JP4506080B2 - Endless belt element arrangement method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベルト式無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)に用いられる無端ベルトに係り、より詳細には、無端ベルトを構成する際のエレメントを配列する方法に係る。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車輌に搭載されるベルト式CVTにおいては、図6Aに示されている如く、金属製の環状の無端バンド又はリング11上に数百枚(例えば、400枚)の板片状の金属製のエレメント10が互いに板厚方向に配列された無端金属ベルト12が用いられている。無端金属ベルトは、CVTの入力軸14に取り付けられた入力側プーリ16と出力軸18に取り付けられた出力側プーリ20とに巻き掛けられ、かかる入力側又は出力側プーリに於けるベルトの巻き付け半径Ri又はRoが、入力軸又は出力軸の回転数等に応じて連続的に変更されることにより、入力軸と出力軸との間の回転数比、即ち、変速比が連続的に無段階に変更される。
【0003】
図6Bには、典型的な無端金属ベルトのエレメント10の正面図と側面図が示されている。同図に示されている如く、エレメント10は、左右に広がった頭部22と胴部24とを有する。頭部22と胴部24との間は、首部26によって接続され、左右一対のスリット28が郭定される。左右のスリット28内には、金属リング11(通常、積層リング)がエレメント10を挾持するよう通され、かくして、個々のエレメント10がエレメント列から脱落しないよう構成される。また、首部26の根元には、隅R部30が形成され、リング11の縁部に遊びが設けられる。更に、頭部22の概ね中央部には、凸形状のディンプル32とホール33とが形成されており、エレメント10が無端ベルトに組み付けられた際に、ディンプル32及びホール33が各々前後に隣接するエレメントのホール33及びディンプル32に嵌合し、エレメントの上下及び左右方向のずれが抑えられるよう構成されている。
【0004】
エレメント10は、通常、金属製板材(例えば、鋼板材)から打ち抜かれ、研磨等の成形処理がなされ、更に、熱処理されることによって製造される。従って、製造されたエレメントの全てが設計通りの寸法及び形状を有していることが望ましいが、材料の質や製造工程の条件その他の種々の要因により、一連の製造工程を経る間に、エレメントが捩れや反りなどの変形をしてしまう場合がある。
【0005】
例えば、頭部が胴部に対して捩れているエレメントが無端ベルトに組み付けられていると、図6Cに示されている如くエレメント列40をエレメントの頭部22の側からみて、捩れている頭部22′がベルトの軸線に対して、首を左右にランダムにふったような状態となる。そうなると、前後方向に隣接するエレメントのディンプルとホールが整合せず、嵌合しずらくなるとともに、エレメント間に不適当な隙間が発生し、無端ベルトの動力伝達性能と耐久性が低下する。特に、ベルトの走行中においては、入力側プーリから出力側プーリへ無端ベルトを押出す方向の部分(図6Aでは上側)では、エレメント列は、走行方向に押付け力を受けるため圧縮されており、その際、捩れているエレメントの頭部は、その捩れを戻す方向の力(図6C中矢印F)を前後のエレメントの頭部から受けることとなる。そうすると、かかる力Fによって、捩れている頭部に繋がった首部、特に、比較的脆弱な隅R部30近傍が破壊され易くなってしまう。
【0006】
また、エレメントがベルトに組み付けられた際の前後方向に反っている場合、図6Dに示す如くエレメント列50をエレメントの頭部の側からみると、反りによって前後方向に隣接するエレメント同士が密着できず、これにより、エレメント間に不適当な隙間が発生する。また、ディンプルとホールの嵌合も浅くなるため、エレメント列の上下及び左右方向の整合性が損なわれることとなる。かくして、上記の捩れの場合と同様に、無端ベルトの動力伝達性能及び耐久性が低下する。特に、エレメント間が圧縮された場合、反っているエレメントの、特に胴部の縁部が、前後方向に隣接したエレメントの胴部の縁から、かかる反りを戻す方向に力(図6D中矢印G)を受け、その力によって、比較的脆弱な隅R部30近傍が破壊され易くなってしまう。
【0007】
製造されたエレメントに上記の如き捩れ又は反り変形したものが含まれていることにより、無端ベルトの動力伝達性能及び耐久性が低下してしまうことを防ぐために、従来においては、無端ベルトを製造する際に個々のエレメントについてエレメントの頭部の捩れ又は反り変形の程度が調べられ、所定の基準(又は程度)を越える捩れ又は反り変形をしているエレメント(即ち、不良なエレメント)は、ベルトに組み付ける前に選別して除去することが行われている。かかる不良エレメントの選別作業は、製造者がエレメントを一つずつ手作業にて行う場合もあるが、自動化された装置により行われることもあり、そのような装置又は選別方法は、例えば、下記の特許文献1−4に記載されている。
【特許文献1】
特開2001−129485号公報
【特許文献2】
特開2001−146943号公報
【特許文献3】
特開2001−232306号公報
【特許文献4】
特開2001−330535号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の如く、不良エレメントととして選別され除去されたエレメントは、通常、廃棄処分とされる。従って、エレメントを製造するための材料の品質又は製造工程にもよるが、相当量のエレメントの材料及びその他製造費用が無駄になっている。また、より品質のよいCVT及びそのための無端ベルトを提供しようとすれば、上記の捩れ又は反り変形についての所定の基準は厳しくなり、その分だけ不良品として廃棄処分されるエレメントの量が増大してしまい、更に、多くのエレメントが無駄になり、製造コストの増大の原因となっている。従って、もし動力伝達性能及び耐久性を損なわずに、不良品として無駄になるエレメントの量をできるだけ少なくして製造コストが低減することができれば、望ましいであろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の課題は、本発明によれば、環状の無端リングと該無端リング上に互いに隣接して配列された複数のエレメントとを含む無端ベルトのエレメントであって頭部と胴部とこれらを隔てる一対のスリットの間に残された首部とを有する板状体であるエレメントを前記スリットに前記無端リングが嵌め込まれた状態で重ね合わせて無端ベルトを構成するようエレメントを互いに隣接して配列する方法であって、前記頭部の側から前記胴部を見て該頭部と該胴部の間に現れる捩れまたは該胴部に現れる反りに関するエレメントの変形により互いに隣接するエレメント間の接合に生ずる不一致を許容範囲に収めるように前記エレメントの隣接関係を選択して配列することを特徴とする方法により達成される。
【0010】
既に述べた如く、変形されたエレメントが不良品とされる理由は、かかるエレメントの捩れや反りによって、無端ベルト上のエレメント間に不適当な隙間が発生し、特に、エレメント列が圧縮状態にあるときに、捩れた頭部又は側部に無理な力が作用して、エレメントが特にその首部の隅R部において破壊され易くなるためであった。従って、エレメント間の隙間が適正であり、変形した部分に無理な力がかからないようにエレメントを配列すれば、上記の如き不良品がベルトに組み込まれることによる動力伝達性能及び耐久性の低下という不具合は低減される。
【0011】
本発明では、上記のエレメントが不良品であるとされる原因に鑑み、エレメントを無端リングに組み付ける際に、変形したエレメントの変形した部分の方向を考慮してエレメントを選択して配列することにより、エレメント間の隙間を適正に低減し、変形した部分に無理な力がかからないようにすることが可能となる。かくして、不良品として廃棄されるエレメントの寸法又は形状における所定の基準を緩和することが可能となり、これにより、不良品と判断され除去されるエレメントの数を、従来に比して、低減することができる。
【0012】
エレメントに生じ得る変形としては、エレメントの胴部に対する頭部の捩れ、エレメントの中心部に対する側部の反りであってよい。
【0013】
上記の本発明においては、エレメントの全てについて所定の形状、即ち、設計された寸法及び形状からの変形の方向を調べ、変形の方向が同一のエレメントのみを選択して無端リングに組み付けるべく配列されてよい。このことにより、一つのベルトにおいて、エレメントは、変形していたとしても、変形部位は、全て同一の方向を向くこととなる。従って、やや大きく変形したエレメントが隣接したとしても、変形の方向が一致しているため、エレメント間の隙間が著しく増大することが回避され、隣接した変形部位にかかる応力も比較的小さくなり、エレメントが破壊される虞れを低減できることとなる。
【0014】
また、上記の本発明において、エレメントの全てについて所定の形状からの変形量を測定し、隣接するエレメント間の測定された変形量の差が所定値以下である配列のみを選択し、無端リングに組み付けるようにされてよい。既に述べた如く、無端ベルトの動力伝達性能及び耐久性の低下の問題は、エレメントの変形によりエレメント間の隙間が不適切に増大することに起因する。従って、隣接するエレメント間の変形量の差が所定値以下になるようエレメントを配列することにより、かかる問題が回避される。なお、この場合、エレメント間の隙間が所定値以下であれば、互いに隣接するエレメントの変形の方向が逆向きであってもよく、また、変形量がやや大きいエレメントが組み込まれていても、それに隣接するエレメントとの隙間が所定値以下に抑えられているため、上記の無端ベルトの動力伝達性能及び耐久性を損なうことがない。
【0015】
