貯留された液体を収容容器外に排出するものであり、具体的には、小型電磁弁である排出用ピンチバルブ52を開閉操作すると共にポンプ54を駆動することによって、液体貯留部20内の洗浄液、トリプシン溶液、分散停止液、分散処理したあとの細胞懸濁液を排出する。この排出管50は、組織保持部12の底面を貫通した状態でその貫通部分にて組織保持部12と固着され、収容容器36の内部に固設されたクランプ56によって固定されている。また、排出管50の吸引口は、組織保持部12の底面よりも下方で液体貯留部20の底面から僅かに浮いた状態に位置している。
制御部60は、記憶部62に記憶されたプログラムを適時読み出し、そのプログラムに基づいて内蔵タイマ64で計時したり、また計時しつつ供給管40や排出管50に取り付けられたポンプ45,54やピンチバルブ41〜44,52の動作を制御したり水流発生部30のモータ32の駆動制御を行ったりする。また、制御部60は、入力操作部66を介してオペレータが入力した各種設定値を記憶部62に記憶し、その設定値に基づいてプログラムを実行する。
次に、本実施形態の細胞分散装置10を利用した細胞分散処理について説明する。ここでは、生体組織としてヒト表皮組織を挙げ、ヒト表皮細胞(keratinocyte)を分離・分散させる例を説明する。
まず、オペレータは、採取した表皮組織を細胞分散に適切な大きさになるまで細かく切断する。通常、可能な限り細かく切断した方が効率よく細胞を回収することができるため、ミンチ状になるまで切断する。そして、ミンチ状になった表皮組織を細胞分散装置10の組織保持部12に入れる。組織保持部12内の表皮組織は、ミンチ状とはいえ組織保持部12の細胞通過孔14よりも大きいため、細胞通過孔14を通過することなく組織保持部12に保持される。続いて、オペレータは、制御部60の入力操作部66を介して各種設定値を入力する。ここでは、洗浄液による表皮組織の洗浄工程、表皮組織から細胞を分離・分散させる細胞分散工程、分散した細胞を回収する細胞回収工程を行うため、各工程における液量、モータ回転速度、モータ回転時間、モータ回転方向の設定を行う。
次に、オペレータは、制御部60の入力操作部66を操作して細胞分散処理のプログラムの開始を指示する。すると、制御部60は、記憶部62から細胞分散処理のプログラムを読み出し、そのプログラムを実行する。図2は細胞分散処理のフローチャートである。このプログラムが開始されると、制御部60は、第1ピンチバルブ41を開放し第2〜第4ピンチバルブ42〜44を閉鎖したあとポンプ45を駆動させて供給管40を通じて液体貯留部20へ洗浄液を投入させ、ポンプ45の吐出量と吐出時間に基づいて洗浄液の投入量を演算しつつその投入量が予め入力された設定値に達したとき、ポンプ45を停止させ第1ピンチバルブ41を閉鎖する(ステップS100)。なお、洗浄液の液量の設定値は、組織保持部12に保持された表皮組織が完全に浸漬する程度に決められている。
続いて制御部60は、水流発生部30のモータ32を予め定められた所定の回転速度、回転時間だけ回転させる(ステップS110)。これにより、受け台34に一体的に支持された液体貯留部20が回転し、洗浄液には組織保持部12内の表皮組織を洗うような水流(渦流)が発生し、この水流は液体貯留部20の底面に設けられたフィン24により効果的に発生する。このとき、モータ回転速度は50〜200rpmに設定され、モータ回転時間は5〜30分に設定されている。なお、モータ回転速度やモータ回転時間は、表皮組織を採取した部位や組織保持部12に保持された表皮組織の大きさなどに応じた適切な値に設定されている。また、モータ回転方向は順回転のみとしてもよいが、洗浄効果を考慮すると順逆回転を交互に行うことが好ましい。更に、モータ32の回転を停止する際には急に停止するようにしてもよいし、徐々に回転速度を落としてから停止するようにしてもよい。
