JP4518543B2 - リコート部の製造方法及び光ファイバ部品の製造方法 - Google Patents

リコート部の製造方法及び光ファイバ部品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、リコート部の製造方法及び光ファイバ部品の製造方法に関するものである。
情報輸送の大量化、高速化に伴い、通信経路を構成する手段として光ファイバ通信が多用されるようになってきた。そして、これらに用いられる光ファイバケーブルとしては一般的に、光ファイバ上に薄膜の紫外線硬化型樹脂被覆を施して薄膜光ファイバ素線とし、この上に着色層やプラスチック2次被覆を設けて前記光ファイバ素線を保護するように構成された光ファイバ心線を、多数本、層撚り、ユニット撚りしたり、ルースチューブ型、V溝型、リボン型に成形して、製造されている。そして、このような光ファイバケーブル等の付設や光部品の光伝送路への挿入にあたっては、前記光ファイバ素線または心線どうしの接続が行われる。また、前記光ファイバ通信においては、各種の光ファイバ部品が多用されるが、この光ファイバ部品にはファイバグレーティングなどがある。このような、前記光ファイバ素線どうしの接続や光ファイバ部品の前記ファイバグレーティングの作製は、先に述べた紫外線硬化型素線被覆樹脂を除去した後に行われるので、このような処理が行われた後には、その部分にリコート処理と称する紫外線硬化型リコート樹脂による再被覆処理を行っている。そしてそのような方法としては、ダイス方式やモールド方式が一般的である。前記ダイス方式は、紫外線硬化型リコート樹脂をダイスに載せて、光ファイバ素線のリコート部分を往復させることによって、紫外線硬化型樹脂を塗布するものである。また、モールド方式は、石英ガラスなどの紫外線を透過する材料上に溝を堀り、この溝にリコート部分をセットし、紫外線硬化型リコート樹脂を流し込み、紫外線硬化処理を施して形成するものである(特許文献1参照)。
また、一般に行われている光ファイバ融着接続部並びに光ファイバグレーティング部におけるリコート部の形成の概略を、図8および図9に示す。図8は、融着接続部のリコート部に関するもので、図8(a)は、光ファイバ石英部が融着接続された状態を示し、図8(b)は、被覆除去部にリコート樹脂によってリコート部が形成された状態を示す。また、図8(c)は、図8(b)の概略断面図で、リコート部における素線被覆樹脂とリコート樹脂の界面を表示した。また図9はファイバグレーティング部のリコート部に関するもので、図9(a)は、グレーティング部の状態を示し、図9(b)は、被覆除去部にリコート樹脂によってリコート部が形成された状態を示す。また図9(c)は、図9(b)の概略断面図で、リコート部における素線被覆樹脂とリコート樹脂の界面を表示した。
ところが、このようにしてリコート部が形成された光ファイバ接続部や光ファイバ部品に、例えば85℃と−40℃のようなヒートサイクルが繰り返し掛かると、前記リコート部の素線被覆樹脂とリコート樹脂との界面に亀裂が発生し、さらにはこの亀裂の進行によってリコート部の紫外線硬化型リコート樹脂による被覆が剥がれて、光ファイバの石英ガラスが剥き出しになるようなこともある。このような現象は“割れ”と称され、前記石英ガラスが保護されなくなり、破断強度の低下や伝送損失の増大の問題が生じる。このような現象は実験的にも確認されており、前記被覆樹脂の伸縮が大きな原因となっている。これは、前記石英ガラスと前記紫外線硬化型素線被覆樹脂およびリコート樹脂の線膨張係数が100倍程度異なることによるものである。そしてこのような“割れ”は、光ファイバ素線における紫外線硬化型素線被覆樹脂の被覆厚さが厚いものほど顕著なものとなっている。例えば、125μmの石英光ファイバに紫外線硬化型素線被覆樹脂を施した400μmの光ファイバ素線にリコートする場合に、特に問題となっている。そこでこのような問題を解決しようとする研究が種々行われており、一つの方法として前記石英ガラスからなる光ファイバの上に設けられる紫外線硬化型素線被覆樹脂と、リコートされる紫外線硬化型リコート樹脂の密着性を向上させることが良いことが、判ってきた。本発明は、このような知見に基づく技術に関するものである。
特開2002−72000号公報(第3−4頁、図1)
本発明は、硬化型樹脂どうしの接着を強固にし、特に紫外線硬化型樹脂どうしの密着性を向上させた光ファイバ素線接続部又は光ファイバ部品のリコート部の製造方法及び光ファイバ部品の製造方法を提供することを目的とするものである。
