JP4507224B2 - 水中過冷却解除による製氷装置及び製氷方法 - Google Patents

水中過冷却解除による製氷装置及び製氷方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は空気調和装置等に使用される製氷装置において、過冷却器から送給された過冷却水を容器内に収容された水中で連続的に解除して氷を製造する製氷装置及び製氷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
過冷却器にて生成された過冷却水を容器内に導入し、水中で過冷却状態を解除する手段として、特開平6−74498号、特許第2811271号等の発明が提供されている。
【0003】
特開平6−74498号の発明においては、円筒状の容器内にその上部から冷媒連通管を挿設し、過冷却水を容器の上部から接線方向に流入させて旋回流を形成させるとともに気泡を混入させて攪拌力を増大させるように構成し、最初に前記冷媒連通管を流れる冷媒によって種氷を生成して、前記過冷却水の旋回流に衝突させ、過冷却状態を解除して氷を生成している。
そして、かかる発明においては、前記容器に氷付着防止剤を使用することにより、容器内における氷による閉塞を防止している。
【0004】
また、特許第2811271号の発明においては、大口径管の内部上流側に先端が絞られたノズル上の小口径管を開口し、該大口径管の上部には相変化誘発装置を設けるとともに、大口径管の下流側から上流側へ接続されるバイパス通路を設けて、該バイパス通路を大口径管の接線方向に開口するように構成され、過冷却水を前記小口径管から大口径管内に噴出させて大口径管内の種氷と衝突させて氷を連続的に製造している。
【0005】
そして、かかる発明においては過冷却解除開始時には、相変化誘発装置によって種氷を生成して過冷却水と衝突させ、前記解除が進み大口径管内に氷が生成された後は、大口径管の下流側にある氷を手法としてバイパス通路を通して上流側に戻し、上流側から大口径管内に連続的に投入している。
また、かかる発明においては、前記のように大口径管下流の氷をバイパス管を通して上流側に戻すことにより、さらには、バイパス管を大口径管の接線方向に開口して旋回力を与えることにより氷による容器の閉塞を防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記従来技術には次のような問題点を有している。
即ち、特開平6−74498号の発明においては、円筒状の容器の上部中央に設けられた種氷生成用の冷媒連通管の外側から過冷却水を接線方向に流入させて該種氷と衝突させる手段等によるので、装置が大がかりで複雑な構造となる。
【0007】
また、かかる従来技術においては断面積が上下に亘って一定で、容器の上部から過冷却水を接線方向に流入させて旋回させることから、容器の下部に行くに従い旋回力が弱められることとなり、このため、容器の下部において、その内壁に氷が付着し易くなり、氷による閉塞が発生し易くなる。
【0008】
また、特許第2811271号の発明においては、種氷を上流側に戻すバイパス管を大口径管の上流部に接線方向に開口させることにより、大口径管の壁面に付着した氷を除去しているが、大口径管の中央上流部に設けられた小口径管のノズル部から大口径管内に過冷却水を噴出させるように構成されているため、ノズル部の周囲に種氷や生成された氷が付着し易く、これによって前記ノズル部が閉塞し易いという問題点を有している。
【0009】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、過冷却水の解除を水中で行なうようにした製氷装置において、過冷却水を解除用容器内に供給する主流ノズルの氷による閉塞を生ずることなく粒径の均一な氷を連続的に製造可能とすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するため、請求項3記載の発明は、後記請求項1記載の水中過冷却解除による製氷装置を用いた製氷方法であって、
