JP4520005B2 - Cement admixture and cement composition - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に、土木・建築分野において使用されるセメント混和材及びセメント組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
セメント・コンクリートのひび割れ低減や曲げ耐力の向上は、コンクリート構造物の信頼性、耐久性、美観等の観点から重要であり、これらを改善する効果のある、セメント混和材であるセメント系膨張材のさらなる技術の進展が望まれている。従来より、セメント・コンクリートに膨張性を与えるセメント混和材としては、例えば、遊離石灰−アウイン−無水セッコウ系膨張材(特公昭42-21840号公報)や、遊離石灰−カルシウムシリケート−無水セッコウ系膨張材(特公昭53-31170号公報)等があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年では、コンクリートの高性能化を目的として、高流動コンクリートや高強度コンクリートの開発が盛んに行われている。しかしながら、これらの高性能なコンクリートではセメント系膨張材の効果が十分に発揮されないことが指摘されており、混和率が小さくても大きな膨張性を付与できる膨張特性の優れたセメント系膨張材の開発が待たれているのが実状である。
また、最近では、従来の仕様規定型の設計体系から、性能規定型の設計体系へ移行が検討されている。これまでやや軽視されていた耐久性についても明確な性能規定が定められるものと考えられる。即ち、ひび割れの耐久性に対する影響の定量化がなされるため、ひび割れの低減は緊急の課題となる。ひび割れ低減に効果のあるセメント系膨張材を広範に利用するためには、使用量を少なくして、経済的負担を小さくすることが不可欠である。
本発明者らは、これらの課題を解決すべく種々の検討を重ねた結果、特定のセメント混和材を使用することにより、前記課題が解決できるとの知見を得て本発明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、CaO原料、Al23原料、ハロゲン元素原料及びFe23原料を熱処理して得られる遊離石灰、C117・CaX2(Xはハロゲン元素)、及びカルシウムアルミノフェライトを含有するクリンカーと、セッコウ類と、珪酸率が1.0未満の範囲でカルシウムシリケートとを含有してなり、セメント混和材100部中、遊離石灰が40〜60部、C 11 7 ・CaX 2 が10〜25部、カルシウムアルミノフェライトが5〜15部でカルシウムアルミノフェライトとカルシウムシリケートの合計が10〜20部、セッコウ類の無水セッコウが10〜30部であるセメント混和材であり、さらに、セメントと、該セメント混和材とを含有してなるセメント組成物である。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0006】
本発明のセメント混和材は、遊離石灰、C117・CaX2(Xはハロゲン元素)、カルシウムアルミノフェライト及びセッコウ類を含有してなるものである。これら化合物の割合は、特に限定されるものではないが、通常、セメント混和材100部中、遊離石灰は30〜60部が好ましく、35〜55部がより好ましい。C117・CaF2は10〜35部が好ましく、15〜25部がより好ましい。また、カルシウムアルミノフェライトは5〜20部が好ましく、10〜15部がより好ましい。さらに、セッコウ類は10〜40部が好ましく、15〜30部がより好ましい。セメント混和材中の各化合物の組成割合が前記の範囲にないと、優れた膨張特性が得られない場合がある。
なお、本発明で使用する%、部は質量単位である。
【0007】
本発明のC117・CaX2とは、CaO−Al23−X系化合物であって、C127にフッ素や塩素等のハロゲン元素が固溶した化合物を総称するものである。C117・CaX2にはNa2OやK2O等の微量成分が固溶するものも含まれる。C117・CaX2は、C127と同様の結晶構造を有するので、粉末X線回折法で同定すると、C127と同様の回折パターンを示す。
本発明のカルシウムアルミノフェライトとは、CaO−Al23−Fe23系化合物を総称するものであり、特に限定されるものではないが、一般的に、CaOをC、Al23をA、Fe23をFとすると、C4AFやC62F等の化合物がよく知られている。通常は、C4AFとして存在していると考えて良い。本発明では、カルシウムアルミノフェライトを以下、C4AFと略記する。
【0008】