上述の目的を達成するため、本願発明は、光ファイバ石英部を被覆している被覆樹脂を除去した個所にリコート樹脂を被覆してリコート部を製造する方法であって、前記リコート部は光ファイバ素線接続部または光ファイバ部品を含み、前記被覆樹脂は、紫外線硬化型樹脂であって、前記被覆樹脂の除去された個所の端面の樹脂を第1の樹脂とし、この第1の樹脂に硬化前の紫外線硬化型樹脂である第2の樹脂をリコート樹脂として接触させる工程と、この第2の樹脂に紫外線を照射して硬化させて第1の樹脂と第2の樹脂との界面を接着する工程と、次いで接着された第1の樹脂と第2の樹脂との界面に加熱処理を施す工程とから成るものである。特に第1及び第2の両方の樹脂が紫外線硬化型樹脂であって、第2の硬化型樹脂のヤング率を小さくしたものが好ましい。
また、本発明の光ファイバ部品の製造方法は、光ファイバの被覆樹脂を除去した個所にグレーティングを作製し、その個所にリコート樹脂を被覆して光ファイバ部品を製造する方法であって、前記被覆樹脂は、紫外線硬化型樹脂であって、前記被覆樹脂の除去された個所の端面の樹脂を第1の樹脂とし、この第1の樹脂に硬化前の紫外線硬化型樹脂である第2の樹脂をリコート樹脂として接触させる工程と、第1の樹脂に第2の樹脂を接触させた後にこの第2の樹脂に紫外線を照射して硬化させて第1の樹脂と第2の樹脂との界面を接着する工程と、次いで、当該リコート部の少なくとも第1の樹脂と第2の樹脂との界面を含む領域に加熱処理を行う工程とから成るものである。
光ファイバ石英部を被覆している被覆樹脂を除去した個所にリコート樹脂を被覆してリコート部を製造する方法であって、前記被覆樹脂は、紫外線硬化型樹脂であって、前記被覆樹脂の除去された個所の端面の樹脂を第1の樹脂とし、この第1の樹脂に硬化前の紫外線硬化型樹脂である第2の樹脂をリコート樹脂として接触させる工程と、この第2の樹脂に紫外線を照射して硬化させて第1の樹脂と第2の樹脂との界面を接着する工程と、次いで第1及び第2の接着された樹脂に加熱処理を施す工程とから成る発明では、第1及び第2の樹脂どうしの密着力を向上させることができる。また、光ファイバ素線接続部のリコート部を本発明に係る硬化方法で処理した場合、得られたリコート部は、−40℃と85℃の温度によるヒートサイクルが掛かっても、前記第1及び第2の硬化型樹脂どうしが優れた密着力を維持できるため、前記素線被覆樹脂と前記リコート樹脂との界面で、割れや亀裂のないリコート部とすることができる。また、前記第1の樹脂も紫外線硬化型樹脂であるので、より一層の効果があった。そして、前記加熱温度を、少なくとも80℃とすることによって、第1及び第2の硬化型樹脂どうしの密着力を高いものとすることができ、またその処理時間も実用的なものとすることができる。
また、光ファイバ部品の光ファイバ素線のリコート部を、前記方法で形成したものにあっては、得られたこれらの製品は、例えば−40℃と85℃の温度によるヒートサイクルに曝されても、優れた密着力を維持した光ファイバ素線の接続部や光ファイバ部品として使用することができる。また、このような光ファイバ素線の接続部や光ファイバ部品は、その使用時に前記素線被覆樹脂と前記リコート樹脂との界面で、割れや亀裂が発生していないため信頼性が高く、接続損失や伝送損失の劣化が極めて小さいものとなる。さらに、前記加熱処理温度を、少なくとも80℃で行ったものは、前記紫外線硬化型被覆樹脂にも劣化のない、優れた特性のものとすることができる。さらには、前記光ファイバ部品のリコート部が光ファイバグレーティング構造である光ファイバ部品であっても十分に適用できる。
光ファイバの被覆樹脂を除去した個所にグレーティングを作製し、その個所にリコート樹脂を被覆して光ファイバ部品を製造する方法であって、前記被覆樹脂は、紫外線硬化型樹脂であって、前記被覆樹脂の除去された個所の端面の樹脂を第1の樹脂とし、この第1の樹脂に硬化前の紫外線硬化型樹脂である第2の樹脂をリコート樹脂として接触させる工程と、第1の樹脂に第2の樹脂を接触させた後にこの第2の樹脂に紫外線を照射して硬化させて第1の樹脂と第2の樹脂との界面を接着する工程と、次いで、当該リコート部の少なくとも第1の樹脂と第2の樹脂との界面を含む領域に加熱処理を行う工程とから成る光ファイバ部品の製造方法に係る本発明によれば、リコート部に“割れ”等が発生せず、信頼性が高く接続損失や伝送損失の劣化の少ない、光ファイバ部品を提供することができる。