続いて制御部60は、排出用ピンチバルブ52を開放し、ポンプ54を駆動させることにより液体貯留部20に貯留している洗浄液を排出管50を通じて外部へ排出させる(ステップS120)。ステップS110の処理では表皮組織から細胞が分離・分散しないため、排出される洗浄液に含まれるのは細胞以外の不要物がほとんどである。なお、洗浄液排出の終点は、例えばポンプ54の吐出量と吐出時間に基づいて予め設定された液量が排出された時点としてもよいし、ポンプ54が気体を吸引し始めたことを検知した時点としてもよい。以上のステップS100〜S120が洗浄工程である。
次に、制御部60は、第2ピンチバルブ42を開放し第1、第3及び第4ピンチバルブ41,43,44を閉鎖したあとポンプ45を駆動させて供給管40を通じて液体貯留部20へトリプシン溶液を投入させ、ポンプ45の吐出量と吐出時間に基づいてトリプシン溶液の投入量を演算しつつその投入量が予め入力された設定値に達したとき、ポンプ45を停止させ第2ピンチバルブ42を閉鎖する(ステップS130)。なお、トリプシン溶液の液量の設定値は、組織保持部12に保持された表皮組織が完全に浸漬する程度で且つ後から分散停止液を追加できる程度に決められている。
続いて制御部60は、水流発生部30のモータ32を予め定められた所定の低回転速度、回転時間だけ回転させる(ステップS140)。これにより、受け台34に一体的に支持された液体貯留部20が回転する。このとき、モータ回転速度は50〜500rpmに設定され、モータ回転時間は1〜30分に設定されている。この低速回転操作によって液体貯留部20に貯留されたトリプシン溶液に緩やかな水流が発生し、その水流とトリプシンの作用とにより表皮組織から細胞が徐々に分離する。また、この水流は液体貯留部20の底面に設けられたフィン24により効果的に発生する。このようにして分離した細胞は溶液中を浮遊し、その一部は水流等によって組織保持部12の内部から細胞通過孔14を通過して組織保持部12の外部へ出てくるが、残りは組織保持部12の内部にとどまる。なお、モータ回転速度やモータ回転時間は、表皮組織を採取した部位や組織保持部12に入れた表皮組織の大きさなどに応じて、表皮組織から細胞が分離するのを補助するような水流が発生するように設定されている。また、モータ回転方向は順回転のみとしてもよいが、順逆回転を交互に行うことが好ましい。例えば、0.2〜2秒間隔でモータ回転方向の順逆回転を切り替えることにより、トリプシン溶液に発生する水流の順逆方向を切り替えてもよい。更に、モータ32の回転を停止する際には急に停止するようにしてもよいし、徐々に回転速度を落としてから停止するようにしてもよい。
続いて制御部60は、第3ピンチバルブ43を開放し第1、第2及び第4ピンチバルブ41,42,44を閉鎖したあとポンプ45を駆動させて供給管40を通じて液体貯留部20へ分散停止液を投入させ、ポンプ45の吐出量と吐出時間に基づいて分散停止液の投入量を演算しつつその投入量が予め入力された設定値に達したとき、ポンプ45を停止させ第3ピンチバルブ43を閉鎖する(ステップS150)。これにより、トリプシンの作用が停止するため、分離した細胞がその後トリプシンによってダメージを受けるおそれがない。なお、分散停止液の液量の設定値は、トリプシンの作用を停止させるのに十分な量で且つ液体貯留部20から溢れない程度に設定されている。
続いて制御部60は、水流発生部30のモータ32を予め定められた所定の高回転速度、回転時間だけ回転させる(ステップS160)。これにより、受け台34に一体的に支持された液体貯留部20が回転する。このとき、回転速度は1000〜2000rpmに設定され、回転時間は1〜10分に設定されている。また、モータ回転方向は順回転のみの一方向である。この高速回転操作によって液体貯留部20に貯留されたトリプシン溶液に勢いのある水流が発生し、また、この水流は液体貯留部20の底面に設けられたフィン24により効果的に発生する。