JP4518723B2 - 周波数の繰返しシーケンスの生成 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、周波数の繰返しシーケンスを生成する方法に関し、該方法においては、多数の周波数が、当該リストにおけるそれぞれの位置を示す指標のシーケンスにより、使用可能な周波数のリストから連続的に選択され、前記指標のシーケンスが、カーネルから引き出され、周波数生成装置が、このように選択された周波数の連続を繰り返し生成するために制御される。本発明はまた、このような方法を実行する装置、このような方法又は装置によって生成される周波数の繰返しシーケンス、及び方法又は装置によって生成される周波数ホップシーケンスを用いる無線通信システムにも関する。
【0002】
【従来の技術】
共通の伝送媒体を通じて複数のキャリア周波数チャネルが、複数の通信ノードの間、例えば複数の移動無線送信機/受信機が一つ以上の送信/受信基地局及び/又はお互いからの伝送を受信したり、伝送を送信したりする場合には複数の移動無線送信機/受信機の間で共用される通信システムは、知られている。キャリア周波数チャネルの共用にかかわらず、このようなシステムにおいて同時に発生する通信に少なくともある程度まで独立性を与えるために、いわゆる「周波数ホッピング」を使用することができ、即ち、各送信機が、予め規定された繰返しシーケンスに従って、決まった間隔で使用可能なチャネルのうちの異なる1つへホップするよう構成される。この繰返しシーケンスは、理想的には各送信機に対して異なり、理想的には他の送信機により用いられる繰返しシーケンスとの低いクロス相関性を持つ。所与の送信機により使用されるシーケンスが、当該送信機が通信を要求する受信機にとって既知である場合に、前記受信機は、当該送信機と同期をとって該受信機の瞬時の受信キャリア周波数をホップするよう構成されることができ、これにより、範囲内にあり、同時に送信するかもしれない他の送信機から受信した信号に対して、当該所与の送信機から受信した信号を強調する。同様に所与の受信機により使用されるシーケンスが、当該受信機との通信を要求する送信機にとって既知である場合に、前記送信機は、このシーケンスに従って該送信機の瞬時の伝送キャリア周波数をホップするよう構成されることができ、当該受信機が、範囲内にあり、同時に送信するかもしれない他の送信機から受信した信号に対して強調されるように伝送を受信することを可能にする。
【0003】
この種のシステムは一般的にFH-CDMA(frequency-hopping code-division multiple access)スペクトラム拡散システムとして知られている。キャリア周波数の適切な繰返しシーケンスの変調によりこのようなシステムにおける個々の通信リンクを通じて通信される情報がデジタル形態である場合に、周波数ホッピングのレートは情報ビットレートより速くても、遅くても、又は等しくても良い。
【0004】
公開特許出願WO96/00467は、このようなFH-CDMAスペクトラム拡散通信システムにおいて用いられる第1段落に規定されている一般的な種類の方法を開示している。このシステムにおける各通信ノードは、当該通信ノードに割り当てられる識別子又はアドレスを持ち、疑似ランダム番号生成器を含み、また前記システム内の通信に使用可能であるキャリア周波数の自然の順序におけるリストであるシステムチャネルリストも含む。全てのノードにおける疑似ランダム番号生成器は、動作に関しては同一のものであり、シード値及び範囲値を受け入れるよう各々設計される。所与の疑似ランダム生成器がシード値及び範囲値を供給され、起動される場合、前記疑似ランダム生成器は所与の範囲内の整数の疑似ランダム非繰返しシーケンスを生成し、生成される実際のシーケンスは供給されるシード値により決定される。
【0005】
既知のシステム内のノードの電源を入れる場合、該ノードは、伝送を聞くことが出来る他のノードに対して種々のシステムチャネルにおいて獲得/同期パケットを送信することにより他のノードとの通信リンクを獲得する。これらのパケットは、当該ソースノードの識別子から引き出されるシード値、及び概念的には前記システムにおいて使用可能であるが、例えば当該ソースノードに対する通信をしっかりとサポートすることが一般に不可能であることから、ソースノードが通信を受信するのに用いることは望ましくない、これらのキャリア周波数の“パンチアウトリスト”を含むソースノードについての情報を含む。
【0006】
ターゲットノードがこのようなパケットを受信する場合、前記ターゲットノードは該ターゲットノードのシステムチャネルリストからサブリストを作成する。このサブリストは、特定のソースノードに対する通信に使用可能であるキャリア周波数の自然の順序におけるリストである。換言すると、サブリストは、受信パンチアウトリスト内に含まれているキャリア周波数を取り除いた基本システムチャネルリストに対応する。次いで、ターゲットノードにおける疑似ランダム生成器は、パケットで受信されるシード値、及びサブリストの長さに等しい範囲値を供給され、サブリストにおけるそれぞれの位置を示す指標として用いられる番号の疑似ランダムシーケンスを生成するために起動され、これにより連続的にサブリストから周波数を選択する。このように、サブリスト内の周波数は生成器により生成される特定のシーケンスにより決定される連続の順序で置かれ、前記シーケンスはソースノードから受信されるシード値により順に決定される。次いで、このシーケンスは、ソースノードに対する伝送に用いられるべき周波数ホッピング帯域プランであるので、ターゲットノード内の“リンクリスト”内に記憶される。ソースノードは、受信のための該ソースノード自体の周波数ホッピング帯域プランを確立するために同様にして、該ソースノード自体のシード値及びパンチアウトマスクを用いる。このようにして、同じシード値及びパンチアウトマスクがソースノードとターゲットノードとの両方において用いられることから、ターゲットノードは、該ターゲットノードのリンクリストを参照して、該ターゲットノードがこのソースノードに対してなすことを望むいかなる伝送に対してもソースノードの受信機周波数ホッピング帯域プランを用いるよう構成され得る。
【0007】
次いで、ターゲットノードは、当該ソースノードの受信帯域プランを用いるソースノードに対して承認/獲得/同期パケットを送信し、このパケットが前記ソースノードに前記ターゲットノードのシード値及びパンチアウトリストを与えるので、該ソースノードは、ターゲットノードにより受信に用いられる周波数ホッピング帯域プランと同様に周波数ホッピング帯域プランを決定し、ソースノード自体のリンクリスト内に前記周波数ホッピング帯域プランを記憶することが出来る。このようにシステム内の各ノードは、通信範囲内にある他のノードの全てにより受信に用いられるそれぞれの周波数ホッピング帯域プランを含むリンクリストを確立し、これらのノードのうちの個々のノードに対する後続の伝送に用いられるべき帯域プランを決定するためにこのリストを用いる。
【0008】
既知の方法に伴う不利な点は、このようなシステムにおいて用いられ得る周波数ホッピング帯域プランの特性に制約条件を課している規則が増大し、使用可能なキャリア周波数がただ単に疑似ランダム番号生成器によりシーケンスへ配列される際にこれらの制約条件が満たされることを保証することは不可能か、そうでないならば困難であることにある。このような制約条件の例は、最小ホップ間隔(所与のシーケンスにおいて発生する各キャリア周波数とこのシーケンスにおいて発生する次のキャリア周波数との間で許容される最小周波数間隔)及び最小ステイアウェイ回数(当該シーケンスにおける各キャリア周波数の発生とこの周波数の最小ホップ間隔内にある他のキャリア周波数の前記シーケンスにおける発生との間の所与のシーケンス内にあるべき周波数ホップの最小数)である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、この不利な点を軽減することにある。
【0010】