なお、エレメント間の隙間を個々のエレメントについて評価するとすれば、多くの労力を必要とするおそれがある。そこで、上記の如く、エレメント間の隙間を基準にしてエレメントを選択する場合において、測定された変形量に基づいて、エレメントを、最大変形量及び最小変形量を有する複数のランクに分別し、かかるランクのうち少なくとも二つのランクの最大変形量と最小変形量とから生じ得る変形量の最大差が所定の範囲内にあるランクに分別されたエレメントのみを選択して無端リングに組み付けるようにしてよい。この場合、エレメントは、まず、変形量の大きさ(及び向き)によって、最大変形量と最小変形量が定められたランクに分類される(変形量は、変形の方向のいずれかを正とした場合の正又は負の値として表される。)。ランク同志の最大変形量と最小変形量を比較すれば、それらのランクに属するエレメントを混合した場合に生じ得る最大のエレメント間の隙間(即ち、変形量の最大差)が決定され、かかる最大のエレメント間の隙間が所定の範囲内にあれば、それらの二つ又はそれ以上のランクに属するエレメントは、ランダムに配列されても、エレメント間の隙間が所定値を越えることはなくなる。従って、個々にエレメント間の隙間を評価しなくても、無端ベルトの全てのエレメント間の隙間を所定の範囲内に抑えることが可能となる。
【0016】
ところで、一つの無端ベルトに組み付けられるエレメントは、既に述べた如く、数百枚に及ぶところ、かかる一つのベルトには、複数の異なるプレスロット(即ち、一時に製造されたエレメントの組又は群)にて製造されたエレメントが混合されて用いられる。これは、一つのロットだけでベルトを構成すると、製品毎にその仕様又は特性に偏りが生じるため、その偏りを抑えるべく行われている。かかる仕様及び特性の偏りは、エレメントが、設計上は同一であっても、材料の品質や製造時の種々の条件に差異があることにより、ロット毎にずれ又は誤差を有するためである。従って、製造されたエレメントの板厚や寸法がロット毎に誤差を有しているのと同様に、変形の大きさ及び向きにもロット毎にそれぞれ傾向があるところ、それらの傾向の違う複数のロットのエレメントを一つの無端ベルトに組み付けると、エレメント間に著しく大きな隙間が生じ得ることとなる。
【0017】
そこで、上記の本発明では、一時に製造されたエレメントの群の各々の一部のエレメントを標本として選択し、各群の標本についての所定の形状からの変形量を測定して、該変形量の平均値及び標準偏差を算出し、該標準偏差に基づいて各群の最大変形量及び最小変形量を推定し、各群のうち推定された最大変形量と最小変形量とから生じ得る変形量の最大差が所定値の範囲内にある少なくとも二つの群を選択し、かかる選択された群のエレメントのみを選択して配列されるようにしてよい。
【0018】
上記の構成に於いて各ロットの最大変形量と最小変形量とは、各々のロット内のエレメントの変形量の上限と下限である。従って、複数のロットのエレメントを混合したとすると、混合されたロットのうち最も大きい「最大変形量」と最も小さい「最小変形量」との差が、生じ得る変形量の最大差、エレメント間の最も大きい隙間となる。上記の本発明の構成によれば、かかる変形量の最大差が所定の範囲内となるロットの組み合わせが選択されるので、別々のロットのエレメントが混在して一つの無端ベルト上に配列されても、そのベルトに生じ得る最大のエレメント間の隙間は、所定の範囲内に収められることとなる。また、この態様の場合、全てのエレメントについて変形量を測定しなくてもエレメントの選択が可能となり、一つの無端ベルトに組み付けられる数百個に及ぶ全てのエレメントについて変形量を測定する労力を払う必要がなくなる。
【0019】
なお、推定される最大変形量は、平均値に標準偏差の3倍を加えた値であり、最小変形量は、平均値から標準偏差の3倍を引いた値であってよい。変形量が正規分布に従って広がっているとすれば、99.7%のエレメントは、最大変形量と最小変形量との間の変形量を有することとなり、実質的に、それを越える変形量を有するエレメントは存在しないものと推定される。
【0020】
本発明のその他の目的及び利点は、以下の本発明の好ましい実施形態の説明により明らかになるであろう。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0022】
本発明の無端ベルトのエレメントの配列方法は、公知のCVT用の無端金属ベルトの組立工程において適用されてよい。
【0023】
無端金属ベルトは、図6A及び6Bに関連して説明されている如く、積層された金属製リング上に、数百個の板片状の金属製のエレメントを互いに板厚方向に配列することにより構成される。金属製エレメントは、概ね、高さ15mm、幅24〜30mm、板厚1.5〜2mm弱の図1Bに示されている如き形状を有し、金属製板材、例えば、鋼材からファインブランキング法により打ち抜かれた後、任意に研磨等の成形処理を施され、更に、熱処理されて硬化されることにより製造される。従って、既に述べた如く、エレメントは、かかる製造工程中の各処理において或いは搬送中等に変形され、そのままベルトに組み付けられると、ベルト上のエレメント列において、隣接するエレメント間に不適正に大きな隙間を生ずることとなり、ベルトの動力伝達性能及び耐久性に悪影響を及ぼすこととなる。そこで、本発明の方法は、完成されたエレメントが無端リングに組み付けられるのに先だって行われる。以下、本発明の各々の実施形態について説明する。
【0024】
なお、本発明は、エレメントを選択しその配列を決定する新規な方法であり、かかる方法は、人による手作業により実施されてもよく、又、自動化されたシステムにおいて実施されてもよい。自動化されたシステムにより実施される場合、当業者にとって公知のコンピュータシステムを適宜設定することにより実施されるであろう。
【0025】
第一の実施形態
図1A−1Cを参照して、第一の実施形態においては、まず、完成されたエレメントの全てについて反り変形の方向が調べられる。図1Aには、エレメント10を頭部22の側から見た反り変形を測定する様子が模式的に示されている。完成されたエレメントにおいては、図示の如く、その中心軸線A(図6B参照)に対して、頭部22及び胴部24が前後方向に反り変形しているものが含まれている。かかる反り変形は、材料の金属製板材から打ち抜かれる際又は熱処理過程等において生じ得る。
【0026】
反り変形の方向は、図1Aの如く、エレメント10をその前後方向が非接触型変位計60を向くように配置し、エレメントの一方の側部までの距離L1と、中心部までの距離L2と、他方の側部までの距離L3とを測定して、(L1+L3)/2とL2の大小、若しくは、反り変形量δ=(L1+L3)/2−L2の符号により決定されてよい。従って、全く反りのない場合は、L2=(L1+L3)/2であり、L2>(L1+L3)/2の場合は、凸状反り品(図1B左)とされ、L2<(L1+L3)/2の場合は、凹状反り品(図1B右)とされる。
【0027】
非接触型変位計としては、例えば、GAP−SENSER(登録商標)((株)電子応用)型式PV09等が利用可能であり、測定精度(分解能)は1μm程度である。
【0028】
かくして、反り変形の方向が決定されたエレメントは、凸状反り品と凹状反り品とに分別され、分別された群ごとに、別々に搬送され、別々の無端ベルト上にランダムに装着される。なお、ここで、L2と(L1+L3)/2との差(又はδの絶対値)が、所定の許容値、例えば、90μmを越えるエレメントについては、本発明の利点をもってしても、ベルトに装着された際に許容可能なエレメント間の最大隙間を越えることが予想されるため、除去されてよい。
【0029】
図1Cの左には、本実施形態により分別されベルトに装着されたエレメント列の模式図が示されている(凹状反り品の例)。また、比較として、従来技術に見られる如く、逆向き(凸状反り品)のエレメントが混在した例が図1Cの右に例示されている。同図から理解されるように、片方の反り品のみからなるエレメント列においては、反りの方向が同一であるため、隣接するエレメント間において、著しく大きな隙間が生じないことが理解されるであろう。それに対し、逆向きの反り品が混在する場合には、その逆向きの反り品は、隣接するエレメントに対して、変形方向が逆であるために、それらの側部又は中心部において、大きな隙間61が発生してしまう。
【0030】
かくして、本実施形態によれば、従来において許容されている反り変形の程度(δの絶対値)と同等の基準によってエレメントを選別したとすれば、隣接エレメント間の反りの差が最大で約半分に低減するとともに、反りによってエレメントに発生する応力が大幅に低減され、エレメント又はベルトの耐久性が向上する。また、逆に、従来と同等の反り変形による応力を許容するならば、反り変形の程度が従来品より2倍大きいエレメントが利用可能となるため、エレメントの歩留まりが改善され、製造コストが低減される。
【0031】
第二の実施形態
図2A−2Cを参照して、第二の実施形態においては、まず、完成されたエレメントの全てについて捩れ変形の方向が調べられる。図2Aには、エレメント10を頭部22の側から見た捩れ変形を測定する様子が模式的に示されている。完成されたエレメントにおいては、図示の如く、中心軸線A周りに頭部22が胴部24に対して回転したような捩れ変形しているものが含まれている。かかる捩れ変形は、金属製板材から打ち抜かれる際又は熱処理過程等において生じ得る。
【0032】
捩れ変形も、第一の実施形態と同様に、図示の如く、エレメント10をその前後方向が非接触型変位計60を向くように配置し、エレメントの頭部22の一方の側部までの距離N1と、その頭部の一方の側部の下方に位置する胴部24の部位までの距離N2と、頭部22の他方の側部までの距離N3と、その頭部の他方の側部の下方に位置する胴部24の部位までの距離N4を測定し、(N1−N2)と(N3−N4)の大小、又は、捩れ変形量ε=(N1−N2)−(N3−N4)の符号により決定されてよい。従って、全く捩れのない場合は、(N1−N2)=(N3−N4)又はε=0であり、(N1−N2)<(N3−N4)又はε<0の場合は、左捩れ品(図2B左)とされ、(N1−N2)>(N3−N4)又はε>0の場合は、右捩れ品(図2B右)とされる。