そして、表皮組織から分離した細胞のうち組織保持部12の内部にとどまっていたものはこの水流によって中心から外向きの遠心力を受けて細胞通過孔14を介して組織保持部12の外へ出て分散したあと液体貯留部20の細胞集積部26に集積していき、また、表皮組織から分離した細胞のうち組織保持部12の外部に出ていたものもこの水流によって中心から外向きの遠心力を受けて液体貯留部20の細胞集積部26に集積していく。細胞集積部26は、遠心力の方向に沿って尖った形状に形成されているため遠心力を受けた細胞が集積しやすい。この高速回転操作のあとの組織保持部12の内部には、細胞通過孔14より大きな組織塊などが残存する。なお、回転速度や回転時間は、表皮組織から分離した細胞が細胞集積部26に十分集積可能な値に設定されている。また、モータ32の回転を停止する際には高速回転のため徐々に回転速度を落としてから停止することが好ましい。
続いて制御部60は、排出用ピンチバルブ52を開放し、ポンプ54を駆動させることにより液体貯留部20に貯留している溶液を排出管50を通じて外部へ排出させる(ステップS170)。この際、細胞は細胞集積部26に集積しているため、外部には廃液のみが排出される。なお、廃液排出の終点は、洗浄液と同様、例えばポンプ54の吐出量と吐出時間に基づいて予め設定された液量が排出された時点としてもよいし、ポンプ54が気体を吸引し始めたことを検知した時点としてもよい。以上のステップS130〜S170が細胞分散工程である。
次に、制御部60は、第4ピンチバルブ44を開放し第1〜第3ピンチバルブ41〜43を閉鎖したあとポンプ45を駆動させて供給管40を通じて液体貯留部20へ培地として10%FBS含有DMEMを投入させ、ポンプ45の吐出量と吐出時間に基づいて培地の投入量を演算しつつその投入量が予め入力された設定値に達したとき、ポンプ45を停止させ第4ピンチバルブ44を閉鎖する(ステップS180)。なお、培地の液量の設定値は、洗浄液と同程度に決められている。
続いて制御部60は、水流発生部30のモータ32を予め定められた所定の回転速度、回転時間だけ回転させる(ステップS190)。これにより、受け台34に一体的に支持された液体貯留部20が回転し、液体貯留部20に貯留されている培地に水流が発生し、細胞集積部26に集積していた細胞が培地に懸濁する。このとき、細胞集積部26に集積した細胞を培地内に懸濁させることを目的としているので、細胞分散工程におけるステップS160の高速回転操作のときよりも低速で回転させることが好ましく、このため回転速度は50〜200rpmに設定され、また、順逆回転を交互に行うのが好ましい。
続いて制御部60は、排出用ピンチバルブ52を開放し、ポンプ54を駆動させることにより液体貯留部20に貯留している溶液を排出管50を通じて外部へ排出する(ステップS200)。このときの排出液は、排出管50の出口に設置された回収容器(図示せず)に細胞懸濁液として回収される。なお、細胞懸濁液の回収の終点は、洗浄液と同様、例えばポンプ54の吐出量と吐出時間に基づいて予め設定された液量が排出された時点としてもよいし、ポンプ54が気体を吸引し始めたことを検知した時点としてもよい。以上のステップS180〜S200が細胞回収工程であり、ステップS200の処理をもって本プログラムは終了する。但し、ステップS130〜S200までを何度か繰り返し実行したあと本プログラムを終了してもよい。
このようにして細胞分散処理が終了したあと、オペレータは収容容器36の図示しない開閉蓋を開き、クランプ55を緩めて供給管40を取り外し、クランプ56を緩めて排出管50と共に組織保持部12を取り外し、水流発生部30の受け台34から液体貯留部20を取り外す。このようにして取り外した供給管40,排出管50,組織保持部12及び液体貯留部20を洗浄・滅菌することで、次回再使用が可能となりコンタミネーションも抑制することができる。また、洗浄・滅菌することなくディスポーザブル(使い捨て)とし次回新品を使用するようにすれば、コンタミネーションを確実に抑制することができる。更に、収容容器36については、密閉状態として開閉弁38aを閉じ開閉弁37aを開いて滅菌ガス供給部37から滅菌ガスを充填したあと開閉弁37aを閉じ、その後開閉弁38aを開いて滅菌ガス排出部38から滅菌ガスを排出することにより滅菌処理が可能なため、この点でもコンタミネーションを抑制することができる。