密閉容器の内部に過冷却水を供給するとともに、副流ラインから種氷を含む副流水を供給し、該過冷却水の過冷却を解除して氷を生成するにあたり、前記解除動作の初期の一定期間内のみ前記種氷を副流水とともに前記容器内に導入して、該容器内に前記副流水の旋回流を形成させて該旋回流により過冷却解除を行なうとともに、該容器の内部に付着した過冷却解除による生成氷を剥離させ、さらに適宜時期に種氷の供給を遮断し、前記生成氷の自己解除により過冷却の解除を行なうようにしたことを特徴とする水中過冷却解除による製氷方法を提案する。
【0011】
また、請求項4記載の発明は、後記請求項2記載の水中過冷却解除による製氷装置を用いた製氷方法であって、
密閉容器の内部に過冷却水を供給するとともに、副流ラインから気体を含む副流水を供給し、該過冷却水の過冷却を解除して氷を生成するにあたり、前記解除動作の初期の一定期間内のみ前記気体を副流水とともに前記容器内に導入して、該容器内に前記副流水の旋回流を形成させて該旋回流により過冷却解除を行なうとともに、該容器の内部に付着した過冷却解除による生成氷を剥離させ、さらに適宜時期に気体の供給を遮断し、前記生成氷の自己解除により過冷却の解除を行なうようにしたことを特徴とする水中過冷却解除による製氷方法にある。
【0012】
請求項1記載の発明は前記請求項3記載の発明を実施するための装置に係るもので、
閉容器の内部に過冷却水を供給するとともに、副流ラインから種氷を含む副流水を供給し、該過冷却水の過冷却を解除して氷を生成する水中過冷却解除による製氷装置において、
前記容器の上部に設けられ前記副流ラインに接続される副流入口を、該容器の接線方向に開口して該容器内に旋回流を形成可能に構成し、
該容器に、前記副流入口側から下部に設けられた氷取り出し口に向かうに従い断面積が縮小される円錐部を設け、
前記容器は、前記円錐部の上流部に円筒状の旋回部を連設して、該旋回部に前記容器の接線方向に副流入口を開口するとともにその中心部の上部に前記過冷却水の入口部を開口してなり、
前記副流ラインには前記副流水の流量を制御する副流流量制御弁を設けてなることを特徴とする。
【0013】
また、請求項2記載の発明は前記請求項4記載の発明を実施するための装置に係るもので、
密閉容器の内部に過冷却水を供給するとともに、副流ラインから気体を含む副流水を供給し、該過冷却水の過冷却を解除して氷を生成する水中過冷却解除による製氷装置において、
前記容器の上部に設けられ前記副流ラインに接続される副流入口を、該容器の接線方向に開口して該容器内に旋回流を形成可能に構成し、
該容器に、前記副流入口側から下部に設けられた氷取り出し口に向かうに従い断面積が縮小される円錐部を設け、
前記容器は、前記円錐部の上流部に円筒状の旋回部を連設して、該旋回部に前記副流入口を前記容器の接線方向に開口するとともにその中心部の上部に前記過冷却水の入口部を開口してなり、
前記副流ラインに、前記副流水の流量を制御する副流流量制御弁を設けてなることを特徴とする
【0014】
【0015】
かかる発明によれば解除装置の容器内には、その上部に設けられた過冷却水入口部から過冷却水が導入されるとともに、接線方向に開口する副流入口から副流水が導入され、副流水の旋回流に過冷却水が水中衝突せしめられている。
そして、請求項3記載の方法発明によれば、前記過冷却水の過冷却解除の初期に種氷供給手段により種氷を副流水とともに容器内に供給すると、該種氷は旋回流に乗って過冷却水と混合攪拌される。これによって該過冷却水の過冷却解除がなされ氷が生成される。
一定時間後前記種氷供給手段を遮断して種氷の供給を停止する。その時点では前記過冷却解除が進んで氷の生成が促進され、該生成氷が容器の円錐部内壁面に付着するようになる。
【0016】
また、請求項4記載の方法発明によれば、前記過冷却水の過冷却解除の初期に気体供給手段により気体を副流水とともに容器内に供給すると、気体の気泡が容器内において副流水の旋回流に乗って過冷却水と接触し、これによって該過冷却水の過冷却解除がなされ氷が生成される。
一定時間後前記気体供給手段を遮断して気体の供給を停止する。その時点では前記過冷却解除が進んで氷の生成が促進され、該生成種氷が容器の円錐部内壁面に付着するようになる。
【0017】