【0033】
かくして、捩れ変形の方向が決定されたエレメントは、左捩れ品と右捩れ品とに分別され、分別された群ごとに、別々に搬送され、別々の無端ベルト上にランダムに装着される。なお、ここで、変形の程度が、所定の許容値、例えば、捩れ変形量εと頭部22の幅から算出される捩れ角θ(=ε/頭部22の幅)が、所定の許容値、例えば、0.15゜を越えるエレメントについては、本発明の利点をもってしても、ベルトに装着された際に許容可能なエレメント間の最大隙間を越える隙間を生ずることが予想されるため、除去されてよい。
【0034】
図2Cの左には、本実施形態により分別されベルトに装着されたエレメント列の模式図が示されている(右捩れ品の例)。また、比較として、従来技術に見られる如く、逆向き(左捩れ品)のエレメントが混在した例が図2Cの右に例示されている。第一の実施例の場合と同様に、片方の捩れ品のみからなるエレメント列においては、捩れの方向が同一であるため、隣接するエレメント間において、著しく大きな隙間が生じないことが理解されるであろう。それに対し、逆向きの捩れ品が混在する場合には、その逆向きの捩れ品は、隣接するエレメントに対して、変形方向が逆であるために、それらの頭部の側部において、大きな隙間62が発生してしまう。
【0035】
かくして、本実施形態によれば、従来において許容されている捩れ変形の程度(ε又はθの絶対値)と同一の基準によってエレメントを選別したとすれば、隣接エレメント間の頭部の捩れ角度の差が最大で約半分に低減するとともに、捩れによってエレメントに発生する応力が大幅に低減され、エレメント又はベルトの耐久性が向上する。また、逆に、従来と同等の捩れ変形による応力を許容するならば、捩れ変形の程度が従来品より2倍大きいエレメントが利用可能となるため、エレメントの歩留まりが改善され、製造コストが低減される。
【0036】
第三の実施形態
本実施形態においては、第一の実施形態と同様に、まず、完成されたエレメントの全てについて反り変形量δが測定される。測定の態様については、第一の実施形態における説明を参照されたい。
【0037】
次いで、図3に示されている如く、測定された反り変形量δ(=(L1+L3)/2−L2)の大きさ(及び向き)によって、エレメントを複数(例えば、6個)のランクに分別する。具体的には同図において示されているように、例えば、凸状反り品については、
ランクA:−90μm<δ≦−60μm
ランクB:−60μm<δ≦−30μm
ランクC:−30μm<δ≦0μm
凹状反り品については、
ランクD:0μm≦δ<30μm
ランクE:30μm≦δ<60μm
ランクF:60μm≦δ<90μm
にそれぞれ分類される。なお、ここで、変形量の絶対値が90μmを越える製品については除去されてよい。
【0038】
上記の各ランクには、最大及び最小の反り変形量が定められている。これにより、別々のランクに分別されたエレメントが混在してベルト上に配列される際に、生じ得る変形量の最大差、即ち、エレメント間の最大の隙間を予想することが可能となる。例えば、反りにより生ずるエレメント間の隙間の許容限界値を120μmに設定した場合、同一方向に変形した製品については、いずれのランクに属するエレメントが混在していても、生じ得る最大の隙間は、絶対値にして90μmであり、十分に許容範囲内となる。更に、逆方向に変形した製品についても、例えば、ランクA(−90μm<δ≦−60μm)とランクD(0μm≦δ<30μm)に属する製品が混在しても、生じ得る最大の隙間は、絶対値にして120μm未満であり、許容範囲内とすることができる。
【0039】
かくして、エレメントを混合しても生じ得る最大の隙間が許容値(例えば、120μm)を越えないランクに属するエレメントであれば、混在可能であるので、かかる混在可能なランクの組み合わせ以外の組み合わせ、即ち、上記の例では、ランクA及びランクEと、ランクF及びランクBと、ランクA及びランクFとの組み合わせを排除してランクのエレメントが混合され、無端ベルトに装着されるべく配列されてよい。
【0040】
各ランクのエレメントの数は、エレメントの材料の品質又は製造工程によって変化することが予想される。例えば、場合によっては、凸状反り品が多く、ランクAのエレメント数が比較的多い場合には、ランクE又はランクFのエレメントを除外して、その他のエレメントは、混合されてよい。ランクE及びランクFの製品については、凹状反り品が多く製造された際に用いられてよい。或いは、一つの無端ベルトを製造するのに必要な数のランクE及びランクFのエレメントが貯まるまで、蓄積されてよい。
【0041】
かくして、本実施形態においては、隣接するエレメント間の反りによる生ずる隙間を確実に所定の許容値内に抑えるとともに、エレメントに生ずる応力を許容レベルに抑えられ、エレメント及び無端ベルトの動力伝達性能と耐久性を向上することができる。(本実施形態によらず、反り変形量の絶対値が90μmを越えるものを除去するのみでは、反り変形量が−90μmのものと90μmのものとが隣接するおそれがあり、その場合には、エレメント間の隙間は、許容値120μmを越えることとなってしまう。)
【0042】
第四の実施形態
本実施形態においては、第二の実施形態と同様に、まず、完成されたエレメントの全てについて捩れ変形量εが測定される。測定の態様については、第二の実施形態における説明を参照されたい。
【0043】
次いで、図4に示されている如く、測定された頭部の捩れ角の大きさ及び向き、即ち、θ=ε/(頭部の幅)によって、エレメントを複数(例えば、6個)のランクに分別する。(頭部の幅は、N1とN3との測定位置の間の距離であってよい。)具体的には同図において示されているように、例えば、左捩れ品については、
ランクA:−0.15゜<θ≦−0.10゜
ランクB:−0.10゜<θ≦−0.05゜
ランクC:−0.05゜<θ≦0゜
右捩れ品については、
ランクD:0゜≦θ<0.05゜
ランクE:0.05゜≦θ<0.10゜
ランクF:0.10゜≦θ<0.15゜
にそれぞれ分類される。なお、ここで、捩れ角の絶対値が0.15゜を越える製品については、除去されてよい。
【0044】
上記の各ランクには、最大及び最小の捩れ角が定められている。これにより、別々のランクに分別されたエレメントが混在してベルト上に配列される際に、生じ得る捩れ角の最大差、即ち、エレメント間の最大の頭部の角度差を予想することが可能となる。例えば、許容限界の頭部の角度差を0.2゜に設定した場合、同一方向に捩れた製品については、いずれのランクに属するエレメントが混在していても、生じ得る最大の頭部の角度差は、絶対値にして0.15゜であり、十分に許容範囲内となる。更に、逆方向に変形した製品についても、例えば、ランクA(−0.15゜<θ≦−0.10゜)とランクD(0゜≦θ<0.05゜)に属する製品が混在しても、生じ得る最大の角度差は、絶対値にして0.2゜未満であり、許容範囲内とすることができる。
【0045】
かくして、エレメントを混合しても生じ得る最大の角度差が許容値(例えば、0.2゜)を越えないランクに属するエレメントであれば、混在可能であるので、かかる混在可能なランクの組み合わせ以外の組み合わせ、即ち、上記の例では、ランクA及びランクEと、ランクF及びランクBと、ランクA及びランクFとの組み合わせを排除してランクのエレメントが混合され、無端ベルトの装着されるべく配列されてよい。
【0046】
各ランクのエレメントの数は、エレメントの材料の品質又は製造工程によって変化することが予想される。例えば、場合によっては、左捩れ品が多く、ランクAのエレメント数が比較的多い場合には、ランクE又はランクFのエレメントを除外して、その他のエレメントは、混合されてよい。ランクE及びランクFの製品については、右捩れ品が多く製造された際に用いられてよい。或いは、一つの無端ベルトを製造するのに必要な数のランクE及びランクFのエレメントが貯まるまで、蓄積されてよい。
【0047】
かくして、本実施形態においては、隣接するエレメントの頭部の角度差による生ずる隙間を確実に所定の許容値内に抑えるとともに、エレメントに生ずる応力を許容レベルに抑えられ、エレメント及び無端ベルトの動力伝達性能と耐久性を向上することができる。(本実施形態によらず、頭部の捩れ角が0.15゜を越えるものを除去するのみでは、捩れ変形量が−0.15゜のものと0.15゜のものとが隣接するおそれがあり、その場合には、隣接する頭部の角度差は、許容値0.2゜を越えることとなってしまう。)
【0048】
第五の実施形態
一つの無端ベルトに組み付けられるエレメントは、複数のプレスロットのものを含んでいる場合がある。
【0049】
既に述べた如く、設計上、同一の製造工程を経て製造されたエレメントであっても、材料の品質や製造工程に於ける条件に差異があるために、ロット毎に変形量の大きさや向きに傾向があり、一つのロットにおける変形量は、図5Aに示されている如き、正規分布に従って分布すると考えられる(一つのロットで得られるエレメント数は、例えば、約1万枚である)。図5Aの横軸は、変形量、即ち、反り変形量δ(第三の実施形態の説明参照)又は捩れ角θ(第四の実施形態の説明参照)であり、縦軸は、エレメントの個数を示している。従って、容易に理解されるように、一つのロット内のエレメントの変形量の平均値M及び標準偏差σ(又は分散)を求めることにより、変形量の分布の広がりが見積もられ、かかるロット内のエレメントに見出される最大及び最小の変形量が推定できる。
【0050】
そこで、本実施形態では、まず、複数のロットにて製造されたエレメントを混合するのに先だって、各ロット毎に、エレメントの群から標本をサンプリングし、変形量が測定され、平均値Mi及び標準偏差σiが算出される(iは、ロットを識別するための符号とする。)。例えば、一つのロットで製造されるエレメント数が10,000個であれば、標本数は、50個程度であってよい。変形量(δ又はθ)の測定の方法及び測定量の定義は、各々第三又は第四の実施形態の場合と同様である。