さて、得られた細胞懸濁液は、細胞密度を調整したあと又は調整せずそのままの状態で、播種工程に移行して培養を行う。この播種工程は、オペレータのマニュアル操作で行ってもよいが、自動化された細胞培養装置(例えば特開2001−275659参照)に接続して培養することにより人間の介在を極力少なくしてコンタミネーションを有効に防止するようにしてもよい。また、細胞懸濁液として回収するのではなく、細胞分散工程後にマイクロビーズなどの足場材料を液体貯留部に投入し、モータを低速回転させながら培養することで、マイクロキャリア培養を行うことができる。こうすることで、細胞分散から培養までの工程を本装置のみで行うことができる。
以上詳述した本実施形態の細胞分散装置10では、組織保持部12にミンチ状の表皮組織を保持させ液体貯留部20に分散剤含有液を貯留しその分散剤含有液で表皮組織を浸漬するようにしたあと、分散剤含有液の作用や低速の水流により表皮組織から分離した細胞を組織保持部12の細胞通過孔14から外方向へ通過させるような高速の水流を分散剤含有液に発生させる。つまり、この細胞分散装置10は、表皮組織に分散剤含有液を加えてオペレータがピペッティングして表皮組織から細胞を分離・分散させるというマニュアル操作を代行してくれる。したがって、この細胞分散装置10によれば、分散剤によって表皮組織から細胞を分離・分散させる処理を簡易に行うことができる。
また、細胞分散装置10は、トリプシン溶液等を供給可能な第1〜第4ピンチバルブ41〜44、ポンプ45、供給管40からなる液体供給部や、トリプシンが表皮組織に作用したあとの廃液等を排出可能な排出用ピンチバルブ52、ポンプ54、排出管50からなる液体排出部を備えているため、トリプシン溶液等の各種液体を液体貯留部20に供給・排出する操作を簡易に行うことができる。しかも、制御部60は、第1〜第4ピンチバルブ41〜44やポンプ45を作動させて液体貯留部20に各種液体を所定量供給し、その後予め定められた設定値に基づいて水流発生部30のモータ32を制御し、その後排出用ピンチバルブ52やポンプ54を作動させて液体貯留部20から廃液や細胞懸濁液を排出する制御を行うため、各種工程を自動化することができ、オペレータの負担が軽減される。
更に、組織保持部12は、メッシュ部材で形成された有底筒体を採用しているため、側面及び底面に複数の細胞通過孔14を有する構成を容易に実現することができる。
更にまた、表皮組織から分離した細胞は遠心力を受けて液体貯留部20に設けた細胞集積部26に集積するため、容易に回収することができる。この細胞集積部26は、液体貯留部20のうち、遠心力の方向に沿って尖った形状に形成されているため、細胞集積部26に集積した細胞は遠心力が働かなくなったあとも細胞集積部26にとどまりやすい。
そしてまた、本発明の細胞分散装置において、液体貯留部20の底面には発生した水流方向と交差する方向に延びるフィン24が設けられているため、このフィン24の存在により、生体組織から分離した細胞を組織保持部12の細胞通過孔14から組織保持部12の外側へ通過させるような水流が効果的に発生する。
そして更に、組織保持部12と液体貯留部20とは装置本体に対して着脱可能に取り付けられているため、細胞分散処理が終了したあと装置本体から組織保持部12や液体貯留部20を取り外して滅菌したり使い捨てにしたりすることができるし、汚染の可能性も低い。また、収容容器36も滅菌することができるため、汚染の可能性は一層低くなる。
そのうえ、図2において、ステップS130〜S200を繰り返し実行して逐次細胞を回収するようにすれば、細胞のダメージを抑えつつ、高い回収率で細胞を回収することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
