JP4507355B2 - Ground hardening method - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は地盤硬化法に関する。地盤の強化及び止水を図るため、地盤中に薬液を混合注入して該地盤を硬化させることが行なわれる。本発明はかかる地盤硬化法の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、上記のような地盤硬化法として一般に、地盤中に酸性シリカゾルとアルカリ剤の水溶液とを混合注入することが行なわれている。この場合の酸性シリカゾルは水ガラスに通常は硫酸を加えてｐＨ２未満とした水分散液であり、またアルカリ剤として通常は水酸化マグネシウムや水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物が使用されている（特公平３−２４５１５）。しかし、この従来法には、劇物である硫酸を多量に使用するため、その取扱いが誠に厄介であり、また結果として好ましくない硫酸根を地盤中へ多量に持ち込むことになるという問題がある。しかもその上、水ガラスに硫酸を加えてｐＨ２未満とした強酸性のシリカゾルに、水酸化マグネシウムや水酸化カルシウム等の強アルカリ剤の水溶液を混合するため、混合後における薬液全体のｐＨが振れ易く、地盤中に注入した水ガラスのゲル化に要する時間（ゲルタイム）が大きく乱れるという問題がある。
【０００３】
水ガラスを用いる地盤硬化法では、地盤中に注入した水ガラスのゲル化を利用して該地盤を硬化させる。この場合、水ガラスのゲルタイムは、該水ガラスのＳｉＯ2濃度や硬化温度にもよるが、ｐＨにより大きく影響されることが知られている。水ガラスに硬化剤として例えば硫酸を徐々に加え、そのｐＨを順次下げると、該水ガラスは概して、ｐＨ６．０〜９．０において数秒〜数十秒でゲル化する所謂瞬結状態になり、またｐＨ４．５〜６．０未満において数分〜数十分でゲル化する所謂中結状態になり、更にｐＨ３．０〜４．５未満において数時間〜数十時間でゲル化する所謂長結状態になり、そしてｐＨ２未満では安定な酸性シリカゾルになる。水ガラスのゲルタイムは、ｐＨ６．０〜９．０近辺の中性領域よりも低いｐＨ領域において、ｐＨとの関係で対数的に長くなり、ｐＨ２未満では安定な酸性シリカゾルになるのである。
【０００４】
前記した従来法のように、地盤中に注入した薬液全体のｐＨが振れると、地盤中に酸性シリカゾルとして注入した水ガラスのゲルタイムが大きく乱れ、地盤硬化に要する時間が乱れて、硬化作業の前後に予定されている他の作業の進行に支障をきたすのである。
【０００５】
地盤中に注入した薬液全体のｐＨが振れるのを改善するため、アルカリ剤と共に調整剤として例えばヘキサメタリン酸アルカリ金属塩を用いることも行なわれている（特公平３−２４５１５、特公平４−５６０７４）。しかし、この従来法でも、単に強アルカリ剤の水溶液を用いる前記した従来法に比べれば、ｐＨの振れを相応に改善できるものの、その改善程度が不充分という問題があり、また依然として、水ガラスに硫酸を加えてｐＨ２未満とした強酸性のシリカゾルを用いることによる前記した従来法と同様の問題がある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、従来法では、１）水ガラスの酸性シリカゾルを調製するのに劇物である硫酸を多量に使用するため、その取扱いが誠に厄介である点、また２）結果として好ましくない硫酸根を地盤中へ多量に持ち込むことになる点、更に３）地盤中に注入した薬液全体のｐＨが振れ易く、酸性シリカゾルとして注入した水ガラスのゲルタイムが乱れる点、以上の３点である。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決する本発明は、地盤中に薬液を混合注入して該地盤を硬化させる方法において、薬液として水ガラスの水溶液と硬化剤の水溶液とを用い、且つ硬化剤として、水ガラスの水溶液のｐＨを６．０〜９．０に調整する量の無機酸と、地盤中に注入する薬液全体のｐＨを４．５〜６．０未満に調整する量のリン酸２水素ナトリウム及び／又はリン酸２水素マグネシウムとを用いることを特徴とする地盤硬化法に係る。
また本発明は、地盤中に薬液を混合注入して該地盤を硬化させる方法において、薬液として水ガラスの水溶液と硬化剤の水溶液とを用い、且つ硬化剤として、水ガラスの水溶液のｐＨを６．０〜９．０に調整する量の無機酸及びポリ塩化アルミニウムと、地盤中に注入する薬液全体のｐＨを４．５〜６．０未満に調整する量のリン酸２水素ナトリウム及び／又はリン酸２水素マグネシウムとを用いることを特徴とする地盤硬化法に係る。
【０００８】
本発明では、水ガラスの水溶液（Ａ液）と、硬化剤の水溶液（Ｂ液）とを、地盤中に混合注入する。混合注入は、１）双方を注入直前に混合しておいてから注入する方法（１ショット法）、２）双方を途中混合しながら注入する方法（１．５ショット法）、３）双方を注入直後に混合する方法（２ショット法）のいずれによってもよい。一般に、上記１）の方法では１本の注入管を用い、また上記２）の方法では１本のＹ字注入管を用い、更に上記３）の方法では２本の注入管或は二重の注入管を用いる。
【０００９】
Ａ液としての水ガラスの水溶液の調製に用いる水ガラスは、市販されている任意の水ガラスを使用できる。通常はＪＩＳ３号の水ガラスを使用するが、Ｎａ2Ｏ１モルに対してＳｉＯ2を３．６〜４．５モルの割合で含有するＳｉＯ2高モル比の水ガラスも使用できる。
【００１０】