本発明のセメント混和材を製造する際、CaO原料、Al23原料、ハロゲン元素原料及びFe23原料を熱処理して、遊離石灰、C117・CaX2及びC4AFからなるクリンカーを合成してこれをセッコウ類と共に粉砕することにより、あるいは別々に粉砕した後に混合して製造される。遊離石灰、C117・CaX2及びC4AFを別々に合成し、これらを混合したものでは、本発明のような効果は得られない。
【0009】
CaO原料、Al23原料、ハロゲン元素原料及びFe23原料を熱処理して、遊離石灰、C117・CaX2及びC4AFからなるクリンカーを合成してこれをセッコウ類と共に粉砕することにより、あるいは別々に粉砕した後に混合して製造されたものか否かを確認する方法としては、例えば、セメント混和材の粗粒子、具体的には100μmよりも大きな粒子を顕微鏡(SEM-EDS)等により観察して組成分析を行い、粒子中に遊離石灰、C117・CaX2及びC4AFが混在していることを確認することによって容易に判別できる。
【0010】
本発明のセメント混和材を製造する際の熱処理温度であるが、1100〜1600℃の範囲が好ましく、1200〜1500℃の範囲がより好ましい。1100℃未満では、得られたセメント混和材の膨張特性が十分でなく、1600℃を超えてもさらなる効果の増進が期待できない。
【0011】
CaO原料としては、石灰石や消石灰等が挙げられ、Al23原料としては、ボーキサイトやアルミ残灰等が、ハロゲン元素原料としては、ホタル石(フッ化カルシウム)等のフッ素化合物、塩化カルシウムやアリナイト等の塩素化合物等が挙げられ、Fe23原料としては、圧延スケール、銅カラミ、鉄粉、鋼スラッジ及び市販の酸化鉄等が挙げられる。
【0012】
本発明のセメント混和材中には不純物が存在する。その具体例としては、SiO2、MgO、TiO2、P25、Na2O、K2O、CuO、ZnO、Ag2O等が挙げられ、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲では特に問題とはならないが、これらのうちで、特に、SiO2は珪酸率で1.0未満の範囲であることが好ましく、0.6未満の範囲がより好ましい。珪酸率が1.0以上では優れた膨張特性が得られない場合がある。本発明でいう珪酸率とは、クリンカー中のSiO2量、Al23量、及びFe23量より次式から算出される。
珪酸率=SiO2/(Al23+Fe23
また、クリンカー中のSiO2量は、5.0%以下が好ましく、3.0%以下がより好ましい。5.0%を超えると優れた膨張特性が得られない場合がある。
【0013】
本発明でいうセッコウ類とは、二水セッコウ、半水セッコウ及び無水セッコウ等が挙げられ、特に限定されるものではないが、本発明の効果が顕著であることから、無水セッコウを使用することが好ましい。
【0014】
本発明のセメント混和材の粒度は、特に限定されるものではないが、通常、ブレーン比表面積で1500〜9000cm2/gが好ましく、2500〜5000cm2/gがより好ましい。セメント混和材の粒度が1500cm2/g未満では、長期耐久性が悪くなる場合があり、9000cm2/gを超えると十分な膨張特性が得られない場合がある。
【0015】
本発明のセメント混和材の使用量は、特に限定されるものではないが、通常、セメントとセメント混和材からなるセメント組成物100部中、5〜15部が好ましく、7〜12部がより好ましい。5部未満では、充分な膨張特性が得られない場合があり、15部を超えて使用すると長期耐久性が悪くなる場合がある。
【0016】
本発明のセメントとしては、普通セメント、早強、超早強、低熱及び中庸熱等各種ポルトランドセメントと、これらセメントに、高炉スラグ、フライアッシュ及びシリカを混合した各種混合セメント、並びに石灰石粉末等を混合したフィラーセメント等がある。
【0017】
本発明では、減水剤、高性能減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤、消泡剤、増粘剤、防錆剤、防凍剤、収縮低減剤、高分子エマルジョン及び凝結調整剤、並びにセメント急硬材、ベントナイト等の粘土鉱物及びハイドロタルサイト等のアニオン交換体等のうちの一種又は二種以上を、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用することが可能である。
【0018】
本発明では、各材料の混合方法は特に限定されるものではなく、それぞれの材料を施工時に混合しても良いし、予めその一部、或いは全部を混合しておいても差し支えない。混合装置としては、既存の如何なる装置も使用可能であり、例えば、傾胴ミキサ、オムニミキサ、ヘンシェルミキサ、V型ミキサ及びナウターミキサ等が挙げられる。
【0019】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
【0020】
実施例1