また、紫外線硬化型素線被覆樹脂の被覆除去端部の温度を、80℃以下としながら熱劣化処理が施され、次いで紫外線硬化型リコート樹脂によるリコートが行われ、次いで脱水素処理が行われるファイバグレーティング構造を有する光ファイバ部品の製造方法によれば、好ましいファイバグレーティング構造の光ファイバリコート部を製造することができる。さらには、前記ファイバグレーティング構造のリコート部は、熱劣化処理、脱水素処理を順次行った後に、紫外線硬化型リコート樹脂によるリコートを行い、次いで加熱処理を行うグレーティング構造を有する光ファイバ部品の製造方法とすることによっても、好ましいファイバグレーティング構造の光ファイバリコート部を製造することができる。
特に、前記製造方法のうち、リコート後の脱水素工程により加熱処理を行う製造方法とする場合は、加熱処理を別途行わなくても済むので、製造方法として実用的なものである。また当然、この製造方法により得られたファイバグレーティング構造を有する光ファイバ部品も、−40℃と85℃の温度によるヒートサイクルが掛かっても、前記硬化樹脂の密着力が低下することなく、優れた密着力を維持した光ファイバ部品として使用可能なものとなる。このような光ファイバ部品は、小型であり、繰り返し温度変化に対する信頼性も高いためレーザ光源の外部共振器として用いた場合に特に有効である。例えば、特開2000−82864で示されている半導体レーザの波長安定化用の外部共振器としてグレーティング型光部品を使用する場合、半導体レーザの発振波長を変化させるためにグレーティング部に繰り返し温度変化が印加される場合がある。また、レーザ発振部品は通常発熱を伴うため、レーザの発振状態の変化によりグレーティング部に繰り返し温度変化が印加される場合がある。また、レーザの外部共振器として用いる場合、光ファイバグレーティング部を基材などの固定する補強方法では、基材によって光部品が大きくなってしまうことに加え、曲げることが困難になる。従って、小スペースに配置することの多いレーザの外部共振器として用いる光ファイバグレーティングはリコートによる補強が好適である。これらの条件により、本発明で作製した光ファイバグレーティング型光部品は、レーザの外部共振器として使用された場合にその効果がより発揮される。レーザとしては、上記半導体レーザの他にファイバレーザなどが使用できる。
以下に本発明を詳細に説明する。まず、光ファイバ素線接続部又は光ファイバ部品のリコート部の製造方法に係る発明について説明すると、請求項1に記載されるように、光ファイバ石英部を被覆している被覆樹脂を除去した個所にリコート樹脂を被覆してリコート部を製造する方法であって、前記リコート部は光ファイバ素線接続部または光ファイバ部品を含み、前記被覆樹脂は、紫外線硬化型樹脂であって、前記被覆樹脂の除去された個所の端面の樹脂を第1の樹脂とし、この第1の樹脂に硬化前の紫外線硬化型樹脂である第2の樹脂をリコート樹脂として接触させる工程と、この第2の樹脂に紫外線を照射して硬化させて第1の樹脂と第2の樹脂との界面を接着する工程と、次いで、接着された第1の樹脂と第2の樹脂との界面に加熱処理を施す工程とから成るので、第1と第2の樹脂の密着性を向上させることができる。この場合、第1の硬化型樹脂も紫外線硬化型樹脂である場合に、密着性の向上が顕著であった。より具体的には、前記紫外線硬化型樹脂の加熱処理温度が、少なくとも80℃であることにより、特に光ファイバに用いられる紫外線硬化型素線被覆樹脂と紫外線硬化型リコート樹脂との密着性を向上させることができ、そのような方法で製造することによって、密着性に優れた光ファイバのリコート部を形成することが可能となるものである。
薄膜光ファイバ素線のリコート部を、従来のようなダイス方式やモールド方式で形成したリコート部は、例えば85℃と−40℃のようなヒートサイクルが繰り返し掛かると、前記リコート部の素線被覆樹脂とリコート樹脂の界面に亀裂が発生し、さらにはこの亀裂の進行によって、リコート部の紫外線硬化型リコート樹脂被覆が剥がれて、光ファイバの石英ガラスが剥き出しになったり、“割れ”と称される状態が生じて前記石英ガラスの保護がされなくなったりして、信頼性の低下や伝送損失が増大するという問題があったことは、すでに述べた通りである。しかしながら、本発明の方法によって硬化された硬化型樹脂を加熱処理することにより、密着力が向上し、このような現象が生じなくなることが確認された。