例えば、上述した実施形態では、組織保持部12と液体貯留部20とを独立して設けたが、図3に示すように組織保持部12の上部周縁と液体貯留部20の開口22とを接着剤等で接着し両者が一体となった細胞分散用カセット70を用いてもよい。このとき、図3(a)に示すように、排出管50は組織保持部12の底面を貫通した状態で固着されていてもよく、その場合には、クランプ56に代えて軸受けを兼ねたコネクタ57を配置し、排出管50を可動部50a(組織保持部12側)と静止部50bとに分割し、コネクタ57で可動部50aと静止部50bとを接続するようにしてもよい。こうすれば、モータ32が回転して液体貯留部20が組織保持部12と共に回転したときには排出管50のうち組織保持部12に固着された可動部50aも回転するが、コネクタ57が軸受けの機能を有しているため、排出管50の静止部50bとは独立して回転することができる。あるいは、図3(b)に示すように、排出管50が組織保持部12の底面を貫通した状態で固着されず組織保持部12が排出管50のまわりを回転可能な構成としてもよく、その場合には、クランプ56により排出管50を固定すればよい。いずれの構成を採用したとしても、上述した実施形態と同様の作用効果を奏する。また、組織保持部12と液体貯留部20とが一体となった細胞分散用カセット70を用いるため、両者が独立している場合に比べて、細胞分散装置10の組立や滅菌処理の作業負担が軽減される。なお、細胞分散用カセット70を使い捨てにしてもよい。
また、上述した実施形態では、供給管40を一本として説明したが、液体貯留部20へ供給する各種液体ごとに供給管を設け、各供給管ごとにポンプ及びピンチバルブを設けてもよい。また、排出管50も一本として説明したが、液体貯留部20から排出する各種液体ごとに排出管を設け、各排出管ごとにポンプ及びピンチバルブを設けてもよい。あるいは、各種液体の中から適当に組合せて各組合せごとに供給管や排出管を設けてもよい。
また、上述した実施形態では、モータ32により液体貯留部20を回転させることにより液体貯留部20に貯留された液体に水流を発生させたが、生体組織を保持した組織保持部12を回転させることにより同様の水流を発生させてもよい。あるいは、回転させる代わりに上下方向又は左右方向に振盪させて水流を発生させてもよい。
また、上述した実施形態では、液体貯留部20を略紡錘形として中心軸まわりに回転させることにより、生体組織から分離した細胞を組織保持部12の細胞通過孔14から組織保持部12の外側へ通過させるような水流を発生させたが、液体貯留部20を偏心軸まわりに回転させることにより、生体組織から分離した細胞を組織保持部の細胞通過孔から組織保持部の外側へ通過させるような水流を発生させてもよい。
また、上述した実施形態では、液体貯留部20の底面にフィン24を設けたが、これに加えて又はこれに代えて、同様のフィンを組織保持部12の底面に設けてもよい。
また、上述した実施形態では、組織保持部12は液体貯留部20の回転中心つまり分散剤含有液に発生する渦流の中心に配置されていたが、図4に示すように、組織保持部12は渦流の中心から偏心した位置に配置されるように液体貯留部20の上部にフック又はビスなどにより着脱自在に取り付けられていてもよい。こうすれば、組織保持部12を渦流の回転中心に配置する場合に比べて、生体組織から分離した細胞を組織保持部12の細胞通過孔14から組織保持部12の外側へ効果的に通過させることができる。
また、上述した実施形態では、組織保持部12は、メッシュ部材を用いて有底筒状に形成したものとしたが、メッシュ部材を用いて袋状(ティーバッグ状)に形成したものを用いてもよい。また、組織保持部12が有底筒状であれ袋状であれ、組織保持部12を液体貯留部20の上部から紐で吊してもよい。