この付着氷は円錐部内における旋回流によって剥離され、該円錐部内における自己解除作用によって過冷却水の過冷却解除が連続的になされる。
従ってかかる発明によれば、過冷却解除の当初にのみ種氷あるいは気体を解除装置の容器内に供給すれば、その後の過冷却解除は円錐部内壁面に付着した生成氷を副流水の旋回流によって該内壁面から剥離させてこの氷を用いることにより種氷あるいは気体を連続的に投入することなく過冷却解除を自己解除によって連続的に行うことができる。
【0018】
これにより、解除装置の過冷却水入口部近傍のノズル部に氷が付着することがなく、これによる該ノズル部の閉塞の発生を防止することができる。
【0019】
また前記円錐部は、その断面積が氷取出口側になるに従い小さくなるように形成されているので円錐部の下部よりの部位における旋回流の流速の低下が回避され、前記付着氷の剥離作用の弱化が防止される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載される構成部品の寸法、材質、形状。その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0021】
図1は本発明の実施形態に係る第1実施例の過冷却水の水中解除装置を備えた製氷装置の全体構成を示す系統図、図2は過冷却水の解除装置の構成を示す一部断面を含む正面図、図3は図2のA−A線断面図、図4(A)、(B)は前記解除装置の作用を示す説明図である。
【0022】
図1において、1は貯氷タンク、2は過冷却水の解除装置(詳細は後述)、3は過冷却水を生成する過冷却器である。
10はブラインが収容されたブラインクーラで、ブラインライン13を介して前記過冷却器3に接続されている。
11は該ブラインライン13に設けられたブラインポンプで、該ブラインポンプ11により低温のブラインを前記ブラインライン13を通して過冷却器3に循環させ、該過冷却器3において水と熱交換することにより、−1℃以下、好ましくは−2℃以下の過冷却水を生成するようになっている。
【0023】
尚、前記ブラインクーラ10及びブラインポンプ11を備えたブラインライン13に代えて、図5に示すように、過冷却器3における過冷却水の生成手段として、直膨式冷凍サイクル33を該過冷却器3に接続するように構成してもよい。
16は前記貯氷タンク1の底部と過冷却器3とを接続して、該貯氷タンク1に溜まった水を過冷却器3に送る主流ラインである。該主流ライン16には、前記貯氷タンク1内の水を過冷却器3に送り込むための主流ポンプ8、該水を加熱して混入している氷を溶かす予熱器7、該水に混入している固形物をろ過するフィルタ9が設けられている。
【0024】
15は前記貯氷タンク1の底部と前記解除装置2の副流入口2e(図2、3参照)とを接続する副流ラインである。12は該副流ライン15に設けられて前記貯氷タンク1内の副流水を前記解除装置2に送る、副流ライン15内の副流水の流量を調整する副流流量制御弁である。
4は前記副流ライン15に種氷を投入するための種氷投入装置、6は該種氷の投入あるいは停止を司る種氷投入装置である。
【0025】
前記解除装置2の詳細を示す図2〜図3において、2zはケーシングで、上部に円筒状の旋回部2bが形成され該旋回部2bの下部に円錐筒体からなる円錐部2aが連設されている。
前記旋回部2bには、図3に示すように副流水が導入される副流入口2eが接線方向に開口されるとともに、その中央上部には過冷却水入口2cが軸方向に設けられている。
【0026】
該過冷却水入口2cには、前記過冷却器3から過冷却水ライン14を通して過冷却水が供給されるようになっている。2dは前記円錐部2aの下部に連設された氷出口で、氷ライン17を介して前記貯氷タンク1に接続されている。
【0027】
かかる構成からなる水中解除による製氷装置の可動時において、
貯氷タンク1内に溜まった水は主流水として主流ポンプ8によって主流ライン16を圧送され、予熱器7で加熱されて混入された氷を溶解し、フィルタ9において固形物を濾過した後過冷却器3に送られる。
【0028】
該過冷却器3においては、ブラインクーラ10からブラインポンプ11によってブラインライン13を通って送られた低温のブラインと前記主流水とを公知の手段によって熱交換することにより過冷却水を生成する。