一つの観点によると、本発明は、周波数の繰返しシーケンスを生成する方法であり、多数の周波数が、当該リストにおけるそれぞれの位置を示す指標のシーケンスにより、使用可能な周波数のリストから連続的に選択され、前記指標のシーケンスが、カーネルから引き出され、周波数生成装置が、このように選択された周波数の連続を繰り返し生成するために制御され、前記リストが、該リストからの周波数の連続した選択の間に該リストが含む周波数について更新され、各更新の詳細が、前記周波数の連続のこれまでに選択された部分に依存する方法を供することにある。
【0011】
他の観点によると、本発明は、カーネルから指標のシーケンスを引き出し、使用可能な周波数のリストにおけるそれぞれの位置を示して、これにより前記リストから周波数の連続を選択するためにこれらの指標を用いる周波数選択器と、このように選択された周波数の連続を繰り返し生成する周波数生成装置とを有する、周波数の繰返しシーケンスを生成する装置であり、前記周波数選択器が、各更新の詳細が前記周波数の連続のこれまでに選択された部分に依存するように、前記リストからの周波数の連続した選択の間に該リストが含む周波数について該リストを更新するリスト更新器を含む装置を供することにある。
【0012】
当該リストからの周波数の連続した選択の間に該リストが含む周波数についてリストを更新することは、引き続き種々の周波数がカーネルから引き出される指標のシーケンスにより選択されることを可能にしながら、選択される周波数の連続が最小ホップ間隔及び最小ステイアウェイ回数のような要件を完全に又は可能な限り最大限に満たすことを保証する可能にする。
【0013】
各更新が、周波数の連続の最初の周波数が選択された当該リストに含まれる周波数のそれぞれのサブセットを含む当該リストをもたらすようにし、各更新が、最後に選択された周波数との差が既定の量よりも少なくなるどの周波数も排除されているリストをもたらすようにし、この連続の最後の周波数を選択する直前の更新が、最初に選択された周波数との差が前記既定量よりも少なくなるどの周波数も排除されているリストをもたらすようにするように構成されても良い。この場合には、選択される前記周波数の連続が前記既定量に等しい最小ホップ間隔を呈示することを完全に保証することが出来る。同様に、付加的な排除を適当に選ぶことは、選択される前記周波数の連続が付加的な制約条件、例えば同一の周波数が二度以上は含まれないという要件及び/又は最小ステイアウェイ回数の制約条件を満たすことを完全に保証することが出来る。
【0014】
他の例としては、各更新が、周波数の連続の最初の周波数が選択された当該リストに含まれる周波数のそれぞれのサブセットを含む当該リストをもたらすようにし、Lが周波数の全連続の所要の長さを示し、lがL個の周波数の連続の任意の所与の時間においてこれまでに選択された部分の長さを示し、mが1より大きくLより小さい既定の整数である場合に、l<mである際に発生する各更新が、これまでに選択された周波数の最小数との差が既定量よりも少なくなる周波数以外の全周波数が排除されているリストをもたらすようにし、m≦l≦(L-m)である際に発生する各更新が、最も最近に選択された(m-1)個の周波数の最小数との差が前記既定量よりも少なくなる周波数以外の全周波数が排除されているリストをもたらすようにし、(L-m)<l<Lである際に発生する各更新が、最も最近に選択された(m-1)個の周波数及び最初に選択されたm-(L-l)個の周波数の最小数との差が前記既定量よりも少なくなる周波数以外の全周波数が排除されているリストをもたらすようにするように構成されても良い。このように、選択された前記周波数の連続は、(必ずしも完全にではないが)可能な限り最大限に、前記既定量と等しい最小ホップ間隔、及びmと等しい最小ステイアウェイ回数を呈示することを保証することが出来る。このことは、最小ホップ間隔及びステイアウェイ回数の要件が当該連続の各要素に対して完全に満たされる周波数の連続を選ぶことが不可能である状態、及びしばしば全く連続を選びそこなうよりむしろ連続が引き続き選ばれることを可能にするように前記最小ホップ間隔及びステイアウェイの要件を緩和することが好ましいであろう状態において利点であり得る。同様に、付加的な排除を適当に選ぶことは、選択された前記周波数の連続が可能な限り最大限に付加的な制約条件、例えば同一周波数は二度以上含まれないという要件を満たすことも保証することが出来る。
【0015】
添付概略図を参照して、一例として本発明の実施例を以下に記載する。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1において移動無線通信システムは、基地局BS及び多数であるn個の移動局MSを有し、これら移動局のうちの3つであるMS1、MS2及びMSnが示されている。基地局BSと移動局MS1、MS2、…、MSnとの間の双方向通信は、それぞれ多数の無線通信リンクLK1、LK2、…、LKnによって行われる。
【0017】
図2に示されているように、各多数のリンクLKj(j=1、2、…、n)は、対応する移動局MSjから基地局BSへの単一方向周波数ホッピング無線アップリンクUj、基地局BSから対応する移動局MSjへの単一方向周波数ホッピング無線ダウンリンクDj、及び全ての移動局MSに共通の双方向制御無線リンクCを有する。
【0018】
アップリンクUj及びダウンリンクDjの各々に異なる繰返し周波数ホップシーケンスを用いて、信号が、これらのリンクのうちの他のリンクにより同時に送信される他のどの信号からの過度の干渉なしに、これらのリンクの各々によって受信されることを可能にする。種々のアップリンク繰返しホップシーケンスに含まれる周波数は、第1周波数帯域内にあるp個の等間隔キャリア周波数の第1セットから全て選択され、種々のダウンリンク繰返しホップシーケンスに含まれる周波数は、第2周波数帯域内にあるq個の等間隔キャリア周波数の第2セットから全て選択され、pはqと等しくても、等しくなくても良い。第1周波数帯域と第2周波数帯域とは重複していないが、これは必須ではなく、周波数の第1セットと第2セットとが同一であっても良い。従って、キャリア周波数の第1帯域は全アップリンクの間で共用されても良く、同様にキャリア周波数の第2帯域は全ダウンリンクの間で共用されても良い。2つ以上のアップリンク及び/又はダウンリンク繰返しホップシーケンスが、異なる順序ではあるが、まさに同じセットの周波数を含む場合さえあってもよい。
【0019】
要求されると、及び要求される際にあらゆる繰返しホップシーケンスがどの移動局に対しても割り当てられることを許容するため、移動局MSjの各々は、第1及び第2可制御周波数生成装置を含む(図2には図示せず)。このような第1生成装置の各々は、第1セットのあらゆる周波数を自在に生成するように制御可能であり、第2生成装置の各々は、第2セットのあらゆる周波数を自在に生成するように制御可能である。基地局BSはこのような第1及び第2可制御周波数生成装置のバンクを含んでいるので(図2には図示せず)、幾つかの移動局と同時に通信し得る。
【0020】
制御リンクCは周波数ホッピングを用いないが、代りにアップリンクUj及びダウンリンクDjのために用いられる周波数帯域の境界の外側にある一定のキャリア周波数又は周波数対を用いる。情報は、例えば、基地局BSから特定の移動局への伝送の場合には目的の移動局MSjの識別と、移動局から基地局BSへの伝送の場合にはソース移動局MSjの識別とを含むヘッダを持つパケットの形態で制御リンクCにより送信され得る。システム内の各移動局は、当該移動局に記憶される一意的な識別子を割り当てられる。
【0021】
図3は図1の移動局MSの例示的な1つを詳細に示している。移動局は、図2の対応するアップリンクUjにおいて情報を送信するための無線送信機TX、図2の対応するダウンリンクDjから情報を受信するための受信機RX、及び図2の制御チャネルCにおいて情報を送信し、受信するための他の送信/受信機TX/RXを含む。
【0022】
送信機TXの情報信号入力部1は、移動局から基地局BSを介してシステム内の他の移動局へ、又はシステムの外にある目的地、例えばシステムが接続され得る公衆電話網(public switched telephone network )(PSTN)により供給される目的地へ送信されるべき情報を与えられる。この情報は、例えば、移動局に含まれる送受話器(図示せず)のマイクからの音声であり得る。反対方向に進み、移動局により受信される同様の情報は、受信機RXの情報信号出力部3に現れる。斯くして、出力部3は、例えば、前記送受話器の耳当てに接続され得る。制御チャネル送信/受信機TX/RXの送信機セクションの情報信号入力部15は、適当にプログラムされたデータ処理システム13の出力部14から制御情報を与えられ、送信/受信機TX/RXの受信機セクションの情報信号出力部16は、処理システム13の入力部17に制御情報を供給する。