本発明者らは、紫外線硬化型樹脂の硬化後の密着力について検討を行った。まず、光ファイバ素線の薄膜被覆に用いる第1の硬化型樹脂である紫外線硬化型素線被覆樹脂(樹脂A)と、リコート用に使用される第2の硬化型樹脂である3種類の紫外線硬化型リコート樹脂(樹脂B、樹脂C、樹脂D)との密着性について以下の検討を行った。前記それぞれの紫外線硬化型樹脂の特性は、下記表1に樹脂A、樹脂B、樹脂Cおよび樹脂Dとして記載されるとおりである。この内樹脂Aとして記載されるものが通常セカンダリーと呼ばれる、薄膜の光ファイバ素線を形成するために用いられる紫外線硬化型素線被覆樹脂である。実験は、前記樹脂Aを用いて直径2mm、長さ50mmの円柱状のロッドを作製し、2本のロッドの端面に樹脂B、樹脂C或いは樹脂Dを塗布した後、前記2本のロッドを突合せた後に硬化して接着させた。この2本のロッドを、破断するまで引張り、その破断強度(kgf/mm)を測定して、密着力としての目安とした。つぎに、前記密着硬化した2本のロッドにさらに種々の加熱条件の履歴を与えた後に、同様に破断強度を測定した。
Figure 0004518543
第2の硬化型樹脂(表1中の樹脂B〜D)のヤング率を小さくしたのは、ファイバグレーティング構造における温度特性、中心波長の安定に優れていることを確認したためである。すなわち、23℃でヤング率10、200、500、600(MPa)の4種類の樹脂でリコートした結果、それぞれの「反射中心波長の温度依存性」、「反射中心波長の経時変化」を計測した。温度依存性については、評価用に作製したファイバグレーティング構造の反射スペクトルを温度範囲−40℃〜85℃で測定した。得られたスペクトルから反射中心波長を求めて、温度依存性を調査した。いずれの樹脂においても反射中心波長は温度に対してほぼ線形であり、温度特性は、近似曲線より求めた。いずれの樹脂においてもヤング率が小さい樹脂のほうが温度特性に優れていることがわかった。経時変化については、評価用に作製したファイバグレーティング構造の反射スペクトルを23℃においてオンライン計測し、リコート直後からの反射中心波長の経時変化を調査したところ、いずれの樹脂においても反射中心波長が経時的に短波長にシフトしていき、やがて安定することがわかった。中心波長は、時間変化とともにファイバに内部歪みが生じている結果、短波側にシフトしていると考えられ、移動量は樹脂のヤング率の大小が大きく寄与している。このヤング率は、この場合200(MPa)以下であれば温度特性、中心波長の安定に優れていることが確認された。
これらの樹脂の接着強度を確認するために、前記2本の樹脂Aからなるロッドを、樹脂B、樹脂C並びに樹脂Dを介して硬化・接着し、その状態での破断強度(図面上「加熱無し」と表示)を測定した。また硬化・接着した後の前記ロッドを、120℃で12時間加熱処理したものの破断強度(図面上「接着後加熱」と表示)を測定した。さらには前記2本のロッドを予め120℃で12時間加熱した後、樹脂B、C並びにDを用いて硬化・接着したものについて、破断強度(図面上「加熱後接着」と表示)を測定した。それぞれの紫外線硬化型リコート樹脂(樹脂B、樹脂C、樹脂D)の破断強度に関するワイブルプロットを、図2(樹脂B)、図3(樹脂C)、図4(樹脂D)に示す。
図2〜図4から明らかなように、いずれの樹脂に関しても硬化・接着後に加熱処理をしたものが、破断強度が大きいことがわかる。単に硬化・接着したものに対して、2倍程度破断強度が向上することがわかる。これは、前記樹脂が硬化・接着後に加熱処理されることによって、前記樹脂どうしの接着界面の親和性が増すためと考えられる。これに対して、樹脂Aのロッドを予め加熱した後に硬化・接着させたものは、加熱無しの場合に比べても破断強度が劣化しており、密着性の低下が確認できる。これは、樹脂A中のシリコンオイルがロッド表面にブリードして来るために、接着前の加熱においては、接着後の加熱とは逆に密着力が低下して、破断強度が低くなっているものと考えられる。このように硬化・接着面においての密着力は、熱履歴によって変化することが確認できた。よって本発明のように、特に紫外線硬化型樹脂を硬化・接着させリコートを行う場合、熱履歴の制御によって割れの発生確率を抑えることが可能であると考えられる。つまり、リコート後の加熱処理により、密着力を向上させることが可能となることが確認された。
つぎに、前記加熱条件について検討した。前述と同様に樹脂Aのロッドを作製し、これを、樹脂Bを用いて硬化・接着させた。つぎにこの状態のロッドに対して、120℃、80℃、40℃の温度で夫々加熱処理を施したものについて、硬化・接着時から24時間までの変化を、破断強度(kgf/mm)として測定した。図5にその結果を示す。なお、この図5のプロットの値は、試料10点の平均値である。これから明らかなように、40℃の加熱処理では、24時間後も前記破断強度(密着力)の向上は見られないが、80℃の加熱処理では、前記破断強度(密着力)の向上がはっきりと見られる。また、120℃では10時間辺りで破断強度(密着力)が飽和状態となることがわかる。このことより硬化・接着した紫外線硬化型樹脂に、80℃以上の加熱処理を施すことによって、その密着力(前記破断強度)を向上させることができることになる。なお前記温度の上限は、使用する紫外線硬化型樹脂の種類によって若干異なるが、前記素線被覆樹脂が劣化しない温度である140℃程度とする。
