JP4519401B2 - 超音波処理槽 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排水処理により発生する汚泥中の有機物の大幅な減量を可能とする超音波処理槽に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の汚泥減量化技術には、生物・化学的汚泥処理と、物理的汚泥処理があり、生物・化学的汚泥処理は化学薬品等を使用し短時間(8時間程度)で処理するもので大容量の汚泥処理に向いており、物理的汚泥処理は超音波等を利用して長時間(24時間程度)を掛けて処理するもので小容量の汚泥処理に向いている(特許文献1、特許文献2参照)。そして例えば特許文献2の処理技術では、有機性汚水を好気性生物処理槽で処理し、沈殿槽で固液分離して処理水と汚泥とを得る。この汚泥を返送汚泥として好気性生物処理槽に循環するとともに、一部を余剰汚泥として貯留槽に導入する。貯留槽ではその汚泥を超音波発振子から発振される超音波を用いて可溶化処理を行い、可溶化汚泥として好気性生物処理槽に返して生物分解を行うことにより、汚泥を減容する方法が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−345192号公報
【特許文献2】
特開平11−128975号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の超音波発振装置は、生物処理槽への負荷を考慮した運転を提案するものではなく、超音波振動子の長寿命化、低消費電力でコンパクトな装置を図ることは提案されていない。
【0005】
そこで、本発明は、超音波照射の適正化を図り、処理効率がよく超音波振動子の長寿命化を図ることのできる超音波処理槽を提供することを目的とする。
特に、本発明は、生物処理槽への負荷を考慮した運転を実現することで省エネルギーと超音波振動子の長寿命化を実現することを目的とする。
また、本発明は、低消費電力でコンパクトな超音波処理槽を実現することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明の超音波処理槽は、排水の生物処理法において、汚泥の一部を導入し、超音波処理した汚泥を生物処理法による生物処理槽に移送する超音波処理槽であって、第1の槽と第2の槽を堰によって区分し、前記第1の槽に汚泥の流入口と超音波振動子を備え、前記第2の槽に汚泥の流出口を備え、前記超音波振動子を前記堰の下方に、その放射面が鉛直方向と平行に向くように取り付け、前記超音波振動子の取り付けられた面と対向する反射壁に前記流入口を設けたことを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の超音波処理槽において、前記堰を、前記第1の槽又は前記第2の槽の内壁全幅に渡って設けたことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1に記載の超音波処理槽において、前記流入口を、前記第1の槽の底面から前記堰までの高さの1/3以下の位置に設けたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態による超音波処理槽は、第1の槽と第2の槽を堰によって区分し、第1の槽に汚泥の流入口と超音波振動子を備え、第2の槽に汚泥の流出口を備え、超音波振動子を堰の下方に、その放射面が鉛直方向と平行に向くように取り付け、超音波振動子の取り付けられた面と対向する反射壁に流入口を設けたものである。本実施の形態によれば、超音波放射面の対面から汚泥を流入することで、流入した汚泥は超音波放射面に平行で1/4波長の整数倍の間隔でできる定在波によるキャビテーションの中を通過するため均一で効率の良い超音波処理ができる。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による超音波処理槽において、堰を、第1の槽又は第2の槽の内壁全幅に渡って設けたものである。本実施の形態によれば、堰による汚泥の対流を防止でき、スムーズな流れを実現するとともに、紫外線照射を効率的に行うことができる。
また、本発明の第3の実施の形態は、第1の実施の形態による超音波処理槽において、流入口を、第1の槽の底面から堰までの高さの1/3以下の位置に設けたものである。