この過冷却水は過冷却水ライン14を通して解除装置2に送られる。
一方、貯氷タンク1に溜まった水の一部は副流水として副流ポンプ5によって副流ライン15を通して前記解除装置2に送られる。
【0029】
前記解除装置2において、副流水は副流入口2eから旋回部2bに流入して図4(A)のY矢印のように旋回流を形成して該旋回部2bから円錐部2a内を流れる。
一方、過冷却器3から供給された過冷却水は過冷却水入口2cから図4(A)のZ矢印のように解除装置2の軸線方向に流れて、旋回流となっている副流水と衝突する。
【0030】
然して、前記のように解除装置2における過冷却水と副流水との衝突による過冷却解除の初期においては、種氷投入弁6を開いて、種氷投入装置4から種氷を副流水中に混入させて前記解除装置2に送る。
そして、図4(A)に示すように該種氷23は副流水に混入されて旋回部2bに流入し、旋回流に乗って該旋回部2bから円錐部2a内へと流れ、これが過冷却水と混合攪拌されることによって該過冷却の過冷却解除が行われ、この過冷却解除は該ケーシング2z内を次々と伝播していく。
【0031】
かかる過冷却解除は、過冷却水の過冷却度と該過冷却解除によって生成される氷のケーシング2z内での移動によって支配される。
かかる実施形態においては、ケーシング2zの上部の旋回部2bから副流水を接線方向に流入させて過冷却水中に旋回流Yを形成させ、かつこの旋回流は0℃程度であることから過冷却解除が上流側に伝播されるのが防止される。
【0032】
かかる種氷23による過冷却解除が進むに従い生成される氷の量が増加し、図4(B)に示すように、この氷の一部が円錐部2aの内壁の主として下部の縮流部に付着するようになる。
そして、前記解除開始から一定時間経過後種氷投入弁6を閉じ、副流水中への種氷23の投入を停止する。この時点においては、前記のように円錐部2aの内壁には、過冷却水の解除によって生成された氷21の一部が付着している。
【0033】
従って、前記種氷23の投入停止後には前記旋回流Yによって円錐部2aの内壁に付着した氷21を剥離させ、これを種氷として過冷却水の解除即ち過冷却水の自己解除が連続的になされる。
前記内壁面の付着氷21は前記のように剥離して自己解除に供され、あるいは成長過程で水の抵抗によって下流側に流され、自己解除による生成氷とともに氷出口2dから流出し、氷ライン17を通って貯氷タンク1に貯留される。
【0034】
このように、かかる実施形態によれば、過冷却水の過冷却解除用としての種氷は解除の初期にのみ投入し、その後は副流水による旋回流により円錐部の内壁の付着氷21を剥離させ、これを種氷として過冷却解除を行なうので、副流水側の水温は0℃以下の過冷却水にはならず、また前記のように解除の初期以外は氷の混入がないため、解除装置2の過冷却水2cのノズル部に氷が付着して閉塞を起こすことがない。
【0035】
また、前記解除時において、ケーシング2zの下部の円錐部2aは、下流になるに従い断面積が小さくなる漏斗状の流路に形成されているので、該円錐部2a内における旋回流Yの旋回流速が低下するのが回避され、該旋回流速の低下によって付着氷21の剥離作用が弱化するのを防止することができる。
【0036】
また、前記副流流量制御弁12の開度を調整することにより、解除装置2に流入する副流の流量を変化させ旋回流Yの強さを制御し、前記付着氷21の剥離作用を維持するとともに生成氷の氷出口2dからの排出を円滑になさしめる。
従って、前記円錐部2aの漏斗状の流路によって旋回流Yの減衰を防止し、かつ前記副流流量制御弁12の開度調整によって該旋回流Yの強さを制御することにより、解除装置2内においては、常時所要の強さの旋回流を保持することができ、
前記円錐部2aの内壁の付着氷21の剥離作用が促進されるとともに過冷却水の解除作用が促進され、さらには生成氷の氷出口2dからの排出が円滑になされる。
【0037】
図5は本発明の実施形態に係る第2の実施例を示す図1対応図である。
この実施例においては、図1に示す第1実施例における種氷投入装置4及び種氷投入弁6に代えて、副流ライン15の副流流量制御弁12の上流部位に種氷発生装置31を設けている。