また、前記樹脂Aからなるロッドの樹脂接着前の熱履歴が及ぼす密着力の変化を確認するために、得られた樹脂Aのロッドに120℃、80℃、40℃、25℃の温度で夫々加熱処理を施した後に、樹脂Bを用いて硬化・接着させたものについて、24時間までの破断強度を測定した。結果は図6に示されるように、前記樹脂Aのロッドに予め加えられる温度が高いほど、また加熱時間が長いほど、破断強度(密着力)は低くなることがわかる。このため、紫外線硬化型の樹脂を用いて硬化・接着する場合には、接着対象となる既に硬化している樹脂表面は、比較的低い温度に保持しておくことが好ましいことがわかる。なお、図5および図6における破線で示すラインは、測定点をA×〔1−exp(−B/t)〕+Tで表される式で、近似した場合に得られる曲線である。ただし、A、Bは、フィッティングパラメータであり、Tは、加熱処理が0時間(硬化接着直後)での破断強度である。このような実験結果から、前述の本発明はなされたものである。
上述したような加熱処理方法は、光ファイバ素線接続部のリコート部や光ファイバ部品のリコート部にも施すことができる。特に、これらのリコート部において顕著な効果が認められた。具体的には、光ファイバ心線の石英ガラスを融着接続した融着部に、リコート樹脂として、紫外線硬化型リコート樹脂をリコートした後、加熱処理を施すことによって、そのリコート部の素線被覆樹脂とリコート樹脂の界面の接着力が向上し、前記のヒートサイクルを繰り返し受けても、その紫外線硬化型リコート樹脂被覆は、剥がれたり割れたりすることがないものとなる。同様に光ファイバ部品の光ファイバのリコート部においても、前記と同様の加熱処理を施すことによって、そのリコート部の素線被覆樹脂とリコート樹脂の界面の接着力が向上し、前記のヒートサイクルを繰り返し受けても、その紫外線硬化型リコート樹脂被覆が、剥がれたり割れたりすることがないものとなる。
つぎに、上述した方法を利用した光ファイバ部品の製造方法について説明する。前述の紫外線硬化型素線被覆樹脂に、紫外線硬化型リコート樹脂を接触させて硬化させた後に、加熱処理を施す硬化方法を用いて、好ましくは少なくとも80℃で紫外線硬化型リコート樹脂を加熱処理することによって、種々の光ファイバ部品のリコート部を形成して製造されるものである。特に、紫外線硬化型素線被覆樹脂と硬化被覆した紫外線硬化型リコート樹脂の界面を加熱処理することによって、前記両者の樹脂の密着力をより向上させ、−40℃と85℃のヒートサイクルを繰り返し受けても、その硬化樹脂被覆が剥がれたり割れたりすることのない、光ファイバ部品を得ることができる。
また、光ファイバ部品のリコート部が、ファイバグレーティング構造である光ファイバ部品であっても、紫外線硬化型素線被覆樹脂と硬化被覆した紫外線硬化型リコート樹脂の界面を加熱処理することによって、前記両者の樹脂の密着力をより向上させ、−40℃と85℃のヒートサイクルを繰り返し受けても、その硬化樹脂被覆が剥がれたり割れたりすることのない、グレーティング構造の光ファイバ部品を、前述と同様の効果を有するものとして得ることができることを確認した。
前述のファイバグレーティング構造を有する光ファイバ部品のリコート部の製造方法について説明する。まず最初に、ファイバグレーティングについて簡単に説明すると、図7に示されるフローチャートのようにして製造されるもので、通常石英ガラスからなる光ファイバ中に、紫外線の照射により屈折率が変化する光感受性物質が添加されている。具体的な添加物質としては、ゲルマニウム(Ge)やリン(P)がある。そして、このような添加物質が添加されている光ファイバに、周期的な強度分布を持つ紫外線を照射すると、前記光ファイバ中に周期的な屈折率変化摂動を作製することになり、ファイバグレーティングを形成できることになる。