これらの実施の形態によれば、槽の下層では流入する汚泥の勢いで撹拌が行われ、槽の中・上層では超音波振動子から発生する直進流及び超音波の進行方向に発生する音響放射圧によって、槽の中層に振動子から反射壁へ向かう流れが生じ、この反射壁へ向かう流れが反射することで、槽内が撹拌され、反射壁から堰へと向かって汚泥を押し流す強い水面の流れが発生する。また、槽内に撹拌装置などを取り付けることなく、良好な流動状態を実現できる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明による実施例の汚泥処理装置について、図面を参照して説明する。図1と図2は、本発明による一実施例の汚泥処理装置を示すブロック構成図である。
図1に示すように排水処理施設は、排水を溜める調整槽1と、有機物を微生物によって処理する生物処理槽2と、生物処理槽2で処理した汚水を重力によって汚泥と水に分離する沈殿槽3と、沈殿槽3で分離させた汚泥を導入する汚泥貯留槽4と、超音波処理を施す超音波処理装置5から構成されている。
排水は、下水管を通って排水処理施設に流入する。流入した排水は、調整槽1に一旦滞留し、一定量が生物処理槽2へ流入し、生物処理槽2で繁殖した微生物(以下、一例として活性汚泥と呼ぶ)によって浄化される。生物処理槽2への流入量に応じて、活性汚泥は沈殿槽3へ流入し、重力によって余剰汚泥と処理水に分離される。分離された汚泥の一部は返送汚泥として生物処理槽2へ返送され、他は超音波処理装置5にて超音波処理を行った上で、再度生物処理槽2へ流入し、残りは余剰汚泥として汚泥貯留槽に移される。
【0009】
図2は図1における生物処理槽2を第一生物処理槽2Aとし、同様に図1における汚泥貯留槽4を第二生物処理槽4Aとして構成されている。
排水は、下水管を通って排水処理施設に流入する。流入した排水は、調整槽1に一旦滞留し、一定量が第一生物処理槽2Aへ流入し、第一生物処理槽2Aで繁殖した活性汚泥によって浄化される。第一生物処理槽2Aへの流入量に応じて、活性汚泥は沈殿槽3へ流入し、重力によって余剰汚泥と処理水に分離される。余剰汚泥の一部は返送汚泥として第一生物処理槽2Aへ返送され、残りは第二生物処理槽4Aへ移され、超音波処理装置5にて超音波処理を行った上で、再度第二生物処理槽へ流入する。第二生物処理槽には必要に応じて、汚泥中の水分を除去するために、例えば膜分離装置を設置し、膜透過水は調整槽に流入する。なお、膜透過水は曝気槽に流入させてもよいし、そのまま放流することも可能である。また、膜分離装置は第二生物処理槽の外部に設置してもよい。
【0010】
次に、超音波処理装置の制御方法について図3から図6を用いて説明する。
図3は、本発明の一実施例による超音波処理装置の一部の構成を示す概略図である。
余剰汚泥の一部は、流量制御弁11を通って超音波処理槽50に導入される。この導入される汚泥の量は流量計12によって計測される。制御部13は、流量計12によって計測された流量が入力され、流量制御弁11と超音波振動子14を制御する。なお、これは一例であって、定量ポンプを用いてもよい。
【0011】
図4は、本発明の一実施例による超音波処理装置の制御方法を示すフローチャートである。
まず、余剰汚泥発生量(A[L/day])を入力する(S1)。また、超音波照射レベル(C[%] 定格比)を入力する(S2)。
入力された余剰汚泥発生量に基づいて処理流量(Q[L/min]=K×A÷(24×60))が制御部13において計算される(S3)。ここで、Kは処理倍数であり、1〜10、好ましくは2〜5倍とする。
流量計12によって流量が計測され(S4)、S3で算出された処理流量となるように、制御部13は流量制御弁11を調整する(S5)。
そして制御部13は、流量(Q)、超音波振動子14の定格出力(P[W])、及び超音波照射レベル(C[%])から超音波照射量(Pc=0.01・C・(P・V)/(60・Q)[Wh])を算出する(S6)。なお、V[L]は超音波照射槽の体積、V/Q([min])は汚泥の超音波照射槽への滞留時間、(P・V)/(60・Q)([Wh])は定格超音波照射量である。
超音波振動子14の運転モードとして、強運転モードと弱運転モードとを備える場合には、弱運転モードでの超音波処理の時間を、強運転の10%〜50%として、生物処理槽2の余力で汚泥を分解し、超音波振動子の長寿命化を図ることが好ましい。
制御部13は、指示された超音波照射量となるように超音波振動子14の運転時間を決定する(S7)。
【0012】
図5は、本発明の一実施例による超音波処理装置の制御パターンを示すタイムチャートである。
生物処理槽2へ流入する排水の量は家庭の生活サイクルによって増減するため、生物処理槽2への負荷も家庭の生活サイクルに応じて変化する。図4に生物処理槽2への排水流入量の時間変化を示す。同図に示すように、早朝〜深夜と深夜〜早朝とに大別することができる。