【0023】
前述のように、アップリンクUj及びダウンリンクDjは各々キャリア周波数ホッピングを用い、種々のアップリンク繰返しホップシーケンスにおいて用いられる周波数はp個の等間隔キャリア周波数の第1セットから選ばれ、種々のダウンリンク繰返しホップシーケンスにおいて用いられる周波数はq個の等間隔キャリア周波数の第2セットから選ばれる。これを実施するため、図3の移動局MSは、連続的な基礎において第1セットのp個の周波数のうちの当該周波数をそれぞれ生成するキャリア周波数生成器GU1、GU2、…、GUpのバンクBGU、及び連続的な基礎において第2セットのq個の周波数のうちの当該周波数をそれぞれ生成するキャリア周波数生成器GD1、GD2、…、GDqのバンクBGDを含む。前記局MSは、送信機TXのキャリア信号入力部25に接続されるマルチプレクサMUXU出力部22、及び受信機RXの混合器信号入力部23に接続されるマルチプレクサMUXD出力部24を更に含む。前記生成器GU1、GU2、…、GUpの出力部18はマルチプレクサMUXUのそれぞれの入力部19に接続され、前記生成器GD1、GD2、…、GDqの出力部20はマルチプレクサMUXDのそれぞれの入力部21に接続される。各マルチプレクサMUXU及びMUXDは、制御又はスイッチング信号入力部26を具備する。これらの入力部は、各々クロック可能な制御又はスイッチング信号生成器CGU及びCGDの出力部27から供給される。キャリア周波数生成器のバンクBGU及びマルチプレクサMUXUは共に、出力部22においてキャリア周波数の第1セットのあらゆる周波数を自在に生成する第1可制御周波数生成装置を構成する。同様にキャリア周波数生成器のバンクBGD及びマルチプレクサMUXDは共に、出力部24においてキャリア周波数の第2セットのあらゆる周波数を自在に生成する第2可制御周波数生成装置を構成する。
【0024】
制御又はスイッチング信号生成器CGU及びCGDはプログラム可能であり、クロックされる際にそれらの(マルチライン)出力部27において制御信号のシーケンスを繰り返し生成するよう構成され、これにより、対応するマルチプレクサMUXU又はMUXDがバンクBGU又はバンクBGDの生成器の選択の対象の出力部18又は20を連続的且つ周期的に対応する送信機TX又は受信機RXの入力部25又は23に接続する。生成される制御信号の各シーケンスの長さ及び内容は、関連の生成器CGU又はCGDの現在のプログラミングにより決定される。生成器CGUは、処理システム13の出力部30に接続されるプログラミング信号入力部29、及びシステム13の出力部32に接続されるクロック信号入力部31を具備する。同様に、生成器CGDは、処理システム13の出力部34に接続されるプログラミング信号入力部33、及びシステム13の出力部36に接続されるクロック信号入力部35を具備する。生成器CGU及びCGDは、例えば、ソフトウェアにおいて実施される各々のプログラム可能な長さ、プログラム可能な内容の繰返しシフトレジスタにより構成され得る。
【0025】
図4は、図1の基地局BSをより詳細に示している。この基地局は、少なくとも機能に関しては図3の移動局のコンポーネントと同様又は全く同じである多くのコンポーネントを含む。この場合に限り、これらのコンポーネントは図3と図4との両方において全く同様に参照され、図4のコンテキストにおいて更なる説明が必要とされない限り再度の説明はしない。
【0026】
図3の移動局MSと図4の基地局BSとの間の相違の幾つかは、(a)基地局は同時に幾つかの移動局と通信することが出来なければならない、即ち、基地局は同時に幾つかのアップリンクUjから情報を受信し、幾つかのダウンリンクDjにおいて情報を送信することが出来なければならないが、(b)移動局はアップリンクUjにおいて送信し、ダウンリンクDjにおいて受信し、基地局BSの場合と反対であるという事実に起因する。(a)の結果、図3の移動局が単一の送信機TX、単一の受信機RX、単一のマルチプレクサMUXU及びMUXD、並びに単一の制御信号生成器CGD及びCGUを含むのに対し、図4の基地局はこれらのコンポーネントのバンクBTX、BRX、BMUXU、BMUXD、BCGD及びBCGUそれぞれを含む(分かり易くするために、図4には関連のアイテムのうち2つのみがこれらのバンクの各々に示されているだけである)。(b)の結果、図3の移動局においてはマルチプレクサMUXUの出力部22及びマルチプレクサMUXDの出力部24の各々は送信機TXの入力部25及び受信機RXの入力部23の各々に結合されるのに対し、図4の基地局においては、マルチプレクサバンクBMUXU及びBMUXDのマルチプレクサの出力部22及び24の各々は受信機バンクBRX内の対応する受信機及び送信機バンクBTX内の対応する送信機の入力部23及び25の各々に結合される。
【0027】
バンクBMUXUはバンクBRX内の各受信機に対応するマルチプレクサを含み、バンクBMUXDはバンクTRX内の各送信機に対応するマルチプレクサを含む。バンクBCGUはバンクBMUXU内の各マルチプレクサに対応する制御信号生成器を含み、バンクBCGDはバンクBMUXD内の各マルチプレクサに対応する制御信号生成器を含む。キャリア周波数生成器GU1、GU2、…、GUpの出力部18はマルチプレクサMUXUの各々の対応する入力部19に各々接続され、キャリア周波数生成器GD1、GD2、…、GDqの出力部20はマルチプレクサMUXDの各々の対応する入力部21に各々接続される。バンクBMUXU内の各マルチプレクサMUXUは、キャリア周波数生成器のバンクBGUと共に、出力部22においてキャリア周波数の前記第1セットのあらゆる周波数を自在に生成するためのそれぞれの第1可制御周波数生成装置を構成する。同様に、バンクBMUXD内の各マルチプレクサMUXDは、キャリア周波数生成器のバンクBGDと共に、出力部24においてキャリア周波数の前記第2セットのあらゆる周波数を自在に生成するためのそれぞれの第2可制御周波数生成装置を構成する。
【0028】
図4の基地局BSにおいて、バンクBTX内の無線送信機TXの各々は、ダウンリンク上で情報を送信するための図2の当該ダウンリンクDjのいずれかに割当て可能であり、無線受信機RXのバンクBRX内の無線受信機の各々はアップリンクから情報を受信するための図2の当該アップリンクUjのいずれかに割当て可能である。これは、必要とされると、及び必要とされる際に対応する制御又はスイッチング信号生成器CGD及びCGUを適切にプログラムすることにより達成される。
【0029】
送信機TXの情報信号入力部1は第1マルチ入力マルチ出力可制御スイッチSW1のそれぞれの出力部2に接続され、受信機RXの情報信号出力部3は第2マルチ入力マルチ出力可制御スイッチSW2のそれぞれの入力部4に接続される。スイッチSW1のそれぞれの情報信号入力部5は、スイッチSW2のそれぞれの出力部6に接続される。所望の場合には、スイッチSW1は、システムの外からの情報信号、例えば公衆電話網(PSTN)のそれぞれのチャネルからの音声信号を受信するための(図示されていない)他の入力部を具備し得る。同様にスイッチSW2は、システムの外へ、例えば前記PSTNのそれぞれのチャネルへ情報を送信するための他の出力部を具備しても良い。
【0030】
スイッチSW1及びSW2は、クロスバ形スイッチ又はマトリックス形スイッチとして機能する。斯くして、スイッチSW1は、入力部5のいずれも出力部2のいずれかに選択的に接続すべく該SW1の制御入力部9に制御信号を加えることにより制御可能である。同様に、スイッチSW2は、入力部4のいずれも出力部6のいずれかに選択的に接続すべく該SW2の制御入力部10に制御信号を加えることにより制御可能である。制御入力部9及び10は、中央処理装置(CPU)44及び記憶装置45を含む適当にプログラムされたデータ処理システム43の出力部11及び12の各々に接続される。斯くして、処理システム43によって制御入力部9及び10に適切な制御信号を加えることにより、受信機RXの出力部3のいずれも送信機TXの入力部1のいずれかに結合することが出来る。