Ｂ液としての硬化剤の水溶液の調製に用いる硬化剤は、１）無機酸と、緩衝用酸性剤との組合わせ、２）無機酸と、無機酸のアルミニウム塩と、緩衝用酸性剤との組合わせ、以上の２種の組合わせである。無機酸としては、塩酸、硝酸、硫酸等を使用できるが、通常は経済的な硫酸を使用する。また緩衝用酸性剤としては、リン酸２水素ナトリウム及び／又はリン酸２水素マグネシウムを使用する。これらは優れたｐＨ緩衝能を有する。更に無機酸のアルミニウム塩としては、ポリ塩化アルミニウムを使用する。硬化剤として無機酸と共にポリ塩化アルミニウムを用いる場合には、強固で耐久性の高いアルミニウムシリケートが形成される。
【００１１】
本発明では、地盤中に注入する一方の薬液（Ａ液）として水ガラスの水溶液を調製し、また他方の薬液（Ｂ液）として硬化剤の水溶液を調製して、これらを所定割合で地盤中に混合注入する。Ａ液とＢ液の組成や濃度、更には双方の混合注入割合を調節することによって、地盤中に混合注入する薬液全体のｐＨを制御でき、したがって地盤中に注入した水ガラスのゲルタイムを制御できる。
【００１２】
地盤硬化作業の現場では一般に、地盤硬化作業それ自体を所期の通りに行なって、前後の作業を円滑に進行させるため、地盤中に注入した水ガラスを中結させる場合が多い。地盤中に注入した水ガラスを数分〜数十分でゲル化させる中結では、前記したように、地盤中に注入する薬液全体のｐＨを４．５〜６．０未満に調整する必要がある。この場合、無機酸として通常用いる硫酸の使用量をできるだけ少なくし、よって地盤中に持ち込まれることとなる硫酸根の量をできるだけ少なくするため、本発明では、無機酸、或は無機酸及びポリ塩化アルミニウムの使用量は、水ガラスの水溶液のｐＨを６．０〜９．０に調整する量（言い替えれば水ガラスの水溶液をほぼ中和する量）とする。また地盤中に注入した水ガラスを数分〜数十分でゲル化させるため、本発明では、リン酸２水素ナトリウム及び／又はリン酸２水素マグネシウムの使用量は、地盤中に注入する薬液全体のｐＨを４．５〜６．０未満に調整する量とする。
【００１３】
本発明では、地盤中に注入する薬液として、従来法のように、水ガラスに硫酸を加えてｐＨ２未満とした強酸性のシリカゾルを使用しないため、無機酸として硫酸を用いる場合においても、硫酸の使用量を著しく低減でき、また地盤中に持ち込まれることとなる硫酸根の量を著しく低減できる。その上、従来法のように、水酸化マグネシウムや水酸化カルシウム等の強アルカリ剤を使用せず、前記したようにリン酸２水素ナトリウム及び／又はリン酸２水素マグネシウムを使用するため、そのｐＨ緩衝能によって、資材として用いる水ガラスや硫酸に相応のバラツキがあっても、地盤中に注入する薬液全体のｐＨの振れを小さくでき、よって地盤中に注入した水ガラスのゲルタイムを所期の通りに制御できる。
【００１４】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態としては、下記の１）〜７）が挙げられる。
１）ＪＩＳ３号の水ガラス７０リットルに、水を加えて、水ガラスの水溶液２００リットルを調製する（Ａ液）。別に、７８％硫酸９リットルに、５０％リン酸２水素マグネシウム１８kg及び水を加えて、硬化剤の水溶液２００リットルを調製する（Ｂ液）。Ａ液とＢ液とを、等量割合で地盤中に混合注入する方法。この場合、硫酸の使用量は水ガラスの水溶液のｐＨを８．０に調整する量に相当し、またリン酸２水素マグネシウムの使用量は地盤中に混合注入する薬液全体のｐＨを５．７に調整する量に相当していて、ゲルタイムは２．５分である。
【００１５】
２）ＪＩＳ３号の水ガラス７０リットルに、水を加えて、水ガラスの水溶液２００リットルを調製する（Ａ液）。別に、７８％硫酸９．５リットルに、５０％リン酸２水素マグネシウム１８kg及び水を加えて、硬化剤の水溶液２００リットルを調製する（Ｂ液）。Ａ液とＢ液とを、等量割合で地盤中に混合注入する方法。この場合、硫酸の使用量は水ガラスの水溶液のｐＨを７．５に調整する量に相当し、またリン酸２水素マグネシウムの使用量は地盤中に混合注入する薬液全体のｐＨを５．３に調整する量に相当していて、ゲルタイムは７．５分である。
【００１６】
３）ＪＩＳ３号の水ガラス７０リットルに、水を加えて、水ガラスの水溶液２００リットルを調製する（Ａ液）。別に、７８％硫酸１０リットルに、５０％リン酸２水素マグネシウム１０kg及び水を加えて、硬化剤の水溶液２００リットルを調製する（Ｂ液）。Ａ液とＢ液とを、等量割合で地盤中に混合注入する方法。この場合、硫酸の使用量は水ガラスの水溶液のｐＨを７．０に調整する量に相当し、またリン酸２水素マグネシウムの使用量は地盤中に混合注入する薬液全体のｐＨを４．９に調整する量に相当していて、ゲルタイムは１３分である。
【００１７】
４）ＪＩＳ３号の水ガラス７０リットルに、水を加えて、水ガラスの水溶液２００リットルを調製する（Ａ液）。別に、７８％硫酸８．５リットルに、１０％ポリ塩化アルミニウム６kg、５０％リン酸２水素マグネシウム１５kg及び水を加えて、硬化剤の水溶液２００リットルを調製する（Ｂ液）。Ａ液とＢ液とを、等量割合で地盤中に混合注入する方法。この場合、硫酸及びポリ塩化アルミニウムの使用量は水ガラスの水溶液のｐＨを８．０に調整する量に相当し、またリン酸２水素マグネシウムの使用量は地盤中に混合注入する薬液全体のｐＨを５．７に調整する量に相当していて、ゲルタイムは２分である。
【００１８】
５）ＪＩＳ３号の水ガラス７０リットルに、水を加えて、水ガラスの水溶液２００リットルを調製する（Ａ液）。別に、７８％硫酸９リットルに、１０％ポリ塩化アルミニウム６kg、５０％リン酸２水素マグネシウム１０kg及び水を加えて、硬化剤の水溶液２００リットルを調製する（Ｂ液）。Ａ液とＢ液とを、等量割合で地盤中に混合注入する方法。この場合、硫酸及びポリ塩化アルミニウムの使用量は水ガラスの水溶液のｐＨを７．５に調整する量に相当し、またリン酸２水素マグネシウムの使用量は地盤中に混合注入する薬液全体のｐＨを５．４に調整する量に相当していて、ゲルタイムは５分である。