また、上述した実施形態では、液体貯留部20内に組織保持部12を設けたが、図5に示すように、組織保持部12を設けずに生体組織をそのまま液体貯留部20に入れてもよい。図5の細胞分散装置では、排出管50の吸込口である先端部に、細胞は通過するが生体組織は通過しないフィルタ50fが取り付けられている。この細胞分散装置では、液体貯留部20にトリプシン溶液を貯留しそのトリプシン溶液に生体組織を浸漬するようにしたあと、トリプシン溶液に発生する水流により生体組織から細胞を分離・分散させる。ここでも、トリプシン溶液に発生する水流(渦流)が順逆方向に所定時間経過するごとに切り替わるようにするのが好ましい。液体貯留部20から生体組織に作用したあとのトリプシン溶液を排出する際、フィルタ50fを介してトリプシン溶液を排出するため、細胞を生体組織と分別して回収することができる。
産業上の利用の可能性
本発明は、生体外(in vitro)で細胞を培養する細胞培養技術において利用可能である。

Claims (18)

  1. 生体組織から細胞を分離・分散させる細胞分散装置であって、
    少なくとも一部に前記細胞が通過可能な大きさの複数の細胞通過孔を有し前記生体組織を保持可能な組織保持部と、
    前記組織保持部を囲むように構成され該組織保持部に保持された生体組織を浸漬する量の分散剤含有液を貯留可能な液体貯留部と、
    前記組織保持部又は前記液体貯留部を保持した状態で回転することにより、前記液体貯留部に貯留される分散剤含有液の作用により前記生体組織から分離した細胞を前記組織保持部の細胞通過孔から該組織保持部の外側へ通過させるような遠心力が前記細胞に働くように渦流を前記分散剤含有液に発生させる水流発生部と、
    前記液体貯留部に設けられ、前記水流発生部が前記分散剤含有液に前記渦流を発生させたときの遠心力により前記組織保持部の細胞通過孔から該組織保持部の外側へ通過してきた細胞を集積可能な細胞集積部と、
    を備えた細胞分散装置。
  2. 請求項1に記載の細胞分散装置であって、
    前記水流発生部の動作を制御する制御部
    を備えた細胞分散装置。
  3. 請求項1に記載の細胞分散装置であって、
    前記分散剤含有液を前記液体貯留部に供給可能な分散剤含有液供給部と、
    前記液体貯留部から前記生体組織に作用したあとの分散剤含有液を排出可能な分散剤含有液排出部と、
    を備えた細胞分散装置。
  4. 請求項3に記載の細胞分散装置であって、
    前記分散剤含有液供給部を作動させて前記液体貯留部に前記分散剤含有液を所定量供給させ、その後予め定められた設定値に基づいて前記水流発生部の動作を制御し、その後前記分散剤含有液排出部を作動させて前記液体貯留部から前記生体組織に作用したあとの分散剤含有液を排出させる制御部
    を備えた細胞分散装置。
  5. 請求項2又は4に記載の細胞分散装置であって、
    前記分散剤の作用を停止させる分散停止液を前記液体貯留部に供給可能な分散停止液供給部を備え、
    前記制御部は、前記水流発生部の動作を制御するにあたり、予め定められた設定値に基づいて前記水流発生部の動作を制御して前記生体組織から細胞が分離するのを補助するような渦流を前記分散剤含有液に発生させ、その後前記分散停止液供給部を作動させて前記液体貯留部に前記分散停止液を所定量供給させ、その後予め定められた設定値に基づいて前記水流発生部の動作を制御して前記生体組織から分離した細胞が前記組織保持部の細胞通過孔から外側へ通過するような渦流を前記分散剤含有液に発生させる、
    細胞分散装置。
  6. 請求項2,4又は5に記載の細胞分散装置であって、
    前記生体組織を洗浄する洗浄液を前記液体貯留部に供給可能な洗浄液供給部と、
    前記液体貯留部から前記生体組織を洗浄したあとの洗浄液を排出可能な洗浄液排出部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記分散剤含有液を用いた処理の前に、前記洗浄液供給部を作動させて前記液体貯留部に前記洗浄液を所定量供給させ、その後予め定められた設定値に基づいて前記水流発生部の動作を制御し、その後前記洗浄液排出部を作動させて前記液体貯留部から前記生体組織を洗浄したあとの洗浄液を排出させるという洗浄工程を実行する、