前記紫外線を照射する工程は、露光工程と呼ばれ、露光の光源としてKrF(フッ化クリプトン)エキシマレーザやAr(アルゴン)レーザの第二高調波などが使用される。そして、この露光工程における屈折率変化量は、光ファイバの光感受性と露光波長、露光量などによって決まるが、この内光感受性を増加する方法として、図7に示す水素処理(水素処理工程)を行うことが知られている。この水素処理工程は、光ファイバを水素雰囲気中に放置し、水素あるいは重水素を光ファイバ中に浸透させるものである。通常浸透が十分に行われるように、前記水素雰囲気は加圧雰囲気とされる。さらには、浸透速度を高めるために加熱することも行われる。そして光ファイバは、前記露光処理のために薄膜の紫外線硬化型素線被覆樹脂を除去する前記被覆除去工程(皮むき工程)を経た後に、露光処理(露光工程)が行われる。
そして、このように紫外線露光処理が行われた光ファイバは、以下の工程を経て製品となる。すなわち、熱劣化処理(熱劣化工程)、脱水素処理(脱水素工程)並びにリコート工程である。前記熱劣化工程は、前記処理によって屈折率変化を付けた光ファイバが、時間の経過と共に屈折率が劣化して減少するのを抑えるためのものである。そして前記劣化は高温ほど早く進み、また劣化の速度は劣化が進むほど遅くなるという現象を利用するもので、前記光ファイバ製品の出荷前に適当量の劣化をさせることで、出荷後の熱劣化を抑えるためのものである。この熱劣化工程処理は、通常200℃以上の温度でグレーティング部を加熱することにより行われる。
また前記脱水素工程は、前記グレーティングを得るために浸透させた水素あるいは重水素を除くためのものである。この水素ガスは、その濃度によってはせっかく形成させたグレーティングを変化させるため、製品とする前にある濃度以下とする必要がある。通常は、光ファイバ全体を加熱することによって、水素を拡散処理することによって行われる。また、その加熱温度は、80〜140℃程度の範囲内で行われる。80℃前後よりも低い温度では、水素の拡散に時間が掛かりすぎ、またあまり高い温度(140℃程度を超える温度)で行うと、被覆されている他の部分の紫外線硬化型素線被覆樹脂まで、劣化させることになるためである。
そして、このような処理が行われた光ファイバに、前記で除去した部分に紫外線硬化型リコート樹脂をリコートする。しかしながら、前記の熱劣化工程や脱水素工程の加熱条件やその工程の順番等により、リコート部の紫外線硬化型被覆樹脂のヒートサイクル等による“割れ”等、すなわち密着力に差が出ることが考えられる。そこで、これらの影響について以下の実験を行なって、本発明の効果を確認した。
図1に示す工程1〜4に従って試料を作製し、ヒートサイクル試験を行った。試験に用いた光ファイバ素線は、外径125μmの石英光ファイバ素線に、樹脂Aの紫外線硬化型素線被覆樹脂を、外径400μmに被覆したものである。そしてこの光ファイバ素線の素線被覆樹脂の一部を除去し、モールド式リコータを用いてリコート試料を作製した。ただし、リコート部の直径は500μmとし、試料数は各20本で行った。なお、すべての実験例において、リコート樹脂としては、樹脂Bを用いた。
実験例1:第1工程の方法のものは、前記露光工程のために露出した光ファイバ部分に、前記露光工程を行った後リコート処理を行い、次いで、熱劣化工程、脱水素工程を行って試料1とした。なお前記熱劣化工程の温度は、リコートした紫外線硬化型素線被覆樹脂の劣化を考慮して、120℃で8日間行った。この熱劣化工程による120℃で8日間の加熱処理により、光ファイバ中の水素濃度も十分に低下するため、この熱劣化処理工程は脱水素工程も兼ねることになり好ましいものである。
実験例2:第2工程のものは、前記露光工程のために露出した光ファイバ部分に、まず熱劣化処理を行った。その時のグレーティング部を含む光ファイバでの温度分布の様子を、図10に示す。グレーティング部の温度(T)は、220℃に保ち、このとき前記光ファイバの紫外線硬化型素線被覆樹脂の被覆除去端部近傍の温度(T)を、120℃と80℃とになるように制御した2種類の場合について行った。それぞれの条件で8分間の加熱を行った後、紫外線硬化型リコート樹脂によるリコート処理を行い、次いで脱水素処理工程を120℃で12時間行って、試料2(120℃)および試料3(80℃)とした。
実験例3:第3工程のものは、前記第2工程の試料2と全く同様の条件の熱劣化工程並びに120℃で12時間の加熱による脱水素工程を施した後、紫外線硬化型リコート樹脂によるリコート処理を行って、試料4を作製した。
実験例4:第4工程のものは、前記第3工程と同様にして作製した試料に、さらに加熱処理(加熱工程)として120℃で12時間の加熱処理を施して、試料5とした。
そして前記各試料を、直径60mmのループ状にした状態でリコート部に対して−40℃と85℃とのヒートサイクル試験を実施した。ヒートサイクルの回数と前記リコート部の割れの発生確率(試験試料数で、割れの発生数を割ったものである)を求めた。そしてこの確率を、紫外線硬化型樹脂の密着力の目安とした。なお、前記−40℃と85℃の温度変化速度は1℃当り1分間とし、−40℃と85℃の温度にそれぞれ25分間保持して行われた。その結果を、表2に示す。