【００１９】
６）ＪＩＳ３号の水ガラス７０リットルに、水を加えて、水ガラスの水溶液２００リットルを調製する（Ａ液）。別に、７８％硫酸８．５リットルに、１０％ポリ塩化アルミニウム６kg、リン酸２水素ナトリウム２水和物１８kg及び水を加えて、硬化剤の水溶液２００リットルを調製する（Ｂ液）。Ａ液とＢ液とを、等量割合で地盤中に混合注入する方法。この場合、硫酸及びポリ塩化アルミニウムの使用量は水ガラスの水溶液のｐＨを８．０に調整する量に相当し、またリン酸２水素ナトリウム２水和物の使用量は地盤中に混合注入する薬液全体のｐＨを５．９に調整する量に相当していて、ゲルタイムは１．６分である。
【００２０】
７）ＪＩＳ３号の水ガラス７０リットルに、水を加えて、水ガラスの水溶液２００リットルを調製する（Ａ液）。別に、７８％硫酸９リットルに、１０％ポリ塩化アルミニウム６kg、リン酸２水素ナトリウム２水和物１５kg及び水を加えて、硬化剤の水溶液２００リットルを調製する（Ｂ液）。Ａ液とＢ液とを、等量割合で地盤中に混合注入する方法。この場合、硫酸及びポリ塩化アルミニウムの使用量は水ガラスの水溶液のｐＨを７．５に調整する量に相当し、またリン酸２水素ナトリウム２水和物の使用量は地盤中に混合注入する薬液全体のｐＨを５．８に調整する量に相当していて、ゲルタイムは２．１分である。
【００２１】
【実施例】
試験区分１
実施例１
ＪＩＳ３号の水ガラス７０mlに、水を加えて、水ガラスの水溶液２００mlを調製した（Ａ液）。別に、７８％硫酸９mlに、５０％リン酸２水素マグネシウム１８ｇ及び水を加えて、硬化剤の水溶液２００mlを調製した（Ｂ液）。そしてＡ液とＢ液とを、等量割合で混合した。この場合、硫酸の使用量は水ガラスの水溶液のｐＨを８．０に調整する量に相当し、またリン酸２水素マグネシウムの使用量は地盤中に混合注入する薬液全体のｐＨを５．７に調整する量に相当していて、ゲルタイムは２．５分であった。
【００２２】
実施例２
ＪＩＳ３号の水ガラス７０mlに、水を加えて、水ガラスの水溶液２００mlを調製した（Ａ液）。別に、７８％硫酸９．５mlに、５０％リン酸２水素マグネシウム１８ｇ及び水を加えて、硬化剤の水溶液２００mlを調製した（Ｂ液）。そしてＡ液とＢ液とを、等量割合で混合した。この場合、硫酸の使用量は水ガラスの水溶液のｐＨを７．５に調整する量に相当し、またリン酸２水素マグネシウムの使用量は地盤中に混合注入する薬液全体のｐＨを５．３に調整する量に相当していて、ゲルタイムは７．５分であった。
【００２３】
実施例３
ＪＩＳ３号の水ガラス７０mlに、水を加えて、水ガラスの水溶液２００mlを調製した（Ａ液）。別に、７８％硫酸１０mlに、５０％リン酸２水素マグネシウム１０ｇ及び水を加えて、硬化剤の水溶液２００mlを調製した（Ｂ液）。そしてＡ液とＢ液とを、等量割合で混合した。この場合、硫酸の使用量は水ガラスの水溶液のｐＨを７．０に調整する量に相当し、またリン酸２水素マグネシウムの使用量は地盤中に混合注入する薬液全体のｐＨを４．９に調整する量に相当していて、ゲルタイムは１３分であった。
【００２４】
実施例４
ＪＩＳ３号の水ガラス７０mlに、水を加えて、水ガラスの水溶液２００mlを調製した（Ａ液）。別に、７８％硫酸８．５mlに、１０％ポリ塩化アルミニウム６ｇ、５０％リン酸２水素マグネシウム１５ｇ及び水を加えて、硬化剤の水溶液２００mlを調製した（Ｂ液）。そしてＡ液とＢ液とを、等量割合で混合した。この場合、硫酸及びポリ塩化アルミニウムの使用量は水ガラスの水溶液のｐＨを８．０に調整する量に相当し、またリン酸２水素マグネシウムの使用量は地盤中に混合注入する薬液全体のｐＨを５．７に調整する量に相当していて、ゲルタイムは２分であった。
【００２５】
実施例５
ＪＩＳ３号の水ガラス７０mlに、水を加えて、水ガラスの水溶液２００mlを調製した（Ａ液）。別に、７８％硫酸９mlに、１０％ポリ塩化アルミニウム６ｇ、５０％リン酸２水素マグネシウム１０ｇ及び水を加えて、硬化剤の水溶液２００mlを調製した（Ｂ液）。そしてＡ液とＢ液とを、等量割合で混合した。この場合、硫酸及びポリ塩化アルミニウムの使用量は水ガラスの水溶液のｐＨを７．５に調整する量に相当し、またリン酸２水素マグネシウムの使用量は地盤中に混合注入する薬液全体のｐＨを５．４に調整する量に相当していて、ゲルタイムは５分であった。
【００２６】
実施例６
ＪＩＳ３号の水ガラス７０mlに、水を加えて、水ガラスの水溶液２００mlを調製した（Ａ液）。別に、７８％硫酸８．５mlに、１０％ポリ塩化アルミニウム６ｇ、リン酸２水素ナトリウム２水和物１８ｇ及び水を加えて、硬化剤の水溶液２００mlを調製した（Ｂ液）。そしてＡ液とＢ液とを、等量割合で混合した。この場合、硫酸及びポリ塩化アルミニウムの使用量は水ガラスの水溶液のｐＨを８．０に調整する量に相当し、またリン酸２水素ナトリウム２水和物の使用量は地盤中に混合注入する薬液全体のｐＨを５．９に調整する量に相当していて、ゲルタイムは１．６分であった。
【００２７】
実施例７
ＪＩＳ３号の水ガラス７０mlに、水を加えて、水ガラスの水溶液２００mlを調製した（Ａ液）。別に、７８％硫酸９mlに、１０％ポリ塩化アルミニウム６ｇ、リン酸２水素ナトリウム２水和物１５ｇ及び水を加えて、硬化剤の水溶液２００mlを調製した（Ｂ液）。そしてＡ液とＢ液とを、等量割合で混合した。この場合、硫酸及びポリ塩化アルミニウムの使用量は水ガラスの水溶液のｐＨを７．５に調整する量に相当し、またリン酸２水素ナトリウム２水和物の使用量は地盤中に混合注入する薬液全体のｐＨを５．８に調整する量に相当していて、ゲルタイムは２．１分であった。
【００２８】
試験区分２