【0051】
かくして、各ロット毎の変形量の分布が正規分布であると見做し、平均値Mi及び標準偏差σiから、各ロット内に見出される最大変形量MXiと最小変形量MNiが決定される。図5Aに示されている如く、正規分布によれば、Mi−3σiとMi+3σiとの間の範囲に99.7%のエレメントが含まれると考えられるので、各ロットの変形量の上限及び下限、即ち、最大及び最小変形量は、各々、MXi≡Mi+3σi、MNi≡Mi−3σiと定義されてよい。
【0052】
次いで、複数のロットのうち、エレメントの混合可能なロットを選択する。ロットの選択は、任意の二つのロットのMXi又はMNiとから生じ得る変形量の最大差が所定の範囲内にあるか否かを判定することにより行う。
【0053】
例えば、3つの別々のロットA、B及びCのエレメントが製造された場合、エレメントの変形量の分布は、図5Bに示されている如き分布となる。同図から理解される如く、各ロットは、上記の如く推定されたMXi及びMNiを有している。ここで、例えば、変形量の平均値MBが概ね0であるロットBと、変形量の平均値MAが0よりマイナス側へシフトしているロットAとのエレメントを混合したとすると、生じ得る変形量の最大差は、MXB−MNAであると見積もられる。同様にして、ロットB及びC、又は、ロットC及びAのエレメントをそれぞれ混合した場合の生じ得る変形量の最大差も見積もられる。
【0054】
ここで、変形量の差の許容範囲を、図示の如く、所定の範囲LMと設定した場合、ロットA及びB、又は、ロットB及びCの組み合わせの各々の変形量の最大差は、LMの範囲内となるが、ロットA及びCの組み合わせの変形量の最大差は、LMより大きくなる。かくして、ロットA及びB、又は、ロットB及びCのいずれかの組み合わせが、混合可能であるロットとして選択される。
【0055】
次いで、混合可能なロットとして選択されたロットのエレメントは、混合されてランダムに無端ベルトへ配列されてよい。上記の図5Bの例では、ロットBとロットCとが選択された場合、ロットAは、無端ベルトへの装着工程には、すぐには搬送されず、かかるロットAとの組み合わせにおいて変形量の最大差が所定の範囲LMの範囲となるロットが製造されるまで保管されてよい。
【0056】
上記の所定の範囲LMは、変形量が反り変形量である場合には、例えば、120μmであってよく、変形量が捩れ変形量である場合には、例えば、0.2゜であってよい。かかる所定の範囲は、要求される無端ベルトの質又はグレードにより、種々変更されることとなろう。
【0057】
かくして、本実施形態によれば、他の実施形態と同様に、エレメント又はベルトの動力伝達性能と耐久性を向上し、或いは、エレメントの歩留まりを改善し、又は、製造コストを低減するとともに、エレメントの全数の変形量を測定する必要がなくなるため、ベルトの組立時間が短縮されることとなる。
【0058】
【発明の効果】
既に述べた如く、従来の技術においては、無端ベルトに組み付けられるエレメントのうち、所定の基準以上に変形してしまったものは、変形の方向によらず、不良品として選別され、除去されて廃棄されていた。このため、完成される無端ベルトの動力伝達性能及び耐久性のレベルを高くすればするほど、エレメントの変形の基準が厳しくなり、その分、廃棄されるエレメントの数が増大し、製造コストの上昇に繋がっていた。
【0059】
本発明によれば、概して、エレメントの配列において、変形の方向に基づいてエレメントを選択する、即ち、変形の方向又は個々のエレメントの変形による生じ得るエレメント間に生じ得る隙間をコントロールすることにより、利用可能なエレメントの数を増大し(廃棄される不良品の数を低減し)、製造されたエレメントの歩留まりの改善が図られることとなる。従って、例えば、従来の不良品の選別の基準と同等の基準にてエレメントを選別し、更に本発明を適用すれば、完成された無端ベルトに於いて、変形により生ずるエレメント間の隙間は大幅に低減され、かくして、無端ベルトの動力伝達性能と耐久性(特に、個々のエレメントの耐破壊性)が向上されることとなる。また、逆に、従来において許容されているエレメント間の隙間と同等の隙間の発生を許容するとすれば、本発明によれば、従来の不良品として廃棄される基準よりも大きく変形したエレメントでも利用可能となり、従って、廃棄されるエレメント数が低減し、製造コストを低減することができる。
【0060】
かかる本発明は、上記に例示されている如く、種々の実施形態にて実施可能であり、エレメントの材料、製造方法等により適宜選択されてよい。
【0061】
例えば、一つの無端ベルトに装着されるエレメントの数が比較的少数であれば、第一乃至第四の実施態様の如く、本発明が実施されてよい。エレメントの数が非常に多く、使用されるエレメントのロット数が二以上であれば、第五の実施態様が実施されてよい。
【0062】
また、エレメントを製造する態様によって、反り変形が多い場合には、第一、第三又は第五の実施態様が選択され、捩れ変形が多い場合には、第二、第四又は第五の実施態様が選択されることとなろう。特に、第五の実施態様は、各ロット内のエレメントの変形の傾向が強く、変形量の分布の広がりが比較的小さい場合に有用であろう。
【0063】
更に、本発明は、製造されるエレメントの変形の方向が全体として片方に偏っている場合においても有用である。例えば、第一及び第二の実施形態の数の少ない方に分別されたエレメント、或いは、第三乃至五の実施形態において、選択されなかったランク又はロットに属するエレメントであっても、廃棄せずに蓄積し、同様に選別されたエレメントが一つの無端ベルトを完成するのに必要な数に達した時点で、無端ベルトの製造に用いることができる。従って、本発明によれば、無端ベルトの動力伝達性能又は耐久性を落とさずに、尚且つ、エレメントの歩留まりが改善され、製造コストの低減がなされることとなる。
【0064】
以上の説明は、本発明の実施の態様に関連してなされているが、当業者にとつて多くの修正及び変更が容易になされることは、理解されるべきであり、本発明は、上記に例示された実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の概念から逸脱することなく種々の適用がなされることは理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)反り変形(凸状反り)したエレメントと、反り変形量を測定する様子を示す模式図。(B)凸状反りしたエレメント(左)と、凹状反りしたエレメント(右)の模式図。(C)本発明を適用して配列されたエレメント列(左)と従来の技術におけるエレメント列(右)の模式図。
【図2】(A)捩れ変形(右捩れ)したエレメントと、捩れ変形量を測定する様子を示す模式図。(B)左捩れしたエレメント(左)と、右捩れしたエレメント(右)の模式図。(C)本発明を適用して配列されたエレメント列(左)と従来の技術におけるエレメント列(右)の模式図。
【図3】反り変形量δの定義と、反り変形したエレメントのランクを模式的に示す図。
【図4】捩れ角θの定義と、捩れ変形したエレメントのランクを模式的に示す図。
【図5】(A)一つのロットにて製造されたエレメントの変形の分布図。(B)三つの異なるロットにて製造されたエレメントの変形の分布図。
【図6】(A)CVTの入力側プーリと出力側プーリに巻き掛けられた無端ベルトの模式図。(B)無端ベルトのエレメントの模式的な正面図と側面図。(C)無端ベルトのエレメント列をエレメントの頭部の側から見た模式図。エレメントの頭部が胴部に対して捩れているものが含まれている。(D)無端ベルトのエレメント列をエレメントの頭部の側から見た模式図。エレメントの頭部及び胴部がベルト軸線方向に反っているものが含まれている。
【符号の説明】
10…エレメント
12…無端ベルト
14…入力軸
16…入力側プーリ
18…出力軸
20…出力側プーリ
22…頭部
24…胴部
26…首部
28…スリット
30…隅R部
32…ディンプル
33…ホール
60…非接触変位計[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an endless belt used in a belt-type continuously variable transmission (CVT), and more particularly to a method of arranging elements when forming an endless belt.
[0002]
[Prior art]
In a belt-type CVT mounted on a vehicle such as an automobile, as shown in FIG. 6A, several hundred (for example, 400) plate-like metal pieces on a metal ring-shaped endless band or
[0003]
FIG. 6B shows a front view and a side view of a typical endless
[0004]
The
[0005]
For example, when an element whose head is twisted with respect to the body is assembled to an endless belt, the twisted head is viewed from the
[0006]
In addition, when the elements are warped in the front-rear direction when assembled to the belt, when the
[0007]