そして該種氷発生装置31においては、直膨式冷凍サイクル、ブライン冷却器、ペルチン素子等からなる冷却器32からの冷熱を冷却面31aに与えて副流水を冷却することにより種氷を生成している。
【0038】
従って、この実施例においては循環中の副流水から直接種氷を生成しているので、格別な種氷製造及び投入手段は不要となる。
また、この実施例においては、過冷却器3に公知の直膨式冷凍サイクル33を接続して過冷却水を生成している。
尚、この実施例において、前記直膨式冷凍サイクル33に代えて図1に示すようなブラインクーラ10、ブラインポンプ11等からなるブライン冷却器を設けてもよい。
【0039】
図6は本発明の実施形態に係る第3実施例を示す図1対応図である。
この実施例においては、図1に示す第1実施例の種氷投入装置4及び種氷供給弁6を除去し、これらに代えて副流ライン15に空気、窒素、炭酸ガス等の毒性及び可燃性のない気体を供給する気体供給装置04及び該気体供給装置04と副流ライン15との間を連通あるいは遮断する気体供給弁06を設けている。
【0040】
かかる実施例においては、前記過冷却水の過冷却解除の初期に気体供給弁06を開き、気体供給装置04により気体を副流水とともに副流ライン15に投入して解除装置2に供給すると、気体の気泡が解除装置2内において副流水の旋回流に乗って過冷却水と接触し、これによって該過冷却水の過冷却解除がなされ氷が生成される。
一定時間後前記気体供給弁06を閉じて気体の供給を停止する。その時点では前記過冷却解除が進んで氷の生成が促進され、該生成氷が解除装置2の円錐部2a内壁面に付着するようになる。
以下の作用は前記第1実施例と同様である。
【0041】
図7(A)は図1に示すような水中過冷却解除による製氷装置を用いた製氷結果を示す線図である。また図7(B)は、かかる実験において安定状態と認められる過冷却速度および主流流量と副流流量の流量比を示している。
【0042】
かかる実験においては、解除装置2に導入される過冷却水(主流の)の過冷却度を−1.0°C〜−1.8°Cの間で変化させるとともに、副流流量制御弁12によって副流ライン15から解除装置2に導入される副流水の流量を変化させた。
そして種氷は、解除開始のみに投入し、その後は種氷投入弁6を遮断して該種氷の投入を停止した。
【0043】
図7(A)は前記実験による経過時間と主流流量、副流流量および過冷却度、また安定性を示す解除容器2手前圧力変化の測定結果である。圧力変化から種氷を投入した後、短時間で安定した製氷動作になっている。
【0044】
図7(B)は前記実験に基づく解除装置2が安定して製氷する場合の過冷却度と流量比の関係を表している。ここで流量比とは副流流量と主流流量の流量比である。図7(A)から明らかなように図7(B)の範囲において解除容器2にて安定して過冷却水を水中解除していることがわかる。
【0045】
【発明の効果】
以上記載のごとく、本発明によれば、種氷あるいは気体を過冷却解除の初期に投入するのみでもその後の過冷却解除は副流水の旋回流によって容器内には付着した生成氷を剥離させ種氷として使用することにより、連続的になすことができる。従って副流水に連続的に種氷を投入することが不要となり、過冷却水入口ノズル部近傍における氷の付着及びこれによるノズル部の閉塞を防止することができる。
【0046】
また、前記容器の円錐部の断面積を出口側に向うに従い減少するように構成することにより、旋回流の流速の低下が防止され前記付着氷の剥離作用及び生成氷の押出し作用を充分になし得る旋回流の強さを保持することができる。
【0047】
さらに請求項4のように構成すれば、副流流量制御弁によって容器内の旋回流の強さを、前記剥離作用を確実になし、生成氷の押出し作用を円滑になし得る量に常時保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る第1実施例の過冷却水の水中解除装置を備えた製氷装置の全体構成を示す系統図である。
【図2】 前記実施形態における過冷却水の解除装置の一部断面図を含む正面図である。
【図3】 図2のA−A線断面図である。