ＪＩＳ３号の水ガラス７０mlに、水を加えて、水ガラスの水溶液２００mlを調製した（Ａ液）。別に、７８％硫酸Ｘmlに、５０％リン酸２水素マグネシウムＹｇ及び水を加えて、硬化剤の水溶液２００mlを調製した（Ｂ液）。そしてＡ液とＢ液とを、等量割合で混合した。上記のＸとＹとを変え、そのときの薬液のｐＨを求めて図１に示し、またゲルタイム（分）を求めて図２に示した。
【００２９】
図１は、横軸に５０％リン酸２水素マグネシウムの添加量Ｙ（ｇ）を、また縦軸に薬液のｐＨを目盛り、７８％硫酸の添加量Ｘ（ml）毎に、ＹとｐＨとの関係を示している。図２は、横軸に５０％リン酸２水素マグネシウムの添加量Ｙ（ｇ）を、また縦軸にゲルタイム（分）を目盛り、７８％硫酸の添加量Ｘ（ml）毎に、Ｙとゲルタイム（分）との関係を片対数で示している。図１及び図２中、１は７８％硫酸の添加量Ｘが９mlの場合、２は９．５mlの場合、３は１０mlの場合である。図１及び図２の結果からも明らかなように、本発明によると、地盤中に注入した水ガラスのゲルタイムを確実に制御できる。
【００３０】
試験区分３
ＪＩＳ３号の水ガラス７０mlに、水を加えて、水ガラスの水溶液２００mlを調製した（Ａ液）。別に、７８％硫酸Ｘmlに、１０％ポリ塩化アルミニウム水溶液６ｇ、５０％リン酸２水素マグネシウムＹｇ及び水を加えて、硬化剤の水溶液２００mlを調製した（Ｂ液）。そしてＡ液とＢ液とを、等量割合で混合した。上記のＸとＹとを変え、そのときの薬液のｐＨを求めて図３に示し、またゲルタイム（分）を求めて図４に示した。
【００３１】
図３は、横軸に５０％リン酸２水素マグネシウムの添加量Ｙ（ｇ）を、また縦軸に薬液のｐＨを目盛り、７８％硫酸の添加量Ｘ（ml）毎に、ＹとｐＨとの関係を示している。図４は、横軸に５０％リン酸２水素マグネシウムの添加量Ｙ（ｇ）を、また縦軸にゲルタイム（分）を目盛り、７８％硫酸の添加量Ｘ（ml）毎に、Ｙとゲルタイム（分）との関係を片対数で示している。図３及び図４中、４は７８％硫酸の添加量Ｘが８mlの場合、５は８．５mlの場合、６は９mlの場合である。図３及び図４の結果からも明らかなように、本発明によると、地盤中に注入した水ガラスのゲルタイムを確実に制御できる。
【００３２】
試験区分４
ＪＩＳ３号の水ガラス７０mlに、水を加えて、水ガラスの水溶液２００mlを調製した（Ａ液）。別に、７８％硫酸Ｘmlに、１０％ポリ塩化アルミニウム６ｇ、リン酸２水素ナトリウム２水和物Ｙｇ及び水を加えて、硬化剤の水溶液２００mlを調製した（Ｂ液）。そしてＡ液とＢ液とを、等量割合で混合した。上記のＸとＹとを変え、そのときの薬液のｐＨを求めて図３に示し、またゲルタイム（分）を求めて図４に示した。
【００３３】
図５は、横軸にリン酸２水素ナトリウム２水和物の添加量Ｙ（ｇ）を、また縦軸に薬液のｐＨを目盛り、７８％硫酸の添加量Ｘ（ml）毎に、ＹとｐＨとの関係を示している。図６は、横軸にリン酸２水素ナトリウム２水和物の添加量Ｙ（ｇ）を、また縦軸にゲルタイム（分）を目盛り、７８％硫酸の添加量Ｘ（ml）毎に、Ｙとゲルタイム（分）との関係を片対数で示している。図５及び図６中、７は７８％硫酸の添加量Ｘが８mlの場合、８は８．５mlの場合、９は９mlの場合である。図５及び図６の結果からも明らかなように、本発明によると、地盤中に注入した水ガラスのゲルタイムを確実に制御できる。
【００３４】
【発明の効果】
既に明らかなように、以上説明した本発明には、地盤中に注入する薬液として、従来法のように、水ガラスに多量の硫酸を加えてｐＨ２未満とした強酸性のシリカゾルを使用しないため、無機酸として硫酸を用いる場合においても、硫酸の使用量を著しく低減でき、また地盤中に持ち込まれることとなる硫酸根の量を著しく低減できるという効果がある。その上、従来法のように、水酸化マグネシウムや水酸化カルシウム等の強アルカリ剤を使用せず、リン酸２水素ナトリウム及び／又はリン酸２水素マグネシウムを使用するため、これらのｐＨ緩衝能によって、地盤中に注入する薬液全体のｐＨの振れを小さくし、よって地盤中に注入した水ガラスのゲルタイムを所期の通りに制御できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の実施形態において、硫酸の添加量（ml）毎に、５０％リン酸２水素マグネシウムの添加量（ｇ）と薬液のｐＨとの関係を示すグラフ。
【図２】 図１と同じ実施形態において、硫酸の添加量（ml）毎に、５０％リン酸２水素マグネシウムの添加量（ｇ）とゲルタイム（分）との関係を片対数で示すグラフ。
【図３】 本発明の他の実施形態において、硫酸の添加量（ml）毎に、５０％リン酸２水素マグネシウムの添加量（ｇ）と薬液のｐＨとの関係を示すグラフ。
【図４】 図３と同じ実施形態において、硫酸の添加量（ml）毎に、５０％リン酸２水素マグネシウムの添加量（ｇ）とゲルタイム（分）との関係を片対数で示すグラフ。
【図５】 本発明の更に他の実施形態において、硫酸の添加量（ml）毎に、リン酸２水素ナトリウム２水和物の添加量（ｇ）と薬液のｐＨとの関係を示すグラフ。