従って本実施例では、生物処理槽2への負荷が大きくなる早朝〜深夜は超音波振動子14を「強運転モード」で運転し、生物処理槽2への負荷が小さくなる深夜〜早朝は超音波振動子14を「弱運転モード」で運転することで、省エネルギーと超音波振動子14の長寿命化を実現することができる。
例えば、超音波振動子の定格出力(P[W])と超音波照射量(Pc[Wh])より決定される超音波照射時間(T[min])は、強運転モード(早朝〜深夜の場合)ではT=(Pc/P)・60[min]とし、弱運転モード(深夜〜早朝の場合)では0.1T〜0.5Tとする。
ここで、1時間以内のサイクルで超音波振動子14の運転をON−OFFすることが好ましい。例えば数時間に1回、流量やその他濁度を計測し、超音波振動子14の運転時間をON−OFFするようにした場合、超音波振動子14の放射面に汚泥が付着し、超音波振動子14の故障の原因となる。また、超音波処理槽50の底面に汚泥が沈殿してしまうことがある。
【0013】
図6は、本発明の一実施例による超音波処理装置の操作方法を示すフローチャートである。本操作は主にユーザが操作するが、汚泥の発生量のデータを施設側から受信して、自動で処理することもできる。
まず、排水処理施設の運転管理データから汚泥の発生量(L/day)を確認(受信)する(S11)。
そして、超音波処理装置5に汚泥の発生量と超音波照射レベルを指示(出力)(最初は50%)する(S12)。
S12の指示(出力)後、運転を開始してから所定期間(例えば2〜4週間)後に汚泥の発生量を確認する(S13)。確認の結果、汚泥の発生量が減少していれば超音波照射レベルを維持し(S14)、汚泥の発生量に変化がないか、又は汚泥の発生量が増加している場合には超音波照射レベルを上げる(S15)。このように汚泥の発生量や生物処理槽2の負荷に応じて照射量を制御する。例えば生物処理槽2への負荷が大きくなる早朝〜深夜は超音波振動子14を「強運転モード」で運転し、生物処理槽2への負荷が小さくなる深夜〜早朝は超音波振動子14を「弱運転モード」で運転することで、省エネルギーと超音波振動子の長寿命化を実現することができる。
【0014】
次に、超音波処理装置の全体構成について図7を用いて説明する。
図7は、本発明の一実施例による超音波処理装置の全体構成を示す概略図である。
本実施例の超音波処理装置5は、小流量でも流れが安定するように、装置本体の下方に汚泥取入口6が配置され、汚泥はこの汚泥取入口6から一旦装置本体の上部に移動され、上部から下方に移動するにしたがって汚泥は処理され、装置本体下部に設けた汚泥返送口7から排出される。汚泥を汚泥取入口6から装置本体の上部に移動させる配管には、流量制御弁11、流量計12、濁度計15を配置している。一方、汚泥を装置本体上部から汚泥返送口7に移動させる配管には、2つの超音波処理槽50A、50Bを配置している。そして汚泥は、上部に配置された超音波処理槽50Aで処理された後に、超音波処理槽50Aよりも下方に配置された超音波処理槽50Bで処理され汚泥返送口7に導かれる。
超音波処理装置5は、超音波処理槽50にあわせて超音波発信器16A、16Bが設けられ、超音波発信器16Aは超音波処理槽50Aに設置された超音波振動子14Aを発信させ、超音波発信器16Bは超音波処理槽50Bに設置された超音波振動子14Bを発信させる。超音波処理槽50Aと超音波処理槽50Bとの間の連絡管には脱気パイプ18を用いる。開閉弁17は、装置本体内の汚泥を排出する場合に用いられる。
【0015】
本実施例の超音波処理装置5では、最上段の超音波処理槽50Aへ取り込まれた汚泥は、ポンプなどの動力源を使わずに重力で装置内を流れ、排水処理施設へ返送することができる。超音波処理槽50が2槽以上の場合には、超音波処理槽50を上下方向に高低差を持たせて配置することが好ましい。
本実施例の超音波処理装置5は、上記のような超音波処理槽50の配置や配管構成とすることで、低消費電力でコンパクトな装置を実現でき、既設の排水処理施設に取り付ける場合にも適するものである。
【0016】
次に、超音波処理装置の処理槽について図8から図12を用いて説明する。
図8は本発明の一実施例による超音波処理装置の処理槽の構成を示す側面図、図9は同処理槽の上面図である。
超音波処理槽50は、その内部に第1の槽51と第2の槽52とを備え、第1の槽51と第2の槽52とは、堰53によって区画され、第1の槽51内の汚泥は、この堰53を越えて第2の槽52に導かれる構成となっている。堰53の幅は第1の槽51又は第2の槽52の内壁間に設け、内壁全幅に設けることが好ましい。