CaO原料、Al23原料、フッ素原料及びFe23原料を配合し、混合粉砕した後、電気炉で1300℃、30分間熱処理して遊離石灰、C117・CaF2、及びC4AFを含有する様々な組成のクリンカーを合成した。次いで、無水セッコウと各種クリンカーをボールミルを用いて混合粉砕し、ブレーン比表面積3500±200cm2/gに粉砕して表1に示すような組成のセメント混和材を調製した。
なお、クリンカーを粉末X線回折法で同定したところ、遊離石灰、C117・CaF2及びC4AFを含有していた。セメント混和材の化合物組成は化学組成を基に計算により算出した。化学組成はJIS R 5202に準じて求めた。
セメントと、セメント混和材からなるセメント組成物100部中、セメント混和材を9部使用し、水/セメント組成物比=50%、セメント組成物/砂比=1/3のモルタルを調製し、膨張率の測定を行った。なお、比較のために、遊離石灰、C3A及びC4AFを別々に合成して粉砕し、実験No.1-3と化合物組成が同じとなるように配合したセメント混和材についても同様の実験を行った。その結果を表1に示す。
【0021】
<使用材料>
CaO原料:試薬1級、炭酸カルシウム
Al23原料:試薬1級、酸化アルミニウム
フッ素原料:試薬1級、フッ化カルシウム
Fe23原料:試薬1級、酸化第二鉄
セッコウ類A:試薬1級、無水セッコウ
遊離石灰:CaO原料を1300℃で30分間熱処理して合成。
117・CaF2:CaO原料11モル、Al23原料7モル及びフッ素原料1モルの割合で配合した原料を混合粉砕した後、1300℃で30分間熱処理して合成。
4AF:CaO原料4モル、Al23原料1モル及びFe23原料1モルの割合で配合した原料を混合粉砕した後、1300℃で30分間熱処理する工程を2回繰り返して合成。
砂:JIS標準砂(ISO679準拠)
【0022】
<測定方法>
長さ変化率:JIS A 6202に準じて材齢7日で測定。
【0023】
【表1】

Figure 0004520005
【0024】
表1より、本発明のセメント混和材を使用したモルタルは、比較例の実験No.1-1,1-13と比べ、優れた膨張特性を示すことが判る。
【0025】
実施例2
実験No.1-3で使用したクリンカーを使用し、セッコウ類の種類を変えたこと以外は、実施例1と同様に行った。その結果を表2に示す。
【0026】
<使用材料>
セッコウ類B:試薬1級、半水セッコウ
セッコウ類C:試薬1級、二水セッコウ
【0027】
【表2】
Figure 0004520005
【0028】
表2より、本発明のセメント混和材を使用することにより、何れのモルタルも優れた膨張特性を示しているが、中でも無水セッコウを使用した実験No.1-3が優れていることが判る。
【0029】
実施例3
CaO原料、Al23原料、Fe23原料及びSiO2原料を配合し、混合粉砕した後、電気炉で1300℃、30分間熱処理して遊離石灰、C117・CaF2、C4AF及びカルシウムシリケート(C3S)を含有する様々な組成のクリンカーを合成した。次いで、無水セッコウと各種クリンカーをボールミルを用いて混合粉砕し、ブレーン比表面積3500±200cm2/gに粉砕して表3に示すような組成のセメント混和材を調製したこと以外は、実施例1と同様に行った。
【0030】
<使用材料>
SiO2原料:試薬1級、二酸化ケイ素
【0031】
【表3】
Figure 0004520005
【0032】
表3より、珪酸率が1.0未満の範囲でカルシウムシリケートを含有する本発明のセメント混和材を使用したモルタルは、優れた膨張特性を示すことが判る。
【0033】
実施例4
工業原料であるCaO原料、Al23原料、フッ素原料及びFe23原料を配合し、ロータリーキルンを用いて焼点温度1350℃で焼成して表4に示すような化学組成のクリンカーを合成し、ボールミルを用いて、無水セッコウと共に混合粉砕してブレーン比表面積3500cm2/gのセメント混和材を調製したこと以外は、実施例1と同様に行った。
化学組成を基に算出した化合物組成を表5に示す。比較のために、市販のカルシウムサルホアルミネート系膨張材(膨張材A)と石灰系膨張材(膨張材B)の結果についても併記した。長さ変化率の測定結果を表6に示す。
【0034】
<使用材料>
CaO原料:新潟県青海鉱山産石灰石
Al23原料:中国産ボーキサイト
フッ素原料:中国産ホタル石
Fe23原料:圧延スケール
無水セッコウ:天然無水セッコウ
膨張材A:市販のカルシウムサルホアルミネート系膨張材、ブレーン比表面積2940cm2/g
膨張材B:市販の石灰系膨張材、ブレーン比表面積3610cm2/g
【0035】
【表4】
Figure 0004520005
【0036】
【表5】
Figure 0004520005
【0037】
【表6】
Figure 0004520005
【0038】
表6より、本発明のセメント混和材を使用したモルタルは、市販の膨張材を使用したモルタルと比べ、優れた膨張特性を示すことが判る。
【0039】
実施例5