In order to prevent the power transmission performance and durability of the endless belt from deteriorating due to the fact that the manufactured element includes a twisted or warped element as described above, conventionally, an endless belt is manufactured. At that time, the degree of twisting or warping deformation of the head of each element is examined, and an element that is twisting or warping deformation exceeding a predetermined standard (or degree) (ie, a defective element) is applied to the belt. Sorting and removing before assembly is performed. Such a defective element sorting operation may be performed manually by the manufacturer, one by one, but may also be performed by an automated apparatus. Such an apparatus or sorting method is, for example, the following: It is described in Patent Documents 1-4.
[Patent Document 1]
JP 2001-129485 A
[Patent Document 2]
JP 2001-146944 A
[Patent Document 3]
JP 2001-232306 A
[Patent Document 4]
JP 2001-330535 A
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, as described above, an element selected and removed as a defective element is usually disposed of. Therefore, a considerable amount of element material and other manufacturing costs are wasted, depending on the quality of the material for manufacturing the element or the manufacturing process. In addition, if a higher quality CVT and an endless belt therefor are to be provided, the above-mentioned predetermined standard for twisting or warping deformation becomes stricter, and the amount of elements discarded as defective products increases accordingly. Furthermore, many elements are wasted, causing an increase in manufacturing costs. Therefore, it would be desirable if the manufacturing cost can be reduced by reducing the amount of elements that are wasted as defectives as much as possible without impairing power transmission performance and durability.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, there is provided an endless belt element including an annular endless ring and a plurality of elements arranged adjacent to each other on the endless ring, and the head and the body are separated from each other. A method of arranging elements adjacent to each other so as to form an endless belt by superposing elements that are plate-like bodies having a neck portion left between a pair of slits in a state where the endless ring is fitted in the slits. When the body is viewed from the side of the head, the element changes with respect to the twist appearing between the head and the body or the warp appearing on the body.In shapeThe element so that a mismatch occurring in the joining between the elements adjacent to each other is within an allowable range.AdjacencyIs achieved by a method characterized by selecting and arranging.
[0010]
As described above, the reason why a deformed element is regarded as a defective product is that an inappropriate gap is generated between the elements on the endless belt due to the twisting or warping of the element, and in particular, the element row is in a compressed state. This is because an excessive force acts on the twisted head or side portion, and the element is easily broken particularly at the corner R of the neck. Therefore, if the elements are arranged so that the gap between the elements is appropriate and excessive force is not applied to the deformed part, the problem of reduced power transmission performance and durability due to the incorporation of defective products as described above into the belt. Is reduced.
[0011]
In the present invention, in view of the cause that the above element is defective, when the element is assembled to the endless ring, the element is selected and arranged in consideration of the direction of the deformed portion of the deformed element. It is possible to appropriately reduce the gap between the elements and prevent an excessive force from being applied to the deformed portion. Thus, it becomes possible to relax a predetermined standard in the size or shape of an element discarded as a defective product, and thereby reduce the number of elements judged to be defective products and removed as compared with the conventional case. Can do.
[0012]
The deformation that may occur in the element may be twisting of the head with respect to the body of the element, or warping of the side with respect to the center of the element.