    細胞分散装置。
  7. 請求項2,4,5又は6に記載の細胞分散装置であって、
    前記生体組織から分離した細胞を懸濁させる懸濁用液体を前記液体貯留部に供給可能な懸濁用液体供給部と、
    前記液体貯留部から細胞懸濁液を排出可能な細胞懸濁液排出部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記分散剤含有液を用いた処理の後に、前記懸濁用液体供給部を作動させて前記液体貯留部に前記懸濁用液体を所定量供給させ、その後予め定められた設定値に基づいて前記水流発生部の動作を制御して前記液体貯留部内の細胞を前記懸濁用液体に懸濁させて細胞懸濁液とし、その後前記細胞懸濁液排出部を作動させて前記液体貯留部から前記細胞懸濁液を排出させるという細胞回収工程を実行する、
    細胞分散装置。
  8. 前記制御部は、前記分散剤含有液に発生する渦流の順逆方向が所定時間経過するごとに切り替わるように前記水流発生部の動作を制御する、
    請求項2,4,5,6又は7に記載の細胞分散装置。
  9. 前記細胞集積部は、前記液体貯留部のうち、前記遠心力の方向に沿って尖った形状に形成されている、
    請求項1〜8のいずれかに記載の細胞分散装置。
  10. 少なくとも前記組織保持部と前記液体貯留部とは装置本体に対して着脱可能に取り付けられている、
    請求項1〜9のいずれかに記載の細胞分散装置。
  11. 少なくとも前記組織保持部と前記液体貯留部とが密閉空間に配置されている、
    請求項1〜10のいずれかに記載の細胞分散装置。
  12. 前記密閉空間は滅菌ガスを充填可能である、
    請求項11記載の細胞分散装置。
  13. 前記水流発生部は、前記分散剤含有液に渦流を発生させるものであり、
    前記組織保持部は、前記渦流の中心から偏心した位置に配置される、
    請求項1〜12のいずれかに記載の細胞分散装置。
  14. 前記細胞通過孔は、前記組織保持部の側面の少なくとも一部に設けられ、前記水流発生部は、前記液体貯留部又は前記組織保持部を回転させるものであり、前記液体貯留部は、前記組織保持部と一体化されているか又は独立して設けられている、
    請求項1〜13のいずれかに記載の細胞分散装置。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の細胞分散装置における前記組織保持部と前記液体貯留部とが一体化されるか又は一体化可能に構成され、前記細胞分散装置に着脱可能な、細胞分散用カセット。
  16. 請求項1〜14のいずれかに記載の細胞分散装置における前記組織保持部として機能するように有底筒状に形成され、前記液体貯留部から液体を排出可能な排出管が底部を貫通している、組織保持部材。
  17. 生体組織から細胞を分離・分散させる細胞分散装置であって、
    前記生体組織を浸漬する量の分散剤含有液を貯留可能な液体貯留部と、
    前記液体貯留部を保持した状態で回転することで該液体貯留部を回転させることにより前記分散剤含有液に渦流を発生させる水流発生部と、
    前記分散剤含有液に発生する渦流の順逆方向が所定時間経過するごとに切り替わるように前記水流発生部の動作を制御する制御部と、
    を備えた細胞分散装置。
  18. 請求項17に記載の細胞分散装置であって、
    前記液体貯留部から前記生体組織に作用したあとの分散剤含有液を排出する際に該分散剤含有液に分散された細胞は通過するが生体組織は通過しないフィルタを介して該分散剤含有液を排出可能な排出部
    を備えた細胞分散装置。
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