第1の槽51の、堰53側の面には超音波振動子14がその放射面が鉛直方向と平行に向くように取り付けられ、この超音波振動子14の取り付けられた面と対向する面(反射壁)に汚泥の流入口54が設けられている。一方第2の槽52の下部には汚泥を排出する流出口55が設けられている。また第1の槽51の底面には、第1の槽51の底面に沈殿した汚泥を排出するドレイン口56を設けている。汚泥は、超音波振動子14の取り付け面の上方の堰53によって、超音波振動子14の上方から、堰53によって一定の水位を保って溢れさせる。
ここで、流入口54は、超音波振動子14の高さ方向に、下部から1/3以下の位置に設ける。また流入口54は、第1の槽51の底面から堰53までの高さの1/3以下の位置に設ける。そしてこの流入口54は、第1の槽51内に波長λ以下の長さの突出部を形成して取り付けることが好ましい。なお、超音波の発振周波数をf[Hz]、水中の音速をa[m/s]とした時の超音波の波長λ[m]は、λ=a/f[m]である。
堰53よりも上方位置の第2の槽52には、紫外線照射手段であるUV灯20を取り付けている。このUV灯20は直管型又はU字管型であり、その中心軸が堰53と平行になるように取り付ける。
UV灯20を第2の槽52に設けることで、汚泥は超音波照射が行われた後にUV灯20によって照射される。また汚泥へのUV照射は、堰53を流下する際と、排出口へ滞留した際に行われる。
【0017】
本実施例は上記構成によって、汚泥に対してまず超音波照射が行われ、超音波によって汚泥のフロックが分散・破砕し、汚泥粒子に光のあたる表面積が増加する。また汚泥は、堰53によって薄く伸ばされ、堰53を越えた後も堰53の表面をつたって薄く伸ばされながら流下する。更に流下した流れは薄く伸ばされた状態で流出口へ向けて流れる。UV灯20は、薄く伸ばされた汚泥に対して紫外線があたるように取り付けられているため、濁度が大きい汚泥であっても全量に対して均一に紫外線を照射することができる。このように汚泥は均一にUVを吸収するため、汚泥細胞が十分に破壊する。
なお、UV灯20の点灯時間を積算し、定格の寿命時間に達するとUV灯20の交換をユーザに促す表示機構を備えていることが好ましい。UV灯20は点灯の積算時間によって劣化が進み、殺菌能力が定格に対してある割合よりも低くなった場合を寿命と呼ぶ。したがって、UV灯20の点灯時間を積算し、ユーザに対してUV灯20の交換を促す機構がついていることで、UV灯20の劣化による汚泥処理能力の低下を防ぐことができる。
【0018】
本実施例によれば、特別にポンプや撹拌機を使用することなく、超音波処理槽50へ重力で流入する汚泥の勢いと超音波発振による直進流を組み合わせることで超音波処理槽50内での流動性を確保し、超音波の音場を安定させ汚泥処理の効率を向上し、安定した汚泥処理を低消費電力で行い、同時に超音波振動子14の長寿命化も達成することができる。
また本実施例によれば、汚泥に対して超音波処理とUV処理を組み合わせることで、汚泥の処理効率を高めることができる。つまり、UV灯20を活用して超音波振動子14の運転時間や出力をできるだけ低いレベルで運転し、低消費電力と超音波振動子14の長寿命化を達成することができる。
【0019】
図10は同処理槽内の撹拌の状態を示す説明図である。
同図に示すように、第1の槽51の下層では流入する流れの勢いで撹拌が行われ、第1の槽51の中・上層では超音波振動子14から発生する直進流によって、第1の槽51の中層に振動子から反射壁へ向かう流れが生じ、この直進流が反射することで、第1の槽51内が撹拌され、反射壁から堰53へと向かって汚泥を押し流す強い水面の流れが発生する。このように第1の槽51内に撹拌装置などを取り付けることなく、良好な流動状態を実現できる。
超音波放射面の対面から汚泥を流入することで、流入した汚泥は超音波放射面に平行で1/4波長の整数倍の間隔でできる定在波によるキャビテーションの中を通過する。仮に側面から汚泥を流入させると、汚泥はある一面のキャビテーションしか通過できず、超音波処理の効率は低下するが、本実施例では、キャビテーションの中を通過するため均一で効率の良い超音波処理ができる。
【0020】
次に、UV灯を使用した場合の影響について以下に説明する。
図11は同処理槽内でのUV灯を使用した場合の影響を示すグラフ、図12は溶存有機炭素(DOC)と超音波照射出力との関係、及びUV照射の影響を示すグラフである。