実施例4の実験No.4-1で使用したセメント混和材を使用し、セメント組成物100部中のセメント混和材の使用量を変えたこと以外は、実施例3と同様に行った。その結果を表7に示す。
【0040】
【表7】
Figure 0004520005
【0041】
表7より、本発明のセメント混和材の使用量を大きくすると、モルタルの膨張特性が向上することが判る。
【0042】
【発明の効果】
本発明のセメント混和材を使用することにより、優れた膨張特性を有するセメント組成物が得られる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention mainly relates to a cement admixture and a cement composition used in the field of civil engineering and construction.
[0002]
[Prior art]
Reduction of cracks in cement and concrete and improvement of bending strength are important from the viewpoint of reliability, durability, aesthetics, etc. of concrete structures. Cement admixtures, which are cement admixtures, have the effect of improving these. Further technical progress is desired. Conventional cement admixtures that give expansibility to cement and concrete include, for example, free lime-auin-anhydrous gypsum-based expansive material (Japanese Patent Publication No. 42-21840) and free lime-calcium silicate-anhydrous gypsum-based expansion. There were materials (Japanese Patent Publication No. 53-31170).
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In recent years, high-fluidity concrete and high-strength concrete have been actively developed for the purpose of improving the performance of concrete. However, it has been pointed out that these high-performance concretes do not sufficiently exert the effect of cement-based expansive materials, and the development of cement-based expansive materials with excellent expansibility that can give large expansibility even when the mixing ratio is small. Is actually waiting.
Recently, a shift from a conventional specification-based design system to a performance-based design system has been studied. It is thought that a clear performance rule will be established for durability that has been neglected until now. That is, since the influence of the crack on the durability is quantified, it is an urgent task to reduce the crack. In order to widely use cement-based expansion materials that are effective in reducing cracks, it is essential to reduce the amount of use and reduce the economic burden.