【0031】
各移動局MSj内の処理システム13は、移動局がユーザによりオン状態にされる際に、制御チャネルCによってログオン要求が基地局BSに移動局により送られるようにプログラムされ、この要求は要求移動局の一意的な識別子を含む。基地局内の処理システム43は、(a)下記のように要求移動局へのダウンリンクDjと要求移動局からのアップリンクUjとの両方に対してそれぞれの繰返し周波数ホップシーケンスを選び、(b)要求移動局に現在対応する当該シーケンスであるとして選ばれたダウンリンク及びアップリンク繰返しホップシーケンスの詳細を記憶装置に記憶し、(c)制御チャネルCによって要求移動局にこれらの詳細を送ることにより、このようなログオン要求に応答するようにプログラムされる。
【0032】
各移動局MSj内の処理システム13は、移動局のマルチプレクサMUXDが出力部24において選ばれたダウンリンク繰返しホップシーケンスを作成し、移動局のマルチプレクサMUXUが出力部22において選ばれたアップリンク繰返しホップシーケンスを繰返し作成するように当該生成器がクロックされる際に、制御信号のそれぞれのシーケンスを繰り返し生成すべく移動局の制御信号生成器CGD及びCGUをプログラムすることにより関連の移動局にアドレスされるこのような詳細の制御チャネルによる到達に応答するようにプログラムされる。
【0033】
引き続き、移動局のユーザが電話をするために該移動局を起動する際に、移動局の処理システム13は制御信号生成器CGU及びCGDをクロックするのを開始し、また通話の所望の目的地を含む通話要求を制御チャネルCによって基地局に送らせる。基地局内の処理システム43は、(a)要求移動局に対するダウンリンク及び要求移動局からのアップリンクに対して予め選ばれた繰返し周波数ホップシーケンスを検索し、(b)バンクBMUXDの対応するマルチプレクサMUXDが出力部24において選ばれたダウンリンク繰返しホップシーケンスを作成するようになる制御信号のシーケンスを繰り返し生成すべくバンクBCGDの対応する制御信号生成器CGDをプログラムし、クロックすることによりバンクBTXの現在空いている送信機TXを要求移動局に割当て、(c) バンクBMUXUの対応するマルチプレクサMUXUが出力部22において選ばれたアップリンク繰返しホップシーケンスを作成するようになる制御信号のシーケンスを繰り返し生成すべくバンクBCGUの対応する制御信号生成器CGUをプログラムし、クロックすることによりバンクBRXの現在空いている受信機RXを要求移動局に割当て、(d)割り当てられた送信機TX及び受信機RX、並びに通話の所望の目的地によりスイッチSW1及びSW2を制御することによって応答する。
【0034】
基地局BSは、ログオンされた移動局に対する通話のための要求と同様に、この場合には付加的に、移動局が制御信号生成器CGU及びCGDのクロックを開始するようにするための制御チャネルCによる目的移動局への起動要求の送信に応答する。
【0035】
通話が中止される際には、関連する移動局が制御信号生成器CGU及びCGDのクロックを休止し、基地局が通話の間中移動局に割り当てられている制御信号生成器CGU及びCGDのうちの当該生成器のクロックを休止する。
【0036】
要約すると、所与の移動局がオン状態にされる結果、アップリンク及びダウンリンク通信チャネルは、移動局により送信されるログオン要求に応じて基地局において新たに選ばれるそれぞれの繰返し周波数ホップシーケンスを用いて移動局と基地局との間で概念的にセットアップされる。その後、これらのチャネルは、基地局を介したシステム内の他の移動局との通信のために移動局により用いられ、スイッチSW1及びSW2がシステムの外側からの情報を受信する前記他の入力部及びシステムの外側へ情報を送信する前記他の出力部を各々具備する場合には、基地局を介したシステムの外側の局、例えばPSTNに対する加入者との間の通信のために用いられ得る。このような通信は、制御チャネルCによって基地局に適切な要求を送信する移動局、制御チャネルによって基地局に適切な要求を送信するシステム内の他の移動局、又はシステムの外側から基地局に送信される適切な要求によりセットアップされ、基地局内の処理システム43は、通話期間中移動局に送信機TX及び受信機RXのうち1つを割り当て、スイッチSW1及びSW2を適切に制御することによりこのような要求に応答するようプログラムされている。
【0037】
本発明の第1実施例においては、基地局BSに対してログオン要求を送信する各移動局のためのアップリンク及びダウンリンク繰返し周波数ホップシーケンスが、これらの図5及び図6を参照して以下に記載するように、基地局において各々バンクBGU及びBGD内の種々の生成器により生成される周波数から選ばれる。バンクBGUの生成器GU1、GU2、…、GUpのうちの連続するものにより生成される(等間隔)周波数は、バンクBGDの生成器GD1、GD2、…、GDqの連続するものにより生成される(等間隔)周波数のように増大していく順にあると仮定される。簡単のために、(a)第1及び第2セットが同数p個のキャリア周波数を持つ、即ちq=pであること、(b)これらの周波数の全てが実際に使用可能である、例えば無線スペクトラムがこれらの周波数の全てについてダメージを与える干渉が現在ないこと、(c)各シーケンスの1つの繰返しが同数L個の異なる周波数からなるように要求されること、(d)各繰り返しシーケンスが、当該セットの周波数間の基本間隔のr倍に等しい同一最小ホップ間隔(繰り返しシーケンスにおいて互いに次に起こる2つの周波数の間の最小周波数差)を呈示しなければならないこと、及び(e)各繰り返しシーケンスがmに等しい同一最小ステイアウェイ回数(その周波数の最小ホップ間隔内にある、或る周波数の発生と他の周波数の発生との間の繰り返しシーケンス内になければならない周波数ホップの最小数)を呈示しなければならないことが、更に最初に仮定される。
【0038】
図5に概略的に示されているように、本発明の第1実施例において基地局データ処理システム43内の記憶装置45は、エリア50、51、52及び53を含む。移動無線システムに現在ログオンしている移動局の記録は、それらのそれぞれの繰り返しホップシーケンス(の1つの繰り返し)の詳細と共にエリア50のそれぞれのフィールド58に記憶される。移動局の一意的な識別子(IDs)は対応するフィールド58のサブフィールド54に記憶され、対応する周波数生成器のバンクBGU及びBGDにおける順序番号により表わされる対応するホップシーケンスは対応するフィールド58のサブフィールド55に記憶される。(実際の周波数シーケンスではないが)これらの表現は、各所与の移動局に対するアップリンクシーケンスとダウンリンクシーケンスとの両方に関して同一であり得ることが最初に仮定され、これは前の段落に記載されている仮定の結果である。エリア51のフィールド56は、ログオン要求を送信しており、アップリンクシーケンス及びダウンリンクシーケンスが現在選ばれているあらゆる移動局のIDを記憶し、フィールド57はこれまでに選ばれているこのようなシーケンスのあらゆる部分を記憶する。エリア52は、フィールド57において現在形成されているあらゆるシーケンスの次の要素に対する(対応する周波数生成器のバンクBGU及びBGDにおける順序番号により表わされる)可能性のある候補のリストを記憶し、リスト内の連続したエントリはエリア52の連続したフィールド59に記憶される。エリア53は、ソフトウェアで実施されるカウンタの現在の内容を記憶する。
【0039】
本発明の第1実施例において図4の処理システム43は、基地局が移動局からログオン要求を受信する際にこれら図のうちの図6のフロー図に記載されている動作を行うようにプログラムされる。図6における種々のアイテムは、以下の意味を持つ。
60.開始。
61.ログオンしている移動局のIDの記憶エリア51のフィールド56への書き込み。
62.カウンタ53のカウントを1に設定、記憶エリア52内のあらゆるリストをクリア。
63.カウンタ53内のカウントがキャリア周波数の当該セット内の周波数の数p、即ち選ばれているホップシーケンスに含めることが可能な周波数の数より大きいか?