【図６】 図５と同じ実施形態において、硫酸の添加量（ml）毎に、リン酸２水素ナトリウム２水和物の添加量（ｇ）とゲルタイム（分）との関係を片対数で示すグラフ。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a ground hardening method. In order to strengthen and stop the ground, a chemical solution is mixed and injected into the ground to harden the ground. The present invention relates to an improvement of the ground hardening method.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a ground hardening method as described above, an acidic silica sol and an aqueous solution of an alkaline agent are generally mixed and injected into the ground. The acidic silica sol in this case is an aqueous dispersion usually made of water glass with a pH of less than 2 by adding sulfuric acid, and an alkaline earth metal hydroxide such as magnesium hydroxide or calcium hydroxide is usually used as an alkaline agent. (Japanese Patent Publication No. 3-24515). However, since this conventional method uses a large amount of sulfuric acid as a deleterious substance, its handling is very troublesome, and as a result, there is a problem that a large amount of undesired sulfate radicals are brought into the ground. Moreover, since the aqueous solution of a strong alkaline agent such as magnesium hydroxide or calcium hydroxide is mixed with a strongly acidic silica sol which is made to have a pH of less than 2 by adding sulfuric acid to water glass, the pH of the whole chemical after mixing is easy to shake. There is a problem that the time (gel time) required for gelation of the water glass injected into the ground is greatly disturbed.
[0003]
In the ground hardening method using water glass, the ground is hardened by utilizing gelation of water glass injected into the ground. In this case, it is known that the gel time of the water glass is greatly influenced by the pH although it depends on the SiO 2 concentration and the curing temperature of the water glass. When, for example, sulfuric acid is gradually added to the water glass as a curing agent and the pH thereof is gradually lowered, the water glass generally becomes a so-called instantaneous state of gelation at pH 6.0 to 9.0 in several seconds to several tens of seconds, In addition, it becomes a so-called consolidated state that gels in a few minutes to several tens of minutes at a pH of 4.5 to less than 6.0, and further so-called long-lasting that gels in several hours to several tens of hours at a pH of 3.0 to less than 4.5 And becomes a stable acidic silica sol below
[0004]
When the pH of the whole chemical solution injected into the ground fluctuates as in the conventional method described above, the gel time of the water glass injected as acidic silica sol into the ground is greatly disturbed, the time required for ground hardening is disturbed, and before and after the hardening work This hinders the progress of other scheduled tasks.