[0013]
In the present invention described above, all the elements are arranged in a predetermined shape, i.e., the direction of deformation from the designed dimensions and shape, and only elements having the same deformation direction are selected and assembled to the endless ring. It's okay. As a result, even if the elements are deformed in one belt, all the deformed portions are directed in the same direction. Therefore, even if elements that are slightly deformed are adjacent to each other, the deformation directions coincide with each other, so that the gap between the elements is prevented from being significantly increased, and the stress applied to the adjacent deformed portion is also relatively small. It is possible to reduce the possibility of destruction.
[0014]
In the present invention described above, the amount of deformation from a predetermined shape is measured for all the elements, and only an array in which the difference in the measured amount of deformation between adjacent elements is equal to or less than a predetermined value is selected. May be assembled. As described above, the problem of the power transmission performance and durability of the endless belt is lowered due to an inappropriate increase in the gap between the elements due to the deformation of the elements. Therefore, such a problem can be avoided by arranging the elements so that the difference in deformation amount between the adjacent elements is not more than a predetermined value. In this case, if the gap between the elements is equal to or less than a predetermined value, the direction of deformation of adjacent elements may be reversed, and even if an element with a slightly large deformation amount is incorporated, Since the gap between adjacent elements is suppressed to a predetermined value or less, the power transmission performance and durability of the endless belt are not impaired.
[0015]
If the gap between the elements is evaluated for each element, there is a risk that a lot of labor is required. Therefore, as described above, when selecting an element based on the gap between the elements, the element is classified into a plurality of ranks having the maximum deformation amount and the minimum deformation amount based on the measured deformation amount. Only elements that are classified into ranks having a maximum difference in deformation amount that can be generated from the maximum deformation amount and the minimum deformation amount of at least two ranks among the ranks may be selected and assembled to the endless ring. . In this case, the elements are first classified into ranks in which the maximum deformation amount and the minimum deformation amount are determined according to the magnitude (and direction) of the deformation amount (the deformation amount is positive in any one of the deformation directions). Expressed as a positive or negative value in the case.) If the maximum deformation amount and the minimum deformation amount of ranks are compared, the maximum gap between elements (that is, the maximum difference in deformation amount) that can occur when elements belonging to those ranks are mixed is determined. If the gap between the elements is within a predetermined range, even if elements belonging to the two or more ranks are randomly arranged, the gap between the elements does not exceed a predetermined value. Therefore, the gaps between all the elements of the endless belt can be suppressed within a predetermined range without individually evaluating the gaps between the elements.
[0016]
By the way, as described above, there are hundreds of elements that can be assembled to one endless belt, and such one belt has a plurality of different pre-slots (that is, a set or group of elements manufactured at one time). The elements manufactured in are mixed and used. This is done in order to suppress the deviation because the specifications or characteristics of each product are biased when the belt is composed of only one lot. This deviation in specifications and characteristics is because even if the elements are the same in design, there are deviations or errors in each lot due to differences in the quality of materials and various conditions during production. Therefore, as the plate thickness and dimensions of the manufactured element have an error for each lot, the size and direction of deformation tend to be different for each lot. When lot elements are assembled on one endless belt, a significantly large gap may occur between the elements.
[0017]
Therefore, in the present invention described above, a part of each group of elements manufactured at one time is selected as a sample, the amount of deformation from a predetermined shape of each group of samples is measured, and the amount of deformation The average amount and the standard deviation of each group are calculated, the maximum deformation amount and the minimum deformation amount of each group are estimated based on the standard deviation, and the deformation amount that can be generated from the estimated maximum deformation amount and minimum deformation amount of each group It is also possible to select at least two groups whose maximum difference is within a predetermined value range, and select and arrange only the elements of the selected group.
[0018]
In the above configuration, the maximum deformation amount and the minimum deformation amount of each lot are the upper limit and the lower limit of the deformation amount of the element in each lot. Therefore, if the elements of multiple lots are mixed, the difference between the largest “maximum deformation amount” and the smallest “minimum deformation amount” among the mixed lots is the maximum difference in the amount of deformation that can occur. The largest gap. According to the configuration of the present invention described above, a combination of lots in which the maximum difference in the deformation amount is within a predetermined range is selected, so that elements of different lots are mixed and arranged on one endless belt. However, the maximum gap between the elements that can occur in the belt is within a predetermined range. Further, in this embodiment, it is possible to select an element without measuring the deformation amount for all the elements, and the labor for measuring the deformation amount for all the hundreds of elements assembled to one endless belt is paid. There is no need.
[0019]
Note that the estimated maximum deformation amount is a value obtained by adding three times the standard deviation to the average value, and the minimum deformation amount may be a value obtained by subtracting three times the standard deviation from the average value. If the deformation amount is spread according to the normal distribution, 99.7% of the elements have a deformation amount between the maximum deformation amount and the minimum deformation amount, and substantially have a deformation amount exceeding the deformation amount. It is presumed that the element does not exist.
[0020]
Other objects and advantages of the present invention will become apparent from the following description of preferred embodiments of the present invention.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will now be described in detail with reference to a few preferred embodiments with reference to the accompanying drawings.
[0022]
The element endless belt element arranging method of the present invention may be applied in a known endless metal belt assembly process for CVT.
[0023]
An endless metal belt is formed by arranging hundreds of plate-like metal elements in the thickness direction of each other on a laminated metal ring as described with reference to FIGS. 6A and 6B. Composed. The metal element generally has a shape as shown in FIG. 1B having a height of 15 mm, a width of 24 to 30 mm, and a plate thickness of slightly less than 1.5 to 2 mm. From the metal plate material, for example, a steel material, a fine blanking method is used. After being punched by the above, it is optionally manufactured by being subjected to a molding process such as polishing, and further heat-treated and cured. Therefore, as already described, when an element is deformed in each process during the manufacturing process or during conveyance and is assembled to the belt as it is, an inappropriately large gap is formed between adjacent elements in the element row on the belt. As a result, the power transmission performance and durability of the belt are adversely affected. Thus, the method of the present invention is performed prior to the completed element being assembled to the endless ring. Hereinafter, each embodiment of the present invention will be described.
[0024]
The present invention is a novel method for selecting an element and determining its arrangement. This method may be implemented manually by a human or in an automated system. When implemented by an automated system, it will be implemented by appropriately configuring a computer system known to those skilled in the art.
[0025]
First embodiment
With reference to FIGS. 1A-1C, in the first embodiment, first, the direction of warpage deformation is examined for all completed elements. FIG. 1A schematically shows how the warpage deformation of the
[0026]
As shown in FIG. 1A, the warping deformation direction is such that the
[0027]
As the non-contact type displacement meter, for example, GAP-SENSER (registered trademark) (Electronic Application Co., Ltd.) model PV09 or the like can be used, and the measurement accuracy (resolution) is about 1 μm.
[0028]
Thus, the elements for which the direction of the warp deformation is determined are classified into a convex warped product and a concave warped product, and are transported separately for each sorted group, and are randomly mounted on separate endless belts. Here, elements having a difference between L2 and (L1 + L3) / 2 (or an absolute value of δ) exceeding a predetermined allowable value, for example, 90 μm, are mounted on the belt even with the advantages of the present invention. As it is expected to exceed the maximum allowable gap between the elements when done, it may be removed.
[0029]
On the left side of FIG. 1C, a schematic diagram of an element row separated according to the present embodiment and attached to a belt is shown (an example of a concave warped product). For comparison, as seen in the prior art, an example in which elements in opposite directions (convex warped products) are mixed is illustrated on the right side of FIG. 1C. As will be understood from the figure, it is understood that in an element row composed of only one warped product, the warping direction is the same, so that no significantly large gap is generated between adjacent elements. . On the other hand, when reverse warped products coexist, the reverse warped product has a large gap at the side or center because the deformation direction is opposite to the adjacent elements. 61 will occur.