64.カウンタ53内のカウントが、記憶エリア51のフィールド57内の部分シーケンス内に既にある数と同じであるか?
65.カウンタ53のインクリメント。
66.カウンタ53内のカウントと、記憶エリア51のフィールド57内の部分シーケンス内の最後の(m-1)番号との差がどれもr未満か?
67.記憶エリア51のフィールド57内の部分シーケンスの現在の長さであるlが(L-m)より大きいか?
68.カウンタ53内のカウントと、記憶エリア51のフィールド57内の部分シーケンス内の最初のm-(L-l)番号との差がどれもr未満か?
69.次のエントリとしてカウンタ53のカウントのリスト53への書き込み。
70.|f(ID)|の(リスト52内のエントリの数W)でのモジュロに等しいiの計算。リスト52のi番目のエントリをエリア51のフィールド57内のシーケンスに付加。
71.エリア51のフィールド内のシーケンスの現在長lが所要シーケンス長Lに等しいか?
72.記憶エリア51の内容を記憶エリア50の空フィールド58へ移動。
73.終了。
【0040】
ログオンしている移動局のIDがステップ61において記憶エリア51のフィールド56に書き込まれた後、ステップ65を含むループまわりの繰り返しサーキットは、記憶エリア52、即ち記憶エリア51のフィールド57内の移動局に対して構築されるホップシーケンスに付加されるべき次の周波数の可能性のある候補のリストに書き込まれる連続したエントリになる。テスト64は、シーケンス内で2度以上含まれる周波数がないことを保証する。テスト66乃至68は、最小ホップ間隔及び最小ステイアウェイ要求が付加されるべき次の周波数に合うことを保証し、テスト66は、これがシーケンスの既に選ばれた部分の直前の周波数に関する場合であることを保証し、テスト67及び68はこれもまた全シーケンスの新しいサイクルにおいて起こる直後の周波数に関する場合であることを保証する。テスト63が、全ての可能性のある候補が記憶エリア52内のリストに含まれていること、即ち記憶エリア52内のリストの更新を完了していることを示すたびに、これらの候補のうち1つがステップ70において選ばれ、あるいは選択され、記憶エリア51のフィールド57に構築されているシーケンスに付加される。次いでテスト71は、構築されているシーケンスが所要の長さのものであるか否かを決定する。これが否(N)である場合には、シーケンスの次の要素を選ぶ、又は選択する手順が開始される。他方(Y)である場合には、ログオンしている移動局のIDがそれのために選ばれているホップシーケンスと共にステップ72において記憶エリア50内の空フィールド58に書き込まれる。
【0041】
ログオンしている移動局のために選ばれているシーケンスに付加されるべき次の周波数を選ぶためにステップ70において用いられる各インデックスiは、この局の一意的な識別子(ID)の関数fであることに注意されたい。このようにしてiの連続した値を引き出すために一意的なカーネルを使用することは、同一周波数ホップシーケンスが偶然に2つ以上の移動局のために選ばれる見込みを非常に薄くする。他の関数が用いられ得ることは明らかであるが、簡単のためにf(ID)はID自身と等しくなるように選ばれても良い。選ばれているシーケンスにおいて周波数のランダム性を増大するため、好ましくはiの各値はまた、選ばれているシーケンスにおいてiのこの値により選択されている周波数の位置の関数でもある。IDが非零であるならば、この点におけるf(ID)に対して有利な選択は、f(ID)={M*(ID)+N+1}であることが分かっており、ここでは、Mは現在選ばれている周波数のシーケンスにおける順序番号であり(シーケンスの第1周波数を選ぶ際にはM=1、第2周波数を選ぶ際にはM=2など)、Nはシーケンスの第1要素が選ばれるリスト内のキャリア周波数の数である(この例においてはN=p=q)。選ばれているシーケンス内の周波数のランダム性を増大させる他の又は付加的な方法は、少なくとも最初のほとんど発生していないステップ70の各々の直前にリスト52からのエントリのうちのランダムに選ばれた選択エントリを取り除く(且つ結果として低減されたリスト52となる)ものである。別の他の例として、IDは、iの連続した値を生成するべくその際にクロックされる疑似ランダム番号生成器をシードするために用いられ得る。
【0042】
図6のステップ64及び66乃至68において行われるテストの詳細は、シーケンスに課すのが望ましい制約条件、この場合には2度以上周波数を含まないこと、最小ホップ間隔r、及び最小ステイアウェイ回数mに関する制約条件により決定される。特定の場合には他の又は付加的な制約条件が適用可能であることは明らかであろう。例えば、同一周波数がシーケンス内に二度以上含まれることが可能である場合には、ステップ64が省略され得る。他の例として、シーケンス内に含めることが可能な周波数の数が、所要シーケンス長Lよりあまり多くない場合には、最小ホップ間隔及びステイアウェイ回数要求が当該シーケンスの各要素に対して満たされるシーケンスを選ぶことを困難にするが、所要特性を持つシーケンスをうまく選ぶ機会は、テスト66及び68を修正することによって改善されるので、それらは最大ホップ間隔のためのテストを付加的に含み、さもなければ、それらがこの最大値(現出している環境に従って選ばれ得る値)よりも大きいホップ間隔となるであろう、リスト52に含まれることが許可される周波数が排除される。
【0043】
前述のように、アップリンク及びダウンリンクホップシーケンスの表現(対応する周波数生成器のバンクBGU及びBGDにおける順序番号)が、各所与の移動局に対するアップリンクシーケンスとダウンリンクシーケンスとの両方に関して、図6のルーチンが移動局に各々ログオンするために一度のみ実施されるべきという結果と同一であり得るということが、これまでのところ仮定されてきた。しかしながら、例えば、キャリア周波数の第1セットと第2セットとが異なる数のこれらの周波数を含むことから、若しくはこれらの周波数のうちの幾つかは使用不能であることから、並びに/又は相互に異なる条件が、それらのサイクル長L、それらの相互ホップ間隔r、及び/若しくはそれらの相互ステイアウェイ回数mに関してアップリンクシーケンス及びダウンリンクシーケンスに課されることから、常にはこうでなくても良い。これがそうである場合には、各々移動局にログオンするために図6のルーチンを、そのためのアップリンクホップ周波数シーケンスを選ぶために一度及びそのためのダウンリンクホップ周波数シーケンスを選ぶために一度というように二度実施することが不可欠であろう。このような場合には、図5のフィールド58のサブフィールド55は、2つの部分55A及び55Bを、一方はアップリンクシーケンスを記憶するために、他方はダウンリンクシーケンスを記憶するために有しても良く、図5のエリア51のフィールド57は同様に2つの部分55A及び55Bを有しても良い。