[0005]
In order to improve the fluctuation of the pH of the whole chemical solution injected into the ground, for example, alkali metal hexametaphosphate is used as an adjusting agent together with an alkali agent (Japanese Patent Publication No. 3-24515, Japanese Patent Publication No. 4-56074). . However, even in this conventional method, although there is a corresponding improvement in pH fluctuation as compared with the conventional method in which an aqueous solution of a strong alkali agent is simply used, there is a problem that the degree of improvement is insufficient. There is a problem similar to that of the conventional method described above by using a strongly acidic silica sol having a pH of less than 2 by adding sulfuric acid.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The problems to be solved by the present invention are as follows. In the conventional method, 1) a large amount of deleterious sulfuric acid is used to prepare an acidic silica sol of water glass, and the handling is very troublesome, and 2) As a result, a large amount of undesired sulfate radicals are brought into the ground, and 3) the pH of the whole chemical solution injected into the ground is likely to fluctuate, and the gel time of water glass injected as acidic silica sol is disturbed. Is a point.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention for solving the above-mentioned problems is a method of mixing and injecting a chemical solution into the ground to cure the ground, using an aqueous solution of water glass and an aqueous solution of a curing agent as the chemical solution, and using water glass as the curing agent. An inorganic acid in an amount for adjusting the pH of the aqueous solution to 6.0 to 9.0, an amount of sodium dihydrogen phosphate in an amount for adjusting the pH of the whole chemical solution to be injected into the ground to less than 4.5 to 6.0 and / or Or it relates to the ground hardening method characterized by using magnesium dihydrogen phosphate.
According to the present invention, in the method of mixing and injecting a chemical solution into the ground and curing the ground, an aqueous solution of water glass and an aqueous solution of a curing agent are used as the chemical solution, and the pH of the aqueous solution of water glass is 6 as the curing agent. An inorganic acid and polyaluminum chloride in an amount to be adjusted to 0.0 to 9.0, and sodium dihydrogen phosphate in an amount to adjust the pH of the whole chemical solution to be injected into the ground to less than 4.5 to 6.0 and / or The present invention relates to a ground hardening method characterized by using magnesium dihydrogen phosphate.
[0008]
In the present invention, a water glass aqueous solution (A solution) and a curing agent aqueous solution (B solution) are mixed and injected into the ground. For mixed injection, 1) a method in which both are mixed immediately before injection (1 shot method), 2) a method in which both are mixed while mixing (1.5 shot method), and 3) both are injected Any of the methods of mixing immediately after (two-shot method) may be used. In general, the method 1) uses one injection tube, the method 2) uses one Y-injection tube, and the method 3) uses two injection tubes or double tubes. Use an injection tube.
[0009]
As the water glass used for preparing the aqueous solution of water glass as the liquid A, any commercially available water glass can be used. Usually, there is used water glass of No. JIS three, water glass of SiO 2 high molar ratio containing SiO 2 in a proportion of 3.6 to 4.5 mol with respect to Na 2 O1 moles can be used.
[0010]
The curing agent used for the preparation of the aqueous solution of the curing agent as the B liquid is 1) a combination of an inorganic acid and a buffering acid agent, 2) an inorganic acid, an aluminum salt of the inorganic acid, and a buffering acid agent. Combination, the above two combinations. As the inorganic acid, hydrochloric acid, nitric acid, sulfuric acid and the like can be used, but usually economical sulfuric acid is used. As the buffering acid agent, sodium dihydrogen phosphate and / or magnesium dihydrogen phosphate is used. These have an excellent pH buffering capacity. Furthermore, polyaluminum chloride is used as the aluminum salt of the inorganic acid. When polyaluminum chloride is used as a curing agent together with an inorganic acid, a strong and highly durable aluminum silicate is formed.
[0011]
In the present invention, an aqueous solution of water glass is prepared as one chemical liquid (A liquid) to be injected into the ground, and an aqueous solution of a curing agent is prepared as the other chemical liquid (B liquid), and these are added to the ground at a predetermined ratio. Inject mixed into. By adjusting the composition and concentration of liquid A and liquid B, as well as the mixture injection ratio of both, the pH of the entire chemical liquid mixed and injected into the ground can be controlled, and thus the gel time of the water glass injected into the ground can be controlled. .
[0012]
In the field of ground hardening work, in general, the ground hardening work itself is performed as expected, and the water glass injected into the ground is often joined in order to smoothly advance the work before and after. As described above, in the case of gelation in which water glass injected into the ground is gelled within a few minutes to several tens of minutes, it is necessary to adjust the pH of the whole chemical solution injected into the ground to less than 4.5 to 6.0. is there. In this case, in order to minimize the amount of sulfuric acid that is normally used as an inorganic acid, and therefore to minimize the amount of sulfate radicals that are brought into the ground, in the present invention, an inorganic acid, or an inorganic acid and a polychlorinated salt are used. The amount of aluminum used is an amount that adjusts the pH of the aqueous solution of water glass to 6.0 to 9.0 (in other words, an amount that substantially neutralizes the aqueous solution of water glass). In addition, in order to gel the water glass injected into the ground in several minutes to several tens of minutes, in the present invention, the amount of sodium dihydrogen phosphate and / or magnesium dihydrogen phosphate used is the whole chemical solution injected into the ground. The pH is adjusted to 4.5 to less than 6.0.