Figure 0004518543
表2から明らかなごとく、実験例1のようにリコート処理後に熱劣化工程や脱水素工程のような加熱処理が行われる第1工程によって製造されるものは、500回のヒートサイクルを施しても、リコート部に“割れ”が発生しないことがわかる。これは、リコート後に加熱処理が行われることで、リコート部の紫外線硬化型素線被覆樹脂と紫外線硬化型リコート樹脂との界面に、硬化後の加熱処理が施され、前記樹脂どうしの密着力が向上したものと考えられる。ただし、この第1工程による製造方法は、8日間という長期間の加熱処理を行わなければならないために、実用上は問題がある。
また、実験例2に示されるリコート工程の前に熱劣化工程がある第2工程の製造方法では、試料3のように、紫外線硬化型素線被覆樹脂の被覆除去端部の温度を80℃に制御する場合は、500回のヒートサイクルにおいても、“割れ”の発生は見られない。この製造方法も、リコート工程後に脱水素処理の加熱工程があるので、前記硬化後の紫外線硬化型素線被覆樹脂と紫外線硬化型リコート樹脂との界面が加熱処理されたことになるので、樹脂どうしの密着力が向上したためと考えられる。しかもこの製造方法では、熱劣化工程が短時間なので実用的であると同時に、脱水素工程の加熱処理が紫外線硬化型樹脂密着力向上のための、加熱処理を兼ねることにもなるので、有用な製造方法である。ただし、試料2のように、熱劣化工程において紫外線硬化型素線被覆樹脂の被覆除去端部の温度を120℃に制御した場合は、500回のヒートサイクルに耐えられない試料もあった。これは、熱劣化工程での被覆除去端部の加熱により、紫外線硬化型素線被覆樹脂と紫外線硬化型リコート樹脂との界面の密着力が低下し、その後の加熱処理によっても、十分な強度が得られなかったためである。よって、光ファイバ素線リコート部近傍の紫外線硬化型被覆樹脂の温度を、120℃を超えないように制御することが必要である。
さらに、実験例4の第4工程の製造方法によって製造された試料5は、400回のヒートサイクルになると割れの発生が若干見られ、紫外線硬化型樹脂のリコート部の密着力がいまだ十分ではないことを示しているが、実験例3の第3工程による製造方法に比較すると、大幅な改善が見られる。このことから、熱劣化工程並びに脱水素工程をリコート工程前に行い、前記被覆除去端部の加熱による密着力低下が見られる場合でも、リコート後に加熱工程を施すことにより、リコ−ト部紫外線硬化型素線被覆樹脂と紫外線硬化型リコート樹脂との界面での密着力が向上することが明らかである。
また、実験例3のように、第3工程で示す製造方法によると、熱劣化工程並びに脱水素工程を行った後にリコート工程のみとする場合では、リコート部の密着力が低いことを示している。100回程度のヒートサイクルによっても、かなりの“割れ”の発生(約10%)が見られる。これは、実験例3においては、リコート前に熱処理があるため密着力が低下していることに加え、リコート後に加熱処理が無いためである。このように、紫外線硬化型リコート樹脂の硬化後に加熱処理を施すことによって、密着力を向上させることができる。
以下にファイバグレーティングを有する光ファイバ部品の製造方法について、より具体的に説明する。試料として外径125μmの石英光ファイバに、アクリレート系の紫外線硬化型素線被覆樹脂を被覆し、外径400μmの光ファイバ素線を作製した。この光ファイバ素線を、水素雰囲気中に55℃で5日間放置して水素を含浸した。次いで、この光ファイバ素線の前記被覆樹脂を、50mmに渡って除去して、光ファイバ石英部分を露出させた。次いで、前記露出させた石英ガラス部分に対して、KrFエキシマレーザを用いて露光処理を施した。さらに前記グレーティング部分に、220℃で8分間の熱劣化処理を施した。ただしこの場合、前記熱劣化処理が行われる被覆除去端部の紫外線硬化型素線被覆樹脂の温度は、80℃以下に保つようにした。このような処理が終わった光ファイバ素線の前記グレーティング部分を含む被覆除去部分に、モールド法を用い紫外線硬化型リコート樹脂Bによって、直径500μmのリコート部を形成した。つぎにこの光ファイバ素線に、120℃で12時間の脱水素処理を行った。この脱水素処理が、リコート部の加熱処理を兼ねることになる。