[0030]
Thus, according to the present embodiment, if the elements are selected based on a criterion equivalent to the degree of warpage deformation (absolute value of δ) allowed in the prior art, the difference in warpage between adjacent elements is at most about half. The stress generated in the element due to warping is greatly reduced, and the durability of the element or belt is improved. Conversely, if the stress caused by warping deformation equivalent to the conventional one is allowed, an element having a warping deformation degree twice as large as that of the conventional product can be used, so that the yield of the element is improved and the manufacturing cost is reduced. The
[0031]
Second embodiment
With reference to FIGS. 2A-2C, in the second embodiment, first, the direction of torsional deformation is examined for all completed elements. FIG. 2A schematically shows how torsional deformation is measured when the
[0032]
Similarly to the first embodiment, the torsional deformation is arranged such that the
[0033]
Thus, the elements for which the direction of torsional deformation is determined are classified into a left twisted product and a right twisted product, and are transported separately for each sorted group, and are randomly mounted on separate endless belts. Here, the degree of deformation is a predetermined allowable value, for example, the torsional angle θ (= ε / the width of the head 22) calculated from the torsional deformation amount ε and the width of the
[0034]
On the left side of FIG. 2C is shown a schematic diagram of an element row that has been separated and attached to the belt according to the present embodiment (example of right-twisted product). For comparison, as seen in the prior art, an example in which elements in opposite directions (left-handed product) are mixed is illustrated on the right side of FIG. 2C. As in the case of the first embodiment, it is understood that in the element row composed of only one twisted product, the twist direction is the same, so that no significantly large gap is generated between adjacent elements. I will. On the other hand, when a twisted product of opposite direction is mixed, the twisted product of the opposite direction has a large gap at the side portion of the head because the deformation direction is opposite to the adjacent element. 62 occurs.
[0035]
Thus, according to the present embodiment, if the elements are selected according to the same standard as the degree of torsional deformation allowed in the past (the absolute value of ε or θ), the twist angle of the head between adjacent elements While the difference is reduced to about half at the maximum, the stress generated in the element by twisting is greatly reduced, and the durability of the element or belt is improved. On the other hand, if the stress caused by the torsional deformation equivalent to the conventional one is allowed, an element whose twisting degree is twice as large as that of the conventional product can be used, so that the yield of the element is improved and the manufacturing cost is reduced. The
[0036]
Third embodiment
In the present embodiment, as in the first embodiment, first, the warpage deformation amount δ is measured for all completed elements. For the measurement mode, refer to the description in the first embodiment.
[0037]
Then figure3As shown in FIG. 5, the magnitude (and direction) of the measured warpage deformation δ (= (L1 + L3) / 2−L2))Therefore, the elements are classified into a plurality of (for example, six) ranks. Specifically, for example, as shown in FIG.
Rank A: −90 μm <δ ≦ −60 μm
Rank B: −60 μm <δ ≦ −30 μm
Rank C: −30 μm <δ ≦ 0 μm
For concave warped products,
Rank E: 30 μm ≦ δ <60 μm
Rank F: 60 μm ≦ δ <90 μm
Respectively. Here, products whose absolute value of deformation exceeds 90 μm may be removed.
[0038]
In each of the above ranks, the maximum and minimum warpage deformation amounts are defined. As a result, when elements classified into different ranks are mixed and arranged on the belt, it is possible to predict the maximum difference in the amount of deformation that can occur, that is, the maximum gap between the elements. For example, when the allowable limit value of the gap between elements caused by warpage is set to 120 μm, the maximum gap that can be generated is absolute for any product that is deformed in the same direction, regardless of which element belongs to any rank. The value is 90 μm, which is well within the allowable range. Furthermore, for products deformed in the opposite direction, for example, even if products belonging to rank A (−90 μm <δ ≦ −60 μm) and rank D (0 μm ≦ δ <30 μm) coexist, The absolute value is less than 120 μm and can be within the allowable range.
[0039]
Thus, any element belonging to a rank in which the maximum gap that can occur even when the elements are mixed does not exceed an allowable value (for example, 120 μm) can be mixed. In the above example, rank elements may be mixed and arranged to be attached to an endless belt, eliminating the combination of rank A and rank E, rank F and rank B, rank A and rank F. .
[0040]
The number of elements in each rank is expected to vary depending on the quality of the element material or the manufacturing process. For example, in some cases, when there are many convex warps and the number of elements of rank A is relatively large, other elements may be mixed except for elements of rank E or rank F. The products of rank E and rank F may be used when many concave warped products are manufactured. Alternatively, it may be accumulated until the number of rank E and rank F elements necessary to produce one endless belt have been accumulated.
[0041]
Thus, in this embodiment, the gap caused by the warpage between adjacent elements is surely suppressed within a predetermined allowable value, and the stress generated in the element can be suppressed to an allowable level, and the power transmission performance and durability of the element and the endless belt can be suppressed. Can be improved. (Regardless of the present embodiment, there is a possibility that a warp deformation amount of −90 μm and a 90 μm one are adjacent to each other only by removing those whose absolute value of the warp deformation amount exceeds 90 μm. (The gap between the elements exceeds the allowable value of 120 μm.)
[0042]
Fourth embodiment
In the present embodiment, as in the second embodiment, the torsional deformation amount ε is first measured for all completed elements. For the measurement mode, refer to the description in the second embodiment.
[0043]
Then figure4As shown in FIG. 4, the elements are classified into a plurality of ranks (for example, six) according to the magnitude and direction of the measured torsion angle of the head, that is, θ = ε / (head width). (The width of the head may be the distance between the measurement positions of N1 and N3.) Specifically, for example, as shown in FIG.
Rank A: −0.15 ° <θ ≦ −0.10 °
Rank B: −0.10 ° <θ ≦ −0.05 °
Rank C: -0.05 ° <θ ≦ 0 °
For right-handed products,
Rank E: 0.05 ° ≦ θ <0.10 °
Rank F: 0.10 ° ≦ θ <0.15 °
Respectively. Here, products whose absolute value of the twist angle exceeds 0.15 ° may be removed.
[0044]
Each of the above ranks has a maximum and minimum twist angle. This makes it possible to predict the maximum difference in torsion angle that can occur when elements separated in different ranks are arranged on the belt, that is, the maximum head angle difference between elements. It becomes. For example, when the allowable head angle difference is set to 0.2 °, the maximum head angle that can be generated for any product twisted in the same direction, regardless of which rank element is mixed. The difference is 0.15 ° in absolute value, which is well within the allowable range. Further, for products deformed in the opposite direction, for example, products belonging to rank A (−0.15 ° <θ ≦ −0.10 °) and rank D (0 ° ≦ θ <0.05 °) are mixed. However, the maximum angular difference that can occur is less than 0.2 ° in absolute value and can be within an acceptable range.
[0045]
Thus, any element belonging to a rank in which the maximum angle difference that can occur even when the elements are mixed does not exceed an allowable value (for example, 0.2 °) can be mixed. In other words, in the above example, rank A and rank E, rank F and rank B, rank A and rank F are excluded, rank elements are mixed, and an endless belt is to be attached. May be arranged.
[0046]
The number of elements in each rank is expected to vary depending on the quality of the element material or the manufacturing process. For example, in some cases, when there are many left-handed products and the number of elements of rank A is relatively large, other elements may be mixed except for elements of rank E or rank F. The products of rank E and rank F may be used when many right-handed products are manufactured. Alternatively, it may be accumulated until the number of rank E and rank F elements necessary to produce one endless belt have been accumulated.
[0047]
Thus, in the present embodiment, the gap caused by the angle difference between the heads of adjacent elements is surely suppressed within a predetermined allowable value, and the stress generated in the element can be suppressed to an allowable level. Performance and durability can be improved. (Not depending on this embodiment, simply removing the head having a twist angle exceeding 0.15 ° may cause the twist deformation amount of −0.15 ° and 0.15 ° to be adjacent to each other. In this case, the angle difference between adjacent heads exceeds the allowable value of 0.2 °.)
[0048]
Fifth embodiment
An element assembled to one endless belt may include a plurality of pre-slots.