[0013]
In the present invention, as a chemical solution to be injected into the ground, unlike the conventional method, since a strongly acidic silica sol having a pH of less than 2 by adding sulfuric acid to water glass is not used, even when sulfuric acid is used as an inorganic acid, The amount used can be significantly reduced, and the amount of sulfate radicals that are brought into the ground can be significantly reduced. In addition, unlike the conventional method, a strong alkali agent such as magnesium hydroxide or calcium hydroxide is not used, and sodium dihydrogen phosphate and / or magnesium dihydrogen phosphate is used as described above, so that pH Due to the buffer capacity, even if the water glass or sulfuric acid used as the material varies considerably, the pH fluctuation of the whole chemical solution injected into the ground can be reduced, so the gel time of the water glass injected into the ground is as expected. Can be controlled.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Examples of the embodiment of the present invention include the following 1) to 7).
1) Water is added to 70 liters of
[0015]
2) Water is added to 70 liters of JIS3 water glass to prepare an aqueous solution of 200 liters of water glass (solution A). Separately, 18 kg of 50% magnesium dihydrogen phosphate and water are added to 9.5 liters of 78% sulfuric acid to prepare 200 liters of an aqueous solution of a curing agent (liquid B). A method in which A liquid and B liquid are mixed and injected into the ground at an equal ratio. In this case, the amount of sulfuric acid used corresponds to the amount of adjusting the pH of the aqueous solution of water glass to 7.5, and the amount of magnesium dihydrogen phosphate used is the pH of the whole chemical solution mixed and injected into the ground by 5.3. The gel time is 7.5 minutes.
[0016]
3) Water is added to 70 liters of JIS3 water glass to prepare 200 liters of an aqueous solution of water glass (solution A). Separately, 10 kg of 50% magnesium dihydrogen phosphate and water are added to 10 liters of 78% sulfuric acid to prepare 200 liters of an aqueous solution of a curing agent (liquid B). A method in which A liquid and B liquid are mixed and injected into the ground at an equal ratio. In this case, the amount of sulfuric acid used corresponds to the amount of adjusting the pH of the aqueous solution of water glass to 7.0, and the amount of magnesium dihydrogen phosphate used is the pH of the whole chemical solution to be mixed and injected into the ground to 4.9. The gel time is 13 minutes.
[0017]
4) Add water to 70 liters of JIS3 water glass to prepare an aqueous solution of 200 liters of water glass (solution A). Separately, 6 kg of 10% polyaluminum chloride, 15 kg of 50% magnesium dihydrogen phosphate and water are added to 8.5 liter of 78% sulfuric acid to prepare 200 liters of an aqueous solution of a curing agent (liquid B). A method in which A liquid and B liquid are mixed and injected into the ground at an equal ratio. In this case, the amount of sulfuric acid and polyaluminum chloride used corresponds to the amount of adjusting the pH of the aqueous solution of water glass to 8.0, and the amount of magnesium dihydrogen phosphate used is the pH of the whole chemical solution to be mixed and injected into the ground. Is equivalent to the amount adjusted to 5.7, and the gel time is 2 minutes.
[0018]
5) Add water to 70 liters of JIS3 water glass to prepare an aqueous solution of 200 liters of water glass (solution A). Separately, 6 kg of 10% polyaluminum chloride, 10 kg of 50% magnesium dihydrogen phosphate and water are added to 9 liter of 78% sulfuric acid to prepare 200 liters of an aqueous solution of a curing agent (liquid B). A method in which A liquid and B liquid are mixed and injected into the ground at an equal ratio. In this case, the amount of sulfuric acid and polyaluminum chloride used corresponds to the amount of adjusting the pH of the aqueous solution of water glass to 7.5, and the amount of magnesium dihydrogen phosphate used is the pH of the whole chemical solution to be mixed and injected into the ground. Is equivalent to the amount adjusted to 5.4, and the gel time is 5 minutes.
[0019]
6) Water is added to 70 liters of JIS3 water glass to prepare 200 liters of an aqueous solution of water glass (solution A). Separately, 6 kg of 10% polyaluminum chloride, 18 kg of sodium dihydrogen phosphate dihydrate and water are added to 8.5 liters of 78% sulfuric acid to prepare 200 liters of an aqueous solution of a curing agent (Liquid B). A method in which A liquid and B liquid are mixed and injected into the ground at an equal ratio. In this case, the amount of sulfuric acid and polyaluminum chloride used corresponds to the amount of adjusting the pH of the water glass aqueous solution to 8.0, and the amount of sodium dihydrogen phosphate dihydrate used is mixed and injected into the ground. This corresponds to an amount for adjusting the pH of the whole drug solution to 5.9, and the gel time is 1.6 minutes.
[0020]
7) Add water to 70 liters of JIS3 water glass to prepare 200 liters of an aqueous solution of water glass (solution A). Separately, 6 kg of 10% polyaluminum chloride, 15 kg of sodium dihydrogen phosphate dihydrate and water are added to 9 liters of 78% sulfuric acid to prepare 200 liters of an aqueous solution of a curing agent (liquid B). A method in which A liquid and B liquid are mixed and injected into the ground at an equal ratio. In this case, the amount of sulfuric acid and polyaluminum chloride used corresponds to the amount of adjusting the pH of the water glass aqueous solution to 7.5, and the amount of sodium dihydrogen phosphate dihydrate used is mixed and injected into the ground. This corresponds to an amount for adjusting the pH of the entire drug solution to 5.8, and the gel time is 2.1 minutes.