【0044】
上記のように、例えばシーケンス内に含めることが可能な周波数の数が所要シーケンス長Lよりあまり多くない場合には、最小ホップ間隔及びステイアウェイ回数要求が当該シーケンスの各要素に対して満たされるシーケンスを選ぶのが困難になり得る状況にあるかもしれない。実際は、このような選択は不可能ですらあるかもしれない。このような状況においては、全くシーケンスを選びそこなうよりむしろ、シーケンスが引き続き選ばれることを可能にするように最小ホップ間隔及びステイアウェイ要求を緩和することがしばしば好ましいであろう。本発明の第2実施例により図7及び図8は、共に必要時に行われるこのような緩和のために供する図5の記憶装置45及び図6のフロー図の修正バージョンを各々示している。
【0045】
図7に示されているアイテムの多くは、図5に対応するものを持ち、この場合にはこれらの2つの図において同一参照数字が用いられている。フィールド58並びにサブフィールド54及び55を持つエリア50と、フィールド56及び57を持つエリア51と、フィールド59を持つエリア52と、エリア53とに加えて、図7の記憶装置45は、ソフトウェアで実施されるシフトレジスタSR1、SR2、…、SRp,qのバンク74、ソフトウェアで実施されるカウンタC1、C2、…、Cp,qのバンク75、及び記憶エリア76を含む。簡単のため、(a)アップリンク及びダウンリンクホップシーケンスにおいて含めることが可能なキャリア周波数の第1及び第2セット各々が共に同数p個のキャリア周波数を含む、即ちq=pであること、(b)これらの周波数の全てが実際に使用可能である、例えば無線スペクトラムがこれらの周波数の全てについてダメージを与える干渉が現在ないこと、(c)各シーケンスのある繰返しが同数L個の異なる周波数からなるように要求されること、(d)各繰り返しシーケンスが、当該セットの周波数間の基本間隔のr倍に等しい同一最小ホップ間隔(繰り返しシーケンスにおいて互いに次に起こる2つの周波数の間の最小周波数差)を呈示しなければならないこと、及び(e)各繰り返しシーケンスがmに等しい同一最小ステイアウェイ回数(その周波数の最小ホップ間隔内にある、或る周波数の発生と他の周波数の発生との間の繰り返しシーケンス内になければならない周波数ホップの最小数)を呈示しなければならないことが、再び仮定される。
【0046】
図7におけるシフトレジスタのバンク74は、所与のホップシーケンス内に含むことが可能である各キャリア周波数に対応するシフトレジスタを含む。このようにして、上記の仮定(a)では、p個のシフトレジスタSRを有する。同様に、カウンタのバンク75は、所与のホップシーケンス内に含めることが可能である、各キャリア周波数に対応するカウンタを含む。このようにして、上記の仮定(a)では、p個のカウンタCを有する。各シフトレジスタSRは最小ステイアウェイ回数mより1少ないステージの数を持つ。ホップシーケンスの各連続的な要素の選択の間、カウンタCのいずれかにある最も低いカウント値を記憶するために記憶エリア76が用いられる。
【0047】
図8のフロー図における種々のアイテムは、以下の意味を持つ。
80.開始。
81.ログオンしている移動局のIDの記憶エリア51のフィールド56への書き込み。シフトレジスタSR及びカウンタCの内容を零に設定。
82.カウンタ53内のカウントを1に設定。記憶エリア52内のあらゆるリストをクリア。記憶エリア76の内容をカウンタCのいずれかの内容により到達可能である最大値に設定。
83.カウンタ53内のカウントがキャリア周波数の当該セット内の周波数の数p、即ち選ばれているホップシーケンスに含めることが可能な周波数の数より大きいか?
84.カウンタ53内のカウントが、記憶エリア51のフィールド57内の部分シーケンス内に既にある数と同じであるか?
85.カウンタ53のインクリメント。
86.カウンタ53内のカウントと、記憶エリア51のフィールド57内の部分シーケンス内の最後の番号との差がr未満であるか?
87.カウンタ53内の現在のカウントに対応する順序番号を持つ、カウンタCのうちのこの1つのカウンタ内のカウントのインクリメント。カウンタ53内の現在のカウントに対応する順序番号を持つ、シフトレジスタSRのうちのこの1つのシフトレジスタ内の第1ステージのデータ入力部に対するインクリメント値の呈示。
88.カウンタ53内の現在のカウントに対応する順序番号を持つ、シフトレジスタSRのうちのこの1つの最後の(m-1)番目のステージの内容により、カウンタ53内の現在のカウントに対応する順序番号を持つ、カウンタCのうちのこの1つのカウンタ内のカウントのデクリメント。このシフトレジスタのクロック。
89.記憶エリア51のフィールド57内の部分シーケンスの現在長であるlは(L-m)より大きいか?
90.カウンタ53内のカウントと記憶エリア51のフィールド57内の部分シーケンス内の(m-(L-1))番目の数字との差がr未満であるか?
91.カウンタ53内の現在のカウントに対応する順序番号を持つ、カウンタCのうちのこの1つのカウンタ内のカウントのインクリメント。
92.カウンタ53内の現在のカウントに対応する順序番号を持つ、カウンタCのうちのこの1つのカウンタ内のカウントが、記憶エリア76の内容より大きいか?
93.カウンタ53内の現在のカウントに対応する順序番号を持つ、カウンタCのうちのこの1つのカウンタ内のカウントが、記憶エリア76の内容に等しいか?
94.次のエントリとしてカウンタ53の内容のリスト52への書き込み。
95.リスト52の内容のクリア。第1エントリとしてカウンタ53の内容のリスト52への書き込み。カウンタ53内の現在のカウントに対応する順序番号を持つ、カウンタCのうちのこの1つのカウンタ内のカウントによる記憶エリア76の内容の置換。
96.f(ID)と(リスト52内のエントリの数)とのモジュロであるiの計算。リスト52内のi番目のエントリをエリア51のフィールド57内のシーケンスに付加。
97.エリア51のフィールド57内のシーケンスの現在長lは所要シーケンス長Lに等しいか?