[0049]
As already mentioned, even if the elements are manufactured through the same manufacturing process in design, there are differences in the quality of materials and the conditions in the manufacturing process. There is a tendency, and the deformation amount in one lot is considered to be distributed according to a normal distribution as shown in FIG. 5A (the number of elements obtained in one lot is, for example, about 10,000). The horizontal axis of FIG. 5A is the deformation amount, that is, the warpage deformation amount δ (see the description of the third embodiment) or the twist angle θ (see the description of the fourth embodiment), and the vertical axis is the number of elements. Is shown. Therefore, as easily understood, by obtaining the average value M and the standard deviation σ (or variance) of the deformation amount of the elements in one lot, the spread of the deformation amount distribution is estimated, The maximum and minimum deformations found in the elements can be estimated.
[0050]
Therefore, in the present embodiment, first, before mixing elements manufactured in a plurality of lots, a sample is sampled from a group of elements for each lot, the deformation amount is measured, and the average value Mi and the standard value are measured. Deviation σi is calculated (i is a code for identifying a lot). For example, if the number of elements manufactured in one lot is 10,000, the number of samples may be about 50. The measurement method of the deformation amount (δ or θ) and the definition of the measurement amount are the same as those in the third or fourth embodiment, respectively.
[0051]
Thus, assuming that the distribution of deformation amount for each lot is a normal distribution, the maximum deformation amount MXi and the minimum deformation amount MNi found in each lot are determined from the average value Mi and the standard deviation σi. As shown in FIG. 5A, according to the normal distribution, since it is considered that 99.7% of elements are included in the range between Mi−3σi and Mi + 3σi, the upper limit and the lower limit of the deformation amount of each lot, That is, the maximum and minimum deformation amounts may be defined as MXi≡Mi + 3σi and MNi≡Mi-3σi, respectively.
[0052]
Next, among the plurality of lots, a lot in which elements can be mixed is selected. The selection of a lot is performed by determining whether or not the maximum difference in deformation amount that can occur from MXi or MNi of any two lots is within a predetermined range.
[0053]
For example, when the elements of three separate lots A, B, and C are manufactured, the distribution of the deformation amount of the elements is as shown in FIG. 5B. As understood from the figure, each lot has MXi and MNi estimated as described above. Here, for example, the average value M of the deformation amountBLot B in which is approximately 0, and the average value M of the deformation amountAIf the elements of lot A, which is shifted from 0 to the minus side, are mixed, the maximum difference in the amount of deformation that can occur is MXB-MNAIt is estimated that. Similarly, the maximum difference in the amount of deformation that can occur when the elements of lots B and C or lots C and A are mixed is also estimated.
[0054]
Here, when the allowable range of the difference in deformation amount is set to a predetermined range LM as shown in the figure, the maximum difference in deformation amount of each of the combinations of lots A and B or lots B and C is LM. Although within the range, the maximum difference in the deformation amount of the combination of lots A and C is larger than LM. Thus, any combination of lots A and B or lots B and C is selected as a lot that can be mixed.
[0055]
The elements of the lot selected as a mixable lot may then be mixed and randomly arranged on an endless belt. In the example of FIG. 5B described above, when lot B and lot C are selected, lot A is not transported immediately in the mounting process on the endless belt, and the deformation amount in combination with lot A is not sufficient. It may be stored until a lot whose maximum difference is within the predetermined range LM is manufactured.
[0056]
The predetermined range LM may be, for example, 120 μm when the deformation amount is a warp deformation amount, and may be, for example, 0.2 ° when the deformation amount is a torsional deformation amount. . Such a predetermined range will vary depending on the quality or grade of the endless belt required.
[0057]
Thus, according to the present embodiment, as in the other embodiments, the power transmission performance and durability of the element or belt are improved, the yield of the element is improved, or the manufacturing cost is reduced. As a result, it is not necessary to measure the total amount of deformation of the belt, so that the belt assembly time is shortened.
[0058]
【The invention's effect】
As already mentioned, in the conventional technology, among the elements assembled to the endless belt, those that have deformed beyond the predetermined standard are selected as defective products, removed and discarded regardless of the direction of deformation. It had been. For this reason, the higher the level of power transmission performance and durability of the finished endless belt, the stricter the criteria for element deformation, and the corresponding increase in the number of discarded elements increases the manufacturing cost. It was connected to.
[0059]
In general, according to the present invention, in the arrangement of elements, by selecting elements based on the direction of deformation, i.e. by controlling the direction of deformation or possible gaps between elements due to the deformation of individual elements, The number of available elements is increased (the number of defective products discarded is reduced), and the yield of manufactured elements is improved. Therefore, for example, if the elements are selected based on the same standard as the standard for selecting defective products, and the present invention is applied, the gap between the elements caused by deformation in the completed endless belt is greatly increased. Thus, the power transmission performance and durability of the endless belt (particularly, the fracture resistance of the individual elements) are improved. On the other hand, if it is allowed to generate a gap equivalent to the gap between elements that has been allowed in the past, according to the present invention, even an element greatly deformed from a standard that is discarded as a defective product can be used. Therefore, the number of discarded elements can be reduced, and the manufacturing cost can be reduced.
[0060]
The present invention can be implemented in various embodiments as exemplified above, and may be appropriately selected depending on the material of the element, the manufacturing method, and the like.
[0061]
For example, if the number of elements attached to one endless belt is relatively small, the present invention may be implemented as in the first to fourth embodiments. The fifth embodiment may be implemented if the number of elements is very large and the number of lots of elements used is two or more.
[0062]
Also, depending on the aspect of manufacturing the element, the first, third, or fifth embodiment is selected when warping deformation is large, and the second, fourth, or fifth embodiment is selected when twisting deformation is large. Aspect will be selected. In particular, the fifth embodiment will be useful when the tendency of deformation of elements in each lot is strong and the spread of the distribution of deformation is relatively small.
[0063]
Furthermore, the present invention is useful even when the direction of deformation of the manufactured element is biased to one side as a whole. For example, elements that are sorted into the smaller number of the first and second embodiments, or elements that belong to ranks or lots that are not selected in the third to fifth embodiments, are not discarded. When the number of elements that have been accumulated and similarly selected reaches the number necessary to complete one endless belt, it can be used to manufacture the endless belt. Therefore, according to the present invention, the power transmission performance or durability of the endless belt is not deteriorated, the yield of the elements is improved, and the manufacturing cost is reduced.
[0064]
Although the above description has been made in connection with the embodiments of the present invention, it should be understood that many modifications and changes can be easily made by those skilled in the art. It will be understood that the invention is not limited to the embodiments illustrated in FIG. 1 and that various applications can be made without departing from the inventive concept.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1A is a schematic diagram showing an element that has undergone warpage deformation (convex warpage) and how the amount of warpage deformation is measured. (B) Schematic diagram of a convex warped element (left) and a concave warped element (right). (C) The schematic diagram of the element row | line | column (left) arranged by applying this invention, and the element row | line | column (right) in a prior art.
FIGS. 2A and 2B are schematic diagrams showing a torsionally deformed (right-twisted) element and how to measure the torsional deformation amount; (B) Schematic of left-twisted element (left) and right-twisted element (right). (C) The schematic diagram of the element row | line | column (left) arranged by applying this invention, and the element row | line | column (right) in a prior art.
FIG. 3 is a diagram schematically illustrating a definition of a warp deformation amount δ and a rank of a warped element.
FIG. 4 is a diagram schematically showing a definition of a twist angle θ and a rank of a torsionally deformed element.
FIG. 5A is a distribution diagram of deformation of an element manufactured in one lot. (B) Distribution diagram of deformation of elements manufactured in three different lots.
6A is a schematic diagram of an endless belt wound around an input pulley and an output pulley of a CVT. FIG. (B) The typical front view and side view of an element of an endless belt. (C) The schematic diagram which looked at the element row | line | column of an endless belt from the head side of the element. The element head is twisted with respect to the trunk. (D) The schematic diagram which looked at the element row | line | column of an endless belt from the head side of the element. The element has a head portion and a trunk portion that are warped in the belt axis direction.
[Explanation of symbols]
10 ... Element
12 ... Endless belt
14 ... Input shaft
16 ... Input pulley
18 ... Output shaft
20 ... Output pulley
22 ... Head
24 ... trunk
26 ... neck
28 ... Slit
30 ... Corner R part
32 ... Dimple
33 ... Hall
60 ... Non-contact displacement meter
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