図11では流量2L/minにおいて、無処理の場合、UV処理のみを行った場合、超音波処理のみを行った場合、超音波処理を行った後にUV処理を行った場合についてのそれぞれのDOC(溶存有機炭素)を示している。同図に示すように、UV灯のみの処理の場合には無処理の場合と比べてDOCに大きな変化は見られないが、超音波処理を施したものでは、UV処理を行う場合と行わない場合でDOCに大きな変化が見られる。このことから、UV処理を超音波と併用することで、より相乗効果が高まることが分かる。
【0021】
図12は、超音波の照射出力を変化させた場合で、UV灯をONした場合とUV灯をOFFした場合のDOCの分析結果を示している。同図より超音波照射出力を大きくするほど効果は高くなるが、超音波出力が280Wを越えると、その効果の増加度合いが大きくなっていることが分かる。また超音波出力が大きいほど、すなわち超音波による分散・破砕作用を大きくするほどUV灯の効果も大きくなっていることが分かる。
以上のことからも超音波照射の後に、UV灯を作用させることが重要であることが分かる。
このように超音波とUV灯を併用することで、超音波振動子の運転時間を減少し、振動子の寿命を長くすることができる。
【0022】
なお、本実施例では、超音波振動子を備えた超音波処理槽50を2つの場合で説明したが、3つ以上の超音波処理槽50を、高低差を持たせて配置し、汚泥を上方に位置する処理槽から順に下方に位置する処理槽に流出するように構成してもよい。
また、濁度計や酸素濃度計を用いることで、汚泥の状態を検出して超音波照射時間を制御してもよい。
また、本実施例における汚泥処理装置は、その他の汚泥処理に利用できる他、水の浄化や土壌の浄化としても利用することができる。
【0023】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、超音波照射の適正化を図り、処理効率がよく超音波振動子の長寿命化を図ることができる。特に、生物処理槽への負荷を考慮した運転を実現することで省エネルギーと超音波振動子の長寿命化を実現することができる。
また、本発明は、紫外線照射を併用し、紫外線照射を効率よく照射することで、更に低消費電力でコンパクトな装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による一実施例の汚泥処理装置を示すブロック構成図
【図2】 本発明による一実施例の汚泥処理装置を示すブロック構成図
【図3】 本発明の一実施例による超音波処理装置の一部の構成を示す概略図
【図4】 本発明の一実施例による超音波処理装置の制御方法を示すフローチャート
【図5】 本発明の一実施例による超音波処理装置の制御パターンを示すタイムチャート
【図6】 本発明の一実施例による超音波処理装置の操作方法を示すフローチャート
【図7】 本発明の一実施例による超音波処理装置の全体構成を示す概略図
【図8】 本発明の一実施例による超音波処理装置の処理槽の構成を示す側面図
【図9】 同処理槽の上面図
【図10】 同処理槽内の撹拌の状態を示す説明図
【図11】 同処理槽内でのUV灯を使用した場合の影響を示すグラフ
【図12】 溶存有機炭素(DOC)と超音波照射出力との関係、及びUV照射の影響を示すグラフ
【符号の説明】
1 調整槽
2 生物処理槽
2A 第一生物処理槽
3 沈殿槽
4 汚泥貯留槽
4A 第二生物処理槽
5 超音波処理装置
6 汚泥取入口
7 汚泥返送口
14 超音波振動子
20 UV灯(紫外線照射手段)
50 超音波処理槽
51 第1の槽
52 第2の槽
53 堰
54 流入口
55 流出口

Claims (3)

  1. 排水の生物処理法において、汚泥の一部を導入し、超音波処理した汚泥を生物処理法による生物処理槽に移送する超音波処理槽であって、
    第1の槽と第2の槽を堰によって区分し、前記第1の槽に汚泥の流入口と超音波振動子を備え、前記第2の槽に汚泥の流出口を備え、前記超音波振動子を前記堰の下方に、その放射面が鉛直方向と平行に向くように取り付け、前記超音波振動子の取り付けられた面と対向する反射壁に前記流入口を設けたことを特徴とする超音波処理槽。
  2. 前記堰を、前記第1の槽又は前記第2の槽の内壁全幅に渡って設けたことを特徴とする請求項1に記載の超音波処理槽。
  3. 前記流入口を、前記第1の槽の底面から前記堰までの高さの1/3以下の位置に設けたことを特徴とする請求項1に記載の超音波処理槽。
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