98.記憶エリア51の内容を記憶エリア50内の空フィールド58へ移動。
99.終了。
【0048】
ログオンしている移動局のIDが記憶エリア51内のフィールド56に書き込まれ、種々のハウスキーピングタスクがステップ81において行われた後に、ステップ85を含むループまわりの繰り返しサーキットは、記憶エリア52、即ち記憶エリア51のフィールド57内の移動局のために構築されたホップシーケンスに加えられるべき次の周波数に対する可能性のある候補のリストに書き込まれる連続的なエントリとなる。図6のテスト64と同様に、テスト84はシーケンス内に二度以上含まれる周波数がないことを保証する。ステップ86乃至95は図6のステップ66から69までの同様ではあるが同一ではない全体機能を持ち、当該差は、図6におけるステップ66から69までが、最小ホップ間隔及び最小ステイアウェイ要求が、(アルゴリズムのどの段階においても、これらの要求を満たす周波数がない場合には図6のアルゴリズムが全シーケンスを形成しそこなうという結果と共に)加えられるべき次の周波数に合うことを肯定的に保証するのに対し、図8のステップ86から95までは、以下に詳細に説明されるように要求に可能な限り合っているということを単に保証しているのにすぎないということである。テスト83が、可能性のある候補の全てが記憶エリア52内のリストに含まれていること、即ち記憶エリア52内のリストの更新が完了していることを示すたびに、これらの候補のうちの1つがステップ96において選ばれ、又は選択され、記憶エリア51のフィールド57内に構築されているシーケンスに付加される。次いでテスト97は、構築されているシーケンスが所要の長さのものであるか否かを決定する。これが否(N)である場合にはシーケンスの次の要素を選ぶ、又は選択する手順が開始される。他方(Y)である場合には、ログオンしている移動局のIDがそれのために選ばれているホップシーケンスと共にステップ98において記憶エリア50内の空フィールド58に書き込まれる。
【0049】
上記のように、図8のステップ86から95までは、最小ホップ間隔及びステイアウェイ要求が可能な限り合わされることを保証する。図7におけるカウンタC1、C2、…の各々の機能は、対応するキャリア周波数が、記憶エリア51のフィールド57内に構築されているシーケンスに付加されるべき次の周波数であった場合にどの程度最小ホップ間隔及び最小ステイアウェイ要求を満たしていたであろうかの記録をとるというものである。所与のカウンタのカウントがより低いと、対応する周波数が要求をより満たしており、零のカウントは対応する周波数が完全に要求を満たしていることを示す。図8のステップ92から95までは、テスト83が、可能性のある候補の全てが記憶エリア52内のリストに含まれていることを示すたびに、このリストが、対応するカウンタ内のカウントが現在最も低いこれらの周波数のみを含むことを保証する。
【0050】
図8のステップ86から91までは、種々のカウンタC内のカウントを適切な値に維持することに関係がある。図7の種々のシフトレジスタSRと共にステップ86から88までは、シーケンスに付加されるべき次の周波数であるように選ばれたならば、所与のキャリア周波数が、記憶エリア51のフィールド57内に構築されているシーケンスの直前の要素に関して、最小ホップ間隔要求を満たさなくなるであろう場合には、そのカウンタCがインクリメントされ、最小ステイアウェイ回数より1少ない数に等しい数のシーケンスの他の要素が選ばれる間、このインクリメントが維持されることを保証する。シーケンスの終わりの近くの周波数の各々の選択のためにステップ89から91までは、対応するキャリア周波数が記憶エリア51のフィールド57内に構築されているシーケンスに付加されるべき次の周波数であるように選ばれたならば、対応するキャリア周波数が、全シーケンスの新たなサイクルにおける最小ステイアウェイ回数より1つ少なく起こるこの周波数の最小ホップ間隔内にあった場合に、所与のカウンタCがインクリメントされることを同様に保証する。
【0051】
図5及び図6を参照して記載されている第1実施例に関して上部でなされている説明の多くは、図7及び図8を参照して記載される第2実施例にも当てはまる。例えば図6におけるステップ60と同様に図8のステップ96におけるf(ID)はID自身と等しくなるように選ばれても良く、又は、例えば現在選択されている周波数の選ばれているシーケンス内の位置の関数、例えばf(ID)={M*(ID)+N+1}であるように構成されても良く、ここでは、Mは現在選ばれている周波数のシーケンスにおける順序番号であり、Nはシーケンスの第1要素が選ばれるリスト内のキャリア周波数の合計数である。第1実施例と同様に、選ばれているシーケンス内の周波数のランダム性を増大させる他の又は付加的なやり方は、少なくとも最初のいくつか発生しているステップ96の各々の直前にリスト52からのエントリのうちのランダムに選ばれた選択エントリを取り除く(且つ結果として低減されたリスト52となる)ものである。第2実施例における、選ばれているシーケンス内の周波数のランダム性を増大させる他の又は付加的なやり方は、少なくとも最初のいくつか実施しているステップ82の各々の間にカウンタCのうちのランダムに選ばれた選択カウンタ内のカウントをインクリメントするものである。これは、例えば毎回このやり方においてインクリメントされる内容を持つカウンタCの数がそれ自体ランダムであるやり方で、ステップ82の各連続した実施に対して減少される最大値に従うようになされても良い。更に別の他の例として、IDが、連続したステップ96において用いられるiの値を生成するためにその際にクロックされる疑似ランダム番号生成器をシードするために用いられ得る。
【0052】
第1実施例と同様にして、同一周波数がシーケンスにおいて二度以上含まれることが許容される場合に図8におけるテスト84は省略され得る。その上、図8におけるテスト86及び90は、所望である場合に、最大ホップ間隔、現出している環境に従って選ばれ得る値のためのテストを付加的に含むよう修正され得る。
【0053】
第1実施例と同様に、アップリンク及びダウンリンクホップシーケンスの表現(対応する周波数生成器のバンクBGU及びBGDにおける順序番号)が、各所与の移動局に対するアップリンクシーケンスとダウンリンクシーケンスとの両方に関して同一でありえない場合もあり得る。そうである場合には、例えば、キャリア周波数の第1セットと第2セットとが異なる数のこれらの周波数を含むことから、若しくはこれらの周波数のうちの幾つかが実際には使用不能であることから、並びに/又は相互に異なる条件が、それらのサイクル長L、それらの相互ホップ間隔r、及び/若しくはそれらの相互ステイアウェイ回数mに関してアップリンクシーケンス及びダウンリンクシーケンスに課されることから、各々移動局にログオンするために図8のルーチンを、そのためのアップリンク周波数シーケンスを選ぶために一度及びそのためのダウンリンク周波数シーケンスを選ぶために一度というように二度実施することが不可欠であろう。このような場合には、図5と同様に図7におけるフィールド58のサブフィールド55が、破線で示されているように、一方はアップリンクシーケンスを記憶するために、他方はダウンリンクシーケンスを記憶するために2つの部分55A及び55Bを有しても良く、図7におけるエリア51のフィールド57は同様に2つの部分55A及び55Bを有しても良い。
【0054】
第1実施例及び第2実施例の両方において、(ダウンリンク)キャリア周波数の第2セットのどの周波数も干渉のために使用されるべきではないのか否かのテストが、その時に交代で受信機RXを第2セットの各周波数に同調させ、対応する受信信号レベルを測定するよう処理システム13をプログラムすることにより、ログオンしている移動局においてログオン要求を送信する前に行われても良く、テストの結果はログオン要求と関連して基地局に送信される。(アップリンク)キャリア周波数の第1セットのどの周波数も干渉のために使用されるべきではないのか否かのテストが、基地局の受信機RXのうちの現在未使用の1つを用いて、ログオン要求の基地局により受信する際、同様に基地局において行われても良い。これらのテストの結果が、第1及び/又は第2セットの1つ以上の周波数を用いるべきではないことを示す場合には、これ又はこれらの周波数が、図6のフロー図のステップ64又は図8のフロー図のステップ84を修正することにより選ばれているどのシーケンスからも除かれ得るので、カウンタ53のカウントがこれらの周波数のいずれかにも対応するのか否かもテストする。
【0055】
種々のキャリア周波数における干渉は時間とともに変化し得るという事実に応えるために、上記のテストが、少なくとも種々のログオンした移動局に割り当てられたシーケンスに含まれる周波数に関して定期的に繰り返されるよう構成されても良く、現在含まれている周波数のいずれもがもはや用いられるべきではないことが判明した場合には、影響を及ぼされる各シーケンスに取って代わるべく、それぞれの新しいシーケンスが、図5及び図6を参照して記載されるように、又は図7及び図8を参照して記載されるように選ばれ得る。他の例としては、使用不能になる周波数を含むあらゆるシーケンスが、新しく含まれる周波数が少なくとも可能な限り最大限に繰り返しシーケンスの先の要素及び次の要素に関して最小ホップ間隔及びステイアウェイ回数に関する要求を満たすよう配慮しながら、ただ単にこの周波数を現在シーケンス内にはない当該セットからの他の周波数と取り替えることにより修正され得る。