[0021]
【Example】
Example 1
Water was added to 70 ml of
[0022]
Example 2
Water was added to 70 ml of
[0023]
Example 3
Water was added to 70 ml of
[0024]
Example 4
Water was added to 70 ml of
[0025]
Example 5
Water was added to 70 ml of
[0026]
Example 6
Water was added to 70 ml of
[0027]
Example 7
Water was added to 70 ml of
[0028]
Water was added to 70 ml of
[0029]
In FIG. 1, the horizontal axis indicates the added amount Y (g) of 50% magnesium dihydrogen phosphate, the vertical axis indicates the pH of the chemical solution, and for each added amount X (ml) of 78% sulfuric acid, Y and pH Shows the relationship. FIG. 2 shows the amount Y (g) of 50% magnesium dihydrogen phosphate on the horizontal axis, the gel time (minutes) on the vertical axis, and Y and gel time for each 78% sulfuric acid addition amount X (ml). The relationship with (minutes) is shown in semilogarithm. In FIG. 1 and FIG. 2, 1 is the case where the addition amount X of 78% sulfuric acid is 9 ml, 2 is the case of 9.5 ml, and 3 is the case of 10 ml. As is apparent from the results of FIGS. 1 and 2, according to the present invention, the gel time of the water glass injected into the ground can be reliably controlled.
[0030]
Water was added to 70 ml of
[0031]
In FIG. 3, the horizontal axis indicates the addition amount Y (g) of 50% magnesium dihydrogen phosphate, the vertical axis indicates the pH of the chemical solution, and for each addition amount X (ml) of 78% sulfuric acid, Y and pH Shows the relationship. FIG. 4 shows the amount Y (g) of 50% magnesium dihydrogen phosphate added on the horizontal axis, the gel time (minutes) on the vertical axis, and Y and gel time for every 78% sulfuric acid added amount X (ml). The relationship with (minutes) is shown in semilogarithm. 3 and 4, 4 is the case where the added amount X of 78% sulfuric acid is 8 ml, 5 is the case of 8.5 ml, and 6 is the case of 9 ml. As is apparent from the results of FIGS. 3 and 4, according to the present invention, the gel time of the water glass injected into the ground can be reliably controlled.
[0032]
Water was added to 70 ml of
[0033]
FIG. 5 shows the addition amount Y (g) of sodium dihydrogen phosphate dihydrate on the horizontal axis, the scale of the chemical solution pH on the vertical axis, and Y for each addition amount X (ml) of 78% sulfuric acid. The relationship with pH is shown. FIG. 6 shows the amount Y (g) of sodium dihydrogen phosphate dihydrate on the horizontal axis, the gel time (minutes) on the vertical axis, and Y for each 78% sulfuric acid addition amount X (ml). And the gel time (minutes) are shown in semilogarithm. 5 and 6, 7 is the case where the added amount X of 78% sulfuric acid is 8 ml, 8 is 8.5 ml, and 9 is 9 ml. As is clear from the results of FIGS. 5 and 6, according to the present invention, the gel time of the water glass injected into the ground can be reliably controlled.
[0034]
【The invention's effect】
As is apparent, the present invention described above does not use a strongly acidic silica sol having a pH of less than 2 by adding a large amount of sulfuric acid to water glass, as in the conventional method, as a chemical solution to be injected into the ground. Even when sulfuric acid is used as the inorganic acid, the amount of sulfuric acid used can be remarkably reduced, and the amount of sulfate radicals that are brought into the ground can be remarkably reduced. In addition, unlike conventional methods, strong alkaline agents such as magnesium hydroxide and calcium hydroxide are not used, but sodium dihydrogen phosphate and / or magnesium dihydrogen phosphate are used. There is an effect that the fluctuation of the pH of the whole chemical solution injected into the ground is reduced, and thus the gel time of the water glass injected into the ground can be controlled as expected.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing the relationship between the addition amount (g) of 50% magnesium dihydrogen phosphate and the pH of a chemical solution for each addition amount (ml) of sulfuric acid in an embodiment of the present invention.
2 is a graph showing the relationship between the addition amount (g) of 50% magnesium dihydrogen phosphate and the gel time (min) in semilogarithm for each addition amount (ml) of sulfuric acid in the same embodiment as FIG.
FIG. 3 is a graph showing the relationship between the addition amount (g) of 50% magnesium dihydrogen phosphate and the pH of the chemical solution for each addition amount (ml) of sulfuric acid in another embodiment of the present invention.
4 is a graph showing the relationship between the addition amount (g) of 50% magnesium dihydrogen phosphate and the gel time (min) in semilogarithm for each addition amount (ml) of sulfuric acid in the same embodiment as FIG. 3;
FIG. 5 is a graph showing the relationship between the addition amount (g) of sodium dihydrogen phosphate dihydrate and the pH of the chemical solution for each addition amount (ml) of sulfuric acid in yet another embodiment of the present invention.
6 shows the relationship between the addition amount (g) of sodium dihydrogen phosphate dihydrate and the gel time (min) in semilogarithm for each addition amount (ml) of sulfuric acid in the same embodiment as FIG. Graph.
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