As a result of various studies to solve these problems, the present inventors have obtained the knowledge that the above problems can be solved by using a specific cement admixture, and have completed the present invention. It was.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention relates to free lime obtained by heat treatment of a CaO raw material, an Al 2 O 3 raw material, a halogen element raw material and an Fe 2 O 3 raw material, C 11 A 7 · CaX 2 (X is a halogen element), and calcium alumino. a clinker containing ferrite, and gypsum, Ri silicate ratio Na contain calcium silicate in a range of less than 1.0, in 100 parts of cement admixture, of free lime is 40 to 60 parts, C 11 a 7 A cement admixture containing 10 to 25 parts of CaX 2, 5 to 15 parts of calcium aluminoferrite, 10 to 20 parts in total of calcium aluminoferrite and calcium silicate, and 10 to 30 parts of anhydrous gypsum of gypsum , et al is a cement and cement composition containing the said cement admixture.
[0005]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
[0006]
The cement admixture of the present invention contains free lime, C 11 A 7 · CaX 2 (X is a halogen element), calcium aluminoferrite and gypsum. The ratio of these compounds is not particularly limited, but usually, 30 to 60 parts of free lime is preferable in 35 parts of cement admixture, and more preferably 35 to 55 parts. C 11 A 7 · CaF 2 is preferably 10 to 35 parts, more preferably 15 to 25 parts. The calcium aluminoferrite is preferably 5 to 20 parts, more preferably 10 to 15 parts. Furthermore, the gypsum is preferably 10 to 40 parts, more preferably 15 to 30 parts. If the composition ratio of each compound in the cement admixture is not within the above range, excellent expansion characteristics may not be obtained.
In addition,% and a part used by this invention are a mass unit.
[0007]
The C 11 A 7 · CaX 2 of the present invention is a CaO—Al 2 O 3 —X-based compound, and is a general term for compounds in which halogen elements such as fluorine and chlorine are solid-solved in C 12 A 7. . C 11 A 7 · CaX 2 includes those in which trace components such as Na 2 O and K 2 O are dissolved. C 11 A 7 · CaX 2 is is also similar in crystal structure as C 12 A 7, when identified by powder X-ray diffraction method, showing the same diffraction pattern as C 12 A 7.
The calcium aluminoferrite of the present invention is a generic term for CaO—Al 2 O 3 —Fe 2 O 3 compounds and is not particularly limited, but in general, CaO is C, Al 2 O 3. When A is Fe and Fe 2 O 3 is F, compounds such as C 4 AF and C 6 A 2 F are well known. Normally, it can be considered that it exists as C 4 AF. In the present invention, calcium aluminoferrite is hereinafter abbreviated as C 4 AF.
[0008]
When producing the cement admixture of the present invention, the CaO raw material, the Al 2 O 3 raw material, the halogen element raw material, and the Fe 2 O 3 raw material are heat-treated to comprise free lime, C 11 A 7 · CaX 2 and C 4 AF. It is produced by synthesizing clinker and pulverizing it with gypsum, or by separately pulverizing and mixing. When free lime, C 11 A 7 · CaX 2 and C 4 AF are synthesized separately and mixed, the effects of the present invention cannot be obtained.
[0009]
Heat treatment of CaO raw material, Al 2 O 3 raw material, halogen element raw material and Fe 2 O 3 raw material to synthesize clinker consisting of free lime, C 11 A 7 · CaX 2 and C 4 AF and pulverize it with gypsums As a method for confirming whether or not the product is manufactured by mixing after being separately pulverized, for example, coarse particles of cement admixture, specifically, particles larger than 100 μm are observed with a microscope (SEM- It can be easily discriminated by performing composition analysis by observing with EDS) and confirming that free lime, C 11 A 7 · CaX 2 and C 4 AF are mixed in the particles.