【図4】 前記解除装置の作用を示す説明図で、(A)は種氷取入時、(B)は種氷遮断時を示す。
【図5】 本発明の実施形態に係る第2実施例の図1対応図である。
【図6】 本発明の第3実施例の図1対応図である。
【図7】 前記製氷装置の実験結果を示す線図である。
【符号の説明】
1 貯水タンク
2 解除装置
2a 円錐部
2b 旋回部
2c 過冷却水入口
2d 氷出口
2e 副流入口
2z ケーシング
3 過冷却器
4 種氷投入装置
04 気体供給装置
5 副流ポンプ
6 種氷投入弁
06 気体供給弁
7 予熱器
8 主流ポンプ
9 フィルタ
10 ブラインクーラ
11 ブラインポンプ
12 副流流量制御弁
14 過冷却水ライン
15 副流ライン
20 氷
21 付着水
23 種氷
31 種氷発生装置
32 冷却器
33 直膨式冷凍サイクル

Claims (4)

  1. 密閉容器の内部に過冷却水を供給するとともに、副流ラインから種氷を含む副流水を供給し、該過冷却水の過冷却を解除して氷を生成する水中過冷却解除による製氷装置において、
    前記容器の上部に設けられ前記副流ラインに接続される副流入口を、該容器の接線方向に開口して該容器内に旋回流を形成可能に構成し、
    該容器に、前記副流入口側から下部に設けられた氷取り出し口に向かうに従い断面積が縮小される円錐部を設け、
    前記容器は、前記円錐部の上流部に円筒状の旋回部を連設して、該旋回部に前記副流入口を容器の接線方向に開口するとともにその中心部の上部に前記過冷却水の入口部を開口してなり、
    前記副流ラインには前記副流水の流量を制御する副流流量制御弁を設けてなることを特徴とする水中過冷却解除による製氷装置。
  2. 密閉容器の内部に過冷却水を供給するとともに、副流ラインから気体を含む副流水を供給し、該過冷却水の過冷却を解除して氷を生成する水中過冷却解除による製氷装置において、
    前記容器の上部に設けられ前記副流ラインに接続される副流入口を、該容器の接線方向に開口して該容器内に旋回流を形成可能に構成し、
    該容器に、前記副流入口側から下部に設けられた氷取り出し口に向かうに従い断面積が縮小される円錐部を設け、
    前記容器は、前記円錐部の上流部に円筒状の旋回部を連設して、該旋回部に前記副流入口を容器の接線方向に開口するとともにその中心部の上部に前記過冷却水の入口部を開口してなり、
    前記副流ラインに、前記副流水の流量を制御する副流流量制御弁を設けてなることを特徴とする水中過冷却解除による製氷装置。
  3. 請求項1記載の水中過冷却解除による製氷装置を用いた製氷方法であって、
    前記密閉容器の内部に過冷却水を供給するとともに、副流ラインから種氷を含む副流水を供給し、該過冷却水の過冷却を解除して氷を生成するにあたり、前記解除動作の初期の一定期間内のみ前記種氷を副流水とともに前記容器内に導入して、該容器内に前記副流水の旋回流を形成させて該旋回流により過冷却解除を行なうとともに、該容器の内部に付着した過冷却解除による生成氷を剥離させ、さらに適宜時期に種氷の供給を遮断し、前記生成氷の自己解除により過冷却の解除を行なうようにしたことを特徴とする水中過冷却解除による製氷方法。
  4. 請求項2記載の水中過冷却解除による製氷装置を用いた製氷方法であって、
    前記密閉容器の内部に過冷却水を供給するとともに、副流ラインから気体を含む副流水を供給し、該過冷却水の過冷却を解除して氷を生成するにあたり、前記解除動作の初期の一定期間内のみ前記気体を副流水とともに前記容器内に導入して、該容器内に前記副流水の旋回流を形成させて該旋回流により過冷却解除を行なうとともに、該容器の内部に付着した過冷却解除による生成氷を剥離させ、さらに適宜時期に気体の供給を遮断し、前記生成氷の自己解除により過冷却の解除を行なうようにしたことを特徴とする水中過冷却解除による製氷方法。
JP2000197935A 2000-06-30 2000-06-30 水中過冷却解除による製氷装置及び製氷方法 Expired - Fee Related JP4507224B2 (ja)

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