このようにして得られた、グレーティング部分を有する光ファイバ素線のリコート部について、直径60mmのループ状にした状態で、−40℃と85℃とのヒートサイクル試験を実施した。ヒートサイクルの回数と前記リコート部の割れの発生確率(試験試料数で、割れの発生数を割ったものである)を求めた。なお、前記−40℃と85℃の温度変化速度は1℃当り1分間とし、−40℃と85℃の温度にそれぞれに25分間保持して行われた。このようにして、前記リコート部分の紫外線硬化型樹脂被覆の密着力を測定した結果は、500サイクル後も割れや亀裂が発生せず、実用上十分な密着力を有するものであった。
図1は、本発明の光ファイバグレーティングの作製におけるリコート部の加熱処理を示す工程図である。 図2は、紫外線硬化型樹脂Bを用いたときの、破断強度と加熱条件との関係を示すグラフである。 図3は、紫外線硬化型樹脂Cを用いたときの、破断強度と加熱条件との関係を示すグラフである。 図4は、紫外線硬化型樹脂Dを用いたときの、破断強度と加熱条件との関係を示すグラフである。 図5は、紫外線硬化型樹脂Bを用いた場合の、加熱時間と破断強度との関係を示すグラフである。 図6は、紫外線硬化型樹脂Bを用いた場合の、加熱時間と破断強度との関係を示すグラフである。 図7は、従来の光ファイバグレーティングの作製を示す工程図である。 図8(a)は、光ファイバ融着接続部のリコート部形成前の概略を示す模式図である。図8(b)は、リコート部形成後の外観を示す模式図である。図8(c)は、(b)の断面を示す模式図である。 図9(a)は、ファイバグレーティング部のリコート部形成前の概略を示す模式図である。図9(b)は、リコート部形成後の外観を示す模式図である。図9(c)は、(b)の断面を示す模式図である。 図10は、熱劣化工程における光ファイバ素線の長手方向の温度分布を示す図である。

Claims (7)

  1. 光ファイバ石英部を被覆している被覆樹脂を除去した個所にリコート樹脂を被覆してリコート部を製造する方法であって、
    前記リコート部は光ファイバ素線接続部または光ファイバ部品を含み、
    前記被覆樹脂は、紫外線硬化型樹脂であって、前記被覆樹脂の除去された個所の端面の樹脂を第1の樹脂とし、この第1の樹脂に硬化前の紫外線硬化型樹脂である第2の樹脂をリコート樹脂として接触させる工程と、
    この第2の樹脂に紫外線を照射して硬化させて第1の樹脂と第2の樹脂との界面を接着する工程と
    次いで接着された第1の樹脂と第2の樹脂との界面に加熱処理を施す工程とから成ることを特徴とするリコート部の製造方法。
  2. 前記第1の樹脂と第2の樹脂との界面への加熱処理温度が、少なくとも80℃であることを特徴とする、請求項1に記載のリコート部の製造方法。
  3. 前記第1の樹脂のヤング率よりも第2の樹脂のヤング率を小さくしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のリコート部の製造方法。
  4. 光ファイバの被覆樹脂を除去した個所にグレーティングを作製し、その個所にリコート樹脂を被覆して光ファイバ部品を製造する方法であって、
    前記被覆樹脂は、紫外線硬化型樹脂であって、前記被覆樹脂の除去された個所の端面の樹脂を第1の樹脂とし、この第1の樹脂に硬化前の紫外線硬化型樹脂である第2の樹脂をリコート樹脂として接触させる工程と、
    第1の樹脂に第2の樹脂を接触させた後にこの第2の樹脂に紫外線を照射して硬化させて第1の樹脂と第2の樹脂との界面を接着する工程と、
    次いで、当該リコート部の少なくとも第1の樹脂と第2の樹脂との界面を含む領域に加熱処理を行う工程とから成ることを特徴とする光ファイバ部品の製造方法。
  5. 前記光ファイバの被覆樹脂を除去した個所にグレーティングを作製し、第1の樹脂に第2の樹脂を接触させる前の工程において、前記紫外線硬化型被覆樹脂の被覆除去端部の温度を80℃以下としながらグレーティング作製部の加熱処理が施される工程を含むことを特徴とする請求項に記載の光ファイバ部品の製造方法。
  6. 記リコート部の少なくともリコート樹脂と紫外線硬化型素線被覆樹脂の界面を含む領域に加熱処理を行う工程において、加熱温度が80℃以上であることを特徴とする請求項4又は5に記載の光ファイバ部品の製造方法。
  7. 記リコート部の少なくともリコート樹脂と紫外線硬化型素線被覆樹脂の界面を含む領域に加熱処理を行う工程において、この加熱により光ファイバ中の水素あるいは重水素の濃度を低下させることを特徴とする請求項から6のいずれか1項に記載の光ファイバ部品の製造方法。
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