[0010]
Although it is the heat processing temperature at the time of manufacturing the cement admixture of this invention, the range of 1100-1600 degreeC is preferable, and the range of 1200-1500 degreeC is more preferable. If it is less than 1100 degreeC, the expansion characteristic of the obtained cement admixture is not enough, and even if it exceeds 1600 degreeC, the improvement of the further effect cannot be expected.
[0011]
Examples of the CaO raw material include limestone and slaked lime. Examples of the Al 2 O 3 raw material include bauxite and aluminum residual ash. Examples of the halogen element raw material include fluorine compounds such as fluorite (calcium fluoride), calcium chloride, Examples of the Fe 2 O 3 raw material include rolling scale, copper calami, iron powder, steel sludge, and commercially available iron oxide.
[0012]
Impurities are present in the cement admixture of the present invention. Specific examples thereof include SiO 2 , MgO, TiO 2 , P 2 O 5 , Na 2 O, K 2 O, CuO, ZnO, Ag 2 O, and the like, which do not substantially impair the object of the present invention. However, among these, SiO 2 is preferably in a range of less than 1.0 in terms of silicic acid, and more preferably in a range of less than 0.6. When the silicic acid ratio is 1.0 or more, there are cases where excellent expansion characteristics cannot be obtained. The silicic acid ratio as used in the present invention is calculated from the following formula from the amount of SiO 2, the amount of Al 2 O 3 and the amount of Fe 2 O 3 in the clinker.
Silicic acid ratio = SiO 2 / (Al 2 O 3 + Fe 2 O 3 )
Further, the amount of SiO 2 in the clinker is preferably 5.0% or less, and more preferably 3.0% or less. If it exceeds 5.0%, an excellent expansion property may not be obtained.
[0013]
The gypsum referred to in the present invention includes two-water gypsum, half-water gypsum, anhydrous gypsum, etc., and is not particularly limited, but because the effect of the present invention is remarkable, anhydrous gypsum should be used. Is preferred.
[0014]
The particle size of the cement admixture of the present invention, but are not particularly limited, is preferably 1500~9000cm 2 / g in Blaine specific surface area, 2500~5000cm 2 / g is more preferable. If the particle size of the cement admixture is less than 1500 cm 2 / g, long-term durability may deteriorate, and if it exceeds 9000 cm 2 / g, sufficient expansion characteristics may not be obtained.
[0015]
Although the usage-amount of the cement admixture of this invention is not specifically limited, Usually, 5-15 parts are preferable in a cement composition which consists of cement and a cement admixture, and 7-12 parts are more preferable. . If it is less than 5 parts, sufficient expansion characteristics may not be obtained, and if it exceeds 15 parts, long-term durability may be deteriorated.
[0016]
As the cement of the present invention, various cements such as ordinary cement, early strength, very early strength, low heat and moderate heat, mixed cement obtained by mixing blast furnace slag, fly ash and silica with these cements, and limestone powder, etc. There are mixed filler cements.
[0017]
In the present invention, a water reducing agent, a high performance water reducing agent, an AE water reducing agent, a high performance AE water reducing agent, a fluidizing agent, an antifoaming agent, a thickening agent, a rust preventive agent, a defrosting agent, a shrinkage reducing agent, a polymer emulsion and a coagulation It is possible to use one or two or more of modifiers, cement rapid hardening materials, clay minerals such as bentonite, and anion exchangers such as hydrotalcite, etc., as long as the object of the present invention is not substantially inhibited. Is possible.
[0018]
In this invention, the mixing method of each material is not specifically limited, Each material may be mixed at the time of construction, and the part or all may be mixed beforehand. Any existing apparatus can be used as the mixing apparatus, and examples thereof include a tilting cylinder mixer, an omni mixer, a Henschel mixer, a V-type mixer, and a nauter mixer.
[0019]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail by way of examples.