【0056】
第1実施例と第2実施例との両方において、各移動局に対する周波数ホップシーケンスは所望の場合には基地局よりむしろ当該移動局において選ばれても良く、又はダウンリンクシーケンスが当該移動局において選ばれ、(異なって表現されるのならば)アップリンクシーケンスが基地局において選ばれても良い。しかしながら、各移動局において要求される処理を最小に保つという利点から見ると、基地局において全てのシーケンスを選ぶことがしばしば好ましいであろう。他方で、通信システムが、制御基地局を含まない他の種類であったならば、例えば前述の国際特許公開公報WO96/00467に記載されているような種類であったならば、各局又はノードによる受信のために用いられるそれぞれの周波数ホップシーケンスは、国際特許公開公報WO96/00467において一般に記載されているように、他の局又はノードへの伝送のために必要とされるそれぞれの周波数ホップシーケンスの計算と共に、対応するノードにおいて選ばれ得る。
【0057】
簡単のために、図3の移動局におけるバンクBGUの生成器により生成される周波数が、基地局への関連アップリンクにより送信されるキャリアホップ周波数として実際に用いられ、同様に図4の基地局におけるバンクBGDの生成器により生成される周波数が、種々の移動局へのダウンリンクにより送信されるキャリアホップ周波数として実際に用いられるということが、第1実施例と第2実施例との両方において仮定され、又は意味されていた。このことは、実際には、移動局と基地局との両方における送信機TXが実際の伝送のためにそれらの入力部25に供給される周波数をアップコンバートするミキサを含む場合とは限らない。図3の移動局におけるバンクBGDの生成器により生成される周波数が、移動局への関連ダウンリンクによって移動局により受信されるホップ周波数と同一であり、同様に、図4の基地局におけるバンクBGUの生成器により生成される周波数が、種々の移動局からのアップリンクにより受信されるホップ周波数と同一であるということが、更に仮定され、又は意味されていた。このこともまた、実際には移動局と基地局との両方における受信機RXが、それらの入力部23に供給される周波数を用いて復調する前に受信周波数をダウンコンバートするためのミキサを含む場合とは限らない。結果として、これら周波数は同一間隔を持っているが、移動局におけるバンクBGUの生成器により生成される周波数が、基地局におけるバンクBGUにより生成される周波数と必ずしも同一である必要はない。同様に、これら周波数もまた同一間隔を持っているが、移動局におけるバンクBGDの生成器により生成される周波数が、基地局におけるバンクBGDにより生成される周波数と必ずしも同一である必要はない。
【0058】
本発明の明細書及び特許請求の範囲の名詞は、限定されていない限り単数及び複数を含んでも良い。更に、「有する」という用語は、羅列されている素子又はステップ以外のものを排除するものではない。
【0059】
本発明の開示を読むことにより、他の変形例が当業者には明らかであろう。これらのような変形例は、周波数の繰り返しシーケンス及びこれらの要素を生成するための装置の設計、製造及び使用で既に知られている他の特徴、及びここに既に述べられた特徴の代りに用いられるか付加されても良い他の特徴を含んでも良い。
【0060】
工業上の利用可能性
無線ローカルエリアネットワークで使用される周波数ホッピングシーケンスの生成。
【図面の簡単な説明】
【図1】移動無線通信システムの概略図である。
【図2】図1のシステムに含まれる多数の無線通信リンクをより詳細に示す。
【図3】図1のシステムに含まれる移動局をより詳細に示す。
【図4】図1のシステムに含まれる基地局をより詳細に示す。
【図5】本発明の第1実施例において図4の基地局の一部を形成するデータ処理システムに含まれる幾つかのアイテムを示す。
【図6】前記データ処理システムが本発明の第1実施例において実行すべくプログラムされる動作を示すフロー図である。
【図7】本発明の第2実施例において前記データ処理システムに含まれる幾つかのアイテムを示す。
【図8】前記データ処理システムが本発明の第2実施例において実行すべくプログラムされる動作を示すフロー図である。
【符号の説明】
BS 基地局
MS1 移動局
MS2 移動局
MSn 移動局
MSj 移動局
LK1 無線通信リンク
LK2 無線通信リンク
LKn 無線通信リンク
LKj リンク
Uj 単一方向周波数ホッピング無線アップリンク
Dj 単一方向周波数ホッピング無線ダウンリンク
C 双方向制御無線リンク

Claims (10)

  1. 無線通信システムの局において使用される周波数の繰返しシーケンスを生成する方法であり、多数の周波数がリスト内のそれぞれの位置を示す指標のシーケンスにより使用可能な周波数の前記リストから連続的に選択され、前記指標のシーケンスが前記局の一意的な識別子であるカーネルから引き出され、周波数生成装置が、このように選択された周波数の連続を繰り返し生成するために制御され、前記リストからの周波数の連続した選択の間に該リストに含まれる周波数について該リストが更新され、各更新が前記周波数の連続のこれまでに選択された部分に依存する方法。
  2. 各更新は、前記周波数の連続の最初の周波数が選択されたリストであって、当該リストに含まれる周波数のそれぞれのサブセットを含む当該リストをもたらし、各更新は、最後に選択された周波数との差が既定の量よりも少なくなるどの周波数も排除されるリストをもたらし、この連続の最後の周波数を選択する直前の更新は、最初に選択された周波数との差が前記既定量よりも少なくなるどの周波数も排除されているリストをもたらす請求項1に記載の方法。
  3. Lが周波数の全連続の長さを示し、lが周波数の連続の任意の所与の時間においてこれまでに選択された部分の長さを示し、mが1より大きくLより小さい既定の整数である場合に、l<mである際に発生する各更新が、これまでに選択されたどの周波数との差も前記既定量より少なくなるどの周波数も排除されているリストをもたらし、m≦l<Lである際に発生する各更新が、最も最近に選択された(m-1)個の周波数のどの周波数との差も前記既定量より少なくなるどの周波数も排除されているリストをもたらし、(L-m)<l<Lである際に発生する各更新が、最初に選択されたm-(L-l)個の周波数のどの周波数との差も前記既定量より少なくなるどの周波数も排除されているリストをもたらす請求項2に記載の方法。
  4. 各更新が、前記周波数の連続の最初の周波数が選択されたリストであって、当該リストに含まれる周波数のそれぞれのサブセットを含む当該リストをもたらし、Lが周波数の全連続の長さを示し、lがL個の周波数の連続の任意の所与の時間においてこれまでに選択された部分の長さを示し、mが1より大きくLより小さい既定の整数である場合に、l<mである際に発生する各更新が、これまでに選択された周波数の最小数との差が既定量より少なくなる周波数以外の全周波数が排除されているリストをもたらし、m≦l≦(L-m)である際に発生する各更新が、最も最近に選択された(m-1)個の周波数の最小数との差が前記既定量より少なくなる周波数以外の全周波数が排除されているリストをもたらし、(L-m)<l<Lである際に発生する各更新が、最も最近に選択された(m-1)個の周波数及び最初に選択されたm-(L-l)個の周波数の最小数との差が前記既定量より少なくなる周波数以外の全周波数が排除されているリストをもたらす請求項1に記載の方法。
  5. 前記指標の前記シーケンスの各指標iの値は、
    i = | f(ID) | modulo W
    により与えられ、ここでIDは前記カーネルであり、Wは前記リストの現在長である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記指標の前記シーケンスの各指標iの値が、当該指標により選択されている周波数の、前記周波数の連続における順序番号の関数である請求項5に記載の方法。
  7. 各指標iの値が、
    i = | M*(ID) + N + 1 | modulo W
    により与えられ、ここでMは当該指標により選択されている周波数の、前記周波数の連続における順序番号であり、IDは非零であり、Nは前記周波数の連続の前記最初の周波数が選択される前記リスト内に含まれる周波数の数である請求項6に記載の方法。
  8. 無線通信システムの局において使用される周波数の繰返しシーケンスを生成する装置であって、
    前記局の一意的な識別子であるカーネルから指標のシーケンスを引き出し、使用可能な周波数のリストにおけるそれぞれの位置を示して、これにより該リストから周波数の連続を選択するためにこれらの指標を用いる周波数選択器と、このように選択された前記周波数の連続を繰り返し生成する周波数生成装置とを有し、前記周波数選択器が、各更新が前記周波数の連続のこれまでに選択された部分に依存するように、前記リストからの周波数の連続した選択の間に該リストに含まれる前記周波数について該リストを更新するためのリスト更新器を含む装置。
  9. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法により生成される周波数ホップシーケンスを使用する無線通信システム。
  10. 周波数ホップシーケンスを生成するために請求項8に記載の装置を含む無線通信システム。
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