[0020]
Example 1
After mixing CaO raw material, Al 2 O 3 raw material, fluorine raw material and Fe 2 O 3 raw material, mixing and pulverizing, heat treatment at 1300 ° C. for 30 minutes in an electric furnace, free lime, C 11 A 7 · CaF 2 , and C 4 Various compositions of clinker containing AF were synthesized. Next, anhydrous gypsum and various clinker were mixed and pulverized using a ball mill, and pulverized to a Blaine specific surface area of 3500 ± 200 cm 2 / g to prepare a cement admixture having the composition shown in Table 1.
When the clinker was identified by powder X-ray diffraction, it contained free lime, C 11 A 7 · CaF 2 and C 4 AF. The compound composition of the cement admixture was calculated by calculation based on the chemical composition. The chemical composition was determined according to JIS R 5202.
Using 100 parts of cement and cement composition consisting of cement, 9 parts of cement admixture were used to prepare a mortar with a water / cement composition ratio = 50% and a cement composition / sand ratio = 1/3, The expansion coefficient was measured. For comparison, free lime, C 3 A and C 4 AF were separately synthesized and pulverized, and the same was applied to the cement admixture compounded so as to have the same compound composition as Experiment No. 1-3. The experiment was conducted. The results are shown in Table 1.
[0021]
<Materials used>
CaO raw material: reagent grade 1, calcium carbonate Al 2 O 3 raw material: reagent grade 1, aluminum oxide fluorine raw material: reagent grade 1, calcium fluoride Fe 2 O 3 raw material: reagent grade 1, ferric oxide gypsum A: reagent First grade, anhydrous gypsum free lime: synthesized by heat-treating CaO raw material at 1300 ° C for 30 minutes.
C 11 A 7 · CaF 2 : synthesized by heat-treating at 1300 ° C. for 30 minutes after mixing and pulverizing raw materials blended at a ratio of 11 mol of CaO raw material, 7 mol of Al 2 O 3 raw material and 1 mol of fluorine raw material.
C 4 AF: raw material blended at a ratio of 4 moles of CaO raw material, 1 mole of Al 2 O 3 raw material and 1 mole of Fe 2 O 3 raw material, mixed and pulverized, and then heat-treated at 1300 ° C. for 30 minutes twice to synthesize .
Sand: JIS standard sand (ISO679 compliant)
[0022]
<Measurement method>
Length change rate: Measured at a material age of 7 days according to JIS A 6202.
[0023]
[Table 1]
Figure 0004520005
[0024]
From Table 1, it can be seen that the mortar using the cement admixture of the present invention exhibits excellent expansion characteristics as compared with Experiments No. 1-1 and 1-13 of the comparative examples.
[0025]
Example 2
The same procedure as in Example 1 was performed except that the clinker used in Experiment No. 1-3 was used and the kind of gypsum was changed. The results are shown in Table 2.
[0026]
<Materials used>
Gypsum B: Reagent grade 1, semi-water gypsum C: Reagent grade 1, two-water gypsum
[Table 2]
Figure 0004520005
[0028]
From Table 2, it can be seen that by using the cement admixture of the present invention, any mortar exhibits excellent expansion characteristics, but among them, Experiment No. 1-3 using anhydrous gypsum is excellent.
[0029]
Example 3
After mixing CaO raw material, Al 2 O 3 raw material, Fe 2 O 3 raw material and SiO 2 raw material, mixing and pulverizing, heat treatment at 1300 ° C. for 30 minutes in an electric furnace, free lime, C 11 A 7 · CaF 2 , C Various compositions of clinker containing 4 AF and calcium silicate (C 3 S) were synthesized. Next, Example 1 except that anhydrous gypsum and various clinker were mixed and pulverized using a ball mill and pulverized to a Blaine specific surface area of 3500 ± 200 cm 2 / g to prepare a cement admixture having the composition shown in Table 3. As well as.
[0030]
<Materials used>
SiO 2 raw material: reagent grade 1, silicon dioxide
[Table 3]
Figure 0004520005
[0032]
From Table 3, it can be seen that the mortar using the cement admixture of the present invention containing calcium silicate with a silicic acid ratio of less than 1.0 exhibits excellent expansion characteristics.
[0033]
Example 4
Combining industrial raw materials such as CaO raw material, Al 2 O 3 raw material, fluorine raw material and Fe 2 O 3 raw material, using a rotary kiln, firing at a baking temperature of 1350 ° C. to synthesize clinker with chemical composition as shown in Table 4 Then, the same procedure as in Example 1 was carried out except that a cement admixture having a brain specific surface area of 3500 cm 2 / g was prepared by mixing and grinding with anhydrous gypsum using a ball mill.
Table 5 shows the compound composition calculated based on the chemical composition. For comparison, the results of commercially available calcium sulfoaluminate-based expansion material (expansion material A) and lime-based expansion material (expansion material B) are also shown. Table 6 shows the measurement results of the rate of change in length.
[0034]
<Materials used>
CaO raw material: Limestone Al 2 O 3 raw material from Aomi mine, Niigata Prefecture: Chinese bauxite fluorine raw material: Chinese fluorite Fe 2 O 3 raw material: Rolled scale anhydrous gypsum: Natural anhydrous gypsum expanded material A: Commercial calcium sulfoaluminate series Intumescent material, Blaine specific surface area 2940cm 2 / g
Expansion material B: Commercially available lime-based expansion material, Blaine specific surface area 3610 cm 2 / g
[0035]
[Table 4]
Figure 0004520005
[0036]
[Table 5]
Figure 0004520005
[0037]
[Table 6]
Figure 0004520005
[0038]
From Table 6, it can be seen that the mortar using the cement admixture of the present invention exhibits excellent expansion characteristics as compared with the mortar using a commercially available expansion material.
[0039]
Example 5
The same operation as in Example 3 was performed except that the cement admixture used in Experiment No. 4-1 of Example 4 was used and the amount of the cement admixture used in 100 parts of the cement composition was changed. The results are shown in Table 7.
[0040]
[Table 7]
Figure 0004520005
[0041]
From Table 7, it can be seen that when the amount of the cement admixture of the present invention is increased, the expansion characteristics of the mortar are improved.
[0042]
【The invention's effect】
By using the cement admixture of the present invention, a cement composition having excellent expansion characteristics can be obtained.

Claims (2)

CaO原料、Al23原料、ハロゲン元素原料及びFe23原料を熱処理して得られる遊離石灰、C117・CaX2(Xはハロゲン元素)、及びカルシウムアルミノフェライトを含有するクリンカーと、セッコウ類と、珪酸率が1.0未満の範囲でカルシウムシリケートとを含有してなり、セメント混和材100部中、遊離石灰が40〜60部、C 11 7 ・CaX 2 が10〜25部、カルシウムアルミノフェライトが5〜15部でカルシウムアルミノフェライトとカルシウムシリケートの合計が10〜20部、セッコウ類の無水セッコウが10〜30部であるセメント混和材。A clinker containing CaO raw material, Al 2 O 3 raw material, halogen element raw material and free lime obtained by heat treatment of Fe 2 O 3 raw material, C 11 A 7 · CaX 2 (X is a halogen element), and calcium aluminoferrite , and gypsum, Ri silicate ratio Na contain calcium silicate in a range of less than 1.0, a cement admixture in 100 parts of free lime is 40 to 60 parts, the C 11 a 7 · CaX 2 10~ A cement admixture comprising 25 parts, 5 to 15 parts of calcium aluminoferrite, 10 to 20 parts in total of calcium aluminoferrite and calcium silicate, and 10 to 30 parts of anhydrous gypsum . セメントと、請求項1に記載のセメント混和材とを含有してなるセメント組成物。A cement composition comprising cement and the cement admixture according to claim 1 .
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